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JP2006158182A - 電動機駆動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子の短絡故障その他の故障を速やかに検出すると共に、故障検出時にはシステムを安全に停止させるようにした電動機駆動システムを提供する。
【解決手段】界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータより駆動する電動機駆動システムであって、環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、全スイッチング素子にオフ信号が与えられた状態で電動機に規定値以上の電流が通流する場合に、全スイッチング素子のうちの少なくとも1個が故障していると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インバータにより界磁付き電動機を駆動する電動機駆動システムに関し、詳しくは、インバータまたは電動機等の故障を速やかに検出してシステムを安全に停止するための技術に関するものである。ここで、界磁付き電動機とは、回転子に界磁極(永久磁石によるもの、界磁コイルによるものを含む)を有し、空転状態で無負荷誘起電圧が発生する電動機をいう。
図15は、この種の電動機駆動システムの第1の従来技術を示しており、三相電圧形インバータ10によって三相の界磁付き電動機Mを駆動するシステムである。
インバータ10は、電解コンデンサ等からなる直流電圧部11に、環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子(ここではIGBT)を2個直列接続してなるアーム部を三相分並列に接続して構成されている。図において、Q,Q,Q,Q,Q,Qはスイッチング素子、D,D,D,D,D,Dは環流ダイオードである。
各アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点は交流出力端子となり、これらの出力端子に界磁付き電動機M、具体的には永久磁石同期電動機等が接続されている。
このような電動機駆動システムは例えば特許文献1等に記載されており、その構成及び制御方法は公知であって広く実用化されているため、これらの説明は省略する。
図15の構成では、電動機駆動システムの停止状態において、インバータ10の全スイッチング素子に対してこれらをオフにするための信号(オフ信号)が制御装置(図示せず)から与えられている。
次に、図16は第2の従来技術を示している。この従来技術では、インバータ10A内の直流電圧部11とスイッチング素子との間に、図示の極性で接続されたダイオード12を備えている。
界磁付き電動機Mを発電機として用いる場合、図示するように直流電圧部11の電圧を阻止する極性でダイオード12を挿入することにより、スイッチング素子群に短絡故障が生じても上記ダイオード12の作用によって直流電圧部11の電圧が維持されるという特徴がある。なお、この構成は、本件出願時において未だ出願公開されていない特願2004−158548に開示されている。
特開平11−75394号公報(図1,図2等)
界磁付き電動機Mの停止状態において、スイッチング素子のうちの1個が故障して短絡または低抵抗の状態(以下では、これらを総称して短絡故障という)になると、電動機Mが外力によって回転している場合には電流が流れる。短絡故障したスイッチング素子が1個であっても、各スイッチング素子には環流ダイオードが逆並列接続されているため、ダイオードに順方向の電圧が印加されれば電流が通流する。これは、空転状態において誘起電圧が発生する界磁付き電動機Mに特有の問題である。
上記のようにスイッチング素子が短絡故障していて電動機Mの空転時に電流が流れている状態は、電動機Mのコイルが短絡されている状態であり、この場合には比較的大きな電流が流れることが知られている。この大電流は、電動機Mやインバータの過熱や焼損を招き、近隣の装置にも熱が及んで悪影響を及ぼすといった問題の原因ともなる。
特に、この状態ではスイッチング素子が短絡故障しているため制御不能であり、電動機Mが外力によって回されている限り大電流は流れ続けてしまう。
一方、インバータのスイッチング素子は正常でも、電動機内部またはインバータと電動機とを接続するケーブルにおいて短絡等が生じた場合にも、大きな電流が流れて電動機等が過熱状態になるという問題が生じる。
そこで本発明の解決課題は、これらの短絡故障その他の故障を速やかに検出すると共に、故障検出時にはシステムを安全に停止させるようにした電動機駆動システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータより駆動する電動機駆動システムであって、
環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システム(以下、便宜的に請求項1の駆動システムという)において、
全スイッチング素子にオフ信号が与えられた状態で電動機に規定値以上の電流が通流する場合に、全スイッチング素子のうちの少なくとも1個が故障していると判定するものである。
請求項2に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
前記出力端子よりも前記直流電圧部の正極側にあるスイッチング素子群を上アーム、負極側にあるスイッチング素子群を下アームとし、前記上アームまたは下アームの何れか一方において1個以上のアームのスイッチング素子にオン信号が与えられた状態で当該スイッチング素子に規定値以上の電流が通流する場合に、全スイッチング素子のうちの少なくとも1個が故障していると判定するものである。
請求項3に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
前記出力端子の電圧を検出し、その検出電圧の異常に基づいて、全スイッチング素子のうちの少なくとも1個、または電動機、もしくは電動機とインバータとの間のケーブルが故障していると判定するものである。
請求項4に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
前記出力端子よりも前記直流電圧部の正極側にあるスイッチング素子群を上アーム、負極側にあるスイッチング素子群を下アームとした場合に、
前記上アームまたは下アームの何れか一方の全スイッチング素子に対してオン信号、オフ信号を連続的に与えた時に各オン信号によって通流する電流の異常に基づいて、電動機、または電動機とインバータとの間のケーブルが故障していると判定するものである。
請求項5に記載した発明は、請求項1〜4の何れか1項において、
故障を検出した時に、電動機の回転を停止させる措置をとるものである。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜4の何れか1項において、
電動機は界磁コイルを備え、故障を検出した時に、前記界磁コイルへの電流を低減させる(ゼロにすることも含む)ものである。
請求項7に記載した発明は、請求項1〜3の何れか1項において、
スイッチング素子の故障を検出した時に、電動機の回転を停止させる措置、またはインバータと電動機との電気的接続を遮断する措置の少なくとも一方を採るものである。
請求項8に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
インバータの運転開始直前に請求項4に記載した故障判定動作を行い、故障を検出しない場合にはインバータの運転を開始し、故障を検出した場合にはインバータを運転させずに電動機の回転を停止させる措置を採るような起動シーケンスを有するものである。
請求項9に記載した発明は、請求項8において、
運転中に電動機の電流が規定値以上となった場合にはインバータの運転を停止させる過電流停止手段を備え、
この過電流停止手段によりインバータの運転を停止した後に、請求項1に記載したスイッチング素子故障判定を行い、スイッチング素子の故障を検出した場合には、電動機の回転を停止させる措置またはインバータと電動機との電気的接続を遮断する措置の少なくとも一方を採り、スイッチング素子の故障を検出しない場合には、前記起動シーケンスを実行するものである。
請求項10に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
電動機の回転中にインバータを構成する1個のスイッチング素子にオン信号を与えた後、所定期間にわたり電流通流が開始しなければ、当該スイッチング素子またはその駆動回路等の関連装置、電動機、もしくは電動機とインバータとの間のケーブルの故障と判定するものである。
請求項11に記載した発明は、請求項10において、
断線検出のためのスイッチング素子の操作を、電動機の回転子位置を検出するためのスイッチング素子の操作と兼用させるものである。
請求項12に記載した発明は、請求項1の電動機駆動システムにおいて、
電動機の回転中にインバータを構成する1個のスイッチング素子にオン信号を与えた後、電動機の電流の通流開始を検出したら当該スイッチング素子をオフし、
電動機駆動システムが正常な状態において、前記電動機の電流が流れた相の情報に基づいて特定可能なスイッチング素子であって、オン信号を与えても直ちに電流が通流しないはずのスイッチング素子にオン信号を与えた際に、
電動機に電流が直ちに通流する場合には、電動機、または電動機とインバータとの間のケーブルの地絡と判定するものである。
請求項13に記載した発明は、界磁付きn相電動機と、
この電動機の回転速度に同期したn相電圧を前記電動機に印加する電源装置と、
この電源から出力される前記n相電圧の指令値を生成する制御装置と、
を備えた電動機駆動システムにおいて、
前記電動機の各相電流波形の相違またはこれに起因する前記制御装置の内部変数の持続的な変動のうち少なくとも一方に基づいて、前記電動機の異常を判定するものである。
請求項14に記載した発明は、請求項13の電動機駆動システムにおいて、
各相電流波形の特徴量の差または前記内部変数の変動量が所定値を超えた時に、前記電動機を異常と判定するものである。
請求項15に記載した発明は、界磁付きn相電動機と、
この電動機の回転速度に同期したn相電圧を前記電動機に印加する電源装置と、
この電源から出力される前記n相電圧の指令値を生成する制御装置と、
を備えた電動機駆動システムにおいて、
前記制御装置は、
前記電動機の複数相の電流検出値から前記電動機の回転速度に同期した2軸電流検出値を生成する手段と、
2軸電流指令値と前記2軸電流検出値との偏差に基づいて2軸電圧指令値を生成する調節手段と、
前記2軸電圧指令値に基づいて前記電源に与える前記n相電圧の指令値を生成する手段と、を備え、
前記調節手段に設けられた積分要素または低域通過フィルタの出力、もしくはこれらの出力を含む前記調節手段の出力が所定値を超えた時に前記電動機の異常と判定するものである。
請求項1〜12に記載した発明によれば、インバータを構成するスイッチング素子、電動機内部、または、インバータと電動機との間のケーブルの短絡故障を始めとして、電動機または前記ケーブルの断線や地絡等を含めた各種の故障を迅速に検出することができ、故障検出時にはシステムを安全に停止させて被害の拡大を防止することが可能になる。
更に、請求項13〜15に記載した発明によれば、電動機内部のコイルの短絡や減磁等の異常を一層確実に検出することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は請求項1に相当する本発明の第1実施形態を示す構成図である。図1において、インバータ31を構成する三相各相(U,V,W相)のうちU相、W相の交流出力線30,30には、電流検出器CT,CTがそれぞれ接続されており、これらの電流検出器CT,CTの出力はスイッチング素子Q,Q,Q,Q,Q,Qをオンオフ制御するための制御装置20に入力されている。
なお、インバータ31の他の構成は図15と同一であるが、図16に示したように直流電圧部11の電圧を阻止する極性でダイオード(以下、直流部ダイオードという)を挿入しても良い。
界磁付き電動機Mは、例えば永久磁石同期電動機である。
図1の構成において、例えばU相下アームのスイッチング素子Qが短絡故障している場合、全スイッチング素子に対してオフ信号を与えても、上記スイッチング素子Q及び環流ダイオードD,Dによって短絡ループが形成されるため、界磁付き電動機Mの回転子が外力によって回転し誘起電圧が発生している場合には、電動機Mに電流が流れる。この状態が継続すると、電動機Mのコイルやインバータ31内の通流状態のスイッチング素子が過熱する。
しかし、別の見方をすれば、上記の現象から、全スイッチング素子にオフ信号を与えている状態で電動機Mに電流が流れているならば、スイッチング素子のうちの少なくとも1個が短絡故障しているという判定を行うことが可能である。
ただし、電動機Mの回転速度が高く、従って誘起電圧が高い場合、誘起電圧の線間ピーク値が直流電圧部11の電圧よりも高ければ、上アームの環流ダイオードも順バイアスされることになり、全スイッチング素子が正常であっても電流が流れる。しかし、その場合の電流は上記短絡電流よりも格段に小さいこと、また、図示していない回転子の位置情報または速度センサの速度情報、あるいは流れる電流の周波数情報から、無負荷誘起電圧が直流電圧部11の電圧よりも高くなるほど回転子の回転速度が高いか否かを判断できることから、スイッチング素子の故障によって電流が流れている場合と、電動機Mの回転速度が高いことに起因して電流が流れている場合とは明確に区別可能である。
以上のことから、インバータの全スイッチング素子にオフ信号を与えている状態において、回転子の高速回転時に電流が通流する場合を除いて電流が流れた場合には、スイッチング素子のうち少なくとも1個が短絡故障していると判定することができる。なお、短絡による電流の判定に当たっては、判定基準となる規定値を、ゼロとしたり、高速回転時に流れ得る電流値以上の値としたり、あるいは連続して通流しても温度上昇が制約値以下となる値とする等の方法が考えられる。
次に、図2は請求項2に相当する本発明の第2実施形態を示す構成図である。
図1に示した第1実施形態は、電動機Mの電流をインバータ31の交流出力線30,30において検出することを前提としているため、図2に示すような構成の場合には同様に適用することができない。
すなわち、図2に示す構成では、インバータ32の各相下アームの電流をシャント抵抗等からなる電流検出器Rsu,Rsv,Rswを用いて検出している。この構成では、通常の運転時において、下アームがオンの場合に当該相の電動機電流と下アームの電流が一致することを利用して電動機Mの電流を検出する。
なお、各相の電流検出器は上アームに配置してもよい。
この構成において、前述した短絡故障を検出することを考えると、下アームのスイッチング素子が短絡故障した場合には電流検出器Rsu,Rsv,Rswにより同様に電流を検出できるものの、上アームのスイッチング素子が短絡故障した場合には、電流検出器Rsu,Rsv,Rswに電流が流れないため、電動機Mの電流を検出できない。
つまり、電流検出器が存在しない側のアームのスイッチング素子が短絡故障した場合には検出できないことになる。
上記の問題は、全スイッチング素子にオフ信号を与えている状態において、電流検出器が存在する側のアームの一以上の相についてスイッチング素子にオン信号を与え、そのときに流れる電流を観測することによって解決可能である。
すなわち、まず全スイッチング素子に対してオフ信号を与えている状態で、スイッチング素子の短絡故障による電流が、電流検出器が存在する側のアーム(例えば下アーム)に流れている場合には、短絡故障があると判定することができる。また、上記電流検出器に短絡故障による電流が流れていなければ、全スイッチング素子が正常であるか、あるいは、電流検出器が存在しない側のアーム(例えば上アーム)において短絡故障があるかの何れかである。
いま、図2の如く下アームに電流検出器Rsu,Rsv,Rswが配置されていると仮定し、下アームの一つの相のスイッチング素子をオン状態とする。このとき、オン状態にした下アームと同じ相の上アームのスイッチング素子が短絡故障している場合には、その上下アームで直流電圧部11を短絡することになるので、過大な電流が瞬時に流れ、この電流を当該相の電流検出器により検出することができる。これにより、当該相の上アームのスイッチング素子が短絡故障していることを検出可能である。
また、オン状態にした下アームの相とは別の相で上アームのスイッチング素子が短絡故障している場合には、この上アームと電動機Mとを含むループで短絡故障による電流が通流している。このとき、短絡故障中の上アームのスイッチング素子、電動機M、オン状態とした下アームのスイッチング素子、及び直流電圧部11からなるループができるため、短絡故障による電流がオン状態にした下アームのスイッチング素子に瞬時に流れ、この電流が当該相の電流検出器により検出される。これにより、オン状態にした下アームの相とは別の相の上アームが短絡故障していることを検出可能である。
従って、何れにしても上アームの少なくとも1相で短絡故障していると判定することができる。
なお、複数相の下アームのスイッチング素子を同時にオン状態としても、何れかの相の上アームのスイッチング素子に短絡故障がある場合には、同様に大きな電流が検出されることは明らかである。
また、全スイッチング素子が正常な場合でも、電動機Mが空転していて誘起電圧を発生している場合には、スイッチング素子のうちの1個をオンすればやがて電流が流れる。しかし、短絡故障がある場合に流れる電流は上記空転時の電流よりも格段に大きいため、両者を判別することは容易である。
以上のようにして、上アームの短絡故障を判定することができる。
さて、図16に示したように、直流電圧部11とスイッチング素子群との間に直流電圧部11の電圧を阻止する極性の直流部ダイオード12が存在する場合には、前述のような直流電圧部11を含むループは形成されないため、振る舞いがやや異なるものの、次のように短絡故障を判定することができる。
仮に上アームの1個のスイッチング素子が短絡故障しており、この上アームと電動機Mとを含むループで電流が通流している場合、短絡故障している上アーム以外の相の上アームでは環流ダイオードを介して電流が流れている。このとき、上アームで環流ダイオードが導通している相において下アームのスイッチング素子をオンすると、下アームにも短絡ループが形成されるため、電動機Mの短絡電流は上アームと下アームとの両方に分流する。従って、当該相の下アームに設けられた電流検出器によってこの電流を検出できるため、当該相とは別の相の上アームが短絡故障していることを判別可能である。
上述のような判別を行うためには、短絡故障している上アームとは異なる相の下アームのスイッチング素子をオンする必要があるため、下アームのスイッチング素子のオンは、相を切り替えながら行うか、あるいは全相同時に行うか、何れかにすればよい。
なお、下アームの電流検出手段としては、自己消弧形スイッチング素子の電流のみを検出し、環流ダイオードをバイパスする構成も可能である。前述した短絡故障の検出方法はその場合にも同様に適用することができる。
次に、図3は請求項3に相当する本発明の第3実施形態を示す構成図である。
前述した第1,第2実施形態では、インバータにおけるスイッチング素子の短絡故障の判定方法を述べたが、電動機内部、及びインバータと電動機とを結ぶケーブルにおいて短絡故障が発生する場合がある。電動機内部にはコイルが存在し、その絶縁物の不良によってコイル間が短絡することがある。また、ケーブルについても絶縁不良や機械的破損、化学的浸食によって相間で短絡することがある。これらの場合にも、回転子が外力によって回されて発生する誘起電圧により比較的大きな電流が流れるものの、その電流はインバータを通らないため、電流検出器では検出することができない。
そこで、第3実施形態では、スイッチング素子以外の部位における短絡故障に対処するため、図3に示すようにインバータの交流出力端子に電圧検出器V,V,Vを設け、これによって短絡故障を検出する。
すなわち、電動機内部やケーブルに短絡故障がある場合、電動機Mの端子電圧が正常時とは異なってくる。例えばケーブルまたは電動機Mの出力端子において二相短絡が存在する場合、本来位相差があるはずの二相の端子電圧が同位相、同電位となるし、または電動機内部の二相のコイルのどこかで短絡箇所が存在する場合でも、当該相では正常時よりも誘起電圧の振幅が低くなったり、あるいは位相ずれが生じたりする。このような誘起電圧の異常は、電圧検出器V,V,Vによって検出することができる。
なお、インバータのスイッチング素子に短絡故障がある場合でも、短絡されている相では他相と電圧が等しくなるため、同様に電圧検出器V,V,Vによって異常を検出することができる。
次いで、請求項4に相当する本発明の第4実施形態を説明する。
電圧検出器は一般に高価であるため、これを用いずに誘起電圧の異常を検出する方法も有用である。これは、コイル端子を故意に短絡した場合に流れる電流を観測することによって実現可能である。
すなわち、図1や図2に示した構成において、下アームの全スイッチング素子をオンすると電動機Mの端子が短絡されるため、電動機Mが回転していれば無負荷誘起電圧によって電流が通流する。このとき、電動機M、ケーブル及びインバータの全てが正常であり、また、電動機Mの回転速度が一定ならば、前述した特許文献1の段落[0030]〜[0036]に記載されているように、流れる電流は直交2軸の同期回転座標(d−q座標)において近似的に次式により表すことができる。
ここで、i:d軸電流、i:q軸電流、L:d軸インダクタンス、L:q軸インダクタンス、Ψ:界磁によるコイル磁束鎖交数、ω:電気角周波数、t:時刻である。
数式1から、ω(回転速度に比例)及びtが一定ならば、流れる電流はd軸、q軸とも一定となることが分かる。また、このとき、三相電流については、三相の電流実効値の合計が一定になると言える。
従って、図4に示すように、固定の間隔、固定の時間幅で下アームの全スイッチング素子に対するオン信号を与え、各オン信号の開始から一定時間経過したときの電流値を計測して三相電流実効値の合計値またはd,q各軸の電流値を求め、これらが一定になるか否かを監視する。
そして、仮に電動機Mやケーブル等の短絡故障によって誘起電圧が異常である場合には、数式1は成り立たず、従って上記の電流にも変化が現れる。具体的には、上記のように下アームの全スイッチング素子に一定間隔でオン信号を与えた場合、三相電流実効値の合計値やd,q軸電流値が一定にはならず脈動する。従って、誘起電圧の異常、すなわち電動機Mやケーブルの短絡故障を検出することが可能となる。
ここで、図4は、システムの正常時、異常時、それぞれの場合において下アームの全スイッチング素子を同時にオン、オフした場合の動作波形を示している。
システムの正常時には、i,iともほぼ均一な波形となっていることが分かる。一方、システムの異常時については、U,V相出力端子が短絡されている場合の動作波形を示しており、電流の振る舞いが正常時と明らかに異なっている。これらの電流波形の相違から、電動機Mやケーブルにおける短絡故障を判定できることが分かる。
本実施形態では第2実施形態と同様に下アームの全スイッチング素子をオンさせているため、第2実施形態に述べたスイッチング素子の短絡故障判定と同時に実施可能である。
また、回転子の位置センサを用いない、いわゆるセンサレス制御を行う場合には、空転状態では回転子位置が不明のため三相電流をi,iに分解できないが、三相の電流実効値の合計から判定する手法を用いればよいし、また、前述した特許文献1に開示されているような、回転状態から起動する技術を用いて回転子位置を検出し、i,iを求めてもよい。
次に、請求項5に相当する本発明の第5実施形態を説明する。
上記のようにスイッチング素子、電動機Mの内部、またはケーブルに短絡故障が生じた場合、回転子が回転している限り電流は流れ続け、スイッチング素子を如何様に操作してもこれを解消することはできない。従って、短絡故障を検出したら、電動機Mの回転を速やかに停止させることが最優先で実施すべき対策であり、電動機Mの回転を停止させることで誘起電圧がゼロとなるため、短絡電流も解消する。
具体的には、電動機Mの回転を継続させている外力をゼロとしたり、動力源から電動機Mを切り離したりすることが考えられる。
更に、請求項6に相当する本発明の第6実施形態を説明する。
第1〜第5実施形態において検出される短絡故障に起因した過電流は、界磁付き電動機の無負荷誘起電圧によって流れるものである。従って、電動機の界磁として界磁コイルを用いている場合には、その電流を低減する(ゼロにすることも含む)ことで短絡故障による過電流を緩和することができ、特に、電流をゼロとすれば無負荷誘起電圧を原理的に解消することができるため、過電流の発生自体をなくすことが可能である。
次いで、請求項7に相当する本発明の第7実施形態を説明する。
スイッチング素子の短絡故障が明らかである場合には、電動機Mの回転を停止させる措置以外に、インバータと電動機Mとの電気的接続を遮断することも有効である。すなわち、スイッチング素子が短絡故障した場合には、電動機Mの無負荷誘起電圧によって電流通流が継続するため、インバータと電動機Mとを例えば電磁接触器やフューズなどによって遮断すれば、電流通流は無くなる。なお、上述した電動機Mの回転停止と電気的接続の遮断との両方の措置を採っても良い。
図5は、請求項8に相当する本発明の第8実施形態のフローチャートである。
第4実施形態において説明したように、インバータ停止の状態、すなわちインバータの全スイッチング素子がオフしている状態から、スイッチング素子を適切に操作して通流する電流を観測することにより、電動機Mやケーブルの短絡故障を検出することができる。
ところで、このようなスイッチング素子の操作は、インバータが運転を停止している状態において常時行うことが理論的には可能であるものの、安全上の観点から、このような措置が適切でない場合があり得る。このような場合には、図5に示す起動シーケンスのように、インバータの運転開始指令(S1)が発せられた後、通常運転を開始(S4)する直前に、前述したようなスイッチング素子の操作(S2)及び電流の異常判定(電動機やケーブルの短絡故障判定)(S3)を行い、異常時には電動機Mの停止措置(S5)を実行することが妥当である。
この実施形態によれば、インバータの運転開始前に電動機Mやケーブルが正常であることを確認できるため、安全に運転を開始することができる。
図6は、請求項9に相当する本発明の第9実施形態のフローチャートである。
通常運転中に、スイッチング素子、電動機M、またはケーブルに短絡故障が発生すると、電動機Mの電流が過大になる。このような場合、電動機Mの電流を過電流検出レベルとしての規定値と常時比較し、電流がこの規定値を超えた場合にインバータを停止する手段を設けておけば、過電流検出時にインバータを停止させることができる。
しかし、過電流が検出されるのは上記の故障の場合に限られず、例えば重負荷が原因であったり、あるいは磁極位置と印加電圧との位相が対応しなくなる、いわゆる脱調が原因である場合もあり得る。従って、運転中の過電流のみをもって電動機Mの回転を停止させるようなシステムとすると、本来停止が不要な場合にもシステムが停止することになり、信頼性の点で問題が生じかねない。
更に、過電流の検出系が、電磁的なノイズ等の影響により、実際には過電流ではないにも関わらず過電流であると判定してしまう、いわゆる誤検出をする可能性があり、その場合には、同様に不要なシステム停止による信頼性低下を招く。
一方、過電流を検出してインバータが停止した後も電動機Mの回転が継続すると、過電流の原因が前述した短絡故障の場合には、重大な故障や災害を引き起こすおそれがある。
以上のような問題を解決するには、図6に示すように、通常運転中に電動機Mの過電流を検出した場合(S11,S12)には、スイッチング素子の故障判定に移行してインバータの全スイッチング素子をオフさせ(S13)、電動機電流が規定値を超えた場合にスイッチング素子の短絡故障判定を行い(S14)、インバータと電動機Mとの電気的接続を遮断するか電動機Mの停止措置を実行し(S16)、一方で電動機電流が規定値を超えなければ、続いて図5に示した前記起動シーケンスを実行する(S15)ことが有効である。
この実施形態によれば、図6に示すスイッチング素子の短絡故障判定、及び図5の起動シーケンスにより、スイッチング素子、電動機M、またはケーブルの短絡故障を速やかに検出して必要な措置を採ることができ、しかも、何れの短絡故障も無ければシステムは速やかに再起動されるため、信頼性を高めることができる。
次いで、請求項10に相当する本発明の第10実施形態を説明する。
電動機Mやケーブルの故障としては、短絡以外に断線がある。界磁付き電動機Mの断線は、電動機Mが回転している場合には、インバータの複数のスイッチング素子のうち1個にオン信号を与え、所定期間を経過しても電流通流が開始しないことをもって検出可能である。
このことを、図7、図8を用いて説明する。図7は三相界磁付き電動機Mのインバータによる駆動システムの主回路構成を示している。また、図8は、上記電動機Mが一定速度で回転している場合の三相誘起電圧波形を示している。
回転中の電動機Mは誘起電圧を発生しているため、例えば図7のようにインバータのU相下アームのスイッチング素子Qをオンすれば、U相の誘起電圧eが他の相の誘起電圧e,eよりも大きい場合、すなわち図8において電気角が0゜〜30゜、または150゜〜360゜の範囲にあれば、電動機Mに電流が通流する。一方、電気角が30゜〜150゜の場合には、U相の誘起電圧eが全相の中で最低になるため、V相及びW相の下アームの環流ダイオードの作用により、電流は通流しない。同様のことは、他相の下アームのスイッチング素子についても、あるいは上アームの全スイッチング素子についても成り立つ。
すなわち、システムが正常であり、しかも電動機Mが回転している場合には、一相のスイッチング素子をオンさせて、そのオン状態を電気角が少なくとも120゜変化する期間にわたって保持すれば、必ず電流の通流が開始する。
このことは逆に、電気角が120゜変化する期間を超えてスイッチング素子のオン信号を与えても電流通流が開始しなければ、当該相において断線が生じているか、あるいは当該スイッチング素子がオンしていないと判定できることを示している。
よって、電動機Mの回転速度の下限が予め判っている場合、その回転速度で電気角が120゜変化する期間Tonを予め計算しておき、1個のスイッチング素子のオン状態を期間Ton以上継続しても電流が通流しない場合には、電動機M内部やインバータと電動機Mとの間のケーブルの断線、または当該スイッチング素子もしくはその駆動回路等の関連装置の故障と判定することができる。
また、このような断線判定動作を起動時に複数相について実施することにより、運転開始前に確実に断線を検出することも可能である。
次いで、請求項11に相当する本発明の第11実施形態を説明する。
上述した断線検出のためのスイッチング素子の操作は、先願である特願2004−306890「交流電動機用電力変換装置」に記載されたフリーラン起動技術と多くの共通性がある。
すなわち、特願2004−306890では、上記の説明と同様に、1個のスイッチング素子をオン状態とした場合に電流通流するか否かが誘起電圧の位相角、すなわち電動機の回転子位置に依存していることを利用して、空転状態にある電動機の回転子位置を検出できること、及び、得られた回転子位置情報に基づいて、空転状態にある電動機に駆動用インバータから適切な電圧を与えることによりシステムを起動する方法(フリーラン起動方法)が示されている。
これらの内容を略述すると、次の通りである。
システムが正常であり、電動機の回転速度が一定と見なせる場合、例えばU相の下アームのスイッチング素子をオンすることにより電流無通流の状態から電流通流開始を検出した時には、電流通流がU相及びV相(すなわちW相電流はゼロのまま)である場合には、誘起電圧の大小関係が次のようになったことが分かる。
・誘起電圧の大小関係:V相<U相<W相
電流通流前はU相の誘起電圧eが最低だったのであるから、図8から次のことが分かる。
・誘起電圧の電気角は150゜を通過し、誘起電圧の相順はU−V−Wである。
一方、電流通流開始を検出した時に電流通流がU相及びW相(すなわちV相電流はゼロのまま)である場合には、同じように誘起電圧の電気角が通過した角度(=210°)と、相順がU−W−Vであることが分かる。
誘起電圧の相順は回転方向と一対一に対応するため、これによって回転方向を判別することができ、前者(相順がU−V−W)の場合は正転、後者(相順がU−W−V)の場合は逆転であることが判明する。
ひとたび相順を判別できたならば、その相順通りに上記のスイッチング素子の操作を繰り返せば、連続的に電流無通流の状態から通流開始する現象を検出することができる。
例えば、前述のように相順がU−V−Wと判明したならば、通流開始検出後にU相下アームのスイッチング素子をオフしてV相下アームのスイッチング素子をオンしても、図8より、電気角が150゜〜270°の期間はV相誘起電圧eが最小であるため、電流は直ちには通流しない。この状態で、やがて電気角が270゜を超えて通流開始を検出したら、同様にV相下アームのスイッチング素子をオフし、W相下アームのスイッチング素子をオンする、という操作を繰り返すことができる。
各々の通流開始の時間間隔は、誘起電圧e,e,eの位相差、すなわち電気角で120゜に対応しているため、通流開始の時間間隔と角度120゜を利用して回転速度を計算することができる。このとき、各相のスイッチング素子をオンしてから電流通流が開始するまでの時間はほぼ一定となる。
なお、スイッチング素子の操作の共通性から、上記特願2004−306890に示されるフリーラン起動の動作の中で、断線検出を行うことも可能である。すなわち、もし電動機内部やケーブルにおける断線、あるいはスイッチング素子がオン不能の状態にあれば、当該相のスイッチング素子にオン信号を与えても電流通流が開始しないため、その状態を容易に検出することができる。
次いで、請求項12に相当する本発明の第12実施形態を述べる。
上述したようなスイッチング素子の操作により、電動機Mやケーブルの地絡を検出することもできる。
すなわち、図8を引用して説明したように、システムが正常な状態において、ある相(例えばU相)の下アームのスイッチング素子をオンし、電流無通流状態から電流通流開始を検出した場合には、次にオン信号を与えても電流が直ちに通流しないスイッチング素子(例えばV相下アームのスイッチング素子)を特定できることを説明した。
一方、電動機Mやケーブルが地絡している場合には、システムが正常であれば直ちに電流通流しないはずのスイッチング素子(上記の例ではV相下アームのスイッチング素子)をオンすると地絡電流が通流する。従って、この現象を利用すれば、電動機Mの内部、またはインバータと電動機Mとの間のケーブルの地絡と判定することが可能である。
次に、請求項13,14に相当する本発明の第13実施形態について説明する。
図9はこの実施形態の全体構成を示すもので、三相の界磁付き電動機Mは電源装置300に接続されている。この電源装置300は、電動機Mの回転子位置及び速度に応じて適切な振幅及び周波数の電圧を電動機Mに印加するように構成されており、電動機Mに印加するべき電圧は制御装置200によって指令される。
ここで、例えば、電源装置300は図1におけるインバータ31の主回路を含み、また、制御装置200は図1における制御装置20と同等のものである。
なお、制御装置200には様々な構成があり、回転子位置及び電流の双方を検出し、電流が回転子位置に同期した波形となるようにフィードバック制御してもよいし、あるいは、回転子位置を検出せずに電流のみを検出し、電動機Mに印加する電圧と検出した電流から回転子位置を推定してもよい。更には、回転子位置及び電流のいずれも検出せず、電圧をフィードフォワード的に印加することも可能である。
いま、電動機Mの運転中に電動機Mの内部でコイルが短絡した場合、この短絡が電動機端子に比較的近い部位で生じれば、低インピーダンスで電源装置300の線間電圧が電動機Mに印加されることになるので、過電流または脱調という明確な挙動が発生して電動機Mの異常を検出することができる。
しかし、コイルの短絡が電動機端子から遠い部分で発生した場合には、電源装置300の線間から見たインピーダンスは比較的大きくなるため、過電流や脱調が生じずにそのまま電動機Mの運転が継続される可能性がある。この場合、コイルの短絡が生じているため、界磁付き電動機Mの誘起電圧によって過大な電流が電動機内部の短絡ループに環流し、コイルが加熱、焼損する危険性がある。
しかるに、上述した問題は、コイルが電動機内部で短絡した場合に無負荷誘起電圧が短絡相において低下することに着目し、その異常を検出することで解決可能である。
通常、三相の誘起電圧波形は電気角で120°ずつ位相差のある同一の波形となる。しかし、電動機内部のコイルの任意箇所にて短絡が生じるとこの関係が崩れ、三相の誘起電圧波形が同一にならなくなる。一方、電動機に電圧を印加する電源装置は、電動機の三相の誘起電圧波形が120°位相差の同一波形であるという前提で動作するため、各相毎に誘起電圧波形が異なる場合には、各相の電流波形に相違が発生する。
図10は、界磁付き電動機Mの一般的な制御系の構成を表しており、例えば図9の第1の具体例を示している。
図10において、電動機Mの電流は電流検出器CT,CTによって検出される。なお、全相の電流の合計がゼロとなることを利用して二相分の電流のみを検出する構成を示してあるが、本質的には全相の電流値が検出される。この点は、図1の第1実施形態においても同様である。
電流検出値は、制御装置200内の電流座標変換器201によって回転子位置に同期した直交座標(d−q座標)上の成分に変換される。最も一般的なのは、磁極方向であるd軸成分と、これに直交するq軸成分とに分解するものである。こうして得られたd軸,q軸電流検出値が、d軸,q軸電流指令値と共に電流調節器202に入力される。
電流調節器202は、各軸の電流検出値が電流指令値にそれぞれ一致するようにd軸,q軸電圧指令値を出力し、これらのd軸,q軸電圧指令値は、電圧座標変換器203によって三相電圧指令値に変換される。電源装置300は、上記三相電圧指令値に従って電動機Mに印加する三相電圧を出力する。なお、電源装置300としては、例えば三相PWMインバータが用いられる。また、電流座標変換器201及び電圧座標変換器203における座標変換のために、回転子位置検出器MSによる位置検出値が用いられる。
図11は、図10の制御系において、電動機Mの誘起電圧が正常の場合、及びV相とW相の誘起電圧が正常時の90%となった場合の動作波形を示している。これは、V相とW相のコイルが電動機端子から比較的遠い部位で短絡した状況に相当する。ここでは、電源装置300として三相PWMインバータを用いているため、電動機電流はスイッチングによるリプル成分を含んでいる。なお、波形の見易さを考慮して、d軸,q軸電流については、低域通過フィルタを通してリプル成分を除去した波形を表示してある。
誘起電圧が正常の場合には、三相電流は120°位相の異なった同一の波形となっており、d軸,q軸電流はほぼ直流成分となることが分かる。一方、誘起電圧に異常が発生すると、直ちに各相電流波形が異なるようになり、これによってd軸,q軸電流に振動成分が重畳することが分かる。
従って、この各相電流波形の相違、あるいはこれに起因する制御装置の内部変数の継続的な変動(この場合にはd軸,q軸電流の振動)について、例えば各相電流波形の特徴量としての振幅の差や内部変数の変動量について予め異常判定レベルを設けておき、前記振幅の差や変動量がそれぞれの異常判定レベルを超過することをもって電動機の異常を検出することができる。ここで、異常判定には、各相電流波形の相違、あるいはこれに起因する制御装置の内部変数の継続的な変動の両方を用いてもよいが、少なくとも一方を用いれば足りる。
なお、d軸,q軸電流の振動は、誘起電圧の周波数すなわち回転子の回転速度に同期しているため、この特徴を利用して更に精度良く電動機の異常を判定することも可能である。
同様な手法は、図10に示したような回転子位置検出器MSを用いずに、電圧と電流の値から回転子位置を推定するいわゆるセンサレス駆動の場合にも適用可能である。
図12は、センサレス駆動方式の一例を示しており、図9における回転子位置検出器MS除去した具体例に相当する。
図12の制御装置210においては、回転子位置検出器MSを用いる代わりに、まず位置ずれ推定器204により、d軸,q軸電圧指令値及びd軸,q軸電流検出値から、回転子位置の推定値と実際値とのずれの推定値(位置ずれ推定値)を計算する。この計算方法については、例えば、H.Watanabe, T.Isii, T.Fujii, "DC-Brushless Servo System without Rotor Position and Speed Sensor", Proceedings of IEEE International Conference on Industrial Electronics, control and Instrumentation (IECON) '87, vol.1, pp. 228-234, 1987 等に記載されている。
基本的には、上記の位置ずれ推定値を常にゼロに維持することによって回転子位置が適正値となる。これを実現するために、位置ずれ推定値の符号を反転器205により反転し、その反転値がPI調節器206(あるいは積分器)に入力されてその出力が速度推定値となる。つまり、例えば位置ずれ推定値が負になった場合には、PI調節器206には正の偏差が入力され、速度推定値が上昇することによって位置ずれが補正される。速度推定値を積分器207により積分した値が回転子の位置推定値であり、これが電流座標変換器201及び電圧座標変換器203に入力されることになる。
図13は、図12の制御系において、V相、W相の誘起電圧が正常の状態から正常時の90%に低下した場合の挙動を示している。回転子位置検出器を用いた場合と同様に、V相、W相の誘起電圧の異常により、各相電流波形に相違が現れており、同時に、d軸,q軸電流に振動が発生していると共に、位置ずれ推定値にも振動が発生している。このように、各相電流波形の相違のみならず、これに起因する制御系の内部変数の変動をもって、電動機の異常を検出することができる。
なお、位置ずれ推定値には振動は発生するものの直流成分が重畳していないため、位置ずれが拡大して脱調に至らない可能性があること、及び、誘起電圧の変化による過電流が発生していないことから、脱調や過電流のみに着目していては異常を検出することができず、運転が継続されてしまうおそれがある。言い換えれば、本実施形態のように各相電流波形の相違や制御系の内部変数の変動に基づいて異常判定を行う着想の有効性が明らかである。
上述した電動機の異常を検出するための電動機の内部変数、すなわちd軸,q軸電流や位置ずれ推定値はあくまで例示的なものであり、これら以外にも、各相電流波形の相違に起因して変動する内部変数を異常判定に用いることができる。また、各相電流波形の相違は直接的に評価し難いが、元来、定常状態において直流成分であるd軸,q軸電流や位置ずれ推定値の変動は評価しやすく、簡便に電動機の異常を検出する用途に適している。
次いで、請求項15に相当する本発明の第14実施形態について説明する。
図10または図12に示した制御系において、回転子位置が正しく検出または推定され、かつ電源装置300が指令値通りの電圧を出力する場合、制御系は電流調節器202の出力であるd軸,q軸電圧指令値が電動機Mの2軸モデルに直結されるモデルにより考察することができる。図14はこれを表したものである。
図14において、電動機2軸モデルMMは一般的なものであり、図中L,Lはそれぞれd軸,q軸のインダクタンス、Rは抵抗、1/sは積分器、ωは電気角周波数、ωΨは誘起電圧を示している。
また、電流調節器202としては代表的な構成例を示してあり、この電流調節器202は、d軸,q軸電流検出値の各指令値に対する偏差をPI調節器に入力するフィードバック制御を行う。ただし、これに加えて誘起電圧成分ωΨ’、及び、d軸,q軸間の相互作用である電機子反作用項ωLIを補償するフィードフォワードが設けられている。なお、フィードフォワードとしては、これ以外にもコイルの抵抗による電圧降下を補償するRI項を追加することもある。ただし、その影響が小さい場合にはこれを設けない場合も多い。このようなフィードフォワードが設けられている場合、定常状態における電動機Mの2軸電圧はほぼフィードフォワードによって決定され、PI調節器は様々な誤差要因に起因する成分を補正的に出力するのみとなる。誤差のない理想状態では、PI調節器の出力は定常状態においてゼロとなる。
ここで、電動機Mにおいてコイルの短絡や磁石の減磁が生じ、誘起電圧が三相とも同様に低下した場合を考える。この場合には、先に説明したような誘起電圧のアンバランスは無いため、各相電流波形の相違は発生しない。従って、第13実施形態のような方法で電動機の異常を検出することはできない。
このように三相とも同様に誘起電圧が低下した場合には、電動機MのωΨ項が低下する一方、電流調節器202のフィードフォワード項ωΨ’は通常通りであることから、この誤差を補償するための直流成分がPI調節器の出力に現れることを利用して異常を検出することができる。より詳細に述べれば、電流調節器202のフィードフォワードと電動機2軸モデルMMにおける適切な電圧成分との間に誤差がある場合、電流の定常偏差をゼロにするためにPI調節器の積分要素がその誤差分を保持するようになる。従って、正常時に想定される出力電圧の最大定常誤差を予め見積もっておき、電流調節器202におけるPI調節器の積分要素がこの最大定常誤差を超える場合、あるいはそのような状態が所定の時間継続する場合には、電動機Mの異常と判定することができる。
本実施形態において、図14に示したPI調節器の代わりにPID調節器を用いてもよいし、あるいはこれらの調節器における積分要素の代わりにゲイン付きの低域通過フィルタを用いてもよい。要は、調節器に定常偏差をゼロまたは小さい値にするための蓄積要素があれば、上述したような電動機Mの異常検出が可能となる。
なお、本発明は、界磁付きn相(nは2以上の整数であり、n=2の場合を単相とする)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システム全般に適用することができる。
本発明の第1実施形態を示す構成図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図である。 本発明の第3実施形態を示す構成図である。 本発明の第4実施形態の動作を示す波形図である。 本発明の第8実施形態のフローチャートである。 本発明の第9実施形態のフローチャートである。 本発明の第10実施形態を説明するための構成図である。 本発明の第10実施形態を説明するための波形図である。 本発明の第13実施形態を示す構成図である。 第13実施形態の第1の具体例を示す構成図である。 図10における誘起電圧正常時及び異常時の動作波形図である。 第13実施形態の第2の具体例を示す構成図である。 図12における誘起電圧正常時及び異常時の動作波形図である。 本発明の第14実施形態を説明するための主要部の構成図である。 第1の従来技術を示す構成図である。 第2の従来技術を示す構成図である。
符号の説明
,Q,Q,Q,Q,Q:IGBT
,D,D,D,D,D:環流ダイオード
M:界磁付き電動機
MM:電動機2軸モデル
MS:回転子位置検出器
CT,CT:電流検出器
su,Rsv,Rsw:電流検出器
,V,V:電圧検出器
11:直流電圧部
20:制御装置
30,30:交流出力線
31,32,33:インバータ
200,210:制御装置
201:電流座標変換器
202:電流調節器
203:電圧座標変換器
204:位置ずれ推定器
205:反転器
206:PI調節器
207:積分器
300:電源装置

Claims (15)

  1. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    全スイッチング素子にオフ信号が与えられた状態で電動機に規定値以上の電流が通流する場合に、
    全スイッチング素子のうちの少なくとも1個が故障していると判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  2. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    前記出力端子よりも前記直流電圧部の正極側にあるスイッチング素子群を上アーム、負極側にあるスイッチング素子群を下アームとし、
    前記上アームまたは下アームの何れか一方において1個以上のアームのスイッチング素子にオン信号が与えられた状態で当該スイッチング素子に規定値以上の電流が通流する場合に、
    全スイッチング素子のうちの少なくとも1個が故障していると判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  3. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    前記出力端子の電圧を検出し、その検出電圧の異常に基づいて、全スイッチング素子のうちの少なくとも1個、または電動機、もしくは電動機とインバータとの間のケーブルが故障していると判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  4. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    前記出力端子よりも前記直流電圧部の正極側にあるスイッチング素子群を上アーム、負極側にあるスイッチング素子群を下アームとした場合に、
    前記上アームまたは下アームの何れか一方の全スイッチング素子に対してオン信号、オフ信号を連続的に与えた時に各オン信号によって通流する電流の異常に基づいて、電動機、または電動機とインバータとの間のケーブルが故障していると判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載した電動機駆動システムにおいて、
    故障を検出した時に、電動機の回転を停止させる措置をとることを特徴とする電動機駆動システム。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載した電動機駆動システムにおいて、
    電動機は界磁コイルを備え、
    故障を検出した時に、前記界磁コイルへの電流を低減させることを特徴とする電動機駆動システム。
  7. 請求項1〜3の何れか1項に記載した電動機駆動システムにおいて、
    スイッチング素子の故障を検出した時に、電動機の回転を停止させる措置、またはインバータと電動機との電気的接続を遮断する措置の少なくとも一方を採ることを特徴とする電動機駆動システム。
  8. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    インバータの運転開始直前に請求項4に記載した故障判定動作を行い、故障を検出しない場合にはインバータの運転を開始し、故障を検出した場合にはインバータを運転させずに電動機の回転を停止させる措置を採るような起動シーケンスを有することを特徴とする電動機駆動システム。
  9. 請求項8に記載した電動機駆動システムにおいて、
    運転中に電動機の電流が規定値以上となった場合にはインバータの運転を停止させる過電流停止手段を備え、
    この過電流停止手段によりインバータの運転を停止した後に、請求項1に記載したスイッチング素子故障判定を行い、スイッチング素子の故障を検出した場合には、電動機の回転を停止させる措置またはインバータと電動機との電気的接続を遮断する措置の少なくとも一方を採り、スイッチング素子の故障を検出しない場合には、前記起動シーケンスを実行することを特徴とする電動機駆動システム。
  10. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    電動機の回転中にインバータを構成する1個のスイッチング素子にオン信号を与えた後、所定期間にわたり電流通流が開始しなければ、当該スイッチング素子またはその駆動回路等の関連装置、電動機、もしくは電動機とインバータとの間のケーブルの故障と判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  11. 請求項10に記載した電動機駆動システムにおいて、
    断線検出のためのスイッチング素子の操作を、電動機の回転子位置を検出するためのスイッチング素子の操作と兼用させることを特徴とする電動機駆動システム。
  12. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機をn相インバータにより駆動する電動機駆動システムであって、
    環流ダイオードが逆並列接続された自己消弧形スイッチング素子を少なくとも2個直列接続してなるアーム部を、直流電圧部に直接またはダイオードを介してn個並列に接続し、かつ、前記アーム部におけるスイッチング素子同士の接続点を出力端子として電動機に接続してなる電動機駆動システムにおいて、
    電動機の回転中にインバータを構成する1個のスイッチング素子にオン信号を与えた後、電動機の電流の通流開始を検出したら当該スイッチング素子をオフし、
    電動機駆動システムが正常な状態において、前記電動機の電流が流れた相の情報に基づいて特定可能なスイッチング素子であって、オン信号を与えても直ちに電流が通流しないはずのスイッチング素子にオン信号を与えた際に、
    電動機に電流が直ちに通流する場合には、電動機、または電動機とインバータとの間のケーブルの地絡と判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  13. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機と、
    この電動機の回転速度に同期したn相電圧を前記電動機に印加する電源装置と、
    この電源から出力される前記n相電圧の指令値を生成する制御装置と、
    を備えた電動機駆動システムにおいて、
    前記電動機の各相電流波形の相違またはこれに起因する前記制御装置の内部変数の持続的な変動のうち少なくとも一方に基づいて、前記電動機の異常を判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  14. 請求項13に記載した電動機駆動システムにおいて、
    各相電流波形の特徴量の差または前記内部変数の変動量が所定値を超えた時に、前記電動機を異常と判定することを特徴とする電動機駆動システム。
  15. 界磁付きn相(nは2以上の整数)電動機と、
    この電動機の回転速度に同期したn相電圧を前記電動機に印加する電源装置と、
    この電源から出力される前記n相電圧の指令値を生成する制御装置と、
    を備えた電動機駆動システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記電動機の複数相の電流検出値から前記電動機の回転速度に同期した2軸電流検出値を生成する手段と、
    2軸電流指令値と前記2軸電流検出値との偏差に基づいて2軸電圧指令値を生成する調節手段と、
    前記2軸電圧指令値に基づいて前記電源に与える前記n相電圧の指令値を生成する手段と、
    を備え、
    前記調節手段に設けられた積分要素または低域通過フィルタの出力、もしくはこれらの出力を含む前記調節手段の出力が所定値を超えた時に前記電動機の異常と判定することを特徴とする電動機駆動システム。
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