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JP2006153857A - 水素センサの劣化検知システム、劣化検知方法及び水素濃度測定手段の劣化検知システム - Google Patents

水素センサの劣化検知システム、劣化検知方法及び水素濃度測定手段の劣化検知システム Download PDF

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JP2006153857A JP2005309873A JP2005309873A JP2006153857A JP 2006153857 A JP2006153857 A JP 2006153857A JP 2005309873 A JP2005309873 A JP 2005309873A JP 2005309873 A JP2005309873 A JP 2005309873A JP 2006153857 A JP2006153857 A JP 2006153857A
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剣一 豊島
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Abstract

【課題】水素センサ4の劣化量を精度良く求める劣化検知システム及び劣化検知方法を提供する。
【解決手段】水素センサの劣化検知システムは、水素センサ4が測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの水素センサ4の暴露量と劣化量との相関関係を記憶する記憶装置2と、測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量を求め、暴露量と劣化量との相関関係から劣化量を求める制御装置3とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は水素センサの劣化検知システム及び劣化検知方法に関し、特に、燃料電池システムに備えられた水素濃度測定手段の劣化検知技術に関する。
従来から、燃料電池システムに備えられたガスセンサの故障又は劣化を検知する技術が盛んに研究されている(例えば、特許文献1及び2参照)。特許文献1は、燃料電池の作動状態に応じて設定した水素濃度の判定閾値を制御装置に記憶させ、この判定閾値と水素センサの検出値とを比較して劣化の有無を検知する方法を開示している。特許文献2は、検出素子と直列でダミー素子を設けてこの2つの素子の電圧降下を比較して劣化の有無を検知する方法を開示している。
特開2004−022299号公報 特開2003−344331号公報
触媒燃焼式等の水素センサの検出素子は、水素濃度を測定している間に水素含有ガスに長時間または短時間さらされて劣化する。検出素子が劣化すると、水素センサで測定している雰囲気の水素濃度(真値)と水素センサの測定値とが乖離する。しかし、検出素子の劣化を検知するためには、測定値を所定の閾値と比較する以外に方法がなく、検出素子の劣化の程度を精度よく求めることが出来なかった。
また、水素センサの検出素子が劣化した場合、その劣化した水素センサの測定値から測定雰囲気の水素濃度を正確に知る方法がなかった。測定雰囲気の水素濃度の真値を得るためには、検出素子もしくは水素センサを頻繁に交換する必要があり、このため測定精度を維持することが困難となり、かつコストが増大するという問題があった。
本発明の第1の態様は、水素の濃度を測定する水素センサが測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの水素センサの暴露量と劣化量との相関関係を記憶する記憶装置と、測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサの所定時間当りの暴露量を求め、暴露量と劣化量との相関関係から劣化量を求める制御装置とを備える水素センサの劣化検知システムである。
本発明の第2の態様は、劣化検知の対象となる水素センサを用いて水素の濃度を測定し始め、水素センサが測定した水素濃度と測定時間の履歴を記憶し、測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサの所定時間当りの暴露量を求め、予め用意された所定時間当りの水素センサの暴露量と劣化量との相関関係から水素センサの劣化量を求める水素センサの劣化検知方法である。
本発明によれば、水素センサの劣化量を精度良く求める劣化検知システム及び劣化検知方法を提供することが出来る。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似の部分には同一あるいは類似な符号を付している。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る水素センサ(水素濃度測定手段)4の劣化検知システム1は、記憶装置2と制御装置3と警報装置6とを備える。記憶装置2は、水素センサ4が測定した水素濃度(具体的には、水素センサ4の出力値1Aを制御装置3が後述する水素センサ4の劣化量に基づいて補正した水素濃度1A’を指す。以下、単に測定濃度、または補正された測定濃度と呼ぶ)の時間的変動、即ち測定濃度及び測定時間の履歴、および制御装置3により求められた水素センサ4の劣化量を記憶するとともに、後述する水素センサ4の暴露量と劣化量との相関関係を記憶する。制御装置3は、記憶装置2に記憶された測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量を求め、該暴露量と上記相関関係とから測定に使用されている水素センサ4の劣化量を求めるとともに、求めた劣化量を記憶装置2に記憶させる。警報装置6は、制御装置3が求めた劣化量が所定の閾値を上回る場合に警報を発する。ここで、「劣化量」とは、水素センサ4に備えられた検出素子の劣化の程度を示す量であり、水素センサ4の使用開始時から検出素子に蓄積された劣化量の総和(累積劣化量)のみならず、単位時間あたりの劣化量、即ち劣化率(劣化速度)をも含むものである。
水素センサ4は、所望の雰囲気の水素濃度を測定し、その測定値1Aを制御装置3へ出力する。制御装置3は、直前に求めて記憶装置2に記憶させておいた水素センサ4の劣化量(例えば累積劣化量)に基づいてこの測定値1Aを補正し、測定濃度1A’を求める。さらに、制御装置3は、その濃度1A’および濃度1A’を測定した時間(測定時間)1Bを記憶装置2に記憶させる。また、記憶装置2は、水素センサ4の劣化量1Cと水素センサ4の暴露量との相関関係を記憶している。この劣化量1Cと暴露量との相関関係は、予め実験等により求めておくことができる。図2に示すように、一般に水素濃度一定の環境下では、水素センサ4の測定濃度は、水素センサ4が測定に使用された期間(測定期間)が長くなるに従って、初期の測定濃度(基準濃度b0、b1、b2、b3)から徐々に低下していく。また、その低下幅δ1、δ2、δ3は、測定期間が一定の場合には、測定雰囲気の水素濃度が高いほど大きくなるという傾向を有する。この基準濃度b1、b2、b3からの測定濃度の低下幅δ1、δ2、δ3が、各濃度条件下での水素センサ4の劣化量1Cに該当する。
一方、水素センサ4の暴露量は、記憶装置2により記憶された、補正した測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴から所定の演算をして求められる。具体的には、制御装置3が、(1)式にしたがって補正した測定濃度1A’を所定の測定時間Tについて積分することにより、図3に斜線部で示したような水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eを求める。
Σ(1A’ × 1B) = 1E ・・・(1)
このようにして求められた暴露量1Eと上記の劣化量1Cとからそれらの相関関係(例えば図4に示すような関係)が定められ、記憶装置2に記憶されている。
水素濃度の測定に使用されている水素センサ4の劣化量1Cは、上記所定の演算により求められた当該水素センサ4の暴露量1Eと、予め記憶装置2に記憶されている上記劣化量1Cと暴露量1Eとの相関関係とから求められる。そして、求められた劣化量1Cが、所定の閾値1Fより大きくなったとき(例えば、図4中の暴露量1E、劣化量1Cの点)、水素センサ4の検出素子が劣化したと判断して、警報装置6が警報を発する。所定の閾値1Fについて、一般的に水素センサ4の測定濃度は、図5に示すように、一定期間は初期の測定濃度(基準濃度)から一次関数的に低下する(領域T1)が、ある時点から水素センサ4の劣化が加速度的に進む(領域T2)ため、その時点から略二次関数的に低下していく。そして所定の閾値1Fは、例えば図5に示すように、水素センサ4の測定濃度が一次関数的に低下していく、言い換えれば、水素センサ4の劣化量が測定時間に略比例して増加していく範囲内に設定される。
劣化量と暴露量との相関関係については、水素センサ4の単位時間あたりの暴露量と単位時間あたりの劣化量との相関関係、しいては測定雰囲気の水素濃度と水素センサ4の劣化速度との相関関係もまた、図2に示すように、予め実験等により求めておくことができる。特に、後者の相関関係と水素センサ4の測定濃度1A’(測定時の水素センサの累積劣化量で補正された測定濃度)とから、測定に使用されている水素センサ4の劣化率を求め、これをもとに検出素子の劣化を判断することも可能である。
次に、図1の劣化検知システム1を用いた劣化検知方法を説明する。劣化検知の対象となる水素センサ4を用いて所望の雰囲気の水素濃度を測定し始め、これと同時に、記憶装置2は水素センサ4が測定した水素濃度1A’(測定値1Aを制御装置3が劣化量に基づいて補正した測定濃度1A’)と測定時間1Bの履歴を記憶する。そして、制御装置3は、測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eを求める。さらに制御装置3は、予め用意された所定時間当りの水素センサ4の暴露量1Eと劣化量1Cとの相関関係から水素センサ4の劣化量を求める。即ち、制御装置3は、記憶装置2が記憶する水素センサ4の測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴から所定の演算により所定時間当りの水素センサ4の暴露量1Eを求め、記憶装置2に記憶されている所定時間当りの水素センサ4の暴露量1Eと劣化量1Cとの相関関係と上述の演算により求めた暴露量1Eとから、所定時間当りの水素センサ4の劣化量1Cを求め、求められた劣化量1Cと所定の閾値を比較して、水素センサ4の劣化を検知する。
以上説明したように、水素センサ4の測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴を記憶装置2に記憶させ、この履歴に基づいて制御装置3にて所定時間当りの暴露量1Eを求める。記憶装置2には、予め実験等で求めた水素センサ4の所定時間当りの暴露量と劣化量との相関関係が記憶されている。制御装置3が、測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eと予め実験等で求めた水素センサ4の所定時間当りの暴露量とを比較することにより、予め実験等で求めた上記の相関関係から使用された水素センサ4の劣化量が求められる。このように予め実験等で求めた相関関係から、測定に使用された水素センサ4の劣化量を求めるので、水素センサ4の劣化量を精度良く知ることができる。
(第2実施形態)
図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る水素センサ4の劣化検知システム1は、水素センサ4が測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの水素センサ4の暴露量と劣化量1Cとの相関関係を記憶する記憶装置2と、測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量を求め、該暴露量と上記相関関係とから水素センサ4の劣化量を求める制御装置3と、制御装置3が求めた劣化量が所定の閾値を上回る場合に警報を発する警報装置6と、水素センサ4が測定した測定濃度を外部に出力する水素濃度出力装置7とを備える。第2実施形態に係る劣化検知システム1は、図1のそれに比べて、水素濃度出力装置7を更に備える。
制御装置3は、(1)式にしたがって記憶装置2が記憶する測定濃度1A’と測定時間1Bを演算(積分)し、水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eを求め、求めた暴露量1Eに基づいて記憶装置2が記憶する暴露量と劣化量との相関関係とから劣化量1Cを求める。具体的には、制御装置3は、水素センサ4の測定濃度に直前に求めた劣化量1Cをもとに加算又は乗算等の演算の補正を行い、補正後の水素濃度1A’を記憶装置2に記憶し、加えて水素濃度出力装置7に対しても出力する。水素濃度出力装置7は、入力された補正後の水素濃度1A’を外部に出力する。したがって、水素濃度出力装置7が出力する水素濃度は、水素センサ4の劣化による測定濃度の低下の影響を受けない。また、警報装置6は、補正値が所定の閾値より大きい場合、水素センサ4の検出素子が劣化していると判断して警報を発する。
次に、図6の劣化検知システム1を用いた劣化制御方法を説明する。劣化検知の対象となる水素センサ4を用いて所望の雰囲気の水素濃度を測定し始め、これと同時に、記憶装置2は水素センサ4が検出した水素濃度1Aを直前に求めた劣化量で補正した測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴を記憶する。そして、制御装置3は、測定濃度1A’と測定時間1Bの履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eを求める。そして、制御装置3は、暴露量1Eに基づいて最新の劣化量を求め、この劣化量に基づいて測定濃度の補正値を演算し、水素濃度出力装置7は、補正後の水素濃度1A’を出力する。
以上説明したように、記憶装置2に記憶された相関関係から求めた劣化量が水素センサ4の劣化量となるので、水素センサ4の出力値(測定値1A)に上記の相関関係から求めた劣化量で補正を掛けることにより、水素センサ4の検出素子が劣化をしていても測定雰囲気の水素濃度の真値を精度良く得ることができる。
(第3実施形態)
図7に示すように、本発明の第3実施形態に係る水素センサ4の劣化検知システム1は、図6と同様に、水素センサ4が測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの水素センサ4の暴露量と劣化量との相関関係を記憶する記憶装置2と、測定濃度と測定時間の履歴から測定に使用された水素センサ4の所定時間当りの暴露量を求め、該暴露量と上記相関関係とから水素センサ4の劣化量を求める制御装置3と、制御装置3が求めた劣化量が所定の閾値を上回る場合に警報を発する警報装置6と、水素センサ4の劣化量で補正した水素濃度を外部に出力する水素濃度出力装置7とを備える。
第3実施形態において、水素センサ4は、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池システム8に隣接して配置されている。また、燃料電池システム8に隣接して、燃料電池システム8、燃料電池システム8を囲むケース、又は燃料電池システム8を搭載した車両の少なくとも何れかを換気する換気装置5が配置されている。なお、水素センサ4は、燃料電池システム8、燃料電池システム8を含むケース、あるいは燃料電池システム8を搭載した車両に取り付けても構わない。
制御装置3は、記憶装置2に記憶された測定濃度1A’と測定時間1Bを演算し、図3のように水素センサ4の所定時間当りの暴露量1Eを求め、この場合の劣化量1Cで水素センサ4の測定濃度に加算または乗算等の演算を施して補正を行い、この補正後の水素濃度1A’を水素濃度出力装置7に出力する。したがって、水素濃度出力装置7が出力する水素濃度は、水素センサ4の劣化による測定濃度の低下の影響を受けない。
ある水素濃度1A’に対して安全を確保できる換気装置5の換気量の大きさは、予め実験等で求められている。この換気量の大きさと水素濃度1A’の関係は、記憶装置2に記憶されている。換気装置5の換気量は、この関係に基づき、水素濃度1A’に応じて制御装置3により制御される。また、水素濃度出力装置7の水素濃度1Gが、所定の水素濃度の閾値よりも大きい場合は、換気装置の故障と判断し、補正量が所定の閾値よりも大きい場合は、検出素子の劣化と判断して警報装置6より警報を発する。
図8を参照して図7の劣化検知システム1を用いた劣化検知方法を説明する。
(i)先ずS01段階において、水素センサ4が水素濃度の測定を開始する。これと同時に、S02段階において、制御装置3は測定濃度1Aと測定時間1Bを取得する。
(ii)S03段階において、制御装置3は取得した測定濃度1Aを直前の劣化量1Cに基づき演算処理をして補正し、補正した測定濃度1A’と測定時間1Bを記憶装置2に記憶させる。S04段階において制御装置3は水素濃度出力装置7へ補正処理を行った水素濃度1A’を出力する。S05段階において補正した測定濃度1A’と測定時間1Bを演算して暴露量1Eを求める。
(iii)S06段階において、制御装置3は、補正処理を行った水素濃度1A’に適合した換気を換気装置5へ指示し、換気装置5は指示に応じて換気を実施する。S07段階において、制御装置3は、補正値および/または水素濃度の大きさをそれぞれの閾値と比較する。補正値および/または水素濃度の大きさがそれらの閾値より小さい場合(S07段階においてNO)、処理はS02段階に戻り、水素濃度の大きさがこれら閾値より大きい場合(S07段階においてYES)、処理はS08段階に進み、制御装置3は警報装置6へ警報の指示を与え、警報装置6は警報を発する。
図9は、水素センサ4が水素濃度X%の雰囲気内で濃度測定に使用されている場合に、水素濃度出力装置7が出力する水素濃度出力値1Gを、劣化量での補正がある場合と無い場合について示す。補正を行わない場合は、図中破線で表されるように、雰囲気の水素濃度がX%であるにもかかわらず、水素センサ4の検出素子が劣化するため、水素濃度出力装置7への水素濃度出力が水素濃度X%から乖離していく。しかし、補正を行う場合は、図中実線で表されるように、適正な水素濃度出力X%が測定時間tに係わらず安定して得られる。
図10は、水素濃度出力装置7への水素濃度出力値に対する補正処理の有無と換気装置5の換気量(消費電力)との関係を示す。図中の破線は、水素濃度出力値に対して劣化量での補正を行わない場合の換気量を示し、実線は補正を行った場合の換気量を示す。換気量(消費電力)は、換気対象となる空間内の水素濃度が上昇し、水素濃度出力値が大きくなると、当該雰囲気の水素濃度を所定値まで下げるために増加させる必要がある。水素センサ4の検出素子が劣化した場合は、水素の測定濃度1Aが測定雰囲気の水素濃度(真値)と乖離する。補正を行わない場合は、この水素センサ4の劣化による水素の測定濃度1Aの低下を考慮して、低く設定した閾値に対して、換気装置5の容量を大きくし、余裕のある換気量(消費電力)を確保する必要が生じる。換気装置5による換気は、換気対象の空間内のガスを十分に希釈するため、予め水素センサ4の劣化を考慮して求められた閾値に合わせた換気量でなければならず、水素センサ4が劣化していない場合でも、上記閾値に合わせて余裕を持った大きい換気量が必要であり、電力消費量が大きかった。
本発明の第3実施形態によれば、補正後の水素濃度出力1A’に合わせた換気を行うことにより、劣化を考慮した低い閾値を設定する必要がなくなり、水素センサ4の劣化分に対応した不必要な余裕を換気量に与える必要がないので、換気装置5の消費電力を削減できる。よって、本実施形態の劣化検知システム1を燃料電池システムに適用した場合には、燃料ガス(水素ガス)消費量を削減できる。即ち、換気に過剰な電力消費を発生させることなく、燃料電池を用いた発電手段やこれを収容するケース、燃料電池車両の換気装置に余分な消費電力を発生させることもなく、発電に必要な燃料ガス等を過剰に消費して燃費に悪影響を与えることもなくなる。
また、補正後の水素濃度出力1Gを利用して、適正な水素濃度を運転者等に認知させることができる。さらに、劣化量や補正量が所定値より大きいときに警報装置6が警報を発することにより、水素センサ4またはその検出素子の交換時期を的確に運転者等に知らせることができる。
なお、水素センサ4は、その内部に記憶装置2、制御装置3、警報装置6、または水素濃度出力装置7のうち少なくとも何れか1つを備えるものでも構わない。この場合、劣化検知システムを簡素化できる。
上記のように、本発明は、3つの実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。即ち、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
本発明によれば、水素センサの測定濃度と測定時間の履歴から水素センサの所定時間当りの暴露量を求め、該暴露量と予め求められた所定時間当りの水素センサの暴露量と劣化量との相関関係とから、使用されている水素センサの劣化量を高精度で求めることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る水素センサの劣化検知システムを示すブロック図である。 図2は、水素センサが測定に使用された期間および測定濃度と水素センサの劣化量との関係を示すグラフである。 図3は、記憶装置に記憶された補正後の測定濃度と測定時間の履歴から所定時間当りの暴露量の演算値(積分値)を示すグラフである。 図4は、水素センサの所定時間あたりの暴露量と劣化量との関係を示すグラフである。 図5は、水素センサの検出素子の劣化を判断する際の所定の閾値を説明するグラフである。 図6は、本発明の第2実施形態に係る水素センサの劣化検知システムを示すブロック図である。 図7は、本発明の第3実施形態に係る水素センサの劣化検知システムを示すブロック図である。 図8は、図7の劣化検知システムの制御手順を示すフローチャートである。 図9は、水素センサが水素濃度X%を測定している時の水素濃度出力値を、劣化量で補正した場合と補正しない場合とについて示すグラフである。 図10は、水素濃度出力値に対する補正処理の有無と換気装置の換気量(消費電力)との関係を示す。
符号の説明
1…劣化検知システム
2…記憶装置
3…制御装置
4…水素濃度測定手段
5…換気装置
6…警報装置
7…水素濃度出力装置
8…燃料電池システム

Claims (9)

  1. 水素センサが測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの前記水素センサの暴露量と劣化量との相関関係を記憶する記憶装置と、
    前記測定濃度と前記測定時間の履歴から前記測定に使用された水素センサの所定時間当りの暴露量を求め、該暴露量と前記相関関係から前記測定に使用された水素センサの劣化量を求める制御装置と
    を備えた水素センサの劣化検知システム。
  2. 前記制御装置は、直前に求めた劣化量に基づいて測定濃度の補正値を演算した後、前記相関関係から現在の前記劣化量を求める請求項1記載の水素センサの劣化検知システム。
  3. 前記水素センサは、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池システムに隣接して配置され、
    前記制御装置は、前記補正値の大きさにより、前記燃料電池システム、前記燃料電池システムを囲むケース、又は前記燃料電池システムを搭載した車両の少なくとも何れかを換気する換気装置の換気量を変更する請求項2記載の水素センサの劣化検知システム。
  4. 前記水素センサは、水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電する燃料電池システムに隣接して配置され、
    前記制御装置は、補正後の水素濃度の大きさにより、前記燃料電池システム、前記燃料電池システムを囲むケース、又は前記燃料電池システムを搭載した車両の少なくとも何れかを換気する換気装置の換気量を変更する請求項2記載の水素センサの劣化検知システム。
  5. 前記制御装置が求めた前記劣化量が所定の閾値を上回る場合に警報を発する警報装置、前記水素センサが求めた前記測定濃度を出力する水素濃度出力装置の少なくとも一方を備えた請求項1乃至4の何れか一項に記載の水素センサの劣化検知システム。
  6. 前記水素センサが、前記記憶装置、前記制御装置、前記警報装置及び前記水素濃度出力装置の少なくともいずれか1つを備える請求項5記載の水素センサの劣化検知システム。
  7. 劣化検知の対象となる水素センサを用いて水素の濃度を測定し始め、
    前記水素センサが測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴を記憶し、
    前記測定濃度と前記測定時間の履歴から前記測定に使用された水素センサの所定時間当りの暴露量を求め、
    予め用意された所定時間当りの前記水素センサの暴露量と劣化量との相関関係から前記水素センサの前記劣化量を求める水素センサの劣化検知方法。
  8. 前記劣化量を求める前に、直前の劣化量に基づいて測定濃度の補正値を演算し、補正後の水素濃度を用いて前記相関関係から現在の前記劣化量を求める請求項7記載の水素センサの劣化検知方法。
  9. 水素の濃度を測定する水素濃度測定手段が測定した水素の測定濃度と測定時間の履歴、及び所定時間当りの前記水素濃度測定手段の暴露量と劣化量との相関関係を記憶する記憶装置と、
    前記測定濃度と前記測定時間の履歴から前記測定に使用された水素濃度測定手段の所定時間当りの暴露量を求め、前記相関関係から前記劣化量を求める制御装置と、
    を備える水素濃度測定手段の劣化検知システム。
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