JP2007218268A - ロックアップクラッチのスリップ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スリップ領域において、アクセルペダルの踏み込み時におけるオーバーシュートを許容しながら、ハンチングを確実に防止できるロックアップクラッチのスリップ制御装置を提供する。
【解決手段】車両の運転状態から第1目標値を設定し、ロックアップクラッチの実スリップ量が第1目標値を超えた時、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定する。実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには実スリップ増加率より低い増加率で上昇し、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには第1目標値に漸近する第2目標値に目標値を更新する。実スリップ量が第1目標値を超えた後、第1目標値まで低下した時に目標値を第1目標値に戻す。
【選択図】 図4
【解決手段】車両の運転状態から第1目標値を設定し、ロックアップクラッチの実スリップ量が第1目標値を超えた時、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定する。実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには実スリップ増加率より低い増加率で上昇し、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには第1目標値に漸近する第2目標値に目標値を更新する。実スリップ量が第1目標値を超えた後、第1目標値まで低下した時に目標値を第1目標値に戻す。
【選択図】 図4
Description
本発明はロックアップクラッチのスリップ制御装置、すなわちトルクコンバータの入力側と出力側とを機械的に連結するロックアップクラッチのスリップ制御に関する。
従来、エンジンと自動変速機との間にトルクコンバータを搭載した車両が広く用いられている。トルクコンバータにはその入力側と出力側とを機械的に連結するロックアップクラッチが設けられている。ロックアップクラッチのロックアップ状態と解放状態の中間領域において、エンジン回転数とタービン回転数の回転数差が略一定の値となるようにロックアップクラッチのアプライ側油室とリリース側油室の差圧を制御しながら、入力側と出力側とをすべらせるスリップ制御が実施されている。
ロックアップクラッチのスリップ制御は、一般に車両の運転状態(例えば車速、スロットル開度など)に応じて目標値を設定し、実スリップ量が目標値に近づくようにロックアップクラッチの作動量を制御する。実際には、コントロールバルブへ電気信号を入力し、それによってアプライ側油室またはリリース側油室の油圧を増圧または減圧させ、クラッチピストンが作動することで係合力が変化し、スリップ量が変化する。ところが、アプライ側油室またはリリース側油室への油圧の応答遅れやフィードバック制御の特性などによって、コントロールバルブへの指令信号の入力からロックアップクラッチの係合力が変化するまでの間に応答遅れが存在する。
図5は、スリップ領域内でアクセルペダルをステップ的に踏み込んだ場合に、トルクコンバータの入力側回転速度(エンジン回転数)と出力側回転速度(タービン回転数)との回転速度差(スリップ量)の時間変化を示したものである。
時刻t1でアクセルペダルをステップ的に踏み込むと、スロットル開度が0からθ1にステップ的に変化し、目標スリップ量も0からN1へとステップ的に変化する。しかし、応答遅れのために実スリップ量は遅れて上昇し、時刻t2で実スリップ量が目標スリップ量を超えた後、大きく上回るオーバーシュートが発生することがある。オーバーシュートの発生後、目標スリップ量に近づくように実スリップ量を低下させるが、ロックアップクラッチの応答遅れのために、実スリップ量が目標スリップ量を下回るアンダーシュートが発生することがある。このようにハンチングが発生することで、スロットル開度が一定であるにも拘わらずエンジン回転数が安定せず、タコメータの針振れやエンジン異音などの違和感が発生するという問題があった。
時刻t1でアクセルペダルをステップ的に踏み込むと、スロットル開度が0からθ1にステップ的に変化し、目標スリップ量も0からN1へとステップ的に変化する。しかし、応答遅れのために実スリップ量は遅れて上昇し、時刻t2で実スリップ量が目標スリップ量を超えた後、大きく上回るオーバーシュートが発生することがある。オーバーシュートの発生後、目標スリップ量に近づくように実スリップ量を低下させるが、ロックアップクラッチの応答遅れのために、実スリップ量が目標スリップ量を下回るアンダーシュートが発生することがある。このようにハンチングが発生することで、スロットル開度が一定であるにも拘わらずエンジン回転数が安定せず、タコメータの針振れやエンジン異音などの違和感が発生するという問題があった。
このような応答遅れに対応するため、特許文献1では、目標スリップ量を一定に設定せず、目標スリップ量が基本目標スリップ量(固定値)に近づくにつれて小さくなる変化率で接近するように可変の目標スリップ量を設定し、実スリップ量を徐々に基本目標スリップ量に近づける方法が開示されている。
アクセルペダルを徐々に踏み込む場合のようにスロットル開度の変化が比較的緩やかな場合には、実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは可能であるが、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ際には実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは困難であり、オーバーシュートを回避することが難しい。このように、一旦オーバーシュートが発生すると、特許文献1のように基本目標スリップ量に近づくにつれて小さくなる変化率で接近するように可変の目標スリップ量を設定しても、ハンチングを確実に防止できるとは限らない。
アクセルペダルを徐々に踏み込む場合のようにスロットル開度の変化が比較的緩やかな場合には、実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは可能であるが、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ際には実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは困難であり、オーバーシュートを回避することが難しい。このように、一旦オーバーシュートが発生すると、特許文献1のように基本目標スリップ量に近づくにつれて小さくなる変化率で接近するように可変の目標スリップ量を設定しても、ハンチングを確実に防止できるとは限らない。
特許文献2では、車両の走行状態から所定スリップ量を決定するとともに、所定スリップ量と実スリップ量との間に目標スリップ量を設け、実スリップ量が目標スリップ量に達すると、目標スリップ量を所定スリップ量に近づくように更新することで、所定スリップ量に段階的に収束させる制御装置が提案されている。
特許文献2の場合も、実スリップ量が目標スリップ量に追従できることを前提としているが、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ際には実スリップ量が所定スリップ量に対してオーバーシュートしやすく、この場合には実スリップ量と目標スリップ量との偏差が大きくなるため、続いてアンダーシュートが発生しやすい。そのため、特許文献1と同様にハンチングが発生する可能性がある。
特許文献2の場合も、実スリップ量が目標スリップ量に追従できることを前提としているが、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ際には実スリップ量が所定スリップ量に対してオーバーシュートしやすく、この場合には実スリップ量と目標スリップ量との偏差が大きくなるため、続いてアンダーシュートが発生しやすい。そのため、特許文献1と同様にハンチングが発生する可能性がある。
特許文献3では、加速スリップ領域において、スロットル開度の変化に基づき、目標スリップ量が変更された場合に、所定の遅れ量をもってロックアップクラッチの作動量を変化させる制御装置が開示されている。
しかし、ロックアップクラッチの油圧の応答遅れは個々のロックアップクラッチによって異なるので、特許文献3のように一定の遅れ量を設定したからといってハンチングを防止できるとは限らない。また、この場合も実スリップ量が目標スリップ量に追従できることを前提としているため、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時には実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは困難であり、ハンチングが発生する可能性がある。
特開平8−28681号公報
特開2002−106708号公報
特開2004−308834号公報
しかし、ロックアップクラッチの油圧の応答遅れは個々のロックアップクラッチによって異なるので、特許文献3のように一定の遅れ量を設定したからといってハンチングを防止できるとは限らない。また、この場合も実スリップ量が目標スリップ量に追従できることを前提としているため、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時には実スリップ量を目標スリップ量に追従させることは困難であり、ハンチングが発生する可能性がある。
本発明の目的は、スリップ領域において、アクセルペダルの踏み込み時におけるオーバーシュートを許容しながら、ハンチングを確実に防止できるロックアップクラッチのスリップ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、入力側と出力側とを機械的に連結するロックアップクラッチを備えたトルクコンバータを有する車両に適用され、上記車両の運転状態が加速スリップ領域内にあるとき、ロックアップクラッチの実スリップ量を目標値に近づけるよう制御するロックアップクラッチのスリップ制御装置において、上記車両の運転状態から第1目標値を設定し、第1目標値を目標値とする第1目標値設定手段と、上記ロックアップクラッチの実スリップ量が上記第1目標値を超えた時、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定する実スリップ量判定手段と、上記実スリップ量判定手段により実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには実スリップ増加率より低い増加率で上昇し、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには第1目標値に向かって漸近する第2目標値に目標値を更新する第2目標値更新手段と、上記実スリップ量が上記第1目標値を超えた後、上記第1目標値まで低下した時に上記目標値を上記第1目標値に戻す目標値復帰手段と、を備えたことを特徴とするロックアップクラッチのスリップ制御装置を提供する。
スリップ領域において、アクセルペダルをステップ的に踏み込むと、運転状態に応じて設定される目標スリップ量(第1目標値)もそれに応じてステップ的に上昇する。ロックアップクラッチには必ず応答遅れがあるので、実スリップ量が目標スリップ量(第1目標値)に追従できず、オーバーシュートが発生しやすい。ここで、本発明では、オーバーシュート後の実スリップ量がさらに増加傾向にあるのかどうかを判定する。もし、実スリップ量が増加傾向にあると判定された場合には、目標スリップ量を第1目標値のまま維持すると、実スリップ量と目標値との偏差がさらに増大するので、急激に実スリップ量を減少させようとフィードバック制御され、次にアンダーシュートが発生する(ハンチングを起こす)可能性がある。そのため、目標スリップ量を実スリップ増加率より低い増加率で上昇する第2目標値に更新する。つまり、実スリップ量が増加傾向にある場合には、無理に減少方向に制御せず、実スリップ量の増加率が鈍るように制御する。やがて実スリップ量が減少傾向に転じれば、第2目標値を第1目標値に向かって漸近するように更新する。具体的には、第2目標値を一定の時間勾配で低下するように設定してもよいし、実スリップ量の減少率より低い減少率となるように設定してもよい。この時間勾配または減少率は、ロックアップクラッチの応答遅れを考慮して、指令信号に対してロックアップクラッチが追従できる程度の勾配とするのがよい。これによって、実スリップ量は当初の第1目標値を下回る(アンダーシュートする)ことなく、第1目標値になだらかに収束する。やがて、実スリップ量が第1目標値まで低下すれば、目標値を第1目標値に戻し、本制御を終了する。
運転状態から決定される固定の第1目標値に対して、可変の第2目標値を設定する点で、本発明は特許文献1と共通しているが、実スリップ量が第1目標値を超えてオーバーシュートした時に、実スリップ量が増加傾向であるか、それとも減少傾向であるかによって、第2目標値の設定を変えた点を特徴としている。すなわち、特許文献1では、目標スリップ量が基本目標スリップ量(固定値)に近づくにつれて小さくなる変化率で接近させるようにしたが、一旦オーバーシュートが発生すると、実スリップ量と目標値との偏差が大きくなるため、上記のような可変の目標値を設定してもハンチング防止効果が低い。本発明では実スリップ量が増加傾向である場合には、実スリップ増加率より低い増加率で上昇する第2目標値に更新し、実スリップ量が減少傾向に転じれば、第1目標値に向かって漸近する第2目標値に更新する。そのため、実スリップ量と目標値との偏差が大きくならず、実スリップ量を第1目標値に向かってなだらかに収束させることができる。つまり、オーバーシュートは許容しても、ハンチングを確実に防止できる。
以上のように、本発明では、実スリップ量が第1目標値に対してオーバーシュートした場合に、実スリップ量を第1目標値に向かって無理に近づけるのではなく、実スリップ量の動きに応じてオーバーシュートを抑制し、やがて減少傾向に転じれば徐々に第1目標値へ近づけるので、オーバーシュートを許容しながらもハンチングを確実に防止できる。その結果、スロットル開度が一定であるにも拘わらずエンジン回転数が安定せず、違和感が発生するという従来の問題を解決できる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1は本発明にかかるロックアップクラッチを含む車両の駆動系の概略図である。
この車両は、エンジン1と、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ2と、遊星歯車装置などを有する自動変速機3とを備える。トルクコンバータ2は、入力側のポンプインペラ2a,出力側のタービンランナ2bおよびステータ2cを備えており、ポンプインペラ2aとタービンランナ2bとの間に両者を機械的に係脱するロックアップクラッチ4が設けられている。ポンプインペラ2aはエンジン1の出力軸1aと連結されており、タービンランナ2bは自動変速機3の入力軸3aと連結されている。ロックアップクラッチ4の図中右側にはアプライ側油室4aが、左側にはリリース側油室4bがそれぞれ設けられ、これら油室4a,4bの油圧が油圧制御装置5によって制御される。油圧制御装置5は複数 (ここでは3個)のソレノイドバルブ6a,6b,6cを備えており、これらソレノイドバルブ6a,6b,6cは電子制御装置であるコントローラ7からの指令信号によってロックアップクラッチ4への油圧を制御する。
この車両は、エンジン1と、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータ2と、遊星歯車装置などを有する自動変速機3とを備える。トルクコンバータ2は、入力側のポンプインペラ2a,出力側のタービンランナ2bおよびステータ2cを備えており、ポンプインペラ2aとタービンランナ2bとの間に両者を機械的に係脱するロックアップクラッチ4が設けられている。ポンプインペラ2aはエンジン1の出力軸1aと連結されており、タービンランナ2bは自動変速機3の入力軸3aと連結されている。ロックアップクラッチ4の図中右側にはアプライ側油室4aが、左側にはリリース側油室4bがそれぞれ設けられ、これら油室4a,4bの油圧が油圧制御装置5によって制御される。油圧制御装置5は複数 (ここでは3個)のソレノイドバルブ6a,6b,6cを備えており、これらソレノイドバルブ6a,6b,6cは電子制御装置であるコントローラ7からの指令信号によってロックアップクラッチ4への油圧を制御する。
コントローラ7には、エンジン回転数、タービン回転数、車速、スロットル開度(アクセル開度)などの車両の運転信号が入力されており、これら入力信号と予め設定されたデータおよびプログラムとに基づいてソレノイドバルブ6a〜6cをフィードバック制御している。例えば、ソレノイドバルブ6a〜6cはアプライ圧/リリース圧の切替用、ソレノイドバルブ6bはスリップ制御用、ソレノイドバルブ6cは加速スリップ/減速スリップの切替用として用いることができる。なお、ソレノイドバルブの機能は上記に限るものではなく、別の機能を持つソレノイドバルブを追加してもよい。
図2は、コントローラ7に設定されているスリップ領域判定マップの一例である。
車速とスロットル開度とに基づいて、ロックアップ領域と解放領域との間に、加速スリップ領域と減速スリップ領域とが設定されている。ここでは、減速スリップ領域は、スロットル開度がほぼ全閉で、かつ所定車速以上の領域であり、エンジンのフューエルカット制御の領域とほぼ等しく設定されている。加速スリップ領域は、減速スリップ領域とほぼ同車速領域でかつ減速スリップ領域より高いスロットル開度領域に設定されている。
車速とスロットル開度とに基づいて、ロックアップ領域と解放領域との間に、加速スリップ領域と減速スリップ領域とが設定されている。ここでは、減速スリップ領域は、スロットル開度がほぼ全閉で、かつ所定車速以上の領域であり、エンジンのフューエルカット制御の領域とほぼ等しく設定されている。加速スリップ領域は、減速スリップ領域とほぼ同車速領域でかつ減速スリップ領域より高いスロットル開度領域に設定されている。
ここで、上記ロックアップクラッチのスリップ制御方法の一例を図3を参照して説明する。
図3は、スリップ領域内でアクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時のロックアップクラッチ4のスリップ量、つまりトルクコンバータ2の入力側回転速度(エンジン回転数)と出力側回転速度(タービン回転数)との回転速度差の時間変化を示したものである。
スリップ領域内においてアクセルペダルをステップ的に踏み込むと、時刻t1でスロットル開度が0からθ1にステップ的に変化し、目標スリップ量である第1目標値も一点鎖線で示すように0からN1へとステップ的に変化する。第1目標値は運転状態(車速とスロットル開度)から一義的に決定される固定値であり、時間によって変化するものではない。上記のように目標スリップ量が変化した時、応答遅れのために、実スリップ量は実線で示すように遅れて上昇し、時刻t2以後、実スリップ量が第1目標値を超えるオーバーシュートが発生する。そこで、本発明では、時刻t2で実スリップ量が第1目標値を超えた後、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定し、実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには、一点鎖線で示すように実スリップ増加率より低い増加率で上昇する第2目標値に目標値を更新する。一方、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには、一点鎖線で示すように一定の時間勾配で低下する第2目標値に更新する。
このように第1目標値と第2目標値とを用いてスリップ制御することで、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時、オーバーシュートは発生してもアンダーシュートを確実に防止することができ、ハンチングの発生を防止できる。そのため、スロットル開度が一定であるにも拘わらずエンジン回転数が安定せず、違和感(タコメータの針振れやエンジン異音)が発生するという問題を解消できる。
図3は、スリップ領域内でアクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時のロックアップクラッチ4のスリップ量、つまりトルクコンバータ2の入力側回転速度(エンジン回転数)と出力側回転速度(タービン回転数)との回転速度差の時間変化を示したものである。
スリップ領域内においてアクセルペダルをステップ的に踏み込むと、時刻t1でスロットル開度が0からθ1にステップ的に変化し、目標スリップ量である第1目標値も一点鎖線で示すように0からN1へとステップ的に変化する。第1目標値は運転状態(車速とスロットル開度)から一義的に決定される固定値であり、時間によって変化するものではない。上記のように目標スリップ量が変化した時、応答遅れのために、実スリップ量は実線で示すように遅れて上昇し、時刻t2以後、実スリップ量が第1目標値を超えるオーバーシュートが発生する。そこで、本発明では、時刻t2で実スリップ量が第1目標値を超えた後、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定し、実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには、一点鎖線で示すように実スリップ増加率より低い増加率で上昇する第2目標値に目標値を更新する。一方、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには、一点鎖線で示すように一定の時間勾配で低下する第2目標値に更新する。
このように第1目標値と第2目標値とを用いてスリップ制御することで、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだ時、オーバーシュートは発生してもアンダーシュートを確実に防止することができ、ハンチングの発生を防止できる。そのため、スロットル開度が一定であるにも拘わらずエンジン回転数が安定せず、違和感(タコメータの針振れやエンジン異音)が発生するという問題を解消できる。
上記説明では、時刻t2後、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたとき、一定の時間勾配で低下する第2目標値に更新したが、これに限るものではなく、実スリップ量の減少率より低い減少率となるように第2目標値を更新してもよいし、その他の方法を用いてもよい。要するに、アンダーシュートが発生しないように、第2目標値を徐々に第1目標値へ近づければよい。
図4は本発明にかかるロックアップクラッチのスリップ制御方法の一例の流れを示す。
スリップ制御がスタートすると、まず運転状態が加速スリップ領域であるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、例えば図2に示すスリップ領域判定マップによって簡単に判定できる。加速スリップ領域でない場合には、後述のスリップ制御を実施せず、スリップ目標なし(ステップS2)としてリターンする。
スリップ制御がスタートすると、まず運転状態が加速スリップ領域であるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、例えば図2に示すスリップ領域判定マップによって簡単に判定できる。加速スリップ領域でない場合には、後述のスリップ制御を実施せず、スリップ目標なし(ステップS2)としてリターンする。
一方、加速スリップ領域である場合には、続いて第2目標値が第1目標値以上であるかどうかを判定する(ステップS3)。この第2目標値は、図4に示す制御サイクルの前回の第2目標値であり、第1目標値は運転状態から決定される固定値である。前回の第2目標値<第1目標値である場合には、今回の第2目標値=第1目標値とし(ステップS4)、リターンする。本スリップ制御は、実スリップ量が第1目標値を超えた場合、つまりオーバーシュートした場合の制御であるから、第1目標値を超えない範囲では、従来と同様に第1目標値を目標値としてスリップ制御を実施すればよい。
第2目標値≧第1目標値である場合には、続いて実スリップ量が第1目標値を超えたかどうかを判定する(ステップS5)。実スリップ量≦第1目標値であれば、ステップS4と同様に、第2目標値=第1目標値としてリターンする。つまり、後述するステップS6〜S8によって第2目標値を更新した場合に、実スリップ量が第1目標値以下になれば、第1目標値に戻すことを意味する。
第2目標値≧第1目標値である場合には、続いて実スリップ量が第1目標値を超えたかどうかを判定する(ステップS5)。実スリップ量≦第1目標値であれば、ステップS4と同様に、第2目標値=第1目標値としてリターンする。つまり、後述するステップS6〜S8によって第2目標値を更新した場合に、実スリップ量が第1目標値以下になれば、第1目標値に戻すことを意味する。
実スリップ量>第1目標値であれば、続いて実スリップ量が増加傾向にあるかどうかを判定する(ステップS6)。この判定は、例えば前回の実スリップ量と今回の実スリップ量との差が正か負かで判定できる。実スリップ量が増加傾向であれば、第2目標値を実スリップ量の増加率より低い増加率で上昇させる(ステップS7)。つまり、第2目標値の1サイクル当たりの増加量を実スリップの1サイクル当たりの増加量より低い値(正の値)に設定する。例えば、次式のようにして第2目標値を決定できる。
第2目標値=(前回の第2目標値)+(前回と今回の実スリップ量の差)−K1
ここで、K1とは実スリップ量に対して第2目標値を低くする量を規定するための収束定数である。
第2目標値=(前回の第2目標値)+(前回と今回の実スリップ量の差)−K1
ここで、K1とは実スリップ量に対して第2目標値を低くする量を規定するための収束定数である。
一方、ステップS6の判定において実スリップ量が一定または減少傾向であれば、第2目標値を一定時間勾配で第1目標に向かって低下させる(ステップS8)。第2目標値は、例えば次式のようにして決定できる。
第2目標値=(前回の第2目標値)−K2
ここで、K2とは第2目標値の低下勾配を規定するための収束定数であり、実スリップ量が第2目標値に確実に追従でき、かつ第1目標値に対してアンダーシュートを起こさせない緩い勾配に設定されている。
上記K1とK2とは個別の値を設定してもよいし、同じ値としてもよい。
第2目標値=(前回の第2目標値)−K2
ここで、K2とは第2目標値の低下勾配を規定するための収束定数であり、実スリップ量が第2目標値に確実に追従でき、かつ第1目標値に対してアンダーシュートを起こさせない緩い勾配に設定されている。
上記K1とK2とは個別の値を設定してもよいし、同じ値としてもよい。
本発明における第1目標値は、運転状態(例えばスロットル開度)のレベルに応じて決定される値としてもよいし、運転状態のレベルに関係なく常に一定値(例えば50rpm)としてもよい。つまり、加速スリップ状態を検出すれば、第1目標値を一定値に固定してもよい。
上記説明では、実スリップ量が第1目標値以下の場合、つまりオーバーシュートしていない場合には、従来と同様に第1目標値を目標値としてスリップ制御を実施するとしたが、この場合に、特許文献1または2に記載のように第1目標値に向かってゆるやかに上昇する別の目標値を設けてもよいし、特許文献3のように所定の遅れ量をもって第1目標値に近づけても良い。いずれにしても、オーバーシュートが発生しなければハンチングも起こらないので、第1目標値に近づけるための制御は任意に選択できる。
上記説明では、実スリップ量が第1目標値以下の場合、つまりオーバーシュートしていない場合には、従来と同様に第1目標値を目標値としてスリップ制御を実施するとしたが、この場合に、特許文献1または2に記載のように第1目標値に向かってゆるやかに上昇する別の目標値を設けてもよいし、特許文献3のように所定の遅れ量をもって第1目標値に近づけても良い。いずれにしても、オーバーシュートが発生しなければハンチングも起こらないので、第1目標値に近づけるための制御は任意に選択できる。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
3 自動変速機
4 ロックアップクラッチ
4a アプライ側油室
4b リリース側油室
5 油圧制御装置
6a〜6c ソレノイドバルブ
7 コントローラ
2 トルクコンバータ
3 自動変速機
4 ロックアップクラッチ
4a アプライ側油室
4b リリース側油室
5 油圧制御装置
6a〜6c ソレノイドバルブ
7 コントローラ
Claims (1)
- 入力側と出力側とを機械的に連結するロックアップクラッチを備えたトルクコンバータを有する車両に適用され、上記車両の運転状態が加速スリップ領域内にあるとき、ロックアップクラッチの実スリップ量を目標値に近づけるよう制御するロックアップクラッチのスリップ制御装置において、
上記車両の運転状態から第1目標値を設定し、第1目標値を目標値とする第1目標値設定手段と、
上記ロックアップクラッチの実スリップ量が上記第1目標値を超えた時、実スリップ量が増加傾向にあるか否かを判定する実スリップ量判定手段と、
上記実スリップ量判定手段により実スリップ量が増加傾向にあると判定されたときには実スリップ増加率より低い増加率で上昇し、実スリップ量が減少傾向にあると判定されたときには第1目標値に向かって漸近する第2目標値に目標値を更新する第2目標値更新手段と、
上記実スリップ量が上記第1目標値を超えた後、上記第1目標値まで低下した時に上記目標値を上記第1目標値に戻す目標値復帰手段と、を備えたことを特徴とするロックアップクラッチのスリップ制御装置。
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