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JP2005521690A - ゴム系を含む眼科用製剤 - Google Patents

ゴム系を含む眼科用製剤 Download PDF

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JP2005521690A
JP2005521690A JP2003570827A JP2003570827A JP2005521690A JP 2005521690 A JP2005521690 A JP 2005521690A JP 2003570827 A JP2003570827 A JP 2003570827A JP 2003570827 A JP2003570827 A JP 2003570827A JP 2005521690 A JP2005521690 A JP 2005521690A
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eye
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Withdrawn
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JP2003570827A
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シング,サティシュ・ケイ
バンディオパドヒャイ,パラミタ
Original Assignee
ファルマシア・コーポレーション
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract

眼への投与に適した医薬組成物が提供され、該組成物は(a)薬理学的に有効な濃度の活性物質および(b)新規ゴム系を含む少なくとも2種の眼科的に適合するポリマーの組み合わせを含む。本発明の好ましい態様において、該組成物は他のゴムまたはゴム系を含む組成物に比べ、眼における活性物質の滞留時間を延長させる。

Description

本出願は2002年2月22日に出願された、米国仮出願第60/358,761号に基づく優先権を主張する。
発明の属する技術分野
本発明は、対象の眼への活性物質の投与に有用な水溶液型の医薬組成物に関する。とりわけ、本発明は眼への投与後にそこでの組成物の滞留時間を増大させるような粘性増強剤またはゲル形成物質の新規組み合わせを含む組成物に関する。また、本発明の分野は眼の疾患または感染の治療または予防のため、ドライアイ症状の改善のためのそのような組成物の使用、および薬物の製造におけるそのような製剤の使用を包含する。
発明の背景
眼科用薬物の局所的送達が直面する主な問題は、排出および涙液の高い代謝回転により引き起こされる、迅速で広範な角膜前損失である。点眼剤の滴下後、一般に適用した薬物の5%未満が角膜に浸透し、眼内組織に到達する。眼科用薬物溶液の局所投与後、薬物は初めに涙液により希釈される。涙液は絶えず産生される(0.5〜2.2μL/分)ため、眼組織と薬物との接触時間は比較的短い(1〜2分)。その上、薬物の約半分は上部涙小管を通って流れ、他の半分は下部涙小管を通って鼻涙管に通じる涙嚢に流れる。まばたき(12秒ごと)の間に涙液は鼻涙管へ排出され、薬物の速やかな排泄を引き起こす。
先に概説したように、溶液を基にした点眼薬の不都合な点を克服するためにいくつかの異なる取り組みが行われてきた。とりわけ、ヒドロゲル、ミクロ‐およびナノ粒子、リポソーム、ならびに挿入物のような種々の眼科用送達系はすべて検討されてきた。大部分の製剤の取り組みは角膜および結膜嚢における薬物滞留時間の延長により眼の薬物吸収を最大化することを目的としてきた。滞留時間の制御は、一部は水溶液に添加された粘性物質の使用により、そして大部分は拡散が制御された非腐蝕性のポリマー挿入物(たとえば、Alza Corp.のOcusert(登録商標))の使用により成し遂げられてきた。上記の溶液は、刺激性、挿入困難性、および滞留が過剰に長いことのために、患者のコンプライアンスが低く、あまり好都合ではなかった。
粘性溶液またはゲルは、なかでも、投与し易さ、眼に投与しても刺激性でないこと、および他の治療法に比較して費用が安いことのために患者に広く受け入れられてきた。しかし、現存の粘性溶液製剤は限られた程度に眼における薬物の滞留時間を延長させるだけであり、同じ溶液は眼の特定の疾患または感染を治療または予防するために、眼に複数回適用しなければならない。市販の眼科用製剤の多くは現在ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびポリビニルアルコールのようなポリマーを使用して製剤の粘性を高めている。眼科用製剤での使用に適切であるとして開示されている他の粘性促進物質には、アルギン酸プロピレングリコール(米国特許第4,844,902号;米国特許第5、776、445号)、トラガカント(米国特許第5,369,095号)が挙げられるが、それらに限定されない。
すぐ上に記載の系の基本的で重要な特徴はそれらの粘性である。しかし、眼科用製剤の粘性を単に増すことだけでは十分ではない。剪断時に粘性が低下する偽可塑性製剤は眼球運動およびまばたきを維持し、基礎的な粘性ニュートン製剤より許容されやすいため、特に関心が持たれる。正常なまばたきに伴う剪断速度は静止時の0からまばたき時の10,000s-1までの範囲である。また、これらの剪断速度以下の臨界降伏挙動を示すゲル系もまた投与された場合に快適である。
また、そのような系では粘膜接着性の程度も好都合である。最も生体付着性のポリマーはポリアクリル酸のようなポリアニオンであることが見出されている。
多様な粘性溶液は、その流動性のために製剤が点滴しやすいという利点を有するin situゲル化系の用途であってきたが、in situでのゲル化能が眼における滞留を増大させる。ゲル化はイオン濃度変化または温度変化の結果として起こる。in situでのゲル化を促進するために眼科用製剤に取り込まれたポリマーの例としては、キサンタンゴム(米国特許第6,174,524B1号)、キサンタンゴムおよびローカストビーンゴム(米国特許第4,136,173号;第4,136,177号;および第4,136,178号を参照されたい)、ジェランゴム(米国特許第4,861,760号)、カラゲナン(欧州特許第0 424 043 A1号;米国特許第5,403,841号)、セルロースおよびカルボポール(登録商標)(B.F.Goodrichの登録商標)を含むその誘導体(米国特許第5,888,493号および米国特許第5,710,182号)、ヒドロキシプロピルグアル(WO99/06023)、ペクチン(欧州特許第0 312 208号;WO98/47535号)、ならびにβ−1,3−グルカン硫酸のような硫酸化されたグルカン硫酸(米国特許第5,227,372号;米国特許第5,135,920号)が挙げられるが、それらに限定されない。
また、限られた数のゲルの組み合わせが眼科用製剤における使用に適切であるとして開示されている。たとえば、米国特許第5,212,162号は“キサンタンゴム、ローカストビーンゴム、ジェランゴム、カラゲナン、およびそれらの組み合わせ”を使用できることを示す(2段、11〜14行)。しかし、そこにはそのような組み合わせのいずれかを含む製剤の例はただの1つでさえ提供されていない。ただ1つの例が溶液につきただ1種のゴムだけを含む製剤の製造および使用を示した。したがって、その特許からはそのような組み合わせのいずれが実際に有効であるかは不明確である。
WO01/96461は、多様な異なる化粧品への適用(たとえば、浴用ゲル、シャワーゲル、シャンプー、制汗剤、美顔用パックなど)における使用のためにコンニャクマンナン、タラ(tara)、ローカストビーン、およびグアルゴムのような、キサンタンおよび非ゲル化多糖の液体ゲルを開示する。しかし、国際特許出願公開は眼科用製剤における使用、または眼への活性物質の適用の方法に特定の組み合わせが適切であることを示唆していない。
また、粘性化/生体付着性およびin‐situゲル化系の概要は、Le Bourlaris et al.,Progr.Retinal&Eye Res.17:33−58(1998)に見出すことができる。
眼において、現存の製剤の粘性および/またはゲル形成性よりも促進されたそれらの性質を提供する、簡単で低価格の眼科用製剤に対する必要性が依然として存在する。以下の本発明の説明および例証から明らかになるように、本発明の眼科用製剤およびゴム系は先に説明した必要性を満たす。
発明の概要
本発明は活性物質および新規ゴム系を含む、眼への局所適用に適した医薬組成物を提供する。本発明の一態様において、新規ゴム系は、コンニャク、スクレログルカン、ヒドロキシプロピルグアル、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、カルボポール971、ペクチン、およびアガロースからなる群から選択される、少なくとも2種の眼科的(ophthamalogically)に適合したポリマーのセットを含む。別の態様において、新規ゴム系はキサンタンとアルギン酸の組み合わせである。さらに別の態様において、新規ゴム系はキサンタンとコンニャクの組み合わせである。さらに別の態様において、新規ゴム系はキサンタンと柑橘類ペクチンの組み合わせである。活性物質が組成物にほとんど溶解しない場合、組成物は好ましくは眼科的に受容できるシクロデキストリン化合物のような可溶化剤をさらに含む。
別の態様において、本発明は眼への局所投与のための医薬組成物に関し、少なくとも眼の1組織のグラム陽性菌感染の治療および/または予防に有効な濃度のオキサゾリジノン抗微生物薬、オキサゾリジノン抗生物質を溶液で維持するために十分な濃度の眼科的に受容できるシクロデキストリン化合物、およびすぐ上に記載の新規ゴム系を含む。
先の本発明のこれらの2つの態様のいずれかにおいてシクロデキストリンを包含する理由が本発明を限定するものと見なすべきではない。シクロデキストリン化合物は可溶化を抑制すること、刺激を緩和すること、浸透を促進すること、および安定性を促進することを含むがそれらに限定されない、多数の異なる理由のいずれか1つのために含有されてよい。
先に記載の本発明の組成物のいくつかの態様において、シクロデキストリン存在下での活性物質の溶解度促進は、理論に束縛されることなく、少なくとも活性物質の一部がシクロデキストリンと会合することによると考えられる。さらに、活性物質がシクロデキストリン化合物と会合して水性媒質中の薬物の溶解度を高める機序の少なくとも1つは、包接化合物形成のためであると考えられる。そのような複合体または抱合体が多様な薬物と共に形成されることは当該技術分野で公知であり、調剤におけるシクロデキストリン‐薬物複合体の使用に関して多数の利点が前提とされている。たとえば、Bekers et al.(1991)Drug Development and Industrial Pharmacy,17,1503−1549;Szejtli(1994)Medical Research Reviews,14,353−386;およびZhang&Rees(1999)Expert Opinion on Therapeutic Patents、9,1697−1717の総説記事を参照されたい。
具体的には、α‐、β、およびγ‐シクロデキストリンならびにその誘導体を含むシクロデキストリンの誘導体、たとえばエーテルおよび混合エーテル誘導体、ならびに糖残基を持つ誘導体は、ほとんど水に溶けない種々の薬物の可溶化における使用に適切であるとして開示されている。欧州特許第0149 197 B2号(カナダでは、CA 1222697に相当する)は、不安定であるか、またはほとんど水に溶けない種々の薬物型の可溶化のための、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、およびヒドロキシプロピル‐メチル‐βシクロデキストリンを含む、部分的にエーテル化されたβ‐シクロデキストリンおよびその誘導体の適切性を開示する。1以上の部分的にエーテル化されたβ‐シクロデキストリンにより可溶化されているとして欧州特許第0149 197 B2号に開示された薬物はどれも抗生物質ではなく、ましてオキサゾリジノンではなかった。さらに、米国特許第4,727,064号は、薬物の溶解を補助するためのヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリンの使用およびそのシクロデキストリン誘導体、ジエチルアミノエチル‐β‐シクロデキストリン、カルボキシメチル‐β‐シクロデキストリン、およびカルボキサミドメチル‐β‐シクロデキストリンの混合物の使用を開示するが、そのような溶解性促進物質を使用したいずれかのオキサゾリジノンの可溶化を開示していない。スルホブチルエーテル‐β‐シクロデキストリンを含む種々のスルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体およびある活性物質の可溶化におけるそれらの有用性は、米国特許第5,134,127号;第5,376,645号に開示される。付加的な活性物質の可溶化におけるそのようなスルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体の使用は、米国特許第5,134,127号、第5,874,418号;第6,046,177号;および第6,133,248号に開示される。
シクロデキストリン化合物による種々の薬物型の可溶化を開示している一般的な特許については、Pithaの米国特許第4,727,064号、JANSSEN PHARMACEUTICA N.V.,Janssen出願による欧州特許第0149 197 B2号を参照されたい。他の利点に加えて、このような溶解度の促進は、リネゾリドのような水溶性が低い活性物質の治療的または予防的有効量を最小の投与量で眼科的に送達することを初めて可能にする。
さらに別の態様において、本発明は温血対象の眼における疾患または感染を治療および/または予防するための方法に関し、該方法は本明細書において先に記載の治療的または予防的有効量の本発明の組成物の1つを対象の眼に投与することを含む。
また本発明は、温血対象の眼の疾患または感染を局所的に治療または予防するための薬物の製造における本発明の組成物の使用の方法に関する。
本明細書においてシクロデキストリンまたは他の添加剤に関した“薬剤的に受容できる”という用語は、治療される対象の眼または全身の健康に持続的な有害作用を及ぼさないことを意味する。シクロデキストリンの薬剤的受容性は、他の因子に加えて、該当する具体的なシクロデキストリン化合物、投与される組成物中のその濃度、および投与経路に依存する。
特記しない限り、本明細書における単数の使用は複数も包含すると理解すべきであろう。たとえば、本発明の組成物の一態様が“オキサゾリジノン抗生物質”および“薬剤的に受容できるシクロデキストリン化合物”を包含すると先に述べることにより、該組成物は1種以上のそのような薬物および1種以上のそのようなシクロデキストリン化合物を含有することができると理解すべきであろう。
本発明の組成物の予防的用途には、外傷後予防、とりわけ術後予防、および眼球手術前の予防を含むがそれらに限定されない疾患および感染の予防が挙げられる。
“眼における疾患または感染の治療および/または予防に有効な濃度”を構成するものは、とりわけ、投与される具体的な1種の活性物質または複数の物質;活性物質の具体的な製剤によって提供される滞留時間;対象の種、年齢、および体重;治療または予防が要求される具体的な眼科的状態;ならびに状態の重大さに依存する。リネゾリドの場合、眼への局所適用のための本発明の組成物の有効な濃度は、一般に約0.1mg/ml〜約100mg/ml、より具体的には約0.5mg/ml〜約80mg/mlの範囲に見出される。リネゾリド以外のオキサゾリジノン化合物のような活性物質に関する適切な濃度範囲は、上記のリネゾリドの濃度範囲に治療的に等価のものである。
本明細書で使用する“ゴム”という用語は、眼科的に適合する任意の合成ポリマー、天然の多糖、または誘導体化された天然の多糖であって、溶液の粘性を十分に高めるか、温血哺乳類の眼への投与後に溶液の滴下物が半固体またはゼラチン様状態に変化させるようにするものを表す。合成ポリマーゴムの例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ならびにカルボポールおよびその誘導体が挙げられるが、それらに限定されない。天然の多糖ゴムの例としては、カラゲナン、コンニャク、アルギン酸ナトリウム、アロエベラゴム、アガロース、グアル、ペクチン、トラガカント、アカシア、アラビアゴム、カードラン、ジェラン、キサンタン、スクレログルカン、ヒアルロン酸、またはキトサンが挙げられるが、それらに限定されない。誘導体化された天然多糖ゴムの例としてはアルギン酸プロピレングリコールおよびヒドロキシプロピルグアルが挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書における“in situでゲル化可能である”という用語は、眼または眼の外部の涙液と接触するとゲルを形成する低粘性の流動体だけでなく、眼への投与時に粘性またはゲルの堅さを増すか、または著しい低下を示さない半流動体およびチキソトロピー性ゲルのような、より粘性の高い流動体を包含すると理解すべきである。
本発明の製剤のオキサゾリジノンのような、薬物に関連した“溶解度の実際の限界”という用語は、製造、包装、貯蔵、取り扱いおよび使用条件の正常な範囲において、薬物の沈殿または結晶化のリスクなしに薬物を溶液の状態で製剤することができる最も高い濃度を意味する。一般に、溶解度の実際の限界は与えられた水性媒質における真の溶解度限界よりかなり低く、たとえば真の溶解度限界の約70%である。したがって、例を挙げると、与えられた水性媒質中で2.9mg/mlの真の溶解度限界を有する薬物では、溶解度の実際の限界はおそらく約2mg/mlである。
本明細書の製剤、組成物または成分に関して“眼科的に受容できる”という用語は、治療される眼もしくはその機能、または治療される対象の全身の健康に対して、持続的な有害作用を示さないことを意味する。軽い刺激または“ひりひりする”感じのような一過性の作用は薬物の局所適用ではふつうに見られ、そのような一過性の作用の存在は本明細書に記載したような“眼科的に受容できる”当該製剤、組成物または成分と矛盾しない。しかし、好ましい製剤、組成物および成分は、たとえ一過性の性質であっても実質的に有害な作用を引き起こさないものである。
本発明の組成物に使用される新規ゲル系は、驚くべきほどに十分な眼球許容性、全身安全性、および各種活性物質との適合性を有する粘性化またはゲル形成系を提供する。また、本発明の組成物において使用するために本明細書に開示された種々のゲル系は、広範囲の粘性および粘弾性またはゲル化性を獲得する能力を与える。より重要なことには、本発明の組成物は、1種のゲルだけの組成物に比較して眼によく許容され、優れた偽可塑性または降伏応力を有し、そして滞留時間を延長して活性物質の吸収を促進させる。本発明の組成物の適切な新規ゲル系は種々の製剤および製造の好みに合わせて作製することができる。
本発明の組成物および方法のこれらおよび他の好都合な点は以下の本発明の説明および実施例から明らかになるであろう。
発明の詳細な説明
多くの異なるゴムが種々の薬物の眼球への送達のためのベヒクルにおいて使用されてきたが、お互いの組み合わせはほとんど使用されてこなかった。本発明のゴムの組み合わせは個々のゴムに優る意外な利点を生じる。本発明のいずれかの医薬組成物に使用されるゴムの組み合わせは、好ましくはコンニャク、スクレログルカン、ヒドロキシプロピルグアル、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、カルボポールおよびその誘導体(たとえばカルボポール971)、ペクチン、ならびにアガロースからなる群から選択される。キサンタンゴムと先に記載のゴムとの新規組み合わせも、本発明の範囲内である。
上記のゴムの組み合わせのいずれかを使用して眼球への投与に適切である粘性溶液を作製することができるが、特定のゴムの組み合わせを選択して、特定の粘性またはゲル化特性を得ることができる。非イオン性ゴム(たとえばコンニャク、ヒドロキシプロピルグアル、アガロース、スクレログルカン)は、人工涙液(“ATF”)と接触した場合にレオロジー的挙動の著しい変化を示さない。それとは対照的にアニオン性ゴム(たとえば、カルボポール、アルギン酸プロピレングリコール)はATFと混合した場合、粘性の低下を示す。非イオン性およびアニオン性ゴムの特定の組み合わせは、弱いゲル化挙動を示すか、または粘性の低下を軽減する。これらの組み合わせは予測可能ではない。しかし、一般にアニオン性ゴムと中性ゴムの組み合わせが2種のそれぞれの粘性の低下を調節するため、好ましくはそのような2種のゴムを組み合わせる。少なくとも部分的にゴムの組み合わせのために、本発明の組成物は好ましくは粘性であるか、または粘膜接着性であり、さらにより好ましくは、粘性または粘膜接着性の両方である。
本発明の組成物において使用される、とりわけ好ましいゴムの組み合わせは以下のものからなる群から選択される少なくとも2種の眼科的に適合したポリマーの組を包含する:
コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
コンニャクおよびヒドロキシプロピルグアル;
コンニャクおよびアルギン酸プロピレングリコール;
コンニャクおよびカルボポール971;
コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
ヒドロキシプロピルグアルおよびアガロース;
アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;
アルギン酸プロピレングリコールおよびスクレログルカン;
アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;ならびに
スクレログルカンおよびメチルセルロース。
また、好ましいゴムの組み合わせとしてはコンニャクおよびキサンタンゴム、キサンタンゴムおよび柑橘類ペクチン、ならびにアルギン酸およびキサンタンゴムが挙げられる。別の好ましいゴムの組み合わせはコンニャクおよびカルボキシメチルセルロースである。
単独、または組成物中の眼科的に適合した添加剤と組み合わせた、本発明の組成物におけるゴムの組み合わせは、好ましくは流涙による眼からの組成物の除去速度を低下させるため、該組み合わせは約2時間〜約24時間の眼における効果的な滞留時間を有する。流涙は涙液が引き起こし、外部からの洗浄および鼻涙管を介した鼻咽頭腔への涙の排水の両方により眼から物質を取り除くことができる。処置された眼から眼科用組成物が除去された結果、涙液中、従って標的組織中の活性物質濃度が低下する。
眼と組成物の持続的接触、およびこれに対応する組成物の活性物質成分の眼への送達のために、涙液および標的組織、たとえば結膜または角膜中の濃度は好ましくは当該活性物質のMIC90以上である。活性物質が抗生物質、たとえばオキサゾリジノンの場合、MIC90は感染性グラム陽性細菌のような標的微生物の90%に対する最小発育阻止濃度である。活性物質がリネゾリドである場合、MIC90は約4μg/mlである。本明細書における“有効な滞留時間”という用語は、眼への組成物適用後に、涙液および/または標的組織中の活性物質の濃度がその活性物質のMIC90以上である期間を意味する。
1滴が約5μl〜約50μl、好ましくは約15μl〜約30μl、たとえば約25μlであって、好ましくはそれぞれのわずか3滴、より好ましくはわずか2滴、そして最も好ましくはわずか1滴が眼への投与のための活性物質の所望する用量を含むべきである。眼により多い量を投与すると、適用された組成物のかなりの部分を流涙により損失するおそれがある。
好ましい態様において、組成物はin situでゲル化する水性組成物、より好ましくはin situでゲル化する水溶液である。そのような組成物は、眼、または眼の外部の涙液との接触時にゲル化を促進するために有効な濃度のゲル化剤を含む。実際、本発明の組成物をゲルとして製剤し、投与後すぐに、たとえば反射性まばたきにより引き起こされる流涙の結果としての組成物の損失を最小にすることが好都合であってよい。そのような組成物は投与時に粘性またはゲルの堅さのさらなる増大を示すことが好ましいが、初めのゲルが流涙による消失に十分抵抗性であって、本明細書で具体的に述べられた有効な滞留時間を提供する場合、このことは必ずしも要求されない。
好ましい態様において、先に記載の本発明の組成物はドライアイ症状の緩和に使用される。ドライアイ症状の緩和に組成物を使用する場合、それは好ましくは、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選択される少なくとも1種の付加的な成分をさらに含む。該組成物は好ましくは、アロエベラゲル、緩衝剤、および浸透圧調整物質のような、眼球の許容性を改善する少なくとも1種の物質をさらに含む。組成物は抗微生物薬および/または保存剤を含んでいてもよい。
上記のゴムの組み合わせの他に、本発明の医薬組成物は薬剤的有効量の活性物質を含む。活性物質は温血動物の目のいずれかの疾患または感染の治療または予防に有用な任意の薬物である。局所的な眼科的適用としての用途を有するいずれかの薬物を、本発明の組成物中の活性物質として使用することができる。そのような薬物としては以下のものが含まれるが、それらに限定されない:緩和剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤および他の抗感染症剤;ステロイド、NSAID、選択的シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤、シクロオキシゲナーゼ‐1阻害剤および他の抗炎症剤、アセチルコリン阻害剤;アドレナリン作動性アゴニスト、ベータ‐アドレナリン阻害剤および他の抗緑内障剤;抗高血圧剤;抗ヒスタミン剤、抗白内障剤;ならびに局所および部分麻酔剤。例となる具体的薬物としては、アセブトロール、アセクリジン、アセチルサリチル酸(アスピリン)、Nアセチルスルフィソキサゾール、アルクロフェナック、アルプレノロール、アムフェナック、アミロリド、アミノカプリン酸、p−アミノクロニジン、アミノゾラミド、アニシンジオン、アパファント、アテノロール、バシトラシン、ベノキサプロフェン、ベノキシネート、ベンゾフェナック、ベパファント、ベタメタゾン、ベタキソロール、ベタネコール、ビマトプロスト、ブリモニジン、ブロムフェナック、ブロムヘキシン、ブクロキシ酸、ブピバカイン、ブチブフェン、カルバコール、カルプロフェン、セレコキシブ、セファレキシン、クロラムフェニコール、クロルジアゼポキシド、クロルプロカイン、クロルプロパミド、クロルテトラサイクリン、シクロプロフェン、シンメタシン、シプロフロキサシン、クリダナック、クリンダマイシン、クロニジン、クロニキシン、クロピラック、コカイン、クロモリン、シクロペントレート、シプロヘプタジン、デメカリウム、デラコキシブ、デキサメタゾン、ジブカイン、ジクロフェナック、ジフルシナール、ジピベフリン、ドルゾラミド、エノキサシン、エピネフリン、エリスロマイシン、エセリン、エストラジオール、エタクリン酸、エチドカイン、エトドラック、フェンブフェン、フェンクロフェナック、フェンクロラック、フェノプロフェン、フェンチアザック、フルフェナム酸、フェルフェニサール、フルノキサプロフェン、フルオノシノロン、フルオノメトロン、フルルビプロフェンおよびそのエステル、フルチカゾンプロピオネート、フラプロフェン、フロブフェン、フルフェナック、フロセミド、ガンシクロビル、ゲンタマイシン、グラミシジン、ヘキシルカイン、ホマトロピン、ハイドロコーチゾン、イブフェナック、イブプロフェンおよびそのエステル、イドクスウリジン、インドメタシン、インドプロフェン、インターフェロン、イソブチルメチルキサンチン、イソフルオロフェート、イソプロテレノール、イソキセパック、ケトプロフェン、ケトロラック、ラベトロール、ラクトロラック、ラタノプロスト、レボ‐ブノノール、リドカイン、リネゾリド、ロナゾラック、ロテプレドノール、メクロフェナメート、メドリソン、メフェナム酸、メピバカイン、メタプロテレノール、メタナミン、メチルプレドニソロン、メチアジニック、メトプロロール、メトロニダゾール、ミノパファント、ミロプロフェン、MK‐663,モジパファント、ナブメトーム、ナドロール、ナモキシレート、ナファゾリン、ナプロキセンおよびそのエステル、ネオマイシン、ネパフェナック、ニトログリセリン、ノルエピネフリン、ノルフロキサシン、ヌパファント、オルフロキサシン、オロパタジン、オキサプロジン、オキセピナック、オキシフェンブタゾン、オキシプレノロール、オキシテトラシイクリン、パレコキシブ、ペニシリン類、ペルフロキサシン、フェナセチン、フェナゾピリジン、フェニラミン、フェニルブタゾン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ホスホリン、ピロカルピン、ピンドロール、ピラゾラック、ピロキシカム、ピルプロフェン、ポリミキシン、ポリミキシンB、プレドニソロン、プリロカイン、プロベネシド、プロカイン、プロパラカイン、プロチジン酸、リメキソロン、ロフェコキシブ、サルブタモール、スコポラミン、ソタロール、スルファセタミド、スルファニル酸、スリンダック、スプロフェン、テノキシカム、テルブタリン、テトラカイン、テトラサイクリン、テオフィラミン、チモロール、トブラマイシン、トルメチン、トラボプロスト、トリアムシノロン、トリメトプリム、トロスペクトマイシン、バルデコキシブ、バンコマイシン、ビダラビン、ビタミンA、ワルファリン、ゾメピラックならびに薬剤的に受容できるその塩が挙げられる。
活性物質はより好ましくは、デキサメタゾンまたはジクロフェナックのようなステロイドもしくはNSAID、セレコキシブまたはバルデコキシブのようなCOX−2阻害剤、またはオキサゾリジノン抗生物質、たとえばリネゾリドのような抗生物質である。
抗生物質がオキサゾリジノン抗生物質、すなわちその化学構造の一部としてオキサゾリジノン部分を有するものである場合、それは好ましくは式(I)の化合物:
Figure 2005521690
(ここで:
は(a)H、(b)C3〜6シクロアルキル基を含む、1以上のF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、C1〜8アシルオキシまたはベンズオキシで置換されていてもよいC1〜8アルキル、(c)アミノ、(d)モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノおよび(e)C1〜8アルコキシ基から選択され;
およびRはH、FおよびCl基から独立して選択され;
はHまたはCHであり;
はH、CH、CN、COおよび(CH基から選択され、ここでRは先に記載の通りであり、RはH、OH、OR、OCOR、NHCOR、アミノ、モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノ基から選択され、そしてmは1または2であり;
nは0、1または2であり;そして
XはO、S、SO、SO、SNRまたはS(O)NRであり、ここでRはH、C1〜4アルキル(1以上のF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、アミノ、C1〜8モノ‐またはジ(C1〜8アルキル)アミノ基で置換されていてもよい)、およびp−トルエンスルホニル基から選択される)
または薬剤的に受容できるその塩である。
この態様に記載のとりわけ好ましいオキサゾリジノン剤は式(II)の化合物であり:
ここでRはCHであり;RおよびRはHおよびFから独立して選択されるがRおよびRの少なくとも1つはFであり;RおよびRはそれぞれHであり、nは1であり;そしてXはO、SまたはSOから選択される。別の好ましい態様では、オキサゾリジノン剤はリネゾリド、エペレゾリド、N−((5S)−3−(3−フルオロ−4−(4−(2−フルオロエチル)−3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−5−イルメチル)アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(3−ピリジル)チオフェン−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(4−ピリジル)ピリド−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド塩酸塩およびN−[[(5S)−3−[4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルホリニル)−3,5−ジフルオロフェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミドから選択される。
これらの好ましい態様のいずれかに従って、とりわけ好ましいオキサゾリジノン剤はリネゾリドである。別のとりわけ好ましいオキサゾリジノン剤はN−[[(5S)−3−[4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルフォリニル)−3,5−ジフルオロフェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミドである。本発明はとりわけリネゾリドについて本明細書で説明し、そして所望する場合、本明細書に記載の組成物ならびに方法における濃度および投与量範囲を適切に調節して、いずれか他のオキサゾリジノン抗生物質をリネゾリドの全部または一部と置き換えることができると理解すべきであろう。
本発明の組成物で使用されるオキサゾリジノン化合物は、リネゾリドおよびエペレゾリドの場合、それ自体公知の工程、たとえば以下の特許:
米国特許第5,688,791号、
米国特許第5,837,870号、
国際特許公開報第WO99/24393号、
に記載の工程により製造してよく、上記特許のそれぞれは参照として個々に本明細書に援用される。
他のオキサゾリジノン剤は、そのような薬物を開示する特許公開公報に示された工程を含む、それ自体公知の工程により製造することができる。
本発明の組成物のオキサゾリジノン態様は、とりわけリネゾリドに関して本明細書で説明する。しかし、所望する場合、本明細書に記載の組成物ならびに方法における濃度および投与量範囲を適切に調整して、いずれか他のオキサゾリジノン抗微生物薬をリネゾリドの全部または一部と置き換えることができると理解すべきである。
リネゾリドは、本発明の組成物中に約3mg/mlから、それとともに存在するシクロデキストリンにより実質的に可能になる高濃度、たとえば約100mg/mlまでの濃度で有効に存在する。好ましくは製剤されて直接投与を意図した組成物中では、リネゾリドの濃度は約0.1mg/ml〜約100mg/ml、より好ましくは約0.5〜約80mg/ml、たとえば約50mg/mlである。他のオキサゾリジノン剤の有効な濃度はすぐ上に記載のリネゾリドの濃度範囲に治療的に等価なものである。
水溶性が低い活性物質を本発明の組成物において使用する場合、活性物質は好ましくは溶解できる濃度で存在するか、またはより高濃度で存在するが、活性物質が溶液であることを確実にするための眼科的に適合した可溶化剤が包含されるかのいずれかである。本発明の組成物のこの態様において適切に製剤される水溶性の低い活性物質には、デキサメタゾン、ジクロフェナック、バルデコキシブ、セレコキシブ、およびリネゾリドのようなオキサゾリジノン抗生物質を含む溶解度の低い抗生物質が挙げられるが、それらに限定されない。そのような溶解度の低い活性物質は、好ましくは本発明の組成物中の可溶化剤が存在することによって、より高濃度で該組成物中に存在する。
本発明のある態様において、組成物はさらに可溶化剤を含む。本発明の組成物での使用に適した可溶化剤には、非イオン性界面活性剤、たとえばPolysorbate80もしくはチロキサポール、または共溶媒、たとえばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、もしくはトリアセチンが挙げられる。可溶化剤は好ましくはシクロデキストリン誘導体である。
α‐、β、およびγ‐シクロデキストリンならびにその誘導体、たとえばエーテルおよび混合エーテル誘導体、および糖残基を持つ誘導体を含むシクロデキストリン誘導体は、ほとんど水に溶けない種々の薬物の可溶化における使用に適していると開示されている。欧州特許第0149 197 B2号(カナダでは、CA 1222697号に相当する)は、不安定であるか、またはほとんど水に溶けない種々の型の薬物の可溶化における、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、およびヒドロキシプロピル‐メチル‐βシクロデキストリンを含む、部分的にエーテル化されたβ‐シクロデキストリンおよびその誘導体の適切性を開示する。
米国特許第4,727,064号は、薬物の溶解を補助するためのヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリンの使用およびそのシクロデキストリン誘導体、ジエチルアミノエチル‐β‐シクロデキストリン、カルボキシメチル‐β‐シクロデキストリン、およびカルボキサミド‐β‐シクロデキストリンの混合物の使用を開示するが、そのような溶解性促進物質を使用したいずれかのオキサゾリジノンの可溶化を開示していない。
本発明のこの態様において、活性物質と共に製剤されるシクロデキストリン化合物は、好ましくはα‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン、アルキルシクロデキストリン(たとえば、メチル‐β‐シクロデキストリン、ジメチル‐β‐シクロデキストリン、ジエチル‐β‐シクロデキストリン)、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン(たとえば、ヒドロキシエチル‐β‐シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリン)、カルボキシアルキルシクロデキストリン(たとえば、カルボキシメチル‐β‐シクロデキストリン)およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリン(たとえばスルホブチルエーテル‐β‐シクロデキストリン)から選択される。ヒドロキシアルキル‐β‐シクロデキストリンおよびスルホアルキルエーテル‐β‐シクロデキストリンがより好ましく;ヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル‐β‐シクロデキストリンがさらにより好ましい。
所望する場合、シクロデキストリン化合物による活性物質の複合体形成は、Loftsson(1998),Pharmazie,53,733−740に記載のように、カルボキシメチルセルロースもしくはその塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはポリビニルピロリドンのような水溶性ポリマーの添加により促進することができる。
シクロデキストリンは含有される場合、好ましくは活性物質の溶解性促進に有効な濃度で存在する。実際問題として、およびシクロデキストリンが高価なことから、本発明の組成物に存在するシクロデキストリンの量は、溶液中の活性物質を所望する濃度に維持するために必要な最小量よりわずかだけ多い、たとえば約50%だけ多いことが好ましい。シクロデキストリンは好ましくは活性物質の溶解度の実際の限界以上の量で存在する。
組成物が眼への直接投与を意図して製剤される場合、シクロデキストリンの適切な濃度は約1mg/ml〜約500mg/ml、より一般的には約5mg/ml〜約300mg/ml、そしてもっとも一般的には約5〜約250mg/mlの範囲で見出されるであろう。
組成物は、好ましくは水溶液の形状であり、より好ましくは点眼薬の形状で存在することができるものである。活性物質の所望する投与量は、適切なディスペンサーにより眼に既知の滴下数を投与することにより計量することができる。たとえば、1滴が25μlの場合、1〜6滴の投与は組成物の25〜150μlを送達することになる。適切なディスペンサーは、本明細書に参照として援用される国際特許公開公報第WO96/06581号に開示され、説明される。
必要な場合、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)またはその塩、たとえば2ナトリウム塩のようなカルシウム錯体形成物質は、この具体的な態様の組成物に含有され、過剰なカルシウムイオンと錯体を形成し、貯蔵中にゲル形成を妨げることができる。EDTAまたはその塩は約0.01%〜約0.5%までの量で含有されてもよい。とりわけ、保存剤が存在する場合、相乗的に促進された抗微生物活性を結果として生じるように、EDTAまたはその塩、より具体的にはEDTA2ナトリウムを、重量で0.025%〜約0.1%までの量で含有することがとりわけ好ましい。
本発明の組成物は、組成物中の活性物質またはいずれかの可溶化剤の有効性を保存剤が実質的に阻害しないならば、抗微生物的有効量の該保存剤を含んでいてもよい。例としては、組成物は約0.03%〜約0.5%の量のイミダゾリジルウレア;0.015%〜約0.25%の量のメチルパラベン;約0.005%〜約0.01%の量のプロピルパラベン;約0.25%〜約1%の量のフェノキシエタノール;約0.05%〜約0.2%の量のEDTA二ナトリウム;0.001%〜約0.15%のチメロサール;約01%〜約0.5%の量のクロロブタノール;0.05%〜約0.2%の量のソルビン酸;約0.001%〜約0.02%の量の塩化ベンザルコニウム;上記のいずれかの任意の適切な組み合わせからなる群から選択される保存剤を含むことができる。また、上記の保存剤のいずれかは他の適切な保存剤と合わせ、本発明の組成物中に含まれてよい。上記の数量はすべて全組成物の重量パーセントとして提供される。
本発明の組成物は好ましくは、眼科的に適合した酸化防止剤をさらに含む。好ましい酸化防止剤としては以下のものが挙げられるが、それらに限定されない:亜硫酸水素ナトリウム、メタ亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、システイン、チオグルセロール、亜硫酸ナトリウム、アセトン亜硫酸水素ナトリウム、ジチオエリスレイトール、ジチオスレイトール、チオウレア、プロピルガレート、メチオニン、およびエリソルビン酸。
本発明の組成物は所望により、約0.1%〜約5%、より好ましくは約1%〜約2.5%、たとえば約1.5%〜約2%の重量のグリセリンをさらに含むことができる。また、グリセリンは組成物の粘性を増すため、および浸透圧モル濃度の調節のために有用であってよい。
組成物は少なくとも1種の眼科的に受容できる塩を、組成物の浸透圧モル濃度を眼科的に受容できる範囲にするために必要な量においてさらに含んでいてもよい。いくつかの場合、塩は上記の本明細書に記載のような酸化防止剤であってもよい。浸透圧モル濃度調節の用途に適切な塩としては、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムカチオンおよびクロリド、クエン酸、アスコルビン酸、ホウ酸、リン酸、重炭酸、硫酸、チオ硫酸または重亜硫酸アニオンを有するものが挙げられ;好ましい塩には塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムおよび硫酸アンモニウムが挙げられ、塩化カリウムがとりわけ好ましい。浸透圧モル濃度の調節に適切な他の溶質には糖、たとえばデキストロース、マンニトール、キシリトール、およびショ糖が挙げられる。
本発明の組成物は、少なくとも1種の眼科的に受容できるpH調節剤および/またはバッファーをさらに含んでいてもよく、それらには酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸および塩酸のような酸;水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウムおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタンのような塩基;ならびにクエン酸/デキストロース、炭酸水素ナトリウムおよび塩化アンモニウムのようなバッファーが挙げられる。そのような酸、塩基および/またはバッファーは好ましくは眼科的に受容できる範囲に組成物のpHを維持するために必要な量が含有される。
したがって、本発明の具体的な態様は上記の組成物であり、溶液が実質的に等張で、生理的に受容できるpHを有するような量で、浸透圧モル濃度を調節するための緩衝物質および/または物質をさらに含有する。
所望により、本明細書に参照として援用されたHan&Roehrsによる米国特許第4,559,343号に開示されたように、眼科的に受容できるキサンチン誘導体、たとえばカフェイン、テオブロミン、またはテオフィリンを組成物中に含有してもよい。キサンチン誘導体の含有は組成物の投与に伴う眼球の不快感を軽減することができる。
所望により、組成物はさらに物理的安定性促進のためまたは他の目的のために、少なくとも1種の眼科的に受容できる界面活性剤、好ましくは非イオン性界面活性剤を含有する。適切な非イオン性界面活性剤にはポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよび植物油、たとえば、ポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油;およびポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテル、たとえばオクトキシノール 10、オクトキシノール 40が挙げられる。
本発明の組成物はさらに眼科的に受容できる粘液付着性ポリマーを含有していてもよい。粘液付着性ポリマーは好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メチルメタクリレート)ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、ポリエチレンオキシド、アクリル酸/ブチルアクリレートコポリマー、アルギン酸ナトリウムおよびデキストランから選択される。
必要な場合、1種以上の酸化防止剤が組成物に含有されて化学的安定性を促進してもよい。適切な酸化防止剤にはアスコルビン酸、メタ亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、およびチオグリセロールが挙げられる。
別の態様では、組成物は少なくとも1種の他の活性物質と共に共治療、共投与、または共製剤のどれかに使用される。第2の活性物質は好ましくは、第1の活性物質により治療または予防される眼の同じ疾患、感染、または状態の治療および/または予防において、組成物中の第1の活性物質と協同作用する。あるいは、第2の活性物質は同時に眼を冒している、関連するかまたは無関連の状態を治療するために使用される。第1の活性物質が抗生物質、たとえばグラム陽性菌に対して有効なオキサゾリジノン抗生物質である場合、組成物はグラム陰性菌に対して有効な少なくとも1種の付加的な活性物質と共に共治療、共投与、または共製剤において使用することができる。また、第1および/または第2の活性物質は抗生物質以外の薬物、たとえば選択的COX‐2阻害剤のような抗炎症薬であってよい。
グラム陰性菌に対する活性物質が共治療、共投与、または共製剤に対して選択される場合、例としてそれはアミノグリコシド、セファロスポリン、ジアミノピリジン、フルロキノロン、スルホンアミドおよびテトラサイクリンから選択することができる。これらおよび他のクラスの具体的な抗微生物薬のなかで、本発明の態様に従った第2の抗微生物薬としては、たとえば以下のそれぞれが具体的に有用であってよい:アミカシン、セフィキシム、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフタジジム、セフチゾキシム、セフトリアキソン、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、コリスチン、ドメクロサイクリン、ドキシシクリン、ゲンタマイシン、マフェニド、メタサイクリン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オキシテトラサイクリン、ポリミキシンB、ピリメタミン、スルファジアジン銀、スルフアセタミド、スルフィソキサゾール、テトラサイクリン、トブラマイシンおよびトリメトプリム。
本発明の組成物は、適宜撹拌して成分を単純に混合することを含む、当該技術分野で公知の工程により製造することができる。シクロデキストリン化合物が組成物中に含有される場合、好ましくは初めにシクロデキストリン化合物の水溶液が製造され、そして活性物質は、好ましくは微細に分割された固体微粒子の形状で、十分に溶けるまで撹拌しながらその溶液に添加される。緩衝等張溶液を製造することを所望する場合、緩衝剤および浸透圧モル濃度調節のための物質はいずれの段階で添加してもよいが、活性物質添加前にシクロデキストリン化合物と共に溶液中に存在することが好ましい。同様に、組成物に上記の他の付加的な代替成分のいずれかを含有することを所望する場合、それらはいずれの段階で添加してもよいが、活性物質添加前にシクロデキストリン化合物と共に溶液中に存在することが好ましい。本発明の眼科用組成物を製造するための工程は好ましくは滅菌製品を提供するように実施される。
別の好ましい態様では、本発明のゴムの組み合わせを使用して、活性物質の水性懸濁液を送達し、眼におけるそれらの効力を改善することができる。
感染性疾患の治療および予防のための本発明の方法において、治療的または予防的有効量の上記の眼科用組成物は、それが必要な対象の少なくとも片方の眼に投与される。対象は好ましくは温血動物、より好ましくはイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジおよびブタから選択される。しかし、対象はより好ましくはヒトである。
上記のように、本発明の方法のある態様は感染性疾患が1種以上のグラム陽性菌による感染から起こる場合にとりわけ有用である。グラム陰性菌に拡張された広域スペクトルの抗生物質活性が必要な場合、第2の抗微生物薬を、たとえば、本発明の組成物との共製剤を含む共治療において投与することができる。第2の抗微生物薬は標的グラム陰性菌に対して有効であるように選択される。そのような共治療および共製剤は本発明の態様である。
いずれか具体的な状態において使用される、適切な投与量、投与回数、投与期間、すなわち投与計画は過度な負担なしに当業者により容易に決定され、そしてとりわけ組成物中に存在する具体的な活性物質(複数の活性物質)、治療されるかまたは予防される眼科的状態、対象の年齢、体重および一般的な身体状態、ならびに対象に投与される他の薬物に依存するであろう。本発明の方法に従った治療に対する眼科的状態の反応をモニターし、必要な場合、そのようなモニタリングの観点から治療計画を調整することが好ましい。
投与回数は一般に、覚醒時間中に、投与間隔、すなわち1回目と次の投与との間隔が約2〜約12時間、より一般的には約3時間〜約8時間、たとえば約4〜約6時間程度であるようなものである。適切な投与間隔は、選択された組成物が涙液および/または標的組織(たとえば結膜)における活性物質、たとえばオキサゾリジノン抗生物質の濃度をMIC90以上に維持することができる時間にある程度依存することを当業者は理解するであろう。理想的には、濃度は投与間隔の少なくとも100%の間、MIC90以上に維持する。これが達成できない場合、濃度は投与間隔の少なくとも約60%、最も悪い場合投与間隔の少なくとも約40%の間MIC90以上に維持すべきであることが望ましい。
以下の実施例は本発明の工程および産物を説明するものである。それらは限定的するものとみなすべきではない。すべての実験は特記しない限り、室温および常圧で行ったか、または行われる。
実施例
以下の実施例は本発明の側面を説明するが、限定するものと理解すべきではない。
実施例1‐レオロジー(流動物性)評価
以下のレオロジー評価法を使用して、下記の実施例4〜8に記載のように作製された組成物の性状を解析した。ゴム溶液はベヒクルまたは製剤自体の性状を解析するために25℃で“そのまま”調べた。また、眼における条件を模倣するために同じ溶液を人工涙液(“Artificial Tear Fluid: ATF”)で3:1の比に希釈し、30分間放置後、35℃でレオメータにより解析した。この実施例で使用した人工涙液は以下の組成であった:6.8g.NaCl、2.25gm NaHCO、1.41gm KCl、および0.085g.CaCl・2HO。そのままのものおよびATF試料は以下の条件下でアッセイした。
ゲルの線形粘弾性的挙動の範囲を調べるために考案されたパラメータを使用して応力‐掃引(Stress-Sweep)を行うためにセットされた、コーン及びプレートのCP4°/40mm測定系を使用したBohlin CVO50 Controlled Stress Instrumentによる振動レオロジー的測定を行うことにより、上記の両方の試料のセットを試験した。使用したパラメータ設定値は下記のようであった:
プレシアー(Pre-Shear):オフ
適用後の試料静止時間(Sample rest time after application):5分間
掃引型(Sweep type):振幅
レンジ(Range):Log
開始応力(Start Stress):0.03Pa
終了応力(End Stress):100Pa
ポイント数(No. of points):20
フリークエンシー(Frequency):1Hz
ランプ方向(Ramp direction):Up/Down
試験試料の粘弾性を調べた方法は、ゲルにかけられた振動剪断応力の関数としての、その弾性率 G′、粘性率 G″、および位相角 δに関して報告した。ゲルはこれら3種のパラメータにより性状解析することができる。G′はこの剪断に対するゲルの弾性、すなわち変形が生じる前のそれに対するゲルの弾性エネルギーを示す。したがって弾性ゲルはそれが分解する前に、より大きな範囲の剪断応力に対して適用されたエネルギーを吸収することができるであろう。このことはG′プロット上のほとんど水平な線により示される。ゲル構造の分解はG′が下降する点により示される。このことが起こる剪断応力は臨界剪断応力であり、数値が大きいほどゲルはより弾性に富み、より堅い。同様に、G′はゲルの粘性、すなわち適用された剪断の結果としてどのくらいそれが流動するかの尺度である。いくつかのゲルは堅く、それらが分解するまで流動に抵抗する。他のものはすべての剪断において流動する。G′が高く、G″が低い場合は堅いゲルを意味し、G′が低く、G″が高い場合は流れやすいゲルを意味する。
G′とG″の比はδであり、ゲルの“流動体”に対する“固体”の相対的な尺度である。ゼロに近い位相角はほとんど固体様挙動を意味し、90°に近いものは液体様挙動を意味する。
実施例2‐In vivo PK吸着試験
下記の実施例に記載のように、10mg/mlのリネゾリドで作製された製剤をウサギの眼に投与し、適用1時間後に結膜中のリネゾリドの濃度を評価した。製剤1mLそれぞれに対して、14C‐標識リネゾリドを0.5mg添加した。
体重1.8〜2.5kgの4羽の健康な雄New Zealandシロウサギを製剤による処置に使用した。ウサギの眼のそれぞれに、ピペットを使用して試験製剤25μlを適用した。適用1時間後にウサギを死に到らせ、眼を摘出した。摘出した組織は液体シンチレーション計測法のために燃やし、存在する放射能量の尺度として放射能を測定した。放射能計数は計算により、μg/gのリネゾリド濃度に変換した。
このアッセイの結果は、下記の実施例9に報告する。
実施例3‐In vivo眼球刺激試験
体重1.8〜2.5kgの健康な雄New Zealandシロウサギに実施例2で使用したものと同じ試験製剤約25μlを2時間毎に投与し、投与中の刺激を肉眼的に評価し、投与後に眼の状態をモニターした。
結果は下記の実施例9に報告する。
実施例4‐個々のゴムとの製剤
1種だけのゴムを含む種々のベヒクルを以下の表1に記載のように作製した。粘弾性挙動は実施例1に記載のように25℃と、ATFで3:1に希釈して35℃で調べた。すべてのベヒクルは25℃で十分な粘弾性溶液を形成したが、カルボポールおよびコンニャクベヒクルはそれらの弾性の大部分を消失し、ATF試験において主に粘性溶液(図1a〜c、2a〜c)になる。
表1〜5のコメントは、組成物から作製された上記のデータの検討に基づいた定量的評価および肉眼的観察の結果である。
Figure 2005521690
Figure 2005521690
特定の場合(ID番号1、3および6はそれぞれカルボポール、ヒドロキシプロピルグアル、およびスクレログルカン試料に相当する)において、ベヒクルは粘性が高いことが見出され、製造困難性および単純な滴ビンによる投与量の分注が困難であることを示す。
アガロースベヒクル(ID番号2)は0.15%で使用する場合、粘性液体のままであった。しかし、固有のゲル化挙動は0.25%で室温において堅いゲルを形成するもので、使用に適さないものになる。同様に、コンニャクベヒクル(ID番号4)は優れた固有の粘性を提供する。しかし、該ベヒクルはゲル化能を全く示さなかった。
下記の実施例で説明するように、種々の割合でゴムを合わせることにより上記の種々のベヒクルの特性を変化させ、最適化できることが見出された。
実施例5‐ゴムとコンニャクの組み合わせ
以下の組成物は5% ヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリンおよび1% リネゾリドと一緒に水中で作製された。レオロジー試験の結果は図3a〜c、4a〜cに提示する。
Figure 2005521690
表2の結果は、ATF試験において、0.5% コンニャク(ID番号9)では軟弱な粘弾性流動体のままであるが、たった0.25%のコンニャクに別のゲルを添加するとATF試験において並〜優れた粘弾性ゲルになることを示す。驚くべきことに、上記の表1に示すように、個々のゲルのいずれかとベヒクルを含むものに比べ、コンニャクおよびカルボポール 971Pを含む製剤(ID番号13)のレオロジー的特性に著しい改善が見られる。同様に、スクレログルカンとコンニャクの組み合わせ(ID番号15)はATF試験において粘弾性ゲルを形成し、そして組み合わせの製造可能性はスクレログルカン単独の溶液に比較して改善されている(表1のID番号6に比較して)。
実施例6‐ゴムとヒドロキシプロピルグアルの組み合わせ
ヒドロキシプロピルグアルまたはヒドロキシプロピルグアルと他のゴムの組み合わせを含む以下の組成物は、以下の表3に記載のように、5% ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンおよび1% リネゾリドと一緒に水中で作製された。以下の表3に記載の第1の製剤(すなわち、ID番号11)は初めに上記の表2に示されていることに注意されたい。レオロジー試験の結果は図5a〜c、6a〜cに提示する。
Figure 2005521690
ヒドロキシプロピルグアルへのアガロースの添加は、コンニャクとヒドロキシプロピルグアルの組み合わせ(ID番号11)に比較して、製造およびろ過が容易であることが見出されている流動体(ID番号19)を生じる。ID番号16はID番号11と同じくらい堅いゲルを生じないが、依然としてゲルを生じる。したがって、製剤の基礎および製造特性ならびに先の表2に示された結果に基づいてアガロースの添加はヒドロキシプロピルグアルへのコンニャクの添加に優る改善を表す。
実施例7:ゴムとアルギン酸プロピレングリコールの組み合わせ
以下の組成物は5% ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンおよび1% リネゾリドと一緒に水中で作製された。レオロジー試験の結果は図7a〜c、8a〜cに示す。粘性度の高いアルギン酸プロピレングリコールが使用された。
Figure 2005521690
上記の組み合わせは純粋なアルギン酸プロピレングリコールベヒクル(表1のID番号5として示す)の特性を事実上改変する。
実施例8:ゴムの組み合わせ。スクレログルカン
以下の組成物は5% ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンおよび1% リネゾリドと一緒に水中で作製された。レオロジー試験の結果は図9a〜c、10a〜cに示す。
Figure 2005521690
上の表5に記載のすべてのスクレログルカンゲル組み合わせ製剤はATF試験においてゲル化挙動を示した。しかし、スクレログルカン単独(表1のID番号1を参照されたい)に比較して、試験した付加的なゲル種のいずれかにより、より安定した粘弾性ゲル挙動が得られる。
実施例9‐製剤の薬物動態学および耐薬特性
以下の組成物は、先の実施例2に記載の薬物吸着PKモデルのウサギに投与した。すべての製剤は、特記しない限り、5% ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンおよび2% マンニトールを含み、約pH4と約pH5の間のpHに調節した。試験中に、投与中の不快感は観察されず、製剤が十分に許容されることが示された。
Figure 2005521690
Figure 2005521690
Figure 2005521690
Figure 2005521690
Figure 2005521690
Figure 2005521690
Figure 2005521690
上記の表7〜表11の結果は、本明細書で試験されたゴムの組み合わせを持つそれぞれの製剤により眼球組織に送達されたリネゾリド量が有意に増加したことを示す。
実施例10‐3種の異なる薬物の眼科用組成物の製造
水溶性の低い3種の異なる薬物の眼科用組成物を、ヒドロキシプロピルグアルゴムおよびアガロースゴム系ならびに可溶化剤としてのヒドロキシ‐β‐シクロデキストリンを使用して作製する。3種の製剤のそれぞれの組成は下記の表12に示す。
Figure 2005521690
これら2種の製剤は、上の実施例9に示すように、表9のID番号16に類似した、眼における粘性および、ゲル化挙動をすると予測される。
個々のゴムの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表1に示す。 個々のゴムの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表1に示す。 ATFと3:1の比で混合した個々のゴムの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表1に示す。 ATFと3:1の比で混合した個々のゴムの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表1に示す。 種々の他のゴムと合わせたコンニャクの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は、表2に示す。 種々の他のゴムと合わせたコンニャクの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は、表2に示す。 ATFと3:1の比で混合し、種々の他のゴムと合わせたコンニャクの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表2に示す。 ATFと3:1の比で混合し、種々の他のゴムと合わせたコンニャクの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表2に示す。 2種の他のゴムのそれぞれと合わせたヒドロキシプロピルグアルの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表3に示す。 2種の他のゴムのそれぞれと合わせたヒドロキシプロピルグアルの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表3に示す。 ATFと3:1の比で混合し、2種の他のゴムのそれぞれと合わせたヒドロキシプロピルグアルの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は、表3に示す。 ATFと3:1の比で混合し、2種の他のゴムのそれぞれと合わせたヒドロキシプロピルグアルの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は、表3に示す。 種々のゴムと合わせたプロピレングリコールアルギン酸の水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表4に示す。 種々のゴムと合わせたプロピレングリコールアルギン酸の水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表4に示す。 ATFと3:1の比で混合し、種々のゴムと合わせたプロピレングリコールアルギン酸の水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表4に示す。 ATFと3:1の比で混合し、種々のゴムと合わせたプロピレングリコールアルギン酸の水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表4に示す。 3種の異なるゴムのそれぞれと合わせたスクレログルカンの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表5に示す。 3種の異なるゴムのそれぞれと合わせたスクレログルカンの水中、25℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表5に示す。 ATFと3:1の比で混合し、3種の異なるゴムのそれぞれと合わせたスクレログルカンの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表5に示す。 ATFと3:1の比で混合し、3種の異なるゴムのそれぞれと合わせたスクレログルカンの水中、35℃での粘弾性を説明する3つのグラフ:(a)弾性率、G′、(b)粘性率、G″、および(c)位相角、δの組で、それぞれ適応された剪断応力の関数である。試験したゴム溶液の組成は表5に示す。

Claims (26)

  1. 眼への局所投与に適した医薬組成物であって、
    (a)薬理学的に有効な濃度の活性物質;および
    (b)コンニャク、スクレログルカン、ヒドロキシプロピルグアル、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、カルボポール、ペクチン、アガロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも2種の眼科的に適合するポリマーのセットを含む前記組成物。
  2. 請求項1に記載の医薬組成物であって、少なくとも眼科的に適合する2種のポリマーのセットが以下のもの:
    コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
    コンニャクおよびヒドロキシプロピルグアル;
    コンニャクおよびアルギン酸プロピレングリコール;
    コンニャクおよびカルボポール971;
    コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
    ヒドロキシプロピルグアルおよびアガロース;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびスクレログルカン;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;ならびに
    スクレログルカンおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される前記医薬組成物。
  3. 活性物質がステロイドである、請求項1〜2のいずれかに記載の組成物。
  4. 活性物質がNSAIDS化合物である、請求項1〜2のいずれかに記載の組成物。
  5. 活性物質がオキサゾリジノン抗生物質である、請求項1に記載の組成物。
  6. オキサゾリジノン抗生物質が式(I)の化合物:
    Figure 2005521690
    (ここで:
    は(a)H、(b)C3〜6シクロアルキル基を含む、少なくとも1つのF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、およびC1〜8アシルオキシまたはC1〜8ベンズオキシで置換されていてもよいC1〜8アルキル、(c)アミノ、(d)モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノならびに(e)C1〜8アルコキシ基から選択され;
    およびRはH、FおよびCl基から独立して選択され;
    はHまたはCHであり;
    はH、CH、CN、COおよび(CH基から選択され、ここでRは先に記載の通りであり、RはH、OH、OR、OCOR、NHCOR、アミノ、モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノ基から選択され、そしてmは1または2であり;
    nは0、1または2であり;そして
    XはO、S、SO、SO、SNRまたはS(O)NRであり、ここでRはH、C1〜4アルキル(1以上のF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、アミノ、C1〜8モノ‐またはジ(C1〜8アルキル)アミノ基に置換されていてもよい)、およびp−トルエンスルホニル基から選択される)
    または薬剤的に受容できるその塩である、請求項5に記載の組成物。
  7. 式(I)において、RはCHであり;RおよびRはHおよびFから独立して選択されるがRおよびRの少なくとも1つはFであり;RおよびRはそれぞれHであり、nは1であり;そしてXはO、SおよびSOから選択される、請求項6に記載の組成物。
  8. オキサゾリジノン抗生物質が以下のもの:リネゾリド、エペレゾリド、N−((5S)−3−(3−フルオロ−4−(4−(2−フルオロエチル)−3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−5−イルメチル)アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(3−ピリジル)チオフェン−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(4−ピリジル)ピリド−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド塩酸塩およびN−[[(5S)−3−[4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルホリニル)−3,5−ジフルオロフェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミドからなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
  9. オキサゾリジノン抗微生物薬がリネゾリドである、請求項5に記載の組成物。
  10. 本質的に組成物中のすべての活性物質が溶液中にあることを確実にするための十分な濃度のシクロデキストリン化合物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  11. シクロデキストリン化合物がα‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン、アルキルシクロデキストリン、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン、カルボキシアルキルシクロデキストリン、およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンからなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. シクロデキストリン化合物がヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリン、およびスルホブチルエーテル‐β‐シクロデキストリンからなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。
  13. シクロデキストリン濃度が約1mg/ml〜約500mg/mlである、請求項10に記載の組成物。
  14. 少なくとも眼科的に適合する2種のポリマーのセットが流涙による組成物の眼からの除去速度を低下させ、眼への局所適用後少なくとも2時間、涙液中の活性物質の濃度をMIC90以上に維持する、請求項1、2、5および10のいずれか一つに記載の組成物。
  15. 温血対象の眼における疾患または感染を治療および/または予防する方法であって、治療的または予防的有効量の請求項1に記載の組成物を対象の眼に投与することを含む前記方法。
  16. 温血対象の眼の疾患または感染を局所的に治療または予防するための薬物の製造における、請求項1の組成物の使用の方法。
  17. 眼への局所適用に適切な医薬組成物であって:
    (a)少なくとも眼の1組織のグラム陽性細菌感染の治療および/または予防に有効な濃度のオキサゾリジノン抗生物質;
    (b)リネゾリドを溶液で維持するために十分なシクロデキストリン濃度における薬剤的に受容できるシクロデキストリン化合物;
    (c)コンニャク、スクレログルカン、ヒドロキシプロピルグアル、アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム、カルボポール、ペクチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アガロースおよびそれらの誘導体からなる群から選択される、少なくとも2種の眼科的に適合するポリマーのセットを含む、前記医薬組成物。
  18. 請求項17に記載の医薬組成物であって、少なくとも2種の眼科的に適合するポリマーのセットが以下のもの:
    コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
    コンニャクおよびヒドロキシプロピルグアル;
    コンニャクおよびアルギン酸プロピレングリコール;
    コンニャクおよびカルボポール971;
    コンニャクおよびアルギン酸ナトリウム;
    ヒドロキシプロピルグアルおよびアガロース;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびスクレログルカン;
    アルギン酸プロピレングリコールおよびアガロース;ならびに
    スクレログルカンおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースからなる群から選択される前記医薬組成物。
  19. オキサゾリジノン抗生物質が式(I)の化合物:
    Figure 2005521690
    (ここで:
    は(a)H、(b)C3〜6シクロアルキル基を含む、少なくとも1つのF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、およびC1〜8アシルオキシまたはC1〜8ベンズオキシで置換されていてもよいC1〜8アルキル、(c)アミノ、(d)モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノならびに(e)C1〜8アルコキシ基から選択され;
    およびRはH、FおよびCl基から独立して選択され;
    はHまたはCHであり;
    はH、CH、CN、COおよび(CH基から選択され、ここでRは先に記載の通りであり、RはH、OH、OR、OCOR、NHCOR、アミノ、モノ‐およびジ(C1〜8アルキル)アミノ基から選択され、そしてmは1または2であり;
    nは0、1または2であり;そして
    XはO、S、SO、SO、SNRまたはS(O)NRであり、ここでRはH、C1〜4アルキル(1以上のF、Cl、OH、C1〜8アルコキシ、アミノ、C1〜8モノ‐またはジ(C1〜8アルキル)アミノ基に置換されていてもよい)、およびp−トルエンスルホニル基から選択される)
    または薬剤的に受容できるその塩である、請求項17に記載の組成物。
  20. 式(I)において、RはCHであり;RおよびRはHおよびFから独立して選択されるがRおよびRの少なくとも1つはFであり;RおよびRはそれぞれHであり、nは1であり;そしてXはO、SおよびSOから選択される、請求項19に記載の組成物。
  21. オキサゾリジノン抗生物質が以下のもの:
    リネゾリド、エペレゾリド、N−((5S)−3−(3−フルオロ−4−(4−(2−フルオロエチル)−3−オキソピペラジン−1−イル)フェニル)−2−オキソオキサゾリジン−5−イルメチル)アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(3−ピリジル)チオフェン−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド、(S)−N−[[3−[5−(4−ピリジル)ピリド−2−イル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミド塩酸塩およびN−[[(5S)−3−[4−(1,1−ジオキシド−4−チオモルホリニル)−3,5−ジフルオロフェニル]−2−オキソ−5−オキサゾリジニル]メチル]アセタミドからなる群から選択される、請求項19に記載の組成物。
  22. オキサゾリジノン抗微生物薬がリネゾリドである、請求項19に記載の組成物。
  23. リネゾリド濃度が約0.01mg/ml〜約100mg/mlである、請求項22に記載の組成物。
  24. シクロデキストリン化合物がα‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン、アルキルシクロデキストリン、ヒドロキシアルキルシクロデキストリン、カルボキシアルキルシクロデキストリン、およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
  25. シクロデキストリン化合物がヒドロキシプロピル‐β‐シクロデキストリン、およびスルホブチルエーテル‐β‐シクロデキストリンからなる群から選択される、請求項17に記載の組成物。
  26. シクロデキストリン化合物が約1mg/ml〜約500mg/mlの濃度で存在する、請求項17に記載の組成物。
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