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JP2006161648A - ポンプユニット及び回復機構 - Google Patents

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JP2006161648A
JP2006161648A JP2004353135A JP2004353135A JP2006161648A JP 2006161648 A JP2006161648 A JP 2006161648A JP 2004353135 A JP2004353135 A JP 2004353135A JP 2004353135 A JP2004353135 A JP 2004353135A JP 2006161648 A JP2006161648 A JP 2006161648A
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JP2004353135A
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Takashi Tamura
剛史 田村
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Canon Finetech Nisca Inc
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Canon Finetech Inc
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Abstract

【課題】簡易な構成で流体を吸引する(又は排出する)流体量を変更できるポンプユニットを提供する。
【解決手段】 カム240は円柱状のものであり、カム軸(回動中心軸)242を中心にして回動する。カム240の外周面には、3箇所の平坦部(第1平坦面244,第2平坦面246,第3平坦面248)が形成されている。第1平坦面244はカム軸242から最も近い部分に形成されており、第3平坦面248はカム軸242から最も遠い部分に形成されている。第2平坦面246は、第1平坦面244よりもカム軸242から遠くて第3平坦面248よりもカム軸242に近い部分に形成されている。なお、カム軸242はステッピングモータに接続されており、このステッピングモータの回転角度に対応した角度だけ回動する。
【選択図】図6

Description

本発明は、カムを回転させることによりシリンダ室の容積を変化させて流体を吸引又は排出するポンプユニット、及び印字ヘッドからのインク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復させる回復機構に関する。
記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置が広く使用されている。この画像形成装置は、インクを吐出する複数のノズルが形成された印字ヘッド(記録ヘッド)を備えている。この印字ヘッドのノズルに紙粉などのゴミや気泡が詰まってインク吐出不良や画像の乱れといった不具合が発生することがある。このような不具合を解決するための一つの技術として、印字ヘッドからインクを吐出してこのインクと共にノズル内のゴミや気泡を排出する技術が知られている。また、印字ヘッド内を加圧してノズルからインクを流し出す技術も知られている。このように印字ヘッドからインクを吐出して(又は、流し出して)ノズル内のゴミや気泡を排出するために、画像形成装置には回復機構が組み込まれている。
回復機構には、上記したフェイス面を塞ぐキャップや、ノズルからインクを吸引するポンプユニットなどが備えられている。ポンプユニットとしては、カム(ポンプカム)を回転させてピストンを所定の往復動方向に往復動させることによりシリンダ室の容積を変化させる往復動式のポンプユニットや、カムを回転させてダイヤフラムを撓ませることによりシリンダ室の容積を変化させるダイヤフラム式のポンプユニットなどが使用されている。
上記のようなポンプユニットを回復時に使用する際には、カムを一回転させて印字ヘッドのノズルから一定量のインクを吸引している(特許文献1参照)。
特開2002−180968号公報
しかし、回復時に多量のインクを吸引する必要が無い場合であっても、上記の従来技術では、印字ヘッドのノズルから一定量のインクを吸引するので、インクを無駄に消費してしまうことがある。また、回復の必要に応じてインク吸引量を制御しようとした場合、装置構成が複雑になり、大型化、高コストになってしまう。
本発明は、上記事情に鑑み、簡易な構成で流体を吸引する(又は排出する)流体量を変更できるポンプユニット、及びこのポンプユニットが組み込まれた回復機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のポンプユニットは、カムを回転させることによりシリンダ室の容積を変化させて流体を吸引又は排出するポンプユニットにおいて、
(1)流体を吸引又は排出する流体量を前記カムの停止位置に応じて変更することを特徴とするものである。
ここで、
(2)前記カムを回転させてピストンを所定の往復動方向に往復動させることによりシリンダ室の容積を変化させて前記流体量を変更する往復動式のポンプユニットであってもよい。
また、
(3)前記カムを回転させてダイヤフラムを撓ませることによりシリンダ室の容積を変化させて前記流体量を変更するダイヤフラム式のポンプユニットであってもよい。
さらに、
(4)前記カムは、所定の初期位置からの回転角度に対応する停止位置をもつものであってもよい。
さらにまた、
(5)前記カムは、所定値以上の力が作用することにより回転するものであってもよい。
さらにまた、
(6)前記カムは、所定のタイミングで回転するものであってもよい。
さらにまた、
(7)前記タイミングは、所定の時間経過に基づいて決定するものであってもよい。
また、上記目的を達成するための本発明の回復機構は、インクを吐出する印字ヘッドから記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置における、前記印字ヘッドからのインク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復する回復機構において、
(8)上記したいずれかのポンプユニットを備え、
(9)該ポンプユニットで前記印字ヘッドからインクを吸引する、又は前記印字ヘッドを加圧することを特徴とするものである。
ここで、
(10)前回の回復からの経過時間に基づいて前記流体量を変更してもよい。
さらに、
(11)所定の印刷デューティに基づいて前記流体量を変更してもよい。
本発明によれば、カムの停止位置に応じて流体量を変更するので、カムの停止位置を変えることにより流体量を変更できる。このため、簡易な構成で流体量を変更できることとなる。
本発明は、記録紙などの記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式のプリンタに実現された。
図1を参照して、本発明の回復機構が組み込まれたプリンタの一例を説明する。
図1は、本発明の回復機構が組み込まれたプリンタの一例を模式的に示す正面図である。
プリンタ10は、このプリンタ10に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。プリンタ10には、4つ(4本)の印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、プリンタ10で印字できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かない。
4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、プリンタ10には、回復機構40が組み込まれている。この回復機構40によって、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yからのインク吐出状態は初期のインク吐出状態に回復する。回復機構40には、回復動作のときに4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのインク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャッピング機構50が備えられている。キャッピング機構50は各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、図1の例では6色分(即ち、6つのキャッピング機構50)が示されているが、このうち2色分は印字ヘッド追加時の予備的な機構である。キャッピング機構50は、周知のブレード、インク除去部材、ブレード保持部材、キャップ等から構成されている。
ロ−ル紙Pはロール紙供給ユニット24から供給され、プリンタ10に組み込まれた搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。
ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置がブラックの印字ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データ(画像情報)に基づいて印字ヘッド22Kからブラックインクを選択的に吐出する。同様に印字ヘッド22C、印字ヘッド22M、印字ヘッド22Yの順に、各色のインクを吐出してカラー画像をロ−ル紙Pに形成する。プリンタ10には、上記の部品・部材の他、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給されるインクを貯めておくメインタンク28K、28C、28M、28Yや、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yにインクを供給したり回復動作をしたりするための各種ポンプ(図3等参照)などが備えられている。
図2を参照して、プリンタ10の電気的な系統を説明する。
図2は、図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。
ホストPC12から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、プリンタ10の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャッピング機構50から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
続いて、出力ポート114、モータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(図示せず)や、低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロ−ル紙Pを記録位置に搬送する。一定速度で搬送されるロ−ル紙Pにインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検知センサ(図示せず)でロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、ロ−ル紙Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する色の記録データを順次に読み出し、この読み出したデータを、印字ヘッド制御回路112を経由して(介して)各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに転送する。
CPU100の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの加圧、吸引等の制御を行う。
図3から図5までを参照して、プリンタ10に組み込まれた回復機構やインク供給機構について説明する。
図3は、インクジェット方式画像形成装置に組み込まれた回復機構やインク供給機構を示す模式図である。図4は、印字ヘッドをクリーニングする際の手順を示すフロー図である。図5は、インク吐出面からインクを拭き取る手順を示す模式図であり、(a)は拭き取り開始前を示し、(b)は、拭き取り終了直後を示し、(c)は、拭き取り終了後の待機状態を示す。図3では、印字ヘッド22Kにインクを供給したり、この印字ヘッド22Kを回復させたりするための機構を示すが、他の印字ヘッド22C、22M、22Yについても同じ構成のインク供給機構が備えられている。また、図3と図5では、図1と図2に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されている。
プリンタ10(図1参照)には、印字ヘッド22Kからのインク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復させるインク供給機構60や回復機構40が組み込まれている。インク供給機構60は、プリンタ10の本体に着脱自在なインクタンク70と、このインクタンク70と印字ヘッド22Kとをつなぐインク供給路62の途中に配置されたサブタンク80などから構成されている。サブタンク80の下に印字ヘッド22Kが配置されている。サブタンク80に貯められたインクの液面は、印字ヘッド22Kのノズル22Knのインク吐出口よりも上方に位置する。
サブタンク80と印字ヘッド22Kは、2つのインク流路64,66で接続されて(つながれて)いる。サブタンク80と印字ヘッド22Kは同一のフレーム(図示せず)に固定されており、印字ヘッド22Kと共にサブタンク80及びインク流路64,66は移動する。
インク流路64は、サブタンク80の底部と印字ヘッド22Kの液室(インクが貯められる部屋)22Krの上部とを接続する。一方、インク流路66は、インク流路64が接続された部分とは異なる部分でサブタンク80の底部と印字ヘッド22Kの液室22Krの上部とを接続する
インク流路64には、サブタンク80から液室22Krにインクを送って印字ヘッド22K内を加圧する加圧ポンプ68が取り付けられている。加圧ポンプ68を駆動させることにより、サブタンク80内のインクは、インク流路64を通って液室22Krに流れ込んで印字ヘッド22K内を加圧する。これにより、ノズル22Knからインクが気泡やゴミなどと共に流れ出て印字ヘッド22Kがクリーニング(回復動作の一種である)されることとなる。
また、インク流路64には、所定のタイミングでインク流路64を開閉する待機バルブ69が取り付けられている。一方、インク流路66には、所定のタイミングでインク流路66を開閉する加圧バルブ67が取り付けられている。インク流路66のうち加圧バルブ67とサブタンク80の間の部分には、インク流路66内のインク圧力を検出する圧力検出センサ81が取り付けられている。
サブタンク80の上壁には、サブタンク80の内部圧力を大気圧にするための大気開放バルブ84が固定されている。この大気開放バルブ84を開放することにより、サブタンク80の内部圧力は大気圧に等しくなる。また、サブタンク80には、このサブタンク80に貯められているインク(貯蔵インク)の液面レベルを検知する周知の液面検知センサ86が取り付けられている。サブタンク80内のインク液面が一定レベル以下になったことを液面検知センサ86が検知したときは、供給ポンプ72が稼動し始めてインクタンク70からインクが吸引されてサブタンク80に供給される。一方、サブタンク80内のインク液面が予め決められている上限レベルになったことを液面検知センサ86が検知したときは、供給ポンプ72が停止してインクの供給は停止される。
インクタンク70には、このインクタンク70内のインクの有無を検出する検出センサ(図示せず)が取り付けられている。また、プリンタ10の本体にインクタンク70を装着するときに接続されるエア−流路には、インクタンク70の内部圧力を大気圧にするための大気開放バルブ74が取り付けられている。
印字ヘッド22Kの回復動作について説明する。
ここでいう回復動作とは、印字ヘッド22Kのインク吐出品位を継続的に維持するために行われる動作をいい、経過時間や吐出状況等の条件を満たした場合や、画像品位に異状が見られる場合等に自動的に若しくは任意で実施される。
図4のフローに示すように、回復動作は、クリーニング指令を受信することにより開始される(S401)。クリーニング指令を受信した後、大気開放バルブ84、加圧バルブ67、待機バルブ69が順次に開放される(S402〜S404)。続いて、加圧ポンプ68が作動して(S405)、サブタンク80からインク流路64を経由して印字ヘッド22Kにインクが圧送される。このインクの圧送によって、記録動作中等にフィルタ−90のサブタンク80側に溜まった泡を再びサブタンク80へ押し流す。
加圧ポンプ68を一定時間だけ作動させた後、加圧バルブ67を閉めて(S406)インク流路66を遮断する(閉じる)。これにより印字ヘッド22Kの液室22Krに大きな正圧力が加わる(作用する)。この大きな正圧力によって、印字ヘッド22Kの各ノズル22Knからはインクが排出されて(流れ出して)、このノズル22Knやその周辺部に存在する泡やゴミ等の異物が除去される。
さらに一定時間経過後、加圧ポンプ68を停止させ(S407)、待機バルブ69と大気開放バルブ84を順に閉じる(S408、S409)。なお、この状態では印字ヘッド22Kの各ノズル22Knの開口を含むフェイス面22Ksにインクが付着して汚れた状態である。この汚れを除去するために、図5に示すように、キャッピング機構50に固定されたワイパー52でフェイス面22Ksを拭く。この動作の際は、先ず、図5(a)に示すように、印字ヘッド22Kが回復キャップ54の上方に移動する(S410)。続いて、回復キャップ54が矢印B方向に移動することにより、図5(b)に示すように、フェイス面22Ksに付着しているインクなどの汚れがワイパー52で拭き取られる(S411)。この動作はワイピング動作と呼ばれる。ワイピング動作終了後は、図5(c)に示すように、印字ヘッド22Kは再びキャッピングされて待機状態となる(S412)。この待機状態にある印字ヘッド22Kはフェイス面22Ksを回復キャップ54でキャッピングされている(塞がれている)ので、ノズル22Knにあるインクの増粘が防止される。なお、印字ヘッド22Kから排出されたインク(廃インク)は回復キャップ54に受けられて吸引ポンプ92(図3参照)によって吸引される。この廃インクはフィルター94(図3参照)で濾過されて異物が除去された(スクリ−ニングした)後にインクタンク70に再び戻される。また、上記したワイピング動作だけが適宜のタイミングで実施されることがある。
回復動作としては上記の他に、フェイス面22Ksを回復キャップ54でキャッピングした状態で加圧バルブ67と待機バルブ69を閉じておき、吸引ポンプ92を駆動させてノズル22Knからインクを吸引する動作もある。
上記のような回復動作では、加圧ポンプ68や吸引ポンプ92を駆動させる。この加圧ポンプ68や吸引ポンプ92について説明する。2つのポンプ68,92は同一の構造であるので、ここでは、図6から図8までを参照して吸引ポンプ92について説明する。この吸引ポンプ92は、本発明にいうポンプユニットの一例である。
図6は、カムがホームポジションに位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。図7は、カムが第1吸引位置に位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。図8は、カムが第2吸引位置に位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。
吸引ポンプ92は、大別して、円筒状のシリンダ200と、このシリンダ200の内部を往復動する円柱状のピストン220と、ピストン220を往復動させるカム240から構成されている。シリンダ200には、キャップ54の内部に接続された流路202、インクタンク70(図3参照)に接続された流路204、これら2つの流路202,204と選択的に連通するシリンダ室206が形成されている。流路202とシリンダ室206の境界部分には、インクなどの流体を流路202からシリンダ室206に吸引するときのみ開く吸引一方向バルブ208が配置されている。流路204とシリンダ室206の境界部分には、インクなどの流体をシリンダ室206から流路204に排出するときのみ開く排出一方向バルブ210が配置されている。また、シリンダ200の長手方向一端部はやや細くなっており、この細くなった部分は、ピストン220が往復動する円筒部212となっている。
後述するようにカム240を回転駆動させてピストン220を往復動させる場合、シリンダ室206の容積が減少するときは、この減少の際に発生する圧力上昇(加圧力)によって吸引一方向バルブ208が閉じると共に排出一方向バルブ210が開くので、排出一方向バルブ210を通してシリンダ室206内の流体(インクやエア)が流路204に排出される。この逆に、シリンダ室206の容積が増加するときは、この増加の際に発生する圧力負圧(吸引力)によって吸引一方向バルブ208が開くと共に排出一方向バルブ210が閉じるので、吸引一方向バルブ208を通してシリンダ室206内に流路202から流体が吸引(導入)される。
ピストン220の長手方向一端部(シリンダ室206の内部に位置する先端部)には、円板状でゴム状の弾性部材222が係合(装着)されている。弾性部材222は、シリンダ室206を密閉するためのものであり、シリンダ室206とその外部との間を密閉状態で遮断している。弾性部材222の周縁部(外周部)はシリンダ室206の周囲壁面部に係合(固定)されている。
ピストン220のうち弾性部材222に隣接する部分はやや細くなった固定部224であり、弾性部材222を固定し易くなっている。ピストン220のうち弾性部材222からやや離れた部分は、円筒部212の内壁面を摺動する円柱状の本体部226が形成されている。本体部226に隣接して縦断面がコの字状のカム当接部228が形成されている。カム当接部228の内部にはカム240が配置されており、カム240が回動することによりカム当接部228が矢印C方向又は矢印D方向に移動してピストン220も矢印C方向又は矢印D方向に移動する。
カム240は円柱状のものであり、カム軸(回動中心軸)242を中心にして回動する。カム240の外周面には、3箇所の平坦部(第1平坦面244,第2平坦面246,第3平坦面248)が形成されている。従って、カム240の縦断面は真円ではなくて、真円の周面に3箇所の直線部分244,246,248が形成された形状となっている。第1平坦面244はカム軸242から最も近い部分に形成されており、第3平坦面248はカム軸242から最も遠い部分に形成されている。第2平坦面246は、第1平坦面244よりもカム軸242から遠くて第3平坦面248よりもカム軸242に近い部分に形成されている。なお、カム軸242はステッピングモータ(図示せず)に接続されており、このステッピングモータの回転角度に対応した角度だけ回動する。
上記したカム当接部228には、カム240の第1平坦面244、第2平坦面246、及び第3平坦面248のいずれかが選択的に当接する(接触する)平坦な当接面228aが形成されている。当接面228aは、カム当接部228のうち、ピストン220の本体部226の縦断面の幅方向中心線Lと交わる部分に形成されている。また、上記の幅方向中心線Lを延長した位置に、カム軸242の縦断面(円)の中心点242aが位置している。すなわち、当接面228aの中央と中心点242aとを結んだ直線は、上記の幅方向中心線Lに一致する。
カム軸242の中心点242aを通って互いに直交する2本の直線L1(上記の幅方向中心線Lに一致する),L2を想定した場合、図6に示す状態では、第1平坦面244と第3平坦面248は直線L1に交差し、第2平坦面246は直線L2には交差せずに、直線L2とカム240の円周とが交差する点よりも第1平坦面244に近い部分に形成されている。第1平坦面244を基準にした場合、第2平坦面246は、カム軸242の中心点242aを基準にした中心角で約80°離れて位置しており、第3平坦面248は、カム軸242の中心点242aを基準にして中心角で180°離れて位置している。
図6に示すように当接面228aに第1平坦面244が当接している場合、第3平坦面248が、カム当接部228のうち当接面228aとは反対側の部分(面)に当接している。第3平坦面248はカム軸242の中心点242aから最も離れているので、ピストン220は最も押し上げられた状態となり、シリンダ室206が最も狭くなる。このようにシリンダ室206が最も狭くなっているときのカム240の位置はホームポジションの位置(本発明にいう、所定の初期位置の一例である。)である。カム240がホームポジションに位置する場合、第3平坦面248は、カム当接部228のうち当接面228aとは反対側の面に当接しているので、当接面228aに第1平坦面244が当接している場合はカム当接部228に平坦な面同士が接触しており、且つ、カム軸242の中心点242aは上記の幅方向中心線L上にあるので、カム軸242に接続されたステッピングモータを励磁していなくても、両面が当接した状態を維持している。すなわち、シリンダ室206の内部圧力の増減だけによってカム軸242が回転又は回動することはない。カム軸242はステッピングモータの駆動力(本発明にいう、所定値以上の力の一例である。)によってのみ回動又は回転する。
カム240がホームポジションに位置している状態からステッピングモータを駆動して、図7に示すように、カム軸242の中心点242aを中心にして約70°だけカム軸242を回動させる(図7の紙面では反時計方向に回動させる)ことにより、第2平坦面246が当接面228aに当接する。この状態が、カム240が第1吸引位置に位置する状態である。カム240がホームポジションから第1吸引位置まで回動する際に、ピストン220が矢印C方向に移動して(例えば約2mm移動して)シリンダ室206の容積が増大し、この増大に起因して負圧(吸引力)が発生し、これにより吸引一方向バルブ208が開くと共に排出一方向バルブ210が閉じ、ノズル22Kn(図3参照)内のインクは、キャップ54(図3参照)と吸引一方向バルブ208を通してシリンダ室206内へ吸引される。この吸引の後、カム軸242の中心点242aを中心にして約70°だけ(当接面228aに第3平坦面248が当接するまで)カム軸242を、図7の紙面で時計方向に回動させることにより、ピストン220が矢印D方向に移動してシリンダ室206の容積が減少し、この減少に起因してシリンダ室206の圧力が上昇し、これにより吸引一方向バルブ208が閉じると共に排出一方向バルブ210が開き、シリンダ室206内のインクは、排出一方向バルブ210を通しインクタンク70(図3参照)に排出される。
上記のように、第1平坦面244が当接面228aに当接した状態から第2平坦面246が当接するまでカム240が回動したときに、シリンダ室206の容積は増大したが、この増大量は、シリンダ室206の最大の増大量よりも少ない。すなわち、ノズル22Kn(図3参照)内のインクがシリンダ室206内へ吸引される量は、吸引ポンプ92の最大の吸引量よりも少ない。このように、カム240の回動を制御することにより、吸引ポンプ92は、最大の吸引量よりも少ない吸引量のインクを吸引でき、回復動作が行える。
吸引ポンプ92によってノズル22Knから最大量のインクを吸引して回復動作を行うためには、当接面228aに第1平坦面244が当接した状態から第3平坦面248が当接するまでカム240を180°回動させる。この状態が、カム240が第2吸引位置に位置する状態である。このカム240ホームポジションから第2吸引位置まで回転する際に、ピストン220が矢印C方向に移動して(例えば約5mm移動して)シリンダ室206の容積が最大限に増大し、この増大に起因して最大限の負圧(吸引力)が発生し、これにより吸引一方向バルブ208が開くと共に排出一方向バルブ210が閉じ、ノズル22Kn(図3参照)内のインクは、キャップ54(図3参照)と吸引一方向バルブ208を通してシリンダ室206内へ吸引される。この吸引の後、カム軸242の中心点242aを中心にして180°だけ(当接面228aに第1平坦面244が当接するまで)カム軸242を、図8の紙面で反時計方向に回動させることにより、ピストン220が矢印D方向に移動してシリンダ室206の容積が減少し、この減少に起因してシリンダ室206の圧力が上昇し、これにより吸引一方向バルブ208が閉じると共に排出一方向バルブ210が開き、シリンダ室206内のインクは、排出一方向バルブ210を通しインクタンク70(図3参照)に排出される。
上記のように、当接面228aに第1平坦面244が当接した状態から第3平坦面248が当接するまでカム240が回動したときに、シリンダ室206の容積は最大限に増大する。すなわち、ノズル22Kn(図3参照)内のインクがシリンダ室206内へ吸引される量は、吸引ポンプ92の最大量となる。このように、カム240の回動を制御することにより、吸引ポンプ92は最大の吸引量のインクを吸引でき、回復動作が行える。
カム240が回転するタイミングとしては、印刷デューティに基づいたタイミング(本発明にいう、所定のタイミングの一例である。)や、前回の回復動作が終了してからの経過時間に基づいたタイミング(本発明にいう、所定の時間経過の一例である。)などが挙げられる。
以上説明したように、吸引ポンプ92では、カム240の停止位置に応じて、吸引するインクの量を変更できるので、カム240の停止位置を変えることにより吸引するインク量を容易に変更できる。このため、簡易な構成で回復動作の際のインク量を変更できることとなる。
なお、上記の例では、カム240に3つの平坦面244,246,248を形成してインク吸引量を2段階で変更したが、4つ以上の平坦面をカム240に形成することにより、3段階以上でインク吸引量を変更してもよい。また、加圧ポンプ68を吸引ポンプ92と同じ構成にすることにより加圧量を複数段階で変更できる。また、カム240の縦断面を真円に複数の直線部を形成した形状にしたが、楕円に複数の直線部を形成した形状にしてもよい。
また、上記の例では、カム240を回転させてピストン220を往復動することによりシリンダ室206の容積を変化させて吸引するインクの量を変更する往復動式のポンプユニットを説明したが、カムを回転させてダイヤフラムを撓ませることによりシリンダ室の容積を変化させてインク量(流体量)を変更するダイヤフラム式のポンプユニットにも、本発明を適用できる。
本発明の回復機構が組み込まれたプリンタの一例を模式的に示す正面図である。 図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。 インクジェット方式画像形成装置に組み込まれた回復機構やインク供給機構を示す模式図である。 印字ヘッドをクリーニングする際の手順を示すフロー図である。 インク吐出面からインクを拭き取る手順を示す模式図であり、(a)は拭き取り開始前を示し、(b)は、拭き取り終了直後を示し、(c)は、拭き取り終了後の待機状態を示す。 カムがホームポジションに位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。 カムが第1吸引位置に位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。 カムが第2吸引位置に位置するときの吸引ポンプを示す部分縦断面図である。
符号の説明
10 プリンタ
40 回復機構
92 吸引ポンプ
200 シリンダ
206 シリンダ室
220 ピストン
240 カム
244 第1平坦面
246 第2平坦面
248 第3平坦面

Claims (10)

  1. カムを回転させることによりシリンダ室の容積を変化させて流体を吸引又は排出するポンプユニットにおいて、
    流体を吸引又は排出する流体量を前記カムの停止位置に応じて変更することを特徴とするポンプユニット。
  2. 前記カムを回転させてピストンを所定の往復動方向に往復動させることによりシリンダ室の容積を変化させて前記流体量を変更する往復動式のポンプユニットであることを特徴とする請求項1に記載のポンプユニット。
  3. 前記カムを回転させてダイヤフラムを撓ませることによりシリンダ室の容積を変化させて前記流体量を変更するダイヤフラム式のポンプユニットであることを特徴とする請求項1に記載のポンプユニット。
  4. 前記カムは、所定の初期位置からの回転角度に対応する停止位置をもつものであることを特徴とする請求項1,2,又は3に記載のポンプユニット。
  5. 前記カムは、所定値以上の力が作用することにより回転するものであることを特徴とする請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載のポンプユニット。
  6. 前記カムは、所定のタイミングで回転するものであることを特徴とする請求項1から5までのうちのいずれか一項に記載のポンプユニット。
  7. 前記タイミングは、所定の時間経過に基づいて決定するものであることを特徴とする請求項6に記載のポンプユニット。
  8. インクを吐出する印字ヘッドから記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置における、前記印字ヘッドからのインク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復する回復機構において、
    請求項1から7までのうちのいずれか一項に記載のポンプユニットを備え、
    該ポンプユニットで前記印字ヘッドからインクを吸引する、又は前記印字ヘッドを加圧することを特徴とする回復機構。
  9. 前回の回復からの経過時間に基づいて前記流体量を変更することを特徴とする請求項8に記載の回復機構。
  10. 所定の印刷デューティに基づいて前記流体量を変更することを特徴とする請求項8に記載の回復機構。
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