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JP2006069914A - トリフルオロナフタレン誘導体を含有する液晶組成物と表示素子及び液晶性化合物とその製造方法 - Google Patents

トリフルオロナフタレン誘導体を含有する液晶組成物と表示素子及び液晶性化合物とその製造方法 Download PDF

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JP2006069914A
JP2006069914A JP2004252023A JP2004252023A JP2006069914A JP 2006069914 A JP2006069914 A JP 2006069914A JP 2004252023 A JP2004252023 A JP 2004252023A JP 2004252023 A JP2004252023 A JP 2004252023A JP 2006069914 A JP2006069914 A JP 2006069914A
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Shiyoutaku Ri
承澤 李
Sadao Takehara
貞夫 竹原
Yutaka Nagashima
豊 長島
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

【課題】 新規液晶材料の提供と、それを鍵成分とする、温度範囲が広く絶対値の大きい負の誘電率異方性を有する液晶組成物を提供する。さらにそれを用いて信頼性が高いVA型等の液晶表示素子を提供する。
【解決手段】 一般式(1)
【化1】
Figure 2006069914

(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表す。)で表される化合物とその製法、及び一般式(1a)で表される化合物を含有する液晶組成物、及びこれを用いた液晶表示素子。本発明の液晶組成物は、絶対値の大きい負の誘電率異方性と、広いネマチック温度範囲を有し、かつ好適な屈折率異方性を有することからVA方式のアクティブマトリックス駆動液晶ディスプレイとして非常に実用的である。
【選択図】 なし

Description

本発明は電気光学的液晶表示材料として有用な、トリフルオロナフタレン誘導体を含有する誘電率異方性が負でその絶対値が大きい液晶組成物とそれを用いた液晶表示素子に関し、さらにそのテトラヒドロナフタレン誘導体、及びその製造方法に関する。
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、家庭用各種電気機器、測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲスト・ホスト)型、IPS(インプレーンスイッチング)型、OCB(光学補償複屈折)型、ECB(電圧制御複屈折)型、VA(垂直配向)型、CSH(カラースーパーホメオトロピック)型、あるいはFLC(強誘電性液晶)等を挙げることができる。また駆動方式としても従来のスタティック駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、単純マトリックス方式、最近ではTFT(薄膜トランジスタ)やMIMにより駆動されるアクティブマトリックス(AM)方式が主流となっている。
これらの表示方式において、IPS型、ECB型、VA型、あるいはCSH型等は現在汎用のTN型やSTN型と異なり、誘電率異方性が負の、いわゆるn型の液晶材料を用いるという特徴を有する。これらの中で特にAM駆動によるVA型表示は、高速で広視野角の要求される表示素子、例えばテレビ等への応用において、現在最も期待されているものである。
液晶材料としては、これまでにも非常に多種類の化合物が合成されてきており、その表示方式や駆動方式あるいはその用途に応じて使用されているが、上記のVA型等の表示方式に用いられるn型の液晶材料についてはそれほど多くの化合物が知られているわけではない。特に、AM駆動することを考えると、使用可能と言えるn型の液晶材料は分子内に2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基を有する化合物(特許文献1参照)に限られているのが実情である。
VA型等の表示方式においても通常の表示方式と同様に、低電圧駆動や高速応答に加えて、広い作動温度範囲が要求される。またセル厚等に合わせた適当な屈折率異方性(Δn)も要求される。
駆動電圧を低減さるためには、液晶材料(組成物として)の誘電率異方性(Δε)の絶対値がなるべく大きいことが必要である。上記VA表示においてはそのΔεは−3以下望ましくは−4以下であることが好ましい。また、応答の高速化のためには液晶材料の粘性をなるべく小さくすることが必要である。
作動温度範囲としてはネマチック相上限温度(TN−I)が少なくとも70℃以上であることが好ましく、ネマチック相下限温度(T−N)が少なくとも−20℃以下であることが好ましい。
またセルの構成(セル厚や表示モード等)にも依存するが、Δnは通常0.08から0.12程度が要求されることが多い。
これらの要求特性を単独で満足できるような液晶化合物は存在せず、従って液晶材料は上記の2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン誘導体を主として多くの液晶化合物から調製される液晶組成物(特許文献2参照)が用いられているのが現状である。
ところが、これまで知られている2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン誘導体はそのほとんどが、他の環構造としてトランス−1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基を有する化合物であるが、これらは他の液晶化合物との相溶性において必ずしも良好ではないという問題点が存在した。そのために温度範囲の広い液晶組成物、特に低温で長時間保存しても結晶の析出や相分離を生じ難い液晶組成物を調製することは容易でなく、ホモログ(側鎖アルキル基の炭素数だけが異なった同族体)等を加えて、非常に多種の化合物を混合することにより溶解性を高め、組成物の融点を低下させる必要があった。
液晶組成物の融点を低下させるためには、骨格構造の異なる液晶化合物の添加が効果的であることはよく知られている。従って、広い温度範囲を有する液晶組成物の調製を容易とするために、従来化合物とは異なる骨格構造、特に液晶化合物に強い負の誘電率異方性を寄与でき、かつ2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン骨格とは異なる新しい骨格構造、例えばフッ素置換されたナフタレン構造(特許文献3及び特許文献4参照)あるいはテトラヒドロナフタレン構造(特許文献5及び6参照)を含み、他の液晶化合物との相溶性に優れ、その添加により、n型液晶としての特性を向上させ、かつ組成物の温度範囲を拡大できるような液晶性化合物が望まれている。
また、液晶組成物の低粘性化をはかるためには低粘性の液晶性化合物(いわゆる減粘剤)を添加する必要があるが、上記の2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン誘導体のΔεは単独化合物で−3から−5程度に過ぎないので、減粘剤を充分量添加しようとすると組成物のΔεの絶対値は小さくなってしまい、低電圧駆動が困難になるという問題点があった。上記の新しい骨格構造の中でナフタレン誘導体では同一の環構造の中にフッ素原子を分子短軸方向の同じ向きに3個まで導入することが可能なため、単独化合物でのΔεの絶対値をより大きくすることができるため、充分量の減粘剤を併用した液晶組成物の調製が可能である。こうした観点からトリフルオロナフタレン誘導体を含有する液晶組成物が報告(特許文献7参照)されているが、トリフルオロナフタレン誘導体の中のどの化合物がΔεの絶対値が充分に大きく、また他の液晶化合物との相溶性にも優れて液晶組成物の成分として好適であるか、及びこれらの化合物の実用的な製造方法については知られていなかった。
公表特許公報平2−503441号公報 公表特許公報平10−176167号公報 独国特許出願公開第19522167号明細書 公開特許公報2001−31597号公報 独国特許出願公開第19522145号明細書 公開特許公報2001−10991号公報 公開特許公報2001−40354号公報
本発明が解決しようとする課題はトリフルオロテトラヒドロナフタレン構造を含み、他の液晶化合物との相溶性に優れる誘電率異方性(Δε)が負で大きい液晶性化合物を提供し、それを鍵成分とするΔεが負で温度範囲の広い液晶組成物を提供し、さらにそれを用いたVA型等の液晶表示素子を提供することにある。また、これらの液晶性化合物の実用的な製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン骨格を有する化合物が、その絶対値が非常に大きい負のΔεを有し、かつ従来の液晶化合物との相溶性に非常に優れていること。そしてそれを用いることによってVA型等の液晶表示素子において低電圧駆動と高速応答を可能とできるような液晶組成物が調製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、一般式(1a)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物を含有し、ネマチック相上限温度(TN−I)が70℃以上であり、ネマチック相下限温度(T−N)が−20℃以下であり、かつ誘電率異方性(Δε)が−3より小さいことを特徴とする液晶組成物を提供し、併せて一般式(1a)で表される化合物及びその製造方法を提供する。又、本発明においては当該液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供する。
本発明の液晶化合物を用いることにより、絶対値の大きい負の誘電率異方性と、広いネマチック温度範囲を有し、かつ好適な屈折率異方性を有する液晶組成物が得られた。この組成物を用いることにより、高温域まで高い電圧保持率を維持できる信頼性に優れた液晶表示素子が提供され、このディスプレイはVA方式やECB方式、IPS方式等の、特にVA方式のアクティブマトリックス駆動液晶ディスプレイとして非常に実用的である。
本発明の液晶組成物において、誘電率異方性(Δε)は−3より小さいが、−4より小さいことがさらに好ましい。
本発明の組成物においては、一般式(1a)で表される化合物に加えて、そのホモログである一般式(1b)で表される化合物を(1a)の含有量を超えない範囲で含有することも好ましい。
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数2から4の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)
一般式(1b)において、Rは、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。Rは、エチル基が好ましい。
本発明の液晶組成物においては一般式(1a)の化合物に加えて、一般式(1b)で表される化合物を含有することが好ましい。一般式(1a)の化合物と併用することにより一般式(1b)の相溶性が向上するからである。ただし液晶組成物に対する一般式(1b)の添加量は一般式(1a)より少ない範囲であり、70%以下が好ましく、50%以下であることがさらに好ましい。
本発明の液晶組成物においては一般式(1a)の化合物を少なくとも1種類、好ましくは1から3種類を、組成物中に1質量%(以下組成物中の%は質量%を表す)以上60%以下含有することが好ましく、5%から50%含有することがより好ましく、10から40%含有することがさらに好ましい。
本発明の液晶組成物においては一般式(1)の化合物に加えて、一般式(2)で表される2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン誘導体の少なくとも1種をさらに含有することも好ましい。
Figure 2006069914
一般式(2)において、Rは炭素原子数1から7のアルキル基を表すが、炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基が好ましい。Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表すが、炭素原子数1から5の直鎖状アルキル基、直鎖状アルコキシル基が好ましく、炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基及び炭素原子数1から3の直鎖状アルコキシル基が特に好ましい。m1は0又は1を表す。Ma及びMbはそれぞれ独立的に単結合、−CHCH−、−OCF−、−CFO−、又は−COO−を表すが、一方は単結合であることが好ましく、他方は単結合、−CHCH−又は−COO−であることが好ましい。Bはトランス−1,4−シクロヘキシレン基、あるいは1から2個のフッ素により置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表すが、調製すべき液晶組成物の屈折率異方性(Δn)に応じて、小さいΔnが要求される場合にはトランス−1,4−シクロヘキシレン基が好ましく、大きいΔnが要求される場合には1,4−フェニレン基が好ましい。
一般式(2)には非常に多くの化合物が含まれるが、以下の一般式(2a)から一般式(2g)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から5の直鎖状アルキル基又は炭素原子数1から3の直鎖状アルコキシル基を表す。)
また、本発明の液晶組成物においては一般式(1)の化合物に加えて、一般式(3a)、一般式(3b)、一般式(4a)及び一般式(4b)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含有することが好ましい。
Figure 2006069914
一般式(3a)、一般式(3b)、一般式(4a)又は一般式(4b)において、R、R、R及びRは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表すが、炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基が好ましい。R、R、及びRは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表すが、炭素原子数1から5の直鎖状アルキル基、直鎖状アルコキシル基が好ましく、炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基及び炭素原子数1から3の直鎖状アルコキシル基が特に好ましい。Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表すが、炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基が好ましい。X及びXはそれぞれ独立的にフッ素原子又は水素原子を表すが、フッ素原子を表すことが好ましい。m2、m3、m4及びm5は0又は1を表す。Mc及びMd、Me及びMf、Mh及びMi、Mj及びMkはそれぞれ独立的に単結合、−CHCH−、−OCF−、−CFO−又は−COO−を表すが、一方は単結合であることが好ましく、他方は単結合、−CHCH−又は−COO−であることが好ましい。C、D、E及びFはトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1から2個のフッ素により置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表すが、調製すべき液晶組成物の屈折率異方性(Δn)に応じて、小さいΔnが要求される場合にはトランス−1,4−シクロヘキシレン基が好ましく、大きいΔnが要求される場合には1,4−フェニレン基が好ましい。ただし、一般式(3a)において、一般式(1)で表される化合物は除かれる。
また、本発明の液晶組成物においては、一般式(5)で表される化合物の少なくとも1種をさらに含有することが好ましい。
Figure 2006069914
一般式(5)において、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基又はアルケニル基を表すが、炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2から5の1−アルケニル基、又は炭素原子数4から5の3−アルケニル基が好ましく、直鎖状アルキル基としてはエチル基、プロピル基、ブチル基及びペンチル基がより好ましく、1−アルケニル基としてはビニル基及びトランス−1−プロペニル基がより好ましく、3−アルケニル基としては3−ブテニル基、トランス−3−ブテニル基がより好ましい。Rは炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表すが、炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2から5の1−アルケニル基、炭素原子数4から5の3−アルケニル基、炭素原子数1から3の直鎖状アルコキシル基が好ましく、特に環Cがトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表す場合にはエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ビニル基、トランス−1−プロペニル基、3−ブテニル基、トランス−3−ブテニル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましく、また環Cが1個のフッ素により置換されていてもよい1,4−フェニレン基の場合、上記に加えてアリルオキシ基及びクロチルオキシ基も好ましい。m6は0又は1を表す。ML及びMmはそれぞれ独立的に単結合又は−CHCH−を表すが、MLが存在する場合にはML及びMmの少なくとも一方は単結合が好ましい。Gはトランス−1,4−シクロヘキシレン基又は1,4−フェニレン基を表す。
一般式(5)で表される化合物としては以下の一般式(5a)から一般式(5m)で表される化合物が好ましく、一般式(5a)、一般式(5b)、一般式(5d)又は一般式(5e)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2006069914
(式中、R及びRはそれぞれ独立的に炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基、炭素原子数2から3の1−アルケニル基又は炭素原子数4から5の3−アルケニル基を表し、Rは炭素原子数1から5の直鎖状アルキル基又は炭素原子数3から4の直鎖状2−アルケニル基を表し、R10は炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基又は炭素原子数4から5の3−アルケニル基を表し、R11は炭素原子数1から3の直鎖状アルキル基又は炭素原子数3から4の直鎖状2−アルケニル基を表す。シクロヘキサン環はトランス配置である。)
本発明はさらに、本発明の液晶組成物を使用した液晶表示素子、特に液晶TV用等に好適なVAモードで表示される液晶表示素子を提供する。
一般式(1a)及び一般式(1b)の化合物を包含する一般式(1)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物は一般式(6)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルアセチレン誘導体を水素添加することにより製造することができる。
反応は溶媒中、触媒の存在下に水素雰囲気下で実施される。溶媒としてはエタノールやイソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール類、ジイソプロピルエーテル(IPE)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、 トルエン、キシレン等の炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類あるいはこれらの混合溶媒が好ましく使用することができる。触媒としてはパラジウム/炭素の他、白金/炭素、ラネーニッケル等通常の水添触媒を使用することができる。水素圧は特に制限はないが、常圧から5×10Pa(約5気圧)の範囲が好ましい。反応は冷却下から加熱下まで特に制限はないが、あまり低温では反応が遅く、あまり高温ではナフタレン環の還元を伴う危険性があるので、0℃から50℃が好ましい。
ここで一般式(6)の化合物は一般式(7)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、Xは脱離基を表す。)で表されるトリフルオロナフタレン誘導体に一般式(8)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルアセチレンとを遷移金属触媒存在下に反応させることにより製造することができる。Xは脱離基を表すが、臭素又はヨウ素等のハロゲン、トリフルオロメタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等が好ましく、ヨウ素又はトリフルオロメタンスルホニル基が好ましい。
反応は溶媒中で実施されるが、溶媒としてはIPE、THF、1,4−ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等の非プロトン性極性溶媒類、あるいはこれらの混合物が好ましく使用されるが、エーテル類及びDMFが特に好ましい。遷移金属触媒としてはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム(0)錯体、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)等のパラジウム(II)錯体あるいはジクロロビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)等のニッケル(II)錯体等が好ましい。さらに助触媒として銅塩を用いることが好ましく、銅塩としてはヨウ化銅(I)が特に好ましい。反応は0℃から溶媒の還流温度までの温度で実施されるが、室温から60℃が好ましい。
あるいは(1)の化合物は一般式(9)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、2重結合はトランス又はシス配置であり、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルエテン誘導体を水素添加することによっても製造することができる。
反応の条件(溶媒、触媒、水素圧、反応温度)については前述の一般式(6)で表される化合物の水添と同様に実施することができる。
ここで一般式(9)で表される化合物は一般式(10)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表す。)で表されるトリフルオロナフタレン誘導体にアルキルリチウムを反応させてナフチルリチウム誘導体とし、これを一般式(11)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表す。シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキサンエタナール誘導体と反応させ、次いで酸存在下に脱水させることにより製造することができる。
リチオ化は溶媒中、好ましくは窒素やヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で、冷却下に実施される。アルキルリチウムとしてはn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム、エチルリチウム等を用いることができるが、n−ブチルリチウムが好ましい。溶媒としてはIPE、THF、DME、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンあるいはキシレン等の炭化水素系溶媒、DMF、DMA、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPTA)、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)等の非プロトン性極性溶媒あるいはこれらの混合溶媒を用いることができるが、エーテル系溶媒が好ましい。反応は0℃以下に冷却して実施されるが、−30℃から―100℃が好ましく、−40から−80℃がより好ましい、
得られたナフチルリチウム誘導体と一般式(11)で表されるシクロヘキサンエタナールとの反応は、リチオ化とほぼ同様の条件で行われ、付加体のアルコールを得ることができる。このアルコールを酸触媒存在下に脱水させるが、酸としては硫酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、硫酸水素カリウム等を使用することができる。溶媒としてはヘキサン、ペンタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンあるいはキシレン等の炭化水素系溶媒が好ましい。
あるいは一般式(9)で表される化合物は一般式(12)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表す。)で表されるナフチルアルデヒド誘導体に一般式(13)
Figure 2006069914
(式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、MetはMgCl、MgBr、MgI又はLiを表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される有機金属化合物と反応させ、次いで酸存在下に脱水させることによっても得ることができる。Metは特にMgBrが好ましい。
アルデヒドへの付加反応は溶媒中で行われるが、溶媒としてはIPE、THF、DME、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンあるいはキシレン等の炭化水素系溶媒、あるいはこれらの混合溶媒が用いられ、THFあるいはその混合溶媒が好ましい。反応は−80℃付近の冷却下から溶媒の還流温度までの加熱下において実施されるが、通常氷冷下から溶媒の還流温度の間が好ましく、10から50℃がより好ましい。
酸触媒存在下の脱水は前述の通りに実施される。
かくして、一般式(6)及び一般式(9)で表される化合物を中間体として一般式(1a)及び一般式(1b)の化合物を含む一般式(1)の化合物を製造することができる。本発明は一般式(6)及び一般式(9)の化合物を中間体とする一般式(1)で表される化合物の製造方法をも提供するものである。
一般式(1a)で表される化合物は本発明者等が初めてその合成に成功し、その特性を明らかにした化合物であるが、広範な一般式としてこの化合物(1)を包含しうる報告例は存在している。
前述の特許文献3にはこのトリフルオロフルオロナフタレン骨格を有する広範囲な一般式が示されており、その一般式から部分構造を選択することによって一般式(1a)で表される化合物を導くことも可能である。しかしながら、本特許は元来スメクチック液晶である強誘電性液晶を目的としたもので、ネマチック液晶についてはほとんど触れられておらず、特に本願発明の一般式(1)の具体的な合成例や、その物性及び電気光学特性の記載は全くなく、その製造方法すら開示されておらず、本願発明に対して何ら示唆を与えるものとは言い難い。
一方、本発明者等による特許文献4には、フルオロナフタレン骨格を有する一連の化合物がその一般式とともに記載されているが、本発明の一般式(1a)の化合物の如く、3,4,5−トリフルオロナフタレンにおいて、その2位がエタン結合を介してトランス−4−アルキルシクロヘキシル基と結合し、かつその6位がメトキシ基によって置換された構造を有する化合物は具体的には記載されていない。さらに、本公報にはトリフルオロナフタレン誘導体を用いたΔεが負の液晶組成物の調製例は記載されておらず、トリフルオロナフタレン誘導体の中のどの化合物が、温度範囲の広いΔεが負の液晶組成物(n型組成物)の調製に特に好適であるかについては具体的には触れられていない。
また、特許文献7には一般式(1)で表される化合物の中で、特に一般式(Ib)で表される3,4,5−トリフルオロ−6−エトキシナフタレン誘導体である化合物が、負のΔεを有する液晶組成物の構成成分として使用できると記載されている。
しかしながら、ここに記載された6位がエトキシ置換された化合物は、絶対値の大きい負のΔεを有し、その粘性も比較的小さいといった点で満足すべきものであったが、他の液晶化合物への相溶性の面では充分とはいえなかった。本願発明に於いては一般式(1)で表されるトリフルオロナフタレン誘導体の中で、その6位がメトキシ置換され、かつ一般式(1)においてRが炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基である一般式(1a)で表される化合物が、特に他の液晶化合物との相溶性に優れ、上記の液晶組成物の調製に有効であることを見いだしたものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、前述の通り、組成物における%は質量%を表す。
(実施例1) 2−[2−(トランス−4−プロピル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン(1a−1)の合成(1)
Figure 2006069914
4,5,6−トリフルオロナフタレン−3−オール96.6g(この化合物は2,3−ジフルオロフェニル酢酸クロリドに塩化アルミニウムとエチレンを反応させ、得られた5、6−ジフルオロテトラヒドロナフタレン−3−オンを臭素で芳香化し、次いで付加した臭素を接触還元で脱離させることにより得た)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)220mLに溶解し、これを氷水で冷却した水素化ナトリウム(60%)30.8gのDMF450mL懸濁液中に滴下した。さらに冷却下にヨウ化メチル76.5gのDMF110mL溶液を滴下し攪拌した。室温に戻した後、氷水にあけ、酢酸エチル1Lで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を溜去後、ヘキサンから再結晶させて4,5,6−トリフルオロ−3−メトキシナフタレン93.8gを得た。
この46.9gをTHF700mLに溶解し、窒素雰囲気下に−50℃に冷却した。n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)305mLを滴下し、1時間後ヨウ素47.8gのTHF120mL溶液を滴下した。攪拌後、水を加え、室温に戻し、トルエン350mLで抽出した。有機層を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を溜去後、エタノールから再結晶させて2−ヨード−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン66.0gを得た。
この全量及びトランス−4−プロピルシクロヘキシルアセチレン27.8gをDMF400mL及びトリエチルアミン120mLに溶解した。窒素雰囲気下、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)4.5g及びヨウ化銅(I)1.5gを加え、50℃で8時間加熱攪拌させた。室温に戻し、トルエン600mL及び水500mLを加え、有機層は水、飽和食塩水で洗滌した。氷冷下に次亜塩素酸ナトリウム水溶液(8%)を加え、攪拌後、室温に戻し、不溶物を濾別後、飽和食塩水で洗滌した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を溜去して、次いでヘキサンから再結晶させて2−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)エチニル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン56.1gを得た。
この全量をTHF1200mLに溶解し、5%パラジウム炭素(50%含水)2.2gを加え、水素圧500MPaで室温下に4時間接触還元した。触媒を濾別した後、溶媒を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トルエン=10/1)で精製し、さらにエタノールから再結晶させて、2−[2−(トランス−4−プロピル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレンの白色結晶50.8gを得た。
この化合物の融点は74℃で、単独ではネマチック相を示さなかったが、後述の母体液晶に添加し外挿により求めたネマチック相上限温度(TN−I)は60℃であった。
(実施例2) 2−[2−(トランス−4−エチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン(1a−2)の合成
実施例1で中間体として得られた4,5,6−トリフルオロ−3−メトキシナフタレンの23.4gをTHF350mLに溶解し、窒素雰囲気下に−50℃に冷却した。n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)150mLを滴下した。同温度で1時間攪拌後、トランス−4−エチルシクロヘキサンエタナール18.6gのTHF60mL溶液を滴下した。攪拌後、水を加え、室温に戻し、トルエン350mLで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を溜去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して付加体のアルコール(2−[1−ヒドロキシ−2−(トランス−4−エチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン)37.8gを得た。
この全量をトルエン400mLに溶解し、p−トルエンスルホン酸1水和物4.4gを加え、共沸する水を除去しながら6時間加熱還流させた。室温まで放冷し、水、炭酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下に溶媒を溜去し、さらにエタノールから再結晶させて2−[2−(トランス−4−エチル)シクロヘキシル]エテニル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン30.0gを得た。
この全量をTHF600mLに溶解し、5%パラジウム炭素(50%含水)1.4gを加え、水素圧500MPaで室温下に4時間接触還元した。触媒を濾別した後、溶媒を溜去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トルエン=10/1)で精製し、さらにエタノールから再結晶させて、2−[2−(トランス−4−エチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレンの白色結晶25.8gを得た。
(実施例3) 2−[2−(トランス−4−ブチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン(1a−3)の合成
実施例1で中間体として得られた4,5,6−トリフルオロ−3−メトキシナフタレンの23.4gをTHF350mLに溶解し、窒素雰囲気下に−50℃に冷却した。n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)150mLを滴下した。同温度で1時間攪拌後、DMF9.6gのTHF30mL溶液を滴下した。攪拌後、水を加え、室温に戻し、トルエン350mLで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を溜去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/トルエン=4/1)で精製して3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン−2−カルバルデヒドの白色結晶23.7gを得た。
この全量をTHF350mLに溶解し、これにマグネシウム2.9g及び臭化(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)メチル25.5gから調製したグリニヤール反応剤を氷冷下に滴下した。室温で2時間攪拌後、水を加え、トルエン350mLで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗滌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を溜去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製して付加体のアルコール(2−[1−ヒドロキシ−2−(トランス−4−ブチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレン)39.2gを得た。以下、実施例2と同様にして2−[2−(トランス−4−ブチル)シクロヘキシル]エチル−3,4,5−トリフルオロ−6−メトキシナフタレンの白色結晶を得た。
(実施例4)n型液晶組成物の調製(1)
一般式(5d)及び一般式(5e)で表される以下の化合物からなる非極性の液晶組成物(M−A)を調製した。
Figure 2006069914
そのネマチック相上限温度(TN−I)は103.2℃であった。20℃でその物性値を測定したところ、屈折率異方性(Δn)は0.0986、誘電率異方性(Δε)は0.03であった。また、回転粘度は15.6(mPa・s)であった。
次にこの(M−A)の80%と実施例1で得られた式(1a−1)の化合物20%からなる液晶組成物(M−1)を調製した。この(M−1)は94℃以下でネマチック相を示した。この組成物を0℃で1週間放置しても結晶の析出や相分離は観察されなかった。20℃においてその物性値を測定したところ、Δnは0.1065、Δεは−1.35であった。
次にこの(M−A)70%と式(1a−1)の化合物30%からなる液晶組成物(M−2)を調製したところ、90.5℃以下でネマチック相を示し、同様にこの組成物を0℃で1週間放置しても結晶の析出や相分離は観察されなかった。また20℃においてその物性値を測定したところ、Δnは0.1110、Δεは−2.23であった。以上から外挿により求めた(1a−1)のTN−Iは約60℃である。また、Δnの外挿値は0.140であり、Δεは−7.5と非常に強いn型の化合物であることが確認できた。また、この組成物(M−1)の粘度は21.7(mPa・s)で比較的低粘性であった。
(比較例1)
(M−A)の80%と一般式(2a)で表される化合物(2a−1)20%からなる液晶組成物(R−1)を調製した。
Figure 2006069914
(R−1)のTN−Iは71℃で(M−1)と比較して約23°も低下してしまった。さらに0℃で放置したところ、24時間で相分離が観察された。20℃において測定したその物性値は、Δnが0.0898、Δεは−0.85であった。従って式(2a−1)の化合物は本発明の式(1−a)の化合物と比較して、Δεの絶対値は小さく、高温域におけるネマチック相温度範囲においても劣っていることがわかる。
(比較例2)
(M−A)の80%と一般式(2c)で表される化合物(2c−1)20%からなる液晶組成物(R−2)を調製した。
Figure 2006069914
この(R−2)のネマチック相上限温度(TN−I)は109.5℃であり、(M−1)と比較して約15°も高かった。しかしながら0℃で放置したところ、1週間以内に結晶の析出が観察された。また20℃で測定した物性値は、Δnが0.099と(M−1)よりやや小さく、Δεは−0.37とその絶対値が(M−1)の30%以下と小さくなった。従って、化合物(2c−1)は本発明の式(1−a)の化合物と比較して、ネマチック相温度範囲がより高温域まで可能であるけれども、Δεの絶対値がより小さく、従来液晶との相溶性や低温での安定性に於いても劣っていることがわかる。
(比較例3)
実施例1と同様にして一般式(1b)で表される化合物(1b−1)
Figure 2006069914
を合成した。この式(1b−1)で表される化合物は単独ではネマチック相を示さず、その融点は82.5℃と式(1a−1)で表される化合物より約8°高くなった。
この式(1b−1)の化合物20%と(M−A)の80%からなる液晶組成物(R−3)を調製したところ、96℃以下でネマチック相を示した。20℃において測定したこの組成物のΔnは0.1076、Δεは−1.40であり、ともに(M−1)よりやや大きいもののほぼ類似した物性値を示した。しかしながら、この組成物を0℃で放置したところ、1週間以内にわずかな結晶の析出が観察された。
以上から式(1a−1)の化合物は絶対値の大きい負のΔεを有する化合物であり、液晶性に優れ、かつ他の液晶材料との相溶性に優れており、そのため温度範囲が広く、かつΔεが負の液晶組成物を調製する上に於いて優れた特性を有することがわかる。
(実施例5)n型液晶組成物の調製(2)
(M)の50%、式(1a−1)の30%、及び式(1a−2)の20%からなる液晶組成物(M−5)を調製した。この(M−5)は83℃以下で安定にネマチック相を示し、0℃で1週間放置しても結晶の析出や相分離は観察されなかった。20℃においてその物性値を測定したところ、Δnは0.121、Δεは−3.93であった。またこの組成物の粘度は33.8(mPa・s)で比較的低粘性であり、実用的なn型の液晶材料として好適であった。
(実施例6)n型液晶組成物の調製(3)
一般式(5a)で表される以下の化合物からなる非極性の液晶組成物(M−B)を調製した。
Figure 2006069914
(M−B)のTN−Iは60℃であり、20℃で測定したその物性値は、屈折率異方性(Δn)は0.050、誘電率異方性(Δε)は0.30であった。また、回転粘度は4.0(mPa・s)であった。
この(M−B)の30%、(M−A)の15%、式(1a−1)の30%、式(1b−1)の15%、及び一般式(3a)で表される式(3a−1)の化合物10%
Figure 2006069914
からなる液晶組成物(M−3)を調製したところ、83℃以下で安定にネマチック相を示し、0℃で1日放置しても結晶の析出や相分離は観察されなかった。20℃においてその物性値を測定したところ、Δnは0.110で、Δεは−4.10と強いn型の液晶組成物であることが確認できた。またこの組成物の粘度は35(mPa・s)で比較的低粘性であり、実用的なn型の液晶材料として好適であった。
(比較例4)
実施例6において式(1a−1)と式(1b−1)の添加量を入れ替えた組成物、即ち、(M−B)の30%、(M−A)の15%、式(1a−1)の15%、式(1b−1)の30%、及び式(3a−1)の10%からなる組成物(R−3)を調製した。(R−3)は84.5℃以下でネマチック相を示し、20℃において測定したその物性値は、Δnは0.112で、Δεは−4.24であり、(M−4)と比較しても大きな差違はみられなかった。しかしながら、0℃で放置したところ、1日以内に結晶の析出が観察された。
従って、一般式(1a)で表される化合物のほうが、一般式(1b)で表される化合物より相溶性に優れ、低温域まで安定にネマチック相を保つのに有効であることがわかる。
(実施例7)n型液晶組成物の調製(4)
(M−A)の20%、(M−B)の20%、式(1a−1)の20%、式(1b−1)の15%、式(3a−1)の10%及び式(2c−1)の10%からなる液晶組成物(M−4)を調製した。(M−4)は90℃以下で安定にネマチック相を示し、−20℃で1週間放置しても結晶の析出や相分離は観察されなかった。20℃においてその物性値を測定したところ、Δnは0.105、Δεは−3.6であった。またこの組成物の粘度は34(mPa・s)と比較的低粘性であり、実用的なn型の液晶材料として好適であった。
(実施例8)表示素子の作成(1)
実施例6で得られた液晶組成物(M−3)を透明電極(片側の電極はジグザグ状に配列)を備え、垂直配向処理を施したセル厚3.5μmのVA表示用セルに充填し、VA表示素子を作成した。この素子に電界を印加して25℃におけるその電気光学特性を測定したところ、暗視野から明視野への閾値電圧(Vth)は3.1Vであった。次に5V印加時の応答時間を測定したところ、立ち上がり時間(τr)と立ち下がり時間(τd)の和は30m秒であった。また、この素子の70℃における電圧保持率(HR)を測定したところ、88%であった。同様の条件で測定した非極性の母体液晶(M)のHRが90%であったので、この値は充分に高いものと判断できる。

Claims (16)

  1. 一般式(1a)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物を含有し、ネマチック相上限温度(TN−I)が70℃以上であり、ネマチック相下限温度(T−N)が−20℃以下であり、かつ誘電率異方性(Δε)が−3より小さいことを特徴とする液晶組成物。
  2. 誘電率異方性(Δε)が−4より小さい請求項1記載の液晶組成物。
  3. 一般式(1b)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数2から4の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物の少なくとも1種を、一般式(1a)より少ない範囲で含有する請求項1又は2記載の液晶組成物。
  4. 一般式(2)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数1から7のアルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表し、m1は0又は1を表し、Ma及びMbはそれぞれ独立的に単結合、−CHCH−、−OCF−、−CFO−、又は−COO−を表し、Bはトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1から2個のフッ素により置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表す。)で表される化合物を少なくとも1種含有する請求項1から3の何れかに記載の液晶組成物。
  5. 一般式(3a)、一般式(3b)、一般式(4a)及び一般式(4b)
    Figure 2006069914
    (式中、R、R、R及びRは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、R、R、及びRは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、m2、m3、m4及びm5は0又は1を表し、Mc及びMd、Me及びMf、Mh及びMi、Mj及びMkはそれぞれ独立的に単結合、−CHCH−、−OCF−、−CFO−又は−COO−を表し、X及びXはそれぞれ独立的にフッ素原子又は水素原子を表し、C、D、E及びFはトランス−1,4−シクロヘキシレン基あるいは1から2個のフッ素により置換されていてもよい1,4−フェニレン基を表す。ただし、一般式(3a)において、一般式(1a)及び一般式(1b)で表される化合物は除かれる。)からなる化合物群から選ばれる化合物を少なくとも1種含有する請求項1から4の何れかに記載の液晶組成物。
  6. 一般式(5)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基又はアルケニル基を表し、Rは炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基、アルケニル基、アルコキシル基又はアルケニルオキシ基を表し、m6は0又は1を表し、Ml及びMmはそれぞれ独立的に単結合又は−CHCH−を表し、Gはトランス−1,4−シクロヘキシレン基又は1,4−フェニレン基を表す。)で表される化合物を少なくとも1種含有する請求項1から5の何れかに記載の液晶組成物。
  7. 一般式(1a)で表される化合物の含有量が5から50質量%の範囲である請求項1から6の何れかに記載の液晶組成物。
  8. 一般式(1a)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物。
  9. 一般式(6)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルアセチレン誘導体を水素添加することを特徴とする一般式(1)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される化合物の製造方法。
  10. 一般式(7)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、Xは脱離基を表す。)で表されるトリフルオロナフタレン誘導体に一般式(8)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルアセチレンを遷移金属触媒存在下に反応させることにより得られた一般式(6)のシクロヘキシルアセチレン誘導体を水素添加する請求項9記載の製造方法。
  11. 一般式(9)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、2重結合はトランス又はシス配置であり、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキシルエテン誘導体を水素添加することを特徴とする一般式(1)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)
    で表される化合物の製造方法。
  12. 一般式(10)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表す。)で表されるトリフルオロナフタレン誘導体にアルキルリチウムを反応させてナフチルリチウム誘導体とし、これを一般式(11)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表されるシクロヘキサンエタナール誘導体と反応させ、次いで酸存在下に脱水させることにより得られた一般式(9)で表されるシクロヘキシルエテン誘導体を水素添加する請求項11記載の製造方法。
  13. 一般式(12)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数1から7の直鎖状アルキル基を表す。)で表されるナフチルアルデヒド誘導体に一般式(13)
    Figure 2006069914
    (式中、Rは炭素原子数2から7の直鎖状アルキル基を表し、MetはMgCl、MgBr、MgI又はLiを表し、シクロヘキシレン基はトランス配置である。)で表される有機金属化合物と反応させ、次いで酸存在下に脱水させることにより得られた一般式(9)で表されるシクロヘキシルエテン誘導体を水素添加する請求項11記載の製造方法。
  14. 請求項1から7記載の液晶組成物を使用した液晶表示素子。
  15. アクティブマトリックス駆動される請求項14記載の液晶表示素子。
  16. VAモードで表示される請求項15記載の液晶表示素子。

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