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JP2006184476A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2006184476A
JP2006184476A JP2004377013A JP2004377013A JP2006184476A JP 2006184476 A JP2006184476 A JP 2006184476A JP 2004377013 A JP2004377013 A JP 2004377013A JP 2004377013 A JP2004377013 A JP 2004377013A JP 2006184476 A JP2006184476 A JP 2006184476A
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Hirokatsu Suzuki
宏克 鈴木
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Abstract

【課題】 互いに種類の異なる転写紙Pにおいて表面平滑性の差に起因して画質差が現れたり、転写紙Pの表裏で表面平滑性が異なることに起因して表裏で画質差が現れたりといった事態を抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 操作表示ユニット90に対して、転写紙Pにおけるトナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力し、その入力情報に応じてトナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数、あるいは、ドット集中度を変化させるように、トナー像形成手段を構成した。このトナー像形成手段は、4つの第1プロセスユニット80Y,M,C,K、4つの第2プロセスユニット81Y,M,C,K、第1転写ユニット20、第2転写ユニット30、制御部95等からなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トナー像担持体の表面に形成したトナー像を転写紙等の記録体に転写する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来、記録体の両面に画像を形成する画像形成装置としては、特許文献1に記載のスイッチバック方式を用いるものや、特許文献2や特許文献3に記載のワンパス方式を用いるものなどが知られている。スイッチバック方式は、記録体を転写手段と定着手段とに通してその一方の面に画像を記録した後、反転搬送路で記録体を反転させる。そして、転写手段及び定着手段にスイッチバックさせて、もう一方の面にも画像を記録する方式である。これに対し、ワンパス方式は、記録体の両面に連続してトナー像を転写し得る転写装置を用いる。そして、この転写装置を通過した後の記録体を定着手段に通すことで、記録体をスイッチバックさせることなくその両面に画像を記録することができる。
特開平5−8948号公報 特開2000−352889号公報 特開2002−202638号公報
何れの方式においても、記録体の表裏の画質差を目立たせてしまうという問題を引き起こすことがあった。具体的には、記録体の表裏で画像のザラツキ感が異なってしまうことがあった。特に、写真画像や絵画像などといったベタ画像における中間調部(中画像濃度部)やハイライト部(低画像濃度部)において、表裏でのザラツキ感の違いが顕著に現れた。
そこで、本発明者は、この問題が生ずる原因について鋭意研究を行ったところ、次のようなことを見出した。即ち、複数の記録体に対して、同じ作像条件で同じ画像を形成した場合、表面平滑性に劣る記録体に形成した画像は、表面平滑性に優れた記録体に形成した画像に比べて、ザラツキ感が大きくなることがわかった。つまり、記録体の表面平滑性が悪くなるほど、画像のザラツキ感が大きくなる。様々な種類の記録体の中には、片面だけにコート層を設けるなどして、表裏で表面平滑性を大きく異ならせたものがある。例えば、軽印刷を主に行う製本印刷の分野では、冊子の表紙や、写真画像等による挿絵が行われる用紙として、表裏で表面平滑性が大きく異なる紙を用いることが多い。このような紙を用いた場合、記録体の表裏のうち、表面平滑性に劣る方の面に形成した画像のザラツキ感が、もう一方の面に形成した画像のザラツキ感よりも大きくなって、表裏での画質差が目立ってしまう。冊子の場合には、かかる画質差は商品価値を低下させることから深刻な問題となる。
表面平滑性が画質を左右する理由は次の通りである。即ち、画像を構成するトナーからなるドットは、記録体に対してその表面の微妙な凹凸にならって付着する。このため、記録体の表面の凹凸が大きくなるほど、つまり、表面平滑性が悪くなるほど、ドット形状が乱れて画質を低下させる。また、画像を感光体等の転写元から記録体に転写する場合には、記録体の表面平滑性が悪くなるほど、転写元と記録体との密着性が悪化して、トナーがドットの周囲に飛び散り易くなる。このことも、表面平滑性がトッド形状を乱す原因になっている。写真画像等のベタ画像における高画像濃度部は各ドットが隙間無く形成されるので、ドット形状の乱れが視認され難い。このため、たとえ各ドットの形状が乱れたとしても、それが画質に影響を及ぼすことは少ない。ところが、中間調部やハイライト部では、ある程度の間隔をあけてドットが形成されるので、ドットの形状の乱れが視認され易くなる。ドットの大きさは数十μmと非常に小さいため、個々のドットの乱れがそれぞれ目に映ることはないが、中間調部やハイライト部が全体としてザラツキ感のあるものとして視認されてしまう。
なお、記録体の両面に画像を形成するための機構を備えた画像形成装置に限らず、かかる機構を備えていない画像形成装置でも、表面平滑性の差に起因して記録体の表裏で画質差が現れるという問題が起こり得る。一方の面に画像が形成された記録体を、操作者が表裏を反転させて給紙トレイなどにセットして、もう一方の面にも画像を形成するといった操作をユーザーが行うこともあるからである。
また、記録体の表裏で画質差が生ずるという問題ではなく、表面平滑性に応じてザラツキ感が記録体の種類によって変化するという問題については、記録体の片面のみに画像を形成した場合でも起こり得る。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、互いに種類の異なる記録体間において表面平滑性の差に起因して画質差が現れたり、記録体の表裏で表面平滑性が異なることに起因して表裏で画質差が現れたりといった事態を抑えることができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力するための平滑性情報入力手段を設け、該平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて上記トナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力するための平滑性情報入力手段を設け、該平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて上記トナー像の中間調部におけるトナー付着画素の集中度を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性を検知する平滑性検知手段を設け、該平滑性検知手段による検知結果に応じて上記トナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性を検知する平滑性検知手段を設け、該平滑性検知手段による検知結果に応じて上記トナー像の中間調部におけるトナー付着画素の集中度を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1又2の画像形成装置において、上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像を該第1トナー像担持体に形成するための第1トナー像形成部と、記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第2トナー像担持体に形成するための第2トナー像形成部とを有するものであって、且つ上記平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、上記転写手段として、該第1トナー像を該第1トナー像担持体上から該第1面に転写し且つ該第2トナー像を該第2トナー像担持体上から該第2面に転写するものを用い、上記平滑性情報入力手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1又2の画像形成装置において、上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像及び記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第1トナー像担持体に形成するものであって、且つ上記平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、上記転写手段として、該第1トナー像担持体上の第1トナー像を該第1面に直接転写し且つ該第1トナー像担持体上の第2トナー像を該第2トナー像担持体を介して該第2面に転写するものを用い、上記平滑性情報入力手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3又4の画像形成装置において、上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像を該第1トナー像担持体に形成するための第1トナー像形成部と、記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第2トナー像担持体に形成するための第2トナー像形成部とを有するものであって、且つ上記平滑性検知手段による検知結果に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、上記転写手段として、該第1トナー像を該第1トナー像担持体上から該第1面に転写し且つ該第2トナー像を該第2トナー像担持体上から該第2面に転写するものを用い、上記平滑性検知手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項3又4の画像形成装置において、上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像及び記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第1トナー像担持体に形成するものであって、且つ上記平滑性検知手段による検知結果に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、上記転写手段として、該第1トナー像担持体上の第1トナー像を該第1面に直接転写し且つ該第1トナー像担持体上の第2トナー像を該第2トナー像担持体を介して該第2面に転写するものを用い、上記平滑性検知手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項5乃至8の何れかの画像形成装置において、上記第1面と上記第2面とのうち、表面平滑性の低い方の面に対応する上記出力線数をもう一方の面に対応する上記出力線数よりも少なくするか、あるいは、表面平滑性の低い方の面に対応する上記集中度をもう一方の面に対応する上記集中度よりも高くするかするように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項7又は8の画像形成装置において、上記平滑性検知手段として、上記記録体の第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性をその面における光反射率に基づいて検知するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記平滑性検知手段として、発光手段から発した光の上記面における正反射光を受光手段で受光して上記光反射率を検知するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記平滑性検知手段として、上記発光手段から発した光の上記面における拡散反射光を、上記受光手段とは別の第2受光手段で受光するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項7、8、10、11又は12の画像形成装置において、上記平滑性検知手段として、上記記録体の第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性を該記録体の表面電気抵抗に基づいて検知するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項7、8、10、11、12又は13の画像形成装置において、上記平滑性検知手段として、上記第1面の表面平滑性を検知する第1面検知手段と、上記第2面の表面平滑性を検知する第2面検知手段とをそれぞれ有するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項14の画像形成装置において、上記第1面検知手段と上記第2面検知手段とを、記録体が搬送される記録体搬送路を挟んで互いの干渉が最大となる位置からずらして配設したことを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、上記トナー像形成手段として、上記トナー像を主走査方向、副走査方向の何れにおいても600[dpi]以上の解像度で形成するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項1乃至16の何れかの画像形成装置において、上記トナー像形成手段として、潜像担持体の表面に形成した潜像にトナーを付着させて上記トナー像を形成し、且つ各画素の径を60[μm]以下にした該潜像を形成するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項5又は7の画像形成装置において、上記第1トナー像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第1トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第1トナー像を得るものを用いるとともに、上記第2トナー像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第2トナー像を上記第2トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第2トナー像を得るものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項6又は8の画像形成装置において、上記トナー像形成手段として、互いに色の異なる複数の単色第1トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第1トナー像を得たり、互いに色の異なる複数の単色第2トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第2トナー像を得たりするものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項1乃至19の何れかの画像形成装置において、上記トナー像形成手段に用いられるトナーを収容するトナー収容手段を設け、重量平均粒径が3〜7[μm]で、且つ重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.00〜1.30であるトナーを、該トナー収容手段に収容したことを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項1乃至19の何れかの画像形成装置において、上記トナー像形成手段に用いられるトナーとして、重量平均粒径が3〜7[μm]で、且つ重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.00〜1.30であるものを指定したことを特徴とするものである。
これらの画像形成装置において、請求項1や請求項3の構成を備えるものでは、記録体の表面平滑性に応じてトナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数を変化させる。本発明者は、後述する実験により、前記出力線数を変化させることで、トナー像のザラツキ感を変化させ得ることを見出した。よって、請求項1や請求項3の構成を備える画像形成装置では、互いに種類の異なる複数の記録体に対してそれぞれの表面平滑性に応じて上記出力線数を変化させてトナー像のザラツキ感の調整を行うことで、互いに種類の異なる記録体間で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることができる。また、記録体の表裏でそれぞれ表面平滑性に応じて上記出力線数を変化させてそれぞれの面におけるトナー像のザラツキ間を調整することで、表裏で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることもできる。
また、請求項2や請求項4の構成を備える画像形成装置では、記録体の表面平滑性に応じてトナー像の中間調部におけるトナー付着画素の集中度を変化させる。本発明者は、後述する実験により、前記集中度を変化させることで、トナー像のザラツキ感を変化させ得ることを見出した。よって、請求項2や請求項4の構成を備える画像形成装置では、互いに種類の異なる複数の記録体に対してそれぞれの表面平滑性に応じて上記集中度を変化させてトナー像のザラツキ感の調整を行うことで、互いに種類の異なる記録体間で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることができる。また、記録体の表裏でそれぞれ表面平滑性に応じて上記集中度を変化させてそれぞれの面におけるトナー像のザラツキ間を調整することで、表裏で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることもできる。
以下、本発明を画像形成装置である電子写真方式のカラー複写機(以下、単に複写機という)に適用した第1実施形態について説明する。
図1は、本第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。同図において、本複写機は、プリンタ部100、操作・表示ユニット90、給紙装置40、自動画像読取装置200、紙補給装置300等を有している。
プリンタ部100は、紙搬送路43Aを境にして、その上方に配設された第1画像形成部と、下方に配設された第2画像形成部とを有している。第1画像形成部は、図中矢印方向に無端移動する第1中間転写ベルト21を有する第1転写ユニット20を備えている。また、第2画像形成部は図中矢印方向に無端移動する第2中間転写ベルト31を有する第2転写ユニット30を備えている。第1中間転写ベルト21の上部張架面の上方には、4個の第1プロセスユニット80Y,M,C,Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の側部張架面の側方には、4個の第2プロセスユニット81Y,M,C,Kが配置されている。これら第1、第2プロセスユニットの番号に付したY,M,C,Kという添字は、それぞれ取り扱われるトナーの色を示している。プロセスユニット内の各機器にも同様の添字を付している。
各プロセスユニット(80Y,M,C,K、81Y,M,C,K)は、それぞれ潜像担持体たる感光体(1Y,M,C,K)を有している。第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kは等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第1中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第1受像面という。
一方、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kも等間隔に配設され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ第2中間転写ベルト21の上部張架面に接触する。以下、このように接触するベルト面を第2受像面という言う。
第1中間転写ベルト21は、複数のローラにより、鉛直方向よりも水平方向にスペースをとる横長の姿勢であり、且つその第1受像面をほぼ水平に延在させる姿勢で張架されている。第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、このようなほぼ水平の第1受像面に接するように、互いにほぼ水平な状態で並列配設されている。
一方、第2中間転写ベルト31は、複数のローラにより、水平方向よりも鉛直方向にスペースをとる縦長の姿勢であり、且つその第2受像面を図中左上から右下にかけて傾斜させる姿勢で張架されている。第2プロセスユニット81Y,M,C,Kは、このように傾斜している第2受像面に接するように、第2中間転写ベルト31の図中左側方にて、図中左上から右下にかけての斜めの配列になるように配設されている。
図2は、4つの第1プロセスユニット80Y,M,C,Kのうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では「80」に付すY,M,C,Kという添字を省略している。同図において、感光体1は、プリンタ部(100)の動作時に、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動される。かかる感光体1の周囲には、帯電手段であるスコロトロンチャージャー3、露光装置4、現像装置5、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や、電位センサS1、画像センサS2等が配設されている。
ドラム状の感光体1は、例えば直径30〜120[mm]程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)が被覆されたものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を被覆したものであってもよい。また、ドラム状ではなく、ベルト状のものであってもよい。
クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2c等を有し、後述の1次転写ニップを通過した後の感光体表面に残留する転写残トナーを除去、回収する。
スコロトロンチャージャー3は、回転駆動される感光体1の表面を例えばマイナス極性に一様帯電せしめるものである。かかる一様帯電を行う帯電手段として、スコロトロンチャージャーの代わりに、コロトロンチャージャーを用いても良い。また、帯電バイアスが印加される帯電バイアス部材を感光体1の表面に接触させる方式のものでもよい。
露光装置4は、各色のうちの1色に対応する画像データに基づいて生成した光で、一様帯電後の感光体1の表面を光走査して、感光体1の表面に静電潜像を形成する。図示の例では、露光装置4として、LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなるものを用いている。レーザ光源やポリゴンミラー等を用いて、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式のものでもよい。
現像装置5は、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤を用いて感光体1上の静電潜像を現像する二成分現像方式のものである。かかる二成分現像剤を2つの搬送スクリュウ5cによって攪拌しながら、図中奥行き方向に搬送する。これら2つの搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は互いに逆方向である。例えば、図中左側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向が図中奥側から手前側であれば、図中右側の搬送スクリュウ5cの現像剤搬送方向は図中手前側から奥側である。前者の搬送スクリュウ5cによって現像装置5の図中奥行き方向端部まで搬送された二成分現像剤は、後者の搬送スクリュウ5cに受け渡される。そして、その端部から反対側の端部に向けて攪拌搬送される過程で、一部が後述の現像ロール5bに担持される。また、担持されなかったり、現像ロール5bから右側の搬送スクリュウ5cに戻されたりした二成分現像剤は、上記反対側の端部で左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。このようにして、二成分現像剤が現像装置5内で循環搬送される。なお、現像装置5として、磁性キャリアを含まずにトナーを主成分とする一成分現像剤による一成分現像方式のものを用いてもよい。
現像ロール5aは、ステンレスやアルミニュウム等からなる非磁性円筒であって図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動せしめられるスリーブと、これに連れ回らないように内部固定されたマグネットローラとを有している。マグネットローラは、スリーブの内部にて、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。図中右側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤は、このマグネットローラの発する磁力によって引き寄せられて、回転駆動されるスリーブの表面で汲み上げられる。そして、スリーブ表面に連れ回って感光体1に対向する現像領域に搬送されるのに先立ち、ブレード5bとの対向位置である規制位置を通過する。
ブレード5bは、所定の間隙を介してその先端をスリーブ表面に近接させるように配設されている。そして、スリーブ表面上の二成分現像剤がその直下である規制位置を通過する際に、二成分現像剤の厚みを所定の大きさに規制する。
このようにして層厚が規制された二成分現像剤は、スリーブの回転に伴って感光体1との対向位置である現像領域に搬送される。マイナス極性に一様帯電せしめられた感光体1の表面に対する光走査によって電荷が減衰せしめられて形成された静電潜像は、現像領域にてスリーブ表面上の二成分現像剤に摺擦せしめられる。そして、潜像と同極性であるマイナス帯電性のトナーの付着によって、Y,M,C,Kの何れかの色に現像される。第1プロセスユニット80においては、いわゆる反転現像が行われるのである。これにより、感光体1上には、Y,M,C,Kの何れかの色のトナー像が形成される。
上記現像領域でトナーを消費した二成分現像剤は、上記スリーブの回転に伴って現像装置5内に戻る。そして、上記マグネットローラの互いに同極で隣り合う磁極によって形成される反発磁界の影響を受けて、スリーブ表面から離脱して、図中右側の搬送スクリュウ5c上に戻された後、図中左側の搬送スクリュウ5cに受け渡される。
図中左側の搬送スクリュウ5cの下方には、トナー濃度センサ5eが配設されており、左側の搬送スクリュウ5cによって搬送される二成分現像剤の透磁率を検知する。二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度と相関があるので、トナー濃度センサ5eは、トナー濃度を検知していることになる。
図示しない制御部は、このトナー濃度センサ5eからの出力信号に基づいて二成分現像剤のトナー濃度を所定の目標濃度値未満であると判断すると、図示しない8つのトナー供給手段のうち、その二成分現像剤に対応するものを所定時間駆動する。これら8つのトナー供給手段は、それぞれ、第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)の4つの現像装置、あるいは、第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)の4つの現像装置の何れか1つに対応するものである。プリンタ部(100)の上部のボトル収納部85に着脱可能にセットされた4つのY,M,C,Kトナーボトル(図1の86Y,M,C,K)の何れかに接続されている。そして、接続されたトナーボトルから、対応する現像装置内における図中左側の搬送スクリュウ5c上に、所定色のトナーを供給する。これにより、現像によってトナーを消費した二成分現像剤のトナー濃度が回復する。かかる構成のトナー供給手段としては、従来から公知のモーノポンプによる吸引力で、トナーボトル内のトナーを吸引して現像装置内まで搬送する方式のものがよい。この方式によれば、トナーボトルの設置場所の制約が少ないため、プリンタ部(100)内部のスペース配分に有利である。またトナーが適時補給できるため、現像装置5に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置5の小型化を図ることができる。
図3は、4つの第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)のうちの1つを示す拡大構成図である。4つの第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)も、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、第2プロセスユニット81は、第1プロセスユニット(80)と構成部材が同じであるが、感光体1の回転方向が異なっている。しかし互いに、感光体1の回転軸1aを通るy軸に対し対象の形をしている。この形状は、感光体1の周囲に設ける部材の配置にも関係するが、重要な事項である。具体的には、プリンタ部100本体との結合部、たとえば駆動手段との結合部、電気的接続部、トナー供給部、トナー排出部の結合方法を配慮している。これにより、第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)と、第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)とに互換性をもたせることができる。従って第1プロセスユニットと第2プロセスユニット用に個別に現像装置、クリーニング装置、部品を製造する必要がなく、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体のコスト低減化を図ることができる。
先に示した図1において、第1画像形成部は、複数の第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)と、第1転写ユニット20とから構成されている。また、第2画像形成部は、複数の第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)と、第2転写ユニット30とから構成されている。また、プリンタ部100においては、第1転写ユニット20と第2転写ユニット30とにより、両面転写装置が構成されている。
第1転写ユニット20は、第1中間転写ベルト21を複数のローラ22(4個),23,24,25,26(2個),27,28,29によって張架して、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに接触させている。この接触により、第1転写ユニット20では、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,Kトナー像(以下、単色第1トナー像とも言う)を、第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成される。第1中間転写ベルト21は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中時計回りに無端移動せしめる。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ22の何れかが、感光体1Y,M,C,Kとの間に第1中間転写ベルト21を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップで単色の単色第1トナー像が第1中間転写ベルト21に重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせにより、像担持体たる第1中間転写ベルト21上に、他色第1トナー像が形成される。
第1中間転写ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にクリーニング装置20Aが設けられている。このクリーニング装置20Aは、各1次転写ニップを通過した後の第1中間転写ベルト21の表面に残留する転写残トナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1転写ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
一方、第2転写ユニット30は、第2中間転写ベルト31を複数のローラ32(4つ),33,34,35,36(2つ)によって張架して感光体1Y,M,C,Kに接触させている。この接触により、第2転写ユニット30では、感光体1Y,M,C,K上のY,M,C,K第2トナー像(以下、単色第2トナー像ともいう)を、第2中間転写ベルト31上に重ね合わせて転写するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成される。第2中間転写ベルト31は、これら4つの1次転写ニップを形成しながら、図中反時計回りに無端移動せしめる。各1次転写ニップでは、図示しない電源によって1次転写バイアスが印加される4つの1次転写ローラ32の何れかが、感光体1Y,M,C,Kとの間に第2中間転写ベルト31を挟み込んでいる。この1次転写バイアスやニップ圧の影響により、各1次転写ニップでY,M,C,K第2トナー像が第2中間転写ベルト31に重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせにより、像担持体たる第2中間転写ベルト31に、他色第2トナー像が形成される。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にクリーニング装置30Aが設けられている。このクリーニング装置30Aは、各1次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。第2中間転写ベルト31に関連する部材も、第2転写ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ部100に対し着脱が可能となっている。
2つの中間転写ベルト(21,31)は、それぞれ例えば、基体の厚さが50〜600[μm]の樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトである。そして、感光体1が担持する可視像たるトナー像を、1次転写ローラ(22,32)に印加される1次転写バイアスによって静電的にベルト表面に転写を可能とする電気抵抗値を発揮する。かかる中間転写ベルトの一例として、ポリアミドにカーボンを分散し、その体積抵抗値は、10〜1012[Ωcm]程度に抵抗が調整されたものを挙げることができる。ベルトの走行を安定させるためのベルト寄り止めリブが、ベルト片側あるいは両側端部に設けられている。ベルトの周長は約1500[mm]である。
第1転写ユニット20の1次転写手段たる4つの1次転写ローラ22や、第2転写ユニット30の1次転写手段たる4つの1次転写ローラ32としては、例えば次のような構成のものを用いることができる。即ち、芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴム材料を被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加されるものである。本第1実施形態では、導電性ゴム材料として、ウレタンゴムにカーボンを分散したものを用い、体積抵抗を10Ωcm程度に調整している。
プリンタ部100は、Kトナーだけによるモノクロ画像の出力も可能である。モノクロ画像を出力する場合には、第1転写ユニット20におけるY,M,C用のプロセスユニット80Y,M,Cを使用しない。そして、プロセスユニット80Y,M,Cを稼動させないだけでなく、これらと第1中間転写ベルト21とを非接触に保つための機構を備えている。ローラ26と1次転写ローラ22を支持する内部フレーム(不図示)を設けておき、ある点を中心に回動可能に支持している。そして、感光体から遠ざかる方向に回動させることにより、感光体1Kだけを第1中間転写ベルト21と接触させて、作像工程を実行することにより、ブラックトナーによるモノクロ画像を作成する。かかる構成では、感光体の寿命向上の点で有利である。なお、第2転写ユニット30も同様に、モノクロ画像出力時にプロセスユニット81Y,M,Cを第2中間転写ベルト31から待避させるようになっている。
第1中間転写ベルト21の外周には、2次転写ローラ46が、第1中間転写ベルト21を裏面で支えながら張架している支持ローラ28との間に第1中間転写ベルト21を挟み込むように配設されている。これにより、第1転写ユニット20においては、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46とが当接する2次転写ニップが形成されている。支持ローラ28からこの2次転写ニップを経て2次転写ローラ46に至るまでの領域が、両面転写装置における第1転写部になっている。
2次転写ローラ46は芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したもので、芯金部に対して、図示しない2次転写バイアス電源から2次転写バイアスが印加される。導電性ゴムはカーボンの分散によって体積抵抗が10Ωcm程度に調整されたものである。
上述の2次転写ニップの図中右側方には、レジストローラ対45が配設されている。このレジストローラ対45は、プリンタ部100の図中右側方に配設された給紙装置40から送られて来る転写紙Pをローラ間に挟み込んだ後、両ローラの回転を一時中断する。そして、第1中間転写ベルト21上の重ね合わせトナー像である4色トナー像に同期させ得るタイミングで、転写紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。送り出された転写紙Pは、2次転写ニップでその一方の面である第1面(図中上側を向く面)に4色トナー像が密着せしめられる。そして、2次転写バイアスやニップ圧の影響により、第1中間転写ベルト21上の4色トナー像がその第1面に一括2次転写される。2次転写ニップを通過した転写紙Pは、第1中間転写ベルト21や2次転写ローラ46から離れて、第2中間転写ベルト31に受け渡される。
第2転写ユニット30においては、第2中間転写ベルト31を張架している上部張架ローラ34によるベルト掛け回し箇所が、第2中間転写ベルト31の上部張架面になっている。この上部張架面の上方には、電荷付与手段たる転写チャージャー47が上部張架面と所定の間隙を介して対向するように配設されている。転写チャージャー47からこの所定の間隙を経由して、上部張架ローラ34に至るまでの領域が、第2転写ユニット30の第2転写部となっている。
転写チャージャー47は公知のタイプで、タングステンや金の細い線を放電電極とし、ケーシングで保持し、放電電極に不図示の電源から転写電流が印加される。第2中間転写ベルト31と転写チャージャー47の間に転写紙Pを通過させながら、その第1面に転写チャージャー47から発せられる電荷を付与することで、第2中間転写ベルト31上の4色トナー像を転写紙Pの第2面に一括2次転写する。上述の2次転写バイアスや、転写チャージャー47による付与電荷は、何れもトナーの極性と逆のプラス極性である。
プリンタ部100の図中右側方には転写紙Pを供給可能に収納した給紙装置40が配備されている。この給紙装置は、複数の紙収容手段を備えている。具体的には、最も上段に配設された給紙トレイ40a、これの下方に配設された第1給紙カセット40b、これの下方に配設された第2給紙カセット40c、これの下方に配設された第3給紙カセット40dを備えている。これら紙収容手段は、それぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。また、それぞれサイズの異なる転写紙Pを収容している。各紙収容手段において、最上位置の転写紙Pは、対応する給紙・分離手段41A〜41Dにより選択的に給紙、分離され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより紙搬送路43Bや43Aに送られる。
紙搬送路43Aには、転写紙Pを両面転写装置の第1転写部や第2転写部へ送り出す給送タイミングをとるための、一対のレジストローラ45が設けられている。さらに転写紙Pの搬送方向に対し直角方向の位置を正規の位置にするための横レジ補正機構44が、紙搬送路43Aに設けられている。横レジ補正機構44としては、次のものを例示することができる。即ち、図示しない横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、転写紙の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように転写紙Pをスライド搬送する。そして、転写紙を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは転写紙Pのサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は転写紙Pの搬送方向に対し転写紙Pの両方の横方向から、転写紙Pの両辺を短時間及び複数回押し、転写紙Pを所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
転写紙Pは、レジストローラ対45から、第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46の当接によって2次転写ニップが形成されている第1転写部に向けて搬送される。その後、第2中間転写ベルト31と転写チャージャー47とが対向している第2転写部に向けて送られる。
給紙装置40においては、複数の給紙トレイのうち、最も上に配設されている給紙トレイ40aから排出される転写紙Pが、プリンタ部100の紙搬送路43Aに対して、曲げられることなくほぼ水平に真直ぐ搬送されるようになっている。このため厚い転写紙Pや剛性の高い板紙でも、給紙トレイ40a内に収容すれば、プリンタ部100の紙搬送炉43Aに確実に給紙することができる。なお、給紙トレイ40aには、多様な特性の転写紙が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用すると好都合である。図示を省略しているが、紙搬送路43Aの要所には転写紙Pを検知するためのセンサを設けており、転写紙Pの存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
最も上側に配設されている給紙トレイ40aの上方には、第2給紙路43Cが設けられている。この第2給紙路43Cに対しては、給紙装置40の図中右側方に設置されている第2給紙装置300から、転写紙Pを供給することができる。
第2転写ユニット30の図中左側方には、複数の張架ローラ52,53,54,55,56によって紙搬送ベルト51を張架しながら図中反時計回りに無端移動させる紙搬送ユニット50が配設されている。紙搬送ベルト51は、第2転写ユニット30の第2転写部から排出される転写紙Pを、複数の張架ローラの1つである受入ローラ52によるベルト掛け回し箇所にて、紙搬送ベルト51上に受け取る。この受け取りよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51のおもて面には、静電吸着チャージャー57によって電荷が付与される。この電荷の付与により、紙搬送ユニット50は、第2転写部から排出されてくる転写紙Pを紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着させることができる。
転写紙Pをおもて面に静電吸着させた紙搬送ベルト51は、その無端移動に伴って転写紙Pを図中右側から左側へと搬送する。そして、紙搬送ユニット50の図中左側方に配設されている定着手段たる定着装置60に向けて、転写紙Pを受け渡す。この受け渡しよりも早いタイミングで、紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着せしめられている転写紙Pに対して、分離チャージャー58によって電荷が付与される。この電荷の付与により、それまで紙搬送ベルト51のおもて面に静電吸着していた転写紙Pがベルトから容易に分離されるようになる。そして、複数の張架ローラのうち、定着装置60の最も近くに配設されている分離ローラ54によるベルト掛け回し箇所で、分離ローラ54の曲率にならって急激に移動方向を変えようとするベルトから転写紙Pが分離して、定着装置60に受け渡される。
定着装置60としては、定着ローラ内部にヒータを備える方式のもの、加熱されるベルトを走行させる方式のもの、誘導加熱を採用した方式のものなどを採用することができる。同図においては、2つの定着ローラを当接して形成した定着ニップで、転写紙Pを両面側からそれぞれ加熱して他色第1トナー像及び他色第2トナー像を定着させる方式のものを採用している。転写紙P両面の画像の色合い、光沢度を同じにするため、2つの定着ローラについては、ベルト材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより、それぞれの面に対して最適な定着条件をつくりだすように、定着装置60の各種パラメータが制御されるようになっている。
定着装置60による定着処理が終了した転写紙Pは、排出路に向けて送り出される。この排出路には、定着処理後の転写紙Pを冷却して、不安定なトナーの状態を早期に安定させる目的で、冷却機能を有した冷却ローラ対70が配設されている。この冷却ローラ対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラを採用することができる。冷却ローラ対70によって冷却された転写紙Pは、排紙ローラ対71により、プリンタ部100の左側に設けられた排紙スタック部75に排紙、スタックされる。この排紙スタック部は、大量の転写紙をスタック可能にすべく、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて転写紙を搬送させることもできる。別の後処理装置として、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置などを設けることもできる。
プリンタ部100の上面には、未使用のトナーが収納された各色のトナーボトル86Y,M,C,Kが、着脱可能にボトル収納部85に収納されている。このボトル収容部85は、プリンタ部100上面で操作方向から見て奥側にあって、プリンタ部100上面の手前側は平面部分が確保されているため、作業台として利用することができる。上述のトナー供給手段により、各現像装置に必要に応じトナーを供給するようになっている。本第1実施形態では、上下に配設した第1画像形成部と第2画像形成部とで、互いに同色のトナーを扱う現像装置に対しては、共通のトナーボトルからトナーを供給するようになっているが、別々にすることもできる。消耗の多いブラックトナー用のトナーボトル86Kは、特に大容量としておくことも可能である。
プリンタ部100の上面に設けられた操作・表示ユニット90には、キーボード等からなる図示しない入力操作部が設けられており、これにより画像形成のための条件などがインプットされる。また、ディスプレイ等からなる図示しない表示部に各種の情報を表示することもでき、操作者とプリンタ部100との情報交換を容易なものとする。
プリンタ部100内部に設けられた廃トナー収納部87は、クリーニング装置2や、中間転写ベルトのクリーニング装置20A,30Aなどと連結されている。そして、これらから送られる廃トナーや紙粉等の異物を一括して回収して収納する。これらのクリーニング装置(2,20A,30A,50A)に大容量の廃トナー収納部を備えないため、クリーニング装置が小型にでき、さらに廃トナーの廃棄の操作性も良好となっている。満杯センサ(不図示)を使って廃トナー収納部87内のトナー廃棄、あるいは容器交換などの警告を発する。
プリンタ部100内部に設けられた制御部95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。定着装置60による熱や電装装置からの発熱により、画像形成装置内部は高温になるが、その対策としてファンFを設けて、内部部材の熱による機能低下を防止している。またこのファンFは冷却ローラ対70の放熱部と結合してあり、冷却ローラ対70の冷却効果を確実にしている。
給紙装置40の上部には、周知の技術によって原稿を自動搬送しながらその原稿の画像を読み取る自動画像読取装置(ADF)200が設けられており、これによる読取情報が制御部95に送られる。送られた読取情報に基づいて、プリンタ部100が駆動制御されて、原稿と同じ画像が出力される仕組みである。また、プリンタ部100に対しては、図示しないパーソナルコンピュータ等からの画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。更に、図示しない電話回線から送られてくる画像情報を送って、その画像情報に対応する画像を出力させることもできる。給紙装置40の図中右側方には、上述のように、給紙装置40に転写紙Pを補給する第2紙補給装置300が配設されている。
次にプリンタ部100において、転写紙の片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの1つは、第1中間転写ベルト21に転写した4色トナー像を転写紙Pの第1面に一括2次転写する方法である。また、もう1つの方法は、第2中間転写ベルト31に転写した4色トナー像を転写紙Pの第2面に一括2次転写する方法である。以下、前者の方法を例にして説明する。
プリンタ部100を稼動させると、第1中間転写ベルト21と第1プロセスユニット80Y,M,C,Kにおける感光体1Y,M,C,Kが回転する。同時に第2中間転写ベルト31が無端移動するが、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kにおける感光体1Y,M,C,Kは第2中間転写ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。そして、第1プロセスユニット80Yによる画像形成が開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置4の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3によって一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
この静電潜像は、Y用の第1プロセスユニット81Yの現像装置によってYトナー像に現像され、Y用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が感光体1M,C,K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。そして、第1中間転写ベルト21上のYトナー像に対して、M,C,K用の1次転写ニップでM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、第1中間転写ベルト21上に4色トナー像が形成される。
一方、給紙装置40は、内部の給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40bc,dから、画像データに対応する転写紙を給紙・分離手段41A,B,C,Dの何れか1つのよって送り出す。そして、搬送ローラ対42B,42Cによってプリンタ部100の紙搬送路43Cに向けて搬送する。そして、横レジ補正機構44に送られる。
横レジ補正機構44は、記録体供給手段たる給紙装置40から両面転写装置(第1、第2転写ユニット)に向けて搬送されている途中の転写紙Pにおける搬送方向からの姿勢の傾きを補正する傾き補正手段である。レジストローラ対45よりも搬送方向上流側で、搬送方向に直交する紙面方向に並べられたガイド板対を、転写紙Pの搬送方向に直交する両端に突き当てることで、転写紙Pの姿勢の傾きを補正する。ガイド板対の2つのガイド板は、搬送方向に直交する紙面方向に移動可能になっており、給紙された転写紙Pの幅に合わせて移動することで、板間距離を転写紙Pの幅に合わせることができる。
横レジ補正機構44によって姿勢の傾きが補正された転写紙Pは、レジストローラ対45のローラ間に至り、そこでタイミングが計られて第1転写部に送り出される。そして、第1転写部の2次転写ニップにて、第1中間転写ベルト21上の4色トナー像が第1面に一括2次転写される。2次転写ニップを通過した第1中間転写ベルト21のおもて面は、ベルトクリーニング装置20Aによって転写残トナーがクリーニングされる。
各第1プロセスユニット80Y,M,C,Kでは、それぞれ、1次転写ニップを通過した後の感光体1Y,M,C,K上に残留する転写残トナーが、クリーニング装置(2)によってクリーニングされる。このクリーニング装置(2)は、先に図2に示したように、クリーニングブラシ2aやクリーニングブレード2bによって第1中間転写ベルト21から転写残トナーを除去するものである。除去したトナー等の異物については、回収手段2cによって回収部87に送る。なおセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために不図示の制御手段に情報を出す。また、クリーニング後の感光体1の表面は除電装置Qによって残留電荷が除電されて初期化せしめられる。
第1転写部の2次転写ニップで第1面に4色トナー像が2次転写された転写紙は、第2転写ユニット30の第2中間転写ベルト31に受け渡された後、紙搬送ユニット50に送られる。そして、紙搬送ユニット50から定着装置60に受け渡されるが、この受け渡しに先立って、転写紙Pに対して分離チャージャー58による電荷が付与される。この付与により、第2中間転写ベルト31に静電吸着していた転写紙がベルトから容易に分離されるようになる。
定着装置60内では、転写紙Pの第1面に担持されているフルカラー画像中の各色トナーが、加熱によって溶融、混色される。転写紙Pはその第1面だけにトナーを有しているので、両面にトナーを有している両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーが少なくて済む。制御部95が画像に応じて定着装置60の使用する電力を最適に制御する。定着処理が施された後であっても、転写紙P上で完全に固着するまでは、トナー像は搬送路のガイド部材等にこすられ、画像が欠落したり、乱れたりする。この不具合を防止するべく、定着装置60を通過した転写紙は、冷却手段である冷却ローラ対70が設けられているのである。
本複写機においては、排紙スタック部75で若い頁の転写紙が順次上に重ねられるように、作像順序がプログラムされているので、スタック部75で頁順が揃う。排紙スタック部75は、排紙される転写紙Pの増加に従って、下降するので、転写紙は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの転写紙を排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施したり、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
転写紙Pの片面に画像を形成する他の方法では、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kでの画像の形成をおこなわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なる。しかし、基本的には上述の片面記録の工程と同じなので、説明を省略する。
次に転写紙の両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。
プリンタ部100に画像信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1プロセスユニット80Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の1次転写ニップで第1中間転写ベルト21に順次重ね合わせて1次転写される。この工程とほぼ並行して、第2プロセスユニット81Y,M,C,Kの感光体1Y,M,C,Kに、Y,M,C,Kトナー像が形成される。そして、これらは、Y,M,C,K用の1次転写ニップで第2中間転写ベルト31に順次重ね合わせて1次転写される。このようにして、第1中間転写ベルト21、第2中間転写ベルト31上に、それぞれ4色トナー像が形成される。
第2プロセスユニット81Y,M,C,Kのユニット間隔は、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kのユニット間隔よりも小さくなっている。これにより、第2転写ユニット30では、第1転写ユニット20よりも速く重ね合わせ1次転写が終了する。
タイミングが計られてレジストローラ対45から第1転写部の2次転写ニップに送られた転写紙Pは、その第1面に第1中間転写ベルト21上の4色トナー像が2次転写された後、第2転写部に受け渡される。そして、第2中間転写ベルト31と転写チャージャー47とが所定の間隙を介して対向している第2転写部にて、第2中間転写ベルト31上の4色トナー像が第2面に2次転写される。
このようにして両面にフルカラー画像が形成された転写紙Pは、紙搬送ユニット50を経由して定着装置60に受け渡される。そして、定着装置60内で加熱や加圧による定着処理が行われて、両面のトナー画像がそれぞれ溶融、混合される。更に、冷却ローラ対70と排紙ローラ71とを経た後、排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の転写紙に両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。これにより排紙スタック部75から取り出し、上下面を逆にしたとき記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御部95によって実行される。
片面記録動作、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。
以上の構成の本複写機においては、上述した第1画像形成部と制御部95との組合せにより、第1トナー像担持体たる第1中間転写ベルト21の表面に第1トナー像たる多色第1トナー像を形成する第1トナー像形成部が構成されている。また、第2画像形成部と制御部95との組合せにより、第2トナー像担持体たる第2中間転写ベルト31の表面に第2トナー像たる多色第2トナー像を形成する第2トナー像形成部が構成されている。また、第1画像形成部と第2画像形成部と制御部95との組合せにより、トナー像形成手段が構成されている。なお、第1トナー像とは、複数の単色第1トナー像の重ね合わせによる他色第1トナー像と、Y,M,C,K何れかの単色第1トナー像だけからなるトナー像との総称である。また、第2トナー像とは、複数の単色第2トナー像の重ね合わせによる他色第2トナー像と、Y,M,C,K何れかの単色第2トナー像だけからなるトナー像との総称である。
上記第1画像形成部や第2画像形成部は、トナー像を構成する画素のうち、トナーを付着させる画素であるトナー付着画素であるドットの密度によって階調を表現するようになっている。よって、トナー像の中間調部やハイライト部では、各ドットの間、あるいは、所定数のドットの集合によるドットユニット間に、ある程度の間隔があけられる。
次に、本第1実施形態に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
転写紙P上に形成されるトナー像は、転写紙Pの表面平滑性が悪くなるほど、ザラツキ感が目立ってくる。例えば、図4は、本発明者の実験によって得られたベック平滑度と粒状度との関係を示すグラフである。ベック平滑度(JIS P8119)は、その値が高くなる(大きくなる)ほど、表面平滑性が良好であることを示す。また、画像のザラツキ感と粒状度とには高い相関があり、粒状度が良くなるほどザラツキ感が目立たなくなる。同図に示すように、転写紙Pのベック平滑度が低くなるほど(表面平滑性が悪くなるほど)、画像のザラツキ感が目立ってくることがわかる。なお、同図に示した粒状度の測定法については、リコーテクニカルレポートNo.23(1997年)「ハーフトーンカラー画像のノイズ評価法」に詳述されているので、本明細書ではその説明を省略する。
本発明者は、転写紙Pの表面平滑性が図示のようにトナー像のザラツキ感に大きく影響する原因について鋭意研究を行った。すると、表面平滑性が悪くなるほど、トナー像を構成するドットの形状が乱れていることを見出した。ドット形状が乱れても、各ドットが隙間無く並ぶ高濃度部ではそれほど影響はないが、中間調部では、ある程度の間隔をあけてドットが形成されているので、ドット形状の乱れが画質に影響していくる。そして、ドット形状が乱れるほど、ザラツキ感が目立ってしまう。
本複写機のように、ドット密度によって濃度(明度)階調を表現するものにでは、ドットの密度をコントロールする制御においてディザマトリクスと呼ばれる画素群マトリクスを用いるのが一般的である。このディザマトリクスは、画像形成対象となる感光体等における全画像形成対象領域を、所定数の画素からなる画素群毎に区切ったマトリクスである。例えば、全画像形成対象領域を縦n個×横n個の画素群毎に区切るのである。そして、各画素群間でドット(トナー付着画素)個数が互いに同じになるように、ドット密度を調整する。
また、本複写機のように、ドット密度によって濃度階調を表現するものでは、中間調部における単位長さあたりの出力線数(以下、単に出力線数Lと言う)が多くなるほど、画像の解像性が高くなるのが一般的である。この出力線数Lについては、「L=r/n[lpi]」という関係式で求めることができる(但し、rは解像度、nはディザマトリクスの各画素群における1辺の画素数、をそれぞれ示す)。例えば、n×n=4画素×4画素の画素群で区切ったディザマトリクスを用いて解像度rが600[dpi]の画像を形成する場合には、線数は「L=600/4=150[lpi]」となる。
本発明者は、互いにベック平滑度の異なる複数種類の転写紙Pに対して、それぞれ2通りの線数でトナー像を形成して、その粒状度を調べる実験を行った。この実験における粒状度とベック平滑度との関係を図5に示す。同図において、「▲」形状のプロット点で結ばれた曲線は、「○」形状のプロット点で結ばれた曲線よりも多い出力線数Lで作像されたときの同関係を示している。同図に示すように、出力線数Lが少ない方が、粒状度が良好になることが判明した。この結果より、出力線数Lを変化させることで、画像の粒状度を調整し得ることが解った。
図6は、本複写機における電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、制御部95には、各第1プロセスユニット(80Y,M,C,K)や第1転写ユニット20が接続されている。これら各第1プロセスユニットと第1転写ユニット20とによって第1画像形成部が構成されているのは上述した通りである。また、制御部95には、各第2プロセスユニット(81Y,M,C,K)や第2転写ユニット30が接続されている。これら各第2プロセスユニットと第2転写ユニット30とによって第2画像形成部が構成されているのも上述した通りである。
トナー像形成手段の一部を構成している制御部95には、先に図1に示した操作表示ユニット90も接続されている。この操作表示ユニット90は、キーボード等からなる入力操作部91と、ディスプレイ等からなる表示部92とを備えている。一方、制御部95のROM95cには、操作者に対して入力操作部91を用いて表面平滑性に関する情報である平滑度Fのデータを入力させるための表示を表示部92に表示するプログラムが格納されている。このプログラムによる表示部92の表示に基づいて、操作者は図1に示した給紙トレイ40a、給紙カセット40b,c,d、紙補給装置300内に収容されている転写紙Pの平滑度Fのデータをそれぞれ個別に入力することができる。
図7は、上記制御部(95)によって実施される平滑度入力制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。同図において、制御部は、上記入力操作部91に平滑性情報が入力されると(ステップ1でY:以下、ステップをSと記す)、その平滑性情報について、給紙トレイ40a内の転写紙Pの平滑性情報であるか否かを判断する(S2)。そして、そうである場合(S2でY)には、入力された平滑性情報を平滑度FaとしてRAM(95b)内に記憶した後(S3)、一連の制御フローを終了する。一方、そうでない場合(S2でN)には、次に、入力された平滑性情報について、第1給紙カセット40b内の転写紙Pの平滑性情報であるか否かを判断する(S4)。
上記S4のステップにおいて、制御部は、そうであると判断すると(S4でY)、入力された平滑性情報を平滑度FbとしてRAM内に記憶した後(S5)、一連の制御フローを終了する。一方、そうでない場合(S4でN)には、次に、入力された平滑性情報について、第2給紙カセット40c内の転写紙Pの平滑性情報であるか否かを判断する(S6)。
上記S6のステップにおいて、制御部は、そうであると判断すると(S6でY)、入力された平滑性情報を平滑度FcとしてRAM内に記憶した後(S7)、一連の制御フローを終了する。一方、そうでない場合(S6でN)には、次に、入力された平滑性情報について、第3給紙カセット40d内の転写紙Pの平滑性情報であるか否かを判断する(S8)。
上記S8のステップにおいて、制御部は、そうであると判断すると(S8でY)、入力された平滑性情報を平滑度FdとしてRAM内に記憶した後(S9)、一連の制御フローを終了する。一方、そうでない場合(S8でN)には、次に、入力された平滑性情報を紙補給装置(300)内に収容されている転写紙Pに対応する平滑度FeとしてRAM内に記憶する(S10)。
このような平滑度入力制御により、制御部のRAM内には、給紙トレイ40a、第1給紙カセット40b、第2給紙カセット40c、第3給紙カセット40d、紙補給装置300内に収容されている転写紙Pの平滑度がそれぞれ個別に記憶される。かかる構成においては、操作表示ユニット90や制御部95等により、記録体たる転写紙Pにおけるトナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力するための平滑性情報入力手段が構成されている。
先に示した図6において、制御部95は、入力操作部91に入力された平滑性情報と、プリントジョブ時に使用する紙収容手段とに応じて、プリントジョブ時における出力線数Lを変化させる線数変更制御を実施するように構成されている。図8は、かかる線数変更制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。同図において、制御部は、プリントジョブを開始すると(S1でY)、そのプリントジョブにおいて使用対象となるカセット(紙収容手段)を特定する(S2)。そして、特定したカセットに対応する転写紙Pの平滑度(Fa、Fb、Fc、Fd、Feの何れか)を特定した後(S3)、それに基づいて出力線数Lを決定する。次に、プリントジョブにおいて、決定した出力線数Lで光書込を行ってトナー像を形成した後、プリントジョブを終了する(S5でY)。なお、出力線数Lの決定は、RAM内に格納されているデータテーブルあるいはアルゴリズムに基づいてなされる。また、このデータテーブルあるいはアルゴリズムは、ベック平滑度が低くなるほど、値の少ない出力線数Lが決定されるような関係を示している。
かかる線数変更制御を実施する本複写機では、給紙トレイ40a、第1給紙カセット40b、第2給紙カセット40c、第3給紙カセット40d、紙補給装置300内にそれぞれ収容されている互いに種類の異なる複数の転写紙Pに対してそれぞれの表面平滑性に応じて出力線数Lを変化させる。そして、この変化によってトナー像のザラツキ感の調整を行うことで、互いに種類の異なる転写紙P間で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることができる。
なお、平滑性情報として平滑度F(ベック平滑度)を操作者に入力させるようにした例について説明したが、「コート紙」、「普通紙」、「ざら紙」などといった紙種情報を入力させるようにしてもよい。
また、先に、出力線数Lを求める式として「L=r/n」という関係式を例示したが、これは、ディザマトリクスのx軸、y軸をそれぞれ主走査方向、副走査方向とする場合の式である。図9に示すように、ディザマトリクスのx軸、y軸をそれぞれ主走査方向、副走査方向から角度θだけ傾ける場合の出力線数L’は、「L’=解像度r/(画素群における副走査方向の画素数n’×sinθ)」という式で求められる。この場合、例えば、角度θ=63.4°、n’=5画素であれば、出力線数L’は133[lpi]となる。
また、図9に示したディザマトリクスの各画素内に記入されている数値は、各画素群区画内におけるドット形成選択順序を表している。具体的には、図10は、図9のディザマトリクス内に配設される画素群区画の1つを示す模式図であるが、最も画像濃度の低い中間調部を形成する場合には、20画素からなる画素群区画に対してドットを1つだけ形成する。このときには、同図において「1」と記載された1画素領域だけにドットが形成される。各画素群区画内にドットを4つずつ形成する場合には、同図における「1〜4」の数値が付された4つの画素領域に、それぞれドットが形成される。
図11は、本発明者の実験によって確かめられたトナー像の粒状度と、感光体に対する露光の際の光ビームの直径との関係を示すグラフである。光ビームの直径は、感光体に形成される潜像の各画素の径と同じである。図示のように、光ビームの直径が小さくなるほど粒状度が良くなるが、光ビームの直径が60[μm]以下になると、同関係を示す曲線の傾きが急激に小さくなり始めることがわかる。つまり、光ビームの直径が60[μm]を超えている場合には、粒状度が光ビームの直径に大きく左右されるが、直径が60[μm]以下であると、粒状度が直径にそれほど左右されなくなるのである。このような特性の場合、光ビームの直径を60[μm]以下にすることで、直径が比較的大きいことによる粒状度の悪化を良好に抑えることができる。そこで、本複写機においては、直径60[μm]以下の光ビームで光書込を行うようになっている。
図12は、本発明者の実験によって確かめられたトナー像の粒状度と、解像度との関係を示すグラフである。図示のように、トナー像の解像度が高くなるほど粒状度が良くなるが、解像度が600[dpi]以上になると、同関係を示す曲線の傾きが急激に小さくなり始めることがわかる。つまり、解像度が600[pi]を下回る場合には、粒状度が解像度に大きく左右されるが、解像度が600[dpi]以上であると、粒状度が解像度にそれほど左右されなくなるのである。このような特性の場合、解像度を600[dpi]以上にすることで、解像度が比較的小さいことによる粒状度の悪化を良好に抑えることができる。そこで、本複写機においては、600[dpi]以上の解像度でトナー像を形成するようになっている。
本複写機は、トナー像の形成に用いるY,M,C,Kトナーとして、次の(a)〜(d)の条件を何れも具備するものを使用するように、ユーザーに対して指定している。
(a)重量平均粒径D4が3〜7[μm]である。
(b)重量平均粒径D4を個数平均粒径D1で除算した値(D4/D1)が1.00〜1.30である。
(c)形状係数SF−1が100〜160である。
(d)形状係数SF−2が100〜160である。
かかるトナーを使用させるようにユーザーに指定する方法としては、例えば、上記(a)〜(d)の条件を全て具備するトナーを、複写機とともに梱包して出荷することが挙げられる。また例えば、かかるトナーの製品番号や商品名などを、複写機本体やこの取扱説明書などに明記することによって行ってもよい。また例えば、ユーザーに対して書面や電子データ等をもって上記製品番号や商品名などを通知することによって行ってもよい。また例えば、かかるトナーを収容しているトナー収容手段であるトナーボトルを複写機本体にセットした状態で出荷することによって行うこともできる。本複写機では、これら全ての方法を採用しているが、少なくとも何れか1つの方法を採用すれば足りる。
上記(a)〜(b)の条件を具備するトナーを指定したのは次に説明する理由による。即ち、重量平均粒径D4が3[μm]を下回ると、転写率が急激に低下し始めるとともに、トナーのクリーニング性が急激に低下し始める。また、重量平均粒径D4が7[μm]を超えると、転写時に文字やラインの周囲にトナーが急激に飛び散りやすくなって粒状度が急激に悪化し始める。また、D4/D1が1.30を超えると、トナーの帯電量分布の広がりに起因して、地汚れが急激に発生し始める。上記(a)〜(b)の条件を具備することで、平滑度の比較的低い転写紙Pに対しても、紙面の凹凸に追従させて安定した形状のドットを形成することが可能になり、ディザの基本ヨウドである小ドットの形状を安定化させることができる。また、トナーの小粒径化に伴うドット再現性の向上や粒径分布のシャープ化による帯電量の安定化、パイルハイトの低下による転写率の向上などの作用により、高画質化を達成することも可能となる。上記(a)〜(b)の条件を具備しないと、特に、出力線数Lの多いのディザマトリクスによる中間調部の濃度が不安定となる。
解像度600dpi以上の微少ドットを再現する場合には、特に重量平均粒径3〜7μmという特性が有効になる。この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。
D4/D1が1.00〜1.30の範囲にあると、様々なメリットが発生する。例えば、トナーの中から、静電潜像のパターンに適した粒径のトナー粒子が他のトナーに優先して現像に寄与するといった現象が進みやすいため、様々なパターンの画像を安定して形成することが可能になるというメリットがある。また、感光体等の像担持体に残留したトナーを回収してリサイクル使用する構成を装置に採用している場合、転写されにくい小サイズのトナー粒子が量的に多くリサイクルされる。このようなリサイクルにおいて上述の値の比較的大きいものを用いると、新たなトナー補給から次のトナー補給に至るまでのトナー粒径変動が大きいことにより、現像性能に悪影響を及ぼしてしまう。
なお、トナーの重量平均粒径D4や個数平均粒径D1については、コールターカウンター法による測定装置、例えば、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)によって測定することができる。具体的には、まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。電解水溶液としては1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)を用いることができる。得られた溶液に更に測定試料を2〜20mg加える。そして、その溶液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、上述した測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの重量及び個数を測定して、重量分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径D4と、個数平均粒径D1とを求めることができる。なお、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満のトナー粒子を対象とする。
トナーとして、上記(c)〜(d)の条件を具備するものを指定したのは、次に説明する理由による。即ち、形状係数SF−1や形状係数SF−2は、トナーの形状を表すパラメータの一つであり、粉体工学の分野では馴染みのパラメータである。ここで言う形状係数SF−1とは、トナー粒子等の球形物質における丸さの度合いを示す値である。球形物質を2次元平面上に投影して得られる楕円状図形における最大径箇所の長さMXLNGの二乗を面積AREAで除算し、更に100π/4を乗じた値である。つまり、「形状係数SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)」という数式で表すことができる。なお、形状係数SF−1の値が100の球形物質は真球であり、SF−1の値が大きくなるほど、球形物質の形状は不定形となる。
また、形状係数SF−2は、球形物質の表面における凹凸の度合いを示す数値である。球形物質を2次元平面上に投影して得られる図形の周長PERIの二乗を面積AREAで除算し、更に100/4πを乗じて求められる値である。つまり、形状係数SF−2は、「形状係数SF−2={(PERI)/AREA}×(100/4π)」という数式で表すことができる。なお、形状係数SF−2の値が100である球形物質は、その表面に凹凸が全く存在しない。形状係数SF−2の値が大きくなるほど、球形物質の表面の凹凸は顕著となる。
トナーの形状が真球に近づく(SF−1、SF−2ともに100に近づく)ほど、転写効率が高くなることが本発明者の検討により明らかになっている。これは、真球に近づくほど、トナー粒子とこれに接触するモノ(トナー粒子同士、像担持体など)との間の接触面積が小さくなって、トナー流動性が高まったり、モノに対する吸着力(鏡映力)が弱まって転写電界の影響を受け易くなったりするためと考えられる。本発明者の研究によれば、形状係数SF−1が160を超えるか、形状係数SF−2が160を超えるかすると、転写効率を急激に悪化させ始めることが明らかになった。それぞれを160以下にすることで、良好な転写率を維持して、平滑度の比較的低い紙面の凹凸に対してもドットを安定して形成することが可能になるため、ディザの基本要素である小ドットを安定した形状で形成することができる。
なお、形状係数SF−1や形状係数SF−2については、次のようにして求めることが可能である。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー粒子を無作為に100個選んで順次その画像を撮影し、その画像情報をニレコ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入してMXLING、AREA、PERIを求める。そして、上述した式によって得た形状係数の100個あたりの平均値として算出するのである。
次に、本発明を適用した第2実施形態の複写機について説明する。
なお、本第2実施形態に係る複写機の構成は、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係る複写機と同様である。
図13は、本複写機におけるディザマトリクスの一例を示す模式図である。図示のように、本複写機では、4画素×4画素の画素群区画が縦横に複数配設されたディザマトリクスを用いる。上述したように、中間調部の各画素群区画内においては、同図に記載されている数値が小さい画素から順に、トナー付着画素が選択される。同図においては、各画素群区画内にドットを1つずつ形成する際に、各画素群区画においてそれぞれトナー付着画素として「1」という数値が記載された画素が選択されている状態を示している。中間調部では、各画素群区画内における数値の配列が互いに異なる複数のディザマトリクスを用意しておき、プリントジョブの際に、使用するディザマトリクスを適宜切り換えることで、中間調部におけるトナー付着画素の集中度、即ち、ドット集中度を変化させることができる。例えば、図14(a)〜(c)に示される3種類の画素群区画の何れか1つだけから構成される3種類のディザマトリクスを用意したとする。そして、これらのディザマトリクスのうち、図14(a)に示される画素群区画からなるものを用いて、各画素群区画にそれぞれ8個のドットを形成したとする。この場合、各画素群区画において、8個それぞれのドットを互いに隣り合わせることなく、各ドット間(主、副両方向における間)にそれぞれ1画素分以上の間隙をあけることになる。ドットの数を8個から9個に増やすと、ようやく、図中「1」、「9」、「3」という数値がそれぞれ記載された3つの画素内に形成された3つのドットを、互いにつなぎ合わせることになる。このように、図14(a)に示される画素群区画からなるディザマトリクスを用いると、各画素群区画内でドットを比較的分散させた状態で形成することになる。即ち、かかるディザマトリクスは、ドット集中度を比較的低くするマトリクスである。
一方、図14(b)に示される画素群区画からなるディザマトリクスを用いると、各画素群区画にドットを2個形成しただけで、それらを互いにつなぎ合わせることがわかる。また、3個目、4個目のドットを、それぞれ、1個目、2個目のドットにつなぎ合わせることがわかる。このようなディザマトリクスは、図14(a)に示したものよりも、ドット集中度を高くするマトリクスである。
また一方、図14(c)に示される画素群区画からなるディザマトリクスを用いても、各画素群区画にドットを2個形成しただけで、それらを互いにつなぎ合わせることになる。ここで、図14(b)に示される画素群区画にドットを4個形成した場合と、図14(c)に示される画素群区画にドットを4個形成した場合とを比較してみると、次のようなことがわかる。即ち、前者の場合には、各ドットが縦×横=4個×1個という配列で互いにつなぎ合わされ、これらドット群の周長が4n×2+1n×2=10nとなる。これに対し、後者の場合には、各ドットが縦×横=2個×2個という配列で互いにつなぎ合わされ、これらドット群の周長が2n×4=8nとなる。互いにつなぎ合わされた複数のドットからなるドット群は、当然ながら、その周長が短くなるほど、ドット集中度が高くなる。よって、図14(c)に示した画素群区画の集合からなるディザマトリクスは、図14(a)に示したものよりも、ドット集中度を高くするマトリクスである。
本発明者は、互いにベック平滑度が同じである複数の転写紙Pに対して、それぞれ互いに異なるドット集中度でトナーを形成して、それぞれの粒状度を調べる実験を行った。この実験における粒状度とドット集中度との関係を図15に示す。同図に示すように、同じベック平滑度の転写紙Pにトナー像を形成した場合、ドット集中度が高くなるほど、粒状度が良好になることがわかった。よって、ドット集中度を変化させることで、トナー像の粒状度を調整することができる。
本第2実施形態に係る複写機においても、上記制御部(95)が、先に図7に示した平滑度入力制御を実施するように構成されている。また、本第2実施形態に係る複写機では、制御部が、先に図8に示した線数変更制御の代わりに、図16に示すドット集中度変更制御を実施するように構成されている。このドット集中度変更制御を実施する前提として、制御部は、互いにドット集中度の異なる複数種類のディザマトリクスをROM内に記憶している。
図16において、制御部は、プリントジョブを開始すると(S1でY)、そのプリントジョブにおいて使用対象となるカセット(紙収容手段)を特定する(S2)。そして、特定したカセットに対応する転写紙Pの平滑度(Fa、Fb、Fc、Fd、Feの何れか)を特定した後(S3)、それに基づいてドット集中度を決定する。次に、プリントジョブにおいて、決定したドット集中度を実現可能なディザマトリクスを用いてトナー像を形成した後、プリントジョブを終了する(S5でY)。なお、ドット集中度の決定は、RAM内に格納されているデータテーブルあるいはアルゴリズムに基づいてなされる。また、このデータテーブルあるいはアルゴリズムは、ベック平滑度が低くなるほど、値の高いドット集中度が決定されるような関係を示している。
かかるドット集中度変更制御を実施する本複写機では、給紙トレイ40a、第1給紙カセット40b、第2給紙カセット40c、第3給紙カセット40d、紙補給装置300内にそれぞれ収容されている互いに種類の異なる複数の転写紙Pに対してそれぞれの表面平滑性に応じてドット集中度を変化させる。そして、この変化によってトナー像のザラツキ感の調整を行うことで、互いに種類の異なる転写紙P間で画質差が生じてしまうといった事態を抑えることができる。
次に、本発明を適用した第3実施形態の複写機について説明する。
なお、本第3実施形態に係る複写機の構成は、以下に特筆しない限り、第1実施形態に係る複写機と同様である。
本第3実施形態に係る複写機は、先に図1に示したプリンタ部100の紙搬送路43Aにおける横レジ補正機構44よりも搬送方向上流側に、平滑性検知手段500を備えている。この平滑性検知手段500は、図17に示すように、記録体たる転写紙Pの第1面(図中上方を向く面)の表面平滑性と、第2面(図中下方を向く面)の表面平滑性とを、それぞれ個別に検知するための第1面検知部510と第2面検知部520とを有している。第1面検知手段たる第1面検知部510と、第2面検知手段たる第2面検知部520とは、記録体搬送路たる紙搬送路43Aを挟んで互いに非対向の位置に配設されている。
搬送ローラ対42Aのローラ間に挟み込まれて紙搬送路43A内を搬送される転写紙Pは、平滑性検知手段500の第2面検知部520の真上、第1面検知部の真下を順次通過していく。そして、第2面検知部520の真上を通過する際に、第2面の表面平滑性が検知される。また、第1面検知部510の真下を通過する際に、第1面の表面平滑性が検知される。
図18は、本複写機における電気回路の一部を示すブロック図である。先に図6に示した電気回路とほぼ同様であるが、制御部95に対して表面平滑性検知手段500が接続されている点が異なる。表面平滑性検知手段500の第1面検知部510による検知結果や、第2面検知部520による検知結果は、それぞれ電気信号としてトナー像形成手段の制御部95に送られる。
制御部95は、第1面検知部510による検知結果に応じて、即ち、転写紙Pの第1面の表面平滑性に応じて、転写紙Pの第1面に対応する出力線数Lを変化させるようになっている。また、第2面検知部520による検知結果に応じて、即ち、転写紙Pの第1面の表面平滑性に応じて、転写紙Pの第2面に対応する出力線数Lを変化させるようになっている。
従来の画像形成装置においては、第1トナー像が転写紙Pの第1面の表面平滑性に応じたザラツキ感のあるものに形成される一方で、第2トナー像が第2面の表面平滑性に応じたザラツキ感のあるものに形成されていた。すると、第1面と第2面とで互いに表面平滑性が異なれば、第1トナー像と第2トナー像とで互いにザラツキ感が異なってしまう。そして、これにより、転写紙Pの表裏で画質差が引き起こされていた。これに対し、本複写機においては、転写紙Pの第1面、第2面で、それぞれその表面平滑性に応じて出力線数Lを変化させてそれぞれの面におけるトナー像のザラツキ間を調整することで、第1面と第2面とで画質差が生じてしまうといった事態を抑えることができる。
図19は、本複写機の制御部によって実施される線数変更制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。この線数変更制御では、制御部が次のような制御を行う。即ち、まず、第2面平滑度Fを第2面検知部(520)によって検知した後(S1)、第1面平滑度Fを第1面検知部(510)によって検知する(S2)。次いで、両面プリントモードであるか否かを判定する(S3)。そして、両面プリントモードでない場合(S3でN)には、両面の画質差が生じないため、制御フローを終了させる。一方、両面プリンタモードである場合(S3でY)には、第1面平滑度Fと第2面平滑度Fとが同じであるか否かについて判定する(S4)。そして、同じである場合(S4でY)には、表面平滑度の差に起因する画質差が生じないため、制御フローを終了させる。
第1面平滑度Fと第2面平滑度Fとが同じでない場合には、第1面平滑度Fが第2面平滑度Fよりも低い数値であるか否か(第1面が第2面よりも粗面であるか否か)を判定する(S5)。そして、そうである場合(S5でY)には、第1画像形成部による出力線数Lを第2画像形成部による出力線数Lよりも少なくする(S6)。第2画像形成部による出力線数Lについては、標準値のままにして制御フローを終了させる。これに対し、第1面平滑度Fが第2面平滑度Fよりも低い場合(S5でN)には、第2画像形成部による出力線数Lを第1画像形成部による出力線数Lよりも少なくする(S7)。第1画像形成部による出力線数Lについては、標準値のままにして制御フローを終了させる。
なお、平滑性検知手段として、紙面での光反射率に基づいて表面平滑性を検知するものを用いた場合、紙面の平滑性が悪くなるほど、検知手段による検知結果の値が小さくなる。よって、この場合、S5で示したステップは、「F<F」という判断ステップになる。これに対し、紙面の平滑性が悪くなるほど、検知手段による検知結果の値が大きくなる場合には、S5で示したステップが「F>F」という判断ステップになる。
以上の構成の本複写機においては、第1面平滑度F1と第2面平滑度F2との差に基づいて、何れか低い方の平滑度に対応する出力線数Lを決定している。このようにすると、後述する変形例装置とは異なり、制御部のRAMに比較的記憶容量の線数パラメータテーブルを記憶させる必要がなく、簡単な補正用計算式を記憶させるだけで、両トナー像の画質差を抑えることができる。
次に、本第3実施形態に係る複写機の変形例装置について説明する。
本変形例装置においては、制御部95の記憶手段たるRAM95bが、線数パラメータテーブルを記憶している。この線数パラメータテーブルは、転写紙Pの表面平滑度のデータと、出力線数Lとを関連付けるデータテーブルである。互いに表面平滑度が異なる様々な転写紙Pを用いて、それぞれドットの乱れを有効に抑え得る出力線数Lの値を調査する実験の結果に基づいて構築されている。このため、この線数パラメータテーブルから、転写紙Pの表面平滑度の測定結果に対応する出力線数Lの値を特定し、プリント時の出力線数Lをその値に設定すれば、ドット形状の乱れを有効に抑えることができる。
図20は、本変形例装置の制御部によって実施される線数変更制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。この線数変更制御では、制御部が次のような制御を行う。即ち、まず、転写紙Pの第2面の表面平滑性である第2面平滑度Fを第2面検知部(520)によって検知した後(S1)、転写紙の第1面の表面平滑性である第1面平滑度Fを第1面検知部(510)によって検知する(S2)。次いで、両面プリントモードであるか否かを判定する(S3)。そして、両面プリントモードである場合には(S3でY)、第2画像形成部による出力線数Lを第2面平滑度Fに対応する値に設定する(S4)。更に、第1画像形成部による出力線数Lを第1面平滑度F1に対応する値に設定する(S5)。一方、S3の工程で、両面プリントモードでないと判定したら(S3でN)、制御フローをS5にループさせる。これにより、第2画像形成部による出力線数Lを標準値に設定しないまま、一連の制御を終了する。片面プリントモードでは、第1画像形成部による第1トナー像の形成しか行わないからである。
以上の構成の本変形例装置においては、トナー像形成手段が次のように構成されている。即ち、第1面検知部(510)による検知結果に応じて第1面に対応する出力線数を変化させる一方で、第2面検知部(520)による検知結果に応じて第2面に対応する出力線数を変化させるのである。このような構成では、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適した出力線数Lで形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。
次に、本発明を適用した第4実施形態に係る複写機について説明する。
なお、以下に特筆しない限り、本第4実施形態に係る複写機の構成は、第3実施形態に係る複写機と同様である。
本複写機においては、出力線数Lの代わりに、ドット集中度を変化させるようになっている。図21は、本複写機の制御部によって実施されるドット集中度変更制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。このドット集中度変更制御では、制御部が次のような制御を行う。即ち、まず、第2面平滑度Fを第2面検知部(520)によって検知した後(S1)、第1面平滑度Fを第1面検知部(510)によって検知する(S2)。次いで、両面プリントモードであるか否かを判定する(S3)。そして、両面プリントモードでない場合(S3でN)には、両面の画質差が生じないため、制御フローを終了させる。一方、両面プリンタモードである場合(S3でY)には、第1面平滑度Fと第2面平滑度Fとが同じであるか否かについて判定する(S4)。そして、同じである場合(S4でY)には、表面平滑度の差に起因する画質差が生じないため、制御フローを終了させる。
第1面平滑度Fと第2面平滑度Fとが同じでない場合には、第1面平滑度Fが第2面平滑度Fよりも低い数値であるか否か(第1面が第2面よりも粗面であるか否か)を判定する(S5)。そして、そうである場合(S5でY)には、第1画像形成部によって形成する中間調部のドット集中度を第2画像形成部によるものよりも高くする(S6)。第2画像形成部によって形成する中間調部のドット集中度については、標準値のままにして制御フローを終了させる。これに対し、第1面平滑度Fが第2面平滑度Fよりも低い場合(S5でN)には、第2画像形成部によって形成する中間調部のドット集中度を第1画像形成部によるものよりも高くする(S7)。第1画像形成部によって形成する中間調部のドット集中度については、標準値のままにして制御フローを終了させる。
以上の構成の本複写機においては、第1面平滑度F1と第2面平滑度F2との差に基づいて、何れか低い方の平滑度に対応するドット集中度を決定している。このようにすると、後述する変形例装置とは異なり、制御部のRAMに比較的記憶容量の大きなパラメータテーブルを記憶させる必要がなく、簡単な補正用計算式を記憶させるだけで、両トナー像の画質差を抑えることができる。
次に、本第4実施形態に係る複写機の第1変形例装置について説明する。
本第1変形例装置においては、制御部95の記憶手段たるRAM95bが、ドット集中度パラメータテーブルを記憶している。このドット集中度パラメータテーブルは、転写紙Pの表面平滑度のデータと、ドット集中度とを関連付けるデータテーブルである。互いに表面平滑度が異なる様々な転写紙Pを用いて、それぞれドットの乱れを有効に抑え得るドット集中度の値を調査する実験の結果に基づいて構築されている。このため、このドット集中度パラメータテーブルから、転写紙Pの表面平滑度の測定結果に対応するドット集中度のディザマトリクスを特定し、プリント時にそのディザマトリクスを用いることで、ドット形状の乱れを有効に抑えることができる。
図22は、本第1変形例装置の制御部によって実施されるドット集中度変更制御の制御フローの概要を示すフローチャートである。このドット集中度変更制御では、制御部が次のような制御を行う。即ち、まず、転写紙Pの第2面の表面平滑性である第2面平滑度Fを第2面検知部(520)によって検知した後(S1)、転写紙の第1面の表面平滑性である第1面平滑度Fを第1面検知部(510)によって検知する(S2)。次いで、両面プリントモードであるか否かを判定する(S3)。そして、両面プリントモードである場合には(S3でY)、第2画像形成部によるプリント時に使用するディザマトリクスを第2面平滑度Fに対応するドット集中度にし得るものに設定する(S4)。更に、第1画像形成部によるプリント時に使用するディザマトリクスを第1面平滑度F1に対応するドット集中度にし得るものに設定する(S5)。一方、S3の工程で、両面プリントモードでないと判定したら(S3でN)、制御フローをS5にループさせる。これにより、第2画像形成部におけるドット集中度を標準値に設定しないまま、一連の制御を終了する。片面プリントモードでは、第1画像形成部による第1トナー像の形成しか行わないからである。
以上の構成の本第1変形例装置においては、トナー像形成手段が次のように構成されている。即ち、第1面検知部(510)による検知結果に応じて第1面に対応するドット集中度を変化させる一方で、第2面検知部(520)による検知結果に応じて第2面に対応するドット集中度を変化させるのである。このような構成では、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適したドット集中度で形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。
次に、第4実施形態に係る複写機に、より特徴的な構成を付加した各実施例の複写機について説明する。
[第1実施例]
図23は、本第1実施例に係る複写機に用いられる平滑性検知手段たる光センサユニット500Aを示す拡大構成図である。この光センサユニット500Aは、第1面検知部510A、第2面検知部520Aとして、それぞれ反射型フォトセンサからなるものを用いている。両検知部の構成は、それぞれ同様であるので、ここでは、第1面検知部510Aだけについて説明する。第1面検知部510Aは、発光素子511Aと受光素子512Aとを有しており、発光素子511Aから発した光を転写紙Pの第1面に照射する。そして、第1面で正反射した反射光を受光素子512Aによって検知し、第1面での光反射率(受光量/発光量)に応じた信号を受光素子512Aから制御部に向けて送る。第1面での光反射率は、第1面平滑度Fと相関関係がある。よって、第1面検知部510Aは、第1面での光反射率を検知することで、第1面の表面平滑性を検知することができる。同様にして、第2面検知部520Aは、転写紙Pの第2面の表面平滑性を検知する。
なお、正反射とは、図24に示すように、光照射された表面で様々な角度で反射する複数の反射光のうち、光の入射角θ1と反射角θ2とが同じになるような反射をした光である。また、入射角θ1とは、発光素子511Aから発生された光の光軸と、光照射対象物(本例では転写紙P)の光照射面に直交する線とのなす角度のことである。また、反射角θ2とは、反射光の光軸と、光照射対象物の光照射面に直交する線とのなす角度のことである。図24に点線で模式的に示したように、ある程度の平滑性がある表面上では、様々な反射光のうち、正反射光の光量が最も多くなる。そして、正反射光の光量が、表面平滑性と最も良好な相関を示す。よって、正反射光を検知することで、正反射光とは異なる角度で反射する拡散反射光(乱反射光)だけを検知する場合に比べて、表面平滑性を高精度に検知することができる。
[第2実施例]
本第2実施例に係る複写機においても、第1実施例と同様に、平滑性検知手段として、光反射率に基づいて表面平滑性を検知する光センサユニット500Aを用いる。但し、第1面検知部510Aや第2面検知部520Aの構成が、第1実施例のものと少し異なっている。
図25は、本複写機に用いられる光学センサユニット500Aの第1面検知部510Aを示す拡大構成図である。この第1面検知部510Aは、転写紙Pの第1面で正反射した正反射光を受光する受光素子512Aの他に、第1面で拡散反射した拡散反射光を受光する第2の受光素子513Aを有している。そして、正反射光成分の検知レベルをRa、拡散反射成分の検知レベルをRbとした場合、その比Ra/Rbを用いることで、正反射光だけを受光する場合に比べて表面平滑性をより高精度に検知することができる。なお、第2面検知部520Aにも、同様の構成のものが用いられている。
[第3実施例]
図26は、本第3実施例に係る複写機に用いられる平滑性検知手段たる表面電気抵抗検知ユニット500Bを示す拡大構成図である。この表面電気抵抗検知ユニット500Bの第1面検知部510Bと第2面検知部520Bとは、それぞれ、検知対象面が異なる点の他が同様の構成になっている。そこで、ここでは、第1面検知部510Bだけについて説明する。
第1面検知部510Bは、電流検知部513Bと、従動回転自在に電流検知部513Bに支持される出力コロ511B及び入力コロ512Bと、図示しない演算部とを有している。これらコロ(511B,512B)は、それぞれ、導電性の金属材料で構成されており、電極として機能する。そして、互いに紙搬送方向に所定の距離をおいて配設され、それぞれ転写紙Pの第1面に接触しながら回転する。出力コロ511Bと入力コロ512Bとの間には、所定値の電圧V(例えば、1.0V)がかけられている。すると、両コロ間に、転写紙Pの第1面を介して電流が発生する。電流検知部513Bは、周知の技術により、両コロ間に発生する電流値Iを検知する。この電流値Iは、転写紙Pの第1面の表面電気抵抗Rと相関関係がある(R=V/I)。図示しない演算部は、電流検知部513Bによって検知された電流値Iに基づいて、第1面の表面電気抵抗Rを演算する。第1面の表面電気抵抗Rは、第1面の表面平滑性と相関関係がある。よって、第1面検知部510Bは、第1面の表面平滑性を検知することができる。第2面検知部520Bも同様にして、第2面の表面平滑性を検知することができる。なお、電圧Vについては、0.5〜2.5[kV]の範囲に設定することが望ましい。
上述の制御部(95)は、表面電気抵抗検知ユニット500Bによる検知結果に基づいて、第1面に対応するドット集中度や、第2面に対応するドット集中度を決定するように構成されている。この決定は、上述したドット集中度変更制御によってなされる。
[第4実施例]
本第4実施例に係る複写機は、第1面検知部510と第2面検知部520とを、転写紙が搬送される紙搬送路(43A)を挟んで互いの干渉が最大となる位置からずらして配設している。干渉が最大となる位置とは、以下に述べるような位置である。
平滑性検知手段500として、図23に示す光センサユニット500Aを用いる場合には、次のような位置である。即ち、第1面検知部510Aの受光素子512Aが第2面検知部520Aの発光素子521Aの光出射方向の延長線上に固定され、第2面検知部520Aの受光素子521Aが第1面検知部510Aの光出射方向の延長線上に固定されるような位置である。一方の検知部の発光素子からの光が転写紙Pを透過した場合、その光の出射方向の延長線上で透過光量が最も多くなり、それをもう一方の検知部の受光素子に検知させてしまうからである。
また、平滑性検知手段500として、図26に示した表面電気抵抗検知ユニット500Bを用いる場合には、次のような位置である。即ち、第1面検知部510Bの出力コロ511Bと入力コロ512Bとの距離L1よりも、これらコロの何れか一方と、第2面検知部520Bにおける2つのコロ(521B,522B)の何れか一方との距離を小さくしてしまう位置である。また、第2面検知部520Bの出力コロ521Bと入力コロ522Bとの距離L2よりも、これらコロの何れか一方と、第1面検知部510Bにおける2つのコロ(511B,512B)の何れか一方との距離を小さくしてしまう位置も同様である。これらの位置関係では、転写紙の厚み方向の電気抵抗によっては、同一の検知部の出力コロと入力コロとの間よりも、互いに異なる検知部のコロ間で電流が発生し易くなって、両検知部を強く干渉させてしまう。
また、平滑性検知手段として、第1面に接触させた第1接触部材の振動量に基づいて第1面の表面平滑性を検知する一方で、第2面に接触させた第2接触部材の振動量に基づいて第2面の表面平滑性を検知するものを用いる場合には、次のような位置である。即ち、第1接触部材と第1面との接触領域の転写紙厚み方向における投影像が第2接触部材と第2面との接触領域に重なる位置である。このような位置では、両接触部材に転写紙を挟み込ませることになり、一方の接触部材からもう一方の接触部材への振動伝導量が最も大きくなるからである。
次に、第4実施形態に係る複写機の第2変形例装置について説明する。
図27は、本第2変形例装置の要部構成を示す概略構成図である。この第2変形例装置は次に掲げる点が、第4実施形態に係る複写機と異なっている。即ち、第4実施形態に係る複写機においては、第1トナー像と第2トナー像とのうち、第1トナー像だけを専用に形成するための第1プロセスユニット80Y,M,C,Kと、第2トナー像だけを専用に形成するための第2プロセスユニット81Y,M,C,Kとを有していた。これに対し、本第2変形例装置では、第1プロセスユニット80Y,M,C,Kだけしか有していない。これら第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、第1トナー像と第2トナー像とをそれぞれ第1トナー像担持体たる第1中間転写ベルト21上に形成するものである。
本第2変形例装置では、各第1プロセスユニット80Y,M,C,Kにて、転写紙Pの第2面に転写するための第2単色トナー像を、転写紙Pの第1面に転写するための第1単色トナー像よりも先に形成して、それぞれ第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写する。これにより、第1中間転写ベルト21上には、まず、第2多色トナー像が形成される。この第2多色トナー像は、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とが当接する2次転写ニップにて、第2中間転写ベルト31上に2次転写される。
各第1プロセスユニット80Y,M,C,Kは、それぞれ第1単色トナー像を形成してしばらくすると、今度はそれぞれ第2単色トナー像を形成して第1中間転写ベルト21上に重ね合わせて転写する。その後、2次転写ニップに、転写紙Pが送り込まれる。そして、2次転写ニップにおいて、第1中間転写ベルト21上の第1多色トナー像が転写紙Pの第1面に密着して一括2次転写される。次いで、転写紙Pが2次転写ニップを通過して転写チャージャ47との対向位置まで搬送されると、第2中間転写ベルト31上の第2多色トナー像が転写紙Pの第2面に一括2次転写される。
かかる構成の本第2変形例装置においては、第1トナー像を形成するための専用の第1プロセスユニット等からなる第1画像形成部と、第2トナー像を形成するための専用の第2プロセスユニット等からなる第2画像形成部との両方を設けなくても、転写紙の両面に対してそれぞれワンパス方式でトナー像を形成することができる。但し、第1トナー像と第2トナー像とをそれぞれ時間をずらして形成する必要があることから、両トナー像を並行して形成することができる第4実施形態に係る複写機に比べて、画像形成速度を低下させてしまう。これに対し、第4実施形態に係る複写機では、第1画像形成部と第2画像形成部との両方を設けることでコストアップを引き起こす代わりに、画像形成速度を高速化させることができる。
なお、これまで、潜像担持体としてドラム状の感光体を用いた例について説明したが、ベルト状の感光体など、他の方式のものを用いてもよい。また、フルカラー画像を形成する例について説明したが、1つの感光体(像担持体)を用いて単色画像を形成する画像形成装置でもよい。また、トナー像担持体たる中間転写ベルトから転写紙Pにトナー像を転写する複写機について説明したが、トナー像担持体たる感光体などの潜像担持体から、転写紙Pにトナー像を転写する画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。また、電子写真方式で画像を形成する複写機について説明したが、直接記録方式など、他の方式によってトナー像を形成する画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。この直接記録方式とは、潜像担持体によらず、トナー飛翔装置からドット状に飛翔させたトナー群を記録体や中間記録体に直接付着させてドット像を形成することで、記録体や中間記録体に対してトナー像を直接形成する方式である。トナー飛翔装置から中間記録体に向けてトナーを飛翔させてドット像を形成した後、中間記録体から転写紙等の記録体にトナー像を転写する構成では、電子写真方式と同様に、記録体の表面平滑性に応じて画像のザラツキ感が異なってくる。
以上、第3実施形態や第4実施形態に係る複写機においては、トナー像担持体として、第1トナー像担持体たる第1中間転写ベルト21と、第2トナー像担持体たる第2中間転写ベルト31とを設けている。また、トナー像形成手段として、転写紙Pの第1面に転写される第1トナー像を第1中間転写ベルト21に形成するための第1トナー像形成部たる第1画像形成部と、第2面に転写される第2トナー像を第2中間転写ベルト31に形成するための第2トナー像形成部たる第2画像形成部とを有するものであって、また、第1転写ユニット20や第2転写ユニット30等からなる転写手段として、第1トナー像を第1中間転写ベルト21上から転写紙Pの第1面に転写し且つ第2トナー像を第2中間転写ベルト31上から転写紙Pの第2面に転写するものを用いている。かかる構成において、トナー像形成手段として、操作表示ユニット90等からなる平滑性情報入力手段に対する平滑性情報の入力結果に応じて、第1面に対応する出力線数L又はドット集中度と、第2面に対応する出力線数L又はドット集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、且つ平滑性情報入力手段として、第1面と第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いれば、平滑性検知手段による検知結果に応じてそれら出力線数Lやドット集中度を変化させる変形例装置と同様に、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適した出力線数L又はドット集中度で形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。また、第1トナー像と第2トナー像とをそれぞれ専用のプロセスユニットによって形成することで、第1トナー像と第2トナー像とを並行して形成して画像形成速度の高速化を図ることができる。
また、第4実施形態に係る複写機の第2変形例装置においては、トナー像担持体として、第1トナー像担持体たる第1中間転写ベルト21と、第2トナー像担持体たる第2中間転写ベルト31とを設けている。また、トナー像形成手段として、転写紙Pの第1面に転写される第1トナー像及び第2面に転写される第2トナー像を第1中間転写ベルト21に形成するものを用いている。また、転写手段として、第1中間転写ベルト21の第1トナー像を転写紙Pの第1面に直接転写し且つ第1中間転写ベルト21上の第2トナー像を第2中間転写ベルト31を介して第2面に転写するものを用いている。かかる構成において、トナー像形成手段として、操作表示ユニット90等からなる平滑性情報入力手段に対する平滑性情報の入力結果に応じて、第1面に対応する出力線数L又はドット集中度と、第2面に対応する出力線数L又はドット集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、且つ平滑性情報入力手段として、第1面と第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いれば、平滑性検知手段による検知結果に応じてそれら出力線数Lやドット集中度を変化させる変形例装置と同様に、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適した出力線数L又はドット集中度で形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。また、第1トナー像と第2トナー像とを共通のプロセスユニットによって形成することで、別々のプロセスユニットによって形成する場合に比べて、構成を簡素化して低コスト化を図ることができる。
また、第3実施形態に係る複写機の変形例装置や、第4実施形態に係る複写機の第1変形例装置においては、トナー像担持体として、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とを設けている。また、トナー像形成手段として、転写紙Pの第1面に転写される第1トナー像を第1中間転写ベルト21に形成するための第1画像形成部と、第2面に転写される第2トナー像を第2中間転写ベルト31に形成するための第2画像形成部とを有するものであって、且つ平滑性検知手段500による検知結果に応じて、転写紙Pの第1面に対応する出力線数L又はドット集中度と、第2面に対応する出力線数L又はドット集中度とをそれぞれ変化させるものを用いている。また、転写手段として、第1トナー像を第1中間転写ベルト21上から第1面に転写し且つ第2トナー像を第2中間転写ベルト31から第2面に転写するものを用いている。更には、平滑性検知手段500として、第1面と第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いている。かかる構成では、上述した理由により、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適した出力線数L又はドット集中度で形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。また、第1トナー像と第2トナー像とをそれぞれ専用のプロセスユニットによって形成することで、第1トナー像と第2トナー像とを並行して形成して画像形成速度の高速化を図ることができる。また、第1実施形態や第2実施形態に係る複写機とは異なり、平滑性情報を入力させるといった手間をユーザーに負わせなくても、平滑性検知手段500によって第1面、第2面の表面平滑性を検知することで、それぞれの表面平滑性に応じた出力線数Lやドット集中度でトナー像を形成することができる。
また、第4実施形態に係る複写機の第2変形例装置においては、トナー像担持体として、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とを設けている。また、トナー像形成手段として、第1面に転写される第1トナー像及び第2面に転写される第2トナー像を第1中間転写ベルト21に形成するものであって、且つ平滑性検知手段500による検知結果に応じて、第1面に対応するドット集中度と、第2面に対応するドット集中度とをそれぞれ変化させるものを用いている。また、転写手段として、第1中間転写ベルト21上の第1トナー像を第1面に直接転写し且つ第1中間転写ベルト21上の第2トナー像を第2中間転写ベルト31を介して第2面に転写するものを用いている。更には、平滑性検知手段500として、第1面と第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いている。かかる構成では、上述した理由により、第1トナー像、第2トナー像をそれぞれ、第1面、第2面の表面平滑性に適したドット集中度で形成することにより、両トナー像ともに、表面平滑性の悪さに起因する画質の劣化を抑えることができる。しかも、第1面と第2面とで表面平滑性が大きく異なることに起因する画質差も有効に抑えることができる。また、第1トナー像と第2トナー像とを共通のプロセスユニットによって形成することで、別々のプロセスユニットによって形成する場合に比べて構成を簡単にして、低コスト化を図ることができる。また、第1実施形態や第2実施形態に係る複写機とは異なり、平滑性情報を入力させるといった手間をユーザーに負わせなくても、平滑性検知手段500によって第1面、第2面の表面平滑性を検知することで、それぞれの表面平滑性に応じたドット集中度でトナー像を形成することができる。
また、第3実施形態や第4実施形態に係る複写機においては、転写紙Pの第1面と第2面とのうち、表面平滑性の低い方の面に対応する出力線数Lをもう一方の面に対応する出力線数Lよりも少なくするか、あるいは、表面平滑性の低い方の面に対応するドット集中度をもう一方の面に対応するドット集中度よりも高くするかするように、トナー像形成手段を構成している。かかる構成では、表面平滑性の低い方の面に対応する出力線数Lをもう一方の面に対応する出力線数Lよりも多くしてしまったり、あるいは、表面平滑性の低い方の面に対応するドット集中度をもう一方の面に対応するドット集中度よりも低くしてしまったりして、第1面と第2面との画質差を却って悪化させるといった事態を回避することができる。
また、第1実施例に係る複写機においては、平滑性検知手段500として、転写紙Pの第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性をその面における光反射率に基づいて検知するものを用いている。かかる構成では、かかる構成では、紙面に対して非接触で表面平滑性を検知することができる。
また、第1実施例に係る複写機においては、平滑性検知手段たる光学センサユニット500Aとして、発光手段たる発光素子から発した光の紙面における正反射光を受光手段たる受光素子で受光して光反射率を検知するものを用いている。かかる構成では、既に説明したように、正反射光とは異なる角度で反射する拡散反射光だけを検知する場合に比べて、表面平滑性を高精度に検知することができる。
また、第2実施例に係る複写機においては、光学センサユニット500Aとして、発光素子から発した光の紙面における拡散反射光を、正反射光を受光する受光素子とは別の第2受光素子(513A)で受光するものを用いている。かかる構成では、既に述べたように、正反射光だけを受光するものを用いる場合に比べて、表面平滑性をより高精度に検知することができる。
また、第3実施例に係る複写機においては、平滑性検知手段として、転写紙Pの第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性を転写紙Pの表面電気抵抗に基づいて検知する表面電気抵抗検知ユニット500Bを用いている。かかる構成では、光反射率に基づいて表面平滑性を検知するものを用いる場合とは異なり、プリンタ部の筺体外部から漏れ込んだ光による検知精度の悪化を引き起こすことなく、表面平滑性を検知することができる。
また、第1実施例、第2実施例、第3実施例に係る複写機においては、平滑性検知手段500として、転写紙の第1面の表面平滑性を検知する第1面検知手段たる第1面検知部510と、第2面の表面平滑性を検知する第2面検知手段たる第2面検知部520とをそれぞれ個別に有するものを用いている。かかる構成では、スイッチバック方式のように平滑性検知手段500による検知位置に転写紙を2度通すことができないワンパス方式を採用しても、転写紙の第1面、第2面の表面平滑性をそれぞれ検知させることができる。
また、第4実施例に係る複写機においては、第1面検知部510と第2面検知部520とを、転写紙が搬送される記録体搬送路たる紙搬送路43Aを挟んで互いの干渉が最大となる位置からずらして配設しているので、両検知部の干渉による検知精度の悪化を抑えることができる。
また、各実施形態に係る複写機においては、トナー像形成手段として、トナー像を主走査方向、副走査方向の何れにおいても600[dpi]以上の解像度で形成するものを用いているので、解像度が比較的小さいことによる粒状度の悪化を良好に抑えることができる。
また、各実施形態に係る複写機においては、トナー像形成手段として、潜像担持体たる感光体の表面に形成した潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、且つ各画素の径を60[μm]以下にした潜像を形成するものを用いている。かかる構成では、直径が比較的大きいことによる粒状度の悪化を良好に抑えることができる。
また、各実施形態に係る複写機においては、第1トナー像形成部たる第1画像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第1トナー像を第1中間転写ベルト21に重ね合わせて形成して多色第1トナー像を得るものを用いるとともに、第2トナー像形成部たる第2画像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第2トナー像を第2中間転写ベルト31に重ね合わせて形成して多色第2トナー像を得るものを用いている。かかる構成では、第1面、第2面ともに他色トナー像を形成することができる。
また、各実施形態に係る複写機においては、トナー像形成手段に用いられるトナーとして、重量平均粒径が3〜7[μm]で、且つ重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.00〜1.30であるものを指定している。かかる構成では、平滑度の比較的低い転写紙Pに対しても、紙面の凹凸に追従させて安定した形状のドットを形成することが可能になり、ディザの基本ヨウドである小ドットの形状を安定化させることができる。また、トナーの小粒径化に伴うドット再現性の向上や粒径分布のシャープ化による帯電量の安定化、パイルハイトの低下による転写率の向上などの作用により、高画質化を達成することも可能となる。
第1実施形態に係る複写機を示す概略構成図。 同複写機の第1プロセスユニットを示す拡大構成図。 同複写機の第2プロセスユニットを示す拡大構成図。 ベック平滑度と粒状度との関係を示すグラフ。 粒状度とベック平滑度との関係を示すグラフ。 同複写機における電気回路の一部を示すブロック図。 同複写機の制御部によって実施される平滑度入力制御の制御フローの概要を示すフローチャート。 同制御部によって実施される線数変更制御の制御フローの概要を示すフローチャート。 主、副の両走査方向に対して傾いたディザマトリクスの一例を示す模式図。 同ディザマトリクス内の画素群区画の1つを拡大して示す模式図。 トナー像の粒状度と、感光体に対する露光の際の光ビームの直径との関係を示すグラフ。 トナー像の粒状度と、解像度との関係を示すグラフ。 第2実施形態に係る複写機におけるディザマトリクスの一例を示す模式図。 (a)はドット集中度を比較的低くする画素群区画の一例を示す模式図であり、(b)はかかる画素群区画よりもドット集中度を高くする画素群区画の一例を示す模式図であり、(c)はこれよりも更にドット集中度を高くする画素群区画の一例を示す模式図。 粒状度とドット集中度との関係を示すグラフ。 同複写機の制御部によって実施されるドット集中度変形制御の制御フローの一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係る複写機の平滑性検知手段を示す拡大構成図。 同複写機における電気回路の一部を示すブロック図。 同複写機の制御部によって実施される線数変更制御の制御フローの概要を示すフローチャート。 同複写機の変形例装置の制御部によって実施される線数変更制御の概要を示すフローチャート。 第4実施形態に係る複写機の制御部によって実施されるドット集中度変更制御の制御フローの概要を示すフローチャート。 同複写機の第1変形例装置の制御部によって実施されるドット集中度変更制御の制御フローの概要を示すフローチャート。 第1実施例に係る複写機の光学センサユニットの一例を示す拡大構成図。 光の正反射を説明するための模式図。 第2実施例に係る複写機に用いられる光学センサユニットの第1面検知部510Aを示す拡大構成図。 第3実施例に係る複写機に用いられる表面電気抵抗検知ユニットを示す拡大構成図。 第4実施形態に係る複写機の第2変形例装置の要部構成を示す概略構成図。
符号の説明
P 転写紙(記録体)
1Y,M,C,K 感光体(潜像担持体)
5 現像装置(現像手段)
20 第1転写ユニット(転写手段の一部)
21 第1中間転写ベルト(第1トナー像担持体)
30 第2転写ユニット(転写手段の一部)
80Y,M,C,K 第1プロセスユニット(トナー像形成手段や第1トナー像形成部の一部)
81Y,M,C,K 第2プロセスユニット(トナー像形成手段や第2トナー像形成部の一部)
90 操作表示ユニット(平滑性情報入力手段の一部)
95 制御部(トナー像形成手段や平滑性情報入力手段の一部)
500 平滑性検知手段
510 第1面検知部
520 第2面検知部

Claims (21)

  1. トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、
    上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力するための平滑性情報入力手段を設け、該平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて上記トナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、
    上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性に関する情報を入力するための平滑性情報入力手段を設け、該平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて上記トナー像の中間調部におけるトナー付着画素の集中度を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、
    上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性を検知する平滑性検知手段を設け、該平滑性検知手段による検知結果に応じて上記トナー像の中間調部における単位長さあたりの出力線数を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. トナー像担持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該トナー像担持体上のトナーを記録体に転写する転写手段とを備え、該トナー像形成手段として、画像の全領域における各画素のうち、トナーを付着させたトナー付着画素の密度によって階調を表現するものを用いる画像形成装置において、
    上記記録体における上記トナー像の転写対象面の表面平滑性を検知する平滑性検知手段を設け、該平滑性検知手段による検知結果に応じて上記トナー像の中間調部におけるトナー付着画素の集中度を変化させるように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又2の画像形成装置において、
    上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、
    上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像を該第1トナー像担持体に形成するための第1トナー像形成部と、記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第2トナー像担持体に形成するための第2トナー像形成部とを有するものであって、且つ上記平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、
    上記転写手段として、該第1トナー像を該第1トナー像担持体上から該第1面に転写し且つ該第2トナー像を該第2トナー像担持体上から該第2面に転写するものを用い、
    上記平滑性情報入力手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1又2の画像形成装置において、
    上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、
    上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像及び記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第1トナー像担持体に形成するものであって、且つ上記平滑性情報入力手段に対する入力情報に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、
    上記転写手段として、該第1トナー像担持体上の第1トナー像を該第1面に直接転写し且つ該第1トナー像担持体上の第2トナー像を該第2トナー像担持体を介して該第2面に転写するものを用い、
    上記平滑性情報入力手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性の情報を入力可能なものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3又4の画像形成装置において、
    上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、
    上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像を該第1トナー像担持体に形成するための第1トナー像形成部と、記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第2トナー像担持体に形成するための第2トナー像形成部とを有するものであって、且つ上記平滑性検知手段による検知結果に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、
    上記転写手段として、該第1トナー像を該第1トナー像担持体上から該第1面に転写し且つ該第2トナー像を該第2トナー像担持体上から該第2面に転写するものを用い、
    上記平滑性検知手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項3又4の画像形成装置において、
    上記トナー像担持体として、少なくとも第1トナー像担持体及び第2トナー像担持体を設け、
    上記トナー像形成手段として、記録体の第1面に転写される第1トナー像及び記録体の第2面に転写される第2トナー像を該第1トナー像担持体に形成するものであって、且つ上記平滑性検知手段による検知結果に応じて、該第1面に対応する上記出力線数又は集中度と、該第2面に対応する上記出力線数又は集中度とをそれぞれ変化させるものを用い、
    上記転写手段として、該第1トナー像担持体上の第1トナー像を該第1面に直接転写し且つ該第1トナー像担持体上の第2トナー像を該第2トナー像担持体を介して該第2面に転写するものを用い、
    上記平滑性検知手段として、該第1面と該第2面とでそれぞれ個別に表面平滑性を検知可能なものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項5乃至8の何れかの画像形成装置において、
    上記第1面と上記第2面とのうち、表面平滑性の低い方の面に対応する上記出力線数をもう一方の面に対応する上記出力線数よりも少なくするか、あるいは、表面平滑性の低い方の面に対応する上記集中度をもう一方の面に対応する上記集中度よりも高くするかするように、上記トナー像形成手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項7又は8の画像形成装置において、
    上記平滑性検知手段として、上記記録体の第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性をその面における光反射率に基づいて検知するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記平滑性検知手段として、発光手段から発した光の上記面における正反射光を受光手段で受光して上記光反射率を検知するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項11の画像形成装置において、
    上記平滑性検知手段として、上記発光手段から発した光の上記面における拡散反射光を、上記受光手段とは別の第2受光手段で受光するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項7、8、10、11又は12の画像形成装置において、
    上記平滑性検知手段として、上記記録体の第1面及び第2面のうちの少なくとも何れか一方における表面平滑性を該記録体の表面電気抵抗に基づいて検知するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項7、8、10、11、12又は13の画像形成装置において、
    上記平滑性検知手段として、上記第1面の表面平滑性を検知する第1面検知手段と、上記第2面の表面平滑性を検知する第2面検知手段とをそれぞれ有するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14の画像形成装置において、
    上記第1面検知手段と上記第2面検知手段とを、記録体が搬送される記録体搬送路を挟んで互いの干渉が最大となる位置からずらして配設したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1乃至15の何れかの画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段として、上記トナー像を主走査方向、副走査方向の何れにおいても600[dpi]以上の解像度で形成するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1乃至16の何れかの画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段として、潜像担持体の表面に形成した潜像にトナーを付着させて上記トナー像を形成し、且つ各画素の径を60[μm]以下にした該潜像を形成するものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項5又は7の画像形成装置において、
    上記第1トナー像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第1トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第1トナー像を得るものを用いるとともに、
    上記第2トナー像形成部として、互いに色の異なる複数の単色第2トナー像を上記第2トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第2トナー像を得るものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項6又は8の画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段として、互いに色の異なる複数の単色第1トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第1トナー像を得たり、互いに色の異なる複数の単色第2トナー像を上記第1トナー像担持体に重ね合わせて形成して多色第2トナー像を得たりするものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  20. 請求項1乃至19の何れかの画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段に用いられるトナーを収容するトナー収容手段を設け、
    重量平均粒径が3〜7[μm]で、且つ重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.00〜1.30であるトナーを、該トナー収容手段に収容したことを特徴とする画像形成装置。
  21. 請求項1乃至19の何れかの画像形成装置において、
    上記トナー像形成手段に用いられるトナーとして、重量平均粒径が3〜7[μm]で、且つ重量平均粒径を個数平均粒径で除算した値が1.00〜1.30であるものを指定したことを特徴とする画像形成装置。
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