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JP2008137231A - 記録装置 - Google Patents

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JP2008137231A
JP2008137231A JP2006324752A JP2006324752A JP2008137231A JP 2008137231 A JP2008137231 A JP 2008137231A JP 2006324752 A JP2006324752 A JP 2006324752A JP 2006324752 A JP2006324752 A JP 2006324752A JP 2008137231 A JP2008137231 A JP 2008137231A
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Shinichiro Naruse
慎一郎 成瀬
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】キャリッジの摺動部に用いる摺動部材の摩耗量を管理し易く、常に正常な印刷状態を保つことのできる記録装置の提供。
【解決手段】ガイドロッド2とガイドレール3とでインクジェットヘッド11を搭載したキャリッジ1を支持する記録装置であって、前記キャリッジ1をガイドレール3に沿って摺動させる摺動部材4の磨耗量を検知する磨耗検知手段を備えた記録装置15。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録方式の記録装置に関する。
ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ、複写装置等に於ける情報出力装置として所望される文字や画像等の記録情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録する記録装置として良く知られたものにプリンタがある。プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、記録媒体に非接触で記録が可能なインクジェット方式のプリンタ(インクジェットプリンタ)が、カラー化が容易、静粛性に富む等の理由で近年おおいに注目されている。また、プリンタの構成としては、記録情報に応じてインクを吐出するインクジェットヘッドを搭載したキャリッジを、用紙等の記録媒体の送り方向と直角な方向(主走査方向)にガイドロッドとガイドレールによって摺動可能に案内しながら、往復走査して記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
シリアル記録方式のインクジェットプリンタは、液体である記録液(例えばインク)を微細なノズルから吐出させるインクジェットヘッドをキャリッジに搭載して、キャリッジを主走査方向に移動させながら記録ヘッドから被記録媒体(以下、「用紙」というが、材質を紙に限定するものではなく、また、被記録媒体は、記録紙、転写紙、記録媒体などとも称されるものを含む意味である。)に画像を形成(記録、印刷、プリントともいう。)する。
このようなインクジェットプリンタは、従前は、単体機能、例えばパーソナルユースのパソコンやファクシミリ装置のプリンタとして使用されることが多かったため、インクジェットヘッドを搭載するキャリッジに不具合が生じたような場合には、一旦、工場に持ち帰ってキャリッジを交換していた。しかし、最近では、パソコン用印刷、ファクシミリ、複写装置のうちの2以上の機能を備えた所謂マルチファンクションタイプのプリンタが開発され実用化されていることから、単体機能のプリンタのように、一旦工場に持ち帰ることは実用的ではなくなった。そして、キャリッジのさらなる耐久性が求められるとともに、キャリッジ交換に当たっては、サービスマンやユーザーがその場で簡単に対応できるような構成としなければならなくなっている。
例えば、特許文献1に記載されているように、一部を交換できるようにしたプリンタとしては、着脱可能な複数のブロックからなるプリンタであって、各ブロックは、それぞれ特定の機能を有し、互いに接続されるための接続手段がそれぞれ設けられており、各ブロックは、接続手段の構成によって複数グループに分けられ、同一グループ内のブロックは接続手段の構成が同一であり、各グループの中から、機能に応じてそれぞれ選択されたブロック同士が、接続手段により接続されて構成されている。
また、特許文献2には、簡単にキャリッジごと着脱可能であるインクジェットプリンタが提案されている。キャリッジを走査する走査軸は、一端が装置本体の一方の側板に固定され、他端が、キャリッジが挿通される大きさの開口を有し、走査軸の他方の対向側板にネジなどによって着脱可能に装着される取り付け板に支持されている。インクジェットヘッドはキャリッジに搭載されたままの状態で走査軸の一方の端から挿脱自在に装着される。そして、消耗しやすいキャリッジと走査軸との摺動部材のみの交換でキャリッジの性能を回復することができ、低コストでインクジェットプリンタを維持できる。
特許文献3には、ガイド部材を上下移動させることなくプラテンギャップを調整できるインクジェット式記録装置を提案している。各ヘッド受部の表面には突起部を形成し、フランジ部の下面には傾斜面を有する複数の傾斜部を設けている。そして、各ヘッド受部を円弧状スライダに設けて傾斜面の傾斜方向に移動可能に配設し、傾斜面と突起部との当接位置に応じて、キャリッジに対する記録ヘッドの配置高さを調整可能としている。このインクジェットプリンタにおいては、高さ検知手段を設けることによりキャリッジの位置を高精度で調整、管理することを可能にしている。
特開2001−219618号公報 特開2004−255758号公報 特開2003−237173号公報
上述のように、インクジェットプリンタにおけるキャリッジの長寿命化、交換の簡易化、不具合の調整方法など色々な面からの検討がなされている。キャリッジに不具合が生じると同時に、又はその寸前に、不具合の兆候を検出し、キャリッジの交換や補修を行えるようなインクジェットプリンタは知られていない。今後、記録速度の高速化や、インクジェットプリンタの各種用途への用途拡大に伴い、キャリッジの不具合の管理はますます重要になってくる。特に、消耗品であるキャリッジの摺動部に用いる摺動部材は、摩耗による寿命の管理が重要である。さらに、インクジェットヘッドは生産性、印字性能の向上のため搭載するノズル数や色の種類を増やす傾向にある。そのため、キャリッジは大きくなり重量も増している。また、今までのパーソナル向けだけではなく、ビジネスシーンでも多くのインクジェットプリンタ、インクジェットMFP等が用いられ、高精度、高耐久性も求められている。このため、キャリッジ摺動部に掛かる負荷は大きくなる一方で、磨耗量の増加による印字性能の悪化に対する影響は大きくなり、摺動部の磨耗量の管理は重要であり、磨耗量を素早く検知し再調整又は交換時期を的確に知らせる必要がある。
このような問題点に鑑み、本発明の目的は、キャリッジの摺動部に用いる摺動部材の摩耗量を管理し易く、常に正常な印刷状態を保つことのできる記録装置を提供することである。
本発明は、ガイドロッドとガイドレールとでインクジェットヘッドを搭載したキャリッジを支持する記録装置であって、前記キャリッジをガイドレールに沿って摺動させる摺動部材の磨耗量を検知する磨耗検知手段を備えていることを特徴とする記録装置である。
本発明は、摺動部材が、摩擦係数の異なる複数の材料を積層して形成されていることを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摺動部材が、摺動面の高さが異なる複数の摺動部材により形成されていることを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摺動部材が、高さ及び摩擦係数の異なる複数の材料により形成されていることを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摺動部材が、摩耗により接触面の接触面積が変化することを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、磨耗検知手段が、キャリッジの累積移動量から摺動部材の摩耗量を算出することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの累積移動量が、キャリッジを駆動させるモータの累積駆動時間から算出することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの累積移動量が、キャリッジを駆動させるモータの累積回転数から算出することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの累積移動量は、キャリッジの位置を検出する為のリニアスケールの累積パルス数から算出することを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摺動部材の摩耗量が、ガイドロッドに対するキャリッジの相対位置の変化により検出することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの相対位置が、インクジェットヘッド両端において印字した印字位置の変化から検知することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの相対位置が、インクジェットヘッドと記録媒体搬送用の搬送ベルトとの相対距離を検出するセンサにより検知することを特徴とする前記記録装置である。
好ましい本発明は、キャリッジの相対位置を測定するための測定位置が、ガイドロッドから離れた位置に設けることを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摩耗量の検知結果が、記録装置に設けられた表示部に表示することを特徴とする前記記録装置である。
本発明は、摩耗量の検知結果が、音を発生させることにより知らせることを特徴とする前記記録装置である。
本発明によれば、キャリッジの摺動部に用いる摺動部材の摩耗量を管理し易く、常に正常な印刷状態を保つことのできる記録装置を提供することができる。
本発明の実施形態を図面を参照しながらに説明する。
本発明の記録装置(プリンタということもある。)は、ガイドロッドとガイドレールとでインクジェットヘッドを搭載したキャリッジを支持している記録装置であって、通常、インクジェットプリンタと呼ばれている。そして、本発明の記録装置は、キャリッジをガイドレールに沿って摺動させる摺動部材の磨耗量を検知する磨耗検知手段を備えている。図14には、本発明の記録装置の一部であるインクジェットエンジン12を備えた複写機を示した。さらに、図1には、このインクジェットエンジン12におけるキャリッジ1の駆動機構を示した。また、図10には、図1に示したキャリッジ1の側面図を示した。
キャリッジ1は、記録装置本体15に固定されているガイドロッド2(主基準軸ともいう。)、ガイドレール3(従基準ともいう。)により支持されており、駆動モータ6と連動するタイミングベルト5により駆動され、ガイドロッド2、及びガイドレール3に沿って移動可能である。印刷の際には、キャリッジ1がタイミングベルト5によりガイドロッド2上を高速で移動し、ガイドレール3に配置されているリニアスケール9により主基準軸方向の位置合わせをして印刷位置を決めている。キャリッジ1は、ガイドレール3により正常な姿勢を保たれ、キャリッジ1の下部に搭載されたインクジェットヘッド(単にヘッドともいう。)11からの正常な方向へのインクの噴射を維持している。そして、キャリッジ1とガイドレール3との間には、摺動部材4を配置して、キャリッジ1のガイドレール3上の移動をスムースにしている。
この摺動部材4が摩耗すると、摩耗量に相当する分だけキャリッジ1の位置がガイドロッド2を中心に回転移動し、キャリッジ1に搭載されているインクジェトヘッド11のインクの噴射方向が変化する。この変化量が所定の許容値を超えるとプリンタは所望の仕様での印刷ができなくなる。そこで、摺動部材4の摩耗量を所定の値以内にあるように維持しておけば、プリンタは常に所望の仕様での印刷が可能である。その為に、本発明においては、摺動部材4の磨耗量を検知する磨耗検知手段を備えている。磨耗検知手段としては、摺動部材4の厚さや摩耗量を直接測定するセンサでもよい。なお、摺動部材4の磨耗量が、所定値を超えた場合は、インクジェトヘッド11のインクの噴射方向が正常になるようにキャリッジ1や摺動部材4を調整したり、摺動部材4を取り替えたりしてプリンタの記録性能を回復してやればよい。
このような本発明のプリンタにおける具体的な例を以下の実施形態として説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、上述の本発明のプリンタを基本に特徴的な部分を説明し手いる。
(実施形態1)
本発明の第一の実施形態であるプリンタは、摩擦係数の異なる複数の材料を積層して形成された摺動部材を備えている。図2に本実施形態のプリンタに備えられた積層タイプの摺動部材を示す。この摺動部材は、摩擦係数の異なる3種の摺動部材4a,4b,4cからなる。そして、この摺動部材の場合、上部が当初の摺動面(a)であり、使用当初は、摺動部材4aが摺動部材として機能する。一定期間使用して、摺動部材4aが摩耗すると、摺動部材4bが摺動部材として機能する。更にプリンタの使用を続けると、摺動部材4bも摩耗し、摺動部材4cが摺動部材として機能するようになる。このような摩耗による摺動部材の変化に伴い、キャリッジ1とガイドレール3との間の摩擦抵抗が変化する。この摩擦抵抗の変化を検知してやれば、摩耗部材の摩耗量が断続的ではあるが検知できる。図3には、プリンタの使用に伴い摩耗量が増加していき、摺動部材4aが摩耗してしまい、摺動部材4bが摺動面として機能したときの摩擦係数の変化を示した。この摩擦係数の変化を検知すれば、摺動部材4aの減耗を認知できる。
例えば、図2に示した摺動部材4aの厚さ、又は摺動部材4a及び4bの合計厚さに相当する以上に摺動部材4が摩耗しなければ、キャリッジ1の姿勢の移動量が正常記録範囲を超えないように摺動部材4を設計しておけば、キャリッジ1とガイドレール3との間の摩擦抵抗が摺動部材4a又は摺動部材4bに対応している間は正常な印刷ができ、摩擦抵抗が摺動部材4cに対応することを検知したら、プリンタは、正常な印刷ができないと判断する。
この場合、駆動用のタイミングベルト5の駆動に掛かる抵抗値を直接測定してもよいが、駆動モータに掛かる負荷、例えば所用電流値や所用電圧値、PWM値(一定時間内におけるモータのON時間とOFF時間との比を変化させてモータ回転速度を制御する管理値)の変化により検知することが簡便で好ましい。図7には、このようなプリンタにおける摺動部材の交換又は調整の方法に係るフローチャートを示した。まず、プリンタによる印刷がスタートして、キャリッジが駆動されると、印刷の続行に伴い徐々に摺動部材が摩耗していく。そのときのキャリッジ駆動のための駆動モータに掛かる負荷を、駆動モータに印加する電圧、電流値又はPWM値として測定し、この値が摺動部材の材質の変化に伴う変動により閾値を超えた場合には、正常なプリントが不可能としてプリントを中止し、キャリッジの調整や摺動部材の交換を行う。駆動モータに印加する電圧、電流値又はPWM値が所定の閾値を超えない場合には、そのままプリントを続ければよい。
なお、本実施形態においては、3層の摺動部材について説明したが、摺動部材は、摺動部材の摩耗により摩擦抵抗が変化する層があれば、2層以上の何層でもよい。また、摺動部材の形状についても特に限定はない。
(実施形態2)
第二の実施形態のプリンタにおいては、摺動面の高さが異なる複数の摺動部材により形成されている。この実施形態における摺動部材の例を図4に示す。図4に示す摺動部材は、摺動面の高さが3種類ある。最も高い摺動面(e)、次の高さの摺動面(f)、(f')、
最も低い摺動面(g)、(g')となっている。この摺動部材をキャリッジに取り付けて、ガイドレールと摺動させるときは、まず、最も高い摺動面(e)のみがガイドレールと接触し、他の摺動面はガイドレールと接触しない。そして、印刷を続けて、摺動面(e)が摩耗し、摺動面(f)、(f')と同じ高さになった時点で、摺動面(e)、(f)、(f')が同時にガイドレールと接触して実際の摺動面となる。このときに印刷をしているとキャリッジの移動抵抗が変化する。
この移動抵抗を実施形態1と同じように、キャリッジ駆動のための駆動モータに掛かる負荷として、駆動モータに印加する電圧、電流値又はPWM値として測定する。この値が閾値を超えた場合には、正常なプリントが不可能としてプリントを中止し、キャリッジの調整や摺動部材の交換を行う。駆動モータに印加する電圧、電流値又はPWM値が所定の閾値を超えない場合には、そのままプリントを続ければよい。実施形態1と同じように、キャリッジの姿勢が正常な印刷が不可能になる場合の摺動部材の摩耗量に対する高さと、それに対応する駆動モータに掛かる負荷としての電圧、電流値又はPWM値等を閾値としておけば所望の摩耗量を検知できる。
この実施形態の摺動部材においては、摺動面の高さの異なる摺動部材は2つ以上あればいくつでもよい。上述のように5つの摺動面があり、3種類の摺動面となっていてもよいし、図5に示すように2つの摺動部材で2つの摺動面を備えていてもよい。また、それぞれの摺動面を持つ摺動部材の材質や摩擦係数は、同じであっても、異なっていてもよい。
(実施形態3)
第3の実施形態のプリンタは、高さ及び摩擦係数の異なる複数の材料により形成されている摺動部材を備えている。この実施形態における摺動部材の例を、図5に示す。図5において、摺動部材4dと摺動部材4eは、摩擦係数の異なる材料から形成されている。そして、この摺動部材は、実施形態2と同じように、摺動面の高さが異なっている。この実施形態のプリンタにおける摺動部材は、第一の実施形態における摺動部材の特徴と第二の実施形態における摺動部材の特徴との両方を備えている。この摺動部材は、使用により摺動面が摩耗すると、摩耗前とは摩擦係数が異なる材料からなる摺動面がガイドレールと接触することになり、キャリッジの移動における摩擦抵抗が変化する。同時に、この摺動部材は、使用により摺動面が摩耗すると、摺動部材の高さが低下し、摩耗前とは異なった高さの材料からなる摺動面とガイドレールとが接触することになり、この影響も受けてキャリッジの移動における摩擦抵抗が変化する。この摩擦抵抗の変化を実施形態1,2と同じようにして測定してやれば、摺動部材の摩耗量が検知できる。キャリッジの正常な作動が不可能になる摺動部材の摩耗量と上記摺動部材の摩擦抵抗が変化する摩耗量とを同じにしておけば、キャリッジの正常な作動が不可能になる摺動部材の摩耗量を駆動モータの電圧、電流等の変化から検知することができる。
(実施形態4)
第4の実施形態のプリンタは、摩耗により接触面の接触面積が変化する摺動部材を備えている。言い換えれば、この摺動部材は、高さ方向における接触面の接触面積の変化する部分がある。この実施形態のプリンタにおいても、上記実施形態1〜3と同様に、摺動部材の磨耗量を検知し、摺動部材が磨耗してキャリッジの姿勢が変化し、プリンタが狙いの位置に印字できなくなることを防止する。この実施形態における具体的な摺動部材の例としては、図2、図4、図5、図6に示した摺動部材がある。
例えば、図6に示した摺動部材においては、摺動面(d)と(d')の2種類の部分があり、使用により摺動面が摩耗し、摺動面(d)と(d')の境目まで摩耗したときが、プリンタが狙いの位置に印字できなくなる時期としておけばよい。なお、摺動面の変化は、上記のように駆動モータの電圧値、電流値、PWM値などにより検知すればよい。図2に示す摺動部材においては、摺動部材4aの摺動面積が連続的に変化している。このようにしておけば、摺動部材の減耗量、言い換えれば、正常に印刷可能な残り時間が定量的に検出できる。図4、図5に示す摺動部材においては、図6に示す摺動部材同様、断続的に摺動面積が変化している。図4に示す摺動部材においては、摩耗によって摺動面積が変化する部分が2カ所あり、プリンタの許容印刷領域を2種類設定することもできる。
(実施形態5)
第5の実施形態のプリンタは、キャリッジの累積移動量から摺動部材の摩耗量を算出する磨耗検知手段を備えている。この実施形態のプリンタにおける磨耗検知手段は、摺動部材の形状の如何によらず、プリンタの使用時間に対応するキャリッジの累積移動量を測定し、このキャリッジの累積移動量から摺動部材の摩耗量を算出する。この磨耗検知手段は、厳密には摺動部材の摩耗量を検知していないが、摺動部材はキャリッジの移動に伴って摩耗するものであり、キャリッジの累積移動量と摺動部材の摩耗量は、摺動部材が特定されていれば一定の関係がある。それ故、同じプリンタで同じ摺動部材を使用している限り、キャリッジの累積移動量から摺動部材の摩耗量を算出し、検知することができ、これによりプリンタの正常な印刷可能期間が検知できる。
キャリッジの累積移動量の測定は、どのような方法を用いてもよい。例えば、キャリッジ又はこれと連動しているタイミングベルトの累積移動距離を直接測定してもよい。しかし、簡便で経済的で精度の高いキャリッジの累積移動量の測定方法として、駆動モータを利用する方法がある。駆動モータ6は、図1に示すように、タイミングベルト5を介してキャリッジ1と連動している。そして、駆動モータ6は定速回転をしている。このため、プリンタ使用中の駆動モータ6の累積駆動時間、又は累積回転数を測定してやれば、キャリッジの累積移動量の算出が可能である。
駆動モータ6の累積駆動時間は、駆動モータ6に通電した時間対応しているので容易に測定できる。また、駆動モータ6の累積回転数は、駆動モータ6の累積回転計を備えていれば測定は容易である。例えば、図1における駆動モータ6に備え付けたエンコーダセンサ7により駆動モータ6の回転数、回転速度を把握し、これからキャリッジ1の移動した累積距離を正確に検知することができる。なお、駆動モータの累積回転数は、逆方向の回転の場合も、負の回転としないで正方向の回転と同じように累積していく。あるいは、駆動モータを駆動する電圧値、電流値、PWM値などからキャリッジの摺動負荷、速度を予測し、駆動モータの累積回転数から磨耗量を検知することもできる。
(実施形態6)
第6の実施形態のプリンタにおいては、実施形態5に記載のプリンタにおいてキャリッジの累積移動量をガイドレールに備えられ、キャリッジの位置を検出する為のリニアスケールの累積パルス数から算出する。リニアスケールは、キャリッジの移動に対応してパルス信号を発信しており、そのパルス数からキャリッジ速度、移動量を測定することができるので、このパルス信号を累積した累積パルス数からキャリッジの累積移動量を算出する。なお、図1には、ガイドレール3上にリニアスケール9を示しているが、実際のリニアスケール9は、図1におけるガイドレール3に隠れる部分にのみ設置されている。図1においては、説明を判りやすくするために、ガイドレール3上にもリニアスケール9を示している。この実施形態のプリンタにおけるキャリッジの累積移動量は、非常に測定精度が高く、摺動部材の摩耗量も正確に検出することができる。
(実施形態7)
第7の実施形態のプリンタにおいては、摺動部材の摩耗量をガイドロッドに対するキャリッジの相対位置(姿勢ともいう。)の変化により検出する。このプリンタは、印字を続けることにより摺動部材が摩耗する。摺動部材が摩耗すると、キャリッジの摩耗部材の取付部付近は、摺動部材の摩耗量に相当する距離だけガイドレールに接近する。図13には、プリンタ使用前の摺動部材が摩耗していない状態(a)と、プリンタを使用し摺動部材が摩耗した後の状態(b)のキャリッジの姿勢の変化を側面図により示した。ガイドロッド2の中心を基準点、ガイドロッド2の中心とガイドレール3の摺動面とを結ぶ線を基準線(x)とする。図13(a)は、キャリッジ1の摺動部材が摩耗していない正常な姿勢である。このときのキャリッジ1の上部の右端の点をYとし、基準点と点Yとを結ぶ直線(z)と基準線(x)とのなす角度を(θ)とする。図13(b)は、キャリッジ1の摺動部材が摩耗した後の姿勢である。このときのキャリッジ1の基準点と点Yとを結ぶ直線(z')と基準線(x)とのなす角度を(θ')とする。
摺動部材が摩耗した後も、基準点と基準線(x)は変化しないで、キャリッジ1がこの基準点を中心にして、基準線に対して時計回りに回転移動(姿勢が変化)しているだけである。この回転移動の変化量は、基準線(x)と直線(z)とのなす角度(θ)と、基準線(x)と直線(z')とのなす角度(θ')との差として表される。見方を変えれば、図13(a)におけるキャリッジ1の上面を表す直線(y)と図13(b)におけるキャリッジ1の上面を表す直線(y')とのなす角度(θ−θ')として表すことができる。或いは、摺動部材の摩耗前後の点Yの移動距離としても表すことができる。これらの変化量から容易に摺動部材の摩耗量を算出できる。
この実施形態のプリンタの印刷継続中における、摺動部材の調整又は交換に関するフローチャートを図8に示す。印刷中即ちキャリッジ駆動中のキャリッジ上の所定の測定点、例えば点Yのプリンタ稼働当初からの相対位置の変化を測定する。この相対位置の変化は、ガイドロッドを基準として測定すればよい。そして、キャリッジの相対位置(姿勢)の変化量が所定の閾値を超えたときが摺動部材の調整又は交換時期とする。キャリッジの相対位置の変化量が閾値に達しない場合は、そのままプリントを続行できる。なお、キャリッジ上の相対位置測定点は、ガイドロッドから離れていることが好ましい。相対位置測定点がガイドロッドに近すぎると、ガイドロッドを中心に回転する相対測定点の変動幅が小さく測定誤差が大きくなりやすい。その意味から図13における点Yは好適な測定点である。
(実施形態8)
第8の実施形態のプリンタにおいては、キャリッジの相対位置をインクジェットヘッド両端において印字した印字位置の変化から検知する。図11に示すように、ガイドロッド2と直角な副走査方向に整列しているヘッド11のインク噴射ノズルの内、最上流ノズルと最下流ノズルの2つノズルからの印字滴の距離を測定することによりヘッドの傾きを算出することができる。ヘッド11の傾きの変化量からキャリッジ1の姿勢の変化量分を把握し、この変化量から摺動部材の磨耗量を検知する。このように、ヘッド11の両端部のノズルからの印字精度を測定することにより、キャリッジの姿勢を把握することができ、摺動部の磨耗量を正確に判断することができる。
(実施形態9)
第9の実施形態のプリンタにおいては、キャリッジの相対位置をインクジェットヘッドと記録媒体搬送用の搬送ベルトとの相対距離を検出するセンサにより検知して、この相対距離から摺動部材の磨耗量を検知する。相対距離を検出するセンサは、キャリッジに設置してもよいし、搬送ベルトやプリンタ本体に設置してもよい。図12は、この実施形態におけるキャリッジの側面図である。図12に示すように、インクジェットヘッド11の所定の位置の搬送ベルト10からの距離は、摺動部材の磨耗によりキャリッジ1の相対位置が変化しなければ、一定である。しかし、摺動部材が磨耗するとキャリッジ1の相対位置は変化し、搬送ベルト10に近づいてくる。この変化をインクジェットヘッド11の所定の位置の搬送ベルト10からの距離として測定すれば、キャリッジ1の相対位置は変化、即ち摺動部材の磨耗量を検知することができる。
(実施形態10)
第10の実施形態のプリンタは、摺動部材の摩耗量の検知結果を表示する表示部を備えている。図14は、本発明のプリンタを内蔵する複写機である。すなわち本発明のプリンタの一種である。そして、このプリンタ本体15の上部にある表示パネルには、摺動部材の摩耗量の検知結果を表示する表示部13を備えている。表示部13は、摺動部材の減耗量を定量的、連続的に表示してもよいし、プリンタを正常に作動できなくなる摺動部材の減耗量の閾値を超えているかどうかを表示してもよいし、摺動部材の減耗量の閾値まで減耗する残り印刷可能時間を表してもよい。その他にも、その表示を見てプリンタ使用者や管理者が、プリンタを正常に作動できなくなるときを予測したり、認識したりすることができる表示内容であればよい。
(実施形態11)
第11の実施形態のプリンタは、実施形態10における表示部の代わりに、又は表示部とともに音を発生させることにより摩耗量の検知結果を知らせることができる。図14に示す複写機には、スピーカ14が備えられている。そして、摺動部材が減耗して、プリンタを正常に作動できなくなる少し前に、例えばあと10分程度の印刷しかできない摺動部材の摩耗量を検知したときには、音声又は警告音により警告を発する。そして、プリンタを正常に作動できなくなった摺動部材の摩耗量を検知したときには、別の種類の音声又は警告音により警告を発する。このようなプリンタは、実際的である。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、これら本発明の実施形態を本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく、変更又は変形することができる。
キャリッジの駆動機構 摺動部材 摩擦係数のグラフ 摺動部材 摺動部材 摺動部材 摺動部材交換のフローチャート 摺動部材交換のフローチャート キャリッジの駆動機構 キャリッジの側面図 キャリッジの側面図 キャリッジの側面図 キャリッジの相対位置の変化 記録装置
符号の説明
1:キャリッジ 2:ガイドロッド 3:ガイドレール
4,4a,4b,4c,4d,4e:摺動部材 5:タイミングベルト
6:駆動モータ 7:エンコーダセンサ 8:コードホイール
9:リニアスケール 10:搬送ベルト 11:インクジェットヘッド
12:インクジェットエンジン 13:表示部 14:スピーカ 15:記録装置
(a),(b),(c),(d),(d'),(e),(f),(f'),(g),(g'):摺動面
L1:ヘッド両端の印字位置の幅 L2:ヘッドから搬送ベルトまでの距離
Y:測定位置 (x):基準線 (y):摩耗前のキャリッジ上面
(y'):摩耗後のキャリッジ上面 (z):摩耗前の測定線 (z'):摩耗後の測定線
(θ):摩耗前の測定位置の角度 (θ'):摩耗後の測定位置の角度
(θ−θ'):摩耗前後の測定位置の角度の変化

Claims (15)

  1. ガイドロッドとガイドレールとでインクジェットヘッドを搭載したキャリッジを支持する記録装置であって、前記キャリッジをガイドレールに沿って摺動させる摺動部材の磨耗量を検知する磨耗検知手段を備えていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記摺動部材は、摩擦係数の異なる複数の材料を積層して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記摺動部材は、摺動面の高さが異なる複数の摺動部材により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記摺動部材は、高さ及び摩擦係数の異なる複数の材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記摺動部材は、摩耗により接触面の接触面積が変化することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記磨耗検知手段は、キャリッジの累積移動量から摺動部材の摩耗量を算出することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記キャリッジの累積移動量は、キャリッジを駆動させるモータの累積駆動時間から算出することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記キャリッジの累積移動量は、キャリッジを駆動させるモータの累積回転数から算出することを特徴とする請求項6に記載の記録装置
  9. 前記キャリッジの累積移動量は、キャリッジの位置を検出する為のリニアスケールの累積パルス数から算出することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  10. 前記摺動部材の摩耗量は、ガイドロッドに対するキャリッジの相対位置の変化により検出することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  11. 前記キャリッジの相対位置は、インクジェットヘッド両端において印字した印字位置の変化から検知することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 前記キャリッジの相対位置は、インクジェットヘッドと記録媒体搬送用の搬送ベルトとの相対距離を検出するセンサにより検知することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  13. 前記キャリッジの相対位置を測定するための測定位置は、ガイドロッドから離れた位置に設けることを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  14. 前記摩耗量の検知結果は、記録装置に設けられた表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の記録装置。
  15. 前記摩耗量の検知結果は、音を発生させることにより知らせることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の記録装置。
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