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JP2008233878A - 防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置 - Google Patents

防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置 Download PDF

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JP2008233878A
JP2008233878A JP2008031050A JP2008031050A JP2008233878A JP 2008233878 A JP2008233878 A JP 2008233878A JP 2008031050 A JP2008031050 A JP 2008031050A JP 2008031050 A JP2008031050 A JP 2008031050A JP 2008233878 A JP2008233878 A JP 2008233878A
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Yasuhiro Sakai
康弘 坂井
Kazuhiro Yamada
和広 山田
Hiroyuki Nakayama
寛之 中山
Akihiko Oguchi
明彦 小口
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Hoya Corp
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Abstract

【課題】 塵埃の付着防止性に優れた防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置を提供する。
【解決手段】 反射鏡基材100の反射面に、微細な凹凸面を有する防塵膜102と、撥水性又は撥水撥油性を有する最表面の膜103とを有することを特徴とする防塵性反射鏡。
【選択図】図2

Description

本発明は、塵埃の付着防止性に優れた防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置に関する。
様々な光学系装置に反射鏡が使用されており、例えば一眼レフ式のカメラは、ファインダー像を得るための反射鏡を光路の途中に有し、プロジェクタは、ランプから投射レンズに至る光路の途中に反射鏡を有する。
しかし反射鏡の反射面に塵埃等の異物が付着すると、反射率が低下したり、画像欠陥が生じたりする。そこで一眼レフ式で撮影レンズの交換が可能なカメラでは、ブロワ等の空気吹き付け手段を用いて反射鏡に付着した異物を吹き飛ばしているが、吹き飛ばされた異物がカメラ内部に留まることがあるので、頻繁に清掃する必要がある。容易に清掃ができない光学系装置の場合、光路を密閉した防塵構造としたり、機械的に塵埃を除去する手段を設けたりするが、設計上の制限で、防塵構造にできないことがある。また防塵構造とすると、価格が高騰する。塵埃の機械的な除去には、高コスト化、装置の重量の増加、消費電流の増大等の問題がある。
このような状況において、特開平6-308421号(特許文献1)は、光源より放射した光束で原稿を照明し、原稿からの光束を反射及び透過する複数の光学部材を介して感光体ドラムへ導き、原稿の画像を感光体ドラム上に形成させる装置において、少なくとも一つの光学部材の表面に、弗素系オイル(パーフルオロポリエーテル等)を塗布してなる防塵コートを設けた画像読取装置を提案している。しかし弗素系オイルが揮発し易いので、この防塵コートの耐久性は不十分である。
特開2005-234447号(特許文献2)は、亜鉛化合物を含むゲル膜を20℃以上の水で処理してなる反射防止膜が形成された光学部材を提案しており、特開2005-275372号(特許文献3)は、アルミナを含むゲル膜を熱水で処理してなる反射防止膜が形成された光学部材を提案している。これらの反射防止膜は表面に微細な凹凸を有するので塵埃が付着しにくいという性質を有するが、これだけでは反射鏡用の防塵膜として必ずしも十分ではないことが分った。
特開平6-308421号公報 特開2005-234447号公報 特開2005-275372号公報
従って、本発明の目的は、塵埃の付着防止性に優れた防塵性反射鏡及びそれを具備する光学系装置を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、微細な凹凸面を有する防塵膜と、撥水性又は撥水撥油性を有する最表面の膜とを反射鏡基材の反射面に形成すると、塵埃の付着防止性に優れた防塵性反射鏡が得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の防塵性反射鏡は、反射鏡基材と、前記反射鏡基材の反射面に形成された微細な凹凸面を有する防塵膜と、撥水性又は撥水撥油性を有する最表面の膜とを有することを特徴とする。
前記防塵膜はアルミナ、亜鉛酸化物及び亜鉛水酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種を含むのが好ましい。前記防塵膜は、不規則に分布する多数の微細な花弁状の凸部とそれらの間の溝状の凹部とからなる凹凸を有するのが好ましい。
前記防塵膜の下地層として帯電防止膜を有するのが好ましく、これにより一層耐塵埃付着性が向上する。前記帯電防止膜の表面抵抗は1×1013Ω/□以下であるのが好ましい。前記撥水性又は撥水撥油性を有する膜の厚さは0.4〜100 nmであるのが好ましい。
本発明の好ましい実施態様による防塵性反射鏡は、最表面の三次元平均表面粗さ(SRa)が1〜100 nmであり、最表面の比表面積が1.05以上である。
本発明の光学系装置は上記防塵性反射鏡を具備する。
本発明の防塵性反射鏡は、微細な凹凸面を有する防塵膜を有するために付着した塵埃粒子の分子間力及び接触帯電付着力が低減しているとともに、微細な凹凸を失うことなく撥水/撥油性膜を最表面に有するために塵埃粒子と防塵性反射鏡との間の液架橋力が低減し、優れた耐異物付着性を有する。さらに帯電防止膜を設けた防塵性反射鏡は、塵埃粒子の静電付着力及び電気映像力が低減し、一層優れた耐異物付着性を有する。このように優れた耐異物付着性を有する本発明の防塵性反射鏡を具備する光学系装置は、密閉防塵構造とする必要がなく、機械的防塵手段が不要であり、低コスト化、軽量化及び低消費電力化を実現できる。
[1] 防塵性反射鏡の層構成
防塵性反射鏡は、反射鏡基材と、前記反射鏡基材の反射面に形成された微細な凹凸面を有する防塵膜と、撥水性又は撥水撥油性を有する最表面の膜とを有する。
(1) 反射鏡基材
反射面を有する反射鏡基材は特に制限されず、例えばアルミニウム等の金属からなる基材や、ガラス層又は樹脂層上に金属反射膜を有する層状基材等が挙げられる。層状基材に用いるガラスとしては、シリカ、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス等が挙げられる。層状基材に用いる樹脂としては、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明ポリマーや、ポリフェニレンスルフィド等の耐熱樹脂が挙げられる。層状基材の金属反射膜としてはアルミニウム膜、銀膜等が挙げられるが、アルミニウム膜が好ましい。反射鏡基材の形状やサイズは用途に応じて適宜選択すればよい。
(2) 防塵膜
防塵膜は微細な凹凸面を有する。一般的に防塵膜の三次元平均表面粗さ(SRa、微細凹凸の面密度の指標である)が大きいほど、防塵膜に付着した塵埃粒子の分子間力を低減する効果が高い。また均一に帯電した球形塵埃粒子と防塵性反射鏡間の接触帯電付着力F1は両者の化学的なポテンシャルの差により発生する。接触帯電付着力F1は、下記一般式(1):
Figure 2008233878
[ただしε0は真空の誘電率8.85×10-12(F/m)であり、Vcは防塵性反射鏡の防塵膜と塵埃粒子との接触電位差であり、AはHamaker定数(van der Waals 相互作用の大きさを表す量)であり、kは下記式:k=k1 + k2(ただしk1及びk2は各々k1=(1−ν1 2)/E1及びk2=(1−ν2 2)/E2であり、ν1及びν2は各々防塵膜及び塵埃粒子のPoisson比であり、E1及びE2は各々防塵膜及び塵埃粒子のYoung率である。)により表される係数であり、Dは塵埃粒子径であり、z0は防塵膜と塵埃粒子との間の距離であり、bは防塵膜のSRaである。]により表される。式(1)から明らかなように、b(防塵膜のSRa)を大きくすることにより、接触帯電付着力F1を小さくできる。Hamaker定数Aは屈折率の関数で近似され、屈折率が小さいほど小さくなる。防塵膜の屈折率は1.50以下であるのが好ましく、1.45以下であるのがより好ましい。
防塵膜のSRaが1nm以上であると、防塵膜に付着した塵埃粒子の分子間力及び接触帯電付着力F1が十分に小さい。ただしSRaが100 nmを超えると光の散乱が発生し、光学機器には不適になる。よってSRaは1〜100 nmであるのが好ましく、8〜80 nmであるのがより好ましく、10〜50 nmであるのが特に好ましい。SRaは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いてJIS B0601により求められる中心線平均粗さ(Ra:算術平均粗さ)を三次元に拡張したものであって、下記式(2):
Figure 2008233878
(ただしXL〜XRは測定面のX座標の範囲であり、YB〜YTは測定面のY座標の範囲であり、S0は測定面がフラットであるとした場合の面積|XR−XL|×|YT−YB|であり、XはX座標であり、YはY座標であり、F(X,Y)は測定点(X,Y)における高さであり、Z0は測定面内の平均高さである。)により表される。
防塵膜の比表面積(SR)は1.05以上であるのが好ましく、1.15以上であるのがより好ましい。SRは、下記式(3):
SR=S/S0 ・・・(3)
(ただしS0は防塵膜がフラットであると仮定した場合の表面積であり、Sは防塵膜の測定表面積である。)により求める。Sは、防塵膜を分割して得た微小三角形の面積ΔSを合計することにより求める。比表面積SRは、光の散乱が発生しない程度の大きさであるのが好ましい。
防塵膜として、例えばアルミナを含むゲル膜を熱水で処理してなる膜、及び亜鉛化合物を含むゲル膜を20℃以上の水で処理してなる膜が挙げられる。前者は、アルミナを含むゲル膜の表層部分が熱水の作用を受けたときに生じた多数の非常に微細な不規則な形状の凸部と、それらの間の溝状の凹部とが不規則に集合した凹凸を表面に有する。凸部の形状は花弁に似ているので、この膜を花弁状アルミナ膜とよぶ。後者は、亜鉛化合物を含むゲル膜の表層部分が20℃以上の水の作用を受けたときに生じた析出物からなる多数の非常に微細な凸部と、それらの間の凹部とが不規則に集合した凹凸を表面に有する。この膜を亜鉛化合物膜とよぶ。
花弁状アルミナ膜は、アルミナを主成分とするのが好ましく、アルミナのみからなるのがより好ましいが、必要に応じてジルコニア、シリカ、チタニア、亜鉛酸化物及び亜鉛水酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種の任意成分を含んでもよい。任意成分の含有量は、アルミナを含むゲル膜を熱水で処理した時に微細な凹凸が形成され、かつ透明性を損なわない範囲内である限り特に制限されないが、防塵膜全体を100質量%として0.01〜50質量%が好ましく、0.05〜30質量%がより好ましい。
亜鉛化合物膜は、亜鉛酸化物及び/又は亜鉛水酸化物を主成分とするのが好ましく、必要に応じてアルミナ、ジルコニア、シリカ及びチタニアからなる群から選ばれた少なくとも一種の任意成分を含んでもよい。任意成分の含有量は、亜鉛化合物を含むゲル膜を20℃以上の水で処理した時に微細な凹凸が形成され、かつ透明性を損なわない範囲内である限り特に制限されないが、防塵膜全体を100質量%として0.01〜50質量%が好ましく、0.05〜30質量%がより好ましい。
防塵膜の凹凸形状は走査型電子顕微鏡(SEM)やAFMにより調べることができる。防塵膜の厚さ(微細な凹凸面から底面まで)は特に制限されないが、0.05〜3μmであるのが好ましい。
(3) 帯電防止膜
防塵性反射鏡は防塵膜の内面側及び/又は外面側に帯電防止膜を有してもよく、これにより塵埃付着の原因の一つであるクーロン力を低減でき、耐塵埃付着性が一層向上する。帯電防止膜は防塵膜の下地層として形成するのが好ましい。
均一に帯電した球形塵埃粒子と防塵性反射鏡との間の静電付着力F2は下記一般式(4):
Figure 2008233878
(ただしq1及びq2は各々防塵性反射鏡及び塵埃粒子の電荷(C)であり、rは粒子半径であり、ε0は真空の誘電率8.85×10-12(F/m)である。)により表される。式(4)から明らかなように、防塵性反射鏡及び塵埃粒子の帯電量を低減すると、静電付着力F2が減少する。帯電量を低減するため、帯電防止膜を設ける。
均一に帯電した球形塵埃粒子と防塵性反射鏡との間の電気映像力F3は、下記一般式(5):
Figure 2008233878
(ただしε0は真空の誘電率8.85×10-12(F/m)であり、εは防塵性反射鏡の誘電率であり、qは塵埃粒子の電荷であり、rは粒子半径である。)により表される。電気映像力F3は、帯電していない防塵性反射鏡に電荷を持った塵埃粒子が近づくと誘起される電荷により発生する力である。電気映像力F3は、ほぼ塵埃粒子の帯電率に依存するため、付着した塵埃粒子を帯電防止膜により除電することにより小さくすることができる。
帯電防止膜の表面抵抗は、1×1013Ω/□以下であるのが好ましく、1×1012Ω/□以下であるのがより好ましい。帯電防止膜の屈折率は、反射鏡基材と防塵膜の屈折率の中間程度とするのが好ましい。帯電防止膜の厚さは0.01〜3μmであるのが好ましい。
帯電防止膜の材質は無色で透明性が高いものである限り特に制限されず、例えば酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、スズドープ酸化インジウム(ITO)及びアンチモンドープ酸化スズ(ATO)からなる群から選ばれた少なくとも一種の導電性無機材料により形成できる。帯電防止膜は、上記導電性無機材料からなる微粒子(導電性無機微粒子)と、バインダとからなる複合膜であってもよいし、上記導電性無機材料からなる緻密膜(蒸着膜等)であってもよい。バインダは重合によりバインダとなるモノマー又はオリゴマーであり、金属アルコキシド又はそのオリゴマーや、紫外線硬化性又は熱硬化性の化合物(例えばアクリル酸エステル)が挙げられる。
(4) 撥水性又は撥水撥油性を有する膜
防塵性反射鏡は、最表面に撥水性又は撥水撥油性を有する膜(単に「撥水/撥油性膜」という)を有する。撥水/撥油性膜は、液架橋力(防塵性反射鏡と塵埃粒子の接触部に凝集した液体により生じる力)による塵埃粒子の付着を低減する作用を有する。ここで、球形の塵埃粒子と防塵性反射鏡間の液架橋力F4は、下記一般式(6):
F4=−2πγD ・・・(6)
(ただしγは液の表面張力であり、Dは塵埃粒子の粒径である。)により表される。防塵膜上に撥水/撥油性膜を形成すると、水や油の付着が低減し、液架橋力F4による塵埃粒子の付着が低減する。
一般に、凹凸面での水の接触角と、平滑面での水の接触角には下記式(7):
cosθγ=γcosθ ・・・(7)
(ただしθγは凹凸面での水の接触角であり、θは平滑面での水の接触角であり、γは表面積倍増因子である。)により近似される関係がある。通常γ>1であるので、θγは、θ<90°である時にはθより小さく、θ>90°である時にはθより大きい。これは、撥水性表面の面積を凹凸化により大きくすると撥水性が一層強くなることを意味する。そのため微細な凹凸を有する防塵膜上に、凹凸を保持するように撥水膜を形成すると、高い撥水効果が得られる。これは撥油性でも同じである。
撥水/撥油性膜の材質は無色で透明性が高いものである限り特に制限されず、フッ素を含有する有機又は無機の化合物、フッ素を含有する有機−無機ハイブリッドポリマー、フッ化ピッチ[例えばCFn(n:1.1〜1.6)]等が挙げられる。
フッ素含有有機化合物として、例えばフッ素樹脂が挙げられる。フッ素樹脂としては、フッ素含有オレフィン系ポリマー、及びフッ素含有オレフィン系モノマー及びコモノマーからなるコポリマーが挙げられる。そのような(コ)ポリマーとして、ポリテトラフルオロエチレン、テトラエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ−テルコポリマー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリフッ化ビニル等が挙げられる。フッ素樹脂として市販のフッ素含有組成物を重合させたものを使用してもよい。市販のフッ素含有組成物として、オプスター(ジェイエスアール株式会社製)、サイトップ(旭硝子株式会社製)等が挙げられる。
フッ素含有無機化合物として、例えばLiF、MgF2、CaF2、AlF3、BaF2、YF3、LaF3及びCaF3からなる群から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。これらのフッ素含有無機化合物は、例えばキャノンオプトロン株式会社から入手できる。
フッ素を含有する有機−無機ハイブリッドポリマーとして、フルオロカーボン基を有する有機珪素ポリマーが挙げられる。フルオロカーボン基を有する有機珪素ポリマーとして、フルオロカーボン基を有するフッ素含有シラン化合物を加水分解して得られるポリマーが挙げられる。フッ素含有シラン化合物は、下記式(8):
CF3(CF2)a(CH2)2SiRbXc ・・・(8)
(ただしRはアルキル基であり、Xはアルコキシ基又はハロゲン原子であり、aは0〜7の整数であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜3の整数であり、かつb + c = 3である。)により表される。式(8)により表される化合物の具体例として、CF3(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)5(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)5(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)2Si(OCH3)3、CF3(CF2)7(CH2)2SiCl3、CF3(CF2)7(CH2)3SiCH3(OCH3)2、CF3(CF2)7(CH2)2SiCH3Cl2等が挙げられる。有機珪素ポリマーとしては、ノベックEGC-1720(住友スリーエム株式会社製)、XC98-B2472(GE東芝シリコーン株式会社製)等が挙げられる。
撥水/撥油性膜の厚さは0.4〜100 nmであるのが好ましく、10〜80 nmであるのがより好ましい。撥水/撥油性膜の厚さを0.4〜100 nmとすると、防塵膜のSRa及びSRを上記範囲に保持できる。よって0.4〜100 nmの厚さの撥水/撥油性膜を最表面に形成すると、防塵膜の微細な凹凸による分子間力及び接触帯電付着力F1の低減作用を妨げることなく、静電付着力F2及び電気映像力F3が低減し、耐塵埃付着性が一層向上する。撥水/撥油性膜の厚さが0.4 nm未満であると、撥水/撥油性が不十分であると共に、例えばフッ素樹脂を使用した場合に期待できる電気映像力F3の低減効果が得られない。一方100 nm超とすると、防塵膜の微細な凹凸が撥水/撥油性膜の表面に現れず、耐塵埃付着性が低下する。撥水/撥油性膜の屈折率も1.5以下であるのが好ましく、1.45以下であるのがより好ましい。
(5) 層構成例
防塵性反射鏡の好ましい層構成例として、撥水/撥油性膜/防塵膜/反射鏡基材の反射面、撥水/撥油性膜/防塵膜/帯電防止膜/反射鏡基材の反射面等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
[2] 防塵性反射鏡の製造方法
(1) 防塵膜の形成
(a) 花弁状アルミナ膜の形成方法
花弁状アルミナ膜は、アルミニウム化合物を含む塗布液を反射鏡基材に塗布してアルミナを含むゲル膜を形成した後、ゲル膜を熱水で処理することにより得られる。この方法は高温で焼成する工程を経ることなく花弁状アルミナ膜を形成できるので、反射鏡基材が非耐熱性の場合でも花弁状アルミナ膜を設けることができる。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムアルコキシド、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。好ましくはアルミニウムアルコキシドである。アルミニウムアルコキシドを用いて花弁状アルミナ膜を形成する方法は、特開平9-202649号、特許第3688042号及び特開平9-202651号に記載されているが、詳述すると以下の通りである。
アルミニウムアルコキシドとして、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ-n-ブトキシド、アルミニウムトリ-sec-ブトキシド、アルミニウムトリ-tert-ブトキシド、アルミニウムアセチルアセテート、これらを部分加水分解して得られるオリゴマー等が挙げられる。
塗布液に、ジルコニウムアルコキシド、アルコキシシラン、チタニウムアルコキシド及び亜鉛化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種の任意成分を添加しても良い。
ジルコニウムアルコキシドとして、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ-n-プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ-n-ブトキシド、ジルコニウムテトラ-t-ブトキシド等が挙げられる。
アルコキシシランは、好ましくは下記一般式(9):
Si(OR1)x (R2)4-x ・・・(9)
(ただし、R1は炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜4のアシル基であり、R2は炭素数1〜10の有機基であり、xは2〜4の整数である。)により表される。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。アシル基としては、アセチル基等が挙げられる。有機基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、n-ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、tert-オクチル基、n-デシル基、フェニル基、ビニル基、アリル基等の無置換の炭化水素基、及びγ-クロロプロピル基、CF3CH2-基 、CF3CH2CH2-基、C2F5CH2CH2-基 、C3F7CH2CH2CH2-基、CF3OCH2CH2CH2-基、C2F5OCH2CH2CH2-基 、C3F7OCH2CH2CH2-基 、(CF3)2CHOCH2CH2CH2-基 、C4F9CH2OCH2CH2CH2-基、3-(パーフルオロシクロヘキシルオキシ)プロピル、H(CF2)4CH2OCH2CH2CH2-基、H(CF2)4CH2CH2CH2-基、γ-グリシドキシプロピル基、γ-メルカプトプロピル基、3,4-エポキシシクロヘキシルエチル基、γ-メタクリロイルオキシプロピル基等の置換炭化水素基が挙げられる。
チタニウムアルコキシドとしては、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン等が挙げられる。
亜鉛化合物としては、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛等が挙げられる。中でも酢酸亜鉛及び塩化亜鉛が好ましい。
アルミニウムアルコキシド及び任意成分の合計を100質量%として、任意成分の割合は0.01〜50質量%であるのが好ましく、0.05〜30質量%であるのがより好ましい。
塗布液に安定化剤として、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等のβ-ジケトン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;金属アルコキシド等を添加するのが好ましい。塗布液は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等の有機溶媒を含有しても良い。
金属アルコキシド(アルミニウムアルコキシド+任意成分)、有機溶媒、安定化剤及び水の好ましい混合割合は、1:10〜100:0.5〜2:0.1〜5である。
塗布液に、アルコキシ基の加水分解及び脱水縮合を促進するための触媒として、硝酸、塩酸、硫酸、燐酸、酢酸、アンモニア等を添加することができる。金属アルコキシドに対する触媒のモル比は0.0001〜1であるのが好ましい。
必要に応じて、塗布液に水溶性ポリマーを添加してもよい。水溶性高分子として、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。水溶性ポリマーを含む塗布液を用いて得られたアルミナゲル膜を、熱水処理すると、水溶性ポリマーはアルミナゲル膜から容易に溶出して、アルミナゲル膜と熱水との反応表面積が増大する。そのため比較的低温かつ短時間での花弁状アルミナ膜の生成が可能になる。添加する水溶性ポリマーの種類や分子量を選択することにより、形成される花弁状アルミナ膜の凹凸を制御することができる。水溶性高分子の添加量は、アルミニウムアルコキシドが全てアルミナに変化すると仮定して計算されるアルミナに対して、0.1〜10質量%でよい。
塗布法としては、ディッピング法、スピンコート法、ノズルフローコート法、スプレー法、リバースコート法、フレキソ法、印刷法、フローコート法等が挙げられる。中でもディッピング法は、膜の均一性、膜厚の制御等が容易であるので好ましい。得られるゲル膜の厚さは、ディッピング法における引き上げ速度やスピンコート法における反射鏡基材回転速度の調整、塗布液の濃度の調整等により制御することができる。ディッピング法における引き上げ速度は約0.1〜3.0 mm/秒程度とするのが好ましい。
塗布膜の乾燥条件は特に制限されず、反射鏡基材の耐熱性等に応じて適宜選択すればよい。一般的には、塗布後の反射鏡基材を、室温〜400℃の温度で5分〜24時間処理する。
アルミナゲル膜を形成した反射鏡基材を熱水で処理する。熱水の温度は反射鏡基材の耐熱性に応じて適宜選択する。熱水に浸漬する場合、約50℃〜約100℃の温度で1〜240分間程度処理するのが好ましい。熱水処理後の乾燥(焼成)の温度は、室温〜400℃が好ましく、100〜400℃がより好ましい。乾燥(焼成)時間は10分〜24時間とするのが好ましい。以上のようにして形成される花弁状アルミナ膜は通常無色で透明性が高い。
(b) 亜鉛化合物膜の形成方法
亜鉛化合物膜は、亜鉛化合物を含む溶液又は分散液を反射鏡基材に塗布し、乾燥してゲル膜を形成し、ゲル膜を20℃以上の水で処理することにより得られる。この方法により比較的低温で亜鉛化合物膜を形成できるので、反射鏡基材が非耐熱性の場合でも亜鉛化合物膜を設けることができる。
亜鉛化合物としては、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛等が挙げられる。中でも酢酸亜鉛及び塩化亜鉛が好ましい。亜鉛化合物膜は、アルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルコキシシラン及びチタニウムアルコキシドからなる群から選ばれた少なくとも一種の任意成分を含有しても良い。
アルミニウムアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、アルコキシシラン及びチタニウムアルコキシドは各々上記と同じでよい。亜鉛化合物及び任意成分の合計を100質量%として、任意成分の割合は0.01〜50質量%であるのが好ましく、0.05〜30質量%であるのがより好ましい。
亜鉛化合物膜の塗布液の溶媒及び塗布法も、花弁状アルミナ膜を形成する場合と同じでよい。(亜鉛化合物+任意成分):溶媒のモル比は1:10〜20とするのが好ましい。塗布液には、必要に応じて、上記の安定化剤及び触媒及び水を添加してもよい。塗布後は室温で30分程度乾燥させればよいが、必要に応じて加熱乾燥してもよい。
乾燥したゲル膜を20℃以上の水で処理する。この処理により、ゲル膜の表層が解膠作用を受け、構造の再配列が起こり、亜鉛酸化物及び/又は亜鉛水酸化物、又はそれらの水和物がゲル膜の表層に析出し、成長する。水の温度は20〜100℃とするのが好ましい。水による処理時間は約5分間〜約24時間とするのが好ましい。以上のようにして形成される亜鉛化合物膜は通常無色で透明性が高い。
(2) 帯電防止膜の形成
導電性無機材料層からなる帯電防止膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、又は熱CVD、プラズマCVD、光CVD等の化学蒸着法により形成することができる。導電性無機微粒子−バインダ複合層からなる帯電防止膜は、ディップコート法、スピンコート法、スプレー法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法等の湿式法で形成することができる。
(a) 導電性無機材料層の形成
導電性無機材料層を例えば蒸着法により形成する場合、導電性無機材料を真空中で蒸発させて反射鏡基材に付着させ、導電性無機材料層を形成する。導電性無機材料の蒸発方法としては、通電加熱型ソースを用いる方法、E型電子銃により電子ビームを当てる方法、ホローカソード放電により大電流電子ビームを当てる方法、レーザパルスを当てるレーザアブレーション法等が挙げられる。蒸着時間、加熱温度等を適宜設定することにより、所望の厚さの導電性無機材料層を形成することができる。
(b) 導電性無機微粒子−バインダ複合層の形成
(i) 導電性無機微粒子含有スラリーの調製
導電性無機微粒子−バインダ複合層を例えばコート法により形成する場合、導電性無機微粒子の平均粒径は5〜80 nm程度であるのが好ましい。平均粒径が80 nm超であると、得られる帯電防止膜の透明性が低過ぎる。また平均粒径が5nm未満の導電性無機微粒子は作製が困難である。
導電性無機微粒子/バインダの質量比は0.05〜0.7とするのが好ましい。この質量比が0.7超であると、均一に塗布するのが困難な上、得られる層が脆過ぎる。質量比0.05未満であると、得られる層の導電性が低下する。
バインダとして金属アルコキシド又はそのオリゴマー、及び紫外線硬化性又は熱硬化性の化合物を用いると、反射鏡基材が非耐熱性の場合でも帯電防止膜を設けることができる。
金属アルコキシドとしては、上記アルコキシシラン、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド及びアルミニウムアルコキシドが好ましく、アルコキシシランがより好ましい。
紫外線硬化性又は熱硬化性の化合物の例としてラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、アニオン重合性化合物等が挙げられる。これらの化合物を併用しても良い。
ラジカル重合性化合物としてはアクリル酸又はそのエステルが好ましく、その具体例として、(メタ)アクリル酸;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等の単官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート等のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;並びにこれらが重合したオリゴマーが挙げられる。
カチオン重合性化合物としてはエポキシ化合物が好ましく、その具体例としてはフェニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、1,2,8,9-ジエポキシリモネン、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート及びビス(3,4-エポキシシクロヘキシル)アジペートが挙げられる。
金属アルコキシドをバインダとして使用する場合、無機微粒子含有スラリーに水及び触媒を添加する。触媒は、花弁状アルミナ膜を形成する場合と同じでよい。水及び触媒の添加量も、花弁状アルミナ膜を形成する場合と同じでよい。
ラジカル重合性化合物又はカチオン重合性化合物をバインダとして使用する場合、無機微粒子含有スラリーにラジカル重合開始剤又はカチオン重合開始剤を添加する。ラジカル重合開始剤としては紫外線照射によりラジカルを発生する化合物を用いる。好ましいラジカル重合開始剤の例としてベンジル類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンジルジメチルケタール類、α-ヒドロキシアルキルフェノン類、ヒドロキシケトン類、アミノアルキルフェノン類及びアシルホスフィンオキサイド類が挙げられる。ラジカル重合開始剤の添加量は、ラジカル重合性化合物100質量部に対して0.1〜20質量部程度である。
カチオン重合開始剤としては、紫外線照射によりカチオンを発生する化合物が用いられる。カチオン重合開始剤の例としてジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等のオニウム塩が挙げられる。カチオン重合開始剤の添加量は、カチオン重合性化合物100質量部に対して0.1〜20質量部程度である。
スラリーに配合する無機微粒子及びバインダはそれぞれ2種以上でも良い。また物性を損なわない範囲であれば、分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤等、一般的な添加剤を使用することができる。
スラリーの濃度は形成する層の厚さに影響する。スラリーに用いる溶媒の例としてメタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、2-ブタノール、i-ブタノール、t-ブタノール等のアルコール類、2-エトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、3-メトキシプロパノール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール等のアルコキシアルコール類、ジアセトンアルコール等のケトール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-i-ブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。溶媒の使用量は無機微粒子とバインダの合計100質量部あたり、20〜10,000質量部程度である。
(ii) コーティング
導電性無機微粒子含有スラリーの塗布方法は、花弁状アルミナ膜を形成する場合と同じでよい。
導電性無機微粒子含有スラリー層中のバインダを重合させることにより、コーティング層を硬化させる。バインダが金属アルコキシド又はそのオリゴマーである場合、80〜400℃の温度で30分〜10時間硬化を行う。バインダが紫外線硬化性の場合、50〜3,000 mJ/cm2程度でUV照射すると、バインダが重合し、導電性無機微粒子とバインダからなる層が形成する。層の厚さにも拠るが、照射時間は通常0.1〜60秒程度である。
導電性無機微粒子含有スラリーの溶媒を揮発させる。溶媒を揮発させるには、スラリーを室温で保持しても良いし、30〜100℃程度に加熱しても良い。
(3) 撥水/撥油性膜の形成
撥水/撥油性膜は、フッ素含有有機化合物、フッ素含有無機化合物、フッ素含有有機−無機ハイブリッドポリマー、又はフッ化ピッチにより形成する。このうち、フッ素含有有機化合物からなる撥水/撥油性膜は、コート法等のウェット法や化学蒸着法により形成することができる。フッ素含有無機化合物からなる撥水/撥油性膜は、物理蒸着法又は化学蒸着法により帯電防止膜の場合と同様にして形成することができる。フッ素含有有機−無機ハイブリッドポリマーからなる撥水/撥油性膜は、例えば式(8)により表されるフッ素含有シラン化合物を使用する以外花弁状アルミナ膜の場合と同様にして形成することができる。フッ化ピッチからなる撥水/撥油性膜は、フッ化ピッチの溶液を塗布することにより形成できる。そこで、コート法によりフッ素含有有機−無機ハイブリッドポリマーからなる撥水/撥油性膜(フッ素樹脂層)を形成する場合について、以下詳細に説明する。
(a) フッ素含有組成物溶液の調製
フッ素樹脂層を形成するには、(i) フッ素含有オレフィン系ポリマーと架橋性化合物とを含有する組成物の溶液を反射鏡基材に塗布した後で架橋させても良いし、(ii) フッ素含有オレフィン系モノマー及びこれとコモノマー等を含有する組成物の溶液を反射鏡基材に塗布した後、重合させても良い。フッ素含有組成物を用いてフッ素樹脂層を形成する方法は、特開平07-126552号、特開平11-228631号及び特開平11-337706号に詳細に記載されている。
フッ素樹脂又はフッ素含有組成物を適当な溶媒と混合する。好ましい溶媒としてメチルエチルケトン、メチルi-ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。フッ素含有オレフィン系ポリマー及びフッ素含有オレフィン系モノマーの濃度は、5〜80質量%とするのが好ましい。
(b) コーティング
フッ素樹脂層を形成する方法は、フッ素含有組成物溶液を使用する以外上記の無機微粒子−バインダ複合層とほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。フッ素含有組成物溶液の層を形成した後、架橋反応又は重合反応させる。フッ素含有オレフィン系モノマー又は架橋性化合物が熱硬化性の場合、100〜140℃に30〜60分程度加熱するのが好ましい。紫外線硬化性の場合、50〜3,000 mJ/cm2程度でUV照射する。層の厚さにも拠るが、照射時間は通常0.1〜60秒程度である。
(4) その他の処理
防塵膜、帯電防止膜及び撥水/撥油性膜を形成する前に、各膜の下地にコロナ放電処理又はプラズマ処理を施し、吸着水分や不純物を除去するとともに表面を活性化してもよく、これにより各膜の固着強度が向上する。
[3] 防塵性反射鏡の物性
本発明の防塵性反射鏡は以下の物性を有する。
(1) 最表面の三次元平均表面粗さ(SRa)は好ましくは1〜100 nmであり、より好ましくは8〜80 nmであり、特に好ましくは10〜50 nmである。
(2) 最表面の比表面積(SR)は好ましくは1.05以上であり、より好ましくは1.15以上である
[4] 光学系装置
以上のような防塵性反射鏡は、光学系装置用途に好適である。本発明の防塵性反射鏡を用いることができる光学系装置としては、一眼レフ式カメラ;フロントプロジェクタ、リアプロジェクタ等のプロジェクタ;複写機、ファクシミリ、スキャナ等の画像読取装置等が挙げられる。
防塵性反射鏡の形状、サイズ及び位置は、使用する光学系装置に応じて、適宜設定すればよい。図1は、防塵性反射鏡を具備する液晶方式リアプロジェクタの光学エンジンの一例を示す。この光学エンジンでは、ランプ2の光は、防塵膜11及び撥水/撥油性膜12を有する楕円状反射鏡1で集光され、紫外線フィルタ20を通り、リレーレンズ21でほぼ平行光となる。次いでPS合成素子22でP波(平行波)に変換され、インテグレータ23で輝度の不均一性が補正される。インテグレータ23を通過した光は、防塵膜11及び撥水/撥油性膜12を有する2枚の板状反射鏡1',1'で反射し、フレネルレンズ24で再び平行光となり、防塵膜11及び撥水/撥油性膜12を有する板状反射鏡1'、及び偏向板25を介して液晶パネル26に入射する。液晶パネル26面で生じた画像は、投射レンズ27でスクリーンに拡大投射される。
防塵性楕円状反射鏡1は楕円状反射鏡基材(例えばアルミニウムからなる)10に防塵膜11及び撥水/撥油性膜12が設けられている。防塵性板状反射鏡1'は板状反射鏡基材(例えばガラス基材及びアルミニウム膜からなる)10'に防塵膜11及び撥水/撥油性膜12が設けられている。図示の例では、楕円状反射鏡基材10及び板状反射鏡基材10'の両方に防塵膜11及び撥水/撥油性膜12を設けているが、一方のみに防塵膜11及び撥水/撥油性膜12を設けてもよい。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
(1) 反射鏡基材の作製
ボロシリケートクラウンガラス(BK7)板(縦22 mm×横2.8 mm×厚さ1.60 mm)の一面に、蒸着法により物理膜厚が120 nmのアルミニウム膜を設け、反射鏡基材を作製した。
(2) 帯電防止膜の形成
50gのγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシランに10 gのエタノール及び15 gの塩酸(0.01N)を添加し、常温で撹拌することにより加水分解した。得られた溶液に、50gのSb2O5ゾル[製品名「AMT130」(固形分:20質量%)、日産化学工業株式会社製]、及び10gのエタノールを添加し、帯電防止液を調製した。この帯電防止液を反射鏡基材のアルミニウム膜にディップ法によりコートし、130℃で3時間加熱硬化して、帯電防止膜(厚さ:1μm、表面抵抗:1.0E+10Ω/□)を形成した。
(2) 花弁状アルミナ膜の形成
低湿度に調整した雰囲気下、200 gのアルミニウム-sec-ブトキシドに、十分に脱水した700 gのイソプロパノールを添加し、室温で十分に撹拌した後、105 gのアセト酢酸エチルを加えて3時間撹拌した。それと並行して同雰囲気下で300 gのイソプロパノールに45 gの水を加え、攪拌した。得られたイソプロパノール水溶液をアルミニウム-sec-ブトキシド溶液に添加し、室温で24時間攪拌し、塗布液を調製した。塗布液を反射鏡基材の帯電防止膜にディップ法によりコートし、150℃で2時間加熱硬化し、帯電防止膜上に透明なアルミナゲル膜を形成した。アルミナゲル膜付き反射鏡基材を、沸騰した蒸留水に10分間浸漬し、さらに150℃で30分間加熱乾燥し、アルミナゲル膜を花弁状アルミナ膜(三次元平均表面粗さ(SRa):40 nm、比表面積(SR):2.18)にした。
(4) 撥水/撥油性膜の形成
市販のフッ素系撥水剤(製品名「OF-110」、キャノンオプトロン株式会社製)を抵抗加熱法により蒸発させ、花弁状アルミナ膜に蒸着させて撥水/撥油性膜(厚さ:0.05μm、屈折率:1.42)を形成した。図2に示すように、得られた防塵性反射鏡は、反射鏡基材100上に順に形成された帯電防止膜101、花弁状アルミナ膜102、及び撥水/撥油性膜103有していた。防塵性反射鏡の最表面のSRaは40 nmであり、比表面積(SR)は2.18であり、純水の接触角は140°であった。
実施例2
帯電防止膜として蒸着法によりITO膜(厚さ:0.1μm、表面抵抗:1×104Ω/□)を形成した以外実施例1と同様にして、帯電防止膜101、花弁状アルミナ膜102、及び撥水/撥油性膜(厚さ:0.05μm、屈折率:1.38)103を有する防塵性反射鏡を作製した。防塵性反射鏡の最表面のSRaは21 nmであり、SRは1.43であり、純水の接触角は140°であった。
実施例3
帯電防止膜を設けなかった以外実施例1と同様にして、花弁状アルミナ膜(SRa:28 nm、SR:1.71)102、及び撥水/撥油性膜103を有する防塵性反射鏡を作製した。最表面の撥水/撥油性膜103における純水の接触角は150°であった。
比較例1
撥水/撥油性膜を設けなかった以外実施例1と同様にして、帯電防止膜101及び花弁状アルミナ膜(SRa:34 nm、SR:1.94)102を有する防塵性反射鏡を作製した。最表面の花弁状アルミナ膜102における純水の接触角は5°であった。
比較例2
帯電防止膜及び撥水/撥油性膜を設けなかった以外実施例1と同様にして、花弁状アルミナ膜(SRa:29 nm、SR:1.78、純水の接触角:5°)102を有する防塵性反射鏡を作製した。
比較例3
上記と同じBK7板の一面に蒸着法により物理膜厚が120 nmのアルミニウム膜を設け、反射鏡を作製した。アルミニウム膜のSRaは0.4 nmであり、SRは1.00であり、純水の接触角は10°であった。
比較例4
上記と同じBK7板の一面に、蒸着法により物理膜厚が120 nmのアルミニウム膜を設け、アルミニウム膜に蒸着法により物理膜厚120 nmのSiO2膜を形成し、反射鏡を作製した。SiO2膜のSRaは0.4 nmであり、SRは1.00であり、純水の接触角は15°であった。
実施例1〜3及び比較例1〜4の反射鏡の層構成、及び最表面のSRa、SR、及び純水の接触角を表1に示す。
実施例1の防塵性反射鏡、及び比較例3、4の反射鏡の反射率を、反射率測定機(オリンパス(株)、形式:USPM)により測定した(波長380〜780 nm)。結果を図3に示す。平均反射率は、実施例1の防塵性反射鏡が86.58%であり、比較例3の反射鏡が91.12%であり、比較例4のSiO2膜付き反射鏡が86.19%であった。実施例1の防塵性反射鏡は、比較例3及び4の反射鏡に比べて遜色のない反射性能を有していた。
反射鏡の耐粒子付着性を下記の方法により評価した。各反射鏡を円筒状容器(容積:1,000 cm3、直径:95 mm)内に直立した状態に設置した。30〜300μmの粒径分布を有する5.5 mgのケイ砂(主成分:SiO2、比重:2.6 g/cm3)を容器中に均一に散布し、1時間静置後に反射鏡表面に付着したケイ砂粒子の数をカウントした。測定は、25℃の温度及び50%の相対湿度(RH)で行った。この付着度テストを30回繰り返した。結果を表1に示す。
Figure 2008233878
表1(続き)
Figure 2008233878
注:(1) γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。
(2) 30回の合計。
(3) 30回の平均。
実施例1〜3の防塵性反射鏡は花弁状アルミナ膜及び撥水/撥油性膜を有するので、耐異物付着性に優れていた。これに対して、花弁状アルミナ膜を有するが撥水/撥油性膜を有さない比較例1及び2の防塵性反射鏡はケイ砂粒子の付着個数が多く、耐異物付着性に劣っていた。また花弁状アルミナ膜及び撥水/撥油性膜を有さない比較例3及び4の反射鏡は、ケイ砂粒子の付着個数が格段に多く、耐異物付着性に著しく劣っていた。
本発明の防塵性反射鏡を具備する液晶方式リアプロジェクタの光学エンジンの一例を示す概略図である。 実施例1の反射鏡の防塵性反射鏡の層構成を示す断面図である。 実施例1及び比較例3及び4の反射鏡の反射率を示すグラフである。
符号の説明
1,1'・・・防塵性反射鏡
10,10',100・・・反射鏡基材
11・・・防塵膜
2・・・ランプ
20・・・紫外線フィルタ
21・・・リレーレンズ
22・・・PS合成素子
23・・・インテグレータ
24・・・フレネルレンズ
25・・・偏向板
26・・・液晶パネル
27・・・投射レンズ
101・・・帯電防止膜
102・・・花弁状アルミナ膜(防塵膜)
103・・・撥水/撥油性膜

Claims (9)

  1. 反射鏡基材と、前記反射鏡基材の反射面に形成された微細な凹凸面を有する防塵膜と、撥水性又は撥水撥油性を有する最表面の膜とを有することを特徴とする防塵性反射鏡。
  2. 請求項1に記載の防塵性反射鏡において、前記防塵膜はアルミナ、亜鉛酸化物及び亜鉛水酸化物からなる群から選ばれた少なくとも一種を含むことを特徴とする防塵性反射鏡。
  3. 請求項2に記載の防塵性反射鏡において、前記防塵膜は、不規則に分布する多数の微細な花弁状の凸部とそれらの間の溝状の凹部とからなる凹凸を有することを特徴とする防塵性反射鏡。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の防塵性反射鏡において、前記防塵膜の下地層として帯電防止膜を有することを特徴とする防塵性反射鏡。
  5. 請求項4に記載の防塵性反射鏡において、前記帯電防止膜の表面抵抗は1×1013Ω/□以下であることを特徴とする防塵性反射鏡。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の防塵性反射鏡において、前記撥水性又は撥水撥油性を有する膜の厚さは0.4〜100 nmであることを特徴とする防塵性反射鏡。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の防塵性反射鏡において、最表面の三次元平均表面粗さは1〜100 nmであることを特徴とする防塵性反射鏡。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の防塵性反射鏡において、最表面の比表面積は1.05以上であることを特徴とする防塵性反射鏡。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の防塵性反射鏡を具備することを特徴とする光学系装置。
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