JP2006213042A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャリッジの主走査方向位置を検出するためのリニアエンコーダに汚れが生じて画質低下が生じた場合に、画質低下の原因を特定し難い。
【解決手段】 主走査モータ5をサーボ制御で駆動して記録ヘッド11を搭載したキャリッジ4を移動させるとき、リニアエンコーダ74の出力に基づく速度情報が、予め定めた速度制御正常値閾値内に入っていない異常値であるときには、当該速度情報、検出区間、検出回数(出現回数))を不揮発性メモリ104の所要の領域に格納保存する。
【選択図】 図7
【解決手段】 主走査モータ5をサーボ制御で駆動して記録ヘッド11を搭載したキャリッジ4を移動させるとき、リニアエンコーダ74の出力に基づく速度情報が、予め定めた速度制御正常値閾値内に入っていない異常値であるときには、当該速度情報、検出区間、検出回数(出現回数))を不揮発性メモリ104の所要の領域に格納保存する。
【選択図】 図7
Description
本発明は画像形成装置に関し、特に記録ヘッドを搭載したキャリッジを移動走査する画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、プリンタ/ファックス/複写機複合機等の各種画像形成装置としては、記録液(例えばインク)の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッドをキャリッジに搭載して、このキャリッジを被記録媒体(以下「用紙」というが、材質を紙に限定するものではなく、また、記録媒体、記録紙、転写材などとも称される。)の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャンさせるとともに、被記録媒体を記録幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって被記録媒体に画像を形成(記録、印刷、印字、印写も同義で使用する。)するシリアル型のものがある。
このようなシリアル型の画像形成装置において、記録ヘッドから記録液の液滴を用紙上の所定の位置に吐出して高画質な画像を形成するためには、キャリッジの等速性を確保することが重要である。
ところが、DCサーボモータを、キャリッジを移動走査する主走査モータに用いてキャリッジの速度制御を行うときに、速度情報を取得するリニアエンコーダがインク等の付着物で汚れていた場合、正確な速度を検出することができなくなって、キャリッジの等速性が低下して画質が低下することになる。
また、リニアエンコーダの汚れで出力を読み飛ばしてキャリッジを所定の停止位置に正確に停止できない状態が長時間続くと、記録ヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構によるキャッピング不良や動作中の装置側板への衝突が生じるおそれがある。
従来の画像形成装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、印刷ヘッドを走査させるキャリッジ走行系の異常を容易に且つ短時間で確かめることが可能で、延いてはメンテナンスにかかるコストの低減を図るために、少なくとも印刷領域の複数ポイントにおけるキャリッジの走査速度に関する量を検出する走査速度検出手段と、該走査速度検出手段による検出結果に基づき走査速度の偏りを示すゆらぎ情報を抽出するゆらぎ情報抽出手段と、抽出された上記ゆらぎ情報を記憶するゆらぎ情報記憶手段とを備えているインクジェットプリンタが知られている。
特開2002−307792号公報
また、特許文献2に記載されているように、予めモータの動作チェックを行うことで、モータ暴走によるトラブルを未然に防止することができるようにするため、記録装置の電源投入直後に、キャリッジモータを第1の方向に回転させる指示を出力し、この指示の出力後に、リニアスケールの検出信号を計数するエンコーダカウンタのカウント値が変化したことを確認し、次いで、キャリッジモータを第1の方向と逆の第2の方向に回転させる指示を出力し、この指示の出力後に、エンコーダカウンタのカウント値が変化したことを確認して、カウント値の変化がない場合にはフィードバック信号系またはカウンタに何らかの異常があると推測するようにした記録装置が知られている。
特開2002−96519号公報
なお、DCサーボモータの制御に関しては、例えば特許文献3に記載されているように、スキャナを走査駆動する駆動モータと、駆動モータの速度信号を検出する信号検出手段と、信号検出手段で検出された速度信号から駆動モータの回転速度を演算し、駆動モータを制御する制御手段とを備えたスキャナ制御装置において、信号検出手段で検出された速度信号を電圧に変換する変換手段と、駆動モータの制御速度に応じて定められた基準電圧と変換手段で変換された電圧とを比較し、基準電圧に対し変換手段の電圧が大きい場合にモータ停止信号を出力する比較手段と、基準電圧を駆動モータの制御目標速度に応じて変更し、入力する基準電圧変更手段と、比較手段から出力されたモータ停止信号に基づいて駆動モータを停止させる駆動制御手段とを備えたものが知られている。
特開平9−298636号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプリンタにあっては、異常が発生した状態を検知した場合にユーザに通知するものの異常検知後は装置が使用不能になってしまうという課題がある。
また、特許文献2に記載の記録装置にあっては、記録装置の電源投入時に毎回キャリッジを双方向に移動走査しなければならず、装置の立ち上がりに時間がかかることになるという課題があるとともに、キャリッジの等速性の確保に対しては何ら対応することができない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、画質低下の原因を特定し易くした画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、キャリッジの検出速度が予め定めた閾値以外の速度異常値であったときには、当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する保持手段を備えている構成とした。
ここで、速度異常値の出現が制御周期1区間であるときには当該検出速度に代えて直前の検出速度に基づいて主走査モータの駆動制御を行うことが好ましい。
また、速度異常値が、同じ箇所で、予め定めた回数以上発生したときには、主走査モータの速度を検出するためのエンコーダが汚れていると判定してその旨を出力する手段を備えていることが好ましい。この場合、一回の印刷ジョブ終了後にキャリッジ位置の原点合わせを行う手段、或いは、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることが好ましい。
さらに、エンコーダが汚れていると判定した箇所を表示させる手段を備えていることが好ましい。また、キャリッジの動作状態に応じて異なる複数の閾値が設定されていることが好ましい。
本発明に係る画像形成装置は、キャリッジを等速駆動しているとき、1制御周期内に、キャリッジの移動位置量が予め定めた閾値以外の位置異常値であったときには、当該移動位置情報を保持する保持手段を備えている構成とした。
ここで、位置異常値と当該1制御周期前のキャリッジの位置情報に基づいて位置異常値が発生した範囲を特定することが好ましい。また、位置異常値が発生したときには、主走査モータの位置を検出するためのエンコーダが汚れていると判定してその旨を出力する手段を備えていることが好ましい。この場合、一回の印刷ジョブ終了後にキャリッジ位置の原点合わせを行う手段、或いは、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることが好ましい。
さらに、エンコーダが汚れていると判定した箇所を表示させる手段を備えていることが好ましい。また、電源投入時にキャリッジの等速駆動を行なって1制御周期内に前記位置異常値の発生の有無を検出する動作を行なう手段を備えていることが好ましい。
本発明に係る画像形成装置によれば、キャリッジの検出速度が予め定めた閾値以外の速度異常値であったときには、当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する保持手段を備えているので、画質低下が生じた場合に当該保持手段の情報を解析することで容易に原因を特定することができるようになる。
本発明に係る画像形成装置によれば、キャリッジを等速駆動しているとき、1制御周期内に、キャリッジの移動位置量が予め定めた閾値以外の位置異常値であったときには、当該移動位置情報を保持する保持手段を備えているので、画質低下が生じた場合に当該保持手段の情報を解析することで容易に原因を特定することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る画像形成装置の機構部の一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同機構部の全体構成を説明する側面説明図、図2は同機構部の平面説明図、図3は同機構部の要部斜視説明図である。
この画像形成装置は、フレーム1を構成する左右の側板1A、1Bに横架したガイド部材であるガイドロッド2とステー3とでキャリッジ4を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ5によって駆動プーリ6Aと従動プーリ6B間に架け渡したタイミングベルト7を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ4には、例えばイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド11を複数のインク吐出口(ノズル)を形成したノズル面11aのノズル列を主走査方向と直交する方向(副走査方向)に配列し、インク吐出方向を下方に向けて装着している。なお、ここでは独立した液滴吐出ヘッドを用いているが、各色の記録液の液滴を吐出する複数のノズル列を有する1又は複数のヘッドを用いる構成とすることもできる。また、色の数及び配列順序はこれに限るものではない。
記録ヘッド11を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
この記録ヘッド11にはドライバICを搭載し、図示しない制御部との間でハーネス(フレキシブルプリントケーブル)12を介して接続している。
また、キャリッジ4には、記録ヘッド11に各色のインクを供給するための各色のサブタンク15を搭載している。この各色のサブタンク15には各色のインク供給チューブ16を介して、カートリッジ装填部9に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。なお、このカートリッジ装填9にはインクカートリッジ10内のインクを送液するための供給ポンプユニット17が設けられ、また、インク供給チューブ16は這い回しの途中でフレーム1を構成する後板1Cに係止部材18にて保持されている。
一方、給紙トレイ20の用紙積載部(圧板)21上に積載した用紙22を給紙するための給紙部として、用紙積載部21から用紙22を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)23及び給紙コロ23に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド24を備え、この分離パッド24は給紙コロ23側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙22を記録ヘッド11の下方側に送り込むために、用紙22を案内するガイド部材25と、カウンタローラ26と、搬送ガイド部材27と、先端加圧コロ29を有する押さえ部材28とを備えるとともに、給送された用紙22を静電吸着して記録ヘッド11に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト31を備えている。
この搬送ベルト31は、無端状ベルトであり、搬送ローラ32とテンションローラ33との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成し、周回移動しながら帯電ローラ34によって帯電(電荷付与)される。
この搬送ベルト31としては、1層構造のベルトでも良く、又は複層(2層以上の)構造のベルトでもよい。1層構造の搬送ベルト31の場合には、用紙32や帯電ロー34に接触するので、層全体を絶縁材料で形成している。また、複層構造の搬送ベルト31の場合には、用紙22や帯電ローラ34に接触する側は絶縁層で形成し、用紙22や帯電ローラ34と接触しない側は導電層で形成することが好ましい。
1層構造の搬送ベルト31を形成する絶縁材料や複層構造の搬送ベルト31の絶縁層を形成する絶縁材料としては、例えばPET、PEI、PVDF、PC、ETFE、PTFEなどの樹脂又はエラストマーで導電制御材を含まない材料であることが好ましく、体積抵抗率は1012Ωcm以上、好ましくは1015Ωcmなるように形成する。また、複層構造の搬送ベルト31の導電層を形成する材料としては、上記樹脂やエラストマーにカーボンを含有させて体積抵抗率が105〜107Ωcmとなるように形成することが好ましい。
帯電ローラ34は、搬送ベルト31の表層をなす絶縁層(複層構造のベルトの場合)に接触し、搬送ベルト31の回動に従動して回転するように配置され、軸の両端に加圧力をかけている。この帯電ローラ34は、体積抵抗率が106〜109Ω/□の導電性部材で形成している。この帯電ローラ34には、後述するように、ACバイアス供給部(高圧電源)から例えば2kVの正負極のACバイアス(高電圧)が印加される。このACバイアスは、正弦波や三角波でもよいが、方形波の方がより好ましい。
また、搬送ベルト31の裏側には、記録ヘッド11による印写領域に対応してガイド部材35を配置している。このガイド部材35は、上面が搬送ベルト31を支持する2つのローラ(搬送ローラ32とテンションローラ33)の接線よりも記録ヘッド11側に突出させることで搬送ベルト31の高精度な平面性を維持するようにしている。
この搬送ベルト31は、副走査モータ36によって駆動ベルト37及びタイミングローラ38を介して搬送ローラ32が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。なお、図示しないが、搬送ローラ32の軸には、スリットを形成したエンコーダホイールを取り付け、このエンコーダホイールのスリットを検知する透過型フォトセンサを設けて、これらのエンコーダホイール及びフォトセンサによってホイールエンコーダを構成している。
さらに、記録ヘッド11で記録された用紙22を排紙トレイ40に排紙するための排紙部として、搬送ベルト31から用紙22を分離するための分離爪41と、排紙ローラ42及び排紙コロ43とを備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット51が着脱自在に装着されている。この両面ユニット51は搬送ベルト31の逆方向回転で戻される用紙22を取り込んで反転させて再度カウンタローラ26と搬送ベルト31との間に給紙する。また、この両面ユニット51の上面は手差しトレイ52としている。
さらに、キャリッジ4の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド11のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構61を配置している。この維持回復機構61には、記録ヘッド11の各ノズル面11aをキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)62a〜62d(区別しないときは「キャップ62」という。)と、ノズル面11aをワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード63と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け64などを備えている。ここでは、キャップ62aを吸引及び保湿用キャップとし、他のキャップ62b〜62dは保湿用キャップとしている。
また、キャリッジ4の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け68を配置し、この空吐出受け68には記録ヘッド11のノズル列方向に沿った開口69などを備えている。
また、図1及び図3に示すように、キャリッジ4には用紙22の有無を検知するための媒体検知手段である赤外線センサ(センサの種類は、赤外線センサに限定するものではない。)からなる濃度センサ71を設けている。また、この濃度センサ71はキャリッジ4がホーム位置(図3の実線図示の位置)にあるときに記録領域(画像形成領域)側(搬送ベルト31側)に位置する側で、記録ヘッド11よりも用紙搬送方向上流側に設けている。
さらに、キャリッジ4の前方側には、スリットを形成したエンコーダスケール72を主走査方向に沿って設け、キャリッジ4の前面側にはエンコーダスケール72のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ73を設け、これらによって、キャリッジ4の主走査方向位置を検知するためのリニアエンコーダ74を構成している。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙22が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙22はガイド25で案内され、搬送ベルト31とカウンタローラ26との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド27で案内されて先端加圧コロ29で搬送ベルト31に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、後述するACバイアス供給部から帯電ローラ34に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト31が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト31上に用紙32が給送されると、用紙22が搬送ベルト31に静電力で吸着され、搬送ベルト31の周回移動によって用紙22が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ4を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド11を駆動することにより、停止している用紙22にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙22を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙22の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙22を排紙トレイ40に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト31を逆回転させることで、記録済みの用紙32を両面給紙ユニット51内に送り込み、用紙22を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ26と搬送ベルト31との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル31で搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ40に排紙する。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図4のブロック図を参照して説明する。
この制御部100は、この装置全体の制御を司るCPU111と、CPU111が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ104と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。なお、この実施形態では、不揮発性メモリ104にキャリッジの検出速度が予め定めた値以外の速度異常値であったときの当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する。
この制御部100は、この装置全体の制御を司るCPU111と、CPU111が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ104と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。なお、この実施形態では、不揮発性メモリ104にキャリッジの検出速度が予め定めた値以外の速度異常値であったときの当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する。
また、この制御部100は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F106と、記録ヘッド11を駆動制御するための駆動波形を生成する駆動波形生成部107と、記録ヘッド11を駆動するためのヘッドドライバ108と、主走査モータ5を駆動するための主走査モータ駆動部110と、副走査モータ36を駆動するための副走査モータ駆動部111と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部112と、リニアエンコーダ74、ホイールエンコーダ136からの検出パルス、環境温度を検出する温度センサ115からの検出信号、及びその他の各種センサからの検知信号を入力するためのI/O113などを備えている。また、この制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル114が接続されている。
ここで、制御部100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してI/F106で受信する。
そして、制御部100のCPU101は、I/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッドドライバ108に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM102にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
駆動波形生成部107は、ROM102に格納されてCPU101で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形をヘッドドライバ108に対して出力する。
ヘッドドライバ108は、シリアルに入力される記録ヘッド11の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて駆動波形生成部107から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド11のアクチュエータ手段に対して印加することでヘッド11を駆動する。なお、このヘッドドライバ108は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形生成部107からの駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド11のアクチュエータ手段に印加する。
主走査モータ駆動部110は、CPU101側から与えられる目標値とリニアエンコーダ74からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づいて制御値を算出して内部のモータドライバを介して主走査モータ5を駆動する。
同様に、副走査モータ駆動制御部111は、CPU101側から与えられる目標値とホイールエンコーダ136からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づいて制御値を算出して内部のモータドライバを介して副走査モータ36を駆動する。
そこで、この画像形成装置における主走査モータの駆動制御に係る部分の詳細について図5の機能ブロック図も参照して説明する。
速度プロファイル格納部201には主走査モータ5の速度プロファイル(加速テーブル目標速度)が格納され、CPU101によって主走査モータ駆動部110に目標速度が与えられる。この速度プロファイル格納部201はROM102にて構成している。
速度プロファイル格納部201には主走査モータ5の速度プロファイル(加速テーブル目標速度)が格納され、CPU101によって主走査モータ駆動部110に目標速度が与えられる。この速度プロファイル格納部201はROM102にて構成している。
速度検出部202は、リニアエンコーダ74から出力される検出パルスをカウントして、検出速度(速度検出値)に変換し、所定のサンプリング周期で速度検出値を主走査モータ駆動部110に与える。この速度検出部202は制御部100のCPU101などによって構成している。
主走査モータ駆動部110は、比較演算部211、PI制御演算部212及びモータドライバ213で構成している。そして、比較演算部211は、速度プロファイル201から与えられる目標速度と、速度検出部202から与えられる検出速度値とを比較して両者の偏差を算出して、PI制御演算部212に与える。
PI制御演算部212は、比較演算部211からの偏差に対してPI(比例積分)制御(この他、PID(比例、積分、微分)制御なども行える。)を行って制御値を演算する。
ここでは、主走査モータ5をPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御で駆動するものとして、PI制御演算部212は偏差に対してPI制御を行ってPWMのデューティ比を求め、このPWMのデューティ比をモータドライバ213に与えてPWM制御で主走査モータ5を駆動させることにより、キャリッジ4を目標とする速度で目標とする位置に駆動するようにしている。
このPI制御としては、一般的に、一定の制御周期、例えば1msec周期で検出された現在速度(検出速度値)と、制御目標速度(目標速度)との差分(偏差)に基づいて、次の(1)式に基づいて計算された値をPWM指示値(制御値)とする。ただし、(1)式中、P:比例ゲイン、I:積分ゲイン、Vt:目標速度、Vn:現在速度である。
なお、キャリッジ5の移動速度、位置判断、移動距離の算出等は,キャリッジ5の主走査に平行に配置したエンコーダスケール72と、キャリッジ5に設置したエンコーダセンサ73によって読み取り判断する。本実施形態では、300dpiのエンコーダスケール72を用い、エンコーダセンサ73の出力を、90°位相をずらしてA,B相を生成し、1200dpiの位置カウンタとしている。速度情報は300dpiのエンコーダエッジ間のキャリッジ通過時間を一定周期(実施形態ではHz)のカウンタで計測して、カウントされたカウント値から速度情報を算出するようにしている。
次に、この実施形態におけるキャリッジの移動制御について図6をも参照して説明する。
この実施形態では、印字動作中(印字区間)のキャリッジ4の移動速度(677(mm/sec))に対して、リターン動作中(リターン区間)のキャリッジ4の移動速度(目標速度)の設定速度を高速にしている。なお、「リターン動作」とは、同一方向のみのキャリッジ移動でインク滴吐出を行って画像を形成する印刷モードにおいて、インク滴の吐出を行わないで1行の印字終了位置から次の行の印字開始位置へキャリッジを移動させる動作をいい、キャリッジの等速移動を必要としない動作の1つである。
この実施形態では、印字動作中(印字区間)のキャリッジ4の移動速度(677(mm/sec))に対して、リターン動作中(リターン区間)のキャリッジ4の移動速度(目標速度)の設定速度を高速にしている。なお、「リターン動作」とは、同一方向のみのキャリッジ移動でインク滴吐出を行って画像を形成する印刷モードにおいて、インク滴の吐出を行わないで1行の印字終了位置から次の行の印字開始位置へキャリッジを移動させる動作をいい、キャリッジの等速移動を必要としない動作の1つである。
この場合のキャリッジと被記録媒体(用紙)搬送による動作の流れは、次のようになる。つまり、印字動作の目標速度でキャリッジ4を移動し、画像領域を移動後、キャリッジ移動速度の減速と副走査の駆動を開始して改行を実施する。そして、キャリッジ4の減速停止後、リターン動作の目標速度を設定して、キャリッジ4を次の印字開始位置に移動する。この動作を繰り返すことによって、副走査の移動で搬送される被記録媒体にインク滴を吐出して印刷を行う。
この実施形態では、加減速の加速度をおよそ2G、リターン動作の目標速度を1100(mm/sec)と設定している。なお、リターン動作のPI制御の設定値は、モータの特性、使用する電源の容量など、装置によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、キャリッジの等速移動が必要な動作以外の動作時にはキャリッジを印字中のキャリッジ移動速度よりも速いキャリッジ移動速度で移動させるので、画質の劣化を伴わないで印刷速度を向上することができ、ユーザの生産性、利便性が向上する。
そして、本実施形態では、等速区間での速度制御正常値閾値(ここでは、キャリッジ動作目標速度から±85mm/secを越えると「速度異常値」とする。)から外れた点、例えば図6のA点を1msecの制御周期で検出した場合,そのときの速度情報(検出速度)、検出位置(エンコーダ原点からの絶対位置)、その位置での出現回数を、制御部100の不揮発性のメモリ104に記憶(保存)する制御を行なう。
なお、速度制御正常値閾値は、上述したとおり、動作目標速度に対する上限値と下限値との間の範囲を意味し、具体的には、検出速度情報と下限値以上、上限値以下であるかの判別を行なって閾値の範囲内にある(閾値を越えない)か否かを判別することになる。
また、位置情報は、エンコーダの解像度1区間(例えば上述したように1200dpi)でも、キャリッジ移動区間を数〜数百区間に等分してその区間を位置情報として記憶保存するようにしても良い。さらに、データを保存する不揮発性のメモリの領域は、キャリッジの移動期間を検出間隔で分割した区間数分持ってもかまわないし、メモリ領域を節約するために数十程度の検出結果を保存できるように限定しても良い。
また、速度異常情報閾値の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置構成によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、キャリッジの検出速度が予め定めた閾値以外の速度異常値であったときには、当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する保持手段を備えることによって、リニアエンコーダの汚れの状況を保存することができるようになり、装置の異常(画像の劣化等)が発生した場合、その保存した情報を元に解析が行えるので、異常原因の特定が行いやすくなり、装置の故障期間が短くなってユーザの生産性、利便性が向上する。
そこで、制御部100が実行するキャリッジの異常速度検出処理の一例について図7ないし図9をも参照して説明する。
先ず、図7に示すように、速度情報を検出し、検出速度情報(検出値)が予め定めた速度制御正常値閾値内に入っているか否か、つまり、上述した例では、検出速度がキャリッジ動作目標速度に対して±85mm/secの範囲を越えていない(下限値以上で上限値以下)か否かを判別する。
先ず、図7に示すように、速度情報を検出し、検出速度情報(検出値)が予め定めた速度制御正常値閾値内に入っているか否か、つまり、上述した例では、検出速度がキャリッジ動作目標速度に対して±85mm/secの範囲を越えていない(下限値以上で上限値以下)か否かを判別する。
このとき、検出速度が閾値内であって正常値であれば、検出速度情報をそのまま使用してモータへの出力値を設定するために後述する図8に示す処理に移行する。
これに対して、検出速度が閾値を越えていて異常値であれば、例えば上述したように閾値がキャリッジ動作目標速度に対して±85mm/secであるときに検出速度が±85mm/secの範囲を越えていれば、当該検出速度情報は速度異常値であるので、前述したように、当該速度情報、検出区間、検出回数(出現回数))を不揮発性メモリ104の所要の領域(ワークRAM)に格納保存する。
そして、1つ前の制御周期の速度情報が異常であったか否かを判別する。このとき、1つ前の制御周期の速度情報が異常でなかった場合には、速度異常値が連続して出現した回数(区間数)をカウントするための連続区間速度異常カウンタをリセットした後、前制御周期で制御に使用した速度情報をワークRAMから参照し、1つ前の速度情報を使用してモータへの出力値を設定するために後述する図8に示す処理に移行する。
これに対し、1つ前の制御周期の速度情報が異常であった場合には、連続区間速度異常カウンタをインクリメント(+1)し、連続区間速度異常カウンタのカウント値に基づいて4回(4区間)連続して速度異常値が検出されたか否かを判別する。
このとき、4回連続して速度異常値が検出されていない場合には、前制御周期で制御に使用した速度情報をワークRAMから参照し、1つ前の速度情報を使用してモータへの出力値を設定するために後述する図8に示す処理に移行する。
これに対して、4回(4区間)連続して速度異常値が検出された場合には、エンコーダスケール72が汚れている(エンコーダ汚れ)と判定して、ホスト側にエンコーダ汚れを表示するための表示制御処理を起動した後、印刷ジョブ終了後に原点合わせを行なうための原点合わせ動作を設定した後、前制御周期で制御に使用した速度情報をワークRAMから参照し、1つ前の速度情報を使用してモータへの出力値を設定するために後述する図8に示す処理に移行する。
つまり、ここでは、PI制御によってキャリッジの速度制御を行い、制御周期毎の速度情報を装置制御用に用いられるワークRAMに更新して保存する。印字区間で速度情報の異常値を検出した場合(速度異常値が発生した場合)には、検出速度、出現回数、出現区間などを不揮発性メモリ等に保存する。そして、モータ制御の出力を決定するときの速度情報は1制御周期前の速度情報をワークRAMから読み出し、その速度情報によってモータへの出力値を演算するようにする。
また、前回異常があった区間をキャリッジが通過したとき、前回と同様な速度情報の異常が検出されなかった場合は、不揮発性メモリに保存したデータ(速度情報、検出区間、検出回数)をリセットする。同一個所で連続して速度情報の異常が検出されても、連続した制御区間で速度情報の異常が検出されない場合は、モータ制御の出力を決定するときの速度情報は、1制御周期前の速度情報をワークRAMから読み出しその速度情報によってモータへの出力値を演算するようにする。
このように、速度異常値の出現が制御周期1区間であるときには当該検出速度に代えて直前の検出速度に基づいて主走査モータの駆動制御を行うようにすることで、リニアエンコーダの汚れの検知が埃等の誤検知や微小範囲であった場合には、異常な検出速度情報を無視して正常な速度情報でモータへの出力を算出することができ、モータに対する異常出力を防止して、キャリッジ速度の定速性を保ち、印刷画質の劣化を防止できる。
また、連続した制御周期(本実施形態では4回連続としているが、2回、3回、5回以上とすることもできる。)で速度情報の異常が検出された場合には、リニアエンコーダが汚れていると判定する。つまり、この実施形態のモータ出力とキャリッジ速度変化の特性は、制御電圧を変更してから4msec程度遅れてキャリッジの速度が変化することから、制御周期4回連続で速度情報の異常値を検出した場合にはエンコーダ汚れと判定する。なお、速度異常閾値の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、連続した制御周期で速度異常値が発生した場合にだけエンコーダ汚れと判定することによって、リニアエンコーダの汚れの検知が埃等の誤検知や微小範囲であった場合には、異常な検出速度情報を無視して正常な速度情報でモータへの出力を算出することができ、モータに対する異常出力を防止して、キャリッジ速度の定速性を保ち、印刷画質の劣化を防止できる。
さらに、エンコーダ汚れと判定した場合には、この画像形成装置の操作パネル114に設けた表示手段(例えばLCDなど)や有線,無線等の通信手段を用いてホスト側に異常情報を送信して、ユーザにリニアエンコーダ汚れが発生している旨を通知し、警告する。ただし汚れた個所が一箇所の場合は、装置を使用不可の状態にはしない。
このように、エンコーダ汚れの発生を通知することで、装置を早期に修理等メンテナンスが行なえるようになる。また、汚れが発生している場合でも、程度が軽い状態ではすぐに装置を使用不可にしないことで、ユーザがメンテナンスや修理を依頼するタイミングの自由度が向上する。
次に、図8に示すように、検出された速度情報又は前制御周期で使用した速度情報を使用して、モータ出力を演算してモータへの出力設定を行なった後、ワークRAMの速度情報を更新する。その後、前回の同一測定箇所で速度異常がなかったか否かを判別する。
このとき、前回の同一測定箇所で速度異常がなければ、同一箇所速度異常回数をカウントする同一箇所速度異常カウンタのカウント値をリセットした後、図9に示す汚れ検知処理に移行する。
これに対して、前回の同一測定箇所で速度異常があれば、同一箇所速度異常カウンタのカウント値をインクリメント(+1)した後、同一箇所速度異常カウンタのカウント値に基づいて同一箇所で3回連続して速度異常値が検出されたか否かを判別する。
このとき、同一測定箇所で3回連続して速度異常値が検出されていない場合には、図9に示す汚れ検知処理に移行する。
これに対して、同一測定箇所で3回連続して速度異常値が検出された場合には、エンコーダスケール72が汚れている(エンコーダ汚れ)と判定して、ホスト側などにエンコーダ汚れを表示するための表示制御処理を起動した後、印刷ジョブ終了後に原点合わせを行なうための原点合わせ動作を設定した後、図9に示す汚れ検知処理に移行する。
つまり、同一個所で複数回数(ここでは3回としているが、2回としても、4回以上としても良い。)速度情報の異常が検出されたときには、埃などによる異常検出ではなく、エンコーダ汚れとする。なお、速度異常閾値の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、同一箇所で複数回速度異常値が発生した場合にだけエンコーダ汚れと判定することによって、リニアエンコーダの汚れの検知が埃等の誤検知や微小範囲であった場合には、異常な検出速度情報を無視して正常な速度情報でモータへの出力を算出することができ、モータに対する異常出力を防止して、キャリッジ速度の定速性を保ち、印刷画質の劣化を防止できる。
さらに、エンコーダ汚れと判定した場合には、この画像形成装置の操作パネル114に設けた表示手段(例えばLCDなど)や有線,無線等の通信手段を用いてホスト側に異常情報を送信して、ユーザにリニアエンコーダ汚れが発生している旨を通知し、警告する。ただし汚れた個所が一箇所の場合は、装置を使用不可の状態にはしない。
このように、エンコーダ汚れの発生を通知することで、装置を早期に修理等メンテナンスが行なえるようになる。また、汚れが発生している場合でも、程度が軽い状態ではすぐに装置を使用不可にしないことで、ユーザがメンテナンスや修理を依頼するタイミングの自由度が向上する。
次に、図9に示すように、エンコーダ汚れを検知したか否か、つまり、前述した各処理でエンコーダ汚れと判定したか否かを判別し、エンコーダ汚れを検知しているときには、ジョブ内の印刷枚数が設定値以上か否かを判別し、設定値以上でなければ、ジョブ内での印刷枚数をカウントする印刷カウンタをインクリメント(+1)し、設定値以上であれば、原点合わせ動作を実施した後印刷カウンタをクリアする。
なお、キャリッジの原点合わせ動作は、例えば、キャリッジ4を基準側板に突き当てて、その位置又はその位置から予め定めた量だけ移動させた位置を「基準位置」(「0」位置)として決定する。この基準位置からのリニアエンコーダのカウント値でキャリッジ位置を決定する。このキャリッジの原点合わせ動作は、通常、電源投入後のイニシャル動作で行なうが、印刷ジョブ内で所定枚数印刷を行ったとき、及び、印刷ジョブ終了後、記録ヘッド11をキャッピングして待機状態に入る前に必ず実行するようする。
その後、またエンコーダ汚れを検知していないときにはそのまま、エンコーダ汚れ箇所が予め定めた箇所数(ここでは10箇所とするが、10箇所未満の箇所数、10箇所以上の箇所数とすることもできる。)以上か否かを判別し、エンコーダ汚れ箇所が予め定めた箇所数以上(10箇所以上)であれば、装置使用不可状態に設定する。
つまり、エンコーダ汚れと判定した場合、一回の印刷ジョブによって印刷される用紙の枚数が予め定めた設定枚数(例えば30枚とするが、これ以外の枚数でもよい。)を超えて設定されているときには、印刷実行を中断して、キャリッジ原点合わせの動作を行う。原点合わせ終了後、残りの印刷を実行するが、再度設定枚数に到達したときには、同様に原点合わせを実施する。なお、キャリッジ原点合わせの設定は、装置の構成(例えば、最大印刷幅によるキャリッジの移動範囲と装置側板との間隔)の状況等によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって、一回の印刷ジョブで多数枚を連続出力された場合でも、装置が異常を起こす前に原点合わせを行うことができて、キャリッジの停止位置のズレが補正され、側板等への衝突が防止され、装置の破損を回避することができる。
つまり、リニアエンコーダが汚れることで、読み取った位置情報の抜けが起こりキャリッジの停止位置がずれてしまうことになる。この状態でキャリッジ移動を繰り返している(装置を動作させている)と、キャリッジの位置情報が正確に取れない状態での動作が続くことになり、キャリッジの停止位置がずれて、装置の側板などに衝突する可能性が生じる。
そこで、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって印刷ジョブ内でのキャリッジの停止位置ズレを補正して側板等への衝突を防止する。
したがってまた、印刷ジョブが終了したときにも同様にキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって、キャリッジの停止位置のズレを補正して、側板等への衝突を防止し、装置の破損を回避するようにする。この印刷ジョブ毎にキャリッジの原点位置合わせを行なった場合でも、1回の印刷ジョブで大量の印刷を行う場合には、印刷を実行している間にキャリッジ位置ズレが蓄積されていくので、上述したように、印刷ジョブ内での印刷枚数で管理して、印刷ジョブ内でもキャリッジの原点合わせを行なうことが好ましい。
また、エンコーダ汚れが発生していても上述したようにユーザに通知するだけで装置を使用不可にはしないが、上述したように、エンコーダ汚れの箇所が所定箇所数になったときには、キャリッジの位置制御ができなくなるので、装置を使用不可にする。この場合、装置が使用不可になった旨の警告、表示を合わせて行なうことが好ましい。なお、ここでも、装置使用不可の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
次に、前述した表示制御の一例について図10をも参照して説明する。前述したようにエンコーダ汚れと判定した場合にその旨をユーザに通知するだけでは、汚れの程度による装置使用可否の判断やメンテナンスの要否の判断について効率的でない。
そこで、ホスト側の表示装置に図10に示すようなエンコーダ汚れ検出位置情報を表示するようにする。例えば、キャリッジ走査領域(エンコーダスケール72)を示すマーク301と、エンコーダ汚れが発生した位置を示すマーク302などを表示することによって、ユーザにエンコーダ汚れが発生した位置を表示して通知する。なお、画像形成装置本体側にLCDなどの表示手段でリニアエンコーダ形状を表示して、表示されたリニアエンコーダ上に汚れ位置を点灯表示するようにすることもできる。これらの場合、汚れの位置表示は点滅表示として、点灯間隔を汚れ位置検出間隔の設定と同期させることで、前述したように連続しないような場合には表示が消えるので、正常値とみなす場合まで点灯しなくなってユーザインタフェースが向上する。
このように、汚れている個所を表示することによって、ユーザが実際に汚れを確認して装置の修理を行うかどうかの判断をすることが容易になる。また、メンテナンスを行うサービス要員も異常個所の確認が容易になり、装置の故障期間が短くなってユーザの生産性、利便性が向上する。
次に、速度制御正常値閾値の設定について説明する。キャリッジの走査範囲内でキャリッジに係る負荷が一定でない場合がある。特に、本実施形態の画像形成装置のように、サブタンク方式を採用してインク供給チューブ16がキャリッジ4に接続されている構成にあっては、キャリッジ4のある走査範囲ではインク供給チューブ16が側板に接触してキャリッジ4に係る負荷が大きくなる。
図11は本実施形態の画像形成装置におけるキャリッジ走査範囲内におけるキャリッジ4に掛かる負荷変動を説明する説明図である。同図に示すように、インク供給チューブ16が側板などに当る範囲(区間B)では負荷が大きくなる。
そこで、チューブの影響で負荷が大きくなる区間Bにおいては、前述した予め設定した速度制御正常値閾値を補正するようにする。例えば、前述した例では、速度制御正常値閾値を±85mm/sec以上としているが、この速度制御正常値閾値に予め定めた補正係数(例えば、係数0.8)を乗じた値を速度制御正常値閾値として設定するようにする。なお、区間Bでは負荷が大きくなり、結果として基準となる速度に対する速度変動幅が抑制されるために、速度制御正常値閾値の範囲を小さく設定する。
なお、上述したように予め定めた速度制御正常値閾値に補正係数を乗じてもよいし、予め複数の速度制御正常値閾値を格納しておく構成とすることもできる。いずれの場合でも、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置構成によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な閾値又は補正係数を決定することが好ましい。
このように、キャリッジの動作状態に応じて異なる複数の閾値が設定(補正係数を乗じる場合を含む)されていることによって、キャリッジの動作状態(例えばキャリッジが移動している位置)によって速度変動幅が異なる装置の場合、変動幅の状況によって速度情報が異常か否かを検出するための異なる閾値を用いることができて、正確に速度情報の以上を検出ないし判定することができるようになる。
なお、キャリッジの動作位置によって速度制御正常値閾値を切り替えているが、装置の構成上、キャリッジの往路/復路、キャリッジの動作速度等によって速度変動幅が異なる場合は、その条件毎に速度制御正常値閾値を設定するようにすることもできる。
次に、キャリッジの位置異常値(異常移動位置)の検出とこれに基づく制御について図12以降をも参照して説明する。
ここでは、図12に示すように、等速移動(印字区間)を行なっている範囲での1制御周期(この実施形態では1msec)区間に677mm/secでキャリッジ4が移動した場合、制御周期毎に120dpiの位置カウンタから読み取られるキャリッジ移動位置の差分は、32±1カウント程度の誤差で通常検出される。
ここでは、図12に示すように、等速移動(印字区間)を行なっている範囲での1制御周期(この実施形態では1msec)区間に677mm/secでキャリッジ4が移動した場合、制御周期毎に120dpiの位置カウンタから読み取られるキャリッジ移動位置の差分は、32±1カウント程度の誤差で通常検出される。
そこで、検出値に1カウントマージを取って、1制御周期間のキャリッジの移動で、移動速度に対する通常の検出値±3カウント(ここでは32±3カウント)以外のキャリッジ移動量が検出された場合を位置異常値(エンコーダ移動位置異常)とし、検出位置(エンコーダ原点からの絶対位置、例えば図12のC点)を、制御部100の不揮発性メモリ104等に記憶保存する。つまり、キャリッジ4を等速駆動しているとき、1制御周期間に、キャリッジの検出移動量が予め定めた移動位置正常値閾値以外の移動量(ここでは、検出値±3カウントを越えると「位置異常値」とする。)であるときには、当該位置異常値を生じた位置の情報を記憶保存する。
位置情報は、エンコーダ74の解像度1区間(ここでは1200dpi)でも、キャリッジ移動区間を数〜数百区間に等分してその区間を位置情報として記憶しても良い。
また、エンコーダ移動位置正常値閾値の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置構成によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、キャリッジを等速駆動しているとき、1制御周期内に、キャリッジの移動位置量が予め定めた閾値以外の位置異常値であったときには、当該移動位置情報を保持する保持手段を備えることによって、リニアエンコーダの汚れの状況を保存することができるようになり、装置の異常(画像の劣化等)が発生した場合、その保存した情報を元に解析が行えるので、異常原因の特定が行いやすくなり、装置の故障期間が短くなってユーザの生産性、利便性が向上する。
そこで、制御部100が実行するキャリッジの異常移動位置検出処理の一例について図13及び図14を参照して説明する。
先ず、図13に示すように、キャリッジ4の移動位置情報を検出し、検出移動位置情報(検出値)が予め定めた移動位置(移動量)正常値閾値内に入っているか否か、つまり、上述した例では、検出移動位置(移動量)が等速移動中の1制御周期内での正常な移動量である32±3カウントの範囲を越えていない(下限値以上で上限値以下)か否かを判別する。
先ず、図13に示すように、キャリッジ4の移動位置情報を検出し、検出移動位置情報(検出値)が予め定めた移動位置(移動量)正常値閾値内に入っているか否か、つまり、上述した例では、検出移動位置(移動量)が等速移動中の1制御周期内での正常な移動量である32±3カウントの範囲を越えていない(下限値以上で上限値以下)か否かを判別する。
このとき、検出移動位置が閾値内であって正常値であれば、ワーキングRAMのキャリッジ位置情報を更新した後、後述する図14に示す処理に移行する。
これに対して、検出移動位置が閾値を越えていて異常値であれば、例えば上述したように閾値が32±3カウントであるときに検出移動位置が32±3カウントの範囲を越えていれば、当該検出移動位置は位置異常値であるので、前述したように、当該位置異常値を生じた位置情報(異常検出位置情報)を不揮発性メモリ104の所要の領域に格納保存する。
そして、前制御周期で検出したキャリッジ位置情報をワークRAMから参照し、1つ前の位置情報(前制御周期の位置情報)を不揮発性RAMに格納保存した後、エンコーダ汚れと判定し、この画像形成装置の操作パネル114に設けた表示手段(例えばLCDなど)や有線,無線等の通信手段を用いてホスト側に異常情報を送信して、ユーザにリニアエンコーダ汚れが発生している旨を通知し、警告する表示制御処理をエントリーする。この表示制御処理に対しては、不揮発性RAMに保存されている位置情報から表示制御へ汚れ位置範囲を指定して、図15に示すような表示を行なわせる。なお、図15に示す表示例は図10で示した表示例と同様である(異常が速度か位置かの違いはあるので、マーク303としている。)ので説明を省略する。
このように、エンコーダ汚れの発生を通知することで、装置を早期に修理等メンテナンスが行なえるようになる。
そして、表示制御処理を経て、印刷ジョブ終了後、原点合わせ動作を設定し、その後、ワークRAMのキャリッジ位置情報を更新し、図14に示す処理に移行する。
次に、図14に示すように、エンコーダ汚れを検知したか否か、つまり、前述した処理でエンコーダ汚れと判定したか否かを判別し、エンコーダ汚れを検知しているときには、ジョブ内の印刷枚数が設定値以上か否かを判別し、設定値以上でなければ、ジョブ内での印刷枚数をカウントする印刷カウンタをインクリメント(+1)し、設定値以上であれば、原点合わせ動作を実施した後印刷カウンタをクリアする。
なお、キャリッジの原点合わせ動作は、例えば、キャリッジ4を基準側板に突き当てて、その位置又はその位置から予め定めた量だけ移動させた位置を「基準位置」(「0」位置)として決定する。この基準位置からのリニアエンコーダのカウント値でキャリッジ位置を決定する。このキャリッジの原点合わせ動作は、通常、電源投入後のイニシャル動作で行なうが、印刷ジョブ内で所定枚数印刷を行ったとき、及び、印刷ジョブ終了後、記録ヘッド11をキャッピングして待機状態に入る前に必ず実行するようする。
その後、またエンコーダ汚れを検知していないときにはそのまま、エンコーダ汚れ箇所が予め定めた箇所数(ここでは10箇所とするが、10箇所未満の箇所数、10箇所以上の箇所数とすることもできる。)以上か否かを判別し、エンコーダ汚れ箇所が予め定めた箇所数以上(10箇所以上)であれば、装置使用不可状態に設定する。
つまり、エンコーダ汚れと判定した場合、一回の印刷ジョブによって印刷される用紙の枚数が予め定めた設定枚数(例えば30枚とするが、これ以外の枚数でもよい。)を超えて設定されているときには、印刷実行を中断して、キャリッジ原点合わせの動作を行う。原点合わせ終了後、残りの印刷を実行するが、再度設定枚数に到達したときには、同様に原点合わせを実施する。なお、キャリッジ原点合わせの設定は、装置の構成(例えば、最大印刷幅によるキャリッジの移動範囲と装置側板との間隔)の状況等によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
このように、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって、一回の印刷ジョブで多数枚を連続出力された場合でも、装置が異常を起こす前に原点合わせを行うことができて、キャリッジの停止位置のズレが補正され、側板等への衝突が防止され、装置の破損を回避することができる。
つまり、リニアエンコーダが汚れることで、読み取った位置情報の抜けが起こりキャリッジの停止位置がずれてしまうことになる。この状態でキャリッジ移動を繰り返している(装置を動作させている)と、キャリッジの位置情報が正確に取れない状態での動作が続くことになり、キャリッジの停止位置がずれて、装置の側板などに衝突する可能性が生じる。
そこで、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって印刷ジョブ内でのキャリッジの停止位置ズレを補正して側板等への衝突を防止する。
したがってまた、印刷ジョブが終了したときにも同様にキャリッジ位置の原点合わせを行うことによって、キャリッジの停止位置のズレを補正して、側板等への衝突を防止し、装置の破損を回避するようにする。この印刷ジョブ毎にキャリッジの原点位置合わせを行なった場合でも、1回の印刷ジョブで大量の印刷を行う場合には、印刷を実行している間にキャリッジ位置ズレが蓄積されていくので、上述したように、印刷ジョブ内での印刷枚数で管理して、印刷ジョブ内でもキャリッジの原点合わせを行なうことが好ましい。
また、エンコーダ汚れが発生していても上述したようにユーザに通知するだけで装置を使用不可にはしないが、上述したように、エンコーダ汚れの箇所が所定箇所数になったときには、キャリッジの位置制御ができなくなるので、装置を使用不可にする。この場合、装置が使用不可になった旨の警告、表示を合わせて行なうことが好ましい。なお、ここでも、装置使用不可の設定は、モータの特性、画質に対するキャリッジ速度の等速性能等、装置によって異なるので、実際に装置を用いて測定を行って最適な値を決定することが好ましい。
なお、この異常移動位置検出処理は、装置の電源が投入されたときの初期動作の一環としても実行することによって、印字動作を開始する前に、エンコーダ汚れの判定を行なうことができるようになる。
具体的には、電源投入時のイニシャル動作(キャリッジの原点位置設定、キャリッジの移動範囲内での異物検知などの動作)を行なった後、キャリッジをホームポジション(記録ヘッド11のキャッピング位置)に戻すときに、キャリッジを等速移動させて、この等速移動中(等速駆動中)に上述した異常移動位置検出処理を行なうようにする。このように、装置起動後、印刷を行なう前にエンコーダの汚れを検知することで、異常画像の出力を回避し、ユーザの不要な用紙の消費を防止することができる。
また、このよう異常移動位置検出を行なうことで、回復できないようなエンコーダの汚れにも対応することができる。つまり、前述した異常速度検出処理では、制御周期間隔の速度情報測定ポイントで速度異常を判断していることから、細かい回復可能な埃、ゴミなどの永続的に付着していない汚れ等を異常と判断しないために、連続数回同様の異常を検出したときに異常と判定するようにしているが、位置情報異常が検出されるような場合には、連続的に広範囲にリニアエンコーダが汚れている場合であるので、一回の検出で異常と判定する方が異常に対して迅速に対応することができる。さらに、これらの異常速度検出処理と異常移動位置検出処理を組み合わせることによって、より効率的にエンコーダの異常検出を行なうことができる。
4…キャリッジ
5…主走査モータ
11…記録ヘッド
22…被記録媒体(用紙)
31…搬送ベルト
32…搬送ローラ
36…副走査モータ
72…リニアスケール
74…リニアエンコーダ
5…主走査モータ
11…記録ヘッド
22…被記録媒体(用紙)
31…搬送ベルト
32…搬送ローラ
36…副走査モータ
72…リニアスケール
74…リニアエンコーダ
Claims (14)
- サーボ制御で駆動する主走査モータによって記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させ、被記録媒体を副走査方向に間歇搬送しながら、前記被記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、前記キャリッジの検出速度が予め定めた閾値以外の速度異常値であったときには、当該検出速度情報、出現回数及び出現区間を保持する保持手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1に記載の画像形成装置において、速度異常値の出現が制御周期1区間であるときには当該検出速度に代えて直前の検出速度に基づいて前記主走査モータの駆動制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記速度異常値が、同じ箇所で、予め定めた回数以上発生したときには、前記主走査モータの速度を検出するためのエンコーダが汚れていると判定してその旨を出力する手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項3に記載の画像形成装置において、一回の印刷ジョブ終了後にキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項3に記載の画像形成装置において、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項3ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、エンコーダが汚れていると判定した箇所を表示させる手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、キャリッジの動作状態に応じて異なる複数の閾値が設定されていることを特徴とする画像形成装置。
- サーボ制御で駆動する主走査モータによって記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に移動させ、被記録媒体を副走査方向に間歇搬送しながら、前記被記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、前記キャリッジを等速駆動しているとき、1制御周期内に、前記キャリッジの移動位置量が予め定めた閾値以外の位置異常値であったときには、当該移動位置情報を保持する保持手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項8に記載の画像形成装置において、前記位置異常値と当該1制御周期前のキャリッジの位置情報に基づいて前記位置異常値が発生した範囲を特定することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項8又は9に記載の画像形成装置において、前記位置異常値が発生したときには、前記主走査モータの位置を検出するためのエンコーダが汚れていると判定してその旨を出力する手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10に記載の画像形成装置において、一回の印刷ジョブ終了後にキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10に記載の画像形成装置において、用紙の出力枚数に基づいてキャリッジ位置の原点合わせを行う手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、エンコーダが汚れていると判定した箇所を表示させる手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項8ないし13のいずれかに記載の画像形成装置において、電源投入時に前記キャリッジの等速駆動を行なって1制御周期内に前記位置異常値の発生の有無を検出する動作を行なう手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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