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JP2008095603A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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JP2008095603A
JP2008095603A JP2006278387A JP2006278387A JP2008095603A JP 2008095603 A JP2008095603 A JP 2008095603A JP 2006278387 A JP2006278387 A JP 2006278387A JP 2006278387 A JP2006278387 A JP 2006278387A JP 2008095603 A JP2008095603 A JP 2008095603A
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Toshihiro Mori
俊博 森
Koichiro Fukuda
光一朗 福田
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Abstract

【課題】内燃機関の排気浄化装置において、適正な時期にフィルタの再生をすることができる技術を提供する。
【解決手段】パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質の量を推定する捕集量推定手段と、パティキュレートフィルタの上流側の空燃比と下流側の空燃比との差が、パティキュレートフィルタに捕集されていた粒子状物質が酸化されて二酸化炭素の量が増加したことにより生じるものとして、パティキュレートフィルタの上流側と下流側との空燃比の差に基づいて酸化された粒子状物質の量を推定する酸化量推定手段(S201)と、酸化量推定手段により推定される値と捕集量推定手段により検出される値とを比較して捕集量推定手段により検出される値を補正する補正手段(S203)と、を具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
排気通路にパティキュレートフィルタ(以下、フィルタという。)を備えることにより、排気中の粒子状物質(以下、PMという。)を捕集することができる。このフィルタに捕集されたPMの量が多くなると、排気の抵抗が大きくなるため、燃費の悪化等が発生する。そのため、フィルタに捕集されたPMを除去する所謂フィルタの再生を行う必要がある。このフィルタの再生は、該フィルタに捕集されているPMの量が適量のときに行なうことが望ましい。そのためには、フィルタに捕集されているPMの量を正確に把握する必要がある。
また、フィルタの再生は適正な時期に終了させることが望ましい。すなわち、PMの酸化が十分でないときにフィルタの再生を終了させると排気の抵抗が大きいままとなり、PMの酸化が完了しているのにフィルタの再生を終了させると燃費が悪化してしまう。
ここで、フィルタよりも上流側と下流側との空気過剰率の差からフィルタの再生の終了時期を判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。つまり、PMが酸化しているときにはフィルタにて酸素が消費され且つ二酸化炭素が生成されるため、該フィルタの上流側と下流側とで検出される空気過剰率が異なる。そして、フィルタよりも上流側と下流側とで空気過剰率の差がなくなった場合には、PMの酸化が終了していることになる。
特開2005−240719号公報 特開2004−239218号公報 特開2003−254038号公報 特開2004−324560号公報
しかしながら、空気過剰率を検出してもフィルタに捕集されているPMの量を検出することは困難である。つまり、フィルタの再生を開始しなければ空気過剰率が変化しないため、フィルタの再生を開始する時期を判定するには、他の方法によらなければならない。たとえば、内燃機関から排出される粒子状物質の量を推定し、この値を積算することによりPMの捕集量を推定することが考えられるが、この場合もPMの捕集量を直接検出しているのではないので、ある程度の誤差が生じる虞がある。
また、フィルタの再生中には、PMの酸化による発熱でフィルタの温度が上昇する。そして、発熱量が多くなりすぎるとフィルタが過熱する虞がある。そのため、フィルタよりも下流の排気の温度を検出して燃料添加量を制御する場合がある。このときに、フィルタの温度が目標温度となるように燃料添加量が制御されるが、フィルタの熱容量による応答遅れ等を考慮して、目標温度は余裕を持って低い温度に設定されている。そのため、フィルタの再生に時間がかかり、燃費が悪化する虞があった。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置において、適正な時期にフィルタの再生をすることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
前記パティキュレートフィルタよりも上流側の排気の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
前記パティキュレートフィルタよりも下流側の排気の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質を酸化させることにより除去するフィルタ再生手段と、
前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質の量を推定する捕集量推定手段と、
前記上流側空燃比検出手段により得られる空燃比と前記下流側空燃比検出手段により得られる空燃比との差が、前記パティキュレートフィルタに捕集されていた粒子状物質が酸化されて二酸化炭素の量が増加したことにより生じるものとして、該パティキュレートフィルタの上流側と下流側との空燃比の差に基づいて酸化された粒子状物質の量を推定する酸化量推定手段と、
前記酸化量推定手段により推定される値と前記捕集量推定手段により検出される値とを比較して前記捕集量推定手段により検出される値を補正する補正手段と、
を具備することを特徴とする。
捕集量推定手段は、例えば内燃機関の運転状態に基づいて該内燃機関から排出される粒子状物質を算出し、これを積算することにより粒子状物質の捕集量を推定することができる。また、パティキュレートフィルタよりも上流側と下流側との差圧に基づいて粒子状物質の捕集量を推定してもよい。
そして、捕集量推定手段により推定された粒子状物質の捕集量を補正手段により補正する。そのために、以前のフィルタの再生が行なわれたときにおいて推定された粒子状物質の捕集量と、そのときのフィルタの再生にて酸化された粒子状物質の量と、を比較することにより補正値を求める。ここで、捕集された粒子状物質が全て酸化された場合には、捕集された粒子状物資の量(以下、捕集量という。)と、フィルタの再生にて酸化される粒子状物質の量(以下、酸化量という。)と、は等しくなるはずである。つまり、捕集量推定手段により推定された捕集量と、酸化量推定手段により推定された酸化量と、に差がある場合には、その分、捕集量の推定に誤差があったと考えることができる。
ここで、パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質が酸化されている最中には、上流側空燃比検出手段により検出される空燃比(以下、上流側検出空燃比という。)と、下流側空燃比検出手段により検出される空燃比(以下、下流側検出空燃比という。)と、で差が生じる。
すなわち、パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質が酸化されると、酸素が減少し且つ二酸化炭素が増加する。そのため、上流側検出空燃比よりも、下流側検出空燃比のほうが低くなる(リッチ側になる)。つまり、上流側空燃比と下流側空燃比とに差がある場合には、パティキュレートフィルタに粒子状物質がまだ残っていると判断できる。一方、上流側空燃比と下流側空燃比との差がなくなれば、粒子状物質の酸化が完了したと判断できる。
そして、フィルタの再生中の上流側検出空燃比と下流側検出空燃比との差と、空気量等と、から、二酸化炭素の生成量を算出することができる。この二酸化炭素は、排気中の酸素と粒子状物質の炭素とが反応することにより増加しているため、この二酸化炭素の増加
分から炭素の量を算出することにより、酸化された粒子状物質の量を算出することができる。
このようにして求めた酸化量と、捕集量と、に差がある場合には、その差がなくなるように補正値を設定する。このようにして補正値を求めることにより、粒子状物質の捕集量をより正確に求めることができるので、フィルタの再生をより適正な時期に行うことが可能となる。
また、上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用してもよい。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
前記パティキュレートフィルタよりも上流側の排気の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
前記パティキュレートフィルタよりも下流側の排気の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質を酸化させることにより除去するフィルタ再生手段と、
前記上流側空燃比検出手段により得られる空燃比と前記下流側空燃比検出手段により得られる空燃比との差が、前記パティキュレートフィルタに捕集されていた粒子状物質が酸化されて二酸化炭素の量が増加したことにより生じるものとして、該パティキュレートフィルタの上流側と下流側との空燃比の差に基づいて酸化された粒子状物質の量を推定する酸化量推定手段と、
少なくとも前記酸化量推定手段により推定される粒子状物質の酸化量に基づいて、前記パティキュレートフィルタでの発熱量を算出し、該発熱量が閾値を超える場合には前記フィルタ再生手段による粒子状物質の除去を停止させるフィルタ再生停止手段と、
を具備することを特徴としてもよい。
ここで、フィルタの再生時にパティキュレートフィルタの温度が上昇するが、このときの温度上昇値は該パティキュレートフィルタにおける発熱量と相関関係にある。つまり、パティキュレートフィルタにおける発熱量を求めることにより、該パティキュレートフィルタが過熱するか否か判断することができる。そして、パティキュレートフィルタにおける発熱量は、上流側検出空燃比と下流側検出空燃比とに基づいて得ることができる。また、フィルタの再生が燃料添加により行われている場合には、燃料の反応による発熱量も考慮される。
このように、空燃比に基づいて酸化量を推定することにより、パティキュレートフィルタが過熱するか否かを早期に推定することができる。すなわち、温度センサによりパティキュレートフィルタの温度を検出する場合には、該パティキュレートフィルタの熱容量等による応答遅れがあるが、空燃比に基づいてパティキュレートフィルタが過熱するか否か判定する場合には、発熱量自体から温度の推定を行なうため、応答遅れはほとんど無い。そして、パティキュレートフィルタが過熱する虞のある場合には、粒子状物質の除去を停止させることにより、該パティキュレートフィルタの温度上昇が抑制されるので、パティキュレートフィルタの過熱を抑制することができる。ここでいう粒子状物質の除去を停止させるとは、パティキュレートフィルタへの燃料添加を停止させたり、パティキュレートフィルタの加熱を停止させたりすることを含む。
また本発明においては、前記パティキュレートフィルタの熱容量に応じて、前記フィルタ再生手段により粒子状物質を酸化させるときの目標温度を決定することができる。
つまり、空燃比に基づいてパティキュレートフィルタの過熱を推定することにより、パ
ティキュレートフィルタが過熱する虞のあるときにはフィルタの再生をより早期に停止させることができるため、目標温度をより高くしても過熱を抑制することができる。すなわち、温度センサ等によりフィルタの再生を停止させる場合には、パティキュレートフィルタの熱容量による応答遅れに起因して過熱する虞があるため、余裕を持って目標温度を下げる必要があった。しかし、空燃比に基づいてフィルタの再生を停止させる場合には応答遅れがほとんど無いので、この余裕分を無くすことができる。これにより、目標温度を高くすることができるので、フィルタの再生を速やかに完了させることができ、燃費の悪化を抑制することができる。つまり、パティキュレートフィルタよりも下流の温度に基づいて該パティキュレートフィルタの温度を調節する場合の目標温度よりも、パティキュレートフィルタにおける発熱量に基づいて該パティキュレートフィルタの温度調節をする場合の目標温度のほうが高くすることができる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、適正な時期にフィルタの再生をすることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関1とその吸・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。
内燃機関1には、吸気通路2および排気通路3が接続されている。この吸気通路2の途中には、該吸気通路2内を流通する吸気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ4が設けられている。このエアフローメータ4により、内燃機関1の吸入新気空気量が測定される。
一方、排気通路3の途中には、吸蔵還元型NOx触媒(以下、NOx触媒という。)を担持したパティキュレートフィルタ6(以下、フィルタ6という。)が備えられている。このフィルタ6は、排気中のPMを捕集することができる。NOx触媒は、流入する排気の
酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低下し且つ還
元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する機能を有する。
また、フィルタ6よりも上流の排気通路3には、該排気通路3を流通する排気の空燃比を検出する上流側空燃比センサ8が取り付けられている。一方、フィルタ6よりも下流の排気通路3には、該排気通路3を流通する排気の空燃比を検出する下流側空燃比センサ9が取り付けられている。なお、本実施例では上流側空燃比センサ8が、本発明における上流側空燃比検出手段に相当する。また、本実施例では下流側空燃比センサ9が、本発明における下流側空燃比検出手段に相当する。
フィルタ6よりも上流の排気通路3には、該排気通路3を流通する排気中に還元剤たる燃料(軽油)を添加する燃料添加弁7を備えている。燃料添加弁7は、後述するECU10からの信号により開弁して排気中へ燃料を噴射する。燃料添加弁7から排気通路3内へ噴射された燃料は、NOx触媒にて反応し、フィルタ6の温度を上昇させる。そして、P
Mが酸化可能な温度に達した後に燃料の添加を停止させて排気の空燃比をリーンとすることにより、フィルタ6に捕集されたPMは酸化される。このように、フィルタ6に捕集されたPMを酸化させることにより、該フィルタ6からPMを除去することをフィルタの再
生という。なお、フィルタ6をヒータ等により加熱することでPMを酸化させてフィルタの再生を行なってもよい。なお、本実施例ではフィルタの再生処理を行なうECU10が、本発明におけるフィルタ再生手段に相当する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU10には、各種センサ等が電気配線を介して接続され、該センサ等の出力信号が入力されるようになっている。一方、ECU10には、燃料添加弁7が電気配線を介して接続され、該ECU10により燃料添加弁7が制御される。
そして、本実施例では、フィルタ6に捕集されているPMの量(以下、PM捕集量という。)がECU10により推定される。さらに、フィルタの再生時に酸化されたPMの量(以下、PM酸化量という。)を推定する。そして、ECU10により推定されたPM捕集量とPM酸化量とを比較することにより、該PM捕集量の補正値を求める。
ここで、フィルタ6に捕集されているPMが酸化している最中では、フィルタ6にて酸素が消費されることにより二酸化炭素が生成されるため、上流側空燃比センサ8により検出される空燃比(上流側検出空燃比)と、下流側空燃比センサ9により検出される空燃比(下流側検出空燃比)と、で差がある。この上流側検出空燃比と下流側検出空燃比との差は、フィルタ6にて生成された二酸化炭素の量と相関関係にある。つまり、上流側検出空燃比と下流側検出空燃比との差から、フィルタ6にて生成された二酸化炭素の量を算出することができる。そして、フィルタ6にて生成される二酸化炭素は、PMの酸化によるものであるので、この二酸化炭素の量を得ることができれば、PM酸化量を得ることができる。
ここで、ECU10は、PM捕集量を推定している。そして、このPM捕集量が所定量に達したときにフィルタの再生処理を実行する。つまり、フィルタの再生処理が終了したときに得られるPM酸化量は、前記所定量と等しくなるはずである。一方、PM酸化量と、前記所定量とが等しくならない場合には、PM捕集量の推定に誤りがあったと考えられる。
なお、ECU10は、内燃機関1の運転状態から該内燃機関1から排出されるPM量を推定し、この値を積算した値をPM捕集量とすることができる。また、フィルタ6よりも上流側と下流側との差圧と、PM捕集量との関係を予め求めておき、該差圧を検出することによりPM捕集量を推定しても良い。なお、本実施例ではPM捕集量を推定するECU10が、本発明における捕集量推定手段に相当する。
次に、本実施例に係るフィルタの再生処理のフローについて説明する。図2は、本実施例におけるフィルタの再生処理のフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、フィルタの再生時に繰り返し実行され、PM酸化量が積算される。
ステップS101では、上流側検出空燃比及び下流側検出空燃比が取得される。
ステップS102では、上流側検出空燃比と下流側検出空燃比との差から二酸化炭素の量が算出される。
ここで、空燃比は空気量と燃料量との比であるが、空燃比センサでは、CO,HC,CO等を燃料として検出している。つまり、炭素を含むガスが燃料として検出される。そ
して、上流側検出空燃比では、内燃機関1からの排気中に含まれるCO,HC,CO及び燃料添加弁7から添加されるHCが燃料分とされる。一方、下流側検出空燃比では、上流側検出空燃比と比較して、PMが酸化したときのCOだけ燃料分が増加していると検出される。そのため、下流側空燃比は上流側空燃比よりも低くなる(リッチ側となる)。また、空気の量は、エアフローメータ4により測定することができる。
このような関係に基づき、前回ルーチンから今回ルーチンまでにフィルタ6で生成された二酸化炭素(CO)の量を算出する。なお、上流側検出空燃比と下流側検出空燃比との差と、吸入空気量と、二酸化炭素の生成量と、の関係を予め求めてマップ化しておいても良い。
ステップS103では、PM酸化量が算出される。つまり、ステップS102で算出される二酸化炭素の量に基づいて、前回ルーチンから今回ルーチンまでの間のPM酸化量が算出される。この場合、(C+O→CO)の関係に基づいて、PM酸化量が算出される。
ステップS104では、PM捕集量が算出される。本ステップでは、フィルタ6に残留しているPMの量が算出される。PM捕集量は、前回ルーチンで算出されたPM捕集量から、ステップS103で算出されるPM酸化量を減じることにより得ることができる。
ステップS105では、PM捕集量が閾値よりも少ないか否か判定される。この閾値とは、フィルタの再生が必要なPM捕集量の下限値である。つまり、本ステップでは、フィルタ6に捕集されていたPMの酸化が完了したか否か判定される。フィルタ6に捕集されているPMを完全に酸化させようとすると、燃費の悪化を招く虞があるため、極少量が酸化されずに残留していたとしてもそれを許容している。
ステップS105で肯定判定がなされた場合にはフィルタの再生が完了したので本ルーチンを終了させ、一方否定判定がなされた場合にはステップS101へ戻る。
このようにして本実施例では、フィルタの再生処理が行なわれる。なお、前記フローによるフィルタの再生は、PM捕集量の補正値を求めるときに限り行なってもよい。
次に、PM捕集量の推定値を補正するフローについて説明する。図3は、本実施例におけるPM捕集量の推定値を補正するフローを示したフローチャートである。なお、前記フローと同じ処理がなされるステップについては、前記フローと同じ符号を付して説明を省略する。
ステップS201では、PM酸化量が積算される。つまり、フィルタの再生処理が開始されてから酸化されたPMの総量が求められる。なお、本実施例ではステップS103又はステップS201の処理を実行するECU10が、本発明における酸化量推定手段に相当する。
ステップS202では、PM酸化量が略0であるか否か判定される。本ステップでは、前回のルーチンから今回のルーチンまでの間のPM酸化量が略0であるか否か判定される。つまり、フィルタの再生が完了しているか否か判定される。前記ステップ105と同様に、PM酸化量が完全に0となるまでフィルタの再生を行なうと燃費が悪化する虞があるため、極少量のPMが酸化されていても許容している。
また、フィルタ6に捕集されているPMが全て酸化されていなくても、該フィルタ6の温度が低下するとPMの酸化が緩慢となる。そのため、フィルタ6の温度が、PMを酸化
させるために必要となる温度以上であることを併せて判定しても良い。
ステップS202で肯定判定がなされた場合にはフィルタの再生が完了しているためステップS203へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS101へ戻る。
ステップS203では、PM捕集量の補正値が算出される。補正値は、ステップS201で積算されたPM酸化量を、ECU10が推定したPM捕集量で除することにより求める。
このようにして、上流側検出空燃比と下流側検出空燃比とに基づいて、PM捕集量の補正値を求めることができる。そして、この補正値は、ECU10が推定するPM捕集量に乗じることにより用いられる。なお、本実施例ではステップS203の処理により得られる補正値を用いてPM捕集量を補正するECU10が、本発明における補正手段に相当する。
また、この補正値は、内燃機関1の運転領域に応じて変更しても良いが、車両の運転者が同一人物の場合には運転パターンもあまり変わらないと考えられるため、全運転領域において同一の補正値を用いても良い。
以上説明したように、本実施例によれば、フィルタ6よりも上流側と下流側との空燃比の差に基づいてPM捕集量の推定値を補正することができるので、PM捕集量の推定精度を高めることができる。これにより、フィルタの再生を適正な時期に行うことができるので、燃費の悪化の抑制等をすることができる。
本実施例では、PM酸化量に基づいてPMの酸化による発熱量を算出し、この発熱量が過熱閾値よりも大きくなった場合には、燃料添加を停止させてフィルタ6の過熱を抑制する。また、PM酸化量を直接用いて、該PM酸化量が閾値よりも大きくなった場合に、燃料添加を停止させてもよい。その他の装置等は実施例1と同様なので説明を省略する。
ここで、フィルタ6の温度を該フィルタ6よりも下流に備えた温度センサにより検出する場合、応答遅れが大きい。すなわち、PMが酸化されてからフィルタ6の温度が上昇し、排気の温度が上昇するまでに時間がかかり、さらにフィルタ6から温度センサに排気が到達するまでの時間もかかる。
一方、上流側空燃比センサ8と下流側空燃比センサ9とで得られる空燃比からPM酸化量を求める場合には、排気がフィルタ6から下流側空燃比センサ9に到達するまでの時間分の応答遅れだけで済む。
したがって、上流側空燃比センサ8と下流側空燃比センサ9とに基づいてフィルタ6が過熱するか否か判定することで、より小さな応答遅れの下で燃料添加制御を行うことができるため、フィルタ6の温度をより正確に制御することができる。
ここで、図4は、フィルタ再生時におけるPMの酸化による発熱量とフィルタ床温との推移を示したタイムチャートである。(A)で示される時間においてフィルタの再生処理が開始されている。つまり、(A)で示される時間から燃料添加が開始されている。発熱量にはPMの酸化によるものと、燃料添加弁7から添加された燃料の酸化によるものとを含む。
そして、本実施例では、フィルタ6での発熱量において過熱閾値を設定し、該発熱量が
過熱閾値よりも大きくなった場合に燃料添加を停止させている。つまり、本実施例では(B)で示される時間において燃料添加が停止される。
一方、フィルタ6の温度(フィルタ床温)において過熱閾値を設定すると、フィルタ床温が過熱閾値を超えるまでの時間が遅くなる。これは、フィルタ6の熱容量によって生じる応答遅れによるものである。つまり、(C)で示される時間において燃料添加が停止される。
すなわち、発熱量に基づいて燃料添加を停止させれば、(C)で示される時間から(B)で示される時間を減じた分だけ早く燃料添加を停止させることができる。このように、燃料添加を早く停止させることにより、フィルタ6の最高温度を低くすることができるので、該フィルタ6の過熱を抑制することができる。
なお、排気の流量によってフィルタ6の温度上昇の度合いが変わるので、排気の流量若しくは吸入空気量に応じて過熱閾値を変えてもよい。また、発熱量を算出せずに、PM酸化量に閾値を設定し、該閾値とPM酸化量とを比較することにより燃料添加を停止させるか否か判定しても良い。さらに、これらの関係を予め求めてマップ化しておいても良い。なお、本実施例では、フィルタ6での発熱量に基づいて燃料添加を停止させるECU10が、本発明におけるフィルタ再生停止手段に相当する。
また、本実施例では、フィルタの再生時の目標温度をより高くすることができる。ここで、フィルタ6よりも下流の排気の温度に基づいて過熱の判定を行う場合には、応答遅れを考慮して余裕を持って目標温度を設定する必要がある。すなわち、フィルタ6には熱容量があるため、この熱容量による応答遅れを考慮して目標温度を設定する必要がある。つまり、実際には、もう少し目標温度を高く設定できる余地がある。
そして、発熱量に基づいて過熱の判定をする場合には、温度で過熱の判定をする場合と比較して、フィルタ6の最高温度を低くすることができるので、目標温度の余裕分を小さくすることができる。そのため、目標温度をより高くすることができる。
ここで、図5は、PM酸化量の積算値とフィルタ6の温度(フィルタ床温)との推移を示したタイムチャートである。実線は本実施例の場合を示し、一点鎖線はフィルタ6よりも下流の排気の温度に基づいて過熱判定をする場合を示している。つまり、実線のほうが一点鎖線よりもフィルタ6の目標温度が高い場合を示している。また、(A)で示される時間においてフィルタの再生処理が開始されている。つまり、(A)で示される時間から燃料添加が開始されている。
そして、本実施例では、フィルタ6の目標温度がより高いため、より高い温度で維持される。そのため、単位時間当たりのPM酸化量がより多くなるので、PM酸化量の積算値が閾値に達するまでの時間が短い。なお、この閾値は、フィルタの再生が完了したとすることのできるPM酸化量の積算値である。つまり、本実施例では、(D)で示される時間においてPM酸化量の積算値が閾値を超えてフィルタの再生が完了する。一方、従来では(E)で示される時間においてPM酸化量の積算値が閾値を超えてフィルタの再生が完了する。つまり、(E)で示される時間から(D)で示される時間を減じた分だけ早くフィルタの再生を完了させることができる。
このように、本実施例によれば、フィルタの再生を速やかに完了させることができる。
実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。 実施例1におけるフィルタの再生処理のフローを示したフローチャートである。 実施例1におけるPM捕集量の推定値を補正するフローを示したフローチャートである。 フィルタ再生時におけるPMの酸化による発熱量とフィルタ床温との推移を示したタイムチャートである。 PM酸化量の積算値とフィルタの温度(フィルタ床温)との推移を示したタイムチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気通路
4 エアフローメータ
6 パティキュレートフィルタ
7 燃料添加弁
8 上流側空燃比センサ
9 下流側空燃比センサ
10 ECU

Claims (3)

  1. 排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
    前記パティキュレートフィルタよりも上流側の排気の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
    前記パティキュレートフィルタよりも下流側の排気の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
    前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質を酸化させることにより除去するフィルタ再生手段と、
    前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質の量を推定する捕集量推定手段と、
    前記上流側空燃比検出手段により得られる空燃比と前記下流側空燃比検出手段により得られる空燃比との差が、前記パティキュレートフィルタに捕集されていた粒子状物質が酸化されて二酸化炭素の量が増加したことにより生じるものとして、該パティキュレートフィルタの上流側と下流側との空燃比の差に基づいて酸化された粒子状物質の量を推定する酸化量推定手段と、
    前記酸化量推定手段により推定される値と前記捕集量推定手段により検出される値とを比較して前記捕集量推定手段により検出される値を補正する補正手段と、
    を具備することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 排気通路に設けられ排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
    前記パティキュレートフィルタよりも上流側の排気の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
    前記パティキュレートフィルタよりも下流側の排気の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
    前記パティキュレートフィルタに捕集されている粒子状物質を酸化させることにより除去するフィルタ再生手段と、
    前記上流側空燃比検出手段により得られる空燃比と前記下流側空燃比検出手段により得られる空燃比との差が、前記パティキュレートフィルタに捕集されていた粒子状物質が酸化されて二酸化炭素の量が増加したことにより生じるものとして、該パティキュレートフィルタの上流側と下流側との空燃比の差に基づいて酸化された粒子状物質の量を推定する酸化量推定手段と、
    少なくとも前記酸化量推定手段により推定される粒子状物質の酸化量に基づいて、前記パティキュレートフィルタでの発熱量を算出し、該発熱量が閾値を超える場合には前記フィルタ再生手段による粒子状物質の除去を停止させるフィルタ再生停止手段と、
    を具備することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記パティキュレートフィルタの熱容量に応じて、前記フィルタ再生手段により粒子状物質を酸化させるときの目標温度を決定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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