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JP2008033100A - トナー供給ローラー - Google Patents

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JP2008033100A
JP2008033100A JP2006207829A JP2006207829A JP2008033100A JP 2008033100 A JP2008033100 A JP 2008033100A JP 2006207829 A JP2006207829 A JP 2006207829A JP 2006207829 A JP2006207829 A JP 2006207829A JP 2008033100 A JP2008033100 A JP 2008033100A
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Yoko Kato
陽子 加藤
Tadahiro Okabe
忠広 岡部
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Canon Chemicals Inc
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Canon Chemicals Inc
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Abstract

【課題】高温高湿下においても圧縮永久歪が小さく、低温低湿下においても低ヒステリシスロス率で、かつ安定した電気抵抗値を有し、トナーの供給、掻き取りを良好かつ均一に行うことができ、トナーの消費量が増加するのを抑制し、濃度ムラを抑制した画像を得ることができるトナー供給ローラーを提供する。
【解決手段】ポリウレタンフォームからなる表面層3を有するトナー供給ローラー1において、ポリウレタンフォームが、ポリオールとポリイソシアネートとイオン導電性付与剤を用いて得られ、かつ、ポリオールが、ポリエーテルポリオールを全ポリオール100質量部に対して50質量部以上含み、前記ポリエーテルポリオールが総不飽和度が0.050meq/g以下であり、質量平均分子量が4500以上8000以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置の現像装置に使用するトナー供給ローラーに関する。
複写装置、画像記録装置、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置には、電子写真感光体や静電記録誘電体等の潜像担持体上に形成した静電潜像の現像を行う現像装置が設けられる。現像装置には、例えば、所定のトナー(現像剤)を収納する現像容器と、現像容器の開口を閉塞し、一部は露出して、露出した部分で潜像担持体と対向するように配置され、潜像担持体にトナーを供給する現像ローラー等の現像剤担持体が設けられる。この現像ローラー表面に、現像容器内においてトナーを供給するトナー供給ローラーと、現像ローラー上に余剰のトナーを除去してトナーの薄膜を形成するブレード等が設けられる。
このような現像装置に用いられるトナー供給ローラーは、現像ローラー表面にトナーを供給しこれと同時に不要分を掻き取り、一定量のトナー供給を行うため、低硬度、即ち柔軟性を有することが要請される。このため、ポリウレタンフォーム等の発泡弾性体からなる表面層を有するものが用いられている。更に、トナー供給ローラーには、長期に亘る待機状態後に画像形成を行う場合、待機状態において現像剤担持体と当接して変形していた部分が即時的に回復し、圧縮永久歪が発生しないように、充分な回復性が要求される。しかし、温度40℃相対湿度95%のような高温高湿環境では、圧縮永久歪となって回復性が悪化する場合がある。温度15℃相対湿度10%のような低温低湿環境では、ヒステリシスロス率が大きくなり現像剤担持体による歪に対する回復性が低下する場合がある。このような圧縮永久歪が生じた部分において現像剤担持体へのトナーの供給及び掻き取りが不均一となり、形成される画像において濃度ムラ等の画像不良を引き起こすという問題がある。
低硬度で、且つ、高温高湿下においても圧縮永久歪の小さいトナー供給ローラーの表面層として、総不飽和度が0.050meq/g以下、質量平均分子量が4500以上8000以下のポリエーテルポリオールを用いたポリウレタンフォームが報告されている。(特許文献1)。このような低不飽和度で高分子量のポリエーテルポリオールを用いたトナー供給ローラーにおいては圧縮永久歪の発生の低減を図ることができ、ヒステリシスロス率が低下する。そのため現像剤担持体との当接部分において圧縮力に対して充分な回復性を有し、現像剤担持体へのトナー供給及び掻き取りが均一である上、トナー供給性が向上し、濃淡が明瞭な優れた画質の画像を得ることができる。しかしながら、トナー供給性が向上し画像濃度が濃くなるため濃度ムラが目立ちやすくなったり、トナーの消費量が増加する場合がある。
一方、安定した微細セルを有し、かつ外観が良好な導電性ポリウレタンフォーム部材を得る方法として、特定の整泡剤と電解質を用いる方法が報告されている(特許文献2)。また、安定した電気抵抗が得られる半導電性帯電部材を得る方法として、イオン導電性付与剤として過塩素酸塩を用いる方法が報告されている(特許文献3)。このようなイオン導電性付与剤は分散性に優れ、少量でトナー供給ローラーの抵抗を下げることができるが、トナー供給ローラーにおける画像性能については問題が生じる場合がある。例えば、使用するポリオールによっては低硬度で良好な柔軟性や、圧縮永久歪に対する回復性が悪化し、ヒステリシスロス率の軽減が図られず、現像像担持体との当接部分の圧縮永久歪に起因する、濃度ムラ等の画像不良を発生させることがある。
特開2004−037630号公報 特開2002−363237号公報 特開2001−9958号公報
本発明の課題は、高温高湿下においても圧縮永久歪が小さく、低温低湿下においても低ヒステリシスロス率で、かつ安定した電気抵抗値を有するトナー供給ローラーを提供することにある。そして、トナーの供給、掻き取りを良好かつ均一に行うことができ、トナーの消費量が増加するのを抑制し、濃度ムラを抑制した画像を得ることができるトナー供給ローラーを提供することにある。
本発明は、ポリウレタンフォームからなる表面層を有するトナー供給ローラーにおいて、ポリウレタンフォームが、ポリオールとポリイソシアネートとイオン導電性付与剤とを用いて得られ、かつ、ポリオールが、ポリエーテルポリオールを全ポリオール100質量部に対して50質量部以上含み、前記ポリエーテルポリオールが総不飽和度が0.050meq/g以下であり、質量平均分子量が4500以上8000以下であるトナー供給ローラーに関する。
本発明のトナー供給ローラーは、高温高湿下においても圧縮永久歪が小さく、低温低湿下においても低ヒステリシスロス率で、かつ安定した電気抵抗値を有する。このため、トナーの供給、掻き取りを良好かつ均一に行うことができ、トナーの消費量が増加するのを抑制し、濃度ムラを抑制した画像を得ることができ、産業上の利用価値は高い。
本発明のトナー供給ローラーは、ポリウレタンフォームで形成される表面層を有するトナー供給ローラーにおいて、ポリウレタンフォームが、ポリオールとポリイソシアネートとイオン導電性付与剤とを用いて得られ、かつ、ポリオールが、ポリエーテルポリオールを全ポリオール100質量部に対して50質量部以上含み、前記ポリエーテルポリオールが総不飽和度が0.050meq/g以下であり、質量平均分子量が4500以上8000以下であることを特徴とする。
本発明のトナー供給ローラーの表面層を形成するポリウレタンフォームは、低硬度で柔軟性を有し、トナーを現像ローラー等の現像剤担持体に供給すると共に、不要量を掻き取る機能を有する。かかるポリウレタンフォームはポリオールとポリイソシアネートとイオン導電性付与剤を用いて得られるものであり、必要に応じて、触媒、発泡剤、整泡剤、その他、助剤などを用いて形成される。
[ポリオール]
上記ポリウレタンフォームの形成に用いられるポリオールは、ポリエーテルポリオールを全ポリオール100質量部に対して50質量部以上含む。
かかるポリエーテルポリオールとしては、総不飽和度は0.050ミリ当量(meq)/g以下であり、0.035meq/g以下であることが好ましい。一般に、ポリエーテルポリオール中には、原料物質であるアルコキシドや、多価アルコール等の未反応モノマー(以下、モノオールという。)が、質量として数%から数十%含まれており、ポリエーテルポリオールの総不飽和度はこのモノオールの含有量に応じて変化することが知られている。即ち、総不飽和度の数値が小さい程、モノオールの含有量が低いことを示す。ポリエーテルポリオールの総不飽和度が0.050meq/g以下であると、含有するモノオールが少なく、ポリイソシアネートと反応において、網目構造が均一に形成され、高温高湿下での圧縮永久歪の発生を抑制することができる。
ここで、総不飽和度としては、JIS K−1557に準じた方法で測定した値を採用することができる。
更に、モノオールの含有量が少ないポリエーテルポリオールは、ポリイソシアネートの添加比率(イソシアネートインデックス)を低減し効率よく網目構造を形成することができる。この理由として、モノオールの含有量が少ないポリエーテルポリオールにおいては、網目構造の形成を妨げるモノオールとポリイソシアネートとの反応生成物の生成量の低減を挙げることができる。
また、ポリエーテルポリオールは、イソシアネートインデックスが60以上120以下であることが好ましく、70以上100以下であることが好ましい。イソシアネートインデックスが60以上であれば、樹脂化を容易とし、成形性の向上を図ることができ、120以下であれば、低硬度のポリウレタンフォームを得ることができる。
ここで、イソシアネートインデックスは、イソシアネートとの反応において、反応に与る活性水素基に対するNCO基の当量比(NCO基当量/活性水素基当量)×100で表されるものである。
更に、ポリエーテルポリオールは、質量平均分子量が4500以上8000以下を有する。質量平均分子量が4500以上であれば、低温低湿下で物性が急激に変化することなく、ポリウレタンフォームのヒステリシスロス率を低く抑えることができ、低硬度とすることができる。質量平均分子量が8000以下であれば、高粘度となるのを抑制し、取り扱いが容易であり、ポリイソシアネートとの均一な混合を図り、注型などを容易に行うことができる。そして、低温低湿から高温高湿までいずれの使用環境においても好適な物性を有するポリウレタンフォームを得ることができる。
更に、ポリエーテルポリオールは、水酸基価が20mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、平均官能基数2.5以上4.0以下であることが好ましい。水酸基価が20mgKOH/g以上であれば、若しくは平均官能基数が2.5以上であれば、高温高湿下でのトナー供給ローラーにおける圧縮永久歪の発生を抑制することができる。また、水酸基価が50mgKOH/g以下であれば、若しくは平均官能基数が4.0以下であれば、トナー供給ローラーにおいて低硬度とし、現像剤担持体へのトナーの供給、掻き取りを良好に行うことができる。上記水酸基価は20mgKOH/g以上40mgKOH/g以下であることがより好ましい。
ここで、水酸基価はJIS K−1557に準じた測定方法による測定値を採用することができる。
このようなポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加重合して得られたポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、テトラヒドロフランなどを開環重合して得られたポリエーテルポリオールや、多価アルコールの縮重合物などを用いることができる。これらは1種又は2種以上を組み合せて使用することができる。
上記ポリエーテルポリオールの含有量は、全ポリオール100質量部に対して、50質量部以上である。ポリエーテルポリオールを50質量部以上含有することにより、耐湿性、耐熱性に優れ耐久性に優れる軟質高弾性ポリウレタンフォームを得ることができる。更に、エチレンオキシドを5モル%以上含有するポリエーテルポリエーテルポリオールを使用すると、成形性の向上を図ることができるため好ましい。
これらのポリエーテルポリオールは予めポリイソシアネートと重合させたプレポリマーとして用いることもできる。
上記ポリエーテルポリオールの他、上記ポリウレタンフォームに用いるポリオールとしては、軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられる上記以外のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオール重合体等を挙げることができる。
[ポリイソシアネート]
上記ポリウレタンフォームの形成に用いるポリイソシアネートとしては、複数のイソシアネート基を有するものであればよいが、トルイレンジイソシアネートを含有することが好ましい。更に、トルイレンジイソシアネートに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、またはジフェニルメタンジイソシアネートの何れか又は両者を混合して用いることが好ましい。これらのポリイソシアネートを用いて形成したポリウレタンフォームは、低硬度で成形性がよく、高温高湿環境下のトナー供給ローラーにおいても圧縮永久歪の発生を抑制することができる。イソシアネートを公知の活性水素化合物の1種または2種以上とポリオールと反応させて得られるイソシアネート基を末端に有するプレポリマーも、上記ポリイソシアネートとして使用することもできる。
[イオン導電性付与剤]
上記ポリウレタンフォームの形成に用いられるイオン導電性付与剤は、ポリエーテルポリオールのエーテル酸素によってカチオンが溶媒和してイオン解離し、イオン種を生成させる。イオン導電性付与剤を用いることにより、電気抵抗の位置ばらつきが少なく、かつ電気抵抗の電圧依存性が少ない上、環境変化に対する抵抗の変動が少ないポリウレタンフォームを得ることができる。イオン導電性付与剤としては、例えば、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩などを挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中で、特に過塩素酸リチウム等のアルカリ金属の過塩素酸塩は、ポリオールとの相溶性がよく、容易に均一に分散することができ、好ましい。また、過塩素酸リチウム等のアルカリ金属の過塩素酸塩はポリアルキレングリコールを主成分としたポリマー中に含有させて用いることが好ましい。このようなイオン導電性付与剤は、質量平均分子量が4500以上の高粘度のポリエーテルポリオールにも容易に過塩素酸塩を均一に分散させることができ、また反応を遅延させて、ポリウレタンフォーム表面のセルの開口性を向上させる効果も得られる。具体的には、日本カーリット株式会社から上市されているPEL−20A、PEL−100(商品名)等を挙げることができる。
イオン導電性付与剤の使用量としては、ポリウレタンフォームに1×104Ω以上1×1010Ω以下の中程度の抵抗を付与する量が好ましく、より好ましくは1×105Ω以上1×108Ω以下の抵抗を付与する量である。具体的には、全ポリオール100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下を含有させることが好適である。イオン導電性付与剤の含有量が0.01質量部以上であれば、上記範囲の電気抵抗を得ることができ、トナーの摩擦帯電を適正化することができ、画像形成装置における画像濃度の均一性を向上させることができる。一方、10質量部以下であれば、ポリオールとポリイソシアネートの反応を阻害することがなく、生成するポリウレタンフォームのヒステリシスロス率の上昇や耐久性の低下を抑制することができる。
このようなイオン導電性付与剤と共に、上記ポリウレタンフォームの機能を損なわない範囲で、必要に応じて、カーボンブラックや金属粉、金属酸化物粉などのフィラー系導電材料を適宜添加することができる。
[触媒]
上記ポリオールとポリイソシアネートの反応に使用される触媒としては、アミン系触媒、有機金属系触媒、これらアミン系触媒や有機金属系触媒の初期反応を遅延化する効果を有する酸塩触媒等を挙げることができる。アミン系触媒としては、具体的にはトリエチレンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサンジアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、1,2−ジメチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、N−メチルモルホリン等を挙げることができる。有機金属系触媒としては、具体的には、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等を挙げることができる。酸塩触媒としては、具体的には、カルボン酸塩、ギ酸塩、オクチル酸塩、ホウ酸塩等のなどを使用することができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
[発泡剤]
上記ポリウレタンフォームの形成には、必要に応じて発泡剤を用いることができる。発泡剤として、特に、水は、ポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生することから、好適である。発泡剤の使用量としては、具体的には、全ポリオール100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、より好ましくは、0.1質量部以下5質量部以上である。その他の発泡剤として、地球環境保護の目的で開発されたクロロフルオロカーボン類(HFC−134A等)、炭化水素(シクロペンタン等)等を用いることができ、またこれらと水と併用することもできる。
[整泡剤]
上記ポリウレタンフォームの形成には、必要に応じて整泡剤を用いることができる。整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとエチレンオキサイド(EO)/プロピレンオキサイド(PO)共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサン、スルホン化リシノール酸のナトリウム塩やこれらとポリシロキサン・ポリオキシアルキレンコポリマーとの混合物等を挙げることができる。これらの整泡剤の中で、ポリジメチルシロキサンとEO/PO共重合物からの水溶性ポリエーテルシロキサンが好適である。使用量は全ポリオール100質量部に対して、0.1質量部以下3質量部以上が好ましい。
[その他助剤]
上記ポリウレタンフォームの形成には、架橋剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、酸化防止剤等を必要に応じて、上記ポリウレタンフォームの機能を損ねない範囲で用いることができる。架橋剤としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等の公知のものを用いることができる。
[ポリウレタンフォーム(表面層)]
上記ポリウレタンフォームからなる表面層において、密度は、0.05g/cm3以上0.20g/cm3以下であることが好ましく、より好ましくは0.07g/cm3以上0.15g/cm3以下である。このような密度は、ポリウレタンフォームにおいて使用する発泡剤や整泡剤量を調整し、物理的発泡を使用する場合はその程度を調整することにより得ることができる。
密度は実施例記載の測定方法による値を採用することができる。
ポリウレタンフォームの厚さとしては、例えば、1mm以上20mm以下を挙げることができ、2mm以上10mm以下を好ましい範囲として挙げることができる。このような厚さを有することにより、優れたトナーの搬送性を有するものとできる。
[トナー供給ローラー]
本発明のトナー供給ローラーにおいて、その硬度が温度15℃以上32.5℃以下、相対湿度10%以上80%以下において、50g以上300g以下であることが好ましく、より好ましくは100g以上250g以下である。トナー供給ローラーの硬度がこの範囲であれば、トナーの供給を良好に行うことができる。トナー供給ローラーのヒステリシスロス率、圧縮永久歪率は、温度15℃以上32.5℃以下、相対湿度10%以上80%以下において、20%以下であることが好ましい。ヒステリシスロス率および、圧縮永久歪率が20%以下であれば、現像剤担持体との当接部分において圧縮永久歪の発生を抑制することができ、画像形成装置において良好な画像を得ることができる。
上記硬度、ヒステリシスロス率、圧縮永久歪率は、後述する実施例に記載する測定方法による測定値を採用することができる。
トナー供給ローラーの一例としては、図1(a)正面図、(b)側面図に示すものを具体的に例示することができる。図1に示すトナー供給ローラー1は、芯金2と、芯金2上にポリウレタンフォームからなる表面層3とを有する。
芯金2は、円柱状、円筒状などの形状を有する鉄、アルミニウム製等いずれのものであってもよい。芯金の外径は、例えば、2mm以上10mm以下とすることができる。
トナー供給ローラーとしては、芯金と表面層間に適宜、弾性層等の機能層を有していてもよく、これらを相互に接合するための接着剤からなる接着層を設けることもできる。
[トナー供給ローラーの製造方法]
上記ポリウレタンフォームの製造方法としては、その一例を示せば次の通りである。まず、前記のポリオール、ポリイソシアネート、イオン導電性付与剤及び必要に応じて、整泡剤、触媒、水などの発泡剤、その他助剤などを均質に混合した後、混合物を注型するか又は板状、若しくは円筒状など所定の形状に成形し、自由発泡させる。その後、加熱して、ポリオールとポリイソシアネートの反応硬化を行い、ポリウレタンフォームを成形する方法等を例示することができる。
各原料を混合する際の温度や時間については特に制限はないが、例えば、混合温度は、10℃以上90℃以下、好ましくは20℃以上60℃以下の範囲、混合時間は、1秒〜10分間、好ましくは3秒〜5分間程度を挙げることができる。
また、発泡方法については特に制限はなく、発泡剤を用いる方法、機械的な撹拌により気泡を混入する方法など、いずれの方法をも用いることができる。発泡倍率は、適宜定めることができる。
ポリウレタンフォームと芯金の接合方法としては、ポリウレタンフォーム層を注型により作製する場合は、予め接着剤を塗布した芯金を用いる方法を挙げることができる。また、混合物を所定の形状に成形したポリウレタンフォームを接着剤を塗布した芯金の周囲に巻き付け接着させる方法を挙げることができる。接着剤としてはホットメルトシートなどの材料を用いることができる。
芯金の周囲に接合させたポリウレタンフォームを研磨処理により所定の寸法に成形を行ってもよい。
上記製造方法のうち、トナー供給ローラーの製造方法としては、注型による方法が好ましい。具体的には、まず、パイプ状型や割型等の成形型、好ましくはパイプ状の成形型に芯金を配置し、上記原料混合物を注入し、発泡反応させる。その後、硬化してトナー供給ローラーを得る。
このようにして得られる本発明のトナー供給ローラーは、低硬度で適度な柔軟性を有し、使用環境によらず物性安定性に優れ、トナーの供給、掻き取りを均一に行うことができ、トナーの消費量が増加するのを抑制し、濃度ムラを抑制した画像を得ることができる。
以下に、本発明のトナー供給ローラーを具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜4、比較例1〜4]
表1に示す配合割合で、原料を、混合機(攪拌機トルネード:アズワン製)を使用し、液温23℃5秒間混合した。直径5mm、長さ290mmの金属製シャフトを、内径16mmのパイプ状金型に配置し、得られた混合物を注入した。60℃のオーブン中で30分間加熱し発泡硬化して、厚さ5.5mmのポリウレタンフォームを作製した。その後、脱型してトナー供給ローラーを得た。
得られたトナー供給ローラーについて、ポリウレタンフォームの密度、トナー供給ローラーの硬度、ヒステリシスロス率、電気抵抗値を、以下の方法で測定した。結果を表1に示す。また、以下の方法により測定したポリエーテルポリオールの総不飽和度、水酸基価、イソシアネ−トインデックスを、表1に示す。
[水酸基価]
JIS K−1557記載の方法により測定した。
[総不飽和度]
JIS K−1557記載の方法により測定した。
[ヒステリシスロス率]
トナー供給ローラーのヒステリシスロス率は、JIS K 6400法に準じ、図1に示す、長さ50mm×幅10m(厚さ10mm)の板状押圧面を有する治具4を用いて測定した。トナー供給ローラー1を、その両端の芯金2部分において支持し、表面層3を治具4にて、10mm/minの速度で押圧して2mm変形させた後、冶具を10mm/minの速度で開放させたときの、荷重とローラー変形量曲線を求めた。ヒステリシスロス率は、2mm変形押圧時と開放時の面積比から求めた。表1に示す数値は、軸方向に3ヶ所、各軸方向の位置において周方向90度毎に4ヶ所、計12ヶ所の測定を行い、その平均として求めた値である。測定は、温度23℃、相対湿度53%(以下N/N環境という。)、温度15℃、相対湿度10%(以下L/L環境という。)、温度32.5℃、相対湿度85%(以下H/H環境という。)の、各環境下で行った。
[硬度]
トナー供給ローラーの硬度は、上記ヒステリシスロス率の測定において、冶具4による表面層の押圧による変形を1mmとしたときの荷重と変形量曲線に基づき、1mm変形押圧時と開放時の面積比から求めた。表1に示す数値は、ヒステリシスロス率の測定と同様に複数ヶ所の測定値から求めた平均値、同様の環境下の測定に基づくものである。このようにして求めた硬度は、その数値が大きくなるほど、ポリウレタンフォームからなる表面層3が硬いことを示している。
[圧縮永久歪]
トナー供給ローラーの圧縮永久歪は、図2(a)正面図及び(b)側面図に示す、口径16mmの金属製円筒5を用いて測定した。トナー供給ローラー1を、その両端の芯金2部分において支持し、厚さt0の表面層3を円筒5に当接させ1.5mm圧縮した状態で、温度40℃、湿度95%にて72時間放置し、取り出し解放後30分経過後の表面層の厚さt1を測定した。以下の式から圧縮永久歪率を求めた。表1に示す数値は、周方向3ヶ所において圧縮した測定値の平均値である。圧縮永久歪率からトナー供給ローラーの復元度合いを知ることができる。
圧縮永久歪率Cs(%)={(t0−t1)/1.5}×100
0:圧縮する位置における試験前の表面層の厚さ
1:圧縮解放30分後の圧縮した位置における表面層の厚さ
[密度]
ウレタンフォームの体積Vを計算し、ウレタンフォームの質量Mを測定し、M/Vから密度を求めた。
[電気抵抗値]
トナー供給ローラーの電気抵抗値は、圧縮永久歪の測定と同様の金属製円筒5を用い、円筒5をその両端をそれぞれ500g荷重で押圧して、表面層3に1mm侵入させた状態で、金属円筒とトナー供給ローラーの芯金間に2000Vを印加して測定した。測定は、ヒステリシスロス率の測定と同様の環境下で行った。
[評価]
トナー供給ローラーについて、上記の特性から、以下の基準によって、評価した。
○:測定環境によらず、硬度が50〜300g、ヒステリシスロス率20%以下、圧縮永久歪率20%以下、電気抵抗値が1×104Ω以上1×1010Ω以下
×:いずれか範囲外である場合
Figure 2008033100
表中の数値は質量部を表す。
1)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリエーテルポリオール;質量平均分子量7000、水酸基価24mgKOH/g、総不飽和度0.025meq/g
2)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリエーテルポリオール;質量平均分子量5000、水酸基価34mgKOH/g、総不飽和度0.020meq/g
3)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリエーテルポリオール;質量平均分子量3100、水酸基価54mgKOH/g、総不飽和度0.028meq/g
4)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリエーテルポリオール;質量平均分子量7200、水酸基価23mgKOH/g、総不飽和度0.090meq/g
5)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリエーテルポリオール;質量平均分子量3500、水酸基価55mgKOH/g、総不飽和度0.045meq/g
6)日本カーリット(株)製:イオン導電性付与剤;質量平均分子量1300、水酸基価88mgKOH/g、過塩素酸リチウム10質量%含有
7)東レ・ダウコーニング(株)製:シリコーン整泡剤
8)東ソー(株)製:第三級アミン触媒
9)三共エアプロダクツ(株)製:第三級アミン触媒
10)三井化学ポリウレタン(株)製:ポリイソシアネート混和物(モノメリックおよびポリメリックMDI混合物50質量%、TDI50質量%の混合物)、NCO%=40
11)NCO基数/活性水素基数×100。
実施例1〜4では、湿熱圧縮永久歪率5〜15%であり、いずれの測定環境下でも硬度148〜254g、ヒステリシスロス率5〜16%、電気抵抗値1×106〜8×107Ωである。これに対して、比較例1では湿熱圧縮永久歪率5%と良好であるがL/L環境下でヒステリシスロス率が42%と大きく、比較例2、3では湿熱圧縮永久歪率が20%より大きく、比較例4ではL/L環境下で測定できないほど電気抵抗値が高かった。
結果から、本発明のトナー供給ローラーは、低硬度で、低温低湿下でも物性の変化(抵抗、硬度、ヒステリシスロス率)が少なく、さらに耐湿熱圧縮永久歪性に優れていることがわかる。
本発明のトナー供給ローラーの一例を示す(a)正面図、(b)側面図であり、ヒステリシスロス率及び硬度の測定方法の説明図である。 本発明のトナー供給ローラーの一例を示す(a)正面図、(b)側面図であり圧縮永久歪の測定方法の説明図である。
符号の説明
1 トナー供給ローラー
2 芯金
3 表面層
4 冶具
5 金属製円筒

Claims (5)

  1. ポリウレタンフォームからなる表面層を有するトナー供給ローラーにおいて、ポリウレタンフォームが、ポリオールとポリイソシアネートとイオン導電性付与剤とを用いて得られ、かつ、ポリオールが、ポリエーテルポリオールを全ポリオール100質量部に対して50質量部以上含み、前記ポリエーテルポリオールが総不飽和度が0.050meq/g以下であり、質量平均分子量が4500以上8000以下であることを特徴とするトナー供給ローラー。
  2. ポリエーテルポリオールが水酸基価が20mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であり、または平均官能基数が2.5以上4.0以下であることを特徴とする請求項1記載のトナー供給ローラー。
  3. イオン導電性付与剤がアルカリ金属の過塩素酸塩であり、ポリオール100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1または2記載のトナー供給ローラー。
  4. ポリウレタンフォームが、密度0.05g/cm3以上0.20g/cm3以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のトナー供給ローラー。
  5. 硬度が50g以上300g以下であり、ヒステリシスロス率が20%以下、圧縮永久歪率が20%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のトナー供給ローラー。

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