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JP2007279276A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2007279276A
JP2007279276A JP2006103934A JP2006103934A JP2007279276A JP 2007279276 A JP2007279276 A JP 2007279276A JP 2006103934 A JP2006103934 A JP 2006103934A JP 2006103934 A JP2006103934 A JP 2006103934A JP 2007279276 A JP2007279276 A JP 2007279276A
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Tomoyuki Nakano
智之 中野
Kimitaka Kamijo
公高 上條
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Epson Imaging Devices Corp
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Abstract

【課題】半透過反射型の液晶装置において、複数の色のサブ画素のうち特定色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することが可能な液晶装置を提供する。
【解決手段】半透過反射型の液晶装置は、複数のサブ画素により構成される単位画素を備え、G、R、Bの各着色層を有するカラーフィルタ基板と、マルチギャップ構造を形成する層間絶縁膜を有する素子基板との間に液晶層を挟持してなる。この液晶装置において、Rの着色層の厚さはG及びBの着色層の厚さより厚く設定されている。これにより、Rの輝度を高めることができる。また、Rの着色層に位置する層間絶縁膜の厚さは、G及びBの着色層に位置する層間絶縁膜の厚さより薄く設定されている。これにより、R、G、Bの各サブ画素に対応する各液晶層の厚さを揃えることができ、G、R、Bの各色で透過率を一定に保つことができると共に、Rのサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、各種情報の表示に用いて好適な液晶装置等に関する。
従来より、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のカラーフィルタを備え、明所では外光を利用して表示を行う反射型表示モードと、暗所ではバックライトなどの光源を利用して表示を行う透過型表示モードとを有する、カラー方式の半透過反射型の液晶装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
かかる液晶装置は、基板と対向基板との間に液晶を挟持してなり、基板には、ゲート線及びソース線、それらの配線に接続されたTFT(Thin Film Transistor)素子、そのTFT素子に接続された画素電極、TFT素子や画素電極等を覆うように設けられた層間絶縁膜、反射型表示が行われる反射領域に対応する層間絶縁膜上に設けられ、画素電極と接続された反射電極、並びに配向層などが設けられている一方、対向基板には、R、G、Bの3色のカラーフィルタ、ブラックマトリクス、透明電極、及び配向層などが設けられている。この液晶装置では、反射領域の液晶層の厚さ(セル厚)と、透過領域の液晶層の厚さ(セル厚)との関係が1:2となるように層間絶縁膜の厚さが規定されている。
特開2002−72220号公報
上記のような液晶装置では、透過型表示を行うために照明装置が設けられるが、そのような照明装置では、その性質上、特定色の光は殆ど蛍光しておらず、その特定色の輝度(強度)は弱くなっている。例えば、赤色光、緑色光、青色光の各LED(Light Emitting Diode)を有する、いわゆるRGBLEDの光源を有する照明装置の場合には、長波長であるRの光は殆ど蛍光しておらず、そのRの輝度(強度)は弱くなっている。
そのため、それを補うために一般的には、Rのカラーフィルタの厚さを、Gのカラーフィルタの厚さ及びBのカラーフィルタの厚さよりも相対的に厚くすることがある。しかしながら、リタデーションΔnd(液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積)と波長λの関係式であるΔnd/λから考えると、つまり、R、G、Bの各色でΔnd/λを揃えてRに最適なリタデーションを形成することを考えると、上記の関係式で波長λの大きいRの画素に対応する液晶層の厚さdを厚くする必要があるので、そのためにはRのカラーフィルタの厚さを薄くする必要がある。したがって、Rの輝度を高めるにはRのカラーフィルタの厚さを薄くする必要がある一方、R、G、Bの各色でΔnd/λを揃えてRに最適なリタデーションを形成するためにはRのカラーフィルタの厚さを薄くする必要があるため、その両者はトレードオフの関係に立ち、その両者の課題を一挙に解消するのは困難である。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、複数の色のサブ画素を含み、透過領域と反射領域とで液晶層の厚さが異なるマルチギャップ構造を有する半透過反射型の液晶装置において、複数の色のサブ画素のうち特定色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することが可能な液晶装置及びそれを用いた電子機器を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、液晶装置は、基板と対向基板の間に液晶層を挟持してなり、透過領域及び反射領域を有する複数のサブ画素により構成される単位画素を備え、前記基板は前記液晶層の厚さを領域毎に規定する絶縁層を有すると共に、前記対向基板は前記サブ画素毎に単一色からなる複数の色層を有し、前記複数の色層において、特定の色層の厚さは他の色層の厚さより厚く設定され、前記特定の色層に対応する領域に設けられた前記絶縁層の厚さは、前記他の色層に対応する領域に設けられた前記絶縁層の厚さより相対的に薄く設定されている。
上記の液晶装置は、基板と対向基板の間に液晶層を挟持してなり、透過型表示が行われる透過領域及び反射型表示が行われる反射領域を有する複数のサブ画素により構成される単位画素を備えている。このため、この液晶装置は、半透過反射型の液晶装置を構成している。そして、基板は、液晶層の厚さを領域毎に規定する絶縁層(層間絶縁膜)を有すると共に、対向基板はサブ画素毎に単一色からなる複数の色層を有する。
ここで、この液晶装置において透過型表示を行う為に単位画素を照明する位置に照明装置が設けられる。好適な例では、赤色光を発光する第1半導体発光素子と、緑色光を発光する第2半導体発光素子と、青色光を発光する第3半導体発光素子とにより構成される照明装置を有し、前記照明装置は、前記単位画素を照明する位置に配置されているのが好ましい。しかし、かかる照明装置では、その性質上、例えば赤色などの特定の色層に対応する色の光(以下、「特定色の光」と称する)を殆ど蛍光させることができず、特定色の光の輝度(強度)が弱くなってしまうことがある。そのため、それを補うためには、特定の色層の厚さを、他の色層の厚さよりも相対的に厚くすることが考えられる。
しかしながら、リタデーションΔnd(液晶の屈折率異方性Δnと液晶層の厚さdの積)と波長λの関係式であるΔnd/λから考えると、つまり、全ての色層でΔnd/λを揃えて特定色に最適なリタデーションを形成することを考えると、上記の関係式で、例えば特定の色層に対応する色の波長λが他の色層の色の波長λより大きい場合、その波長λの大きい特定の色層に対応する液晶層の厚さdを厚くする必要があるので、そのためには特定の色層の厚さを薄くする必要がある。したがって、特定色の輝度を高めるには特定の色層を薄くする必要がある一方、全ての色層でΔnd/λを揃えて特定色に最適なリタデーションを形成するためには、特定の色層の厚さを薄くする必要があるため、その両者はトレードオフの関係に立ち、その両者の課題を一挙に解消するのは困難である。
そこで、かかる問題を一挙に解消するために、この液晶装置では次のような構成を採用している。まず、複数の色層において、特定の色層の厚さは他の色層の厚さより厚く設定されている。これにより、照明装置を発光させたときに、その性質上、特定色の光が殆ど蛍光せず、そのために特定色の輝度(強)が弱い状態となっている場合でも、特定色の輝度を高めることができる。また、特定の色層に対応する領域に設けられた絶縁層の厚さは、他の色層に対応する領域に設けられた絶縁層の厚さより相対的に薄く設定されている。これにより、上記の関係式であるΔnd/λにおいて、全ての色層に対応する液晶層の厚さを揃えることが可能となり、全ての色層で透過率を一定に保つことができると共に、特定色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記複数の色層は、赤色の色層、緑色の色層及び青色の色層を含み、前記特定の色層は前記赤色の色層であり、前記他の色層は前記緑色の色層及び前記青色の色層である。これにより、照明装置を発光させたときに、その性質上、長波長たる赤色の光が殆ど蛍光せず、そのために赤色の輝度(強)が弱い状態となっている場合でも、赤色の輝度を高めることができる。また、赤色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記赤色の色層が配置される前記サブ画素の前記透過領域に対応する前記絶縁層の厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に係る前記サブ画素の前記透過領域に対応する前記絶縁層の厚さより相対的に薄く設定されている。これにより、サブ画素の透過領域において、赤色の輝度を高めつつ、赤色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記反射領域に位置する前記絶縁層の表面は凹凸状の形状に形成され、前記赤色の色層が配置される前記サブ画素の前記反射領域に対応する前記絶縁層の平均的な厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に係る前記サブ画素の前記反射領域に対応する前記絶縁層の平均的な厚さより相対的に薄く設定されている。
この態様では、サブ画素の反射領域に位置する絶縁層の表面は凹凸状の形状に形成され
ているので、その凹凸が形成された絶縁層上に反射膜を形成することにより、その反射膜にて反射される光を観察側へ適度に散乱させることができる。そして、赤色の色層が配置されるサブ画素の反射領域に対応する絶縁層の平均的な厚さは、緑色の色層及び青色の色層の各々に係るサブ画素の反射領域に対応する絶縁層の平均的な厚さより相対的に薄く設定されている。これにより、サブ画素の反射領域において、赤色の輝度を高めつつ、赤色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記赤色の色層に対応する前記液晶層の厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に対応する前記液晶層の厚さより相対的に厚く設定されている。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、赤色、緑色、青色の各色で透過率をより一定に保つことができると共に、赤色の輝度を高めつつ、赤色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記赤色の色層、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に対応する前記液晶層の相対的な厚さは同一の値に設定されている。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、赤色、緑色、青色の各色で透過率をある程度一定に保つことができると共に、赤色の輝度を高めつつ、赤色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記液晶の屈折率異方性Δnと前記液晶層の厚さdの積であるΔndを、波長λで除算して得られる値は略一定の値に設定されている。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、全ての色で透過率を略一定に保つことができると共に、赤色又は特定色の輝度を高めつつ、赤色又は特定色のサブ画素に最適なリタデーションを形成することができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記基板には、前記サブ画素毎にスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極とが備えられ、前記絶縁層は前記スイッチング素子を被覆する層間絶縁膜であり、該絶縁層の前記液晶層側の表面に前記画素電極が配置されている。
この態様では、基板には、サブ画素毎に、三端子型素子の一例としてのα−Si型のTFT素子やP−Si型のTFT素子、又は二端子型非線形素子の一例としてのTFD(Thin Film Diode)素子などのスイッチング素子と、そのスイッチング素子に接続され、ITO等からなる画素電極とが備えられている。そして、絶縁層は、スイッチング素子を被覆する層間絶縁膜となっている。また、かかる絶縁層の液晶層側の表面には画素電極が配置されている。
本発明の他の観点では、上記の液晶装置を表示部として備える電子機器を構成することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。尚、以下の実施形態は、本発明を液晶装置に適用したものである。
[液晶装置の構成]
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る液晶装置100の構成等について説明する。
図1は、本実施形態に係る液晶装置100の概略構成を模式的に示す平面図である。図1では、観察側としての紙面手前側にカラーフィルタ基板92が、また、紙面奥側に素子基板91が夫々配置されている。なお、図1では、紙面縦方向(列方向)をY方向と、また、紙面横方向(行方向)をX方向と規定する。また、図1において、緑色(G)、赤色(R)、青色(B)の3色の各着色層6に対応する領域は1つのサブ画素領域SGを示していると共に、それら各色のサブ画素領域SGにより構成される1行3列の画素配列は、1つの画素領域Gを示している。以下では、1つのサブ画素領域SG内に存在する1つの表示領域を「サブ画素SP」と称し、また、1つの画素領域AG内に対応する表示領域を「単位画素P」と称する。
液晶装置100は、素子基板91と、その素子基板91に対向して配置されるカラーフィルタ基板92とが枠状のシール材5を介して貼り合わされ、そのシール材5の内側に、例えば、TN(Twisted Nematic)型の液晶が封入されて液晶層4が形成されてなる。
液晶装置100は、G、R、Bの3色の着色層6を用いて構成されるカラー表示用の液晶装置であると共に、スイッチング素子としてα(アモルファス)−Si型のTFT素子を用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置である。また、液晶装置100は、明所では外光を利用して表示を行う反射型表示モードと、暗所ではバックライトなどの光源を利用して表示を行う透過型表示モードとを有する半透過反射型の液晶装置である。
まず、素子基板91の平面構成について説明する。
素子基板91の内面上には、主として、複数のソース線32、複数のゲート線33、複数の補助容量線34、複数のα−Si型TFT素子21、複数の画素電極10、ドライバIC40、外部接続用配線35及びFPC(Flexible Printed Circuit)41などが形成若しくは実装されている。
図1に示すように、素子基板91は、カラーフィルタ基板92の一辺側から外側へ張り出してなる張り出し領域36を有しており、その張り出し領域36上には、ドライバIC40が実装されている。ドライバIC40の入力側の端子(図示略)は、複数の外部接続用配線35の一端側と電気的に接続されていると共に、複数の外部接続用配線35の他端側はFPC41と電気的に接続されている。FPC41の一端側は、図示しない電子機器と接続されている。
各ソース線32は、ドライバIC40側から画像信号が供給され、X方向に適宜の間隔をおいてY方向に延在するように形成されており、各ソース線32の一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。
各ゲート線33は、ドライバIC40側から線順次駆動方式により走査信号が供給され、Y方向に延在するように形成された第1配線33aと、その第1配線33aの終端部からX方向に且つ後述する有効表示領域V内に延在するように形成された第2配線33bとを備えている。各ゲート線33の第2配線33bは、各ソース線32と交差する方向、即ちY方向に適宜の間隔をおいてX方向に延在するように形成されており、各ゲート線33の第1配線33aの一端側は、ドライバIC40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。
各補助容量線34は、ゲート線33の第2配線33bと同方向に延在するように設けられ、且つ、Y方向に相隣接する、ゲート線33の第2配線33bの間に設けられている。
各α−Si型TFT素子21は、各ソース線32と各ゲート線33の第2配線33bの交差位置に対応して設けられている。そして、各α−Si型TFT素子21は、各ソース線32、各ゲート線33及び各画素電極10等に電気的に接続されている。各画素電極10は、各サブ画素領域SG内に設けられている。
1つの画素領域GがX方向及びY方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が有効表示領域V(2点鎖線により囲まれる領域)である。この有効表示領域Vに、文字、数字、図形等の画像が表示される。なお、有効表示領域Vの外側の領域は表示に寄与しない額縁領域38となっている。
次に、カラーフィルタ基板92の平面構成について説明する。
カラーフィルタ基板92は、遮光層(一般に「ブラックマトリクス」と呼ばれ、以下では、単に「BM」と略記する)、G、R、Bの3色の着色層6G、6R、6B、及び共通電極8(矩形の破線で囲まれる領域)などを備える。
G、R、Bの3色の着色層6G、6R、6Bは、各々サブ画素に対応して設けられている。なお、以下の説明において、色を問わずに着色層を指す場合は単に「着色層6」と記し、色を区別して着色層を指す場合は「着色層6R」などと記す。BMは、各ソース線32、各ゲート線33の第2配線3b、各α−Si型TFT素子21及び補助容量部70(図3及び図5を参照)に対応する位置などに形成されている。共通電極8は、画素電極と同様にITOなどの透明導電材料からなり、シール材5の内側の領域に略一面に亘って形成されている。共通電極8は、シール材5の隅の領域E1において配線15の一端側と電気的に接続されていると共に、当該配線15の他端側は、ドライバIC40のCOMに対応する共通電位用出力端子と電気的に接続されている。
以上の構成を有する液晶装置100は、図2に示す電気的等価回路を有し、その駆動時に次のようにして動作を行う。
まず、画像信号を供給するソース線32はα−Si型TFT素子21のソース電極32x(図3及び図5も参照)に繋がっており、画素電極10は、α−Si型TFT素子21のドレイン電極37(図3及び図5も参照)に接続されている。そして、α−Si型TFT素子21のゲート電極33x(図3及び図5も参照)にはゲート線33の第2配線33bが繋がっており、スイッチング素子であるα−Si型TFT素子21を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、ソース線32から供給される画像信号S、S、…、Sを所定のタイミングで書き込む。この画像信号S、S、…、Sは、この順に線順次に供給しても構わないし、或いは、相隣接する複数のゲート線32同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、ゲート信号G、G、…、Gは、ゲート線33に所定のタイミングでパルス的に、この順に線順次で印加される。
画素電極10を介して液晶層4に書き込まれた所定レベルの画像信号S、S、…、Sは、カラーフィルタ基板92に設けられた共通電極8(図4も参照)との間で一定期間保持される。そして、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極10と共通電極8との間に形成される液晶容量CLCと並列に、前述の補助容量線34等にて構成される補助容量部70(図3及び図5も参照)の補助容量Csを付加する。このようにして、例えば画素電極10の電圧は、補助容量部70の補助容量Csによりソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持され、保持特性はさらに改善され、コントラスト比を向上させることができる。以上のようにして、この液晶装置100では、液晶層4の表示状態が、非表示状態または中間表示状態に切り替えられ、液晶層4内の液晶分子の配向状態が制御されることとなる。これにより、有効表示領域V内において所望の画像を表示することができる。
(画素構成)
次に、図3乃至図5を参照して、本実施形態に係る画素構成について説明する。
図3は、観察側からカラーフィルタ基板92を透視した状態で素子基板91を平面視したときの単位画素Pに対応する液晶装置100の要部平面図である。図4は、図3における切断線X1−X2に沿った単位画素Pを通る位置で切断した液晶装置100の要部断面図である。図5は、図3における切断線X3−X4に沿ったα−Si型TFT素子21及び補助容量部70を含む位置で切断した素子基板91の要部断面図である。なお、図5では、実際は、層間絶縁膜52の表面には凹凸が形成されており、その凹凸を反映するように反射膜5、画素電極10及び配向膜19も凹凸の形状を有するが、その図示は便宜上省略している。
本実施形態の液晶装置100は、カラー表示の最小単位となる単位画素Pは、G、R、Bの3色のサブ画素SPを1行3列に配置して構成される。各サブ画素SPは、その略中央位置に設けられた透過領域Et(サブ画素SP内の矩形状の破線領域で囲まれる部分)と、当該透過領域Etの両側に反射領域Erとを有する。このため、透過領域Etにおいて透過型表示が行うことできる一方、反射領域Erにおいて反射型表示を行うことができる。なお、本発明では、各サブ画素SP内において、透過領域Etと反射領域Erの相対的な位置関係及びそれらの領域の設定数に限定はない。
まず、カラーフィルタ基板92の構成について説明する。
上側基板2の内面上には、サブ画素領域SG毎に、G、R、Bの3色の着色層6G、着色層6R及び着色層6Bのうちいずれか一つの着色層6が設けられている。ここで、単位画素Pに着目した場合、各着色層6の配列順序は、X方向に向かって、着色層6G、着色層6R、着色層6Bとなっているが、本発明では、G、R、Bの3色の着色層6の配列順序に限定はない。Rの着色層6Rの厚さd2は、Gの着色層6Gの厚さd1及びBの着色層6Bの厚さd3より相対的に厚く設定されている。ここで、Gの着色層6Gの厚さd1とBの着色層6Bの厚さd3とは、同一又は非同一であっても構わない。上側基板2の内面上であって、各ゲート線33の第2配線33b、各α−Si型TFT素子21、各ソース線32及び各補助容量部70の各々と重なる位置には遮光性を有するBMが設けられている。BMの内面上及び反射領域Erに位置する各着色層6の内面上には、アクリル樹脂などの透光性絶縁材料からなるオーバーコート層16が設けられている。しかし、透過領域Etに位置する各着色層6の内面上にはオーバーコート層16が設けられていない。このオーバーコート層16は、カラーフィルタ基板92の製造工程中に使用される薬剤等による腐食や汚染から着色層6を保護する機能を有する。BM及び反射領域Erの各々に位置するオーバーコート層16の内面上、並びに透過領域Etに位置する各着色層6の内面上には、例えばITO(Indium-Tin Oxide)などの透明導電材料よりなる共通電極8が設けられている。共通電極8の内面上には、所定の方向にラビング処理が施されたポリイミド樹脂等の有機材料からなる配向膜18が設けられている。また、上側基板2の外面上には、位相差板(1/4波長板)12が配置され、その位相差板12の外面上には偏光板14が配置されている。
次に、素子基板91における画素構成について説明する。
下側基板1の内面上には、複数のゲート線33の第2配線33b及び補助容量線34が夫々X方向に延在するように設けられている。複数のゲート線33の第2配線33b及び補助容量線34は、遮光性を有する導電材料、例えばアルミニウム、モリブデン、クロム或いはこれらの合金等の導電材料にて形成されているのが好ましい。各第2配線33bは、Y方向に適宜の間隔をおいて設けられている一方、補助容量線34は、その相隣接する第2配線33bの間に且つ当該各第2配線33bのうち一方の第2配線33b側の近傍位置に設けられている。各第2配線33bは、サブ画素SP毎にゲート電極33xを有し、後述する他の要素と共にα−Si型TFT素子21を構成する。補助容量線34は、サブ画素SP毎に、その一部を幅広とすることにより形成された補助容量電極34xを有する。
下側基板1、各第2配線33b及び各補助容量電極34x等の内面上には、窒化シリコンなどの透明樹脂材料よりなるゲート絶縁膜50が設けられている。ゲート絶縁膜50の内面上であって、各ゲート電極33xに対応する位置には、α−Si型TFT素子21を構成する、α−Si層36が島状に設けられている。図4及び図5に示すように、下側基板1及びゲート絶縁膜50の内面上であって、各サブ画素SPの間にはソース線32がY方向に延在するように設けられている。
各ソース線32は、アルミニウムやクロム等の導電材料にて形成され、各サブ画素SPの間においてY方向に延在するように設けられている。各ソース線32は、α−Si層36側に分岐してなるソース電極32xを有する。各ソース電極32xは、各α−Si層36と部分的に重なっており、その両者は電気的に接続されている。補助容量部70に位置するゲート絶縁膜50、及び各α−Si層36等の内面上には、例えばソース線32と同一の材料により形成されたドレイン電極37が設けられている。このため、ドレイン電極37の一端側は、各α−Si層36と電気的に接続されている。こうして、各ゲート線33の第2配線33bと各ソース線32との交差位置には、α−Si型TFT素子21が形成されている。そして、α−Si層36とゲート電極33xとの間には、ゲート絶縁膜50を誘電体とする素子容量CTFTが形成されている。一方、各補助容量電極34xとドレイン電極37との間には、ゲート絶縁膜50を誘電体とする補助容量Csが形成されている。なお、本明細書中では、補助容量Csが形成されている領域を「補助容量部70」と称する。
ゲート絶縁膜50、各α−Si型TFT素子21、及び各補助容量電極34xの内面上には、例えば無機絶縁材料よりなる保護絶縁膜51が設けられている。保護絶縁膜51は、各補助容量電極34xに対応する位置にコンタクトホール51aを有する。このため、各補助容量部70に対応するドレイン電極37の内面上には保護絶縁膜51が設けられていない。保護絶縁膜51の内面上には、例えば有機絶縁材料よりなる層間絶縁膜52が設けられている。各サブ画素SPの反射領域Erに位置する層間絶縁膜52の表面は、図4に示すように、凹凸状の形状に形成されている。このため、各サブ画素SPの反射領域Erに位置する層間絶縁膜52は光を散乱させる散乱層として機能する。一方、各サブ画素SPの透過領域Etに位置する層間絶縁膜52の表面は、図4に示すように、平坦性を有するように形成されている。また、各サブ画素SPを区画する領域、即ちBMに位置する層間絶縁膜52の表面も、図4に示すように平坦性を有するように形成されている。
ここで、層間絶縁膜52の表面の凹凸状の形状は、例えば面積階調型の多階調露光マスクを用いて層間絶縁膜52の表面に露光を実施することにより形成される。面積階調型の多階調露光マスクは、露光装置の特性である露光解像限界よりも小さい遮光パターンの集合によって透過光量が異なる複数の領域を形成してなる面積階調マスクである。例えば、露光装置の解像限界が3μmである場合に、直径が1μmの複数の遮光パターンを1μmの間隔で集合させて遮光領域を形成するような態様が考えられる。露光解像限界よりも小さい遮光パターンは、例えば、Cr(クロム)によって形成することができる。
また、本実施形態では、層間絶縁膜52の表面に凹凸状の形状を形成するためのマスクとしては、上記した面積階調型の多階調露光マスクに限定されない。即ち、本実施形態では、凹凸状の形状を形成するための第1のマスク及び第2のマスクを用いて2度露光を実施することにより、或いは、ハーフトーン型の多階調マスクを用いることにより、層間絶縁膜52の表面に凹凸状の形状を形成するようにしても構わない。ここで、後者の「ハーフトーン型の多階調マスク」とは、ガラス等の透光性材料によって形成された基板上に部分光透過パターンを設けることによって形成される。この部分光透過パターンは、光を減衰して透過させる材料を基板上に塗布した後、その材料を光描画によって所定パターンに形成したものである。光を減衰して透過させる材料としては、例えばモリブデンシリサイドを用いることができる。
また、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52は、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52より厚さが相対的に薄く設定されている。具体的には、R、G、Bの3色のサブ画素SPの反射領域Erに着目した場合、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd6は、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd4、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd8より相対的に薄く設定されている。一方、R、G、Bの3色のサブ画素SPの透過領域Etに着目した場合、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd7は、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd5、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd9より薄く設定されている。
以上に述べた層間絶縁膜52の層構造を形成するには、例えば以下のようにして行う。
BMに位置する層間絶縁膜52、並びにG及びBの各サブ画素SPの透過領域Etに位置する層間絶縁膜52を形成するためには光を完全に遮断する完全遮光型マスクを用いて当該層間絶縁膜52に露光を実施することにより、また、Rの各サブ画素SPの透過領域Etに位置する層間絶縁膜52を形成するためには遮光パターンを有しないハーフトーン型マスクを用いて当該層間絶縁膜52に露光を実施することにより、さらに、R、G及びBの各サブ画素SPの反射領域Erに位置する凹凸形状を有する層間絶縁膜52を形成するためにはハーフトーン型の多階調マスクを用いて当該層間絶縁膜52に露光を実施することにより、上記した図4に示される層間絶縁膜52の層構造を形成することができる。
BMに位置する層間絶縁膜52の内面上、及び、G、R、Bの各サブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の内面上には、アルミニウム等の反射性を有する材料にて形成された反射膜5が形成されている。反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の表面は凹凸の形状に形成されているので、反射領域Erに位置する反射膜5は、その凹凸を反映して凹凸の形状に形成されている。これにより、反射膜5により反射された光を観察側へ適度に散乱させることができる。また、サブ画素SPを区画する領域等に形成されたBMに対応する層間絶縁膜52の表面は平坦性を有するように形成されているので、BMに位置する層間絶縁膜52上に設けられた反射膜5も平坦性を有するように形成されている。このため、非駆動領域たるBMの下方に位置する反射膜5により反射された光は鏡面反射してBMにより覆い隠されるため、表示品位に悪影響を及ぼすのを防止できる。また、層間絶縁膜52は、補助容量部70に対応する位置にコンタクトホール52aを有する。
反射領域Erに位置する反射膜5の内面上、及び、透過領域Etに位置する層間絶縁膜52の内面上には、G、R、Bの各サブ画素SP毎に、サブ画素領域SGと略同一の大きさを有し、例えばITOなどの透明導電材料よりなる画素電極10が形成されている。また、画素電極10の一部は、コンタクトホール51a及び52a内まで入り込むように形成され、当該コンタクトホール51a及び52aを通じてドレイン電極37と電気的に接続されている。また、反射膜5及び画素電極10等の内面上には、所定の方向にラビング処理が施されたポリイミド樹脂等の有機材料からなる配向膜19が設けられている。また、下側基板1の外面上には位相差板(1/4波長板)11が配置され、その位相差板11の外面上には偏光板13が配置されている。また、偏光板13の外面上には、照明装置としてのバックライト15が配置されている。バックライト15は、図示を省略するが赤色(R)を発光する赤色LED、緑(G)の光を発光する緑色LED、及び青色(B)の光を発光する青色LEDを同数ずつ有する、いわゆるRGBLEDの光源を備えて構成される。このため、バックライト15によって発光される光は、赤色光と緑色光と青色光が混光した白色光である。
以上に述べた画素構成を有する、素子基板91とカラーフィルタ基板92とはシール材5(図1を参照)を介して対向しており、その両基板の間にはTN型の液晶が封入されて液晶層4が形成されている。また、この液晶装置100では、素子基板91に設けられた配向膜19と、カラーフィルタ基板92に設けられた配向膜18との間であって、例えば各α−Si型TFT素子21に設けられた図示しないフォトスペーサによって、G、R、Bの各サブ画素SPにおいて、透過領域Etと反射領域Erの各液晶層4の厚さが一定の厚さに規定されている。
さて、本実施形態の液晶装置100において反射型表示がなされる場合、観察側から液晶装置100内に入射した外光は、図4に示す経路Rに沿って進行し、着色層6等が形成されている領域を通過して、その着色層6の下方に位置する反射膜5により反射され、再び着色層6等を通過して観察側へ出射する。これにより、所定の色相及び明るさを呈する表示画像が観察者により視認される。一方、かかる液晶装置100において透過型表示がなされる場合、バックライト15から出射した照明光は、図4に示す経路Tに沿って進行し、画素電極10及びG、R、Bの各着色層6等を通過して観察者に至る。この場合、その照明光は、その各着色層6を通過することにより所定の色相及び明るさを呈する。こうして、所望のカラー表示画像が観察者により視認される。
以上の構成を有する液晶装置100は、次のような特有の作用効果を奏する。
本実施形態では、RGBLEDの光源を有するバックライト15を用いているが、このようなバックライト15では、その性質上、Rの波長のように長波長側の光は殆ど蛍光しておらず、Rの色の輝度(強度)は弱くなっている。そのため、それを補うために一般的には、Rの着色層6Rの厚さを、Gの色の着色層6Gの厚さ及びBの着色層6Rの厚さよりも相対的に厚くすることがある。しかしながら、リタデーションと波長の関係式であるΔnd/λから考えると、つまり、G、R、Bの各色でΔnd/λを揃えてRに最適なリタデーションを形成することを考えると、上記の関係式で波長λの大きいRのサブ画素SPに対応する液晶層4の厚さdを厚くする必要があるので、そのためにはRの着色層6Rの厚さを薄くする必要がある。したがって、Rの輝度を高めるにはRの着色層6Rを薄くする必要がある一方、G、R、Bの各色でΔnd/λを揃えてRに最適なリタデーションを形成するためにはRの着色層6Rの厚さを薄くする必要があるため、その両者はトレードオフの関係に立ち、その両者の課題を一挙に解消するのは困難である。
そこで、かかる問題を一挙に解消するために、本実施形態では、Rの着色層6Rの厚さを、Gの色の着色層6Gの厚さ及びBの着色層6Rの厚さよりも相対的に厚くしつつ、素子基板91側において、Rのサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52の厚さを、G及びBの各サブ画素SPに位置する層間絶縁膜52の厚さより相対的に薄くする。
具体的には、本実施形態では、Rの着色層6Rの厚さd2は、Gの着色層6Gの厚さd1及びBの着色層6Bの厚さd3より相対的に厚く設定されている。これにより、バックライト15を発光させたときに、その性質上、長波長側のRの光が殆ど蛍光せず、そのためにRの色の輝度(強)が弱い状態となっている場合でも、長波長側のRの輝度を高めることができる。
また、本実施形態では、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52の厚さは、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52よりも相対的な厚さが薄く設定されている。具体的には、R、G、Bの3色のサブ画素SPの反射領域Erに着目した場合、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd6は、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd4、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPの反射領域Erに対応する層間絶縁膜52の平均的な厚さd8より相対的に薄く設定されている。一方、R、G、Bの3色のサブ画素SPの透過領域Etに着目した場合、Rの着色層6Rに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd7は、Gの着色層6Gに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd5、及び、Bの着色層6Bに係るサブ画素SPの透過領域Etに対応する層間絶縁膜52の厚さd9より相対的に薄く設定されている。これにより、上記の関係式であるΔnd/λにおいて、R、G、Bの3色のサブ画素SPの各液晶層4の厚さを揃えることができ、G、R、Bの各色で透過率を一定に保つことができると共に、Rのサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
好適な例では、図4において、Rのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdrrは、Gのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdgr、及び、Bのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdbrより相対的に厚く設定されているのが好ましいと共に、Rのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdrtは、Gのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdgt、及び、Bのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdbtより相対的に厚く設定されているのが好ましい。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、G、R、Bの各色で透過率をより一定に保つことができると共に、Rの輝度を高めつつ、Rのサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
または、好適な例では、図4において、Rのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdrrは、Gのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdgr、及び、Bのサブ画素SPの反射領域Erに位置する液晶層4の厚さdbrと夫々同一の厚さに設定されているのが好ましいと共に、Rのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdrtは、Gのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdgt、及び、Bのサブ画素SPの透過領域Etに位置する液晶層4の厚さdbtと夫々同一の厚さに設定されているのが好ましい。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、G、R、Bの各色で透過率をある程度一定に保つことができると共に、Rの輝度を高めつつ、Rのサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
また、本実施形態では、液晶の屈折率異方性Δnと液晶層4の厚さdの積であるΔndを、波長λで除算して得られるΔnd/λの値は略一定の値に設定されているのが好ましい。これにより、上記の関係式であるΔnd/λに基づき、G、R、Bの全ての色で透過率を略一定に保つことができると共に、Rの輝度を高めつつ、Rのサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
[変形例]
上記の実施形態では、Rの着色層6Rの厚さを、Gの色の着色層6Gの厚さ及びBの着色層6Rの厚さよりも相対的に厚くしつつ、素子基板91側において、Rのサブ画素SPに位置する層間絶縁膜52の厚さを、G及びBの各サブ画素SPに位置する層間絶縁膜52の厚さより相対的に薄くするように設定した。しかし、本発明では、その構成に限定されず、単位画素Pが任意の単一色の着色層を複数有する複数のサブ画素SPにより構成されている場合には、複数の着色層において、特定色の着色層の厚さが他の色の着色層の厚さより厚く設定され、特定色の着色層に位置する層間絶縁膜52の厚さが、他の色の着色層に位置する層間絶縁膜52の厚さより相対的に薄く設定された構成とすることもできる。 これにより、バックライト15を発光させたときに、その性質上、特定色の光が殆ど蛍光せず、そのために特定色の輝度(強)が弱い状態となっている場合でも、特定色の輝度を高めることができる。また、特定色の着色層に位置する層間絶縁膜52の厚さが、他の色の着色層に位置する層間絶縁膜52の厚さより相対的に薄く設定されているので、上記の関係式であるΔnd/λにおいて、全ての色の着色層に対応する液晶層4の厚さを揃えることが可能となり、全ての色の着色層で透過率を一定に保つことができると共に、特定色のサブ画素SPに最適なリタデーションを形成することができる。
また、上記の実施形態では、スイッチング素子としてα−Si型のTFT素子21を用いた液晶装置に本発明を適用したが、これに限らず、スイッチング素子として、三端子型素子の他の例としてのP−Si型のTFT素子等や、二端子型非線形素子の一例としてのTFD(Thin Film Diode)素子を用いた液晶装置に本発明を適用しても構わない。
その他、本発明は、上記の各実施形態及び変形例の構成に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形をすることが可能である。
[電子機器]
次に、上述した実施形態に係る液晶装置100を適用可能な電子機器の具体例について図6を参照して説明する。
まず、各実施形態に係る液晶装置100を、可搬型のパーソナルコンピュータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図6(a)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パーソナルコンピュータ710は、キーボード711を備えた本体部712と、本発明に係る液晶装置100等を適用した表示部713とを備えている。
続いて、各実施形態に係る液晶装置100を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図6(b)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、携帯電話機720は、複数の操作ボタン721のほか、受話口722、送話口723とともに、本発明に係る液晶装置100を適用した表示部724を備える。
なお、各実施形態に係る液晶装置100を適用可能な電子機器としては、図6(a)に示したパーソナルコンピュータや図6(b)に示した携帯電話機の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る液晶装置の電気的等価回路図。 本実施形態の画素構成を示す平面図。 本実施形態の画素構成を示す断面図。 TFD素子及び補助容量部を通る位置で切断した素子基板の要部断面図。 本発明の液晶装置を適用した電子機器の例。
符号の説明
4 液晶層、 5 反射膜、 6 着色層、 8 共通電極、 10 画素電極、 16 オーバーコート層、 21 α−Si型TFT素子、32 ソース線、 33 ゲート線、 52 層間絶縁膜、 91 素子基板、 92 カラーフィルタ基板、 100 液晶装置

Claims (10)

  1. 基板と対向基板の間に液晶層を挟持してなり、
    透過領域及び反射領域を有する複数のサブ画素により構成される単位画素を備え、
    前記基板は前記液晶層の厚さを領域毎に規定する絶縁層を有すると共に、前記対向基板は前記サブ画素毎に単一色からなる複数の色層を有し、
    前記複数の色層において、特定の色層の厚さは他の色層の厚さより厚く設定され、
    前記特定の色層に対応する領域に設けられた前記絶縁層の厚さは、前記他の色層に対応する領域に設けられた前記絶縁層の厚さより相対的に薄く設定されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記複数の色層は、赤色の色層、緑色の色層及び青色の色層を含み、
    前記特定の色層は前記赤色の色層であり、前記他の色層は前記緑色の色層及び前記青色の色層であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記赤色の色層が配置される前記サブ画素の前記透過領域に対応する前記絶縁層の厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に係る前記サブ画素の前記透過領域に対応する前記絶縁層の厚さより相対的に薄く設定されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶装置。
  4. 前記反射領域に位置する前記絶縁層の表面は凹凸状の形状に形成され、
    前記赤色の色層が配置される前記サブ画素の前記反射領域に対応する前記絶縁層の平均的な厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に係る前記サブ画素の前記反射領域に対応する前記絶縁層の平均的な厚さより相対的に薄く設定されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶装置。
  5. 前記赤色の色層に対応する前記液晶層の厚さは、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に対応する前記液晶層の厚さより相対的に厚く設定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 前記赤色の色層、前記緑色の色層及び前記青色の色層の各々に対応する前記液晶層の相対的な厚さは同一の値に設定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  7. 前記液晶の屈折率異方性Δnと前記液晶層の厚さdの積であるΔndを、波長λで除算して得られる値は略一定の値に設定されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
  8. 前記基板には、前記サブ画素毎にスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された画素電極とが備えられ、前記絶縁層は前記スイッチング素子を被覆する層間絶縁膜であり、該絶縁層の前記液晶層側の表面には前記画素電極が配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶装置。
  9. 赤色光を発光する第1半導体発光素子と、緑色光を発光する第2半導体発光素子と、青色光を発光する第3半導体発光素子とにより構成される照明装置を有し、
    前記照明装置は、前記単位画素を照明する位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液晶装置を表示部として備えることを特徴とする電子機器。
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