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JP2006220466A - 自己混合型のレーザドップラ速度計 - Google Patents

自己混合型のレーザドップラ速度計 Download PDF

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JP2006220466A
JP2006220466A JP2005032465A JP2005032465A JP2006220466A JP 2006220466 A JP2006220466 A JP 2006220466A JP 2005032465 A JP2005032465 A JP 2005032465A JP 2005032465 A JP2005032465 A JP 2005032465A JP 2006220466 A JP2006220466 A JP 2006220466A
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Osamu Mikami
修 三上
Koji Nagata
浩司 永田
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Tokai University
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Abstract

【課題】 従来のレーザドップラ速度計が有していた不都合を改善し、複雑な光学系を必要とせず、また、センサヘッド部分も小さく、全体として小型化が可能な自己混合型レーザ速度計を提供する。
を提供する。
【解決手段】 レーザ光を運動中の対象物Mに対して異なる方向から照射すると共に、対象物Mによって散乱されたレーザ光を再び光源に導いて光源が発するレーザ光と対象物Mによって散乱されたレーザ光と混合し、混合したレーザ光に干渉として現れるドップラシフト周波数から対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計1において、レーザ光を伝搬する光ファイバ13の一端に互いに平行でない2つの平面A1、A2を形成することにより各平面A1、A2をそれぞれ出射端面とする出射手段を備え、これによりレーザ光を出射端面から異なる方向へ出射可能に構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザ光のドップラ効果を利用して対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計に関し、さらに詳しくは、光源から発せられるレーザ光を出射手段により互いに異なる方向に進む2つのレーザ光に分けて出射すると共に、2つのレーザ光を運動中の対象物に対してそれぞれ異なる角度から照射し、対象物によって散乱されたレーザ光を出射手段を介して光源側に導き、光源が発するレーザ光と対象物によって散乱されたレーザ光と混合し、混合したレーザ光に干渉として現れるドップラシフト周波数から対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計に関する。
移動や回転等の運動をしている対象物にレーザ光を照射し、散乱されたレーザ光によって現れるドップラ効果を検出することにより、対象物の移動速度や回転速度を検出するレーザドップラ速度計が非接触型の簡便な速度計として使用されている。レーザドップラ速度計には、対象物によって散乱されたレーザ光を光源側に導き、光源が発するレーザ光と混合し、混合したレーザ光に干渉として現れるドップラシフト周波数から対象物の速度を求める自己混合型のものがある。
自己混合型のレーザドップラ速度計は、光源と検出器を離して配置する必要がないことから構成が簡素になり、小型化にも適している。
しかしながら、これまでの自己混合型のレーザドップラ速度計にあっては、速度を正しく測定するためにレーザ光と速度を測定すべき対象物とがなす角度を予め正確に求めておく必要があった。また、レーザ光と測定対象物とがなす角度が90°である場合はドップラ効果が得られず、速度計測を行うことができなかった。
そこで、予め相対的な角度Δθを設定した2つのレーザ光を用いることにより入射角度を限定することなく2つのドップラシフト周波数と速度の関係式から速度計測を行うことが可能となる点に着目し、本発明者の一人は、光源からのレーザ光を分割し、分割した2つのレーザ光を異なる方向から対象物に照射する自己混合型のレーザドップラ速度計を提案した(特開平10−260254号公報参照)。
この自己混合型のレーザドップラ速度計は、対象物に対する向きを調整する必要がなく、また、レーザ光の照射方向と対象物の移動方向のなす角が90°であっても速度Vを計測することができ、利用範囲の幅が広いという利点を有している。
しかしながら、ハーフミラー及びミラーという3つの光学部材を用いていることから構成が複雑であり、小型化に限界があること、使用するミラーの相対角度の設定に誤差があるとその誤差がそのまま速度Vの誤差となって現れること等の点も指摘されていた。
そのため、本発明者の一人は、さらに改良を行い、光導波路の途中に分岐部を有する光導波路素子を設け、光源が発したレーザ光をY字状の分岐部によって2つに分割し、分割されたレーザ光をそれぞれ異なる角度から対象物に照射すると共に、対象物によって散乱されたレーザ光を光源側に導くことにより光源が発するレーザ光と対象物によって散乱されたレーザ光との干渉に基づいて対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計を提案した(特開2002−350544号公報、「2ビーム照射法を用いた自己混合型半導体レーザ速度計」東海大学紀要電子情報学部 Vol.2,No1,2002,pp.71-76参照)。
特開平10−260254号公報 特開2002−350544号公報 「2ビーム照射法を用いた自己混合型半導体レーザ速度計」東海大学紀要電子情報学部 Vol.2,No1,2002,pp.71-76
しかしながら、前述のような導波路の途中にY字分岐構造を有する光導波路を使用した自己混合型のレーザドップラ速度計は、2本のレーザ光に相対角度Δθを持たせるための工夫が必要であった。また、導波路部を曲げると光伝搬損失が大きくなることから導波路における損失を減らすためにY分岐後の導波路をなるべく直線状にする必要がある。しかしながらY分岐後の導波路を直線状にしてしまうと出射されるレーザ光が平行に出射されることになるので新たにレンズをおいて2本のレーザ光に相対角度Δθを持たせる必要が生じる等が必要であった。そのため、従来のレーザドップラ速度計はこの点で簡易性に限界があった。
そこで、本発明は、上記した従来の自己混合型のレーザドップラ速度計が有していた不都合を改善し、複雑な光学系を必要とせず、また、センサヘッド部分も小さく、全体として小型化が可能な自己混合型のレーザ速度計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、光源から発せられるレーザ光を出射手段により互いに異なる方向に進む2つのレーザ光に分けて出射すると共に、2つのレーザ光を運動中の対象物に対してそれぞれ異なる角度から照射し、対象物によって散乱されたレーザ光を出射手段を介して光源側に導き、光源が発するレーザ光と対象物によって散乱されたレーザ光と混合し、混合したレーザ光に干渉として現れるドップラシフト周波数から対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計において、出射手段は、光ファイバから形成されると共に、その一端にはレーザ光が出射される出射端面であって、互いに平行でない2つの平面により形成される出射端面を備えていることを特徴とする。
本発明に係る自己混合型のレーザドップラ速度計は、レーザ光を伝搬する光ファイバの先端に出射端面を互いに平行でない平面で形成することによって一つのレーザ光を相対的な角度Δθを有する2つのレーザ光に分岐してそれぞれ異なる角度で対象物に照射する。そして、対象物によって散乱されたレーザ光を光ファイバの先端に形成された平面から導入して光源側に導くことにより光源が発するレーザ光と対象物によって散乱されたレーザ光との干渉に基づく2つのドップラシフト周波数と速度の関係から対象物の速度の計測を行うことをその特徴としている。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の自己混合型のレーザドップラ速度計において、出射手段の出射端面は、光ファイバの一端をV溝形状とすることにより形成されてなることを特徴とする。
レーザ光を伝搬する光ファイバの先端を光ファイバの端面に対して垂直な方向からV字状の溝を形成すると光ファイバの端部には互いに平行でない2つの平面が形成される。これにより、光ファイバを伝搬してきたレーザ光は2つの平面を透過する際に屈折しながらそれぞれ出射されるので互いに異なる方向に進む2つの透過光が発生する。そして、2つのレーザ光の相対角度ΔθはV字状の溝の角度φ及び光ファイバを形成するコア及びクラッドの屈折率によって決定される。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の自己混合型のレーザドップラ速度計において、出射手段の出射端面は、光ファイバの一端を先端に至るに従って幅が狭くなる楔形状とすることにより形成されてなることを特徴とする。
レーザ光を伝搬する光ファイバの先端を光ファイバの端面中心から光ファイバの対向する側面に向かってそれぞれカットして先端をΛ字状をした楔状に形成することによっても光ファイバの端部に互いに平行でない2つの平面を形成させることができる。これにより、光ファイバを伝搬してきたレーザ光は2つの平面を透過する際に屈折しながらそれぞれ出射されるので互いに異なる方向に進む2つの透過光が発生する。そして、V字状の溝とした場合と同様に、2つのレーザ光の相対角度ΔθはΛ字状を形成する2つの平面のなす角度φ及び光ファイバを形成するコア及びクラッドの屈折率によって決定される。尚、この場合におけるΔφは、楔状に形成された光ファイバの頂角をいう。
本発明に係る自己混合型のレーザドップラ速度計によれば、レーザ光を伝搬する光ファイバの一端に互いに平行でない2つの平面を形成することしたので、ミラーやレンズ、光導波路等の複雑な光学系を必要とすることなく、しかもセンサヘッド部分も小さくすることができるので全体として従来よりもはるかに小型化が可能な自己混合型レーザドップラ速度計を提供すること可能となるという効果を有する。
また、本発明に係る自己混合型レーザドップラ速度計によれば、光ファイバの一端を先端に至るに従って幅が広く開口したV溝状とすることにより、また、光ファイバの一端を先端に至るに従って幅が狭くなるような楔形状とすることにより互いに平行でない2つの平面を形成することしたので、仮に外部からの衝撃を受けたとしても2つの平面のなす角度φが変化することがないので2つのレーザ光の相対角度Δθが変化することがない。そのため、従来の自己混合型のレーザドップラ速度計のように、これまで測定のたびごとに行っていた照射角度の誤差測定も不要となることから測定時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
本発明に係る自己混合型のレーザドップラ速度計について図面を参照しつつ以下詳細に説明する。図1は本発明に係る自己混合型のレーザドップラ速度計における一実施形態の光学系の概要を示す構成図、図2は図1に示す光学系の平面断面図である。
図1に示された自己混合型のレーザドップラ速度計1は、概略として、レーザ光を発する光源であるレーザダイオード(LD)11と、光信号を電気信号に変換するフォトダイオード(PD)12と、速度を測定すべき対象である対象物Mに対しレーザ光を照射する出射手段である光ファイバ13を備えて構成されている。そして、LD11及びPD12は、図示しない回路基板上に配設されると共に、光ファイバ13の一方側の端面はLD11に隣接するようにして配置されている。これにより、LD11から発射されたレーザ光は光ファイバ13の端面から入射され、光ファイバ13のコア13aとクラッド13bの屈折率の差により全反射を繰り返しながら先端部側に向かって伝搬されるようになっている。
出射手段である光ファイバ13は、図3に最も良く示されているように、出射側(図3における右側)の先端部に互いに平行でない2つの平面A1、A2が形成されている。具体的には、光ファイバ13の端部が光ファイバ13の先端に至るに従って次第に幅広く開口したいわゆるV溝状に形成されている。すなわち、光ファイバ13の先端部に光ファイバ13の端面に対して垂直な方向からV字状の溝を形成することにより光ファイバ13の先端部に互いに平行でない2つの平面A1、A2が形成されている。これにより、図4に示すように、光源であるLD11から発射され、光ファイバ13を伝搬してきたレーザ光は、2つの平面A1、A2をそれぞれ透過して出射され、互いに異なる方向に進む。このとき、レーザ光は平面A1、A2を透過する際に屈折率が1より大きいコア側から屈折率がそれよりも小さい空気中を進むことになるのでスネルの法則により2つのレーザ光は互いに交差することなく離れる方向に進んでいく。従って、この場合はいわゆる発散型となる。そして、2つのレーザ光の相対角度Δθは、2つの平面A1、A2とがなす角、すなわち、V字状の溝の角度φによって決定される。
出射手段である光ファイバ13は、それを構成する素材等については特に限定されるものではなく、例えば、コアとクラッドが石英ガラスで構成された石英ガラス系光ファイバ、石英のコアとプラスチックのクラッドで構成されたポリマークラッド光ファイバファイバ(PCF)、P−MMAのコアとフッ素樹脂のクラッドで構成されたプラスチック光ファイバファイバ(POF)等を広く採用することが可能である。また、光ファイバ13の端面をファイバカッタやダイヤモンドブレード等によりV字又はΛ字状にカットすることができる。カットした端面はファイバカッタのように表面を滑らかな切断面が得られるような場合には特に研磨等を行わなくてもよく、もちろん研磨して端面を平面に仕上げてもよい。
光ファイバ13の端面に形成するV字状の切込みの角度は、例えば、コアの屈折率1.459に対してクラッドの屈折率が1.445の光ファイバの場合、光ファイバ13の軸に対し45°、すなわち、溝の角度φが90°となるように形成すると、2本の透過光同士の相対角度Δθは約60°となり、2本の透過光は間隔を広げながら進んで行く。尚、溝の角度φは、2本の透過光が出射され相対角度Δθを有する角度なら90°でなくても良く、例えば、溝の角度φが78°<φ<180°であれば、相対角度Δθは0°<Δθ<180°を生じさせることができる。尚、光ファイバ13のコア及びクラッドの屈折率の他の例としては、コアの屈折率1.489に対してクラッドの屈折率1.471等がある。
このようにして形成された光ファイバ13の2つの平面A1、A2からそれぞれ運動中の対象物Mにレーザ光を照射すると、対象物Mによって散乱されたレーザ光は2つの平面A1、A2から入射される。そして、光ファイバ13を介して散乱されたレーザ光を光源であるLD11側に導くことによりLD11が発するレーザ光と対象物によって散乱されたレーザ光とが干渉して2つのドップラシフト周波数が発生する。そして、2つのドップラシフト周波数と、2つのレーザ光の相対角度Δθと、レーザ光の波長から対象物Mの速度の算出を行う。尚、ここで用いる光ファイバ13は照射するレーザ光の波長に対して、シングルモードファイバでもマルチモードファイバでも良い。
LD11は、光ファイバ13側とは反対側の後方側にもレーザ光を出射するように形成されており、LD11が後方に出射したレーザ光は、PD12に入射されるようになっている。そして、PD12は入射したレーザ光の強度を表す信号を出力する。また、光ファイバ13を介して導かれた散乱されたレーザ光は、対象物Mによって散乱された時に、ドップラ効果によって対象物Mの速度と散乱の方向に応じた周波数シフトを受けており、LD11が発するレーザ光と干渉する。そのため、LD11が後方側に出射するレーザ光の強度は変動し、その強度を表すPD12の出力信号も変動する。PD12の出力信号は、LD11が発するレーザ光の強度に対応した直流成分に、干渉に起因する変動に対応した交流成分が重畳されたものとなる。この交流成分の周波数がドップラシフト周波数である。対象物Mには異なる方向からレーザ光が照射されることから2つのドップラシフト周波数f1、f2が存在することになる。
一方、図5及び図6に示した出射手段である光ファイバ13は、図3に示すものとは逆に、その先端部は先端側に至るに従って幅が狭くなるような楔形状に形成されている。具体的には、光ファイバ13の出射側の先端部が光ファイバ13の端面中心から光ファイバ13の対向する側面に向かってそれぞれ平面状にカットすることにより先端部が断面Λ字状をした楔状に形成されている。これによっても光ファイバ13の端部に互いに平行でない2つの平面A1、A2を形成することができる。そして、光源であるLD11から発射され、光ファイバ13を伝搬してきたレーザ光は、2つの平面A1、A2で屈折しつつそれぞれ出射されて互いに異なる方向に進む2つの透過光となる。この場合、2つの透過光は一旦互いに交差した後、離れて進んでいくのでいわゆる収束型となる。
この場合、V字状の溝とした場合と同様に、2つのレーザ光の相対角度ΔθはΛ字状を形成する2つの平面のなす角度φ及び光ファイバを形成するコア及びクラッドの屈折率によって決定される(図6参照)。
尚、V字状の場合もΛ字状の場合も平面A1、A2に反射防止膜をコーティングすれば光の損失を軽減することができるので得られる信号強度は強くなり、2つのドップラシフト周波数の読み取りが容易となる。
次に、自己混合型のレーザドップラ速度計1は、さらに図7に示すように、LDドライバ21、増幅器22、ドップラ周波数検出部23、演算部24及び表示部25を備えて構成されている。
LDドライバ21は、LD11に電圧を印加するによって定電流モードでLD11を発光させる。また、増幅器22は、PD12の出力信号から直流成分を除去して交流成分を増幅して出力する。さらに、ドップラ周波数検出部23、は増幅器22が出力した交流成分の周波数、すなわち2つのドップラシフト周波数f1、f2を検出する。
演算部24はマイクロコンピュータより構成され、ドップラ周波数検出部23が検出したドップラシフト周波数f1、f2から、式1に従って、対象物Mの速度Vを算出する。ここで、Vは対象物の速度、f1、f2は2つのドップラシフト周波数、Δθは対象物Mに照射される2つのレーザ光の成す角(照射角度の差)、λはレーザ光の波長である。尚、ドップラシフト周波数f1、f2を速度Vに換算する際、観測される2つの周波数成分がf1、f2のどちらかと限定する必要は無い。

V = ( f12 + f22 - 2・f1・f2・cosΔθ)1/2・λ / ( 2・sinΔθ)…式1
演算部24は、光ファイバ13の2つの平面A1、A2から出射される2つのレーザ光のなす角Δθと、LD11が発するレーザ光の波長λとを予め記憶しており、ドップラ周波数検出部23からドップラシフト周波数f1、f2を与えるだけで、式1の演算を行うことがきるようにプログラムされている。レーザ光の照射角度の差Δθは、実測したものを用いてもよいが、2つの平面A1、A2とがなす角、すなわち、V字状の溝の角度φ又はΛ字状を形成する2つの平面のなす角度φによって計算される値を用いることもできる。
表示部25は、演算部24が算出した対象物Mの速度Vを数値として表示するとともに、速度Vの経時変化をグラフとして表示する。尚、対象物Mの速度を制御するために、演算部24が算出した速度Vまたは速度Vの変化量を出力する出力部を備えるようにしてもよい。
次に、レーザドップラ速度計1によって対象物Mの速度Vを計測するための処理の流れを図8に示す。まず、定電流モードでLD11を発光させ(S1)、レーザ光を光ファイバ13に入射(S2)する。入射されたレーザ光は光ファイバ13内を全反射しつつ先端側に伝搬していき平面A1、A2で屈折しつつそれぞれ異なる方向へ出射され対象物Mに照射される(S3)。すると、レーザ光は対象物Mによって散乱され、一部が、光ファイバ13の2つの平面A1、A2から入射して(S4)、LD11側に伝搬されて自己混合する(S5)。そして、自己混合したレーザ光は後方側に射出され(S6)、PD12によってレーザ光を電気信号に変換する(S7)。変換された電気信号の交流成分を増幅器22によって増幅して(S8)、ドップラシフト周波数f1、f2をドップラ周波数検出部23によって検出する(S9)。検出されたドップラシフト周波数f1、f2を演算部44によって速度Vに換算し(S10)、最後に、得られた速度Vまたは速度Vの変化量を表示部50に表示する(S11)。
以上のように、光ファイバ13の先端に加工を加えることによって一つのレーザ光を2つのレーザ光に分岐し、かつ相対的な角度Δθを生じさせることで2つのドップラシフト周波数と速度の関係から速度計測を行うことが可能となる。
対象物Mとしてモータの軸に取り付けた円筒状のプーリ(24mm径)を使用し、プーリ表面へ波長1545nmのレーザ光を照射してその速度の測定を行った。出射手段である光ファイバの端面とプーリ表面との距離を5mm、プーリの表面の周速度を一定とした。本実施例では、クラッド径125μm、コア径50μmのマルチモード光ファイバを用い、V字カットの先端角度Δφは90°、そのとき得られた2本のレーザ光の照射角度の差Δθは65°であった。2ビームをプーリ表面に照射し、ドップラシフト周波数を電気スペクトラムアナライザで観測した結果を図9に示す。
観測した2つのドップラシフト周波数より求めたプーリ表面の周速度は、市販のセンサ(株式会社キーエンス製 KEYENCE RX−22)による測定値と一致した。これにより、V字カット光ファイバを用いた自己混合型レーザドップラ速度計による速度測定が可能であることが確認された。
本発明に係る自己混合型レーザドップラ速度計における一実施形態の光学系の概要を示す構成図である。 図1に示す光学系の平面断面図である。 光ファイバの先端部を示す平面断面図である。 レーザ光の照射角度の差Δθを示す説明図である。 光ファイバの他の実施形態における概略斜視図である。 図5に示す光ファイバにおけるΔθ及びΔφを示す平面断面図である。 本発明に係る自己混合型レーザドップラ速度計における一実施形態の回路構成を示すブロック図である。 速度計測の流れを示すフローチャートである。 ドップラシフト周波数を電気スペクトラムアナライザで観測した結果を示すグラフである。
符号の説明
A1、A2 平面
M 対象物
11 LD
12 PD
13 光ファイバ
13a コア
13b クラッド
21 LDドライバ
22 増幅器
23 ドップラ周波数検出部
24 演算部
25 表示部

Claims (3)

  1. 光源から発せられるレーザ光を出射手段により互いに異なる方向に進む2つのレーザ光に分けて出射すると共に、当該2つのレーザ光を運動中の対象物に対してそれぞれ異なる角度から照射し、当該対象物によって散乱されたレーザ光を前記出射手段を介して前記光源側に導き、前記光源が発するレーザ光と前記対象物によって散乱されたレーザ光と混合し、混合したレーザ光に干渉として現れるドップラシフト周波数から前記対象物の速度を計測する自己混合型のレーザドップラ速度計において、
    前記出射手段は、光ファイバから形成されると共に、その一端には前記レーザ光が出射される出射端面であって、互いに平行でない2つの平面により形成される出射端面を備えていることを特徴とする自己混合型のレーザドップラ速度計。
  2. 請求項1に記載の自己混合型のレーザドップラ速度計において、
    前記出射手段の前記出射端面は、前記光ファイバの一端をV溝形状とすることにより形成されてなることを特徴とする自己混合型のレーザドップラ速度計。
  3. 請求項1に記載の自己混合型のレーザドップラ速度計において、
    前記出射手段の前記出射端面は、前記光ファイバの一端を先端に至るに従って幅が狭くなる楔形状とすることにより形成されてなることを特徴とする自己混合型のレーザドップラ速度計。
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