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JP2008094982A - メモリーハードディスク基板用研磨液組成物 - Google Patents

メモリーハードディスク基板用研磨液組成物 Download PDF

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JP2008094982A JP2006279169A JP2006279169A JP2008094982A JP 2008094982 A JP2008094982 A JP 2008094982A JP 2006279169 A JP2006279169 A JP 2006279169A JP 2006279169 A JP2006279169 A JP 2006279169A JP 2008094982 A JP2008094982 A JP 2008094982A
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Abstract

【課題】基板表面のうねり、中でも、基板外周部表面のうねりを低減できるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物は、水系媒体及びシリカ粒子を含み、積載荷重9.3kPaの摩擦測定試験において前記研磨液組成物を用いて測定される被研磨基板と研磨パッドとの動的摩擦係数の平均値が0.35以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.027以下であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、メモリーハードディスク基板用研磨液組成物及びそれを用いたメモリーハードディスク基板の製造方法に関する。
近年、メモリーハードディスクドライブは、小型化及び大容量化の傾向にある。このため、メモリーハードディスクの単位記録面積を縮小し、1枚あたりの記録容量を大きくすることによって小型化及び大容量化に対応している。一方、メモリーハードディスクの単位記録面積が小さくなると磁気信号が弱くなるため、検出感度を向上する必要がある。検出感度の向上のためには、磁気ヘッドの浮上高さを従来よりも低くすることが必要となるが、この浮上高さを低くすることに伴い、メモリーハードディスク基板(以下、「基板」ともいう。)の表面粗さやうねりを低減する必要がある。さらに、磁気ヘッドは、基板の全面に渡って浮上・移動するため、基板表面全体におけるうねりの低減が求められている。基板表面の粗さやうねりを低減できる研磨液組成物については、例えば、下記特許文献1〜5等に提案されている。
特開2003−155471号公報 特開2004−204151号公報 特開2001−288455号公報 特開2001−323254号公報 特開2002−30274号公報
しかしながら、従来の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨すると、研磨機が振動する場合があり、その結果、被研磨基板の外周部表面のうねりが大きくなるという問題があった。
そこで、本発明は、メモリーハードディスク基板表面のうねり、中でも、基板外周部表面のうねりを低減できるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物及びこれを用いたメモリーハードディスク基板の製造方法の提供を目的とする。
すなわち、本発明のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物は、水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、積載荷重9.3kPaの摩擦測定試験において前記研磨液組成物を用いて測定される被研磨基板と研磨パッドとの動的摩擦係数の平均値が0.35以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.027以下であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物である。
また、本発明のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物は、水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、
前記シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、80体積%以上であり、
一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であり、
一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10体積%以下であり、
一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物である。
本発明のメモリーハードディスク基板の製造方法は、研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含むメモリーハードディスク基板の製造方法であって、前記研磨液組成物は、前記本発明のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であるメモリーハードディスク基板の製造方法である。
本発明の研磨液組成物によれば、研磨中に発生する研磨パッドと被研磨基板との摩擦(以下、「研磨抵抗」ともいう。)を低減できるため、研磨機の振動を抑制でき、基板表面のうねり、中でも基板の外周部表面におけるうねりを低減できる。本発明の製造方法によれば、基板研磨時の研磨抵抗を低減できるため、研磨機の振動が抑制され、基板表面のうねり、中でも基板外周部表面のうねりが低減されたメモリーハードディスク基板を製造できる。
本発明者らは、基板表面のうねりの原因が研磨中に発生する研磨パッドと被研磨基板との摩擦にあり、前記摩擦を低減することによって被研磨基板表面のうねり、中でも、外周部表面におけるうねりを低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本願明細書において、「基板の外周部」とは、半径がRであるディスク状の基板の場合、基板の中心部からの距離が3R/4よりも外側の領域を示す。
(第1の研磨液組成物)
本発明の第1のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物(以下、「本発明の第1の研磨液組成物」ともいう。)は、水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、積載荷重9.3kPaの摩擦測定試験において前記研磨液組成物を用いて測定される被研磨基板と研磨パッドとの動的摩擦係数の平均値が0.35以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.027以下であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物である。本発明の第1の研磨液組成物によれば、前記動的摩擦係数の平均値が0.35以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.027以下であるため、メモリーハードディスク基板表面のうねり、中でも、外周部表面におけるうねりを低減できる。このため、本発明の第1の研磨液組成物を用いて研磨したメモリーハードディスク基板は、表面平坦性及び表面平滑性に優れる。なお、前記動的摩擦係数とは、後述する実施例に記載した摩擦測定試験によって測定した研磨パッドと被研磨基板との動的摩擦係数であり、前記動的摩擦係数の振幅とは、前記動的摩擦係数の標準偏差であり、これらは、後述する実施例に記載した摩擦測定試験によって求めることができる。
また、本発明の第1の研磨液組成物によれば、前述のとおり、基板表面のうねりを低減できるが、うねりの中でも、波長が磁気ヘッドの浮上高さと同程度の長さである長波長うねりを低減できる。前記長波長うねりの低減により、磁気ヘッドの浮上高さをより低くできることから、高密度記録を効果的に行える。なお、本願明細書において「長波長うねり」とは、波長が0.4〜2mmの範囲のうねりを意味する。
前記動的摩擦係数の平均値は、うねりをさらに低減できるため、0.32以下が好ましく、より好ましくは0.29以下である。また、前記動的摩擦係数の振幅は、うねりをさらに低減できるため、0.026以下が好ましく、より好ましくは0.025以下である。したがって、本発明の研磨液組成物において、前記動的摩擦係数の平均値が0.32以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.026以下であることが好ましく、より好ましくは前記動的摩擦係数の平均値が0.29以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.025以下である。
前記本発明の第1の研磨液組成物において、全シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V0)が80体積%以上であり、一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量(V1)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であり、一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量(V2)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10体積%以下であり、一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V3)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であることが好ましい。このような粒径分布を有するシリカ粒子を含む研磨液組成物であれば、前記動的摩擦係数の平均値及び前記振幅が得られるため、メモリーハードディスク基板表面のうねり、中でも、外周部表面におけるうねりを低減できる。具体的には、V0が80体積%以上であり、かつ、V1が10〜90体積%であることにより、表面粗さを抑制できる。また、V0が80体積%以上であり、かつ、V3が10〜90体積%であることにより、研磨中に大粒径のシリカ粒子(例えば、一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子)によるベアリング効果が発生するため、前記研磨抵抗が抑制され、基板表面のうねりが低減されると推測される。
前記V0は、表面粗さ低減の観点から、85体積%以上がより好ましく、さらに好ましくは90体積%以上である。また、前記V1は、表面粗さ低減の観点から、40〜90体積%がより好ましく、さらに好ましくは60〜90体積%である。前記V2は、基板表面のうねりのさらなる低減の観点から、5体積%以下がより好ましく、さらに好ましくは3体積%以下である。前記V3は、基板表面のうねりのさらなる低減の観点から、10〜60体積%がより好ましく、さらに好ましくは10〜40体積%である。前記シリカ粒子は、特定の粒径分布を有する1種類のシリカ粒子からなるものであってもよいし、異なる粒径分布を有する2種類以上のシリカ粒子を混合したものであってもよい。
前記シリカ粒子の粒径分布は、以下の方法により求めることができる。すなわち、シリカ粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)(商品名「JEM−2000FX」、80kV、1〜5万倍、日本電子製)を用いて写真を撮影する。撮影した写真を画像データとしてスキャナでパソコンに取込み、解析ソフト(商品名「WinROOF」、販売元:三谷商事)を用いて1000個以上のシリカ粒子それぞれの円相当径を求め、それを直径(一次粒子の平均粒子径)とする。ついで、表計算ソフト(商品名「Microsoft(登録商標) Excel」、マイクロソフト社製)を用いて前述のようにして得られた直径から粒子体積に換算する。そして、全シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V0)を体積%として算出する。さらに、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子中において、一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量(V1)、一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量(V2)、一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V3)を、それぞれ、体積%として算出する。
前記シリカ粒子の粒径分布を調整する方法としては、前記シリカ粒子がコロイダルシリカである場合、シリカ粒子の製造段階における成長過程で新たな核となる粒子を加えることによって所望の粒径分布とする方法や、異なる粒径分布を有する2種類以上のシリカ粒子を混合することによって所望の粒径分布とする方法等が挙げられる。
(第2の研磨液組成物)
本発明の第2のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物(以下、「本発明の第2の研磨液組成物」ともいう。)は、水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、全シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V0)が80体積%以上であり、一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量(V1)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であり、一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量(V2)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10体積%以下であり、一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量(V3)が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物である。本発明の第2の研磨液組成物によれば、前記粒径分布を有するシリカ粒子を含むため、研磨時における被研磨基板と研磨パッドとの摩擦が低減され、メモリーハードディスク基板表面のうねり、中でも、外周部表面のうねりを低減できる。このため、本発明の第2の研磨液組成物を用いて研磨したメモリーハードディスク基板は、表面平坦性及び表面平滑性に優れる。具体的には、V0が80体積%以上であり、かつ、V1が10〜90体積%であることにより、表面粗さを抑制できる。また、V0が80体積%以上であり、かつ、V3が10〜90体積%であることにより、研磨中にベアリング効果が発生するため、前記研磨抵抗が抑制され、うねりが低減されると推測される。
本発明の第2の研磨液組成物に使用する前記シリカ粒子の粒径分布において、前記V0は、表面粗さ低減の観点から、85体積%以上が好ましく、より好ましくは90体積%以上である。また、前記V1は、表面粗さの低減の観点から、40〜90体積%が好ましく、より好ましくは60〜90体積%である。前記V2は、基板表面のうねりのさらなる低減の観点から、5体積%以下が好ましく、より好ましくは3体積%以下である。前記V3は、基板表面のうねりのさらなる低減の観点から、10〜60体積%が好ましく、より好ましくは10〜40体積%である。前記シリカ粒子は、前記粒径分布を有するものであれば、特定の粒径分布を有する1種類のシリカ粒子からなるものであってもよいし、異なる粒径分布を有する2種類以上のシリカ粒子を混合したものであってもよい。また、前記シリカ粒子の粒径分布の調整は、前記本発明の第1の研磨液組成物と同様にして行うことができる。
本発明の第1及び第2の研磨液組成物(以下、「本発明の研磨液組成物」ともいう。)に使用するシリカ粒子としては、コロイダルシリカ粒子、ヒュームドシリカ粒子、表面修飾されたシリカ粒子等が挙げられる。被研磨基板の表面の平滑性をさらに向上させる観点から、コロイダルシリカ粒子が好ましい。前記コロイダルシリカ粒子は、市販のものを使用してもよいし、ケイ酸水溶液から生成させる公知の製造方法等により得られたものであってもよい。また、前記コロイダルシリカの形態は、操作性の観点からスラリー状であることが好ましい。
本発明の研磨液組成物におけるシリカ粒子の含有量(全量)は、研磨速度を向上させる観点から0.5重量%以上が好ましく、より好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは3重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。また、基板表面の平坦性をさらに向上させる観点から20重量%以下が好ましく、より好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは13重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。すなわち、前記シリカ粒子の含有量は、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、さらに好ましくは3〜13重量%、特に好ましくは5〜10重量%である。
本発明の研磨液組成物における水系媒体としては、水や、水と溶媒との混合媒体等が使用できる。前記水としては、蒸留水、イオン交換水、超純水等が挙げられる。前記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。前記研磨液組成物における水系媒体の含有量は、研磨液組成物の取扱いの観点から、好ましくは55重量%以上、より好ましくは67重量%以上、さらに好ましくは75重量%以上、特に好ましくは84重量%以上であり、また、研磨速度を向上させる観点から、好ましくは99.4979重量%以下、より好ましくは98.9947重量%以下、さらに好ましくは96.992重量%以下、特に好ましくは94.9875重量%以下である。したがって、前記水系媒体の含有量は、好ましくは55〜99.4979重量%、より好ましくは67〜98.9947重量%、さらに好ましくは75〜96.992重量%、特に好ましくは84〜94.9875重量%である。
本発明の研磨液組成物は、基板表面のうねりのさらなる低減、表面粗さの低減及び研磨速度の向上の観点から、酸化剤、酸及び酸の塩からなる群から選択される少なくとも1種をさらに含んでもよい。
前記酸化剤としては、過酸化物、過マンガン酸又はその塩、クロム酸又はその塩、ペルオキソ酸又はその塩、酸素酸又はその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられる。
前記過酸化物としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム等が挙げられ、前記過マンガン酸又はその塩としては、過マンガン酸カリウム等が挙げられ、前記クロム酸又はその塩としては、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩等が挙げられ、前記ペルオキソ酸又はその塩としては、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸等が挙げられる。前記酸素酸又はその塩としては、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム等が挙げられ、前記金属塩類としては、塩化鉄(III)、硝酸鉄(III)、硫酸鉄(III)、クエン酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が挙げられる。前記酸化剤の中でも、過酸化水素、硝酸鉄(III)、過酢酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、硫酸鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄(III)等が好ましく、基板表面に金属イオンが付着せず汎用に使用され安価であるという観点から過酸化水素が特に好ましい。これらの酸化剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の研磨液組成物における前記酸化剤の含有量は、研磨速度の向上の観点から、0.1重量%以上が好ましく、表面粗さ及びうねりをさらに低減し、ピット、スクラッチ等の表面欠陥を減少させて表面品質を向上させる観点から、1重量%以下が好ましく、より好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは0.6重量%以下である。したがって、表面品質を保ちつつ研磨速度を向上できることから、前記含有量は、0.1〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜0.8重量%、さらに好ましくは0.1〜0.6重量%である。
前記酸及び前記酸の塩としては、微小スクラッチの低減と研磨速度の向上を両立させる観点から、pK1が2以下の化合物が好ましく、微小スクラッチをさらに低減できることから、pK1が1.5以下の化合物がより好ましく、さらに好ましくは1以下、特に好ましくはpK1で数値化できない程の強い酸性を示す化合物である。前記酸及び酸の塩の具体例としては、硝酸、硫酸、亜硫酸、過硫酸、塩酸、過塩素酸、リン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、アミド硫酸等の無機酸及びそれらの塩、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等の有機ホスホン酸及びそれらの塩、グルタミン酸、ピコリン酸、アスパラギン酸等のアミノカルボン酸及びそれらの塩、シュウ酸、ニトロ酢酸、マレイン酸、オキサロ酢酸等のカルボン酸及びそれらの塩等が挙げられる。中でも、微小スクラッチをさらに低減できることから、無機酸、有機ホスホン酸、それらの塩が好ましい。前記無機酸及びその塩の中では、硝酸、硫酸、塩酸、過塩素酸、それらの塩がより好ましい。前記有機ホスホン酸及びその塩の中では、HEDP、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、それらの塩がより好ましい。これらの酸及び酸の塩は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。ここで、pK1とは、有機化合物又は無機化合物の第一酸解離定数(25℃)の逆数の対数値を示し、各化合物のpK1は、例えば、改訂4版化学便覧(基礎編)II、p316−325(日本化学会編)等に記載されている。
これらの酸の塩としては、金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、有機アミン等との塩等が挙げられる。前記金属の具体例としては、周期律表(長周期型)の1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、6A、7A又は8族に属する金属が挙げられる。これらの中でも、微小スクラッチを低減する観点から1A族に属する金属又はアンモニウムとの塩が好ましい。
本発明の研磨液組成物における前記酸及び酸の塩の含有量は、基板表面のうねりをさらに低減し、研磨速度を向上させる観点から、0.1重量%以上が好ましい。また、人体への影響及び研磨装置の腐食防止の観点から、2重量%以下が好ましく、より好ましくは1.5重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下である。したがって、基板表面のうねりのさらなる低減及び作業環境の観点から、前記酸及び酸の塩の含有量は、0.1〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1.5重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明の研磨液組成物は、基板表面のうねりをさらに低減させる観点から、界面活性剤をさらに含んでもよい。前記界面活性剤としては、下記一般式(1)〜(3)で表されるスルホン酸化合物又はその塩が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種類のみを単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
1−On−SO31 (1)
[前記一般式(1)において、R1は、炭素数3〜20の炭化水素基であり、M1は、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンであり、nは、0又は1を示す。]
2OOC−CH3−CH(SO32)−COOR3 (2)
[前記一般式(2)において、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数3〜20の炭化水素基であり、M2は、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンである。]
Figure 2008094982
[前記一般式(3)において、R4は、炭素数3〜20の炭化水素基であり、M3及びM4は、それぞれ独立に、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンである。]
前記一般式(1)において、R1は、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から、炭素数3〜20の炭化水素基であり、好ましくは炭素数6〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数8〜16のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数8〜14のアルキル基である。R1は、飽和炭化水素であっても不飽和炭化水素であってもよく、また、直鎖構造であっても分岐鎖構造であってもよい。M1は、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンである。前記無機カチオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン等が挙げられ、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から、中でもアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンが好ましく、より好ましくはアルカリ金属イオンである。前記有機カチオンとしては、一級乃至四級アンモニウムイオン、各種アミン等が挙げられ、中でも、アミン塩が好ましく、より好ましくはトリエタノールアミンである。
前記一般式(1)で表される界面活性剤の具体例としては、オクチルスルホン酸ナトリウム、アルカン(C14-16)スルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸アンモニウム塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン塩、高級アルコール硫酸ナトリウム塩等が挙げられる。
前記一般式(2)において、R2は、炭素数3〜20の炭化水素基であり、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から前記R1と同様のものが好ましい。R3は、炭素数3〜20の炭化水素基であり、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から前記R1と同様のものが好ましい。M2は、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンであり、好ましくは前記M1と同様のものである。
前記一般式(2)で表される界面活性剤の具体例としては、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等が挙げられる。
前記一般式(3)において、R4は、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から、炭素数3〜20の炭化水素基であり、前記R1と同様のものが好ましい。M3及びM4は、それぞれ独立に、水素原子、無機カチオン又は有機カチオンであり、前記M1と同様のものがそれぞれ好ましい。
前記一般式(3)で表される界面活性剤の具体例としては、アルキル(C9-14)ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明の研磨液組成物における前記界面活性剤の含有量は、基板外周部表面のうねりのさらなる低減の観点から、0.005〜1重量%が好ましく、より好ましくは、0.01〜1重量%、さらに好ましくは0.02〜1重量%である。さらに、泡立ち抑制等の操作性を考慮すると、前記界面活性剤の含有量は、0.02〜0.5重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.2重量%である。
本発明の研磨液組成物のpHは、被研磨基板の材質や要求される性能等に応じて適宜決定できる。被研磨基板の材質が金属である場合、研磨速度を向上でき、また、研磨液組成物の粘度を低減することによって研磨パッドと被研磨基板との摩擦がさらに低減されて基板表面のうねりをより一層低減できることから、pH0.5〜6が好ましく、より好ましくはpH0.5〜4、さらに好ましくはpH0.5〜2.5である。前記pHは、硝酸、硫酸等の無機酸やシュウ酸等の有機酸、アンモニウム塩、アンモニア水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アミン等の塩基性物質等を配合することにより調整できる。
本発明の研磨液組成物は、必要に応じて、その他の成分をさらに含んでもよい。前記その他の成分としては、増粘剤、分散剤、防錆剤、塩基性物質等が挙げられる。本発明の研磨液組成物におけるその他の成分の含有量は、0〜10重量%が好ましく、0〜5重量%がより好ましい。
なお、本発明の研磨液組成物の濃縮液を用いる場合は、この濃縮液を薄めた状態で各成分の濃度が上記範囲になるのが好ましい。
(研磨液組成物の調製方法)
本発明の研磨液組成物は、前記シリカ粒子及び前記水系媒体を公知の方法で混合することによって調製でき、必要に応じて、前記酸化剤、前記酸、前記酸の塩、前記界面活性剤、前記その他の成分等をさらに混合してもよい。これらの成分の混合順序は特に制限されないが、シリカ粒子の安定性の観点から、まず、シリカ粒子以外の成分を水系媒体に溶解させ、その水溶液にシリカスラリーを添加して混合することが好ましい。シリカスラリーを混合する際、シリカ粒子の乾燥による凝集防止の観点から、シリカ粒子が乾燥しない速度でシリカスラリーを添加することが好ましい。また、シリカ粒子の分散性の観点から、シリカ粒子以外の成分が溶解した水溶液を攪拌しながら、シリカスラリーを添加することが好ましい。
(メモリーハードディスク基板の製造方法)
本発明のメモリーハードディスク基板の製造方法は、前記本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含むメモリーハードディスク基板の製造方法である。本発明の基板の製造方法によれば、前記本発明の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することから、研磨時の研磨抵抗を低減でき、その結果、基板表面のうねり、中でも基板外周部表面のうねりが低減されたメモリーハードディスク基板を製造できる。
前記研磨工程としては、不織布状の有機高分子系研磨布等の研磨パッドを貼り付けた定盤で被研磨基板を挟み込み、本発明の研磨液組成物を研磨機に供給し、所定の圧力(研磨圧力)をかけながら、前記定盤や前記被研磨基板を動かして被研磨基板を研磨する方法が挙げられる。前記研磨機としては、特に限定されず、メモリーハードディスク基板研磨用の公知の研磨機が使用できる。
前記被研磨基板の材質としては、シリコン、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅、タンタル、チタン等の金属若しくは半金属又はこれらの合金、ガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボン等のガラス状物質、アルミナ、二酸化珪素、窒化珪素、窒化タンタル、炭化チタン等のセラミック材料、ポリイミド樹脂等の樹脂等が挙げられる。中でも、アルミニウム、ニッケル、タングステン、銅等の金属や、これらの金属を主成分とする合金を含む被研磨基板が好適である。具体的には、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板や、結晶化ガラス、強化ガラス等のガラス基板が適しており、中でもNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板がより適している。
前記被研磨基板の形状は特に限定されないが、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状や、レンズ等の曲面部を有する形状等が挙げられ、中でも、ディスク状が適している。ディスク状の被研磨基板の場合、例えば、その外径は2〜95mm程度であり、その厚みは0.5〜2mm程度である。
前記被研磨基板の表面性状は特に限定されないが、高密度記録用の基板を製造する場合、表面粗さが1nm程度の表面性状を有する基板が適している。前記表面粗さとは、表面平滑性の尺度であり、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて10μm以下の波長で測定可能な粗さであり、中心線平均粗さとして表わすことができる。
前記研磨パッドとしては、スエードタイプ、不織布タイプ、ポリウレタン独立発泡タイプ、又はこれらを積層した二層タイプ等の研磨パッドを使用できる。
前記研磨圧力は、研磨時に被研磨基板の研磨面に加えられる定盤の圧力をいう。前記研磨圧力は、5〜50kPaが好ましい。前記研磨圧力を5kPa以上にすると、定盤による被研磨基板の押さえ込みがより大きくなり、研磨時における被研磨基板の振動がさらに抑制される。その結果、基板外周部に対する負荷がさらにかかりにくくなるため、さらに効果的にうねりを低減できると推定される。また、生産性の観点から、前記研磨圧力は5kPa以上が好ましく、より好ましくは7kPa以上、さらに好ましくは8kPa以上、特に好ましくは9kPa以上である。一方、スクラッチの発生を抑制する観点から、前記研磨圧力は、50kPa以下が好ましく、より好ましくは20kPa以下、さらに好ましくは18kPa以下、特に好ましくは16kPa以下である。したがって、本発明の製造方法において研磨圧力は、5〜50kPaが好ましく、より好ましくは7〜20kPaであり、さらに好ましくは8〜18kPa、特に好ましくは9〜16kPaである。研磨圧力の調整は、定盤及び被研磨基板のうち少なくとも一方に空気圧や重りを負荷することによって行うことができる。
前記研磨工程における前記研磨液組成物の供給速度は、キャリアサイズが9インチの両面研磨機(以下、「両面9B研磨機」ともいう)を用いた場合、60mL/分以上が好ましい。前記供給速度を60mL/分以上とすることにより、研磨抵抗をさらに抑制できるため、研磨時における被研磨基板の振動がさらに抑制される。その結果、基板外周部に対する負荷がさらにかかりにくくなるため、うねりをさらに効果的に低減できると推定される。より一層効果的にうねりを低減する観点から、前記供給速度は、70mL/分以上がより好ましく、さらに好ましくは80mL/分以上、さらにより好ましくは90mL/分以上、特に好ましくは100mL/分以上である。また、経済的にうねりを低減する観点から、前記供給速度は、両面9B研磨機を用いた場合、300mL/分以下が好ましく、270mL/分以下がより好ましく、さらに好ましくは240mL/分以下、さらにより好ましくは210mL/分以下である。したがって、前記研磨液組成物の供給速度は、両面9B研磨機を用いた場合、60〜300mL/分が好ましく、より好ましく70〜270mL/分、さらに好ましくは80〜240mL/分、さらにより好ましくは90〜210mL/分、特に好ましくは100〜210mL/分である。
本発明の研磨液組成物を研磨機へ供給する方法としては、ポンプ等を用いて連続的に供給する方法等が挙げられる。また、研磨機への供給の際、全ての成分を含む1つの液によって供給してもよいし、研磨液組成物の安定性等を考慮して、各成分を複数の配合用成分液に分けて供給してもよい。後者の場合、供給配管中や被研磨基板上等で前記複数の配合用成分液が混合され、本発明の研磨液組成物となる。
前記研磨工程において、基板の外周部表面のうねりをさらに改善するために、研磨パッドに対する被研磨基板の相対速度を調整してもよい。なお、前記研磨パッドに対する被研磨基板の相対速度とは、下記式によって表される。
相対速度(m/秒)=(π/4)×(Rup−Rdown)×(Dout+Din)
Rup:上定盤の回転数(回転/秒)
Rdown:下定盤の回転数(回転/秒)(ただし、上定盤と同方向の回転の場合は正の値とし、逆方向の回転の場合は負の値とする。)
Dout:上定盤又は下定盤の外径(m)
Din:上定盤又は下定盤の内径(m)
前記相対速度は、基板外周部表面のうねりをさらに低減する観点から、1m/秒以下が好ましく、より好ましくは0.8m/秒以下、さらに好ましくは0.6m/秒以下である。また、生産性向上の観点から、前記相対速度は、0.1m/秒以上が好ましく、より好ましくは0.2m/秒以上、さらに好ましくは0.3m/秒以上、特に好ましくは0.4m/秒以上である。したがって、前記相対速度は、0.1〜1m/秒が好ましく、より好ましくは0.2〜0.8m/秒、さらに好ましくは0.3〜0.6m/秒、特に好ましくは0.4〜0.6m/秒である。
被研磨基板の研磨工程を多段階で行う場合、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程は2段階目以降に行うことが好ましく、最終研磨工程で行うことがより好ましい。その際、前工程の研磨材や研磨液組成物の混入を避けるために、それぞれ別の研磨機を使用することが好ましい。それぞれ別の研磨機を使用する場合、研磨工程毎に基板を洗浄することがより好ましい。
本発明のメモリーハードディスク基板の製造方法によれば、本発明の研磨液組成物を用いた研磨工程を含むため、基板の外周部表面におけるうねりが、例えば、1.0nm以下、好ましくは0.9nm以下、より好ましくは0.8nm以下、さらに好ましくは0.7nm以下であるメモリーハードディスク基板が得られる。前記基板表面のうねりは、レーザー式全表面形状測定機(商品名「ThoT model M4224」、ThoTテクノロジー社製)を用いて測定できる。
(研磨液組成物の調製)
下記表1に示す割合となるように、下記コロイダルシリカ、下記硫酸、下記過酸化水素(H22)、下記1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)及びイオン交換水を混合し、実施例1〜3及び比較例1〜7の研磨液組成物を調製した。具体的には、まず、硫酸、HEDP、イオン交換水を混合した後、過酸化水素を加え、ついで、ゲル化しないように前記混合液を攪拌しながらコロイダルシリカスラリーを加え、研磨液組成物を調製した。なお、シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いて測定した。
シリカA:一次粒子の平均粒子径160nm(触媒化成工業製)
シリカB:一次粒子の平均粒子径21nm(デュポン製)
シリカC:一次粒子の平均粒子径5nm(日産化学製)
シリカD:一次粒子の平均粒子径28nm(デュポン製)
シリカE:一次粒子の平均粒子径14nm(デュポン製)
シリカF:一次粒子の平均粒子径18nm(触媒化成工業製)
シリカG:一次粒子の平均粒子径8nm(触媒化成工業製)
硫酸:特級(和光純薬工業社製)
HEDP:商品名ディクエスト2010(ソルーシア・ジャパン製)
過酸化水素水:35重量%過酸化水素水(旭電化製)
前記調製した研磨液組成物を用いて、以下の方法によって動的摩擦係数の平均値、動的摩擦係数の振幅及び基板表面のうねりを評価した。その結果を下記表1に示す。
(動的摩擦係数及びその振幅の評価方法(摩擦測定試験))
被研磨基板として、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を、予めアルミナ研磨材を含む研磨液組成物で粗研磨し、さらに、コロイダルシリカ研磨材を含む研磨液組成物で仕上げ研磨した基板を使用した。なお、前記被研磨基板は、厚み1.27mm、外径95mm、内径25mm、Ni−P密度8.4g/cm3であった。
下記の測定条件により、被研磨基板と研磨パッドとの間に発生する摩擦を測定した。図1及び図2に、動的摩擦係数の測定に使用した装置の概略図を示す。図1は、前記装置の上面図であり、図2は、前記装置の側面図である。まず、厚み1mmのガラスエポキシ製テンプレート19を備えたセラミック製キャリア11に被研磨基板12をはめ込んだ後、研磨パッド13を備えた研磨機の下定盤20上に配置した。ついで、デジタルフォースゲージ(商品名FGX−10R、日本電産シンポ社製)17に固定したフック15とセラミック製キャリア11とをワイヤー16(太さ1mm)により接続した。そして、錘14とセラミック製キャリア11の総重量による負荷(9.3kPa)を加え、研磨液組成物供給口18から前記研磨液組成物を100mL/分で供給し、下定盤20を矢印A方向に29.2rpmで回転させた状態で、ワイヤー16を通じて伝わる張力をデジタルフォースゲージ17で測定した。この測定を3分間行い、前記張力を、被研磨基板12と研磨パッド13との間に発生する摩擦力とした。そして、測定結果を表計算ソフト(商品名「Microsoft(登録商標) Excel」、マイクロソフト社製)で解析した。前記張力(摩擦力)の平均値は、時間経過とともに全体的に徐々に下がり、測定開始から2分後以降、一定の値に収束した。測定開始2.5分後から3分後までの30秒間の張力(摩擦力)を300点測定し、下記式より動的摩擦係数を算出し、さらにその平均値及び標準偏差を算出した。
動的摩擦係数=張力/(錘の荷重+セラミック製キャリアの荷重)
[摩擦測定条件]
研磨試験機:スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド:フジボウ社製スエードタイプ(厚み0.9mm、平均開孔径30μm)
研磨液組成物の供給速度:100mL/分
下定盤回転数:29.2rpm
測定時間:3分
積載荷重:9.3kPa
得られた動的摩擦係数の平均値と標準偏差は下記式によってさらに補正した。すなわち、各摩擦測定試験の前後にリファレンスを用いた測定を行い、前記動的摩擦係数の平均値及び標準偏差を下記式によって補正し、補正後の値を動的摩擦係数の平均値及び動的摩擦係数の振幅とした。なお、リファレンスの研磨液組成物の組成は、比較例2の研磨液組成物の組成と同一であり、測定方法は前述の方法と同様である。
補正後の動的摩擦係数の平均値=[Aa+{(Ra1−Ra2)/n}×a]×0.4/Ra1
補正後の動的摩擦係数の標準偏差=[As+{(Rs1−Rs2)/n}×a]×0.04/Rs1
Aa:実施例又は比較例の研磨液組成物を用いて得られた動的摩擦係数の平均値
As:実施例又は比較例の研磨液組成物を用いて得られた動的摩擦係数の標準偏差
Ra1:リファレンス1点目の動的摩擦係数の平均値
Ra2:リファレンス2点目の動的摩擦係数の平均値
Rs1:リファレンス1点目の動的摩擦係数の標準偏差
Rs2:リファレンス2点目の動的摩擦係数の標準偏差
n:リファレンス1点目とリファレンス2点目との間に摩擦測定試験を行った回数
a:リファレンス1点目を0番手としたときの測定サンプルの番手数
(うねりの測定方法)
被研磨基板として、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金基板を、アルミナ研磨材を含む研磨液組成物で粗研磨した基板を使用した。前記被研磨基板は、厚み1.27mm、外径95mm、内径25mmであった。なお、以下の研磨を行う前に、粗研磨後の基板のうねりを測定し、その値が2nm程度でばらつきがないことを確認した。
前記研磨液組成物を用い、下記の研磨条件で、各研磨液組成物につき10枚の被研磨基板を1分間研磨した後、前記10枚の被研磨基板のうち1枚の基板を取り出し、新たな基板と入れ替えてさらに1分間研磨した。この被研磨基板の入れ替え及び研磨(1分間)を繰り返した。この方法を用いる理由は、研磨量の異なる基板を簡便に得るためである。そして、以下の測定条件によって少なくとも2枚の基板の両面についてうねりを測定し、その測定値に基づき基板1面あたりの平均値をうねりの値とし、横軸を研磨量、縦軸をうねりの値としたグラフを研磨液組成物それぞれについて作成した。このグラフから50mg研磨した際のうねりを外挿値として得たものを下記表1に示す。なお、基板を入れ替えながら50mg研磨したものと、基板を入れ替えることなく50mg研磨したものを比較したところ、研磨後の基板表面のうねりは同等であった。
[研磨条件]
研磨試験機:スピードファム社製「両面9B研磨機」
研磨パッド:フジボウ社製スエードタイプ(厚み0.9mm、平均開孔径30μm)
研磨液組成物の供給速度:100mL/分
下定盤回転数:37.5rpm
研磨パッドに対する被研磨基板の相対速度:0.55m/秒
研磨圧力:100g/cm2
[うねりの測定条件]
測定機:商品名ThoT model M4224(ThoTテクノロジー社製)
振動計:レーザードップラー振動計(ヨウ素安定化He−Neレーザー:633nm)
測定波長:0.4〜2mm(長波長うねり)
測定位置:基板中心より半径20mmから46mmの表面
基板回転速度:6000rpm
ゲイン:16
フィルター:10kHz
レーザーレンジ:5mm/s/V
トラックピッチ:0.01mm
Figure 2008094982
前記表1に示すように、実施例1〜3の研磨液組成物を用いて研磨した基板は、比較例1〜7の研磨液組成物を用いて研磨した基板と比較して、研磨後の被研磨基板表面のうねりを低減できた。
本発明の研磨液組成物及び基板の製造方法は、メモリーハードディスク基板の製造に有用であり、中でも、メモリーハードディスク基板の製造における仕上げ研磨工程での使用に適している。
図1は、動的摩擦係数の測定方法を説明する上面図である。 図2は、動的摩擦係数の測定方法を説明する側面図である。 図3は、動的摩擦係数と時間との関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
11 キャリア
12 被研磨基板
13 研磨パッド
14 錘
15 フック
16 ワイヤー
17 デジタルフォースゲージ
18 研磨液組成物供給口
19 テンプレート
20 下定盤
A 回転方向

Claims (8)

  1. 水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、積載荷重9.3kPaの摩擦測定試験において前記研磨液組成物を用いて測定される被研磨基板と研磨パッドとの動的摩擦係数の平均値が0.35以下であり、かつ、前記動的摩擦係数の振幅が0.027以下であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  2. 前記シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、80体積%以上であり、
    一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であり、
    一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10体積%以下であり、
    一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%である請求項1記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  3. 酸、酸の塩及び酸化剤からなる群から選択される少なくとも1種をさらに含む請求項1又は2に記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  4. 前記研磨液組成物のpHが、0.5〜6である請求項1〜3のいずれか1項に記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  5. 水系媒体及びシリカ粒子を含むメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であって、
    前記シリカ粒子中における一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、80体積%以上であり、
    一次粒子の平均粒子径が5nm以上50nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であり、
    一次粒子の平均粒子径が50nm以上120nm未満であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10体積%以下であり、
    一次粒子の平均粒子径が120nm以上200nm以下であるシリカ粒子の含有量が、一次粒子の平均粒子径が5nm以上200nm以下であるシリカ粒子の全量中10〜90体積%であるメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  6. 酸、酸の塩及び酸化剤からなる群から選択される少なくとも1種をさらに含む請求項5記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  7. 前記研磨液組成物のpHが、0.5〜6である請求項5又は6に記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物。
  8. 研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含むメモリーハードディスク基板の製造方法であって、
    前記研磨液組成物は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のメモリーハードディスク基板用研磨液組成物であるメモリーハードディスク基板の製造方法。
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