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JP2008188964A - 木質ボード - Google Patents

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JP2008188964A
JP2008188964A JP2007028741A JP2007028741A JP2008188964A JP 2008188964 A JP2008188964 A JP 2008188964A JP 2007028741 A JP2007028741 A JP 2007028741A JP 2007028741 A JP2007028741 A JP 2007028741A JP 2008188964 A JP2008188964 A JP 2008188964A
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foam
powder
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Kunio Takahashi
邦雄 高橋
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Achilles Corp
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Achilles Corp
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Abstract

【目的】水廻りの使用において充分な耐水性が発揮されるとともに、硬質ポリウレタンフォームの廃材やポリスチレンフォームの廃材の有効利用を図った耐水性に優れる木質ボードを提供するものである。
【構成】本発明の木質ボードは、中芯層と、該中芯層の両面に積層される表層とからなる木質ボードであって、表層は、少なくとも木粉と接着剤とからなる層であり、中芯層は、少なくとも木片と合成樹脂粉と接着剤とからなる層であることを特徴とするものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、建築用としての床材、内装材、外装材の他、家具、家電製品、厨房設備などに広く用いられ、特に水廻りなどにも好適に使用できる木質ボードに関するものである。
天然木材に代わる木質ボードとして、木粉や木片等の木質チップを用い、結合材となる接着剤を添加して加圧成形してなる木質ボードが用いられており、具体的なものとして例えばパーティクルボードが挙げられる。
このパーティクルボードは、森林伐採時の端材や使用後の木材を粉砕して木質チップとし、この木質チップと接着剤とを混合して熱加圧成形して得られるボードである。よって、今まで廃棄処分されてきた端材や使用後の木材を再利用することできる環境に優しい商品である。しかも、このパーティクルボード使用後、再度粉砕し、得られたチップを再利用することが可能な循環型木材でもある。
そして、このパーティクルボードの代表的な構成は、中芯層の両面に表層が積層された三層構造のもので、表層は木粉と接着剤とからなる層であり、中芯層は木片と接着剤とからなる層のものである。
しかしながら、このような木質ボードには木質チップを用いているため耐水性に劣るものであり、水回りの用途には不適であった。そこで、耐水性を向上させるために、特許文献1のようにパーティクルボードへ撥水性の組成物を付与する発明が開示されているが、それでも水廻りの使用における耐水性を満足できるものではなかった。
一方、近年循環型社会を目指す法律が制定され、製品のリサイクル化要求が高まってきており、特に製品サイクルの短い家庭用冷蔵庫の硬質ポリウレタンフォームからなる断熱材の廃材は、家電リサイクル法によりリサイクルが義務付けられている。さらに自動販売機、ショーケース、保冷車、仮設ハウス、梱包用などで使用されている硬質ポリウレタンフォームやポリスチレンフォームからなる断熱材の廃材も問題視されてきた。
特開平01−225684号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、水廻りの使用において充分な耐水性が発揮されるとともに、硬質ポリウレタンフォーム(熱硬化性樹脂発泡体)の廃材やポリスチレンフォーム(熱可塑性樹脂発泡体)の廃材の有効利用を図った耐水性に優れる木質ボードを提供するものである。
本発明の請求項1に記載の木質ボードは、中芯層と、該中芯層の両面に積層される表層とからなる木質ボードであって、表層は、少なくとも木粉と接着剤とからなる層であり、中芯層は、少なくとも木片と合成樹脂粉と接着剤とからなる層であることを特徴とするものであり、水廻りの使用において充分な耐水性が発揮される木質ボードである。
また、請求項2に記載の木質ボードは、請求項1に記載の前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物であることを特徴とするものであり、熱硬化性樹脂発泡体の廃材の有効利用を図った耐水性に優れる木質ボードである。
また、請求項3に記載の木質ボードは、前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物であることを特徴とするものであり、熱硬化性樹脂発泡体の廃材や熱可塑性樹脂発泡体の廃材の有効利用を図るとともに耐水性に優れ、さらに熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材を用いていることにより得られた木質ボードの密度を高く出来、その結果木質ボードの強度を向上することができたものである。
また、請求項4に記載の木質ボードは、前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物と熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物であることを特徴とするものであり、熱硬化性樹脂発泡体の廃材や熱可塑性樹脂発泡体の廃材の有効利用を図るとともに耐水性に優れ、さらに熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材を用いていることにより得られた木質ボードの密度を高く出来、その結果木質ボードの強度を向上することができたものである。その上、中芯層の形成時、木片と熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物だけでは比重の差がある場合があり、それら材料を均一に混合するのに手間が掛かる問題や、その混合物をマット状に撒布する際、比重の軽い熱硬化性樹脂発泡体からなる粉砕物が巻き上がってしまい中芯層を構成する木片と合成樹脂粉とが均一に混合された状態で板材を得ることが難しかった問題を、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物をさらに添加することにより、解決することができ、中芯層を構成する材料が均一に混合された層を容易に形成することができたものである。
また、請求項5に記載の木質ボードは、前記熱硬化性樹脂発泡体が、硬質ポリウレタンフォームであることを特徴とするものであり、従来廃棄処分していた硬質ポリウレタンフォームの廃材を有効に利用することができると共に、木質ボードの耐水性を向上させることが出来るものである。
また、請求項6に記載の木質ボードは、前記熱可塑性樹脂発泡体が、ポリスチレンフォームであることを特徴とするものであり、従来廃棄処分していたポリスチレンフォームの廃材を有効に利用することができると共に、木質ボードの耐水性を向上させることが出来、さらに、硬質ポリウレタンフォームの廃材を粉砕した粉砕物にこのポリスチレンフォームの廃材を粉砕した粉砕物を混合することで、高比重(0.2〜0.6g/cc)の合成樹脂混合粉を得ることが出来、その混合粉と木片と接着剤とから高密度の中芯層を形成することができるので、強度に優れた木質ボードを得ることが出来るものである。
本発明の木質ボードは、水廻りの使用において充分な耐水性が発揮されるとともに、熱硬化性樹脂発泡体の廃材や熱可塑性樹脂発泡体の廃材の有効利用が図れたものである。
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の木質ボードは、中芯層と、該中芯層の両面に積層される表層とからなる3層構造であり、各層を構成する材料を混合後、順次堆積するよう撒布して熱加圧成形などで一体化されるものであり、少なくとも耐水性を向上させるための合成樹脂粉が中芯層にのみ入れられていることを特徴とする木質ボードである。なお、中芯層(第2層)の両面に積層される表層(第1層)と表層(第3層)とは同一の構成材料からなるものである。
本発明の木質ボードを構成する表層(第1層および第3層)は、少なくとも木材を粉砕した木粉と接着剤とで構成され、主として表面が緻密かつ平滑で綺麗な木質ボードとする機能を担う層である。
この表層には、できるだけ均一で、より細かい微粉末状の木粉が用いられ、これによって表面が緻密かつ平滑で綺麗な木質ボードにすることができる。
この木粉としては、建築用途に使用した木材或いはその際に発生した木質廃材、広葉樹及び針葉樹、或いはマツ、ツガ、スギ、ヒノキ等の木材を鋸の屑状に微細化した微粉末を主体とするものが用いられる。
また、この木粉を容器等に盛ったときの見かけ比重は0.1〜0.3g/cc程度である。
さらに、この木質ボードの表層に用いられる接着剤としては、通常のパーティクルボードなどの木質ボードで使用される接着剤を用いることができ、例えばユレア・メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ユレア系樹脂、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、TDI(トリレンジイソシアネート)、あるいはMDIプレポリマー、TDIプレポリマー 等を挙げることができる。
そして、この木質ボードを構成する表層(第1層および第3層)は、少なくとも木粉と、接着剤とで構成され、木粉100重量部に対して、接着剤を固形分で10〜20重量部添加して、木粉および接着剤とを均一に混合することが好ましく、通常のパーティクルボードなどの製造設備を用い、熱加圧成形によって第2層とともに一体成形される。
また、合成樹脂粉を添加しない表層(第1層および第3層)とすることで、本発明の木質ボード製造時において例えば熱加圧プレス時に合成樹脂粉(或いは後述する紙面材)が熱加圧プレス機或いはコール板上に付着することを防止することが出来る。
次に、この木質ボードを構成する中芯層(第2層)は、表層の第1層と第3層との間に設けられるものであり、木片と合成樹脂粉と接着剤とで構成され、主として耐水性と強度とを担う機能をなす層である。
この第2層となる中芯層の木片は、表層に比べてチップが粗大であっても所望の強度性能を得ることができることから微少片からなる木片が用いられる。
また、木片としては、、建築用途に使用した木材或いはその際に発生した木質廃材、広葉樹及び針葉樹或いはマツ、ツガ、スギ、ヒノキ等の木材の太さ0.2〜3mm、長さ5〜30mm程度の大きさの微小片を主体とするものが用いられる。
また、この木片の容器等に盛ったときの見かけ比重は0.1〜0.3g/cc程度である。
さらに、接着剤も、表層と同様のものを使用することができるが、特にMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート) を用いることで、木片との接着性を向上することができ、これにより木質ボード自体の強度、特に機械強度および寸法安定性などを向上することができ、耐久性に優れるものにできる。
また、合成樹脂粉としては、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物、或いは熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物(以下、「合成樹脂混合粉」ともいう)、或いは熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物と前記合成樹脂混合粉とを混合させた粉砕物が挙げられる。なお、リサイクルの観点から前記熱硬化性樹脂発泡体や前記熱可塑性樹脂発泡体等の合成樹脂発泡体の廃材を粉砕した粉砕物を使用するのが好ましいが、廃材ではない前記合成樹脂発泡体を粉砕した粉砕物を合成樹脂粉として使用してもよい。
また、上記合成樹脂粉の大きさは3mm以下であることが好ましい。
また、上記熱硬化性樹脂発泡体の廃材としては、硬質ポリウレタンフォーム、変成イソシアヌレートフォーム、フェノールフォーム、ポリイミドフォーム、尿素フォームからなる廃材を使用することが出来、好ましくは硬質ポリウレタンフォームの廃材である。これら廃材は、単独で使用してもよく、また、複数の廃材を使用してもよい。
また、上記硬質ポリウレタンフォームの廃材としては、建築分野の断熱材として使用されているもの、また廃冷蔵庫、廃自販機から回収した断熱材、建築断熱工事現場で発生する断熱パネルの端材や残材、建築物解体時で発生する断熱パネルの廃材、さらに断熱材を工場で生産する際に発生する廃材等を回収したものである。硬質ポリウレタンフォーム廃材の見かけ比重は0.02〜0.20g/ccのものが好ましい。なお、上記廃材に面材(例えば、紙面材等)が含有されていてもよく、硬質ポリウレタンフォームの廃材に対して70重量%以下がよく、好ましくは50重量%以下である。
また、熱可塑性樹脂発泡体の廃材としては、ポリスチレンフォーム、ポリ塩化ビニル(PVC)フォーム、ポリエチレン(PE)フォーム、ポリプロピレン(PP)フォームからなる廃材を使用することができ、好ましくは、ポリスチレンフォームからなる廃材である。これら廃材は、単独で使用してもよく、また、複数の廃材を使用してもよい。
また、上記ポリスチレンフォームの廃材としては、建築分野の断熱材として使用されているもの、建築断熱工事現場で発生する断熱パネルの端材や残材、建築物解体時で発生する断熱パネルの廃材、さらに断熱材を工場で生産する際に発生する廃材(サイドロス等)、漁箱等の容器の廃材,緩衝材の廃材等、つまりスチレン樹脂から成形された廃材(発泡体に限らず)等を回収したものである。ポリスチレンフォームの廃材の見かけ比重は0.01〜0.1g/ccのものが好ましい。
また、上記合成樹脂混合粉を製造する場合、先ず、硬質ポリウレタンフォームの廃材とポリスチレンフォームの廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とするために、押し出し機,バンバリーミキサー,ヘンシェルミキサー,スーパーミキサー等の高速回転ミキサーを用いる事が出来る。なお、硬質ポリウレタンフォームの廃材:ポリスチレンフォームの廃材は、1:9〜9:1(好ましくは、2:8〜8:2であり、硬質ポリウレタンフォームの重量割合が9を超えると、合成樹脂混合粉としての比重が大きくならず、従って得られるボードの密度が小さいボードとなり、その結果、曲げ強度や耐水性が劣る傾向にあり、硬質ポリウレタンフォームの重量割合が1未満では、ウレタンをリサイクルするという観点から好ましくないものである。)の重量割合で該高速回転ミキサーに投入され、粉砕・混合・溶融される。次に、得られたゲル状物を該ミキサーから排出後、冷却し、この冷却させたものは例えば開き目が1mmφのメッシュを有するスクリーンを設置した粉砕機により平均粒径が0.3〜1.0mmに粉砕され、見かけ比重が0.2〜0.6g/cc、好ましくは0.3〜0.5g/cc程度の合成樹脂混合粉を得ることが出来る。
また、他の合成樹脂混合粉の製造方法としては、硬質ポリウレタンフォームの廃材を粉砕した粉砕物とポリスチレンフォームの廃材とを上記重量割合の範囲で混合したものを押出機に投入し、そこで混合・溶融させた混合樹脂をストランド状にひきとり、その後、粉砕してペレット状物にしたものを合成樹脂混合粉として使用してもよいし、或いは、前記押出機で混合・溶融させた混合樹脂を押出機先端からインゴット状に出したものを冷却させ、その後、粉砕して得られた粉砕物を合成樹脂混合粉として使用してもよい。
そして、この木質ボードを構成する中芯層(第2層)は、少なくとも木片と合成樹脂粉と接着剤とで構成され、木片:合成樹脂粉:接着剤が固形分で10:90:3〜90:10:15の重量割合で添加して、木片と合成樹脂粉と接着剤とを均一に混合することが好ましく、通常のパーティクルボードなどの製造設備を用い、熱加圧成形によって第1層および第3層とともに一体成形される。
本発明の木質ボードは、第1層と第2層と第3層との3層構造からなるものであり、第1層と第2層と第3層の重量割合を、10:80:10〜40:20:40で構成することが好ましい。
この場合、強度および耐水性を確保するためには、第2層の重量割合が大きい方が好ましいが、少なくとも第2層の重量割合が20重量%以上あれば良く、しかも3層構造のボードとしての強度を確保するためには、第2層の重量割合が大きい方が好ましいが、少なくとも第1層(および第3層)の重量割合が10重量%以上あれば良い。
本発明の木質ボードは、従来のパーティクルボードなどの製造設備をそのまま用いて製造することができ、例えば木粉と接着剤とを加えて混合した表層(第1層および第3層)用材料を用意するとともに、木片と接着剤と合成樹脂粉とを加えて混合した中芯層(第2層)用材料を用意し、表層(第1層)となる第1層用材料、中芯層となる第2層用材料、表層(第3層)となる第3層用材料を順次堆積(散布)した後に、熱加圧成形にて一体化することで製造される。
なお、表層(第1層および第3層)用材料或いは中芯(第2層)層用材料の混合には、従来から使用されているリボンブレンダー、高速ミキサー、タンブラーなどの混合設備を利用でき、均一に混合することができる。
本発明の木質ボードの製造は、通常の木質ボード製造ラインを使用することができ、例えばスチールベルトを用いて、その上に各層用の材料を供給して堆積し、この堆積物をプレス板やプレスベルトで熱加圧成形することなどで製造することができるが、成形台やスチールベルト等への堆積前又は堆積後に各層用の材料を、目的とする形状に予備圧縮してから加圧成形すれば、得られる木質ボードの品質が安定する。
また、厚い木質ボードを製造する場合には、複数の予備圧縮された各層用の材料の層を成形台やスチールベルト上に堆積したのちに、加圧成形すれば品質が安定する。
この加圧成形は、常温で加圧成形しても良いし、成形台やスチールベルト等を加熱して加圧成形しても良い。
なお、木材の微粉末と木材の微小片或いは木質繊維等とが混ざり合うことは好ましいものではないが、木質材料を作製する過程において多少の混ざり合いは避けることができず、木材の微粉末に少量の木材の微小片や木質繊維が混入したものも木粉であり、木材の微小片に少量の木材の微粉末や木質繊維が混入したものも木片である。また、本発明の木質ボードを製造するに際し、防腐剤、防黴剤、防虫剤、防火剤、撥水剤(例えば、パラフィン系のワックスと水とを混合した混合物)、寸法安定剤を強度等の物性に影響を与えない範囲で使用することは、何ら問題がない。
以下、この発明を実施例により説明するが、この発明はこれらに限定されるものではない。
この実施例では、次のものを用いた。
木粉としては、建築時に発生した木質廃材を微細化した微粉末(含水率が5%で、見かけ比重が0.22g/cc)のものを使用した。
木片としては、建築時に発生した木質廃材で、太さ0.2乃至0.3mm・長さ5乃至10mm程度の大きさの微小片(含水率が3%で、見かけ比重が0.22g/cc)のものを使用した。
合成樹脂粉として使用したPU粉としては、住宅の解体時に発生した紙面材を有する硬質ポリウレタンフォームの廃材をターボミル(ターボミル工業社製)で平均粒径1mmに粉砕し、見かけ比重が0.10g/ccのものを使用した。
合成樹脂混合粉として使用したPU/PS粉としては、住宅の解体時に発生した紙面材を有する硬質ポリウレタンフォームの廃材と梱包用として使用済みのポリスチレンフォームの廃材とを50/50の重量比でカワタ社製100Lスーパーミキサーに投入し、粉砕・混合・溶融させてゲル状物を得、該ミキサーから排出後冷却し、この冷却させたものを開き目が1mmφのメッシュを有するスクリーンを設置したオリエント社製縦型粉砕機により平均粒径が0.5mm以下に粉砕し、見かけ比重が0.35g/ccのものを使用した。
接着剤Aとしては、ユレアーメラミン樹脂(スイソボンド701、日本化成社製)を使用した。
接着剤Bとしては、水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート(ウッドキュア300、日本ポリウレタン工業社製)を使用した。
また、各実施例および各比較例で用いる構成材料とその配合量(表層用材料は、木粉を100とし、中芯層用材料は、木片と、合成樹脂粉及び/又は合成樹脂混合粉との合計を100として各成分の配合割合を表した)を表1に示した。
常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)は、JIS A 5908に準拠して測定した。
[実施例1]
第1層および第3層用の表層用材料a’である木粉100重量部と接着剤Aであるユレアーメラミン樹脂18重量部とを小型タンブラーに投入し、混合させて得た。
第2層用の中芯層用材料aである木片60重量部とPU粉20重量部とPU/PS粉20重量部と接着剤Bである水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部を小型タンブラーに投入し、混合させて得た。
これら表層用材料a’と中芯層用材料aとを用いて3層構造の木質ボードとするため、第1層:第2層:第3層の重量割合が、20:60:20となるように、コール板上に表層用材料a’と中芯層用材料aと表層用材料a’とを順次堆積(撒布)した後に予備圧縮し、生成したマットの両端に20mmのディスタンスバー(スペーサ)を置き、さらにマット上にコール板載せて165℃に加熱したプレス機で5分間熱加圧し、450mm×450mm角で20mm厚、密度が853kg/mの木質ボードを得た。
この得られた木質ボードを用い、常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が26.2N/mm,湿潤A法曲げ強度が18.4N/mm,厚さ膨張率が3.7%であった。
[実施例2]
第2層用の中芯層用材料bとして、木片40重量部とPU粉20重量部とPU/PS粉40重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂10重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が860kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が27.5N/mm,湿潤A法曲げ強度が18.8N/mm,厚さ膨張率が2.9%であった。
[実施例3]
第2層用の中芯層用材料cとして、木片20重量部とPU粉20重量部とPU/PS粉60重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が858kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が27.0N/mm,湿潤A法曲げ強度が18.6N/mm,厚さ膨張率が3.0%であった。
[実施例4]
第2層用の中芯層用材料dとして、木片80重量部とPU/PS粉20重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が860kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が25.0N/mm,湿潤A法曲げ強度が14.0N/mm,厚さ膨張率が3.8%であった。
[実施例5]
第2層用の中芯層用材料eとして、木片50重量部とPU/PS粉50重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が862kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が25.0N/mm,湿潤A法曲げ強度が15.0N/mm,厚さ膨張率が3.1%であった。
[実施例6]
第2層用の中芯層用材料fとして、木片30重量部とPU粉35重量部とPU/PS粉35重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が862kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が28.6N/mm,湿潤A法曲げ強度が19.2N/mm,厚さ膨張率が2.5%であった。
[実施例7]
第2層用の中芯層用材料gとして、木片65重量部とPU粉35重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が830kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が20.9N/mm,湿潤A法曲げ強度が10.6N/mm,厚さ膨張率が4.2%であった。
[実施例8]
第2層用の中芯層用材料hとして、木片35重量部とPU粉65重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が780kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が20.0N/mm,湿潤A法曲げ強度が10.0N/mm,厚さ膨張率が3.3%であった。
[比較例1]
第2層用の中芯層用材料iとして、木片100重量部と水乳化型ジフェニールメタンジイソシアネート樹脂8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様とし、450mm×450mm角で20mm厚、密度が760kg/mの木質ボードを得た。
得られた木質ボードを用い、実施例1同様の常態曲げ強度および湿潤A法曲げ強度(N/mm)および厚さ膨張率(%)の試験を行った。
その結果を表2に示す。
同表から明らかなように、常態曲げ強度が18.0N/mm,湿潤A法曲げ強度が9.0N/mm,厚さ膨張率が7.8%であった。
以上より、本発明の木質ボードは合成樹脂粉を含まないパーティクルボードに比べて、高密度化が可能になったことにより強度を向上させることができ、しかも耐水性に優れているものである。また、表層および中芯層の使用材料は、接着剤を除いて廃材を使用しているので環境に優しいものである。さらに、本発明の木質ボードは、使用後、再度粉砕して得られた粉砕物から繰り返し木質ボードを製造することが出来る。

Claims (6)

  1. 中芯層と、該中芯層の両面に積層される表層とからなる木質ボードであって、
    表層は、少なくとも木粉と接着剤とからなる層であり、
    中芯層は、少なくとも木片と合成樹脂粉と接着剤とからなる層であることを特徴とするボード。
  2. 前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物であることを特徴とする請求項1記載の木質ボード。
  3. 前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物であることを特徴とする請求項1記載の木質ボード。
  4. 前記合成樹脂粉が、熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材を粉砕した粉砕物と熱硬化性樹脂発泡体からなる廃材と熱可塑性樹脂発泡体からなる廃材とを粉砕・混合・溶融させてゲル状物とし、このゲル状物を粉砕した粉砕物であることを特徴とする請求項1記載の木質ボード。
  5. 前記熱硬化性樹脂発泡体が、硬質ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の木質ボード。
  6. 前記熱可塑性樹脂発泡体が、ポリスチレンフォームであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の木質ボード。
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