JP2006063508A - 吸水性樹脂複合体およびその製造法並びに吸水性樹脂シートおよび吸水性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸水性樹脂粒子が吸水の前後を通して繊維に均一に固定化されており、吸水の前後を問わずシートとしての保形安定性が高く、製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済み吸水性樹脂シートを開繊することにより容易に回収して再利用することができる吸水性樹脂複合体を提供する。
【解決手段】略球状の吸水性樹脂粒子3が2個以上凝集した凝集体と1本以上の繊維とを含む吸水性樹脂複合体。前記繊維は、一部が前記吸水性樹脂粒子内に包埋しており、かつ一部が前記吸水性樹脂粒子より露出している第1の繊維2Aと、一部が前記吸水性樹脂粒子表面に接着しており、かつ一部は前記吸水性樹脂粒子と非接着となっている第2の繊維2Bのうちの一方または双方を含む。開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与することにより、この吸水性樹脂複合体を製造する。
【選択図】図1
【解決手段】略球状の吸水性樹脂粒子3が2個以上凝集した凝集体と1本以上の繊維とを含む吸水性樹脂複合体。前記繊維は、一部が前記吸水性樹脂粒子内に包埋しており、かつ一部が前記吸水性樹脂粒子より露出している第1の繊維2Aと、一部が前記吸水性樹脂粒子表面に接着しており、かつ一部は前記吸水性樹脂粒子と非接着となっている第2の繊維2Bのうちの一方または双方を含む。開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与することにより、この吸水性樹脂複合体を製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、吸水性樹脂複合体およびその製造法と、この吸水性樹脂複合体を用いた吸水性樹脂シートおよび吸水性物品に関する。詳しくは、本発明は、吸水性樹脂シートおよびそれを用いた吸水性物品の製造時の破材品、汚れ品、規格外品や市場からの返品、および使用済品から容易に回収して再利用することができ、しかも、吸水性はもちろんのこと、吸水の前後を問わず、保形安定性に優れた吸水性樹脂シートを形成し得る吸水性樹脂複合体およびその製造方法と、この吸水性樹脂複合体を用いた吸水性樹脂シート、並びにこの吸水性樹脂シートを含む吸水性物品に関する。
なお、本発明において「吸水」とは、水に限らず、水以外の液体をも吸収することを包含する。
市販されている吸水性樹脂シートおよびそれを用いた吸水性物品は、殆どが吸水性樹脂粉末をティッシュ、不織布、綿等の基材上に均一に分散させた構成とされている。このような吸水性樹脂シートにあっては、市場の要求から吸水能をより一層増大させる傾向にあり、吸水量の増大のために吸水性樹脂の含有率を高くする傾向にある。しかしながら、多量の吸水性樹脂粉末を基材上に安定性良く、均一に固定することが困難であるために、搬送時に振動等を与えると、基材上の吸水性樹脂粉末が搬送時に振動等を与えると分散状態を維持し得ずに容易に局所に集塊化し、また、吸水後の吸水ゲルも安定性良く基材上に固定されずに基材から容易に移動してしまうために、保形安定性に問題があった。このように、吸水性樹脂粉末がシート内で移動すると、シート内に吸水性樹脂粉末の存在しない部分ができ、この部分で所期の吸水特性を得ることができなくなる。
なお、吸水性樹脂シートやそれを用いた吸水性物品にあっては、資源の有効利用および廃棄物の減量の観点から、製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済みの吸水性樹脂シートから吸水性樹脂粉末を回収して再利用することが望まれる。
従来、吸水性樹脂シートの保形安定性の問題を解決するために、非成形繊維の表面に略球状の吸水性樹脂粒子が不連続に固定化されている吸水材が提案されている(特開平11−93073号公報)。この吸水材は、確かに保形安定性の問題を解決しているが、非成形繊維が吸水性樹脂粒子を介して結合していて繊維が三次元ネットワークを組んでいるために、吸水性樹脂粒子と繊維とを分離開繊することができないことから、吸水性樹脂の回収再利用が不可能であるという欠点がある。また、その製造工程において、一つの反応槽内に非成形繊維と重合途上粒子を混在させて複合化するため、反応槽内での付着が発生しやすいことから、製造歩留りが悪いという欠点もある。
一方、製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済みの吸水性樹脂シートから吸水性樹脂粉末を回収する方法に関する技術として、衛生用品を強制振動下に処理して吸水性樹脂粉末を篩い分け、分級することにより回収する技術が開示されている(特開2003−39023号公報)。しかし、この公報には、保形安定性が悪い吸水性樹脂粉末への適用例しか開示されていない。
特開平11−93073号公報
特開2003−39023号公報
本発明の目的は、吸水性樹脂粒子が吸水の前後を通して繊維に均一に固定化されており、このため吸水の前後を問わずシートとしての保形安定性が高く、しかも、製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済み吸水性樹脂シートを開繊することにより容易に回収して再利用することができる吸水性樹脂複合体およびその製造方法と、それを用いた吸水性樹脂シートを提供することにある。本発明はまた、このような吸水性樹脂シートを用いた衛生材料、工業資材、農業資材等の吸水性物品を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下に記載する特定の構造を有する吸水性樹脂複合体により、本発明の目的を達成し得ること、更にこの吸水性樹脂複合体であれば吸水性樹脂を繊維に対して高比率で存在させることができ、しかも、超薄型であっても柔軟性を有した吸水性樹脂シートとすることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)略球状の吸水性樹脂粒子が2個以上凝集した凝集体と1本以上の繊維とを含む吸水性樹脂複合体であって、前記繊維は、一部が前記吸水性樹脂粒子内に包埋しており、かつ一部が前記吸水性樹脂粒子より露出している第1の繊維と、一部が前記吸水性樹脂粒子表面に接着しており、かつ一部は前記吸水性樹脂粒子と非接着となっている第2の繊維のうちの一方または双方を含むことを特徴とする吸水性樹脂複合体。
(2)前記吸水性樹脂粒子の平均粒径が10〜2,000μmであることを特徴とする(1)の吸水性樹脂複合体。
(3)前記凝集粒状体の平均粒径が20〜5,000μmであることを特徴とする(1)または(2)の吸水性樹脂複合体。
(4)前記繊維の長さが50〜50,000μmであることを特徴とする(1)〜(3)の吸水性樹脂複合体。
(5)前記吸水性樹脂粒子の平均粒径と前記繊維の平均長さとの比率(吸水性樹脂粒子の平均粒径:繊維の平均長さ)が、2:1〜1:1,000であることを特徴とする(1)〜(4)の吸水性樹脂複合体。
(6)前記吸水性樹脂粒子と前記繊維との乾燥重量比(吸水性樹脂粒子:繊維)が1:1〜1;1,000,000であることを特徴とする(1)〜(5)の吸水性樹脂複合体。
(7)1本以上の前記繊維のうち少なくとも1本の繊維が、水との接触角が60゜以下の親水性繊維であることを特徴とする(1)〜(6)の吸水性樹脂複合体。
(8)(1)〜(7)の吸水性樹脂複合体を含有し、前記繊維の絡み合いにより複数の吸水性樹脂複合体同士が繋合されて層を形成してなる吸水性樹脂層を備えることを特徴とする吸水性樹脂シート。
(9)前記吸水性樹脂層と、開繊状態の繊維の堆積層とが積層されてなることを特徴とする(8)の吸水性樹脂シート。
(10)(8)または(9)に記載の吸水性樹脂シートを含むことを特徴とする吸水性物品。
(11)衛生材料である(10)の吸水性物品。
(12)工業資材である(10)の吸水性物品。
(13)農業資材である(10)の吸水性物品。
(14)開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を含むことを特徴とする(1)〜(7)の吸水性樹脂複合体の製造法。
(15)前記繊維の堆積層上に付与した前記単粒子および/または凝集体上に、開繊状態の繊維を堆積させる工程を有することを特徴とする(14)の吸水性樹脂複合体の製造法。
(16)開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を2回以上行うことを特徴とする(14)または(15)の吸水性樹脂複合体の製造法。
(1)略球状の吸水性樹脂粒子が2個以上凝集した凝集体と1本以上の繊維とを含む吸水性樹脂複合体であって、前記繊維は、一部が前記吸水性樹脂粒子内に包埋しており、かつ一部が前記吸水性樹脂粒子より露出している第1の繊維と、一部が前記吸水性樹脂粒子表面に接着しており、かつ一部は前記吸水性樹脂粒子と非接着となっている第2の繊維のうちの一方または双方を含むことを特徴とする吸水性樹脂複合体。
(2)前記吸水性樹脂粒子の平均粒径が10〜2,000μmであることを特徴とする(1)の吸水性樹脂複合体。
(3)前記凝集粒状体の平均粒径が20〜5,000μmであることを特徴とする(1)または(2)の吸水性樹脂複合体。
(4)前記繊維の長さが50〜50,000μmであることを特徴とする(1)〜(3)の吸水性樹脂複合体。
(5)前記吸水性樹脂粒子の平均粒径と前記繊維の平均長さとの比率(吸水性樹脂粒子の平均粒径:繊維の平均長さ)が、2:1〜1:1,000であることを特徴とする(1)〜(4)の吸水性樹脂複合体。
(6)前記吸水性樹脂粒子と前記繊維との乾燥重量比(吸水性樹脂粒子:繊維)が1:1〜1;1,000,000であることを特徴とする(1)〜(5)の吸水性樹脂複合体。
(7)1本以上の前記繊維のうち少なくとも1本の繊維が、水との接触角が60゜以下の親水性繊維であることを特徴とする(1)〜(6)の吸水性樹脂複合体。
(8)(1)〜(7)の吸水性樹脂複合体を含有し、前記繊維の絡み合いにより複数の吸水性樹脂複合体同士が繋合されて層を形成してなる吸水性樹脂層を備えることを特徴とする吸水性樹脂シート。
(9)前記吸水性樹脂層と、開繊状態の繊維の堆積層とが積層されてなることを特徴とする(8)の吸水性樹脂シート。
(10)(8)または(9)に記載の吸水性樹脂シートを含むことを特徴とする吸水性物品。
(11)衛生材料である(10)の吸水性物品。
(12)工業資材である(10)の吸水性物品。
(13)農業資材である(10)の吸水性物品。
(14)開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を含むことを特徴とする(1)〜(7)の吸水性樹脂複合体の製造法。
(15)前記繊維の堆積層上に付与した前記単粒子および/または凝集体上に、開繊状態の繊維を堆積させる工程を有することを特徴とする(14)の吸水性樹脂複合体の製造法。
(16)開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を2回以上行うことを特徴とする(14)または(15)の吸水性樹脂複合体の製造法。
本発明の吸水性樹脂複合体は、吸水性樹脂粒子の凝集体が繊維に均一に固定化されており、吸水性樹脂粒子が吸水してゲル状態になっても、このように繊維に均一に固定化されている状態を維持し得る。
本発明の吸水性樹脂シートは、このような吸水性樹脂複合体が、この吸水性樹脂複合体に含まれる繊維の絡み合いにより、複数の吸水性樹脂同士が繋がり合って均一なシート状とされたものであり、吸水の前後を問わず、保形安定性に優れる。従って、搬送時や取り扱い時の振動により吸水性樹脂複合体がシート内で移動して局在化したり、また、吸水後ゲル状となったときにもシート内で移動したりすることもない。
しかも、この吸水性樹脂複合体は、単に繊維の絡み合いにより繋合しているものであるため、容易に開繊および篩い分けして分離することができ、従って、製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済みの吸水性樹脂シートからの回収、再利用も容易である。
しかも、本発明の吸水性樹脂複合体は吸水性樹脂を繊維に対して高比率で存在させることができ、吸水性が著しく高く、超薄型であっても柔軟性があり、長期間にわたって形態安定性の高いシートを構成することができる。
このような優れた性能を示す本発明のシートを用いた本発明の吸水性物品は、衛生材料、工業資材、農業資材等として工業的に極めて有用である。
以下において、本発明について好ましい態様を参照しながら、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[1]吸水性樹脂複合体
まず、本発明の吸水性樹脂複合体について、図1を参照して説明する。図1は本発明の吸水性樹脂複合体の実施の形態を示す概略説明図である。
まず、本発明の吸水性樹脂複合体について、図1を参照して説明する。図1は本発明の吸水性樹脂複合体の実施の形態を示す概略説明図である。
(吸水性樹脂複合体の形態)
図1(a)〜(c)に示す如く、本発明の吸水性樹脂複合体(以下単に「複合体」と称す場合がある。)1A,1B,1Cは、2個以上の略球状の吸水性樹脂粒子3が凝集して結着した凝集粒状体(以下単に「凝集体」と称す場合がある。)と1本以上の繊維2A,2Bとを含むものである。本発明の吸水性樹脂複合体は、含まれる繊維の形態により、以下の3種類がある。
(1) 図1(a)に示すように、一部が吸水性樹脂粒子3内に包埋とともに一部が吸水性樹脂粒子3より露出して外側へ延出している第1の繊維(以下「部分包埋繊維」と称す場合がある。)2Aと、一部が吸水性樹脂粒子3の表面に接着しているとともに一部が吸水性樹脂粒子3に非接着となって外側へ伸長している第2の繊維(以下「表面接着繊維」と称す場合がある。)2Bとの双方を有する複合体1A。
(2) 図1(b)に示すように、部分包埋繊維2Aのみを有する複合体1B。
(3) 図1(c)に示すように、表面接着繊維2Bのみを有する複合体1C。
図1(a)〜(c)に示す如く、本発明の吸水性樹脂複合体(以下単に「複合体」と称す場合がある。)1A,1B,1Cは、2個以上の略球状の吸水性樹脂粒子3が凝集して結着した凝集粒状体(以下単に「凝集体」と称す場合がある。)と1本以上の繊維2A,2Bとを含むものである。本発明の吸水性樹脂複合体は、含まれる繊維の形態により、以下の3種類がある。
(1) 図1(a)に示すように、一部が吸水性樹脂粒子3内に包埋とともに一部が吸水性樹脂粒子3より露出して外側へ延出している第1の繊維(以下「部分包埋繊維」と称す場合がある。)2Aと、一部が吸水性樹脂粒子3の表面に接着しているとともに一部が吸水性樹脂粒子3に非接着となって外側へ伸長している第2の繊維(以下「表面接着繊維」と称す場合がある。)2Bとの双方を有する複合体1A。
(2) 図1(b)に示すように、部分包埋繊維2Aのみを有する複合体1B。
(3) 図1(c)に示すように、表面接着繊維2Bのみを有する複合体1C。
本発明の吸水性樹脂複合体は、上記3種類の複合体1A〜1Cの少なくとも1種を含むものであるが、少なくとも複合体1Aを含むことが好ましく、複合体1Aのみで構成されることが最も好ましい。なお、本発明の吸水性樹脂複合体は、部分包埋繊維および/または表面接着繊維を含むものであれば良く、繊維が包埋も接着もされていない吸水性樹脂粒子を含んでいても良く、また、吸水性樹脂粒子の表面にすべて接着している繊維、吸水性樹脂粒子内に完全に包埋された繊維、一部が吸水性樹脂粒子内に包埋され残部が吸水性樹脂粒子表面に接着している繊維を含んでいても良い。ただし、このような部分包埋繊維、表面接着繊維以外の繊維は少ない方が好ましく、吸水性樹脂複合体中の全繊維の30重量%以下であることが好ましい。
本発明の吸水性樹脂複合体における繊維と吸水性樹脂粒子との乾燥重量比は、吸水性樹脂粒子による吸水性と、繊維による保形安定性等の効果を十分に得るために、1:1〜1:1,000,000であることが好ましく、1:2〜1:100,000であることがより好ましく、1:3〜1:10,000であることが更により好ましい。
(吸水性樹脂粒子)
吸水性樹脂粒子は、本発明の吸水性樹脂複合体において、水、尿、血液等の液体を使用目的に応じて吸水する役割を果たす。吸水性樹脂の吸水能力は5〜50g(吸水性樹脂重量1gに対しての吸水量)が好ましく、10〜50gが更に好ましく、20〜50gが特に好ましい。
吸水性樹脂粒子は、本発明の吸水性樹脂複合体において、水、尿、血液等の液体を使用目的に応じて吸水する役割を果たす。吸水性樹脂の吸水能力は5〜50g(吸水性樹脂重量1gに対しての吸水量)が好ましく、10〜50gが更に好ましく、20〜50gが特に好ましい。
本発明の吸水性樹脂複合体に用いられる吸水性樹脂は略球状の一次粒子が凝集して結着した凝集粒子である。ここで略球状とは、全体として真球および楕円体の形状を有するものであり、表面に細かな凹凸(即ち、しわ、突起、陥没等)を有していても差し支えない。また、表面や内部に、細孔やクラック等の空隙を有していても差し支えない。凝集粒子は2個以上の一次粒子で構成されており、球状、楕円球状、亜鈴状、葡萄の房状等のいずれの形状でも構わない。
吸水性樹脂の一次粒子の平均粒径は10〜2,000μmが好ましく、20〜1,000μmがより好ましく、30〜500μmが特に好ましい。
また、この一次粒子が2個以上凝集してなる凝集粒子の平均粒径は20〜5,000μmが好ましく、50〜3,000μmがより好ましく、100〜1,000μmが特に好ましい。図1においては、吸水性樹脂粒子3が3個凝集した凝集粒子が示されているが、本発明においては、上記粒径範囲の大きさの凝集粒子であれば、吸水性樹脂粒子が2個凝集したものであっても良く、4個以上凝集したものであっても良い。通常、凝集粒子は、吸水性樹脂粒子が2〜100個程度凝集して形成される。なお、凝集粒子の粒径とは、凝集粒子を2枚の平行板で挟んだ場合に測定される最も大きい部分の径(該平行板間の距離)をさす。
従来の粉砕した吸水性樹脂粉末粒子が凝集した形状であると、不定形で鋭利な切断面を有しているため、皮膚への刺激が大きく、機械的な力の付加に対して鋭利な切断面が欠損して細粒が生じるという欠点がある。しかしながら、本発明で用いる略球状の一次粒子の凝集粒子はこのような欠点がない。
本発明で用いる吸水性樹脂には、重合性モノマーおよび開始剤を用いて製造されたものが使用できる。使用する重合性モノマーは、吸水性樹脂を与えるものである限りその種類を問わない。レドックス系開始剤によってその重合が開始される重合性モノマーを使用することが特に好ましい。この重合性モノマーは通常、水溶性のものが好ましい。特に好ましいものは、脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩である。具体的には、アクリル酸またはその塩、メタクリル酸またはその塩等の不飽和モノカルボン酸またはその塩;或いはマレイン酸またはその塩、イタコン酸またはその塩等の不飽和ジカルボン酸またはその塩を例示することができ、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。この中で好ましいのは、アクリル酸またはその塩、およびメタクリル酸またはその塩であり、特に好ましいのはアクリル酸またはその塩である。
本発明で用いる吸水性樹脂を与える重合性モノマーとしては、上記の如く脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩が好ましく、この重合性モノマーの水溶液としては脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩を主成分とする水溶液が好ましい。ここで、「脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩を主成分とする」とは、脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩が重合性モノマーの全量に対して50モル%以上、好ましくは80モル%以上含まれることを意味する。
脂肪族不飽和カルボン酸の塩としては、水溶性の塩、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が通常用いられる。また、その中和度は、目的に応じて適宜定められるが、アクリル酸の場合には、カルボキシル基の20〜90モル%がアルカリ金属塩またはアンモニウム塩に中和されたものが好ましい。アクリル酸モノマーの部分中和度が20モル%未満であると、生成する吸水性樹脂の吸水能が著しく低下する傾向がある。
アクリル酸モノマーの中和には、アルカリ金属の水酸化物や重炭酸塩等または水酸化アンモニウム等が使用可能であるが、好ましいのはアルカリ金属水酸化物であり、その具体例としては水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが挙げられる。
また、本発明においては、前記の脂肪族不飽和カルボン酸以外に、これらと共重合可能な重合性モノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコ−ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、または低水溶性モノマーではあるが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル類等も、生成吸水性樹脂の性能を低下させない範囲の量で共重合させても差し支えない。なお、本明細書中「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル」および「メタクリル」の何れをも意味するものとする。「(メタ)アクリレート」についても同様である。
なお、これらの重合性モノマーのうち吸水性樹脂を与えるものは、脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩に対する補助成分としてではなく、「吸水性樹脂を与える重合性モノマーの水溶液」の主要モノマーとして使用することもできる。
(繊維)
本発明の吸水性樹脂複合体に含まれる吸水性樹脂粒子に部分的に接着、包埋されている繊維は、吸水性樹脂粒子の固定性を確保する役割を果たす。この繊維は吸水前および吸水後の吸水性樹脂粒子の固定性を向上させる。即ち、吸水性樹脂粒子表面から延出ないし伸長する繊維が、お互いに絡み合って安定化しているため、押圧、振動時の吸水性樹脂粒子の回転運動や並進運動を防止する。特に、部分包埋繊維は、吸水後も吸水性樹脂粒子から脱離することがないので、吸水後の吸水性樹脂粒子の固定性に重要な役割を発揮し得る。
本発明の吸水性樹脂複合体に含まれる吸水性樹脂粒子に部分的に接着、包埋されている繊維は、吸水性樹脂粒子の固定性を確保する役割を果たす。この繊維は吸水前および吸水後の吸水性樹脂粒子の固定性を向上させる。即ち、吸水性樹脂粒子表面から延出ないし伸長する繊維が、お互いに絡み合って安定化しているため、押圧、振動時の吸水性樹脂粒子の回転運動や並進運動を防止する。特に、部分包埋繊維は、吸水後も吸水性樹脂粒子から脱離することがないので、吸水後の吸水性樹脂粒子の固定性に重要な役割を発揮し得る。
本発明の吸水性樹脂複合体に含まれる繊維のうち、部分包埋繊維が親水性繊維で構成されている場合は、繊維が吸水性樹脂粒子への水の導水性を高める作用を示す。即ち、繊維を通じて水を吸水性樹脂粒子の内部へ直接導水することができる。この機能をより効果的に発揮させるためには、後述する導水性の高い繊維を選択して用いることが好ましい。
表面接着繊維は、吸水性樹脂複合体同士に間隙を作り、水の流路を確保する作用を示す。そのためには一定の剛性を備えた繊維を用いることが好ましい場合がある。表面接着繊維はまた吸水性樹脂の膨潤により複合体同士が接触し水の流路を妨害するブロッキング現象を防止する効果も併せ持つ。一方、表面接着繊維が疎水性繊維である場合は、繊維が複合体間の水の拡散性を向上させる機能を発揮する。
本発明の吸水性樹脂複合体に用いる繊維の形状は、液体の拡散性、導水性を高めるために中空やサイドバイサイド型等であっても良い。
繊維の材質としては、合成繊維、天然繊維、半合成繊維、無機繊維などを用いることができる。
用いる繊維は、吸水性樹脂複合体の使用目的、吸水性樹脂複合体を構成する各繊維の役割に応じて選択される。例えば、複合体を衛生材料、工業資材、農業資材等の吸水性物品に使用するときには、パルプ、レ−ヨン、木綿、再生セルロ−スその他のセルロ−ス系繊維のような親水性が高い繊維を選択することが好ましい。また導水性の面からも親水性が高い繊維が好ましい。特に、機械パルプとして砕木パルプ等;化学機械パルプとしてセミケミカルパルプ、ケミカルグラウンドパルプ等;化学パルプとして亜硫酸パルプ、硫酸パルプ、ソーダパルプ、硝酸法パルプ、塩素法パルプ等;再生パルプとして例えばいったん製紙して作った紙の機械的破砕または粉砕物、または故紙の機械的破砕または粉砕物である再生故紙パルプ等が好ましい。衛生材料用途には感触が良好という点でパルプが好ましい。
各繊維は吸水前および吸水後とも吸水性樹脂粒子と強固に接着していることが、吸水性樹脂粒子の固定性の面から好ましい。一般に親和性の高いもの同士の接着は強固であることが知られている。接着強度確保の上から、本発明においても、吸水性樹脂と親和性の高い繊維を用いることが好ましい。一般的に親水性である吸水性樹脂と親和性の高い繊維は親水性の繊維である。親水性である吸水性樹脂と使用する繊維との親和性は、水の繊維素材表面上での接触角をもって定量的な尺度とみなすことができる。即ち、水の繊維素材表面上の接触角が小さいほど吸水性樹脂・繊維間の親和性が高く、接着力も大きい。逆に、水の接触角が大きいことは親和性が低く、接着力が小さいことを意味する。この意味から、水の繊維素材表面上における接触角は60°以下が好ましく、50°以下がより好ましく、40°以下が最も好ましい。なお、接触角は測定する繊維素材の形状、表面の平滑度に依存する。本発明における接触角は、繊維素材をフィルムやシートのような平滑な表面においたときの蒸留水に対する接触角を意味し、後述する装置を用いて測定することができる。
上記の水の繊維素材表面上における接触角は60°以下になるように疎水性繊維の表面を親水性化して使用しても構わない。そのために、公知の1つ以上のアニオン系、カチオン系、ノニオン系界面活性剤で改質することができる。例えば、疎水性繊維に直接スプレーおよび塗布する方法、繊維または不織布の形成中もしくは形成後に塗布する方法、繊維を紡糸する前にポリマー組成物に添加する方法などによって親水化することができる。
一方、親水性繊維と組み合わせて、通水性、水の拡散性の観点から疎水性繊維を使用することもできる。例えば、部分包埋繊維として親水性繊維を選択し、表面接着繊維として疎水性繊維を選択することができる。このような態様を採用すれば、疎水性繊維が吸水性樹脂粒子間の水の拡散性を向上させる機能を発揮する。この場合、疎水性繊維としては、例えば、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリビニルアルコ−ル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビリニデン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ尿素系、ポリウレタン系、ポリフルオロエチレン系、ポリシアン化ビニリデン系繊維を使用することができる。更に、環境問題などを考慮して生分解性がない合成繊維の代わりに、生分解性のあるポリ乳酸繊維、脂肪族ポリエステルのような合成繊維を用いても構わない。
また、ブロッキング防止の観点からは、後述する繊維の剛性や繊維径を考慮して繊維を選択することも重要である。
本発明で用いる繊維として好ましいものは、平均繊維長が50〜50,000μmのものである。平均繊維長は、より好ましくは100〜30,000μm、更に好ましくは500〜10,000μmである。50,000μmよりも繊維長が長くなると、繊維が複数の吸水性樹脂粒子と接着して各複合体の独立性が確保できず、この複合体を含む組成物の開繊が困難になる傾向がある。逆に50μmより小さな繊維長では吸水性樹脂粒子への包埋や接着が困難になるし、繊維の絡み合いによるシート化困難になる傾向がある。
更に本発明の効果を得るためには、吸水性樹脂粒子表面から外側へ伸長する繊維部分がお互いに絡み合ってシートを形成できる繊維長さを選ぶことが好ましく、吸水性樹脂粒子の平均粒径:繊維長の比率は2:1〜1:1,000が好ましい。この比率は、より好ましくは1:1〜1:500、特に好ましくは1:2〜1:100である。
また、繊維は、繊維径(繊度)が0.1〜500デシテックスであることが好ましく、0.1〜100デシテックスであることがより好ましく、更により好ましくは1〜50デシテックス、特に好ましくは1〜10デシテックスである。繊維径が500デシテックスより大きくなると繊維の剛性が大きすぎて吸水性樹脂粒子への包埋、接着が困難になるばかりではなく、圧縮成型が困難になり、繊維の絡み合いによるシート化、薄型化に好ましくない場合がある。また、生理用品等の用途に対してはごわごわしたりちくちくしたり、感触も好ましくない場合がある。逆に、繊維径が0.1デシテックス未満では、繊維が細すぎるため前述の導水性や拡散性が確保できないことがある。また、剛性が不足するため、ままこが防止できない場合がある。
また、繊維形状として、縮れ状、コイル状、枝分かれ状、よれ状等の非直線状繊維を用いることで、繊維同士を容易に絡ませることができる。
以上の諸観点から繊維種、繊維長、繊維径、繊維形状が適宜選択される。
なお、繊維はなるべくミクロ的にも均一に分散されていることが好ましい。一般に繊維は絡み合いによる繊維塊をなす傾向があるが、その見かけ繊維塊径は20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、5mm以下が最も好ましい。もちろん一本、一本の繊維に独立していることが好ましいことは言うまでもない。
繊維塊を均一に分散させる為に、ほぐす方法として、開繊という手法が用いられる。なお、「開繊」とは解繊と繊維化の両方の概念を含むものである。解繊には、ナイロン等のシート状物を短冊状や繊維状に裂くこと等が含まれる。また、繊維化には、原紙状のセルロースを切り裂いてパルプにすること等が含まれる。
具体的な手法としては「繊維便覧(加工編)」(繊維学会編、丸善、1969)18頁以下に紹介されている、綿紡式、梳毛式、紡毛式、麻紡式、絹紡式あるいはまた回転羽式粉砕機、ハンマー式粉砕機、パルプ解繊機等を適宜用いることができる。また、フロック加工として知られている繊維を帯電させ、繊維間の静電反発を利用して事実上、繊維一本一本を独立させ、均一分散させることも可能である。
[2]吸水性樹脂シート
次に、上述の本発明の吸水性樹脂複合体により構成される本発明の吸水性樹脂シートについて説明する。
次に、上述の本発明の吸水性樹脂複合体により構成される本発明の吸水性樹脂シートについて説明する。
(吸水性樹脂シートの構成)
本発明の吸水性樹脂シートは、本発明の吸水性樹脂複合体を含有し、この吸水性樹脂複合体に含まれる繊維の絡み合いにより複数の吸水性樹脂複合体同士が繋合されて層を形成してなる吸水性樹脂層を備えるものである。
本発明の吸水性樹脂シートは、本発明の吸水性樹脂複合体を含有し、この吸水性樹脂複合体に含まれる繊維の絡み合いにより複数の吸水性樹脂複合体同士が繋合されて層を形成してなる吸水性樹脂層を備えるものである。
本発明の吸水性樹脂シートはまた、このような吸水性樹脂層と、繊維の堆積層との積層構造であっても良い。
本発明の吸水性樹脂シートの吸水性樹脂層は、本発明の吸水性樹脂複合体のみで構成されている事が望ましいが、以下に説明する自由繊維および粉体吸水性樹脂を構成要素に追加しても構わない。自由繊維を含む場合、自由繊維と吸水性樹脂複合体との乾燥重量比は90:10〜0:100であることが好ましく、80:20〜0:100であることがより好ましく、50:50〜0:100であることが更により好ましい。自由繊維と吸水性樹脂複合体との乾燥重量比が90:10を超えて自由繊維が多いと、実質的に吸水性樹脂の効果が発現しにくくなり、また嵩密度が小さくなり、嵩張ってしまう場合がある。また、粉体吸水性樹脂を含む場合、後述する評価において吸水性樹脂脱落率が5%以下になるように添加することが好ましい。
本発明の吸水性樹脂シートにおいて、本発明の吸水性樹脂複合体の目付量には特に制限はないが、本発明の吸水性樹脂複合体由来の吸水性樹脂(乾燥重量)の目付量として、10〜1000g/m2程度であることが好ましい。
(自由繊維)
自由繊維とは、吸水性樹脂粒子に包埋も接着もされることのない繊維である。用途等必要に応じて、自由繊維が存在するように非成形繊維を吸水性樹脂層中に混在させても良い。この自由繊維を存在させることにより、柔軟性、ソフト感、導水性、通水性、水の拡散性、通気性等を更に向上させることができる。また、加える繊維を適宜選択することにより、吸水性樹脂層自体の開繊性、篩い分けを改善することもできる。
自由繊維とは、吸水性樹脂粒子に包埋も接着もされることのない繊維である。用途等必要に応じて、自由繊維が存在するように非成形繊維を吸水性樹脂層中に混在させても良い。この自由繊維を存在させることにより、柔軟性、ソフト感、導水性、通水性、水の拡散性、通気性等を更に向上させることができる。また、加える繊維を適宜選択することにより、吸水性樹脂層自体の開繊性、篩い分けを改善することもできる。
吸水性樹脂粒子に包埋も接着もされることのない繊維として好ましいものは、平均繊維長が50〜100,000μmのものであり、より好ましくは100〜50,000μm、更に好ましくは500〜20,000μmである。100,000μmよりも平均繊維長が長くなると吸水性樹脂層の開繊が困難になる場合がある。逆に、50μmより短い平均繊維長では繊維自体の易動性が大きいため、吸水性樹脂層から繊維が漏れる等の問題がある。
また、自由繊維は、平均繊維径が0.1〜500デシテックスであることが好ましく、0.1〜100デシテックスであることがより好ましく、更に好ましくは1〜50デシテックス、特に好ましくは1〜10デシテックスである。平均繊維径が500デシテックスより大きくなると繊維の剛性が大きすぎて吸水性樹脂複合体との混和が困難になるばかりではなく、圧縮成型が困難になり、薄型化に好ましくない場合がある。また、生理用品等の用途に対してはごわごわしたりちくちくしたり、感触も好ましくない場合がある。逆に、平均繊維径が0.1デシテックス未満だと、繊維が細すぎるため上述の導水性や拡散性が確保できないことがある。また、剛性が不足するため、ブロッキングが防止できない場合がある。
なお、自由繊維の材質としては、部分包埋繊維および表面接着繊維として例示したものの中から適宜選択して用いることができる。
自由繊維を用いる場合、以上の諸観点から繊維種、平均繊維長、平均繊維径が適宜選択される。
(粉体吸水性樹脂)
粉体吸水性樹脂は、一般に市販されているものが使用できる。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのケン化物などの粉末が使用される。その吸水能力は5〜50g(吸水性樹脂重量1gに対しての吸水量)が好ましく、10〜50gが更に好ましく、20〜50gが特に好ましい。
粉体吸水性樹脂は、一般に市販されているものが使用できる。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのケン化物などの粉末が使用される。その吸水能力は5〜50g(吸水性樹脂重量1gに対しての吸水量)が好ましく、10〜50gが更に好ましく、20〜50gが特に好ましい。
(吸水性樹脂シートの薄型化)
本発明の吸水性樹脂シートは、薄型化しても構わない。その際には、嵩密度が0.20〜1.10g/cm3であることが好ましく、0.30〜0.85g/cm3であることがより好ましく、0.40〜0.85g/cm3であることが更により好ましい。また、薄型後の厚さは、0.2〜20mmが好ましく、0.2〜10mmがより好ましく、0.2〜5mmが更に好ましい。
本発明の吸水性樹脂シートは、薄型化しても構わない。その際には、嵩密度が0.20〜1.10g/cm3であることが好ましく、0.30〜0.85g/cm3であることがより好ましく、0.40〜0.85g/cm3であることが更により好ましい。また、薄型後の厚さは、0.2〜20mmが好ましく、0.2〜10mmがより好ましく、0.2〜5mmが更に好ましい。
吸水性樹脂シートの薄型化は、吸水性樹脂シートに対する加圧、加熱、加湿等の条件により調整することができる。
薄型化する方法として、例えば、プレス機を用いることができる。プレス機としては、平板プレス機、ロールプレス機等が使用できる。圧力は吸水性樹脂が割れない範囲内で選択する。吸水性樹脂が割れると、繊維から離脱して吸水性物品から漏れたり、膨潤時に吸水ゲルが繊維から外れて漏れたり、移動したりして、吸水性物品の性能を低下させることとなる。加熱する場合の加熱温度は、使用する繊維の溶融点温度未満で選択することができる。溶融温度以上で加熱すると、繊維同士を結着させネットワークを形成してしまい、本発明の目的とは異なる結果に至ってしまう。加湿する場合は、蒸気を用いることができる。蒸気圧力は1MPaより低い方が良く、好ましくは0.5MPaより低い方が良い。蒸気量は1m2当たり300kg/hr以下が好ましく、100kg/hr以下がより好ましく、50kg/hr以下が更に好ましい。蒸気量が大きすぎると、吸水性樹脂が水分を吸水し、軟化して潰れたり繊維同士を結着させネットワークを形成し、本発明の目的とは異なる結果に至ってしまう。また、多量の水分を留去しなければならないので、経済的ではない。使用する蒸気の温度は、繊維溶融温度より低い範囲内で選択する。繊維溶融温度以上の蒸気を使用すると、上記記述したように繊維同士が結着して、本発明の目的とは異なる結果に至ってしまう。また、吸水性物品に霧吹きなどで加水させて加湿することもできる。
また、本発明の吸水性樹脂シートには、特開昭63−267370号公報、特開昭63−10667号公報、特開昭63−295251号公報、特開昭63−270801号公報、特開昭63−294716号公報、特開昭64−64602号公報、特開平1−231940号公報、特開平1−243927号公報、特開平2−30522号公報、特開平2−153731号公報、特開平3−21385号公報、特開平4−133728号公報、特開平11−156188号公報等に提案されているシート状吸水材に利用されている技術を適宜目的に応じて用いることもできる。
(吸水性樹脂複合体の開繊)
吸水性樹脂複合体は互いに繊維の絡み合いでシート化されているため、容易に開繊可能である。開繊には、繊維の説明で述べた開繊方法、例えば、綿紡式、梳毛式、紡毛式、麻紡式、絹紡式あるいはまた回転羽式粉砕機、ハンマー式粉砕機、パルプ解繊機等を適宜用いることができる。特に多くのピンやブレードを持った開繊機で吸水性樹脂シートを開繊することが好ましい。更に機械的衝撃により吸水性樹脂が破損しない装置、条件が好ましい。開繊には公知の開繊機を用いることが出来るが、好ましくは、針状のピンを持ったシリンダー同士を同方向に回転させてシリンダー間で梳り開繊させる方法;シリンダーを逆方向に回転させ大きな遠心加速度を与え、ハウジングとの衝突による衝撃力を与えて開繊させる方法(特開平5−9813、特開平6−57542号公報);針状のピンを持ったシリンダーと針状のピンを持った補助板を用いて、繊維切断を抑えながら吸収性シートを機械的に開繊する方法;などが採用できる。
吸水性樹脂複合体は互いに繊維の絡み合いでシート化されているため、容易に開繊可能である。開繊には、繊維の説明で述べた開繊方法、例えば、綿紡式、梳毛式、紡毛式、麻紡式、絹紡式あるいはまた回転羽式粉砕機、ハンマー式粉砕機、パルプ解繊機等を適宜用いることができる。特に多くのピンやブレードを持った開繊機で吸水性樹脂シートを開繊することが好ましい。更に機械的衝撃により吸水性樹脂が破損しない装置、条件が好ましい。開繊には公知の開繊機を用いることが出来るが、好ましくは、針状のピンを持ったシリンダー同士を同方向に回転させてシリンダー間で梳り開繊させる方法;シリンダーを逆方向に回転させ大きな遠心加速度を与え、ハウジングとの衝突による衝撃力を与えて開繊させる方法(特開平5−9813、特開平6−57542号公報);針状のピンを持ったシリンダーと針状のピンを持った補助板を用いて、繊維切断を抑えながら吸収性シートを機械的に開繊する方法;などが採用できる。
(吸水性樹脂複合体の篩い分け)
開繊後、吸水性樹脂複合体を篩い分けすることができる。篩い分けする際には、吸水性樹脂粒子が破損しない装置、条件が好ましい。例えば、公知の強制攪拌、強制振動操作のどちらか一方もしくは両方を与えて、メッシュの反対側から吸引などの減圧操作を行うことで篩い分けることが出来る。もちろん、開繊と同時に篩い分けを行っても良い。
開繊後、吸水性樹脂複合体を篩い分けすることができる。篩い分けする際には、吸水性樹脂粒子が破損しない装置、条件が好ましい。例えば、公知の強制攪拌、強制振動操作のどちらか一方もしくは両方を与えて、メッシュの反対側から吸引などの減圧操作を行うことで篩い分けることが出来る。もちろん、開繊と同時に篩い分けを行っても良い。
[3]吸水性物品
次に、本発明の吸水性樹脂シートを用いた本発明の吸水性物品について説明する。
次に、本発明の吸水性樹脂シートを用いた本発明の吸水性物品について説明する。
(構成)
本発明の吸水性物品の構造は、吸水性物品に求められる機能や用途に応じて適宜決定することができる。典型的な吸水性物品は、本発明の吸水性樹脂シートが吸水核をなし、これを吸水性物品に常用されているフラッフパルプ、ティッシュ、不織布、ポリオレフィンシートなどと適宜組合せて構成される。特にいわゆる紙おむつや生理用ナプキンなどには、使用時に体液などの拡散性を良くするためにポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維のような疎水性繊維不織布の拡散層を積層使用しても良い。
本発明の吸水性物品の構造は、吸水性物品に求められる機能や用途に応じて適宜決定することができる。典型的な吸水性物品は、本発明の吸水性樹脂シートが吸水核をなし、これを吸水性物品に常用されているフラッフパルプ、ティッシュ、不織布、ポリオレフィンシートなどと適宜組合せて構成される。特にいわゆる紙おむつや生理用ナプキンなどには、使用時に体液などの拡散性を良くするためにポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維のような疎水性繊維不織布の拡散層を積層使用しても良い。
吸水性物品であるおむつの典型的な構成例については、後述の実施例と図6を参考にすることができる。図6の構造は、水不透過性ポリエチレンシート11上に、ティッシュ12、好ましくは薄型化した吸水性樹脂シート13、ティッシュ14、および水透過性ポリエステル繊維不織布15の順に積層したものである。この吸水性物品10は、このように各層を積層した後に、圧力をかけて各層を密着させ、圧力解放後に4辺を熱圧着させることにより製造することができる。
この吸水性物品10において、吸水されるべき水性液体は、水透過性ポリエステル繊維不織布15の側から吸水され、吸水性樹脂シート13に吸水される。図6の構造のように、吸水性樹脂シート13の上部に、ティッシュ14や水透過性ポリエステル繊維不織布15のような繊維質基材を配置しておくことにより、水性液体を速やかに吸水することができるようになる。また、吸水性物品に圧力が加わっても、吸水した水性液体を放出しにくくすることができる。
更に、吸水性物品にフラッフパルプのような嵩高性を与える素材を挿入しておくことにより、肌への感触を改善し、身体への適用性を高めることができる。嵩高性を与える素材の目付量は80〜250g/m2であることが好ましく、100〜220g/m2であるのがより好ましい。嵩高性を与える素材は、吸水性樹脂シート13と、水不透過性ポリエチレンシート11などの基材との間に設けることが好ましいが、吸水性樹脂シート13を上下から挟むようにして設けても構わない。ただし、上下から挟むようにする場合は、吸水性樹脂シートの下側の層の目付量の方が大きくなるようにするのが好ましい。
(用途)
本発明の吸水性物品は、子供用紙おむつ、大人用紙おむつ、失禁用パッド、生理用品などの衛生材料、廃水などの吸水シート、保持シート、保冷剤、止水材、シーリング材、建築用結露防止剤等の工業資材、土壌保水剤、育苗用保水シート、野菜などの鮮度保持剤、保水剤等の農業資材に好適に使用できる。
本発明の吸水性物品は、子供用紙おむつ、大人用紙おむつ、失禁用パッド、生理用品などの衛生材料、廃水などの吸水シート、保持シート、保冷剤、止水材、シーリング材、建築用結露防止剤等の工業資材、土壌保水剤、育苗用保水シート、野菜などの鮮度保持剤、保水剤等の農業資材に好適に使用できる。
[4]本発明の吸水性樹脂複合体および吸水性樹脂シートの製造方法
本発明の吸水性樹脂複合体および吸水性樹脂シートの製造方法は、請求の範囲に記載される条件を満たすものを製造し得る方法であれば特に制限されない。以下にその代表例を説明するが、本発明は何らこの方法に限定されるものではない。
本発明の吸水性樹脂複合体および吸水性樹脂シートの製造方法は、請求の範囲に記載される条件を満たすものを製造し得る方法であれば特に制限されない。以下にその代表例を説明するが、本発明は何らこの方法に限定されるものではない。
〔吸水性樹脂シート製造〕
図2,3を参照して、非成形繊維堆積塔および重合塔を用いた、本発明の吸水性樹脂複合体を含む吸水性樹脂シートを製造法の一例を説明する。
図2,3を参照して、非成形繊維堆積塔および重合塔を用いた、本発明の吸水性樹脂複合体を含む吸水性樹脂シートを製造法の一例を説明する。
図2において、101は非成形繊維堆積塔、102は重合塔、103は表面処理剤噴霧機、104は乾燥塔であり、駆動ローラ105,106に懸架されたベルトコンベア(網状ベルト)107上に繊維堆積塔101から繊維Sが、重合塔102から重合途上粒子Jが付与され、更に噴霧機103で表面処理剤が噴霧された後、乾燥塔104で乾燥処理されたシートがプレスローラ108でプレスされ、巻き取り機109で巻き取られることにより、吸水性樹脂シートが連続生産されるように構成されている。201,202は吸引器であり、それぞれ非成形繊維堆積塔101および重合塔102の下方において、ベルトコンベアの裏側から吸引が行われる。
図3は、非成形繊維堆積塔101A,101B、重合塔102A,102Bおよび表面処理剤噴霧機103A,103Bをそれぞれ2段に設けたものであり(なお、噴霧機103B後段の乾燥塔は図示を省略している)、図2の装置と同様に吸水性樹脂シートが連続生産される。
(非成形繊維堆積塔)
非成形繊維堆積塔101では、非成形繊維堆積塔101中に堆積させたい非成形繊維を好ましくは空気搬送により均一に投入し、塔内を降下した非成形繊維Sを無限軌道のベルトコンベア107上に均一に落下、堆積させて堆積シートを製造する。その際にベルトコンベア107下部から吸引器201により吸引して堆積を促進しても良い。非成形繊維は2種類以上を混合して供給しても良く、非成形繊維堆積塔を2塔以上直列に設置して異なる非成形繊維を堆積しても構わない。
非成形繊維堆積塔101では、非成形繊維堆積塔101中に堆積させたい非成形繊維を好ましくは空気搬送により均一に投入し、塔内を降下した非成形繊維Sを無限軌道のベルトコンベア107上に均一に落下、堆積させて堆積シートを製造する。その際にベルトコンベア107下部から吸引器201により吸引して堆積を促進しても良い。非成形繊維は2種類以上を混合して供給しても良く、非成形繊維堆積塔を2塔以上直列に設置して異なる非成形繊維を堆積しても構わない。
ベルトコンベア107上に堆積された非成形繊維堆積層は重合途上粒子Jの落下する重合塔102内に搬送される。
(重合塔)
重合塔102では、重合性モノマーを重合させながら液滴として落下させ、非成形繊維堆積層上に載せる。
重合塔102では、重合性モノマーを重合させながら液滴として落下させ、非成形繊維堆積層上に載せる。
重合性モノマーとしては、前述の如く、脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩が好ましい。更にアクリル酸またはその塩が好ましい。特にアクリル酸ナトリウム塩またはカリウム塩が好ましい。
アクリル酸ナトリウム、カリウム塩はそれ自身で自己架橋ポリマ−を形成することがあるが、架橋剤を併用して架橋構造を積極的に形成させ、吸水性能が向上させることもできる。架橋剤としては、前記重合性モノマーと共重合可能なジビニル化合物、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートトリアリルフォスフェート等、ならびにカルボン酸と反応し得る2個以上の官能基を有する水溶性の化合物、例えばエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリエチレングリコ−ルジグリシジルエ−テル等のポリグリシジルエ−テル、等が好適に使用される。この中で特に好ましいのは、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミドおよびポリエチレングリコールジアクリレートである。架橋剤の使用量は、重合性モノマーの仕込み量に対して0.001〜1重量%、好ましくは、0.01〜0.5重量%である。
上述の脂肪族不飽和カルボン酸またはその塩を主成分として含む重合性モノマー水溶液の重合性モノマーの濃度は、20重量%以上、好ましくは25重量%以上である。濃度が20重量%より少ないと重合後の吸水性樹脂の吸水能が十分に得られなくなる傾向がある。上限は重合反応液の取り扱い上から80重量%程度とするのが良い。
本発明で用いられる重合開始剤は、水溶液ラジカル重合で用いられるものを用いることができる。このような開始剤としては、無機および有機過酸化物が挙げられ、例えばアンモニウムやアルカリ金属、特にカリウム等の過硫酸塩、過酸化水素、t−ブチルパ−オキシドやアセチルパ−オキシド等が挙げられる。更に、アゾ化合物として知られている開始剤も用いることができる。例えばある程度水溶性を示す、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド等が挙げられる。
重合はラジカル重合開始剤の分解により開始される。通常よく知られている手法は熱分解である。しばしば、予め重合開始剤の分解温度に昇温させた反応液の重合性モノマーに対して加熱していない重合開始剤を添加して重合開始させる場合があるが、この場合も熱分解の範疇に属する。
本発明で好ましく用いられる開始剤は、ある程度水溶性のレドックス系をなす、酸化剤と還元剤の組み合わせである。好ましい製造方法においては、吸水性樹脂を与える重合性モノマーの水溶液、例えば、アクリル酸塩を主成分とする重合性モノマーの水溶液にレドックス系重合開始剤を配して当該重合性モノマーの重合を開始させ、反応開始後の重合性モノマーおよび生成ポリマ−を含む重合進行中の反応混合物を気相中で液滴となし、非成形繊維が堆積した層の上に落下させ、繊維と接触させ、吸水性樹脂シート前駆体となし、重合を完結させ吸水性樹脂シートするものである。
酸化剤としては、例えば過酸化水素、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸塩、t−ブチルハイドロパ−オキシド、クメンハイドロパーオキシド、第二セリウム塩、過マンガン酸塩、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩等が挙げられる。この中でも過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤の使用量は、重合性モノマーに対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量%である。
還元剤は、前記酸化剤とレドックス系を形成しうるものであり、具体的には亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、酢酸コバルト、硫酸銅、硫酸第一鉄、L−アスコルビン酸またはL−アスコルビン酸アルカリ金属塩等を挙げることができる。中でも、L−アスコルビン酸またはL−アスコルビン酸アルカリ金属塩が特に好ましい。これらの還元剤の使用量は、重合性モノマーに対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%である。
気相中での液滴を重合させる好ましい一つの方法は、レドックス系重合開始剤を構成する酸化剤と還元剤の一方を含む重合性モノマー水溶液からなる第1液とレドックス系重合開始剤の他方および所望により重合性モノマーを含む水溶液からなる第2液を気相中で混合することにより重合を開始させることからなる。
具体的な手段としては、例えば、図4に示すようなノズルを使用して、後述の如く、第1液および第2液(後述の溶液Aと溶液B)をノズルから流出する液同士の交差角度が15度以上の角度で、しかも液柱状態で衝突するようにそれぞれ別個のノズルより噴出させる方法がある。このように両液に交差角度を持たせて互いに衝突させることにより、ノズルからの流出エネルギ−の一部を混合に利用するのである。それぞれのノズルから流出する第1液と第2液の交差角度は、使用する重合性モノマーの性状、流量比等に応じ適宜選定する。例えば、液の線速度が大きければ交差角度は小さくすることができる。
なお、この場合、第1液の温度は通常常温〜約60℃、好ましくは常温〜約40℃であり、また、第2液の温度も通常常温〜約60℃、好ましくは、常温〜約40℃である。
このように、ノズルから噴出されたそれぞれの水溶液は、液柱状態で衝突させて両液を合体させる。合体後は液柱を形成していて、その状態がある時間保持されるが、その後この液柱は解体して液滴となる。生成した液滴は気相中で重合が進行する。液滴の大きさは直径15〜5,000μmである。液滴の重合が進行し、非成形繊維に接触して適当な吸水性樹脂シートを形成するには、液滴の大きさが特に50〜3,000μmの範囲であることが好ましい。
重合の開始および重合進行中の液滴の形成を行う反応場を与える気相の気体としては、窒素、ヘリウム、炭酸ガス等の重合に不活性なものが好ましいが、空気でもよい。また、水蒸気のみの場合を含め、気体中の湿度には特に制限はないが、あまり湿度が低いと重合が進行する前に重合性モノマー水溶液中の水分が蒸発して重合性モノマーが析出し、その結果、重合速度が著しく低下、あるいは重合が途中で停止する可能性がある。気体の温度条件は、室温以上150℃以下、望ましくは100℃以下である。気体の流れ方向は液柱および液滴の進行方向に関して向流、並流のどちらでも良いが、液滴の気相中滞留時間を長くする必要がある場合、すなわち重合性モノマーの重合率を上げ、ひいては液滴の粘度を高める必要がある場合には向流(反重力方向)の方が良い。
本発明においては、重合途上の液滴が、非成形繊維堆積層上で互いに接触し、凝集するように付着して凝集粒子を形成する。非成形繊維堆積層はマクロ的には表面平滑であるが、ミクロ的には繊維が任意に存在しているため凸凹である。この凸凹よりも液滴径が小さい為か明確ではないが、粘着性を有している粒子同士が凝集体になる。そして、その際に繊維を巻き込んで、粒子内に繊維を包埋したり、粒子表面に繊維が接着したりして、本発明の吸水性樹脂複合体が形成される。
略球状の吸水性樹脂シート粒子が凝集し、しかも、部分包埋繊維および/または表面接着繊維を含む本発明の吸水性樹脂複合体を形成するために、重合途上の液滴と非成形繊維堆積層を接触させる際の液滴中の重合性モノマーの転化率(以下「モノマー重合率」と称す場合がある。)は40〜95%の範囲であることが好ましく、より好ましくは50〜80%で、最も好ましくは50〜70%の範囲である。95%を超えるモノマー重合率では、用いる繊維が吸水性樹脂に包埋も接着もされない可能性がある。また、モノマー重合率が40%未満では、モノマーが非成形繊維堆積層にしみ込んで板状(水掻き状)になり、柔軟性のない吸水性樹脂シートとなる可能性がある。
一般に、繊維を吸水性樹脂に部分的に包埋しようとする場合は、モノマー重合率が相対的に低い段階(粒子が柔らかい状態)で繊維に付着させることが望まれる。繊維を吸水性樹脂粒子に包埋させず吸水性樹脂粒子表面に接着させようとする場合は、モノマー重合率が相対的に高い段階(粒子が硬い状態)で繊維に付着させることが望まれる。
本発明の吸水性樹脂複合体は、モノマー重合率の転化率の等しい段階の重合塔に非成形繊維堆積層を供給することによっても製造することができ、また、モノマー重合率の転化率の異なる重合塔に非成形繊維堆積層を供給することによって包埋、接着形態の異なる凝集粒子として製造することもできる。モノマー重合率が異なる重合塔に繊維堆積層を供給する場合、複数の重合塔に複数の非成形繊維堆積塔を有する製造工程にしても良い。また、前述の液滴供給用のノズルの高さが異なる重合塔を2塔以上設けて、モノマー重合率の異なる重合途上粒子を供給するようにしても良い。
部分包埋繊維と表面接着繊維との双方を生成するためには、それぞれの繊維と重合性モノマーとの接触場におけるモノマー重合率の差は10〜80%の範囲が望ましい。より好ましくは10〜70%で、最も好ましくは10〜60%の範囲である。それぞれの接触場でのモノマー重合率は、重合性モノマー種や温度、湿度、その他重合条件等に応じて適宜決定される。
(製造条件と吸水性樹脂シートの形態)
上述のような製造方法において、製造条件を適宜設定することにより、様々な形状の吸水性樹脂シートを製造することができる。
(A)図3の製造方法において、第1非成形繊維堆積塔101Aと第2非成形繊維堆積層102Bとで異なる繊維を用いることにより、異種繊維よりなる吸水性樹脂複合体の吸水性樹脂層が積層された吸水性樹脂シートを得ることができる。
上述のような製造方法において、製造条件を適宜設定することにより、様々な形状の吸水性樹脂シートを製造することができる。
(A)図3の製造方法において、第1非成形繊維堆積塔101Aと第2非成形繊維堆積層102Bとで異なる繊維を用いることにより、異種繊維よりなる吸水性樹脂複合体の吸水性樹脂層が積層された吸水性樹脂シートを得ることができる。
また、図3において、第1非成形繊維堆積塔101Aおよび第1重合塔102Aと、第2非成形繊維堆積塔101Bおよび第2重合塔102Bとで、繊維の供給量、重合途上粒子の供給量やモノマー重合率等を変えることにより、吸水性樹脂量や吸水性樹脂複合体の形態等の異なる吸水性樹脂層が積層された吸水性樹脂シートが得られる。
このような非成形繊維堆積塔および重合塔(更には表面処理剤噴霧機)よりなる吸水性樹脂層形成工程は更に3段以上設けることもできる。
通常、非成形繊維堆積塔から供給する繊維の目付量は10〜1000g/m2程度とするのが好ましく、また重合塔から供給する重合途上粒子の目付量は乾燥吸水性樹脂量として10〜500g/m2程度とすることが好ましい。
(B)図2,3のいずれにおいても、非成形繊維堆積塔からの繊維供給量を多くすることにより、繊維堆積層上に本発明の吸水性樹脂複合体よりなる吸水性樹脂層が形成された吸水性樹脂シートを得ることができる。即ち、この場合、比較的厚く堆積された繊維堆積層上の上層部分に重合途上粒子が付着して吸水性樹脂複合体が形成されることにより、下層に繊維堆積層、上層に吸水性樹脂複合体の吸水性樹脂層が形成された吸水性樹脂シートが得られる。
(B)図2,3のいずれにおいても、非成形繊維堆積塔からの繊維供給量を多くすることにより、繊維堆積層上に本発明の吸水性樹脂複合体よりなる吸水性樹脂層が形成された吸水性樹脂シートを得ることができる。即ち、この場合、比較的厚く堆積された繊維堆積層上の上層部分に重合途上粒子が付着して吸水性樹脂複合体が形成されることにより、下層に繊維堆積層、上層に吸水性樹脂複合体の吸水性樹脂層が形成された吸水性樹脂シートが得られる。
従って、図3の場合には、繊維堆積層、吸水性樹脂層、繊維堆積層および吸水性樹脂層の4層積層構造の吸水性樹脂シートが得られる。
(C)図3の装置において、後段の第2重合塔(および第2表面処理剤噴霧機)を省略し、繊維の堆積、重合途上粒子の付与および繊維の堆積の工程を経ることにより、吸水性樹脂層上に繊維堆積層が積層された吸水性樹脂シートを得ることができる。この場合において、前段の非成形繊維堆積塔における繊維供給量を多くすることにより、繊維堆積層、吸水性樹脂層および繊維堆積層の3層積層構成の吸水性樹脂シートを得ることができる。
(C)図3の装置において、後段の第2重合塔(および第2表面処理剤噴霧機)を省略し、繊維の堆積、重合途上粒子の付与および繊維の堆積の工程を経ることにより、吸水性樹脂層上に繊維堆積層が積層された吸水性樹脂シートを得ることができる。この場合において、前段の非成形繊維堆積塔における繊維供給量を多くすることにより、繊維堆積層、吸水性樹脂層および繊維堆積層の3層積層構成の吸水性樹脂シートを得ることができる。
本発明の吸水性樹脂シートは、また、このように連続的にシート成形する他、上述の如く、一旦シート状に製造された吸水性樹脂複合体を、前述の方法で開繊、篩い分けして回収し、この吸水性樹脂複合体を再び堆積して熱プレスによりシート化することにより製造することもできる。
この場合において、吸水性樹脂複合体に更に前述の自由繊維および/または粉体吸水性樹脂混合してシート化しても良い。また、開繊された繊維の堆積層上に吸水性樹脂複合体層を形成してシート化しても良い。
また、この方法は、本発明に係る製造過程での破材、汚れ、規格外品や市場からの返品、および使用済みの吸水性樹脂シートからの吸水性樹脂複合体の回収、再利用に適用することもでき、この場合において、回収吸水性樹脂複合体に新品吸水性樹脂複合体を更に混合してシート化しても良い。
(その他の付加的工程)
本発明の吸水性樹脂シートの製造において、その他の付加的工程として、残存モノマー処理工程、表面架橋工程、他の機能を付与するために触媒、還元剤、消臭剤、人尿安定剤、抗菌剤等の添加剤添加工程を加えてもよい。
本発明の吸水性樹脂シートの製造において、その他の付加的工程として、残存モノマー処理工程、表面架橋工程、他の機能を付与するために触媒、還元剤、消臭剤、人尿安定剤、抗菌剤等の添加剤添加工程を加えてもよい。
残存モノマーを処理する方法としては、1)残存モノマーの重合を進行させる方法、2)残存モノマーを他の誘導体へ導く方法、3)残存モノマーを除去する方法が挙げられる。
1)の残存モノマーの重合を進行させる方法としては、例えば吸水性樹脂粒子と繊維との複合体を更に加熱する方法、吸水性樹脂に残存モノマーの重合を促進する触媒ないしは触媒成分を添加した後に加熱する方法、紫外線を照射する方法、電磁放射線または微粒子性イオン化放射線を照射する方法などが挙げられる。
吸水性樹脂複合体を更に加熱する方法は、吸水性樹脂複合体を100〜250℃で加熱処理し、吸水性樹脂複合体に残存するモノマーを重合させるものである。
吸水性樹脂複合体に残存モノマーの重合を促進する触媒ないしは触媒成分を添加する方法は、例えばレドックス系重合開始剤を用いて重合を行った場合には、ラジカル発生剤が残存していることが多いので吸水性樹脂に還元剤溶液を付与すればよい。還元剤としては、レドックス系重合開始剤として用いる亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸等を用いればよく、通常はこれらを0.5〜5重量%水溶液として吸水性樹脂複合体に付与する。還元剤の付与量は乾燥樹脂基準で0.1〜2重量%がよい。還元剤溶液の付与は、噴霧器を用いてスプレーしたり、還元剤溶液中に浸漬するなど、任意の方法で行うことができる。還元剤を付与した吸水性樹脂複合体は次いで加熱して重合性モノマーを重合させる。加熱は例えば100〜150℃で10〜30分間程度行えばよい。この加熱により吸水性樹脂複合体の含水率は低下するが、もし含水率が高い場合には更に乾燥機で乾燥して製品の吸水材とする。
該吸水性樹脂複合体に紫外線を照射する方法では、通常の紫外線ランプを用いればよく、照射強度、照射時間等は用いる繊維の種類、残存モノマー含浸量等によって変化するが、一般的には紫外線ランプ10〜200W/cm、好ましくは30〜120W/cm、照射時間0.1秒〜30分、ランプ−複合体間隔2〜30cmである。また、この時の吸水性樹脂複合体中の水分量としては、一般的には重合体1重量部に対して0.01〜40重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部が採用される。0.01重量部未満または40重量部超過の水分量は、残存モノマーの低減化に著しい影響を及ぼすので好ましくない。紫外線を照射する時の雰囲気としては、真空下または窒素、アルゴン、ヘリウム等の無機ガス存在下、または空気中のいずれも使用できる。また照射温度は特に制限はなく、室温で充分その目的を達成することができる。用いる紫外線照射装置にも特に制限はなく、静置状態にて一定時間照射する方法、あるいはベルトコンベヤーにて連続的に照射する方法等、任意の方法を用いることができる。
吸水性樹脂複合体に放射線を照射する方法には、加速電子やガンマー線の様な高エネルギー放射線が用いられる。照射されるべき線量は、複合体中の残存モノマー量や、水分量等により変化するが、一般的には0.01〜100メガラド、好ましくは0.1〜50メガラドである。100メガラド超過の線量では吸水量が極めて小さくなり、また0.01メガラド未満では本発明で目的とする吸水能や吸水速度が大きく、残存モノマーが特段に小さいものが得られ難い。また、この時の吸水性樹脂複合体の水分量としては、一般的には重合体1重量部に対して40重量部以下、好ましくは10重量部以下が採用される。40重量部超過の水分量では吸水速度改良効果が少なく、特に残存モノマーの低減化に著しい影響を及ぼすので好ましくない。前記複合体に高エネルギー放射線を照射する時の雰囲気としては、真空下または窒素、アルゴン、ヘリウム等の無機ガス存在下、または空気中のいずれも使用できる。好ましい雰囲気は空気であって、空気中で照射を行なうと吸水能や吸水速度の大きくかつ残存モノマーが特段に小さくなる。また、照射温度には特に制限は無く室温で十分にその目的を達成することができる。2)の残存モノマーを他の誘導体へ導く方法としては、例えばアミン、アンモニア等を加える方法、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩等の還元剤を加える方法が挙げられる。
3)の残存モノマーを除去する方法としては、例えば有機溶媒による抽出、留去する方法が挙げられる。有機溶媒により抽出する方法では、吸水性樹脂複合体を、含水有機溶媒中に浸漬して、残存モノマーを抽出除去する。含水有機溶媒としてはエタノール、メタノール、アセトン等を用いることができ、その含水率は10〜99重量%、特に30〜60重量%であるのが好ましい。一般に含水率が高いほど残存モノマーの除去能が高いが、含水率の高い含水有機溶媒を用いると後続する乾燥工程でのエネルギー消費が多くなる。複合体を含水有機溶媒に浸漬する時間は通常5〜30分間程度で十分であり、複合体を揺動させるなど残存モノマーの抽出を促進する手段を採用するのも好ましい。浸漬処理後は通常乾燥機で処理して乾燥する。
また、残存モノマーを留去する方法としては、複合体を過熱水蒸気または水蒸気含有ガスで処理する方法がある。例えば110℃の飽和水蒸気を120〜150℃に加熱して過熱水蒸気として複合体に接触させることにより、吸水性樹脂中の残存モノマーを低減させることができる。この方法では、吸水性樹脂中の水が水蒸気となって蒸発する際に、残存モノマーも同時に気化して吸水性樹脂から抜け出るものと考えられる。この方法によれば、残存モノマーの除去と製品の乾燥とを兼ねることができる。
(表面架橋)
また、吸水性能を向上させる目的で、吸水性樹脂の表面を架橋剤により架橋させることも可能である。一般に、粉末状の吸水性樹脂粒子の表面に架橋剤とともに適量の水分を付与した後、加熱して表面を架橋することにより樹脂粒子の特性を改良することは公知であり、表面に選択的に架橋構造が形成される結果、吸水して膨潤するに際し、膨潤を阻害せずにその形状を維持することができるものと考えられている。この工程ではまず吸水性樹脂シートに表面架橋剤の溶液を付与する。表面架橋剤としてはN,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の重合性モノマーと共重合し得る多官能化合物や、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル等のカルボン酸基と反応し得る官能基を複数個有する化合物が用いられる。これらの表面架橋剤は、通常、吸水性樹脂複合体の乾燥吸水性樹脂量に対して0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.5重量%となるように用いられる。なお、これらの表面架橋剤は、吸水性樹脂シート全体に均一に付与されるように、水、エタノール、メタノールなどで希釈して0.1〜1重量%、特に0.2〜0.5重量%の溶液として用いるのが好ましい。架橋剤溶液の付与は通常は噴霧器を用いて架橋剤溶液を吸水性樹脂シートにスプレーしたり、ロールブラシで架橋剤溶液を塗布する方法により行うのが好ましい。なお、架橋剤溶液を過剰に付与した後、圧搾ロールで樹脂粒子がつぶれない程度に軽く圧搾したり、風を吹き付けたりして、余剰の架橋剤溶液を除去するようにしてもよい。この架橋剤溶液の付与は室温で行えばよい。重合途上粒子を付与した後に架橋剤溶液を付与した方が、効率的に吸水性樹脂に架橋剤が付与できる。架橋剤溶液を付与された吸水性樹脂シートは、次いで加熱して架橋反応を進行させ、吸水性樹脂表面に選択的に架橋構造を形成させる。架橋反応の条件は用いる架橋剤により適宜選択すればよいが、通常は100℃以上の温度で10分間以上反応させる。本発明では、吸水性架橋樹脂として不飽和カルボン酸重合物架橋体が好ましく、部分中和アクリル酸重合物架橋体が特に好ましい。
また、吸水性能を向上させる目的で、吸水性樹脂の表面を架橋剤により架橋させることも可能である。一般に、粉末状の吸水性樹脂粒子の表面に架橋剤とともに適量の水分を付与した後、加熱して表面を架橋することにより樹脂粒子の特性を改良することは公知であり、表面に選択的に架橋構造が形成される結果、吸水して膨潤するに際し、膨潤を阻害せずにその形状を維持することができるものと考えられている。この工程ではまず吸水性樹脂シートに表面架橋剤の溶液を付与する。表面架橋剤としてはN,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の重合性モノマーと共重合し得る多官能化合物や、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル等のカルボン酸基と反応し得る官能基を複数個有する化合物が用いられる。これらの表面架橋剤は、通常、吸水性樹脂複合体の乾燥吸水性樹脂量に対して0.1〜1重量%、好ましくは0.2〜0.5重量%となるように用いられる。なお、これらの表面架橋剤は、吸水性樹脂シート全体に均一に付与されるように、水、エタノール、メタノールなどで希釈して0.1〜1重量%、特に0.2〜0.5重量%の溶液として用いるのが好ましい。架橋剤溶液の付与は通常は噴霧器を用いて架橋剤溶液を吸水性樹脂シートにスプレーしたり、ロールブラシで架橋剤溶液を塗布する方法により行うのが好ましい。なお、架橋剤溶液を過剰に付与した後、圧搾ロールで樹脂粒子がつぶれない程度に軽く圧搾したり、風を吹き付けたりして、余剰の架橋剤溶液を除去するようにしてもよい。この架橋剤溶液の付与は室温で行えばよい。重合途上粒子を付与した後に架橋剤溶液を付与した方が、効率的に吸水性樹脂に架橋剤が付与できる。架橋剤溶液を付与された吸水性樹脂シートは、次いで加熱して架橋反応を進行させ、吸水性樹脂表面に選択的に架橋構造を形成させる。架橋反応の条件は用いる架橋剤により適宜選択すればよいが、通常は100℃以上の温度で10分間以上反応させる。本発明では、吸水性架橋樹脂として不飽和カルボン酸重合物架橋体が好ましく、部分中和アクリル酸重合物架橋体が特に好ましい。
(添加剤)
吸水性樹脂複合体、あるいは吸水性樹脂シートには、目的とする用途に応じて所望の機能を付与するために各種の添加剤を加えることができる。これら添加剤としては、吸水する液体によるポリマー分解、変質を防止する安定剤、抗菌剤、消臭剤、脱臭剤、芳香剤、発泡剤等を挙げることができる。
吸水性樹脂複合体、あるいは吸水性樹脂シートには、目的とする用途に応じて所望の機能を付与するために各種の添加剤を加えることができる。これら添加剤としては、吸水する液体によるポリマー分解、変質を防止する安定剤、抗菌剤、消臭剤、脱臭剤、芳香剤、発泡剤等を挙げることができる。
このうち吸水する液体によるポリマー分解、変質を防止する安定剤としては排泄物(即ち人尿、糞便)、体液(人血、経血、分泌液等の体液)による吸水性樹脂の分解、変質を防止する安定剤が挙げられる。特開昭63−118375号公報にはポリマー中に含酸素還元性無機塩および/または有機酸化防止剤を含有させる方法、特開昭63−153060号公報には酸化剤を含有させる方法、特開昭63−127754号公報には酸化防止剤を含有させる方法、特開昭63−272349号公報には硫黄含有還元剤を含有させる方法、特開昭63−146964号公報には金属キレート剤を含有させる方法、特開昭63−15266号公報にはラジカル連鎖禁止剤を含有させる方法、特開平1−275661号公報にはホスフィン酸基またはホスホン酸基含有アミン化合物またはその塩を含有させる方法、特開昭64−29257号公報には多価金属酸化物を含有させる方法、特開平2−255804号公報、特開平3−179008号公報には重合時水溶性連鎖移動剤を共存させる方法等が提案されている。これらはすべて本発明にて使用することができる。また、特開平6−306202号公報、特開平7−53884号公報、特開平7−62252号公報、特開平7−113048号公報、特開平7−145326号公報、特開平7−145263号公報、特開平7−228788号公報、特開平7−228790号公報に記載される材料および方法を使用することもできる。具体的には例えばシュウ酸チタン酸カリウム、タンニン酸、酸化チタン、ホスフィン酸アミン(またはその塩)、ホスホン酸アミン(またはその塩)、金属キレート等挙げられる。このうち特に人尿、人血、経血に対する安定剤をそれぞれ人尿安定剤、人血安定剤、経血安定剤と呼ぶことがある。
吸水した液による腐敗を防止するためには抗菌剤が用いられる。抗菌剤として例えば、「殺菌・抗菌技術の新展開」17〜80頁(東レリサーチセンター(1994))、「抗菌・抗カビ剤の検査・評価法と製品設計」128〜344頁(エヌ・ティー・エス(1997))、特許第2760814号公報、特開昭39−179114号公報、特開昭56−31425号公報、特開昭57−25813号公報、特開昭59−189854号公報、特開昭59−105448号公報、特開昭60−158861号公報、特開昭61−181532号公報、特開昭63−135501号公報、特開昭63−139556号公報、特開昭63−156540号公報、特開昭64−5546号公報、特開昭64−5547号公報、特開平1−153748号公報、特開平1−221242号公報、特開平2−253847号公報、特開平3−59075号公報、特開平3−103254号公報、特開平3−221141号公報、特開平4−11948号公報、特開平4−92664号公報、特開平4−138165号公報、特開平4−266947号公報、特開平5−9344号公報、特開平5−68694号公報、特開平5−161671号公報、特開平5−179053号公報、特開平5−269164号公報、特開平7−165981号公報に紹介されているものを適宜選択できる。
例えばアルキルピリジニウム塩、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、ピリジオン亜鉛、銀系無機粉体等が挙げられる。四級窒素系の抗細菌剤の代表的な例としては、メチルベンズエトニウムクロライド、ベンズアルコニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイドおよびヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドを挙げることができる。ヘテロ環四級窒素系の抗細菌剤としては、ドデシルピリジニウムクロライド、テトラデシルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド(CPC)、テトラデシル−4−エチルピリジニウムクロライドおよびテトラデシル−4−メチルピリジニウムクロライドを挙げることができる。
他の好ましい抗細菌剤として、ビス−ビグアニド類を挙げることができる。これらは、例えば、米国特許第2,684,924号明細書、同2,990,425号明細書、同第2,830,006号明細書および同第2,863,019号明細書に詳細に記載されている。最も好ましいビス−ビグアニドとしては、1,6−ビス(4−クロロフェニル)ジグアニドヘキサンであり、クロロヘキシジンおよびその水溶性塩として知られているものである。特に好ましいのは、クロロヘキシジンの塩酸塩、酢酸塩およびグルコン酸塩である。
他のいくつかのタイプの抗細菌剤も有用である。例えば、カルバニリド類、置換フェノール、金属化合物および界面活性剤の希土類塩を例示することができる。カルバニリドとしては、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(TCC,トリクロカルバン)および3−(トリフルオロメチル−4,4’−ジクロロカルバニリド(IRGASAN)が含まれる。置換フェノールとしては、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(IRGASAN DP−300)を挙げることができる。金属化合物としては、黒鉛およびすずの塩、例えば塩化亜鉛、硫化亜鉛および塩化すずが含まれる。界面活性剤の希土類塩は、欧州特許公開第10819号公報に開示されている。このタイプの希土類塩としては、直鎖のC10〜18アルキルベンゼンスルホン酸塩のランタン塩などを例示することができる。
また、吸水した液の不快な臭気を防止あるいは緩和するものとして消臭剤、脱臭剤、芳香剤が用いられる。消臭剤、脱臭剤、芳香剤は例えば「新しい消臭・脱臭剤と技術と展望」(東レリサーチセンター(1994))、特開昭59−105448号公報、特開昭60−158861号公報、特開昭61−181532号公報、特開平1−153748号公報、特開平1−221242号公報、特開平1−265956号公報、特開平2−41155号公報、特開平2−253847号公報、特開平3−103254号公報、特開平5−269164号公報、特開平5−277143号公報に紹介されているものを適宜選択できる。具体的には消臭剤、脱臭剤としては鉄錯体、茶抽出成分、活性炭が挙げられる。芳香剤としては例えば香料系(シトラール、シンナミックアルデヒド、ヘリオトピン、カンファ、ボルニルアセテート)木酢液、パラジクロルベンゼン、界面活性剤、高級アルコール、テルペン系化合物(リモネン、ピネン、カンファ、ボルネオール、ユカリプトール、オイゲノール)が挙げられる。
また吸水性樹脂の吸水性能向上のために多孔化、広表面積化を図るべく、発泡剤、発泡助剤を併用することができる。発泡剤、発泡助剤としては例えば「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社、1989、259〜267頁)に紹介されているものを適宜選択できる。例えば重炭酸ナトリウム、ニトロソ化合物、アゾ化合物、スルフォニル・ヒドラジド等が挙げられる。
これらの添加剤は吸水性樹脂シートの製造各工程において、目的、作用機構に応じ適宜加えられる。例えば発泡剤は吸水性樹脂複合体の製造工程で添加するのが適当であり、重合工程前乃至重合工程途中で添加するのが好ましい。人尿安定剤、人血安定剤、抗菌剤、消臭剤、芳香剤は、吸水性樹脂複合体の製造工程、吸水性樹脂シートの製造工程、吸水性物品の製造工程で添加可能である。もちろん予め繊維に施すことも可能である。また、これらの添加剤は、吸水性物品を構成する吸水性樹脂シート以外の構成物中に添加してもよい。
以下に製造例、実施例、比較例および試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
[実施例1]
〈吸水性樹脂シート(2層構造)の製造〉
図3に示す装置により、吸水性樹脂シートを製造した。
・1段目の非成形繊維堆積層形成工程(第1非成形繊維堆積塔)
パルプ繊維(平均繊維長2,500μm、平均繊維径2.2デシテックス)を空気とともに第1非成形繊維堆積層塔に送り込み、このパルプ繊維を250メッシュのテフロン網(裏面から減圧−30mmH2Oで吸引)上に35g/m2の目付量で堆積させてパルプ層を形成させ、次の第1重合塔へ搬送した。
〈吸水性樹脂シート(2層構造)の製造〉
図3に示す装置により、吸水性樹脂シートを製造した。
・1段目の非成形繊維堆積層形成工程(第1非成形繊維堆積塔)
パルプ繊維(平均繊維長2,500μm、平均繊維径2.2デシテックス)を空気とともに第1非成形繊維堆積層塔に送り込み、このパルプ繊維を250メッシュのテフロン網(裏面から減圧−30mmH2Oで吸引)上に35g/m2の目付量で堆積させてパルプ層を形成させ、次の第1重合塔へ搬送した。
なお、用いたパルプ繊維について、下記方法で測定した水の接触角は0°であった。
(繊維の水接触角)
(1) 繊維を溶解、分散可能な溶媒を用いて濃度が1〜10重量%の溶液を調製した。
(2) その溶液を薄くシャーレに展開し、室温で、乾燥空気により穏やかに溶媒を蒸発させ、十分乾燥後、薄く展開したフィルム状成型物を得た。
(3) そのフィルム状成型物の空気表面に対する、常温での蒸留水の接触角を求めた。接触角は自動接触角計CA−V型(協和界面科学(株)製)を用いて測定した。
・1段目の重合途上粒子落下工程(第1重合塔)
アクリル酸100重量部に、水3.3重量部を加え、25重量%の水酸化ナトリウム水溶液133.3重量部を25℃以下に冷却のもと添加して、中和を行った。アクリル酸部分中和水溶液に架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.14重量部と更に酸化剤として31重量%の過酸化水素水溶液4.55重量部を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノマー濃度は50重量%、中和度は60モル%であった。
(繊維の水接触角)
(1) 繊維を溶解、分散可能な溶媒を用いて濃度が1〜10重量%の溶液を調製した。
(2) その溶液を薄くシャーレに展開し、室温で、乾燥空気により穏やかに溶媒を蒸発させ、十分乾燥後、薄く展開したフィルム状成型物を得た。
(3) そのフィルム状成型物の空気表面に対する、常温での蒸留水の接触角を求めた。接触角は自動接触角計CA−V型(協和界面科学(株)製)を用いて測定した。
・1段目の重合途上粒子落下工程(第1重合塔)
アクリル酸100重量部に、水3.3重量部を加え、25重量%の水酸化ナトリウム水溶液133.3重量部を25℃以下に冷却のもと添加して、中和を行った。アクリル酸部分中和水溶液に架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.14重量部と更に酸化剤として31重量%の過酸化水素水溶液4.55重量部を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノマー濃度は50重量%、中和度は60モル%であった。
これとは別に該部分中和アクリル酸水溶液100重量部に対して、架橋剤としてN,N’−メチレンビスアクリルアミド0.14重量部と更に還元剤としてL−アスコルビン酸0.57重量部を加えて溶液Bを調製した。
調製した溶液Aと溶液Bを、図4に示したノズルを用いて混合した。このノズルは、モノマー溶液の供給配管21,22に各々5本の噴出ノズル21a,22aが1cm間隔で設けられたものであり、このノズル21a,22aの内径は0.13mmである。ノズル21a,22aから流出する溶液Aと溶液Bとの交差角度θは30°、ノズル先端の距離dは4mmに調節した。溶液Aおよび溶液Bはそれぞれ液温を40℃に加温して、それぞれ流量13g/分となるようにポンプで供給した。なお、ノズルは、ノズル先端が、搬送されたパルプ堆積シートの上方2.5mの位置となるように設置した。
溶液Aおよび溶液Bは、それぞれのノズル対のノズルを出たところで合流し、それぞれ約10mmほど液柱を形成した後、液滴となって重合を進行させながら気相中(空気中、温度50℃)を落下し、非成形繊維堆積塔から搬送されたパルプ堆積シート上に落下(後述の方法により測定された、パルプ堆積シートに落下してパルプに接触した時のモノマー重合率は60%)して重合を完了させた。この重合粒子の目付量は200g/m2(乾燥吸水性樹脂として)であった。
・1段目の表面処理剤噴霧工程
第1重合塔から搬送されたシート上にジエチレングコールジグリシジルエーテル3重量%水溶液(1000ppm対吸水性樹脂重量)を噴霧した。
・2段目の非成形繊維堆積層形成工程(第2非成形繊維堆積塔)
第2非成形繊維堆積塔に第1非成形繊維堆積塔で用いたと同様のパルプ繊維を空気とともに送り込み、上記表面処理層上に、15g/m2の目付量で堆積させてパルプ層を形成させ、次の第2重合塔へ搬送した。
・2段目の重合途上粒子落下工程(第2重合塔)
第1重合塔と同様の重合条件で、重合粒子の目付量が100g/m2となるように液滴の落下、重合を行った。
・2段目の表面処理剤噴霧工程
1段目の表面処理剤噴霧工程と同様に第2重合塔から搬送されたシート上にジエチレングコールジグリシジルエーテル3%水溶液(1000ppm対吸水性樹脂重量)を噴霧した。
・乾燥工程
120℃で30分間、吸水性樹脂シートの含水率が5%になるまで熱風乾燥した。得られた吸水性樹脂シートの吸水性樹脂重量とパルプ重量との比は86:14で、合計の目付量は350g/m2であった。
・1段目の表面処理剤噴霧工程
第1重合塔から搬送されたシート上にジエチレングコールジグリシジルエーテル3重量%水溶液(1000ppm対吸水性樹脂重量)を噴霧した。
・2段目の非成形繊維堆積層形成工程(第2非成形繊維堆積塔)
第2非成形繊維堆積塔に第1非成形繊維堆積塔で用いたと同様のパルプ繊維を空気とともに送り込み、上記表面処理層上に、15g/m2の目付量で堆積させてパルプ層を形成させ、次の第2重合塔へ搬送した。
・2段目の重合途上粒子落下工程(第2重合塔)
第1重合塔と同様の重合条件で、重合粒子の目付量が100g/m2となるように液滴の落下、重合を行った。
・2段目の表面処理剤噴霧工程
1段目の表面処理剤噴霧工程と同様に第2重合塔から搬送されたシート上にジエチレングコールジグリシジルエーテル3%水溶液(1000ppm対吸水性樹脂重量)を噴霧した。
・乾燥工程
120℃で30分間、吸水性樹脂シートの含水率が5%になるまで熱風乾燥した。得られた吸水性樹脂シートの吸水性樹脂重量とパルプ重量との比は86:14で、合計の目付量は350g/m2であった。
得られた吸水性樹脂シートの表面を顕微鏡で確認したところ、図5に示す如く、略球状の吸水性樹脂粒子の2個以上が凝集した凝集粒子と表面接着繊維および/または部分包埋繊維とを有する吸水性樹脂複合体が形成されていることが確認された。
〈吸水性物品の製造〉
上記で得られた吸水性樹脂シートを用いて、図6に示す構成の吸水性物品(おむつ)10を製造した。水不透過性ポリエチレンシート(目付量18g/m2)11上に、ティッシュ(目付量14g/m2)12、吸水性樹脂シート(吸水性樹脂目付量が300g/m2,10cm×40cmの大きさ)13、ティッシュ(目付量14g/m2)14、および水透過性ポリエステル繊維不織布(目付量23g/m2)15の順に重ね、両面からステンレス板で挟み、0.4MPaの荷重をかけて20分間放置し、密着させた。圧力を開放し、吸水性物品の4辺を熱圧着させた。圧着部分の外端を切り出し、10cm×40cmの吸水性物品が製造された。なお、吸水性樹脂シート以外のシートは10.5×40.5cmの大きさに予め切り出しておいた。
上記で得られた吸水性樹脂シートを用いて、図6に示す構成の吸水性物品(おむつ)10を製造した。水不透過性ポリエチレンシート(目付量18g/m2)11上に、ティッシュ(目付量14g/m2)12、吸水性樹脂シート(吸水性樹脂目付量が300g/m2,10cm×40cmの大きさ)13、ティッシュ(目付量14g/m2)14、および水透過性ポリエステル繊維不織布(目付量23g/m2)15の順に重ね、両面からステンレス板で挟み、0.4MPaの荷重をかけて20分間放置し、密着させた。圧力を開放し、吸水性物品の4辺を熱圧着させた。圧着部分の外端を切り出し、10cm×40cmの吸水性物品が製造された。なお、吸水性樹脂シート以外のシートは10.5×40.5cmの大きさに予め切り出しておいた。
[実施例2]
〈吸水性樹脂シート(単層構造)の製造〉
実施例1において、第2非成形繊維堆積塔、第2重合塔および2段目の表面処理剤噴霧工程を省略したこと以外は、実施例1と同じ手順で吸水性樹脂シートを製造した。
〈吸水性樹脂シート(単層構造)の製造〉
実施例1において、第2非成形繊維堆積塔、第2重合塔および2段目の表面処理剤噴霧工程を省略したこと以外は、実施例1と同じ手順で吸水性樹脂シートを製造した。
[実施例3]
〈吸水性樹脂シート(異種繊維使用・2層構造)の製造〉
実施例1において、第2非成形繊維堆積塔で、パルプ繊維の代わりにポリエステル繊維(平均繊維長600μm、平均繊維径1.5デシテックス)を空気とともに送り込み、15g/m2の目付量になるように繊維堆積層を形成させて第2重合塔へ搬送したこと以外は、実施例1と同じ手順で吸水性樹脂シートを製造した。
なお、用いたポリエステル繊維について、前述と同様の方法で測定した水の接触角は80°であった。
〈吸水性樹脂シート(異種繊維使用・2層構造)の製造〉
実施例1において、第2非成形繊維堆積塔で、パルプ繊維の代わりにポリエステル繊維(平均繊維長600μm、平均繊維径1.5デシテックス)を空気とともに送り込み、15g/m2の目付量になるように繊維堆積層を形成させて第2重合塔へ搬送したこと以外は、実施例1と同じ手順で吸水性樹脂シートを製造した。
なお、用いたポリエステル繊維について、前述と同様の方法で測定した水の接触角は80°であった。
[実施例4]
〈吸水性樹脂シート(自由繊維添加・高密度化)の製造〉
実施例1で製造した吸水性樹脂シートを開繊機を用いて開繊させ、自由繊維として非成形繊維堆積塔に使用したものと同一のパルプを全パルプ比率が25重量%になるように添加して均一混合し、混合物をステンレス板上に吸水性樹脂目付量が200g/m2になるように敷き詰め、上からステンレス板を重ねて、25℃の室温下にて10MPaの圧力を20分間かけて高密度化することにより、高密度化した吸水性樹脂シートを得た。
〈吸水性樹脂シート(自由繊維添加・高密度化)の製造〉
実施例1で製造した吸水性樹脂シートを開繊機を用いて開繊させ、自由繊維として非成形繊維堆積塔に使用したものと同一のパルプを全パルプ比率が25重量%になるように添加して均一混合し、混合物をステンレス板上に吸水性樹脂目付量が200g/m2になるように敷き詰め、上からステンレス板を重ねて、25℃の室温下にて10MPaの圧力を20分間かけて高密度化することにより、高密度化した吸水性樹脂シートを得た。
[実施例5]
〈吸水性樹脂シート(粉体吸水性樹脂添加・高密度化)の製造〉
実施例2で製造した吸水性樹脂シートを開繊機を用いて開繊させ、粉体吸水性樹脂(サンダイヤポリマー社製:アクアパールDS51)を吸水性樹脂比率が86重量%になるように添加して均一混合し、混合物をステンレス板上に吸水性樹脂の目付量が300g/m2になるように敷き詰め、上からステンレス板を重ねて、25℃の室温下にて10MPaの圧力を20分間かけて薄型化することにより、高密度化した吸水性樹脂シートを得た。
〈吸水性物品の製造〉
得られた吸水性樹脂シートを用いて、実施例1と同様にして吸水性物品を製造した。
〈吸水性樹脂シート(粉体吸水性樹脂添加・高密度化)の製造〉
実施例2で製造した吸水性樹脂シートを開繊機を用いて開繊させ、粉体吸水性樹脂(サンダイヤポリマー社製:アクアパールDS51)を吸水性樹脂比率が86重量%になるように添加して均一混合し、混合物をステンレス板上に吸水性樹脂の目付量が300g/m2になるように敷き詰め、上からステンレス板を重ねて、25℃の室温下にて10MPaの圧力を20分間かけて薄型化することにより、高密度化した吸水性樹脂シートを得た。
〈吸水性物品の製造〉
得られた吸水性樹脂シートを用いて、実施例1と同様にして吸水性物品を製造した。
[比較例1]
〈比較吸水性樹脂シートの製造〉
実施例2の手順において、第1重合塔内のノズルを繊維堆積シートから上方0.8mの高さにノズル先端が位置するように設置したこと以外は、実施例2と同等の操作で吸水性樹脂シートを製造した。
この吸水性樹脂シートについて顕微鏡観察したところ、吸水性樹脂粒子は水かき状に広がった形状となり、繊維を介して吸水性樹脂粒子が連結され、ネットワークを組んだシート状になっていることを確認した。
〈比較吸水性樹脂シートの製造〉
実施例2の手順において、第1重合塔内のノズルを繊維堆積シートから上方0.8mの高さにノズル先端が位置するように設置したこと以外は、実施例2と同等の操作で吸水性樹脂シートを製造した。
この吸水性樹脂シートについて顕微鏡観察したところ、吸水性樹脂粒子は水かき状に広がった形状となり、繊維を介して吸水性樹脂粒子が連結され、ネットワークを組んだシート状になっていることを確認した。
[試験例]
実施例および比較例で得られた各吸水性樹脂シートと各吸水性物品について、以下の評価を行い、結果を表2に示した。なお、表1に各例の製造条件をまとめて示すと共に、各例における、重合塔からの液滴の平均径とこの液滴が繊維堆積シートの繊維と衝突した際のモノマー重合率を併記したが、このモノマー重合率は以下の手順により測定したものである。
(液滴の平均径)
後述する吸水性樹脂複合体を構成する吸水性樹脂粒子の平均粒径dpおよびモノマー濃度((アクリル酸+アクリル酸ソーダ)濃度)Cmから下記式に従い計算した。
液滴径dd=dp/(Cm)1/3
(モノマー重合率の測定)
繊維を導入する位置にメタノールの液面が位置するようにメタノールの入ったビーカーを設置し、重合を開始させた反応混合物の液滴を気相中で形成し、ビーカー中のメタノールへ重合途中の液滴が落下するようにした。メタノール中のモノマー重量Mm(g)を液体クロマトグラフィーで測定した。また、メタノール中のポリマーを130℃で3時間減圧乾燥した後、ポリマー重量Mp(g)を測定した。これらの値から、以下の式により重合率を計算した。
実施例および比較例で得られた各吸水性樹脂シートと各吸水性物品について、以下の評価を行い、結果を表2に示した。なお、表1に各例の製造条件をまとめて示すと共に、各例における、重合塔からの液滴の平均径とこの液滴が繊維堆積シートの繊維と衝突した際のモノマー重合率を併記したが、このモノマー重合率は以下の手順により測定したものである。
(液滴の平均径)
後述する吸水性樹脂複合体を構成する吸水性樹脂粒子の平均粒径dpおよびモノマー濃度((アクリル酸+アクリル酸ソーダ)濃度)Cmから下記式に従い計算した。
液滴径dd=dp/(Cm)1/3
(モノマー重合率の測定)
繊維を導入する位置にメタノールの液面が位置するようにメタノールの入ったビーカーを設置し、重合を開始させた反応混合物の液滴を気相中で形成し、ビーカー中のメタノールへ重合途中の液滴が落下するようにした。メタノール中のモノマー重量Mm(g)を液体クロマトグラフィーで測定した。また、メタノール中のポリマーを130℃で3時間減圧乾燥した後、ポリマー重量Mp(g)を測定した。これらの値から、以下の式により重合率を計算した。
また、吸水性樹脂複合体の吸水性樹脂粒子形状は電子顕微鏡観察により調べ、吸水性樹脂粒子の平均粒径、凝集体の平均粒径についても、吸水性樹脂複合体の顕微鏡写真を撮影し、複合体を構成する100個の吸水性樹脂粒子および凝集体を任意に選定してそれらの直径(凝集体については前述の如く最も長い径)を測定し、その個数基準の平均値を平均粒径とした。
(吸水性樹脂シートの評価法)
(1)開繊、篩い分け性
吸水性樹脂シートの重量(K1)を測定し、図7(a),(b)に示す強制開繊、篩い分け機にかけて、吸水性樹脂複合体を回収した。
(1)開繊、篩い分け性
吸水性樹脂シートの重量(K1)を測定し、図7(a),(b)に示す強制開繊、篩い分け機にかけて、吸水性樹脂複合体を回収した。
図7(a)に示す開繊機51は、外径5cm、長さ20cmのアクリル製円筒51A,51Bの表面に、太さ1mm、長さ1cmのステンレス製ピン52が5mm間隔で設けられたものであり、円筒51Aは回転数500rpmで、円筒51Bは回転数900rpmで同方向に回転している。また、図7(b)に示す篩い分け機53は、内径9cmのアクリル型円筒54内に、外径8cmの撹拌羽根55と直径9cmの10メッシュの金網56とを有し、下部の配出管部57に直径5cmの100メッシュの金網58が設けられ、減圧−60mmH2Oで篩い分けするものである。
(2)生理食塩水吸水能
2000mlのビ−カ−に濃度0.9重量%の生理食塩水1,000mlを入れた。250メッシュのナイロン袋(10cm×20cmの大きさ)に吸水性樹脂シートを約1.0g入れて、袋ごと上記生理食塩水中に30分間浸漬した。いで、ナイロン袋を引き上げ、15分間水切りをした後の重量を測定し、これをW1(g)とした。また、ブランクとして、W1の測定に用いた吸水性樹脂シートに含まれる繊維の重量と同じ重量の繊維を用意して、その生理食塩水吸水後の重量をW1と同じ方法により測定し、これをW2(g)とした。W1の測定に用いた吸水性樹脂シートに含まれる吸水性樹脂の重量をW3(g)とした。下記式に従って吸水性樹脂シートの生理食塩水吸水能を算出した。
2000mlのビ−カ−に濃度0.9重量%の生理食塩水1,000mlを入れた。250メッシュのナイロン袋(10cm×20cmの大きさ)に吸水性樹脂シートを約1.0g入れて、袋ごと上記生理食塩水中に30分間浸漬した。いで、ナイロン袋を引き上げ、15分間水切りをした後の重量を測定し、これをW1(g)とした。また、ブランクとして、W1の測定に用いた吸水性樹脂シートに含まれる繊維の重量と同じ重量の繊維を用意して、その生理食塩水吸水後の重量をW1と同じ方法により測定し、これをW2(g)とした。W1の測定に用いた吸水性樹脂シートに含まれる吸水性樹脂の重量をW3(g)とした。下記式に従って吸水性樹脂シートの生理食塩水吸水能を算出した。
(3)厚み
吸水性樹脂シートを5cm×5cmに切り出し、JIS l−1096に準拠して、図8に示す方法で厚みを測定した。
(1) レオメーター(FUDOH社製品、型番:NRM−2003J)に直径30mmのアダプター31を取り付けてサンプル台32が2cm/minの速度で上昇し、0.2psiの圧力がかかった時点で停止するようにセットした。
(2) サンプル(吸水性樹脂シート)33を測定台にセットしてサンプル台32を上昇させて0.2psiの圧力になって停止した位置でのアダプター31の上面からサンプル台32の下面までの距離tをノギスを用いて測定した。
(3) サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。
(4) サンプルをサンプル台32に乗せずにブランク測定も同時に行った。
(5) 厚みは下記式から求めた。
厚み(mm)=サンプル測定値(mm)−ブランク測定値(mm)
吸水性樹脂シートを5cm×5cmに切り出し、JIS l−1096に準拠して、図8に示す方法で厚みを測定した。
(1) レオメーター(FUDOH社製品、型番:NRM−2003J)に直径30mmのアダプター31を取り付けてサンプル台32が2cm/minの速度で上昇し、0.2psiの圧力がかかった時点で停止するようにセットした。
(2) サンプル(吸水性樹脂シート)33を測定台にセットしてサンプル台32を上昇させて0.2psiの圧力になって停止した位置でのアダプター31の上面からサンプル台32の下面までの距離tをノギスを用いて測定した。
(3) サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。
(4) サンプルをサンプル台32に乗せずにブランク測定も同時に行った。
(5) 厚みは下記式から求めた。
厚み(mm)=サンプル測定値(mm)−ブランク測定値(mm)
(5)剛軟性
吸収性樹脂シートを2cm×25cmに切り出し、温度25℃、湿度50℃に一昼夜保管後、図9に示すJIS L−1096の比較的柔らかい織物に使用されるハートループ法を用いて剛軟性を測定した。
(1) 図9に示される水平棒のつかみ41にサンプル片42をハートループ状に取り付け、サンプル片42の有効長が20cmとなるようにした。
(2) 1分間経過してから水平棒の頂部とループの最下点との距離L(cm)を測定した。ここではLを剛軟性と定義した。サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。測定した数値は大きいほど柔らかい事を意味する。
吸収性樹脂シートを2cm×25cmに切り出し、温度25℃、湿度50℃に一昼夜保管後、図9に示すJIS L−1096の比較的柔らかい織物に使用されるハートループ法を用いて剛軟性を測定した。
(1) 図9に示される水平棒のつかみ41にサンプル片42をハートループ状に取り付け、サンプル片42の有効長が20cmとなるようにした。
(2) 1分間経過してから水平棒の頂部とループの最下点との距離L(cm)を測定した。ここではLを剛軟性と定義した。サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。測定した数値は大きいほど柔らかい事を意味する。
(6)復元率
吸水性樹脂シートを5cm×5cmの大きさの型枠の中に入れ、1MPaの圧力を10分間かけて圧縮後、温度25℃,湿度50℃の条件下30日間保管し、前記厚み測定法により、厚みを測定し、下記式によって算出した。サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。
吸水性樹脂シートを5cm×5cmの大きさの型枠の中に入れ、1MPaの圧力を10分間かけて圧縮後、温度25℃,湿度50℃の条件下30日間保管し、前記厚み測定法により、厚みを測定し、下記式によって算出した。サンプルは5枚測定し、その平均値を求めた。
(吸水性物品の評価法)
以下の組成で調製した人工尿を用いて実施例1と実施例5の吸収性物品の評価を行った。
〈人工尿組成〉
尿素 1.94重量%
塩化ナトリウム 0.80重量%
塩化カルシウム 0.06重量%
硫酸マグネシウム 0.11重量%
蒸留水 97.09重量%
以下の組成で調製した人工尿を用いて実施例1と実施例5の吸収性物品の評価を行った。
〈人工尿組成〉
尿素 1.94重量%
塩化ナトリウム 0.80重量%
塩化カルシウム 0.06重量%
硫酸マグネシウム 0.11重量%
蒸留水 97.09重量%
(1)吸水速度と放水量の測定
吸収性物品を10cm×40cmに切り出し、人工尿を用い、吸収速度および放出量を図10に示す方法で以下の手順で測定した。
(1) 平面平滑台61上にサンプル(吸収性物品)62を置き、中央に内径40mmの上方が開放された円筒63が取付けられており、かつ円筒63で囲まれた部分に、直径5mmの7箇の貫通孔64がほぼ等間隔となるように設けられているアクリル板65(100×100×10mm、全重量150g)を置いた。
(2) 更にこれに直径100mmで中央部に直径45mmの孔66Aのある金属製円板66(1250g)を円筒63に挿通して載せた。円筒63に人工尿を25ml入れ、これが吸収されるまでの時間をストップウオッチで測定し、これを吸収速度(秒)とした。
(3) 10分後に円板66および円筒付きアクリル板65を取り除き、濾紙(東洋濾紙社製品「ADVANTEC No.424」100×100mm)を20枚重ねたものを、サンプル62の上でアクリル板65があった位置と同じ位置に載せ、更に濾紙上に底面積(10cm×10cm)の4kgの荷重を載せた。5分後に荷重を取り除き、濾紙の重量を測定して濾紙に吸収された人工尿量を測定して放水量(g)とした。
(4) 上記(1)〜(3)の操作を更に2回反復し、平均値を求めた。
吸収性物品を10cm×40cmに切り出し、人工尿を用い、吸収速度および放出量を図10に示す方法で以下の手順で測定した。
(1) 平面平滑台61上にサンプル(吸収性物品)62を置き、中央に内径40mmの上方が開放された円筒63が取付けられており、かつ円筒63で囲まれた部分に、直径5mmの7箇の貫通孔64がほぼ等間隔となるように設けられているアクリル板65(100×100×10mm、全重量150g)を置いた。
(2) 更にこれに直径100mmで中央部に直径45mmの孔66Aのある金属製円板66(1250g)を円筒63に挿通して載せた。円筒63に人工尿を25ml入れ、これが吸収されるまでの時間をストップウオッチで測定し、これを吸収速度(秒)とした。
(3) 10分後に円板66および円筒付きアクリル板65を取り除き、濾紙(東洋濾紙社製品「ADVANTEC No.424」100×100mm)を20枚重ねたものを、サンプル62の上でアクリル板65があった位置と同じ位置に載せ、更に濾紙上に底面積(10cm×10cm)の4kgの荷重を載せた。5分後に荷重を取り除き、濾紙の重量を測定して濾紙に吸収された人工尿量を測定して放水量(g)とした。
(4) 上記(1)〜(3)の操作を更に2回反復し、平均値を求めた。
(2)吸水性樹脂脱落率
(1) 吸収性物品を10cm×10cmの大きさに切り出し(4辺とも開放)、重量を測定した。吸水性物品の構成から、全高吸水性樹脂量を求めた。図11に示す如く、JISZ8801で規定された標準網篩(内枠の寸法が、内径150mm、深さ45mm、20メッシュ)67に切り出した吸収性物品60の四角をテープ68で中央に固定した。
(2) このようにして、図12に示す(株)東京篠原製作所製品、型番SS−S−228型ロータップ型震とう機(JIS Z8815)69において、最上段にのみ吸収性物品を固定した。
(3) 衝動数:165回/分、回転数:290回/分にセットし、振とう60分後に吸収性物品から離脱する吸水性樹脂複合体の重量を測定し、吸水性樹脂複合体中の吸水性樹脂の重合割合から脱落した吸水性樹脂量を求め、下記式から脱落率を求めた。
(1) 吸収性物品を10cm×10cmの大きさに切り出し(4辺とも開放)、重量を測定した。吸水性物品の構成から、全高吸水性樹脂量を求めた。図11に示す如く、JISZ8801で規定された標準網篩(内枠の寸法が、内径150mm、深さ45mm、20メッシュ)67に切り出した吸収性物品60の四角をテープ68で中央に固定した。
(2) このようにして、図12に示す(株)東京篠原製作所製品、型番SS−S−228型ロータップ型震とう機(JIS Z8815)69において、最上段にのみ吸収性物品を固定した。
(3) 衝動数:165回/分、回転数:290回/分にセットし、振とう60分後に吸収性物品から離脱する吸水性樹脂複合体の重量を測定し、吸水性樹脂複合体中の吸水性樹脂の重合割合から脱落した吸水性樹脂量を求め、下記式から脱落率を求めた。
(3)ゲル脱落率
吸水性物品をこするように作用する力が反復して加わったときの、吸水性物品の吸水ゲルの脱落率を以下の手順で測定した。
(1) 前記図10に示す如く、面平滑台61上にサンプル(吸水性物品)62を置き、中央に内径40mmの上方が開放された円筒63が取付けられており、かつ円筒63で囲まれた部分に、直径5mmの7箇の貫通孔64がほぼ等間隔となるように設けられているアクリル板65(100×100×10mm、全重量150g)を置いた。なお、円板66は用いなかった。
(2) 人工尿150mlを円筒63内に入れ、吸水性物品に吸水させた。
(3) 完全吸水後30分間室温下放置して、図13に示すように吸水性物品70の中心71から5cmずつのところ72を切り取り、切り取った部分(サンプル73)の重量を測定した。
(4) 測定後、図14に示す如く、このサンプル73を20cm×20cmのアクリル板74の中心に載せ、切り取ったサンプルと同じ大きさの底面積(10cm×10cm)の荷重(3Kg)75を形状に合わせてはみ出さないように載せた。
(5) 一体サンプルを振とう機(井内盛栄堂社製品、型番「MS−1」)の移動方向に対してサンプルの切り口が垂直になるようにセットし、振幅50mm、振動数80回/分で、30分間振とうさせた。
(6) 振とう後荷重を取り除き、サンプルから脱落した吸水ゲルの重量を測定し、下記式を用いてゲル脱落率を計算した。
吸水性物品をこするように作用する力が反復して加わったときの、吸水性物品の吸水ゲルの脱落率を以下の手順で測定した。
(1) 前記図10に示す如く、面平滑台61上にサンプル(吸水性物品)62を置き、中央に内径40mmの上方が開放された円筒63が取付けられており、かつ円筒63で囲まれた部分に、直径5mmの7箇の貫通孔64がほぼ等間隔となるように設けられているアクリル板65(100×100×10mm、全重量150g)を置いた。なお、円板66は用いなかった。
(2) 人工尿150mlを円筒63内に入れ、吸水性物品に吸水させた。
(3) 完全吸水後30分間室温下放置して、図13に示すように吸水性物品70の中心71から5cmずつのところ72を切り取り、切り取った部分(サンプル73)の重量を測定した。
(4) 測定後、図14に示す如く、このサンプル73を20cm×20cmのアクリル板74の中心に載せ、切り取ったサンプルと同じ大きさの底面積(10cm×10cm)の荷重(3Kg)75を形状に合わせてはみ出さないように載せた。
(5) 一体サンプルを振とう機(井内盛栄堂社製品、型番「MS−1」)の移動方向に対してサンプルの切り口が垂直になるようにセットし、振幅50mm、振動数80回/分で、30分間振とうさせた。
(6) 振とう後荷重を取り除き、サンプルから脱落した吸水ゲルの重量を測定し、下記式を用いてゲル脱落率を計算した。
表1,2より、本発明の吸水性樹脂シートおよび吸水性物品は、吸水性、保形安定性、柔軟性に優れ、吸水性樹脂シートの回収、再利用も容易に行えることが分かる。
本発明の吸水性樹脂複合体を用いた本発明の吸水性樹脂シートは、紙おむつや生理用品などの衛生材料、廃水などの吸水や保持に必要な工業資材、野菜などの鮮度保持剤や保水剤等の農業資材等の吸水性物品として工業的に極めて有用である。
1A,1B,1C 吸水性樹脂複合体
2A 部分包埋繊維
2B 表面接着繊維
3 吸水性樹脂粒子
10 吸収性物品
11 水不透過性ポリエチレンシート
12 ティッシュ
13 吸水性樹脂シート
14 ティッシュ
15 水透過性ポリエステル繊維不織布
21,22 配管
21a,22a ノズル
23 液柱
24 液滴
31 アダプター
32 サンプル台
33 サンプル
41 つかみ
42 サンプル
51 開繊機
53 篩い分け機
60 吸収性物品
62 サンプル
63 円筒
65 アクリル板
66 円板
67 網篩
69 ロータップ型震とう機
70 吸収性物品
73 サンプル
74 アクリル板
75 荷重
101,101A,101B 非成形繊維堆積塔
102,102A,102B 重合塔
103,103A,103B 表面処理剤噴霧機
108 プレスローラ
109 巻き取り機
2A 部分包埋繊維
2B 表面接着繊維
3 吸水性樹脂粒子
10 吸収性物品
11 水不透過性ポリエチレンシート
12 ティッシュ
13 吸水性樹脂シート
14 ティッシュ
15 水透過性ポリエステル繊維不織布
21,22 配管
21a,22a ノズル
23 液柱
24 液滴
31 アダプター
32 サンプル台
33 サンプル
41 つかみ
42 サンプル
51 開繊機
53 篩い分け機
60 吸収性物品
62 サンプル
63 円筒
65 アクリル板
66 円板
67 網篩
69 ロータップ型震とう機
70 吸収性物品
73 サンプル
74 アクリル板
75 荷重
101,101A,101B 非成形繊維堆積塔
102,102A,102B 重合塔
103,103A,103B 表面処理剤噴霧機
108 プレスローラ
109 巻き取り機
Claims (16)
- 略球状の吸水性樹脂粒子が2個以上凝集した凝集体と1本以上の繊維とを含む吸水性樹脂複合体であって、前記繊維は、
一部が前記吸水性樹脂粒子内に包埋しており、かつ一部が前記吸水性樹脂粒子より露出している第1の繊維と、
一部が前記吸水性樹脂粒子表面に接着しており、かつ一部は前記吸水性樹脂粒子と非接着となっている第2の繊維
のうちの一方または双方を含むことを特徴とする吸水性樹脂複合体。 - 前記吸水性樹脂粒子の平均粒径が10〜2,000μmであることを特徴とする請求項1に記載の吸水性樹脂複合体。
- 前記凝集粒状体の平均粒径が20〜5,000μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の吸水性樹脂複合体。
- 前記繊維の長さが50〜50,000μmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体。
- 前記吸水性樹脂粒子の平均粒径と前記繊維の平均長さとの比率(吸水性樹脂粒子の平均粒径:繊維の平均長さ)が、2:1〜1:1,000であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体。
- 前記吸水性樹脂粒子と前記繊維との乾燥重量比(吸水性樹脂粒子:繊維)が1:1〜1;1,000,000であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体。
- 1本以上の前記繊維のうち少なくとも1本の繊維が、水との接触角が60゜以下の親水性繊維であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体を含有し、前記繊維の絡み合いにより複数の吸水性樹脂複合体同士が繋合されて層を形成してなる吸水性樹脂層を備えることを特徴とする吸水性樹脂シート。
- 前記吸水性樹脂層と、開繊状態の繊維の堆積層とが積層されてなることを特徴とする請求項8に記載の吸水性樹脂シート。
- 請求項8または9に記載の吸水性樹脂シートを含むことを特徴とする吸水性物品。
- 衛生材料である請求項10に記載の吸水性物品。
- 工業資材である請求項10に記載の吸水性物品。
- 農業資材である請求項10に記載の吸水性物品。
- 開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を含むことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の吸水性樹脂複合体の製造法。
- 前記繊維の堆積層上に付与した前記単粒子および/または凝集体上に、開繊状態の繊維を堆積させる工程を有することを特徴とする請求項14に記載の吸水性樹脂複合体の製造法。
- 開繊状態の繊維の堆積層上に、重合進行中の重合性モノマーの液滴の単粒子および/または凝集体を付与する工程を2回以上行うことを特徴とする請求項14または15に記載の吸水性樹脂複合体の製造法。
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JP2005219171A JP2006063508A (ja) | 2004-07-30 | 2005-07-28 | 吸水性樹脂複合体およびその製造法並びに吸水性樹脂シートおよび吸水性物品 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-07-28 JP JP2005219171A patent/JP2006063508A/ja active Pending
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JP2021166968A (ja) * | 2020-04-10 | 2021-10-21 | ユニ・チャーム株式会社 | 高吸水性リサイクルポリマーの製造方法、及び高吸水性リサイクルポリマー |
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