JP2008517842A - 全包囲型カートン - Google Patents

Abstract

上面（１２）、底面（１８）、向き合わせて配置された１対の側面、及び向き合わせて配置された１対の端部パネル（２７、２９）を有する全包囲型板紙カートン（１０）。端部パネルの各々は、実質的に平坦であり、且つ底面及び上面に対して垂直である。側面の各々は、実質的に平坦、且つ底面（１８）に対して垂直である下部分（１５、２０）、及び実質的に平坦、且つ上面（１２）との縁部連結部分の方へ内向きに先細になっている上部分（１４、２２）を有する。

Description

本発明は、物品を包囲するために板紙から形成された全包囲型カートンに関する。

従来のカートンは、ボトルを、段ボール又は他の材料から形成された、直線状側部を有する矩形カートン内におそらくは６×４の配列又は他の配置で運搬する。

本発明によると、全包囲型板紙カートンであって、上面、底面、向き合わせて配置された１対の側面、及び向き合わせて配置された１対の端部パネル構造を備え、端部パネル構造の各々は、実質的に平坦であり、且つ底面及び上面に対して垂直であり、側面の各々は、実質的に平坦、且つ底面に対して垂直である下部分、及び実質的に平坦、且つ上面との縁部連結部分の方へ内向きに先細になっている上部分を有する、全包囲型板紙カートンが提供される。

各端部パネル構造は、それぞれの上面、底面及び側面に各々がヒンジ式連結される、すべてが接着固定されている上端部パネル、底端部パネル及び側端部パネルを備え得る。

幾つかの構造では、各底端部パネルは、各側でガセットパネルに折り曲げ可能に連結されることができ、ガセットパネルは、それに隣接した側端部パネルにヒンジ式連結される。好都合なことに、ガセットパネル及び底端部パネル間の折り曲げ連結部分は、底面及び底端部パネル間の折り線に対して垂直であり、ガセットパネル及び側端部パネル間の折り曲げ連結部分は、底端部パネルとの間の折り曲げ連結部分に対して４５度を成す。

各上端部パネルは、ハンドル穴を画定するための主押し込みフラップである。幾つかの実施形態では、カートンの各端部において、２つの側端部パネルの各々が、上端部パネルの背後に位置付けられ、且つ主押し込みフラップの背後に補助押し込みフラップを有し、ユーザが運搬位置へ移動させるとき、すべての押し込みフラップが内側へ１８０度にわたって回転可能である。各端部の主押し込みフラップは、実質的に直線状の主折り線に沿って上端部パネルにヒンジ式連結されたままであることができ、また、各端部の補助押し込みフラップも、主折り線に隣接した実質的に直線状の補助折り線に沿って側端部パネルにヒンジ式連結されたままである。幾つかの実施形態では、主折り線は、垂直方向にわずかな距離を置いた１対の折り線であって、それにより、その間に支持パネルを画定するようにした、１対の折り線を有する。

幾つかの構造では、各側面の各端部において、隅部形成部分の各々が１対の折り目を画定しており、一方の折り目は、上面、側面及び端部パネル構造間の頂部から、上下側面部分を結合する水平折り目まで延在し、他方の折り目は、底面、側面及び端部パネル構造間の頂部から上下側面部分間の結合部分まで延在する。

通常、上面及び／又は側面等に弱め線を設け、それにより、カートンの内容物に手が届きやすくすることができる。

次に、本発明の実施形態をより詳細に説明する。

説明は、添付の図面を参照する。

図１には、その他の図面に示されているように、全包囲形式の板紙カートン１１を製造するための板紙ブランク１０が示されている。カートン１０は、多数のボトルを、おそらくは２４本を６×４配列で、又は３×４、４×３、４×６、５×６、６×５、３×２、２×３、２×６、６×２等で収容することができるが、もちろん他の寸法及び配置も可能である。ボトルについて図示し、且つ説明するが、カートン１０は缶又は他の容器を包囲することができるであろう。

ブランク１０は、上面１２を有し、この上面は折り線１３に沿って第１の上側面部分１４にヒンジ式連結され、この第１の上側面部分は折り目１６に沿って第１の下側面部分１５に連結されている。下側面部分１４は、底部折り線１７に沿って底面１８にヒンジ式連結され、この底面は第２の底部折り線１９に沿って第２の下側面部分２０にヒンジ式連結されている。第２の下側面部分２０は、折り目２１に沿って第２の上側面部分２２に連結され、この第２の上側面部分は接着パネル２３にヒンジ式連結されている。

パックを組み立てているとき、底面、上面及び側面がスリーブを形成することができ、接着パネル２３は上面１２の内側に接着固定される。組み立ての完了後にカートン１０の内容物に手が届きやすくするために、穿孔又は板紙ジッパーの形の弱め線２４が、任意選択で上面及び側面に設けられる。弱め線２４の正確な形、形態及び位置は、設計上の選択事項である。図示の実施形態では、製品のバーコード又は他の識別手段を印刷することができる小さい取り外し可能部分２５があり、それにより、たとえば、販売時点で取り外し可能部分２５を切り離してレジ係に手渡すことができ、それにより、おそらく重いカートンを不必要に持ち上げなくてもよいであろう。

底面１８の各端部で、底端部パネル２７が折り線２６に沿ってヒンジ式連結され、上面１２の各端部で、上端部パネル２９が折り線２８に沿ってヒンジ連結されている。各上端部パネル２９は、切り込み、又は図示の実施形態では不連続切断線３１によって画定された押し込みフラップ３０を有する。しかしながら、押し込みフラップ３０は、後述する目的のために、狭い支持パネル３３を間に画定する１対の離間配置された折り線３２により、その上縁部で上端部パネル２９に取り付けられたまま残る。

各底端部パネル２７は、折り線２６から離れた位置の上側端部分３４と下側端部分３４ａとを有し、下側端部分３４ａは、両側部が折り線３５によってそれぞれのガセットパネル３６にヒンジ式に取り付けられている。ガセットパネル３６は、逆向きの約４５度の折り線３７によってそれぞれの側端部パネル３８にヒンジ式連結されており、これらの側端部パネルは、折り線３９によって上側面部分１４及び下側面部分１５にヒンジ式連結されている。上側面部分１４、２２を側端部パネル３８に連結する折り線３９の部分が、本実施形態では、ミシン目入り折り線として示されている。

各側端部パネル３８はまた、折り線４１に沿って側端部パネルにヒンジ式連結された部分的補助押し込みフラップ４０を有する。補助押し込みフラップに隣接して穴４２が設けられ、この穴４２及び補助押し込みフラップ４０は、カートン１１の組み立て時に上端部パネル２９の押し込みフラップ３０と整合するように位置付けられている。

カートンの各端部の各上側面部分１４内で、折り目４３が、上端隅部から折り目１６の、端部からわずかな距離だけ内側の位置まで延在している。同様に、各下側面部分１５内で、折り目４４が、底端隅部から折り目１６の、折り目４３が折り目１６と出会う点まで延在している。

カートン１１は、多くの方法で組み立てられる。一つの方法では、上面、底面及び側面を折り曲げ、それにより、接着パネル２３を上面１２の内側に接着固定することによってスリーブを形成する。これは、オンマシンで行うことができる、又は平坦に折り畳まれた部分的折り曲げ／接着ブランク１０を供給して、機械で開くことができる。次に、端部パネルを折り曲げて接着する前に、ボトル（又は他の物品）を開放端部から挿入する。別の方法では、接着パネル２３の固定、及びそれに続く端部パネルの折り曲げ／接着を行う前に、ブランク１０をボトル（又は他の物品）に巻き付ける。この後者の方法では、ブランク１０が、普通の矩形段ボールカートンを製造するための従来型機械での処理に適するようになり、それにより、既存の機械にそれらが製造できるカートンの形式により柔軟性を持たせることができる。

カートン１０の各端部での端部パネルの折り曲げが、図９及び図１０に示されている。側端部パネル３８を内側に、スリーブの開放端部を横切って折り曲げると、底端部パネル２７を折り線２６を中心にして上方に折り曲げる。これにより、ガセットパネル３６が折り線３５及び逆向きの４５度折り線３７を中心にして移動する。次に、底端部パネル２７を側端部パネル３８に接着する。次に、上面１２を下方へ折り曲げて、一般的には押し込みフラップ３０、４０の領域以外で、又はそれらを塞がないで、側端部パネルに接着される。

折り曲げられると、ガセットパネル３６の自由縁部４５がカートンの底面１８から立ち上げられる。これは、トレー状の底部領域を形成し、それにより、弱め線２４を開いた後、カートン１０内のボトルの周囲に氷又は他の物質を入れることができる。板紙を「Ａｑｕａｋｏｔｅ」（商標）等の耐水コーティングで処理することができる。氷が溶けると、或る程度の冷水がカートン内に、ガセットパネル３６の自由縁部４５の高さまで保持され、それにより、一定時間にわたって漏れに耐える。このように、パックを使用して、カートンの内容物を冷却する、又は冷却状態を保持することができ、また、処理済み板紙の湿潤強度により、移動させることもできる。これは、湿潤強度がはるかに低い段ボールと異なる。

底面がトレーの態様であることは、多数のカートンをパレットに載せて配達の準備をするときにも有利である。段ボールカートンでは、破損ボトルが、漏れによりパレット全体に悪影響を与え、それがパレット全体の返品につながる可能性がある。本発明のカートンでは、流体がトレー状の底部領域内にしばらくの間、漏れることなく保持されるので、破損を封じ込めることができる。

また、カートンのパレット載置中、破損しやすいので、本発明のカートンは、端部パネルの下側隅部に４重のクッションを備えている。これは、損傷をより受けやすい隅部のボトルの破損しやすさを低減させ、カートンの外観を維持しながら、カートンの保全性を向上させることができる。

本発明のカートン１１を組み立てると、それは垂直な端部壁と、テーパ状上部分を有する側面とを有する。したがって、上面は、側面間が底面より狭くなっており、テーパ状側面である結果としてボトルの上部の周りがより緊密に包装されるので、このことはボトルの運搬にとって好都合である。しかしながら、端部は底面に対して垂直のままであり、強い感じを与える。しかしながら、垂直端部にハンドルが存在することは、好都合である。

カートンを持ち上げようとするとき、ユーザは、図５〜図７に示されているように、押し込みフラップ３０、４０を上端部パネルの背後へ内向き上方に押し込む。端部壁の垂直特性により、ボトルのネックと端部壁との間に、フラップ３０、４０の移動に対応するのに十分な空間が得られる。図７はまた、いかにして狭い支持パネル３３がほぼ水平位置を取って、二層の側端部パネル３８及びその補助押し込みフラップ４０を収容することができるかを示している。支持パネル３３は、カートンの重量を単なる折り曲げ縁部よりうまく分散させるのに有効である。

端部パネルの垂直特性に戻ると、カートン１１を端部壁のハンドルで持ち上げるとき、板紙は剪断力に対処するだけでよい。端部壁がテーパ状になっていれば、開放モーメントも存在して、ハンドル領域がより引き裂けやすくなるであろう。

傾斜した折り目４３及び４４は、パックを形成したときの上側面部分１４の先細化を容易にする働きをする。折り目はまた、一種の隅部パネルを与えることにより、カートンの隅部により柔軟な縁部を与える。これにより、カートンの隅部が破損し難くなる。

図１１のブランク１１０は、図１に示されたものと実質的に同一であるので、同様の参照符号は同様の部品に対応する。しかしながら、ブランク１１０では、各ガセット部分３６内の４５度逆向き折り線３７と直立折り線３９との間に、追加の逆向き折り線１３７が設けられている。自由縁部４５の端部から追加の逆向き折り線１３７の上端部までに、短い切れ目１１１が設けられている。追加の逆向き折り線１３７の正確な角度は、端部パネルの寸法、板紙の厚さ及び剛性等の多くのパラメータによって決まる。

各ガセット領域の追加の逆向き折り線１３７及び切れ目１１１により、底端部パネル２７を折り曲げ始める前に、側端部パネル３８を部分的に折り込むことができることが分かった。このことは、底端部パネル２７を引き上げる前に、側端部フラップを最小限の応力で直角に折り込むことを助ける。

特徴の一部はやはり設計上の選択事項であり、それにより、上記構造の変更形もやはり添付の特許請求の範囲に包含されることを理解されたい。

本発明によるカートンを製造するための板紙ブランクを示す図である。 図１のブランクから形成されるカートンの側面図である。 図２に示されたカートンの端面図である。 図２に示されたカートンの端部斜視図である。 カートンをさまざまな使用状態に示す端部斜視図である。 カートンをさまざまな使用状態に示す端部斜視図である。 図６の詳細の拡大斜視断面図である。 図６に示されたカートンの内面図である。 折り曲げ中の図２のカートンの端部パネルの端部斜視図である。 図９と同様であるが、折り曲げ過程でそれより幾分後の状態を示す図である。 代替実施形態の、図１に示されているものと同様なブランクを示す図である。 折り曲げ中の図１１のブランクの端部パネルの端部斜視図である。

Claims (12)

1. 全包囲型板紙カートンであって、
   上面、底面、向き合わせて配置された１対の側面、及び向き合わせて配置された１対の端部パネルを備え、
   該端部パネルの各々は、実質的に平坦であり、且つ該底面及び該上面に対して垂直であり、
   該側面の各々は、実質的に平坦、且つ該底面に対して垂直である下部分、及び
   実質的に平坦、且つ該上面との縁部連結部分の方へ内向きに先細になっている上部分を有する、全包囲型板紙カートン。
2. 各端部パネルは、それぞれの上面、底面及び側面に各々がヒンジ式連結されるとともに接着固定された上端部パネル、底端部パネル及び側端部パネルを備える、請求項１に記載のカートン。
3. 各底端部パネルは、各側でガセットパネルに折り曲げ可能に連結され、該ガセットパネルは、それに隣接した側端部パネルにヒンジ式連結される、請求項２に記載のカートン。
4. 前記ガセットパネル及び前記底端部パネル間の折り曲げ連結部分は、前記底面及び該底端部パネル間の折り線に対して垂直であり、該ガセットパネル及び前記側端部パネル間の前記折り曲げ連結部分は、該底端部パネルとの間の該折り曲げ連結部分に対して４５度を成す、請求項３に記載のカートン。
5. 前記４５度の折り曲げ連結部分と切れ目付き直立折り線との間のさらなる折り線が、該さらなる折り線の上端部を前記側端部パネルの縁部に結びつける、請求項４に記載のカートン。
6. 各上端部パネルは、ハンドル穴を画定するための主押し込みフラップを有する、請求項２に記載のカートン。
7. 前記カートンの各端部において、前記２つの側端部パネルの各々は、前記上端部パネルの背後に位置し、且つ前記主押し込みフラップの背後に補助押し込みフラップを有し、運搬位置へ移動させるとき、すべての押し込みフラップが内側へ１８０度にわたって回転可能である、請求項６に記載のカートン。
8. 各端部の前記主押し込みフラップは、実質的に直線状の主折り線に沿って前記上端部パネルにヒンジ式連結されたままである、請求項６又は７に記載のカートン。
9. 前記主折り線は、垂直方向にわずかな距離を置いた１対の折り線であって、それにより、その間に支持パネルを画定するようにした、１対の折り線を有する、請求項８に記載のカートン。
10. 各端部の前記補助押し込みフラップは、前記主折り線に隣接した実質的に直線状の補助折り線に沿って前記側端部パネルにヒンジ式連結されたままである、請求項９に記載のカートン。
11. 各側面の各端部において、隅部形成部分の各々が１対の折り目を画定しており、一方の折り目は、前記上面、前記側面及び前記端部パネル構造間の頂部から、前記上側面部分及び前記下側面部分を結合する水平折り目まで延在し、他方の折り目は、前記底面、前記側面及び前記端部パネル間の頂部から、前記上側面部分及び前記下側面部分間の結合部分まで延在する、請求項２乃至１０に記載のカートン。
12. 弱め線を設け、それにより、前記カートンに手が届きやすくしている、請求項１乃至１１に記載のカートン。

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