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JP2008251486A - 同軸フラットケーブル及びその製造方法 - Google Patents

同軸フラットケーブル及びその製造方法 Download PDF

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JP2008251486A
JP2008251486A JP2007094654A JP2007094654A JP2008251486A JP 2008251486 A JP2008251486 A JP 2008251486A JP 2007094654 A JP2007094654 A JP 2007094654A JP 2007094654 A JP2007094654 A JP 2007094654A JP 2008251486 A JP2008251486 A JP 2008251486A
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flat cable
coaxial
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coaxial flat
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JP2007094654A
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Motoo Kobayashi
源生 小林
Takayoshi Koinuma
孝佳 鯉沼
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】接触抵抗の低減による接地性能の一層の向上を図ることが可能な同軸フラットケーブル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】同軸フラットケーブル11は、中心導体15、その外周に配設された内部絶縁体14、内部絶縁体14の外周に配設された外部導体13及び外部導体13の外周に配設された外被12を有する複数の同軸ケーブル11が並列に配置されるとともに、外部導体13は、複数の素線13aを螺旋状に横巻きしてなり、外被12から露出された露出部Eで、素線13a同士が互いに一体化されて共通のグランドバー20,30に樹脂からなる接着剤によって接着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、同軸フラットケーブル及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話機、小型ビデオカメラなどの普及により、これら電子機器の小型・軽量化の他に、高速・高画質化が求められている。これらに対応するために、機器本体と液晶表示部との接続や機器内の配線などに、極めて細い同軸ケーブルが用いられ、また、配線の容易性から、複数本の同軸ケーブルを集合一体化させたハーネス形状の同軸フラットケーブルが用いられている。
同軸フラットケーブルに使用される同軸ケーブルは、内側から中心導体、内部絶縁体、外部導体、外被を順次同軸状に配設して構成される。中心導体は、例えば銅合金線を7本撚って形成され、その外周を例えばテフロン(登録商標)樹脂などの絶縁材で被覆して内部絶縁体を形成する。
内部絶縁体の外周面に配設される外部導体は、例えば、銅合金等からなる素線を編組みし、その外周に外被を設けている。
このような同軸ケーブルを複数本集合一体化することにより、同軸フラットケーブルが形成されるが、この同軸フラットケーブルの端末部分は、所定ピッチのコネクタ端子や基板等へ半田付け等で接続固定される。この種の同軸フラットケーブルとしては、図12に示すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図12中、1は同軸ケーブル、1aはその中心導体、1bはその内部絶縁体、1cはその外部導体、1dはその外被であり、2は接地用のグランドバー、3はコネクタ端子やFPC等の基板からなる被接続部材を示す。
図12において、口出し処理により、複数の同軸ケーブル1の外部導体1cの上下面には共通のグランドバー2が導電性接着剤12で一体化される。
そして、端末加工された各同軸ケーブル1の中心導体1aが被接続部材3の所定のコンタクト等に半田付けされる。
特開2006−196418号公報
ところで、上記のように、携帯電話機、小型ビデオカメラなどの電子機器は、一層の高性能化が図られており、それにより処理する情報量も増大している。その一方で、小型・軽量化の要求もあるため、このような電子機器に用いられる同軸フラットケーブルも高密度実装が要求され、同軸フラットケーブル1本当たりの心数つまり同軸ケーブルの本数が増大する傾向にある。例えば、心数が20本の同軸フラットケーブルを2本用いるところを、心数が40本の同軸フラットケーブルを1本用いるなどである。
このように同軸フラットケーブルの一層の多心化を図った場合に、外部導体の接地性能をさらに向上させることが要求される。
本発明の目的は、外部導体とグランドバーの接触抵抗を下げて接地性能の一層の向上を図ることが可能な同軸フラットケーブル及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る同軸フラットケーブルは、中心導体、その外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルが並列に配置されるとともに、前記外部導体は、複数の素線を螺旋状に横巻きしてなり、前記外被から露出された露出部で、前記素線同士が互いに一体化され電気的に導通した状態で共通のグランドバーに樹脂からなる接着剤によって接着されていることを特徴とする。
本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記外部導体を構成する前記素線同士が、前記露出部における切断箇所で互いに溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることが好ましい。
または、本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記外部導体を構成する前記素線の側部が、前記露出部で互いに溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることが好ましい。
本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記素線に施された低融点材料からなるメッキが溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることが好ましい。
または、本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記外部導体を構成する前記素線の側部が、前記露出部で互いに導電性接着剤によって接着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記同軸ケーブルは、互いの前記外部導体同士が接着されて整列方向に一体化され電気的に導通した状態とされていることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルにおいて、前記グランドバーが、各前記同軸ケーブルの外部導体を係止する係止爪部を有することが好ましい。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法は、中心導体、その外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルを並列に配置する配列工程と、複数の前記同軸ケーブルの端部を口出し処理し、複数の素線を螺旋状に横巻きしてなる外部導体を露出させる口出し工程と、前記同軸ケーブルの外部導体の露出部における前記素線同士を一体化させ電気的に導通した状態とする一体化工程と、前記同軸ケーブルの外部導体にグランドバーを樹脂からなる接着剤によって接着する接着工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記一体化工程は、前記外部導体の端部をレーザによって切断することにより、前記素線同士を、その切断箇所で溶着させて一体化させ電気的に導通した状態とすることが好ましい。
または、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記一体化工程は、前記外部導体を構成する前記素線の側部を溶着して一体化させ電気的に導通した状態とすることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記素線に施された低融点材料からなるメッキを溶着して一体化させ電気的に導通した状態とすることが好ましい。
なお、ここでいう低融点材料とは、素線の線材を構成する金属よりも低融点の材料であることを指す。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記一体化工程は、前記外部導体を構成する前記素線の側部を導電性接着剤によって接着して一体化させ電気的に導通した状態とすることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記外部導体の側部を一体化させ電気的に導通した状態とした後、前記外部導体を切断して前記内部絶縁体を露出させることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、前記同軸ケーブルの互いの前記外部導体同士を接着して整列方向に一体化させ電気的に導通した状態とすることが好ましい。
また、本発明に係る同軸フラットケーブルの製造方法において、整列させた前記同軸ケーブルの外部導体を、グランドバーに設けられた係止爪部によって係止することが好ましい。
本発明の同軸フラットケーブルは、中心導体、その外周に配設された内部絶縁体、内部絶縁体の外周に配設された外部導体及び外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルが並列に配置されており、外部導体は、複数の素線を螺旋状に横巻きしてなり、外被から露出された露出部で、素線同士が互いに一体化されて共通のグランドバーに樹脂からなる接着剤によって接着されている。このように、外部導体を構成する螺旋状に横巻きされた素線が、露出部で解れることなく一体化され導通しているため、前記各素線とグランドバーとの電気的接続状態を確実なものとして接触抵抗を低減し、接地性能を一層向上させることができる。
また、本発明の同軸フラットケーブルの製造方法は、並列に配置させた複数の同軸ケーブルの端部を口出し処理して複数の素線を螺旋状に横巻きしてなる外部導体を露出させ、この露出部における素線同士を一体化することにより互いに導通させ、外部導体にグランドバーを樹脂からなる接着剤によって接着するため、外部導体を構成する螺旋状に横巻きされた素線の露出部での解れをなくし、これにより、前記各素線とグランドバーとの接触抵抗を低減し、接地性能を一層向上させることができる。
以下、本発明に係る同軸フラットケーブル及びその製造方法の実施形態の例について説明する。
図1は本発明に係る同軸フラットケーブルの例を示す図であり、(A)は同軸フラットケーブルの平面図、(B)は(A)中F方向から見た端面図である。
図1に示すように、同軸フラットケーブル10は、信号伝送用の信号ケーブルである複数本の同軸ケーブル11を有しており、これらが並列に配置されている。
図2に示すように、同軸ケーブル11は、中心導体15と、中心導体15の外周に配設された内部絶縁体14と、内部絶縁体14の外周に配設された外部導体13と、外部導体13の外周に配設された絶縁性の外被12と、を有しており、これらを同軸状に配設して構成される。
同軸ケーブル11は、例えば、AWG(American Wire Gage)の規格によるAWG42に該当するケーブルが用いられている。AWG42の同軸ケーブル11は、中心導体15が、例えば外径0.025mmの銀メッキ銅合金の素線15aを7本撚って形成され、外径が0.075mmである。また、内部絶縁体14は、中心導体15の外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり押し出し被覆により外径0.165mmに形成されている。さらに、外部導体13は、外径0.03mmの例えば錫メッキ銅合金の素線13aを内部絶縁体14の外周面に横巻きで螺旋状に巻き付けることで外径0.225mmに形成されている。加えて、外被12は外部導体13の外周面を被覆する例えばPFA等のフッ素樹脂からなり、AWG42の場合は外径0.29mmに形成されている。
同軸ケーブル11の端部は、口出し処理されており、先端側から順に、中心導体15、内部絶縁体14及び外部導体13がそれぞれ段階的に所定長さ露出している。
複数の素線13aを螺旋状に横巻きしてなる外部導体13は、外被12から露出された露出部Eで、素線13a同士が端部の切断箇所で互いに溶着されて一体化されている。また、露出部Eにおける側部で、素線13a同士の溶着(図9の溶着箇所W参照)や接着剤による接着により一体化されていても良い。導電性接着剤により一体化されると導電信頼性の点でより好ましい。
図3に、図1の矢視A−A位置の断面図を示す。
図1及び図3に示すように、同軸フラットケーブル10は、すべての同軸ケーブル11が並列に配置された状態で、位置を合わせた外部導体13の露出部Eが、それぞれに共通の第1グランドバー20及び第2グランドバー30により挟持され固定されている。
第1グランドバー20は、図4に示すように、金属導体からなる帯状部材の両縁端部が長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、平面部21と縦壁部22とから断面コ字状に形成されている。両縦壁部22,22には所定ピッチで配列された係止爪部23が多数形成されている。隣接する係止爪部23の間の溝に同軸ケーブル11の外部導体13を係入する。係止爪部23の間の溝に入る外部導体13の外径は同等であるため、溝の幅は外部導体13の外径に合わせて全て一定に形成され、同軸ケーブル11は一定の幅を有する係止爪部23に挟まれて略一定のピッチで配列される。
また、両縦壁部22に係止爪部23を設けることにより、同軸ケーブル11をその軸線方向(図3において左右方向)に沿った2箇所で位置決めすることになり、同軸ケーブル11をしっかり掴まえて確実に係止することができる。また、第1グランドバー20は断面をコ字状とすることで、機械的強度が確保される。
図3に示すように、第1グランドバー20は、少なくとも一側方の係止爪部23が外部導体13を係止するとともに、他側部の係止爪部23が外部導体13、内部絶縁体14、外被12の何れかを係止するものである。例えば、図3においては両方の係止爪部23,23が外部導体13を係止している。2列の係止爪部23は少なくとも一側方が、外部導体13を係止することで、外部導体13を一括して第1グランドバー20に共通してグランドすることができる。
第1グランドバー20と外部導体13との間には、樹脂からなる接着剤である接合部材24が置かれて(または積層されて)おり、この接合部材24によって第1グランドバー20と同軸ケーブル11とが接合され、固定される。接合部材24としては、例えば、異方性導電フィルム(ACF)、導電性接着剤(導電ペースト)等が用いられるが、導電性のない非導電フィルム(NCF)、非導電性接着剤(ペースト)等を用いることもできる。これらの接合部材24により、第1グランドバー20と外部導体13とが接触して固着されて電気的に接続される。
また、図3に示すように、第1グランドバー20と協働して同軸ケーブル11を挟む第2グランドバー30が設けられている。
第2グランドバー30は、図5に示すように、第1グランドバー20と同様、金属導体からなる帯状部材の両縁端部が長手方向に沿って略直角に折り曲げられて、平面部31と縦壁部32とから断面コ字状に形成されている。縦壁部32には、第1グランドバー20に設けられている係止爪部23に対応して、同軸ケーブル11を個別に挟み込むことができるように係止爪部33が所定の幅かつ所定ピッチで設けられている。
また、第2グランドバー30は、図3及び図5に示すように、その平面部31の内面側であって第1グランドバー20の係止爪部23に対向する位置に、長手方向に沿って突出した2本の突条34が設けられている。この突条34は、同軸ケーブル11の外部導体13を第1グランドバー20に対し強固に押圧できると同時に、リブの役目をして第2グランドバー30の機械的強度を増すことができる。
第1グランドバー20で位置決めされた同軸ケーブル11を第1グランドバー20の反対側から第2グランドバー30で挟み込んで押さえることにより、同軸ケーブル11を第1グランドバー20と第2グランドバー30とで強固に固定することができる。したがって、外部導体13を第1グランドバー20と第2グランドバー30に対して安定して接触させることができる。
また、上記グランドバー20,30は、同軸ケーブル11を係止するための係止爪部等を設けずに単純な細長平板形状であっても良い。例えば、図6に示すように、平板状のグランドバー20a,30aの間に挟み込み、グランドバー20a,30aの対向面に設けられた導電性接着剤や非導電性接着剤等の接合部材24により、グランドバー20a,30aと外部導体13とを固着して電気的に接続することができる。このように、係止爪部等がない場合もあらかじめ外部導体が電気的に一体化されているので導電性接着剤や非導電性接着剤等でグランドバー20a,30aと外部導体を接合することにより安定したグランド性能を確保することができる。
接合部材24に非導電性の樹脂を用いた場合でも、接合部材24がグランドバー20a,30aと外部導体13の隙間を埋めるように移動するため、外部導体13とグランドバー20,20a,30,30aとの接点の部分では樹脂が押しのけられて外部導体とグランドバーとが直接的に接触する箇所が生じ、グランドバー20,20a,30,30aと外部導体13の電気的導通が図られる。このように、各外部導体13は一括してグランドバー20,20a,30,30aに共通してグランドすることができる。
次に、上記同軸フラットケーブル10の製造方法について説明する。
まず、図7(A)に示すように、同軸フラットケーブル10を構成する全ての同軸ケーブル11を並列に配置して治具あるいは接着テープ等で保持し、ケーブル11の端部の位置を合わせる(配列工程)。
そして、全ての同軸ケーブル11の端部を口出し処理する(口出し工程)。この口出し処理は、YAGレーザあるいはCOレーザ等のレーザ加工機を用いて行うもので、まず、COレーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の外被12を端部から所定の距離離れた位置で切断し、図7(B)に示すように、端部側を引き抜いて除去する。
次に、図7(C)に示すように、YAGレーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の外部導体13を外被12の切断位置より所定長さ端部に寄った位置で切断し、端部側の外部導体13を引き抜いて除去する。
このようにすると、外部導体13は、その露出部Eにおける端部では、YAGレーザによる切断によって、各素線13a同士が、その切断箇所で互いに溶着されて一体化される。これにより、螺旋状に横巻きされた複数の素線13a同士は、その巻き状態が緩んでばらけることなく、まとまった状態に維持される(一体化工程)。溶着のために、YAGレーザを当てる場合には、Qスイッチ周波数を高めに設定する等、出力を小さめに設定し、複数回ビームを往復させることにより、時間をかけて熱を逃がしながら加工する。熱を流さないと溶融熱が絶縁被覆に伝わり、絶縁被覆が損傷する。特に錫、銅の吸収率が大きな第二高調波(λ=532nm)を用いると効果的である。
その後、図7(D)に示すように、COレーザの波長や強度を調整して同軸ケーブル11の内部絶縁体14をさらに端部寄りの位置で切断し端部側の内部絶縁体14を引き抜いて除去する。この工程で同軸ケーブル11の口出し処理が終了する。このように、全ての同軸ケーブル11を一緒に加工するため、口出し処理を効率的に行うことができる。
そして、上記口出し処理を行ったら、外部導体13を、その露出部Eで第1グランドバー20の係止爪部23間に挟み込んで所定ピッチに位置決めする(図8中矢印B)と同時に、第2グランドバー30を上方より被せて(図8中矢印C)、同軸ケーブル11の中心導体15を第1グランドバー20及び第2グランドバー30より前方に突出させた状態で、第1グランドバー20及び第2グランドバー30と外部導体13を導電性接着剤や非導電性接着剤などで固着する(接着工程)。
外部導体13の、グランドバー20,30への接着は、第1グランドバー20の平面部21及び第2グランドバー30の平面部31の上に置かれた(または、積層された)異方性導電フィルム(ACF)、導電性接着剤(ペースト)、非導電フィルム(NCF)あるいは非導電性接着剤(ペースト)等によって接着する。これらの接合部材24を用いれば、例えば、半田付けに比べて加熱温度が低い(例えば150℃×60分)ので、加熱による絶縁層への熱影響を少なくすることができる。
以上説明したように、上記実施形態の同軸フラットケーブル10は、中心導体15、その外周に配設された内部絶縁体14、内部絶縁体14の外周に配設された外部導体13及び外部導体13の外周に配設された外被12を有する複数の同軸ケーブル11が並列に配置されており、外部導体13は、複数の素線13aを螺旋状に横巻きしてなり、外被12から露出された露出部Eで、素線13a同士が互いに一体化されて共通のグランドバー20,30に樹脂からなる接着剤によって接着されている。このように、外部導体13を構成する螺旋状に横巻きされた素線13aが露出部Eで解れることなく一体化されているので、グランドバー20,30との接触状態を確実なものとして接触抵抗を低減し、接地性能を一層向上させることができる。
そして、上記同軸フラットケーブル10の製造方法は、並列に配置させた複数の同軸ケーブル11の端部を口出し処理して複数の素線13aを螺旋状に横巻きしてなる外部導体13を露出させ、この露出部Eにおける素線13aを一体化させ、外部導体13にグランドバー20,30を樹脂からなる接着剤によって接着するので、外部導体13を構成する螺旋状に横巻きされた素線13aの露出部Eでの解れをなくし、これにより、グランドバー20,30との接触抵抗を低減し、接地性能を一層向上させることができる。
なお、上記実施形態では、螺旋状に横巻きされた外部導体13の素線13aを、その露出部Eにおける端部の切断箇所で溶着して一体化したが、素線13a同士の一体化は端部に限定されず、露出部Eにおける側部で一体化しても良い。
露出部Eにおける側部で素線13aを一体化する場合は、YAGレーザによって外部導体13を切断する前に、切断する位置よりも根元側で、図9(a)に示すように、素線13a同士をYAGレーザにより溶着して一体化し、その後、外部導体13の溶着箇所(図中符号Wで示す箇所)よりも端部側を、図9(b)に示すように、YAGレーザによって切断して除去する。この場合、YAGレーザによる外部導体13の切断前に、外部導体13の素線13aをYAGレーザにより一体化させておくので、切断を良好に行うことができるとともに、切断後における素線13aの解れも防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、素線13a同士を溶着によって互いに接合して一体化したが、接合の方法としては、溶着に限らず導電性接着剤によって接着して一体化しても良い。
また、溶着によって接合する場合、素線13a自体を溶融して接合しても良いが、素線13aに低融点金属あるいはその化合物などの溶融点材料からなるメッキ(例えば、錫)が施されている場合は、そのメッキ部分をレーザにより加熱して溶着することにより、素線13a同士を一体化しても良い。この場合、メッキ厚さは0.5μm〜2.0μm程度がよい。薄いと溶着効果が損なわれ、厚すぎると、電線自体の柔軟性が低下する。
また、複数の同軸ケーブル11の外部導体13をグランドバー20,30に接着する前に、各同軸ケーブル11の外部導体13同士を導電性接着剤で接着して、接着剤で隙間を埋める。整列方向に一体化させても良く、このようにすると、同軸ケーブル11の外部導体13同士も導通させることができ、接地性能を高めることができる。
なお、上記実施形態では、信号伝送用の信号ケーブルからなる同軸ケーブル11を整列させた同軸フラットケーブル10を例示して説明したが、信号ケーブルとともに電源供給用の給電ケーブルや接地用のグランドケーブルを整列させても良い。
また、上記実施形態の同軸フラットケーブル10は、両端側にコネクタ付けされる場合や、一端側のみコネクタ付けで他端側は基板に接続される場合など、様々な形態を採り得る。次に、同軸フラットケーブル10の端部にコネクタを取り付けたコネクタ付き同軸フラットケーブルについて説明する。
図10に、コネクタ付き同軸フラットケーブルの一端側の概略平面図を示す。また、図11に、グランドケーブルの接続位置に該当する図10中の矢視D−D位置の断面図を示す。
図10及び図11に示すように、コネクタ付き同軸フラットケーブル50は、同軸フラットケーブル10の端部の各中心導体15が、コネクタハウジング51に一体的に設けられている接続端子52に各々独立して接続されている。中心導体15は、例えばパルスヒートによる一括半田付けによって接続端子52に接続することができる。
なお、パルスヒートによる一括半田付けを行なう際、各中心導体15の外径が略同等であると、各中心導体15間で均一な半田付けを行なうことができる。
図11に示すように、同軸フラットケーブル10の端末部分では、コネクタハウジング51の上に載置された同軸ケーブル11を覆うように、シェル53がコネクタハウジング51に取り付けられており、このシェル53は半田または導電性接着剤を介して第2グランドバー30と電気的に接続されている。なお、シェル53と第2グランドバー30との接続は、例えば、シェル53の第2グランドバー30に面する箇所の一部に開口部53aを設けておき、第2グランドバー30の上にシェル53を被せた後、開口部53aから半田や導電性接着剤を導入してシェル53の下面と第2グランドバー30の上面との間(符号54の箇所)に充填させ、相互の導電接着を図ることによって行なうことができる。
このようなコネクタ付き同軸フラットケーブル50は、上記のように同軸フラットケーブル10の外部導体13とグランドバー20,30の接触抵抗が低減されているため、接地性能が良好である。
本発明に係る同軸フラットケーブルの例を示す図であり、(A)は同軸フラットケーブルの平面図、(B)は(A)中F方向から見た端面図である。 図1に示した同軸フラットケーブルに用いられる同軸ケーブルの例を示す断面図である。 図1に示した同軸ケーブルの先端部で、図1(A)中A−A位置での断面図である。 図1に示した第1グランドバーの斜視図である。 図1に示した第2グランドバーの斜視図である。 平板状のグランドバーを使用する例を示す分解斜視図である。 図1に示した同軸フラットケーブルの製造過程を示す図であり、(A)は配列させた同軸ケーブルを示す平面図、(B)は外被を除去した同軸ケーブルを示す平面図、(C)は外部導体を切断除去した同軸ケーブルを示す平面図、(D)は内部絶縁体を切断除去した同軸ケーブルを示す平面図である。 図1に示した同軸フラットケーブルの製造過程を示す分解斜視図である。 外部導体の素線同士の一体化の他の例を示す図であり、(A)は露出部で素線を一体化した同軸ケーブルの平面図、(B)は外部導体の端部を切断除去した同軸ケーブルを示す平面図である。 コネクタ付き同軸フラットケーブルの一端側の概略平面図である。 グランドケーブルの接続位置に該当する図10中の矢視D−D位置の断面図を示す。 従来の同軸フラットケーブルの例を示す平面図である。
符号の説明
10 同軸フラットケーブル
11 同軸ケーブル
12 外被
13 外部導体
13a 素線
14 内部絶縁体
15 中心導体
20,30 グランドバー
23,33 係止爪部
24 接合部材(接着剤)
E 露出部

Claims (15)

  1. 中心導体、その外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルが並列に配置されるとともに、前記外部導体は、複数の素線を螺旋状に横巻きしてなり、前記外被から露出された露出部で、前記素線同士が互いに一体化され電気的に導通した状態で共通のグランドバーに樹脂からなる接着剤によって接着されていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  2. 請求項1に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記外部導体を構成する前記素線同士が、前記露出部における切断箇所で互いに溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  3. 請求項1に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記外部導体を構成する前記素線の側部が、前記露出部で互いに溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  4. 請求項2または3に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記素線に施された低融点材料からなるメッキが溶着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  5. 請求項1に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記外部導体を構成する前記素線の側部が、前記露出部で互いに導電性接着剤によって接着されて一体化され電気的に導通した状態とされていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記同軸ケーブルは、互いの前記外部導体同士が接着されて整列方向に一体化され電気的に導通した状態とされていることを特徴とする同軸フラットケーブル。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の同軸フラットケーブルであって、
    前記グランドバーが、各前記同軸ケーブルの外部導体を係止する係止爪部を有することを特徴とする同軸フラットケーブル。
  8. 中心導体、その外周に配設された内部絶縁体、前記内部絶縁体の外周に配設された外部導体及び前記外部導体の外周に配設された外被を有する複数の同軸ケーブルを並列に配置する配列工程と、
    複数の前記同軸ケーブルの端部を口出し処理し、複数の素線を螺旋状に横巻きしてなる外部導体を露出させる口出し工程と、
    前記同軸ケーブルの外部導体の露出部における前記素線同士を一体化させ電気的に導通した状態とする一体化工程と、
    前記同軸ケーブルの外部導体にグランドバーを樹脂からなる接着剤によって接着する接着工程とを有することを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  9. 請求項8に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記一体化工程は、前記外部導体の端部をレーザによって切断することにより、前記素線同士を、その切断箇所で溶着させて一体化させ電気的に導通した状態とすることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  10. 請求項8に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記一体化工程は、前記外部導体を構成する前記素線の側部を溶着して一体化させ電気的に導通した状態とすることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記素線に施された低融点材料からなるメッキを溶着して一体化させ電気的に導通した状態とすることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  12. 請求項8に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記一体化工程は、前記外部導体を構成する前記素線の側部を導電性接着剤によって接着して一体化させ電気的に導通した状態とすることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  13. 請求項8から12の何れか一項に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記外部導体の側部を一体化させ電気的に導通した状態とした後、前記外部導体を切断して前記内部絶縁体を露出させることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  14. 請求項8から13の何れか一項に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    前記同軸ケーブルの互いの前記外部導体同士を接着して整列方向に一体化させ電気的に導通した状態とすることを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
  15. 請求項8から14の何れか一項に記載の同軸フラットケーブルの製造方法であって、
    整列させた前記同軸ケーブルの外部導体を、グランドバーに設けられた係止爪部によって係止することを特徴とする同軸フラットケーブルの製造方法。
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JP2019040739A (ja) * 2017-08-24 2019-03-14 第一精工株式会社 電気コネクタ

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