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JP2008235104A - 光電変換素子及びその製造方法 - Google Patents

光電変換素子及びその製造方法 Download PDF

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JP2008235104A JP2007075444A JP2007075444A JP2008235104A JP 2008235104 A JP2008235104 A JP 2008235104A JP 2007075444 A JP2007075444 A JP 2007075444A JP 2007075444 A JP2007075444 A JP 2007075444A JP 2008235104 A JP2008235104 A JP 2008235104A
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将啓 中村
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Abstract

【課題】簡単な製造プロセスにより製造可能な、高温状態での耐久性及び信頼性に優れた光電変換素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光電変換素子1は、基板2と基板3により電荷輸送層4を挟持した構成を有し、電荷輸送層4の外周部は封止材5により封止されている。またこの光電変換素子1では、封止材5の外周部に基板2と基板3間を跨るように被覆部6が配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感型太陽電池等の光電変換素子及びその製造方法に関する。
太陽電池に代表される光電変換素子は、クリーンなエネルギー源として期待されており、シリコン系のpn接合型太陽電池が既に実用化されている。しかしながら、シリコン系の太陽電池は、高純度材料を原料としたり、製造の際に1000℃程度の高温プロセスや真空プロセス等の高エネルギープロセスを必要としたりすることから、製造コストを低減することが大きな課題となっている。
このような背景から、近年、高純度材料や高エネルギープロセスを必要としない、固液界面に生じる電位勾配を利用して電荷分離を行う湿式太陽電池が注目を集めている。特に、半導体電極の表面に光を吸収する増感色素を吸着させ、半導体電極のバンドギャップ幅よりも長波長の可視光を増感色素で吸収させることにより変換効率の向上を狙った、いわゆる色素増感型の光電変換素子に関する研究が盛んに行われている(特許文献1,2及び非特許文献1参照)。
一般に、色素増感型の光電変換素子は、増感色素が担持された半導体を付着した第1の電極を有する第1のガラス基板と、半導体に対向配置された第2の電極を有する第2のガラス基板と、第1の電極と第2の電極間に配置された電荷輸送層とを有する。また電荷輸送層を構成する電解液が外部に漏洩したり、電解液内に異物が浸入することを防止するために、第1のガラス基板と第2のガラス基板はその周辺部においてエポキシ樹脂等の樹脂からなる封止材によって接合及び封止されている。
特許2664194号公報 特開2005−93313号公報 2002年電気化学学会秋期大会講演要旨集第141頁,2E27
しかしながら、従来の色素増感型の光電変換素子では、封止材は有機材料である樹脂により形成されているために、高温状態での耐久性や信頼性に問題がある。なおこのような問題を解決するために、有機材料を無機材料に置き換える方法が考えられる。ところがこの方法によれば、無機材料を溶融するために素子全体を400℃程度に加熱する必要があり、加熱した際に増感色素が熱劣化してしまう。従って、この方法を用いる場合には、増感色素の熱劣化を防ぐために、封止前に基板に孔を開けておき、封止後にこの孔を介して色素溶液を導入しなければならず、製造プロセスが複雑になる上に増感色素の担持量の不十分さによって光電変換素子の特性が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単な製造プロセスにより製造可能な、高温状態での耐久性及び信頼性に優れた光電変換素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明に係る光電変換素子は、増感色素が担持された半導体を付着した第1の電極を有する第1の基板と、半導体に対向配置された第2の電極を有する第2の基板と、第1の電極と第2の電極間に配置された電荷輸送層と、電荷輸送層の外周部に配置された封止部とを備える光電変換素子において、少なくとも封止部の外表面を被覆する、金属酸化物よりなる被覆部を備えることを特徴とする。
本発明に係る光電変換素子の製造方法は、増感色素が担持された半導体を付着した第1の電極を有する第1の基板と、半導体に対向配置された第2の電極を有する第2の基板と、第1の電極と第2の電極間に配置された電荷輸送層と、電荷輸送層の外周部に配置された封止部とを備える光電変換素子の製造方法において、電荷輸送層が形成される領域と連通する貫通孔部を残して封止部を形成する工程と、貫通孔部を介して第1の電極と第2の電極の間に電荷輸送層を形成する材料を供給する工程と、樹脂系の接着剤により貫通孔部を封止した後、少なくとも前記封止部の外表面を被覆する、金属酸化物よりなる被覆部を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る光電変換素子及びその製造方法によれば、封止部の外周部が金属酸化物により被覆されているので、簡単な製造プロセスにより製造可能な、高温状態での耐久性及び信頼性に優れた光電変換素子を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる光電変換素子の製造方法について説明する。
本発明の実施形態となる光電変換素子1は、図1に示すように、基板2(第1の基板)と基板3(第2の基板)により電荷輸送層4を挟持した構成を有し、電荷輸送層4の外周部は封止材5により封止されている。またこの光電変換素子1では、封止材5の外周部に基板2と基板3間を跨るように被覆部6が配置されている。基板2は、基材7と、基材7の表面上に形成された電極層8(第1の電極)と、電極層8の表面上に形成された多孔質の半導体層9とを有し、半導体層9側において基板3と対向している。また基板3は、基材10と、基材10表面上に形成された電極層11(第2の電極,対電極)とを有し、電極層11側において基板2と対向している。なお、本実施形態では、被覆部6は封止材5の外周部のみを被覆するように配置されているが、図2に示すように基板2,3の外周部も被覆するように配置してもよい。
このような構成を有する光電変換素子1では以下に示す作用機構で光電変換が行われる。すなわち、入射光は基材7と電極層8を介して半導体層9に担持された増感色素に吸収される。光を吸収した増感色素では励起電子が発生し、励起電子は半導体層9に移動し、半導体粒子間を通って電極層8に達する。さらに電子は導線(図示せず)を通って電極層11へと移動する。励起電子を失った増感色素は、電荷輸送層4に含まれる還元体から電子を受け取り、基底状態の増感色素に戻る。酸化された還元体は電極層11から電子を受け取り、元の状態に戻る。半導体層9は、増感色素から放出された電子を電極層8まで輸送する。
電荷輸送層4の調製方法としては公知の方法を採用することができる。電荷輸送層4は、例えばヨウ化物及びヨウ素を下記の溶媒等に溶解することにより調製できる。ヨウ化物としては、テトラプロピルアンモニウムヨージド等に代表されるテトラアルキルアンモニウムヨージド,メチルトリプロピルアンモニウムヨージドやジエチルジブチルアンモニウムヨージド等の非対称なアルキルアンモニウムヨージド,ピリジニウムヨージド等のヨウ化4級アンモニウム塩化合物,ヨウ化リチウム,1,2−ジメチル−3−プロピル−イミダゾリウムヨージド等を例示することができる。
上記溶媒としては、ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,メチルエチルカーボネート,エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、酢酸メチル,プロピオン酸メチル,γ−ブチロラクトン等のエステル化合物、ジエチルエーテル,1,2−ジメトキシエタン,1,3−ジオキソシラン,テトラヒドロフラン,2−メチル−テトラヒドロフラン等のエーテル化合物、3−メチル−2−オキサゾジリノン,2−メチルピロリドン等の複素環化合物、アセトニトリル,メトキシアセトニトリル,プロピオニトリル等のニトリル化合物、スルフォラン,ジジメチルスルフォキシド,ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性化合物等を例示することができる。またこれら有機溶媒に代えてイオン性液体(常温溶融塩)を用いてもよい。イオン性液体は不揮発性,難燃性等の観点から有効であり、イミダゾリウム塩,ピリジン塩、アンモニウム塩、脂環式アミン系,脂肪族アミン系,及びアゾニウムアミン系等を例示することができる。
封止材5としては、エポキシ系樹脂,オレフィン系樹脂,紫外線硬化樹脂等の有機材料や、低融点無機材料を用いることが好ましいが、これに限られるものではない。基材7又は基材10には、封止後内部に電荷輸送層4の注入を行うために、注入孔を設けておく必要がある。注入孔は、電荷輸送層4を注入後、紫外線硬化樹脂等で塞ぐ必要がある。また基材7又は基材10の代わりに封止材5に孔を形成してもよい。
被覆部6としては、金属酸化物を用いることが重要であり、これにより簡単な製造プロセスにより製造可能で、かつ高温状態での耐久性及び信頼性に優れた光電変換素子を提供することができる。この金属酸化物としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のオルガノシロキサンや、これらの部分加水分解物を用いることができるが、水と有機溶媒からなる反応液中において、ホウ素イオンの存在下でハロゲン化イオンを触媒として、pH値を4.5〜5.0の範囲内に調整しながら、加水分解可能な有機金属化合物を加水分解、脱水縮合することにより得られた溶液を封止材5の外周部に塗布した後、200℃以下の温度でガラス化することにより得られる金属酸化物を用いることが好ましい。金属酸化物を形成する前駆体の塗布方法としてはディップ法等を例示することができる。
基材7の材質としては、基材7側が光の入射側である場合、透光性,耐候性,及びガスバリア性に優れた材料であれば特に制限はない。具体的には、可視光(波長400〜800nm)に対して透明なガラス板又は樹脂フィルム等を例示することができる。また樹脂フィルムの材料としては、再生セルロース,ジアセテートセルロース,トリアセテートセルロース,テトラアセチルセルロース,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリビニルアルコール,ポリエチレンテレフタレート,ポリカーボネート,ポリエチレンナフタレート,ポリエーテルサルフォン,ポリエーテルケトン,ポリスルフォン,ポリエーテルイミド,ポリイミド,ポリアリレート,シクロオレフィンポリマー,ノルボルネン樹脂,ポリスチレン,塩酸ゴム,ナイロン,ポリアクリレート,ポリフッ化ビニル,及びポリ四フッ化エチレンフィルムからなる群の中から選ばれる1又は2種以上を用いることができる。
なお、基材10側が光の入射側である場合には、基材7はニッケル,亜鉛,チタン等の金属箔であってもよい。また基材7の厚さには特に制限はないが、基材7がガラス板である場合、その厚さは0.1〜5mmであることが適当であり、特には0.7〜2mm程度が好ましい。また基材7が樹脂フィルムである場合には、その厚さは0.01〜5mmであることが適当であり、特には0.07〜1mm程度が好ましい。
電極層8は、光電変換素子1の負極として機能する。電極層8の材料としては、導電性及び透光性が高いものが好ましく、酸化亜鉛,インジウム−スズ複合酸化物,インジウム−スズ複合酸化物層と銀層とからなる積層体,アンチモンがドープされた酸化スズ、フッ素がドープされた酸化スズ等を例示することができる。中でも、導電性及び透光性が特に高い、フッ素がドープされた酸化スズが好ましい。電極層8の厚さは、0.1〜10μmの範囲内にあることが好ましい。電極層8の厚さがこの範囲内にあれば厚さが均一な電極層8を作製できる。また電極層8の厚さがこの範囲内にあると、電極層8は十分な透光性を有し、光を十分に半導体層9に入射させることができる。電極層8の表面抵抗は、低い程よいが、好ましくは200Ω/□以下、より好ましくは50Ω/□以下である。下限は特に制限しないが通常0.1Ω/□である。
半導体層9の厚さは0.1〜100μmの範囲内にあることが好ましい。半導体層9の厚さがこの範囲内にあれば、十分な光電変換効果が得られ、また可視光及び近赤外光に対する透過性も十分に確保できる。半導体層9の厚さは、より好ましくは1〜50μm、特に好ましくは3〜20μmの範囲内にあることが望ましい。半導体層9は公知の方法により形成できる。半導体層9の多孔質の透明導電層は、例えば、半導体微粒子とバインダーとを含むペーストをドクターブレードやバーコータ等を用いて電極層8に塗布する塗布方法で形成できる。また上記ペーストをスプレー法,ディップコーティング法,スクリーン印刷法,スピンコート法、電着法等で電極層8表面に付着させてもよい。電極層8表面上のペーストは、基材6がガラス基板である場合、400℃前後で焼成されて多孔質透明導電層となる。さらに、上記多孔質を金属塩化物の溶液や金属アルコキシドの溶液等に浸漬して焼成することにより半導体層9を形成できる。多孔質の透明導電層に用いる材料としては、フッ素をドープした酸化スズ(FTO),スズをドープした酸化インジウム(ITO),アンチモンをドープした酸化スズ、アルミニウムをドープした酸化亜鉛等のナノ粒子を例示することができるが、耐熱性及び透光性の高さからFTOのナノ粒子を用いることが望ましい。
多孔質の透明導電層の表面上に形成する半導体層としては、Cd,Zn,In,Pb,Mo,W,Sb,Bi,Cu,Hg,Ti,Ag,Mn,Fe,V,Sn,Zr,Sr,Ga,Si,Cr等の金属の酸化物、SrTiO,CaTiO等のペロブスカイト型酸化物、CdS,ZnS,In,PbS,MoS,WS,Sb,Bi,ZnCdS,CuS等の硫化物、CdSe,InSe,WSe,HgS,PbSe,CdTe等の金属カルコゲナイド、GaAs、Si、Se、Cd、Zn、InP、AgBr、PbI、HgI、及びBiIをからなる群の中から選ばれる1又は2種以上を含む複合体を例示することができるが、電解液中へ光溶解しにくく、光電変換特性に優れたTiOを用いることが好ましい。なお、上記複合体としては、CdS/TiO,CdS/AgI,AgS/AgI,CdS/ZnO,CdS/HgS,CdS/PbS,ZnO/ZnS,ZnO/ZnSe,CdS/HgS,CdS/CdSe1−x,CdS/Te1−x,CdSe/Te1−x,ZnS/CdSe,ZnSe/CdSe,CdS/ZnS,TiO/Cd,CdS/CdSe/CdZn1−yS,CdS/HgS/Cds等を例示することができる。
半導体層9が担持する増感色素としては、従来の色素増感型光電変換素子において用いられているものと同様でよく、無機色素,有機色素のいずれであってもよい。無機色素としては、組成式RuL(HO)で表されるルテニウム−シス−ジアクア−ビピリジル錯体(Lは4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ビピリジンを表す)、ルテニウム−トリス(RuL),ルテニウム−ビス(RuL),オスニウム−トリス(OsL),組成式オスニウム−ビス(OsL)で表される遷移金属錯体、亜鉛−テトラ(4−カルボキシフェニル)ポルフィリン、鉄−ヘキサシアニド錯体、フタロシアニン等を例示することができる。また、有機色素としては、9−フェニルキサンテン系色素,クマリン系色素,アクリジン系色素,トリフェニルメタン系色素,テトラフェニルメタン系色素,キノン系色素,アゾ系色素,インジゴ系色素,シアニン系色素,メロシアニン系色素,キサンテン色素等を例示することができる。中でも、可視光域に広い吸収スペクトルを有する、ルテニウム−ビス(RuL)誘導体を用いることが好ましい。
半導体層9に増感色素を担持させる方法としては、例えば増感色素を溶媒に溶かした溶液に半導体層9を侵漬して増感色素吸着させる方法等がある。この溶液の溶媒としては、水,アルコール,トルエン,ジメチルホルムアミド等、増感色素を溶解可能なものであれば全て使用することができる。また侵漬方法として、上記溶液に半導体層9を侵漬させている間、溶液を加熱環流したり、溶液に超音波を印加したりする等して、半導体層9への増感色素の吸着を促進させてもよい。また増感色素を半導体層9へ吸着させた後、吸着されずに半導体層9に残った増感色素は、アルコール洗浄又は加熱環流等にて半導体層9から取り除くとよい。半導体層9への増感色素の担持量は、1×10−8〜1×10−6mol/cmの範囲内にあることが望ましい。この範囲内であれば、経済的、且つ、十分な光電変換効率を実現できる。
基材10は、基材7と同じ材料を使用することができる。基材7が透明である場合、基材10は必ずしも透明でなくてもよい。基材7,10が共に透明であれば、両基材側から光を入射させることができる点で好ましい。
電極層11は、光電変換素子1の正極として機能する。電極層11の材料としては、電極層8と同様のものを用いることができるが、還元体に電子を与える触媒作用を有する材料を含んでいると好ましい。触媒作用を有する材料としては、白金,金,銀,銅,アルミニウム,ロジウム,インジウム等の金属、グラファイト、白金を担持したカーボン、インジウム−スズ複合酸化物,アンチモンをドープした酸化スズ,フッ素をドープした酸化スズ等の導電性金属酸化物を例示することができる。中でも、白金,グラファイト等を用いることが好ましい。なお、基材10と電極層11の間に透明導電膜を設けてもよく、この透明導電膜は電極層8と同じ材料により形成できる。この場合、電極層11も透明であることが望ましく、電極層11が透明であれば、基材10側又は基材7と基材10側から受光できる。
次に、本発明に係る光電変換素子を実施例に基づき具体的に説明する。
〔実施例1〕
実施例1では、始めに、平均1次粒子径が20nmのTiOナノ粒子をアルコール中に分散させ、スクリーン印刷用のペーストを作製した。次に、このペーストを厚さ1mmの導電性ガラス基板(旭硝子製,フッ素ドープされた酸化スズにより一方の表面がコーティングされたガラス基板,F−SnO,シート抵抗10Ω/□)上に塗布,乾燥した。得られた乾燥物をTiCl水溶液中に80℃で1時間浸漬後、純水で洗浄し風乾した。次に、これを電気炉を用いて500℃で30分間空気中で焼成することにより、基板上に厚さ10μmの半導体層を形成した。次に、エタノールに増感色素ビス−テトラブチルアンモニウム[Ru(4,4’−ジカルボキシル−2,2’−ピピリジン)−(NCS)]を加えた溶液に半導体層を浸漬した後、半導体層を上記溶液から取り出し、室温で24時間暗所下静置して増感色素を半導体層に吸着させた。一方で、導電性ガラス基板の一方の表面にスパッタ法にて白金層を形成した。続いて、導電性ガラス基板と白金層とを貫通するようにダイヤモンドドリルで孔をあけた。なお、導電性ガラス基板にコーティングされた酸化スズと白金層とが対電極である。次に、半導体層が形成された導電性ガラス基板と対電極との間に半導体層を囲うようにオレフィン樹脂系の熱溶融性封止材を配置し、これらを加熱しながら厚み方向に加圧して封止材を介してガラス基板と対電極とを接合した。続いて、上記孔から導電性ガラス基板と対電極との間に電解液を注入して電荷輸送層を形成した後、孔を塞いだ。次に、金属化合物ホウ素イオンの存在下で酸性フッ化アンモニウムを触媒として、pH値を4.5〜5.0の範囲内に調整しながら、水とエタノールからなる主剤中において、金属アルコキシドを加水分解、脱水縮合することにより得られた溶液(ミクロ技研社製、シラグシタールB4373)に、封止材の外周部を浸漬させた。そして、半導体層の外周部に48時間80℃の温度をかけることにより上記溶液をガラス化させ被覆部を形成した。これにより受光面積1cmの光電変換素子を得た。
〔実施例1〕
比較例1では、被覆部を形成しない以外は実施例1と同じ処理を行うことにより受光面積1cmの光電変換素子を得た。
〔評価〕
実施例1及び比較例1の光電変換素子を300時間の高温(80℃)環境に保存した後、電池出力を測定した。測定結果を初期電池出力に対する相対値として以下の表1に示す。なお測定には、光電変換素子を電流計(KEYTHLEY236モデル)に接続し、100mW/cm2の強度のソーラーシミュレーター(山下電装製)を用いた。
Figure 2008235104
表1から明らかなように、実施例1の光電変換素子の相対値は比較例1の光電変換素子の相対値と比較して高く保持されている。このことから、被覆部を形成することにより、長時間にわたりより高い耐久性を有する光電変換素子が得られることが知見された。なお被覆部は比較的低い温度で形成できるので、被覆部を形成する際に増感色素が脱離,劣化することがほとんどなく、出力を下げることがない。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明の実施形態となる光電変換素子の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態となる光電変換素子の応用例の構成を示す断面図である。
符号の説明
1:光電変換素子
2,3:基板
4:電荷輸送層
5:封止材
6:被覆部
7,10:基材
8,11:電極層
9:半導体層

Claims (4)

  1. 増感色素が担持された半導体を付着した第1の電極を有する第1の基板と、前記半導体に対向配置された第2の電極を有する第2の基板と、前記第1の電極と前記第2の電極間に配置された電荷輸送層と、前記電荷輸送層の外周部に配置された封止部とを備える光電変換素子において、少なくとも前記封止部の外表面を被覆する、金属酸化物よりなる被覆部を備えることを特徴とする光電変換素子。
  2. 請求項1に記載の光電変換素子において、前記被覆部は、水と有機溶媒からなる反応液中において、ホウ素イオンの存在下でハロゲン化イオンを触媒として、pH値を4.5以上5.0以下の範囲内に調整しながら、加水分解可能な有機金属化合物を加水分解、脱水縮合することにより得られた溶液を、200℃以下の温度でガラス化することにより得られたものであることを特徴とする光電変換素子。
  3. 増感色素が担持された半導体を付着した第1の電極を有する第1の基板と、前記半導体に対向配置された第2の電極を有する第2の基板と、前記第1の電極と前記第2の電極間に配置された電荷輸送層と、前記電荷輸送層の外周部に配置された封止部とを備える光電変換素子の製造方法において、前記電荷輸送層が形成される領域と連通する貫通孔部を残して前記封止部を形成する工程と、前記貫通孔部を介して前記第1の電極と前記第2の電極の間に前記電荷輸送層を形成する材料を供給する工程と、樹脂系の接着剤により前記貫通孔部を封止した後、少なくとも前記封止部の外表面を被覆する、金属酸化物よりなる被覆部を形成する工程とを有することを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  4. 請求項3に記載の光電変換素子の製造方法において、前記被覆部は、水と有機溶媒からなる反応液中において、ホウ素イオンの存在下でハロゲン化イオンを触媒として、pH値を4.5以上5.0以下の範囲内に調整しながら、加水分解可能な有機金属化合物を加水分解、脱水縮合することにより得られた溶液を、200℃以下の温度でガラス化することにより得られたものであることを特徴とする光電変換素子の製造方法。
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