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JP2007171685A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 高速プロセスにおいて、トナー像の高画質転写定着を可能にし、転写効率を向上し、比較的低い定着温度で良好な定着強度を有する画像を形成できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置1では、中間転写ベルト21に1次転写されたトナーを、2次転写ローラ43と転写定着ローラ41とによる第1ニップ部50において、圧力5.3〜20N/cmおよび中間転写ベルトと転写定着ローラとの駆動速度比1.02〜1.04で転写定着ローラ上に2次転写し、第1ニップ部から転写定着ローラと加圧ローラ42とによる第2ニップ部55までの搬送過程において充分に加熱溶融されたトナーを、第2ニップ部において圧力13.3〜33.3N/cmで記録媒体Pに3次転写し定着する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真プロセスを用いる画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いる画像形成は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などに広く利用されている。電子写真プロセスを用いる画像形成では、表面に光導電性物質を含む感光層を形成した感光体を用い、感光体表面に電荷を付与して均一に帯電させた後、種々の作像プロセスによって画像情報に対応する静電潜像を形成し、この静電潜像を現像手段から供給されるトナーで現像してトナー像とし、トナー像を記録紙などの記録媒体に転写し、定着する。
記録媒体に転写し定着された画像の品質を向上し、また感光体上に形成されたトナー像のトナー量に対する記録媒体上に転写されたトナー量の比である転写効率を向上させるために、従来、種々の転写方法および定着方法が提案されている。
そのような従来技術の一つに、感光体上に形成されたトナー像を1次転写媒体上に転移する工程、1次転写媒体に転移したトナー像を内部に熱源を有する2次転写媒体に転写する工程および2次転写媒体に転移したトナー像を記録媒体である転写紙に転移し定着する工程からなる転写方法がある(特許文献1参照)。
特許文献1の技術によれば、2次転写媒体上でトナーを予備加熱することによって、記録媒体に転写する前にトナーを充分に加熱することができる。2次転写媒体上でトナーの温度を臨界界面温度近傍に到達させてから、その後、定着ニップ部にてトナーを記録媒体である記録紙に転写し定着させることによって、高速システム機においても、比較的低温の定着温度で定着強度を確保できるとする。また、1次転写媒体から2次転写媒体にトナー像を転移させる際、非電界転写システム(熱による熱転写システム)を採用しているので、従来の電界転写方式と比較すると、転写効率が高く、またトナー飛散の少ない、高画質の画像が得られるとする。
しかしながら、特許文献1には、以下のような問題がある。特許文献1では、1次転写媒体として表面平滑性の良いシリコーンRTV(Room Temperature Vulcanizable)ベルトを用い、2次転写媒体としてハロゲンランプを内設するアルミニウム(Al)芯金上にシリコーンRTVを設けた直径120mmの加熱ローラを用いる。
特許文献1では、トナーを感光体ベルトから1次転写媒体、1次転写媒体から2次転写媒体、2次転写媒体から記録紙へと転移させていくが、転写媒体の表層材としてシリコーンRTVを用いると、1次転写媒体から2次転写媒体への転移時に熱転写を行ってトナーを転移させる場合、シリコーンRTVはトナーとの離型性が充分ではないので、1次転写媒体上のシリコーンRTV表面にトナーが固着して残留しやすく、感光体ベルトと1次転写媒体とのニップ部においてトナーの分断、オフセットが起こる。
トナーの分断、オフセットが起こると、トナーの一部が1次転写媒体上に残留し、その後のトナー像を形成するトナー量に不足が生じるので、画質低下が起こるという問題がある。また、2次転写媒体から記録紙へトナー像を転移させる際においても、同様の離型性不良により、オフセット現象が生じ、2次転写媒体上にトナーが残り、著しい画質低下を起こすという問題がある。
このようなオフセットによる画質低下の問題を通常の定着システムで解決しようとすれば、トナーの離型性を向上するためにシリコーンRTVにシリコーンオイル等の離型性を有する液体を塗布しなければならない。しかしながら、特許文献1に開示されるような、感光体ベルトから1次転写媒体、1次転写媒体から2次転写媒体上に熱転写し、その後、記録紙に転写定着を行う、いわゆる2段階トランスフューズシステムであると、シリコーンオイルを塗布することによる弊害、すなわちシリコーンオイルによる感光体ベルトおよび現像部のオイル汚染という問題がある。
これは、1次転写媒体と感光体ベルトとが接触しているので、オイルが1次転写媒体から感光体ベルト側にまわってしまい、静電潜像形成および現像時のトナー像形成に悪影響を及ぼすことによる。さらに、感光体ベルトを通して、現像槽内にもオイルがまわってしまうので、現像不良も惹起するという問題がある。
また、別な弊害として、離型性の良いシリコーンオイルが1次転写媒体と2次転写媒体とのニップ部に介在することによって、2次転写媒体がシリコーンオイルによって高離型性を有するようになり、1次転写媒体から2次転写媒体へのトナーの熱転移が良好に行われなくなる、すなわち熱転写性が大きく損なわれるという問題がある。
特許文献1では、オイルを用いることの問題を避けるために、現像剤に離型性を付与する離型剤を添加している。現像剤に離型剤を添加することによって、転写媒体および定着ローラにシリコーンオイルを塗布しなくても、転写および定着できるオイルレス方式が実現可能であるけれども、オイルレス方式を採る場合における転写媒体および定着ローラの表面は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(略称PFA)のチューブで構成されるか、またはPFAコーティングされるのが通常であり、離型剤添加型の現像剤を使用する場合に所望の離型性を得ようとすれば、表面材質としてPFA以外のもので代用することは困難なのが実情である。
特許文献1において、1次転写媒体および2次転写媒体の表層材質として例示されるシリコーンRTVは、離型性が悪いので、離型剤添加型の現像剤を用いた場合であっても、1次転写媒体上、もしくは2次転写媒体上で、離型性不良による画質低下が起こると考えられる。
また、省電力という観点においても、特許文献1の技術には以下の問題がある。
現在、画像形成処理能率向上の要請に伴い、カラー複写機、複合機などに求められるプロセススピードとしては、一般的に200mm/sec〜400mm/sec程度が求められている。しかしながら、通常、上記のような高速プロセスを用いると、最大消費電力が商用電源の電力許容限界の1.5kVA(100V,15A)を遥かに超えてしまうので、高速プロセス機を一般的なオフィスまたは家庭等で使用するには大容量の電源が必要になる。
画像形成装置における消費電力の内訳は、定着部における消費電力が最も多く、高速で複数枚の連続印字を行うとき、オフセットを起こさないようにするには定着温度を高く設定する必要があり、一層消費電力を増大させる傾向にある。
また、高速プロセスであると、単位時間当たりの画像形成枚数が増えるので、連続通紙時に定着ローラ表面の熱が記録紙に取られてしまい、定着ローラ表面の温度が急激に低下して所定の定着温度に復帰するまでに時間が掛かってしまう、いわゆる熱追従性低下の問題がある。
従来用いられている定着方式、すなわち、転写部において静電的な作用で記録紙上にトナー像を転写させた後、加熱したローラ対(定着ローラ内にハロゲンランプを設けて加熱するとともに、定着ローラに圧接する加圧ローラとの間にニップを形成してなるローラ対)で形成されるニップ部に記録紙を搬送し、ニップ部でトナーを溶融し記録紙に定着させる方式では、定着ローラ表面のゴム層を薄肉化したり、また、定着ローラ内部に設置する加熱ランプとしてワット数の高いものを選択したりして、連続通紙時における定着温度の低下に対する熱追従性の向上を試みている。
したがって、高速プロセス機では、オフセット性を満足させながら充分な定着を行うために、高ワット数の熱源を設置したり、定着ローラ径を大きくして加熱効率を上げるようにしたり、また定着ローラに対して加圧部材であるエンドレスベルトを巻掛けて当接し定着ニップ幅の確保を行ったりしている。
特許文献1では、転移されたトナーを転写紙に転移し定着する2次転写媒体として、直径120mmの大きな径の加熱ローラを用いる方法を採る。加熱ローラが、120mmの大きな外径であると、ハロゲンランプとローラ芯金であるAl芯金との空隙が大き過ぎるので、伝熱効率が悪く、昇温時間が掛かる。さらに、2次転写媒体の表面積も大きく、2次転写媒体から大気中に放熱される放熱量も大きくなり加熱ロスが増大するので、特許文献1のような大径ローラを使うと、電力ロスが増大して省エネルギに逆行し、低消費電力で高速定着を行うとする転写定着方式を採用することの主旨が充分に生かされないという問題がある。
また、高速プロセスになると、トナー像の転写に要する時間が短くなるので、転写効率も85%ないし95%と低くなり、トナーの使用効率が悪く、廃トナーが多くなり、無駄が多くなる。したがって、高速プロセスにおいて、転写効率を向上し、廃トナーの発生量を低減することが望まれている。
特開昭63−34572号公報
本発明の目的は、高速プロセスにおいて、トナー像の高画質転写定着を可能にするとともに、転写効率を向上して廃トナーの発生量を低減し、比較的低い定着温度でも良好な定着強度を有する画像を形成できる画像形成装置を提供することである。
本発明は、1色または2色以上のトナーを含むトナー像を形成する作像手段に設けられてトナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体からトナー像が1次転写される中間転写手段と、中間転写手段からトナー像が2次転写され、転写されたトナー像を記録媒体に3次転写しかつ記録媒体に定着させる転写定着手段とを含む画像形成装置であって、
中間転写手段を介して転写定着手段に押圧するようにして設けられる2次転写部材を含み、
転写定着手段に中間転写手段を介して2次転写部材が押圧されることによって形成される圧接部である第1ニップ部の圧力が、5.3N/cm〜20N/cmであり、
転写定着手段および中間転写手段が駆動され、転写定着手段の駆動速度に対する中間転写手段の駆動速度の比が、1.02〜1.04であることを特徴とする画像形成装置である。
また本発明は、転写定着手段は、中間転写手段からトナー像が2次転写される転写定着ローラを含み、
転写定着ローラは、少なくともゴム層を有し、ゴム層の硬さがアスカC硬度で70°〜90°であることを特徴とする。
また本発明は、転写定着ローラは、表層にテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体の塗布層を有することを特徴とする。
また本発明は、転写定着手段は、転写定着ローラに押圧される加圧部材を含み、
転写定着ローラに加圧部材が押圧されることによって形成される圧接部である第2ニップ部の圧力が、13.3N/cm〜33.3N/cmであることを特徴とする。
また本発明は、転写定着ローラは、
転写定着ローラに2次転写部材が押圧されて形成される第1ニップ部から、転写定着ローラに加圧部材が押圧されて形成される第2ニップ部までの周方向の長さが、50mm以上であることを特徴とする。
また本発明は、中間転写手段はトナー像担持体からトナー像が1次転写される中間転写ベルトを含み、
中間転写ベルトの体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることを特徴とする。
本発明によれば、トナー像担持体から中間転写手段にトナー像を1次転写し、中間転写手段から転写定着手段にトナー像を2次転写し、転写定着手段から記録媒体にトナー像を3次転写しかつ定着させる画像形成装置において、中間転写手段を介して転写定着手段に押圧するように設けられる2次転写部材と転写定着手段とが押圧されることによって形成される第1ニップ部の圧力が、5.3N/cm〜20N/cmに設定され、転写定着手段の駆動速度に対する中間転写手段の駆動速度の比が、1.02〜1.04に設定される。このように、第1ニップ部の圧力および中間転写手段と転写定着手段との駆動速度比が、好適範囲に設定されるので、中間転写手段から転写定着手段に対するトナーの転写効率を向上して廃トナーの発生量を低減し、画質低下を生じることなくトナー像を転写することが可能になる。
また本発明によれば、転写定着手段は中間転写手段からトナー像が2次転写される転写定着ローラを含み、転写定着ローラは、少なくともゴム層を有しゴム層の硬さがアスカC硬度で70°〜90°であるように設定される。このことによって、ゴム層の弾性変形により、記録媒体表面の凹凸に対して良好な追従性を発揮することができるので、マイクロオフセットの発生を防止し、ゴム層のせん断変形によるトナーの掻取力を発揮して高効率転写を実現することができる。
また本発明によれば、転写定着ローラは、表層にテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(以後、略称のPFAで表記する)の塗布層を有するので、離型性に優れる薄い表層が実現される。このことによって、PFA塗布層の存在が転写定着ローラの弾性変形を阻害することがなく、転写定着ローラに備わるゴム層が記録媒体表面の凹凸に対する追従性を良好に保つことができるので、マイクロオフセットの発生を防止し、ゴム層のせん断変形によるトナーの掻取力を発揮して高効率転写を実現することができる。
また本発明によれば、転写定着手段は、転写定着ローラに押圧される加圧部材を含み、転写定着ローラに加圧部材が押圧されることによって形成される圧接部である第2ニップ部の圧力が、13.3N/cm〜33.3N/cmであるように設定される。このことによって、転写定着ローラの寿命を長くし、またマイクロオフセットの発生を防止することができる。
また本発明によれば、転写定着ローラは、第1ニップ部から第2ニップ部までの周方向の長さが50mm以上である大きさを有するので、中間転写手段から転写されたトナーを、記録媒体に転写するまでの間に転写定着ローラで事前加熱を充分に行うことができる。このことによって、比較的低い定着温度であっても記録媒体上におけるトナー像の充分良好な定着強度を確保し、高画質な画像を得ることが可能になる。
また本発明によれば、中間転写手段は中間転写ベルトを含み、中間転写ベルトの体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmに設定されるので、中間転写ベルトの帯電が抑制され、中間転写ベルトから転写定着ローラに対してトナー像を熱転写する際のトナー離れを良好にすることができる。
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を示す図である。画像形成装置1は、たとえばパーソナルコンピュータなどの外部装置から入力される画像情報に応じ、記録媒体である記録紙などに対して単色(モノクロ)画像または、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローの4色のトナー像を順次重ね合わせて多色(フルカラー)画像を形成する、いわゆるタンデム構成のカラーレーザプリンタである。
画像形成装置1は、大略、トナー像を形成する作像手段2と、トナー像(図中Tで表記)が1次転写される中間転写手段3と、中間転写手段3からトナー像が2次転写され、転写されたトナー像を記録媒体Pに3次転写しかつ記録媒体Pに定着させる転写定着手段4とを含んで構成される。
作像手段2は、後述する中間転写手段3に含まれる中間転写ベルト21の回転駆動方向である矢符z方向における上流側から順に配置される作像ユニット10b,10c,10m,10yを含む。作像ユニット10b,10c,10m,10yは、それぞれブラック色トナー、シアン色トナー、マゼンタ色トナーまたはイエロー色トナーを使用する以外は、同一の構成を有するので、対応する部分には同一の参照符号を付し、さらに各参照符号の末尾にトナーのブラック色を示す「b」、シアン色を示す「c」、マゼンタ色を示す「m」またはイエロー色を示す「y」を付して個々のユニットを表記する。なお、作像ユニットおよび作像ユニットの各部を総称する場合は参照符号のみにて示し、個々のユニットを区別して示す場合は参照符号の末尾に上記トナー色を表すアルファベットを付して示す。
作像ユニット10は、上記のように同一の構成を有するので、ブラック色トナーを使用する作像ユニット10bで代表して構成を説明し、他の作像ユニットについては説明を省略する。
図2は、作像ユニット10b部分の構成を示す拡大図である。作像ユニット10bは、トナー像担持手段である感光体ドラム11bと、帯電器12bと、露光ユニット13bと、現像装置14bと、クリーナユニット15bとを含んで構成される。
感光体ドラム11bは、画像形成装置1の上部に配置され、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転自在に支持されるローラ状部材であり、その表面に露光ユニット13bからのレーザ光の照射によって画像情報に応じた静電潜像を形成するための感光層を有する。
帯電器12bは、感光体ドラム11bの表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電部材である。帯電器12bには、接触タイプのローラ型、ブラシ型またはチャージャー型などのいずれであっても用いることができる。
露光ユニット13bは、レーザスキャニングユニット(LSU)で構成される。露光ユニット13bは、均一な帯電状態にある感光体ドラム11bを、画像情報に対応するレーザ光を照射して露光することによって、感光体ドラム11bの表面にブラック色の画像情報に対応する静電潜像を形成する。
現像装置14bは、感光体ドラム11b表面の静電潜像に、現像槽内に収容される現像剤のトナーを現像ローラ16bから供給して顕像化、すなわちトナー像を形成する。現像ローラ16bは、感光体ドラム11b表面に対向してかつ軸心回りに回転駆動可能に設けられ、現像装置14b内で電荷を付与されて帯電し、現像ローラ16bの表面に付着したトナーを、感光体ドラム11b表面の静電潜像に対して供給する。
クリーナユニット15bは、感光体ドラム11b表面のトナー像が、中間転写手段3に1次転写された後、感光体ドラム11bの表面に残留するトナーを除去、回収する。
作像ユニット10bによれば、回転駆動する感光体ドラム11bの表面を帯電器12bにて均一に帯電させ、露光ユニット13bから画像情報に応じたレーザ光を照射して静電潜像を形成し、静電潜像に現像装置14bからブラック色トナーを供給して現像を行い、ブラック色トナー像を形成する。このトナー像が中間転写手段3に1次転写された後、感光体ドラム11bの表面に残留するトナーをクリーナユニット15bによって除去クリーニングして回収する。以後、同様の作像動作が繰返し実行される。
なお、作像ユニット10b以外の作像ユニット10においては、作像ユニット10cがシアン色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10mがマゼンタ色の画像情報に対応するトナー像を形成し、作像ユニット10yがイエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成する。
図1に戻って、中間転写手段3は、中間転写ベルト21と、駆動ローラ22と、従動ローラ23と、各作像ユニット10に対応して設けられる1次転写ローラ24b,24c,24m,24y(総称する場合は参照符号24のみで表記する)とを含み、作像手段2の下方に1次転写媒体である中間転写ベルト21が感光体ドラム11に接するように配置される。
中間転写ベルト21は、駆動ローラ22と、従動ローラ23と、1次転写ローラ24とに架けまわされる。駆動ローラ22には、不図示の回転駆動手段が設けられる。回転駆動手段による駆動ローラ22の軸心まわりの回転によって、中間転写ベルト21が矢符z方向に回転駆動する。
本実施形態の駆動ローラ22は、肉厚0.5mmの鋼製の中空芯金25と、中空芯金25の表面に被覆される厚さ100μmのシリコーンゴムからなる被覆層26とで構成され、その直径が50mmである。被覆層26は、中間転写ベルト21との摩擦力を大きくし、中間転写ベルト21に対する駆動ローラ22の駆動力を確保する目的で設けられる。駆動ローラ22には、中間転写ベルト21が約180°の巻付け角で巻掛けられている。
従動ローラ23は、駆動ローラ22と同様に鋼製の中空芯金27と被覆層28とによって構成され、架けまわされる中間転写ベルト21に張力を与えるとともに、中間転写ベルト21を介して伝達される駆動ローラ22の回転駆動力によって従動回転する。
1次転写ローラ24は、各作像ユニット10に備わる感光体ドラム11に、中間転写ベルト21を介して対向するようにして回転可能に配設される。1次転写ローラ24には感光体ドラム11の表面に形成されているトナー像と逆極性の転写バイアスが印加され、各感光体ドラム11に形成される各色のトナー像を、1次転写ローラ24で中間転写ベルト21に順次重ねて1次転写することによって、中間転写ベルト21上にフルカラーのトナー像が形成される。
図3は、中間転写ベルト21の構成を示す断面図である。中間転写ベルト21は、無端状かつシームレスベルト構造を有し、ベルト基材31と、ベルト基材31の外周面上に形成される離型層32とで構成される。
本実施形態では、中間転写ベルト21は、周長500mmの長さを有する。ベルト基材31は、たとえば厚さ90μmのポリイミドからなる。ベルト基材31には導電性フィラーが配合され、体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下になるように抵抗調整される。導電性フィラーとしては、たとえばカーボンブラック等が用いられる。なお、体積抵抗率は、たとえばハイレスタUP(株式会社ダイアインスツルメンツ製)によって測定することができる。
体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの範囲内の中間転写ベルト21を用いることによって、中間転写ベルト21の帯電が抑制され、後述する転写定着ローラ41に2次転写ローラ43が押圧されることによって形成される圧接部である第1ニップ部50で、転写定着手段4に熱転写(2次転写)される際の中間転写ベルト21からのトナー離れが良好になる。
中間転写ベルト21の体積抵抗率が1×10Ω・cmを超えると、中間転写ベルト21の帯電電位が一旦上昇したとき(主として、1次転写ローラ24で転写のためのバイアスが印加されるが、その時に中間転写ベルト21が帯電する)、電位が減衰しにくくなるので、中間転写ベルト21がトナーの帯電電位と逆の電位を有することになり、トナーが中間転写ベルト21に静電吸着され、中間転写ベルト21からのトナー離れが悪くなる。
中間転写ベルト21の体積抵抗率が1×10Ω・cm未満では、感光体ドラム11から中間転写ベルト21上にトナーを転写させる1次転写の際、中間転写ベルト21の体積抵抗率が低いことに起因して、転写散りが発生してしまうので、転写効率が低下するとともに、散ったトナーが装置内および記録紙を汚染するので画質低下を誘引する。したがって、中間転写ベルト21の体積抵抗率を、1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmの範囲とし、好ましくは1×10Ω・cmとする。
本実施形態では、離型層32は、PFAであるパーフルオロアルコキシ樹脂を含む塗布層で形成される。離型層32は、その厚さがたとえば10μmであり、その表面粗さRa(JIS−B0601に規定される中心線平均粗さRa)が、0.6μm以下になるように形成される。中間転写ベルト21の表層としてPFAコートの離型層32を形成することによって、中間転写ベルト21から転写定着手段4への2次転写におけるトナー離れを一層良好にすることができる。
図4は、転写定着手段4の構成を示す拡大図である。転写定着手段4は、中間転写ベルト21からトナー像が2次転写される転写定着ローラ41と、転写定着ローラ41に押圧される加圧部材である加圧ローラ42とを含んで構成される。この転写定着手段4の転写定着ローラ41に対して、中間転写ベルト21を介して押圧するようにして2次転写部材43である2次転写ローラ43が設けられる。
転写定着手段4は、イエロー色の作像ユニット10yよりも、中間転写ベルト21の回転駆動方向zのさらに下流側であって、ブラック色の作像ユニット10bとシアン色の作像ユニット10cとの下方かつ両者のほぼ中間に、転写定着ローラ41と加圧ローラ42とが、この順に上下に並ぶようにして設けられる。
転写定着ローラ41に押圧される本実施形態の2次転写ローラ43は、円柱状のアルミニウム製の芯金44の外周面上に、発泡性シリコーンゴム製の弾性層45が形成される。2次転写ローラ43の寸法は、たとえば外径が40mm、弾性層45の厚さが5mmである。
2次転写ローラ43の弾性層45の硬さは、アスカC硬度(荷重9.8N)で30°〜60°になるように設定されることが好ましい。2次転写ローラ43のアスカC硬度(荷重9.8N)を30°〜60°にすることによって、低い加圧力でも均一かつ広幅なニップ部を形成することができ、熱転写効率が良好になる。弾性層45の硬さが、アスカC硬度30°未満であると、2次転写ローラ43に塑性変形が生じるようになり、耐久性に問題がある。一方、弾性層45の硬さがアスカC硬度で60°を超えると、2次転写ローラ43が硬くなり過ぎるので、ニップ幅(ニップ部の円周方向の距離)を充分に確保することができず、転写効率が悪くなり、また面圧の上昇による中抜けも発生する。
この2次転写ローラ43は、中間転写ベルト21の内側であって転写定着ローラ41の上に配置され、中間転写ベルト21の外側に配置される転写定着ローラ41に対して、中間転写ベルト21を介し、加圧手段(図示せず)によって押圧され、第1ニップ部50を形成する。
転写定着ローラ41は、中空芯金46と、中空芯金46の外周面上に形成される中間層47と、中間層47の上に形成される塗布層48と、中空芯金46の内部に設けられるローラの加熱源であるヒータ49とを含んで構成される。この転写定着ローラ41は、不図示の回転駆動手段によって、矢符51方向に回転駆動される。
本実施形態では、転写定着ローラ41の外径は、40mmに形成される。中空芯金46は、たとえば厚さ3mmのアルミニウム製の管である。中間層47は、たとえばシリコーンゴムからなるゴム層であり、その硬さがアスカC硬度(荷重9.8N)で70°〜90°に設定される。
シリコーンゴム材料として、JIS−K6301に規定されるスプリング式硬さ試験におけるA5°でゴム厚みが1.5mmのものを用いると、アスカC硬度(荷重9.8N)で70°にすることができ、また、上記JISにおけるA20°でゴム厚みが0.5mmのものを用いると、アスカC硬度(荷重9.8N)で90°にすることができる。
この範囲内の硬さのゴムを用いて中間層47を形成することによって、記録紙表面の微小な凹凸に対する中間層47の変形追従性が良くなるので、マイクロオフセットと呼ばれる画質不良の発生を防止し、良好な画質の画像を得ることができる。ここで、マイクロオフセットとは、ローラのゴム層とトナー層とが、記録紙凹部と充分に密着することができず、凹部分のトナーが転写定着後に剥がれ落ちてしまう現象をいう。
転写定着ローラ41を構成する中間層47をなすゴム層の硬さは、アスカC硬度(荷重9.8N)で70°〜90°の範囲内で80°であることが好ましい。マイクロオフセットの発生を防止すること、また中間層47の耐久性を考慮して、ゴム破断強度がある程度高く、かつ変形能をも有することを条件にすると、耐用可能な下限値であるJIS−K6301のA20°の硬さのゴムを用いることが好ましく、さらにローラの中間層47としての厚さをも考慮するとアスカC硬度(荷重9.8N)で80°となる。
転写定着ローラ41の最外層としてPFAの塗布層48が形成される。PFAを塗布することによって、その厚さを薄くして形成することができる。たとえばローラの最外層をPFAのチューブで形成しようとすると、製造工程および材料の問題によって厚さ20〜30μmのものしか形成することができないけれども、塗布であれば10μm程度の厚さで形成することができる。
厚さの薄いPFAの塗布層48を形成することによって、中間層47の弾性を打ち消すことなく、記録紙表面の凹凸に対する変形追従性を向上させることができるので、マイクロオフセットの発生を防止することができ、また中間層47のせん断変形によるトナーの掻取力を充分に発揮して高効率転写を実現することができる。また、PFA塗布層48は、トナーに対する離型性にも優れているので、オフセット現象を生じることなく、記録紙上に画質の良好な画像を形成できる。
中空芯金46の内部に設けられるヒータ49は、たとえばハロゲンランプなどが用いられる。なお、転写定着ローラ41の加熱温度は、転写定着ローラ41の近傍に設けられる温度センサと、温度センサの検出出力に応じてヒータ49のオン/オフ動作を制御する制御電源とによって、設定制御されるが、温度センサと制御電源とについては図示を省略する。
この転写定着ローラ41には、中間転写ベルト21を介して上記2次転写ローラ43が押圧され、両者の圧接部である第1ニップ部50が形成される。第1ニップ部50の圧力が、5.3N/cm〜20N/cmになるように、好ましくは12N/cmになるように転写定着ローラ41と2次転写ローラ43とが押圧される。
第1ニップ部50の圧力が5.3N/cm未満であると、面圧不足により安定したニップ幅の確保ができないので、熱転写効率の低下による転写不良が生じ、また、転写不良に起因してカラーの色再現性が極端に悪くなる。逆に、第1ニップ部50の圧力が20N/cmを超えると、トナーのフィルミングまた中抜けによる画質劣化が生じ、2次転写ローラ43が塑性変形しやすくなりローラ寿命が短くなるという問題が発生する。
以下、第1ニップ部50の圧力範囲の算定理由について説明する。第1ニップ部50で形成されるニップ幅は、0.4cm〜0.5cmである。ニップ部形成のために付与される力は、2次転写ローラ43の強度(加圧力が高すぎると弾性ゴムの塑性変形が生じる)および熱転写効率を考慮すると、好適値としては、片側40Nから120N程度である。これを面圧力に換算すると、最小値が式(1)で、最大値が式(2)で与えられる。なお、式(1)および式(2)中の「30cm」は、ニップ長さすなわちローラ長さである。
40N×2/(0.5cm×30cm)=5.3N/cm …(1)
120N×2/(0.4cm×30cm)=20N/cm …(2)
さらに、第1ニップ部50においては、中間転写ベルト21が矢符z方向へ回転駆動され、転写定着ローラ41は矢符51方向に回転駆動され、転写定着ローラの駆動速度Vrに対する中間転写ベルト21の駆動速度Vbの比(Vb/Vr;以後駆動速度比と呼ぶ)が、1.02〜1.04になるように設定される。このことによって、中間転写ベルト21から転写定着ローラ41へのトナー像の2次転写の効率を高くすることができる。
駆動速度比(Vb/Vr)を1.02〜1.04になるように設定することによる転写効率向上の理由としては、以下のことが推察される。
転写定着ローラ41の速度Vrが中間転写ベルト21の速度Vbよりも遅いことによって、転写定着ローラ41の中間層47のゴム部分が、第1ニップ部50において回転駆動方向と逆方向にストレスを受けてせん断変形する。しかしながら、第1ニップ部50を通り過ぎると、中間層47は、せん断変形が回復して元の形状に戻ろうとする。転写定着ローラ41の中間層47の元の形状に戻ろうとする力が、中間転写ベルト21の表面からトナーを掻取る掻取力になるので、転写効率が向上する。
駆動速度比(Vb/Vr)が1.02未満であると、転写定着ローラ41の中間層47に充分なせん断変形を生じさせることができないので、トナーの掻取効果が弱くなり、充分な転写効率を得ることはできない。逆に、駆動速度比(Vb/Vr)が1.04を超えると、過度にせん断変形が生じるので、転写定着ローラ41の軸線方向と平行に横しわが発生し、横しわによる画質低下、また速度差に起因する画像伸びに伴う白筋が顕著に発生する。
各作像ユニット10の感光体ドラム11に形成される各色のトナー像が、各1次転写ローラ24によって中間転写ベルト21上に順次重ねて1次転写されることによって形成されるフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト21の矢符z方向への回転に伴って、2次転写ローラ43と転写定着ローラ41とによる第1ニップ部50へ達する。
第1ニップ部50に達したトナー像は、転写定着ローラ41の熱の作用によって、転写定着ローラ41上に熱転写される。このとき、前述のように、第1ニップ部50の圧力が好適範囲に設定され、中間転写ベルト21の表層が離型性に優れるPFAで構成され、駆動速度比(Vb/Vr)が好適範囲に設定されるので、中間転写ベルト21から転写定着ローラ41へと、高い転写効率でトナー像を転写させることができる。
加圧ローラ42は、芯金52と、芯金52の外周面上に形成される弾性層53と、弾性層53の外周面上に形成される被覆層54とを含んで構成される。本実施形態では、加圧ローラ42の外径は、40mmに形成される。芯金52は、円柱状を有しアルミニウム製である。弾性層53は、シリコーンゴムによって形成される。被覆層54は、PFAチューブによって形成される。なお、高速プロセスに対応して芯金の内部にハロゲンランプを設ける場合、芯金には中空タイプのものが用いられる。
加圧ローラ42は、不図示の加圧手段によって転写定着ローラ41に押圧され、転写定着ローラ41との圧接部である第2ニップ部55が形成される。第2ニップ部55は、2次転写ローラ43と転写定着ローラ41との間で形成される第1ニップ部50に対して、転写定着ローラ41の円周上でほぼ180度の対向位置に形成される。
第2ニップ部55の圧力は、13.3N/cm〜33.3N/cmになるように、好ましくは22N/cmになるように転写定着ローラ41と加圧ローラ42とが押圧される。
第2ニップ部55の圧力が13.3N/cm未満であると、面圧不足により、転写定着ローラ41の中間層47が変形しなくなり、記録紙の凹部に対応する変形追従をしなくなるので、マイクロオフセットの発生が顕著になる。逆に、第2ニップ部55の圧力が33.3N/cmを超えると、マイクロオフセットの発生が防止され、定着強度も向上できるが、反面、連続回転駆動時間が約500時間を過ぎたあたりから、転写定着ローラ41のPFA塗布層48が、中間層47であるゴム層から剥離するという現象、また転写定着ローラ41の中空芯金46から中間層47が剥離するという問題が発生する。
以下、第2ニップ部55の圧力範囲の算定理由について説明する。第2ニップ部55で形成されるニップ幅は、0.4cm〜0.5cmである。ニップ部形成のために付与される力は、ローラ強度(加圧力が高すぎると表層のコートの剥離およびゴムと芯金との剥離が発生する)を考慮すると、また、転写定着性を確保し、マイクロオフセットの発生を効果的に防止するためには、ある程度の大きさが必要であり、これらを総合的に勘案すると、好適値としては片側100Nから200N程度になる。
これを面圧力に換算すると、最小値が式(3)で、最大値が式(4)で与えられる。なお、式(3)および式(4)中の「30cm」は、ニップ長さすなわちローラ長さである。
100N×2/(0.5cm×30cm)=13.3N/cm …(3)
200N×2/(0.4cm×30cm)=33.3N/cm …(4)
なお、第2ニップ部55の圧力の最適値として、ニップ幅および力の中間値をとることにすると、ニップ幅:0.45cm、力は片側:150Nであるので、22N/cmが得られる。
転写定着ローラ41の第1ニップ部50において、中間転写ベルト21から転写定着ローラ41上に転写されたトナー像は、転写定着ローラ41の矢符51方向の回転によって第2ニップ部55まで搬送される。この第1ニップ部50から第2ニップ部55まで搬送される過程において、転写定着ローラ41上のトナーは、転写定着ローラ41によって充分に加熱されるので、ドットおよび細線画像は、適度な熱凝集作用により再現性が向上し、ベタ画像は、トナー粒同士の引き合い力が働いてフィルミングされることによってベタ濃度が向上し、非常に高画質な画像を得ることができる。
したがって、転写定着ローラ41上のトナーを充分に加熱するためには、転写定着ローラ41の外周面上における第1ニップ部50から第2ニップ部55に到るまでの距離が重要である。第1ニップ部50から第2ニップ部55に到るまでの距離を長くすることによって、トナーを加熱する時間を長くすることができるので、転写定着ローラ41の表面上でトナーを充分に溶融することができる。
本発明が想定する高速プロセスにおけるプロセス速度100mm/sec〜400mm/secの画像形成装置においては、第1ニップ部50から第2ニップ部55に到るまでの距離を50mm以上にすることによって、転写定着ローラ41上のトナーを充分に加熱し、上記の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、第1ニップ部50と第2ニップ部55とは、転写定着ローラ41の外周面上において180°の対向位置に形成されるので、第1ニップ部50から第2ニップ部55に到るまでの距離を50mm以上にすることは、転写定着ローラ41の周長を100mm(50mm×2)以上にすることを意味する。前述のように、本実施形態の転写定着ローラ41は、外径が40mmであるので、その周長は40mm×3.14=125.6mmであり、100mm以上に設定される。
転写定着ローラ41の回転に伴って第2ニップ部55まで搬送された転写定着ローラ41上のトナー像は、第2ニップ部55において、不図示の用紙搬送部によって第2ニップ部55まで搬送される記録紙P上に3次転写されるとともに、転写定着ローラ41と加圧ローラ42とによる加熱および加圧によって定着されて最終画像となる。
このとき、第2ニップ部55において、ニップ幅は適度な加熱幅(4mm〜5mm程度)を有し、第2ニップ部55内に搬送されてくる記録紙Pも加熱しながらトナー像を転写定着できるので、トナーと記録紙Pとの界面におけるトナーの急激な温度低下をきたすことがなく、転写定着ローラ41による搬送過程で事前に充分溶融されたトナーは、記録紙Pの繊維内に深く入り込み、アンカー効果となって定着強度の強固な最終画像を得ることができる。
このように、画像形成装置1では、第1ニップ部50から第2ニップ部55までトナー像を搬送する過程において、転写定着ローラ41の外周面上で、3次転写前のトナーを加熱して充分溶融させることができるので、想定される最高速度であるプロセス速度が400mm/secのときにおいても、転写定着ローラ41の定着設定温度が180℃程度で、充分な定着強度を得ることが可能である。したがって、画像形成装置1の定着部で消費する電力量を大きく低減できるので、最大消費電力が1.5kVA(100V,15A)以内に収めることができ、画像形成装置1を一般的なオフィスおよび家庭へ導入することが可能になる。
また、画像形成装置1では、2次および3次転写を、熱転写作用による転写によって行うので、電界転写特有の問題である、転写散りの発生、中間転写ベルト上での転写残り(転写効率低下)も発生しない。したがって、トナーを効率的に消費できるので、中間転写ベルト上で発生する廃トナーを回収する機構、また中間転写ベルトに対するクリーニング機構を設けなくてもよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含することができる。たとえば、本実施形態では、画像形成装置1についてカラーレーザプリンタを例示するけれども、これに限定されることなく、モノクロレーザプリンタなどのモノクロ画像形成装置、カラー複写機として構成される画像形成装置、プリンタ、複写、スキャナなど複数の機能を備える複合機として構成される画像形成装置であってもよい。また、中間転写手段の中間転写媒体として中間転写ベルトを例示するけれども、これに限定されることなく、たとえばドラム形状のものを用いてもよい。
本発明の実施の一形態である画像形成装置1の構成を示す図である。 作像ユニット10b部分の構成を示す拡大図である。 中間転写ベルト21の構成を示す断面図である。 転写定着手段4の構成を示す拡大図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 作像手段
3 中間転写手段
4 転写定着手段
10 作像ユニット
11 感光体ドラム
21 中間転写ベルト
41 転写定着ローラ
42 加圧ローラ
43 2次転写ローラ
50 第1ニップ部
55 第2ニップ部

Claims (6)

  1. 1色または2色以上のトナーを含むトナー像を形成する作像手段に設けられてトナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体からトナー像が1次転写される中間転写手段と、中間転写手段からトナー像が2次転写され、転写されたトナー像を記録媒体に3次転写しかつ記録媒体に定着させる転写定着手段とを含む画像形成装置であって、
    中間転写手段を介して転写定着手段に押圧するようにして設けられる2次転写部材を含み、
    転写定着手段に中間転写手段を介して2次転写部材が押圧されることによって形成される圧接部である第1ニップ部の圧力が、5.3N/cm〜20N/cmであり、
    転写定着手段および中間転写手段が駆動され、転写定着手段の駆動速度に対する中間転写手段の駆動速度の比が、1.02〜1.04であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 転写定着手段は、中間転写手段からトナー像が2次転写される転写定着ローラを含み、
    転写定着ローラは、少なくともゴム層を有し、ゴム層の硬さがアスカC硬度で70°〜90°であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 転写定着ローラは、
    表層にテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体の塗布層を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 転写定着手段は、転写定着ローラに押圧される加圧部材を含み、
    転写定着ローラに加圧部材が押圧されることによって形成される圧接部である第2ニップ部の圧力が、13.3N/cm〜33.3N/cmであることを特徴とする請求項2または3記載の画像形成装置。
  5. 転写定着ローラは、
    転写定着ローラに2次転写部材が押圧されて形成される第1ニップ部から、転写定着ローラに加圧部材が押圧されて形成される第2ニップ部までの周方向の長さが、50mm以上であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 中間転写手段はトナー像担持体からトナー像が1次転写される中間転写ベルトを含み、
    中間転写ベルトの体積抵抗率が1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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