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JP2007140391A - 潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

潤滑剤塗布装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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JP2007140391A JP2005337461A JP2005337461A JP2007140391A JP 2007140391 A JP2007140391 A JP 2007140391A JP 2005337461 A JP2005337461 A JP 2005337461A JP 2005337461 A JP2005337461 A JP 2005337461A JP 2007140391 A JP2007140391 A JP 2007140391A
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Takatsugu Fujishiro
宇貢 藤城
Shinichi Kawahara
真一 川原
Teruyuki Kasuga
輝之 春日
Yoshio Hattori
良雄 服部
Yutaka Takahashi
裕 高橋
Hideki Tanaka
秀樹 田中
Hiroshi Hosokawa
浩 細川
Yoshiyuki Kimura
祥之 木村
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】トナー像転写後の像担持体表面を、ブレードホルダに保持されたクリーニングブレードによりクリーニングし、そのクリーニング後の像担持体表面に潤滑剤塗布装置により潤滑剤を塗布すると共に、その塗布した潤滑剤を均しブレードによって像担持体表面に均す画像形成装置において、像担持体表面に塗布された潤滑剤をより一層均一に均し、異常画像の発生を阻止する。
【解決手段】均しブレード32の硬度を、JIS−A(K6301)硬度で79度以上とし、かつ均しブレード32の像担持体2Yの表面に対する当接角度θを10°以上とし、その当接線圧を0.01N/cm以上とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置と、その潤滑剤塗布装置を有するプロセスカートリッジと、同じく当該潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置に関するものである。
像担持体上にトナー像を形成し、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニング装置によってクリーニングする画像形成装置は従来より周知である。像担持体は、感光体又は感光体からトナー像を転写される中間転写体などから構成される。かかる像担持体の表面に潤滑剤を塗布すると共に、その像担持体上の潤滑剤を均しブレードによって均し、像担持体表面に潤滑剤層を形成する潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置も従来より公知である(特許文献1参照)。かかる画像形成装置によれば、潤滑剤の塗布された像担持体表面の摩擦係数を下げ、球形化、小粒径化されたトナーを用いたときも、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニング部材によって効率よくクリーニングすることができ、高品質な画像を形成することができる。
ところが、本発明者の検討したところによると、単に、像担持体表面に潤滑剤を塗布し、その塗布された潤滑剤を均しブレードによって均すだけでは、像担持体表面に均一な潤滑剤層を形成することは困難であり、像担持体表面の摩擦係数が不均一となって、所謂「虫喰い」と呼ばれる画像部での中抜けや、所謂「画像ボケ」と呼ばれる画像部のトナー付着不足や、所謂「ボソツキ」と称せられているぼそついた画像などの異常画像が発生するおそれがある。
特開2001−305907号公報
本発明の目的は、像担持体表面に潤滑剤をより一層均一に塗布して、異常画像の発生を抑えることのできる潤滑剤塗布装置と、その潤滑剤塗布装置を有するプロセスカートリッジと、該潤滑剤塗布装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、固形潤滑剤と、該固形潤滑剤及び像担持体表面に当接しながら回転する塗布ローラと、該塗布ローラにより塗布された像担持体上の潤滑剤を均す均しブレードとを有する潤滑剤塗布装置において、前記均しブレードの硬度は、JIS−A(K6301)硬度で79度以上であることを特徴とする潤滑剤塗布装置を提案する(請求項1)。
また、上記請求項1に記載の潤滑剤塗布装置において、前記均しブレードは、像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置されていると有利である(請求項2)。
さらに、上記請求項1又は2に記載の潤滑剤塗布装置において、前記均しブレードの像担持体表面に対する当接角度が10°以上であり、かつ当接線圧が0.01N/cm以上であると有利である(請求項3)。
また、本発明は、上記目的を達成するため、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体に形成された静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つと、請求項1乃至3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置とを具備するプロセスカートリッジを提案する(請求項4)。
さらに、上記請求項4に記載のプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング装置は、前記潤滑剤塗布装置によって潤滑剤が塗布される前の像担持体表面をクリーニングするように構成されていると有利である(請求項5)。
また、本発明は、上記目的を達成するため、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、帯電後の像担持体表面を露光して静電潜像を形成する光書き込み装置と、該静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、該トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置と、請求項1乃至3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置とを具備する画像形成装置を提案する(請求項6)。
さらに、上記請求項6に記載の画像形成装置において、前記クリーニング装置は、前記潤滑剤塗布装置によって潤滑剤が塗布される前の像担持体表面をクリーニングすると有利である(請求項7)。
また、上記請求項6又は7に記載の画像形成装置において、平均円形度が0.93乃至1.00の範囲にあるトナーを用いると有利である(請求項8)。
さらに、上記請求項6又は7に記載の画像形成装置において、形状係数SF−1が100乃至180であって、形状係数SF−2が100乃至180の範囲にあるトナーを用いると有利である(請求項9)。
本発明によれば、像担持体表面に潤滑剤を従来よりも一層均一に塗布することができ、異常画像の発生をより効果的に抑えることができる。
図1はフルカラー画像を形成できる画像形成装置の一例を示す垂直断面図である。ここに示した画像形成装置は、複数の支持ローラ4,5,6に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される無端状の中間転写ベルト3と、その中間転写ベルト3に対向配置された第1乃至第4のプロセスカートリッジ7Y,7C,7M,7BKを有している。各プロセスカートリッジ7Y乃至7BKは、それぞれ異なった色のトナー像が形成されるドラム状の感光体として構成された像担持体2Y,2C,2M,2BKを有し、その各像担持体上に異なった色のトナー像がそれぞれ形成され、その各トナー像が中間転写ベルト3上に重ねて転写される。中間転写ベルト3より成る中間転写体に代えて、ドラム状の中間転写体を用いることもできる。また、図1における符号1は、画像形成装置本体を示している。
第1乃至第4のプロセスカートリッジ7Y乃至7BKの各像担持体2Y乃至2BK上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト3に転写する構成は、トナー像の色が異なるだけで、実質的に全て同一であるため、第1のプロセスカートリッジ7Yの像担持体2Yにトナー像を形成し、これを中間転写ベルト3に転写する構成だけを説明する。
図2は、第1のプロセスカートリッジ7Yの拡大断面図である。ここに示したプロセスカートリッジ7Yの像担持体2Yは、ユニットケース8に回転自在に支持されていて、図示していない駆動装置によって時計方向に回転駆動される。このとき、ユニットケース8に回転自在に支持された帯電ローラ9より成る帯電装置に帯電電圧が印加され、これによって像担持体2Yの表面が所定の極性に帯電される。帯電後の像担持体2Yには、プロセスカートリッジ7Yとは別体の図1に示した光書き込み装置10から出射する光変調されたレーザ光Lが照射され、これによって像担持体2Yに静電潜像が形成される。光書き込み装置10は、帯電後の像担持体表面を露光して静電潜像を形成するのである。この静電潜像は現像装置11によってイエロートナー像として可視像化される。
現像装置11は、ユニットケース8の一部によって構成された現像ケース12を有し、この現像ケース12には、トナーとキャリアを有する二成分系の乾式現像剤Dが収容されている。また、この現像ケース12には、現像剤Dを撹拌する2本のスクリュー13,14と、図2における反時計方向に回転駆動される現像ローラ23とが配置され、その現像ローラ23の周面に汲み上げられた現像剤は、該現像ローラ23の周面に担持されて、当該現像ローラ23の回転方向に搬送され、ドクターブレード24を通過した現像剤が現像ローラ23と像担持体2Yの間の現像領域に運ばれる。このとき、その現像剤中のトナーが像担持体2Yに形成された静電潜像に静電的に移行して、その潜像がトナー像として可視像化される。現像領域を通過した現像剤は、現像ローラ23から分離され、スクリュー13,14によって撹拌される。このようにして、像担持体2Yにトナー像が形成されるのである。キャリアを有さない一成分系現像剤を用いる現像装置を採用することもできる。
一方、中間転写ベルト3を挟んでプロセスカートリッジ7Yと反対側には一次転写ローラ25が配置され、この一次転写ローラ25に転写電圧が印加されることによって、像担持体2Y上のトナー像が、矢印A方向に回転駆動される中間転写ベルト3上に一次転写される。トナー像転写後の像担持体2Y上に付着する転写残トナーは、クリーニング装置26によって除去される。本例のクリーニング装置26は、ユニットケース8の一部によって構成されたクリーニングケース27と、先端エッジ部が像担持体2Yの表面に圧接したクリーニングブレード28と、そのクリーニングブレード28を保持するブレードホルダ29と、クリーニングケース27内に配置されたトナー搬送スクリュー30とを有している。ブレードホルダ29はクリーニングケース27に対して固定され、クリーニングブレード28は、像担持体2Yの表面移動方向に対してカウンタ向きに配置されている。かかるクリーニングブレード28は、クリーニング部材の一例を構成するものであって、ウレタンゴム、シリコンゴム又はその他のゴムなどの弾性体により構成され、そのクリーニングブレード28の基端側が、例えば接着剤によってブレードホルダ29に固定されている。かかるクリーニングブレード28の先端エッジ部が像担持体2Yの表面に圧接することによって、像担持体2Y上の転写残トナーが掻き取り除去される。除去されたトナーは、回転駆動されるトナー搬送スクリュー30によってクリーニングケース外に搬送される。このようにして、クリーニング装置26は、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングする用をなす。クリーニングブレード28に代えて、バイアスを印加される中抵抗ないしは低抵抗の導電性ブラシより成るクリーニング部材を用いることもできる。
また、プロセスカートリッジ7Yには、像担持体2Yの表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置31が設けられているが、これについては後に詳しく説明する。
上述したところと全く同様にして、図1に示した第2乃至第4の像担持体2C,2M,2BK上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像がイエロートナー像の転写された中間転写ベルト3上に順次重ねて一次転写され、中間転写ベルト3上に合成トナー像が形成される。トナー像転写後の各像担持体2C,2M,2BK上の転写残トナーがクリーニング装置により除去されることも第1の像担持体2Yの場合と変わりはない。
一方、図1に示すように、画像形成装置本体1内の下部には、例えば転写紙より成る記録媒体Pを収容した給紙カセット21と、給紙ローラ15を有する給紙装置16が配置され、給紙ローラ15の回転によって最上位の記録媒体Pが矢印B方向に送り出される。送り出された記録媒体は、レジストローラ対17によって、所定のタイミングで支持ローラ4に巻き掛けられた中間転写ベルト3の部分と、これに対置された二次転写ローラ18との間に給送される。このとき、二次転写ローラ18には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト3上の合成トナー像が記録媒体Pに二次転写される。
合成トナー像を二次転写された記録媒体Pは、さらに上方に搬送されて定着装置19を通り、このとき記録媒体P上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置19を通過した記録媒体Pは、画像形成装置本体1の上部の排紙部22に排出される。また、トナー像転写後の中間転写ベルト3上に付着する転写残トナーはクリーニング装置20によって除去される。
ここで、図2に示したクリーニングブレード28と、像担持体2Yの摩耗を抑え、しかも小粒径の球形トナーを用いたときも、クリーニングブレード28による高いクリーニング性能が維持されるように、本例の画像形成装置には、前述の潤滑剤塗布装置31が設けられている。かかる潤滑剤塗布装置31は、第2乃至第4のプロセスカートリッジ7C,7M,7BKにも設けられているが、その構成と作用は全て同一であるため、ここでも図2に示したプロセスカートリッジ7Yの潤滑剤塗布装置31だけを説明する。
図2に示した潤滑剤塗布装置31は、像担持体2Yの表面に当接するブラシローラ33として構成された塗布ローラと、このブラシローラ33に対置された固形潤滑剤34と、その固形潤滑剤34を固定支持する潤滑剤ホルダ35と、その潤滑剤ホルダ35を介して固形潤滑剤34を案内するガイド36と、加圧部材の一例である圧縮コイルばね37とを有している。ブラシローラ33は、芯軸38と、その芯軸38に基端部が固定された多数のブラシ繊維39とを有し、かかるブラシローラ33は、像担持体2Yに対してほぼ平行に、しかもその像担持体2Yに沿って長く延びていて、ブラシローラ33の芯軸38の長手方向各端部が図示していない軸受を介して、ユニットケース8に対して回転自在に支持されている。画像形成動作時には、ブラシローラ33は図2における反時計方向に回転駆動される。ブラシローラ33を時計方向に回転駆動することもできる。また、固形潤滑剤34は、例えばステアリン酸亜鉛を主成分とする潤滑油添加剤を溶解した後冷却固化させたものであり、ブラシローラ33に対して平行に長く延びたバー状ないしは直方体状に形成され、そのブラシローラ33を向いた側の先端面がブラシローラ33のブラシ繊維39に当接し、これとは反対の基端側の面が潤滑剤ホルダ35に固定されている。ガイド36は、互いに平行に間隔をあけて対向配置された一対のガイド板40,41を有し、これらのガイド板40,41は連結板42によって一体化されている。一対のガイド板40,41と連結板42は、ユニットケース8の一部によって構成されている。
潤滑剤ホルダ35は、一対のガイド板40,41の間に配置され、その各ガイド板40,41の互いに対向した面に潤滑剤ホルダ35が摺動可能に当接する。また、圧縮コイルばね37は、図3にも示すように連結板42と潤滑剤ホルダ35の間に複数個配置され、これらの圧縮コイルばね37が、潤滑剤ホルダ35を介して、固形潤滑剤34をブラシローラ33に対して加圧する。圧縮コイルばねに代えて、ねじりコイルばねや板ばねなどから成る加圧部材を用いることもできる。
上述のようにして、固形潤滑剤34がブラシローラ33のブラシ繊維39に圧接すると共に、そのブラシ繊維39が像担持体2Yの表面に当接し、このときブラシローラ33が回転するので、固形潤滑剤34の潤滑剤がブラシ繊維39によって削り取られ、その削り取られた粉体状の潤滑剤が像担持体2Yの表面に塗布される。このように、ブラシローラ33は、固形潤滑剤34から削り取られた粉体状の潤滑剤を像担持体表面に塗布する塗布ローラの一例を構成している。かかるブラシローラに代えて、芯軸のまわりに固定された発泡体を有する塗布ローラなどを用いることもできる。
固形潤滑剤34はブラシローラ33によって削り取られて消費され、経時的にその厚みが減少するが、固形潤滑剤34は圧縮コイルばね37によって加圧されているので、その固形潤滑剤34は常時ブラシローラ33のブラシ繊維39に当接することができる。
固形潤滑剤34としては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩なども使用できる。さらに、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
図3に示すように、固形潤滑剤34を固定支持した潤滑剤ホルダ35を加圧する圧縮コイルばね37は複数個設けられているが、図3には、固形潤滑剤34の長手方向端部側に位置する圧縮コイルばね37には、特に符号37Aを付し、中央側に位置する圧縮コイルばねには、特に符号37Bを付してある。その際、端部側に位置する圧縮コイルばね37Aの加圧力よりも、中央側に位置する圧縮コイルばね37Bの加圧力の方が小さくなるように、各ばねのばね力が設定されている。これは、加圧部材として板ばねなどを用いたときも同様とする。このように、ばねの加圧力を変えるのは、以下の理由に基づくものである。
先ず、圧縮コイルばね37を1つ設けただけでは、固形潤滑剤の長手方向に亘って、潤滑剤を均一に像担持体2Yに塗布することはできない。このため、複数の圧縮コイルばね37が用いられているのであるが、その際、全ての圧縮コイルばね37A,37Bの加圧力が同じであると、端部側に位置する圧縮コイルばね37Aの加圧力が外側に逃げやすいため、固形潤滑剤34は、その長手方向中央領域の方が大きな圧力を受けることになり、像担持体2Yへの潤滑剤の塗布むらが発生する。このため、端部側に位置する圧縮コイルばね37Aの加圧力よりも、中央側に位置する圧縮コイルばね37Bの加圧力を小さくして、固形潤滑剤34が、その長手方向全体に亘って、均一な圧力でブラシローラ33に当接させ、像担持体2Yの表面に潤滑剤を均一に塗布できるようにしているのである。
また、図3に示した例では、圧縮コイルばね37より成る加圧部材を4つ設けたが、かかる加圧部材の数は2つ以上、好ましくは3つ以上設けるのがよい。加圧部材が2つの場合には、例えば固形潤滑剤の長手方向各端部側に加圧部材がそれぞれ設けられることになるが、このようにすると、中央領域に位置する加圧部材がないため、固形潤滑剤の長手方向に亘って圧バランスがとれず、像担持体2Yへの潤滑剤の塗布むらが生じる。従って、3つ以上の加圧部材を固形潤滑剤の長手方向に並べて設け、固形潤滑剤の全長に亘って圧バランスをとり、像担持体2Yに潤滑剤を均一に塗布できるようにすることが好ましい。
上述のように、本例の潤滑剤塗布装置3は、固形潤滑剤34と、その固形潤滑剤34及び像担持体2Yの表面に当接しながら回転するブラシローラ33より成る塗布ローラとを有し、そのブラシローラ33が固形潤滑剤34から粉体状の潤滑剤を削り取り、その粉体状の潤滑剤を像担持体2Yの表面に塗布するのである。
また、図2に示した潤滑剤塗布装置31は、ブラシローラ33よりも像担持体表面移動方向下流側に配置された均しブレード32を有しており、この均しブレード32は、ゴムなどの弾性体より成り、その先端エッジ部が像担持体2Yの表面に当接し、その基端側がホルダ45に固定されている。均しブレード32は像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置され、ホルダ45はユニットケース8に固定されている。一方、前述のブラシローラ33は、図2から明らかなように、クリーニングブレード28よりも像担持体表面移動方向下流側に配置されている。クリーニング装置26が、潤滑剤塗布装置31によって潤滑剤が塗布される前の像担持体表面をクリーニングするように構成されているのである。
上述した構成によれば、トナー像転写後の像担持体表面に付着する転写残トナーはクリーニングブレード28により除去され、これによってクリーンな状態となった像担持体2Yの表面に、ブラシローラ33によって潤滑剤が塗布される。次いでその塗布された像担持体2Y上の潤滑剤は、像担持体表面に当接した均しブレード32を通過するとき、像担持体2Yの表面に一様に押し広げられて均され、像担持体上に潤滑剤層が形成される。
上述のように、像担持体2Yの表面に潤滑剤を塗布するので、その塗布後の像担持体表面の摩擦係数を下げ、像担持体自体の摩耗や、クリーニングブレード28の摩耗を抑えることができる。しかも球形化、小粒径化されたトナーを用いたときも、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングブレード28によって効率よくクリーニングすることができる。さらに、像担持体2Yを清掃した後に、潤滑剤を塗布し、その潤滑剤を均すので、像担持体表面への潤滑剤塗布量の偏りやその表面の摩擦係数の偏りが生じることを防止でき、記録媒体上に形成された画像の画質を高めることができる。しかも、均しブレード32は、像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置されているので、潤滑剤塗布装置31の全体の構造をコンパクト化することも可能である。
ところが、上述のように単に像担持体2Yに潤滑剤を塗布し、かつその潤滑剤を均すだけであると、像担持体2Y上に塗布された潤滑剤を均一な厚さの潤滑剤層にすることが難しく、これによって記録媒体に形成された画像に虫喰いや、画像ボケや、ボソツキなどの異常画像が発生するおそれがある。
そこで、本例の潤滑剤塗布装置31においては、前述の各構成に加えて、均しブレード32の硬度が、JIS−A(K6301)硬度で79度以上に設定されている。かかる構成により、図4に模式的に示すように、像担持体2Y上に塗布された粉体状の潤滑剤50を均しブレード32によって均一に均し、像担持体上に厚みの均一な潤滑剤層51を形成することができ、その全体の摩擦係数を均一化することができる。これにより、記録媒体上に形成された画像に虫喰いや、画像ボケや、ボソツキが発生することを効果的に防止し、異常画像の発生を効果的に抑制することができる。しかも像担持体表面の摩擦係数が均一となるので、その表面をクリーニングするクリーニング部材として、クリーニングブレード28を用いたときも、そのクリーニングブレード28に巻き込みが発生する不具合も防止できる。
さらに、本例の潤滑剤塗布装置においては、図2及び図4に示すように、像担持体2Yの表面にトレーリング向きに当接した均しブレード32の像担持体表面に対する当接角度θが10°以上であって、かつその当接線圧が0.01N/cm以上に設定されている。これによって、均しブレード32により均された像担持体上の潤滑剤層51の厚みをより一層確実に均一化することができ、異常画像の発生をより効果的に抑制することができる。
また、図2に示した画像形成装置においては、像担持体2Yと、帯電装置と、現像装置11と、クリーニング装置26と、潤滑剤塗布装置31とが一体的に組み付けられたプロセスカートリッジ7Yとして構成されているが、プロセスカートリッジ7Yの構成要素は適宜選択することができる。要は、像担持体と、その像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体に形成された静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つと、潤滑剤塗布装置とを一体的に組み付けてプロセスカートリッジを構成すればよい。
また、本発明に係る潤滑剤塗布装置は、感光体より成る像担持体ではなく、感光体からトナー像を転写される中間転写体より成る像担持体の表面に潤滑剤を塗布する装置としても構成することができる。図5は、中間転写ベルト3より成る像担持体の表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置131と、その中間転写ベルト3をクリーニングするクリーニング装置20を示す概略図である。ここに示したクリーニング装置20は中間転写ベルト3の移動方向に対してカウンタ向きの姿勢でその中間転写ベルト3の表面に圧接するクリーニングブレード128を有している。また、潤滑剤塗布装置131は、クリーニングブレード128よりも中間転写ベルト移動方向下流側の位置で中間転写ベルト3の表面に圧接するブラシローラ133より成る塗布ローラと、そのブラシローラ133に圧接した固形潤滑剤134と、ブラシローラ133よりも中間転写ベルト移動方向下流側に配置された均しブレード132とを有していて、この均しブレード132も、中間転写ベルト3の移動方向に対してトレーリング向きの姿勢で中間転写ベルト3の表面に圧接している。均しブレード132の硬度は、JIS−A(K6301)硬度で79度以上であり、しかもその均しブレード132が中間転写ベルト3より成る像担持体の表面に対して当接する角度θ1は10°以上であり、その当接線圧は0.01N/cm以上である。かかる構成により、中間転写ベルト3の表面に均一な潤滑剤層を形成して、その表面の摩擦係数を均一に低下させることができ、クリーニングブレード128の巻き込みの発生と、異常画像の発生を阻止することができる。
次に、潤滑剤塗布装置のより具体的な例を説明する。
[実施例1]
クリーニングブレード28は、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1.8mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体に対して当接圧55±10(g/cm)、当接角70±10(°)となるよう設置し、ブラシローラ33には(株式会社)槌屋製の毛足長さ2.5mmの導電ポリエステルブラシを用い、像担持体に対して食い込み量0.5mmとなるよう設置し、均しブレード32には、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1.3mmとなるウレタンゴムシートを用い、当接角15±5(°)、当接線圧を0.02±0.01(N/cm)、均しブレード32のJIS−A(K6301)硬度を種々変化させてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、実験室環境下において、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行い、像担持体の表面状態を確認した。結果は、下の表1の通り硬度が79度以上の場合は像担持体表面に均一に潤滑剤が塗布されており、72度以下では像担持体表面に潤滑剤が粒子状に付着して白濁していた。
Figure 2007140391
[実施例2]
均しブレード32は、バンドー化学(株式会社)製の厚さ2mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体をセットした時に当接圧25±10(g/cm)、当接角度は0〜90(°)まで変化できるようにとなるようトレーリング姿勢で設置し、ブラシローラ33には東英産業(株式会社)製の毛足長さ3mmの導電ナイロンブラシを用い、像担持体に対して食い込み量1mmとなるよう設置し、潤滑剤塗布装置31を作成した。この潤滑剤塗布装置を用い、像担持体に十分潤滑剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その像担持体を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、35℃80%環境、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行った。結果は、下の表2の通り当接角度が10°より小なる場合はクリーニングブレードの巻込みが発生し、その他は発生しなかった。
Figure 2007140391
[実施例3]
均しブレード32は、北辰工業(株式会社)製の厚さ1.6mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体をセットした時に当接圧55±10(g/cm)、当接角度は0〜90(°)まで変化できるようにとなるようトレーリング姿勢で設置し、ブラシローラ33には(株式会社)槌屋製の毛足長さ2.5mmの導電ナイロンブラシを用い、像担持体に対して食い込み量0.5mmとなるよう設置し、潤滑剤塗布装置31を作成した。この潤滑剤塗布装置31を用い、像担持体に十分潤滑剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その像担持体を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、35℃80%環境、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行った。結果は、下の表3の通り当接角度が10°より小なる場合はクリーニングブレードの巻込みが発生し、その他は発生しなかった。
Figure 2007140391
[実施例4]
均しブレード32は、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1.5mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体をセットした時に当接圧20±10(g/cm)、当接角度は0〜90(°)まで変化できるようにとなるようトレーリング姿勢で設置し、ブラシローラ33には(株式会社)槌屋製の毛足長さ3mmの導電ナイロンブラシを用い、像担持体に対して食い込み量1mmとなるよう設置し、潤滑剤塗布装置31を作成した。この潤滑剤塗布装置31を用い、像担持体に十分潤滑剤が塗れるまで(おおよそ5〜10分間)空回しを行い、その像担持体を用いてプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、35℃80%環境、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行った。結果は、下の表4の通り当接角度が10°より小なる場合はクリーニングブレードの巻込みが発生し、その他は発生しなかった。
Figure 2007140391
[実施例5]
クリーニングブレード28は、バンドー化学(株式会社)製の厚さ2mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体に対して当接圧20±10(g/cm)、当接角75±10(°)となるよう設置し、ブラシローラ33には東英産業(株式会社)製の毛足長さ3mmの導電ナイロンブラシを用い、像担持体に対して食い込み量1mmとなるよう設置し、均しブレード32には、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1.5mmとなるウレタンゴムシートを用い、当接角15±5(°)、当接線圧は種々変化させプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、実験室環境下において、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行い、機内汚染の有無を確認した。結果は、下の表5の通り当接線圧が0.01(N/cm)より小なる場合は機内汚染が確認され、その他は問題なかった。
Figure 2007140391
[実施例6]
クリーニングブレード28は、北辰工業(株式会社)製の厚さ2mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体に対して当接圧25±10(g/cm)、当接角70±10(°)となるよう設置し、ブラシローラ33には(株式会社)槌屋製の毛足長さ3mmの絶縁ポリエステルブラシを用い、像担持体に対して食い込み量1mmとなるよう設置し、均しブレード32には、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1mmとなるウレタンゴムシートを用い、当接角25±5(°)、当接線圧は種々変化させプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、実験室環境下において、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行い、機内汚染の有無を確認した。結果は、下の表6の通り当接線圧が0.01(N/cm)より小なる場合は機内汚染が確認され、その他は問題なかった。
Figure 2007140391
[実施例7]
クリーニングブレード28は、東洋ゴム工業(株式会社)製の厚さ1.6mmとなるウレタンゴムシートを用い、像担持体に対して当接圧55±10(g/cm)、当接角70±10(°)となるよう設置し、ブラシローラ33には(株式会社)槌屋製の毛足長さ2.5mmの絶縁ポリエステルブラシを用い、像担持体に対して食い込み量0.5mmとなるよう設置し、均しブレード32には、バンドー化学(株式会社)製の厚さ1.3mmとなるウレタンゴムシートを用い、当接角22±5(°)、当接線圧は種々変化させプロセスカートリッジを作成した。これらのプロセスカートリッジを(株式会社)リコー製ImagioNeoC325へ投入し、実験室環境下において、A4サイズ白紙画像横通紙の条件で連続通紙を1000枚行い、機内汚染の有無を確認した。結果は、下の表7の通り当接線圧が0.01(N/cm)より小なる場合は機内汚染が確認され、その他は問題なかった。
Figure 2007140391
図2に示したように、ブラシローラ33よりも像担持体表面移動方向上流側にクリーニングブレード28を配置した場合と、図2とは異なり、ブラシローラ33よりも像担持体表面移動方向下流側にクリーニングブレード28を配置した場合の比較例。
(1)クリーニングブレード28をブラシローラ33よりも上流側にカウンター方式で配置(ブレード種:ウレタンブレード、厚:1.3mm)。
潤滑剤塗布装置31(ブラシ種:絶縁PET、潤滑剤加圧1250mN×4)
均しブレード32をブラシローラ33よりも下流側にトレーリング方式で配置(ブレード種:ウレタンブレード、厚:1.3mm)。
(2)ブラシローラ33よりも上流側にクリーニングブレードなし。
潤滑剤塗布装置31(ブラシ種:絶縁PET、潤滑剤加圧1250mN×4)
均しブレード32をブラシローラ33よりも下流側にカウンタ方式で配置(ブレード種:ウレタンブレード、厚:1.3mm)。
上記条件で潤滑剤の塗布を行い、重合トナーを使用した画像面積率50%の画像形成条件にて、像担持体表面摩擦係数を0.2に保つために必要な潤滑剤の塗布量を比較した。その結果、
(1)の場合 0.04g/km
(2)の場合 0.35g/km
となり、潤滑剤塗布後クリーニング方式に比べて、クリーニング後に潤滑剤を塗布し、均しブレードで均す方式の方が像担持体表面の摩擦係数低下に効果の高いことが確認された。
また、現像装置11において使用するトナーとしては、体積平均粒径が10μm以下で、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnとの比Dv/Dn(分散度)が、1.00乃至1.40の範囲にあるトナーを用いることが好ましく、特に体積平均粒径が3〜8μmであることが望ましい。
小粒径のトナーを用いることで、静電潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、トナーの体積平均粒径が小さすぎると、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させ、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のクリーニングブレードへのトナーの融着を発生させやすくなる。逆に、トナーの体積平均粒径が大きすぎると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。
また、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。しかしながら、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。
尚、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。ここでは、コールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
上記のようなトナーは、トナーに内添、あるいは外添されている離型性を向上させるためのワックスや、流動性を向上させるための無機微粒子等がトナー中に占める割合が、小粒径化されたことで高くなっており、これらの添加剤が像担持体上に発生する付着物質の要因となっている。ところが、潤滑剤塗布装置31を搭載することにより、像担持体表面全域にわたって均一な潤滑剤の薄膜を形成させ、これらの付着物質の像担持体表面への付着力を低減させることができ、しかも、像担持体表面とクリーニング装置26のクリーニングブレード28、均しブレード32との間に働く摩擦力を低減させてクリーニングを良好に行うことができる。
現送装置11において、平均円形度が0.93乃至1.00の範囲にあるトナーを用いた場合、像担持体に潤滑剤を塗布する効果を大きく得ることができる。像担持体に潤滑剤を塗布することによって、このような円形度の高いトナーを用いても、そのトナーがクリーニングブレード28をすり抜ける不具合を効果的に抑えることができるからである。
トナーの平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
また、現像装置11で使用するトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、SF−2の値が100の場合、トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。これらについては、特開2002−244485号公報を参照されたい。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと像担持体との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、従って流動性が高くなり、また、トナーと像担持体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード28と像担持体との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1又はSF−2はある程度大きい方がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。尚、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本例の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、例えば、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー組成物であるトナー材料液を、水系溶媒中で、樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法の例を挙げて説明する。
(変性ポリエステル)
トナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
(未変性ポリエステル)
前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、トナーの外観形状は略球形状であることが好ましく、これは以下の形状規定によって表すことができる。
図6は、トナーの形状を模式的に示す図である。図6において、符号Tは略球形状のトナーを示し、そのトナーTを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする)で規定するとき、当該トナーは、短軸と長軸との比(r2/r1)(図5(b)参照)が0.5〜1.0の範囲であり、厚さと短軸との比(r3/r2)(図5(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
以上によって製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。また、二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
画像形成装置の一例を示す断面図である。 1つのプロセスカートリッジの拡大断面図である。 ブラシローラと固形潤滑剤と圧縮コイルばねの配置関係を示す説明図である。 像担持体上に塗布された潤滑剤を均しブレードで均す様子を示す説明図である。 中間転写ベルトより成る像担持体上の転写残トナーを除去するクリーニング装置と、その中間転写ベルト表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を示す図である。 トナーの外観形状を説明する図である。
符号の説明
2Y,2C,2M,2BK 像担持体
7Y,7M,7C,7BK プロセスカートリッジ
10 光書き込み装置
11 現像装置
26 クリーニング装置
31,131 潤滑剤塗布装置
32,132 均しブレード
34,134 固形潤滑剤
θ,θ1 角度

Claims (9)

  1. 像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、固形潤滑剤と、該固形潤滑剤及び像担持体表面に当接しながら回転する塗布ローラと、該塗布ローラにより塗布された像担持体上の潤滑剤を均す均しブレードとを有する潤滑剤塗布装置において、前記均しブレードの硬度は、JIS−A(K6301)硬度で79度以上であることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  2. 前記均しブレードは、像担持体表面の移動方向に対してトレーリング向きに配置されている請求項1に記載の潤滑剤塗布装置。
  3. 前記均しブレードの像担持体表面に対する当接角度が10°以上であり、かつ当接線圧が0.01N/cm以上である請求項1又は2に記載の潤滑剤塗布装置。
  4. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体に形成された静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つと、請求項1乃至3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置とを具備するプロセスカートリッジ。
  5. 前記クリーニング装置は、前記潤滑剤塗布装置によって潤滑剤が塗布される前の像担持体表面をクリーニングする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
  6. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、帯電後の像担持体表面を露光して静電潜像を形成する光書き込み装置と、該静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、該トナー像転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置と、請求項1乃至3のいずれかに記載の潤滑剤塗布装置とを具備する画像形成装置。
  7. 前記クリーニング装置は、前記潤滑剤塗布装置によって潤滑剤が塗布される前の像担持体表面をクリーニングする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 平均円形度が0.93乃至1.00の範囲にあるトナーを用いる請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 形状係数SF−1が100乃至180であって、形状係数SF−2が100乃至180の範囲にあるトナーを用いる請求項6又は7に記載の画像形成装置。
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