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JP2006188656A - ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法 Download PDF

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JP2006188656A JP2005307424A JP2005307424A JP2006188656A JP 2006188656 A JP2006188656 A JP 2006188656A JP 2005307424 A JP2005307424 A JP 2005307424A JP 2005307424 A JP2005307424 A JP 2005307424A JP 2006188656 A JP2006188656 A JP 2006188656A
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Abstract

【課題】光散乱が低減され、優れた光線透過率を有し、さらに幅方向に対して拡散光線透過率のムラのない、偏光膜の製造に用いられるポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】拡散光線透過率Tdが、1.0%以下で、かつ、フィルム中に含まれる界面活性剤の量がポリビニルアルコール系樹脂に対して100〜900ppmであることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムである。(A)ポリビニルアルコール系樹脂に、1種以上の添加剤を配合する工程、および(B)添加剤が配合されたポリビニルアルコール系樹脂を、キャスト法により製膜する工程からなり、屈折率が1.46〜1.53の添加剤を全添加剤に対して80重量%以上含有することを特徴とする製造方法により、ポリビニルアルコール系フィルムを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムに関する。さらに詳しくは、本発明は、光散乱が低減され、優れた光線透過率を有し、さらに幅方向に対して拡散光線透過率のムラのない、偏光膜の製造に用いられるポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法に関する。
従来、ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を水などの溶媒に溶解して原液を調製したのち、溶液流延法(キャスティング法)により製膜して、金属加熱ロールなどを使用して乾燥することにより製造される。このようにして得られるポリビニルアルコール系フィルムは、透明性に優れたフィルムとして多くの用途に利用されており、その有用な用途の一つに偏光膜があげられる。かかる偏光膜は、液晶ディスプレイの基本構成要素として用いられており、近年では高品位で高信頼性の要求される機器へとその使用が拡大されている。
このような中、液晶テレビなどの画面の大型化に伴い、従来品より一段と、点状欠点や、色斑などの線状または面状の欠点などの光学的な欠陥が少ない偏光膜が要望されている。かかる偏光膜の製造方法としては、たとえば、5μm以上の光学的異物が100cm2当たり500個以下であるポリビニルアルコール系フィルムを用いること(たとえば、特許文献1参照。)や、フィルムの表面に存在する20μm以上の大きさの異物が1平方m当たり10個以下のポリビニルアルコール系フィルムを用いること(たとえば、特許文献2参照。)が提案されている。
しかし、特許文献1および特許文献2のように、いくらポリビニルアルコール系フィルム製造時の原液を濾過してミクロンオーダーの異物を除いても、得られる偏光膜は光学的な欠陥を有するものであった。
これは、光学的な欠陥の原因がミクロンオーダーの異物だけではなく、また、色斑は異物が主たる原因ではないためである。すなわち、フィルム内部に存在するサブミクロンオーダーの異物、製膜中に発生する添加剤の凝集体、あるいは高分子構造の不均一領域なども、光学的な欠陥の原因となる。これは、液晶で使用される偏光が、可視光領域、すなわちサブミクロンの波長をもち(一般的には370〜700nm)、ポリビニルアルコール系樹脂とは屈折率の異なるサブミクロンサイズの微小領域と、光の反射や干渉を起こすためである。その結果、偏光の透過が乱れ、光散乱現象が生じる。光散乱は、微小領域で発生する場合には点状欠点として、比較的広範囲で発生する場合には色斑などの線状または面状の欠点として、光学的な欠陥となる。いずれにしても、これらの光学欠陥は、液晶ディスプレイにおける偏光の透過率を低下させるため、近年の偏光膜の高品質化、大面積化を考慮すると、さらなる改良が望まれていた。
特開2001−316492号公報 特開2004−20631号公報
本発明は、優れた光線透過率を有し、さらに幅方向に対して拡散光線透過率のムラのない、偏光膜の製造に用いられるポリビニルアルコール系フィルム、およびその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、光線透過率の高い偏光膜、さらには偏光板を提供することを目的とする。
本発明は、拡散光線透過率Tdが1.0%以下で、かつ、フィルム中に含まれる界面活性剤の量がポリビニルアルコール系フィルムに対して100〜900ppmであることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルムに関するものである。
前記ポリビニルアルコール系フィルムにおいて、幅方向に10cmきざみで測定した拡散光線透過率Tdの最大値をA、最小値をB、平均値をCとした場合に、下式(1)を満足するポリビニルアルコール系フィルムであることが好ましい。
(A−B)×100/C≦20 ・・・(1)
前記ポリビニルアルコール系フィルムにおいて、重量平均分子量140000〜260000のポリビニルアルコール系樹脂を用いてなることが好ましく、また、フィルムの厚さが30〜70μmであることが好ましく、さらに、フィルム幅が3.0m以上であることが好ましい。
前記ポリビニルアルコール系フィルムにおいて、屈折率1.46〜1.53の添加剤を全添加剤に対して80重量%以上含有してなることも好ましく、屈折率1.46〜1.53の界面活性剤を全界面活性剤に対して80重量%以上含有してなることも好ましい。
また、本発明は、
(A)ポリビニルアルコール系樹脂に、1種以上の添加剤を配合する工程、および
(B)添加剤が配合されたポリビニルアルコール系樹脂を、キャスト法により製膜する工程
からなり、全添加剤に対して屈折率1.46〜1.53の添加剤を80重量%以上含有することを特徴とする前記ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法に関するものである。
前記製造方法において、屈折率1.46〜1.53の界面活性剤を全界面活性剤に対して80重量%以上含有することが好ましい。
さらに、本発明は、前記ポリビニルアルコール系フィルムからなることを特徴とする偏光膜、さらには偏光膜の少なくとも片面に保護膜を設けてなる偏光板に関するものである。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、拡散光線透過率Tdが低いため、優れた光線透過率を有し、さらに幅方向に対して拡散光線透過率のムラのないものであり、偏光膜の原反として用いることにより、光線透過率の高い偏光膜を製造することができる。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、拡散光線透過率Tdが1.0%以下で、かつ、フィルム中に含まれる界面活性剤の量がポリビニルアルコール系樹脂に対して100〜900ppmであるポリビニルアルコール系フィルムである。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を製膜して得られるものである。ポリビニルアルコール系樹脂としては、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して得られる樹脂が用いられる。しかし、本発明のポリビニルアルコール系フィルムにおいては、必ずしもこれに限定されるものではなく、酢酸ビニルと、少量の酢酸ビニルと共重合可能な成分との共重合体をケン化して得られる樹脂を用いることもできる。酢酸ビニルと共重合可能な成分としては、たとえば、不飽和カルボン酸や、その塩、エステル、アミド、ニトリルなど;エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテンなどの炭素数2〜30のオレフィン類;ビニルエーテル類;不飽和スルホン酸塩などを用いることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量はとくに限定されないが、好ましくは120000〜300000、より好ましくは140000〜260000、さらに好ましくは160000〜200000である。重量平均分子量が120000未満では、ポリビニルアルコール系樹脂を光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られず、300000をこえると、フィルムを偏光膜とする場合に延伸が困難となり、工業的な生産が難しく好ましくない。尚、ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量は、GPC−LALLS法により測定される。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は97モル%以上であることが好ましく、98〜100モル%がより好ましく、99〜100モル%がさらに好ましい。ケン化度が97モル%未満では、光学フィルムとする場合に充分な光学性能が得られず好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を用いてポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製し、該水溶液をドラム型ロールまたはエンドレスベルト、好ましくはドラム型ロールに流延して製膜、乾燥する方法などにより、製造することができ、製造方法はとくに限定されない。たとえば、
(A)ポリビニルアルコール系樹脂に、1種以上の添加剤を配合する工程、および
(B)添加剤が配合されたポリビニルアルコール系樹脂を、キャスト法により製膜する工程により、製造することもできる。ここで、配合される全ての添加剤に対して屈折率が1.46〜1.53である添加剤を80重量%以上含有することが好ましい。
以下、前記工程(A)および工程(B)からなる製造方法について説明する。
ポリビニルアルコール系フィルムを形成するポリビニルアルコール系樹脂としては、前述のような樹脂を用いることができる。ポリビニルアルコール系樹脂には、通常、製造時に生じる酢酸ナトリウムが含まれている。したがって、ポリビニルアルコール系樹脂粉末を製膜に使用する際には、まず酢酸ナトリウムを除去するために粉末を洗浄する。洗浄にあたっては、メタノールまたは水で洗浄されるが、メタノールで洗浄する方法では溶剤回収などが必要になるため、水で洗浄する方法がより好ましい。
次に、洗浄後の含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを水に溶解してポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製するのであるが、洗浄後の含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを、そのまま水に溶解すると所望する高濃度の水溶液が得られないため、一旦脱水を行なうことが好ましい。脱水方法はとくに限定されないが、遠心力を利用した方法が一般的である。
洗浄および脱水により、含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキの含水率を、50重量%以下とすることが好ましく、30〜45重量%とすることがより好ましい。含水率が50重量%をこえると、所望する水溶液濃度にすることが難しくなり、好ましくない。
つづいて、含水率を調整した含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを水に溶解し、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を調製する。ポリビニルアルコール系樹脂水溶液には、製膜性や熱機械特性の向上を目的として、可塑剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種フィラーなどの屈折率が1.46〜1.53の各種添加剤を添加する。配合する添加剤は、1種でもよく、2種以上であってもよい。とくに、界面活性剤を少なくとも1種添加することが、製膜性の点から好ましい。なお、ここでいう屈折率とは、可視光波長における室温での屈折率を指し、たとえば、通常使われるNaD線(589nm)における25℃での屈折率である。また、この場合の屈折率は、添加剤として使用される化合物自身の屈折率であり、溶剤などで希釈された状態での屈折率ではない。
かかる添加剤として、屈折率1.46〜1.53の添加剤を全添加剤に対して80重量%以上含有してなることが好ましく、特に好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは全てをかかる添加剤にすることである。80重量%未満では拡散光線透過率が大きくなり好ましくない。
屈折率が1.46〜1.53の添加剤を使用することが好ましいのは、次の理由による。
ポリビニルアルコール系樹脂の屈折率は、その結晶化度により異なるが、非晶の1.49から結晶の1.61までの範囲の値をとる。一方、添加剤の屈折率は、有機系化合物であれば通常1.30〜1.80、無機系化合物であれば通常1.30〜4.00の範囲である。添加剤の中には、製膜の過程でサブミクロンサイズの凝集体を形成するものがある。本来、添加剤は凝集化することで密度が高まるため、凝集体の屈折率は、若干添加剤自身の屈折率より高くなるが、そのオーダーは0.01以下であり、ほぼ添加剤自身の屈折率と一致する。フィルム中に生じた凝集体は、ポリビニルアルコール系樹脂とは屈折率が異なるため、光散乱が生じることになる。この光散乱の度合いは、両者の屈折率の差が大きいほど、また凝集体の数が増えるほど顕著となる。また、添加剤およびその凝集体は、ポリビニルアルコール系樹脂の結晶部よりも非晶部に存在するため、添加剤の屈折率が、ほぼポリビニルアルコール系樹脂の非晶部の屈折率1.50と等しければ、光散乱は無視できることになるのである。
配合される添加剤の屈折率は、上記の如く1.46〜1.53であるが、1.47〜1.51であることが好ましく、1.48〜1.50であることがより好ましい。屈折率がこの範囲を外れると、光散乱が大きくなる。添加剤の最適な屈折率範囲が、ポリビニルアルコール系樹脂の非晶部の屈折率1.5より若干低めであるのは、前述した凝集効果(添加剤の屈折率上昇)や、屈折率1.33の水を吸湿することによる樹脂の屈折率低下が推測されるためである。
配合する屈折率が1.46〜1.53の添加剤の合計量は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは10〜15重量%である。1重量%未満では、偏光膜製造時の延伸性に劣り、30重量%をこえると、フィルムの熱特性が低下することとなり好ましくない。
添加剤の中では、製膜の過程で凝集しやすい界面活性剤の屈折率がとくに重要である。屈折率が1.46〜1.53の界面活性剤としては、硫黄などの高屈折率原子やフッ素などの低屈折率原子を含まないものが好ましい。たとえば、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル、ポリオキシエチレンエイコシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、やし油還元アルコールエチレンオキサイド付加物、牛脂還元アルコールエチレンオキサイド付加物などのポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンヘキシルアミン、ポリオキシエチレンヘプチルアミン、ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンノニルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンテトラデシルアミン、ポリオキシエチレンヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンエイコシルアミンなどのポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレンカプロン酸アミド、ポリオキシエチレンカプリル酸アミド、ポリオキシエチレンカプリン酸アミド、ポリオキシエチレンラウリル酸アミド、ポリオキシエチレンミリスチン酸アミド、ポリオキシエチレンパルミチン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミドなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸アミドなど;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ミリスチン酸アミド、ラウリン酸アミド、カプロン酸アミドなどの脂肪酸アミドなどがあげられる。これらの中では、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル、やし油還元アルコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンラウリル酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミドが、相溶性の点から好ましい。
界面活性剤の添加量は、目的とする含有量を考慮して適宜選択されるが、通常は、製造工程中での減少を勘案して決定される。また、屈折率1.46〜1.53の界面活性剤を全界面活性剤に対して80重量%以上含有してなることが好ましく、特に好ましくは90重量%以上、さらに好ましくは全てをかかる界面活性剤にすることである。
屈折率が1.46〜1.53の可塑剤としては、たとえば、グリセリン(屈折率1.47)、フタル酸ジイソノニル(屈折率1.48)、フタル酸ジブチル(屈折率1.49)、フタル酸ジエチル(屈折率1.50)、フタル酸ジメチル(屈折率1.51)、トリメリット酸トリブチル(屈折率1.49)、トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル(屈折率1.49)、エチルフタリルエチルグリコレート(屈折率1.49)、エポキシ化大豆油(屈折率1.47)などがあげられる。これらの中では、グリセリンが、相溶性の点より好ましい。可塑剤の添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。添加量が1重量%未満では、偏光膜製造時の延伸性に劣り、30重量%をこえると、フィルムの熱特性が低下することとなり好ましくない。
屈折率が1.46〜1.53の酸化防止剤としては、たとえば、ジデシルフェニルホスファイト(屈折率1.48)、ジフェニルデシルホスファイト(屈折率1.52)などがあげられる。酸化防止剤の添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、好ましくは0〜1000ppm、より好ましくは10〜100ppmである。添加量が1000ppmをこえるとブリードアウトによる外観不良が発生しやすい。
屈折率が1.46〜1.53の紫外線吸収剤としては、たとえば、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート(屈折率1.53)、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(屈折率1.53)などがあげられる。紫外線吸収剤の添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、好ましくは0〜1000ppm、より好ましくは10〜100ppmである。添加量が1000ppmをこえるとブリードアウトによる外観不良が発生しやすい。
屈折率が1.46〜1.53のフィラーとしては、たとえば、酸化ケイ素(屈折率1.50)などがあげられる。フィラーの添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、好ましくは0〜1000ppm、より好ましくは10〜100ppmである。添加量が1000ppmをこえるとブリードアウトによる外観不良が発生しやすい。
ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、たとえば、溶解缶を用いて脱水後のポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキ、水、添加剤を仕込み、加温し、撹拌して溶解させて調製してもよく、多軸押出機を用いて、脱水後のポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキまたはそれを乾燥させたポリビニルアルコール系樹脂を仕込み、サイドフィードにより、水、添加剤を仕込み、加温し、剪断をかけながら溶解させて調製してもよい。とくに、上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶において、缶中に水蒸気を吹き込んで含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを溶解させて得られる水溶液を得ることが、溶解性の点から好ましい。
上下循環流発生型撹拌翼を備えた溶解缶中で、含水ポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを溶解させる際には、水蒸気が吹き込まれるが、水蒸気を吹き込むにあたり、水溶液が所望する濃度となるように、水を加えることもできる。水蒸気の吹き込み量は、溶解させるポリビニルアルコール系樹脂に対して0.5〜5倍量(重量換算)であることが好ましく、吹き込み時間は0.5〜3時間が好ましい。吹き込み量が0.5倍量未満では溶解が不充分となり、5倍量をこえるとドレン量が多くなりすぎて所望する濃度にならず好ましくない。また、水蒸気を吹き込む際は、缶底より吹き込むことが好ましいが、側面などから吹き込んでもよい。
また、溶解缶においては、水蒸気を吹き込み、樹脂温度が40〜80℃、好ましくは45〜70℃となった時点で撹拌を開始することが、均一溶解できる点で好ましい。樹脂温度が40℃未満ではモーターの負荷が大きくなり、80℃をこえるとポリビニルアルコール系樹脂の固まりができて均一な溶解ができなくなり、好ましくない。さらに、水蒸気を吹き込み、樹脂温度が90〜100℃、好ましくは95〜100℃となった時点で、缶内を加圧することが、均一溶解ができる点で好ましい。樹脂温度が90℃未満では未溶解物ができ、好ましくない。そして、樹脂温度が130〜150℃となったところで、水蒸気の吹き込みを終了し、その後0.5〜3時間撹拌を続け、溶解が行なわれる。溶解後は、所望する濃度となるように濃度調整が行なわれる。
水溶液の濃度は、缶の中の液を一部抜き出し、循環させながらプロセス屈折率計(K−PATENTS社製)を用いて濃度測定を行なうことにより、調整する。
このようにして得られるポリビニルアルコール系樹脂水溶液の濃度は、15〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは17〜55重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。濃度が15重量%未満では乾燥負荷が大きくなり生産能力が劣り、60重量%をこえると粘度が高くなりすぎて均一な溶解ができず、好ましくない。
次に、得られたポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、脱泡処理される。脱泡方法としては、静置脱泡や多軸押出機による脱泡などの方法があげられるが、本発明の製造方法においては、生産性の点から、多軸押出機を用いて脱泡する方法が好ましい。多軸押出機としては、ベントを有した多軸押出機であれば、とくに限定されないが、通常はベントを有した2軸押出機が用いられる。
脱泡処理は、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を多軸押出機に供給し、ベント部の樹脂温度を105〜180℃、好ましくは110〜160℃とし、かつ押出機先端圧力を2〜100kg/cm2、好ましくは5〜70kg/cm2として行なわれる。ベント部の樹脂温度が105℃未満では脱泡が不充分となり、180℃をこえると樹脂劣化が起こることとなり好ましくない。また、多軸押出機の先端圧力が2kg/cm2未満では脱泡が不充分となり、100kg/cm2をこえると配管での樹脂漏れなどが発生し、安定生産することができなくなり好ましくない。
また、多軸押出機の前後には、ギアポンプ(P1)およびギアポンプ(P2)が設けられており、ギアポンプ(P1)によりポリビニルアルコール系樹脂水溶液は多軸押出機に供給され、ギアポンプ(P2)により、脱泡後のポリビニルアルコール系樹脂水溶液は多軸押出機から排出される。ギアポンプ(P2)の入口圧力が2〜70kg/cm2、好ましくは5〜70kg/cm2の範囲で一定値を示すようにギアポンプ(P1)を制御することが、フィルム膜厚の精度向上の点で好ましい。入口圧力が2kg/cm2未満では脱泡が不充分となり、70kg/cm2をこえるとベント部分より樹脂が出てくるため好ましくない。また、ギアポンプ(P2)の入口圧力が上記範囲であっても、一定値を示さなければフィルム膜厚の精度が不充分となり好ましくない。なお、ここでいう一定値とは、指定値から±2%以内、好ましくは±1.5%以内の範囲を許容するものである。
脱泡処理ののち、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液は、一定量ずつT型スリットダイに導入され、ドラム型ロール又はエンドレスベルト、特に好ましくはドラム型ロールに流延される。
T型スリットダイとしては、通常、細長の矩形を有したT型スリットダイが用いられるが、そのほかにT型スリットダイ長手方向に対して、両端部より15%以内のいずれかの部分で、そのスリット間隔を中央部のスリット間隔よりも小さくしてなるT型スリットダイを用いることもできる。こうしたT型スリットダイとしては、長手方向に対して両端部より15%以内のいずれかの部分で、そのスリット間隔が中央部のスリット間隔の80%以下であるT型スリットダイが好ましく、両端部より15%以内の部分から、そのスリット間隔を端部に向かって漸次小さくしてなるT型スリットダイがとくに好ましい。このようなT型スリットダイを用いた場合には、得られるフィルム耳端部の膜厚が厚くなることがないため、フィルム剥離性に優れた効果を示すのである。また、T型スリットダイ出口の樹脂温度は80〜100℃であることが好ましく、より好ましくは85〜98℃である。T型スリットダイ出口の樹脂温度が80℃未満では流動不良となり、100℃をこえると発泡して好ましくない。
流延に際しては、ドラム型ロール又はエンドレスベルトで行なわれるが、幅広化や長尺化、膜厚の均一性などの点からドラム型ロールで行なうことが好ましい。
ドラム型ロールの回転速度は5〜30m/分であることが好ましく、6〜20m/分であることがより好ましい。回転速度が5m/分未満では生産性が劣る傾向があり、30m/分をこえると水分の乾燥が不充分となる傾向がある。また、ドラム型ロールの表面温度は70〜99℃であることが好ましく、75〜97℃であることがより好ましい。表面温度が70℃未満では乾燥不良となり、99℃をこえると発泡して好ましくない。
ドラム型ロールの大きさについては、とくに限定されないが、ロールの直径は2000〜4000mmが好ましく、2500〜3800mmがより好ましい。ロールの直径が2000mm未満では乾燥長が不足し、速度が出ず、4000mmをこえると設備製造上困難となり、好ましくない。
ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液をドラム型ロールに流延し、製膜後、乾燥させることにより得ることができる。乾燥は、たとえば、膜の表面と裏面とを複数の乾燥ロールに交互に通過させることにより行なわれる。
乾燥ロールの直径は、好ましくは100〜1000mm、より好ましくは150〜900mm、とくに好ましくは200〜800mmである。乾燥ロールの直径が100mm未満では莫大な本数が必要となり、1000mmをこえるとフィルム搬送が不安定となり、好ましくない。乾燥ロールの好ましい本数は、通常2〜30本である。乾燥ロールの表面温度は、とくに限定されないが、60〜100℃であることが好ましく、65〜90℃であることがより好ましい。乾燥ロールの表面温度が60℃未満では乾燥不良となり、100℃をこえると乾燥しすぎることとなり外観不良を招き好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法においては、乾燥後に得られるポリビニルアルコール系フィルムについて、必要に応じて、さらに熱処理を行なうこともできる。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムにおいては、光散乱の程度を、JIS K7105に準拠した拡散光線透過率Tdで評価する。なお、拡散光線透過率Tdと平行光線透過率Tpとの総和が、全光線透過率Ttとなる。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムの拡散光線透過率Tdは、1.0%以下であることが必要で、好ましくは0.5%以下である。1.0%をこえると光散乱が大きく、偏光膜の原反フィルムとして用いた場合に、製造される偏光膜の光線透過率が低くなる。
また、本発明のポリビニルアルコール系フィルム中に含まれる界面活性剤の量については、ポリビニルアルコール系樹脂に対して、100〜900ppmであり、好ましくは200〜850ppm、より好ましくは300〜800ppm、特に好ましくは400〜700ppmである。含有量が100ppm未満では、界面活性剤の能力が発揮されず、製膜性が確保できなくなり、逆に、900ppmをこえると、フィルム表面への析出などが発生し、フィルムの外観を損ねることになる。
また本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、幅方向に10cmきざみで測定した拡散光線透過率Tdの最大値をA、最小値をB、平均値をCとした場合に、下式(1)を満足することが好ましく、さらに好ましくは10以下である。
(A−B)×100/C≦20 ・・・(1)
20を超えると光散乱のムラが大きく、偏光膜の原反フィルムとして用いた場合に、光線透過率のムラを生じることとなり好ましくない。
本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、光線透過率が高く、光散乱が低減され、さらに、幅方向に対して拡散光線透過率のムラのないフィルムである。したがって、本発明のポリビニルアルコール系フィルムは、光線透過率の高い偏光膜の製造に、原反として好ましく用いられる。
本発明の偏光膜は、本発明のポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造される。偏光膜の製造に用いられるポリビニルアルコール系フィルムの膜厚は、好ましくは30〜100μm、さらに好ましくは30〜90μmであり、薄型化の点で特に好ましくは30〜70μmである。膜厚が30μm未満では延伸が難しい上に十分な偏光性能も得られず、100μmをこえると膜厚精度が低下して好ましくない。
また、ポリビニルアルコール系フィルムの幅は特に限定されないが、偏光膜製造時の生産性の点で2.0m以上であることが好ましく、特には2.5m以上、さらには3.0m以上であることが好ましい。
本発明の偏光膜は、通常の染色、延伸、ホウ酸架橋および熱処理などの工程を経て製造される。偏光膜の製造方法としては、ポリビニルアルコール系フィルムを延伸してヨウ素または二色性染料の溶液に浸漬し染色したのち、ホウ素化合物処理する方法、延伸と染色を同時に行なったのち、ホウ素化合物処理する方法、ヨウ素または二色性染料により染色して延伸したのち、ホウ素化合物処理する方法、染色したのち、ホウ素化合物の溶液中で延伸する方法などがあり、適宜選択して用いることができる。このように、ポリビニルアルコール系フィルム(未延伸フィルム)は、延伸と染色、さらにホウ素化合物処理を別々に行なっても同時に行なってもよいが、染色工程、ホウ素化合物処理工程の少なくとも一方の工程中に一軸延伸を実施することが、生産性の点より望ましい。
延伸は一軸方向に3〜10倍、好ましくは3.5〜6倍延伸することが望ましい。この際、延伸方向の直角方向にも若干の延伸(幅方向の収縮を防止する程度、またはそれ以上の延伸)を行なっても差し支えない。延伸時の温度は、40〜170℃から選ぶのが望ましい。さらに、延伸倍率は最終的に前記範囲に設定されればよく、延伸操作は一段階のみならず、製造工程の任意の範囲の段階に実施すればよい。
フィルムへの染色は、フィルムにヨウ素または二色性染料を含有する液体を接触させることによって行なわれる。通常は、ヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液が用いられ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/L、ヨウ化カリウムの濃度は10〜50g/L、ヨウ化カリウム/ヨウ素の重量比は20〜100が適当である。染色時間は30〜500秒程度が実用的である。処理浴の温度は5〜50℃が好ましい。水溶液には、水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させても差し支えない。接触手段としては浸漬、塗布、噴霧などの任意の手段が適用できる。
染色処理されたフィルムは、ついでホウ素化合物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ酸、ホウ砂が実用的である。ホウ素化合物は水溶液または水−有機溶媒混合液の形で濃度0.3〜2モル/L程度で用いられ、液中には少量のヨウ化カリウムを共存させるのが実用上望ましい。処理法は浸漬法が望ましいが、もちろん塗布法、噴霧法も実施可能である。処理時の温度は40〜70℃程度、処理時間は3〜20分程度が好ましく、また必要に応じて処理中に延伸操作を行なってもよい。
このようにして得られる本発明の偏光膜の光線透過率は、好ましくは43%以上、より好ましくは44%以上である。光線透過率が43%未満では、液晶ディスプレイの高輝度化を達成できない。なお、光線透過率は、分光光度計を用いて偏光膜単体の光線透過率を測定して得られる値である。
本発明の偏光膜は、その片面または両面に光学的に等方性の高分子フィルムまたはシートを保護膜として積層接着して、偏光板として用いることもできる。保護膜としては、たとえば、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレンエステル、ポリ−4−メチルペンテン、ポリフェニレンオキサイドなどのフィルムまたはシートがあげられる。
また、偏光膜には、薄膜化を目的として、上記保護膜の代わりに、その方面または両面にウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレア樹脂などの硬化性樹脂を塗布し、積層させることもできる。
偏光膜(少なくとも片面に保護膜あるいは硬化性樹脂を積層させたものを含む)は、その一方の表面に必要に応じて、透明な感圧性接着剤層が通常知られている方法で形成されて、実用に供される場合もある。感圧性接着剤層としては、アクリル酸エステル、たとえば、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどとα−モノオレフィンカルボン酸、たとえばアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸、クロトン酸などとの共重合物(アクリルニトリル、酢酸ビニル、スチロールのようなビニル単量体を添加したものも含む)を主体とするものが、偏光フィルムの偏光特性を阻害することがないのでとくに好ましいが、これに限定されることなく、透明性を有する感圧性接着剤であれば使用可能で、たとえばポリビニルエーテル系、ゴム系などでもよい。
本発明の偏光膜は、電子卓上計算機、電子時計、ワープロ、パソコン、携帯情報端末機、自動車や機械類の計器類などの液晶表示装置、サングラス、防目メガネ、立体メガネ、表示素子(CRT、LCDなど)用反射低減層、医療機器、建築材料、玩具などに好ましく用いられる。
実施例中、重量平均分子量、界面活性剤量、屈折率nD、拡散光線透過率Tdおよび光線透過率は、次の方法により測定した。
(1)重量平均分子量
GPC−LALLS法により以下の条件で測定する。
1)GPC
装置:Waters製244型ゲル浸透クロマトグラフ
カラム:東ソー(株)製TSK−gel−GMPWXL(内径8mm、長さ30cm、2本)
溶媒:0.1M−トリス緩衝液(pH7.9)
流速:0.5ml/min
温度:23℃
試料濃度:0.040%
ろ過:東ソー(株)製0.45μmマイショリディスクW−25−5
注入量:0.2ml
検出感度(示差屈折率検出器):4倍
2)LALLS
装置:Chromatrix製KMX−6型低角度レーザー光散乱光度計
温度:23℃
波長:633nm
第2ビリアル係数×濃度:0mol/g
屈折率濃度変化(dn/dc):0.159ml/g
フィルター:MILLIPORE製0.45μmフィルターHAWP01300
ゲイン:800mV
(2)フィルム中の界面活性剤量
1gのポリビニルアルコール系フィルムから、メタノールを溶剤としてソックスレー抽出を6時間行ない、抽出液をエバポレーターで濃縮乾固したのち、メタノールで定容し、HEWLETT PACKARD製の高速液体クロマトグラフィー質量分析計(以下、LC−MASSという)HP1100MSDを用いて測定する。詳細な測定条件は、以下の通りであるが、機種および測定条件はこれに限定されるものではない。
カラム:(株)ワイエムシイー製 YMC−Pack ODS−A 150×4.6mm I.D.
カラム温度:30℃
溶離液:0.1M酢酸アンモニウム水溶液/メタノール、グラジエント測定(25/75→0/100(15分))
流量:0.7ml/分
注入量:20μL
MASS:エレクトロンスプレーイオン化法 ネガティブモード
(3)屈折率nD
(株)アタゴ製アッベ屈折計を用いて、23℃にて測定する。
(4)拡散光線透過率Td
JIS−K7105に準拠し、日本電色工業(株)製濁度計NDH2000を用いて測定する。
(5)拡散光線透過率ムラ
幅方向に10cmきざみで測定した拡散光線透過率Tdの最大値をA、最小値をB、平均値をCとした場合に、下式(2)に従い算出する。
拡散光線透過率ムラ(%)=(A−B)×100/C ・・・(2)
(6)光線透過率
大塚電子(株)製RETS−2000を用いて、波長550nmにて測定する。
(7)光線透過率ムラ
幅方向に10cmきざみで測定した光線透過率の最大値をD、最小値をE、平均値をFとした場合に、下式(3)に従い算出する。
光線透過率ムラ(%)=(D−E)×100/F ・・・(3)
大塚電子(株)製RETS−2000を用いて、波長550nmにて測定する。
実施例1
(ポリビニルアルコール系フィルムの製造)
500Lのタンクに18℃の水200kgを入れ、撹拌しながら、重量平均分子量142000、ケン化度99.8モル%のポリビニルアルコール系樹脂40kgを加え、15分間撹拌を続けた。その後一旦水を抜いたのち、さらに水200kgを加え15分間撹拌した。得られたスラリーをスーパーデカンタ(巴工業(株)製)により脱水し、含水率43重量%のポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキを得た。
得られたポリビニルアルコール系樹脂ウェットケーキ70kgを、マックスブレンド型翼を備えた溶解缶に入れ、界面活性剤として、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(屈折率1.49)10g、ポリオキシエチレンドデシルアミン(屈折率1.47)10g、ステアリン酸アミド(屈折率1.48)5g、可塑剤として、グリセリン(屈折率1.47)4.2kgおよび水10kgを加えた。缶底から水蒸気を吹き込み、内部樹脂温度が50℃になった時点で撹拌(回転数:5rpm)を行ない、内部樹脂温度が100℃になった時点で系内を加圧した。150℃まで昇温したのち、水蒸気の吹き込みを停止し、30分間撹拌(回転数:20rpm)を行ない、均一に溶解したのち、濃度調整により濃度25重量%のポリビニルアルコール系樹脂水溶液を得た。
次に、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液(液温147℃)を、ギアポンプ(P1)より2軸押出機に供給し、脱泡したのち、ギアポンプ(P2)より排出した。ベント部の樹脂温度は、130℃、押出機の先端圧力は30kg/cm2、ギアポンプ(P2)の入口圧力は30kg/cm2であった。排出されたポリビニルアルコール系樹脂水溶液を、T型スリットダイ(ストレートマニホールドダイ)よりドラム型ロールに流延して製膜した。流延製膜の条件は下記のとおりである。
ドラム型ロール
直径:3200mm、幅:4000mm、回転速度:8m/分、表面温度:90℃、T型スリットダイ出口の樹脂温度:95℃
得られた膜の水分率は20%であった。この膜の表面と裏面とを下記の条件にて乾燥ロールに交互に通過させながら乾燥を行なった。
乾燥ロール
直径:320mm、幅:4000mm、本数:10本、回転速度:8m/分、表面温度:70℃
得られたポリビニルアルコール系フィルム(幅:3200mm、厚さ:50μm)の拡散光線透過率Tdは、0.5%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は550ppmであった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、下記の通り、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、4%であった。
(偏光膜の製造)
得られたポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素0.2g/L、ヨウ化カリウム15g/Lよりなる水溶液中に30℃にて240秒浸漬し、ついでホウ酸60g/L、ヨウ化カリウム30g/Lの組成の水溶液(55℃)に浸漬するとともに、同時に4倍に一軸延伸しつつ5分間にわたってホウ酸処理を行なった。その後、乾燥して偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は44.4%、光線透過率ムラは0.2%であった。
実施例2
実施例1の界面活性剤に加え、酸化防止剤として、ジデシルフェニルホスファイト(屈折率1.48)7g、紫外線吸収剤として、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール(屈折率1.53)7gを加える以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムを得た。得られたフィルムの拡散光線透過率は0.7%であった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、7%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は550ppmであった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は44.2%、光線透過率ムラは0.5%であった。
実施例3
濃度30重量%のポリビニルアルコール系樹脂水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルム(幅:3200mm、厚さ:75μm)を得た。このフィルムの拡散光線透過率は、0.7%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は570ppmであった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、6%であった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は43.6%、光線透過率ムラは0.5%であった。
実施例4
重量平均分子量175000のポリビニルアルコール系樹脂を用いる以外は実施例1と同様にして、ポリビニルアルコール系フィルム(幅:3200mm、厚さ:50μm)を得た。このフィルムの拡散光線透過率は、0.4%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は530ppmであった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、3%であった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は44.4%、光線透過率ムラは0.1%であった。
比較例1
界面活性剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(屈折率1.54)30gを用いる以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムを得た。得られたフィルムの拡散光線透過率は1.1%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は740ppmであった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、13%であった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は42.9%、光線透過率ムラは0.9%であった。
比較例2
界面活性剤として、シリコン系界面活性剤(屈折率1.45)30gを用いる以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルムを得た。得られたフィルムの拡散光線透過率は1.5%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は500ppmであった。
また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、21%であった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は41.5%、光線透過率ムラは1.7%であった。
比較例3
界面活性剤として、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(屈折率1.49)9g、ポリオキシエチレンドデシルアミン(屈折率1.47)38g、ステアリン酸アミド(屈折率1.48)9gを用いる以外は実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系フィルム(幅:3200mm、厚さ:50μm)を得た。このフィルムの拡散光線透過率は、1.1%であった。さらに、ポリビニルアルコール系フィルム中の界面活性剤の量は1200ppmであった。また、得られたポリビニルアルコール系フィルムについて、拡散光線透過率ムラの評価を行なったところ、21%であった。
さらに実施例1と同様にして偏光膜を得た。得られた偏光膜の光線透過率は42.8%、光線透過率ムラは1.6%であった。
比較例4
実施例1において、界面活性剤を添加しなかった以外は同様に行なったが、ドラム型ロールからの剥離ができず目的とするフィルムは得られなかった。
実施例1〜4および比較例1〜4の結果を表1に示す。
Figure 2006188656

Claims (12)

  1. 拡散光線透過率Tdが1.0%以下で、かつ、フィルム中に含まれる界面活性剤の量がポリビニルアルコール系樹脂に対して100〜900ppmであることを特徴とするポリビニルアルコール系フィルム。
  2. 幅方向に10cmきざみで測定した拡散光線透過率Tdの最大値をA、最小値をB、平均値をCとした場合に、下式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系フィルム。
    (A−B)×100/C≦20 ・・・(1)
  3. ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量が140000〜260000であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  4. フィルムの厚さが30〜70μmであることを特徴とする請求項1、2または3記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  5. フィルム幅が3.0m以上であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  6. 屈折率1.46〜1.53の添加剤を、全添加剤に対して80重量%以上含有してなることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  7. 屈折率1.46〜1.53の界面活性剤を、全界面活性剤に対して80重量%以上含有してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6いずれか記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  8. (A)ポリビニルアルコール系樹脂に、1種以上の添加剤を配合する工程、および
    (B)添加剤が配合されたポリビニルアルコール系樹脂を、キャスト法により製膜する工程
    からなり、屈折率が1.46〜1.53の添加剤を全添加剤に対して80重量%以上含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  9. 屈折率が1.46〜1.53の界面活性剤を、全界面活性剤に対して80重量%以上含有することを特徴とする請求項8記載のポリビニルアルコール系フィルムの製造方法。
  10. 偏光膜の原反フィルムとして用いることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載のポリビニルアルコール系フィルム。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6または7記載のポリビニルアルコール系フィルムからなることを特徴とする偏光膜。
  12. 請求項11記載の偏光膜の少なくとも片面に保護膜を設けてなることを特徴とする偏光板。
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