JP2008197540A - 広角撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パノラマ画像を撮像する広角撮像装置において、両端と中央部分の画質が同等で見栄えのよいパノラマ画像を得る。
【解決手段】広角撮像装置は、被写角度の正面領域40°の領域から入射する光を受光するセンタレンズ8cと、被写角度のうち左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズ8l、8rと、被写角度のうち左右略40°の領域から入射する光を各サイドレンズ8l、8rの光軸Lに一致するように屈曲させて案内する左右の45°直角プリズム16l、16rと、左右のサイドレンズ8l、8rへ入射する光の量を制限する絞り開口13l、13rとセンタレンズ8cへ入射する光の量を制限する絞り開口13cとを備え、センタレンズ8cの絞り開口13cの径をサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rの径よりも小に設定し、各レンズによって受光素子3上に形成される像の明るさがほぼ同等になるように構成する。
【選択図】図3
【解決手段】広角撮像装置は、被写角度の正面領域40°の領域から入射する光を受光するセンタレンズ8cと、被写角度のうち左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズ8l、8rと、被写角度のうち左右略40°の領域から入射する光を各サイドレンズ8l、8rの光軸Lに一致するように屈曲させて案内する左右の45°直角プリズム16l、16rと、左右のサイドレンズ8l、8rへ入射する光の量を制限する絞り開口13l、13rとセンタレンズ8cへ入射する光の量を制限する絞り開口13cとを備え、センタレンズ8cの絞り開口13cの径をサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rの径よりも小に設定し、各レンズによって受光素子3上に形成される像の明るさがほぼ同等になるように構成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、広角撮像装置に関する。
従来から、画角が120°を超えるようなパノラマ画像や立体画像を得るために、レンズとCCD受光素子等から構成される複数の撮像光学系を備え、その複数の撮像光学系によって撮像された画像を合成してパノラマ画像や立体画像を得る撮像装置が知られている。
例えば、4つの撮影光学系と、該撮影光学系によって結像された被写体像を撮像するCCDと、4つの撮影光学系ごとに透過率の異なったフィルタと、を備え、撮像された4つの像を合成して高ダイナミックレンジの被写体像を得る多眼式カメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の撮像部によって撮像された複数の画像間の像の大きさやピント合わせの状態が異ならないようにするために、対象物(被写体)までの距離を計測する距離計測手段を備え、距離計測手段によって計測された距離に基づいて複数の撮像部のピント等を別々に調整する画像入力装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
一方、複数の光学ブロックによって構成された複眼光学系と、複数の光学ブロックによって形成される複数の像を撮像する撮像素子と、を備える複眼撮像装置が知られている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。
さらに、自動車の後方確認用等に用いられるプリズムを備えた全方位画像キャプチャ装置が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特開2002−281361号公報
特開2001−148866号公報
特開2005−167443号公報
特開2002−171430号公報
実用新案登録第3118678号公報
ところで、120°を超える広角の被写角度からの光を1つの光学系によって集光してパノラマ画像を撮像するには、魚眼レンズのような超広角のレンズが必要であり、撮像した画像に大きな樽状の歪が生じるという問題がある。
そこで、歪曲収差が小さい画角が40°程度の通常のレンズを用い、少ない光学系によって120°程度の被写角度を撮像するためには、被写角度を略40°ずつ角度がずれた正面領域と正面領域の左右の領域(以下、左右領域という)の3つの領域に分割し、各領域からの光を別々の光学系によって集光することが考えられる。
集光する角度が略40°ずつずれた光学系を構成するためには、各光学系のレンズ自体の向きが互いに40°ずつ傾斜して取付けられた構造が考えられるが、撮像装置全体を小型に設計する上で、微小なレンズを正確に40°ずつ傾斜させて設けることは困難である。撮像装置全体を容易に小型に設計でき、かつ集光する角度が略40°ずつずれた光学系を備える構造としては、特許文献3及び特許文献4に記載されたような複眼撮像装置にプリズムが組合わされた構造が考えられる。
具体的には、複眼撮像装置が備える光学レンズアレイの被写体側に集光路を屈曲させるプリズムを配置し、左右領域からの光は、それぞれ該プリズムを経て光学レンズアレイの複数のレンズのうちの2つのレンズに入射させ、正面領域からの光は、プリズムを経ずに他の1つのレンズに入射させる構造が考えられる。
ところが、上記構造の撮像装置では、プリズムを経て複眼撮像装置に入射された光によって形成される左右領域の画像と、プリズムを経ずに複眼撮像装置に入射された光によって形成される正面領域の画像とでは、明るさに差異が生じるので、3つの画像を接合するディジタル処理の過程で明るさ補正を施し、3つの画像の明るさをほぼ同等に調整する必要が生じる。
つまり、プリズムに入射した光は、プリズムの外周面における反射やプリズム内部における散乱によって光量が減少するので、プリズムを経て複眼撮像装置に入射した光によって形成される左右領域の画像の方が、プリズムを経ずに複眼撮像装置に入射した光によって形成される正面領域の画像よりも明るさが少なく、3つの画像を接合して一連のパノラマ画像に再生するためには、左右領域の画像の明るさを補う補正を施す必要がある。
具体的には、ディジタル処理の過程における明るさの補正は、画像の明るさのデータに予め設定された補正定数(通常、1より大きい値)を乗じることによって行われるが、画像の濃度階調は、補正定数に反比例して減少してしまうので、より大きな補正定数が適用される左右領域の画像については、正面領域の画像に比べて濃度階調が大きく低下してしまい、パノラマ画像として3つの画像が接合されたときに、左右領域の画質が正面領域の画質よりも粗く見栄えの悪い画像になってしまう虞がある。
そこで、本発明は、パノラマ画像を撮像するための広角撮像装置において、広角レンズを使用することなく極力少ない光学系により装置を構成でき、異なる被写角度から入射する光によって形成される別々の画像に明るさを調整するための補正を施した後の画像において濃度階調の大きな差異が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像を得ることができ、しかも装置全体が嵩張らずに薄型に構成できる広角撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、広角の被写角度から入射する光を、所定の被写角度ごとに集光して焦点平面に複数の像を形成させるレンズ光学系と、前記焦点平面に配置され前記レンズ光学系によって形成される複数の像を電子的な画像情報へ変換する撮像手段と、前記撮像手段によって変換された複数の像の画像情報に明るさ補正を施した上で接合してパノラマ画像に再生する画像再生手段と、を備える広角撮像装置において、前記レンズ光学系が、前記被写角度の正面略40°の領域から入射する光を受光するセンタレンズと、該センタレンズの左右両側に配置され該センタレンズと光軸が平行であって前記被写角度のうち左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズとが一平面上に形成された光学レンズアレイと、前記左右のサイドレンズの光入射側に配置され、前記被写角度のうち左右略40°の領域から入射する光を、前記各サイドレンズの光軸に一致するように屈曲させて前記各サイドレンズへ案内する左右の45°直角プリズム、又は60°−30°直角プリズムと、前記左右の45°直角プリズム、又は60°−30°直角プリズムを経て前記左右のサイドレンズへ入射する光の量を制限するサイドレンズ絞りと、前記センタレンズへ入射する光の量を、前記サイドレンズ絞りよりも大きく制限するセンタレンズ絞りと、を備え、前記撮像手段が、前記光学レンズアレイから所定距離隔てて前記光学レンズアレイに平行に配置され、前記センタレンズ及び左右のサイドレンズによりそれぞれ形成される像を撮像する受光素子アレイから構成され、前記画像再生手段が、前記受光素子アレイによって画像情報に変換された前記被写角度の正面略40°の領域の画像、及び前記被写角度の左右略40°の領域の画像にそれぞれ明るさ補正を施し、明るさ補正を施した画像同士を合成して画角が120°以上のパノラマ画像に再生することを特徴とする。
請求項2の発明は、広角の被写角度から入射する光を、所定の被写角度ごとに集光して焦点平面に複数の像を形成させるレンズ光学系と、前記焦点平面に配置され前記レンズ光学系によって形成される複数の像を電子的な画像情報へ変換する撮像手段と、前記撮像手段によって変換された複数の像の画像情報に明るさ補正を施した上で接合してパノラマ画像に再生する画像再生手段と、を備える広角撮像装置において、前記レンズ光学系が、前記被写角度の正面領域から入射する光を受光するセンタレンズと、該センタレンズの左右両側に配置され該センタレンズと光軸が平行であって前記被写角度内の左右の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズとが一平面上に形成された光学レンズアレイと、前記左右のサイドレンズの光入射側に配置され、前記被写角度内の左右の領域から入射する光を、前記各サイドレンズの光軸に一致するように屈曲させて前記各サイドレンズへ案内するプリズムと、前記プリズムにより案内され前記サイドレンズを経て前記撮像手段へ集光される光の量を制限するサイド光量制限手段と、前記プリズムを経ずに前記センタレンズに直接入射して前記撮像手段へ集光される光の量を、前記サイド光量制限手段よりも大きく制限するセンタ光量制限手段と、を備え、前記撮像手段が、前記光学レンズアレイから所定距離隔てて前記光学レンズアレイに平行に配置され、前記センタレンズ及び左右のサイドレンズによりそれぞれ形成される像を撮像する受光素子アレイから構成され、前記画像再生手段が、前記受光素子アレイによって画像情報に変換された前記被写角度の正面領域の画像、及び前記被写角度の左右領域の画像にそれぞれ明るさ補正を施し、明るさ補正を施した画像同士を合成してパノラマ画像に再生することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記サイド光量制限手段及び前記センタ光量制限手段が、それぞれ前記サイドレンズ及び前記センタレンズに近接して配置された絞り開口であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記サイド光量制限手段及び前記センタ光量制限手段が、それぞれ前記サイドレンズ及び前記センタレンズの表面にコーティングされたフィルタであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、被写角度の正面略40°の領域から入射する光をセンタレンズで受光し、被写角度のうち左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を左右のサイドレンズで受光するので、広角レンズを使用することなく極力少ない光学系により装置を構成できる。また、左右の45°直角プリズム、又は60°−30°直角プリズムを経て左右のサイドレンズへ入射する光の量を制限するサイドレンズ絞りと、センタレンズへ直接入射する光の量を、サイドレンズ絞りよりも大きく制限するセンタレンズ絞りを備えるので、ディジタル処理の過程において正面領域の画像と左右領域の画像の明るさを調整するための補正定数の値を大差のない値にすることができ、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像を得ることができる。
請求項2の発明によれば、被写角度の正面領域から入射する光をセンタレンズで受光し、被写角度のうち左右領域から入射する光を左右のサイドレンズで受光するので、広角レンズを使用することなく極力少ない光学系により装置を構成できる。また、プリズムを経て撮像手段へ集光される光の量を制限するサイド光量制限手段と、センタレンズへ直接入射して撮像手段へ集光される光の量を、サイド光量制限手段よりも大きく制限するセンタ光量制限手段を備えるので、ディジタル処理の過程において正面領域の画像と左右領域の画像の明るさを調整するための補正定数の値を大差のない値にすることができ、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。本実施形態の広角撮像装置1は、図1及び図2に示されるように、120°の被写角度から入射する光を集光して所定の焦点平面に結像させるレンズ光学系2と、レンズ光学系2の焦点平面に配置されレンズ光学系2によって結像される像を電子的な画像情報へ変換する受光素子アレイ(撮像手段)3と、受光素子アレイ3によって変換された画像情報をADコンバータ4を介してディジタル信号として取込むDSP(Digital Signal Processor)5と、DSP5に取込まれた画像情報に歪除去や明るさ補正等の画像処理を施してパノラマ画像に再生するマイクロプロセッサ(画像再生手段)6と、マイクロプロセッサ6によって再生された画像を表示する液晶パネル等の表示装置7とを備える。
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。本実施形態の広角撮像装置1は、図1及び図2に示されるように、120°の被写角度から入射する光を集光して所定の焦点平面に結像させるレンズ光学系2と、レンズ光学系2の焦点平面に配置されレンズ光学系2によって結像される像を電子的な画像情報へ変換する受光素子アレイ(撮像手段)3と、受光素子アレイ3によって変換された画像情報をADコンバータ4を介してディジタル信号として取込むDSP(Digital Signal Processor)5と、DSP5に取込まれた画像情報に歪除去や明るさ補正等の画像処理を施してパノラマ画像に再生するマイクロプロセッサ(画像再生手段)6と、マイクロプロセッサ6によって再生された画像を表示する液晶パネル等の表示装置7とを備える。
本実施形態のレンズ光学系2は、図1及び図3に示されるように、光軸Lが互いに平行な3行3列の9個の光学レンズ8が1枚の透明基板9の一平面上に形成された光学レンズアレイ11と、光学レンズアレイ11の支持枠12と、支持枠12の上面に形成された絞り開口13l、13c、13rと、各光学レンズ8から出射する光が互いに干渉しないように区画する遮光枠14と、受光素子アレイ3の上方に配置された光学フィルタ15と、光学レンズアレイ11の光入射側において、左右の列の光学レンズ8l、8rにそれぞれ対向して配置された45°直角プリズム16l、16rと、を備える。9個の光学レンズ8は、全て40°の画角を有する。
45°直角プリズム16l、16rは、断面が直角二等辺三角形であり、図2に示されるように、光学レンズアレイ11に対して傾斜して配置される。具体的な配置については、後に詳述する。
光学レンズアレイ11の中央の列の3個の光学レンズ(以下、センタレンズという)8cは、被写角度の正面略40°の領域から入射する光を直接受光し、左右の列の各3個の光学レンズ(以下、サイドレンズという)8l、8rは、被写角度の左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を45°直角プリズム16l、16rを介して受光する。
45°直角プリズム16l、16rは、直角を挟む2つの辺16la、16lb、16ra、16rbのうち外側向きの一辺16la、16raから光が入射し、入射した光が斜辺16lc、16rcによって反射されて他の一辺16lb、16rbから出射するように配置される。なお、本明細書においては、プリズムの光が入射する面、光が出射する面等を、光の進行経路を示す側面図(図2)と対比させて説明する都合上、「一辺」、「斜辺」等の用語を用いて示す。
具体的には、45°直角プリズム16l、16rは、図2に示されるように、サイドレンズ8l、8rに対向する一辺16lb、16rbが光学レンズアレイ11に対して25°の角度に傾斜するように配置され、斜辺16lc、16rcが光学レンズアレイ11に対して70°の角度に傾斜するように配置される。これによって、センタレンズ8cから向かって正面方向への略40°の範囲には、45°直角プリズム16l、16rが存在せず、センタレンズ8cへ入射する光が遮られないように構成される。
45°直角プリズム16l、16rの直角を挟む2つの辺16la、16lb、16ra、16rb、のうち外側向きの一辺16la、16raから入射する光のうち略40°の角度の範囲の光がサイドレンズ8l、8rによって集光され、受光素子アレイ3上に結像される。
そして、45°直角プリズム16l、16rに遮られずに被写体からの光が直接入射するセンタレンズ8cの絞り開口13c(センタ光量制限手段)は、被写体からの光が45°直角プリズム16l、16rを介して入射するサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13r(サイド光量制限手段)よりも小径に形成されて、受光素子アレイ3に到達する光量がより大きく制限されるように構成されている(図3参照)。
具体的には、各絞り開口13c、13l、13rの径は、センタレンズ8c、及びサイドレンズ8l、8rから出射して受光素子アレイ3に到達する光量がほぼ等量になるように設定される。
次に受光素子アレイ3について説明する。受光素子アレイ3は、光学レンズアレイ11に対して平行であって、かつ光学レンズアレイ11の各光学レンズ8の焦点平面に配置された固体撮像素子であり、基板上に形成されたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサから構成される。固体撮像素子は、CCD(Charge Coupled Device)であってもよい。
受光素子アレイ3上には3行3列の光学レンズ8によって3行3列の個眼像が結像される。受光素子アレイ3上に形成される個眼像17の態様について、図4を参照して詳細に説明する。いま、広角撮像装置1の前方に、図4に示されるように120°の被写角度に亘って40°ごとの等間隔に「L」「C」「R」と表示された被写体Bが配置されている場合を想定する。この場合、中央の「C」(中央40°の領域)は、センタレンズ8cによって上下及び左右が反転されて受光素子アレイ3の中央の列に3個の個眼像17として結像される。
また、左の「L」(左側40°の領域)と右の「R」(右側40°の領域)は、45°直角プリズム16r、16lによって左右反転された後にそれぞれサイドレンズ8r、8lによって上下及び左右が反転されて受光素子アレイ3の左右の列に各3個の個眼像17として結像される。
これら9個の個眼像17が受光素子アレイ3によって画像情報に変換された後、マイクロプロセッサ6が、それらの画像情報を順に読出して、上記のように上下左右が反転された画像を正しい向きに修正して正面領域の画像「C」と、左右領域の画像「L」「R」を接合すると共に明るさの補正を施す。
次に、マイクロプロセッサ6によって実施される画像情報のパノラマ画像Pへの再生と、画像の明るさの補正について、図5及び図6(a)、(b)を参照して説明する。なお、図5における画像は、図4において被写体B側から見た像を表し、図5の左側の像は、受光素子アレイ3上に結像された状態を示し、図5の中央及び右側の画像は、マイクロプロセッサ6に取り込まれ、マイクロプロセッサ6内で処理される途中の状態を示す。
マイクロプロセッサ6によって順に読出された画像情報は、受光素子アレイ3からの読出し順序によって図5の中央に示されるように、左右の列が逆位置になり、かつ左右の列の画像17自体が左右反転している。この画像情報が、マイクロプロセッサ6によって、左右の列の像17の位置を入替えられると共に、画像自体が左右反転されて図5の右側に示されるように120°の画角のパノラマ画像Pに再生される。
具体的には、マイクロプロセッサ6は、中央の行の3個の個眼像(図5の中央において太枠18で示された部分)の画像情報について画像処理を行う。マイクロプロセッサ6は、まず左右反転された「L」(左側40°領域の画像)と「R」(右側40°領域の画像)の個眼像17をミラー反転して正常な画像に戻し、その正常に戻した画像「L」と「R」を、中央40°領域の画像「C」と合成して120°のパノラマ画像Pに再生する。
また、マイクロプロセッサ6は、上記のようにして位置及び向きを正常に戻した画像「L」「C」「R」を接合するに際して、次の順序で明るさの補正を施す。
マイクロプロセッサ6は、マイクロプロセッサ6自体が有するROM6a内に、画像上の位置(x、y)の関数である明るさ補正用の補正定数C(x、y)を予め記憶している。
本実施形態における補正定数C(x、y)は、図6(b)に示されるように、画像の横方向に対してx座標が割当てられ、縦方向に対してy座標が割当てられ、画像中の補正すべき平面位置(x、y)に対して一義的に定数が定められているものである。図6(b)に示された画像は、図5の右側の画像に相当する。
いま、y座標がy1であるとき(図6(b)の画像における縦方向の中央位置)の補正定数C(x、y1)が図6(a)に示される。
つまり、図6(a)、(b)に示されるように、左領域の画像「L」の中間線部分(y=y1)に対しては、曲線Clで示される補正定数が適用され、正面領域の画像「C」の中間線部分(y=y1)に対しては、曲線Ccで示される補正定数が適用され、右領域の画像「R」の中間線部分(y=y1)に対しては、曲線Crで示される補正定数が適用されて各画像中の画素の明るさのデータにそれぞれ補正定数が乗じられる。
例えば、画像「L」の中間線部分(y=y1)の左端の画素p1に対しては、補正定数=2が適用されて明るさが2倍に補正され、中央の画素p2に対しては、補正定数=1が適用されて明るさがそのまま据え置かれ、画像「C」の中間線部分(y=y1)の左端の画素p3に対しては、補正定数=1.5が適用されて明るさが1.5倍に補正され、中央位置の画素p4に対しては、補正定数=1が適用されて明るさがそのまま据え置かれる。
なお、各画像「L」「C」「R」に対する補正定数がいずれも下向きの二次曲線状の曲線を描くのは、各画像「L」「C」「R」がいずれも光学レンズ8の集光作用によって形成されていることによる。つまり、各画像の周縁部分は、中央部分に比べて明るさが不足するので、比較的大きな補正定数が適用される。
以上のように、マイクロプロセッサ6は、各画像「L」「C」「R」に対して明るさ補正を施すときには、各画像中の全ての画素に対して、その明るさデータに、画素位置(x、y)に応じた補正定数C(x、y)をディジタル値として乗じて補正後の画像を生成する。
そして、本実施形態の広角撮像装置1では、被写体Bからの光が直接入射するセンタレンズ8cの絞り開口13cが、被写体Bからの光が45°直角プリズム16l、16rを介して入射するサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rよりも小径に形成されて、受光素子アレイ3に到達する光量がより大きく制限されているので、受光素子アレイ3上に形成される正面領域、及び左右領域の画像17自体が大きな明るさの差を有しない画像に形成され、正面領域の画像「C」に対する補正定数(曲線Cc)と左右領域の画像「L」「R」に対する補正定数(曲線Cl、Cr)が大きな差を有しないものになっている。
ここで、比較のために、センタレンズ8cの絞り開口13c、及びサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rが同一径の場合(以下、比較例という)の補正定数Ct(x、y1)を図6(a)において曲線Clt、Crt(二点鎖線)で示す。比較例の場合には、正面領域の画像「C」に対して左右領域の画像「L」「R」の明るさが相対的に低下するので、その明るさの低下を補正するために、左右領域の画像「L」「R」用の補正定数(曲線Clt、Crt)は、本実施形態における補正定数(曲線Cl、Cr)に比べて大きい値になる。
具体的には、画像「L」「R」に対する比較例における補正定数Ct(x、y1)は、1.5から3に亘る値になる。(例えば、画像「L」中の画素p1に対する補正定数≒3、画素p2に対する補正定数≒1.5)
ここで、表示装置7に表示される階調数は、濃度階調/補正定数値で与えられるので、濃度階調が256である場合には、比較例における画像「L」の画素p1周辺の階調数は、256/3≒85程度にまで低下する。
これに対して、本実施形態の広角撮像装置1における表示装置7に表示される階調数は、補正定数の大きさが各画像「L」「C」「R」について1から2までの範囲の値であるので、256から128程度が得られる。従って、各画像「L」「C」「R」が接合されて再生されたパノラマ画像Pにおいて両側の領域の画像の画質が大きく低下して見栄えが悪いパノラマ画像Pになってしまうことが防止される。
なお、各画像「L」「C」「R」は、略40°の領域の画像であるので接合部の重なり部分をほとんど生じることなく3枚の画像が接合される。また、センタレンズ8c及びサイドレンズ8l、8rが画角40°のレンズであるのでいわゆる広角レンズと異なり、各画像の外周部の歪はほとんど生じず、画像同士の接合時に各画像に対する複雑な歪補正の処理が必要とされることがない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、図7を参照して説明する。第2の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同一の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
次に、第2の実施形態について、図7を参照して説明する。第2の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同一の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
第2の実施形態が第1の実施形態と相違する部分は、光学レンズアレイ11の光入射側に配置されるプリズムとして45°直角プリズム16l、16rの代わりに、60°−30°直角プリズム26l、26rが配置される点である。60°−30°直角プリズム26l、26rは、図7に示されるように、断面が直角三角形であり、直角に対向する2つの角が60°と30°に形成されたプリズムである。
60°−30°直角プリズム26l、26rは、直角を挟む2つの辺26la、26lb、26ra、26rbのうちの短辺26lb、26rbが光学レンズアレイ11に対して平行であり、直角を挟む長辺26la、26raが外側向きに垂直になるように配置される。従って、斜辺26lc、26rcは、光学レンズアレイ11に対して60°の傾斜を有する。
そして、被写角度120°の左右40°の領域からの光が60°−30°直角プリズム26l、26rの長辺26la、26raから入射し、斜辺26lc、26rcによって反射され、短辺26lb、26rbから出射してサイドレンズ8l、8rによって集光され、受光素子アレイ3上に左右略40°の領域の画像として結像される。
この第2の実施形態においても、センタレンズ8cの絞り開口13cは、サイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rよりも小径に形成されて、受光素子アレイ3上に形成される各像の明るさがほぼ同等になるように構成され、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
(第3の実施形態)
次に、略180°の画角のパノラマ画像を撮像できる第3の実施形態について、図8を参照して説明する。第3の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同一の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
次に、略180°の画角のパノラマ画像を撮像できる第3の実施形態について、図8を参照して説明する。第3の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同一の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
第3の実施形態が第1の実施形態と相違する部分は、撮像可能な画角を広げるために各光学レンズ8l、8c、8rが60°の画角を有するレンズで構成される点と、光学レンズアレイ11の光入射側のプリズムとして45°直角プリズムの代わりに、正三角形プリズム36l、36rが配置される点である。正三角形プリズム36l、36rは、図8に示されるように、断面が正三角形のプリズムである。
正三角形プリズム36l、36rは、一辺36lb、36rbが光学レンズアレイ11に対して平行になるように配置される。従って、内側向きの斜辺36lc、36rcは、光学レンズアレイ11に対して60°の傾斜を有する。そして、被写角度略180°の左右60°の領域からの光が正三角形プリズム36l、36rの外側向きの斜辺36la、36raから入射し、内側向きの斜辺36lc、36rcによって反射され、光学レンズアレイ11に平行な辺36lb、36rbから出射してサイドレンズ8l、8rによって集光され、受光素子アレイ3上に左右略60°の領域の画像として結像される。
この第3の実施形態においても、センタレンズ8cの絞り開口13cは、サイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rよりも小径に形成されて、受光素子アレイ3上に形成される各像の明るさがほぼ同等になるように構成され、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
(第4の実施形態)
次に、略180°の画角のパノラマ画像を撮像できる第4の実施形態について、図9と図10を参照して説明する。第4の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
次に、略180°の画角のパノラマ画像を撮像できる第4の実施形態について、図9と図10を参照して説明する。第4の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態とほぼ同様の構成であり、同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
第4の実施形態が第1の実施形態と相違する部分は、撮像可能な画角を広げるために各光学レンズ8l、8c、8rが60°の画角を有するレンズで構成される点と、光学レンズアレイ11の光入射側のプリズムとして45°直角プリズムの代わりに、大きな1つの正三角形プリズム46が配置される点である。正三角形プリズム46の1辺の大きさは、光学レンズアレイ11の1行3個の光学レンズ8l、8c、8rに亘る長さに構成される。
正三角形プリズム46は、一辺46cが光学レンズアレイ11に対して平行になるように配置される。従って、他の2辺46a、46bは、光学レンズアレイ11に対して60°の傾斜を有する。そして、被写角度略180°のうち左右60°の領域からの光が正三角形プリズム46の2つの斜辺46a、46bから入射し、互いに対向する斜辺46b、46aによって反射され辺46cから出射してサイドレンズ8l、8rによって集光され、受光素子アレイ3上に左右略60°の領域の画像として結像される。
一方、正面向き略60°の領域からの光は、光学レンズアレイ11の下の行の中央のセンタレンズ8cd(図10)によって集光され、受光素子アレイ3上に中央略60°の領域の画像として結像される。
そして、第1の実施形態と同様に、左右略60°の領域の画像と中央略60°の領域の画像が、マイクロプロセッサ6によって略180°の画角のパノラマ画像Pに再生される。なお、この第4の実施形態の場合には、左右の列の個眼像を入替える必要がないので、その分だけマイクロプロセッサ6による再生処理の手順が簡単化される。
この第4の実施形態においては、光学レンズアレイ11の下の行の中央のセンタレンズ8cdの絞り開口13cが、サイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13rよりも小径に形成されて、受光素子アレイ3上に形成される各像の明るさがほぼ同等になるように構成され、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
(第5の実施形態)
次に、広角撮像装置1から見て前方の略半球状のパノラマ画像を撮像できる第5の実施形態について、図11と図12を参照して説明する。第5の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態のパノラマ撮像装置1と同様に3行3列の9個の光学レンズ8を有する光学レンズアレイ11と、光学レンズアレイ11から所定距離隔てた位置に配置される受光素子アレイ3を備える。第1の実施形態と同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
次に、広角撮像装置1から見て前方の略半球状のパノラマ画像を撮像できる第5の実施形態について、図11と図12を参照して説明する。第5の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態のパノラマ撮像装置1と同様に3行3列の9個の光学レンズ8を有する光学レンズアレイ11と、光学レンズアレイ11から所定距離隔てた位置に配置される受光素子アレイ3を備える。第1の実施形態と同一の構成部分については同一番号を付して説明を省略する。
第5の実施形態が第1の実施形態と相違する部分は、光学レンズアレイ11の光入射側に設けられるプリズムが、略半球の全方向からの光を集光できるように、3行3列の中央の光学レンズ8ceを除いて残りの8個全ての光学レンズ8fに対向して配置される点である。
具体的には、図11に示されるように、3行3列の中央の光学レンズ8ceを除いて残りの8個の光学レンズ8fに対向する位置に、中央の光学レンズ8ceを中心として放射状に45°直角プリズム56が配置される。45°直角プリズム56の光学レンズアレイ11に対する傾斜姿勢は、第1の実施形態と同様に、光学レンズアレイ11に対向する一辺が光学レンズアレイ11に対して25°の角度に傾斜するように配置され、斜辺が光学レンズアレイ11に対して70°の角度に傾斜するように配置される。これによって、中央の光学レンズ8ceから向かって正面方向への略40°の範囲には、45°直角プリズム56が存在せず、被写体からの光がプリズム56に遮られることなく中央の光学レンズ8ceへ入射する。
なお、この第5の実施形態においては、3行3列の中央の1つの光学レンズ8ceのみがセンタレンズであり、残りの8個の光学レンズ8fはサイドレンズに相当する。
受光素子アレイ3上には、センタレンズ8ceによって正面略40°の領域の画像が個眼像として結像され、8個のサイドレンズ8fによって略半球の周辺側略40°の領域B1〜B8(図12)の画像がそれぞれ個眼像として結像される。そして、それらの9個の画像(個眼像)がマイクロプロセッサ6によって略半球状のパノラマ画像に再生される。なお、各領域B1〜B8は、図12に示されるように、縦方向の画角が40°であり、横方向の画角が45°である。
この第5の実施形態においては、中央の1つの光学レンズ8ceの絞り開口が、残り8個の光学レンズ8fの絞り開口よりも小径に形成されて、受光素子アレイ3上に形成される各像の明るさがほぼ同等になるように構成され、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
(第6の実施形態)
次に、180°の被写角度からの光が略36°ずつの5つの領域に分けられ、5つの領域ごとに別々の集光路によって集光されて受光素子アレイ3に5つの個眼像として結像される第6の実施形態について、図13を参照して説明する。第6の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態の広角撮像装置1とほぼ同様の構造であるが、光学レンズアレイ11の光入射側に設けられるプリズムが左右それぞれ2個ずつである。
次に、180°の被写角度からの光が略36°ずつの5つの領域に分けられ、5つの領域ごとに別々の集光路によって集光されて受光素子アレイ3に5つの個眼像として結像される第6の実施形態について、図13を参照して説明する。第6の実施形態の広角撮像装置1は、第1の実施形態の広角撮像装置1とほぼ同様の構造であるが、光学レンズアレイ11の光入射側に設けられるプリズムが左右それぞれ2個ずつである。
第6の実施形態の広角撮像装置1は、光学レンズアレイ11の上の行のサイドレンズ8l、8rに対向してそれぞれ45°直角プリズム66lu、66ruが、光学レンズアレイ11に対して26°の傾斜をもって配置され、下の行のサイドレンズ8l、8rに対向してそれぞれ45°直角プリズム66ld、66rdが、光学レンズアレイ11に対して10°の傾斜をもって配置されている。
正面領域の略36°の被写角度からの光は、光学レンズアレイ11の中央の行のセンタレンズ8cによって集光され、正面領域の左右に隣接する略36°の被写角度からの光は、45°直角プリズム66lu、66ruに入射して光学レンズアレイ11の上の行のサイドレンズ8l、8rによって集光され、最も外側寄りの略36°の被写角度からの光は、45°直角プリズム66ld、66rdに入射して光学レンズアレイ11の下の行のサイドレンズ8l、8rによって集光される。
この第6の実施形態においては、光学レンズアレイ11の中央の行のセンタレンズ8cの絞り開口が、45°直角プリズム66lu、66ru、66ld、66rdに対向する4つのサイドレンズ8l、8rの絞り開口よりも小径に形成されて、受光素子アレイ3上に形成される各像の明るさがほぼ同等になるように構成され、明るさの補正を施した後の各画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
なお、光学レンズアレイ11の上の行に配置された45°直角プリズム66lu、66ruと、下の行に配置された45°直角プリズム66ld、66rdとでは、光学レンズアレイ11に対する傾斜角度が異なる(26°と10°)ために、プリズムの表面反射等による光量の減少の度合いが異なり、受光素子アレイ3上に形成される各個眼像の明るさをほぼ同等にするためには、45°直角プリズム66lu、66ruに対向する2つのサイドレンズ8l、8rの絞り開口の径と、45°直角プリズム66ld、66rdに対向する2つのサイドレンズ8l、8rの絞り開口の径を異なる径とすることが望ましい。
以上に説明した第1から第6の実施形態では、各光学レンズ8から出射して受光素子アレイ3に到達する光量をほぼ同等にするために、センタレンズ8cの絞り開口13c(センタ光量制限手段)の開口径がサイドレンズ8l、8rの絞り開口13l、13r(サイド光量制限手段)の開口径よりも小さく設定されていたが、これに代えて次のように構成することができる。
すなわち、センタレンズ8c及びサイドレンズ8l、8rの表面に光透過率が異なるフィルタをコーティングし、センタレンズ8cにコーティングされるフィルタの光透過率をサイドレンズ8l、8rにコーティングされるフィルタの光透過率よりも小に設定し、受光素子アレイ3に到達する光量が各光学レンズ8についてほぼ同等になるように構成する。
また、受光素子アレイ3の上方に配置された光学フィルタ15を遮光枠14によって区画された部分ごとに光透過率が異なるフィルタに構成し、センタレンズ8cから出射された光が透過する部分の光透過率をサイドレンズ8l、8rから出射された光が透過する部分の光透過率よりも小に設定し、受光素子アレイ3に到達する光量が各光学レンズ8についてほぼ同等になるように構成してもよい。
以上のように、本発明の広角撮像装置1によれば、被写角度の正面領域から入射する光をセンタレンズ8cで受光し、被写角度のうち左右領域から入射する光を左右のサイドレンズ8l、8rで受光するので、広角レンズを使用することなく極力少ない光学系により装置を構成でき、プリズム16l、16r、26l、26r、36l、36r、46、56、66lu、66ru、66ld、66rdを経て受光素子3へ集光される光の量を制限するサイド光量制限手段13l、13rと、センタレンズ8cへ直接入射し受光素子3へ集光される光の量を、サイド光量制限手段13l、13rよりも大きく制限するセンタ光量制限手段13cを備えるので、ディジタル処理の過程において正面領域の画像と左右領域の画像の明るさを調整するための補正定数の値を大差のない値にすることができ、明るさの補正を施した後の正面領域と左右領域の画像間に濃度階調の大きな差が生じず、接合部分が目立たずに見栄えのよいパノラマ画像Pを得ることができる。
1 広角撮像装置
2 レンズ光学系
3 受光素子アレイ
8c センタレンズ
8l、8r サイドレンズ
11 光学レンズアレイ
13c 絞り開口(センタレンズ絞り、センタ光量制限手段)
13l、13r 絞り開口(サイドレンズ絞り、サイド光量制限手段)
16l、16r 45°直角プリズム
17 個眼像(画像)
26l、26r 60°−30°直角プリズム
36l、36r 正三角形プリズム
46 正三角形プリズム
56 45°直角プリズム
66lu、66ru、66ld、66rd 45°直角プリズム
L 光軸
P パノラマ画像
2 レンズ光学系
3 受光素子アレイ
8c センタレンズ
8l、8r サイドレンズ
11 光学レンズアレイ
13c 絞り開口(センタレンズ絞り、センタ光量制限手段)
13l、13r 絞り開口(サイドレンズ絞り、サイド光量制限手段)
16l、16r 45°直角プリズム
17 個眼像(画像)
26l、26r 60°−30°直角プリズム
36l、36r 正三角形プリズム
46 正三角形プリズム
56 45°直角プリズム
66lu、66ru、66ld、66rd 45°直角プリズム
L 光軸
P パノラマ画像
Claims (4)
- 広角の被写角度から入射する光を、所定の被写角度ごとに集光して焦点平面に複数の像を形成させるレンズ光学系と、
前記焦点平面に配置され前記レンズ光学系によって形成される複数の像を電子的な画像情報へ変換する撮像手段と、
前記撮像手段によって変換された複数の像の画像情報に明るさ補正を施した上で接合してパノラマ画像に再生する画像再生手段と、を備える広角撮像装置において、
前記レンズ光学系が、
前記被写角度の正面略40°の領域から入射する光を受光するセンタレンズと、該センタレンズの左右両側に配置され該センタレンズと光軸が平行であって前記被写角度のうち左右のそれぞれ略40°の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズとが一平面上に形成された光学レンズアレイと、
前記左右のサイドレンズの光入射側に配置され、前記被写角度のうち左右略40°の領域から入射する光を、前記各サイドレンズの光軸に一致するように屈曲させて前記各サイドレンズへ案内する左右の45°直角プリズム、又は60°−30°直角プリズムと、
前記左右の45°直角プリズム、又は60°−30°直角プリズムを経て前記左右のサイドレンズへ入射する光の量を制限するサイドレンズ絞りと、
前記センタレンズへ入射する光の量を、前記サイドレンズ絞りよりも大きく制限するセンタレンズ絞りと、を備え、
前記撮像手段が、
前記光学レンズアレイから所定距離隔てて前記光学レンズアレイに平行に配置され、前記センタレンズ及び左右のサイドレンズによりそれぞれ形成される像を撮像する受光素子アレイから構成され、
前記画像再生手段が、
前記受光素子アレイによって画像情報に変換された前記被写角度の正面略40°の領域の画像、及び前記被写角度の左右略40°の領域の画像にそれぞれ明るさ補正を施し、明るさ補正を施した画像同士を合成して画角が120°以上のパノラマ画像に再生することを特徴とする広角撮像装置。 - 広角の被写角度から入射する光を、所定の被写角度ごとに集光して焦点平面に複数の像を形成させるレンズ光学系と、
前記焦点平面に配置され前記レンズ光学系によって形成される複数の像を電子的な画像情報へ変換する撮像手段と、
前記撮像手段によって変換された複数の像の画像情報に明るさ補正を施した上で接合してパノラマ画像に再生する画像再生手段と、を備える広角撮像装置において、
前記レンズ光学系が、
前記被写角度の正面領域から入射する光を受光するセンタレンズと、該センタレンズの左右両側に配置され該センタレンズと光軸が平行であって前記被写角度内の左右の領域から入射する光を受光する左右のサイドレンズとが一平面上に形成された光学レンズアレイと、
前記左右のサイドレンズの光入射側に配置され、前記被写角度内の左右の領域から入射する光を、前記各サイドレンズの光軸に一致するように屈曲させて前記各サイドレンズへ案内するプリズムと、
前記プリズムにより案内され前記サイドレンズを経て前記撮像手段へ集光される光の量を制限するサイド光量制限手段と、
前記プリズムを経ずに前記センタレンズに直接入射して前記撮像手段へ集光される光の量を、前記サイド光量制限手段よりも大きく制限するセンタ光量制限手段と、を備え、
前記撮像手段が、
前記光学レンズアレイから所定距離隔てて前記光学レンズアレイに平行に配置され、前記センタレンズ及び左右のサイドレンズによりそれぞれ形成される像を撮像する受光素子アレイから構成され、
前記画像再生手段が、
前記受光素子アレイによって画像情報に変換された前記被写角度の正面領域の画像、及び前記被写角度の左右領域の画像にそれぞれ明るさ補正を施し、明るさ補正を施した画像同士を合成してパノラマ画像に再生することを特徴とする広角撮像装置。 - 前記サイド光量制限手段及び前記センタ光量制限手段が、それぞれ前記サイドレンズ及び前記センタレンズに近接して配置された絞り開口であることを特徴とする請求項2に記載の広角撮像装置。
- 前記サイド光量制限手段及び前記センタ光量制限手段が、それぞれ前記サイドレンズ及び前記センタレンズの表面にコーティングされたフィルタであることを特徴とする請求項2に記載の広角撮像装置。
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Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100511 |