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JP2007214495A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP2007214495A
JP2007214495A JP2006035148A JP2006035148A JP2007214495A JP 2007214495 A JP2007214495 A JP 2007214495A JP 2006035148 A JP2006035148 A JP 2006035148A JP 2006035148 A JP2006035148 A JP 2006035148A JP 2007214495 A JP2007214495 A JP 2007214495A
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Koichi Kijiro
耕一 木城
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】ゲート幅方向の各位置における閾値電圧をばらつかせることなく、基板浮遊効果を抑制することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】支持基板11aとBOX層11bとSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極14と、SOI層11cにおけるゲート電極14端下の領域に形成された第1導電型の低濃度領域15bと、ゲート電極14下であってSOI層11cにおける低濃度領域15bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型の高濃度領域15aと、SOI層11cにおける高濃度領域15a及び低濃度領域15bを挟む一対の領域に形成され、第2導電型のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
【選択図】図1

Description

本本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、特に半導体基板にSOI(Silicon On Insulator)基板を用いた半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
従来、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いて作成された半導体装置が存在する。SOI基板とは、例えばシリコン基板などの支持基板と、支持基板上に形成された絶縁膜と、絶縁膜上に形成されたシリコン膜とを有する半導体基板である。なお、以下では、支持基板上の絶縁膜を埋込み酸化膜又はBOX(Buried Oxide)層と言い、BOX層上のシリコン膜をシリコン薄膜又はSOI層と言う。
SOI基板を用いて作成した半導体装置としては、例えばMOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が存在する。以下、これをSOI−MOSFETという。また、SOI−MOSFETと区別するために、バルクの半導体基板を用いて作成したMOSFETを、以下、bulk−MOSFETという。
SOI−MOSFETは、より低い電圧での動作や周辺素子からのクロストークノイズの排除などが可能である。このため、低消費電力化、高集積化、多機能化及び高速化などが要求される分野において特に注目されている。また、より薄いSOI基板をSOI層に用いることで、導通時にゲート電極下のボディ領域全体が空乏化される、いわゆる完全空乏(Fully Depletion:以下、FDという)型のSOI−MOSFETを実現することが可能である。このようなFD型のSOI−MOSFETは、SOI層とBOX層との接合面付近で発生するホットキャリアによる基板浮遊効果(キンク効果とも言う)を抑制することが可能である。
なお、ホットキャリアは、ソース又はドレインとボディ領域との接合領域で最も発生しやすい。これは、ソース/ドレインとボディ領域との接合界面付近に電界が集中しやすいためである。このような問題を解決するために、従来では、ゲート下を挟む領域にソース/ドレインよりも不純物濃度が低い拡散領域、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)を設ける構造や、ゲートのエッジ付近にボディ領域の導電型と逆の導電型を有する不純物を局所的に注入(カウンタドープ)することでゲートエッジ下にチャネル濃度が低い領域を形成する、いわゆるHaloイオン注入法などが用いられていた。これらの構造や方法によれば、ソース/ドレインとボディ領域との接合界面付近に形成される電界を緩和することができるため、ホットキャリアの発生を抑制することが可能となる。
また、SOI−MOSFETにおける基板浮遊効果は、特にゲート長が短い領域、言い換えれば、ソース・ドレイン間のチャネルが形成される領域(以下、チャネル形成領域という)が短い領域(これを短チャネル領域という)で顕著に現れる。これは、短チャネル領域ではソース・ドレイン間で形成される電界が強くなり、この結果、ホットキャリアが多く発生するためである。このような現象を、短チャネル効果(Short Channel Effect)という。短チャネル効果によりホットキャリアが多く発生すると、SOI−MOSFETにおける基板浮遊効果を抑制しきれなくなり、結果、SOI−MOSFETの閾値電圧が低下するという問題が発生する。
なお、参考として、例えば以下に示す特許文献1には、短チャネル領域においてゲート長がばらつくことで閾値電圧が位置ごとに変化することを抑制する方法が開示されている。この従来技術では、第1導電型のウェル領域を有するバルクの半導体基板上に、ゲート電極のパターンを反転させた、いわゆる抜きパターンの絶縁膜(以下、ダミーゲートと言う)を形成する。言い換えれば、第1導電型のチャネル形成領域上に開口を有するダミーゲートを半導体基板上に形成する。次に、このダミーゲートをマスクとしつつ、半導体基板表面に対して一定の斜め方向から第1導電型と逆極性である第2導電型の不純物を注入することで、ゲートのエッジ付近にチャネル形成領域の導電型と逆の導電型を有する不純物を局所的にカウンタドープする。これにより、チャネル形成領域の端部にチャネル濃度が低いカウンタドープ領域が形成される。この際、イオン注入角度は、逆極性(第2導電型)の不純物が注入されるソース側の領域とドレイン側の領域とが重ならないように設定される。
この従来技術によれば、ダミーゲートにおける開口長(ゲート長方向の幅)が広い部分、すなわちゲート長が長い部分では、カウンタドープ領域が広く形成される。一方、ゲート長が短い部分では、カウンタドープ領域が狭く形成される。したがって、閾値電圧が高い部分であるゲート長が長い部分では、ソース側に形成されたカウンタドープ領域とドレイン側に形成されたカウンタドープ領域との間の距離が狭くなる。この結果、この部分における閾値電圧が低くなるように矯正される。また、閾値電圧が低い部分であるゲート長が短い部分では、ソース側に形成されたカウンタドープ領域とドレイン側に形成されたカウンタドープ領域との間の距離が広くなる。この結果、この部分における閾値電圧が高くなるように矯正される。
このように本従来技術では、ゲート長の長さに応じてカウンタドープ領域間の距離が自己整合的に調整されるため、ゲート長がばらつくことで閾値電圧がゲート幅方向における位置に応じて変化することを抑制することが可能となる。
特開2000−77661号公報
このように、SOI−MOSFETにおける基板浮遊効果を抑制するためには、ホットキャリアの発生を抑える必要があり、それを実現する方法には、ゲート下を挟む領域にソース/ドレインよりも不純物濃度の低いLDDを設ける方法や、ゲートのエッジ付近にボディ領域の導電型と逆の導電型を有する不純物を局所的にカウンタドープするHaloイオン注入法などが存在する。
しかしながら、チャネル形成領域(ボディ領域)の導電型(第1導電型)と逆極性の導電型(第2導電型)をカウンタドープする方法は、カウンタドープされる領域のチャネル濃度制御性が悪く、カウンタドープされた領域のチャネル濃度を正確且つ均一にコントロールすることが困難である。このため、カウンタドープ後の閾値電圧がゲート幅方向における位置に応じてばらついてしまうと言う問題が発生する。
このような問題は、上述した特許文献1におけるカウンタドープ領域を形成する際にも同様に生じる問題である。このため、上述した特許文献1が開示するところの技術を用いて閾値電圧のポジション毎のばらつきを正確にコントロールすることは困難である。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ゲート幅方向の各位置における閾値電圧をばらつかせることなく、基板浮遊効果を抑制することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明による半導体装置は、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された半導体層とを有するSOI基板と、半導体層上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、半導体層におけるゲート電極端下の領域に形成された第1導電型の第1領域と、ゲート電極下であって半導体層における第1領域で挟まれた領域に形成され、第1領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2領域と、半導体層における第1及び第2領域を挟む一対の領域に形成され、第1導電型と逆極性である第2導電型の高濃度拡散領域とを有して構成される。
ゲート電極のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い第1領域を形成する、言い換えれば、ゲート電極下のボディ領域(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、高濃度拡散領域とボディ領域との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、高濃度拡散領域とボディ領域との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域において発生したホットキャリアを高濃度拡散領域側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、半導体装置の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、第1領域は、ゲート電極下の略中央部分に位置する第2領域よりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本発明による第1領域は、第2領域よりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この第1領域は、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような第1領域は、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、半導体装置の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された半導体層とを有するSOI基板を準備する工程と、半導体層上に第1絶縁膜を形成する工程と、第1絶縁膜に開口を形成する工程と、半導体層における開口端下の領域に第1導電型の第1領域を形成する工程と、半導体層における開口下の領域に第1領域で挟まれ且つ第1領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第2領域を形成する工程と、第1絶縁膜上及び開口内に開口を完全に埋める第1導電体膜を形成する工程と、第1導電体膜表面を平坦化して第1絶縁膜上面を露出させることで、開口内にゲート電極を形成する工程と、第1絶縁膜を除去する工程と、半導体層におけるゲート電極下を挟む一対の領域に第2導電型の高濃度拡散領域を形成する工程とを有して構成される。
ゲート電極が形成される開口のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い第1領域を形成する、言い換えれば、ゲート電極下のボディ領域(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くすることで、高濃度拡散領域とボディ領域との接合付近の電界が緩和された構成となるため、この部分におけるホットキャリアの発生が低減された半導体装置を製造することができる。このような半導体装置では、高濃度拡散領域とボディ領域との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能であるため、ボディ領域において発生したホットキャリアを高濃度拡散領域側から効率よく引き抜くことが可能である。したがって、基板浮遊効果が抑制された半導体装置を製造することができる。また、第1領域は、ゲート電極下の略中央部分に位置する第2領域よりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本発明による第1領域は、第2領域よりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この第1領域は、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような第1領域は、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、閾値電圧のばらつきが抑制された半導体装置を製造することができる。
本発明によれば、ゲート幅方向の各位置における閾値電圧をばらつかせることなく、基板浮遊効果を抑制することが可能な半導体装置及びその製造方法を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎず、従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。また、各図では、構成の明瞭化のため、断面におけるハッチングの一部が省略されている。さらに、後述において例示する数値は、本発明の好適な例に過ぎず、従って、本発明は例示された数値に限定されるものではない。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、n型のチャネルが形成されるSOI−MOSFETを例に挙げて説明する。
・構成
図1は、本実施例による半導体装置であるSOI−MOSFET1の概略構成を示す図である。なお、図1では、SOI−MOSFET1をゲート幅方向と垂直な面で切断した際の断面図を示す。
図1に示すように、SOI−MOSFET1は、支持基板11aと支持基板11a上に形成されたBOX層(絶縁層)11bとBOX層11b上に形成されたSOI層(半導体層)11cとからなるSOI基板11と、SOI基板11におけるSOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜13及びゲート電極14と、SOI基板11におけるSOI層11cに形成された素子分離絶縁膜(フィールド酸化膜とも言う)12、ボディ領域15及び一対のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。また、以上のようにSOI基板11に形成されたSOI−MOSFET1上には、図1に示すように、層間絶縁膜17とビア配線18とメタル配線19とが形成される。
以上の構成において、SOI基板11における支持基板11aは、例えばp型の不純物を例えば1×1015/cm3程度の濃度となるように含むバルクのシリコン基板である。その基板抵抗は、例えば8〜22Ω(オーム)程度である。ただし、これに限定されず、種々の半導体基板を適用することができる。
SOI基板11におけるBOX層11bは、膜厚が例えば1000〜2000Å(オングストローム)程度のシリコン酸化膜である。ただし、これに限定されず、種々の絶縁膜を適用することができる。
SOI基板11におけるSOI層11cは、例えば支持基板11aと同様に、例えばp型の不純物を例えば1〜3×1015/cm3程度の濃度となるように含むシリコン薄膜である。その膜厚は、例えば200〜1000Å程度とすることができる。なお、SOI層11cには、ノンドープのシリコン薄膜を適用することもできる。この場合の不純物濃度は、支持基板11aと同じ濃度、例えば1×1015/cm3程度となる。
SOI基板11におけるSOI層11cは、上述したように、素子分離絶縁膜12が形成されることで、素子形成領域(アクティブ領域とも言う)と素子分離領域(フィールド領域とも言う)とに区画されている。この素子分離絶縁膜12は、例えばLOCOS(LocalOxidation of Silicon)法を用いて形成することができる。ただし、本発明ではこれに限定されず、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法などを用いて形成することも可能である。
SOI層11cにおける素子形成領域は、上述したように、ボディ領域15が形成される。ボディ領域15は、SOI−MOSFET1の閾値電圧Vtを制御するために所定の不純物が注入された領域である。本実施例では、n型のチャネルが形成されるSOI−MOSFETを例示するため、ボディ領域15には、p型の不純物が注入される。このp型の不純物には、例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などを適用することができる。ただし、p型のチャネルが形成されるSOI−MOSFETを作製する場合、ボディ領域15には、n型の不純物が注入される。このn型の不純物には、例えばリンイオンやヒ素イオンなどを適用することができる。
なお、本実施例によるボディ領域15は、後述するゲート電極14のエッジ下にそれぞれ形成された低濃度領域(第1領域)15bと、ゲート電極14下の略中央に形成された高濃度領域(第2領域)15aとを含む。言い換えれば、ボディ領域15において、後述する一対のソース領域16s及びドレイン領域16dとそれぞれ接触する部分に形成された低濃度領域15bと、この2つの低濃度領域15bで挟まれた領域に形成された高濃度領域15aとを含む。高濃度領域15aと低濃度領域15bとは接触している。
高濃度領域15aは、p型の不純物が例えば1×1018/cm3程度の濃度となるように注入された領域である。また、低濃度領域15bは、p型の不純物が高濃度領域15aの不純物濃度よりも低い濃度、例えば0.75×1018/cm3程度の濃度となるように注入された領域である。したがって、低濃度領域15bのチャネル濃度は、高濃度領域15aのチャネル濃度よりも低い。なお、この低濃度領域15bは、高濃度領域15aの導電型(本例ではn型)と逆極性(本例ではp型)の不純物をカウンタドープして形成された領域ではないため、低濃度領域15bの不純物濃度も、高濃度領域15aの不純物濃度よりも低い。
また、以上のような構成を有するボディ領域15上には、ゲート絶縁膜13が形成される。このゲート絶縁膜13は、例えばSOI層11cの表面を熱酸化することで、形成されたシリコン酸化膜である。ただし、これに限定されず、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法で形成されたシリコン酸化膜やその他の成膜方法で形成された絶縁膜を適用することができる。また、ゲート絶縁膜13の膜厚は、例えば20〜50Å程度とすることできる。
ゲート絶縁膜13上には、上述したように、ゲート電極14が形成される。このゲート電極14は、例えば所定の不純物(好ましくはn型の不純物)を含むことで導電性を有するポリシリコン膜である。ただし、これに限定されず、例えばチタニウムやアルミニウムや銅やその他の金属若しくはそれらの何れかを含む合金などで形成された金属膜など、種々の導電体膜を適用することが可能である。また、ゲート電極14の膜厚は、例えば2000Å程度とすることができる。また、ゲート電極14のゲート長方向の長さ(以下、単にゲート長という)は、例えば2000Å程度とすることができる。ただし、ゲート電極14の膜厚とゲート長とは上記の値に限定されず、後述するボディ領域15の形成工程を実施可能な程度の値であれば種々変形することができる。
SOI層11cにおけるゲート電極14下を挟む一対の領域には、ソース領域16s及びドレイン領域16dがそれぞれ形成される。言い換えれば、SOI層11cにおける素子形成領域には、ボディ領域15を挟む一対のソース領域16s及びドレイン領域16dが形成される。これらソース領域16s及びドレイン領域16dは、n型の不純物が例えば1×1021/cm3程度の濃度となるように注入、拡散された高濃度拡散領域である。なお、ソース領域16sは、ドレインとしても機能することができる領域である。また、ドレイン領域16dは、ソースとしても機能することができる領域である。本実施例では、説明の都合上、これら一対の高濃度拡散領域における一方をソース領域16sとし、他方をドレイン領域16dとする。
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET1は、ゲート電極14のエッジ下にそれぞれ形成された低濃度領域15bを有する。このように、ゲート電極14エッジ下のチャネル濃度をゲート電極14中央下のチャネル濃度よりも低くした構成とすることで、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域15において発生したホットキャリアをソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET1の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。この原理を図2を用いて説明する。
図2(a)は、ボディ領域端部に低濃度領域を有さないSOI−MOSFET900におけるゲート長方向に沿ったポジション毎の電子及び正孔のポテンシャルを示す図である。また、図2(b)は、ボディ領域端部に低濃度領域を有する本実施例によるSOI−MOSFET1におけるゲート長方向に沿ったポジション毎の電子及び正孔のポテンシャルを示す図である。図2(a)及び図2(b)を参照すると明らかなように、ボディ領域端部に低濃度領域を有さないSOI−MOSFET900(図2(a)参照)と比較して、本実施例によるSOI−MOSFET1(図2(b)参照)は、電子及び正孔のポテンシャルが変位することで、ショットキーバリアが低くなっている。このため、本実施例によるSOI−MOSFET1では、ボディ領域15の底に溜まったホットキャリアをソース領域16s側へ効率よく引き出すことが可能であり、結果、SOI−MOSFET1の基板浮遊効果を低減することができる。
・製造方法
次に、本実施例によるSOI−MOSFET1の製造方法を図面と共に詳細に説明する。図3から図9は、SOI−MOSFET1の製造方法を示すプロセス図である。
本製造方法では、先ず、図3(a)に示すように、支持基板11a上にBOX層11bとSOI層11cとが順次積層されたSOI基板11を準備する。なお、BOX層11bは、上述したように、膜厚が例えば1000〜2000Å程度のシリコン酸化膜である。また、SOI層11cは、上述したように、膜厚が例えば200〜1000Å程度で不純物濃度が例えば1×1015/cm3程度のシリコン薄膜である。
次に、例えばSTI法を用いてSOI基板11におけるSOI層11cに素子分離絶縁膜12を形成することで、図3(b)に示すように、SOI層11cにおける素子形成領域11Aを区画する。
次に、SOI層11c表面を熱酸化することで、これにバッファ酸化膜101を形成する。このバッファ酸化膜101は、次に形成するシリコン窒化膜102とSOI基板11とを密着させるための密着層であり、例えば膜厚が70〜100Å程度のシリコン酸化膜である。続いて、バッファ酸化膜101上に、膜厚が例えば500Å程度のシリコン窒化膜102を形成する。このシリコン窒化膜102は、次に形成する比較的厚いガラス酸化膜(第1絶縁膜)103をパターニングする際のエッチング量(深さ)を制限するためのストッパ膜である。したがって、この膜には、ガラス酸化膜103との選択比が十分に取れる膜(本例ではシリコン窒化膜)が使用される。続いて、シリコン窒化膜102上に、膜厚が例えば2000Å程度のガラス酸化膜(NSG(Nondoped Silicate Glass)膜とも言う)103を形成する。続いて、以上のように形成したガラス酸化膜103の上面を、例えばCMP(Chemical andMechanical Polishing)法を用いることで平坦化する。これにより、図3(c)に示すように、SOI層11c上にバッファ酸化膜101とシリコン窒化膜102とガラス酸化膜103とが順次積層される。なお、バッファ酸化膜101形成時の熱酸化では、加熱温度を例えば500℃とし、加熱時間を例えば30分とする。
次に、ガラス酸化膜103上に所定のレジスト液をスピン塗布し、既存のフォトリソグラフィ工程を経ることで、後工程においてゲート電極14を形成する領域上、すなわちボディ領域15が形成される領域上のガラス酸化膜103に開口を有するレジストパターンR11を形成する。続いて、レジストパターンR11をマスクとして用いつつガラス酸化膜103、シリコン窒化膜102及びバッファ酸化膜101を順次エッチングすることで、図4(a)に示すように、ボディ領域15が形成される領域上のガラス酸化膜103に、ゲート長方向の長さが例えば2000Å程度の開口103Aを形成する。これにより、ガラス酸化膜103がゲート電極14のパターンを反転させた、いわゆる抜きパターン(ダミーゲート103B)となると共に、SOI層11cの素子形成領域11Aにおいてゲート電極14が形成される領域上が露出される。なお、ガラス酸化膜103のエッチングは、HFによる等方性のウェットエッチングを用いることが好ましい。これは、等方性エッチングを用いた場合、ゲート電極14の側面に形成されたガラス酸化膜103が除去し易いためである。
次に、レジストパターンR11を除去した後、開口103Aから露出した素子形成領域11A表面を熱酸化することで、図4(b)に示すように、露出した素子形成領域11A上にマスク酸化膜104を形成する。このマスク酸化膜104は、後工程において閾値電圧Vt調整用の不純物をボディ領域15へ注入する際にこのボディ領域15が受けるダメージを低減するための膜であり、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜である。なお、マスク酸化膜104形成時の熱酸化では、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば30分とすることができる。
次に、ダミーゲート103Bをマスクとして用いつつ、ダミーゲート103Bの開口103Aからマスク酸化膜104を介して素子形成領域11Aに閾値電圧Vt調整用の所定の不純物(本例ではp型のイオン)を注入することで、開口103A下にボディ領域15を形成する。この際、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物は、SOI基板11表面に対して斜め方向から注入される。これにより、図5(a)に示すように、素子形成領域11Aに、高濃度領域15aと低濃度領域15bとからなるボディ領域15が形成される。なお、ダミーゲート103B下の領域であって、ボディ領域15の一方の端と接する領域には、後工程においてソース領域16sが形成される素子形成領域11Sが形成され、他方の端と接する領域には、後工程においてドレイン領域16dが形成される素子形成領域11Dが形成される。
このボディ領域15の形成工程をより詳しく述べる。本工程では、以上のように加工されたSOI基板11を、図5(b)に示すように、イオン注入用装置110に設けられたターンテーブル111に載置する。このターンテーブル111の回転軸は、イオン注入方向(本例では垂直方向とする)に対して所定角度(以下、これを入射角度θと言う)傾斜している。このため、この状態でSOI基板11を回転させながら所定のイオンを注入した場合、開口103A下の素子形成領域11A上(実際にはマスク酸化膜104上)には、ダミーゲート103Bの開口103A側壁の影ができる。なお、本実施例で採用する入射角度θの範囲については、後述において詳細に説明する。
例えば図6(a)に示すように、ドレイン領域16dが形成される側(図6(a)における素子形成領域11D側)が高くなるようにSOI基板11が傾斜している場合、素子形成領域11D側のダミーゲート103B側壁がボディ領域15上に迫り出したマスクとなる。このため、この状態で鉛直方向から所定の不純物を注入する場合、ボディ領域15における素子形成領域11D側の端上に、迫り出したダミーゲート103Bの影ができる。このため、この部分に注入される不純物の量が小さくなる。
一方、例えば図6(b)に示すように、ソース領域16sが形成される側(図6(b)における素子形成領域11S側)が高くなるようにSOI基板11が傾斜している場合、素子形成領域11S側のダミーゲート103B側壁がボディ領域15上に迫り出したマスクとなる。このため、この状態で鉛直方向から所定の不純物を注入する場合、ボディ領域15における素子形成領域11S側の端上に、迫り出したダミーゲート103Bの影ができる。このため、この部分に注入される不純物の量が小さくなる。
なお、開口103A下の素子形成領域11Aにおける略中央上には、上述のようなダミーゲート103B側壁の影が形成されないため、この部分に注入される不純物の量は低減されない。
以上の工程の結果、素子形成領域11Aにおける開口103A下の領域には、図6(c)に示すように、外周部に低濃度領域15bを有し、中央部に高濃度領域15aを有するボディ領域15が形成される。
なお、以上の工程において、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などを適用することができる。また、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを20KeV(キロエレクトロンボルト)程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。ただし、例えばp型のSOI−MOSFETを形成する場合、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばリンイオンやヒ素イオンなどを適用することができる。この場合、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを15〜20KeV程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。
次に、開口103A下のマスク酸化膜104を除去した後、露出されたボディ領域15表面を熱酸化することで、図7(a)に示すように、ボディ領域15表面に、例えば膜厚が20〜50Å程度のシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜13を形成する。なお、マスク酸化膜104の除去には、例えば濃度が5%程度で温度が25℃程度のフッ化水素酸溶液を使用したウェットエッチングを適用することができる。また、ゲート絶縁膜13形成時の熱酸化条件としては、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば20分とすることができる。
次に、例えば既存のCVD法にて、リンなどのn型の不純物を含んだポリシリコンをSOI基板11表面に堆積させることで、図7(b)に示すように、ダミーゲート103B上及びこれの開口103A内にポリシリコン膜(第1導電体膜)14Aを形成する。なお、堆積させるポリシリコン膜14Aの膜厚は、ダミーゲート103Bの膜厚以上、言い換えれば開口103Aの深さ以上の膜厚とする。これにより、開口103A内を完全にポリシリコン膜14Aで埋めることが可能となる。
次に、例えば既存のCMP法にて、ダミーゲート103B上のポリシリコン膜14Aを除去することで、図8(a)に示すように、ダミーゲート103Bの開口103A内、すなわちボディ領域15上に、膜厚が例えば2000Å程度のゲート電極14を形成する。
次に、SOI基板11上のダミーゲート103Bとシリコン窒化膜102とバッファ酸化膜101とを順次エッチング除去することで、図8(b)に示すように、ゲート電極14下と隣接する素子形成領域11S及び11Dを露出させる。なお、ガラス酸化膜であるダミーゲート103Bの除去には、HFによる等方性のウェットエッチングを用いることが好ましい。これは、等方性エッチングを用いた場合、ゲート電極14の側面に形成されたガラス酸化膜103が除去し易いためである。
次に、SOI基板11上面全体を例えば熱酸化することで、図9(a)に示すように、少なくとも露出した素子形成領域11S及び11D表面にマスク酸化膜105を形成する。このマスク酸化膜105は、後工程においてソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する際の不純物注入により素子形成領域11S及び11Dが受けるダメージを低減するための膜であり、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜である。なお、マスク酸化膜104形成時の熱酸化では、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば30分とすることができる。
次に、SOI基板11上面全体に、例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などの所定の不純物を注入する。この際、ゲート電極14及び素子分離絶縁膜12がマスクとなるため、所定の不純物は自己整合的に素子形成領域11S及び11Dへ注入される。続いて、素子形成領域11S及び11Dそれぞれへ注入された不純物を熱拡散する。これにより、図9(b)に示すように、ゲート電極14下のボディ領域15を挟む一対のソース領域16s及びドレイン領域16dが形成される。なお、ソース領域16s及びドレイン領域16d形成時のイオン注入では、ドーズ量を例えば1×1015/cm2程度とし、加速エネルギー例えば10KeV程度とした条件を適用することができる。また、拡散時の熱処理には、例えば加熱温度を1000℃とし、加熱時間を10秒としたランプアニールを適用することができる。
以上の工程を経ることで、本実施例によるSOI−MOSFET1が作製される。
その後、形成したSOI−MOSFET1上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜17を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜17にゲート電極14並びにソース領域16s及びドレイン領域16d上面を露出させる開口を形成する。続いて、形成した開口にタングステン(W)などの導電体を充填することで、ゲート電極14とソース領域16sとドレイン領域16dとの電気的な接続を層間絶縁膜17上まで引き出すためのビア配線18を形成する。この際、層間絶縁膜17に形成した開口から露出するゲート電極14表面とソース領域16s表面とドレイン領域16d表面とをそれぞれシリサイド化することで、それぞれにシリサイド膜を形成しても良い。続いて、層間絶縁膜17上に銅やアルミニウムなどの導電体膜を形成した後、これを既存おフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてパターニングすることで、各ビア配線18と電気的に接続されたメタル配線19を形成する。これにより、図1に示すような断面構造を有するSOI−MOSFET1を製造することができる。
なお、上述したように、本実施例では、ボディ領域15端部に低濃度領域15bを形成し、中央部に高濃度領域15aを形成する。このため、イオン注入方向に対するターンテーブル111の傾斜角度、言い換えればSOI基板11表面に対するイオン注入方向の傾き(入射角度θ)は、以下の式1で表される範囲内に設定される。また、以下の式1において、Lは開口103Aのゲート長方向の幅を示す。したがって、Lはゲート長に相当する。さらに、Hは開口103Aの側面の高さを示す。したがって、Lはダミーゲート103B(ガラス酸化膜103)の膜厚に相当する。
Figure 2007214495
入射角度θを以上のような範囲内に設定することで、図10に示す図からも明らかなように、ボディ領域15の略中央部にダミーゲート103Bの影が形成されないため、イオン注入時、この部分に常にイオンが照射される。これにより、ボディ領域15における略中央部の不純物濃度が高くなり、結果、高濃度領域15aが形成される。なお、図10は、本実施例における入射角度θの範囲を説明するための図である。
ただし、本実施例では、低濃度領域15bのゲート長方向の幅に所望する値を得られるのであれば、入射角度θを可能な限り小さくする方が好ましい。例えば本実施例では、入射角度θが10°以上20°以下となるようにダミーゲート103Bの膜厚H及び開口103Aのゲート長方向の長さLを設定することが好ましい。これにより、注入する不純物の加速エネルギーを小さくすることが可能となり、結果、不純物注入時にボディ領域15が受けるダメージを低減することができる。
また、本発明者らは、低濃度領域15bのゲート長方向の幅を、ゲート長の約5分の1以上3分の1以下、例えば約4分の1程度とすることが好ましいことを実験により見出した。この場合、ダミーゲート103Bの膜厚を例えば2000Å程度とし、開口103Aのゲート長方向の幅を例えば2000Å程度とし、SOI層11cの厚さを500Å程度とすると、入射角度θは14°程度となる。
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET1の製造方法では、SOI基板11を傾斜させた状態で回転させつつ所定の不純物を注入することで、ボディ領域15にチャネル濃度が高い高濃度領域15aとチャネル濃度が低い低濃度領域15bとを形成しているため、ボディ領域15にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET1の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。
また、本実施例によるSOI−MOSFET1の製造方法では、閾値電圧Vt調整のための不純物注入時に、ダミーゲート103Bの影がボディ領域15の略中央に延在しない角度(入射角度θ)で所定の不純物が注入される。したがって、低濃度領域15bのゲート長方向の幅が、ダミーゲート103Bの開口103Aのゲート長方向の長さ、すなわちゲート長に依存せず、ダミーゲート103Bの高さHと入射角度θとのみで決定される。このため、本実施例では、SOI−MOSFET1の閾値電圧Vtを、注入する不純物の量のみで制御することが可能である。
また、本実施例によるSOI−MOSFET1の製造方法では、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜14AをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで、ゲート電極14を形成する。このため、ゲート長の長いゲート電極14を形成した場合でも、ゲート電極14の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
・作用効果
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET1は、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極14と、SOI層11cにおけるゲート電極14端下の領域に形成された第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bと、ゲート電極14下であってSOI層11cにおける低濃度領域15bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aと、SOI層11cにおける高濃度領域15a及び低濃度領域15bを挟む一対の領域に形成され、第1導電型(例えばp型)と逆極性である第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
また、本実施例によるSOI−MOSFET1の製造方法では、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11を準備し、SOI層11c上にガラス酸化膜103を形成し、ガラス酸化膜103に開口103Aを形成することでダミーゲート103Bを形成し、SOI層11cにおける開口103A端下の領域に第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bを形成し、SOI層11cにおける開口103A下の領域に低濃度領域15bで挟まれ且つ低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aを形成し、ダミーゲート103B上及び開口103A内に開口103Aを完全に埋めるポリシリコン膜14Aを形成し、ポリシリコン膜14A表面を平坦化してダミーゲート103B上面を露出させることで、開口103A内にゲート電極14を形成し、ダミーゲート103Bを除去し、SOI層11cにおけるゲート電極14下を挟む一対の領域に第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。
ゲート電極14のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い低濃度領域15bを形成する、言い換えれば、ゲート電極14下のボディ領域15(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域15において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET1の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、低濃度領域15bは、ゲート電極14下の略中央部分に位置する高濃度領域15aよりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本実施例による低濃度領域15bは、高濃度領域15aよりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この低濃度領域15bは、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような低濃度領域15bは、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、SOI−MOSFET1の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本実施例によるゲート電極14は、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜14AをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで形成される。このため、ゲート長の長いゲート電極14を形成した場合でも、ゲート電極14の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、高濃度領域15a及び低濃度領域15bが、開口103Aを有するダミーゲート103Bが形成されたSOI基板11を所定方向(イオン注入方向)に対して所定角度(θ)傾けた状態で回転させつつ、イオン注入方向から開口103Aを介して第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成される。このため、ボディ領域15にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET1の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。
また、この際の所定角度(θ)は、ダミーゲート103Bの膜厚をHとし、開口103Aのゲート長方向の長さをLとした場合、上述した式1を満足する範囲内に設定される。所定角度(θ)を以上の条件を満足する範囲内で設定することで、閾値電圧Vt調整のための不純物注入時に、ダミーゲート103Bの影がボディ領域15の略中央に延在しない。したがって、低濃度領域15bのゲート長方向の幅が、ダミーゲート103Bの開口103Aのゲート長方向の長さ、すなわちゲート長に依存せず、ダミーゲート103Bの高さHと入射角度θとのみで決定される。このため、本実施例では、SOI−MOSFET1の閾値電圧Vtを、注入する不純物の量のみで制御することが可能である。
また、本実施例では、低濃度領域15bのゲート長方向の長さが、ゲート電極14のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下となるように設定されることが好ましい。
次に、本発明の実施例2について図面を用いて詳細に説明する。尚、なお、以下の説明では、n型のチャネルが形成されるSOI−MOSFETを例に挙げて説明する。また、以下の説明において、実施例1と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1と同様である。
・構成
図11は、本実施例による半導体装置であるSOI−MOSFET2の概略構成を示す図である。なお、図11では、SOI−MOSFET2をゲート幅方向と垂直な面で切断した際の断面図を示す。
図11に示すように、SOI−MOSFET2は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様の構成において、ゲート絶縁膜13がゲート絶縁膜23に置き換えられている。
ゲート絶縁膜23は、ゲート絶縁膜13と同様に、ボディ領域15上に形成される。このゲート絶縁膜23は、例えばCVD法で形成されたHigh−k膜である。なお、High−k膜とは、例えばシリコン酸化膜の比誘電率(3.9)よりも比誘電率の高い絶縁膜である。また、その膜厚は、例えば10〜50Å程度とすることができる。
このようなHigh−k膜をゲート絶縁膜23に使用することで、リーク電流の抑制効果を高めることができる。また、この理由から、ゲート絶縁膜23を薄膜化することが可能となる。
その他の構成は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
・製造方法
次に、本実施例によるSOI−MOSFET2の製造方法を図面と共に詳細に説明する。図12から図14は、SOI−MOSFET2の製造方法を示すプロセス図である。なお、本実施例による製造方法では、SOI基板11上にダミーゲート103Bを形成するまでの工程(図3(a)から図4(a)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、本実施例では、ガラス酸化膜103に形成される開口103A’のゲート長方向の長さが、後述するHigh−k膜23Aの膜厚の2倍分だけ、実施例1による開口103Aよりも大きくなる。また、本実施例による製造方法では、ボディ領域15上にゲート絶縁膜23及びゲート電極14を形成後、素子形成領域11S及び11Dを露出させた後の工程(図9(a)及び図9(b)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本製造方法では、実施例1による工程(図3(a)から図4(a)参照)を用いてSOI基板11上にダミーゲート103Bを形成すると、次に、例えば既存のCVD法を用いることで、図12(a)に示すように、ダミーゲート103B上面並びに開口103A’側面及び底面に、膜厚が例えば10〜50Å程度のHigh−k膜23Aを形成する。
次に、ダミーゲート103Bをマスクとして用いつつ、ダミーゲート103Bの開口103A’からHigh−k膜23Aを介して素子形成領域11Aに閾値電圧Vt調整用の所定の不純物(本例ではn型のイオン)を注入することで、開口103A’下にボディ領域15を形成する。この際、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物は、実施例1と同様に、SOI基板11表面に対して斜め方向から注入される。これにより、図12(b)に示すように、素子形成領域11Aに、高濃度領域15aと低濃度領域15bとからなるボディ領域15が形成されると共に、ダミーゲート103B下の領域であってボディ領域15の一方の端と接する領域に後工程においてソース領域16sが形成される素子形成領域11Sが形成され、他方の端と接する領域に後工程においてドレイン領域16dが形成される素子形成領域11Dが形成される。
なお、以上の工程において、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には、実施例1と同様に、例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などを適用することができる。また、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを15〜20KeV(キロエレクトロンボルト)程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。ただし、例えばn型のSOI−MOSFETを形成する場合、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばリンイオンやヒ素イオンなどを適用することができる。この場合、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを20KeV程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。
次に、例えば既存のCVD法にて、リンなどのn型の不純物を含んだポリシリコンをSOI基板11表面に堆積させることで、図13(a)に示すように、High−k膜23A上及び開口103A’内にポリシリコン膜14Aを形成する。なお、堆積させるポリシリコン膜14Aの膜厚は、ダミーゲート103Bの膜厚以上、言い換えれば開口103A’の深さ以上の膜厚とする。これにより、開口103A’内を完全にポリシリコン膜14Aで埋めることが可能となる。なお、ポリシリコン膜14Aの成膜では、例えばSiH4とPH3との混合ガスを使用することができる。この際のガス流量比は、例えばSiH4:PH3=10:1とすることができる。また、成膜条件は、チャンバ内圧力を0.6Torrとし、ステージ温度を620℃とすることができる。
次に、例えば既存のCMP法にて、ダミーゲート103B上のポリシリコン膜14A及びHigh−k膜23Aを除去することで、図13(b)に示すように、ダミーゲート103Bの開口103A’内、すなわちボディ領域15上に、膜厚が例えば2000Å程度のゲート電極14を形成する。なお、開口103A’側面、すなわちゲート電極14側面には、High−k膜23Bが残留する。
次に、SOI基板11上のダミーゲート103B及びHigh−k膜23Bとシリコン窒化膜102とバッファ酸化膜101とを順次エッチング除去することで、図14に示すように、ゲート電極14下と隣接する素子形成領域11S及び11Dを露出させると共に、ゲート電極14下、すなわちボディ領域15上にHigh−k膜よりなり、膜厚が例えば10〜50Å程度のゲート絶縁膜23を形成する。なお、ガラス酸化膜であるダミーゲート103Bの除去には、HFによる等方性のウェットエッチングを用いることが好ましい。これは、等方性エッチングを用いた場合、ゲート電極14の側面に形成されたガラス酸化膜103が除去し易いためである。
その後、実施例1による工程(図9(a)及び図9(b)参照)を用いてソース領域16s及びドレイン領域16dを形成することで、本実施例によるSOI−MOSFET2が作製する。
続いて、形成したSOI−MOSFET2上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜17を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜17にゲート電極14並びにソース領域16s及びドレイン領域16d上面を露出させる開口を形成する。続いて、形成した開口にタングステン(W)などの導電体を充填することで、ゲート電極14とソース領域16sとドレイン領域16dとの電気的な接続を層間絶縁膜17上まで引き出すためのビア配線18を形成する。この際、層間絶縁膜17に形成した開口から露出するゲート電極14表面とソース領域16s表面とドレイン領域16d表面とをそれぞれシリサイド化することで、それぞれにシリサイド膜を形成しても良い。続いて、層間絶縁膜17上に銅やアルミニウムなどの導電体膜を形成した後、これを既存おフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてパターニングすることで、各ビア配線18と電気的に接続されたメタル配線19を形成する。これにより、図11に示すような断面構造を有するSOI−MOSFET2を製造することができる。
・作用効果
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET2は、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜23と、ゲート絶縁膜23上に形成されたゲート電極14と、SOI層11cにおけるゲート電極14端下の領域に形成された第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bと、ゲート電極14下であってSOI層11cにおける低濃度領域15bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aと、SOI層11cにおける高濃度領域15a及び低濃度領域15bを挟む一対の領域に形成され、第1導電型(例えばp型)と逆極性である第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
また、本実施例によるSOI−MOSFET2の製造方法では、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11を準備し、SOI層11c上にガラス酸化膜103を形成し、ガラス酸化膜103に開口103A’を形成することでダミーゲート103Bを形成し、SOI層11cにおける開口103A’端下の領域に第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bを形成し、SOI層11cにおける開口103A’下の領域に低濃度領域15bで挟まれ且つ低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aを形成し、ダミーゲート103B上及び開口103A’内に開口103A’を完全に埋めるポリシリコン膜14Aを形成し、ポリシリコン膜14A表面を平坦化してダミーゲート103B上面を露出させることで、開口103A’内にゲート電極14を形成し、ダミーゲート103Bを除去し、SOI層11cにおけるゲート電極14下を挟む一対の領域に第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。
ゲート電極14のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い低濃度領域15bを形成する、言い換えれば、ゲート電極14下のボディ領域15(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、実施例1と同様に、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域15において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET2の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、低濃度領域15bは、ゲート電極14下の略中央部分に位置する高濃度領域15aよりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本実施例による低濃度領域15bは、高濃度領域15aよりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この低濃度領域15bは、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような低濃度領域15bは、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、SOI−MOSFET2の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本実施例によるゲート電極14は、実施例1と同様に、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜14AをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで形成される。このため、ゲート長の長いゲート電極14を形成した場合でも、ゲート電極14の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、実施例1と同様に、高濃度領域15a及び低濃度領域15bが、開口103A’を有するダミーゲート103Bが形成されたSOI基板11を所定方向(イオン注入方向)に対して所定角度(θ)傾けた状態で回転させつつ、イオン注入方向から開口103A’を介して第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成される。このため、ボディ領域15にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET2の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。
また、この際の所定角度(θ)は、ダミーゲート103Bの膜厚をHとし、開口103A’のゲート長方向の長さからHigh−k膜23Aの膜厚の2倍を引いた値をLとした場合、実施例1と同様に、上述した式1を満足する範囲内に設定される。所定角度(θ)を以上の条件を満足する範囲内で設定することで、閾値電圧Vt調整のための不純物注入時に、ダミーゲート103Bの影がボディ領域15の略中央に延在しない。したがって、低濃度領域15bのゲート長方向の幅が、ダミーゲート103Bの開口103A’のゲート長方向の長さ、すなわちゲート長に依存せず、ダミーゲート103Bの高さHと入射角度θとのみで決定される。このため、本実施例では、SOI−MOSFET2の閾値電圧Vtを、注入する不純物の量のみで制御することが可能である。
また、本実施例では、実施例1と同様に、低濃度領域15bのゲート長方向の長さが、ゲート電極14のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下となるように設定されることが好ましい。
また、本実施例では、ゲート絶縁膜23が、シリコン酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜、例えばHigh−k膜である。このようなHigh−k膜をゲート絶縁膜23に使用することで、リーク電流の抑制効果を高めることができる。また、この理由から、ゲート絶縁膜23を薄膜化することが可能となる。
次に、本発明の実施例3について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1または実施例2と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1または実施例2と同様である。
・構成
図15は、本実施例による半導体装置であるSOI−MOSFET3の概略構成を示す図である。なお、図15では、SOI−MOSFET3をゲート幅方向と垂直な面で切断した際の断面図を示す。
図15に示すように、SOI−MOSFET3は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様の構成において、ゲート電極14がゲート電極34に置き換えられると共に、ボディ領域15がボディ領域35に置き換えられている。
ゲート電極34は、実施例1と同様に、例えば所定の不純物(好ましくはn型の不純物)を含むことで導電性を有するポリシリコン膜であり、ゲート絶縁膜13上に形成される。また、その膜厚は、例えば2000Å程度とすることができる。ただし、本実施例によるゲート電極34は、後述する製造工程において高濃度領域35aを形成する際の不純物注入から低濃度領域35bを保護するための保護膜として機能するサイドウォール(後述するサイドウォール34Bに相当)と、サイドウォール34Bが形成された開口103A内に導電性を有するポリシリコンを充填することで形成されたポリシリコン膜(後述するポリシリコン膜34Dに相当)とよりなる。なお、このようなゲート電極34の形成方法については、後述において詳細に説明する。
また、ボディ領域35は、実施例1と同様に、SOI−MOSFET3の閾値電圧Vtを制御するために所定の不純物が注入された領域である。したがって、本実施例では、p型の不純物(例えばボロンイオンなど)が注入された領域である。また、ボディ領域35は、ボディ領域35の略中央に形成された高濃度領域35aと、ボディ領域35の端部に形成された低濃度領域35bとを有する。ただし、本実施例では、上述したようにサイドウォール34Bを用いて高濃度領域35aと低濃度領域35bとの不純物の濃度差を実現している。このため、本実施例では、低濃度領域35bのゲート長方向における長さをサイドウォール34Bのゲート長方向の幅によって任意に設定することが可能となると共に、高濃度領域35aと低濃度領域35bとのそれぞれの濃度を任意に設定することが可能となる。例えば高濃度領域35aの不純物濃度は1×1018/cm3程度であり、また、例えば低濃度領域35bの不純物濃度は1×1017/cm3程度である。
このように、ボディ領域35における高濃度領域35aの不純物濃度と、同じくボディ領域35における低濃度領域35bの不純物濃度とを、それぞれ独立して任意に設定できるように構成することで、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合付近の電界を更に緩和することが可能となるため、この部分におけるホットキャリアの発生を更に低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合部分におけるショットキーバリアを更に低減することが可能となり、ボディ領域35において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から更に効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET3の基板浮遊効果を更に抑制することが可能となる。
なお、低濃度領域35bの不純物濃度は、高濃度領域35aの不純物濃度の半分以下であることが好ましい。このような値とすることで、ソース領域16s側のショットキーバリアを低減することができるため、ボディ領域35において発生したホットキャリアをソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となり、結果、基板浮遊効果を抑制することが可能となる。
その他の構成は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
・製造方法
次に、本実施例によるSOI−MOSFET3の製造方法を図面と共に詳細に説明する。図16から図19は、SOI−MOSFET3の製造方法を示すプロセス図である。なお、本実施例による製造方法では、SOI基板11上にダミーゲート103Bを形成するまでの工程(図3(a)から図4(a)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、本実施例による製造方法では、ダミーゲート103Bの開口103A内にゲート電極34を形成した後の工程(図8(b)から図9(b)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本製造方法では、実施例1による工程(図3(a)から図4(a)参照)を用いてSOI基板11上にダミーゲート103Bを形成すると、次に、開口103A下に露出された素子形成領域11A表面を熱酸化することで、図16(a)に示すように、露出した素子形成領域11A表面に、例えば膜厚が20〜50Å程度のシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜13を形成する。なお、ゲート絶縁膜13形成時の熱酸化条件としては、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば20分とすることができる。
次に、ダミーゲート103Bをマスクとして用いつつ、ダミーゲート103Bの開口103Aからゲート絶縁膜13を介して素子形成領域11Aに閾値電圧Vt調整用の所定の不純物(本例ではp型のイオン)を注入することで、図16(b)に示すように、開口103A下に低濃度領域35bと同等の不純物濃度を有する低濃度領域35Aを形成する。なお、この工程では、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などを適用することができる。また、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを20KeV(キロエレクトロンボルト)程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。ただし、例えばp型のSOI−MOSFETを形成する場合、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばリンイオンやヒ素イオンなどを適用することができる。この場合、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを15〜20KeV程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。
次に、例えば既存のCVD法にて、リンなどのn型の不純物を含んだポリシリコンをSOI基板11表面に堆積させることで、図17(a)に示すように、ダミーゲート103B上面からの膜厚が例えば250Å程度のポリシリコン膜34Aを形成する。この際、開口103A内の側面及びゲート絶縁膜13上にも、膜厚が例えば250Å程度のポリシリコン膜34Aが形成される。
次に、例えば既存の異方性ドライエッチングにて、ダミーゲート103B上及び開口103A内のポリシリコン膜34Aをパターニングすることで、図17(b)に示すように、開口103A内の側面に、ゲート長方向の最大の幅が例えば250Å程度のサイドウォール34Bを形成する。なお、この際の異方性ドライエッチングには、例えばHBrガスとO2ガスとの混合ガスをエッチングガスとして用いることができる。この際の流量比は、例えばHBr:O2=100:3とすることができる。
次に、ダミーゲート103B及びサイドウォール34Bをマスクとして用いつつ、ダミーゲート103Bの開口103Aからゲート絶縁膜13を介して素子形成領域11Aに閾値電圧Vt調整用の所定の不純物(本例ではp型のイオン)を注入することで、図18(a)に示すように、低濃度領域35Aにおける略中央に高濃度領域35aを形成する。この際、ボディ領域35の端部には、低濃度領域35Aの残りとして、低濃度領域35bが形成される。なお、この工程では、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などを適用することができる。また、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを20KeV(キロエレクトロンボルト)程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。ただし、例えばp型のSOI−MOSFETを形成する場合、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物には例えばリンイオンやヒ素イオンなどを適用することができる。この場合、不純物注入条件には、例えば加速エネルギーを15〜20KeV程度とし、ドーズ量を1×1012/cm2程度とした条件を適用することができる。
次に、例えば既存のCVD法にて、リンなどのn型の不純物を含んだポリシリコンをSOI基板11表面に堆積させることで、図18(b)に示すように、ダミーゲート103B上及びこれの開口103A内にポリシリコン膜34Cを形成する。なお、堆積させるポリシリコン膜34Cの膜厚は、ダミーゲート103Bの膜厚以上、言い換えれば開口103Aの深さ以上の膜厚とする。これにより、開口103A内を完全にサイドウォール34B及びポリシリコン膜34Cで埋めることが可能となる。
次に、例えば既存のCMP法にて、ダミーゲート103B上のポリシリコン膜34Cを除去することで、図19に示すように、ダミーゲート103Bの開口103A内、すなわちボディ領域35上に、サイドウォール34Bとポリシリコン膜34Cの残りであるポリシリコン膜34Dとよりなるゲート電極34が形成される。
その後、実施例1による工程(図8(b)から図9(b)参照)を用いてゲート電極34下を挟む素子形成領域11D及び11Sを露出させた後、これらに所定の不純物を注入することでソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。これにより、本実施例によるSOI−MOSFET3が作製される。
続いて、形成したSOI−MOSFET3上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜17を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜17にゲート電極34並びにソース領域16s及びドレイン領域16d上面を露出させる開口を形成する。続いて、形成した開口にタングステン(W)などの導電体を充填することで、ゲート電極34とソース領域16sとドレイン領域16dとの電気的な接続を層間絶縁膜17上まで引き出すためのビア配線18を形成する。この際、層間絶縁膜17に形成した開口から露出するゲート電極34表面とソース領域16s表面とドレイン領域16d表面とをそれぞれシリサイド化することで、それぞれにシリサイド膜を形成しても良い。続いて、層間絶縁膜17上に銅やアルミニウムなどの導電体膜を形成した後、これを既存おフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてパターニングすることで、各ビア配線18と電気的に接続されたメタル配線19を形成する。これにより、図15に示すような断面構造を有するSOI−MOSFET3を製造することができる。
・作用効果
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET3は、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極34と、SOI層11cにおけるゲート電極34端下の領域に形成された第1導電型(例えばp型)の低濃度領域35bと、ゲート電極34下であってSOI層11cにおける低濃度領域35bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域35bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域35aと、SOI層11cにおける高濃度領域35a及び低濃度領域35bを挟む一対の領域に形成され、第1導電型(例えばp型)と逆極性である第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
また、本実施例によるSOI−MOSFET3の製造方法では、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11を準備し、SOI層11c上にガラス酸化膜103を形成し、ガラス酸化膜103に開口103Aを形成することでダミーゲート103Bを形成し、SOI層11cにおける開口103A端下の領域に第1導電型(例えばp型)の低濃度領域35bを形成し、SOI層11cにおける開口103A下の領域に低濃度領域35bで挟まれ且つ低濃度領域35bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域35aを形成し、ダミーゲート103B上及び開口103A内に開口103Aを完全に埋めるサイドウォール34B及びポリシリコン膜34Cを形成し、ポリシリコン膜34C表面を平坦化してダミーゲート103B上面を露出させることで、開口103A内にゲート電極34を形成し、ダミーゲート103Bを除去し、SOI層11cにおけるゲート電極34下を挟む一対の領域に第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。
ゲート電極34のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い低濃度領域35bを形成する、言い換えれば、ゲート電極34下のボディ領域35(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域35において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET3の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、低濃度領域35bは、ゲート電極34下の略中央部分に位置する高濃度領域35aよりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本実施例による低濃度領域35bは、高濃度領域35aよりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この低濃度領域35bは、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような低濃度領域35bは、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、SOI−MOSFET3の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本実施例によるゲート電極34は、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜34CをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで形成される。このため、ゲート長の長いゲート電極34を形成した場合でも、ゲート電極34の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、開口103Aの側面にサイドウォール34Bを形成する。低濃度領域35bは、ダミーゲート103Bをマスクとして用いつつ開口103Aを介してSOI層11cに第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成され、高濃度領域35aは、ダミーゲート103Bとサイドウォール34Bとをマスクとして用いつつ開口103Aを介してSOI層11cに第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成される。このため、ボディ領域35にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET3の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。さらに、高濃度領域35aをサイドウォール34Bを用いた別の工程で形成しているため、高濃度領域35a及び低濃度領域35bそれぞれの不純物濃度を、それぞれ任意に設定することができる。これにより、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合付近の電界を更に緩和することが可能となるため、この部分におけるホットキャリアの発生を更に低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域35との接合部分におけるショットキーバリアを更に低減することが可能となり、ボディ領域35において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から更に効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET3の基板浮遊効果を更に抑制することが可能となる。
なお、低濃度領域35bの不純物濃度は、高濃度領域35aの不純物濃度の半分以下であることが好ましい。このような値とすることで、ソース領域16s側のショットキーバリアを低減することができるため、ボディ領域35において発生したホットキャリアをソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となり、結果、基板浮遊効果を抑制することが可能となる。
また、本実施例によるサイドウォール34Bは、ダミーゲート103B上及び開口103A内に開口103Aを完全に埋めないポリシリコン膜34Cを形成し、このポリシリコン膜34Cを異方性ドライエッチングすることで形成するができる。
また、本実施例では、低濃度領域35bのゲート長方向の長さが、ゲート電極34のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下となるように設定されることが好ましい。
次に、本発明の実施例4について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1から実施例3のいずれかと同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1から実施例3のいずれかと同様である。
・構成
図20は、本実施例による半導体装置であるSOI−MOSFET4の概略構成を示す図である。なお、図20では、SOI−MOSFET4をゲート幅方向と垂直な面で切断した際の断面図を示す。
図20に示すように、SOI−MOSFET4は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様の構成において、ゲート絶縁膜13がバッファ酸化膜43aとシリコン窒化膜43bとからなるゲート絶縁膜43に置き換えられている。
バッファ酸化膜43aは、上層のシリコン窒化膜43bとSOI層11cとを密着させるための密着層であり、例えば膜厚が10〜50Å程度のシリコン酸化膜である。
シリコン窒化膜43bは、ゲート絶縁膜43の主構成である。その膜厚は、例えば20〜50Å程度である。なお、このシリコン窒化膜43bは、製造工程においてガラス酸化膜103をパターニングする際のエッチング量(深さ)を制限するためのストッパ膜として使用したシリコン窒化膜43Bをパターニングして形成した絶縁膜である。すなわち、本実施例では、ストッパ膜として使用したシリコン窒化膜43Bを使用してゲート絶縁膜43を形成する。
このように、ストッパ膜として使用したシリコン窒化膜43Bを使用してゲート絶縁膜43を形成することで、ゲート絶縁膜を別途形成する工程が不要となるため、製造方法を簡略化することができる。結果、製造コストを低減することが可能となる。
その他の構成は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
・製造方法
次に、本実施例によるSOI−MOSFET4の製造方法を図面と共に詳細に説明する。図21及び図22は、SOI−MOSFET4の製造方法を示すプロセス図である。なお、本実施例による製造方法では、SOI基板11におけるSOI層11cに素子分離絶縁膜12を形成することで素子形成領域11Aを区画するまでの工程(図3(a)及び図3(b)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、本実施例による製造方法では、ダミーゲート103B上及びこれの開口103A内にゲート電極14形成用のポリシリコン膜14Aを形成した後の工程(図7(b)から図8(b)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本製造方法では、実施例1による工程(図3(a)及び図3(b)参照)を用いてSOI基板11におけるSOI層11cを複数の素子形成領域11Aに区画すると、次に、SOI層11c表面を熱酸化することで、これにバッファ酸化膜43Aを形成する。このバッファ酸化膜43Aは、次に形成するシリコン窒化膜43BとSOI基板11とを密着させるための密着層であり、例えば膜厚が10〜50Å程度のシリコン酸化膜である。続いて、バッファ酸化膜43A上に、膜厚が例えば20〜50Å程度のシリコン窒化膜43Bを形成する。このシリコン窒化膜43Bは、上述したように、次に形成する比較的厚いガラス酸化膜103をパターニングする際のエッチング量(深さ)を制限するためのストッパ膜である。したがって、この膜には、ガラス酸化膜103との選択比が十分に取れる膜(本例ではシリコン窒化膜)が使用される。続いて、シリコン窒化膜43B上に、膜厚が例えば2000Å程度のガラス酸化膜(NSG膜)103を形成する。続いて、以上のように形成したガラス酸化膜103の上面を、例えばCMP法を用いることで平坦化する。これにより、図21(a)に示すように、SOI層11c上にバッファ酸化膜43Aとシリコン窒化膜43Bとガラス酸化膜103とが順次積層される。なお、バッファ酸化膜43A、シリコン窒化膜43B及びガラス酸化膜103それぞれの形成条件は、実施例1におけるバッファ酸化膜101、シリコン窒化膜102及びガラス酸化膜103それぞれと同様とすることができる。
次に、ガラス酸化膜103上に所定のレジスト液をスピン塗布し、既存のフォトリソグラフィ工程を経ることで、後工程においてゲート電極14を形成する領域上、すなわちボディ領域15が形成される領域上ガラス酸化膜103に開口を有するレジストパターンR11を形成する。続いて、レジストパターンR11をマスクとして用いつつガラス酸化膜103をエッチングすることで、図22(b)に示すように、ボディ領域15が形成される領域上のガラス酸化膜103に開口103Aを形成する。これにより、ガラス酸化膜103がゲート電極14のパターンを反転させた、いわゆる抜きパターン(ダミーゲート103B)となると共に、SOI層11cの素子形成領域11Aにおいてゲート電極14が形成される領域上が露出される。
次に、ダミーゲート103Bをマスクとして用いつつ、ダミーゲート103Bの開口103Aからシリコン窒化膜43B及びバッファ酸化膜43Aを介して素子形成領域11Aに閾値電圧Vt調整用の所定の不純物(本例ではn型のイオン)を注入することで、開口103A下にボディ領域15を形成する。この際、閾値電圧Vt調整用の所定の不純物は、実施例1と同様に、SOI基板11表面に対して斜め方向から注入される。これにより、図22に示すように、素子形成領域11Aに、高濃度領域15aと低濃度領域15bとからなるボディ領域15が形成されると共に、ダミーゲート103B下の領域であってボディ領域15の一方の端と接する領域に後工程においてソース領域16sが形成される素子形成領域11Sが形成され、他方の端と接する領域に後工程においてドレイン領域16dが形成される素子形成領域11Dが形成される。
その後、実施例1による工程(図7(b)から図9(b)参照)を用いてゲート電極14並びにソース領域16s及びドレイン領域16dを形成すると共に、シリコン窒化膜43B及びバッファ酸化膜43Aをパターニングしてシリコン窒化膜43b及びバッファ酸化膜43aよりなるゲート絶縁膜43を形成することで、本実施例によるSOI−MOSFET4を作製する。なお、ボディ領域15上以外のシリコン窒化膜43B及びバッファ酸化膜43Aは、実施例1におけるシリコン窒化膜102及びバッファ酸化膜101と同様の方法で除去することができる。
続いて、形成したSOI−MOSFET4上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜17を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜17にゲート電極14並びにソース領域16s及びドレイン領域16d上面を露出させる開口を形成する。続いて、形成した開口にタングステン(W)などの導電体を充填することで、ゲート電極14とソース領域16sとドレイン領域16dとの電気的な接続を層間絶縁膜17上まで引き出すためのビア配線18を形成する。この際、層間絶縁膜17に形成した開口から露出するゲート電極14表面とソース領域16s表面とドレイン領域16d表面とをそれぞれシリサイド化することで、それぞれにシリサイド膜を形成しても良い。続いて、層間絶縁膜17上に銅やアルミニウムなどの導電体膜を形成した後、これを既存おフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてパターニングすることで、各ビア配線18と電気的に接続されたメタル配線19を形成する。これにより、図20に示すような断面構造を有するSOI−MOSFET4を製造することができる。
・作用効果
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET4は、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜43と、ゲート絶縁膜43上に形成されたゲート電極14と、SOI層11cにおけるゲート電極14端下の領域に形成された第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bと、ゲート電極14下であってSOI層11cにおける低濃度領域15bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aと、SOI層11cにおける高濃度領域15a及び低濃度領域15bを挟む一対の領域に形成され、第1導電型(例えばp型)と逆極性である第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
また、本実施例によるSOI−MOSFET4の製造方法では、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11を準備し、SOI層11c上にガラス酸化膜103を形成し、ガラス酸化膜103に開口103Aを形成することでダミーゲート103Bを形成し、SOI層11cにおける開口103A端下の領域に第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bを形成し、SOI層11cにおける開口103A下の領域に低濃度領域15bで挟まれ且つ低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aを形成し、ダミーゲート103B上及び開口103A内に開口103Aを完全に埋めるポリシリコン膜14Aを形成し、ポリシリコン膜14A表面を平坦化してダミーゲート103B上面を露出させることで、開口103A内にゲート電極14を形成し、ダミーゲート103Bを除去し、SOI層11cにおけるゲート電極14下を挟む一対の領域に第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。
ゲート電極14のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い低濃度領域15bを形成する、言い換えれば、ゲート電極14下のボディ領域15(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、実施例1と同様に、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域15において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET4の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、低濃度領域15bは、ゲート電極14下の略中央部分に位置する高濃度領域15aよりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本実施例による低濃度領域15bは、高濃度領域15aよりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この低濃度領域15bは、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような低濃度領域15bは、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、SOI−MOSFET4の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本実施例によるゲート電極14は、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜14AをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで形成される。このため、実施例1と同様に、ゲート長の長いゲート電極14を形成した場合でも、ゲート電極14の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、高濃度領域15a及び低濃度領域15bが、開口103Aを有するダミーゲート103Bが形成されたSOI基板11を所定方向(イオン注入方向)に対して所定角度(θ)傾けた状態で回転させつつ、イオン注入方向から開口103Aを介して第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成される。このため、実施例1と同様に、ボディ領域15にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET4の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。
また、この際の所定角度(θ)は、ダミーゲート103Bの膜厚をHとし、開口103Aのゲート長方向の長さをLとした場合、上述した式1を満足する範囲内に設定される。所定角度(θ)を以上の条件を満足する範囲内で設定することで、実施例1と同様に、閾値電圧Vt調整のための不純物注入時に、ダミーゲート103Bの影がボディ領域15の略中央に延在しない。したがって、低濃度領域15bのゲート長方向の幅が、ダミーゲート103Bの開口103Aのゲート長方向の長さ、すなわちゲート長に依存せず、ダミーゲート103Bの高さHと入射角度θとのみで決定される。このため、本実施例では、SOI−MOSFET4の閾値電圧Vtを、注入する不純物の量のみで制御することが可能である。
また、本実施例では、実施例1と同様に、低濃度領域15bのゲート長方向の長さが、ゲート電極14のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下となるように設定されることが好ましい。
また、本実施例では、SOI層11c上に所定条件下におけるエッチングレートがダミーパターン103Bよりも低いシリコン窒化膜43Bを形成し、シリコン窒化膜43Bにおけるゲート電極14下以外の部分を除去することで、ゲート電極14下にシリコン窒化膜43bを含むゲート絶縁膜43を形成する。なお、ダミーゲート103Bはシリコン窒化膜43B上に形成される。このように、ストッパ膜として使用したシリコン窒化膜43Bを使用してゲート絶縁膜43を形成することで、ゲート絶縁膜を別途形成する工程が不要となるため、製造方法を簡略化することができる。結果、製造コストを低減することが可能となる。
次に、本発明の実施例5について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1から実施例4のいずれかと同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1から実施例4のいずれかと同様である。
・構成
図23は、本実施例による半導体装置であるSOI−MOSFET5の概略構成を示す図である。なお、図23では、SOI−MOSFET5をゲート幅方向と垂直な面で切断した際の断面図を示す。
図23に示すように、SOI−MOSFET5は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様の構成において、ゲート電極14の両側面にそれぞれ形成されたサイドウォール57と、SOI層11cにおけるサイドウォール57下の領域にそれぞれ形成されたLDD(Lightly Doped Drain)領域(低濃度拡散領域)56とをさらに有する。
サイドウォール57は、ゲート長方向の厚さが例えば1000Å程度のシリコン酸化膜である。このサイドウォール57は、ボディ領域15端とソース領域16s又はドレイン領域16dとの距離を規定するためのスペーサである。
また、LDD領域56は、ソース領域16s及びドレイン領域16dに注入した不純物と同極性の不純物、例えばn型の不純物が例えば1×1019/cm3程度の濃度となるように注入、拡散された低濃度拡散領域である。このようなLDD領域56を設けることで、ソース領域16s又はドレイン領域16dとボディ領域15との間における電界を緩和することが可能となる。
その他の構成は、実施例1によるSOI−MOSFET1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
・製造方法
次に、本実施例によるSOI−MOSFET5の製造方法を図面と共に詳細に説明する。図24及び図25は、SOI−MOSFET5の製造方法を示すプロセス図である。なお、本実施例による製造方法では、SOI基板11におけるボディ領域15上にゲート電極14を形成するまでの工程(図3(a)から図8(b)参照)が、実施例1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
本製造方法では、実施例1による工程(図3(a)及び図8(b)参照)を用いてSOI層11cにおけるボディ領域15上にゲート電極14を形成すると、次に、SOI層11c上面全体を例えば熱酸化することで、図24(a)に示すように、少なくとも露出した素子形成領域11S及び11D表面にマスク酸化膜501を形成する。このマスク酸化膜501は、後工程においてLDD領域56Aを形成する際の不純物注入により素子形成領域11S及び11Dが受けるダメージを低減するための膜であり、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜である。なお、マスク酸化膜501形成時の熱酸化では、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば30分とすることができる。
次に、SOI基板11上面全体に、例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などの所定の不純物を注入する。この際、ゲート電極14及び素子分離絶縁膜12がマスクとなるため、所定の不純物は自己整合的に素子形成領域11S及び11Dへ注入される。これにより、図24(a)に示すように、ゲート電極14下のボディ領域15を挟む一対の素子形成領域11S及び11Dに、上述したLDD領域56と同程度の不純物濃度を有するLDD領域56Aが形成される。なお、LDD領域56A形成時のイオン注入では、ドーズ量を例えば1×1013/cm2程度とし、加速エネルギー例えば10KeV程度とした条件を適用することができる。
次に、SOI基板11表面のマスク酸化膜501を除去した後、図24(b)に示すように、例えば既存のCVD法にて、例えば膜厚が1000Å程度のシリコン酸化膜57AをSOI基板11上及びゲート電極14上並びにゲート電極14側面に形成する。なお、シリコン酸化膜57Aの形成では、例えばTEOSとO2との混合ガスを使用することができる。この際のガス流量比は、TEOS:O2=1:1とすることができる。また、成膜条件は、チャンバ内圧力を7Torrとし、ステージ温度を400℃とすることができる。
次に、SOI基板11上及びゲート電極14上並びにゲート電極14側面に形成したシリコン酸化膜57Aを異方性ドライエッチングすることで、図25(a)に示すように、ゲート電極14の両側面に、ゲート長方向の厚さが例えば1000Å程度のサイドウォール57を形成する。この異方性ドライエッチングでは、例えばCHF3とCF4とO2との混合ガスをエッチングガスとして用いル事が可能である。この際のガス流量比は、CHF3:CF4:O2=100:100:3とすることができる。
次に、SOI層11c上面全体を例えば熱酸化することで、少なくとも露出したLDD領域56A上にマスク酸化膜502を形成する。このマスク酸化膜502は、後工程においてソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する際の不純物注入によりLDD領域56Aが受けるダメージを低減するための膜であり、例えば膜厚が100Å程度のシリコン酸化膜である。続いて、SOI基板11上面全体に、例えばボロンイオン(二フッ化ホウ素イオンを含む)などの所定の不純物を注入する。この際、ゲート電極14、サイドウォール57及び素子分離絶縁膜12がマスクとなるため、所定の不純物は自己整合的にLDD領域56Aにおけるボディ領域15から所定距離(本例ではサイドウォール57のゲート長方向の厚さ)離れた領域に注入される。続いて、LDD領域56Aに注入された不純物を熱拡散する。これにより、図25(b)に示すように、ゲート電極14下のボディ領域15を挟む一対のLDD領域56が形成されると共に、ボディ領域15及びこれを挟む一対のLDD領域56を挟む一対のソース領域16s及びドレイン領域16dが形成される。なお、マスク酸化膜502形成時の熱酸化では、加熱温度を例えば850℃とし、加熱時間を例えば30分とすることができる。また、ソース領域16s及びドレイン領域16d形成時のイオン注入では、ドーズ量を例えば1×1015/cm2程度とし、加速エネルギー例えば10KeV程度とした条件を適用することができる。また、拡散時の熱処理には、例えば加熱温度を1000℃とし、加熱時間を10秒としたランプアニールを適用することができる。
以上の工程を経ることで、本実施例によるSOI−MOSFET5が作製される。
その後、形成したSOI−MOSFET5上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜17を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜17にゲート電極14並びにソース領域16s及びドレイン領域16d上面を露出させる開口を形成する。続いて、形成した開口にタングステン(W)などの導電体を充填することで、ゲート電極14とソース領域16sとドレイン領域16dとの電気的な接続を層間絶縁膜17上まで引き出すためのビア配線18を形成する。この際、層間絶縁膜17に形成した開口から露出するゲート電極14表面とソース領域16s表面とドレイン領域16d表面とをそれぞれシリサイド化することで、それぞれにシリサイド膜を形成しても良い。続いて、層間絶縁膜17上に銅やアルミニウムなどの導電体膜を形成した後、これを既存おフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いてパターニングすることで、各ビア配線18と電気的に接続されたメタル配線19を形成する。これにより、図23に示すような断面構造を有するSOI−MOSFET5を製造することができる。
・作用効果
以上のように、本実施例によるSOI−MOSFET5は、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11と、SOI層11c上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極14と、SOI層11cにおけるゲート電極14端下の領域に形成された第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bと、ゲート電極14下であってSOI層11cにおける低濃度領域15bで挟まれた領域に形成され、低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aと、SOI層11cにおける高濃度領域15a及び低濃度領域15bを挟む一対の領域に形成され、第1導電型(例えばp型)と逆極性である第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dとを有する。
また、本実施例によるSOI−MOSFET5の製造方法では、支持基板11aと、支持基板11a上に形成されたBOX層11bと、BOX層11b上に形成されたSOI層11cとを有するSOI基板11を準備し、SOI層11c上にガラス酸化膜103を形成し、ガラス酸化膜103に開口103Aを形成することでダミーゲート103Bを形成し、SOI層11cにおける開口103A端下の領域に第1導電型(例えばp型)の低濃度領域15bを形成し、SOI層11cにおける開口103A下の領域に低濃度領域15bで挟まれ且つ低濃度領域15bよりも不純物濃度が高い第1導電型(例えばp型)の高濃度領域15aを形成し、ダミーゲート103B上及び開口103A内に開口103Aを完全に埋めるポリシリコン膜14Aを形成し、ポリシリコン膜14A表面を平坦化してダミーゲート103B上面を露出させることで、開口103A内にゲート電極14を形成し、ダミーゲート103Bを除去し、SOI層11cにおけるゲート電極14下を挟む一対の領域に第2導電型(例えばn型)のソース領域16s及びドレイン領域16dを形成する。
ゲート電極14のエッジ下に中央部よりも不純物濃度が低い低濃度領域15bを形成する、言い換えれば、ゲート電極14下のボディ領域15(チャネル形成領域とも言う)におけるエッジ部分の不純物濃度を中央部分よりも低くした構成とすることで、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合付近の電界が緩和されるため、この部分におけるホットキャリアの発生を低減することができる。この結果、ソース領域16s/ドレイン領域16dとボディ領域15との接合部分におけるショットキーバリアを低減することが可能となり、ボディ領域15において発生したホットキャリアを例えばソース領域16s側から効率よく引き抜くことが可能となる。これにより、SOI−MOSFET5の基板浮遊効果を抑制することが可能となる。また、低濃度領域15bは、ゲート電極14下の略中央部分に位置する高濃度領域15aよりもチャネル濃度が低い領域である。ただし、本実施例による低濃度領域15bは、高濃度領域15aよりも不純物濃度が低い領域である。すなわち、この低濃度領域15bは、第1導電型の逆極性である第2導電型の不純物をカウンタドープすることで形成された領域では無い。このような低濃度領域15bは、カウンタドープすることで生じる閾値電圧のばらつきが回避された領域であるため、結果、SOI−MOSFET5の閾値電圧のばらつきを抑制することが可能となる。
また、本実施例によるゲート電極14は、ダミーゲート103Bと同程度の膜厚に堆積されたポリシリコン膜14AをCMP法によりダミーゲート103B上面まで除去することで形成される。このため、ゲート長の長いゲート電極14を形成した場合でも、ゲート電極14の高さを均一にすることができる。この結果、ゲート長によるトランジスタ特性の変動を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、高濃度領域15a及び低濃度領域15bが、開口103Aを有するダミーゲート103Bが形成されたSOI基板11を所定方向(イオン注入方向)に対して所定角度(θ)傾けた状態で回転させつつ、イオン注入方向から開口103Aを介して第1導電型(例えばp型)の不純物を注入することで形成される。このため、ボディ領域15にこれと逆極性の不純物をカウンタドープする必要がない。この結果、カウンタドープによる方法よりも容易にSOI−MOSFET5の閾値電圧Vtを調整することが可能となる。また、カウンタドープによる方法を用いた場合に発生するような閾値電圧Vtのばらつきを抑制することが可能である。
また、この際の所定角度(θ)は、ダミーゲート103Bの膜厚をHとし、開口103Aのゲート長方向の長さをLとした場合、上述した式1を満足する範囲内に設定される。所定角度(θ)を以上の条件を満足する範囲内で設定することで、閾値電圧Vt調整のための不純物注入時に、ダミーゲート103Bの影がボディ領域15の略中央に延在しない。したがって、低濃度領域15bのゲート長方向の幅が、ダミーゲート103Bの開口103Aのゲート長方向の長さ、すなわちゲート長に依存せず、ダミーゲート103Bの高さHと入射角度θとのみで決定される。このため、本実施例では、SOI−MOSFET5の閾値電圧Vtを、注入する不純物の量のみで制御することが可能である。
また、本実施例では、低濃度領域15bのゲート長方向の長さが、ゲート電極14のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下となるように設定されることが好ましい。
また、本実施例によるSOI−MOSFET5は、ゲート電極14の側面に形成されたサイドウォール57と、SOI層11cにおけるサイドウォール57下の領域に形成されたLDD領域56とをさらに有し、一対のソース領域16s及びドレイン領域16dが、高濃度領域15a及び低濃度領域15bとLDD領域56とを挟む。このようなLDD領域56を設けることで、ソース領域16s又はドレイン領域16dとボディ領域15との間における電界を緩和することが可能となる。
なお、本実施例では、実施例1によるSOI−MOSFET1を引用して説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば実施例1から4に示す何れのSOI−MOSFET1〜4を引用することも可能である。
また、上記実施例1から実施例5は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
本発明の実施例1によるSOI−MOSFETの概略構成を示す断面図である。 (a)はボディ領域端部に低濃度領域を有さないSOI−MOSFETにおけるゲート長方向に沿ったポジション毎の電子及び正孔のポテンシャルを示す図であり、(b)はボディ領域端部に低濃度領域を有する本実施例によるSOI−MOSFETにおけるゲート長方向に沿ったポジション毎の電子及び正孔のポテンシャルを示す図である。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(1)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(2)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(3)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(4)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(5)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(6)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(7)。 本発明における入射角度θの範囲を説明するための図である。 本発明の実施例2によるSOI−MOSFETの概略構成を示す断面図である。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(8)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(9)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(10)。 本発明の実施例3によるSOI−MOSFETの概略構成を示す断面図である。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(11)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(12)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(13)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(14)。 本発明の実施例4によるSOI−MOSFETの概略構成を示す断面図である。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(15)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(16)。 本発明の実施例5によるSOI−MOSFETの概略構成を示す断面図である。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(17)。 本発明によるSOI−MOSFETの製造方法を示すプロセス図である(18)。
符号の説明
1、2、3、4、5 SOI−MOSFET
11 SOI基板
11A、11D、11S 素子形成領域
11a 支持基板
11b BOX層
11c SOI層
12 素子分離絶縁膜
13、23、43 ゲート絶縁膜
14、34 ゲート電極
14A、34A、34C、34D ポリシリコン膜
15、35 ボディ領域
15a、35a 高濃度領域
15b、35b、35A 低濃度領域
16d ドレイン領域
16s ソース領域
17 層間絶縁膜
18 ビア配線
19 メタル配線
23A、23B High−k膜
34B サイドウォール
43a、43A、101 バッファ酸化膜
43b、43B、102 シリコン窒化膜
56、56A LDD領域
57 サイドウォール
57A シリコン酸化膜
103 ガラス酸化膜
103A、103A’ 開口
103B ダミーゲート
104、105 マスク酸化膜
110 イオン注入装置
111 ターンテーブル
501、502 マスク酸化膜
R11 レジストパターン

Claims (14)

  1. 支持基板と、前記支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された半導体層とを有するSOI基板と、
    前記半導体層上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記半導体層における前記ゲート電極端下の領域に形成された第1導電型の第1領域と、
    前記ゲート電極下であって前記半導体層における前記第1領域で挟まれた領域に形成され、前記第1領域よりも不純物濃度が高い前記第1導電型の第2領域と、
    前記半導体層における前記第1及び第2領域を挟む一対の領域に形成され、前記第1導電型と逆極性である第2導電型の高濃度拡散領域と
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜よりも比誘電率の高い絶縁膜であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1領域の不純物濃度は、前記第2領域の不純物濃度の2分の1以下であることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記ゲート電極の側面に形成されたサイドウォールと、
    前記半導体層における前記サイドウォール下の領域に形成された低濃度拡散領域とをさらに有し、
    前記一対の高濃度拡散領域は、前記第1及び第2領域と前記低濃度拡散領域とを挟むことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2領域のゲート長方向の長さは、前記ゲート電極のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の半導体装置。
  6. 支持基板と、前記支持基板上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された半導体層とを有するSOI基板を準備する工程と、
    前記半導体層上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜に開口を形成する工程と、
    前記半導体層における前記開口端下の領域に第1導電型の第1領域を形成する工程と、
    前記半導体層における前記開口下の領域に前記第1領域で挟まれ且つ前記第1領域よりも不純物濃度が高い前記第1導電型の第2領域を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上及び前記開口内に当該開口を完全に埋める第1導電体膜を形成する工程と、
    前記第1導電体膜表面を平坦化して前記第1絶縁膜上面を露出させることで、前記開口内にゲート電極を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜を除去する工程と、
    前記半導体層における前記ゲート電極下を挟む一対の領域に第2導電型の高濃度拡散領域を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1及び第2領域は、前記開口を有する前記第1絶縁膜が形成された前記SOI基板を所定方向に対して所定角度傾けた状態で回転させつつ、前記所定方向から前記開口を介して前記第1導電型の不純物を注入することで形成されることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記所定角度θは、前記第1絶縁膜の膜厚をHとし、前記開口のゲート長方向の長さをLとした場合、
    Figure 2007214495

    を満足する範囲内に設定されることを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記開口の側面に第1サイドウォールを形成する工程をさらに有し、
    前記第1領域は、前記第1絶縁膜をマスクとして用いつつ前記開口を介して前記半導体層に前記第1導電型の不純物を注入することで形成され、
    前記第2領域は、前記第1絶縁膜と前記第1サイドウォールとをマスクとして用いつつ前記開口を介して前記半導体層に前記第1導電型の不純物を注入することで形成されることを特徴とする請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第1サイドウォールは、前記第1絶縁膜上及び前記開口内に当該開口を完全に埋めない第2導電体膜を形成し、当該第2導電体膜を異方性ドライエッチングすることで形成され、
    前記第1導電体膜は、前記サイドウォールを含む導電体膜であることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2領域のゲート長方向の長さは、前記ゲート電極のゲート長方向の長さの5分の1以上3分の1以下であることを特徴とする請求項6から10の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第1絶縁膜上及び前記開口内に、シリコン酸化膜よりも比誘電率の高い第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2絶縁膜における前記第1絶縁膜上及び前記開口の側面に形成された部分を除去することで、前記ゲート電極下にゲート絶縁膜を形成する工程と
    をさらに有することを特徴とする請求項6から11の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記半導体層上に所定条件下におけるエッチングレートが前記第1絶縁膜よりも低い第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜における前記ゲート電極下以外の部分を除去することで、当該ゲート電極下にゲート絶縁膜を形成する工程とをさらに有し、
    前記第1絶縁膜は前記第3絶縁膜上に形成されることを特徴とする請求項6から11の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記ゲート電極をマスクとして前記半導体層に前記第2導電型の不純物を注入することで低濃度拡散領域を形成する工程と、
    前記半導体層上及び前記ゲート電極上に第4絶縁膜を形成する工程と、
    前記第4絶縁膜を異方性ドライエッチングすることで前記ゲート電極の側面に第2サイドウォールを形成する工程とをさらに有し、
    前記一対の高濃度拡散領域は、前記ゲート電極及び前記第2サイドウォールをマスクとして用いつつ前記第2導電型の不純物を前記半導体層へ注入することで形成されることを特徴とする請求項6から13の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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