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JP2006049113A - 燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池システム - Google Patents

燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池システム Download PDF

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JP2006049113A JP2004229219A JP2004229219A JP2006049113A JP 2006049113 A JP2006049113 A JP 2006049113A JP 2004229219 A JP2004229219 A JP 2004229219A JP 2004229219 A JP2004229219 A JP 2004229219A JP 2006049113 A JP2006049113 A JP 2006049113A
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Masato Shoji
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】気泡を噛むことなく液体燃料を確実に燃料電池システムに供給でき、かつ、脱着しても液体燃料が漏出しない燃料カートリッジを提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池スタックに供給される液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンク3と、このタンク3に接続された送液手段としての圧電ポンプ4と、この送液手段を制御するためのICチップ8で構成したものであり、タンク3と送液手段としての圧電ポンプ4が一体化されるので、脱着により両者の間に気泡を噛むことがなくなり確実に液体燃料を供給でき、かつ、燃料カートリッジ単体では外部からの電源供給がないので送液手段が動作できず、いわば弁の役割を果たすため、外した時に液体燃料の漏出を防止できるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池スタックに燃料を供給する燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池システムに関するものである。
近年、携帯機器に対応した携帯または可搬が可能な燃料電池システムとして、メタノールに代表される液体燃料を直接反応させて発電し電力を得る直接メタノール型燃料電池(以下、DMFC)が開発されてきている。この燃料電池システムは従来の二次電池を上回るエネルギー密度を有し携帯機器の長時間使用が可能になるうえ、メタノールを改質するプロセスが不要なため構造が簡単になり、特に小型化が要求される携帯機器用として本命視されている。
このような燃料電池システムはメタノール等の液体燃料を供給するために、燃料電池システム本体に対し脱着可能な燃料カートリッジが用いられる。発電とともに液体燃料が消費されていくが、使い切ったら燃料カートリッジを交換するだけですぐに発電を継続することができ、従来の二次電池のように長時間充電する必要がないという特徴を併せ持っている。
なお、本出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2004−71262号公報
このような燃料電池システムおよび燃料カートリッジの概略ブロック図を図5に示す。燃料カートリッジ30は燃料電池装置40(燃料電池システム)と脱着可能構造になっており、燃料カートリッジ30を装着すると、燃料電池装置40に内蔵された送液ポンプ41によりDMFC起電装置100(燃料電池スタック)に燃料(メタノール)が供給され、発電を行っている。
この構成により、確かに燃料がDMFC起電装置100に供給されるのであるが、燃料カートリッジの使い始めや、一度外してから再度装着した場合、燃料カートリッジ30と送液ポンプ41の接続部分で気泡を噛んでしまう。この理由は以下の通りである。
接続部分の詳細については上記の特許文献1には示されていないが、燃料カートリッジ30と送液ポンプ41に、それぞれ、外した時の液体燃料漏出防止用の弁を内蔵したコネクタが使われることが想定される。従って、両者を接続すると必ず燃料カートリッジ30側の弁と送液ポンプ41側の弁の間のコネクタ内空間の体積分だけ気泡が混入してしまうことになる。
気泡を噛んでしまうと、送液ポンプ41が気泡により空回りして燃料が供給できなくなる可能性があった。
これに対し、気泡をできるだけ噛まないようにするために、接続部分の構成として燃料カートリッジ30の接続部をゴム状のシール材としDMFC起電装置100に装着すると、送液ポンプ41側に内蔵したニードルパイプがシール材を突き破って貯蔵された液体燃料に至るものが想定される。この場合は、前記のようなコネクタ内空間の体積に相当する部分が実質上ほとんどないため気泡を噛むことはなくなる。
しかし、燃料カートリッジ30を液体燃料がまだ残っている使用途中で外すと、シール材にはニードルパイプで開けられた穴が残るため、この部分から残存している液体燃料が漏出してしまう。液体燃料は一般に可燃性であり、安全確保の観点からこのような漏出は避けなければならない。
このように、燃料カートリッジ30と送液ポンプ41の接続部分をコネクタにすると気泡を噛み、シール材とニードルパイプにすると液体燃料の漏出が起こるという課題があった。
以上のことから、本発明は気泡を噛むことなく液体燃料を確実に燃料電池スタックに供給でき、かつ、脱着しても液体燃料が漏出しない燃料カートリッジを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1に記載の発明は、特に、燃料電池スタックに供給される液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成される燃料カートリッジであり、これにより、タンクと送液手段が一体化されるので、脱着により両者の間に気泡を噛むことがなくなり確実に液体燃料を供給でき、かつ、燃料カートリッジ単体では外部からの電源供給がないので送液手段が動作せず、いわば弁の役割を果たすため、外した時に液体燃料の漏出を防止できるという作用効果が得られる。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、送液手段が圧電体を駆動することで液体燃料を送出する圧電ポンプとしたものであり、これにより、マイクロマシン技術を使って超小型化が可能となるので、燃料カートリッジに容易に内蔵することができるという作用効果が得られる。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、送液手段がモーターにより液体燃料を送出するチューブポンプとしたものであり、これにより、極めて簡単な駆動回路構成で送液手段を制御できるという作用効果が得られる。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、タンク近傍に液体燃料の沸点付近で不可逆に変色するラベルを貼付したものであり、これにより、燃料カートリッジ保管時に沸点近くの温度にさらされた場合、タンク内圧が上昇して破損し液体燃料が燃料カートリッジ内に漏洩している可能性があるので、そのような故障の可能性を使用者がラベルの色で容易に知ることができるという作用効果が得られる。
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、燃料カートリッジと、この燃料カートリッジ内に貯蔵された液体燃料と空気とで発電を行う燃料電池スタックと、発電を制御する制御回路とからなり、前記燃料カートリッジを前記燃料電池スタックに供給される前記液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成した燃料電池システムであり、これにより、燃料カートリッジの交換による気泡の噛み込みがなくなるので、液体燃料を確実に燃料電池スタックに供給可能な燃料電池システムが構築できるという作用効果が得られる。
本発明の請求項6に記載の発明は、特に、ICチップが送液手段の積算動作時間を記録し、制御回路が前記積算動作時間から液体燃料の残量を検知し、前記残量が無くなった場合に前記送液手段の動作と燃料電池スタックの発電を停止するようにしたものであり、これにより、液体燃料が残存した状態で燃料カートリッジを脱着しても残量を正確に知ることができるので、液体燃料が無くなっても送液手段を動かし続けることによる燃料電池システム内への気泡発生を防止し、気泡が発生する前に送液手段の動作と燃料電池スタックの発電を停止することができるという作用効果が得られる。
本発明の請求項7に記載の発明は、特に、制御回路がICチップからの情報により燃料電池スタックに適合した燃料カートリッジであるか否かを判断し、不適合な場合は送液手段の動作を停止するようにしたものであり、これにより、誤装着による液体燃料の漏洩防止や、液体燃料の種類、濃度の違い、さらには海賊版の燃料カートリッジによる燃料電池システムへのダメージを事前に確認できるので、より安全に燃料電池システムを使用できるという作用効果が得られる。
本発明の請求項8に記載の発明は、特に、制御回路が燃料電池スタックの発電量をモニターし、前記発電量が規定値に達しなければICチップを介して送液手段を動作させ液体燃料を前記燃料電池スタックに供給し、前記規定値に達すれば前記ICチップを介して前記送液手段を停止させるようにしたものであり、これにより、必要な分だけ液体燃料を燃料電池スタックに供給できるので極めて効率的な発電が可能になるという作用効果が得られる。
本発明の燃料カートリッジは、燃料電池スタックに供給される液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成したものであり、これにより、タンクと送液手段が一体化されるので、脱着により両者の間に気泡を噛むことがなくなり確実に液体燃料を供給でき、かつ、燃料カートリッジ単体では外部からの電源供給がないので送液手段が動作せず、いわば弁の役割を果たすため、外した時に液体燃料の漏出を防止できるという効果を奏するものである。
以下、本発明の一実施の形態を添付図面に従って説明する。
まず、燃料カートリッジについて、以下、説明する。
図1は本発明の実施の形態における圧電ポンプ内蔵の燃料カートリッジの概略断面図である。図2は本発明の実施の形態におけるチューブポンプ内蔵の燃料カートリッジの概略断面図である。
図1において、1は樹脂製の燃料カートリッジケースで、その中に液体燃料としてメタノール水溶液2を貯蔵した樹脂製の袋状タンク3が収納されている。タンク3の出口には送液手段として圧電ポンプ4が取り付けられている。圧電ポンプ4はマイクロマシン技術により作成された圧電体のダイアフラム5と、ダイアフラム5上に設けた逆止弁6から構成されている。逆止弁6は圧電ポンプ4が停止しているときは図示しないバネにより閉じるようにしてある。圧電ポンプ4の出口にはゴム製のシール材7が設けてある。圧電ポンプ4はICチップ8に接続され、ICチップ8は燃料カートリッジケース1に設けた端子9に接続されている。燃料カートリッジケース1の表面で、タンク3の近傍には温度により変色するラベル10が貼付されている。ここでは液体燃料であるメタノール水溶液2の沸点近くで不可逆に変色するものを用いた。
図1に示すような燃料カートリッジ単品の状態では、圧電ポンプ4に外部から電源が供給されないため動作することはない。よって、仮に燃料カートリッジを燃料電池システムに装着後、外したとしても、タンク3内のメタノール水溶液2が漏出することはない。また、圧電ポンプ4はICチップ8を介して制御されているので、端子9に外部電源を接続しても直接圧電ポンプ4を動かすことはできないため、不用意に、あるいは、故意にメタノール水溶液2をタンク3から漏出させることはできず安全性が確保される。
さらに、燃料カートリッジの保管環境によっては環境温度がメタノール水溶液の沸点近くになることが想定される。沸点近くになり、メタノール水溶液の蒸気がタンク3内で発生すると、タンク3の内圧が高くなる。タンク3は袋状であるので柔軟性を持つため、ある程度の蒸気による内圧発生に対しては袋が膨張することにより吸収できるが、さらに長時間継続して沸点近傍の温度にさらされると、タンク3内のメタノール水溶液2は蒸発を続け内圧がますます高くなる。そこで、メタノール水溶液2を外部に漏出させないために圧力が一定値以上になるとタンク3の一部が破れるようにしてある。その結果、メタノール水溶液2は燃料カートリッジケース1が密封してあるので、その中にのみ漏出し外部への漏出は防止できるが、燃料カートリッジケース1内に配置したICチップ8や、関連する周辺回路がメタノール水溶液2に浸漬してしまい故障の要因となる。
このようにタンク3が破れ故障の原因となる燃料カートリッジを識別するために、ラベル10を燃料カートリッジケース1の表面に貼付してある。もし、燃料カートリッジがメタノール水溶液の沸点付近にさらされるとラベル10の色が変わる。この変色は不可逆であるため、一度でも沸点近傍の温度を経験すれば変色し、温度が下がってもラベル10の色はそのままである。よって、使用者が燃料カートリッジを使う際に、それが沸点近傍の温度を経験したか否か、すなわち、故障の可能性があるか否かを一目で知ることができる。
なお、上記燃料カートリッジでは送液手段として圧電ポンプ4を用いたが、図2に示すようにチューブポンプ11としても良い。チューブポンプ11はモーターにより複数のボールがタンク3に接続されたチューブ12をしごくことでメタノール水溶液2を送出する。このようにすることで、圧電ポンプ4のように駆動に大電圧を必要とせず、駆動回路構成を簡単にできる。ただし、チューブポンプ11は駆動部にボールやチューブ12を使用するため、圧電ポンプ4のようにマイクロ化するには限界がある。従って、いずれも一長一短があるため、送液手段のサイズが重要視される場合は圧電ポンプ4を、駆動回路を簡略化したい場合はチューブポンプ11を、というようにそれぞれの用途に合わせて選択すればよい。
次に、燃料カートリッジを取り付けた燃料電池システムについて説明する。
図3は本発明の実施の形態におけるパッシブ型燃料電池システムの概略ブロック図である。図4は本発明の実施の形態におけるアクティブ型燃料電池システムの概略ブロック図である。なお、パッシブ型はできるだけポンプ等の補機を使わずに発電を行うタイプで、構造が簡単になる特徴がある。アクティブ型は補機を積極的に使って発電を行うタイプで、高効率で発電できる特徴がある。ここでは、その両方について説明する。
まず、図3において、13は燃料電池システムで、その中に上記した燃料カートリッジ14を内包している。燃料カートリッジ14を燃料電池システム13に装着すると、燃料電池システム13に設けた燃料供給管15の先端のニードルパイプが燃料カートリッジ14のシール材7を突き破る。このような構成とすることで、燃料供給管15の中にはほとんど気泡を噛まない。また、使用途中の燃料カートリッジ14を取り外しても、シール材7にはニードルパイプによって開けられた穴が残るが、そのごく近傍に設けた圧電ポンプ4の逆止弁6が閉じているので、タンク3内の残余のメタノール水溶液2が漏出することはない。
燃料供給管15は燃料電池スタック16に接続されており、これらによりタンク3内のメタノール水溶液2が燃料電池スタック16に導入される。なお、燃料電池スタック16はパッシブ型であるので、空気供給は燃料電池システム13に自然拡散してくる空気でまかなっている。
燃料電池システム13には二次電池を内蔵した制御回路17が設けられている。これは、燃料カートリッジ14の端子9を通してICチップ8と接続され、また、燃料電池スタック16とも接続されており、これらを制御している。
次に、このような構成の燃料電池システム13の動作について説明する。
燃料カートリッジ14が装着されると、制御回路17は端子9を通してICチップ8の保有情報を参照する。保有情報には燃料カートリッジ14の燃料の種類、濃度、容量、残量等のデータが記憶されている。制御回路17はこれらのデータが燃料電池システム13に適合しているか否かを判断し、合致していなければ図示しない警告手段、例えば警告灯や警告音で使用者に不適切な燃料カートリッジ14であることを知らせる。また、適合する燃料カートリッジ14であっても、メタノール水溶液の残量が空である場合にも警告手段で知らせる。このようにすることにより、間違って使用することによる危険性を低減し、さらには海賊版などの不正な燃料カートリッジの排除が可能となる。
燃料カートリッジ14が適合するものであると判断した場合は、燃料電池システム13の電源が使用者によってオンにされるのを待つ。電源がオンになると、制御回路17は燃料電池スタック16を発電させ、その電力を外部負荷に対して供給を開始する。それと同時に燃料電池スタック16の発電量、例えば出力電圧、電流、図示しない温度計による温度などをモニターする。これらのパラメータが規定値に達していない場合は、制御回路17は発電が十分に行われていないと判断し、内蔵した二次電池の電力を供給して圧電ポンプ4を動作させるようICチップ8に対し指示する。ICチップ8は二次電池の電力を受け、圧電ポンプ4を動作させる。これにより、圧電ポンプ4内のダイアフラム5が往復運動を行い、それに伴う圧力変動により逆止弁6が開閉することで、タンク3内のメタノール水溶液が燃料供給管15を通って燃料電池スタック16に導入される。その結果、燃料電池スタック16は発電を継続できる。なお、制御回路17は内蔵した二次電池の状況もモニターしており、充電が必要と判断すれば燃料電池スタック16で発電した電力の一部を二次電池に供給して充電する。
制御回路17は発電量が規定値に達すると、ICチップ8を介して圧電ポンプ4の動作を止める。これにより、必要な分のみメタノール水溶液を燃料電池スタック16に供給できるので、極めて効率的な発電が可能となる。
発電の継続に伴って、タンク3内のメタノール水溶液は徐々に減っていくが、タンク3は変形可能な袋状であるので、メタノール水溶液の減少とともにタンク3が小さくなっていく。これにより、メタノール水溶液が減ってもタンク3内に気泡が混入することがなく、ほとんどなくなるまで取り出すことができる。
制御回路17は圧電ポンプ4を動作させた積算時間を求め、ICチップ8内にそのデータを都度書き込む。圧電ポンプ4の送液流量は一定であるので、積算時間がわかればタンク3内のメタノール水溶液の残量がわかる。なお、積算時間をICチップ8内に書き込むことによって、使用途中の燃料カートリッジ14を装着しても正確に残量を知ることができる。
制御回路17は、積算時間から求められるメタノール水溶液の残量が少なくなれば、その事実を警告手段で使用者に知らせるとともに、以下に示す燃料電池システム13の動作停止を行う。
燃料電池システム13の電源がオフにされたり、メタノール水溶液の残量が少なくなると、制御回路17は負荷に対する電力供給を停止するとともに、圧電ポンプ4が動作していたら、それを止めてシステム全体の動作を終了する。
次にアクティブ型燃料電池システムの場合を、図4を用いて説明する。
図4において、パッシブ型との違いはメタノール水溶液を循環させるための循環ポンプ18を設けた点、燃料電池スタック16と循環ポンプ18の間に気液分離器19を設けた点、および燃料電池スタック16に空気を送り込むための空気ポンプ20を設けた点である。また、制御回路17は循環ポンプ18と空気ポンプ20とも接続されてこれらを制御する。循環ポンプ18は燃料カートリッジ14に内蔵した圧電ポンプ4またはチューブポンプ11を用い、空気ポンプ20にはファンやブロアを用いた。
このような燃料電池システム13は以下のように動作する。
燃料カートリッジ14の装着による適合判定は図3で説明したパッシブ型と同様である。燃料電池システム13の電源が使用者によってオンにされると、制御回路17は循環ポンプ18および空気ポンプ20を内蔵した二次電池によって動作させることにより燃料電池スタック16を発電させ、その電力を外部負荷に対して供給を開始する。
循環ポンプ18により燃料電池スタック16内には前回燃料電池システム13を停止したときに配管内に残ったメタノール水溶液が流れる。これは、発電とともに生成する二酸化炭素を気液分離器19にて除去しているので、燃料電池スタック16に再度導入されるときには気泡は存在せず、循環ポンプ18は空回りすることなくメタノール水溶液を循環させ続けることができる。
このメタノール水溶液は発電とともにメタノールが消費され、徐々にその濃度が下がっていく。その結果、燃料電池スタック16の発電量、例えば出力電圧、電流、図示しない温度計による温度などが規定値に達しなくなる。制御回路17はこれらのパラメータをモニターしており、規定値に達していない場合は、制御回路17は発電が十分に行われていないと判断し、内蔵した二次電池の電力を供給して圧電ポンプ4を動作させるようICチップ8に対し指示する。ICチップ8は二次電池の電力を受け圧電ポンプ4を動作させる。これにより、タンク3内のメタノール水溶液が燃料供給管15を通って燃料電池スタック16に導入される。その結果、循環ポンプ18によって循環していたメタノール水溶液が新たに導入されたメタノール水溶液と混合する。これにより、発電とともに薄くなったメタノール水溶液の濃度が高まる。従って、燃料電池スタック16は発電を継続できる。
制御回路17は発電量が規定値に達すると、ICチップ8を介して圧電ポンプ4の動作を止める。これにより、必要な分だけメタノール水溶液を燃料電池スタック16に供給でき、また、メタノール水溶液の濃度を高くしすぎることによる燃料電池スタック16内でのクロスオーバー(メタノールが発電に使われることなく空気極側に移動してしまう)を抑制できるので、極めて効率的な発電が可能となる。
定常状態での発電が継続すると、制御回路17は二次電池の電力による循環ポンプ18や空気ポンプ20の動作を燃料電池スタック16からの電力に切り替える。これにより、二次電池の消耗を抑えることができる。なお、制御回路17は二次電池の状況もモニターしており、充電が必要と判断すれば、燃料電池スタック16で発電した電力の一部で二次電池を充電する。
発電の継続に伴って、タンク3内のメタノール水溶液は徐々に減っていくが、タンク3は変形可能な袋状であるので、メタノール水溶液の減少とともにタンク3が小さくなっていく。これにより、メタノール水溶液が減ってもタンク3内に気泡が混入することがなく、ほとんどなくなるまで取り出すことができる。
制御回路17は圧電ポンプ4を動作させた積算時間を求め、ICチップ8内にそのデータを都度書き込む。圧電ポンプの送液流量は一定であるので、積算時間がわかればタンク3内のメタノール水溶液の残量がわかる。なお、積算時間をICチップ8内に書き込むことによって、使用途中の燃料カートリッジ14を装着しても正確に残量を知ることができる。
制御回路17は、積算時間から求められるメタノール水溶液の残量が少なくなれば、その事実を警告手段で使用者に知らせるとともに、以下に示す燃料電池システム13の動作停止を行う。
燃料電池システム13の電源がオフにされたり、メタノール水溶液の残量が少なくなると、制御回路17は負荷に対する電力供給、循環ポンプ18、および、空気ポンプ20を停止するとともに、圧電ポンプ4が動作していたら、それを止めてシステム全体の動作を終了する。
なお、上記の動作説明では送液手段として圧電ポンプ4を使用したが、これはチューブポンプ11でも全く同様に適用でき同様の効果が得られる。ここで、チューブポンプ11を長期間使わない場合、ボールがチューブ12を押し付けたままにしておくと、チューブが変形して正常に送液できなくなる可能性があるので、チューブポンプ11の動作が停止している場合はボールがチューブ12から離れ、動作するとボールがチューブを押さえる構造を取り入れてもよい。
また、燃料カートリッジ14は燃料供給管15のニードルパイプがシール材7を突き破ることで接続する構成としたが、これは、弁構造を内蔵したコネクタでもよい。この場合、接続時に気泡を噛むが、送液手段とタンク3の間には構造的に気泡を噛むことはないので、送液手段が空回りすることなくメタノール水溶液を供給できる。
以上の構成、動作によって、気泡を噛むことなく液体燃料を確実に燃料電池システムに供給でき、かつ、脱着しても液体燃料が漏出しない燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池システムを構成することが可能となる。
本発明にかかる燃料カートリッジは、燃料電池スタックに供給される液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成したものであり、これにより、タンクと送液手段が一体化されるので、脱着により両者の間に気泡を噛むことがなくなり確実に液体燃料を供給でき、かつ、燃料カートリッジ単体では外部からの電源供給がないので送液手段が動作できず、いわば弁の役割を果たすため、外した時に液体燃料の漏出を防止できるという効果を有し、特に身に付けて使用する携帯機器用の燃料電池システムの用途に有用である。
本発明の実施の形態における圧電ポンプ内蔵の燃料カートリッジの概略断面図 同実施の形態におけるチューブポンプ内蔵の燃料カートリッジの概略断面図 同実施の形態におけるパッシブ型燃料電池システムの概略ブロック図 同実施の形態におけるアクティブ型燃料電池システムの概略ブロック図 従来の燃料電池システムの概略構成を示すブロック図
符号の説明
1 燃料カートリッジケース
2 メタノール水溶液
3 タンク
4 圧電ポンプ
5 ダイアフラム
6 逆止弁
7 シール材
8 ICチップ
9 端子
10 ラベル
11 チューブポンプ
12 チューブ
13 燃料電池システム
14 燃料カートリッジ
15 燃料供給管
16 燃料電池スタック
17 制御回路
18 循環ポンプ
19 気液分離器
20 空気ポンプ

Claims (8)

  1. 燃料電池スタックに供給される液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成した燃料カートリッジ。
  2. 送液手段は圧電体を駆動することで液体燃料を送出する圧電ポンプである請求項1に記載の燃料カートリッジ。
  3. 送液手段はモーターにより液体燃料を送出するチューブポンプである請求項1に記載の燃料カートリッジ。
  4. タンク近傍に液体燃料の沸点付近で不可逆に変色するラベルが貼付された請求項1に記載の燃料カートリッジ。
  5. 燃料カートリッジと、この燃料カートリッジ内に貯蔵された液体燃料と空気とで発電を行う燃料電池スタックと、発電を制御する制御回路からなる燃料電池システムであって、前記燃料カートリッジを前記燃料電池スタックに供給される前記液体燃料を貯蔵する変形可能な袋状のタンクと、このタンクに接続された送液手段と、この送液手段を制御するためのICチップで構成した燃料電池システム。
  6. ICチップは送液手段の積算動作時間を記録し、制御回路は前記積算動作時間から液体燃料の残量を検知し、前記残量が無くなった場合に前記送液手段の動作と燃料電池スタックの発電を停止するようにした請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 制御回路はICチップからの情報により燃料電池スタックに適合した燃料カートリッジであるか否かを判断し、不適合な場合は送液手段の動作を停止するようにした請求項5に記載の燃料電池システム。
  8. 制御回路は燃料電池スタックの発電量をモニターし、前記発電量が規定値に達しなければICチップを介して送液手段を動作させ液体燃料を前記燃料電池スタックに供給し、前記規定値に達すれば前記ICチップを介して前記送液手段を停止させるようにした請求項5に記載の燃料電池システム。
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