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JP2006209840A - 光記録媒体 - Google Patents

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JP2006209840A JP2005017955A JP2005017955A JP2006209840A JP 2006209840 A JP2006209840 A JP 2006209840A JP 2005017955 A JP2005017955 A JP 2005017955A JP 2005017955 A JP2005017955 A JP 2005017955A JP 2006209840 A JP2006209840 A JP 2006209840A
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Hironori Kakiuchi
宏憲 柿内
Hiroshi Shinkai
浩 新開
Kenji Yamaya
研二 山家
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Abstract

【課題】 少なくとも透明中間層を介して積層された複数の情報層を備え、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜を含んでいる場合にも、いずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録したデータを再生することができる光記録媒体を提供する。
【解決手段】支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜34と、記録膜34に対して、支持基板11側に設けられた反射膜32と、反射膜32に対して、支持基板11側に設けられた誘電体膜31を含み、かかる誘電体膜31が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成されたことを特徴とする光記録媒体。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光記録媒体に関するものであり、さらに詳細には、支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜を含んでいる場合において、いずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録したデータを再生することができる光記録媒体に関するものである。
従来より、デジタルデータを記録するための記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録媒体が広く利用されており、記録されたデータの書き換えが可能なものとして、CD−RWやDVD−RWなどの書き換え型の光記録媒体が知られている。
また、これらの光記録媒体の記録容量を高めるために、情報層の数を増やして、記録領域の面積を増大させる技術が開発されており、複数の情報層を備えた書き換え型の光記録媒体が提案されている。
これらの書き換え型の光記録媒体においては、一般に、相変化材料によって形成された記録膜を含む情報層に照射されるレーザビームのパワーを、記録パワーPw、基底パワーPbおよび消去パワーPeに対応する複数のレベルに変調することによって、情報層にデータを記録し、記録されたデータを再生し、あるいは、消去することができる。
ところが、複数の情報層を備えた書き換え型の光記録媒体は、いずれかの情報層にレーザビームを照射することによって、その情報層にデータを記録し、記録されたデータを再生し、あるいは、消去するように、構成されているため、光入射面から遠い情報層にデータを記録し、光入射面から遠い情報層に記録されたデータを再生し、あるいは、消去する際には、光入射面に近い情報層を介して、光入射面から遠い情報層にレーザビームが照射される。
したがって、所望のように、光入射面から遠い情報層にデータを記録し、光入射面から遠い情報層に記録されたデータを再生し、あるいは、消去するためには、光入射面に近い情報層が、レーザビームに対して、高い光透過率を有していることが必要である。
ここに、情報層の光透過率を高くするためには、かかる情報層に、反射膜に対して、支持基板側に、誘電体材料によって形成された誘電体膜を、設けることが有効であり、とくに、かかる誘電体膜を、屈折率が大きな誘電体材料によって、形成することが有効であると考えられている。
この考えに基づいて、光入射面に近い情報層に、反射膜に対して、支持基板側に、屈折率が大きな誘電体材料によって形成された誘電体膜を設けた光記録媒体として、たとえば、その一方の表面によって、レーザビームが入射する光入射面を構成する第一の基板と、第一の基板に対向するように配置された第二の基板と、第一の基板と第二の基板との間に配置された第一の情報層と、第一の情報層と第二の基板との間に配置された第二の情報層と、第一の情報層と第二の情報層との間に配置された中間層とを備え、第一の情報層が、第二の基板側から第一の基板側に向かって、390nmないし430nmの波長を有する光に対する屈折率が2.3以上である第三の誘電体層と、第一の反射層と、第二の誘電体層と、GeとSnとSbとTeとを含む第一の記録層と、第一の誘電体層とを含むことを特徴とする光記録媒体が挙げられる(特開2003−16687号公報(特許文献1)参照。)。
特開2003−16687号公報
特開2003−16687号公報に記載されているように、従来より、書き換え型光記録媒体の情報層に含まれた記録膜を形成するための相変化材料として、カルコゲナイド化合物などの周期表の第16族元素(O、S、Se、TeおよびPo)を含む化合物組成を有する相変化材料が広く用いられているが、近年、Sb共晶組成を有する相変化材料(Sb共晶系の相変化材料)が提案され、このような相変化材料によって形成された記録膜を含む情報層を備えた光記録媒体が実用化されつつある(たとえば、特開2003−341240号公報)。
しかしながら、特開2003−16687号公報に記載された光記録媒体のように、光入射面に近い情報層の光透過率を高めるために、光入射面に近い情報層に、反射膜に対して、支持基板側に、屈折率が大きな誘電体材料によって形成された誘電体膜を設ける必要がある場合には、その情報層に含まれる記録膜を、Sb共晶系の相変化材料によって形成すると、光入射面に近い情報層にデータを記録し、記録したデータを再生したときに、再生信号のジッタが悪化してしまうことがあった。
そのため、複数の情報層を備えた光記録媒体において、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜を含み、光入射面に近い位置に設けられた情報層の光透過性と記録特性を、ともに向上させることによって、いずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録したデータを再生することは困難であった。
したがって、本発明の目的は、支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜を含んでいる場合において、いずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録したデータを再生することができる光記録媒体を提供することにある。
本発明者は、本発明の前記目的を達成するため、鋭意研究を重ねた結果、複数の情報層を備えた光記録媒体において、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられた誘電体膜とを含んでいる場合に、かかる誘電体膜を、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成したときには、かかる情報層の光透過率を低下させることなく、その情報層にデータを記録し、記録したデータを再生したときに、再生信号のジッタが悪化することを防止することができ、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることが可能になることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づくものであり、本発明によれば、本発明の前記目的は、支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、前記複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、前記記録膜に対して、前記支持基板側に設けられた反射膜と、前記反射膜に対して、前記支持基板側に設けられた誘電体膜を含み、前記誘電体膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成されたことを特徴とする光記録媒体によって達成される。
本発明者は、さらに、鋭意研究を重ねた結果、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられ、二以上の膜を備えた誘電体膜を含んでいる場合に、かかる二以上の膜のうち、少なくとも、膜厚が最も厚い膜を、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成したときには、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることが可能になることを見出した。
したがって、本発明の前記目的はまた、支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、前記複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、前記記録膜に対して、前記支持基板側に設けられた反射膜と、前記反射膜に対して、前記支持基板側に設けられ、二以上の膜を備えた誘電体膜とを含み、前記二以上の膜のうち、膜厚が最も厚い膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成されたことを特徴とする光記録媒体よって達成される。
本発明において、屈折率とは、380nmないし450nmの波長を有するレーザビームに対する屈折率をいう。
本発明において、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成された誘電体膜または誘電体膜を構成する膜とは、誘電体材料によって形成された誘電体膜または誘電体膜を構成する膜が、2.0ないし2.4の屈折率を有していることをも包含する。
本発明によれば、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることができるため、この情報層に、所望のように、データを記録し、記録されたデータを再生することが可能になるとともに、レーザビームがかかる情報層を透過する際に、レーザビームの光量が減少することを最小限に抑制することができるから、かかる情報層を介して、かかる情報層よりも光入射面から遠い位置に設けられた情報層にレーザビームを照射することによって、この情報層にも、所望のように、データを記録し、記録されたデータを再生し、あるいは、消去することが可能になる。
本発明において、反射膜に対して、支持基板側に設けられた誘電体膜が二以上の膜を備えている場合には、かかる二以上の膜のうち、少なくとも、膜厚が最も厚い膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成されていれば、かかる膜厚が最も厚い膜以外の膜を形成する誘電体材料の屈折率は、とくに限定されるものではなく、たとえば、かかる二以上の膜のうち、すべての膜を、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成することもできる。
本発明において、誘電体材料の屈折率は、2.1ないし2.4であることが好ましく、とくに、2.1ないし2.3であることが好ましい。屈折率が2.1ないし2.4の誘電体材料によって誘電体膜を形成した場合には、光透過性と記録特性を、より一層、高い水準で両立させることが可能になる。
本発明において、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料は、とくに限定されるものではないが、たとえば、モル比が約85:15ないし約60:40のZnSとSiOの混合物、モル比が約95:5ないし約70:30のZrOとCrの混合物、モル比が約98:2ないし約90:10のZrOとYの混合物、ZnO、CeO、Ta、Nbなどが好ましく用いられる。
本発明において、Sb共晶系の相変化材料は、とくに限定されるものではないが、Sbを主成分として含むSb共晶系の相変化材料が好ましく用いられ、Sbと、Sbと共晶を持つ元素の少なくとも一種とを主成分として含む相変化材料がより好ましく用いられる。
ここに、Sbと共晶を持つ元素は、Sbと共晶を持ち得る元素であれば、とくに限定されるものではないが、たとえば、Ge、Mg、Ga、As、Pb、Bi、Cr、Mn、Ni、Cu、Zn、Pd、Ag、Inなどの元素が好ましく用いられる。
このようなSb共晶系の相変化材料の中でも、79原子%ないし95原子%のSbと、5原子%ないし21原子%のGeとを含む相変化材料、および、70原子%ないし95原子%のSbと、0原子%を超え、30原子%未満のGeと、0原子%を超え、25原子%以下のMgを含む相変化材料がとくに好ましい。かかる相変化材料によって記録膜を形成した場合には、かかる記録膜を含む情報層に記録したデータを、長期間にわたって、高温下で保存した後に、このデータを、新たなデータによって、所望のように、ダイレクトオーバーライトすることができ、保存特性を向上させることができる。
本発明においては、Sb共晶系の相変化材料が、さらに、Sb、および、Sbと共晶を持つ元素以外の元素を含んでいてもよい。
本発明によれば、支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜を含んでいる場合において、いずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録されたデータを再生することができる光記録媒体を提供することが可能になる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる光記録媒体を示す一部切り欠き略斜視図であり、図2は、図1のAで示された部分の略拡大断面図である。
図1に示されるように、本実施態様にかかる光記録媒体10は、円盤状に形成され、約120mmの外径と、約1.2mmの厚さを有している。
本実施態様にかかる光記録媒体10は、書き換え型の光記録媒体として構成され、図2に示されるように、支持基板11と、透明中間層12と、光透過層13と、支持基板11と透明中間層12との間に設けられたL0情報層20と、透明中間層12と光透過層13との間に設けられたL1情報層30を備え、光透過層13の一方の表面によって、レーザビームLが入射する光入射面13aが構成されている。
本実施態様において、L0情報層20は、光入射面13aから遠い情報層を構成し、L1情報層30は、光入射面13aに近い情報層を構成している。
本実施態様にかかる光記録媒体10は、図2において、矢印Lで示される方向から、380nmないし450nmの波長λを有するレーザビームLが、約0.85の開口数NAを有する対物レンズ(図示せず)を介して、光透過層13に照射されるように構成されている。
支持基板11は、光記録媒体10に求められる機械的強度を確保するための支持体として、機能する。
支持基板11を形成するための材料は、光記録媒体10の支持体として機能することができれば、とくに限定されるものではないが、樹脂が好ましく使用される。このような樹脂としては、加工性、光学特性などの点から、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂がとくに好ましく、本実施態様においては、支持基板11は、ポリカーボネート樹脂によって形成されている。
本実施形態においては、支持基板11は、約1.1mmの厚さを有している。
本実施形態においては、レーザビームLは、支持基板11とは反対側に位置する光透過層13を介して、照射されるから、支持基板11が、光透過性を有していることは必ずしも必要ではない。
支持基板11は、図2に示されるように、その表面には、グルーブ11aが形成されている。グルーブ11aは、L0情報層20にデータを記録し、L0情報層20からデータを再生する場合に、レーザビームLのガイドトラックとしての役割を果たす。
表面に、グルーブ11a有する支持基体11は、たとえば、スタンパ(図示せず)を用いた射出成形法などによって作製される。
透明中間層12は、L0情報層20とL1情報層30とを、物理的に、かつ、光学的に十分な距離をもって離間させる機能を有している。
図2に示されるように、透明中間層12の表面には、グルーブ12aが形成されている。透明中間層12の表面に形成されたグルーブ12aは、L1情報層30にデータを記録し、L1情報層30からデータを再生する場合において、レーザビームLのガイドトラックとして、機能する。
透明中間層12は、L0情報層20にデータを記録し、L0情報層20からデータを再生する場合に、レーザビームLが通過するため、十分に高い光透過性を有している必要がある。したがって、透明中間層12を形成するための材料は、近赤外から紫外の波長領域での光学吸収や反射が少なく、複屈折率が小さいことが要求される。透明中間層12を形成するための材料は、これらの条件を満足する材料であれば、とくに限定されるものではないが、紫外線硬化型アクリル樹脂などの紫外線硬化型樹脂を含む紫外線硬化型樹脂組成物によって、透明中間層12が形成されることが好ましい。
透明中間層12は、L0情報層20上に、紫外線硬化型樹脂組成物の溶液をスピンコーティング法によって、塗布して、塗膜を形成し、塗膜の表面に、支持基板11を作製するのに用いたスタンパと同様の凹凸パターンが形成されたスタンパ(図示せず)を被せた状態で、スタンパを介して、紫外線を照射することによって、形成されることが好ましい。
光透過層13は、レーザビームLが透過する層であり、その一方の表面によって、光入射面13aが構成されている。
光透過層13を形成するための材料は、近赤外から紫外の波長領域で吸収が小さく、かつ、複屈折率が小さいことが要求される。光透過層13を形成するための材料は、これらの条件を満足する材料であれば、とくに限定されるものではないが、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などを含有する樹脂組成物が、光透過層13を形成するために、好ましく使用され、紫外線硬化型アクリル樹脂を含有する樹脂組成物が、より好ましく使用される。
光透過層13は、30μmないし200μmの厚さを有するように形成されることが好ましい。
光透過層13は、樹脂組成物の溶液を、スピンコーティング法によって、L1情報層30の表面上に塗布して、形成されることが好ましいが、光透過性樹脂によって形成されたシートを、接着剤を用いて、L1情報層30の表面に接着して、光透過層13を形成することもできる。
図3は、L0情報層20の略拡大断面図である。
図3に示されるように、本実施態様においては、L0情報層20は、支持基板11側から、反射膜21、第二の誘電体膜22、L0記録膜23、第一の誘電体膜24および放熱膜25が積層されて、構成されている。
反射膜21は、光透過層13およびL1情報層30を介して、L0記録膜23に照射されるレーザビームLを反射し、再び、光透過層13から出射させる役割を果たすとともに、レーザビームLが照射されることによって、L0記録膜23に生じた熱を効果的に放熱させる役割を果たす。
反射膜21を形成するための材料は、とくに限定されるものではなく、Mg、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ag、Pt、Au、Ndなどが用いられるが、これらのうちでも、高い反射率を有しているAl、Au、Ag、Cu、または、AgとCuとの合金など、これらの金属の少なくとも1つを含む合金などの金属材料が、反射膜21を形成するために、好ましく用いられる。とくに、反射膜21が、Agを含んでいる場合には、表面平滑性に優れた反射膜21を形成することができ、再生信号のノイズレベルを低減することが可能になり、好ましい。
反射膜21は、単一の膜によって構成されても、2以上の膜が積層されて構成されてもよいが、本実施態様においては、反射膜21は、Agを含む金属材料によって形成された第一の膜212と第二の膜211とが積層されて、構成されている。
反射膜21の厚さは、とくに限定されるものではないが、10nmないし300nmであることが好ましく、40nmないし200nmであることが、とくに好ましい。
反射膜21は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24は、L0記録膜23を物理的および化学的に保護するとともに、L0記録膜23に生成された熱を放熱させ、さらに、レーザビームLを照射する前後の光学特性の変化を増大する機能を有している。
第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24を形成するための材料は、レーザビームLの波長領域である380nmないし450nmの波長において、透明な誘電体材料であれば、とくに限定されるものではないが、第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24は、Si、Zn、Al、Ta、Ti、Co、Zr、Pb、Ag、Sn、Ca、Ce、V、Cu、Fe、Mgよりなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む酸化物、窒化物、硫化物、炭化物、フッ化物、あるいは、これらの複合物から形成されることが好ましい。
第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24は、それぞれ、単一の膜によって構成されても、2以上の膜が積層されて構成されてもよいが、本実施態様においては、第二の誘電体膜22は、ZnSとSiOの混合物によって形成された第一の膜222と、CeとAlの酸化物によって形成された第二の膜221とが積層されて、構成され、第一の誘電体膜24は、単一の膜によって、構成されている。
第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24の厚さは、とくに限定されるものではないが、第二の誘電体膜22の厚さは5nmないし35nmであることが好ましく、第一の誘電体膜24の厚さは10nmないし80nmであることが好ましい。
第二の誘電体膜22および第一の誘電体膜24は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
L0記録膜23は、記録マークを形成して、データを記録するための膜であり、相変化材料によって形成され、単一の膜によって構成されている。相変化材料は、結晶状態である場合の反射率と、アモルファス状態である場合の反射率とが異なるため、これを利用して、データが記録され、記録されたデータが再生される。
L0記録膜23を形成するための相変化材料は、とくに限定されるものではないが、L0記録膜23は、Sb、Te、Ge、Ag、TbおよびMnからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を含む相変化材料を含んで形成されるのが好ましい。
L0記録膜23の厚さは、とくに限定されるものではないが、8nmないし25nmであることが好ましい。
L0記録膜23は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
放熱膜25は、第一の誘電体膜24を介して、L0記録膜23から伝達された熱を放熱する役割を果たす。
放熱膜25を形成するための材料は、レーザビームLに対して高い光透過性を有し、かつ、記録膜23に生じた熱を放熱することができれば、とくに限定されるものではないが、第一の誘電体膜24の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料が好ましく、具体的には、AlN、Al、SiN、ZnS、ZnO、SiOなどが、放熱膜25を形成するために、好ましく使用される。
放熱膜25は、10nmないし120nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。
放熱膜25は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
図4は、L1情報層30の略拡大断面図である。
図4に示されるように、本実施態様においては、L1情報層30は、支持基板11側から、第四の誘電体膜31、反射膜32、第三の誘電体膜33、L1記録膜34、第二の誘電体膜35、第一の誘電体膜36および放熱膜37が積層されて、構成されている。
第四の誘電体膜31は、L1情報層30の光透過性と記録特性を高い水準で両立させる役割を果たし、さらに、後述する反射膜32とともに、レーザビームLの照射によって、L1記録膜34に生じた熱を効果的に放熱させる役割を果たす。
第四の誘電体膜31は、単一の膜によって構成されても、二以上の膜が積層されて構成されてもよいが、本実施態様においては、第一の膜312と、第一の膜312の膜厚よりも厚い膜厚に設定された第二の膜311とが積層されて、構成されている。
第二の膜311を形成するための材料は、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料であれば、とくに限定されるものではなく、Ti、Zr、Hf、Ta、Si、Al、Mg、Y、Ce、Zn、CrおよびNbよりなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む酸化物、窒化物、硫化物、炭化物、フッ化物、あるいは、これらの複合物などの誘電体材料が、第二の膜311を形成するために用いられる。これらの中でも、モル比が約85:15ないし約60:40のZnSとSiOの混合物、モル比が約95:5ないし約70:30のZrOとCrの混合物、モル比が約98:2ないし約90:10のZrOとYの混合物、ZnO、CeO、Ta、Nbなどが第二の膜311を形成するために好ましく用いられる。本実施態様においては、第二の膜311は、モル比が80:20のZnSとSiOの混合物によって形成されている。第二の膜311がかかる材料によって形成されている場合には、L1情報層30の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることが可能になる。
第一の膜312を形成するための材料は、とくに限定されるものではなく、Ti、Zr、Hf、Ta、Si、Al、Mg、Y、Ce、Znよりなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物、あるいは、これらの複合物などの誘電体材料が、第一の膜312を形成するために用いられるが、Sを含んでいない誘電体材料が好ましく用いられる。後述する反射膜32に隣接して設けられた第一の膜312が、かかる誘電体材料によって、形成された場合には、Agを含む反射膜32の表面が腐食されることを防止することができ、高い保存信頼性を確保することが可能になる。本実施態様においては、第一の膜312は、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されている。第一の膜312がかかる材料によって形成されている場合には、レーザビームLの照射によって、L1記録膜34に生成された熱を速やかに放熱させることが可能になるとともに、高い保存信頼性を確保することが可能になる。
第四の誘電体膜31は、3nmないし30nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。第四の誘電体膜31の厚さが、3nm未満の場合には、放熱効果が低下し、その一方で、30nmを越えている場合には、生産性が低下してしまう。
本実施態様においては、第一の膜312と第二の膜311の膜厚は、第二の膜311の膜厚が第一の膜312の膜厚よりも厚く設定されていれば、とくに限定されるものではない。
第一の膜312および第二の膜311は、たとえば、スパッタリング法などによって、それぞれ、形成される。
反射膜32は、光透過層13を介して、L1記録膜34に照射されるレーザビームLを反射し、再び、光透過層13から出射させる役割を果たすとともに、レーザビームLが照射されることによって、L1記録膜34に生じた熱を効果的に放熱させる役割を果たす。
反射膜32を形成するための材料は、とくに限定されるものではないが、図3に示されたL0情報層20の反射膜21を形成するために、好ましく用いられる金属材料と同様の金属材料が、好ましく用いられる。本実施態様においては、反射膜32は、Agを主成分として含む金属材料によって、形成されている。反射膜32が、かかる金属材料によって、形成されている場合には、反射膜32の表面平滑性が優れ、再生信号のノイズレベルを低減することが可能になる。
反射膜32は、5nmないし25nmの厚さを有するように形成されることが好ましく、10nmないし15nmの厚さを有有するように形成されることが、とくに好ましい。反射膜32が、5nmないし25nmの厚さを有するように形成される場合には、反射膜32からの放熱性を向上させることができるとともに、L1情報層30の光透過性を向上させることもできる。
反射膜32は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
第三の誘電体膜33は、第二の誘電体膜35とともに、L1記録膜34を物理的および化学的に保護する役割を果たすとともに、レーザビームLの照射によって、L1記録膜34に生じた熱を、反射膜32側に放熱させる機能を有している。
第三の誘電体膜33を形成するための材料は、とくに限定されるものではなく、第一の膜312を形成するための材料と同様の材料が用いられる。本実施態様において、第三の誘電体膜33は、第一の膜312と同様に、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されている。第三の誘電体膜33がかかる材料によって形成されている場合には、レーザビームLの照射によってL1記録膜34に生成された熱を速やかに放熱させることが可能になる。
第三の誘電体膜33は、3nmないし15nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。第三の誘電体膜33の厚さが3nm未満の場合には、第三の誘電体膜33を連続膜として形成することが困難となり、その一方で、15nmを越えている場合には、L1記録膜34の熱を効果的に反射膜に逃がすことが困難になる。
第三の誘電体膜33は、たとえば、スパッタリング法などによって、形成される。
L1記録膜34は、記録マークを形成して、データを記録するための膜であり、Sb共晶系の相変化材料によって形成され、単一の膜によって構成されている。相変化材料は、結晶状態である場合の反射率とアモルファス状態である場合の反射率とが異なるため、これを利用して、データが記録され、記録されたデータが再生される。
L1記録膜34を形成するためのSb共晶系の相変化材料は、とくに限定されるものではないが、Sbと、Sbと共晶を持つ元素の少なくとも一種とを主成分として含む相変化材料が好ましく用いられ、とくに、79原子%ないし95原子%のSbと、5原子%ないし21原子%のGeとを含む相変化材料、および、70原子%ないし95原子%のSbと、0原子%を超え、30原子%未満のGeと、0原子%を超え、25原子%以下のMgを含む相変化材料が好ましく用いられる。本実施態様において、L1記録膜34は、79原子%ないし95原子%のSbと、5原子%ないし21原子%のGeとを含む相変化材料によって、形成されている。L1記録膜34がかかる相変化材料によって形成されている場合には、L1記録膜34の膜厚にかかわらず、L1情報層30の保存特性が向上する。
L1記録膜34は、2nmないし15nmの厚さを有するように形成されることが好ましく、4nmないし9nmの膜厚を有するように形成されていることがより好ましい。L1記録膜34が2nmないし15nmの厚さを有するように形成された場合には、L1情報層30の保存特性が、より一層、向上する。
L1記録膜34は、たとえば、L1記録膜34の構成元素を含む化学種を用いた気相成長法によって、形成することができる。気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法などが挙げられるが、スパッタリング法によって、L1記録膜34を形成することが好ましい。
第二の誘電体膜35は、第三の誘電体膜33とともに、L1記録膜34を物理的および化学的に保護する役割を果たすとともに、レーザビームLの照射によって、L1記録膜34に生じた熱を、後述する放熱膜37側に放熱させる機能を有している。また、第二の誘電体膜35は、第一誘電体膜36を構成する元素がL1記録膜34に拡散することを防ぐバリア膜としての役割をも果たす。
第二の誘電体膜35を形成するための材料は、とくに限定されるものではなく、第一の膜312および第三の誘電体膜33を形成するための材料と同様の材料が用いられる。本実施態様において、第二の誘電体膜35は、第一の膜312および第三の誘電体膜33と同様に、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されている。第二の誘電体膜35がかかる材料によって形成されている場合には、レーザビームLの照射によってL1記録膜34に生成された熱を速やかに放熱させることが可能になる。
第二の誘電体膜35は、3nmないし15nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。第二の誘電体膜35の厚さが、3nm未満である場合には、バリア膜としての役割を充分に果たすことが困難になるとともに、放熱効果が低下し、その一方で、15nmを越えている場合には、第二の誘電体膜35を成膜するときに生じる内部応力が大きくなり、第二の誘電体膜35にクラックが生じやすくなる。
第二の誘電体膜35は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
第一の誘電体膜36は、第二の誘電体膜35と放熱膜37との密着性を高める機能を有している。
第一の誘電体膜36を形成するための材料は、レーザビームLに対して高い光透過性を有し、かつ、第二の誘電体膜35および放熱膜37との密着性が高い材料であれば、とくに限定されるものではないが、ZnSとSiOの混合物によって、第一の誘電体膜36を形成することが好ましい。第一の誘電体膜36を、ZnSとSiOの混合物によって形成する場合には、ZnSとSiOのモル比は、60:40ないし95:5であることが好ましい。ZnSのモル比が、60%未満の場合には、第一の誘電体膜36の屈折率が低下して、記録マークが形成されたL1記録膜34の領域と、記録マークが形成されていないL1記録膜34の領域との反射率の差が低下するおそれがある。その一方で、ZnSのモル比が、95%を越えている場合には、第一の誘電体膜36を完全な透明膜として形成することが困難であり、信号出力が低下するなどの悪影響がでてくる。
第一の誘電体膜36は、5nmないし50nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。第一の誘電体膜36の厚さが、5nm未満の場合には、放熱膜37にクラックが生じやすくなり、50nmを越える場合には、放熱効果が低下するおそれがある。
第一の誘電体膜36は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
放熱膜37は、第二の誘電体膜35および第一の誘電体膜36を介して、L1記録膜34から伝達された熱を放熱する役割を果たす。
放熱膜37を形成するための材料は、レーザビームLに対して高い光透過性を有し、かつ、L1記録膜34に生じた熱を放熱することができれば、とくに限定されるものではないが、第二の誘電体膜35の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料が、具体的には、AlN、Al、SiN、ZnS、ZnO、SiOなどが好ましく用いられる。
放熱膜37は、20nmないし70nmの厚さを有するように形成されることが好ましい。放熱膜37の厚さが、20nm未満の場合には、充分な放熱効果を得られないおそれがあり、その一方で、70nmを越える場合には、放熱膜37の成膜に長い時間を要するため、光記録媒体10の生産性が低下するおそれがある。
放熱膜37は、たとえば、スパッタリング法などによって形成される。
以上のように構成された本実施態様にかかる光記録媒体10のL0情報層20またはL1情報層30にデータを記録する場合には、記録パワーPwおよび基底パワーPbとの間で、そのパワーが変調されたレーザビームLが、また、L0情報層20またはL1情報層30に記録されたデータを再生する場合には、そのパワーが再生パワーPrに設定されたレーザビームLが、光透過層13を介して、L0情報層20に含まれたL0記録膜23またはL1情報層30に含まれたL1記録膜34にフォーカスされる。
光記録媒体10のL1情報層30に含まれたL1記録膜34に、記録マークを形成して、L1情報層30にデータを記録するにあたっては、そのパワーが記録パワーPwに設定されたレーザビームLが、L1記録膜34に照射され、レーザビームLが照射されたL1記録膜34の領域が、相変化材料の融点以上の温度に加熱されて、その領域に含まれる相変化材料が溶融される。次いで、そのパワーが基底パワーPbに設定されたレーザビームLが、光透過層13を介して、L1記録膜34に照射され、そのパワーが記録パワーPwに設定されたレーザビームLにより、溶融した相変化材料が急冷されて、相変化材料が、結晶状態からアモルファス状態に変化し、L1記録膜34に記録マークが形成されて、L1情報層30にデータが記録される。
本実施態様においては、L1情報層30は、79原子%ないし95原子%のSbと、5原子%ないし21原子%のGeとを含むSb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜34と、反射膜32に対して、支持基板11側に設けられ、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成された第一の膜312および第一の膜312よりも厚い膜厚に設定され、屈折率が2.0ないし2.4のZnSとSiOの混合物によって、形成された第二の膜311が積層されて構成された第四の誘電体膜31とを備え、さらに、第二の誘電体膜35および第三の誘電体膜33が、ともに、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されており、かかる場合には、L1情報層30の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることができるとともに、放熱性を向上させることができるから、L1情報層30に、所望のように、データを記録することが可能になる。
一方、光記録媒体10のL1情報層30に記録されたデータを再生する場合には、そのパワーが再生パワーPrに設定されたレーザビームLが、光透過層13を介して、L1情報層30に含まれたL1記録膜34にフォーカスされ、反射膜32などによって反射されたレーザビームLの光量が検出される。
本実施態様においては、上述のように、L1情報層30の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることが可能になるとともに、放熱性を向上させることが可能になるから、L1情報層30に記録されたデータを、所望のように、再生することが可能になる。
これに対して、光記録媒体10のL0情報層20に含まれたL0記録膜23に、記録マークを形成して、L0情報層20にデータを記録するにあたっては、そのパワーが記録パワーPwに設定されたレーザビームLが、光透過層13およびL1情報層30を介して、L0記録膜23に照射され、レーザビームLが照射されたL0記録膜23の領域が、相変化材料の融点以上の温度に加熱されて、その領域に含まれている相変化材料が溶融される。次いで、そのパワーが基底パワーPbに設定されたレーザビームLが、光透過層13およびL1情報層30を介して、L0記録膜23に照射され、そのパワーが基底パワーPbに設定されたレーザビームLにより、溶融した相変化材料が急冷されて、相変化材料が、結晶状態からアモルファス状態に変化し、L0記録膜23に記録マークが形成されて、L0情報層20にデータが記録される。
本実施態様においては、上述のように、L1情報層30の光透過性を充分に向上させることができるから、レーザビームLがかかるL1情報層30を透過する際に、レーザビームLの光量が減少することを最小限に抑制することができ、したがって、L1情報層30を介して、L0情報層20にレーザビームLを照射することによって、L0情報層20に、所望のように、データを記録することが可能になる。
一方、光記録媒体10のL0情報層20に記録されたデータを再生する場合には、そのパワーが再生パワーPrに設定されたレーザビームLが、光透過層13およびL1情報層30を介して、L0情報層20に含まれたL0記録膜23にフォーカスされ、反射膜21などによって反射されたレーザビームLの光量が検出される。
本実施態様においては、上述のように、レーザビームLがL1情報層30を透過する際に、レーザビームLの光量が減少することを最小限に抑制することができるから、L1情報層30を介して、L0情報層20にレーザビームLを照射することによって、L0情報層20に記録されたデータを、所望のように、再生することが可能になる。
以下、本発明の効果をより明瞭なものとするため、実施例を掲げる。
実施例1
以下のようにして、光記録媒体サンプル#1を作製した。
まず、射出成型法により、厚さが1.1mm、直径が120mmで、表面に、グルーブが、0.32μmのグルーブピッチで形成されたポリカーボネート基板を作製した。
次いで、ポリカーボネート基板をスパッタリング装置にセットし、ポリカーボネート基板のグルーブが形成された表面上に、98.4原子%のAg、0.7原子%のNd、0.9原子%のCuおよびNからなる40nmの厚さを有する第二の膜と、98.4原子%のAg、0.7原子%のNdおよび0.9原子%のCuからなる60nmの厚さを有する第一の膜とから構成された反射膜、モル比が80:20のCeOとAlの混合物からなる10nmの厚さを有する第二の膜と、モル比が50:50のZnSとSiOの混合物を主成分として含み、10nmの厚さを有する第一の膜とから構成された第二の誘電体膜、77.1原子%のSbと18.7原子%のTeと4.2原子%のGeを含む相変化材料を主成分として含み、10nmの厚さを有するL0記録膜、モル比が80:20のZnSとSiOの混合物を主成分として含み、40nmの厚さを有する第一の誘電体膜、ならびに、AlNを主成分として含み、30nmの厚さを有する放熱膜を、順次、スパッタリング法により形成し、L0情報層を形成した。
ここに、反射膜を構成する第一の膜、第二の誘電体膜を構成する第一の膜および第二の膜、L0記録膜ならびに第一の誘電体膜は、アルゴンガス雰囲気中で、それぞれの膜に対応する組成を有するターゲットを用いたスパッタリング法によって形成した。
一方、反射膜を構成する第二の膜および放熱膜は、それぞれ、AgNdCuまたはAlターゲットを用いて、アルゴンおよび窒素ガス雰囲気中で、反応性スパッタリング法によって形成した。
次いで、L0情報層が形成されたポリカーボネート基板をスピンコート装置にセットし、L0情報層上に、紫外線硬化型アクリル樹脂組成物の溶液を、塗布して、その上に、グルーブが形成された透明のスタンパを重ね、ポリカーボネート基板を回転させながら、紫外線硬化型アクリル樹脂組成物の溶液を展開させつつ、紫外線を照射して、紫外線硬化型アクリル樹脂組成物を硬化させ、25μmの厚さを有する透明中間層を形成した。透明中間層に形成されたグルーブは、0.32μmのグルーブピッチを有していた。
さらに、810nmの波長を有する半導体レーザを用いて、出力500mWで、L0記録膜に初期化処理を施し、L0記録膜を結晶化させた。
次いで、L0情報層および透明中間層が形成されたポリカーボネート基板を、スパッタリング装置にセットし、透明中間層の表面上に、モル比が80:20のZnSとSiOの混合物(屈折率=2.26)を主成分として含み、15nmの厚さを有する第二の膜と、モル比が97:3のZrOとYの混合物を主成分として含み、4nmの厚さを有する第一の膜とから構成された第四の誘電体膜、98原子%のAg、1原子%のPdおよび1原子%のCuからなる合金を含み、15nmの厚さを有する反射膜、モル比が97:3のZrOとYの混合物を主成分として含み、6nmの厚さを有する第三の誘電体膜、87.0原子%のSbと、13.0原子%のGeとを含む相変化材料を主成分として含み、6nmの厚さを有するL1記録膜、モル比が97:3のZrOとYの混合物を主成分として含み、6nmの厚さを有する第二の誘電体膜、モル比が80:20のZnSとSiOの混合物を主成分として含み、12.5nmの厚さを有する第一の誘電体膜、ならびに、AlNを主成分として含み、35nmの厚さを有する放熱膜を、順次、スパッタリング法により形成し、L1情報層を形成した。
ここに、放熱膜は、アルゴンガスおよび窒素ガス雰囲気中で、Alターゲットを用いた反応性スパッタリング法によって形成した。
さらに、第四の誘電体膜を構成する第一の膜および第二の膜、反射膜、第三の誘電体膜、L1記録膜、第二の誘電体膜、ならびに、第一の誘電体膜は、アルゴンガス雰囲気中で、それぞれの膜に対応する組成を有するターゲットを用いたスパッタリング法によって形成した。
次いで、L1情報層の放熱膜の表面上に、紫外線硬化型アクリル樹脂組成物の溶液を、スピンコーティング法によって、塗布して、塗膜を形成し、塗膜に、紫外線を照射して、紫外線硬化型アクリル樹脂組成物を硬化させ、75μmの厚さを有する光透過層を形成した。
さらに、810nmの波長を有する半導体レーザを用いて、出力500mWで、L1記録膜に初期化処理を施し、L1記録膜を結晶化させた。
こうして、光記録媒体サンプル#1を作製した。
次いで、モル比が85:15のZrOとSiOの混合物(屈折率=2.14)を主成分として含み、16nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する第二の膜を形成した点を除いて、光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体サンプル#2を作製した。
さらに、モル比が70:30のZrOとSiOの混合物(屈折率=2.03)を主成分として含み、16nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する第二の膜を形成した点を除いて、光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体サンプル#3を作製した。
次いで、モル比が97:3のZrOとYの混合物を主成分として含み、4nmの厚さを有する第一の膜を形成せずに、モル比が90:10のZrOとCrの混合物(屈折率=2.28)を主成分として含み、20nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する単一の膜を形成した点を除いて光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体サンプル#4を作製した。
次いで、TiOおよびNからなる材料(屈折率=2.7)を主成分として含み、12.5nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する第二の膜を形成した点を除いて、光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体比較サンプル#1を作製した。ここに、第二の膜はアルゴンガスおよび窒素ガス雰囲気中でTiOターゲットを用いた反応性スパッタリング法によって作製した。
さらに、TiO(屈折率=2.5)を主成分として含み、13.5nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する第二の膜を形成した点を除いて、光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体比較サンプル#2を作製した。
次いで、モル比が50:50のZrOとSiOの混合物(屈折率=1.92)を主成分として含み、17nmの厚さを有する第四の誘電体膜を構成する第二の膜を形成した点を除いて、光記録媒体サンプル#1と同様にして、光記録媒体比較サンプル#3を作製した。
このようにして作製した光記録媒体サンプル#1ないし#4および光記録媒体比較サンプル#1ないし#3を、それぞれ、STEAG ETA−Optik社製の光学式膜厚測定装置「ETA−RT」(商品名)に、順次、セットし、波長が405nmのレーザビームを照射して、第四の誘電体膜を構成する第二の膜の屈折率を、それぞれ、測定したところ、第二の膜に主成分として含まれている誘電体材料の屈折率と同じであった。
次いで、光記録媒体サンプル#1ないし#4および光記録媒体比較サンプル#1ないし#3を、それぞれ、パルステック工業株式会社製の光記録媒体評価装置「DDU1000」(商品名)にセットし、10.5m/secの線速度で回転させながら、チャンネルクロック周波数132MHz、チャンネルビット長0.12μm/bitで、405nmの波長を有し、そのパワーが、記録パワーPwと基底パワーPbとの間で、所定のパターンにしたがって、変調されたレーザビームを、開口数NAが0.85の対物レンズを用いて、光透過層を介して、各サンプルのL1記録膜に照射し、1,7RLL変調方式における2T信号ないし8T信号に対応する長さを有する記録マークを形成して、L1情報層に、ランダム信号を記録した。
ここに、各サンプルのL1情報層にランダム信号を記録する場合には、いずれも、レーザビームの記録パワーPw、再生パワーPr、および、基底パワーPbを、それぞれ、10.6mW、0.7mW、および、0.1mWに設定した。
次いで、このようにして記録したランダム信号を、レーザビームの再生パワーPrを0.7mWに設定して、上述したのと同様にして、それぞれ、再生し、再生信号のクロックジッタ(%)を測定した。
ここに、クロックジッタは、タイムインターバルアナライザによって、再生信号のゆらぎσを求め、σ/Tw(Tw:クロックの1周期)によって、算出した。
ジッタの算出結果は、表1に示されている。
次いで、光記録媒体サンプル#1ないし#4および光記録媒体比較サンプル#1ないし#3の各サンプルから、それぞれ、支持基板およびL0情報層を剥離して、透明中間層、L1情報層および光透過層からなる積層体を切り出し、各積層体に、光透過層側から、405nmの波長を有するレーザビームを照射し、積層体を透過した透過光の光量を測定して、光透過率(%)を算出した。
光透過率(%)の算出結果は、第1表に示されている。
Figure 2006209840
第1表から明らかなように、Sb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜を含むL1情報層の光透過率を高めるためには、反射膜に対して、支持基板側に設けられた第四の誘電体膜を構成し、最も厚い膜厚に設定された第二の膜を、屈折率が2.0以上の誘電体材料によって、形成することが有効であり、その一方で、L1情報層の記録特性を改善するためには、かかる第二の膜を、屈折率が2.4以下の誘電体材料によって、形成することが有効であることが分かった。
したがって、L1情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜と、L1記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられ、二以上の膜を備えた第四の誘電体膜を含んでいる場合に、第四の誘電体膜の二以上の膜のうち、最も厚い膜厚に設定された第二の膜を、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成したときには、L1情報層の光透過性を維持しつつ、記録特性を大幅に改善することが可能になり、L1情報層の光透過性と記録特性を高い水準で両立させることが可能になることが判明した。
さらに、上述のようにして、光記録媒体サンプル#1ないし#4および光記録媒体比較サンプル#1ないし#3を、それぞれ、作製し、L1情報層にランダム信号を記録したのと同様にして、レーザビームを、光透過層およびL1情報層を介して、各サンプルの各L0記録膜に照射し、各L0記録膜に、記録マークを形成して、各L0情報層にランダム信号を記録し、L1情報層に記録されたランダム信号を再生したのと同様にして、各L0情報層に記録されたランダム信号を再生したところ、光記録媒体比較サンプル#3にあっては、所望のように、各L0情報層に、ランダム信号を記録し、各L0情報層に記録されたランダム信号を再生することができなかったのに対して、光記録媒体サンプル#1ないし#4ならびに光記録媒体比較サンプル#1ないし#2にあっては、所望のように、各L0情報層に、ランダム信号を記録し、各L0情報層に記録されたランダム信号を再生することができた。
したがって、これらの結果から明らかなように、Sb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜と、記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられ、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成された第二の膜とを含むL1情報層を備えた光記録媒体においては、L0情報層およびL1情報層のいずれの情報層にも、所望のように、データを記録し、記録したデータを再生することが可能になることが判明した。
実施例2
実施例1と同様にして、光記録媒体サンプル#1ならびに光記録媒体比較サンプル#1および#2を、それぞれ、作製し、各サンプルを、それぞれ、上述の光記録媒体評価装置にセットし、レーザビームのパワーを、記録パワーPwと基底パワーPbとの間で、所定のパターンにしたがって、変調して、実施例1と同様にして、各サンプルのL1情報層に、ランダム信号を記録し、記録されたランダム信号を再生して、再生信号のクロックジッタ(%)を測定した。
ここに、各サンプルのL1情報層にランダム信号を記録する場合には、いずれも、レーザビームの記録パワーPw、再生パワーPr、および、基底パワーPbを、それぞれ、8.8mW、0.7mW、および、0.1mWに設定し、各サンプルのL1情報層に記録されたランダム信号を再生する場合には、いずれも、レーザビームの再生パワーPrを0.7mWに設定した。
次いで、記録パワーPwを、0.2mWずつ、12.6mWまで、順次、変化させた点を除き、同様にして、光記録媒体サンプル#1ならびに光記録媒体比較サンプル#1および#2の各L1記録膜に、1,7RLL変調方式における2T信号ないし8T信号に対応する長さを有する記録マークを形成して、各L1情報層に、ランダム信号を記録し、記録されたランダム信号を再生して、再生信号のクロックジッタ(%)を測定した。
光記録媒体サンプル#1についてのジッタの測定結果は、図5の曲線Aによって、光記録媒体比較サンプル#1についてのジッタの測定結果は、図5の曲線Bによって、光記録媒体比較サンプル#2についてのジッタの測定結果は、図5の曲線Cによって、それぞれ、示されている。
図5から明らかなように、Sb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜と、L1記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられ、屈折率が2.4を超える誘電体材料によって形成された第二の膜とを含むL1情報層を備えた光記録媒体比較サンプル#1および#2にあっては、いずれの記録パワーPwにおいても、再生信号のジッタが大きかったのに対して、Sb共晶系の相変化材料によって形成されたL1記録膜と、記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられ、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成された第二の膜とを含むL1情報層を備えた光記録媒体サンプル#1にあっては、光記録媒体比較サンプル#1および#2に比して、いずれの記録パワーPwにおいても、再生信号のジッタが小さく、記録特性を大幅に改善することが可能になることが判明した。
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
たとえば、前記実施態様にかかる光記録媒体10においては、第四の誘電体膜31が、第一の膜312と、第一の膜312の膜厚よりも厚い膜厚に設定された第二の膜311とが積層されて、構成されているが、第四の誘電体膜が、第一の膜と第二の膜とが積層されて、構成されていることは必ずしも必要でなく、第四の誘電体膜が三以上の膜が積層されて、構成されていてもよい。
また、前記実施態様にかかる光記録媒体10においては、第四の誘電体膜31が、ともに、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成された第一の膜312および第二の膜311とが積層されて、構成されているが、第四の誘電体膜を構成する膜がすべて、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成されていることは必ずしも必要でなく、第四の誘電体膜を構成する膜のうち、膜厚が最も厚い膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成されていればよい。
さらに、前記実施態様にかかる光記録媒体10においては、L1情報層30は、第四の誘電体膜31、反射膜32、第三の誘電体膜33、L1記録膜34、第二の誘電体膜35、第一の誘電体膜36および放熱膜37が積層されて、構成されているが、L1情報層は、L1記録膜と、L1記録膜に対して、支持基板側に設けられた反射膜と、反射膜に対して、支持基板側に設けられた誘電体膜とを含んでいればよく、他の構成はとくに限定されるものではなく、たとえば、第二の誘電体膜、第一の誘電体膜および放熱膜のいずれかの膜を省略することもできる。
また、前記実施態様にかかる光記録媒体10においては、第二の誘電体膜35、第三の誘電体膜33および第四の誘電体膜31の第一の膜312が、いずれも、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されているが、第二の誘電体膜、第三の誘電体膜および第四の誘電体膜の第一の膜が、いずれも、モル比が97:3のZrOとYの混合物によって形成されていることは必ずしも必要でない。
さらに、前記実施態様にかかる光記録媒体10は、支持基板11と、L0情報層20と、透明中間層12と、L1情報層30と、光透過層13を備え、二層の情報層が設けられているが、光記録媒体が、二層の情報層を備えていることは必ずしも必要でなく、光記録媒体が、透明中間層を介して、積層された三層以上の情報層を備えていてもよい。光記録媒体が、三層以上の情報層を備えている場合には、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層がすべて、支持基板側から、第四の誘電体膜と、反射膜と、記録膜とを含んでいる必要はなく、少なくとも一つの情報層が、支持基板側から、第四の誘電体膜と、反射膜と、記録膜とを含んでいればよい。
また、前記実施態様にかかる光記録媒体10において、レーザビームの光入射面から最も遠いL0情報層は、相変化材料によって形成されたL0記録膜23を含み、書き換え型の情報層として構成されているが、レーザビームの光入射面から最も遠いL0情報層が、書き換え型の情報層として構成されていることは必ずしも必要でなく、L0情報層が、再生専用の情報層や追記型の情報層として、構成されてもよい。たとえば、L0情報層が、再生専用の情報層として構成される場合には、L0情報層としての情報層はとくに設けられず、支持基板が、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層として機能し、支持基板の表面上に、プリピットが形成され、かかるプリピットによってデータが記録される。
さらに、前記実施態様にかかる光記録媒体10は、光透過層13を備え、レーザビームLが、光透過層13から、L0記録膜23およびL1記録膜34に照射されるように構成されているが、光記録媒体が、光透過層を備え、光透過層から、L0記録膜およびL1記録膜に、レーザビームが照射されるように構成されていることは必ずしも必要でなく、光記録媒体が、光透過性材料によって形成された支持基板を備え、レーザビームが、支持基板から、L0記録膜およびL1記録膜に照射されるように構成されていてもよい。
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる光記録媒体を示す一部切り欠き略斜視図である。 図2は、図1のAで示された部分の略拡大断面図である。 図3は、L0情報層20の略拡大断面図である。 図4は、L1情報層30の略拡大断面図である。 図5は、光記録媒体サンプル#1ならびに光記録媒体比較サンプル#1および#2のジッタを示すグラフである。
符号の説明
10:光記録媒体
11:支持基板
12:透明中間層
13:光透過層
20:L0情報層
21、32:反射膜
22:第二の誘電体膜
23:L0記録膜
24:第一の誘電体膜
25:放熱膜
30:L1情報層
31:第四の誘電体膜
33:第三の誘電体膜
34:L1記録膜
35:第二の誘電体膜
36:第一の誘電体膜
37:放熱膜
311:第二の膜
312:第一の膜

Claims (4)

  1. 支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、前記複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、前記記録膜に対して、前記支持基板側に設けられた反射膜と、前記反射膜に対して、前記支持基板側に設けられた誘電体膜を含み、前記誘電体膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって形成されたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 支持基板上に、少なくとも透明中間層を介して、積層された複数の情報層を備え、前記複数の情報層のうち、レーザビームの光入射面から最も遠い情報層以外の情報層の少なくとも一つの情報層が、Sb共晶系の相変化材料によって形成された記録膜と、前記記録膜に対して、前記支持基板側に設けられた反射膜と、前記反射膜に対して、前記支持基板側に設けられ、二以上の膜を備えた誘電体膜とを含み、前記二以上の膜のうち、膜厚が最も厚い膜が、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成されたことを特徴とする光記録媒体。
  3. 前記二以上の膜のすべてが、屈折率が2.0ないし2.4の誘電体材料によって、形成されたことを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体。
  4. 前記誘電体材料の屈折率が、2.1ないし2.4であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光記録媒体。
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