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JP2007204573A - 水性インキ組成物 - Google Patents

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JP2007204573A JP2006024010A JP2006024010A JP2007204573A JP 2007204573 A JP2007204573 A JP 2007204573A JP 2006024010 A JP2006024010 A JP 2006024010A JP 2006024010 A JP2006024010 A JP 2006024010A JP 2007204573 A JP2007204573 A JP 2007204573A
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Kiyonori Yasuike
清徳 安池
Ikuo Takagishi
郁夫 高岸
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Pentel Co Ltd
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Abstract

【目的】 本発明は、筆記中、あるいは筆記直後、瞬時に消色して記載内容を隠匿し、隠匿した筆跡を紫外線照射により発光させて視認可能となす水性インキ組成物に関する。
【構成】 蛍光増白剤と、フタレイン骨格を有するpH指示薬と、塩基性物質と、水と、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩から選ばれる1種もしくは2種以上とから少なくともなる水性インキ組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、筆記中、あるいは筆記直後、瞬時に消色して記載内容を隠匿し、隠匿した筆跡を紫外線照射により発光させて視認可能となす水性インキ組成物に関する。
従来、昼光下では筆跡が視認できず、紫外線照射により筆跡を視認できるインキとしてスキンマーク用紫外線発色性インキ組成物(特許文献1参照)がある。これは水に溶解しない蛍光増白剤とアルコール溶剤と水に溶解しない樹脂を含むものである。また、昼光線中では不可視である特定の染料を含むインキをジェット流で被記録媒体に印刷し、これに紫外線を当てて可視化する印刷インキ及び印刷方法(特許文献2参照)がある。
しかし、上述のインキにおいては、通常の筆記環境である可視光下で筆記するときに筆跡を確認することはできず、正確な筆記が困難であった。
一方、PH指示薬を着色剤として、弱アルカリ水溶液と有機アミンを併用して発色させるインキ組成物(特許文献3参照)がある。
pH指示薬を着色剤とするインキによる筆跡、あるいは印刷物、転写物は、pHの変化によって色素に相当する化合物を発色させるために必要な、塩基性物質、有機アミン、保湿剤と水などの発色剤が揮発中和、析出、浸透などにより、影響力が失われるにしたがい、発色が弱くなり、やがて消色してしまう性質を有するものである。
そして、蛍光増白剤とpH指示薬とを併用して、筆記後一定の時間だけ筆跡が維持された後、消色し、紫外線を照射すると、発光するインキ組成物(特許文献4参照)がある。また、有機溶剤として、溶解度パラメーターが13未満及び13以上の2種の有機溶剤を併用し、経時安定性を向上させたインキ組成物(特許文献5参照)がある。
特開平5−98202号公報 (第1頁第1欄2行〜7行) 特開昭55−5896号公報 (第1頁第1欄5行〜第2欄3行) 特開昭54−131428号公報(第1頁第1欄4行〜6行) 特開2005−187540公報(第1頁第1欄2行〜8行) 特開2005−330425公報(第1頁第1欄2行〜9行)
特許文献4及び特許文献5に記載の発明に開示されている蛍光増白剤とpH指示薬とを併用したインキは、視認作業が簡便で、昼光下での正確な筆記が容易であり、暗記学習、商品管理、特定の人物同士での情報交換等において有用であるが、筆跡が完全に消色するまでに数分を要してしまうため、場合によっては昼光下での機密保持が満足できない場合があった。また、筆跡が視認できなくなるまでの時間は、pH指示薬が酸性である紙面に自然に浸透するに頼っているため、その進行状況や他の組成物に影響され、実質的に筆跡が視認できなくなるまで数分待たなくてはならないのが現実であった。
即ち、本発明は、蛍光増白剤と、フタレイン骨格を有するpH指示薬と、塩基性物質と、水と、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩から選ばれる1種もしくは2種以上とから少なくともなる水性インキ組成物を要旨とする。
N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩は、アミド基の酸素原子は負に、窒素原子は正に分極しやすくなっている。これが、pH指示薬のキノイド型の共役を形成している酸素原子に作用して、不安定な状態を形成するので、筆記直後に紙の水素イオンと速やかに反応し、筆記中あるいは、筆記後に瞬時に消色させることができると推察される。
本発明に使用するN−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩としては、オレオイルサルコシン、ココイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、パルミトイルサルコシン、ラウロイルサルコシン、N−オレオイルメチルアラニン、N−ラウロイルメチルアラニン、N−ミリストイルメチルアラニン、N−パルミトイルメチルアラニン、N−オレオイルタウリン、N−ラウロイルタウリン、N−ミリストイルタウリン、N−パルミトイルタウリン、N−オレオイルメチルタウリン、N−ラウロイルメチルタウリン、N−ミリストイルメチルタウリン、N−パルミトイルメチルタウリン、オレオイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、パルミトイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、N−オレオイルメチルアラニンナトリウム、N−ラウロイルメチルアラニンナトリウム、N−ミリストイルメチルアラニンナトリウム、N−パルミトイルメチルアラニンナトリウム、N−オレオイルタウリンナトリウム、N−ラウロイルタウリンナトリウム、N−ミリストイルタウリンナトリウム、N−パルミトイルタウリンナトリウム、N−オレオイルメチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルサルコシンカリウム、ココイルサルコシンカリウム、ミリストイルサルコシンカリウム、パルミトイルサルコシンカリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、N−オレオイルメチルアラニンカリウム、N−ラウロイルメチルアラニンカリウム、N−ミリストイルメチルアラニンカリウム、N−パルミトイルメチルアラニンカリウム、N−オレオイルタウリンカリウム、N−ラウロイルタウリンカリウム、N−ミリストイルタウリンカリウム、N−パルミトイルタウリンカリウム、N−オレオイルメチルタウリンカリウム、N−ラウロイルメチルタウリンカリウム、N−ミリストイルメチルタウリンカリウム、N−パルミトイルメチルタウリンカリウム等が挙げられるがこれに限られるものではなく、1種又は2種以上を選択使用可能である。これらの使用量は0.2重量%〜10重量%が好ましい。0.2重量%未満ではインキの紙に対する浸透効果と反応活性化効果が不十分であり、10重量%を超えて添加してもそれ以上の浸透効果と反応活性化効果は得られず不経済である。
また、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩の添加は、筆記時にボールと受座の摩擦抵抗を軽減し、滑らかな書き味を付与するため、ボールペン用インクとして用いる際にも適している。
本発明に使用する蛍光増白剤としては昼光下ではほぼ無色であり、紫外線を照射したときに発光して視認出来るものであれば良く、スチルベン系、クマリン系、オキサゾール系、ピラゾリン系、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、ナフタルイミド系などが使用可能である。一例を挙げると、カヤホールSTCリキッド、同HBCリキッド、同FKYリキッド、同BRリキッド、同PBSリキッド(以上(株)日本化薬カラーズ製)、ホワイテックスBB、同BKconc.、同PAconc.、同SKC(以上住友化学工業(株)製)、MikephorBN、同WS(以上三井化学(株)製)、イルミナールシリーズ(昭和化工(株)製)、UVITEXシリーズ(チバスペシャリティーケミカルズ社製)、TINOPALシリーズ(チバスペシャリティーケミカルズ社製)、Kayalightシリーズ(日本化薬(株)製)、Kayapolシリーズ(日本化薬(株)製)等があるがこれらに限られるものではない。これらは1種又は2種以上を混合して使用可能であり、その使用量は紫外線により視認出来れば十分であるが、一般的には0.01重量%〜10重量%である。添加量が0.01重量%未満では視認性が不十分であり、10重量%を超えて添加しても視認性は向上せず、不経済であり、むしろ溶解性が低下したり、紙面上での筆記線が可視光下でも有色に見えたりしてしまう。
本発明に使用するpH指示薬は、変色域がアルカリ側にあり、変色域よりアルカリ側では有色であり、酸性サイドでは無色であり、フタレイン骨格を有していれば、特に制限されるものではない。pH指示薬とは、指示薬が溶解した溶液のpHが、特定の範囲である場合に、溶液が特定の色に呈色し、それ以外の範囲では、色の変化、もしくは、透明下させる物質である。そして、既知の指示薬の溶液を用いて滴定することで、未知の溶液のpHを知ることができるものである。具体的には、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、o−クレゾールフタレイン、α−ナフトールフタレイン、フェノールフタレインナトリウム塩などがあげられる。また、これらを変性したものでもよい。なかでも、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、o−クレゾールフタレインは溶解性が良く、安価なため、好ましい。PH指示薬は1種又は2種以上を混合して使用可能であり、その使用量は、一般的には0.01〜5質量%である。添加量が0.01質量%未満では筆記時の視認性が不十分であり、5質量%を超えて添加すると、溶解性が低下し筆記不能になってしまう恐れがある。筆記された文字や図形は、筆記時にはpH指示薬により呈色して視認できるが、紙は弱酸性〜中性であるため、インキ組成物が紙に浸透すると、インキのpHが酸性側に変化して無色となり、それらの筆跡は視認不能となる。さらに、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩から選ばれる1種もしくは2種以上と組み合わせることによって、筆跡の消色が迅速に起こり、筆跡は瞬時に視認不能となり、高い機密保持性が実現できる。
本発明に使用する塩基性物質としては、無機系の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの強アルカリ、あるいは炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウムなどの弱アルカリがあげられる。また、有機系としては、水溶性有機アミンは、発色剤としてだけではなく、筆記線の呈色時間を調整するためにも重要である。水溶性有機アミンの例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンなどのアルカノールアミン類や、N−ブチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどのアルキルアミン類、2−アミノ−6−ピコリンなどの常温で固体の塩基、アンモニアなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上を混合して使用することができ、なかでもモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類が好ましい。
無機系の塩基性物質としては、なかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよびリン酸ナトリウムが好ましい。これらは1種又は2種以上を混合して使用することができ、これらの無機系塩基性物質の添加量は、一般的に0.01〜2質量%である。添加量が0.01質量%未満の場合、PH指示薬の発色剤として作用するには不十分であり、2質量%を超えて添加すると、乾燥時に析出し、ペン先のインキ経路を塞いだり、インキ組成物中でPH指示薬の分子構造を変化させ、色が薄くなったりしてしまう。
また、有機系の塩基性物質としては、その添加量としては、0.1〜15質量%が望ましい。添加量が0.1質量%未満の場合、pH指示薬の発色剤として作用するには不十分であり、また呈色時間の調整の目的を果たせなくなる。15重量%を超えて添加すると、インキ中でpH指示薬の分子構造を変化させ、色が薄くなる恐れがある。
尚、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩を用いることで、瞬時に消色させることができるが、弱アルカリの無機系塩基性物質や水溶性有機アミンの添加により、適宜の消色時間に調整することもでき、より迅速に消色させたい場合には、強アルカリの無機系塩基性物質を用いることが好ましい。
また、本発明の水性インキ組成物は、フタレイン骨格を有するpH指示薬を呈色させるためには、PH9.5以上にすることが必要であり、好ましくはpH10以上に調整する。PH域が9.5以下であるとき、PH指示薬が十分に呈色しない。pH9.5以上に調整するには、必要とする消色時間に応じて、無機系塩基性物質と水溶性有機アミンを任意に組み合わせる。
水は主溶剤である。
剪断減粘性樹脂を用いることで、ペン先からのインキのボタ落ちを防止すると共に筆跡の滲みを抑えることができ、水性ボールペンに充填して使用する際に適している。一例を挙げると、キサンタンガム、ガーガム、イソプロピルアクリルアミド、ポリN−ビニルアシルアミド、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等がある。これらのうち、キサンタンガムの剪断減粘性が大きくインキのボタ落ち防止効果が高いので好ましい。これらの剪断減粘性樹脂は1種又は2種以上を選択使用可能であり、ボールペンに充填する際の使用量としては、インキの粘度が50〜2500mPa・sの範囲となるよう適宜添加すればよい。
インキとしての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止、ペン先でのインキ乾燥防止、顔料の分散媒、染料の溶解剤、粘度調整剤の溶解・分散等の目的で水並びに従来公知の水溶性有機溶剤を使用する。水溶性有機溶剤の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して3〜70重量%が好ましい。
更には、インキの粘度調整あるいは着色剤の分散安定化等の目的で、合成系のカチオン化したアクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、ポリビニルメチルエーテル、アクリル系樹脂、ポリアミン、ポリビニルブチラール、アルギン酸エステル、あるいは無機系高分子等が挙げられる。
また、窒素硫黄系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物、イソチアゾリノン化合物等の防腐剤、ベンゾトリアゾール等の防錆剤、顔料の分散安定剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル等といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
本発明の水性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ヘンシェルミキサー等の攪拌機に染料と水と水溶性有機溶剤を入れ攪拌した後、残りの成分を入れ、更に混合攪拌することにより容易に得られる。濾過等を必要に応じて行っても良い。着色剤として顔料を用いた場合は、予め顔料をボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散し分散顔料状となした後、上記と同様に行えば、容易に得られる。
本発明のインキは、中綿と繊維芯と外装などからなるような、サインペンまたはマーカー、中綿またはインキ収容管と樹脂チップまたは金属チップと外装などからなるボールペン、インキ収容管と筆と外装からなる筆ペン、インキ収容間と樹脂ペン先または金属ペン先と外装からなる万年筆などで使用する場合に適しているが、それらに限られたものではない。
ボールペンに使用する場合には、受け座磨耗などの目的で、アルミナの粉末を添加することもできる。
以下、実施例及び比較例に基づき更に詳細に説明する。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。また、インキのpHは、堀場製作所製ガラス電極式水素イオン濃度計を用いて測定した。インキの粘度は東京計器製ELD型粘度計を用い、50mPa・s以下の時は1°34’×R24のコーンロータを使用し剪断速度38.3/sで測定し、50mPa・sを超える粘度の時は3°×R17.65のコーンロータを使用して剪断速度2/s、25℃で測定した。
実施例1
O−クレゾールフタレイン(pH指示薬、和光純薬工業(株)製) 0.3部
カヤホールFKYリキッド(蛍光増白剤、(株)日本化薬カラーズ製) 1.0部
ニッコールサルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 4.0部
グリセリン 8.0部
エチレングリコール 10.0部
ジエチレングリコール 8.0部
プロクセルGXL(防腐剤、1,2−ベンズイソチアゾリンー3−オン、ICIジャパン(株)製)
0.2部
水酸化ナトリウム 0.5部
水 68.1部
上記成分のうち、ニッコールサルコシネートOHの全量と水5部と水酸化ナトリウム0.4部を混合しこれをプロペラ攪拌機で1時間攪拌してニッコールサルコシネートナトリウム水溶液を得た。次いで、この溶液と残りの成分を混合し、プロペラ攪拌機で1時間撹拌して紫色のインキを得た。さらに、水酸化ナトリウム0.1部を用いて、pH12.0に調整後、ろ紙を用いてろ過した。このものの粘度は、3.2mPa・sであった。
実施例2
O−クレゾールフタレイン(pH指示薬、和光純薬工業(株)製) 0.3部
カヤホールFKYリキッド(蛍光増白剤、(株)日本化薬カラーズ製) 1.0部
ニッコールサルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 2.0部
グリセリン 8.0部
エチレングリコール 10.0部
ジエチレングリコール 8.0部
プロクセルGXL(防腐剤、1,2−ベンズイソチアゾリンー3−オン、ICIジャパン(株)製)
0.2部
水酸化ナトリウム 0.3部
水 70.2部
上記成分のうち、ニッコールサルコシネートOHの全量と水2.5部と水酸化ナトリウム0.2部を混合しこれをプロペラ攪拌機で1時間攪拌してニッコールサルコシネートナトリウム水溶液を得た。次いで、この溶液と残りの成分を混合し、プロペラ攪拌機で1時間撹拌して紫色のインキを得た。さらに、水酸化ナトリウム0.1部を用いて、pH12.0に調整後、ろ紙を用いてろ過した。このものの粘度は、2.9mPa・sであった。
実施例3
O−クレゾールフタレイン(pH指示薬、和光純薬工業(株)製) 0.3部
カヤホールFKYリキッド(蛍光増白剤、(株)日本化薬カラーズ製) 1.0部
ニッコールサルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 4.0部
グリセリン 8.0部
エチレングリコール 10.0部
ジエチレングリコール 8.0部
プロクセルGXL(防腐剤、1,2−ベンズイソチアゾリンー3−オン、ICIジャパン(株)製)
0.2部
水酸化ナトリウム 0.5部
ケルザンAR(せん断減粘樹脂、キサンタンガム、(株)三晶製) 0.5部
水 59.7部
上記成分のうち、ニッコールサルコシネートOHの全量と水5部と水酸化ナトリウム0.4部を混合しこれをプロペラ攪拌機で1時間攪拌してニッコールサルコシネートナトリウム水溶液を得た。また、上記成分のうち、ケルザンARの全量と水7.8部を混合しこれをプロペラ攪拌機で2時間撹拌してケルザンARのペーストを得た。次いで、ニッコールサルコシネートナトリウム水溶液と残りの成分を混合し、プロペラ攪拌機で1時間撹拌した後、これにケルザンARのペーストを加えて更に7時間撹拌して紫色のインキを得た。さらに、水酸化ナトリウム0.1部を用いて、pH12.0に調整後、ろ紙を用いてろ過した。このものの粘度は、1000mPa・sであった。
実施例4
O−クレゾールフタレイン(pH指示薬、和光純薬工業(株)製) 0.3部
カヤホールFKYリキッド(蛍光増白剤、(株)日本化薬カラーズ製) 1.0部
ニッコールサルコシネートOH(オレオイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製) 2.0部
グリセリン 8.0部
エチレングリコール 10.0部
ジエチレングリコール 8.0部
プロクセルGXL(防腐剤、1,2−ベンズイソチアゾリンー3−オン、ICIジャパン(株)製)
0.2部
水酸化ナトリウム 0.3部
ケルザンAR(せん断減粘樹脂、キサンタンガム、(株)三晶製) 0.5部
水 69.7部
上記成分のうち、ニッコールサルコシネートOHの全量と水2.5部と水酸化ナトリウム0.2部を混合しこれをプロペラ攪拌機で1時間攪拌してニッコールサルコシネートナトリウム水溶液を得た。また、上記成分のうち、ケルザンARの全量と水7.8部を混合しこれをプロペラ攪拌機で2時間撹拌してケルザンARのペーストを得た。次いで、ニッコールサルコシネートナトリウム水溶液と残りの成分を混合し、プロペラ攪拌機で1時間撹拌した後、これにケルザンARのペーストを加えて更に7時間撹拌して紫色のインキを得た。さらに、水酸化ナトリウム0.1部を用いて、pH12.0に調整後、ろ紙を用いてろ過した。このものの粘度は、940mPa・sであった。
比較例1
実施例1において、ニッコールサルコシネートOHを抜いて、その分水を添加した以外は同様になし、pH12.0の紫色のインキを得た。このものの粘度は、3.2mPa・sであった。
比較例2
実施例3において、ニッコールサルコシネートOHを抜いて、その分水を添加した以外は同様になし、pH12.0の紫色のインキを得た。このものの粘度は、960mPa・sであった。
(試験用サインペンの作製)上記実施例1〜2及び比較例1で得た水性インキを、中綿に2.0g程度充填し、試験用サインペンを作製した。
(試験用ボールペンの作製)
上記実施例3〜4及び比較例2で得た水性インキを、ボールペンのインキ収容管に1.0g程度充填し、遠心機にて遠心力を加えてインキ中の気泡を脱気して、試験用ボールペンを作製した。ボール径は0.5mmのものを使用した。
試験1:上記試験用のサインペン及びボールペンを用いて、中性紙に「国」という文字を5字筆記し、筆記後完全に消色するまでの時間を測定した。測定は各5回行い、その平均値を求めた。
試験2:試験1で完全に消色した筆跡に紫外線を照射して発光状態を目視で確認した。
試験1及び試験2の結果を表1に示す。
Figure 2007204573
以上詳細に説明したように、本発明のインキ組成物は、筆記中、あるいは筆記直後、瞬時に消色して記載内容を隠匿し、隠匿した筆跡を紫外線照射により発光させて視認可能とし、機密保持性と、筆記時の正確性を高度に併せ持った、非常に優れた水性インキ組成物である。

Claims (5)

  1. 蛍光増白剤と、フタレイン骨格を有するpH指示薬と、塩基性物質と、水と、N−アシルアミノ酸及び/又はその塩、N−アシルメチルタウリン及び/又はその塩から選ばれる1種もしくは2種以上とから少なくともなる水性インキ組成物。
  2. 前記フタレイン骨格を有するpH指示薬が、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、O−クレゾールフタレイン、αナフトールフタレイン及びこれらの誘導体から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物である請求項1項に記載の水性インキ組成物。
  3. 前記水性インキ組成物が、剪断減粘樹脂を含み、インキの粘度が50〜2500mPa・sである請求項1又は請求項2に記載の水性インキ組成物。
  4. 前記塩基性物質が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、アルカノールアミンから選ばれる1種もしくは2種以上の混合物である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水性インキ組成物。
  5. 前記水性インキ組成物のpHが9.5以上である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の水性インキ組成物。
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