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JP2008280509A - 耐熱性樹脂ペースト - Google Patents

耐熱性樹脂ペースト Download PDF

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JP2008280509A
JP2008280509A JP2007296625A JP2007296625A JP2008280509A JP 2008280509 A JP2008280509 A JP 2008280509A JP 2007296625 A JP2007296625 A JP 2007296625A JP 2007296625 A JP2007296625 A JP 2007296625A JP 2008280509 A JP2008280509 A JP 2008280509A
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Japan
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resistant resin
heat
organic solvent
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heat resistant
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JP2007296625A
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Hiroyuki Kawakami
広幸 川上
Koji Yamazaki
浩二 山崎
Takuya Imai
卓也 今井
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性、印刷性及び印刷物の形状保持性に優れた耐熱性樹脂ペーストを提供する。
【解決手段】第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に可溶性の耐熱性樹脂(B)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に不溶性の耐熱性樹脂フィラー(C)を含み、第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む溶液中に耐熱性樹脂フィラー(C)が分散してなる耐熱性樹脂ペーストであって、25℃における粘度が40〜200Pa・s、チキソトロピー係数が1.5〜6.0、不揮発分濃度が22〜35重量%であることを特徴とする耐熱性樹脂ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は耐熱性樹脂ペーストに関し、更に詳しくは、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性、印刷性及び印刷物形状保持性に優れた耐熱性樹脂ペーストに関する。
ポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂は、耐熱性及び機械的性質に優れていることから、エレクトロニクスの分野で半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜としてすでに広く使われている。最近、これら表面保護膜用や層間絶縁膜用、応力緩和材用等のポリイミド系樹脂膜の像形成方法として露光、現像あるいはエッチングなどの繁雑な工程を必要としないスクリーン印刷法、ディスペンス塗布法が着目されている。
スクリーン印刷法、ディスペンス塗布法には、ベース樹脂、フィラー及び溶剤を構成成分とし、チキソトロピー性を持つ耐熱性樹脂ペーストが使用される。これまでに開発された耐熱性樹脂ペーストのほとんどは、チキソトロピー性を付与するためのフィラーとしてシリカフィラーなどの無機フィラーや非溶解性ポリイミドフィラーを用いているが、これらフィラーは加熱乾燥時に皮膜中にフィラーとして残存するため、ベース樹脂とフィラー表面との界面に多数の空隙や気泡が出来やすく、皮膜強度が低下し、電気絶縁性に劣るといった問題が指摘されている。
上記問題点に対し、加熱乾燥時にフィラーがベース樹脂と均一相を形成し、皮膜中にフィラーとして残存しない可溶型の有機フィラーを、ベース樹脂及び溶剤と組み合わせてなる耐熱性樹脂ペーストが開発されている(特許文献1及び2参照)。
しかし、目標とする印刷物の形状のよっては、耐熱性樹脂ペーストの特性に起因して、はじき、だれ又はにじみが生じたり、スクリーン印刷版からの樹脂ペーストの抜け性が悪くなり、目標とする形状の印刷物が得られないことがあった。このため耐熱性樹脂ペーストの特性を最適化する必要があった。
特許第2697215号公報 特許第3087290号公報
本発明の目的は、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性、印刷性及び印刷物の形状保持性に優れた耐熱性樹脂ペーストを提供することである。
本発明は、(1)第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に可溶性の耐熱性樹脂(B)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に不溶性の耐熱性樹脂フィラー(C)を含み、第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む溶液中に耐熱性樹脂フィラー(C)が分散してなる耐熱性樹脂ペーストであって、25℃における粘度が40〜200Pa・s、チキソトロピー係数が1.5〜6.0、不揮発分濃度が22〜35重量%であることを特徴とする耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(2)前記第一の有機溶媒(A1)が、含窒素化合物を含有するものである前記(1)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(3)前記含窒素化合物が極性を有する含窒素環式化合物である前記(2)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(4)前記第二の有機溶媒(A2)が、ラクトン類を含有するものである前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(5)前記ラクトン類が、γ−ブチロラクトンを含有するものである前記(4)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(6)前記耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)が、ポリイミド樹脂またはその前駆体である前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(7)前記耐熱性樹脂フィラー(C)のポリイミド樹脂またはその前駆体が、下記一般式(I)で表される芳香族ジアミンを含有するジアミン類と、下記一般式(II)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体を含有するテトラカルボン酸類を反応させて得られるものである前記(6)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
Figure 2008280509
(式(I)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基又はハロゲン原子のいずれかであり、Xは、化学結合、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−、あるいは下記式(Ia)で表される基のいずれかである)
Figure 2008280509
(式(Ia)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ハロゲン原子又はフェニル基のいずれかである)
Figure 2008280509
(式(II)中、Yは、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−のいずれかである)
また、本発明は、(8)前記耐熱性樹脂フィラー(C)が、第一の有機溶媒(A1)及び第二の有機溶媒(A2)との混合溶媒の存在下に、ジアミン類とテトラカルボン酸類を反応させて得られるものである前記(7)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(9)さらに顔料(D)を含有してなる前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(10)前記顔料(D)が白色系粉末である前記(9)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
また、本発明は、(11)前記顔料(D)の平均粒径が10μm未満である前記(9)または(10)記載の耐熱性樹脂ペーストに関する。
本発明によれば、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性、印刷性及び印刷物の形状保持性に優れた耐熱性樹脂ペーストを提供することができる。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、(1)第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に可溶性の耐熱性樹脂(B)、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に不溶性の耐熱性樹脂フィラー(C)を含み、第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む溶液中に耐熱性樹脂フィラー(C)が分散してなる耐熱性樹脂ペーストである。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、25℃における粘度が40〜200Pa・sであり、好ましくは50〜200Pa・sであり、より好ましくは50〜190Pa・sであり、特に好ましくは50〜180Pa・sである。耐熱性樹脂ペーストの粘度が40Pa・s未満では得られる印刷物の形状保持性が低下し、200Pa・sを超えると耐熱性樹脂ペーストのスクリーン印刷版からの抜け性が低下する。前記粘度はE型粘度計(東京計器社製、RE−80U型)を用いて試料量0.2g、測定温度25℃、回転数0.5rpmで測定した値である。
耐熱性樹脂ペーストの粘度を上記範囲に調整する方法としては、耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)の分子量を変化させる方法、耐熱性樹脂ペーストの不揮発分濃度を変化させる方法、所定の温度環境下において増粘(エージング)あるいは降粘(クッキング)させる方法などが挙げられる。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、チキソトロピー係数が1.5〜6.0であり、好ましくは1.5〜5.5であり、より好ましくは2.0〜5.5であり、特に好ましくは2.0〜5.0である。チキソトロピー係数が1.5未満では印刷性が低下し、6.0を超えると作業性が低下し耐熱性樹脂ペーストを作製するのが困難である。前記チキソトロピー係数は、E型粘度計(東京計器社製、RE−80U型)を用いて試料量0.2g、測定温度25℃で測定した、回転数1rpmと10rpmのペーストの見かけ粘度、ηとη10の比、η/η10として表される
チキソトロピー係数を上記範囲に調整する方法としては、耐熱性樹脂フィラー(C)の配合量を変化させる方法、耐熱性樹脂ペーストの不揮発分濃度を変化させる方法、顔料を添加する方法などが挙げられる。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、不揮発分濃度が22〜35重量%であり、好ましくは23〜35重量%であり、より好ましくは23〜34重量%であり、特に好ましくは23〜33重量%である。不揮発分濃度が22重量%未満では得られる印刷物の形状保持性が低下し、35重量%を超えると印刷性が低下する。
本発明で使用する第一の有機溶媒(A1)は特に制限は無く、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄化合物;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、酢酸セロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン等のケトン類;N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の含窒素化合物;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記(A1)第一の有機溶媒は、含窒素化合物を含有するものであることが好ましい。含窒素化合物としては、窒素原子を含んでいる化合物であれば特に制限されず、例えば前述の含窒素化合物が挙げられるが、なかでも極性を有する含窒素環式化合物がより好ましく、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンなどが特に好ましい。
極性を有する含窒素環式化合物の配合量は、第一の有機溶媒(A1)及び第二の有機溶媒(A2)の総量に対して40重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがさらに好ましく、60重量%以上であることが特に好ましい。極性を有する含窒素環式化合物の配合量が40重量%に満たないと耐熱性樹脂(B)の溶解性が低下し、得られる塗膜特性が低下する傾向にある。
本発明で使用する第二の有機溶媒(A2)は特に制限が無く、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄化合物;γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル類;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類;N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアセド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素化合物;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
前記第二の有機溶媒(A2)は、ラクトン類を含有するものであることが好ましい。ラクトン類としてはγ―ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられ、なかでもγ−ブチロラクトンが好ましい。
ラクトン類の配合量は、第一の有機溶媒(A1)及びラクトン類を含有してなる第二の有機溶媒(A2)の総量に対して10〜60重量%とすることが好ましく、10〜55重量%とすることがより好ましく、15〜55重量%とすることがさらにより好ましく、15〜50重量%とすることが特に好ましい。ラクトン類の配合量が10%未満だと得られたペーストのチキソトロピー性が低下する傾向があり、60重量%を超えると耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)の溶解性が低下し、得られる塗膜の特性が低下する傾向がある。
本発明で使用する第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒の沸点は、耐熱性樹脂ペーストの塗布時の可使時間を考慮すると100℃以上であることが好ましい。第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の種類や配合量を適宜選択することによって、混合有機溶媒の沸点が前記温度範囲になるように設定される。
本発明で使用する耐熱性樹脂(B)は、前記第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に可溶性である。かかる耐熱性樹脂(B)としては、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれでもよく、熱硬化性樹脂としては、末端アセチレン化ポリイミド樹脂、末端マレイミド化ポリイミド樹脂、BT樹脂(三菱ガス化学株式会社製、商品名)、ケルイミド(ローヌプーラン製、商品名)などの付加重合型ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などが例示される。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂の前駆体などが例示される。これらのなかでも、ポリイミド樹脂またはその前駆体が耐熱性の点で好ましい。
前記ポリイミド樹脂またはその前駆体は、例えば、芳香族ジアミン化合物、脂肪族ジアミン化合物あるいは脂環式ジアミン化合物などのジアミン類とテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体などのテトラカルボン酸類とを反応させて得られるものである。
ジアミン類としては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−p−ターフェニル、2,6,−ジアミノピリジン、ビス(4−アミノフェニル)ホスフィンオキシド、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロペンタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、4,4’−カルボニルビス(p−フェニレンオキシ)ジアニリン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル等の芳香族系ジアミン化合物、あるいは下記一般式(III)で表されるジアミノポリシロキサン等のシロキサン系ジアミン化合物が挙げられる。
Figure 2008280509
式(III)中、R及びRは炭素数1〜30の二価の炭化水素基、R、R10、R11及びR12は炭素数1〜30の一価の炭化水素基を示す。nは1以上の整数である。R及びRは、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基、フェニレン基、アルキル置換フェニレン基である。R、R10、R11及びR12は、好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アルキル置換フェニル基である。nは好ましくは1〜100である。下記一般式(III)で表されるジアミノポリシロキサンの具体例としては、以下の式(1)〜(5)の化合物が挙げられる。
Figure 2008280509
式(1)〜(5)中、nは1〜100の整数である。
これらジアミンは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
テトラカルボン酸類としては、下記一般式(II)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体を含有するテトラカルボン酸類を反応させて得られるものであることが好ましい。
Figure 2008280509
式(II)中、Yは、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−のいずれかである。
芳香族テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体の具体例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,2’,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物及びこれらの誘導体等が挙げられる。これらのなかでも、3,4,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体を使用するのが好ましい。
ジアミン類とテトラカルボン酸類の反応は有機溶媒の存在下で行うことができる。有機溶媒としては特に制限は無く、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄化合物;γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル類;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類;N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素化合物;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。これらのなかでも耐熱性樹脂ペーストとするために第一の有機溶媒(A1)を使用するのが好ましく、含窒素化合物がより好ましい。
ジアミン類とテトラカルボン酸類の反応温度は、25℃〜250℃とすることが好ましく、反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件などにより適宜選択することができる。
ポリイミド樹脂を得る方法としては、ポリイミド樹脂前駆体を脱水閉環する方法もあり、該方法も一般的な方法を使用することができる。例えば、常圧あるいは減圧下において加熱によって脱水閉環する熱閉環法、触媒の存在下あるいは非存在下、無水酢酸等の化学的脱水剤を使用する化学閉環法等を使用することができる。熱閉環法の場合、脱水反応で生じる水を系外に除去しながら行うことが好ましい。反応は、好ましくは80〜400℃、より好ましくは100〜250℃で行う。また、ベンゼン、トルエン、キシレン等のような水と共沸するような溶剤を併用し水を共沸除去してもよい。化学閉環法の場合、化学的脱水剤の存在下、好ましくは0〜120℃、より好ましくは10〜80℃で反応させる。化学的脱水剤としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド化合物等を用いるのが好ましい。また、ピリジン、イソキノリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アミノピリジン、イミダゾール等の閉環反応を促進する物質を併用することが好ましい。化学的脱水剤はジアミン類の総量に対して90〜600モル%、閉環反応を促進する物質はジアミン類の総量に対して40〜300モル%使用することが好ましい。また、トリフェニルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリフェニルホスフェート、リン酸、五酸化リン等のリン化合物、ホウ酸、無水ホウ酸等のホウ素化合物等の脱水触媒を用いてもよい。残存するイオン性不純物の低減化等を考慮すると前述の熱閉環法が好ましい。
耐熱性樹脂(B)の配合量は、耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)の総量100重量部に対して、好ましくは5〜95重量部、より好ましくは10〜90重量部、さらに好ましくは20〜80重量部である。前記耐熱性樹脂(B)の配合量が5重量部未満である場合は、溶媒への樹脂成分の溶解性が低下してペーストになり難い傾向にあり、95重量部を越える場合は、印刷性が低下する傾向にある。
本発明で使用する耐熱性樹脂フィラー(C)は、前記第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に不溶性である。かかる耐熱性樹脂フィラー(C)としては、特に制限が無く、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれでもよく、熱硬化性樹脂としては、末端アセチレン化ポリイミド樹脂、末端マレイミド化ポリイミド樹脂、BT樹脂(三菱ガス化学株式会社製、商品名)、ケルイミド(ローヌプーラン製、商品名)などの付加重合型ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などが例示される。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂の前駆体などが例示される。これらのなかでも、ポリイミド樹脂またはその前駆体が耐熱性の点で好ましい。
耐熱性樹脂フィラー(C)としてのポリイミド樹脂またはその前駆体を得る方法は、例えば、芳香族ジアミン化合物、脂肪族ジアミン化合物あるいは脂環式ジアミン化合物などのジアミン類とテトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体などのテトラカルボン酸類との反応による方法が挙げられる。使用されるジアミン類とテトラカルボン酸類は、特に制限が無く、前記耐熱性樹脂(B)の製造方法で例示したものと同様のものが使用できるが、第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒への溶解性を考慮すると、下記一般式(I)で表される芳香族ジアミンを含有するジアミン類と、前記一般式(II)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体を含有するテトラカルボン酸類を使用することが好ましい。
Figure 2008280509
式(I)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基又はハロゲン原子のいずれかであり、Xは、化学結合、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−、あるいは下記式(Ia)で表される基のいずれかである。
Figure 2008280509
式(Ia)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ハロゲン原子又はフェニル基のいずれかである。
前記R、R、R、及びRは、それぞれ独立に水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ターシャリーブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基などの炭素数1〜9のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基など炭素数1〜9のアルコキシ基;又は塩素、臭素、沃素、フッ素などのハロゲン原子のいずれかであり、Xは、化学結合(すなわちビフェニル)、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−、あるいは前記式(Ia)で表される基のいずれかである。式(Ia)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基などのアルキル基;トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、塩素、臭素、沃素、フッ素などのハロゲン原子又はフェニル基のいずれかである。前記一般式(I)で表される芳香族ジアミンの具体例としては、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロペンタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、4,4’−カルボニルビス(p−フェニレンオキシ)ジアニリン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられるが、これらの中でも2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンが最も好ましい。
ジアミン類とテトラカルボン酸類との反応は有機溶媒の存在下で行うことができ、有機溶媒としては第一の有機溶媒(A1)及び第二の有機溶媒(A2)との混合溶媒が用いられることが好ましく、第一の有機溶媒(A1)及びラクトン類を含有してなる第二の有機溶媒(A2)との混合溶媒が用いられることがさらに好ましい。ラクトン類の配合量は、第一の有機溶媒(A1)及びラクトン類を含有してなる第二の有機溶媒(A2)の総量に対して、30〜90重量%であることが好ましく、40〜90重量%であることがより好ましく、40〜85重量%であることがさらにより好ましく、45〜50重量%であることが特に好ましい。ラクトン類の配合量が30重量%未満である場合は耐熱性樹脂フィラーの析出に時間が掛かり作業性に劣る傾向にあり、90重量%を超える場合は耐熱性樹脂フィラーの合成が困難となる傾向にある。反応温度は10〜120℃が好ましく、15〜100℃がより好ましい。反応温度が10℃未満である場合は反応が十分に進行しない傾向にあり、120℃を超える場合は耐熱性樹脂フィラーの析出が不充分になる傾向にある。反応時間は、バッチの規模や採用される反応条件などにより適宜選択することができる。ポリイミド樹脂を得る方法としては、前述したとおりである。
耐熱性樹脂フィラー(C)の配合量は、耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)の総量100重量部に対して、好ましくは5〜95重量部、より好ましくは10〜90重量部、さらに好ましくは20〜80重量部である。前記耐熱性樹脂フィラー(C)の配合量が5重量部未満である場合は、印刷性が低下する傾向にあり、95重量を越える場合は、溶媒への樹脂成分の溶解性が低下してペーストになり難い傾向にある。
本発明の耐熱性樹脂ペーストには、顔料(D)を添加することができる。顔料(D)としては特に制限は無いが、白色系粉末であることが好ましく、例えば、二酸化チタンや窒化ホウ素を使用することができる。顔料(D)の平均粒径は10μm未満であることが好ましく、0.01〜8μmであることがより好ましく、0.03〜7μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが特に好ましい。顔料(D)の平均粒径が10μm以上だと得られる塗膜が脆くなる可能性が有る。
顔料(D)の配合量は、第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)、耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)の総量に対して50重量%以下が好ましく、45重量%以下がより好ましく、40重量%以下がさらに好ましく、35重量%以下が特に好ましい。顔料(D)の配合量が50重量%を超えると得られる塗膜が脆くなる可能性が有る。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む溶液中に耐熱性樹脂フィラー(C)が分散してなる耐熱性樹脂ペーストである。かかる耐熱性樹脂ペーストを得る方法としては、例えば、耐熱性樹脂(B)が有機溶媒に溶解した耐熱性樹脂溶液と、耐熱性樹脂フィラー(C)が有機溶媒に分散した耐熱性樹脂フィラー分散溶液を混合する方法が挙げられる。前記耐熱性樹脂溶液は、耐熱性樹脂(B)が第一の有機溶媒(A1)を含む有機溶媒に溶解していることが好ましく、前記耐熱性樹脂フィラー分散液は、耐熱性樹脂フィラー(C)が第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む有機溶媒に分散していることが好ましい。耐熱性樹脂溶液と耐熱性樹脂フィラー分散液との混合は、10〜180℃で行うことが好ましく、15〜160℃で行うことがより好ましい。前記混合温度が10℃未満では、耐熱性樹脂溶液と耐熱性樹脂フィラー分散液とが十分に混合しない傾向があり、180℃を超えると耐熱性樹脂フィラーが有機溶媒に溶解する傾向があり、いずれの場合も印刷性あるいは塗布性が低下する傾向がある。
耐熱性樹脂溶液と耐熱性樹脂フィラー分散液とを混合した後、耐熱性樹脂ペーストの不揮発分濃度を所望の値に調整するために、有機溶媒を更に添加して希釈しても良く、この場合の有機溶媒は第一の有機溶媒(A1)及び第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒であることが好ましい。
本発明の耐熱性樹脂ペーストには、必要に応じて、消泡剤、染料、可塑剤、酸化防止剤、カップリング剤、樹脂改質剤等を添加することもできる。前記添加剤としては特に制限が無く、例えば、カップリング剤としては、シラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられるが、シラン系カップリング剤が最も好ましい。
シラン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル−プロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシシラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、アミルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキシエトキシ)シラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
チタン系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テトラプロピルオルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
アルミニウム系カップリング剤としては、特に制限は無く、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポキシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレートなどを使用することができ、これらの1種又は2種以上を併用することもできる。
上記の添加剤は耐熱性樹脂(B)と耐熱性樹脂フィラー(C)の全総量100重量部に対して、50重量部以下の配合量にすることが好ましい。上記添加剤の添加量が50重量部より多いと、得られる塗膜が脆くなる可能性がある。
本発明の耐熱樹脂ペーストは、各種半導体装置、半導体パッケージ、サーマルヘッド、イメージセンサー、マルチチップ高密度実装基板、ダイオード、コンデンサ、トランジスタ等の各種デバイス、フレキシブル配線板、リジット配線板等の各種配線板などの保護膜、絶縁膜、接着剤、各種耐熱印字用インク等に使用でき、工業的に極めて有用である。
本発明の耐熱性樹脂ペーストで精密パターンを得る方法としては、特に制限はないが、例えば、スクリーン印刷法、ディスペンス塗布法、ポッティング法、カーテンコート法、凸版印刷法、凹版印刷法、平版印刷法等が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[耐熱性樹脂溶液の合成]
(合成例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物を96.7g(0.3モル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテルを55.4g(0.285モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを3.73g(0.015モル)及び1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンを363g仕込み、70〜90℃で約6時間攪拌した後、冷却して反応を止め、数平均分子量(GPC法で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出)25,000の耐熱性樹脂溶液(PI−1)を得た。
[耐熱性樹脂フィラー分散液の合成]
(合成例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物を96.7g(0.3モル)、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンを61.5g(0.15モル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテルを27.0g(0.135モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを3.73g(0,015モル)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンを133.25g及びγ−ブチロラクトンを308.59g仕込み、70〜90℃で5時間攪拌したところ、溶液中に数平均分子量24,000のポリイミド前駆体フィラーが析出した。その後、冷却して反応を止め、耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を得た。
(合成例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに、3,4,3´,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無水物を96.7g(0.3モル)、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンを61.5g(0.15モル)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテルを27.0g(0.135モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを3.73g(0,015モル)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノンを133.25g及びγ−ブチロラクトンを308.59gを仕込み、70〜90℃で15時間攪拌したところ、溶液中に数平均分子量60,000のポリイミド前駆体フィラーが析出した。その後、冷却して反応を止め、耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−2)を得た。
[耐熱性樹脂ペーストの合成]
(実施例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)について、以下の評価を行った。
(粘度及びチキソトロピー係数)
耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)の粘度及びチキソトロピー係数は、E型粘度計(東京計器社製、RE−80U型)を用いて試料量0.2g、測定温度25℃で測定した。粘度は回転数0.5rpmで測定し、チキソトロピー係数は、回転数1rpmと10rpmのペーストの見かけ粘度、ηとη10の比、η/η10で評価した。
(不揮発分濃度)
不揮発分濃度は、耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)を金属シャーレ上に数g秤量し、下記条件で測定した。
不揮発分濃度(重量%)=(加熱乾燥後の樹脂組成物量(g)/加熱乾燥前の樹脂組成物量(g))×100
加熱乾燥条件:150℃で1時間+250℃で2時間
(印刷特性)
耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)をシリコンウエハ上にスクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製、アライメント装置付きLS−34GX)、ポリアリレート製スクリーンメッシュ版(NBC株式会社製、V−スクリーン、280メッシュ、乳剤厚:10μm、開口径:200μm)、シリコンゴムスキージを用いて、スクリーン印刷し、はじき、にじみ、開口部面積、連続印刷可能枚数により下記内容で印刷特性を評価した。
はじき:スクリーンメッシュ版の開口部に当たる部分のシリコンウエハ上のペーストの未塗布部分の有無で評価した。
にじみ:スクリーンメッシュ版の開口部以外のシリコンウエハ上(本来ならペーストが塗布されない部分)のペースト塗布の有無で評価した。
開口部面積:シリコンウエハ上のペースト塗布部分(円)の直径を測定した。
連続印刷可能枚数:上記、はじき及びにじみのない状態で、初期印刷性と同様の開口部面積を連続で維持できる印刷枚数で評価した。
(塗膜特性)
耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)をテフロン(登録商標)基板上に塗布し、250℃で30分間加熱して、有機溶媒を乾燥させて、膜厚25μmの塗膜を形成した。これを動的粘弾性スペクトロメーター(株式会社岩本製作所製)により、引張り弾性率(25℃、10Hz)、ガラス転移温度(周波数10Hz、昇温速度2℃/min)を測定した。また、オートグラフ(株式会社島津製作所製商品名:AGS−1000G)により、引張強度及び破断伸びを測定した。
また、熱天秤(セイコーインスツルメント株式会社製、TG/DTA220型)を使用し、サンプル量10mg、昇温速度10℃/分(30〜600℃)、リファレンスとしてアルミナを用い、空気雰囲気下で熱分解開始温度(5%重量減少温度)を測定した。
(耐温度サイクル性)
耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)を配線が形成された半導体基板に、スクリーン印刷により樹脂層を複数回塗布し、乾燥する工程、前記樹脂層上に前記半導体基板上の電極と電気的に導通した再配線を形成する工程、前記再配線上に保護層を形成する工程、前記保護層に外部電極端子を形成する工程を行い、ダイシングして半導体装置を作製した。この半導体装置を熱衝撃試験機に投入して、−55℃で30分間、125℃で30分間を1サイクルとする温度サイクル試験を1000サイクルを行い、樹脂層にクラックが発生するかどうか調べた。サンプル数10で評価し、クラックが発生した個数/サンプル数で示した。
(実施例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度23.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−2)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−2)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度26.5重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−3)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−3)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例4)
実施例1で得た不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)に二酸化チタン(DuPont社製商品名、Ti−Pure R−350、平均粒径:0.3μm)を35g添加して50〜70℃で1時間攪拌し、不揮発分濃度28.5重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−4)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−4)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例5)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例3で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−2)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度22.5重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−5)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−5)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例6)
実施例1で得られた不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−1)を、高回転型の攪拌機を使用して5000回転で5分間攪拌して降粘させ、不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−6)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−6)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例7)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例3で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−2)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−7)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−7)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表1に示す。
(比較例1)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度20.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−8)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−8)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表2に示す。
(比較例2)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌し、不揮発分濃度30.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−9)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−9)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表2に示す。
(比較例3)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例3で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−2)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度26.5重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−10)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−10)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表2に示す。
(比較例4)
合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度25.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−11)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−11)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表2に示す。
(比較例5)
温度計、撹拌機、窒素導入管、油水分離機付き冷却管を取り付けた1リットルの4つ口フラスコに窒素気流下、合成例1で得られた耐熱性樹脂溶液(PI−1)を300g及び合成例2で得られた耐熱性樹脂フィラー分散液(PIF−1)を400g仕込み、50〜70℃で2時間攪拌した後、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン/γ−ブチロラクトン=70/30(重量比)の混合溶媒で希釈し、不揮発分濃度40.0重量%の耐熱性樹脂ペースト(PIP−12)を得た。
得られた耐熱性樹脂ペースト(PIP−12)を実施例1と全く同様の方法で評価した。結果をまとめて表2に示す。
Figure 2008280509
Figure 2008280509
表2における、はじき、にじみの「印刷不可」とは、ペーストがスクリーンメッシュ版を通過せずに、シリコーンウエハ上に印刷できなかったことを意味する。また、開口部面積の「測定不可」とは、開口部が形成されていないか、あるいは印刷不可によって開口部が測定できなかったことを意味する。また、耐温度サイクル性の「作製不可」とは、スクリーン印刷によって測定サンプルが作製できなかったことを意味する。
本発明の耐熱性樹脂ペーストは、パターン埋め込み性、密着性、耐熱性、可とう性、印刷性及び印刷物の形状保持性に優れる。さらにスクリーン印刷やディスペンス塗布等で精密パターンを形成することが可能で、本発明の耐熱性樹脂ペーストを用いた半導体装置は良好な特性を与えるものである。

Claims (11)

  1. 第一の有機溶媒(A1)、
    第二の有機溶媒(A2)、
    第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に可溶性の耐熱性樹脂(B)、
    第一の有機溶媒(A1)と第二の有機溶媒(A2)の混合有機溶媒に不溶性の耐熱性樹脂フィラー(C)を含み、
    第一の有機溶媒(A1)、第二の有機溶媒(A2)及び耐熱性樹脂(B)を含む溶液中に耐熱性樹脂フィラー(C)が分散してなる耐熱性樹脂ペーストであって、
    25℃における粘度が40〜200Pa・s、チキソトロピー係数が1.5〜6.0、不揮発分濃度が22〜35重量%であることを特徴とする耐熱性樹脂ペースト。
  2. 前記第一の有機溶媒(A1)が、含窒素化合物を含有するものである請求項1記載の耐熱性樹脂ペースト。
  3. 前記含窒素化合物が極性を有する含窒素環式化合物である請求項2記載の耐熱性樹脂ペースト。
  4. 前記第二の有機溶媒(A2)が、ラクトン類を含有するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペースト。
  5. 前記ラクトン類が、γ−ブチロラクトンを含有するものである請求項4記載の耐熱性樹脂ペースト。
  6. 前記耐熱性樹脂(B)及び耐熱性樹脂フィラー(C)が、ポリイミド樹脂またはその前駆体である請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペースト。
  7. 前記耐熱性樹脂フィラー(C)のポリイミド樹脂またはその前駆体が、下記一般式(I)で表される芳香族ジアミンを含有するジアミン類と、下記一般式(II)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物あるいはその誘導体を含有するテトラカルボン酸類を反応させて得られるものである請求項6記載の耐熱性樹脂ペースト。
    Figure 2008280509
    (式(I)中、R、R、R、及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数1〜9のアルコキシ基又はハロゲン原子のいずれかであり、Xは、化学結合、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−、あるいは下記式(Ia)で表される基のいずれかである)
    Figure 2008280509
    (式(Ia)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ハロゲン原子又はフェニル基のいずれかである)
    Figure 2008280509
    (式(II)中、Yは、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−S(=O)−のいずれかである)
  8. 前記耐熱性樹脂フィラー(C)が、第一の有機溶媒(A1)及び第二の有機溶媒(A2)との混合溶媒の存在下に、ジアミン類とテトラカルボン酸類を反応させて得られるものである請求項7記載の耐熱性樹脂ペースト。
  9. さらに顔料(D)を含有してなる請求項1〜8のいずれか一項に記載の耐熱性樹脂ペースト。
  10. 前記顔料(D)が白色系粉末である請求項9記載の耐熱性樹脂ペースト。
  11. 前記顔料(D)の平均粒径が10μm未満である請求項9または10記載の耐熱性樹脂ペースト。
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