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JP2007186821A - 板紙の製造方法及び板紙 - Google Patents

板紙の製造方法及び板紙 Download PDF

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JP2007186821A
JP2007186821A JP2006006736A JP2006006736A JP2007186821A JP 2007186821 A JP2007186821 A JP 2007186821A JP 2006006736 A JP2006006736 A JP 2006006736A JP 2006006736 A JP2006006736 A JP 2006006736A JP 2007186821 A JP2007186821 A JP 2007186821A
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JP2006006736A
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Takeshi Sato
健 佐藤
Shigeki Nobukuni
茂樹 信国
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Seiko PMC Corp
Original Assignee
Seiko PMC Corp
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Abstract

【構成】
(1)pH6.5〜8.5、
(2)アルカリ度50〜400ppm、
(3)電導度50〜250mS/m
のパルプスラリーを用いて、
(4)内添サイズ剤をパルプスラリーに添加しないで
抄紙を行うことを特徴とする板紙の製造方法。
本発明の板紙の製造方法を用いる際に紙力剤を添加することが好ましく、その紙力剤としては、アクリルアミド系重合体類及び/又は澱粉類を添加することがさらに好ましい。
また、ピッチコントロール剤及び/又は歩留り剤を添加することも好ましい。
【効果】本発明の方法により抄紙系でのスケールトラブル及びピッチトラブルを回避することができる。

Description

本発明は、板紙の製造方法及びその製造方法によって得られる板紙に関し、さらに詳しくは、抄紙系でのスケールトラブル及びピッチトラブルを回避することができる板紙の製造方法及び板紙に関する。
一般に古紙から板紙を抄造する場合、硫酸バンドにより抄紙pHを酸性にして製造していた。これは一般的に用いられているロジン系サイズ剤の効果を効率良く得る為である。
しかしながら、近年環境問題から抄紙系はクローズド化が進み、硫酸バンドに由来する硫酸イオンの蓄積によるマシンの腐食が問題となった。また、古紙中の炭酸カルシウム含有量が近年増えており、抄紙系のpHが下がり難くそのため硫酸バンドの使用量が増大している。このクローズド化による硫酸イオンの増加と炭酸カルシウム含有量の増加により、硫酸バンドと炭酸カルシウムとの反応物である硫酸カルシウム(石膏)が系内で増加し、これが抄紙工程で析出する事によるスケールトラブルが多発している。
さらに最近、抄紙工程において合成系のピッチによるトラブルが増加している。合成系のピッチは古紙から持ちこまれるインキビヒクル、コート紙用のバインダーに用いられるラテックス類、ガムテープやラベルに用いられる粘着物質、書籍・雑誌類の背糊として使用されるホットメルト接着剤などに由来する物質である。ピッチは抄紙装置内部や用具類に付着して搾水不良や断紙などを引き起こし、紙の生産性を低下させる。また、集塊化したピッチは、紙面上にピンホールやピッキングなどを生じさせるだけでなく、塗工時や印刷時におけるトラブルを招き、紙の品質が著しく損なわれる原因となる。
現在、板紙の製造において一般的な抄紙pHは5〜6.5である。これは上記の問題を回避する為に従来の酸性抄紙から硫酸バンドの添加量を減らした為であり、また炭酸カルシウムの含有量が増加したため抄紙pHが上がってきた為でもある。
前記した問題を回避するためにピッチコントロール剤を使用することによる等が提案されている。しかし、ピッチコントロール剤のみで解決することは不十分であった。
米国特許第4765867号公報
本発明の目的は、抄紙系でのスケールトラブル及びピッチトラブルを回避することができる板紙の製造方法及びその製造方法によって得られる板紙を提供することにある。
すなわち、本発明は、
<1>(1)pH6.5〜8.5
(2)アルカリ度50〜400ppm
(3)電導度50〜250mS/m
のパルプスラリーを用いて、
(4)内添サイズ剤をパルプスラリーに添加しないで
抄紙を行うことを特徴とする板紙の製造方法、
<2>紙力剤を添加することを特徴とする前記<1>の板紙の製造方法、
<3>アクリルアミド系重合体類及び/又は澱粉類を添加することを特徴とする前記<1>又は<2>の板紙の製造方法、
<4>ピッチコントロール剤を添加することを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれかの板紙の製造方法、
<5>歩留り剤を添加することを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれかの板紙の製造方法、
<6>パルプスラリーの固形分に対してアルミニウム化合物を用いない若しくは1重量%以下用いることを特徴とする前記<1>〜<5>の板紙の製造方法、
<7>表面紙力剤及び/又は表面サイズ剤を用いることを特徴とする前記<1>〜<6>のいずれかの板紙の製造方法、
<8>前記<1>〜<7>の板紙の製造方法を用いて得られる板紙
を提供することにある。
本発明の方法により抄紙系でのスケールトラブル及びピッチトラブルを回避できる。
以下に発明を詳細に説明する。
<板紙>
本発明の板紙としては、ライナー原紙、中芯原紙、紙管原紙、石膏ボード原紙、コート白板、ノーコート白板、チップボール等を挙げることができる。この中でも中芯原紙、ライナー原紙が好ましく、特に中芯原紙であることが好ましい。板紙は多層抄きの場合もあるが、この場合、少なくとも一層が該当する場合も本発明では含まれる。
本発明の板紙の製造方法は、
(1)pH6.5〜8.5
(2)アルカリ度50〜400ppm
(3)電導度50〜250mS/m
のパルプスラリーを用いて抄紙を行うことを特徴とする板紙の製造方法であり、これら全てを満たす範囲であると抄紙系でのスケールトラブル及びピッチトラブルを回避することができるが一つでも欠けると、スケールトラブル及びピッチトラブルを回避することが困難になる。また、(4)内添サイズ剤をパルプスラリーに添加しないことで、ピッチやパルプスラリーの発泡を低減することができる。本発明の板紙は一層抄きでもよく二層以上の抄き合わせ紙であってもよいが、少なくとも一層が前記の条件を満たすことが必要である。
本発明のpH、アルカリ度、電導度の値は、シートを形成する直前のパルプスラリーで測定したものをいう。具体的には、例えば、ウルトラフォーマや長網のインレット中のパルプスラリーや丸網のバット中のパルプスラリーを測定したpH、アルカリ度、電導度の値をいう。
抄紙するパルプスラリーのpHとしては、pH6.6〜8.2が好ましく、更に好ましくは、6.7〜8.0が好ましい。本発明でいうpHは、25℃の条件で測定したものをいう。前記pHにするためにpH調節剤、たとえば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ物質や硫酸等の酸性物質を使用することができるが、電導度やアルカリ度を前記範囲にする必要があるため、これらの変動が大きくなるような使用は避けることが好ましい。
抄紙するパルプスラリーのアルカリ度は、70〜400ppmが好ましく、更に好ましくは80〜300ppmである。本発明でいうアルカリ度は、抄紙直前のパルプスラリーの一部を、No.5A濾紙(東洋濾紙株式会社製)にて吸引濾過して得られたろ液にメチルレッドとブロムクレゾールグリーンが混合されているエタノール溶媒の指示薬を加え、その液を緩やかに攪拌しながら、ろ液の色が青色から赤色に変わるまで1/50N硫酸を用いて滴定し、ろ液中にあるアルカリ成分量を炭酸カルシウム換算してアルカリ度(mg CaCO/l)(本発明においてはこの値をppmで表示した)=滴定量(ml)×1000/ろ液(ml)の式により求めた値をいう。アルカリ度の調整には炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ物質を挙げることができるが、pHやアルカリ度を前記範囲にする必要があるため、これらの変動が大きくなるような使用は避けることが好ましい。
抄紙するパルプスラリーの電導度は、50〜200mS/m、更に好ましくは、50〜150mS/mである。本発明でいう電導度は、25℃の条件で測定したものをいう。
<パルプスラリー>
パルプスラリーは、パルプ原料を主な原料としてスラリー化したものである。パルプ原料として、クラフトパルプあるいはサルファイトパルプなどの晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプあるいはサーモメカニカルパルプなどの晒あるいは未晒高収率パルプ、上白古紙、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙あるいは脱墨古紙などの古紙パルプのいずれも使用することができ、古紙パルプを50%以上使用することが好ましい。また、前記パルプ原料としては、前記パルプ原料と、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン等との混合物も使用することができる。さらにパルプスラリーに用いる主要な原料として填料がある。填料としては、炭酸カルシウム、クレー、タルク、チョーク、酸化チタン、ホワイトカーボンなどを挙げることができる。
<紙力剤>
本発明に用いることのできるパルプスラリーに添加する紙力剤としては、アクリルアミド系重合体類、澱粉類、ポリビニルアルコール類、セルロース類などを挙げることができる。これらの中でも、アクリルアミド系重合体類及び/又は澱粉類を用いることが好ましい。
アクリルアミド系重合体類としては、(メタ)アクリルアミド及びイオン性ビニルモノマーを重合してなる(メタ)アクリルアミド系ポリマー、必要に応じてその他のモノマーを加えて重合してなる(メタ)アクリルアミド系ポリマー、澱粉存在下でアクリルアミド系モノマー類などを重合して得られる澱粉グラフトポリアクリルアミド系重合体、ホフマン変性によるアクリルアミド系重合体、マンニッヒ変性によるアクリルアミド系重合体を挙げることができる。
(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミド、又はメタクリルアミドであり、これらは、粉体でも、水溶液でも使用することができる。
イオン性ビニルモノマーは、カチオン性ビニルモノマー及び/又はアニオン性ビニルモノマーである。
カチオン性ビニルモノマーとしては、1級アミノ基を有するビニルモノマー、2級アミノ基を有するビニルモノマー、3級アミノ基を有するビニルモノマー、及び4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマー等が挙げられる。
前記1級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、アリルアミン、メタリルアミン、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、ジアリルアミン、ジメタリルアミン、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとして、アリルアミン、及びメタアリルアミン等の前記1級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により2級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、及びジエチルアミノプロピルメタクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、及びジエチルアミノプロピルメタクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとして、ジアリルアミン、及びジメタリルアミン等の前記2級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により3級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、及びジエチルジメタリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
また、前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとして、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
具体的には、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、及びメタクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
これらの1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
アニオン性ビニルモノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー(これは、カルボキシル基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)、スルホン酸基含有モノマー(これは、スルホン酸基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)、リン酸基含有モノマー(これは、リン酸基を含有する重合性ビニルモノマーと言う意味である。)が挙げられる。
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、けい皮酸、及びクロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、2−アクリルアミドグリコリック酸、及び2−メタクリルアミドグリコリック酸等のグリオキシル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、及びムコン酸等の不飽和ジカルボン酸、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、及び4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸等の不飽和トリカルボン酸、1−ペンテン−1,1,4,4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、及び3−ヘキセン−1,1,6,6−テトラカルボン酸等の不飽和テトラカルボン酸が挙げられる。
前記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
前記リン酸基含有モノマーとしてはビニルホスホン酸、及び1−フェニルビニルホスホン酸等が挙げられる。
また、カルボキシル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、及びリン酸基含有モノマーの塩類も使用することができる。前記カルボキシル基含有モノマー、前記スルホン酸基含有モノマー、又は前記リン酸基含有モノマーの塩としてはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩等が挙げられる。
これらは、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記アニオン性モノマーの中でも好適なアニオン性モノマーは不飽和ジカルボン酸であり、より好ましくはイタコン酸である。
下記一般式化1で示されるビニルモノマーを使用することが好ましい。
Figure 2007186821
一般式化1中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R〜Rは水素原子または、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基を表す(但し、R〜Rのいずれか二種および三種が水素原子である場合を除く。)。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。
前記Rは炭素数1〜4のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)、プロピレン基(−CHCHCH−)、ブチレン基(−CHCHCHCH−)であり、メチレン基が好ましい。前記R〜Rは水素原子または、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基(但しR〜Rのいずれか二種および三種が水素原子である場合を除く。)、好ましくは炭素数22以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルアミン基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、アリール基、またはR〜Rのいずれか二つが結合して環状構造になった基である。具体的には、R〜Rがメチル基、エチル基、ブチル基、ステアリル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基であり、これらは同一の置換基であっても良いし、異なる置換基の組み合わせであっても良い。環状構造の具体例として、窒素原子、R、及びRによるモルホリン骨格構造が挙げられる。またR〜Rのいずれか一種、二種、又は三種がヒドロキシエチル基であり、残るR〜Rが水素原子またはメチル基であることがより好ましい。
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、及び硝酸等の無機酸類、又はギ酸、酢酸、シュウ酸、及びプロピオン酸等のカルボン酸を始めとする有機酸類におけるアニオンであり、Cl、Br、Iであることが好ましく、Clであることがより好ましい。
前記一般式化1で示されるビニルモノマーとしては、例えば、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N,2−テトラメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジエチル−2−メチル,ハイドロクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリエチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリブチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,2−トリメチル−N−オクタデシル,クロライド、ベンゼンメタンアミニウム,N,N−ジメチル−N−(2−メチル−2−プロペニル),クロライド、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)モルホリニウム クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,ハイドロクロライドを挙げることができる。
その他のモノマーのひとつである架橋性モノマー及び架橋性化合物としては、ビニル基を複数持つモノマー、N置換(メタ)アクリルアミド、ビニル基と連鎖移動点を持つことで架橋作用を持つモノマー、シリコン系モノマー、水溶性アジリジニル化合物、及び水溶性多官能エポキシ化合物等を挙げることができる。これらは、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用してもよい。
前記ビニル基を複数持つモノマーとしては、ジ(メタ)アクリレート類、ビス(メタ)アクリルアミド類、及びジビニルエステル類等の2官能性モノマーに加え、3官能性ビニルモノマー、4官能性ビニルモノマー等が挙げられる。
前記ジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、グリセリンジアクリレート、及びグリセリンジメタクリレート等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記ビス(メタ)アクリルアミド類としては、例えばN,N−メチレンビスアクリルアミド、N,N−メチレンビスメタクリルアミド、エチレンビスアクリルアミド、エチレンビスメタクリルアミド、ヘキサメチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、N,N−ビスアクリルアミド酢酸、N,N−ビスアクリルアミド酢酸メチル、N,N−ベンジリデンビスアクリルアミド、及びN,N−ビス(アクリルアミドメチレン)尿素等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記ジビニルエステル類としては、例えば、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、及びジアリルサクシネート等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記以外の2官能性モノマーとしては、例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼン、及びジイソプロペニルベンゼン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記3官能性ビニルモノマーとしては、例えば、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアヌレート、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、トリアリルアミン、及びトリアリルピロメリテート等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記4官能性ビニルモノマーとしては、例えば、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリテート、N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン、テトラアリルアミン(塩)、及びテトラアリルオキシエタン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記N置換(メタ)アクリルアミドとしては、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
前記ビニル基と連鎖移動点とを持つことで架橋作用を持つモノマーとしては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、グリシジルアクリレート、及びグリシジルメタクリレート等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記シリコン系モノマーとしては、例えば、3−アクリロイロキシメチルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシメチルトリメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロイロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−メタクリロイロキシプロピルメチルジクロロシラン、3−アクリロイロキシオクタデシルトリアセトキシシラン、3−メタクリロイロキシオクタデシルトリアセトキシシラン、3−アクリロイロキシ−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン、3−メタクリロイロキシ−2,5−ジメチルヘキシルジアセトキシメチルシラン、及びビニルジメチルアセトキシシラン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記水溶性アジリジニル化合物としては、例えば、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、及び4,4’−ビス(エチレンイミンカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記水溶性多官能エポキシ化合物としては、例えば、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル、及び(ポリ)グリセリントリグリシジルエーテル等を挙げることができ、これらは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
また、本発明に用いることのできるその他のモノマーとしては、ノニオン性ビニルモノマー等を挙げることができる。ノニオン性ビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、スチレン誘導体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びメチルビニルエーテル、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド等を挙げることができ、これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
(メタ)アクリルアミド系ポリマーを構成する各モノマーの使用量は、得られる(メタ)アクリルアミド系ポリマーを含有する紙力剤を使用して紙を製造した場合における、紙の内部結合強さ、破裂強さ等の紙力や、抄紙時の濾水性や微細繊維、填料等の歩留等の性能を十分に考慮して決定する事ができる。
総和100モル%に対し、(メタ)アクリルアミド及びイオン性ビニルモノマーが必須であるが、
(メタ)アクリルアミドが、通常100〜45モル%、好ましくは98〜74モル%、
イオン性ビニルモノマーが、通常0〜55モル%、好ましくは2〜26モル%である。
その他共重合可能なモノマーは、上記(メタ)アクリルアミドのモル数の一部を、通常0〜20モル%、好ましくは0.01〜10モル%使用することが好ましい。
なお、イオン性ビニルモノマー中におけるカチオン性ビニルモノマー及びアニオン性ビニルモノマーの使用量は、それぞれ通常0.05〜20モル%である。
前記モノマーの重合を行うにあたり、従来公知の重合開始剤を用いる事が出来る。具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩を使用することができる。この場合、1種単独でも使用できるが、2種以上組み合わせて使用しても良く、また、還元剤と併用してレドックス系重合開始剤として使用することができる。還元剤としては、亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸水素塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、及びアルドース等の還元糖等を挙げることができる。また、これらの還元剤は1種を単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。また、上記以外として、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,4’−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸及びその塩等のアゾ系重合開始剤を用いる事も出来る。
また、必要に応じて従来公知の連鎖移動剤を併せて適宜使用できる。従来公知の連鎖移動剤としては、分子内に1個ないし複数個の水酸基を有する化合物、例えば、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリンアルコール類、ポリエチレンオキサイド、ポリグリセリン等のオリゴマー及びポリマー類、グルコース、アスコルビン酸、ショ糖等の糖類やビタミン類を挙げることができる。また、分子内に1個または複数個のメルカプト基を含む化合物として、例えば、ブチルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸及びそのエステル、メルカプトプロピオン酸及びそのエステル、チオグリセリン、システアミン及びその塩等を挙げることができる。また、分子内に1個または複数個の炭素―炭素不飽和結合を有する化合物として、例えば(メタ)アリルアルコール及びそのエステル誘導体、(メタ)アリルアミン、ジアリルアミン、ジメタリルアミン及びそのアミド誘導体、トリアリルアミン、トリメタリルアミン、(メタ)アリルスルホン酸及びその塩、アリルスルフィド類、アリルメルカプタン類を挙げることができる。更に、次亜リン酸を挙げることができる。
本発明に用いることのできる(メタ)アクリルアミド系ポリマーの合成は、窒素等の不活性ガス雰囲気下、所定の反応容器にモノマーと、溶媒である水(有機溶媒を併用することがあっても良い)と、必要に応じて上記連鎖移動剤とを仕込み、攪拌下、上記重合開始剤を加えて重合を開始することで、本発明の(メタ)アクリルアミド系ポリマーが得られる。
<ホフマン分解反応によるカチオン変性(メタ)アクリルアミド系重合体>
ホフマン分解反応によるカチオン変性(メタ)アクリルアミド系重合体としては、ホフマン分解反応によりカチオン変性した(メタ)アクリルアミド系重合体であれば良く、変性前の(メタ)アクリルアミド系重合体としては(メタ)アクリルアミドと共重合可能なノニオン性モノマー、カチオン性モノマー、アニオン性モノマーとの共重合体や、これに架橋性モノマーや連鎖移動剤を併用したものであってもよい。
前記(メタ)アクリルアミドと共重合可能なノニオン性モノマーとしては、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル等が挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミドと共重合可能なカチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アリルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基を有するビニルモノマー又はそれらの無機酸若しくは有機酸の塩類あるいは3級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロロヒドリン、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級化剤との反応によって得られる4級アンモニウム基を有するビニルモノマー等が挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミドと共重合可能なアニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸又はそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等のビニルモノマーが挙げられる。
前記(メタ)アクリルアミドと共重合可能な架橋性ビニルモノマーとしては、メチロールアクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニルエステル類、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ジビニルベンゼン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリアリルアミン、N,N−ジアリルアクリルアミド、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリラート、N置換アミド基を有するN,N−ジメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等が挙げられる。
前記ホフマン分解反応によりカチオン変性する(メタ)アクリルアミド系重合体は前記(メタ)アクリルアミドと共重合可能なモノマーの1種または複数種を共重合させても良く、好ましくは(メタ)アクリルアミドは総モル%の60%以上である。
(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法としては、従来公知の各種の方法を採用することが出来る。例えば、撹拌機及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、前述のモノマーと水を仕込み、重合開始剤として、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ、アンモニウムハイドロパーオキサイド等の過酸化物、またはそれらの過酸化物と重亜硫酸塩等の還元剤とを組み合わせたレドックス開始剤、あるいは2,2−アゾビス−(2−アミジノプロパン)塩酸塩等の水溶性アゾ系重合開始剤などを加え、また必要に応じてイソプロピルアルコール、アリルアルコール、次亜リン酸ナトリウム、メルカプトエタノール、チオグリコール酸等の重合調整剤又は連鎖移動剤を適宜使用し、反応温度20〜90℃で1〜5時間反応させ、目的とする(メタ)アクリルアミド系重合体を得ることが出来る。
前記ホフマン分解反応によるカチオン変性は従来と同様の方法を採用すれば良い。例えば、前述の(メタ)アクリルアミド系重合体の水溶液に次亜ハロゲン酸塩とアルカリ触媒とを添加することにより、アルカリ性領域において(メタ)アクリルアミド系重合体と次亜塩素酸塩とを反応せしめ、しかる後に酸を添加してpH3.5〜5.5に調整する方法、塩化コリンの存在下にポリ(メタ)アクリルアミドをホフマン分解反応して調整する方法(例えば、特開昭53−109545号公報)、ホフマン分解反応において水酸基を有する3級アミンと塩化ベンジルあるいはその誘導体との4級反応物を添加して調整する方法(例えば、特公昭58−8682号公報)、ホフマン分解反応において安定剤として有機多価アミンを添加して調整する方法(例えば、特公昭60−17322号公報)、またはホフマン分解反応において安定剤として特定のカチオン化合物を添加して調整する方法(例えば、特公昭62−45884号公報)等を挙げることが出来る。
<澱粉類>
澱粉類としては、澱粉そのものである生澱粉、澱粉を原料として各種変性を行って得られるカチオン化澱粉、酸化澱粉、両性澱粉などの化学変性澱粉、ならびにこれら澱粉及び前記化学変性澱粉を酵素変性した酵素変性澱粉などを用いることができる。前記澱粉としては各種の植物、例えば馬鈴薯、さつまいも、タピオカ、小麦、米、とうもろこし(コーン)等から得られる澱粉等を挙げることができ、これらの誘導体としては、前記澱粉をアセチル化、リン酸エステル化等の変性又は処理した澱粉等を挙げることができる。これらは、粉体でも溶液状でも用いることができる。
カチオン化澱粉とはカチオン性基を有し、アニオン性基を有しない澱粉を意味し、酸化澱粉とはアニオン性基を有し、カチオン性基を有しない澱粉を意味し、両性澱粉はカチオン性基及びアニオン性基の両方を有する澱粉を意味する。
澱粉類のカチオン基の導入にあたっては、例えば、澱粉又はその誘導体を公知のカチオン化剤である3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル・トリメチルアンモニウム・クロライドやグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドあるいはジメチルアミノエチルクロライド等と触媒の存在下に反応させることによって得られる。
前記カチオン基を有する澱粉は、粘度を低減したものも使用できる。粘度低減方法としては例えば酸化剤処理、又は酵素変成として酵素分解を行う等が挙げられる。
酸化剤としては、従来公知慣用の酸化剤を用いる事が出来る。具体的には、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸アンモニウム等の次亜塩素酸塩、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩を使用することができる。この場合、1種単独でも使用できるが、2種以上組み合わせて使用しても良い。
酵素分解変成に使用する澱粉分解酵素には各種細菌、酵母、動植物の生産するα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、γ−アミラーゼ、isoアミラーゼ等を挙げることができる。この中でも、過度の低分子物や単糖類を生じさせ無い点でα−アミラーゼがもっとも好ましい。
クッキングした後に使用する澱粉類は、25℃における固形分1%水溶液の粘度が好ましくは5〜10,000mPa・s、さらに好ましくは、5〜1,000mPa・sである。
<ピッチコントロール剤>
本発明に用いることが好ましいピッチコントロール剤としては有機系ピッチコントロール剤と無機系ピッチコントロール剤が挙げられる。前記有機系ピッチコントロール剤として少なくとも1種以上のカチオン性モノマーを含んで重合することにより得られるカチオン性重合物、アミン−エピハロヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン変性物、ポリビニルアミン等のカチオン性化合物、ノニオン性分散剤、アニオン性界面活性剤が挙げられる。
前記カチオン性重合物に用いられるカチオン性モノマーとしては、下記一般式化2〜化4で示される化合物、ジアリルアミン類等が挙げられ、これらは単独でも用いられるが2種以上併用することもできる。
Figure 2007186821
(但し、式中、Aは酸素又はNH、nは2〜4の整数、RはH又はメチル基、R、R、R、R、Rは同一又は異なる炭素数1〜3の低級アルキル基、X、Yは同一又は異なるアニオン性基を示す。)
前記一般式化2の具体的なカチオン性モノマーとしては、2−ヒドロキシ−N,N,N,N′,N′−ペンタメチル−N′−(3−(メタ)アクリロイルアミノプロピル)−1,3−プロパンジアンモニウムジクロライド、2−ヒドロキシ−N−ベンジル−N,N−ジエチル−N′,N′−ジメチル−N′−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)−1,3−プロパンジアンモニウムジブロマイドなどが挙げられる。
Figure 2007186821
(但し、一般式化3中、Aは酸素又はNH、nは2〜4の整数、RはH又はメチル基、R、Rは同一又は異なる炭素数1〜3の低級アルキル基を示す。)
上記一般式化3の具体的なカチオン性モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
Figure 2007186821
(但し、一般式化4中、Aは酸素又はNH、nは2〜4の整数、R10はH又はメチル基、R11 、R12は同一又は異なる炭素数1〜3の低級アルキル基、R13は低級アルキル基又はベンジル基、Zはアニオン性基を示す。)
上記一般式化4の具体的なカチオン性モノマーとしては、上記一般式化3で示されるカチオン性モノマーを適当な4級化剤、例えばアルキルハライド、ジアルキルカーボネート、アルキルトシレート、アルキルメシレート、ジアルキル硫酸、ベンジルハライドなどにより4級化することにより得られ、例えばN−エチル−N,N−ジメチル−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アンモニウムブロマイド、N−ベンジル−N,N−ジメチル−(3−(メタ)アクリロイルアミノプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
ジアリルアミン類として、ジアリルアミン、ジアリルメチルアミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
カチオン性モノマーは10モル%以上使用していればよく、その他の共重合モノマーとしてアクリルニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル等のノニオン性モノマー、アクリル酸、メタクリル酸などのα、β−不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのα、β−不飽和ジカルボン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などの不飽和スルホン酸及びそれらの塩類、例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等のアニオン性モノマー、従来公知の連鎖移動剤、架橋剤を使用してもよい。
前記のカチオン性重合物の重合方法としては特に制限はなく従来公知の方法を採用できる。
さらには、前記のように一般式化3のカチオン性単量体を前記4級化剤により4級化してから重合反応を行うのみならず、上記一般式化3に属するカチオン性単量体等を重合反応させる途中又は重合反応後に上記4級化剤を用いて4級化することもできる。この場合全部を4級化しても良いが、一部を4級化しても良い。
前記アミン−エピハロヒドリン樹脂としては、アミン類とエピハロヒドリンを反応させることにより得られる。アミン類として用いることのできるアミンは、分子中に少なくとも1個のエピハロヒドリンと反応可能なアミノ基を有するアミン類であれば特に制限はないが、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン、及びアルカノールアミンからなる群から選択された1種以上のアミンが好ましい。
アミンとして例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、及びプロピレンジアミン、N,Nジメチルアミノプロピルアミン、1 ,3−ジアミノシクロヘキシル、1 ,4 −ジアミノシクロヘキシル、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N −メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N ,N −ジエチルエタノールアミン、N ,N −ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
エピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン等を使用でき、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。エピハロヒドリンとしてはエピクロロヒドリンが好ましい。
前記アミンエピハロヒドリン樹脂の重合方法としては特に制限はなく従来公知の方法を採用できる。
前記無機系ピッチコントロール剤としてポリ塩化アルミニウム、ポリアルミニウムシリケートサルフェート、ポリ水酸化アルミニウム等のポリアルミニウム化合物、ポリ硫酸鉄、炭酸ジルコニウム、ベントナイト、タルク(微粉末)が挙げられる。
<歩留り剤>
歩留り剤としては有機系歩留り剤、無機系歩留り剤を挙げることができる。
有機系歩留り剤としては、アクリルアミド系重合体類、澱粉類、ポリビニルアルコール類、セルロース類などを挙げることができる。これらは紙力剤としても機能するものもあるが、歩留り向上を目的とするものは、紙力剤に比べ、分子量が大きく凝集能が大きいものである。歩留り剤のイオン性に関してはカチオン性、アニオン性、両性、ノニオン性のいずれでもよく、2種以上を適宜組み合わせることもできる。また、有機系歩留り剤を構成するポリマーの構造は直鎖状、分岐状、架橋構造のいずれの構造を有していてもよい。
無機系歩留り剤としては、ベントナイト、コロイド状珪酸、アルミニウム化合物、などを挙げることができる。
本発明に必要に応じて添加されるアルミニウム化合物としては硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム、アルミナゾル、ポリ硫酸ケイ酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウムゾル、ポリ水酸化アルミニウム等の水溶性アルミニウム化合物が挙げられ、添加する場合には、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウムが好ましい。これらのアルミニウム化合物は単独又は2種以上併用して用いることができる。パルプスラリーの固形分に対してアルミニウム化合物を用いないあるいは1重量%以下使用することが好ましく、使用する場合には、0.1〜0.5重量%用いることが好ましい。
<サイズ剤>
本発明においては、サイズ剤をパルプスラリーに添加しない。内添サイズ剤をパルプスラリーに添加しないことで、ピッチやパルプスラリーの発泡を低減することができる。
<薬品の添加場所及び添加量>
本発明において紙力剤を添加する場合、添加場所は特に制限されないが、抄紙工程の叩解機出口からインレット入口の間に添加するのが好ましい。また1箇所に限らず複数箇所に分割添加することもできる。
紙力剤の対パルプ固形分の添加率は0.02〜3重量%、好ましくは0.05〜1重量%である。0.02重量%未満では紙力効果が不十分となる場合があり、3重量%を越えて使用しても効果が頭打ちとなる場合がある。
<歩留り剤の添加場所及び添加量>
歩留り剤をパルプスラリーに添加する場合、添加場所は特に制限されないが、叩解機出口からインレット出口の間の混合性の良い場所で添加されるのが好ましい。また、一箇所に限らず複数箇所に分割添加してもよく、1種または2種以上の歩留り剤を使用しても良い。
歩留り剤の対パルプ固形分の添加率は0.005〜2重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。
<ピッチコントロール剤の添加場所及び添加量>
ピッチコントロール剤をパルプスラリーに添加する場合、添加場所は特に制限されないが、叩解機出口からインレット出口の間の混合性の良い場所で添加されるのが好ましい。また、一箇所に限らず複数箇所に分割添加してもよく、1種または2種以上のピッチコントロール剤を使用しても良い。
前記ピッチコントロール剤をパルプスラリーに添加する場合、対パルプ固形分の添加率は好ましくは0.005〜1重量%、さらに好ましくは0.01〜0.5重量%である。添加率0.005重量%未満では汚れ防止効果が不良となる場合があり、1重量%を超える添加率では、紙力剤等の定着が低下する場合がある。
パルプスラリーには、上記以外の添加薬品としてポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン樹脂等の湿潤紙力剤等、また、軽質炭酸カルシウムや重質炭酸カルシウムのような炭酸カルシウム、クレー、酸化チタンなどの填料を適宜併用することは何ら差し支え無い。
以上のようにして板紙原紙を製造した後に必要に応じて、塗工液を板紙原紙の表面に塗工することもできる。特に、内添サイズ剤を用いなかった場合には表面サイズ剤を用いることが好ましい。
塗工液の塗工量は表面紙力剤の場合、通常は固形分で0.05〜5g/m、好ましくは0.1〜2g/mである。また、表面サイズ剤を用いる場合の塗工量は、通常は固形分で0. 01〜1g/m 、好ましくは0. 02〜0.1g/mである。
塗工液は、公知の方法により紙に塗工することができ、例えば、サイズプレス、フィルムプレス、ゲートロールコーター、ブレードコーター、キャレンダー、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーターを用いて塗工することが可能である。また、スプレー塗工を行うこともできる。
塗工液には、表面紙力剤、表面サイズ剤、防滑剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、防錆剤、離型剤、難燃剤、染料、撥水剤、罫割防止剤等の添加剤を使用できるが、表面紙力剤及び/又は表面サイズ剤を塗工液に含有していることが好ましい。
<表面紙力剤>
本発明に用いることができる表面紙力剤としてはアクリルアミド系樹脂類、ポリビニルアルコール類などの合成高分子、澱粉類、セルロース類、キトサン、アルギン酸、カラギーナン等多糖類の天然高分子を挙げることができる。これらの中でもアクリルアミド系樹脂類を用いることが好ましい。
アクリルアミド系樹脂類は、アニオン性であっても、カチオン性であっても、ノニオン性であってもよく、少なくともアクリルアミド類と、必要に応じてイオン性モノマーや架橋剤など共重合可能なモノマーとを共重合して得ることができる。
前記アクリルアミド類としては、アクリルアミド、メタクリルアミドが好ましく、またN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−オクチル(メタ)アクリルアミド等のN置換(メタ)アクリルアミドのいずれか一種以上をアクリルアミド、メタクリルアミドと併用して使用することもできる。
前記イオン性モノマーとしては、アニオン性モノマー及びカチオン性モノマーを挙げることができる。
前記アニオン性ビニルモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸等のα、β−不飽和モノカルボン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等の塩類、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等のα、β−不飽和ジカルボン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等の塩類、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸等のα、β−不飽和トリカルボン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等の塩類、(メタ)アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等の有機スルホン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類やアンモニウム塩等の塩類、ビニルホスホン酸、α−フェニルビニルホスホン酸等のホスホン酸及びそれらのナトリウム、カリウム塩等のアルカリ金属塩類やアンモニウム塩等の塩類が例示でき、これらを1種または2種以上使用することが出来る。
前記カチオン性ビニルモノマーとしては、1級アミノ基を有するビニルモノマー、2級アミノ基を有するビニルモノマー、3級アミノ基を有するビニルモノマー、及び4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマー等が挙げられる。
前記1級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、アリルアミン、メタリルアミン、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、ジアリルアミン、ジメタリルアミン、及びこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記2級アミノ基を有するビニルモノマーとして、アリルアミン、及びメタアリルアミン等の前記1級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のジアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により2級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、及びジエチルアミノプロピルメタクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、及びジエチルアミノプロピルメタクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーとして、ジアリルアミン、及びジメタリルアミン等の前記2級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により3級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとしては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジメタリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、及びジエチルジメタリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
また、前記4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーとして、前記3級アミノ基を有するビニルモノマーと4級化剤との反応によって得られるビニルモノマーが挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
具体的には、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、及びメタクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
さらに、カチオン性ビニルモノマー類として下記一般式化5で表されるビニルモノマーを挙げることができる。
Figure 2007186821
一般式化5中、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、R〜Rは水素原子または、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基を表す(但し、R〜Rのいずれか二種および三種が水素原子である場合を除く。)。X は無機酸類、又は有機酸類のアニオンを表わす。
前記Rは炭素数1〜4のアルキレン基であり、具体的にはメチレン基(−CH−)、エチレン基(−CHCH−)、プロピレン基(−CHCHCH−)、ブチレン基(−CHCHCHCH−)であり、メチレン基が好ましい。前記R〜Rは水素原子または、置換基を有しても良い炭素数22以下のアルキル基(但しR〜Rのいずれか二種および三種が水素原子である場合を除く。)、好ましくは炭素数22以下のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルキルアミン基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、アリール基、またはR〜Rのいずれか二つが結合して環状構造になった基である。具体的には、R〜Rがメチル基、エチル基、ブチル基、ステアリル基、ヒドロキシエチル基、ベンジル基であり、これらは同一の置換基であっても良いし、異なる置換基の組み合わせであっても良い。環状構造の具体例として、窒素原子、R、及びRによるモルホリン骨格構造が挙げられる。またR〜Rのいずれか一種、二種、又は三種がヒドロキシエチル基であり、残るR〜Rが水素原子またはメチル基であることがより好ましい。
は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、及び硝酸等の無機酸類、又はギ酸、酢酸、シュウ酸、及びプロピオン酸等のカルボン酸を始めとする有機酸類におけるアニオンであり、Cl、Br、Iであることが好ましく、Clであることがより好ましい。
前記一般式化5で示されるビニルモノマーとしては、例えば、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N,2−テトラメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジエチル−2−メチル,ハイドロクロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリエチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,N−トリブチル−2−メチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N,2−トリメチル−N−オクタデシル,クロライド、ベンゼンメタンアミニウム,N,N−ジメチル−N−(2−メチル−2−プロペニル),クロライド、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)モルホリニウム クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N,N−ジヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,クロライド、2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,2−ジメチル,ハイドロクロライドを挙げることができる。
これらの1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有するビニルモノマーは一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
前記ノニオン性ビニルモノマーとしては、例えばアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル、スチレン、スチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、メチルビニルエーテル等が例示でき、これら1種または2種以上使用することができる。
前記架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類や、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N−ビスアクリルアミド酢酸等のビス(メタ)アクリルアミド類や、アジピン酸ジビニル、ジアリルマレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム、グリシジル(メタ)アクリレート等の2官能性ビニルモノマー、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルアミン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート等の3官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリレート、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエタン等の4官能性ビニルモノマー等が挙げられる。
また、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオンエート等の水溶性アジリジニル化合物や、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等の水溶性の多官能エポキシ化合物、3−(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリアセトキシシラン、等のシリコン系化合物が例示でき、これらを1種または2種以上使用することができる。
また、本発明で使用するアクリルアミド系樹脂類得るために前記モノマー類を重合する前後で尿素類やアンモニウム塩類を加えることができ、特に、尿素類を反応前に加えることが好ましい。尿素類としては、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素が挙げられ、アンモニウム塩としては、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム塩などを挙げることができ、これらを1種または2種以上使用することもできる。これらの中でも、尿素または硫酸アンモニウムを使用することが経済的に特に好ましい。尿素の使用量は、アクリルアミド類などのモノマーの合計量に対して、5〜30重量%が好ましい。
アクリルアミド系樹脂類に使用するアクリルアミド類成分とイオン性モノマー成分の重量比は、100〜50%/0〜50%、好ましくは98〜80%/2〜20%である。
アクリルアミド系樹脂類を得る反応は、所定の反応容器に、アクリルアミド系樹脂類の構成成分であるモノマーの合計濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%となるように仕込み、公知慣用の重合開始剤を使用し、反応温度40〜100℃、1〜10時間の条件下で行う。もちろん、使用するモノマー成分の特徴に合わせて、モノマーを連続滴下する、あるいはモノマーを分割して添加する等により反応を行うこともできる。
アクリルアミド系樹脂類の反応に使用する重合開始剤は、特に限定されるものではなく、公知慣用のものが使用される。ラジカル重合開始剤としては、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸カリウム、過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩等が例示できる。
これらの重合開始剤は単独でも使用できるが、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用できる。還元剤としては、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩あるいはN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等のアゾ化合物、アルドース等の還元糖類が例示できる。これらの開始剤は、2種以上併用してもよい。重合開始剤の使用量は、アクリルアミド系樹脂類に使用するモノマーの合計量に対して、通常0.01〜5重量%である。
アクリルアミド系樹脂類は、固形分濃度が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の水溶液であり、25℃における粘度(ブルックフィールド回転粘度計)が500〜15,000mPa・s、好ましくは1,000〜10,000mPa・sである。15,000mPa・sを越えると塗工作業性が悪くなることがあり、500mPa・s未満では比破裂強さ、表面強度向上効果に劣る場合がある。
また、アクリルアミド系樹脂類のpHは、反応終了後、酸やアルカリを用いて適宜調整することができる。酸およびアルカリとしては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸化物、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン等のアミン塩基が使用可能である。
<ポリビニルアルコール類>
本発明に用いることのできるポリビニルアルコール類としては、カチオン性ポリビニルアルコール、アニオン性ポリビニルアルコール、両性ポリビニルアルコール、ノニオン性ポリビニルアルコールを挙げることができる。
カチオン性ポリビニルアルコールとしては3級アミノ基有するポリビニルアルコールや4級アンモニウム塩となっているポリビニルアルコールを挙げることができる。アニオン性ポリビニルアルコールとしては、カルボシキル基を有するポリビニルアルコールなどを挙げることができる。両性ポリビニルアルコールは、3級アミノ基などのカチオン性を有する基とアニオン性を有する基を同時に有しているものをいう。
前記のポリビニルアルコール類は、様々な方法で製造したものを用いることができるが、通常はポリビニルエステルの加水分解あるいはアルコリシス(加アルコール分解)によって製造されたものが使用できる。このポリビニルエステルには、ビニルエステルの単独重合体、2種以上のビニルエステルの共重合体、およびビニルエステルと他のエチレン性不飽和単量体との共重合体などが含まれる。ここでビニルエステルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が使用できるが、なかでも工業的に製造され安価な酢酸ビニルが好適に使用できる。ビニルエステルと共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体としては、様々なものがあり、特に制限はないが、例えば、α−オレフィン、ハロゲン含有単量体、カルボン酸含有単量体、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエーテル、スルホン酸含有単量体、アミド基含有単量体、アミノ基含有単量体、第4級アンモニウム塩含有単量体、シリル基含有単量体、水酸基含有単量体、アセチル基含有単量体等が挙げられる。
上記ポリビニルアルコール類は、その重合度については特に制限がないが、通常は重合度300〜4000が好ましい。また、ポリビニルアルコール類のケン化度は、特に制限はないが、通常は60〜100モル%、好ましくは80〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%である。
<澱粉類>
澱粉類としては、澱粉そのものである生澱粉、澱粉を原料として各種変性を行って得られる酸化澱粉、カチオン化澱粉、両性澱粉などの化学変性澱粉、ならびにこれら澱粉及び前記化学変性澱粉を酵素変性した酵素変性澱粉などを用いることができる。前記澱粉としては各種の植物、例えば馬鈴薯、さつまいも、タピオカ、小麦、米、とうもろこし等から得られる澱粉等を挙げることができ、これらの誘導体としては、前記澱粉をアセチル化、リン酸エステル化等の変性又は処理した澱粉等を挙げることができる。これらは、粉体でも溶液状でも用いることができる。
酸化澱粉とはアニオン性基を有し、カチオン性基を有しない澱粉を意味し、カチオン化澱粉とはカチオン性基を有し、アニオン性基を有しない澱粉を意味し、両性澱粉はカチオン性基及びアニオン性基の両方を有する澱粉を意味する。
澱粉類の酸化剤としては、従来公知慣用の酸化剤を用いる事が出来る。具体的には、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸アンモニウム等の次亜塩素酸塩、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過ホウ素酸アンモニウム等の過ホウ素酸塩、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過炭酸アンモニウム等の過炭酸塩、過リン酸ナトリウム、過リン酸カリウム、過リン酸アンモニウム等の過リン酸塩を使用することができる。この場合、1種単独でも使用できるが、2種以上組み合わせて使用しても良い。
澱粉類のカチオン基の導入にあたっては、例えば、澱粉又はその誘導体を公知のカチオン化剤である3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル・トリメチルアンモニウム・クロライドやグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドあるいはジメチルアミノエチルクロライド等と触媒の存在下に反応させることによって得られる。
酵素分解変成に使用する澱粉分解酵素には各種細菌、酵母、動植物の生産するα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、γ−アミラーゼ、isoアミラーゼ等を挙げることができる。この中でも、過度の低分子物や単糖類を生じさせ無い点でα−アミラーゼがもっとも好ましい。
上記の澱粉類の水溶液粘度について特に制限はないが、通常は25℃、固形分濃度10%水溶液の粘度がブルックフィールド型粘度計において、1〜1000mPa・s、好ましくは5〜500mPa・s、更に好ましくは10〜100mPa・sである。
セルロース類としてはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等を挙げることができる。これらは、粉体でも溶液状でも用いることができる。
なお、本発明の表面紙力剤を塗工する際の塗工液濃度は0.1〜15重量%で行われるのが好ましい。塗工量は原紙のサイズ度、その他を勘案して適宜設定することができるが、通常は固形分で0.05〜5g/m、好ましくは0.1〜2g/mである。
<表面サイズ剤>
表面サイズ剤としては、公知慣用のアニオン性表面サイズ剤あるいはカチオン性表面サイズ剤を使用することができる。これらは、サイズ効果が必要な場合に使用することにより、内添サイズ剤を使用することによる抄紙系のピッチトラブルを防ぎながらサイズ効果を付与することができる。
アニオン性表面サイズ剤の代表例としては、疎水性モノマーとカルボキシル基を含有する不飽和単量体との共重合物であるスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体、アルキル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸系共重合体、スチレン−マレイン酸系共重合体、α−オレフィン−マレイン酸系共重合体等のアルカリケン化物、あるいはスチレン−アルキル(メタ)アクリレート系共重合体等のアニオン性エマルションが挙げられる。そのアニオン化度としては、0.1〜6.0meq/gであることが好ましい。更に好ましくは0.3〜4.0meq/gである。これらアニオン性表面サイズ剤のうち一種を単独で使用しても良いし、二種以上併用しても良い。更にアルケニルコハク酸無水物およびその塩、2−オキセタノン系化合物類を併用しても良い。
カチオン性表面サイズ剤の代表例としては、疎水性モノマーと3級及び/又は4級アミノ基を含有する不飽和単量体との共重合物であるスチレン−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート系共重合体、アルキル(メタ)アクリレート−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート系共重合体等の4級化物、あるいはスチレン−アルキル(メタ)アクリレート系共重合体のカチオン性エマルションが挙げられる。そのカチオン化度としては、0.3〜2.0meq/gであることが好ましい。更に好ましくは0.5〜1.5meq/gである。これらのカチオン性表面サイズ剤のうち一種を単独で使用しても良いし、二種以上併用しても良い。更に脂肪酸アミド、2−オキセタノン系化合物類を併用しても良い。
サイズ効果の点で、アニオン性表面サイズ剤としてはスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体、カチオン性表面サイズ剤としてはスチレン−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート系共重合体の4級化物を使用することが好ましい。
前記の疎水性モノマーは水不溶性モノマーを含む。この疎水性モノマーとしては、例えばスチレン、及びα−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレート、マレイン酸及びフマル酸のジアルキルジエステル類、炭素数5〜10のターシャリーカルボン酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、Nアルキル(メタ)アクリルアミド類、α−オレフィン、並びにメチルビニルエーテル等が挙げられる。これら各種の疎水性モノマーの一種を単独で使用することができ、またその二種以上を混合して使用することもできる。
前記のカルボキシル基を含有する不飽和単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のモノエステル、フマル酸のモノエステル、イタコン酸のモノエステル等のモノカルボン酸、及びマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸等の多価カルボン酸が挙げられる。これら各種のカルボキシル基を含有する不飽和単量体の一種を単独で使用することができ、またその二種以上を混合して使用することもできる。
前記の3級アミノ基を含有する不飽和単量体としては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにこれらの塩等を挙げることができる。これらの塩類としては塩酸塩、及び硫酸塩等の無機酸塩類、並びにギ酸塩、及び酢酸塩等の有機酸塩類が挙げられる。
また、前記3級アミノ基を有する不飽和単量体として、ジアリルアミン、及びジメタリルアミン等の前記2級アミノ基を有するビニルモノマーと、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン等のいずれかとの反応により3級アミンの酸塩としたモノマーが挙げられる。
前記4級アンモニウム塩類を有する不飽和単量体としては、ジ(メタ)アリルジメチルアンモニウムクロライド、ジ(メタ)アリルジエチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
また、前記4級アンモニウム塩類を有する不飽和単量体として、前記3級アミノ基を有する不飽和単量体と4級化剤との反応によって得られる不飽和単量体が挙げられる。前記4級化剤としては、メチルクロライド、及びメチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、及びベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、及びジエチル硫酸等のアルキル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、並びにグリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
これらの3級アミノ基、又は4級アンモニウム塩類を有する不飽和単量体は一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
表面サイズ剤を塗工する際に使用する塗工液中の表面サイズ剤濃度は、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜1重量%である。
また、通常、塗工量は、固形分で0.01〜1g/m、好ましくは0.02〜0.1g/mである。前記範囲内であると、特に良くサイズ効果が発揮される。
以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する。なお、特にことわりがない場合は重量基準である。
<汚れ付着テスト>
実施例1−1A
500ccビーカーの内側に秤量済みの250メッシュのワイヤーを張り、カナディアンスタンダードフリーネス340、灰分9.9%、濃度2.4%の段ボール古紙パルプを400cc加える。スリーワンモーターにて400rpmで攪拌しながら、粘着物のモデルピッチとして宅配便ラベルの粘着シートをテトラハイドロフラン(以下、THFと略する)に浸析し、粘着物成分を溶出させて調製したTHF液をモデルピッチとして汚れ付着テストに使用することとし、THF液を粘着物成分固形分として対パルプ絶乾0.8%(以下、パルプスラリーに添加する場合は同様であり、表示を省略する場合がある)を添加し、40℃で30分攪拌する。攪拌終了後、パルプスラリーのpH(東亜ケーディーディー株式会社製 HM−20Pを用いて測定した。以下、省略する。)を測定し、得られたパルプスラリーの一部を、No.5A濾紙(東洋濾紙株式会社製)にて吸引濾過して得られたろ液にメチルレッドとブロムクレゾールグリーンが混合されているエタノール溶媒の指示薬を加え、その液を緩やかに攪拌しながら、ろ液の色が青色から赤色に変わるまで1/50N硫酸を用いて滴定し、ろ液中にあるアルカリ成分量を炭酸カルシウム換算してアルカリ度(mg CaCO/l)(以下、この値をppmで表示した)=滴定量(ml)×1000/ろ液(ml)の式によりアルカリ度を求めた。さらに取り外したワイヤーを水で軽く洗浄後、110℃で30分乾燥させ、秤量することによりワイヤーへの汚れ付着量を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
実施例1−2A〜実施例1−9A
実施例1−1Aの汚れ付着テストにおいて、THF液を粘着物成分固形分として対パルプ絶乾0.8%添加した後、表1に記載の薬品をパルプスラリーに添加して40℃で30分攪拌する以外は実施例1−1Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
実施例1−10A
実施例1−1Aの汚れ付着テストにおいて、水酸化ナトリウム水溶液を用いてパルプスラリーのpHを8.0にする以外は実施例1−1Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
実施例1−11A
実施例1−1Aの汚れ付着テストにおいて、硫酸バンドの使用量を0.5%にするとともにパルプスラリーを水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.4にする以外は実施例1−1Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
比較例1−1A
実施例1−1Aの汚れ付着テストにおいて、硫酸バンドを使用してパルプスラリーをpH5.7にする以外は実施例1−1Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
比較例1−2A
実施例1−1Aの汚れ付着テストにおいて、硫酸水溶液を使用してパルプスラリーをpH6.0にする以外は実施例1−1Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
比較例1−3A
実施例1−1 Aの汚れ付着テストにおいて、THF液を粘着物成分固形分として対パルプ絶乾0.8%を添加した後、アルケニルコハク酸無水物サイズ剤の汚れに大きな影響を及ぼすと考えられる成分をサイズ剤からTHFで抽出した液を固形分として対パルプ絶乾0.8%添加して、40℃で30分攪拌する以外は実施例1−1 Aと同様にして汚れ付着量、アルカリ度の値を得た。その結果を表1に示す。
これらの結果より、サイズ剤を使用しないと汚れ付着量が低減することが判り、さらにパルプスラリーのpHを6.5〜8.5にすることによって汚れ付着量が減少することを示している。また紙力剤、歩留り剤、ピッチコントロール剤を使用することによっても汚れ付着量が減少することが判った。
<リサイクル実験>
白水への薬品の蓄積による電導度の上昇を再現するため、下記の方法でリサイクル実験を行った。
カナディアンスタンダードフリーネス340、灰分9.1%の段ボール古紙パルプを脱水して濃度20%の脱水パルプを作成した。この脱水パルプ25gと工業用水(電導度25mS/m(東亜ケーディーディー株式会社製 CM−14Pを用いて測定した。以下、省略する))500ccを家庭用ミキサーにいれ、硫酸バンド3%を添加後、70Vで30秒間攪拌した。得られたパルプスラリーを60メッシュワイヤーで減圧脱水し白水を得た。
上記の脱水パルプを用いた一連の実験において、工業用水の代わりに得られた白水を用いる以外同一条件での実験を行い、この実験を30回繰り返した。得られた白水は次の繰り返しの実験に使用し、繰り返しの度に硫酸バンド3%を追加した。30回繰り返しした後に得られた白水の電導度を測定したところ270mS/mであった。硫酸バンドを使用している実機抄紙機の白水の電導度は硫酸バンド添加率、クローズド化率等により差はあるものの、通常260〜400mS/mであることより、30回のリサイクル実験にて実機の白水への薬品蓄積を再現できたと考えられる。これを比較例1−1Bとする。
実施例1−1B
比較例1−1Bにおいて、硫酸バンドを使用しない以外は同様にして行った。その測定の結果を表1に示す。
実施例1−2B〜1−9B
実施例1−1Bのリサイクル実験において、表1に記載の薬品を使用する以外は同様にして行った。その測定の結果を表1に示す。
実施例1−10B
実施例1−1Bにおいて、水酸化ナトリウム水溶液を用いてパルプスラリーのpHを8.0にする以外は実施例1−1と同様にして行った。その測定の結果を表1に示す。
実施例1−11B
実施例1−1Bにおいて、硫酸バンドの使用量を0.5%にするとともにパルプスラリーを水酸化ナトリウム水溶液にてpH7.4にする以外は実施例1−1と同様にして行った。その測定の結果を表1に示す。
比較例1−2B
比較例1−1Bにおいて、硫酸を用いてpHを6.0に調製する以外は同様にして行った。その測定の結果を表1に示す。
リサイクル実験後の電導度は硫酸バンド添加率に大きく影響されることを示したが、紙力剤、歩留り剤、ピッチコントロール剤等の薬品のほとんどは、薬品無添加の場合と比較して電導度に差はあまり認められないことが判った。
電導度が260mS/mを超える実機抄紙機の場合、硫酸カルシウムのスケールトラブルが発生し問題となることから考えて、スケールを防止するには白水の電導度を250mS/m以下に保つことが好ましいと考えられる。その為には硫酸バンドを使用しないか、あるいは使用しても1%以下に抑えることが好ましいと考えられる。
Figure 2007186821
表1の略号の説明
Cato304(糊):日本NSC株式会社製 カチオン化澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
Cato3210(糊):日本NSC株式会社製 両性澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
DH4160:星光PMC株式会社製 ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤
DS4404:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
AC7314:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性ピッチコントロール剤
PC7407:星光PMC株式会社製 無機系(ベントナイト系)ピッチコントロール剤
RD7153:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性歩留り剤
ASA:アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤のTHF溶液
注:ASAを使用する実験に関しては、THFを使用するため、リサイクル実験は行わなかった。
実施例2−1
未さらしクラフトパルプを20と段ボール古紙パルプを80の割合で混合したカナディアンスタンダードフリーネス360、灰分5.9%のパルプを用い、両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)DS4404(星光PMC株式会社製)とホフマン変成アクリルアミド系紙力剤DH4160(星光PMC株式会社製)を各々0.2%添加し、電導度110mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーのpHは7.1、アルカリ度は196ppmであった。さらにこのパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド製シートマシンで坪量70g/mとなるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー110℃、90秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、比破裂強さを測定しその結果を表2に示す。なお、比破裂強さはJIS P 8131に準じて測定した結果である。以下、単に比破裂強さという場合は同様にして求めたものをいう。また、用水の電導度の調節は150mS/mまでは硫酸カルシウムを用い、150mS/m以上の場合はさらに硫酸ナトリウムを用いた。以下、電導度の調節は同様にして行った。
比較例2−1
実施例2−1においてパルプに対して硫酸バンドを3%加え、表2に示す用水の電導度に変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表2に示す。
比較例2−2
実施例2−1においてpHを9.0に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと及び表2に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表2に示す。
Figure 2007186821
実施例2−2〜2−8
実施例2−1において紙力剤の種類及びパルプに対する添加率並びに用水の電導度を表3の実施例2−2〜2−8に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表3に示す。
実施例2−9
実施例2−2においてパルプに対して、硫酸バンドを0.5%加え、用水の電導度を表3の実施例2−9に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表3に示す。
実施例2−10
実施例2−3においてパルプに対して硫酸バンドを0.5%加え、用水の電導度を表3の実施例2−10に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表3に示す。
実施例2−11
実施例2−1においてパルプに対して硫酸バンドを0.5%加え、pHを7.1に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと以外は同一条件で抄紙を行った。実施例2−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表3に示す。
Figure 2007186821
表3の略号の説明
DH4160:星光PMC株式会社製 ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤
DS4404:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
DA4119:星光PMC株式会社製 アニオン性アクリルアミド系紙力剤
DS4405:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、アニオン性基がカチオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
実施例3−1
カナディアンスタンダードフリーネス380、灰分10.0%なる段ボール古紙パルプを用い、紙力剤としてクッキングして糊状にしたカチオン化澱粉Cato304(日本NSC株式会社製)を0.6%、ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤DH4160(星光PMC株式会社製)を0.1%添加し、電導度170mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーのpHは7.3、アルカリ度は301ppmであった。さらにこのパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド製シートマシンで坪量80g/mとなるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー110℃、90秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、比破裂強さを測定しその結果を表4に示す。
比較例3−1
実施例3−1において硫酸バンドを3%加え、表4に示す用水の電導度に変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例3−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表4に示す。
比較例3−2
実施例3−1においてpHを9.0に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと及び表4に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例3−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表4に示す。
Figure 2007186821
実施例3−2〜3−10
実施例3−1において紙力剤の種類及び添加率、用水の電導度を表5の実施例3−2〜3−10に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例3−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表5に示す。
Figure 2007186821
表5中の略号の説明
生澱粉(粉):生コーン澱粉を粉のまま用いた。
Cato304(粉):日本NSC株式会社製 カチオン化澱粉を粉のまま用いた。
Cato304(糊):日本NSC株式会社製 カチオン化澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
Cato3210(糊):日本NSC株式会社製 両性澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
リン酸澱粉(粉):尿素リン酸コーン澱粉を粉のまま用いた。
DS4404:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
DS4405:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、アニオン性基がカチオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
DH4160:星光PMC株式会社製 ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤
実施例4−1
段ボール古紙パルプを50と雑誌古紙パルプを50の割合で混合したカナディアンスタンダードフリーネス355、灰分14.2%のパルプを用い、硫酸バンド0.5%、紙力剤としてクッキングして糊状にしたカチオン化澱粉Cato304(日本NSC株式会社製)を0.6%、ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤DH4160(星光PMC株式会社製)を0.1%添加し、電導度150mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーのpHは7.0、アルカリ度は279ppmであった。さらにこのパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド製シートマシンで坪量80g/mとなるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー110℃、90秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、比破裂強さを測定しその結果を表6に示す。
比較例4−1
実施例4−1において硫酸バンドを4%加え、表6に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例4−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表6に示す。
比較例4−2
実施例4−1においてpHを9.0に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと及び表6に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例4−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表6に示す。
Figure 2007186821
実施例4−2〜4−10
実施例4−1において紙力剤の種類及び添加率、用水の電導度を表7の実施例4−2〜4−10に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例4−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表7に示す。
Figure 2007186821
表7中の略号の説明
生澱粉(粉):生コーン澱粉を粉のまま用いた。
Cato304(粉):日本NSC株式会社製 カチオン化澱粉を粉のまま用いた。
Cato304(糊):日本NSC株式会社製 カチオン化澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
Cato3210(糊):日本NSC株式会社製 両性澱粉をクッキングして糊状にして用いた。
リン酸澱粉(粉):尿素リン酸コーン澱粉を粉のまま用いた。
DS4404:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
DS4405:星光PMC株式会社製 両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、アニオン性基がカチオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)
DH4160:星光PMC株式会社製 ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤
実施例5−1
カナディアンスタンダードフリーネス270、灰分10.2%の段ボール古紙パルプを用い、両性アクリルアミド系紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)DS4404(星光PMC株式会社製)を0.1%、ホフマン変成アクリルアミド系紙力剤DH4160(星光PMC株式会社製)を0.2%添加し、電導度150mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーのpHは7.2、アルカリ度は303ppmであった。さらにこのパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド製シートマシンで坪量65.0g/mとなるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー110℃、90秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、比破裂強さを測定しその結果を表8に示す。
比較例5−1
実施例5−1において硫酸バンドを3%加え、表8に示すように用水の電導度を変更する以外の同一条件で抄紙を行った。実施例5−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表8に示す。
比較例5−2
実施例5−1においてpHを9.0に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと及び表8に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例5−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表8に示す。
Figure 2007186821
実施例5−2〜5−6
実施例5−1においてピッチコントロール剤と歩留り剤の種類及び添加率を表9の実施例5−2〜5−6に示すように変えること以外同一条件で抄紙を行った。実施例5−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表9に示す。
Figure 2007186821
表9中の略号の説明
AC7314:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性ピッチコントロール剤
PC7407:星光PMC株式会社製 無機系(ベントナイト系)ピッチコントロール剤
RD7153:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性歩留り剤
RD7160:星光PMC株式会社製 無機系(シリカ系)歩留り剤
−:使用しなかった。
実施例6−1
カナディアンスタンダードフリーネス300、灰分17.3%の上白古紙パルプを用い、両性アクリルアミド系紙力剤紙力剤(アニオン性基とカチオン性基を有し、かつ、カチオン性基がアニオン性基に比べ多いポリアクリルアミド系紙力剤)DS4404を0.15%、紙力剤DH4160を0.2%添加し、電導度100mS/mの用水で0.8%に稀釈した。このパルプスラリーのpHは7.5、アルカリ度は396ppmであった。さらにこのパルプスラリーを用いてノーブルアンドウッド製シートマシンで坪量70g/mとなるよう手抄きを行い、ドラムドライヤー110℃、90秒の条件で乾燥した。得られた紙を23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、比破裂強さを測定しその結果を表10に示す。
比較例6−1
実施例6−1において上白古紙パルプに対して硫酸バンドを5%加え、表10に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例6−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表10に示す。
比較例6−2
実施例6−1においてpHを9.0に調整するように水酸化ナトリウム水溶液を用いたこと及び表10に示すように用水の電導度を変更する以外は同一条件で抄紙を行った。実施例6−1と同様にしてアルカリ度、比破裂強さの測定結果を表10に示す。
Figure 2007186821
実施例6−2〜6−6
実施例6−1においてピッチコントロール剤と歩留り剤の種類及び添加率を表11の実施例6−2〜6−6に示すように変えること以外は同一条件で抄紙を行った。実施例6−1と同様にしてpH、アルカリ度、比破裂強さの測定結果を表11に示す。
Figure 2007186821
表11中の略号の説明
AC7314:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性ピッチコントロール剤
PC7407:星光PMC株式会社製 無機系(ベントナイト系)ピッチコントロール剤
RD7153:星光PMC株式会社製 有機系カチオン性歩留り剤
RD7160:星光PMC株式会社製 無機系(シリカ系)歩留り剤
−:使用しなかった。
以下に表面塗工の実施例について説明する。
(合成例1)アニオン性表面サイズ剤(S−1)の製造
攪拌機、温度計、還流冷却管および窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコに、水29.1部、イソプロピルアルコール93.2部、スチレン76.9部(42モル%)、2−エチルヘキシルアクリレート64.8部(20モル%)、80%のアクリル酸水溶液60.2部(38モル%)を加え、窒素気流下で混合攪拌しながら60℃に昇温した。
60℃でアゾビスイソブチロニトリル3.3部と過硫酸アンモニウム2.3部を加え80℃まで昇温し、1. 5時間保持した。過硫酸アンモニウム2.3部を追添加し、更に1時間保持して重合反応を完結させた。次いで48%苛性カリ水溶液38.3部と水320部を加え、イソプロピルアルコールを留去し25%アンモニア水溶液22.5部と水119.7部を加え濃度25%のアニオン化度が3.2meq/gであるアニオン性表面サイズ剤(S−1)の水溶液を得た。
(合成例2)カチオン性表面サイズ剤(S−2)の製造
合成例1と同様の容器に、スチレン137.3部(85モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート36.6部(15モル%)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬製 V601、アゾ系触媒)4.1部及びトルエン59.5部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでV601を0.5部仕込みさらに同温度で2時間保持した。
次いで酢酸14部を加えた後、水368部を加えエマルションを得てから、更に昇温しトルエンの留去を行った。
次いで水76部を加えエピクロロヒドリン21.5部を加え80℃で1.5時間反応し、水365部を加えて固形分21.2%のカチオン化度が0.9meq/gであるカチオン性表面サイズ剤(S−2)を得た。
(合成例3)アニオン性表面紙力剤(ST−1)の製造
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を付した1リットル四つ口フラスコに、水394部、50%アクリルアミド398部(93.4モル%)、イタコン酸23.4部(6.0モル%)、メタリルスルホン酸ナトリウム2.9部(0.6モル%)、尿素45部を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、50℃に昇温させ、5%過硫酸アンモニウム水溶液6.9部、2%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液3.6部を添加して反応を開始させた後、30分間で85℃まで昇温し、その後80℃を維持しながら2時間反応を行った。得られた生成物に水29部を加え、更に30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分30.1%、粘度4,500mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計使用)のポリアクリルミド系アニオン性表面紙力剤(ST−1)を得た。
(合成例4)カチオン性表面紙力剤(ST−2)の製造
合成例1と同様の装置に、水550部、65%ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液13.5部(2.0モル%)、50%アクリルアミド水溶液377部(97.6モル%)、75%の2−プロペン−1−アミニウム,N−ヒドロキシエチル−N,N,2−トリメチル,クロライド水溶液2.6部(0.4モル%)を仕込んだ。次いで、窒素ガス雰囲気下、50℃に昇温させ、20%過硫酸アンモニウム水溶液3.1部、2%メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液6.5部を添加して反応を開始させた後、30分間で90℃まで昇温し、その後85℃を維持しながら2時間反応を行った。得られた生成物に水47部を加え、更に20%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整し、固形分が20.2%であり、粘度が4,200mPa・s(25℃、ブルックフィールド回転粘度計を使用)であるポリアクリルアミド系カチオン性表面紙力剤(ST−2)を得た。
実施例7−1
実施例5−6及び実施例6−6で作成した原紙に、合成例1で得られたアニオン性表面サイズ剤(S−1)を温水で稀釈して、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分濃度0.25%、温度が50℃となるように調整した塗工液を、2−ロールサイズプレスを用いて塗工し、ドラムドライヤー(80℃、30秒間)にて乾燥することで、塗工紙を得た。この塗工紙のアニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。23℃、50RH%の恒温恒湿室中で24時間調湿した後、塗工紙を各種評価試験に供した。なお、実施例5−6で作成した原紙に塗工した紙の評価結果を表12に、実施例6−6で作成した原紙に塗工した紙の評価結果を表13に結果を示した。以下の実施例においても同様にして塗工した後、各種評価試験に供し、実施例5−6で作成した原紙に塗工した紙の評価結果を表12に、実施例6−6で作成した原紙に塗工した紙の評価結果を表13に結果を示した。
実施例7−2
実施例7−1のアニオン性表面サイズ剤(S−1)を合成例2で得られたカチオン性表面サイズ剤(S−2)に変えた以外は実施例7−1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のカチオン性表面サイズ剤(S−2)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。
実施例7−3
実施例7−1のアニオン性表面サイズ剤(S−1)を合成例3で得られたアニオン性表面紙力剤(ST−1)とし、アニオン性表面紙力剤(ST−1)の塗工する固形分濃度を1.0%に変えた以外は実施例1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のアニオン性表面紙力剤(ST−1)の固形分塗工量は、0.2g/mであった。
実施例7−4
実施例7−3のアニオン性表面紙力剤(ST−1)を合成例4で得られたカチオン性表面紙力剤(ST−2)に変えた以外は実施例7−3と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のカチオン性表面紙力剤(ST−2)の固形分塗工量は、0.2g/mであった。
実施例7−5
実施例7−3のアニオン性表面紙力剤(ST−1)をクッキングした酸化澱粉(MS3800:日本食品化工株式会社製)に変えた以外は実施例7−3と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙の酸化澱粉の固形分塗工量は、0.2g/mであった。
実施例7−6
実施例7−3のアニオン性表面紙力剤(ST−1)をクッキングしたポリビニルアルコール(PVA117:株式会社クラレ製)に変えた以外は実施例7−3と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のポリビニルアルコールの固形分塗工量は、0.2g/mであった。
実施例7−7
アニオン性表面紙力剤(ST−1)の固形分濃度が1.0%、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分濃度が0.25%となるように塗工液を調製した以外は、実施例7−1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のアニオン性表面紙力剤(ST−1)の固形分塗工量は、0.2g/m2、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。
実施例7−8
カチオン性表面紙力剤(ST−2)の固形分濃度が1.0%、カチオン性表面サイズ剤(S−2)の固形分濃度が0.25%となるように塗工液を調製した以外は、実施例7−1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のカチオン性表面紙力剤(ST−2)の固形分塗工量は、0.2g/m2、カチオン性表面サイズ剤(S−2)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。
実施例7−9
クッキングした酸化澱粉(MS3800)の固形分濃度が1.0%、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分濃度が0.25%となるように塗工液を調製した以外は、実施例7−1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙の酸化澱粉(MS3800)の固形分塗工量は、0.2g/m、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。
実施例7−10
クッキングしたポリビニルアルコール(PVA117)の固形分濃度が1.0%、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分濃度が0.25%となるように塗工液を調製した以外は、実施例7−1と同様の方法を用いて塗工、試験を行った。この塗工紙のポリビニルアルコール(PVA117)の固形分塗工量は、0.2g/m2、アニオン性表面サイズ剤(S−1)の固形分塗工量は、0.05g/mであった。
<評価方法>
コブサイズ度:JIS P 8140に準拠した。
比破裂強さ :JIS P 8131に準拠した。
表面強度 :
ドライ ピック :RI印刷試験機、ニップ幅10mm
インキ:FINE INK.(大日本インキ化学工業株式会社製、IGT印刷適性用)インキのT.V.=20
印刷後の紙むけ状態を肉眼で観察し、5を優とし、1を劣として評価を行った。
Figure 2007186821
表12中の略号の説明
S−1:合成例1のアニオン性表面サイズ剤
S−2:合成例2のカチオン性表面サイズ剤
ST−1:合成例3のアニオン性表面紙力剤
ST−2:合成例4のカチオン性表面紙力剤
MS3800:日本食品化工株式会社製 酸化澱粉
PVA117:株式会社クラレ製 ポリビニルアルコール
−:使用しなかった。
Figure 2007186821
表13中の略号の説明
S−1:合成例1のアニオン性表面サイズ剤
S−2:合成例2のカチオン性表面サイズ剤
ST−1:合成例3のアニオン性表面紙力剤
ST−2:合成例4のカチオン性表面紙力剤
MS3800:日本食品化工株式会社製 酸化澱粉
PVA117:株式会社クラレ製 ポリビニルアルコール
−:使用しなかった。

Claims (8)

  1. (1)pH6.5〜8.5
    (2)アルカリ度50〜400ppm
    (3)電導度50〜250mS/m
    のパルプスラリーを用いて、
    (4)内添サイズ剤をパルプスラリーに添加しないで
    抄紙を行うことを特徴とする板紙の製造方法。
  2. 紙力剤を添加することを特徴とする請求項1に記載の板紙の製造方法。
  3. アクリルアミド系重合体類及び/又は澱粉類を添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の板紙の製造方法。
  4. ピッチコントロール剤を添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の板紙の製造方法。
  5. 歩留り剤を添加することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の板紙の製造方法。
  6. パルプスラリーの固形分に対してアルミニウム化合物を用いない若しくは1重量%以下用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の板紙の製造方法。
  7. 表面紙力剤及び/又は表面サイズ剤を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の板紙の製造方法。
  8. 請求項1〜7に記載の板紙の製造方法を用いて得られる板紙。
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