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JP2008243600A - 透明導電材料、透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、表示素子 - Google Patents

透明導電材料、透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、表示素子 Download PDF

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JP2008243600A
JP2008243600A JP2007082536A JP2007082536A JP2008243600A JP 2008243600 A JP2008243600 A JP 2008243600A JP 2007082536 A JP2007082536 A JP 2007082536A JP 2007082536 A JP2007082536 A JP 2007082536A JP 2008243600 A JP2008243600 A JP 2008243600A
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transparent
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Application number
JP2007082536A
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English (en)
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Yasuhiro Nakatani
康弘 中谷
Kenichi Azuma
賢一 東
Hide Nakamura
秀 中村
Yasunari Kusaka
康成 日下
Daizo Ii
大三 伊井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】優れた透明性と導電性とを有する透明電極として用いることのできる透明導電膜を簡便な工程により製造することができる透明導電材料、該透明導電材料を用いてなる透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、液晶表示素子を提供する。
【解決手段】透明バインダーと金属粒子とを含有する透明導電性材料であって、前記金属粒子は、アスペクト比が2以上であり、かつ、平均長径が500nm以下である透明導電材料。基板上に塗布することで透明導電材料層を形成したときに、上記金属粒子が透明導電材料層中で互いに接触して網目状構造を形成するように分散する。金属粒子がこのような分散状態を形成することで、充分な透明性と優れた導電性とを備えたものとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、優れた透明性と導電性とを有する透明電極として用いることのできる透明導電膜を簡便な工程により製造することができる透明導電材料、該透明導電材料を用いてなる透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、表示素子に関する。
従来、液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス素子等の表示装置には透明導電材料からなる透明電極が設けられている。このような透明導電材料としては、例えば、酸化アンチモン−酸化スズ系(ATO)や酸化インジウム−酸化スズ系(ITO)等の金属酸化物が広く知られている。
これらの金属酸化物は、ガラス、セラミック等からなる基板上に真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等により容易に皮膜を形成でき、透明電極とすることができるものであった。
しかしながら、ATOやITO等の金属酸化物を用いた透明電極の形成方法は、その工程が煩雑であるため、大型の基板上に透明電極を形成する方法としては最適とは言えなかった。
このような問題を解決するため、塗布により透明電極を製造可能な透明導電材料が検討されている。例えば、特許文献1には、塗布型の透明導電材料として金属酸化物ナノ粒子を用いた透明導電材料、及び、該透明導電材料を用いた透明導電膜が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載の透明導電材料では、製造する表示素子に適用可能な程度に充分な透明性を有する透明電極を得ることはできないものであった。
また、例えば、特許文献2には、塩化インジウムと、塩化第1スズ又は塩化第2スズとを、水、アルコール又は水−アルコール混合液に溶解させた塗布液に界面活性剤を添加したITO透明導電膜を形成する方法が開示されている。しかしながら、このような方法では、導電性と透明性とを低温処理により実現できないという問題があり、より簡便な工程で優れた導電性と透明性とを有する透明電極を製造することが求められている。
また更に、例えば、特許文献3には、長軸が500nm未満の金属ナノロッドを分散させた組成物が、透明性と導電性とを有する旨が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載されたいずれの発明によっても、充分な透明性と導電性を両立させることは、極めて困難であった。
特開平6−12920号公報 特開2002−175733号公報 特開2003−313506号公報
本発明は、上記現状に鑑み、優れた透明性と導電性とを有する透明電極として用いることのできる透明導電膜を簡便な工程により製造することができる透明導電材料、該透明導電材料を用いてなる透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、表示素子を提供することを目的とする。
本発明は、透明バインダーと金属粒子とを含有する透明導電性材料であって、前記金属粒子は、アスペクト比が2以上であり、かつ、平均長径が500nm以下である透明導電材料である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、透明バインダーと特定の形状を有する金属粒子とを含有する透明導電材料は、塗布により液晶表示素子等の表示装置の透明電極として使用可能な透明導電膜を製造することができ、更に、製造した透明導電膜は、極めて導電性と透明性とに優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の透明導電材料は、透明バインダーと金属粒子とを含有する。
上記金属粒子は、アスペクト比の下限が2である。アスペクト比が2未満であると、本発明の透明導電材料を用いて製造した透明導電膜の導電性及び透明性が劣るものとなる。上記金属粒子のアスペクト比の好ましい下限は5であり、より好ましい下限は10である。なお、本明細書において、「アスペクト比」とは、上記金属粒子の長軸方向の最大径(長径)と短軸方向の最大径(短径)との比(長径/短径)を意味する。
上記金属粒子は、平均長径の上限が500nmである。500nmを超えると、本発明の透明導電材料を用いて製造した透明導電膜の透明性が不充分となる。好ましい下限は100nm、好ましい上限は250nmである。
このような形状の金属粒子を含有する本発明の透明導電材料は、基板上に塗布することで透明導電材料層を形成したときに、上記金属粒子が透明導電材料層中で互いに接触して網目状構造を形成するように分散する。金属粒子がこのような分散状態を形成することで、本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜は、充分な透明性と優れた導電性とを備えたものとなる。
上記金属粒子を構成する金属としては特に限定されないが、金、銀、白金、パラジウム、銅、スズ、ニッケル、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、オスミウム、コバルト、亜鉛、スカンジウム、イットリウム、ホウ素、ガリウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属が好適に用いられる。なかでも、金、銀、パラジウム、銅、スズ、ニッケル、アルミニウムが好適である。
上記金属粒子としては特に限定されず、従来公知の方法により製造されたものを用いることができる。上記金属粒子を製造する従来の方法としては特に限定されず、例えば、特開2005−97718号公報に記載のような、溶液中の金属塩を化学的に還元する工程と、金属塩を化学的に還元した溶液に光照射する工程とを有する方法等が挙げられる。
本発明の透明導電材料において、上記金属粒子の含有量としては、透明電極としたときの該透明電極部分の総体積に対する体積分率で、好ましい下限が5%、好ましい上限が50%である。5%未満であると、本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜の導電性が不充分となることがあり、50%を超えると、本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜の透明性が不充分となることがある。
本発明の透明導電材料は、透明バインダーを含有する。
上記透明バインダーとしては特に限定されず、例えば、無機バインダー、有機バインダーのいずれであってもよい。
また、無機バインダーとしては、シリカゾルを主成分とするバインダーが好適に挙げられる。他の無機バインダーとしては、例えば、弗化マグネシウム微粒子、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等があり、一部有機官能基で修飾されたシリカゾルを含んでいてもよい。上記シリカゾルとしては、オルトアルキルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、脱水縮重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体まで重合を進ませた市販のアルキルシリケート溶液を、更に加水分解と脱水縮重合を進行させた重合物等を利用することができる。
なお、アルキルシリケート溶液の脱水縮重合が進行し過ぎると、溶液粘度が上昇して最終的には固化してしまうので、脱水縮重合の度合いについては、ガラス基板やプラスチック基板等の透明基板上に塗布可能な上限粘度以下に調整する。ただし、脱水縮重合の度合いは上記上限粘度以下のレベルであれば特に限定されないが、本発明の透明導電材料を用いて製造する透明導電膜強度、耐候性等を考慮すると、重量平均分子量で500〜50000程度が好ましい。そして、アルキルシリケート加水分解重合物は、本発明の透明導電材料の塗布・乾燥後の加熱時において脱水縮重合反応がほぼ完結し、硬いシリケート膜(酸化ケイ素を主成分とする膜)になる。
上記有機バインダーとしては特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、及び、電子線硬化性樹脂から選択される少なくとも1種等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、PET樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、PVP樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。
また、上記熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂等が挙げられる。
上記常温硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、2液性のエポキシ樹脂やウレタン樹脂等が挙げられる。
また、上記紫外線硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、各種オリゴマー、モノマーと、光反応開始剤とを含有する樹脂等が挙げられる。
上記電子線硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば、各種オリゴマー、モノマーを含有する樹脂等が挙げられる。
なかでも、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂が好適に用いられる。
上記有機バインダーが熱硬化性樹脂である場合、例えば、エポキシ樹脂やオキセタン樹脂等の熱硬化性化合物と、熱硬化剤とを含有することが好ましい。
上記エポキシ樹脂としては特に限定されず、例えば、エピクロロヒドリン誘導体、環式脂肪族エポキシ樹脂、イソシアネートとグリシドールとの反応から得られる化合物等が挙げられる。
上記エピクロロヒドリン誘導体としては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピクロンEXA1514(大日本インキ社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;RE−810NM(日本化薬社製)等の2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピクロンEXA7015(大日本インキ社製)等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;EP−4000S(旭電化社製)等のプロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EX−201(ナガセケムテックス社製)等のレゾルシノール型エポキシ樹脂;エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等のビフェニル型エポキシ樹脂;YSLV−50TE(東都化成社製)等のスルフィド型エポキシ樹脂;YSLV−80DE(東都化成社製)等のエーテル型エポキシ樹脂;EP−4088S(旭電化社製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれも大日本インキ社製)等のナフタレン型エポキシ樹脂;エピクロンN−770(大日本インキ社製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−670−EXP−S(大日本インキ社製)等のオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンHP7200(大日本インキ社製)等のジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂;NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂;ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(大日本インキ社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(大日本インキ社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611(ナガセケムテックス社製)等のアルキルポリオール型エポキシ樹脂、YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学社製)等のゴム変性型エポキシ樹脂、デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等のグリシジルエステル化合物;エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂;その他YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(大日本インキ社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
また、上記環式脂肪族エポキシ樹脂としては、例えば、セロキサイド2021、セロキサイド2080、セロキサイド3000、エポリードGT300、EHPE(いずれもダイセル化学社製)等が挙げられる。
また、上記イソシアネートとグリシドールとの反応から得られる化合物としては、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物に対して2当量のグリシドールを触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記イソシアネートとしては例えばイソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記イソシアネートとグリシドールとの反応から得られる化合物の具体的な合成法としては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパン134重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、グリシドール222重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記熱硬化剤としては特に限定されないが、固形の有機酸ヒドラジドが好適に用いられる。上記熱硬化剤として固形の有機酸ヒドラジドを用いることで、例えば、上記透明バインダーとして、後述する紫外線硬化型樹脂を併用するような場合、紫外線等の光を照射することによる本発明の透明導電材料の硬化性が向上する。この理由は明確ではないが、以下の通りであると考えられる。
すなわち、本発明の透明導電材料中に含有さる固形の有機酸ヒドラジドが、照射された紫外線等の光から生じた光を本発明の透明導電材料中で散乱させることで、例えば、上記金属粒子等で照射された紫外線が遮蔽された部分にも紫外線が照射され、その結果、本発明の透明導電材料の硬化性が向上するものと考えられる。
上記固形の有機酸ヒドラジドとしては特に限定されず、例えば、セバチン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、その他アミキュアVDH、アミキュアUDH(いずれも、味の素ファインテクノ社製)、2MZA−PW(四国化成社製)、ADH(大塚化学社製)等が挙げられる。
本発明の透明導電材料には、上記固形の有機酸ヒドラジド以外の熱硬化剤が含有されていてもよく、例えば、エチレンジアミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン、ダイマー酸変性エチレンジアミン、N−エチルアミノピペラジン、イソホロンジアミン等の脂肪族アミン類;メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルスルホン、4,4’−ジアミノジフェノルメタン、4,4’−ジアミノジフェノルエーテル等の芳香族アミン類;メルカプトプロピオン酸エステル、エポキシ樹脂の末端メルカプト化合物等のメルカプタン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のフェノール樹脂類;これらフェノール樹脂類の芳香環を水素化したポリオール類;ポリアゼライン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物等の脂環式酸無水物類;3−メチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する3−アルキルグルタル酸無水物、2−エチル−3−プロピルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,3−ジアルキルグルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、2,4−ジメチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,4−ジアルキルグルタル酸無水物等のアルキル置換グルタル酸無水物類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類及びその塩類、上記脂肪族アミン類、芳香族アミン類、及び/又はイミダゾール類とエポキシ樹脂との反応により得られるアミンアダクト類、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジン類、ジメチルベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、ジシアンジアミド等が挙げられる。なかでも、脂環式酸無水物類、アルキル置換グルタル酸無水物類、芳香族酸無水物類等の酸無水物が好ましく、より好ましくは、脂環式酸無水物類、アルキル置換グルタル酸無水物類であり、特に好ましくは、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物である。これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤を含有する場合、その含有量としては特に限定されないが、上記エポキシ樹脂等の熱硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は1重量部、好ましい上限は50重量部である。1重量部未満であると、熱硬化剤を含有させる効果がほとんど得られず、50重量部を超えると、本発明の透明導電材料の粘度が高くなり、ハンドリング性を損ねる場合がある。より好ましい上限は、30重量部である。
上記有機バインダーが紫外線硬化性樹脂である場合、例えば、光硬化性化合物を含有する光硬化性樹脂組成物であることが好ましい。
上記光硬化性化合物としては特に限定されず、例えば、ラジカル重合性樹脂やイオン重合性樹脂等と、光反応開始剤とを含有するものが挙げられる。
上記ラジカル重合性樹脂としては特に限定されないが、不飽和二重結合を有する樹脂が好適であり、特に反応性の面から(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂が好適である。なお、本明細書において、(メタ)アクリロイルオキシ基とは、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を意味する。
上記(メタ)アクリロイルオキシ基を有する樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、及び、反応性の官能基を変性して(メタ)アクリロイル基を分子中に保有するもの等が挙げられる。なかでも、紫外線の照射により発生した活性ラジカルで速やかに重合又は架橋が進行する点から(メタ)アクリル酸エステルが好適である。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレート、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物としては特に限定されず、単官能のものとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2,−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H,−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
また、2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエンルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートとしては特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られるものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートを合成するための原料となるエポキシ化合物としては特に限定されず、市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピクロンEXA1514(大日本インキ社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;RE−810NM(日本化薬社製)等の2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピクロンEXA7015(大日本インキ社製)等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;EP−4000S(旭電化社製)等のプロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EX−201(ナガセケムテックス社製)等のレゾルシノール型エポキシ樹脂;エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等のビフェニル型エポキシ樹脂;YSLV−50TE(東都化成社製)等のスルフィド型エポキシ樹脂;YSLV−80DE(東都化成社製)等のエーテル型エポキシ樹脂;EP−4088S(旭電化社製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれも大日本インキ社製)等のナフタレン型エポキシ樹脂;エピクロンN−770(大日本インキ社製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−670−EXP−S(大日本インキ社製)等のオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンHP7200(大日本インキ社製)等のジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂;NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂;ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(大日本インキ社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(大日本インキ社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611、(ナガセケムテックス社製)等のアルキルポリオール型エポキシ樹脂;YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学社製)等のゴム変性型エポキシ樹脂;デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等のグリシジルエステル化合物;エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂;その他YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(大日本インキ社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させることにより得られるエポキシ(メタ)アクリレートとしては、具体的には、例えば、レゾルシノール型エポキシ樹脂(EX−201、ナガセケムテックス社製)360重量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール2重量部、反応触媒としてトリエチルアミン2重量部、アクリル酸210重量部を空気を送り込みながら、90℃で還流攪拌しながら5時間反応させることによって得ることができる。
また、上記エポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、エベクリル3700、エベクリル3600、エベクリル3701、エベクリル3703、エベクリル3200、エベクリル3201、エベクリル3600、エベクリル3702、エベクリル3412、エベクリル860、エベクリルRDX63182、エベクリル6040、エベクリル3800(いずれもダイセルユーシービー社製)、EA−1020、EA−1010、EA−5520、EA−5323、EA−CHD、EMA−1020(いずれも新中村化学工業社製)、エポキシエステルM−600A、エポキシエステル40EM、エポキシエステル70PA、エポキシエステル200PA、エポキシエステル80MFA、エポキシエステル3002M、エポキシエステル3002A、エポキシエステル1600A、エポキシエステル3000M、エポキシエステル3000A、エポキシエステル200EA、エポキシエステル400EA(いずれも共栄社化学社製)、デナコールアクリレートDA−141、デナコールアクリレートDA−314、デナコールアクリレートDA−911(いずれもナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品やエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート等が挙げられる。
上記イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレートとしては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合禁止剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート51重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートで市販されているものとしては、例えば、M−1100、M−1200、M−1210、M−1600(いずれも東亞合成社製)、エベクリル230、エベクリル270、エベクリル4858、エベクリル8402、エベクリル8804、エベクリル8803、エベクリル8807、エベクリル9260、エベクリル1290、エベクリル5129、エベクリル4842、エベクリル210、エベクリル4827、エベクリル6700、エベクリル220、エベクリル2220(いずれもダイセルユーシービー社製)、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−9000A、アートレジンUN−7100、アートレジンUN−1255、アートレジンUN−330、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−1200TPK、アートレジンSH−500B(いずれも根上工業社製)、U−122P、U−108A、U−340P、U−4HA、U−6HA、U−324A、U−15HA、UA−5201P、UA−W2A、U−1084A、U−6LPA、U−2HA、U−2PHA、UA−4100、UA−7100、UA−4200、UA−4400、UA−340P、U−3HA、UA−7200、U−2061BA、U−10H、U−122A、U−340A、U−108、U−6H、UA−4000(いずれも新中村化学工業社製)、AH−600、AT−600、UA−306H、AI−600、UA−101T、UA−101I、UA−306T、UA−306I等が挙げられる。
上記イオン重合性樹脂としては特に限定されないが、エポキシ基やオキセタン基を有する樹脂が好適である。
上記エポキシ基を有するイオン重合性樹脂としては特に限定されず、市販されているものとしては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピクロンEXA1514(大日本インキ社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;RE−810NM(日本化薬社製)等の2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピクロンEXA7015(大日本インキ社製)等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;EP−4000S(旭電化社製)等のプロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EX−201(ナガセケムテックス社製)等のレゾルシノール型エポキシ樹脂;エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等のビフェニル型エポキシ樹脂;YSLV−50TE(東都化成社製)等のスルフィド型エポキシ樹脂;YSLV−80DE(東都化成社製)等のエーテル型エポキシ樹脂;EP−4088S(旭電化社製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれも大日本インキ社製)等のナフタレン型エポキシ樹脂;エピクロンN−770(大日本インキ社製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−670−EXP−S(大日本インキ社製)等のオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンHP7200(大日本インキ社製)等のジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂;NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂;ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(大日本インキ社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(大日本インキ社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611、(ナガセケムテックス社製)等のアルキルポリオール型エポキシ樹脂;YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学社製)等のゴム変性型エポキシ樹脂;デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等のグリシジルエステル化合物;エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂;その他YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(大日本インキ社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記オキセタン基を有するイオン重合性樹脂としては特に限定されず、市販品としては例えば、エタナコールEHO、エタナコールOXBP、エタナコールOXTP、エタナコールOXMA(以上、いずれも宇部興産社製)等が挙げられる。
上記光硬化性化合物は、1分子中における硬化性の官能基数の好ましい下限は2個、好ましい上限は5個である。2個未満であると、硬化後に充分な架橋構造が形成されず、若干の未効果成分が液晶中に溶出することがあり、5個を超えると、硬化後の収縮が大きくなり、本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜の基板への充分な密着性が得られないことがある。
上記光反応開始剤としては特に限定されず、例えば、紫外線等の光が照射されることでラジカル又はイオンを生成する重合開始剤が挙げられる。
光が照射されることでラジカルを生成する、上記ラジカル重合開始剤としては特に限定されないが、市販されているものとしては、例えば、イルガキュア184、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア819、イルガキュア651、イルガキュア369、イルガキュア379(以上、いずれもチバ・スペシャリティーケミカルズ社製)、ベンソインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ルシリンTPO(BASF Japan社製)等が挙げられる。なかでも吸収波長域が広い点で、イルガキュア907、イルガキュア651、BIPE及びルシリンTPOが好適である。
また、上記光反応開始剤として、光が照射されることでイオンを生成するイオン重合開始剤としては特に限定されず、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等が挙げられる。
また、上記イオン重合開始剤として市販されているものとしては、例えば、オプトマーSP−150、オプトマーSP−151、オプトマーSP−170、オプトマーSP−171(いずれも旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製)、イルガキュア−261(チバガイギー社製)、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−80L、UVIー6990(ユニオンカーバイド社製)、BBIー103、MPIー103、TPSー103、MDSー103、DTSー103、NATー103、NDSー103(いずれもミドリ化学社製)、サンエイドSI−100L(いずれも三新化学工業社製)、CI−2064、CI−2639、CI−2624、CI−2481(いずれも日本曹達社製)、RHODORSIL PHOTOINITIATOR 2074(ローヌ・プーラン社製)、CD−1012(サートマー社製)等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、必要に応じてアントラセン系、チオキサントン系等の増感剤を併用してもよい。
上記光反応開始剤の配合量としては特に限定されないが、上記光硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。0.1重量部未満であると、本発明の透明導電材料を充分に硬化させることができないことがあり、10重量部を超えると、本発明の透明導電材料に光を照射したときに、透明導電材料の表面が先に硬化してしまい、内部を充分に硬化させることができず、また、貯蔵安定性が低下することがある。
本発明の透明導電材料において、上記透明バインダーは、光熱硬化性であってもよい。
上記光熱硬化性の透明バインダーとしては特に限定されず、例えば、1分子中に光硬化性官能基と熱硬化性官能基とを有する化合物と、上述した光反応開始剤及び熱硬化剤とを含有する光熱硬化性樹脂組成物が挙げられる。
上記1分子中に光硬化性官能基と熱硬化性官能基とを有する化合物としては、例えば、エポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物が挙げられる。
上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイルオキシ基とをそれぞれ少なくとも1つ以上有する化合物としては、例えば、2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物や、2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体、及び、グリシドールを反応させることにより得られる化合物等が挙げられる。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物としては、例えば、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応することにより得られる。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物の原料となるエポキシ化合物としては、例えば、エピコート828EL、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート806、エピコート4004(いずれもジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;エピクロンEXA1514(大日本インキ社製)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;RE−810NM(日本化薬社製)等の2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロンEXA7015(大日本インキ社製)等の水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;EP−4000S(旭電化社製)等のプロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂;EX−201(ナガセケムテックス社製)等のレゾルシノール型エポキシ樹脂;エピコートYX−4000H(ジャパンエポキシレジン社製)等のビフェニル型エポキシ樹脂;YSLV−50TE(東都化成社製)等のスルフィド型エポキシ樹脂;YSLV−80DE(東都化成社製)等のエーテル型エポキシ樹脂;EP−4088S(旭電化社製)等のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;エピクロンHP4032、エピクロンEXA−4700(いずれも大日本インキ社製)等のナフタレン型エポキシ樹脂;エピクロンN−770(大日本インキ社製)等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンN−670−EXP−S(大日本インキ社製)等のオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂;エピクロンHP7200(大日本インキ社製)等のジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂;NC−3000P(日本化薬社製)等のビフェニルノボラック型エポキシ樹脂;ESN−165S(東都化成社製)等のナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂;エピコート630(ジャパンエポキシレジン社製)、エピクロン430(大日本インキ社製)、TETRAD−X(三菱ガス化学社製)等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ZX−1542(東都化成社製)、エピクロン726(大日本インキ社製)、エポライト80MFA(共栄社化学社製)、デナコールEX−611、(ナガセケムテックス社製)等のアルキルポリオール型エポキシ樹脂;YR−450、YR−207(いずれも東都化成社製)、エポリードPB(ダイセル化学社製)等のゴム変性型エポキシ樹脂;デナコールEX−147(ナガセケムテックス社製)等のグリシジルエステル化合物;エピコートYL−7000(ジャパンエポキシレジン社製)等のビスフェノールA型エピスルフィド樹脂;その他YDC−1312、YSLV−80XY、YSLV−90CR(いずれも東都化成社製)、XAC4151(旭化成社製)、エピコート1031、エピコート1032(いずれもジャパンエポキシレジン社製)、EXA−7120(大日本インキ社製)、TEPIC(日産化学社製)等が挙げられる。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物としては、具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂N−770(大日本インキ社製)190gをトルエン500mLに溶解させ、この溶液にトリフェニルホスフィン0.1gを加え、均一な溶液とし、この溶液にアクリル酸35gを還流撹拌下2時間かけて滴下後、更に還流撹拌を6時間行い、次に、トルエンを除去することによって50mol%のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応したノボラック型固形変性エポキシ樹脂を得ることができる(この場合50%部分アクリル化されている)。
上記2つ以上のエポキシ基を有する化合物の一部分のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得られる化合物のうち、市販品としては、例えば、エベクリル1561(ダイセルユーシービー社製)が挙げられる。
上記2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールを反応させることにより得られる化合物は、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールそれぞれ1当量を、触媒量のスズ系化合物存在下で反応させることによって得ることができる。
上記2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールを反応させることにより得られる化合物の原料となる2官能以上のイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイオシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,10−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記イソシアネートとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、(ポリ)プロピレングリコール、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールを反応させることにより得られる化合物の原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の市販品や、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA変性エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート等が挙げられる。
上記2官能以上のイソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体及びグリシドールを反応させることにより得られる化合物としては、具体的には、例えば、トリメチロールプロパン134重量部、重合開始剤としてBHT0.2重量部、反応触媒としてジブチル錫ジラウリレート0.01重量部、イソホロンジイソシアネート666重量部を加え、60℃で還流攪拌しながら2時間反応させ、次に、2−ヒドロキシエチルアクリレート25.5重量部及びグリシドール111重量部を加え、空気を送り込みながら90℃で還流攪拌しながら2時間反応させることにより得ることができる。
上記透明バインダーが、上述した熱硬化性化合物等の硬化性化合物を含有する場合、本発明の透明導電材料は、更に、硬化促進剤を含有することが好ましい。
上記硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類及びその塩類;トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;トリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類;アミノトリアゾール類、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート等の錫系、オクチル酸亜鉛等の亜鉛系、アルミニウム、クロム、コバルト、ジルコニウム等のアセチルアセトナート等の金属触媒類等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化促進剤の配合量としては特に限定されないが、上記熱硬化性化合物等の硬化性化合物100重量部に対して、好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限5重量部である。0.01重量部未満であると、上記硬化促進剤を添加する効果が得られず、5重量部を超えると、硬化物の着色や耐熱性、耐光性の低下が著しくなるため好ましくない。より好ましい下限は0.05重量部であり、より好ましい上限は1.5重量部である。
また、本発明の透明導電材料が上述した熱硬化性樹脂等の硬化性化合物を含有する透明バインダーを含有する場合、本発明の透明電極材料は、塗布方式に合わせて溶剤を含有していてもよい。
上記溶剤としては、具体的には、例えば、ターピネオール、ジヒドロターピニルアセテート、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、イソボルニルシクロヘキサノール等が挙げられる。
また、本発明の透明導電材料において、上記透明バインダーは、下記一般式(1)で表わされる構造を有するシリコン含有ポリマー(A1)と、活性光線若しくは放射線の放射により、酸又は塩基を発生する化合物(B)とを含有することが好ましい(以下、シリコン含有感光性組成物ともいう)。
Figure 2008243600
一般式(1)中、R11〜R1nは、少なくとも1つがHであり、H以外のR11〜R1nは、置換若しくは無置換の有機基、又は、ハロゲン元素、ハロゲン化物基、水酸基、アルコキシド基、アミノ基、ニトロ基、スルホキシド基、ニトリル基であり、nは、1以上の整数である。
上記一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)は、R11〜R1nの少なくとも1つがHである。すなわち、上記R11〜R1nは、全てがHであってもよく、この場合、上記シリコン含有ポリマー(A1)は、下記一般式(1−2)で表される構造となる。
Figure 2008243600
上記シリコン含有ポリマー(A1)において、R11〜R1nは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、上記シリコン含有感光性組成物は、上記シリコン含有ポリマー(A1)を少なくとも1種含有する。すなわち、上記シリコン含有感光性組成物は、上記R11〜R1nが異なる2種以上のシリコン含有ポリマー(A1)が含まれていてもよい。
上記シリコン含有感光性組成物において、上記シリコン含有ポリマー(A1)のR11〜R1nの少なくとも1つがHであるため、該シリコン含有ポリマー(A1)は、SiH基を有する。このSiH基は、活性光線若しくは放射線の照射により後述する化合物(B)から生じた酸又は塩基の作用により、空気中の水分と容易に反応する。その結果、シリコン含有ポリマー(A1)のSiH基と、隣接するシリコン含有ポリマー(A1)のSiH基とが空気中のHOと容易に反応し、Si−O−Si結合が生じて架橋が進行し、現像液に不溶となる。すなわち、上記シリコン含有ポリマー(A1)がSiH基を有するため、上記シリコン含有感光性組成物は、架橋剤を用いずとも、上記SiH基が空気中の水分と反応して架橋が進行し、不溶部分が形成されることになる。従って、上記シリコン含有感光性組成物を含有することで、本発明の透明導電材料は、架橋剤の使用を省略することができる。
上記一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)において、R11〜R1nの合計を100モル%としたときに、置換基がHである割合(モル%)と、シリコン含有ポリマー(A1)の重量平均分子量Mwとは、図1の破線Aで示す範囲内となることが好ましい。破線Aの範囲外では、上述したSiH基が少なくなり、Si−O−Si結合の生成による架橋が進行し難くなることがある。
また、上記シリコン含有ポリマー(A1)において、H以外のR11〜R1nとしては特に限定されず、置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の脂環式炭化水素基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の極性基含有有機基等の有機基が挙げられる。このような有機基の例としては、より具体的には、例えば、メチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニルメチル基、トリフルオロプロピル基及びノナフルオロヘキシル基等の置換若しくは無置換の脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、p−トリル基、ビフェニル基、フェニル基等の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基、水酸基含有基、カルボキシル基、フェノール性水酸基含有基等の置換若しくは無置換の極性基含有有機基等が挙げられる。
上記シリコン含有ポリマー(A1)において、H以外のR11〜R1nは、上記有機基以外の官能基や原子であってもよい。このような原子や官能基としては、例えば、フッ素、塩素等のハロゲン、ハロゲン化物基、水酸基、アルコキシド基、アミノ基、ニトロ基、スルホキシド基、ニトリル基等が挙げられる。上記R11〜R1nは、上記有機基やこれらの原子や官能基等が混在していてもよい。
上記一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)において、シロキサン基を有する骨格の構造については特に限定されず、例えば、ランダム型、ラダー型、籠型等のいずれであってもよい。更に、上記一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)は、このようなランダム型、ラダー型、籠型等の様々な構造のポリマーを複数種用いてもよい。
上記シリコン含有感光性組成物は、更に、下記一般式(2)で表される構造を有する少なくとも1種のシリコン含有ポリマー(A2)を含有することが好ましい。
Figure 2008243600
一般式(2)中、R21〜R2nは、H以外の置換若しくは無置換の有機基、又は、ハロゲン元素、ハロゲン化物基、水酸基、アルコキシド基、アミノ基、ニトロ基、スルホキシド基、ニトリル基であり、nは1以上の整数である。
上記一般式(2)で表されるシリコン含有ポリマー(A2)において、R21〜R2nは、いずれもH以外の原子又は官能基である。H以外の原子又は官能基としては、上述した一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)におけるH以外のR11〜R1nと同じものが挙げられる。このようなシリコン含有ポリマー(A2)において、上記R21〜R2nは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
なお、上記シリコン含有ポリマー(A1)を製造する際には、通常、上記シリコン含有ポリマー(A2)も副生成物として生じることが多い。従って、上記シリコン含有感光性組成物は、上記シリコン含有ポリマー(A1)に加えて、シリコン含有ポリマー(A2)がさらに含まれることが多い。もっとも、シリコン含有ポリマー(A2)は、必ずしも含まれていなくともよい。
上記シリコン含有ポリマー(A2)がシリコン含有ポリマー(A1)に加えて含まれている場合、シリコン含有ポリマー(A2)は、SiH基を有せず架橋剤なしに架橋し難いため、その含有割合は少ない方が好ましい。より具体的には、シリコン含有ポリマー(A1)とシリコン含有ポリマー(A2)とが含有されている場合、シリコン含有ポリマー(A1)100重量部に対し、シリコン含有ポリマー(A2)の配合割合は、400重量部以下であることが好ましい。
上記シリコン含有感光性組成物において、上記一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)と、上記一般式(2)で表されるシリコン含有ポリマー(A2)の双方が含有されている場合(以下、シリコン含有ポリマー混合物ともいう)、シリコン含有ポリマー混合物のR11〜R1n及びR21〜R2nの総合計を100モル%としたときのHの割合(モル%)と、シリコン含有ポリマー混合物の重量平均分子量Mwとは、図1に示す破線Aで表される範囲内となることが好ましい。破線Aの範囲外では、上述したSi−O−Si結合の生成による架橋が進行し難くなることがある。
すなわち、上記シリコン含有感光性組成物が、上述した一般式(1)で表されるシリコン含有ポリマー(A1)のみを含有する場合、又は、上述したシリコン含有ポリマー混合物を含有する場合、のいずれにおいても、上述した重量平均分子量Mwと上記Hの割合(モル%)とが、図1の破線Aで表される範囲内となるような関係を有する場合には、上記シリコン含有感光性組成物によって、Si−O−Si結合が速やかに形成され、架橋が進行する。
なお、上記シリコン含有ポリマー混合物の重量平均分子量Mwとは、例えば、シリコン含有ポリマー(A1)の重量含有率をx(%)、シリコン含有ポリマー(A2)の重量含有率をY(%)とし、シリコン含有ポリマー(A1)の重量平均分子量MA1、シリコン含有ポリマー(A2)の重量平均分子量MA2としたときに、(x・MA1+Y・MA2)/100で表される値である。
上記化合物(B)は、活性光線若しくは放射線の照射により、酸又は塩基を発生する化合物である。
このような化合物(B)としては特に限定されず、酸を発生させる化合物としては、例えば、オニウム塩等が挙げられる。より具体的には、例えば、ジアゾニウム、ホスホニウム、及び、ヨードニウムのBF 、PF 、SBF 、ClO 等の塩や、その他、有機ハロゲン化合物、有機金属、及び、有機ハロゲン化物等が挙げられる。更に具体的には特に限定されず、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンアンチモナート、トリフェニルスルホニウムベンゾスルホナート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジシクロヘキシルスルホニルシクロヘキサノン、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート等のスルホニウム塩化合物、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート等のヨードニウム塩、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホナート等が挙げられる。
上記活性光線若しくは放射線の照射により酸を発生させる化合物(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、より反応性の高いオニウム塩、ジアゾニウム塩、及びスルホン酸エステルからなる群から選択した少なくとも1種の化合物が好適に用いられる。
上記酸を発生させる化合物(B)の含有割合は、上記シリコン含有ポリマー(A1)及び必要に応じて追加されるシリコン含有ポリマー(A2)の合計である樹脂分100重量部に対し、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は50重量部である。0.05重量部未満であると、感度が充分でないことがあり、本発明の透明電極材料を用いて薄膜パターンの形成が困難となることがある。50重量部を超えると、均一に本発明の透明導電材料を塗布することが困難となり、現像後に残渣が生じやすくなることがある。より好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は30重量部である。
上記活性光線若しくは放射線の照射により塩基を発生させる化合物(B)としては特に限定されず、例えば、コバルトアミン錯体、o−アシルオキシム、カルバミン酸誘導体、ホルムアミド誘導体、第4級アンモニウム塩、トシルアミン、カルバメート、アミンイミド化合物等が挙げられる。具体的には、例えば、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカルバメート等が挙げられる。
上記塩基を発生させる化合物(B)としては、活性光線若しくは放射線の照射により塩基を発生させるアミンイミド化合物が好適に用いられる。このようなアミンイミド化合物としては、活性光線若しくは放射線が照射された際に塩基を発生するものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができるが、例えば、下記一般式(3)又は(4)で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 2008243600
Figure 2008243600
上記一般式(3)及び(4)において、R、R、Rは、独立に水素、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキリデン基、炭素数4〜8のシクロアルキル基、炭素数4〜8のシクロアルケニル基、炭素数1〜6のフェノキシアルキル基、フェニル基、電子供与性基及び/又は電子吸引性基が置換したフェニル基、ベンジル基、電子供与性基及び/又は電子吸引性基が置換したベンジル基等が挙げられる。なお、上記炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、直鎖上のアルキル基の他に、置換基を有するアルキル基、例えば、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基等も含む。これらの置換基の中でも、合成の簡便性、アミンイミドの溶解性等の点から、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のフェノキシアルキル基が好ましい。
また、R4は、独立に炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、炭素数4〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フェニル基を表す。上記一般式(3)中のAr、及び、上記一般式(4)中のArは、いずれも芳香族基である。
上記塩基を発生させる化合物(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アミンイミド化合物は、活性光線若しくは放射線が照射されると、1級又は2級アミンを発生させる化合物に比べて、塩基発生効率が高い。従って、露光時間の短縮、ひいては製造工程の短縮を図ることができ、好ましい。
上記塩基を発生させる化合物(B)の含有割合は、上記シリコン含有ポリマー(A1)及び必要に応じて追加されるシリコン含有ポリマー(A2)の合計である樹脂分100重量部に対して、好ましい下限は0.05重量部、好ましい上限は50重量部である。0.05重量部未満であると、感度が低下し、本発明の透明電極材料を用いて薄膜パターンの形成が困難となることがある。50重量部を超えると、均一に本発明の透明導電材料を塗布することが困難となり、現象後に残渣が生じやすくなることがある。
なお、上述した活性光線若しくは放射線の照射により酸を発生させる化合物と、活性光線若しくは放射線の照射により塩基を発生させる化合物とは、最適なレジスト形状を得るために、それぞれ2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記シリコン含有感光性組成物は、感度をより高めるために、更に増感剤を加えてもよい。好適な増感剤としては特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン、p,p’−テトラメチルジアミノベンゾフェノン、p,p’−テトラエチルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アントロン、9−エトキシアントラセン、アントラセン、ピレン、ペリレン、フェノチアジン、ベンジル、アクリジンオレンジ、ベンゾフラビン、セトフラビン−T、9,10−ジフェニルアントラセン、9−フルオレノン、アセトフェノン、フェナントレン、2−ニトロフルオレン、5−ニトロアセナフテン、ベンゾキノン、2−クロロ−4−ニトロアニリン、N−アセチル−p−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、N−アセチル−4−ニトロ−1−ナフチルアミン、ピクラミド、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1,2−ベンズアンスラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−1,9−ベンズアンスロン、ジベンザルアセトン、1,2−ナフトキノン、3,3’−カルボニル−ビス(5,7−ジメトキシカルボニルクマリン)、コロネン等が挙げられる。
上記シリコン含有感光性組成物は、上記シリコン含有ポリマー(A1)、任意に添加されるシリコン含有ポリマー(A2)と、上記化合物(B)とに加えて、適宜の溶剤が添加され得る。上記溶剤の添加により、本発明の透明導電材料の塗布が容易ものとなる。
上記溶剤としては、上記シリコン含有ポリマー(A1)を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、スチレン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物;シクロヘキサン、シクロヘキセン、ジペンテン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、イソヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、n−ノナン、イソノナン、n−デカン、イソデカン、テトラヒドロナフタレン、スクワラン等の飽和又は不飽和炭化水素化合物;ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジ−イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン;ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルセロソルブ、酢酸エチルセロソルブ、酢酸ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソアミル、ステアリン酸ブチル等のエステル類等が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤の添加量としては、基板上に本発明の透明導電材料を塗工し、感光性組成物層を形成する際に、均一に塗工されるように適宜選択すればよい。具体的には、本発明の透明導電材料の固形分濃度の下限が0.5重量%、上限が60重量%となる程度に添加することが好ましい。より好ましくは、下限が2重量%、上限が40重量%程度とされる。
上記シリコン含有感光性組成物は、必要に応じて、更に、他の添加剤が添加されてもよい。
このような添加剤としては、充填剤、顔料、染料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、分散剤、分散助剤、表面改質剤、可塑剤、可塑促進剤、タレ防止剤等が挙げられる。
本発明の透明導電材料が透明バインダーとして、上記シリコン含有感光性樹脂組成物を含有する場合、上述したシリコン含有観光性樹脂組成物以外の透明バインダーと混合して用いてもよく、上記シリコン含有感光性樹脂組成物のみを透明バインダーとして用いてもよい。
このような金属粒子と透明バインダーとを含有する本発明の透明導電材料は、更に、本発明の効果を阻害しない範囲でカップリング剤、フィラー、可塑剤、消泡剤等を含有してもよい。
上記カップリング剤としては特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が挙げられる。これらカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カップリング剤の配合割合としては、上記透明バインダー100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。0.1重量部未満であると、カップリング剤の配合効果が充分発揮されないことがあり、5重量部を超えると、余剰のカップリング剤が揮発し、本発明の透明導電材料を硬化させたときに、膜減り等を起こすことがある。
本発明の透明導電材料の製造方法としては特に限定されず、例えば、上述の各配合物を所望の配合量で遊星式撹拌装置等を用いて混合し、ビーズミル、3本ロール等で分散する方法等が挙げられる。
このような本発明の透明導電材料を用いることで、透明導電膜を塗布により簡便に製造することができる。本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜もまた、本発明の1つである。
本発明の透明導電膜は、本発明の透明導電材料を用いてなる透明導電膜であって、金属粒子が互いに接触して網目状構造を形成するように分散されているものである。
本発明の透明導電膜は、上述した本発明の透明導電材料を用いてなるため、上記金属粒子が互いに接触して網目状構造を形成するように分散されている。上記金属粒子が網目状構造を形成するように分散されていることで、本発明の透明導電膜は、充分な透明性を有するとともに、優れた導電性を備えたものとなる。
ここで、上記金属粒子が互いに接触した網目状構造を形成するように分散されているとは、必ずしも全てでないが、ほとんどの金属粒子が単独で存在せずに他の金属粒子と接して、電気的な接点を有する配置にあることをいう。なお、上記網目状構造は、光学顕微鏡、電子顕微鏡を用いて観察することができる。
本発明の透明導電膜は、含まれる金属の体積分率の好ましい下限が5%、好ましい上限が50%である。5%未満であると、本発明の透明導電膜の導電性が不充分となることがあり、50%を超えると、本透明導電膜の透明性が得られないことがある。
また、本発明の透明導電膜は、上記金属粒子の長径が、膜厚よりも長いことが好ましい。上記金属粒子の長径が膜厚よりも長いことにより、いくつかの金属粒子の末端が本発明の透明導電膜の表面に現れ、本発明の透明導電膜の表面での外部電極との電気的接触を確保することが可能となる。
本発明の透明導電膜の形状としては特に限定されず、例えば、液晶表示素子の基板上に均一にべた塗りされた平坦な膜状であってもよく、任意の電極パターン形状であってもよい。
このような本発明の透明導電材料からなる本発明の透明導電膜は、表面抵抗の好ましい上限が100Ω/□であり、かつ、全光線透過率の好ましい下限が85%である。このような表面抵抗及び全光線透過率を有することで、本発明の透明導電膜は、高い透明性と優れた導電性とを備えていることとなる。
本発明の透明導電膜の表面抵抗が100Ω/□を超えると、本発明の透明導電膜を液晶表示素子の透明電極として用いることができないことがある。
また、本発明の透明導電膜の全光線透過率が85%未満であると、本発明の透明導電膜を用いてなる液晶表示素子の透明性が不充分となることがある。
なお、本明細書において、上記表面抵抗とは、公知の表面抵抗計を用いて測定される値であり、例えば、三菱化学社製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用いて測定される値である。また、上記全光線透過率とは、公知の装置を用いて測定される値であり、例えば、村上色彩技術研究所製のヘイズメーター(HR−200)を用いて測定される値である。
本発明の透明導電膜の製造方法としては、例えば、基板上に、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法及びグラビア印刷法からなる群より選択される少なくとも1種の方法を用いて本発明の透明導電材料からなるパターン層を形成する工程と、前記パターン層を乾燥及び/又は硬化させる工程とを有する透明導電膜の製造方法が挙げられる。このような透明導電膜の製造方法もまた、本発明の1つである。以下、かかる透明導電膜の製造方法を、本発明1の製造方法ともいう。
また、本発明の透明導電材料が透明バインダーとして、上述したシリコン含有感光性組成物を含有する場合、例えば、基板上に、上記シリコン含有感光性組成物を含有する本発明の透明導電材料を塗布して透明導電材料層を形成する工程、形成する透明導電膜パターンに応じて前記透明導電材料層を選択的に露光する工程、及び、選択的に露光した前記透明導電材料層を現像する工程を有する透明導電膜の製造方法によっても本発明の透明導電膜を製造することができる。このような透明導電膜の製造方法もまた、本発明の1つである。以下、かかる透明導電膜の製造方法を、本発明2の製造方法ともいう。
本発明1の透明導電膜の製造方法は、基板上に、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法及びグラビア印刷法からなる群より選択される少なくとも1種の方法を用いて本発明の透明導電材料からなるパターン層を形成する工程を有する。
上記基板としては特に限定されず、例えば、液晶表示素子の透明電極が設けられる従来公知の基板等が挙げられる。
本工程では、上記基板上に、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法及びグラビア印刷法からなる群より選択される少なくとも1種の方法により、本発明の透明導電材料からなるパターン層を形成する。本発明1の製造方法では、上記基板上にインクジェット法等によりパターン層を形成するものであるため、例えば、上記基板が大型基板であっても、容易に均一なパターン層を形成することができる。
上記基板上に形成するパターン層の形状としては特に限定されず、例えば、本発明の透明導電材料がべた塗りされた平坦な膜状であってもよく、所定の電極パターンであってもよく、目的とする透明導電膜のパターンに応じて適宜決定される。
本発明1の製造方法は、上記パターン層を乾燥及び/又は硬化させる工程を有する。
本工程において、上記基板上に形成したパターン層を硬化させる方法としては特に限定されず、該パターン層を構成する本発明の透明導電材料の組成に応じて適宜決定される。例えば、上記パターン層を構成する本発明の透明導電材料の透明バインダーが、上述した熱硬化性樹脂である場合、上記パターン層を上記熱硬化性樹脂の硬化反応開始温度にまで加熱する方法が挙げられる。また、上記パターン層を構成する本発明の透明導電材料の透明バインダーが、上述した光硬化性樹脂組成物である場合、上記パターン層に紫外線等、上記光硬化性樹脂組成物の反応が開始する所定の波長の光を照射する方法が挙げられる。
本発明2の製造方法は、基板上に、上記シリコン含有感光性組成物を含有する本発明の透明導電材料を塗布して透明導電材料層を形成する工程を有する。
上記基板としては特に限定されず、例えば、液晶表示素子の透明電極が設けられる従来公知の基板等が挙げられる。
本工程では、上記基板上に上記シリコン含有感光性組成物を含有する本発明の透明導電材料を塗布して透明導電材料層を形成する。
上記シリコン含有感光性組成物を含有する本発明の透明導電材料を上記基板上に塗布する方法としては特に限定されず、例えば、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法及びグラビア印刷法等従来公知の方法が挙げられる。
上記基板上に形成する透明導電材料層は、後述する露光工程にて目的とする透明導電膜の形状に露光するため、本発明の透明導電材料がべた塗りされた平坦な膜状であることが好ましい。なお、目的とする透明導電膜の形状によっては、上記基板上の特定の箇所にべた塗りされた形状であってもよい。
本発明2の製造方法は、形成する透明導電膜パターンに応じて上記透明導電材料層を選択的に露光する工程を有する。
上記透明導電材料層に選択的に露光する方法としては、例えば、形成する透明導電膜パターンに応じたパターン形状を有するフォトマスクを介して光照射する方法が好適に用いられる。
上記パターン形状に光照射された透明導電材料層の露光部分では、上述のようにシリコン含有ポリマー(A1)のSiH基が露光により化合物(B)から生じた酸又は塩基の作用により空気中の水分と反応し、隣接するシリコン含有ポリマー(A1)のSiH基と反応する。その結果、Si−O−Si結合が生成し、架橋が進行する。そのため、露光部分では架橋が進行した結果、現像液に不溶となる。露光後の透明導電材料層を、現像液を用いて現像することにより、上記透明導電材料層の未露光部分が現像液に溶解して除去され、露光部分が基板上に残る。その結果、パターンが形成される。このパターンは、未露光部分が除去されることから、いわゆるネガ型パターンといわれるものである。
上記フォトマスクとしては特に限定されず、例えば、市販されている一般的なものを用いることができる。
上記フォトマスクを介した光照射手段としては特に限定されず、例えば、水銀灯、高圧水銀灯、ハロゲンランプ、超高圧水銀灯、Deep UV ランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ、エキシマレーザー等が挙げられ、上記透明導電材料膜を構成する上記酸を発生する化合物(B)や、塩基を発生する化合物(B)、及び、必要に応じて添加される増感剤の感光波長に応じて適宜選択される。
上記光の照射エネルギーは、所望の薄膜の厚みや上記酸を発生する化合物(B)、塩基を発生する化合物(B)、及び、必要に応じて添加される増感剤の種類にもよるが、一般に、好ましい下限が10mJ/cm、好ましい上限が1000mJ/cmである。10mJ/cmよりも小さいと、シリコン含有ポリマー(A1)が充分に感光しないことがあり、1000mJ/cmより大きいと、露光時間が長くなるおそれがあり、薄膜パターンの時間あたりの製造効率が低下するおそれがある。
本発明2の製造方法は、選択的に露光した上記透明導電材料層を現像する工程を有する。
ここで、現像とは、現像溶液に、潜像が形成された上記透明導電材料層を浸漬する操作の他、該透明導電材料層の表面を洗い流す操作等の操作をも含むものである。
上記現像液としては、シュウ酸、ギ酸、酢酸等の酸性溶液、上述した各種溶剤、アルカリ水溶液等を適宜用いることができるが、防爆設備が不要であり、腐蝕等による設備負担も少ないので、アルカリ水溶液が好ましく用いられる。アルカリ水溶液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、珪酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液が挙げられる。
上記現像に要する時間は、上記透明導電材料層の厚みや溶剤の種類にもよるが、一般には、好ましい下限は10秒、好ましい上限は5分である。
また、現像後に用いられた透明導電膜パターンは、蒸留水で洗浄され、薄膜上に残留しているアルカリ水溶液を除去することが好ましい。
このようにして得られた透明導電膜パターンは、更に、100〜400℃の温度で5分〜2時間加熱して、架橋密度を高めて緻密化することが好ましい。この場合には、膜強度がより一層高められるため、好ましい。
上記熱処理を行う手段としては特に限定されず、例えば、ギヤオーブンや熱風、赤外線による乾燥炉、マクロ波による加熱乾燥等が挙げられる。
上記熱処理の条件としては特に限定されず、上述した透明導電膜を構成する本発明の透明導電材料中の透明バインダーや金属粒子等の種類に合わせて適宜決定される。
このような本発明1又は本発明2の製造方法によると、大型の基板に透明導電膜を塗布により形成することができる。また、所定のパターン形状を有する透明導電膜を大型の基板上に塗布により形成することができる。更に、形成した透明導電膜は、上述した本発明の透明導電材料からなるものであるため、金属粒子が互いに接触して網目状構造を形成するように分散しており、高い透明性と優れた導電性とを備えたものとなる。
本発明の透明導電膜は、例えば、液晶表示素子、エレクトロルミネッセンス表示素子等の表示素子類の電極や、自動車、航空機、建築物等の窓ガラスの防曇、氷結防止のための発熱抵抗体、太陽光等の赤外線遮へい膜等、可視光に対して高透過率を要する透明導電性材料や、太陽電池、タッチパネル等に用いることができる。
本発明の透明導電膜を有する表示素子は、高い透明性と優れた導電性とを備えたものとなる。本発明の透明導電膜を有する表示素子もまた、本発明の1つである。
本発明の表示素子は、カラーフィルタ上に本発明の透明導電膜の形成された積層体を有することが好ましい。また、本発明の表示素子は、本発明の透明導電膜がゲート電極を構成することが好ましい。
このような本発明の表示素子は、なかでも、液晶表示素子であることが好ましい。
本発明によれば、優れた透明性と導電性とを有する透明電極として用いることのできる透明導電膜を簡便な工程により製造することができる透明導電材料、該透明導電材料を用いてなる透明導電膜、透明導電膜の製造方法、及び、表示素子を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(金属粒子(1)の合成)
80mMのCTAB〔Hexadecyltrimethylammonium Bromide:界面活性剤(化合物I)〕水溶液3mLに、TDAB〔Tetradodecylammonium Bromide:(化合物II)〕1.26gを加えた溶液を調製した。この溶液に24mMの塩化金酸水溶液0.25mL、アセトン0.065mL、シクロヘキサン0.045mL、及び、10mMの硝酸銀水溶液31.5μLを加えて反応溶液とした。この反応溶液に40mMのアスコルビン酸(AS)水溶液0.2mLを添加して化学還元を行い、金属粒子(1)合成した。
得られた金属粒子(1)の長径と一次粒径は、日立製作所社製のフィールドエミッション型透過電子顕微鏡で評価した。得られた金属粒子(1)50個観察したところ、長径平均が178nm、短径平均12nm、平均アスペクト比が15であった。
(金属粒子(2)の合成)
100mLのビーカーに純水94mLを入れ,1%−塩化金酸水溶液1mLと1%−クエン酸ナトリウム5mLとを加えた。ビーカーを湯浴の中に入れ,80℃に保ちガラス棒で静かにかき混ぜながら,約30分加熱した。
ビーカー内の色に注意して色を観察し、薄い黄色から最後に紅赤色になり、更に5分加熱を続けた。その後、保護コロイドとして、1%のデンプン溶液を加えて金属粒子(2)溶液とした。TEMで観察したところ、直径が6nm程度の球状粒子であった。
(シリコン含有ポリマー混合物の合成)
冷却管をつけた100mLのフラスコに、フェニルトリエトキシシラン5g、トリエトキシシラン10g、シュウ酸0.5g、水5mL、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50mLを加えた。半円形型のメカニカルスターラーを用いて溶液を撹拌し、マントルヒーターで70℃・6時間反応させた。
次いで、エバポレーターを用いて水と縮合反応で生成したエタノールを除去した。反応終了後、フラスコを室温になるまで放置し、シリコン含有ポリマー混合物を調製した。
(実施例1〜4、比較例1)
(1)透明導電材料の調製
下記表1に示す割合(単位は重量部)で各成分を配合し、実施例1〜4及び比較例1に係る透明バインダーを調製した。なお、実施例1では、分子量1万のポリアクリル酸ナトリウムの5%水溶液を使用した。その後、金属粒子(1)又は(2)を、透明導電膜としたときの割合(体積分率)が下記表2に示す割合となるように得られた透明バインダーにそれぞれ配合し、実施例1〜4、比較例1に係る透明導電材料を得た。
(2)透明導電膜の形成
(べた塗り膜)
実施例1、2及び比較例1に係る透明導電材料を、ガラス基板にバーコーターでウエット膜厚3μmになるように塗布し、室温乾燥した後、80℃で1時間加熱し実施例1、2及び比較例1に係るべた塗り膜状の透明導電膜を得た。
(パターン透明導電膜)
実施例3及び4に係る透明導電材料を、無アルカリガラス上に、回転数1000rpmでスピン塗工した。塗工後、80℃の熱風オーブンで乾燥させ、膜厚0.5μmの塗膜を形成した。次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、スポットキュアSP−5)を用い、塗膜に365nmの波長の紫外線を、照射エネルギーが500mJ/cmとなるように100mW/cmの紫外線照度で5秒間照射した。照射後、塗膜を80℃の熱風オーブンで5分間加熱した。その後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に、塗膜を2分間浸漬した。
その結果、紫外線が照射されていない部分では塗膜が溶解し、フォトマスクに由来するL/S10μmの実施例3、4に係るパターン透明導電膜が形成された。
(評価)
(1)パターン性の評価
実施例3及び4に係るパターン透明導電膜のパターン性について以下の基準により評価した。結果を表2に示した。
○:現像性が良好であり、フォトマスクに由来するパターンが正確に作製できた。
×:塗膜が剥離したり、紫外線が照射されている部分においても塗膜が溶解したりする 等、現像性が不良であった。
(2)導電性の評価
実施例及び比較例で得られた透明導電膜の表面抵抗を三菱化学社製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用いて測定した。結果を表2に示した。
(3)透明性の評価
実施例及び比較例で得られた透明導電膜のヘイズ値と全光線透過率とを測定した。結果を表2に示した。
なお、ヘイズ値及び全光透過率は、村上色彩技術研究所製のヘイズメーター(HR−200)を用いて測定した。
Figure 2008243600
Figure 2008243600
本発明によれば、優れた透明性と導電性とを有する透明電極を簡便な工程により製造することができる透明導電材料、該透明導電材料を用いてなる透明電極、該透明電極の製造方法、及び、液晶表示素子を提供することができる。
シリコン含有ポリマー(A1)又はシリコン含有ポリマー混合物の重量平均分子量Mwと、置換基におけるHである置換基の割合(モル%)との関係を示す図である。

Claims (13)

  1. 透明バインダーと金属粒子とを含有する透明導電性材料であって、前記金属粒子は、アスペクト比が2以上であり、かつ、平均長径が500nm以下であることを特徴とする透明導電材料。
  2. 金属粒子は、金、銀、白金、パラジウム、銅、スズ、ニッケル、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、オスミウム、コバルト、亜鉛、スカンジウム、イットリウム、ホウ素、ガリウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムからなる群より選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1記載の透明導電材料。
  3. 透明バインダーは、光硬化性化合物を含有する光硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1又は2記載の透明導電材料。
  4. 透明バインダーは、下記一般式(1)で表される構造を有する少なくとも1種のシリコン含有ポリマー(A1)と、活性光線若しくは放射線の放射により、酸又は塩基を発生する化合物(B)とを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の透明導電材料。
    Figure 2008243600
    一般式(1)中、R11〜R1nは、少なくとも1つがHであり、H以外のR11〜R1nは、置換若しくは無置換の有機基、又は、ハロゲン元素、ハロゲン化物基、水酸基、アルコキシド基、アミノ基、ニトロ基、スルホキシド基、ニトリル基であり、nは、1以上の整数である。
  5. 透明バインダーは、更に、下記一般式(2)で表される構造を有する少なくとも1種のシリコン含有ポリマー(A2)を含有することを特徴とする請求項4記載の透明導電材料。
    Figure 2008243600
    一般式(2)中、R21〜R2nは、H以外の置換若しくは無置換の有機基、又は、ハロゲン元素、ハロゲン化物基、水酸基、アルコキシド基、アミノ基、ニトロ基、スルホキシド基、ニトリル基であり、nは、1以上の整数である。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載の透明導電材料を用いてなる透明電極であって、金属粒子が互いに接触して網目状構造を形成するように分散されていることを特徴とする透明導電膜。
  7. 金属粒子の体積分率が5〜50%であることを特徴とする請求項6記載の透明導電膜。
  8. 表面抵抗が100Ω/□以下であり、かつ、全光線透過率が85%以上であることを特徴とする請求項6又は7記載の透明導電膜。
  9. 基板上に、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法及びグラビア印刷法からなる群より選択される少なくとも1種の方法を用いて請求項1、2、3、4又は5記載の透明導電材料からなるパターン層を形成する工程と、
    前記パターン層を乾燥及び/又は硬化させる工程と
    を有することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  10. 基板上に、請求項4又は5記載の透明導電材料を塗布して透明導電材料層を形成する工程、
    形成する透明導電膜パターンに応じて前記透明導電材料層を選択的に露光する工程、及び、
    選択的に露光した前記透明導電材料層を現像する工程
    を有することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  11. 請求項6、7又は8記載の透明導電膜を有することを特徴とする表示素子。
  12. カラーフィルタ上に請求項6、7又は8記載の透明導電膜の形成された積層体を有することを特徴とする請求項11記載の表示素子。
  13. 請求項6、7又は8記載の透明導電膜がゲート電極を構成することを特徴とする請求項11又は12記載の表示素子。
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