JP2007038941A - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を不要としつつ、ドライバの特性と運転状況とに応じた最適な操舵アシストを実現できる車両用パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段101と、ドライバが操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段102と、ドライバの運転姿勢と操作量とに基づいてドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段103と、走行状態と操作量とに基づいて車両の運転状態を検出する運転状態検出手段104と、運転状態とドライバの特性とに基づいてドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段105と、制御補正量に基づいてパワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御手段106と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段101と、ドライバが操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段102と、ドライバの運転姿勢と操作量とに基づいてドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段103と、走行状態と操作量とに基づいて車両の運転状態を検出する運転状態検出手段104と、運転状態とドライバの特性とに基づいてドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段105と、制御補正量に基づいてパワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御手段106と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ドライバの操舵力を補助する車両用パワーステアリング装置の技術分野に属する。
従来の車両用パワーステアリング装置は、ドライバが持つ操舵力の感度に関する個人固有情報を入手し、この入手した個人固有情報に基づいて操舵アシスト量を補正することで、個人差によらない一定の操舵フィーリングを実現している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−299594号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ドライバが持つ操舵力の感度に関する個人固有情報をあらかじめ入力して提供するため、複数のドライバが運転する際には各個人の情報が必要になり、またドライバの交代毎に情報を入れ替えなければならないという問題点があった。
また、ドライバの運転状態に基づいて操舵フィーリングの評価指標が一致するように操舵アシスト量を補正するため、交差点右左折や緊急回避といった場面で操舵フィーリングにかかわらず操舵アシスト量を変化させることができないという問題点があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を不要としつつ、ドライバの特性と運転状況とに応じた最適な操舵アシストを実現できる車両用パワーステアリング装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段と、
前記ドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段と、
前記運転姿勢検出手段により検出されたドライバの運転姿勢と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、前記ドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段と、
車両の走行状態と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
この運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記ドライバ特性判断手段により判断されたドライバの特性とに基づいて、前記ドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段と、
このパワーステアリング制御補正量算出手段により算出された制御補正量に基づいて、前記パワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御手段と、
を備えることを特徴とする。
ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段と、
前記ドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段と、
前記運転姿勢検出手段により検出されたドライバの運転姿勢と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、前記ドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段と、
車両の走行状態と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
この運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記ドライバ特性判断手段により判断されたドライバの特性とに基づいて、前記ドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段と、
このパワーステアリング制御補正量算出手段により算出された制御補正量に基づいて、前記パワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、ドライバの運転姿勢と車両操作装置の操作量に基づいてドライバの特性を判断するため、ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を行うことなく、ドライバの特性を得ることができる。また、ドライバの特性と車両の運転状態とに基づいてパワーステアリング機構の操舵アシスト量を補正するため、ドライバの特性に合致した最適な操舵フィーリングを得つつ、運転状況に応じた最適な操舵アシストを実現できる。例えば、小柄で力の弱いドライバが交差点右左折の場面など、必要な状況で操舵アシスト量を増加し、小柄でないドライバや一般道での車線変更など操舵トルクを不用意に軽くすべきではない状況では操舵アシスト量を増加させないようにすることができる。結果として、ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を不要としつつ、ドライバの特性と運転状況とに応じた最適な操舵アシストを実現できる。
(実施の形態)
図1は、実施の形態の車両用パワーステアリング装置の構成図である。実施の形態の車両用パワーステアリング装置は、運転姿勢検出手段101と、運転操作量検出手段102と、ドライバ特性判断手段103と、運転状態検出手段104と、パワーステアリング制御補正量算出手段105と、パワーステアリング制御手段106と、を備えている。
図1は、実施の形態の車両用パワーステアリング装置の構成図である。実施の形態の車両用パワーステアリング装置は、運転姿勢検出手段101と、運転操作量検出手段102と、ドライバ特性判断手段103と、運転状態検出手段104と、パワーステアリング制御補正量算出手段105と、パワーステアリング制御手段106と、を備えている。
運転姿勢検出手段101は、車両のドライバの運転姿勢を検出する。運転操作量検出手段102は、ドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量を検出する。ドライバ特性判断手段103は、運転姿勢検出手段101により検出されたドライバの運転姿勢と運転操作量検出手段102により検出された操作量とに基づいて、前記ドライバの特性を判断する。
運転状態検出手段104は、車両の走行状態と運転操作量検出手段102により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する。パワーステアリング制御補正量算出手段105は、運転状態検出手段104により検出された車両の運転状態とドライバ特性判断手段103により判断されたドライバの特性とに基づいて、ドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出する。
パワーステアリング制御手段106は、パワーステアリング制御補正量算出手段105により算出された制御補正量に基づいて、パワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御する。
すなわち、ドライバ特性判断手段103は、ドライバの運転姿勢と車両操作装置の操作量に基づいてドライバの特性を判断するため、ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を行うことなく、ドライバの特性を得ることができる。また、パワーステアリング制御補正量算出手段105は、ドライバの特性と車両の運転状態とに基づいてパワーステアリング機構の操舵アシスト量を補正するため、ドライバの特性に合致した最適な操舵フィーリングを得つつ、運転状況に応じた最適な操舵アシストを実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図2は、実施例1の車両用パワーステアリング装置を適用した車両201の全体構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図2は、実施例1の車両用パワーステアリング装置を適用した車両201の全体構成図である。
実施例1のパワーステアリング装置は、左右操向輪202L,202Rと、左右車輪速センサ203L,203Rと、操舵機構204と、パワーステアリングアクチュエータ(パワーステアリング機構)205と、操舵トルクセンサ206と、パワーステアリング制御ユニット(パワーステアリング制御手段)207と、エンジン回転数センサ208と、ブレーキペダルセンサ209と、ステアリングホイール210と、操舵角センサ211と、運転席212と、シート位置センサ213と、パワーステアリング制御補正ユニット214と、を備えている。
左右車輪速センサ203L,203Rは、車両201の速度(車速)を検出する。操舵機構204は、ステアリングホイール210の操作量に応じて操向輪202L,202Rを操舵する。パワーステアリングアクチュエータ205は、操舵機構204を操舵するための操舵力をアシストする。
トルクセンサ206は、ドライバが感じる操舵トルクを検出する。パワーステアリング制御ユニット207は、車輪速センサ203と操舵トルクセンサ206の情報を基に、ドライバの操舵トルクを軽減する操舵アシスト量を算出し、パワーステアリングアクチュエータ205を制御する。
エンジン回転数センサ208は、車両201に搭載された図外のエンジンの回転数を出力する。ブレーキペダルセンサ209は、ドライバが操作したブレーキペダルの操作量を検出する。操舵角センサ211は、ドライバがステアリングホイール210を操舵した角度と角速度を検出する。シート位置センサ213は、運転席212の前後方向への調整量を検出する。
パワーステアリング制御補正ユニット214は、車速、エンジン回転数、ブレーキペダル操作量、ステアリングホイール操作量、操舵角速度およびシート位置に基づいて、パワーステアリング制御のアシスト補正量を算出する。
次に、作用を説明する。
[アシスト補正量算出制御処理]
図3は、実施例1のパワーステアリング制御補正ユニット214で実行されるアシスト補正量算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、車両201のイグニッションスイッチONにより動作が開始される。
[アシスト補正量算出制御処理]
図3は、実施例1のパワーステアリング制御補正ユニット214で実行されるアシスト補正量算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。なお、この制御処理は、車両201のイグニッションスイッチONにより動作が開始される。
ステップS301では、シート位置センサ213の出力より、ドライバの運転姿勢の情報を入力し、ステップS302へ移行する(運転姿勢検出手段に相当)。ここでは、例えばシート位置がステアリングホイール210に近い位置に調整されていれば相対的に小柄なドライバ、または運転操作を積極的に行おうとするラリードライバーのようなドライバであると判断することができる。
ステップS302では、ブレーキペダルセンサ209の出力より、ドライバ運転操作の情報を入力し、ステップS303へ移行する(運転操作量検出手段に相当)。ここでは、例えばドライバの運行開始初期での車両停止動作を行った際のブレーキ踏力やブレーキペダルストローク量などを検出し、比較的弱い力で操作されていれば相対的に力が弱いドライバ、または軽い操作力での運転を好むドライバであると判断することができる。
ステップS303では、ステップS301およびステップS302の情報を基にドライバのタイプ(ドライバの特性)を判別し、ステップS304へ移行する(ドライバ特性判断手段に相当)。ここでは、例えばステップS301においてドライバのタイプが小柄か積極的に操作しようとするタイプと判断され、ステップS302において力が弱いまたは軽い操作力を好むと判断された場合には、ドライバのタイプが小柄で力が弱いと判断できるため、低速でステアリングホイール操作量が大きい操作を行う場合は操舵アシスト量を増やして操舵トルクを軽くすることで、ドライバの操舵負荷を低減することができる。また、積極的に運転操作を行うドライバや比較的しっかりとした力で運転操作を行うドライバに対しては、操舵トルクが軽くなることで操作に違和感を与えたり、車両挙動が不安定になったように感じさせたりすることを避けることができる。
ステップS304では、前回の制御周期で操舵アシスト量が補正されているか、すなわち操舵アシスト量の補正を行っているか否かを判断し、行っていない場合はステップS305へ移行し、行っている場合はステップS310へ移行する。
ステップS305では、ドライバが操作するステアリングホイール210の操舵角速度θ'があらかじめ設定したしきい値(第1所定値)θ'thより大きいか否かを判断する。すなわち、操舵角速度θ'が小さい場合は車線変更などのステアリングホイール操作量が小さい操作が続き、操舵角速度θ'が大きい場合は交差点右左折などのステアリングホイール操作量が大きい操作が続くと判断する。ここで、θ'があらかじめ設定したしきい値θ'thより大きい場合はステップS306へ移行し、そうでない場合はリターンへ移行する。
ステップS306では、車速Vがあらかじめ設定したしきい値Vthより大きいか否かを判断する。すなわち、車速が小さい場合は交差点や一般道などのステアリングホイール操作量が大きい操作が生じうる状況であり、車速が大きい場合は高速道路や幹線道路などのステアリングホイール操作量が大きい操作が発生しない状況と判断する。ここで、Vがあらかじめ設定したしきい値Vthより大きい場合はステップS307へ移行し、そうでない場合はリターンへ移行する。
ステップS307では、エンジン回転数Wがあらかじめ設定したしきい値Wthより大きいか否かを判断する。すなわち、エンジン回転数が低い場合は駆動力が小さいので車両挙動の変化は比較的穏やかな状況であり、エンジン回転数が高い場合は駆動力が大きいので車両挙動の変化は大きくなる状況と判断する。ここで、Wがあらかじめ設定したしきい値Wthより大きい場合はステップS308へ移行し、そうでない場合はリターンへ移行する。
ステップS308では、ステアリングホイール210の操舵角θの絶対値があらかじめ設定したしきい値θthより大きいか否かを判断する。すなわち、操舵角が中立付近にある場合は、車両はほぼ直進しているため中立位置をドライバに伝えるための操舵トルクが必要な状況であり、操舵角が中立付近から離れている場合は、操舵角に応じた操舵トルクが発生しているので、力の弱いドライバにとっては操舵トルクを軽くした方がより操作性が向上すると判断する。ここで、θがあらかじめ設定したしきい値θthより大きい場合はステップS309へ移行し、そうでない場合はリターンへ移行する。
ステップS305〜ステップS308は、車両の走行状態と運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段に相当する。
ステップS309では、パワーステアリングアクチュエータ205の操舵アシスト量の補正を行い、リターンへ移行する(パワーステアリング制御補正量算出手段に相当)。ここでは、例えば図4に示すように、通常は実線で示すような操舵角と操舵トルクとの関係になるのに対して、中立位置より所定の角度θ0だけ離れた操舵角からは破線で示すような操舵角と操舵トルクとの関係となるように操舵アシスト量の補正を行う。このような補正を行うことにより、中立付近での直進操作のし易さを損なうことなく、交差点右左折時などで操舵角が大きくなる場合は通常より軽い操作力で操舵できるため、運転負荷を低減することができる。
ステップS310では、ステップS305と同様の判断理由により、ドライバが操作するステアリングホイール210の操舵角速度θ'があらかじめ設定したしきい値θ'thより大きいか否かを判断する。ここで、θ'があらかじめ設定したしきい値θ'thより大きい場合はステップS311へ移行し、そうでない場合はステップS314へ移行する。
ステップS311では、ステップS306と同様の判断理由により、車速Vがあらかじめ設定したしきい値Vthより大きいか否かを判断する。ここで、Vがあらかじめ設定したしきい値Vthより大きい場合はステップS312へ移行し、そうでない場合はステップS314へ移行する。
ステップS312では、ステップS307と同様の判断理由により、エンジン回転数Wがあらかじめ設定したしきい値Wthより大きいか否かを判断する。ここで、Wがあらかじめ設定したしきい値Wthより大きい場合はステップS313へ移行し、そうでない場合はステップS314へ移行する。
ステップS310〜ステップS312は、車両の走行状態と運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段に相当する。
ステップS313では、前回までの処理で実施されている操舵アシスト量の補正を継続して実行したのち、リターンへ移行する(パワーステアリング制御補正量算出手段に相当)。
ステップS314では、前回までの処理で実施されている操舵アシスト補正量がゼロであるか判断する。ここでは、例えば操舵角が図4に示した−θ0からθ0までの間にある場合は操舵アシスト補正量がゼロの状態である。ここで、操舵アシスト補正量がゼロの場合はステップS315へ移行し、そうでない場合はステップS313へ移行する。
ステップS315では、前回までの処理で実施されている操舵アシスト量の補正を終了したのち、リターンへ移行する。
上記処理の実施することにより、実施例1では、適切な状況のみで操舵アシスト量の増加を行うことができる。例えば、小柄で力の弱いドライバが交差点で右左折をするシーンでは、図3のフローチャートにおいて、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップS304→ステップS310→ステップS311→ステップS312→ステップS313、または、ステップS301→ステップS302→ステップS303→ステップ304→ステップS305→ステップS306→ステップS307→ステップS308→ステップS309へと進み、ステップS313またはステップS309では、操舵アシスト量が増加されるため、小柄で力の弱いドライバの操舵力を軽減することができる。
また、実施例1では、ステップS301でドライバの運転姿勢を運転席212の前後調整位置に基づいて検出し、ステップS302でドライバの運転操作量をブレーキペダル操作量に基づいて検出しているため、ステップS303では、ドライバの個人情報の用いることなく、ドライバの特性を推定できる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用パワーステアリング装置にあっては、以下に列記する効果が得られる。
実施例1の車両用パワーステアリング装置にあっては、以下に列記する効果が得られる。
(1) ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段(ステップS301)と、ドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段(ステップS302)と、運転姿勢検出手段により検出されたドライバの運転姿勢と運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、ドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段と(ステップS303)、車両の走行状態と運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段(ステップS305〜ステップS308,ステップS310〜ステップS312)と、この運転状態検出手段により検出された車両の運転状態とドライバ特性判断手段により判断されたドライバの特性とに基づいて、ドライバの操舵力を補助するパワーステアリングアクチュエータ205の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段(ステップS309,ステップS313)と、このパワーステアリング制御補正量算出手段により算出された制御補正量に基づいて、パワーステアリングアクチュエータ205の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御ユニット207と、を備える。よって、ドライバ毎の個人情報の入力やデータの入れ替え等を不要としつつ、ドライバの特性と運転状況とに応じた最適な操舵アシストを実現できる。
(2) 運転姿勢検出手段は、ドライバが車両の運行前に調整した運転席212の前後調整位置情報に基づいて、ドライバの運転姿勢を検出するため、ドライバの個人情報を用いることなく、ドライバの体格や運転の好みを推測することができる。
(3) 運転操作量検出手段は、ドライバのブレーキペダル操作量情報に基づいて、ドライバの操作力の程度を検出するため、ドライバの個人情報を用いることなく、ドライバの操作力や強弱の好みを推測することができる。
(4) ドライバ特性判断手段は、ドライバの運転姿勢が車両のアクセルペダル、ブレーキペダルおよびステアリングホイール等の車両操作装置に近い姿勢であるか否かと、ドライバの操作力の強弱と、に基づいてドライバの特性を4区分に区別して判断する。よって、運転状況に応じて操舵アシスト量を増加すべきドライバか否かを判断することができる。
(5) 運転状態検出手段は、車両の速度V、エンジン回転数W、操舵角θに基づいて運転状態を判断するため、例えば、低速でもエンジン回転数Wが高い場合には、高いエンジントルクやエンジンブレーキを必要としている状況であり、操舵アシスト量を増加させない、といった適切な状況のみで操舵アシスト量の補正を行うことができる。
(6) パワーステアリング制御補正量算出手段は、ドライバ特性判断手段によりドライバが車両操作装置に近い姿勢をとり、かつ弱い力で操作していると判断されたとき、運転状態検出手段により車両が低速走行中(V<Vth)で、エンジン回転数が低く(W<Wth)、操舵角速度がしきい値以上(θ'<θ'th)で、操舵角が中立位置を中心とした所定角度以上(|θ|>θth)である場合には、操舵アシスト量を増加する。よって、交差点右左折時などで操舵角が大きくなる場合は通常より軽い操作力で操舵でき、運転負荷を低減することができる等、適切な状況のみで操舵アシスト量の増加を行うことができる。
実施例2は、操舵角速度に応じて操舵アシスト量を2段階に切り替える例である。なお、実施例2の構成は、図2に示した実施例1と同様であるため、説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[アシスト補正量算出制御処理]
図5は、実施例2のパワーステアリング制御補正ユニット214で実行されるアシスト補正量算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
[アシスト補正量算出制御処理]
図5は、実施例2のパワーステアリング制御補正ユニット214で実行されるアシスト補正量算出制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
なお、図5のフローチャートの基本的な動作は、図3に示した実施例1と同様であり、図5のステップS401〜ステップS408、ステップS410〜ステップS415は、図3のステップS301〜ステップS308、ステップ310〜ステップS315と同一処理を行うステップである。相違部分は、図3のステップS309の処理を図5のステップS4091〜ステップS4093の処理と置き換えた部分のみであるため、この相違部分のみ説明する。
ステップS4091では、ドライバが操作するステアリングホイール210の操舵角速度θ'があらかじめ設定したしきい値(第2所定値)θ'th2より大きいか否かを判断する。すなわち、操舵角速度θ'がしきい値θ'th2より大きい場合は、歩行者の飛び出しなどに対応するための緊急回避動作と判断する。ここで、θ'があらかじめ設定したしきい値θ'th2より大きい場合はステップS4092へ移行し、そうでない場合はステップS4093へ移行する。
ステップS4092では、ドライバは緊急回避操作をしていると判断されるため、図6に示す補正パターン(1)のような操舵アシスト量の補正を行い、リターンへ移行する。
ステップS4093では、ドライバは交差点右左折のような通常の走行操作をしていると判断されるため、図6に示す補正パターン(2)のような操舵アシスト量の補正を行い、リターンへ移行する。
ステップS405〜ステップS4092は、車両の走行状態と運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段に相当する。
実施例2では、操舵角速度θ'による操舵アシスト量の補正を2段階に設定することにより、通常走行時の運転操作の負荷を低減させるだけでなく、低速での緊急回避時の操作性をより向上させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両用パワーステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果が得られる。
実施例2の車両用パワーステアリング装置では、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下の効果が得られる。
(7) パワーステアリング制御補正量算出手段(ステップS4092,ステップS4093)は、運転状態検出手段により操舵角速度θ'がしきい値θ'th以上、かつしきい値θ'th2以下の場合は、操舵アシスト量を1段階増加し、操舵角速度θ'がしきい値θ'th2以上の場合は、操舵アシスト量をさらに増加する。よって、例えば、交差点右左折時では通常よりも操舵トルクを軽くしながらもある程度の手応えが残るようなアシスト量とし、交差点での飛び出しなど低速での緊急回避ではさらに操舵トルクを軽くしてなるべく短時間に大きな操舵角を切れるようにすることにより、緊急回避性を向上させることができる。
実施例3では、操舵角速度の値に応じて操舵アシスト量の補正を開始する操舵角を可変する例である。
実施例1,2では、図4および図6に示したように、操舵アシスト量の補正が開始する操舵角を固定としているが、実施例3では、図7に示すように、操舵角速度の値に応じて操舵アシスト量の補正を開始する操舵角を可変する。すなわち、操舵角速度が高いほどその後に大きな操舵角が発生すると考えられるので、より中立位置に近い操舵角から操舵アシスト量の補正を開始することで、運転負荷の低減と緊急回避時の操作性を向上させることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、操舵アシスト量を増加する補正を行い、ドライバの操舵トルクを軽減する例を示したが、判断の条件等を逆にすることで、操舵アシスト量を減少させるような補正を行うこともできる。
実施例1では、運転席212の前後調整位置情報に基づいてドライバの運転姿勢を検出する例を示したが、ドライバの運転姿勢は、ドライバが車両の運行前に調整した運転席の前後および上下調整位置、運転席背もたれの調整角度、リヤビューミラーの調整角度、サイドミラーの調整角度、またはステアリングホイールの調整角度および前後位置、の少なくとも1つの情報に基づいて検出してもよい。
また、実施例1では、ドライバのブレーキペダル操作量情報に基づいて、ドライバの操作力や程度を検出する例を示したが、ドライバのブレーキペダル操作量、アクセルペダル操作量またはステアリングホイール操作量の少なくとも1つの情報に基づいて検出してもよい。
101 運転姿勢検出手段
102 運転操作量検出手段
103 ドライバ特性判断手段
104 運転状態検出手段
105 パワーステアリング制御補正量算出手段
106 パワーステアリング制御手段
201 車両
202L,202R 左右操向輪
203L,203R 左右車輪速センサ
204 操舵機構
205 パワーステアリングアクチュエータ
206 操舵トルクセンサ
207 パワーステアリング制御ユニット
208 エンジン回転数センサ
209 ブレーキペダルセンサ
210 ステアリングホイール
211 操舵角センサ
212 運転席
213 シート位置センサ
214 パワーステアリング制御補正ユニット
102 運転操作量検出手段
103 ドライバ特性判断手段
104 運転状態検出手段
105 パワーステアリング制御補正量算出手段
106 パワーステアリング制御手段
201 車両
202L,202R 左右操向輪
203L,203R 左右車輪速センサ
204 操舵機構
205 パワーステアリングアクチュエータ
206 操舵トルクセンサ
207 パワーステアリング制御ユニット
208 エンジン回転数センサ
209 ブレーキペダルセンサ
210 ステアリングホイール
211 操舵角センサ
212 運転席
213 シート位置センサ
214 パワーステアリング制御補正ユニット
Claims (8)
- ドライバの運転姿勢を検出する運転姿勢検出手段と、
前記ドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量を検出する運転操作量検出手段と、
前記運転姿勢検出手段により検出されたドライバの運転姿勢と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、前記ドライバの特性を判断するドライバ特性判断手段と、
車両の走行状態と前記運転操作量検出手段により検出された操作量とに基づいて、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
この運転状態検出手段により検出された車両の運転状態と前記ドライバ特性判断手段により判断されたドライバの特性とに基づいて、前記ドライバの操舵力を補助するパワーステアリング機構の制御補正量を算出するパワーステアリング制御補正量算出手段と、
このパワーステアリング制御補正量算出手段により算出された制御補正量に基づいて、前記パワーステアリング機構の操舵アシスト量を制御するパワーステアリング制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項1に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記運転姿勢検出手段は、前記ドライバが前記車両の運行前に調整した運転席の前後および上下調整位置、運転席背もたれの調整角度、リヤビューミラーの調整角度、サイドミラーの調整角度、またはステアリングホイールの調整角度および前後位置、の少なくとも1つの情報に基づいて、ドライバの運転姿勢を検出することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項1または請求項2に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記運転操作量検出手段は、前記ドライバのブレーキペダル操作量、アクセルペダル操作量またはステアリングホイール操作量、の少なくとも1つの情報に基づいて、ドライバの操作力の程度を検出することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記ドライバ特性判断手段は、前記ドライバの運転姿勢が車両のアクセルペダル、ブレーキペダルおよびステアリングホイール等の車両操作装置に近い姿勢であるか否かと、前記ドライバの操作力の強弱と、に基づいて前記ドライバの特性を4区分に区別して判断することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記運転状態検出手段は、車両の速度、エンジン回転数またはステアリングホイール操作量、の少なくとも1つに基づいて運転状態を判断することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記パワーステアリング制御補正量算出手段は、前記ドライバ特性判断手段によりドライバが前記車両操作装置に近い姿勢をとり、かつ弱い力で操作していると判断されたとき、前記運転状態検出手段により車両が低速走行中で、エンジン回転数が低く、操舵角速度が第1所定値以上で、操舵角が中立位置を中心とした所定角度以上である場合には、前記操舵アシスト量を増加することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - 請求項6に記載の車両用パワーステアリング装置において、
前記パワーステアリング制御補正量算出手段は、前記運転状態検出手段により前記操舵角速度が第1所定値以上、かつ第2所定値以下の場合は、前記操舵アシスト量を1段階増加し、前記操舵角速度が第2所定値以上の場合は、前記操舵アシスト量をさらに増加することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。 - ドライバの運転姿勢とドライバが運転中に操作した車両操作装置の操作量とに基づいてドライバの特性を判断するとともに、車両の走行状態と前記操作量とに基づいて車両の運転状態を検出し、
前記ドライバの特性と前記運転状態とに基づいて、パワーステアリング機構の操舵アシスト量を補正することを特徴とする車両用パワーステアリング装置。
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JP2005227330A JP2007038941A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | 車両用パワーステアリング装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2005-08-05 JP JP2005227330A patent/JP2007038941A/ja active Pending
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