JP2006152362A - 剛性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェライト相を面積率で50%以上、マルテンサイト相を面積率で1〜50%有し、フェライト相の面積率とマルテンサイト相の面積率の合計が95%以上であり、かつフェライト粒の粒度番号は10以上、マルテンサイト粒の粒度番号は12以上である組織を有し、さらに、
方位のODF解析強度f1が4以上、
方位のODF解析強度f2が6以上であり、かつ、0.5≦f2/f1≦3.0を満たすような集合組織を有するとともに、圧延直角方向の引張強度が590MPa以上、ヤング率が230GPa以上、剪断弾性率が80GPa以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
に比例するとして表現できる。ここで、λEは曲げ剛性の板厚感受性指数で、部品の形状により1〜3の値をとる。
に比例するとして表現できる。
(1)フェライト相を面積率で50%以上、マルテンサイト相を面積率で1〜50%有し、フェライト相の面積率とマルテンサイト相の面積率の合計が95%以上であり、かつフェライト粒の粒度番号は10以上、マルテンサイト粒の粒度番号は12以上である組織を有し、さらに、
方位のODF解析強度f1が4以上、
方位のODF解析強度f2が6以上であり、かつ、0.5≦f2/f1≦3.0を満たすような集合組織を有するとともに、圧延直角方向の引張強度が590MPa以上、ヤング率が230GPa以上、剪断弾性率が80GPa以上であることを特徴とする剛性に優れた高強度鋼板。
記
ここでN−(14/47.9)×Ti>0のとき、N*=N−(14/47.9)×Ti、N−(14/47.9)×Ti≦0のとき、N*=0、さらに、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S>0のとき、Ti*=Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S≦0のとき、Ti*=0、ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%)とする。
記
ここでN−(14/47.9)×Ti>0のとき、N*=N−(14/47.9)×Ti、N−(14/47.9)×Ti≦0のとき、N*=0、さらに、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S>0のとき、Ti*=Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S≦0のとき、Ti*=0、ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%)とする。
本発明の高強度鋼板は、フェライト相を面積率で50%以上、マルテンサイト相を面積率で1〜50%有し、フェライト相の面積率とマルテンサイト相の面積率の合計が95%以上であり、かつフェライト粒の粒度番号は10以上、マルテンサイト粒の粒度番号は12以上である組織を有し、さらに、
方位のODF解析強度f1が4以上、
方位のODF解析強度f2が6以上であり、かつ、0.5≦f2/f1≦3.0を満たすような集合組織を有する。
ヤング率および剪断弾性率を向上させるため、歪みのないフェライト相を多くする必要がある。この効果を得るには、フェライト相の面積率を50%以上とする必要がある。さらに、高強度鋼板としての強度を確保するためには、必要とされる強度に応じてマルテンサイト相を増加させる必要がある。このマルテンサイト相による高強度化の効果を得るには、マルテンサイト相の面積率を1%以上とする必要がある。また、上記フェライト相を得るためマルテンサイト相の上限は50%であるが、より好ましくは、30%である。パーライト相、ベイナイト相および残留オーステナイト相などのフェライト相およびマルテンサイト相以外のその他の相は極力少ないことが望ましいが、面積率で5%以下であれば問題ない。すなわち、フェライト相の面積率とマルテンサイト相の面積率の合計が95%以上であれば問題ない。なお、高強度化するためには、マルテンサイト相の面積率は高い程好ましく、例えばTS≧700MPaとするには、マルテンサイト相の面積率を16%以上とすることが好ましい。
フェライト相とマルテンサイト相の結晶粒を微細化することで、高ヤング率化、高剪断弾性率化に有利な方位を発達させた集合組織において、これらの方位をもつ結晶粒を微細に分散せることができ、これにより、高ヤング率化、高剪断弾性率化に不利な方位が存在しても、すぐ近傍にこれら有利な方位が存在することで、不利な方位の影響が小さくなり、実質的に有利な方位の影響を大きくすることができる。
したがって、結晶粒を微細化することで、高ヤング率化と高剪断弾性率化の双方に寄与することができる。さらに、粒内に歪みのあるマルテンサイト粒のサイズが大きい場合、その影響が顕著になり、ヤング率および剪断弾性率がともに低下してしまう傾向があることから、マルテンサイト粒はより細かく分散させる必要ある。
Nf={1n(af)/1n(2)}−3 の式より算出した。
Nm={1n(am)/1n(2)}−3 の式より算出した。
方位のODF解析強度f1が4以上、
方位のODF解析強度f2が6以上であり、かつ、0.5≦f2/f1≦3.0を満たすような集合組織を有すること
圧延直角方向に対して平行に板を採取した鋼板の高ヤング率化には、{112}<110>方位を発達させることが、高剪断弾性率化には、{111}<112>方位を発達させる必要がある。一方、{112}<110>方位は剪断弾性率を小さくしてしまう方位でもあることから、高くなり過ぎない必要もある。したがって、集合組織のODF解析強度として
方位の強度f1を4以上、
方位の強度f2を6以上とするとともに、f2/f1≦3.0とする必要がある。一方、{111}<112>方位が、{112}<110>方位に対して高くなると、{111}<112>方位の影響が支配的となり、ヤング率が低下してしまう。したがって、f2/f1≧0.5とする必要がある。
図1は、フェライト粒の粒度番号が10以上、マルテンサイト粒の粒度番号が12以上である種々の鋼について、ヤング率および剪断弾性率におよぼす集合組織の影響を示したものである。図1から、
方位のODF解析強度f1が4以上、
方位のODF解析強度f2が6以上であり、かつ、0.5≦f2/f1≦3.0を満たすような集合組織を有する本発明鋼は、いずれもヤング率が230GPa以上、剪断弾性率が80GPa以上であることわかる。
ここでODF解析強度は、具体的にはシュルツ法により(110)、(200)、(211)極点図を求めたのち、ADC法によりODF解析を行い、Bunge法におけるφ2=45°断面上の
方位の解析強度f1、および、
方位の解析強度f2を求めた。
Cはオーステナイトを安定化させる元素であり、冷間圧延後の焼鈍時における冷却過程において、焼入れ性を高め、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。この効果を得るため、Cの含有量は0.02%以上とする必要がある。
Siは、Ar3変態点を上昇させることから、多量にSiを添加した場合には、熱間圧延において800〜900℃で仕上圧延を終了するにあたり、オーステナイト域で圧延を終了することが困難となり、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態により得られる高ヤング率化、高剪断弾性率化に有利な結晶方位が得られなくなる。また、多量のSi添加は、鋼板の溶接性を劣化させるとともに、熱間圧延工程での加熱時においては、スラブ表面においてファイヤライトの生成を促進することで、いわゆる赤スケールと呼ばれる表面模様の発生を助長する。さらに冷延鋼板として使用される場合には、表面に生成するSi酸化物が化成処理性を劣化させ、溶融亜鉛めっき鋼板として使用される場合には、表面に生成するSi酸化物が不めっきを誘発する。
Mn:0.5〜3.5%でかつMn+5×(Cr+Ni+Mo+100×B)≧1.0(ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%))
Mnは本発明の重要な元素の1つである。Mnは熱間圧延時において、加工オーステナイトの再結晶を抑制することで、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進し、その結果、{113}<110>、{332}<113>方位のフェライト組織を熱延板段階で発達させることができる。さらに、冷間圧延後の焼鈍工程における昇温過程において、Mnはフェライトの再結晶を抑制するとともに、オーステナイト安定化元素でもあることから、Ac1変態点を低下させることで、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を促進する効果も有する。また、均熱後の冷却過程においても高温域でのフェライト変態を抑制し、低温でのバリアント選択によるフェライト変態の促進と細粒化に作用する効果も有する。
Pは粒界に偏析して、鋼板の延性、靭性を低下させるとともに、溶接性も劣化させる。また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板として使用される場合には、Pにより合金化速度が遅滞してしまう。したがって、Pの含有量は0.05%以下に制限する必要がある。一方、Pは固溶強化元素として高強度化に有効な元素であり、また、フェライト安定化元素として、オーステナイト中へのC濃化を促進する作用も有する。さらにSiを添加した鋼においては赤スケールの発生を抑制する作用も有する。このような作用を得るためにはPは0.01%以上含有させることが好ましい。
Sは、熱間での延性を著しく低下させることで、熱間割れを誘発し、表面性状を著しく劣化させる。さらに、Sは、強度にほとんど寄与しないばかりか、不純物元素として粗大なMnSを形成することにより、延性、穴広げ性を低下させる。また、Tiを添加した場合には、粗大なTiSを形成することで、Ti添加の効果を低減させてしまう。これらの問題はS含有量が0.01%を超えると顕著となり、極力低減することが望ましい。したがって、S含有量は0.01%以下に制限する必要がある。さらに、穴広げ性をとくに向上させる観点からは、0.005%以下とすることが好ましい。
AlはAr3変態点を上昇させることから、多量にAlを添加した場合には、熱間圧延において800〜900℃で仕上圧延を終了するにあたり、オーステナイト域で圧延を終了することが困難となり、末再結晶オーステナイトからのフェライト変態により得られる高ヤング率化、高剪断弾性率化に有利な結晶方位が得られなくなる。したがってAlの含有量は1.5%以下に制限する必要がある。一方、Alはフェライトを安定化させる元素であることから、冷間圧延後の焼鈍工程における均熱後の冷却過程において、フェライト変態を促進する一方、未変態のオーステナイト中にCを濃化することで、低温変態相の生成を促進し、鋼の強度を高めることができる。そのため、必要に応じて鋼の強度を高めることができ、このような効果を得るためには、Alは0.2%以上含有させることが望ましい。
Nは多量に含有すると、熱間圧延中にスラブ割れを伴い、表面疵が発生する恐れがある。また、粗大なNbNやNb(CN)を形成することで、Nb添加の効果を低減してしまう。Tiを添加した場合には、粗大なTiNを形成することで、Ti添加の効果を低減してしまう。したがって、N量は0.01%以下に制限する必要がある。
Nbは、本発明における最も重要な元素である。すなわち、Nbは熱間圧延における仕上圧延工程において、加工されたオーステナイトの再結晶を抑制することで、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進し、その結果、{113}<110>、{332}<113>方位のフェライト組織を微細に熱延板段階で発達させることができる。また、冷間圧延後の焼鈍工程における昇温過程において、加工フェライトの再結晶を抑制することで、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を促進することができる。これらの作用を通して、Nbは高ヤング率化、高剪断弾性率化に大きく寄与することができる元素である。さらに、Nbの微細な炭窒化物は、強度上昇に寄与することもできる。このような作用を有するには、Nbの含有量を0.01%以上とする必要がある。一方、多量のNbを添加しても、通常の熱延工程における再加熱時においては、炭窒化物は全固溶することができず、粗大な炭窒化物が残るため、熱間圧延工程における加工オーステナイトの再結晶抑制効果や、冷間圧延後の焼鈍工程における加工フェライトの再結晶抑制効果を得ることはできない。また、連続鋳造からスラブを一旦冷却したのち再加熱を行う工程を経ることなく、連続鋳造後、そのまま熱間圧延を開始する場合においても、Nbの含有量が0.30%を超えた分の再結晶抑制効果の寄与分は小さく、そのうえ、合金コストの増加も招いてしまう。さらに、多量のNbは熱間圧延時および冷間圧延時における圧延荷重が著しく増大することで操業上の困難が伴う。したがって、Nb含有量は0.30%以下とする必要がある。
Tiは、微細な炭窒化物を形成することで、強度上昇に寄与することができる。また、熱間圧延における仕上圧延工程においては、加工されたオーステナイトの再結晶を抑制することで、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進するとともに、冷間圧延後の焼鈍工程における昇温過程においては、加工フェライトの再結晶を抑制することで、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を促進することができる。これらの作用を通して、Tiは高ヤング率化、高剪断弾性率化に大きく寄与することができる元素である。このような作用を有するために、Tiの含有量を0.01%以上とすることが好ましい。
Vは、微細な炭窒化物を形成することで、強度上昇に寄与することができる。このような作用を有するために、Vの添加量を0.01%以上とすることが好ましい。一方、多量のVを添加しても、0.20%を超えた分の強度上昇効果は小さく、そのうえ、合金コストの増加も招いてしまう。したがって、Vの添加量は0.20%以下とすることが好ましい。
Crは、セメンタイトの生成を抑制することで、焼入れ性を高める元素であり、焼鈍工程における均熱後の冷却過程において、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。また、熱間圧延工程において、加工オーステナイトの再結晶を抑制することで、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進し、{113}<110>、{332}<113>方位を熱延板段階で発達させることができる。さらに、均熱後の冷却過程においても高温域でのフェライト変態を抑制し、低温でのバリアント選択によるフェライト変態を促進することができ、ヤング率と剪断弾性率の双方を向上させることができる。このような効果を得るには、Crを0.05%以上含有させることが好ましい。一方、多量にCrを添加しても効果が飽和するだけでなく、合金コストが増加することから、Crは1.0%以下で含有させることが好ましく、さらに、溶融亜鉛めっき鋼板として使用される場合には、表面に生成するCrの酸化物が不めっきを誘発してしまうので、0.5%以下で含有させることが好ましい。
Niは、オーステナイトを安定化することで焼入れ性を高める元素であり、焼鈍工程における均熱後の冷却過程において、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。またNiは、熱間圧延時において、加工オーステナイトの再結晶を抑制し、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進することで、{113}<110>、{332}<113>方位を熱延板段階で発達させることができる。さらに、オーステナイト安定化元素であるNiは、冷間圧延後の焼鈍工程における昇温過程において、Ac1変態点を低下させ、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を促進する効果を有する。また、均熱後の冷却過程においても高温域でのフェライト変態を抑制し、低温でのバリアント選択によるフェライト変態を促進することができる。Niは、これらの作用により、ヤング率、剪断弾性率の向上に寄与することのできる元素である。さらにまた、Cu添加鋼の場合には、熱間圧延時において、熱間延性の低下にともなう割れにより表面欠陥が誘発されるが、Niを複合添加することで、表面欠陥の発生を抑制することができる。このような作用を得るためには、Niを0.05%以上含有させることが好ましい。一方、多量のNi添加は、合金コストの増加を招くことから、Niの含有量は1.0%以下とするのが好ましい。
Moは、界面の易動度を小さくすることで、焼入れ性を高める元素であり、冷間圧延後の焼鈍工程における冷却過程においては、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。また、熱間圧延工程では、加工オーステナイトの再結晶を抑制することができ、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進することで、{113}<110>、{332}<113>方位を熱延板段階で発達させることができる。さらに、界面の易動度を小さくするMoは、冷間圧延後の焼鈍工程における均熱後の冷却過程において、高温域でのフェライト変態を抑制し、低温でのバリアント選択によるフェライト変態の促進と細粒化に作用する。以上のような作用を通して、Moは高ヤング率化、高剪断弾性率化に寄与することのできる元素である。このような高強度化、高ヤング率化、高剪断弾性率化の作用を得るためには、Moを0.05%以上含有させることが好ましい。一方、多量にMoを添加しても、効果が飽和するだけでなく、合金コストが増加することから、Moの含有量は1.0%以下とすることが好ましい。
Bはオーステナイトからフェライトへの変態を抑制することで、焼き入れ性を高める元素で、冷間圧延後の焼鈍工程における冷却過程においては、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。また、熱間圧延工程では、加工オーステナイトの再結晶を抑制することができ、未再結晶オーステナイトからのフェライト変態を促進することで、{113}<110>、{332}<113>方位を熱延板段階で発達させることができる。さらに、冷間圧延後の焼鈍工程における均熱後の冷却過程において、Bは高温域でのフェライト変態を抑制することで、低温でのバリアント選択によるフェライト変態の促進と細粒化に作用する。以上のような作用を通して、Bは高ヤング率化、高剪断弾性率化に寄与することのできる元素である。このような高強度化、高ヤング率化、高剪断弾性率化の作用を得るためには、Bを0.0005%以上含有させることが好ましい。一方、過剰なBを添加しても、効果が飽和するとともに、熱間圧延時および冷間圧延時における圧延荷重が著しく増大することで操業上の困難が伴うことから、Bの含有量は0.0030%以下とすることが好ましい。
なお、上記Cr,Ni,Mo,Bを添加するに際しては、前記のようにMnの含有量を0.5〜3.5%とし、さらにMn+5×(Cr+Ni+Mo+100×B)≧1.0を満たす必要がある。
Cuは、焼入れ性を高める元素であり、冷間圧延後の焼鈍工程における冷却過程においては、低温変態相の生成を大きく促進することで、高強度化に大きく寄与することができる。さらに、微細な析出物を形成することでも高強度化に寄与することができる。この効果を得るためには、Cuを0.1%以上含有させることが好ましい。一方、過剰なCu添加は熱間での延性を低下させ、熱間圧延時の割れにともなう表面欠陥を誘発するとともに、Cuによる焼入れ効果も飽和することから、Cuの含有量は2.0%以下とすることが好ましい。
Wは、固溶元素や炭化物として存在することで、ヤング率および剪断弾性率とも向上させることができる。この効果を得るためには、Wを0.1%以上含有させることが好ましい。一方、多量のW添加は、合金コストが増加することから、Wの含有量は2.0%以下とすることが好ましい。
本発明の製造方法に用いられる鋼スラブの組成は、上述した鋼板の組成と同様であるので、鋼スラブの限定理由の記載は省略する。
本発明では、上記した範囲内の組成を有する鋼スラブに熱間圧延を施し熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に冷間圧延を施し冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に焼鈍を施す冷延板焼鈍工程とを順次経ることにより高強度鋼板を製造できる。
熱間圧延工程における仕上圧延では、オーステナイトの未再結晶域で圧延をおこなうことで、{112}<111>および{110}<112>の結晶方位からなる未再結晶のオーステナイト組織を増加させることができる。そのため、920℃以下での総圧下量を30%以上とする必要がある。
方位のODF解析強度をf1、
方位のODF解析強度をf2としたとき、f2/f1≧0.5を満たすことができなくなってしまう。したがって、仕上圧延の最終温度は900℃以下とする必要がある。一方、仕上圧延の最終温度が800℃を下回る場合には、{110}<112>の結晶方位からなる未再結晶オーステナイト組織が顕著に発達し、その後のフェライト変態と冷間圧延により{111}<112>方位となることから、焼鈍後も{111}<112>方位のみが大きく発達することになる。その結果、f2/f1≦3.0を満たすことができなくなってしまう。さらに、圧延温度の低下は、圧延荷重の増大による操業上の困難も伴うことになる。したがって、仕上圧延の最終温度は800℃以上とする必要がある。
未再結晶オーステナイト域で仕上圧延を終了したのち、オーステナイト域での再結晶を避けるため、仕上圧延後の冷却速度は、700℃までを10℃/s以上とすることとする。一方、100℃/sを超えて冷却しても、効果が飽和することから、冷却速度は100℃/s以下で十分である。なお、ここで、上記冷却速度は仕上圧延の最終温度から700℃までの平均冷却速度である。
仕上圧延後の巻取り温度が650℃を上回ると、Nb、Tiの炭窒化物が粗大化してしまい、冷間圧延後の焼鈍工程における昇温過程において、フェライトの再結晶抑制効果が小さくなり、未再結晶フェライトからオーステナイトに変態させることが困難となる。その結果、ヤング率と剪断弾性率がともに大きく低下してしまう。したがって、仕上圧延後の巻取り温度は650℃以下とする必要がある。
なお、巻取り温度が低いと低温変態相の生成により熱延板が硬質化し、その後の冷間圧延の荷重が上昇するため、450℃以上とすることが好ましい。
ここで巻取後の熱延板はスケールを除去するために冷間圧延前に酸洗を行なうことが好ましい。酸洗条件としては通常の条件にて行なえばよい。
熱間圧延後に冷間圧延を行うことで、熱延鋼板で発達した{113}<110>、{332}<113>方位を、それぞれヤング率と剪断弾性率の向上に有効な{112}<110>、{111}<112>方位に回転させることができる。このように、冷間圧延により{112}<110>、{111}<112>方位を発達させることで、その後の焼鈍工程後の組織においても、{112}<110>、{111}<112>方位を高め、ヤング率および剪断弾性率の双方を高くすることができる。このような効果を得るには、冷間圧延時の圧延率を40%以上とする必要がある。一方、冷間圧延時の圧下率が80%を超えると、{332}<113>から{lll}<112>方位に回転した結晶がさらに{111}<110>にまで回転してしまい、その後の焼鈍工程後の組織においても、{111}<112>方位を高めることができなくなってしまう。したがって、冷間圧延時の圧下率は40〜80%とする必要がある。
焼鈍工程における昇温過程では、加工フェライトの再結晶を抑制して、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を促進する必要がある。したがって、焼鈍工程における昇温速度は、実質的にフェライトの再結晶に影響をおよぼす500℃から750℃までを平均で1℃/s以上とする必要がある。昇温速度の上限はとくに規定しないが、昇温速度が大きいほど、昇温過程での炭窒化物の粗大化が抑制されることで、フェライトの再結晶抑制効果が大きくなるが、この炭窒化物の粗大化抑制効果は100℃/sで飽和することから、最大100℃/sで焼鈍すれば十分である。
焼鈍工程における均熱過程では、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態を起こさせる必要がある。したがって、均熱過程における最高到達温度である均熱温度が低いとオーステナイト域に至らず、変態させることができなくなり、ヤング率および剪断弾性率の低下を招いてしまう。したがって、均熱温度域の下限は750℃とする必要がある。一方、均熱温度が高いと、未再結晶フェライトからのオーステナイト変態において、優先的に変態したオーステナイト粒の成長による変態が進行することで、未再結晶フェライトからのバリアント選択によるオーステナイト変態が妨げられてしまい、ヤング率および剪断弾性率の低下を招いてしまう。その影響は、均熱温度が870℃を超えると顕著になることから、均熱温度域の上限は870℃とする必要がある。また、均熱温度域での保持時間が長い場合、変態したオーステナイトの粒成長が進行し、成長するオーステナイト粒の結晶方位が主体となってしまうことから、変態直後の集合組織を保つことができなくなってしまう。さらに、均熱後の冷却において、粗大なオーステナイト粒から変態して生成するフェライト相やマルテンサイト相の粒径も大きくなってしまう。このような影響は、均熱温度域での保持時間が300s(秒)を超えると顕著になり、ヤング率および剪断弾性率の低下を招いてしまうことから、均熱温度域での保持時間は300s以下とする必要があり、より好ましくは200s以下である。なお、750℃から均熱温度間の加熱速度と冷却速度は特に規定する必要はなく、750℃〜870℃の均熱温度域での保持時間300s以下を満足しさえすればよい。
また、均熱温度域での保持時間の下限は特に限定するものではないが、オーステナイト変態を安定して起こさせるため30s程度とすることが好ましい。
均熱後の冷却過程は、本発明における重要なプロセスの1つである。すなわち、冷却過程では、オーステナイト相からのバリアント選択によるフェライト変態を促進する必要がある。したがって、均熱焼鈍後に急速冷却を行うにあたり、その急冷停止温度が高いと、その後に優先的に変態したフェライト粒の成長による変態が進行してしまうことで、その方位をもつ結晶粒が主因となり、ヤング率と剪断弾性率の向上に有利な方位を発達させることができなくなる。この影響は、均熱後の急速冷却を650℃より高い温度で停止した場合に顕著になることから、均熱後の急速冷却は、少なくとも650℃まで行う必要がある。
まず、表1に示す成分の鋼を実験室真空溶解炉にて溶製し、一旦室温まで冷却した。
Nf={1n(af)/1n(2)}−3 の式より算出した。
Nm={1n(am)/1n(2)}−3 の式より算出した。
方位の解析強度f1、および、
方位の解析強度f2を求めた。表3に、組織、集合組織および機械特性値の測定結果を示す。
Claims (8)
- 化学成分として、質量%でC:0.02〜0.20%、Si:1.5%以下、Mn:1.0〜3.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:1.5%以下、N:0.01%以下およびNb:0.01〜0.30%を含有し、かつ、Nb−(92.9/14)×N≧0.01なる関係、および、0.01≦C+(12/14)×N−(12/92.9)×Nb≦0.15なる関係(ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%))を満たし、残部は実質的に鉄および不可避的不純物からなる組成を有する、請求項1に記載の高強度鋼板。
- 化学成分として、質量%でC:0.02〜0.20%、Si:1.5%以下、Mn:1.0〜3.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:1.5%以下、N:0.01%以下およびNb:0.01〜0.30%を含有するとともに、Ti:0.01〜0.20%およびV:0.01〜0.20%のいずれか1種以上を含有し、かつ、下記で定義する、N*に対してNb−(92.9/14)×N*≧0.01なる関係およびTi*に対して0.01≦C+(12/14)×N*−(12/92.9)×Nb−(12/47.9)×Ti*−(12/50.9)×V≦0.15なる関係を満たし、残部は実質的に鉄および不可避的不純物からなる組成を有する請求項1に記載の高強度鋼板。
記
ここでN−(14/47.9)×Ti>0のとき、N*=N−(14/47.9)×Ti、N−(14/47.9)×Ti≦0のとき、N*=0、さらに、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S>0のとき、Ti*=Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S≦0のとき、Ti*=0、ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%)とする。 - 化学成分として、質量%でC:0.02〜0.20%、Si:1.5%以下、Mn:0.5〜3.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:1.5%以下、N:0.01%以下およびNb:0.01〜0.30%を含有し、さらにCr:0.05〜1.0%、Ni:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%およびB:0.0005〜0.0030%のいずれか1種以上を含有し、かつ、Nb−(92.9/14)×N≧0.01なる関係、0.01≦C+(12/14)×N−(12/92.9)×Nb≦0.15なる関係および、Mn+5×(Cr+Ni+Mo+100×B)≧1.0なる関係(ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%))を満たし、残部は実質的に鉄および不可避的不純物からなる組成を有する、請求項1に記載の高強度鋼板。
- 化学成分として、質量%でC:0.02〜0.20%、Si:1.5%以下、Mn:0.5〜3.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Al:1.5%以下、N:0.01%以下およびNb:0.01〜0.30%を含有するとともに、Ti:0.01〜0.20%およびV:0.01〜0.20%のいずれか1種以上を含有し、さらにCr:0.05〜1.0%、Ni:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%およびB:0.0005〜0.0030%のいずれか1種以上を含有し、かつ、Mn+5×(Cr+Ni+Mo+100×B)≧1.0(ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%))なる関係、および下記で定義する、N*に対してNb−(92.9/14)×N*≧0.01なる関係およびTi*に対して0.01≦C+(12/14)×N*−(12/92.9)×Nb−(12/47.9)×Ti*−(12/50.9)×V≦0.15なる関係を満たし、残部は実質的に鉄および不可避的不純物からなる組成を有する請求項1に記載の高強度鋼板。
記
ここでN−(14/47.9)×Ti>0のとき、N*=N−(14/47.9)×Ti、N−(14/47.9)×Ti≦0のとき、N*=0、さらに、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S>0のとき、Ti*=Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S、Ti−(47.9/14)×N−(47.9/32.1)×S≦0のとき、Ti*=0、ただし、式中の元素記号は各々の元素の含有量(質量%)とする。 - 化学成分として、さらにCu:0.1〜2.0質量%を含有する、請求項2、3、4または5に記載の高強度鋼板。
- 化学成分として、さらにW:0.1〜2.0質量%を含有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の高強度鋼板。
- 請求項2〜7のいずれか1項に記載の高強度鋼板の組成と同一の組成からなる鋼スラブを、熱間圧延工程において、920℃以下での総圧下量を30%以上とし、かつ800〜900℃で最終仕上圧延を終了する仕上げ圧延を施し、その後、700℃までの平均冷却速度を10℃/s以上として冷却したのち、650℃以下で巻取り、次いで、40〜80%の圧下率で冷間圧延を行い、その後の焼鈍工程において、750〜870℃の均熱温度域まで昇温するにあたり、500〜750℃の温度域を平均速度:1℃/s以上で昇温し、該均熱温度域にて300s以下の保持を行ったのち、750℃から650℃までの温度域を20℃/sおよび(40−5×(Mn+5×(Cr+Ni+Mo+100×B)))℃/sのうち大きい値の速度以上で冷却することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の剛性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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