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JP2007180309A - 研磨装置および研磨方法 - Google Patents

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JP2007180309A
JP2007180309A JP2005377823A JP2005377823A JP2007180309A JP 2007180309 A JP2007180309 A JP 2007180309A JP 2005377823 A JP2005377823 A JP 2005377823A JP 2005377823 A JP2005377823 A JP 2005377823A JP 2007180309 A JP2007180309 A JP 2007180309A
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polishing
slurry
polishing pad
wall
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JP2005377823A
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Kenro Nakamura
賢朗 中村
Takeshi Nishioka
岳 西岡
Hiroyuki Yano
博之 矢野
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

【課題】簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善することができると共に、研磨特性の変化を防止することができる研磨装置および研磨方法を提供することにある。
【解決手段】ターンテーブル101上面に貼付された研磨パッド102上に半導体ウェーハ106を当接するトップリング107の外周の一部を囲む外囲壁108を設ける。この外囲壁108は、湾曲部108aとこの湾曲部108aの端部から延びる支持部108bとを有する形状、例えば平面U字型の形状に構成され、湾曲部108aが研磨パッド102に押圧されて研磨領域Sを区画する。この研磨領域Sに局所的にスラリー105を供給して半導体ウェーハ106を研磨することで、スラリー105の使用効率を向上する。また研磨中には、湾曲部108aの両端側の開放部よりスラリーを放出し、適宜スラリー105の入れ替えを行うことで、研磨特性を安定させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、研磨装置および研磨方法、特にCMP(Chemical Mechanical Polishingの略称で、以下CMPと称する)装置およびCMP方法に関する。
近年、半導体装置の高密度化・微細化に伴い、種々の微細加工技術が行われている。その中で化学的機械的研磨技術であるCMP技術は、半導体ウェーハに形成された層間絶縁膜の平坦化などの際に欠かすことのできない必須の技術となった。
しかし、このCMPに使用する通常のCMP装置に関して、研磨の際に必要以上のスラリーが消費されるという問題がある。
通常、半導体ウェーハ等のCMPを安定して行うには、研磨パッドの中心付近にスラリーを滴下して遠心力の作用により研磨パッド全体にスラリーを広げた後、トップリングのリテーナリングの内側に保持された半導体ウェーハを研磨パッドに押圧して行う。しかし、一つの研磨パッドに対して、半導体ウェーハを一枚ずつ押圧して研磨するシングルトップリングの場合、研磨パッドにスラリーを滴下後、研磨パッドの中心に対してトップリングの位置と反対側の方向に流れるスラリーは、研磨にほとんど寄与することなく研磨パッドの外側に排出されてしまう。従って、多量のスラリーが無駄になることで、スラリーの使用効率は非常に悪化してしまう。
これに対し、半導体ウェーハを係止するためのリテーナリングの上面全周に溝を設け、さらにリテーナリングの内側面の複数個所にこの溝と連結する微細な通路を設け、溝から複数の通路を通してスラリーを供給することで、リテーナリングの内周面と半導体ウェーハの外周面との間の研磨パッド領域へ局所的にスラリーを供給するCMP装置がある(例えば、特許文献1参照。)。このCMP装置によれば、半導体ウェーハとリテーナリングとの間に供給されたスラリーが、リテーナリングの外側に流出しないように加工されているため、研磨に寄与することなく排出されるスラリーの量が低減され、スラリーの使用効率を改善することができる。
しかし、このように改造されたCMP装置は、スラリーを効率よく使用できるが、特殊な構造を有するリテーナリングが必要であるため、複雑な加工を要する。また、半導体ウェーハとリテーナリングとの間に供給されたスラリーがリテーナリングの外側に十分に流出しないため、リテーナリングで囲まれた領域に半導体ウェーハの削りかす等を含むスラリーが滞留して、研磨特性を劣化させるという問題が発生する恐れがある。
特開2000−317812(図3)
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善することができると共に、研磨特性の劣化を防止することができる研磨装置および研磨方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の研磨装置は、研磨パッドが貼付されるターンテーブルと、半導体ウェーハを保持し、前記研磨パッド上に前記半導体ウェーハを押圧するトップリングと、前記半導体ウェーハの外周の一部を囲み、前記研磨パッドと当接する外囲壁と、前記半導体ウェーハの外周と前記外囲壁との間の前記研磨パッド領域上にスラリーを供給するスラリー供給管を備えたことを特徴とする。
また、本発明の別の態様の研磨方法は、ターンテーブルに貼付された研磨パッド上に外囲壁を当接させる工程と、前記外囲壁に囲まれた前記研磨パッド領域にスラリーを供給する工程と、前記スラリーが供給された前記研磨パッド領域に、トップリングに保持された半導体ウェーハを押圧する工程を備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善すると共に、研磨特性の劣化を防止することが可能な研磨装置および研磨方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る研磨装置および研磨方法について図面を参照して説明する。
まず、本発明の実施例1に係る研磨装置の構成について、図1を参照して説明する。図1(a)は、本発明の実施例1に係る研磨装置の構成の概略を示す断面図、図1(b)は同平面図である。
図1に示すように、本実施例に係る研磨装置は、ターンテーブル101の上面に研磨パッド102が貼付されており、ターンテーブル101の上方には、モータ(図示せず)の駆動により水平回転および上下動が可能であるトップリング107が配置されている。このトップリング107の下端面において、半導体ウェーハ106が被処理面を研磨パッド102表面と対向させて吸着保持される。また、トップリング107の下端面には、研磨時に半導体ウェーハ106を係止するための円環状のリテーナリング104が設けられており、半導体ウェーハ106の外周はリテーナリング104の内周面で包囲されている。
リテーナリング104は、一般的なCMP装置に用いられているリテーナリングと同様の構造であり、例えば、研磨時にトップリング107に保持された半導体ウェーハ106が研磨パッド102に押圧されているとき、リテーナリング104の下端面と研磨パッド102の間に隙間が生じる厚さに設計されている。このリテーナリング104は、半導体ウェーハ106がトップリング107に強力に吸着され、研磨時にトップリング107から離脱する恐れがない場合には、特に必要としない。
ターンテーブル101の上方には、詳細は後述するが、外囲壁108が設けられている。この外囲壁108は、トップリング107の外周面の一部を囲み、研磨パッド102の表面に当接して配置される。
また、ターンテーブル101の上方には、外囲壁108に囲まれた研磨パッド102上の研磨領域Sにスラリー105を供給するためのスラリー供給管103、および、同研磨領域Sに水ポリッシュの純水を供給するための水ポリッシュ純水供給管110がそれぞれ設けられている。
また、ターンテーブル101の上方には、外囲壁108の外側の領域に、ドレッサー111によるドレッシング時の純水を供給するためのドレッシング純水供給管112が設けられる。
ここでさらに、上記外囲壁108に関して、詳細に説明をする。
この外囲壁108は、図1(b)に示すように、湾曲部108aとこの湾曲部108aの端部から延びる支持部108bを有する形状、例えば平面U字型の形状を有しており、湾曲部108aは研磨パッド102上に配置されてトップリング107の外周面の一部を囲み、研磨パッド102の一部を研磨領域Sとして区画する。この湾曲部108aの両端は、研磨終了後にトップリング107を研磨パッド102の外縁まで水平移動させた後、研磨パッド102からオーバーハングさせる際、トップリング107と外囲壁108が衝突しないように、所定間隔Lを有する。本実施例では、例えば、この湾曲部108aの両端部の間隔Lは、研磨パッド102の全外縁の長さの1/4に設定する。
また、外囲壁108の湾曲部108aと研磨パッド102は、これらの接触界面において、供給されたスラリー105が湾曲部108aの外側に漏れ出すのを防ぐため、ある程度以上の押圧力で密着させることが望まれる。しかし、密着を強くし過ぎると、研磨パッド102および湾曲部108aが、研磨時間が増すにつれ磨耗し厚さが薄くなっていく。
そこで、外囲壁108を研磨パッド102に一定の適度な荷重で押し付けるため、図1(a)に示すように、外囲壁108の支持部108bの端部を、弾性体114を介してターンテーブル101の外側のケーシング109に固定する。この弾性体114により、外囲壁108の湾曲部108aの研磨パッド102への押し付け荷重を適度に調節することが可能となる。本実施例では、この押し付け荷重を、100gf/cm以下に設定する。外囲壁108の湾曲部108aは、回転する研磨パッド102から受ける動摩擦力に耐え得る機械的強度を有する以外に、耐薬品性、耐摩耗性の高いものが要求され、外囲壁108は、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、フッ素樹脂等で形成される。
本実施例において、外囲壁108の湾曲部108aは、研磨パッド102と当接する下面部を平坦に加工して、研磨パッド102との密着性を高めても良い。さらに、研磨パッド102への荷重集中を抑えるため、下面の角部を面取り加工しておいてもよい。
以下に、本発明の本実施例に係る研磨装置を用いたCMP工程について説明する。
まず、外囲壁108の支持部108bの端部をターンテーブルのケーシング109に弾性体114を介して固定し、弾性体114により外囲壁108の湾曲部108aを所定の圧力で研磨パッド102に当接させ、ターンテーブル101を、駆動モータ(図示せず)により水平面内で図1(b)中の矢印方向に所定の回転数で回転させる。
次に、湾曲部108aに囲まれた研磨パッド102の研磨領域Sに、スラリー供給管103からスラリー105を滴下する。このようにして、研磨パッド102の全面にではなく、湾曲部108aに囲まれた研磨パッド102の研磨領域Sにのみ局所的にスラリー105を供給する。
ここで、スラリー105が湾曲部108aの上部から溢れ出ないように、スラリー供給量を調節する。ただし、安定して研磨を行うために必要な最低限のスラリー層の厚さを確保するため、湾曲部108aの高さを一定以上高くしておく。
さらにその後、研磨パッド102をスラリー105で十分に濡らすための研磨パッドならしを終えてから、半導体ウェーハ106を保持したトップリング107を、スラリー105が供給された研磨パッド102の研磨領域Sの上方まで搬送し、駆動モータ(図示せず)により水平面内でターンテーブル101と同方向に回転させながら研磨パッド102上に降下させ、半導体ウェーハ106の被処理面を研磨パッド102に所定の圧力により押圧する。このようにして、半導体ウェーハ106の被処理面を、スラリー105を介して、回転する研磨パッド102上に擦り付けることにより研磨する。このとき、スラリー105は、例えば、研磨パッド102とリテーナリング104の隙間あるいはリテーナリング104に設けられた開口部等から、リテーナリング104の内外へ随時移動することができる。
ただしこのとき、スラリー105の滴下位置Aは、上述の研磨領域S内におけるトップリング107よりも研磨パッド102の中心に近い位置にする。これは、遠心力の作用により研磨パッド102の外縁方向に流れ出すスラリー105を、トップリング107に保持された半導体ウェーハ106に十分に供給するためである。
スラリー105による研磨が終了した後、続いて、水ポリッシュ純水供給管110より水ポリッシュ用純水を研磨パッド102上に滴下させて水ポリッシュを行い、半導体ウェーハ106に付着したスラリー105を洗い流す。水ポリッシュ用純水の滴下位置Bの適応範囲に関しては、スラリー105の滴下位置Aと同様である。この水ポリッシュの時点で、湾曲部108aと研磨パッド102の界面等のスラリー105による付着汚れも大部分は洗い流される。
次に、研磨が終了した半導体ウェーハ106は、研磨パッド102の外縁まで水平移動されてオーバーハングされた後、後洗浄モジュール(図示せず)に搬送されて後洗浄処理される。またその間、研磨パッド102はドレッサー111により、研磨パッド102の表面のドレッシングが行われる。このドレッシングは、湾曲部108aの外側の研磨パッド102上にドレッサー111を擦り合わせることにより行われ、ドレッシング用純水は、ドレッシング純水供給管112より、湾曲部108aの外側の研磨パッド102上に滴下される。この滴下位置Cは、ドレッサー111よりも研磨パッド102の中心部に近い位置になるように調整する。これは、遠心力の作用により研磨パッド102の外縁方向に流れだすドレッシング用純水を、ドレッサー111に十分に供給するためである。
以上のように、ドレッシングが終了すれば、次に研磨される半導体ウェーハ106が同様に研磨される。
このように、本実施例に係る研磨装置では、研磨パッド102の全面ではなく、研磨パッド102の外囲壁108の湾曲部108aに囲まれた研磨領域Sにのみ局所的にスラリー105を供給する。これによって、通常のCMP装置に比べて、半導体ウェーハ106の研磨に最低限必要なスラリー層の厚みを少量のスラリー105により確保することが可能となるため、研磨に使用するスラリー量を低減することができ、スラリー105の使用効率を向上させることができる。
また、リテーナリングの改造によりスラリー使用効率を向上させた従来のCMP装置では、半導体ウェーハを包囲するリテーナリングの上面に全周にわたって溝を設け、さらにリテーナリングの内側面の複数箇所に微細なスラリー供給通路を形成した、特殊な構造のリテーナリングが用いられており、装置に複雑な加工が必要とされる。さらにこの従来CMP装置は、研磨時にリテーナリングと半導体ウェーハの間に供給されたスラリーを、リテーナリングの内側に十分に保持し外部へ漏れ出さないようにするため、リテーナリングはほぼ密閉構造になっている。したがって、研磨に使用されたスラリー、すなわちスラリー廃液、あるいは研磨屑の排出がリテーナリングの内側で滞留し、半導体ウェーハの研磨処理における研磨特性が劣化するという問題もある。
これに対し、本実施例に係るCMP装置は、通常のCMP装置に平面U字型形状等の単純な構造を有する外囲壁108を取り付けたものであるため、装置に複雑な加工を必要としない。また、外囲壁108が研磨パッド102の外縁で開放されているため、スラリー廃液や研磨屑等の排出を十分に行うことができ、常に半導体ウェーハ106に未使用のスラリー105を供給することが可能であり、研磨特性の安定化を図ることができる。
以上のことから、本実施例によって、簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善することができると共に、研磨特性の劣化を防止することが可能な研磨装置および研磨方法を提供することができる。
(実施例1の変形例)
図2は、上記実施例1の変形例に係る研磨装置の概略の構成を示す平面図である。
この変形例では、外囲壁208は、湾曲部208aとこの湾曲部208aの一端に延在する支持部208bを有する形状、例えば釣り針型の形状であり、支持部208bをターンテーブル101の外側のケーシング109に固定し、湾曲部208aの他端部を自由端としてターンテーブル101の外縁近傍の研磨パッド102に当接させている点で上記実施例1と異なる。また、他の構成部分については同様であるため、同様の構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、外囲壁208は、湾曲部208aの一端に延在して設けられた支持部208bにおいて、ターンテーブル101のケーシング109に弾性体114を介して固定される。一方、湾曲部208aの他端部は固定せずに自由端とし、その自由端は、ターンテーブル101の外縁近傍の研磨パッド102に当接させて、外縁より外側にはみ出さないように設けられている。なおここで、外囲壁208の湾曲部208aのどちらの一端を固定し、他端を自由端としてもよい。
これにより、スラリー廃液や研磨屑等は、実施例1に示したスラリーの排出箇所に加えて、湾曲部208aの自由端とターンテーブル101の外縁との隙間からも排出されることになる。
上記変形例の研磨装置によれば、実施例1と同様に、簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善することができると共に実施例1の研磨装置に比べて、スラリー廃液や研磨屑等の排出が容易になるため、スラリーの入れ替えをより効率良く行うことができ、研磨特性の安定化を図れる。
次に、本発明の実施例2に係る研磨装置の構成について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の実施例2に係る研磨装置の概略の構成を示す平面図である。
本実施例は、上述した実施例1に係る研磨装置の外囲壁108の湾曲部108aにスラリーを排出するためのスリット315を設けた点で異なり、他の構成については同様であるため、同様の構成については、同一番号を付して詳細な説明を省略する。
すなわち、本実施例に係る研磨装置は、実施例1と同様に、図3に示すように、ターンテーブル101の上面に研磨パッド102が貼付され、ターンテーブル101の上には、下端面に半導体ウェーハ106を吸着・保持するためのトップリング107が配置され、また、このトップリング107の下端面には、研磨時に半導体ウェーハ106を係止するための円環状のリテーナリング104が設けられている。
またターンテーブル101の上方には、スラリー供給管103、水ポリッシュ純水供給管110およびドレッシング純水供給管112がそれぞれ設けられている。
さらにまた、図3に示すように、トップリング107の外周は、研磨パッド102上に当接して配置される外囲壁308によって囲まれている。
本実施例に係る外囲壁308は、実施例1と同様に支持部308bにおいて、弾性体114を介してターンテーブル101のケーシング109に固定されている。また外囲壁308は、図3に示すように、U字型の形状を有しており、外囲壁308のうち研磨パッド102上に当接している湾曲部308aが、研磨パッド102の外縁で開放されている。本実施例では、例えば、この湾曲部308aの両端部の間隔Lは、研磨パッド102の全外縁の長さの1/4に設定する。
さらに、本実施例に係る外囲壁308では、複数のスリット315が設けられている。このスリット315は、スラリー廃液等の排出量を調節して、半導体ウェーハ106に供給されるスラリー105の入れ替えを効率よく行うために設けられている。
以下に、上記実施例に係る研磨装置を用いたCMP工程について説明する。ここで、実施例1に示した研磨装置によるCMP工程と同様の工程については、詳細を省略して説明を行う。
まず、外囲壁308の支持部308bをターンテーブル101のケーシング109に弾性体114を介して固定し、弾性体114により外囲壁308の湾曲部308aを研磨パッド102に所定の圧力で当接させ、ターンテーブル101を回転させる。次に、湾曲部308aで囲まれた研磨パッド102の研磨領域Sに局所的にスラリー105を供給する。
ここで、湾曲部308aに囲まれた研磨領域Sに供給されたスラリー105は、スリット315を通じて研磨領域Sの外部へ一定量流出する。
その後、半導体ウェーハ106を保持したトップリング107を回転させながら、スラリー105が供給された研磨領域Sに押圧して、半導体ウェーハ106を研磨する。このとき、スラリー105の滴下位置Aは、研磨領域S内におけるトップリング107よりも研磨パッド102の中心に近い位置にする。
続いて、水ポリッシュ純水供給管110より水ポリッシュ用純水を研磨パッド102上に滴下させて、半導体ウェーハ106に付着したスラリー105を洗い流す。水ポリッシュ用純水の滴下位置Bの適応範囲に関しては、スラリー105の滴下位置Aと同様である。
こうして研磨が終了した半導体ウェーハ106は、後洗浄モジュール(図示せず)に搬送されて後洗浄処理される。一方その間、外囲壁308の外側の研磨パッド102上にドレッシング用純水を滴下して、ドレッサー111により研磨パッド102をドレッシングする。ドレッシング用純水の滴下位置Cは、ドレッサー111よりも研磨パッド102の中心部に近い位置になるようにする。
以上のように、本実施例に係る研磨装置では、実施例1に係る研磨装置と同様に、単純な構造の外囲壁308により、研磨パッド102の全面ではなく、研磨パッド102の外囲壁308の湾曲部308aに囲まれた研磨領域Sにのみ局所的にスラリー105を供給して研磨する。従って、研磨に使用するスラリー量を低減することができ、スラリーの使用効率を向上させることができる。
さらにまた、本実施例に係る研磨装置では、外囲壁308の湾曲部308aに囲まれた研磨領域Sに供給されたスラリー105の一部を、湾曲部308aの端部側の開放部からの流出に加えて、湾曲部308aのスリット315を通じて研磨領域Sの外部へ流出させることができる。これによって、スラリー廃液や研磨屑等の排出を十分に行うことができ、スラリーの入れ替えを実施例1に係る研磨装置より効果的に行うことが可能となり、研磨特性の安定化が図れる。
なお、上記実施例において、スリット315の位置、大きさ、数量等を変化させることで、スラリー廃液等の排出量を調整することができる。さらに、例えば、研磨中にスリット315の大きさを変化させる手段を設ければ、研磨中であってもスラリー廃液等の排出量を調整することができる。
次に、本発明の実施例3に係る研磨装置の構成について、図4を参照して説明する。
図4(a)は、温度調節機能が具備された外囲壁の概略を示す断面図であり、図4(b)は、同平面図である。
上記各実施例、例えば実施例1では、研磨中に半導体ウェーハ106と研磨パッド102の間で動摩擦力が高くなると、研磨パッド102の表面温度の異常な上昇を招き、研磨特性に悪影響を及ぼす場合がある。また、研磨レート向上のため、研磨パッド102の表面温度を積極的に上げられることが要望される場合がある。そこで、本実施例では、研磨パッド102との接触による熱の授受を利用して研磨中の研磨パッド102表面の温度を調節する、温度調整機能を備えた外囲壁408を使用する。
すなわち、図4に示したように、研磨パッド102と接触する外囲壁408の湾曲部408aを中空構造とし、温度調節水循環装置(図示せず)の管416の注入口を、例えば、中空部の両端のうち一端に接続する。
この外囲壁408の湾曲部408a内部に、例えば種々の温度に調節された温度調節水417を通過させることで、外囲壁408の湾曲部408a自体の温度を変更し、さらに研磨時にこの外囲壁408を研磨パッド102に接触させることで研磨パッド102表面から発生した熱を吸収したり、反対に研磨パッド102表面に熱を与えたりすることができ、研磨中の研磨パッド102表面の温度調節が可能になる。
この外囲壁408の材質としては、例えば、高熱伝導性プラスチックやSiC等を用いてもよい。またこの場合、外囲壁408の底面のみを熱伝導性の高い材質に変更してもよい。
ここでは、外囲壁408の内部に温度調節水417を通しているが、例えば温度を調節した気体等の流体を通してもよい。
実験の結果、温度調節機能を持たない研磨装置では、研磨中に研磨パッド102表面の温度が室温から60℃まで上昇してCMPパフォーマンスに悪影響を与える場合において、本実施例の温度調節機能を備えた研磨装置では、外囲壁408に15℃の温度調節水を流したところ、研磨中の研磨パッド102表面の最高温度は40℃に抑制されることが確認された。
以上の本実施例に係る研磨装置では、実施例1に係る研磨装置と同様に、簡易な構造の外囲壁408を設けることで、研磨に使用するスラリーの使用効率を向上させることができ、またスラリー廃液や研磨屑等の排出を十分に行うことができ、スラリーの入れ替えを効果的に行うことが可能で、研磨特性の安定化が図れる。
さらにまた、研磨パッド102と接触する外囲壁408の湾曲部408aを中空構造として温度調節水を循環させているので、研磨中の研磨パッド102表面の温度を調節でき、研磨特性をコントロールできる。
次に、本発明の実施例4に係る研磨装置を、図5を参照して説明する。図5(a)は、本発明の実施例4に係る研磨装置の構成の概略を示す断面図で、図5(b)は同平面図である。
本実施例は、上記実施例1、2とは外囲壁508をトップリング107のケーシング509に設けた点で異なり、他の構成部分については同様であるため、同様の構成部分については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図5に示すように、上記実施例1と同様に、ターンテーブル101の上面に研磨パッド102が貼付され、ターンテーブル101の上には、スラリー供給管103および半導体ウェーハ106を吸着・保持するためのトップリング107が配置され、トップリング107の下端面には、半導体ウェーハ106を係止するための円環状のリテーナリング104が設けられている。
外囲壁508は、実施例1と同様に、湾曲部508aとこの湾曲部508aの端部から延びる支持部508bを有する平面U字型に構成されている。この湾曲部508aがトップリング107の外周面の一部を囲むように配置され、支持部508bがトップリングのケーシング509に弾性体114を介して固定される。この弾性体114により外囲壁508の湾曲部508aは、研磨パッド102に所定の圧力で押圧されている。
上記構造の研磨装置による研磨工程は、上述の実施例1と同様で、まず外囲壁508の湾曲部508aを所定の圧力で研磨パッド102の表面に当接させ、湾曲部508aに囲まれた研磨領域Sにスラリー供給管103からスラリーを供給し、スラリーが供給された研磨領域Sに半導体ウェーハ106を保持したトップリング107を回転させながら押圧して研磨を行う。
以上の本実施例に係る研磨装置では、上記実施例1と同様に、外囲壁508の湾曲部508aに囲まれた研磨領域Sのみにスラリーを局所的に供給する。これによって、通常のCMP装置に比べて、半導体ウェーハの研磨に最低限必要なスラリー層の厚みを少量のスラリーにより確保することが可能となるため、研磨に使用するスラリー量を低減することができ、スラリーの使用効率を向上することができる。
また、外囲壁508は平面U字型形状の単純な構造であるため、リテーナリング構造の改造によりスラリー使用効率の向上を達成する従来発明に係る研磨装置よりも簡易構造である。さらに、外囲壁508が研磨パッド102の外縁で開放されているため、スラリー廃液や研磨屑等の排出を十分に行うことができ、常に半導体ウェーハに未使用のスラリーを供給することが可能であり、研磨特性の安定化を図れる。
以上のことから、本発明の各実施例によって、簡単な構造によりスラリーの使用効率を改善することができると共に、研磨特性の劣化を防止することが可能な研磨装置および研磨方法を提供することが可能となる。
本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々、変更して実施できることは勿論である。
例えば、上記各実施例において、湾曲部の両端部の間隔Lは、研磨パッドの全外縁の長さの1/4に設定しているが、この間隔Lの大きさを調節することで、スラリーの使用効率および入れ替え効率を調整することもできる。ただし、この間隔Lの大きさは、研磨終了後にトップリングを研磨パッドの外縁まで水平移動させて半導体ウェーハをオーバーハングさせる際に、トップリングと外囲壁が衝突しないように一定の大きさ以上にすることが必要である。
また、各実施例における外囲壁の形状は平面U字型形状としているが、例えばコの字型形状等でもよく、研磨パッドと当接して半導体ウェーハの外周の一部を囲むものであればよい。
また、各実施例において、外囲壁にスラリーが徐々に付着していき、この付着物の欠落が被研磨ウェーハのスクラッチ起因になる恐れがある場合には、この付着物除去処理工程を追加してもよい。例えば、半導体ウェーハを数ロット処理する度に、外囲壁を研磨パッドから浮かせた状態にしてハンドシャワー等で洗浄するか、あるいは、このような洗浄を自動的に行えるような機構を追加してもよい。
さらに、上記実施例を組み合わせてもよい。例えば、実施例3を実施例1、2及び4に組み合わせてもよく、また実施例2を実施例4に組み合わせてもよい。
本発明の実施例1に係る研磨装置の構成を示す概略図。 本発明の実施例1の変形例に係る研磨装置の構成を示す概略図。 本発明の実施例2に係る研磨装置の構成を示す概略図。 本発明の実施例3に係る研磨装置の構成を示す概略図。 本発明の実施例4に係る研磨装置の構成を示す概略図。
符号の説明
101・・・ターンテーブル
102・・・研磨パッド
103・・・スラリー供給管
104・・・リテーナリング
105・・・スラリー
106・・・半導体ウェーハ
107・・・トップリング
108、208、308、408、508・・・外囲壁
108a、208a、308a、408a、508a・・・湾曲部
108b、208b、308b、408b、508b・・・支持部
114・・・弾性体
315・・・スリット
417・・・温度調節水
509・・・トップリングのケーシング

Claims (7)

  1. 研磨パッドが貼付されるターンテーブルと、
    半導体ウェーハを保持し、前記研磨パッド上に前記半導体ウェーハを押圧するトップリングと、
    前記半導体ウェーハの外周の一部を囲み、前記研磨パッドと当接する外囲壁と、
    前記半導体ウェーハの外周と前記外囲壁との間の前記研磨パッド領域上にスラリーを供給するスラリー供給管と、
    を備えたことを特徴とする研磨装置。
  2. 前記トップリングは、前記半導体ウェーハの外周を包囲するリテーナリングを有し、
    前記外囲壁は、前記リテーナリングの外側で前記半導体ウェーハの外周の一部を囲むことを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記外囲壁は、弾性体によって前記研磨パッド上に押圧されることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の研磨装置。
  4. 前記スラリーは、前記トップリングよりも前記研磨パッドの中心に近い位置に供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の研磨装置。
  5. 前記外囲壁は、前記外囲壁と異なる温度を有する流体が供給される中空部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の研磨装置。
  6. 前記外囲壁は、スリットを備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の研磨装置。
  7. ターンテーブルに貼付された研磨パッド上に外囲壁を当接させる工程と、
    前記外囲壁に囲まれた前記研磨パッド領域にスラリーを供給する工程と、
    前記スラリーが供給された前記研磨パッド領域に、トップリングに保持された半導体ウェーハを押圧する工程と、
    を備えることを特徴とする研磨方法。
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