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JP2007016712A - 酸素センサの異常検出装置 - Google Patents

酸素センサの異常検出装置 Download PDF

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JP2007016712A JP2005200135A JP2005200135A JP2007016712A JP 2007016712 A JP2007016712 A JP 2007016712A JP 2005200135 A JP2005200135 A JP 2005200135A JP 2005200135 A JP2005200135 A JP 2005200135A JP 2007016712 A JP2007016712 A JP 2007016712A
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Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Yutaka Sawada
裕 澤田
Kenji Tashiro
憲璽 田代
Yasushi Iwasaki
靖志 岩▲崎▼
Masaya Kawamichi
雅也 川路
Takashi Matsui
貴志 松井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】 異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供する。
【解決手段】 大気と排気ガスとの間に配置され、大気と排気ガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子11を備えた酸素センサ10の異常検出装置100Aであって、酸素センサ10を内燃機関に接続した排気通路20において、排気通路20が備える触媒30の下流側に配設し、内燃機関において燃料カットを行った後に、酸素センサ10の出力信号に基づき酸素センサ10の異常の有無を診断するパッシブ診断と、空燃比を理論空燃比よりも、所定のレベル及び所定の時間間隔でリーン、リッチに交互に変更する空燃比制御を実行した後に酸素センサ10の出力信号に基づき酸素センサ10の異常の有無を診断するアクティブ診断とを実行する診断手段5Aを有し、診断手段5Aは、触媒30の劣化度合いに応じてパッシブ診断とアクティブ診断とを切り替えて実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酸素センサの異常検出装置に関する。
ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関には、排気ガス中に含まれる有害成分を除去するため排気ガス浄化システムが配備されている。この排気ガス浄化システムを有効に機能させるためには、内燃機関で燃焼される大気(空気)と燃料との混合割合、すなわち空燃比を厳密にコントロールすることが重要である。そこで、内燃機関の排気通路中に排気ガスの酸素分圧を検出する酸素センサを設置して理想的な空燃比(ストイキ)が得られるようにフィードバック制御を行っている。
図6(A)は、一般的な酸素センサにおける検出素子部を示した図である。酸素センサ100は、排気通路120内に突出するように配設された筒型の検出素子部101を備えている。検出素子部101は内面側に大気(空気)Airが導入され、外面側にはセンサカバー102を通過した排気ガスEGが接触するように形成されている。図6(B)は、図6(A)中のCR内の検出素子部101の断面構造を示した図である。図6(B)で示すように、検出素子部101は固体電解質107を間にして内側に大気電極105、外側に排気電極106を被覆した構造を有している。固体電解質107は酸素(O)がイオン化(O2-)した状態でその内部を移動可能な物質、例えばジルコニアなどによって形成されている。
大気と排気ガスとには酸素分圧差があり、一般に大気側の酸素分圧が高い。その結果、酸素センサ100内では内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧差が小さくなるように、酸素がイオン化し固体電解質107を介して大気側から排気ガス側へと移動する。図6(B)で図示するように、酸素分子はイオン化する過程で4価の電子(e)を受け取り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子を放出する。このような酸素の移動に応じて検出素子部101の内外表面の電極105、106で電子の移動が生じて検出素子部101に起電力が発生する。このように酸素センサ100は、大気と排気ガスとの酸素分圧に応じた電圧を出力するので、従来から空燃比制御用のセンサとして使用されている。
ところが、図6(A)で示すように、酸素センサ100の検出素子部101に大気側と排気側とを連通するようなクラック等の異常(以下、単にクラックCKという)が発生する場合がある。検出素子部101にクラックCKがあると、排気ガスEGが検出素子部101の内側(大気電極105の側)に侵入する場合がある。このような状況が発生すると酸素センサ100が正確に機能しなくなってしまう。
そこで、特許文献1では酸素センサの検出素子欠損(検出素子部のクラック)の有無判定する異常診断装置を提案している。この診断装置は、酸素センサの検出信号の出力分布に基づき検出素子部のクラック有無を判定して酸素センサの異常を診断する。特許文献1が提案する技術は、検出素子部にクラックが生じたときの酸素センサの出力パターンが正常時とは異なることに着目し、検出信号の出力分布を比較することで検出素子部のクラックの有無を判定している。
特開2003−14683号公報
特許文献1の異常診断装置は、検出素子部にクラックがあるときに空燃比が理論空燃比よりもリーンであることを示す低い電圧域に偏る傾向があることを利用して正常時との区別を行っている。しかしながら、酸素センサを触媒下流側に配設した場合には、以下に示すような理由により酸素センサの異常検出が困難になる。内燃機関において混合気の空燃比を理論空燃比よりもリーンに制御した場合に燃焼によって発生する排気ガス(以下、リーンな排気ガスという)は排気通路を通じて触媒に到達する。触媒には酸素を吸蔵する性質があるため、触媒を通過した排気ガスは触媒下流側ではより酸素濃度が低い排気ガス(以下、リッチな排気ガスという)になる。そして、酸素を吸蔵できる最大能力(以下、最大酸素吸蔵能という)まで触媒が酸素を吸蔵した状態では、触媒はそれ以上酸素を吸蔵しないため、触媒下流側にはリーンな排気ガスが流れる。
ここで、触媒の最大酸素吸蔵能は触媒が劣化するほど低下する。したがって、新しい触媒は劣化触媒と比較して最大酸素吸蔵能が高いため、様々な内燃機関の運転条件下においても、総じて触媒下流側にリーンな排気ガスが流れにくい。ところが、劣化触媒は最大酸素吸蔵能が低下しているため飽和しやすく、その結果総じて触媒下流側にリーンな排気ガスが流れやすい。これによって、触媒が劣化している場合には、大気電極を有する検出素子内にリーンな排気ガスが欠損を通じて侵入する機会が多くなる。一方、触媒が新しい場合には、大気電極を有する検出素子内にリッチな排気ガスが欠損を通じて侵入する機会が多くなる。そのため、酸素センサの異常診断を実行する直前に、例えば内燃機関において燃料カットを実行した場合、触媒が劣化していると酸素センサの検出素子内外面(大気電極および排気電極)に接触する気体の酸素濃度差が触媒劣化前と比較して小さくなるため、出力信号のレベルの有意差が小さくなり酸素センサの異常の検出が困難になる。しかしながら、特許文献1の提案技術ではこのような問題を有効に解決することができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、前記第2のガスは、内燃機関が所定の空燃比で混合気を燃焼させた際に排気する排気ガスであり、前記酸素センサを前記内燃機関に接続した排気通路において、該排気通路が備える触媒の下流側に配設し、前記内燃機関において燃料カットを行った後に、前記酸素センサの出力信号に基づき前記酸素センサの異常の有無を診断するパッシブ診断と、前記空燃比を理論空燃比よりも、所定のレベル及び所定の時間間隔でリーン、リッチに交互に変更する空燃比制御を実行した後に前記酸素センサの出力信号に基づき前記酸素センサの異常の有無を診断するアクティブ診断とを実行する診断手段を有し、前記診断手段は、前記触媒の劣化度合いに応じてパッシブ診断とアクティブ診断とを切り替えて実行することを特徴とする。
本発明では、触媒の劣化度合いに応じてパッシブ診断とアクティブ診断とを切り換えて実行する。より具体的には、触媒の最大酸素吸蔵能が所定値以下であれば触媒が劣化していると判定し、前述したように酸素センサの異常の検出が困難な触媒劣化時において、異常検出精度が高いアクティブ診断を実行することが可能である。なお、アクティブ診断のほうがパッシブ診断よりも異常検出精度が高いのは、アクティブ診断では、空燃比を強制的にリッチ、リーンに交互に変更することによって排気ガスに周期的な脈動を発生させることができ、この周期的な排気ガスの脈動によって検出素子内により確実に排気ガスを侵入させることができるためである。
一方、触媒の最大酸素吸蔵能が所定値以上である場合には触媒が劣化していないと判定し、異常検出精度はアクティブ診断より劣るものの、排気ガス中に含まれるエミッションの低減や、内燃機関を車両に備えた場合にはドライバビリティ悪化を抑制可能なパッシブ診断を実行する。なお、前述したように、触媒が劣化していない場合には酸素センサはリッチな排気ガスに晒される機会が多いため、パッシブ診断でも酸素センサの異常を検出できる可能性が高い。本発明によれば、上述のようにして触媒の劣化度合いに応じてパッシブ診断とアクティブ診断とを切り替えることによって、好適に異常を検出する酸素センサの異常検出装置を実現可能である。
なお、パッシブ診断において燃料カットを実行する代わりに、空燃比を理論空燃比よりもリーンに変更する制御を実行してもよい。また、パッシブ診断においても、より検出精度を向上させるべく、燃料カットまたはリーン制御を実行する前に空燃比を理論空燃比よりもリッチに変更する制御を実行してもよい。これによって、異常診断実行前に、欠損を通じてリッチな排気ガスを予め侵入させておくことが可能である。また、アクティブ診断及びパッシブ診断で実行する酸素センサの異常診断としては、例えば酸素センサの出力信号が所定のレベルを満たす負電圧であることを検出して酸素センサに異常あり、とする診断が可能であり公知のものであってよい。
また、本発明は、前記診断手段が前記触媒の劣化度合いを判定し、該触媒が劣化していると判定した場合にアクティブ診断の代わりにパッシブ診断を実行し、前記酸素センサに異常なし、と診断した場合にアクティブ診断を実行してもよい。本発明によれば、触媒が劣化している場合にもまずパッシブ診断を実行し、異常が検出されなかった場合に初めてアクティブ診断を実行することで、より好適にドライバビリティ悪化の抑制及びエミッションの低減が可能である。
また、本発明は、前記診断手段が前記触媒の劣化度合いを判定し、該触媒が劣化していると判定した場合にアクティブ診断の代わりにパッシブ診断を実行し、前記検出素子内外面に接触する気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転していることを示す出力信号を検出した場合において、該出力信号が所定のレベルを満たさないため前記酸素センサに異常なし、と診断した場合にアクティブ診断を実行してもよい。
本発明によれば、触媒が劣化していると判定した場合においてもまずパッシブ診断を実行することによって、アクティブ診断を実行する場合と比較してエミッションなどの低減を図ることができ、パッシブ診断を実行した結果検出した負電圧が異常レベルを満たさない場合に、検出精度の高いアクティブ診断を実行することによってより好適に酸素センサの異常を診断可能である。
また、本発明は、前記診断手段が前記アクティブ診断を実行して、前記検出素子内外面に接触する気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転していることを示す出力信号を検出した場合において、該出力信号が前記所定のレベルを満たさない場合に、前記空燃比制御で制御される空燃比の前記所定のレベル及び前記所定の時間間隔を変更してもよい。
検出精度の高いアクティブ診断を実行した結果検出した酸素センサの出力信号が前述した異常レベルを満たさない場合でも、正常な酸素センサの出力信号と異なる場合、例えば負電圧が発生している場合には酸素センサに欠損が生じている虞が高いと言える。言い換えれば、診断手段の検出精度をさらに向上すれば、異常レベルを満たす出力信号として検出できる場合がある。本発明によれば、アクティブ診断で実行する空燃比制御に設定されたリッチ、リーンレベル及びリッチ、リーン時間間隔を変更することによって、さらに酸素センサの異常検出精度を向上させることができる。このように空燃比制御を変更したアクティブ診断を実行すれば、より好適に酸素センサの異常を検出可能である。なお、このようなアクティブ診断を実行すると、エミッション増大やドライバビリティ悪化を招くことになるが、本発明では必要な最小限の状況に抑えて検出精度をさらに向上させたアクティブ診断を実行可能である。
本発明によれば、異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る異常検出装置100A及び酸素センサ10の模式図である。異常検出装置100Aは、ECU50の一部によって実現されている。より具体的には、ECU50はCPU1を含み、CPU1は双方向バス2によってROM3、RAM4と接続されている。ROM3には酸素センサ10の出力信号に基づいて検出素子11の異常の有無を診断するためのプログラムやアクティブ診断において実行する空燃比制御の所定のリーン、リッチレベル、所定のリッチ、リーン時間間隔等、CPU1が実行する種々のプログラムやデータが格納されている。RAM4はCPU1がプログラムを実行するための処理領域を提供する。異常検出装置100AはこれらCPU1、双方向バス2、ROM3、RAM4によって実現可能である。また、異常検出装置100Aの診断手段5AはCPU1によって実現可能である。
酸素センサ10は、検出素子11、撥水フィルタ12、シールド13、大気孔14の他、図示しない保護カバー等で構成されている。酸素センサ10は、コップ状の検出素子11を排気通路20内に突出させた状態で排気通路20に配設され、また、触媒30の下流側に配設されている。検出素子11の内側には大気電極11aが、検出素子11の外側には排気電極11bが固体電解質11cを間にしてそれぞれ被覆されている。酸素センサ10の頭部には、通気、防水性に優れた多孔質の撥水フィルタ12が設けられている。大気は、シールド13から外部へ突出した大気孔14を通じ、撥水フィルタ12を介して、検出素子11内へ流入する。一方、排気通路20は、図示しないエキゾーストマニホールドに接続し、排気通路20内には、図示しない内燃機関から排気ガスが排気される。なお、検出素子11内は、撥水フィルタ12を介し、大気孔14を通じて大気に連通しているが、撥水フィルタ12が抵抗の役割を果たしているため、検出素子11内から大気孔14を通じて気体が流出するのをある程度抑制し、検出素子11内に気体を保持することができる。酸素センサ10は、検出素子11内の大気電極11a及び検出素子11外の排気電極11bにそれぞれ接触する気体の酸素分圧差に応じた起電力を出力信号として出力する。また、検出素子11内外の気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転した場合には、酸素センサ10は出力信号として負電圧を出力する。
図2は、実施例1に係る異常検出装置100Aが酸素センサ10の異常を検出する際に実行する制御をフローチャートで示す図である。本実施例における異常検出装置100Aでは、診断手段5Aが、まず触媒30が劣化状態かどうかを判定する(ステップ11)。触媒30が劣化状態かどうかは最大酸素吸蔵能によって判定可能である。また、最大酸素吸蔵能は例えば以下のようにして計測可能である。内燃機関がリーンな排気ガスを排気した場合、触媒30にリーンな排気ガスが到達すると、触媒30は酸素を吸蔵する。触媒30が酸素を吸蔵している間は、触媒30下流側には酸素濃度が低いリッチな排気ガスが流れる。そして、触媒30が最大酸素吸蔵能まで酸素を吸蔵すると、触媒30下流側にはリーンな排気ガスが流れる。ここで、空燃比をリーンに制御してから触媒30下流側にリーンな排気ガスが流れるまでの時間は触媒30の最大酸素吸蔵能と相関関係を有している。したがって、この時間を計測して、計測した時間を実験などによって得られた変換係数などで酸素量に換算すれば、触媒30の最大酸素吸蔵能を知ることができる。または、この時間そのものを最大酸素吸蔵能に代えて利用することで触媒30の劣化状態を予測してもよい。触媒30が劣化状態であるとは、この最大酸素吸蔵能が所定の設定値を満たさない状態まで低下した状態をいう。
上述のようにして触媒30の劣化状態を判定した結果、触媒30が劣化していると判定した場合には、診断手段5Aは検出精度が高いアクティブ診断を実行する(ステップ12)。ここで、触媒30が劣化している場合には酸素センサ10はリーンな排気ガスに晒される機会が多い。言い換えれば、検出素子11内に欠損を通じてリッチな排気ガスが侵入する機会が少ない。そのため、検出素子11内に欠損を通じて排気ガスが侵入しても、パッシブ診断で検出する負電圧のレベルは小さい場合が多いことから酸素センサ10の異常の検出が困難である。さらに、パッシブ診断では燃料カットを実行した後異常診断を実行するまでの間に、欠損を通じて検出素子11内に大気が侵入しやすいことに起因して負電圧を出力しなくなりやすいため異常の検出が困難である。
本実施例に係る異常検出装置100Aでは、触媒30が劣化していると判定した場合には診断手段5Aがステップ12でアクティブ診断を実行するので、高い検出精度で酸素センサ10の異常の有無を診断可能である。なお、アクティブ診断のほうがパッシブ診断よりも異常検出精度が高いのは、アクティブ診断では、空燃比を強制的にリッチ、リーンに交互に変更することによって排気ガスに周期的な脈動を発生させ、この周期的な排気ガスの脈動によって検出素子11内により確実に排気ガスを侵入させておくことができることによる。
また、触媒30の劣化状態を判定した結果、触媒30が劣化していないと判定した場合には、診断手段5Aはパッシブ診断を実行する(ステップ13)。触媒30が劣化していない場合には、酸素センサ10はリッチな排気ガスに晒される機会が多いため、パッシブ診断でも酸素センサ10の異常を検出できる可能性が高い。これによって、アクティブ診断と比較して検出精度は低下するものの、エミッション増大やドライバビリティ悪化を抑制して酸素センサ10の異常診断を実行可能である。本実施例の異常検出装置100Aでは、上述したように触媒30の劣化状態に応じてアクティブ診断とパッシブ診断とを切り換えて実行することで、より好適に酸素センサ10の異常を検出可能である。なお、アクティブ診断及びパッシブ診断で実行する酸素センサ10の異常診断としては、例えば酸素センサ10の出力信号が所定のレベルを満たす負電圧であることを検出して酸素センサ10に異常あり、とする診断が可能である。
本実施例に係る異常検出装置100Bの構成は、実施例1に係る異常検出装置100Aの構成と同一である。また、酸素センサ10の配設位置も実施例1と同様、触媒30下流側の排気通路20である。本実施例に係る異常検出装置100Bでは、診断手段5Bは触媒30が劣化していると判定した場合にもまずパッシブ診断を実行する。パッシブ診断を実行し、その結果負電圧を検出した場合において、負電圧が所定のレベル(以下、異常レベルという)を満たす場合には診断手段5Bは酸素センサ10に異常あり、と診断する。また、診断手段5Bはパッシブ診断で検出した負電圧が異常レベルを満たさない場合に検出精度の高いアクティブ診断を実行する。これによって、より必要性が高い場合のみ検出精度が高いアクティブ診断を実行する異常検出装置100Bを実現可能である。なお、パッシブ診断で検出した出力信号が負電圧でない場合には、診断手段5Bは酸素センサ10に異常なし、と診断する。
本実施例に係る異常検出装置100Cの構成は、実施例1に係る異常検出装置100Aの構成と同一である。また、酸素センサ10の配設位置も実施例1と同様、触媒30下流側の排気通路20である。本実施例に係る異常検出装置100Cでは、診断手段5Cはアクティブ診断を実行した結果、負電圧が異常レベルを満たさない場合に以下に示す制御を実行する。アクティブ制御を実行した結果検出した負電圧が異常レベルを満たさない場合でも、負電圧が発生している以上、酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いと言える。したがって、検出した負電圧が、酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いものとして設定したレベルの範囲内にあるときは、酸素センサ10の異常の検出精度をさらに向上させて異常診断することが望ましい。
図3は、酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いものとして設定した負電圧の範囲を示す図である。図3に示すように、酸素センサ10の出力信号が0Vよりも小さく、かつ異常レベルAに満たないときには、正常な酸素センサでは原則的に出力されることがない負電圧が出力されているのであるから、酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いと言える。なお、異常レベルAは実験などによって決定され例えば−100mVなどに設定可能である。また、上述した範囲の上限を0Vよりも小さい値に設定することも可能である。
本実施例に係る異常検出装置100Cでは、アクティブ診断で検出した負電圧が図3に示す酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いレベルの範囲内にある場合には、アクティブ診断で実行する空燃比制御に設定された所定のリッチ、リーンレベル及び所定のリッチ、リーン時間間隔を変更することによって、酸素センサ10の異常検出精度をさらに向上させることができる。
図4は、アクティブ診断で実行する空燃比制御を模式的に示す図である。図4に示すように、アクティブ診断で実行する空燃比制御によって空燃比は理論空燃比に対して所定のレベル及び所定の時間間隔でリッチ、リーンに交互に変更される。ここで、所定のリッチ、リーンレベルとは、図4に示す空燃比レベル40であり、所定の時間間隔とは図4に示す時間間隔41である。
異常検出精度を向上させるための空燃比制御の変更は、空燃比レベル40、時間間隔41それぞれが基準となる。この空燃比レベル40及び時間間隔41は通常エミッション増大やドライバビリティ悪化を極力抑制することなども考慮した値に設定されている。すなわち、空燃比レベル40を小さく、時間間隔41を短く設定することによって異常検出精度を犠牲にしていることから、このような場合に異常検出精度を向上させるためには空燃比レベル40をより大きく、時間間隔41をより長くすればよい。これにより、異常検出精度をさらに向上させたアクティブ診断を実行可能である。
図5は、本実施例に係る異常検出装置100Cが酸素センサ10の異常を検出する際に実行する制御をフローチャートで示す図である。なお、図5に示すフローチャートの制御を実行するのは、診断手段5Cが触媒30が劣化していると判定した場合のほうが、エミッション低減などの観点からより好適な実施例となるが、実施例1の図2に示すフローチャートのステップ11で触媒30が劣化してないと判定した場合に図5に示すフローチャートの制御を実行することも可能である。
図5に示すように、診断手段5Cは酸素センサ10の異常を検出するためにパッシブ診断を実行する(ステップ21)。診断手段5Cはパッシブ診断を実行して検出した酸素センサ10の出力信号が異常レベルAよりも小さいかどうか判定する(ステップ22)。検出した出力信号が異常レベルAよりも小さい場合には、すなわち異常レベルAよりも大きい負電圧である場合には診断手段5Cは酸素センサ10に異常あり、と診断する(ステップ23)。検出した出力信号が異常レベルA以上の場合には、診断手段5Cはアクティブ診断を実行する(ステップ24)。診断手段5Cは検出精度が高いアクティブ診断を実行して検出した出力信号が異常レベルAよりも小さいかどうか判定する(ステップ25)。検出した出力信号が異常レベルAよりも小さい場合には、診断手段5Cは酸素センサ10に異常あり、と診断する(ステップ23)。検出した出力信号が異常レベルA以上の場合には、診断手段5Cは出力信号が0Vよりも小さいかどうか判定する(ステップ26)。検出した出力信号が0V以上の場合には、診断手段5Cは酸素センサ10に異常なし、と診断する(ステップ27)。なお、実施例2で前述したように、ステップ27で範囲の上限を0Vよりも小さい値に設定することも可能である。
検出した出力信号が0Vよりも小さい場合には、診断手段5Cは図4で示したように空燃比制御を変更する(ステップ28)。続いて診断手段5Cは変更した空燃比制御を実行するアクティブ診断を実行し(ステップ29)、検出した出力信号が異常レベルAよりも小さいかどうか判定する(ステップ30)。検出した出力信号が異常レベルAよりも小さい場合には、診断手段5Cは酸素センサ10に異常あり、と診断する(ステップ23)。検出した出力信号が異常レベルA以上の場合には、診断手段5Cは酸素センサ10に異常なし、と診断する(ステップ27)。なお、ステップ21、22、23、24、25及び27は実施例2に係る異常検出装置100Bの診断手段5Bが、触媒30が劣化していると判定した後に実行する制御に相当する。この場合、ステップ25で診断手段5Bが検出した出力信号が異常レベルA以上であると判定したときには、診断手段5Bはステップ26の代わりにステップ27を実行する。以上により、より好適に異常を検出する酸素センサ10の異常検出装置100Cを実現可能である。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
本実施例に係る異常検出装置100A及び酸素センサ10の模式図である。 実施例1に係る異常検出装置100Aが酸素センサ10の異常を検出する際に実行する制御をフローチャートで示す図である。 酸素センサ10に欠損が生じている虞が高いものとして設定した負電圧の範囲を示す図である。 アクティブ診断で実行する空燃比制御を模式的に示す図である。 実施例3に係る異常検出装置100Cが酸素センサ10の異常を検出する際に実行する制御をフローチャートで示す図である。 一般的な酸素センサにおける検出素子部を示した図である。
符号の説明
1 CPU
2 双方向バス
3 ROM
4 RAM
5 診断手段
10 酸素センサ
11 検出素子
12 撥水フィルタ
13 シールド
14 大気孔
20 排気通路
30 触媒
40 空燃比レベル
41 時間間隔
50 ECU
100 異常検出装置

Claims (4)

  1. 第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、
    前記第2のガスは、内燃機関が所定の空燃比で混合気を燃焼させた際に排気する排気ガスであり、
    前記酸素センサを前記内燃機関に接続した排気通路において、該排気通路が備える触媒の下流側に配設し、
    前記内燃機関において燃料カットを行った後に、前記酸素センサの出力信号に基づき前記酸素センサの異常の有無を診断するパッシブ診断と、
    前記空燃比を理論空燃比よりも、所定のレベル及び所定の時間間隔でリーン、リッチに交互に変更する空燃比制御を実行した後に前記酸素センサの出力信号に基づき前記酸素センサの異常の有無を診断するアクティブ診断と
    を実行する診断手段を有し、
    前記診断手段は、前記触媒の劣化度合いに応じてパッシブ診断とアクティブ診断とを切り替えて実行することを特徴とする酸素センサの異常検出装置。
  2. 前記診断手段が前記触媒の劣化度合いを判定し、該触媒が劣化していると判定した場合にアクティブ診断の代わりにパッシブ診断を実行し、
    前記酸素センサに異常なし、と診断した場合にアクティブ診断を実行することを特徴とする請求項1記載の酸素センサの異常検出装置。
  3. 前記診断手段が前記触媒の劣化度合いを判定し、該触媒が劣化していると判定した場合にアクティブ診断の代わりにパッシブ診断を実行し、
    前記検出素子内外面に接触する気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転していることを示す出力信号を検出した場合において、該出力信号が所定のレベルを満たさないため前記酸素センサに異常なし、と診断した場合にアクティブ診断を実行することを特徴とする請求項2記載の酸素センサの異常検出装置。
  4. 前記診断手段が前記アクティブ診断を実行して、前記検出素子内外面に接触する気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転していることを示す出力信号を検出した場合において、
    該出力信号が前記所定のレベルを満たさない場合に、前記空燃比制御で制御される空燃比の前記所定のレベル及び前記所定の時間間隔を変更することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の酸素センサの異常検出装置。
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