JP2007219522A - 電子写真感光体及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高感度かつ反復帯電の安定性に優れた電子写真感光体及びそれを採用した電子写真画像形成装置を提供する。
【解決手段】可視光線−赤外線吸収スペクトルで780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、また690nm±10nmで上記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を電荷発生物質として含み、また特定の構造のジスチリル化合物を電荷輸送物質として含有する電子写真感光体及びそれを採用した電子写真画像形成装置である。これにより、電荷発生物質として新たな結晶型の高感度のチタニルフタロシアニン及びこれとよく両立できる電荷輸送物質であるジスチリル化合物の最適の組み合わせを利用することによって、優秀な感度、帯電性及び反復安定性を兼備して実用性に優れる。
【選択図】図2
【解決手段】可視光線−赤外線吸収スペクトルで780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、また690nm±10nmで上記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を電荷発生物質として含み、また特定の構造のジスチリル化合物を電荷輸送物質として含有する電子写真感光体及びそれを採用した電子写真画像形成装置である。これにより、電荷発生物質として新たな結晶型の高感度のチタニルフタロシアニン及びこれとよく両立できる電荷輸送物質であるジスチリル化合物の最適の組み合わせを利用することによって、優秀な感度、帯電性及び反復安定性を兼備して実用性に優れる。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子写真感光体及び電子写真画像形成装置に係り、特に高感度であり、かつ優秀な反復帯電の安定性を有する新たな電子写真感光体及びそれを採用した電子写真画像形成装置に関する。
フタロシアニン化合物は、可視光線領域から近赤外線領域の光に対して良好な光導電性を表すので、電子写真感光体の電荷発生物質や有機太陽電池などの光電変換材料として広く利用されている。そのうち、中心金属として酸素分子1個と結合した4価のチタン原子を有するチタニルフタロシアニン化合物は、特に優秀な感度と安定性とを表すので、現在最も広く利用されている。他の多くのフタロシアニン化合物のように、チタニルフタロシアニン化合物も常温で色々な結晶形態を有する。
例えば、特許文献1には、760nm近辺で最大吸収ピークを表すチタニルフタロシアニン結晶が開示されている。この結晶型は、一般的にはβ型と知られた最安定形態であるが、感度は実用化されているチタニルフタロシアニンのうち最も低いものである。
特許文献2には、830nm近辺で最大吸収ピークを表すα型チタニルフタロシアニンが開示されている。このα型は、β型に比べて1.5倍ほど感度が高いため、さらに高性能の電子写真感光体が実現可能である。
特許文献3には、X線回折スペクトルで約27.3°で最大ピークを表す結晶型が開示されている。この結晶型は、一般的にはY型またはγ型と呼ばれており、一般的な電場強度で90%以上の高量子効率を表すため、超高感度の感光体用として実用化されている。このY型結晶は、長波長領域で複数の最大吸収ピークを表すことを特徴とし、通常800nm近辺と850nm近辺とに吸収ピークがあり、その強度比は製造条件などにより変化することが知られている。この結晶型は、準安定型であり、熱、機械的応力、または溶媒との接触などによりさらに安定した結晶型に変化するため、感度が低下しやすいという問題点がある。また、この結晶型は、結晶中に水分子が介在していることが知られており、周辺の湿度条件により特性が変動しやすいという問題点もある。
特許文献4には、アモルファスチタニルフタロシアニンをモノクロロベンゼンと水で処理して得られた結晶が開示されている。この結晶は、X線回折スペクトルでY型結晶のように約27.3°で最大ピークを表すが、可視光線−赤外線光吸収スペクトルでY型結晶と異なり、790nm付近で最大吸収ピークを有し、また710nm付近で副吸収ピークを有することが前記特許文献4に開示されている。
しかし、かかる高感度のチタニルフタロシアニン電荷発生物質を使用すれば、感光体の感度が向上するが、これだけでは十分でなく、これと組み合わせて用いられる電荷輸送物質がよく選定されねばならない。もし、電荷発生物質と電荷輸送物質とのエネルギー的な組み合わせが不良であれば、高感度のチタニルフタロシアニン電荷発生物質の性能が十分に発揮されずに、高感度のチタニルフタロシアニン電荷発生物質を使用するとしても、これから製造された電子写真感光体の感度が不十分であるか、及び/または反復帯電の安定性が急激に低下するという問題点が発生しやすい。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、優秀な感度及び反復安定性を有する、新規かつ改良された電子写真感光体と、この電子写真感光体を備えた電子写真画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶と、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物と、を含む電子写真感光体が提供される。
ここで、前記化学式1におけるフェニル基またはフェニレン基の水素原子は、それぞれ独立的に炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基に置換されうる。
前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であってもよい。
前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれていてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さなくてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で、明瞭なピークを有してもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を、アルコール系溶媒を利用して混練処理することによって得られたものであってもよい。
前記ジスチリル化合物は、下記化合物1〜6のうちいずれか一つであってもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶と、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物と、を含む電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、前記電子写真感光体上に静電潜像を形成するために、前記帯電された電子写真感光体を画像化された光で照射する画像化光照射装置と、前記電子写真感光体上にトナー画像を形成するために、前記静電潜像をトナーで現像する現像ユニットと、画像受容体上に前記トナー画像を転写する転写装置と、を備える電子写真画像形成装置が提供される。
ここで、前記化学式1において、フェニル基またはフェニレン基の水素原子は、それぞれ独立的に炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基に置換されうる。
前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であってもよい。
前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれていてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さなくてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で明瞭なピークを有してもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を、アルコール系溶媒を利用して混練処理することによって得られたものであってもよい。
前記ジスチリル化合物は、下記化合物1〜6のうちいずれか一つであってもよい。
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、チタニルフタロシアニン結晶と、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物と、を含む電子写真感光体が提供される。
ここで、前記化学式1におけるフェニル基またはフェニレン基の水素原子は、それぞれ独立的に炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基に置換可能であり、前記チタニルフタロシアニン結晶は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有する原料チタニルフタロシアニンとアルコール系溶媒との混合物を、格子シンメトリ(格子対称性)の変形に十分な剪断応力下で混練処理することによって得られたものである。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶であってもよい。
前記混合物は、高分子結着樹脂を含んでもよい。
前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であってもよい。
前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれていてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さなくてもよい。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で明瞭なピークを有してもよい。
前記ジスチリル化合物は、下記化合物1〜6のうちいずれか一つであってもよい。
本発明による電子写真感光体及びこれを採用した電子写真画像形成装置は、新たな結晶型の高感度のチタニルフタロシアニン及びこれとよく両立できる電荷輸送物質であるジスチリル化合物の最適の組み合わせを利用することによって、優秀な感度、帯電性及び優秀な反復安定性を兼備して実用性に優れる。したがって、本発明による電子写真感光体を備えた電子写真画像形成装置を利用すれば、高品質の画像が安定的に得られる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明は、新たな結晶型の高感度のチタニルフタロシアニンを最大限よく利用することによって、優秀な感度及び反復安定性を有する電子写真感光体と、この電子写真感光体を備えた電子写真画像形成装置を提供することである。
以下、本発明の一態様による電子写真感光体について詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を電荷発生物質として含み、また、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物を電荷輸送物質として含む。
ここで、フェニル基またはフェニレン基の水素原子は、それぞれ独立的に炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基に置換されてもよい。
すなわち、本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に形成された感光層を備え、前記感光層は、電荷発生物質として前記特性を有するチタニルフタロシアニン結晶、及び電荷輸送物質として前記化学式1で表示されるジスチリル化合物を含む。
本発明で電荷発生物質として用いられるチタニルフタロシアニン結晶の可視光線−赤外線吸収スペクトルパターンは、従来公知のチタニルフタロシアニン結晶のそれとは顕著に異なるものである。すなわち、従来の低減度のβ型チタニルフタロシアニン結晶を除いて、高感度のチタニルフタロシアニン結晶は、800nm以上の波長で最大吸収ピークを有することが特徴であった。しかし、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、また約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを表すことを特徴とする。前記副吸収ピークの強度の下限値は、特別に限定されず、独立的なピークの存在と認定されうる強度であればよい。前記チタニルフタロシアニン結晶は、また800nm以上の波長で実質的に独立的な吸収ピークを有さない。
本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルパターンでも従来公知のチタニルフタロシアニン結晶のそれとは顕著に異なるものである。すなわち、本発明のチタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°、14.5°、18.1°、24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で明瞭なピークを表す。かかるピークの多くは、Y型チタニルフタロシアニンでも共通的に観察されるものであるが、これは、Y型結晶のX線回折スペクトルパターン特徴である9.6°、11.7°、15.0°(いずれも±0.2°の誤差を含む)などの他の多くのピークを有さない。これは、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶がY型チタニルフタロシアニン結晶と類似した格子定数を有するが、格子対称性で差があることを示唆する。
また、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶は、特許文献4に開示されているチタニルフタロシアニン結晶と比較するとき、可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の吸収ピークがないという点で同じであるが、X線回折ピークの位置、及び可視光線−赤外線吸収スペクトルのピーク位置及び強度分布の差により結晶型の差を区別できる。例えば、特許文献4に開示されているチタニルフタロシアニン結晶のX線回折スペクトルは、9.2°のブラッグ角位置で回折ピークを有さない。
上記のように、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶は、前述の従来文献に開示されたチタニルフタロシアニン結晶と比較するとき、可視光線−赤外線吸収スペクトル及びX線回折スペクトルの全体的な形態において非常に異なるものである。
次いで、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶の製造方法について説明する。
本発明で用いられる前記チタニルフタロシアニン結晶は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を、アルコール系溶媒を利用して混練処理することによって得られる。すなわち、本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶は、原料としてアシッドペースト処理されたアモルファス型(擬α型)またはY型(γ型)チタニルフタロシアニンのように800nm以上の波長で吸収ピークを有する準安定型のチタニルフタロシアニン結晶を利用する。かかるチタニルフタロシアニンをアルコール系溶媒、及び必要に応じて結着樹脂と共に加圧混練処理すれば、前記特徴を有する本発明のチタニルフタロシアニン結晶が得られる。
アシッドペースト処理は、顔料を精製及び/または顔料の結晶形態を変換させる方法としてよく知られている。例えば、この方法は、米国特許第5,106,536号明細書に開示されている。通常、この方法は、顔料を硫酸に完全に溶解させるステップ、これにより得られた酸溶液を純水に加えて顔料を沈殿させ、かつ再結晶化させるステップ、及びこの沈殿された顔料を水から分離するステップを含むプロセスにより実施される。
かかる結晶変換に利用できるアルコール系溶媒は、例えば、炭素数1〜9の脂肪族低級アルコールを含む。そのうち、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが取扱便利性の側面で望ましい。また、これらの低級アルコールは、単独または2種以上の混合物で利用できる。また、本発明の効果を損傷させない範囲内で他の有機溶媒及び/または水と混合されて使われることもある。例えば、アルコール系溶媒/水=99/1〜10/90、望ましくは、99/1〜40/60の範囲で混合して使用できる。
溶媒の使用量は、例えば、チタニルフタロシアニンの質量に対して1〜100倍、望ましくは、2〜10倍である。結着樹脂の使用量は、例えば、チタニルフタロシアニンの質量に対して0.1〜100倍、望ましくは、0.2〜5倍、さらに望ましくは、0.3〜5倍である。
前記混練処理は、例えば、ニーダー、2ロールミル、3ロールミル、バンバリーミキサのように混練しつつ高い応力を加えうる装置を利用してなされる。これらの装置は、単独あるいは2種以上を複合して使用できる。一方、サンドミル、ボールミル、アトライタのような装置を利用すると、本発明で用いられる高感度のチタニルフタロシアニン結晶への結晶変換に必要な十分な応力を得ることが困難であるため、それらの装置は、本発明での結晶変換に実質的に使用できない。
また、混練時に適当に加熱することも結晶変換に有効である。例えば、結着樹脂のガラス転移温度に鑑みて、例えば、室温〜200℃、望ましくは、50〜150℃の温度で混練処理を行える。結着樹脂を共に利用する場合には、混練された分散体を粗粉砕して得た固形分散体を感光層形成用組成物(塗料)製造に直ちに投入できるので、従来の結晶変換方法のように濾過ステップ及びアルコールまたは水を利用する洗浄ステップを省略できる。
このようにして得られる本発明で用いられるチタニルフタロシアニンは、Y型結晶と同じ程度の高い感度を有するだけでなく、混練処理により平均粒径が微細化されて均一化されている。したがって、本発明で用いられるチタニルフタロシアニンは、分散安定性に優れ、かつ結晶状態が安定化されているため、Y型結晶に比べて熱及び溶媒に対してさらに安定的である。
本発明の電子写真感光体において、電荷輸送物質としては、前述のように前記化学式1で表示されるジスチリル化合物が含まれる。このジスチリル化合物は、米国特許第3,873,312号明細書に開示されているものであって、良好な正孔輸送特性を表すことが期待されるが、これは、組み合わせて用いられる電荷発生物質との両立性により特性は大きく変わり、場合によっては、大きい残留電位や反復帯電安定性の不良などを表す。かかる最適の組み合わせを支配する要因については、エネルギー準位により説明されることが一般的であるが、必ずしも予想したような結果が得られず、したがって、試行錯誤法により色々な材料の組み合わせ実験により最適の組み合わせを探し出せざるを得ない。本発明者らは、前述の特徴を有する高感度のチタニルフタロシアニン結晶を電荷発生物質として、前記化学式1のジスチリル化合物を電荷輸送物質として使用する組み合わせを利用すれば、高感度であり、かつ安定した反復帯電安定性を表して実用性の高い電子写真感光体が得られることを発見して本発明を完成するに至った。
一方、本発明の効果を損なわない範囲内で、前述のチタニルフタロシアニン結晶以外に他の公知の電荷発生物質が混合されうる。併用できる公知の電荷発生物質は、例えば、前述の特徴を有する本発明で用いられるチタニルフタロシアニン結晶以外のフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、インジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料、アズレニウム系染料、スクアリリウム系染料、ピリリウム系染料、トリアリールメタン系染料、シアニン系染料などの有機材料や、アモルファスシリコン、アモルファスセレン、三方晶セレン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化アンチモン、硫化亜鉛などの無機材料を含みうる。
ここで、前記フェニル基またはフェニレン基の水素原子は、それぞれ独立的に炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基に置換されうる。
前記化学式1で表示されるジスチリル化合物及びその合成法は、特開2000−239236号公報及び特開平10−207093号公報に開示されており、その開示内容は引用により本明細書に統合される。
前記アルキル基の具体的な例は、これに限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、イソブチル基などを含む。前記アルコキシ基の具体的な例は、これに限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基などを含む。
前記化学式1で表示されるジスチリル化合物の具体的な例は、これに限定されないが、例えば、下記化合物1〜6のうちいずれか一つを含む。
一方、本発明の効果を損なわない範囲内で、前記化学式1で表示されるジスチリル化合物以外に他の公知の他の正孔輸送物質及び/または電子輸送物質が混合されうる。
併用可能な公知の正孔輸送物質は、例えば低分子化合物としては、例えば、ピレン系、カルバゾール系、ヒドラゾン系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、ピラゾリン系、アリールアミン系、アリールメタン系、ベンジジン系、チアゾール系、スチルベン系、ブタジエン系などの含窒素環式化合物や縮合多環式化合物を含む。また、これらの置換基を主鎖あるいは側鎖に有する高分子化合物やポリシラン系化合物のような高分子化合物が使われうる。かかる高分子化合物の例は、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマーなどを含む。
併用可能な電子輸送物質は、例えば、ベンゾキノン系、テトラシアノエチレン系、テトラシアノキノジメタン系、フルオレノン系、キサントン系、フェナントラキノン、無水フタル酸系、ジフェノキノン系、スチルベンキノン系、ナフタレン系、チオピラン系などの電子吸引性低分子化合物を含む。その他に、これらの低分子構造を主鎖あるいは側鎖に有する電子輸送性の高分子化合物または酸化チタン、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの電子輸送性の顔料なども使われうる。
本発明の電子写真用感光体で併用可能な正孔輸送物質または電子輸送物質は、ここに限定されるものではない。また、それらは、単独または2種類以上混合して利用できる。
本発明の電子写真感光体で用いられる導電性支持体としては、導電性がある材料ならばその種類に特別に制限されず、例えば、金属、導電処理されたポリマーなどからなるプレート、ディスク、シート、ベルト、ドラムなどが挙げられる。前記金属としては、例えば、アルミニウム、バナジウム、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウム、インジウム、スズ、白金、ステンレススチールまたはクロムなどが挙げられる。前記導電処理されたポリマーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂及びこれらの混合物、前記樹脂の製造に使われたモノマーの共重合体などに導電性カーボン、酸化スズ、酸化インジウムなどの導電性物質を分散させたものが挙げられる。金属シートまたは金属を蒸着するか、またはラミネートした有機ポリマーシートなども使われうる。
前記導電性支持体上に形成された感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とが別途に形成された積層型であってもよく、または一つの層に電荷発生と電荷輸送との機能を共に有させる単層型であってもよい。積層型感光層の場合、前述した特徴を有するチタニルフタロシアニン結晶は、電荷発生層に含まれ、前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれる。単層型感光層の場合には、前記チタニルフタロシアニン結晶と前記ジスチリル化合物とは共に一つの感光層に含まれる。
積層型感光体の場合には、前記電荷発生物質を結着樹脂と共に溶媒に分散させて、浸漬塗布、リング塗布、ロール塗布、スプレー塗布などの方法で成膜して電荷発生層を形成する。この電荷発生層は、また真空蒸着、スパッタリング、化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition:CVD)などの方法で形成されることもある。
電荷発生層の厚さは、例えば、約0.1〜1μmの範囲内に設定することが望ましい。前記厚さが0.1μm未満であれば、感度が足りないという問題点があり、1μmを超えれば、帯電能及び感度が低下するという問題点がある。
前記積層型感光層の電荷発生層上には電荷輸送層が形成されるが、逆に電荷輸送層上に電荷発生層が形成されることもある。電荷輸送層を形成するために、正孔輸送物質及び結着樹脂などを溶媒で溶解させた溶液を塗布する方法が使われうる。塗布方法としては、感光層の場合と同様に浸漬塗布、リング塗布、ロール塗布、スプレー塗布などが挙げられる。電荷輸送層の厚さは、通常約5〜50μmの範囲内に設定される。前記厚さが5μm未満であれば、帯電性不良の問題点があり、50μmを超えれば、応答速度の低下及び画像品質の劣化などの問題点がある。電荷発生層と電荷輸送層の総厚さは、通常的に5〜50μmの範囲内で設定される。
前記電荷発生層で結着樹脂の含量は、例えば、前記高感度のチタニルフタロシアニン結晶を含む電荷発生物質の100質量部に対して、結着樹脂の5〜350質量部であることが望ましく、10〜200質量部であることがさらに望ましい。結着樹脂の含量が5質量部未満であれば、電荷発生物質の分散が不十分で均一な電荷発生層を得難く、接着力も低下する恐れがある。結着樹脂の含量が350質量部を超えれば、帯電電位の維持が困難であり、不十分な感度で画像品質が低下する恐れがある。
電荷輸送層で電子輸送物質及び/又は正孔輸送物質を含む電荷輸送物質の含量は、例えば、電荷輸送層の総質量に対して10〜60質量%の範囲が望ましい。10質量%未満であれば、電荷輸送能が不十分であるため、感度が足りなくて残留電位が大きくなる傾向があるので望ましくなく、また60質量%を超えれば、感光層内の樹脂の含量が少なくなって機械的強度が低下する傾向があるので望ましくない。
単層型感光体の場合には、前述の特徴を有する本発明のチタニルフタロシアニン結晶を含む電荷発生物質、及び前記化学式1で表示されるジスチリル化合物を含む電荷輸送物質を、結着樹脂などと共に溶媒に分散させて塗布することによって、感光層が得られる。前記単層型感光層の厚さは、例えば、約5〜50μmの範囲であることが望ましい。
電荷輸送物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質があるが、正孔輸送物質と電子輸送物質とを併用することが望ましい。特に、単層型感光層の場合にはさらにそうである。単層型感光体の場合、電荷輸送物質が電荷発生物質及び結着樹脂と共に分散された感光層を利用するため、電荷発生が感光層の内部で生じる特徴があるので、感光層は、正孔と電子いずれをも輸送できることが望ましいためである。
前記結着樹脂は、電気絶縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が望ましい。かかる高分子重合体は、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラル、ポリビニルホルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテックス、ポリウレタンなどを含むが、これらに限定されるものではない。かかる結着樹脂は、単独または2種類以上混合して利用できる。
単層型感光層中の電子輸送物質及び/又は正孔輸送物質を含む電荷輸送物質の含量は、例えば、感光層の総質量に対して10〜60質量%の範囲が望ましい。10質量%未満であれば、電荷輸送能が不十分であるため感度が足りず、残留電位が大きくなる傾向があるので望ましくなく、また60質量%を超えれば、感光層中の樹脂含量が少なくなって機械的強度が低下する傾向があるので望ましくない。
本発明の電子写真感光体で、積層型または単層型に関係なく、前記感光層には、結着樹脂と共に、可塑剤、表面改質剤、分散安定剤、酸化防止剤、光安定剤などの添加剤が含まれうる。
本発明で使われうる可塑剤は、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニルリン酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素などを含むが、これに限定されるものではない。
本発明で使われうる表面改質剤は、例えばシリコンオイル、フッ素樹脂などを含むが、これに限定されるものではない。
また、本発明の感光層中には、耐環境性や有害な光に対する安定性を向上させる目的で、酸化防止剤や光安定剤などの劣化防止剤が含まれうる。かかる目的で使われうる化合物の具体的な例は、例えば、トコフェロールなどのクロマノール誘導体及びそのエーテル化化合物またはエステル化化合物、ポリアリールアルカン化合物、ヒドロキノン誘導体とそのモノ及びジエーテル化化合物、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、硫化エーテル化合物、フェニレンジアミン誘導体、ホスホン酸エステル、亜燐酸エステル、フェノール化合物、立体障害構造のフェノール化合物、直鎖アミン化合物、環状アミン化合物、立体障害構造のアミン化合物などを含むが、これに限定されるものではない。
本発明の電子写真感光体において、前記導電性支持体と感光層との間には、接着性の向上、あるいは支持体からの電荷注入を阻止する目的で、中間層が設置されることもある。かかる中間層としては、例えば、アルミニウムの正極酸化層(アルマイト層)や、酸化チタン、酸化スズなどの金属酸化物粉末の樹脂分散層や、ポリビニルアルコール、カゼイン、エチルセルロース、ゼラチン、フェノール樹脂、ポリアミドなどの樹脂層などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記中間層の厚さは、例えば、約0.05〜5μmであることが望ましい。
また、本発明の電子写真感光体は、必要に応じて表面保護層をさらに備えてもよい。
前述した感光層を浸漬塗布法により形成する場合、前述した含量の電荷発生物質及び/又は電荷輸送物質などを結着樹脂に混合したものを、適当量の溶剤に溶解または分散した塗料を利用する。結着樹脂を溶解する溶剤は、結着樹脂の種類によって異なる。かかる有機溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノールなどのアルコール類や、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類や、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類や、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソルブなどのエーテル類や、メチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、t−ブチルアセテートなどのエステル類や、ジメチルスルホキシド、スルホン酸などのスルホキシド及びスルホン類や、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロメタン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素や、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類や、ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミンなどのアミン類などが挙げられる。積層型または単層型感光層を問わず、かかる溶剤は、隣接した層に影響を与えないことを選択することが望ましい。
本発明の電子写真感光体は、レーザプリンタ、コピー機、ファックスマシン、LEDプリンタなどの電子写真画像形成装置に統合されうる。
本発明の他の態様による電子写真画像形成装置は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ約690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を電荷発生物質として含み、また前記化学式1で表示されるジスチリル化合物を電荷輸送物質として含有する電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、前記電子写真感光体上に静電潜像を形成するために、前記帯電された電子写真感光体を画像化された光で照射する画像化光照射装置と、前記電子写真感光体上にトナー画像を形成するために、前記静電潜像をトナーで現像する現像ユニットと、画像受容体上に前記トナー画像を転写する転写装置と、を備える。すなわち、本発明の電子写真画像形成装置は、前述した本発明による電子写真感光体を備えたことを特徴とする。
図1は、本発明の電子写真感光体を備えた本発明の画像形成装置の一具現例を示す模式図である。
図1に示すように、図面番号1で表したものは、半導体レーザである。制御回路11により画像情報によって信号変調されたレーザ光は、放出後に補正光学系2を通じて平行化されて、回転多面鏡3により反射されて走査運動を行う。レーザ光は、走査レンズ4により本発明の電子写真感光体5の表面上に集光されて画像情報の露光を行う。電子写真感光体5は、帯電装置6によりあらかじめ帯電されているので、この露光により表面に静電潜像が形成され、次いで、現像ユニット7により可視画像化される。この可視画像は、転写装置8により紙などの画像受容体12に転写されて、定着装置10で定着されてプリント物として提供される。電子写真感光体5は、表面に残存する着色剤をクリーニング装置9により除去して反復して使われうる。一方、ここには、ドラム状の電子写真感光体が図示されているが、前述したようにシート状、ベルト状でありうる。
以下、実施例を通じて本発明の具体的な効果をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲がこれにより限定されるものではないということは言うまでもない。本実施例の記載で、“部”は、特に表示がない限り、“質量部”を意味する。
(製造例1)
特許文献3に開示された製造法によって合成したY型チタニルフタロシアニン2部とポリビニルブチラル樹脂(積水化学社製、“S−LEC BM−1”)1部を、イソプロピルアルコール5部と混合して、2本のロールミル(小平製作所製、R2型)で20分間混練処理した。加工後の分散体を100℃のオーブンで1時間乾燥させた後、粗粉砕してチップ状の固形分散体を得た。
特許文献3に開示された製造法によって合成したY型チタニルフタロシアニン2部とポリビニルブチラル樹脂(積水化学社製、“S−LEC BM−1”)1部を、イソプロピルアルコール5部と混合して、2本のロールミル(小平製作所製、R2型)で20分間混練処理した。加工後の分散体を100℃のオーブンで1時間乾燥させた後、粗粉砕してチップ状の固形分散体を得た。
図2及び図3は、それぞれこのサンプルの可視光線−赤外線吸収スペクトル及びX線回折スペクトル(Cu Kα線を利用)を表す。図2の吸収スペクトルは、前記固形分散体をエタノールに分散させた希薄分散液に対して測定したものであり、図3のX線スペクトルは、前記固形分散体のサンプルにCu Kα線を照射して得たものである。
図2に示すように、可視光線−赤外線吸収スペクトルで約780nm近辺の波長で最大吸収ピークを有し、また約700nm近辺の波長で前記最大吸収ピークの約70%の強度を有する副吸収ピークを確認できる。また、このチタニルフタロシアニン結晶は、約800nm以上の波長では吸収ピークを有しないということが分かる。
図3のX線回折スペクトルを参照すれば、前記チタニルフタロシアニン結晶は、約9.2°、約14.5°、約18.1°、約24.1°及び約27.3°近辺のブラッグ角(2θ)で明瞭な回折ピークを表すということが分かる。
(実施例1)
陽極酸化処理を行った直径30mmのアルミニウムドラム上に、製造例1で得た固形分散体4部をエタノール96部に溶解して得た塗布液をリングコート法で塗布して乾燥して、厚さ0.4μmの電荷発生層を形成した。
陽極酸化処理を行った直径30mmのアルミニウムドラム上に、製造例1で得た固形分散体4部をエタノール96部に溶解して得た塗布液をリングコート法で塗布して乾燥して、厚さ0.4μmの電荷発生層を形成した。
その上に、ポリカーボネートZ樹脂(三菱ガス化学社製、“Iupilon Z−200”)60部と、下記ジスチリル化合物1を40部とをクロロホルム300部に溶解した溶液を前記電荷発生層上に塗布し、100℃で1時間乾燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して積層型の電子写真感光体を得た。
(実施例2)
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記ジスチリル化合物2を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記ジスチリル化合物2を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
(実施例3)
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記ジスチリル化合物3を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記ジスチリル化合物3を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
(比較例1)
Y型チタニルフタロシアニン2部とポリビニルブチラル樹脂(積水化学社製、“S−LEC BM−1”)1部をエタノール17部と共にサンドミルで1時間分散した。得られた分散液を攪拌しつつエタノールを積荷して固形分4%の塗布液を得た。この塗布液を実施例1と同じアルミニウムドラム上にリングコート法を利用して塗布して乾燥して、厚さ約0.4μmの電荷発生層を形成した。
Y型チタニルフタロシアニン2部とポリビニルブチラル樹脂(積水化学社製、“S−LEC BM−1”)1部をエタノール17部と共にサンドミルで1時間分散した。得られた分散液を攪拌しつつエタノールを積荷して固形分4%の塗布液を得た。この塗布液を実施例1と同じアルミニウムドラム上にリングコート法を利用して塗布して乾燥して、厚さ約0.4μmの電荷発生層を形成した。
前記電荷発生層上に実施例1と同様にして電荷輸送層を形成することによって、積層型の電子写真感光体を得た。これは、基本的に特開2000−239236号公報に開示された電子写真感光体によるものである。
図4及び図5は、それぞれ比較例1〜3で利用されたY型チタニルフタロシアニンの可視光線−赤外線吸収スペクトル及びX線回折スペクトル(Cu Kα線を利用)を表す。
これらをそれぞれ図2及び図3と比較すれば、可視光線−赤外線吸収パターン及びX線回折パターンが確実に差があるということが分かる。すなわち、本比較例のように、十分な応力下での結晶変形処理なしに通常的な従来の方法のようにボールミルを利用して電荷発生層用の分散液を製造する場合、加えられた応力が十分でないため、原料として使われたY型チタニルフタロシアニン結晶の結晶状態がそのまま維持されると推定される。
(比較例2)
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記スチルベン化合物7を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
前記ジスチリル化合物1の代わりに下記スチルベン化合物7を利用した点を除いては、実施例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
(比較例3)
前記ジスチリル化合物1の代わりに前記スチルベン化合物7を利用した点を除いては、比較例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
前記ジスチリル化合物1の代わりに前記スチルベン化合物7を利用した点を除いては、比較例1と同じ方法で積層型の電子写真感光体を得た。
(電子写真特性)
前記実施例及び比較例で得た各感光体の電子写真特性を、ドラム感光体静電特性評価装置(QEA社製、“PDT−2000”)を利用して温度23℃及び湿度50%の条件で次のように測定した。
前記実施例及び比較例で得た各感光体の電子写真特性を、ドラム感光体静電特性評価装置(QEA社製、“PDT−2000”)を利用して温度23℃及び湿度50%の条件で次のように測定した。
コロナ電圧−7.5kV及び帯電器と感光体の相対速度100mm/secの条件で各感光体を帯電し、その直後に波長780nmの単色光を露光エネルギー0〜5mJ/m2の範囲内で変化させつつ前記感光体に照射した。露光後の前記感光体の表面電位値を記録することによって、エネルギー対表面電位の関係を測定した。ここで、光を照射しない場合の表面電位をV0[V]、5mJ/m2の露光後の電位をVi[V]と表示した。また、V0が1/2に減衰するのに必要なエネルギーをE1/2[mJ/m2]と表示した。次いで、同じ条件で帯電、露光後、波長660nm及び露光エネルギー50mJ/m2の除電光を照射するサイクルを200サイクル反復した後の電気特性を前述のように記録して、初期特性からの変化を照射することによって反復安定性を評価した。測定結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例1〜3の感光体の場合には、比較例1〜3の感光体の場合より残留電位Viが小さく、E1/2感度が良好であった。また、200サイクル終了後にも、実施例1〜3の感光体の場合には、比較例1〜3の感光体の場合と比較するとき、残留電位Viがほとんど上昇せず、E1/2感度もほとんど低下しなかった。したがって、電荷発生物質として前述した新たな結晶型の高感度のチタニルフタロシアニン結晶と、電荷輸送物質としてジスチリル化合物との組み合わせを利用した実施例1〜3の感光体は、比較例1〜3の感光体に比べて感度と反復安定性とに優れたことが証明された。特に、本発明による電子写真感光体は、特開2000−239236号公報に開示された電子写真感光体による比較例1の電子写真感光体と比較するとき、E1/2感度は少し良好であるが、200サイクル終了後の帯電電位Viが少し上昇するから反復帯電安定性にはるかに優れたということが分かる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、電子写真画像形成装置関連の技術分野に適用可能である。
Claims (22)
- 前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、
前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれている
ことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さないことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で、明瞭なピークを表すことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を、アルコール系溶媒を利用して混練処理することによって得られたことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 導電性支持体と、前記導電性支持体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、前記感光層は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶と、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物と、を含む電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
前記電子写真感光体上に静電潜像を形成するために、前記帯電された電子写真感光体を画像化された光で照射する画像化光照射装置と、
前記電子写真感光体上にトナー画像を形成するために、前記静電潜像をトナーで現像する現像ユニットと、
画像受容体上に前記トナー画像を転写する転写装置と、
を備えることを特徴とする、電子写真画像形成装置。
- 前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であることを特徴とする、請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
- 前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、
前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれている
ことを特徴とする、請求項8に記載の電子写真画像形成装置。 - 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さないことを特徴とする、請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
- 前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で明瞭なピークを表すことを特徴とする、請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
- 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nm以上の波長で吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を、アルコール系溶媒を利用して混練処理することによって得られたことを特徴とする、請求項8に記載の電子写真画像形成装置。
- 導電性支持体と、
前記導電性支持体上に形成された感光層と、
を備える電子写真感光体であって、
前記感光層は、チタニルフタロシアニン結晶と、下記化学式1で表示されるジスチリル化合物と、を含むことを特徴とする、電子写真感光体。
前記チタニルフタロシアニン結晶は、可視光線−赤外線吸収スペクトルで800nmの波長で吸収ピークを有する原料チタニルフタロシアニンとアルコール系溶媒との混合物を、格子シンメトリの変形に十分な剪断応力下で混練処理することによって得られたものである。 - 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで780nm±10nmの波長で最大吸収ピークを有し、かつ690nm±10nmで前記最大吸収ピークの3/4以下の強度を有する副吸収ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶であることを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記混合物は、高分子結着樹脂を含むことを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する単層型感光層であることを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とを備える積層型であり、
前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記電荷発生層に含まれており、
前記ジスチリル化合物は、電荷輸送層に含まれている
ことを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。 - 前記チタニルフタロシアニン結晶は、前記可視光線−赤外線吸収スペクトルで、800nm以上の波長に吸収ピークを有さないことを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。
- 前記チタニルフタロシアニン結晶は、X線回折スペクトルで9.2°,14.5°,18.1°,24.1°及び27.3°(いずれも±0.2°の誤差を含む)のブラッグ角(2θ)で明瞭なピークを表すことを特徴とする、請求項15に記載の電子写真感光体。
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