JP2006291647A - 作業機械の干渉回避制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 油圧ショベル1において、バケット7の歯先が干渉回避範囲Fに入らないよう制御する干渉回避制御をPID制御を用いて行うにあたり、油圧シリンダの伸縮速度に差があった場合についても精度良く干渉回避ができるようにする。
【解決手段】 油圧シリンダの伸縮を制御するための駆動力を、バケット7の歯先位置と干渉回避位置とのデータ同士の差分による制御に、油圧シリンダの伸縮速度を考慮して演算した制御を付加することで、油圧シリンダの伸縮速度によらず精度の良い干渉回避制御ができるようにする。
【選択図】 図4
【解決手段】 油圧シリンダの伸縮を制御するための駆動力を、バケット7の歯先位置と干渉回避位置とのデータ同士の差分による制御に、油圧シリンダの伸縮速度を考慮して演算した制御を付加することで、油圧シリンダの伸縮速度によらず精度の良い干渉回避制御ができるようにする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、油圧ショベル等の作業機械の干渉回避制御装置の技術分野に属するものである。
一般に、この種作業機械、特に油圧ショベルにおいては、姿勢変化自在な複数の作業腕(ブーム、アーム等)を介して作業アタッチメント(バケット等)を連結すると共に、前記作業腕、作業アタッチメントを複数の油圧シリンダ等のアクチュエータによって姿勢変化するように構成している。そしてこの場合、前記作業アタッチメントが機械自体、あるいは周囲の障害物に干渉(衝突)しないよう干渉回避制御をするようにしたものがある(例えば特許文献1)。しかもこのものは、干渉回避制御をPID制御(微分積分制御)を用いて実行するようにしていた。
特開2000−144791号公報
ところで前記従来の干渉回避制御は、作業アタッチメントと干渉位置までの位置偏差を演算し、該位置偏差の大きさによって作業アタッチメントの作動力を決定していたため、作業アタッチメントが高速で作動している場合と低速で作動している場合とでは、干渉回避位置で停止する精度に違いがあった。
しかも干渉回避制御にPID制御を用いた場合、干渉回避位置に近づいたときには速度成分も考慮されるため、作動の状態に関係なく干渉回避位置のぎりぎりの位置まで作業アタッチメントを近づけることができるという利点が有るが、作業アタッチメントが干渉回避位置から大きく離れている場合もPID制御していたため、作業アタッチメントの作動速度とレバー操作量とが相関しない場合が出現し、違和感のある操作になってしまうという問題があり、これらが本発明が解決すべき課題となる。
しかも干渉回避制御にPID制御を用いた場合、干渉回避位置に近づいたときには速度成分も考慮されるため、作動の状態に関係なく干渉回避位置のぎりぎりの位置まで作業アタッチメントを近づけることができるという利点が有るが、作業アタッチメントが干渉回避位置から大きく離れている場合もPID制御していたため、作業アタッチメントの作動速度とレバー操作量とが相関しない場合が出現し、違和感のある操作になってしまうという問題があり、これらが本発明が解決すべき課題となる。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、操作具操作に基づく圧油供給により作動する油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエータ作動に基づいて作動する作業腕と、作動腕に取付けられている作業アタッチメントとを備えた作業機械に、前記作業アタッチメントが予め設定される干渉回避領域に入ることを回避する干渉回避制御装置を設けるにあたり、該干渉回避制御装置には、操作具の操作量に対応して設定される圧油供給流量を出力する設定圧油流量出力手段と、油圧アクチュエータの作動状態を検出する作動状態検出手段と、該検出された作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分を演算する差分演算手段と、該差分演算手段で演算された差分のデータと設定圧油流量出力手段から出力される圧油供給流量のデータとに基づいて油圧アクチュエータに対する目標流量を演算する目標流量演算手段と、前記検出された作動状態のデータから油圧アクチュエータの変化速度を演算する変化速度演算手段と、該変化速度演算手段によって演算された油圧アクチュエータの変化速度から該油圧アクチュエータに実際に供給する実圧油供給流量を演算する実圧油供給流量演算手段と、前記目標流量演算手段で演算された目標流量と実圧油供給流量演算手段で演算された実圧油供給流量との差分から流量誤差を演算する流量誤差演算手段と、該流量誤差演算手段で演算された誤差流量に基づいてPID制御を実行する場合の出力流量を演算するPID制御手段と、該PID制御手段で演算された出力流量を油圧アクチュエータに出力するアクチュエータ制御指令出力手段とを備えて構成したことを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データの大きさから、PID制御を実行するか実行しないかのゲインスケジューラーを決定するゲインスケジュール決定手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の何れかにおいて、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データからPID制御に反映するための反映量を演算する反映量演算手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一つにおいて、作業腕は、作業機械に上下方向揺動自在に設けられるリヤブームと、該リヤブームの先端部に左右方向オフセット作動自在に設けられるフロントブームと、該フロントブームの先端部に上下方向揺動自在に設けられるアームとで構成されていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データの大きさから、PID制御を実行するか実行しないかのゲインスケジューラーを決定するゲインスケジュール決定手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2の何れかにおいて、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データからPID制御に反映するための反映量を演算する反映量演算手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか一つにおいて、作業腕は、作業機械に上下方向揺動自在に設けられるリヤブームと、該リヤブームの先端部に左右方向オフセット作動自在に設けられるフロントブームと、該フロントブームの先端部に上下方向揺動自在に設けられるアームとで構成されていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置である。
請求項1の発明とすることにより、作業アタッチメントの干渉回避制御をPID制御を用いて実行するものでありながら、油圧アクチュエータに出力される出力流量は、該油圧アクチュエータの作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分に基づくものだけでなく、油圧アクチュエータの作動速度を考慮して演算されることになり、この結果、干渉回避位置に近づく場合の作動速度に高低差があっても、干渉回避位置に入り込んだりすることなく精度の良い干渉回避ができることになる。
請求項2の発明とすることにより、油圧アクチュエータの作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分データが大きい場合に、PID制御を非実行にして操作具操作の操作量に対応した制御ができることになって、操作量とのあいだで違和感の無い作動ができることになる。
請求項3の発明とすることにより、油圧アクチュエータの作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分データの大きさに反映して一部が制限されたPID制御が実行できることになって、より操作性の優れたものとなる。
請求項4の発明とすることにより、オフセット式の作業腕についても確実な干渉回避ができることになる。
請求項2の発明とすることにより、油圧アクチュエータの作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分データが大きい場合に、PID制御を非実行にして操作具操作の操作量に対応した制御ができることになって、操作量とのあいだで違和感の無い作動ができることになる。
請求項3の発明とすることにより、油圧アクチュエータの作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分データの大きさに反映して一部が制限されたPID制御が実行できることになって、より操作性の優れたものとなる。
請求項4の発明とすることにより、オフセット式の作業腕についても確実な干渉回避ができることになる。
次に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図中、1は油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は下部走行体2に上部旋回体3が旋回自在に設けられ、該上部旋回体3に上下揺動自在に軸支されたリヤブーム4の先端にフロントブーム5が左右にオフセット作動自在に設けられ、該フロントブーム5aにアーム6が上下方向揺動自在に軸支されて本発明の作業腕を構成しているが、該アーム6の先端にバケット7(本発明の「作業アタッチメント」に相当する)が上下方向揺動自在に軸支されている。そしてバケット7は、各ブーム4、5、アーム6、バケット7をそれぞれ作動させる油圧シリンダ8、9、10、11(これらシリンダ8、9、10、11が本発明の「油圧アクチュエータ」に相当する)の伸縮作動によって自在な位置変位をするようになっていることは何れも従来通りである。
前記各油圧シリンダ8〜11は何れも同様の伸縮制御をするものであるから、アーム用油圧シリンダ10を代表例としてその油圧制御回路図を図3に示す。図3において、12はメインポンプ、13はパイロット油圧源、14は油タンク、15はコントロールバルブ、16A、16Bは伸長側、縮小側のパイロットバルブ、17A、17Bは伸長側、縮小側の切換弁、18A、18Bは伸長側、縮小側の電磁比例減圧弁、19A、19Bは伸長側、縮小側の圧力センサ、20はアーム用操作具であって、上記コントロールバルブ15は、伸長側パイロットポート15aおよび縮小側パイロットポート15bを備えたパイロット操作式の三位置切換弁から構成されている。
そして前記コントロールバルブ15は、両パイロットポート15a、15bにパイロット圧油が供給されていない状態では、アーム用シリンダ10への圧油供給を停止する中立位置Nに位置しているが、伸長側パイロットポート15aにパイロット圧油が供給されることで、アーム用シリンダ10の伸長側油室に圧油を供給する伸長側位置Xに切換り、また縮小側パイロットポート15bにパイロット圧油が供給されることで、アーム用シリンダ10の縮小側油室に圧油を供給する縮小側位置Yに切換わる構成となっている。
また、伸長側、縮小側のパイロットバルブ16A、16B、切換弁17A、17B、電磁比例減圧弁18A、18B、圧力センサ19A、19Bは、前記コントロールバルブ15の伸長側、縮小側のパイロットポート15a、15bにパイロット圧油を供給するための伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられるが、同様のものであるため、伸長側のものについて説明すると、まず伸長側パイロットバルブ16Aは、操作具20をアーム伸長側に操作することにより、該操作量に対応する圧力のパイロット圧油が出力ポート16aから出力される構成となっている。
さらに、伸長側切換弁17Aは、前記伸長側パイロットバルブ16Aの二次側に配設される五ポート二位置切換弁であって、第一ポート17aは油タンク14に、第二ポート17bは前記伸長側パイロットバルブ16Aの出力ポート16aに、第三ポート17cはパイロット油圧源13に、第四ポート17dは後述する伸長側電磁比例減圧弁18Aの第一ポート18aに、第五ポート17eは伸長側電磁比例減圧弁18Aの第二ポート18bにそれぞれ接続されている。
またこの伸長側切換弁17Aには、パイロットポート17fが設けられているが、該パイロットポート17fは、前記伸長側パイロットバルブ出力ポート16aと伸長側切換弁第二ポート17bとを連結するパイロット油路に接続されていて、伸長側パイロットバルブ16Aからパイロット圧油が出力されることに伴いパイロットポート17fにもパイロット圧油が供給されるようになっている。
そして伸長側切換弁17Aは、パイロットポート17fにパイロット圧油が供給されていない状態では、弾機17gの付勢力により、第一ポート17aが閉じ、第二ポート17bと第四ポート17dとを連通する弁路が開き、かつ第三ポート17cと第五ポート17eとを連通する弁路が開く第一位置Xに位置していて、パイロット油圧源13からのパイロット圧油を伸長側電磁比例減圧弁第二ポート18bに供給すると共に、伸長側電磁比例減圧弁第一ポート18aからの油を伸長側パイロットバルブ16Aを介して油タンク14に排出できるようになっている。
またこの伸長側切換弁17Aには、パイロットポート17fが設けられているが、該パイロットポート17fは、前記伸長側パイロットバルブ出力ポート16aと伸長側切換弁第二ポート17bとを連結するパイロット油路に接続されていて、伸長側パイロットバルブ16Aからパイロット圧油が出力されることに伴いパイロットポート17fにもパイロット圧油が供給されるようになっている。
そして伸長側切換弁17Aは、パイロットポート17fにパイロット圧油が供給されていない状態では、弾機17gの付勢力により、第一ポート17aが閉じ、第二ポート17bと第四ポート17dとを連通する弁路が開き、かつ第三ポート17cと第五ポート17eとを連通する弁路が開く第一位置Xに位置していて、パイロット油圧源13からのパイロット圧油を伸長側電磁比例減圧弁第二ポート18bに供給すると共に、伸長側電磁比例減圧弁第一ポート18aからの油を伸長側パイロットバルブ16Aを介して油タンク14に排出できるようになっている。
一方、パイロットポート17fにパイロット圧油が供給された場合には、第三ポート17cが閉じ、第一ポート17aと第四ポート17dとを連通する弁路が開き、かつ第二ポート17bと第五ポート17eとを連通する弁路が開く第二位置Yに切換って、パイロットバルブ出力ポート16aからのパイロット圧油を伸長側電磁比例減圧弁第二ポート18bに供給すると共に、伸長側電磁比例弁圧弁第一ポート18aからの油を油タンク14に排出できるようになっている。
また、伸長側電磁比例減圧弁18Aは、前記伸長側切換弁17Aとコントロールバルブ伸長側パイロットポート15aとのあいだに配設されるが、第一〜第三ポート18a、18b、18c、およびソレノイド18dを備えており、第一ポート18aは前記伸長側切換弁第四ポート17dに、第二ポート18bは伸長側切換弁第五ポート17eに、第三ポート18cはコントロールバルブ伸長側パイロットポート15aにそれぞれ接続されている。
そしてこの伸長側電磁比例減圧弁18Aは、ソレノイド18dが励磁していない状態では、第一ポート18aと第三ポート18cとを連通する弁路を開き、かつ第二ポート18bを閉じているが、後述する制御部21からの作動指令に基づいてソレノイド18dが励磁することにより、第二ポート18bと第三ポート18cとを連通する出力用弁路を開くように構成されている。そして該出力用弁路が開くことにより、第一位置Xの伸長側切換弁17Aを経由したパイロット油圧源13からのパイロット圧油、または第二位置Yの伸長側切換弁17Aを経由した伸長側パイロットバルブ16Aからのパイロット圧油をコントロールバルブ伸長側パイロットポート15aに出力するようになっているが、該出力圧力は、制御部21からソレノイド18dの駆動回路に出力される制御指令に対応して増減するようになっている。
そしてこの伸長側電磁比例減圧弁18Aは、ソレノイド18dが励磁していない状態では、第一ポート18aと第三ポート18cとを連通する弁路を開き、かつ第二ポート18bを閉じているが、後述する制御部21からの作動指令に基づいてソレノイド18dが励磁することにより、第二ポート18bと第三ポート18cとを連通する出力用弁路を開くように構成されている。そして該出力用弁路が開くことにより、第一位置Xの伸長側切換弁17Aを経由したパイロット油圧源13からのパイロット圧油、または第二位置Yの伸長側切換弁17Aを経由した伸長側パイロットバルブ16Aからのパイロット圧油をコントロールバルブ伸長側パイロットポート15aに出力するようになっているが、該出力圧力は、制御部21からソレノイド18dの駆動回路に出力される制御指令に対応して増減するようになっている。
さらに、伸長側圧力センサ19Aは、前記伸長側パイロットバルブ16Aから出力されるパイロット圧油の圧力を検出するものであって、該伸長側圧力センサ19Aの検出信号は、前記制御部21に入力されるようになっている。
一方、前記制御部21は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであるが、該制御部21には、リアブーム4先端の上部旋回体3に対する上下相対位置(相対角度でもよい)を検出するためのリアブーム用油圧シリンダ長検出センサ22R、フロントブーム5先端のリアブーム4に対する左右オフセット相対位置(相対角度でもよい)を検出するためのフロントブーム用シリンダ(オフセット用シリンダ)長検出センサ22F、アーム6先端のフロントブーム5に対する上下相対位置(相対角度でもよい)を検出するためのアーム用油圧シリンダ長検出センサ23、バケット7歯先のアーム6に対する上下相対位置(相対角度でも良い)を検出するためのバケット用油圧シリンダ長検出センサ24(これらシリンダ長検出センサ22R、22F、23、24が本発明の「作業状態検出手段」に相当する。)からの検出信号が入力するようになっている。さらに制御部21には、前述したアーム用シリンダ6の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられた伸長側、縮小側の圧力センサ19A、19B、同様にしてリヤブーム用シリンダ8の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられる伸長側、縮小側の圧力センサ25A、25B、フロントブーム用シリンダ9の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられる伸長側、縮小側の圧力センサ26A、26B、バケット用シリンダ11の伸縮側、縮小側の圧力検知センサ11A、11B等の各種センサからの検出信号、さらには図示しない各種スイッチ類からの信号が入力するようになっている。そして制御部21は、これら入力信号に基づいて後述する各種設定器、演算器、選択器等により設定、演算、選択等を行い、そして前述したアーム用シリンダ10の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられた伸長側、縮小側の電磁比例減圧弁18A、18B、同様にして設定されるリアブーム用シリンダ8の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられる伸長側、縮小側の電磁比例減圧弁27A、27B、フロントブーム用シリンダ9の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられる伸長側、縮小側の電磁比例減圧弁28A、28B、バケット用シリンダ11の伸長側、縮小側のパイロット油路にそれぞれ設けられる伸長側、縮小側の電磁比例減圧弁11A、11B等の各種電磁弁に対し制御指令を出力するように構成されている。
次に、前記制御部21に設けられる各種設定器、演算器、選択器等について図4のブロック回路図に基づいて説明すると、29はオペレータが操作具20を操作したことに伴う操作指令信号出力手段(本発明の「設定油圧流量出力手段」に相当する)であって、該操作指令信号出力手段29は、前記操作具20の操作量に基づいて供給されるであろうと予め設定されている設定供給流量を操作指令信号として出力するようになっている。
30は予め設定されている干渉回避位置データ出力手段であって、該設定干渉回避位置データ出力手段30は、前記各油圧シリンダ8、9、10、11の伸縮長さから演算されるバケット7の歯先位置のうちの干渉回避位置、通常は図1で引き出し符号Hとして示すように、バケット7の歯先がこれ以上進入してはならない範囲、つまり干渉回避範囲(領域)Hとして立体的に設定されるもので、出力される干渉回避位置データは、各油圧シリンダ8、9、10、11のシリンダ長データとしてそれぞれ出力するものである。
31は前記干渉回避位置データ出力手段から出力される干渉回避位置データと、各油圧シリンダ8、9、10、11と現在の各シリンダ長検出センサ22R、22F、23、24の検出データとの差分のデータを演算する差分演算手段、32は該差分演算手段31で演算された差分データの大きさが小さいほどPID制御を実行する割合、つまり差分データをPID制御に反映する反映量(反映割合)を0から1までの数値に調整した調整ゲインu(1)を演算する反映量演算手段32である。
また、33は反映量換算手段32によって演算されたPID調整ゲインと操作指令信号出力手段29から出力された予測供給流量とを乗じて各対応する油圧シリンダ8、9、10、11に対する目標流量を演算する目標流量演算手段、34は各対応するシリンダ長検出センサ22R、22F、23、24のセンサ値から各対応するシリンダの伸縮速度を演算するシリンダ速度演算手段(本発明の「変化速度演算手段」に相当する)、35は該演算された各対応するシリンダ伸縮速度から各油圧シリンダ8、9、10、11への実際の圧油供給流量、つまり実圧油供給流量を演算する実圧油供給流量演算手段である。
36は反映量演算手段32によって演算されたPID制御反映量調整ゲインu(1)を1から差し引く演算(1−u(1))をして、演算値が予め設定される設定値よりも大きい、つまり前記干渉回避位置データに基づく各シリンダ長データ値と、シリンダ長検出センサ22R、22F、23、24のセンサ値に基づく実シリンダー長値との差分が予め設定される設定差分よりも大きいときは、PID制御を実行しないようPID制御のゲインスケジューラーを決定するゲインスケジュール決定手段、37は目標流量演算手段33で演算された目標流量と、実圧油供給流量演算手段35で演算された実圧油供給流量との差分を演算し、該演算された差分から流量誤差を演算する流量誤差演算手段、38はゲインスケジュール決定手段36で演算されたゲインスケジュールと、流量誤差演算手段37で演算された流量誤差とを乗じてゲインスケジュール後の流量誤差を演算するスケジュール後流量誤差演算手段である。
39は目標流量演算手段33で演算された目標流量からPID制御を実行しない非実行分の出力流量を微調整した出力流量を演算する非実行分流量演算手段、40はPID制御を実行する分の出力流量を演算するPID制御手段、41は非実行分流量演算手段39で演算されたPID制御非実行分の出力流量と、PID制御手段40で演算されたPID制御実行分の出力流量とを加算して各対応する油圧シリンダに、PID制御非実行領域、実行領域での出力流量を演算して各対応する油圧シリンダーに制御指令を出力するシリンダ制御指令出力手段(本発明の「アクチュエータ制御指令出力手段」に相当する)である。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、干渉回避制御は、各油圧シリンダ8、9、10、11のシリンダー長検出値に基づいて演算されるバケット7の歯先位置が干渉回避位置Hから離れていて、ゲインスケジュール決定手段36でPID制御を実行する必要がないPID制御非実行領域にあると判断された場合、各油圧シリンダ8、9、10、11には、操作具20の操作量に基づいて操作指令信号出力手段29から出力された予測供給流量に基づいて非実行分流量演算手段39で演算されたPID制御非実行分の出力流量がシリンダ制御指令出力手段41から出力されることになり、この結果、操作具20の操作量に対応したシリンダ作動が実行されることになって、違和感の無いバケット作動が実行される。
これに対し、バケット7の歯先が干渉回避位置Hに近づき、ゲインスケジュール決定手段36でPID制御を実行する必要があると判断された場合に、PID制御が実行されることになるが、該PID制御は、差分演算手段31で演算される現在のバケット7の歯先位置(油圧シリンダ8、9、10、11のシリンダー長検出値から演算される)と干渉回避位置データとの差分となる位置偏差で駆動力を決定するのではなく、さらにシリンダ速度演算手段34で演算された各油圧シリンダ8、9、10、11の伸縮速度、つまりバケット7の歯先が干渉回避位置Hに近づく速度も考慮して駆動力が決定されることになり、この結果、バケット7の歯先が干渉回避位置Hに到達したときの停止あるいは回避制御が、移動速度の高低速にかかわりなく一定となって精度の良い干渉回避制御がなされることになる。
しかもこのものでは、前記PID制御が実行される場合に、差分演算手段31で演算された干渉回避位置データとシリンダ長検出値との差分について、反映量調整手段32によってPID制御をする場合にどれだけ反映するかの反映量が演算されてのPID制御となるため、PID制御非実行領域から実行領域に入ったとたんに100%のPID制御状態となってしまうことが無く、前記演算された反映量に基づいたPID制御となるため、干渉回避領域Hに近づくほどPID制御分を多くした混合制御ができることになってさらなる操作性の改善ができることになる。
尚、本発明はオフセット式の油圧ショベルに限定されるものでなく、フロント、リヤブームが一体になったものにも実施できるものである。そしてこの場合には、機体本体への干渉の問題は無いが、作業現場周辺の建物や電柱、電線、あるいは埋設物等の各種の障害物への衝突を回避する制御としても実行することができる。また、干渉回避をするため対象となる作業アタッチメント部位としては、バケットの歯部に限定されず、アーム先端位置等、必要において適宜の位置に設定できるものである。
1 油圧ショベル(作業機械)
7 バケット(作業アタッチメント)
20 操作具
29 操作指令信号出力手段(設定油圧流量出力手段)
31 差分演算手段
32 反映量演算手段
33 目標流量演算手段
34 シリンダ速度演算手段(変化速度演算手段)
35 実圧油供給流量演算手段
36 ゲインスケジュール決定手段
37 流量誤差演算手段
39 非実行分流量演算手段
40 PID制御手段
41 シリンダ制御指令出力手段(アクチュエータ制御指令出力手段)
7 バケット(作業アタッチメント)
20 操作具
29 操作指令信号出力手段(設定油圧流量出力手段)
31 差分演算手段
32 反映量演算手段
33 目標流量演算手段
34 シリンダ速度演算手段(変化速度演算手段)
35 実圧油供給流量演算手段
36 ゲインスケジュール決定手段
37 流量誤差演算手段
39 非実行分流量演算手段
40 PID制御手段
41 シリンダ制御指令出力手段(アクチュエータ制御指令出力手段)
Claims (4)
- 操作具操作に基づく圧油供給により作動する油圧アクチュエータと、該油圧アクチュエータ作動に基づいて作動する作業腕と、該作動腕に取付けられている作業アタッチメントとを備えた作業機械に、前記作業アタッチメントが予め設定される干渉回避領域に入ることを回避する干渉回避制御装置を設けるにあたり、該干渉回避制御装置には、
操作具の操作量に対応して設定される圧油供給流量を出力する設定圧油流量出力手段と、
油圧アクチュエータの作動状態を検出する作動状態検出手段と、
該検出された作動状態のデータと予め設定される干渉回避位置のデータとの差分を演算する差分演算手段と、
該差分演算手段で演算された差分のデータと設定圧油流量出力手段から出力される圧油供給流量のデータとに基づいて油圧アクチュエータに対する目標流量を演算する目標流量演算手段と、
前記検出された作動状態のデータから油圧アクチュエータの変化速度を演算する変化速度演算手段と、
該変化速度演算手段によって演算された油圧アクチュエータの変化速度から該油圧アクチュエータに実際に供給する実圧油供給流量を演算する実圧油供給流量演算手段と、
前記目標流量演算手段で演算された目標流量と実圧油供給流量演算手段で演算された実圧油供給流量との差分から流量誤差を演算する流量誤差演算手段と、
該流量誤差演算手段で演算された誤差流量に基づいてPID制御を実行する場合の出力流量を演算するPID制御手段と、
該PID制御手段で演算された出力流量を油圧アクチュエータに出力するアクチュエータ制御指令出力手段とを備えて構成したことを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置。 - 請求項1において、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データの大きさから、PID制御を実行するか実行しないかのゲインスケジューラーを決定するゲインスケジュール決定手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置。
- 請求項1または2の何れかにおいて、干渉回避制御装置には、差分演算手段で演算される作動状態のデータと干渉回避位置のデータとの差分データからPID制御に反映するための反映量を演算する反映量演算手段が設けられていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置。
- 請求項1乃至3の何れか一つにおいて、作業腕は、作業機械に上下方向揺動自在に設けられるリヤブームと、該リヤブームの先端部に左右方向オフセット作動自在に設けられるフロントブームと、該フロントブームの先端部に上下方向揺動自在に設けられるアームとで構成されていることを特徴とする作業機械の干渉回避制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005116823A JP2006291647A (ja) | 2005-04-14 | 2005-04-14 | 作業機械の干渉回避制御装置 |
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JP2005116823A JP2006291647A (ja) | 2005-04-14 | 2005-04-14 | 作業機械の干渉回避制御装置 |
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ID=37412497
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JP (1) | JP2006291647A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102312462A (zh) * | 2011-03-15 | 2012-01-11 | 陈海波 | 一种装载机动态负荷传感控制系统 |
JP2017008501A (ja) * | 2015-06-17 | 2017-01-12 | 日立建機株式会社 | 作業機械 |
JP2017179929A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | 日立建機株式会社 | 作業機械の駆動制御装置 |
JP2019143474A (ja) * | 2019-05-07 | 2019-08-29 | 住友重機械工業株式会社 | ショベル |
-
2005
- 2005-04-14 JP JP2005116823A patent/JP2006291647A/ja not_active Withdrawn
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