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JP2009010269A - 太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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JP2009010269A
JP2009010269A JP2007171997A JP2007171997A JP2009010269A JP 2009010269 A JP2009010269 A JP 2009010269A JP 2007171997 A JP2007171997 A JP 2007171997A JP 2007171997 A JP2007171997 A JP 2007171997A JP 2009010269 A JP2009010269 A JP 2009010269A
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solar cell
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cell module
protection sheet
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Application number
JP2007171997A
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English (en)
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Ikuno Shino
郁乃 示野
Yoshiki Ueda
佳樹 植田
Takehiko Tsuchiyama
土山  武彦
Atsushi Tsujii
篤 辻井
Daiji Takeuchi
大司 竹内
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、安価な、かつ、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る耐久性を有する太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層を設けた基材の片面もしくは両面に、ポリフッ化ビニル溶液をコーティングにより加熱乾燥させてポリフッ化ビニル層を形成してなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用裏面保護シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関するものである。
近年、地球温暖化問題に対する内外各方面の関心が高まる中、二酸化炭素の排出抑制のために、種々努力が続けられている。化石燃料の消費量の増大は、大気中の二酸化炭素の増加をもたらし、その温室効果により地球の気温が上昇し、地球環境に重大な影響を及ぼす。化石燃料の代替エネルギーとしては、様々な検討がされているが、クリーンなエネルギー源である太陽光発電に対する期待が高まっている。
太陽電池は太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽光発電システムの心臓部を構成するものであり、シリコン、カドミウム−テルル 、ゲルマニウム−ヒ素などの半導体が用いられる。現在、多用されているものに、単結晶、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等がある。その構造としては、太陽電池素子単体をそのままの状態で使用することはなく、一般的に数枚〜数十枚の太陽電池素子を直列、並列に配線し、長期間(約20年)に亘って素子を保護するため種々パーケージングが行われ、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般的に太陽光が当たる面をガラスで覆い、太陽電池内の太陽電池モジュールの固定および保護、電気絶縁の目的でエチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性プラスチックらなる充填材で間隙を埋め、さらに太陽電池モジュール裏面を封止用シートで保護された構成からなっている。
これらの太陽電池モジュールは、屋外で使用されるため、その構成、材質構造などにおいて、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性等の耐久性が要求されると共に、裏面保護シートには外部からの水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性も要求される。これは水蒸気(水分)の透過により充填材が剥離、変色したり、配線の腐蝕を起こした場合、モジュールの出力そのものに影響を及ぼす恐れがあるためである。
従来、この太陽電池裏面保護シートとして、ポリフッ化ビニル等のフッ素系樹脂フィルムをポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のポリエステルフィルム基材やアルミニウム箔基材の両面に積層した太陽電池裏面保護シートが多く用いられていた(例えば、特許文献1)。
特表平8−500214号公報 特表2002−520820号公報 特開2001−111073号公報 特開2002−100788号公報 特開2002−134771号公報 特開2002−26354号公報
しかしながら、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素系樹脂フィルムは、耐候性や耐加水分解性に優れる耐久性に優れるフィルム材料であるが、このポリフッ化ビニルフィルム等は積層する基材に対する接着性に劣り、例えば、ドライラミネーション積層法方式で積層する際に、積層する基材の表面をフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を
必要とし太陽電池裏面保護シートの製造コストの上昇を招き、太陽電池モジュールの低価格化の障害となっていた。
本発明は、太陽電池裏面保護シートを構成する基材の接着面をフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要としない安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供することを目的とする。また、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供することを目的とする。さらに、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、即ち、
請求項1に係る発明は、
予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層を設けた基材の片面もしくは両面に、ポリフッ化ビニル溶液をコーティングにより加熱乾燥させてポリフッ化ビニル層を形成してなることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項2に係る発明は、
前記ポリフッ化ビニル層の厚さが、20〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
請求項3に係る発明は、
前記基材が、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項4に係る発明は、
前記基材が、アルミニウム箔であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項5に係る発明は、
前記基材が、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムであって、このガスバリア性フィルムが1層以上からなる基材であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項6に係る発明は、
前記無機化合物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化亜鉛あるいはそれらの混合物であることを特徴とする請求項5記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項7に係る発明は、
前記金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムが、フィルム基材上に、透明プライマー層、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層、複合被膜からなるオーバーコート層とを順次積層してなることを特徴とする請求項5または6記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項8に係る発明は、
前記蒸着層の厚さが、5〜300nmの範囲であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項9に係る発明は、
前記オーバーコート層を構成する複合被膜が、水酸基含有高分子化合物と金属アルコキシドおよびまたはその加水分解物およびまたはその重合物の少なくとも1種類以上とを
含有する複合被膜であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項10に係る発明は、
前記水酸基含有高分子化合物が、ポリビニルアルコールまたはポリ(ビニルアルコール−co−エチレン)のうち少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項9記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項11に係る発明は、
前記金属アルコキシドが、シランアルコキシド、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項9または10記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートである。
請求項12に係る発明は、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いたことを特徴とする太陽電池モジュールである。
請求項13に係る発明は、
接着性コート剤をコーティングして、予め接着する接着面に接着層を設けた基材の片面に、ポリフッ化ビニル溶液をコーテイングして加熱乾燥させてポリフッ化ビニル層を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シートにおいて、前記ポリフッ化ビニル層が太陽電池モジュール裏面の最外面に位置するように前記太陽電池モジュール用裏面保護シートを配設してなることを特徴とする請求項12記載の太陽電池モジュールである。
本発明により、太陽電池裏面保護シートを構成する基材の接着面をフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要としない安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供できる。したがって、従来のポリフッ化ビニル(PVF)フィルムをドライラミネーション積層方式等により基材に積層する際に、その基材の積層面にフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要とした太陽電池裏面保護シートの製造コストの上昇を招き太陽電池モジュールの低価格化の障害となっていた問題が解消できる。また、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する太陽電池モジュール用裏面保護シートを提供できる。さらに、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた安価な、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する太陽電池モジュールを提供できる。
また、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、高温・高湿環境下の過酷な促進評価試験条件においても太陽電池としての電力出力特性を維持することが可能である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1〜図3および図6〜8は、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。図4および図5は、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア
性フィルムについてその一実施例の層構成を示す断面図である。図9〜11は、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールについてその一実施例の層構成を示す断面図である。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層を設けた基材の片面もしくは両面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層を形成してなることを特徴とするものである。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図1で示すように、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設けたポリエステルフィルム基材(10)の片面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(a)である。
また、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図2で示すように、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設けたポリエステルフィルム基材(10)の両面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(b)である。
さらに、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図3で示すように、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設けたアルミニウム箔基材(40)の片面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(c)である。
図4には、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムについてその一実施例を示したもので、この蒸着層を設けたガスバリア性フィルムは、フィルム基材(51)上に、透明プライマー層(52)、蒸着層(53)、複合被膜からなるオーバーコート層(54)とを順次積層してなる金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム(d)である。
また、図5には、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムについてその一実施例を示したもので、上記のガスバリア性フィルム(d)を2枚使用して接着剤層(図示せず)を介して2層に積層した金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム(e)である。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図6で示すように、上記の図4で示した金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム(d)の基材(51)側に、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設け、その上に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(f)である。
また、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図7で示すように、上記の図4で示した金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム(d)の複合被膜からなるオーバーコート層(54)側に
、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設け、その上に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(g)である。
さらに、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を、図8で示すように、図5で示した金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を2層構成のガスバリア性フィルム(e)の基材(51)側に、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設け、その上に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(h)である。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シート(a,b,c,f,g,h)は、ポリフッ化ビニル(PVF)層を形成する基材の積層面にフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要とせずにPVF層を形成できる。したがって、太陽電池裏面保護シートの製造コストの上昇を抑えた安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートが得られる。さらに、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する。
本発明における接着層(20)を構成する接着性コート剤としては、アクリルポリオール系コート剤、もしくは、アミノエチル化アクリル系コート剤が本発明においては好適に使用される。
上記のアクリルポリオール系コート剤は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物からなる硬化剤を主成分とする接着性組成物を溶媒に溶解して調整することができる。
上記のアクリルポリオールは、高分子中に二つ以上のヒドロキシル基をもつもので、アクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られるポリオールもしくは、アクリル酸誘導体モノマーおよびその他のモノマーとを共重合させて得られるアクリルポリオール、中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシルブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加え共重合させた、ヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の範囲であるアクリルポリオールが挙げられる。
上記のイソシアネート硬化剤は、例えば、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレンジイソシアネート(HMDI)などのモノマー類と、これらの重合体や誘導体等の1種または2種以上からなるイソシアネート化合物が挙げられる。
さらに、上記のアクリルポリオールやイソシアネート硬化剤からなる主成分の他に、さらに、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールやイソホロンジアミン等の鎖延長剤を含むこともできる。
上記のアクリルポリオール系コート剤に使用されるアクリルポリオールとして、例えば、「LR209(三菱レーヨン社製商品名)」等が、また、イソシアネート硬化剤として「A56(三井武田ケミカル社製商品名)」等が本発明において好適に使用される。
また、アミノエチル化アクリル系コート剤としては、アミノエチル化アクリルとエポキシ硬化剤を主成分とする接着性組成物を溶媒に溶解して調整することができる。
上記のアミノエチル化アクリルは、カルボキシル含有アクリルまたはメタクリルポリマーに適当な溶媒中で過剰量のアルキレンイミンまたはN−(アミノアルキル)置換アルキレンイミンとアミノエチル化(アミノ反応)させ、カルボキシル基−COOHをアミノエチル化して得られる。
上記のエポキシ硬化剤は、エポキシ樹脂としては、テトラグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂等があげられ、これらは単独であるいは2種以上を併用してもよい。そして、硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、酸及び酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド等の塩基性活性水素化合物、イミダゾール類、アミンイミド類、ルイス酸、ブレンスステッド酸塩類及びフェノール樹脂等があげられ、これらは単独であるいは2種以上を併用することができる。
上記のアミノエチル化アクリルとして、例えば、「NK350(日本触媒社製商品名)」等が、また、エポキシ硬化剤として「エピコ−ト828(油化シェル社製商品名)」等が本発明において好適に使用される。
本発明におけるポリフッ化ビニル(PVF)層(30)を構成するPVF溶液としては、PVFは一般的には室温では従来の溶媒に不溶であるが、いわゆる「潜伏性溶媒」を用いて溶液となすことは可能である。PVF粉末の分散液を潜伏性溶媒中に懸濁し、そしてまずゲルが形成される第1の温度まで加熱しそして、次に、溶液が形成されるより高温の第2の温度まで加熱する。「潜伏性溶媒」とは、100℃以上の沸点(大気圧下において)を有し、室温においてはPVFに対する溶媒または膨潤作用は大きくないが、その沸点以下に上昇させた温度においてはPVF粒子を融着させるのに十分な溶媒作用を示すことが可能になる有機液体のことである。
本発明にいおいて有用な潜伏性溶媒としては、γ−ブチロラクトンに加え、環状ブタジエンスルフォラン、テトラメチレンスルフォラン、ジメチルスルフォラン、ヘキサメチレンスルフォラン、ジアリルスルホキシド、ジメチルスルホキシド、ジシアノブテン、アジポニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、イソブチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル−γ−ヒドロキシアセトアミド、N,N−ジメチル−γ−ヒドロキシブチルアミド、N,N−ジメチルラクトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチルラクトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−ピペリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、5−メチル−2−ピロリドン、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、α−アンゲリカラクトン、β−アンゲリカラクトン、ε−カプロラクトン、ならびにγ−ブチロラクトン、γ−バラロラクトンおよびδ−バレロラクトンのα−、β−およびγ−置換アルキル誘導体、同様にδ−バレロラクトンのδ−置換アルキル誘導体、テトラメチル尿素、1−ニトロプロパン、2−ニトロプロパン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、ジブチルケトン、イソホロン、酸化メシチル、メチルアミルケトン、3−メチルシクロヘキサノン、ビス(メトキシメチル)ウロン、メチルアセチルサリチレート、ジエチルホスフェート、ジメチルフタレート、アセト酢酸エチル、メチルベンゾエート、メチレンジアセテート、サリチル酸メチル、フェニル酢酸、トリエチルホスフェート、トリス(モルホリノ)ホスフィンオキサイド、n−アセチルモルホリン、N−アセチルピペリジン、イソキノリン、キノリン、ピリジンおよびトリス(ジメチルアミノ)ホスフェート等が挙げられる。
上記のPVF溶液を基材にコーテイングする方法としては、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコートなどのコート法、印刷法、あるいはスプレー法やディッピング法等の従来公知のコーテイング法が適用できる。そして、上記のポリフッ化ビニル層の厚さ(乾燥状態)は20〜300μmの範囲が好ましい。
本発明で使用される基材(10)としては、ポリエステルフィルム、アルミニウム箔、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム等のいずれかの基材が使用される。
上記のポリエステルフィルムとしては、例えば、酸成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカジオン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン等の脂環族ジカルボン酸、アルコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール等の脂肪族ジオール等を有し、これらの酸成分、アルコール成分の1種以上を組み合わせたポリマーを用いることができる。また、このようなポリマを2種以上ブレンドしたブレンド物を用いることもできる。中でも、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリブチレテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート((PEN)がガスバリア性や機械的強度特性の点で好適である。
また、上記のアルミニウム箔としては、アルミニウム箔の厚みは、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは厚み5〜30μmである。このような範囲でガスバリア性が確保することができる。厚み5μm未満のアルミニウム箔の製造は工業的に困難であり、できたとしても、ピンホール数が100個/平方メートルを超えてしまうため不適当である。アルミニウム箔の成分は公知の成分であってよく、純アルミニウム又はアルミニウム系合金のいずれであってもよい。具体的には、純アルミニウム(JIS(AA)1000系、例えば1N30、1N70等)、Al−Mn系(JIS(AA)3000系、例えば3003、3004等)、Al−Mg系(JIS(AA)5000系)、Al−Fe系(JIS(AA)8000系、例えば、8021、8079等)等を例示することができる。アルミニウム系材料に含まれるFe、Si、Cu、Ni、Cr、Ti、Zr、Zn、Mn、Mg、Ga等の成分については、JIS等で規定されている公知の含有量の範囲内であれば差し支えない。また、アルミニウム箔は、硬質材、半硬材、軟質材等のいずれであってもよく、適宜選択すればよい。
また、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムとしては、フィルム基材(51)の少なくとも片面に、透明プライマー層(52)、無機化合物からなる蒸着層(53)、複合被膜からなるオーバーコート層(54)とを順次積層してなるものが好ましい。以下、このガスバリア性フィルムについて詳細に説明する。
上記のフィルム基材(51)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでもよく、また、機械的強度や寸法安定性を有するものがよい。
上記のフィルム基材の厚さは特に制限を受けるものではないが、プライマー層および無
機酸化物蒸着薄膜層、複合被膜からなるオーバーコート層を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、用途によって6〜30μmとすることが好ましい。
フィルム基材の厚さはとくに制限を受けるものではないが、透明プライマー層、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層、複合被膜層からなるオーバーコート層を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲が好ましく、特に6〜30μmとすることが好ましい。
次に、透明プライマー層(52)について詳しく説明する。この層は、フィルム基材(51)と金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層(53)との間の密着性を高めることを目的とする。
上記の透明プライマー層の樹脂として用いることができるのは、シランカップリング剤或いはその加水分解物と、ポリオール及びイソシアネート化合物等との複合物である必要がある。
上記シランカップリング剤の例としては、任意の有機官能基を含むシランカップリング剤を用いることができ、例えばエチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤或いはその加水分解物の1種ないしは2種以上を用いることができる。
さらに、これらのシランカップリング剤のうち、ポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を持つものが特に好ましい。例えばγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランのようなイソシアネート基を含むもの、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランのようなメルカプト基を含むものや、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノ基を含むものがある。さらにγ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランやβ−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のようにエポキシ基を含むものや、ビニルトリメトキシシラン、ビニル(β−メトキシエトキシ)シラン等のようなシランカップリング剤にアルコール等を付加し水酸基等を付加したものでも良く、これら1種ないしは2種以上を用いることができる。これらのシランカップリング剤は、一端に存在する有機官能基がポリオールとイソシア化合物からなる複合物中で相互作用を示し、もしくはポリオールの水酸基またはイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含むシランカップリング剤を用いることで共有結合をもたせることによりさらに強固な透明プライマー層を形成し、他端のアルコキシ基等の加水分解によって生成したシラノール基が無機化合物中の金属や、無機化合物の表面の活性の高い水酸基等と強い相互作用により無機化合物との高い密着性を発現し、目的の物性を得ることができるものである。よって上記シランカップリング剤を金属アルコキシドとともに加水分解反応させたものを用いても構わない。また上記シランカップリング剤のアルコキシ基がクロロ基、アセトキシ基等になっていても何ら問題はなく、これらのアルコキシ基、クロロ基、アセトキシ基等が加水分解し、シラノール基を形成するものであればこの複合物に用いることができる。
また、ポリオールとは、高分子中に二つ以上のヒドロキシル基をもつもので、後に加えるイソシアネート化合物中のイソシアネート基と反応させるものである。中でもアクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られるポリオールもしくは、アクリル酸誘導体モノマー
およびその他のモノマーとを共重合させて得られるポリオールであるアクリルポリオールが特に好ましい。中でもエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシルブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独で重合させたものや、スチレン等のその他のモノマーを加え共重合させたアクリルポリオール等が好ましく用いられる。またイソシアネート化合物との反応性を考慮するとヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の範囲であることが好ましい。
ポリオールとシランカップリング剤の配合比は、重量比換算で1/1〜1000/1の範囲であることが好ましく、より好ましくは2/1〜100/1の範囲にあることである。溶解および希釈溶剤としては、溶解および希釈可能であれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル・酢酸ブチル等のエステル類、メタノール・エタノール・イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン・キシレン等の芳香族炭化水素類等が単独及び任意に配合したものが用いることができる。しかし、シランカップリング剤を加水分解するために塩酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒としてイソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることが好ましい。
また、シランカップリング剤とポリオールの配合時に反応を促進させるために反応触媒を添加しても一向に構わない。添加される触媒としては、反応性及び重合安定性の点から塩化錫(SnCl2、SnCl4)、オキシ塩化錫(SnOHCl、Sn(OH)2Cl2)、錫アクコキシド等の錫化合物であることが好ましい。添加量は、少なすぎても多すぎても触媒効果が得られないため、3官能オルガノシランに対してモル比換算で1/10〜1/10000の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1/100〜1/2000の範囲にあることである。
混入するイソシアネート化合物は、ポリオールと反応してできるウレタン結合により基材1や蒸着層との間の密着性を高めるために添加されるもので主に架橋剤もしくは硬化剤として作用する。これを達成するためにイソシアネート化合物としては、芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレンジイソシアネート(HMDI)などのモノマー類と、これらの重合体や誘導体等が用いられ、これらを1種または2種以上用いることができる。
ポリオールとイソシアネート化合物の配合比は特に制限されるのもではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると硬化不良になる場合があり、またそれが多すぎるとブロッキング等が発生し加工上問題がある。そこでポリオールとインソシアネート化合物との配合比としては、イソシアネート化合物由来のNCO基がポリオール由来のOH基の50倍以下であることが好ましく、特に好ましいのはNCO基とOH基が当量で配合される場合である。混合方法は、周知の方法が使用可能で特に限定しない。
さらに、上記混合物の調液時に液安定性を向上させるために、金属アルコキシド或いはその加水分解物を添加しても一向に構わない。この金属アルコキシドとは、テトラエトキシシラン(Si(OC254)、トリプロポキシアルミニウム(Al(OC373)など一般式M(OR)n(M:金属元素、R:CH3、C25などの一般式Cn2n+1で表わされるアルキル基)で表せるもの或いはその加水分解物である。なかでもテトラエトキシシランやトリプロポキシアルミニウム或いは両者の混合物が、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。この金属アルコキシドの加水分解物を得る方法は、シランカップリング剤とともに加水分解を行っても構わないし、単独に酸等を添加して行ったのち添加しても構わない。
透明プライマー層は、このようなシランカップリング剤を直接或いはあらかじめ加水分解反応させたものまたは金属アルコキシドとともに加水分解したもの(このときに上述した反応触媒等を一緒に添加しても一向に構わない)を、ポリオールやイソシアネート化合物と混合して複合溶液を作製するか、またシランカップリング剤、ポリオールを溶媒中にあらかじめ混合しておき(この時上述した反応触媒、金属アルコキシドを一緒に添加しても一向に構わない)加水分解反応を行ったもの、更にはシランカップリング剤とポリオールを混合しただけのもの(この時上述した反応触媒、金属アルコキシドを一緒に添加しても一向に構わない)の中に、イソシアネート化合物を加え複合液を作製し基材にコーティングして形成する。
この複合溶液中に各種添加剤、例えば、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等を添加する事も一向に構わない。
透明プライマー層の厚さは、均一に塗膜が形成することができれば特に限定しないが、一般的に0.001〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく密着性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場合は厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外的要因により塗膜に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。特に好ましいのは0.03〜0.5μmの範囲内にあることである。
透明プライマー層の形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いることができる。乾燥条件については、一般的に使用される条件で構わない。また、反応を促進させるために、高温のエージング室等に数日放置することででも可能である。
次に、金属アルミニウムや蒸着層(53)について詳しく説明する。無機化合物からなる蒸着層は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、あるいはそれらの混合物などの無機化合物の蒸着膜からなり、酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する層であればよい。特に酸化アルミニウム及び酸化珪素を用いることがより好ましい。但し、無機化合物の材料は、上述した無機化合物に限定されず、上記条件に適合するものであれば用いることが可能である。
金属アルミニウムや無機化合物蒸着層の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
金属アルミニウムや無機化合物層をフィルム基材上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また、無機化合物層とフィルム基材との密着性および蒸着層の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。さらに、無機化合物層の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いても一向に構わない。
次いで、複合被膜からなるオーバーコート層(54)を説明する。この複合被膜層はガスバリア性を持った被膜層であり、水溶性高分子と1種以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を用いて形成される。例えば、水溶性高分子を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させたものに金属アルコキシドを直接、或いは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合したものを溶液とする。この溶液を無機化合物層にコーティング後、加熱乾燥し形成される。コーティング剤に含まれる各成分について詳細に説明する。
複合被膜層のコーティング剤に用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)を複合被膜層のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れるので好ましい。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。PVAとしては例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等用いることができ、これ以外のものを用いても一向に構わない。
また、金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n(M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH3,C25等のアルキル基)で表せる化合物である。具体的にはテトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C373〕などがあげられ、中でもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
この溶液中にガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは、分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を必要に応じて加えることも可能である。
コーティング剤の塗布方法としては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の方法を用いることが可能である。
複合被膜層の厚さは、コーティング剤の種類や加工機や加工条件によって最適条件異なり特に限定しない。但し乾燥後の厚さが、0.01μm以下の場合は、均一な塗膜が得られなく十分なガスバリア性を得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は膜にクラックが生じ易くなるため問題となる場合がある。好ましくは0.01〜50μmの範囲にあり、より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
上記で得られる本発明の太陽電池モジュ−ル用裏面保護シートは、太陽電池裏面保護シートを構成する基材の接着面をフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要としない安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートが得られる。さらに、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する。
次に、本発明の太陽電池用裏面保護シートを使用した太陽電池モジュールについて説明する。図9〜11は、本発明の太陽電池用裏面保護シートを使用した太陽電池モジュールについてその一実施例の層構成を示す断面図である。
本発明の太陽電池モジュールは、例えば、図9で示すように、太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト(63)、表面側の充填材層(61)、配線(62)を配設した光起電力素子としての太陽電池素子(60)、裏面側充填材層(64)、および、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設けたポリエステルフィルム基材(10)の両面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(b)を積層して得られる。さらに、必要ならば、各層間に、その他の素材を任意に積層し、次いで、これらを、真空吸引等により一体化して加熱圧着するラミネ−ション法等の通常の成形法を利用し、上記の各層を一体成形体として加熱圧着成形して、枠体(65)を装着して太陽電池モジュ−ルを製造することができる。
上記太陽電池モジュ−ルを構成する通常の太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト(63)としては、太陽光の透過性、絶縁性等を有し、さらに、耐候性、耐熱性、耐光性、耐水性、防湿性、防汚性、その他等の諸特性を有し、物理的あるいは化学的強度性、強靱性等に優れ、極めて耐久性に富み、さらに、光起電力素子としての太陽電池素子の保護ということから、耐スクラッチ性、衝撃吸収性等に優れていることが必要である。上記の表面保護シ−トとしては、具体的には、公知のガラス板等、さらに、例えば、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、アセタ−ル系樹脂、その他等の各種の樹脂フィルムないしシ−トを使用することもできる。上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、2軸延伸した延伸フィルムないしシ−トを使用することができる。また、その樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、強度、剛性、腰等を保持するに必要な最低限の厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するという欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、剛性、腰等が低下して好ましくないものである。本発明においては、上記のような理由から、約12〜200μm位、より好ましくは、約25μm〜150μm位が最も望ましい。
上記太陽電池モジュ−ルを構成する太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トの下に積層する充填材層(61)としては、太陽光が入射し、これを透過して吸収することから透明性を有することが必要であり、また、表面保護シ−トおよび裏面保護シ−トとの接着性を有することも必要であり、光起電力素子としての太陽電池素子の表面の平滑性を保持する機能を果たすために熱可塑性を有すること、さらには、光起電力素子としての太陽電池素子の保護ということから、耐スクラッチ性、衝撃吸収性等に優れていることが必要である。具体的には、上記の充填剤層としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸、または、酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、シリコ−ン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。本発明においては、上記の充填材層を構成する樹脂には、耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、その透明性を損なわない範囲で、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等の添加剤を任意に添加し、混合することができるものである。なお、本発明においては、太陽光の入射側の充填材としては、耐光性、耐熱性、耐水性等の耐候性等の性能面と価格面を考慮すると、エチレン−酢酸ビニル系樹脂が望ましい素材である。なお、上記の充填材層の厚さとしては、200〜1000μm位、好ましくは、350〜600μm位が望ましい。
上記太陽電池モジュ−ルを構成する光起電力素子としての太陽電池素子(60)としては、従来公知のもの、例えば、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe2)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子、その他等を使用することができる。さらに、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
上記太陽電池モジュ−ルを構成する光起電力素子の下に積層する裏面側の充填材層(64)としては、上記の太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トの下に積層する表面側の充填材層と同材質のものが使用できる、裏面保護シ−トとの接着性を有することも必要であり、光起電力素子としての太陽電池素子の裏面の平滑性を保持する機能を果たすために熱可塑性を有すること、さらには、光起電力素子としての太陽電池素子の保護ということから、耐スクラッチ性、衝撃吸収性等に優れていることが必要である。
上記太陽電池モジュ−ルを構成する枠体(65)としては、一般的にはアルミニウム型材が使用される。
また、図10には、本発明の一実施例としての太陽電池モジュ−ル用裏面保護シ−ト(a)を用いた太陽電池モジュ−ルについての層構成を示した。
この太陽電池モジュ−ルは、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設けたポリエステルフィルム基材(10)の片面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(a)のポリエステルフィルム基材(10)側を太陽電池モジュ−ルの裏面側充填剤層に積層し、ポリフッ化ビニル層(30)を太陽電池モジュールの裏面最外層となるように配設した太陽電池モジュールである。
さらに、図11には、本発明の一実施例としての太陽電池モジュ−ル用裏面保護シ−ト(f)を用いた太陽電池モジュ−ルについての層構成を示した。
この太陽電池モジュ−ルは、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム(d)の基材(51)側に、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層(20)を設け、その上に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層(30)を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シート(f)の複合被膜からなるオーバーコート層(54)側を太陽電池モジュ−ルの裏面側充填剤層に積層し、PVF層(30)を太陽電池モジュールの裏面最外層となるように配設した太陽電池モジュールである。
上記の本発明の太陽電池モジュ−ル(i,j,k)は、太陽電池裏面保護シートを構成する基材の接着面をフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要としない安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いているために安価な太陽電池モジュールが得られる。また、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する。さらに、高温高湿環境下の過酷な促進評価試験条件においても太陽電池としての電力出力特性を維持することが可能である。
以下、本発明の実施例を挙げて具体的に本発明を説明する。
<実施例1>
厚さ250μmのポリエステルフィルムの両面に、予め、下記組成のアクリルポリオール系コート剤をグラビアコート法により厚さ2〜3μm(乾燥状態)の接着層を形成した。始めに、上記で得られたポリエステルフィルムの片面の接着層上に、プロピルアルコールとトリエチルアミンにポリフッ化ビニル(PVF)を分散したPVF分散液を攪拌し粘度調整を行いコーテイングし、200℃の温度で加熱乾燥して厚さ25μmのPVF層を形成した。次に、上記ポリエステルフィルムのもう一方の接着層に、上記同様のPVF溶液を用いてコーテイングし、上記と同様にして厚さ25μmのPVF層を形成した。図2で示した、PVF層/接着層/ポリエステルフィルム/接着層/PVF層の構成からなる本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを作製した。
[アクリルポリオール系コート剤の組成]
(重量比)
・アクリルポリオール[LR209(三菱レーヨン社製商品名)] 1.6
・イソシアネート硬化剤[A56(三井武田ケミカル社製商品名)] 2.0
・溶剤(酢酸エチル) 140
<実施例2>
厚さ250μmのポリエステルフィルムの両面に、予め、下記組成のアミノエチル化アクリル系コート剤をグラビアコート法により厚さ5〜8μm(乾燥状態)の接着層を形成した。始めに、上記で得られたポリエステルフィルムの片面の接着層上に、実施例1で用いたポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーテイングし、実施例1と同様に厚さ25μmのPVF層を形成した。次に、上記ポリエステルフィルムのもう一方の接着層に、上記と同様にして厚さ25μmのPVF層を形成した。図2で示した、PVF層/接着層/ポリエステルフィルム/接着層/PVF層の構成からなる本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを作製した。
[アミノエチル化アクリル系コート剤の組成]
(重量比)
・アミノエチル化アクリル[NK350(日本触媒社製商品名)] 100
・エポキシ硬化剤[エピコート828(油化シェル社製商品名)] 6
上記組成物を溶剤トルエンで固形分25重量%に調整した。
<比較例1>
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートと比較するための比較例として、
実施例1と同様のポリフッ化ビニル(PVF)溶液からキャスト法により厚さ25μmのPVFフィルを作製し、厚さ250μmのポリエステルフィルムの両面に、下記接着剤を用いて乾燥状態で5〜8μmの接着層を介して上記で得られたPVFフィルをドライラミネーション積層法により貼り合わせ、50℃−3日間養生して太陽電池モジュール用裏面保護シートを作製した。
(重量比)
[接着剤組成]
・ポリエステルポリオール[A511(三井武田ケミカル社製商品名)] 8
・イソシアネート硬化剤[A56(三井武田ケミカル社製商品名)] 1
上記組成物を溶媒酢酸エチルを用いて固形分30重量%に調整した。
上記で得られた太陽電池モジュール用裏面保護シートについて、下記の試験法に基づいて高温・高湿試験後の外観評価、剥離強度、およびコスト面の比較評価を行った。その結果を表1に示す。
[高温・高湿試験]
温度85℃、湿度85%、1000hrの環境試験を行った。
[剥離強度の測定法]
太陽電池モジュール用裏面保護シートを切断して15mm幅試験片を作製し、引っ張り試験機を用いて基材とポリフッ化ビニル(PVF)層との間の剥離強度を測定した。剥離強度の単位はN/15mmである。
Figure 2009010269
表1より、実施例1、2で得られた本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、高温・高湿試験後において「浮き」等の外観変化がなく、かつ、比較例1で得られた太陽電池モジュール用裏面保護シートと比較して、基材に対するポリフッ化ビニル(PVF)層の密着性に優れている。この効果は、本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートが、予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層を設けた基材の片面もしくは両面に、ポリフッ化ビニル(PVF)溶液をコーティングにより加熱乾燥させてPVF層を形成してなることによるものである。そして、太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する基材のPVF層を形成する面にフレーム処理やプラズマ処理等の特殊な表面処理を必要とせずにPVF層を形成できるので、太陽電池裏面保護シートの製造コストの上昇を抑えた安価な太陽電池モジュール用裏面保護シートが得られる。
また、実施例1、2で得られた本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートは、アクリルポリオール系コート剤もしくはアミノエチル化アクリル系コート剤からなる接着層を設けることで、ドライラミネーション用接着剤を使用しない構成であるから接着剤層の養生を必要としないので製造コスト面で有利である。
さらに、太陽電池モジュール用裏面保護シートは、長期間にわたる過酷な自然環境に耐え得る、耐熱性、耐候性、耐加水分解性、防湿性、軽量性等の諸特性に優れ、水蒸気(水分)や酸素の進入を遮断するためのガスバリア性をも有し、高温・高湿環境下での外観変化もなく、太陽電池としての電力出力特性を長期にわたり維持することが可能な耐久性を有する。
本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを構成する金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールについてその一実施例の層構成を示す断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールについてその一実施例の層構成を示す断面図である。
符号の説明
a、b、c、f、g、h・・・太陽電池モジュール用裏面保護シート
i、j、k・・・太陽電池モジュール
10・・・ポリエステルフィルム基材
20・・・接着層
30・・・ポリフッ化ビニル(PVF)層
40・・・アルミニウム箔
50・・・金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルム51・・・フィルム基材
52・・・プライマー層
53・・・蒸着層
54・・・オーバーコート層
60・・・光起電力素子としての太陽電池素子
61・・・表面側充填材層
62・・・配線
63・・・太陽電池モジュール表面保護シート
64・・・裏面側充填材層
65・・・枠体

Claims (13)

  1. 予め、接着性コート剤をコーティングにより接着面に接着層を設けた基材の片面もしくは両面に、ポリフッ化ビニル溶液をコーティングにより加熱乾燥させてポリフッ化ビニル層を形成してなることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  2. 前記ポリフッ化ビニル層の厚さが、20〜300μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  3. 前記基材が、ポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  4. 前記基材が、アルミニウム箔であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  5. 前記基材が、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムであって、このガスバリア性フィルムが1層以上からなる基材であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  6. 前記無機化合物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化錫、酸化亜鉛あるいはそれらの混合物であることを特徴とする請求項5記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  7. 前記金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性フィルムが、フィルム基材上に、透明プライマー層、金属アルミニウムや無機化合物からなる蒸着層、複合被膜からなるオーバーコート層とを順次積層してなることを特徴とする請求項5または6記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  8. 前記蒸着層の厚さが、5〜300nmの範囲であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  9. 前記オーバーコート層を構成する複合被膜が、水酸基含有高分子化合物と金属アルコキシドおよびまたはその加水分解物およびまたはその重合物の少なくとも1種類以上とを 含有する複合被膜であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  10. 前記水酸基含有高分子化合物が、ポリビニルアルコールまたはポリ(ビニルアルコール−co−エチレン)のうち少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項9記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  11. 前記金属アルコキシドが、シランアルコキシド、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項9または10記載の太陽電池モジュール用裏面保護シート。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール用裏面保護シートを用いたことを特徴とする太陽電池モジュール。
  13. 接着性コート剤をコーティングして、予め接着する接着面に接着層を設けた基材の片面に、ポリフッ化ビニル溶液をコーテイングして加熱乾燥させてポリフッ化ビニル層を形成してなる太陽電池モジュール用裏面保護シートにおいて、前記ポリフッ化ビニル層が太陽電池モジュール裏面の最外面に位置するように前記太陽電池モジュール用裏面保護シート
    を配設してなることを特徴とする請求項12記載の太陽電池モジュール。
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