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JP2005519440A - 発光ダイオードの改良されたポリマーバッファ層およびその使用方法 - Google Patents

発光ダイオードの改良されたポリマーバッファ層およびその使用方法 Download PDF

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JP2005519440A JP2003573716A JP2003573716A JP2005519440A JP 2005519440 A JP2005519440 A JP 2005519440A JP 2003573716 A JP2003573716 A JP 2003573716A JP 2003573716 A JP2003573716 A JP 2003573716A JP 2005519440 A JP2005519440 A JP 2005519440A
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Abstract

本発明は、発光ダイオード用の改良された透明導電性バッファ層に関する。バッファ層を形成するために、導電性ポリマーおよび非イオン性界面活性剤もしくはイオン性フルオロ界面活性剤を含む水性分散液を使用すると、発光ダイオードの性能を改良することになるバッファ層が提供されることが示された。

Description

本発明は、導電性ポリマーおよび界面活性剤から構成される透明導電性バッファ層およびかかる層を含む発光デバイスに関する。
導電性ポリマーは、発光ダイオード(LED)などの、光を放射する有機電子デバイスにおいて有用であることが判明している。すべてのかかるデバイスでは、有機活性発光層が、アノードおよびカソードとして働く2個の電極の間にはさみ込まれる。電極のうちの少なくとも1個は、光を透過する材料から構成される。活性発光層は、デバイスへの電圧印加時に、光透過電極、通常はインジウムスズ酸化物アノードを経由して、光を放射する。無機アノードと発光層との間に導電性高分子材料、例えばポリアニリンまたはポリ(ジオキシチオフェン)の層を使用することは周知である。導電性ポリマー層は、アノードのパーツ、正孔注入層またはバッファ層と様々に呼ばれる。かかるシステムは、例えばジョナス(Jonas)らの米国特許公報(特許文献1)、ヤン(Yang)の米国特許公報(特許文献2)、およびチャン(Zhang)らの米国特許公報(特許文献3)に記載されている。
ポリアニリン(PAni)またはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などのポリ(ジオキシチオフェン)を調製するための有用な合成手順は周知であり、これらの材料は商業的に容易に入手できる。
キンレン(Kinlen)らの米国特許公報(特許文献4)には、ポリアニリンをイオン性界面活性剤に接触させることを含む、ポリアニリンの導電性を増大させる方法が開示されている。キンレンらは、ポリアニリン・フィルムを形成し、その後ポリアニリン・フィルムをイオン性界面活性剤に接触させることにより、該方法を実証した。彼らはまた、最終の形態に処理する前に、キシレン中でポリアニリン塩を処理することが可能であり、この場合、ポリアニリン塩およびアニオン界面活性剤の両方が、ポリアニリン塩およびイオン性界面活性剤のそれぞれに対して、少なくとも約1%w/wの量で可溶であることを開示している。
米国特許第5,766,515号明細書 米国特許第5,723,873号明細書 米国特許第5,798,170号明細書 米国特許第5,840,214号明細書 米国特許第4,356,429号明細書 米国特許第4,539,507号明細書 米国特許第5,247,190号明細書 米国特許第5,408,109号明細書 米国特許第5,317,169号明細書
発光デバイスの中のバッファ層として、より良好な性能を提供する電気的性質を有するポリマーを見つけ出すことが望ましい。
本発明は、基板上の発光デバイスを提供する。該発光デバイスは、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に配置される活性発光層、および、アノードと活性発光層との間に配置されるバッファ層を含み、該バッファ層が、導電性ポリマーと界面活性剤とから構成されることを特徴とする。界面活性剤の量は、界面活性剤と導電性ポリマーの全重量の約0.5重量%〜約15重量%であり、界面活性剤は、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択される。
本発明はまた、基板上の発光デバイスを提供し、該発光デバイスが、アノード、カソード、アノードとカソードとの間に配置される活性発光層、および、アノードと活性発光層との間に配置されるバッファ層を含み、該バッファ層が、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を使用して形成されることを特徴とする。この分散液は、25と35mN/mの間の表面張力により特徴づけられる。導電性ポリマーの濃度は、分散液全体の0.1〜5.0%w/wである。界面活性剤の濃度は、分散液全体の約0.4%w/w未満であり、界面活性剤は、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択される。
また、本発明のバッファ層を使用することにより、金属層と、バッファ層に隣接した誘電層を有する無機誘電体の薄層とから構成される、光透過性の二重層アノードが使用できるようになる。
本発明はまた、アノードと発光デバイスの活性発光層との間に配置されるバッファ層を形成するのに有用な組成物を提供し、該組成物が、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を含む。分散液は、25と35mN/mの間の表面張力により特徴づけられる。導電性ポリマーの濃度は、分散液全体の0.1〜5.0%w/wである。界面活性剤の濃度は、分散液全体の約0.4%w/w未満であり、界面活性剤は、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択される。
本明細書で使用されているように、用語「分散液全体」は、分散液の固体および液体キャリアの全体を示す。更に、IUPACナンバリング方法が全体にわたり使用され、ここでは、周期表の族を左から右に1〜18として番号付けられる(化学および物理学のCRCハンドブック(CRC Handbook of Chemistry and Physics)、81st版、2000)。フレーズ「に隣接して」は、一方の層が他方の層の直ぐ隣であることを必ずしも意味しない。中間の層を、前記互いに隣接する層の間に設けてもよい。
本発明は、導電性ポリマー層の形成に関し、該層は、発光デバイスのバッファ層としてより良好な性能を提供する。導電性ポリマーと特定の界面活性剤とから構成される、したがって、これらと同じ構成要素から構成される組成物を使用して形成したバッファ層が、所望の改良された性能をバッファ層に与えることが判明した。界面活性剤は、デバイス性能に不都合に影響する不純物であると考えられる可能性があった。驚いたことに、これらの特定の界面活性剤、すなわちフルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが、水性分散液を被覆してバッファ層を形成することを容易にするだけでなく、デバイス性能を向上させ、かつ可撓性の基板を使用することを容易にする。改良された性能を実証するためには、発光デバイスの一部としてバッファ層を評価することが重要である。
本発明はまた、2個の電気接触層の間にはさみ込まれる有機活性発光層を含む発光デバイスに関し、この場合、導電性ポリマーと界面活性剤を含むバッファ層が、該発光層とアノードとして機能する電気接触層との間に配置される。デバイスは、無機アノード層とカソード層を有する。アノードと隣接して、バッファ層がある。カソードと隣接して、電子輸送材料を含む任意選択の層がある。バッファ層とカソード(または任意選択の電子輸送層)との間には、活性発光層がある。
デバイスにはまた、一般に支持体が含まれ、これは、アノードまたはカソードに隣接することができる。支持体がアノードに隣接しているものが最も多い。支持体は、可撓性または剛性でもよく、有機物または無機物でもよい。一般に、ガラスまたはポリ(エチレンテレフタレート)などの可撓性有機フィルムが支持体として使用される。
アノードは、正電荷キャリアを注入するまたは収集するのに特に効率のよい電極である。アノードは、金属、混合金、合金、金属酸化物または混合金属酸化物でよい。好適な金属には、11族の金属、4、5および6族の金属、並びに、8〜10族の遷移金属が含まれる。アノードが光透過性である場合、インジウムスズ酸化物(ITO)などの12、13および14族金属の混合金属酸化物が一般に使用される。
また、本発明のバッファ層を使用することにより、金属層と、バッファ層に隣接した誘電層を有する無機誘電体の薄層とから構成される、光透過性の二重層アノードが使用できるようになる。金属層を堆積する前に、更なる薄い誘電層を基板上に堆積することができる。金属と誘電体の2個以上のかかる二重層、すなわち金属−誘電体−金属−誘電体等から構成される多層アノードもまた、使用することができる。二重層の金属は、銀、金、ニッケル、クロム、コバルトおよびこれらの合金、並びにこれらの金属と鉄の合金から構成される。二重層中の誘電体は、シリコン、インジウム、チタン、スズ、ゲルマニウムおよびアルミニウムなどの13または14族元素の酸化物、あるいは、フッ化マグネシウムなどのフルオリドから構成される。好適な実施形態では、バッファ層が、少なくとも1個の二重層を含む多層アノードの誘電層の上に直接形成される。
アノードは通常、物理的蒸着法により塗布される。用語「物理的蒸着法」は、真空中で行われる様々な堆積手法を指す。すなわち、例えば物理的蒸着法には、イオンビームスパッタリングを含めて、スパッタリングのすべての形態、および、電子ビーム蒸着などの蒸着のすべての形態が含まれる。有用な物理的蒸着法の具体的な形態が、高周波マグネトロンスパッタリングである。
スピン塗布、キャスティングおよびグラビア印刷などの印刷を含めて、任意の慣用手段を使用して、バッファ層を塗布することができる。バッファ層はまた、インクジェット印刷または熱パターニングにより塗布することができる。アノードと発光デバイスの活性発光層との間に配置されるバッファ層を形成するのに有用である本発明の組成物は、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を含む。導電性ポリマーは、ポリアニリン(PAni)またはポリ(ジオキシチオフェン)が好ましい。好適なポリ(ジオキシチオフェン)は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)である。ポリアニリンまたはポリ(ジオキシチオフェン)を製造する酸化性重合プロセスを、ポリ(アクリルアミドアルキルスルホン酸)(PAAMPSA)またはポリ(スチレンスルホン酸)(PSSA)の存在下で行うことができ、PEDOT/PAAMPSA、PEDOT/PSSA、Pani/PAAMPSAおよびPAni/PSSAなどの錯体になる。本明細書で使用されているように、用語のポリアニリン、ポリ(ジオキシチオフェン)、およびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)それぞれは、ポリマー自体、並びに該ポリマーから構成される錯体を意味する。
界面活性剤は、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルである。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、すなわち非イオン性フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、あるいはイオン性フルオロ界面活性剤でよい。非イオン性界面活性剤が好ましい。好適なポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルは、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルである。非イオン性フルオロ界面活性剤は、フルオロ脂肪族高分子エステル、または、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むフルオロ界面活性剤が好ましい。特に好ましいのは、ペルフルオロアルキルポリオキシエチレンである。イオン性フルオロ界面活性剤は、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むのが好ましい。特に好ましいのは、ペルフルオロアルキルエチレンスルフルエチレン・アニオン界面活性剤の炭酸リチウムである。ペルフルオロアルキルN型ベタインなどの両性界面活性剤、および、ペルフルオロアルキルアンモニウムハロゲン化物などのカチオン界面活性剤もまた使用することができる。
導電性ポリマーの濃度は、分散液全体の0.1〜5.0%w/wである。界面活性剤の濃度は、分散液全体の約0.4%w/w未満である。好ましくは、導電性ポリマーの濃度が分散液全体の0.5〜3.0%w/wであり、界面活性剤の濃度が分散液全体の約0.3%w/w未満である。使用される具体的な界面活性剤の量は、使用される具体的な導電性ポリマー、および分散液中のその導電性ポリマーの濃度によって決まる。界面活性剤の量は、25と35mN/mの間の分散液表面張力を付与するように選択される。
本発明は、前のパラグラフにて記載したように、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を含む組成物を使用してバッファ層が作成される、発光デバイスを提供する。
本発明の発光デバイスのバッファ層は、導電性ポリマーと界面活性剤とから構成され、この場合、界面活性剤の量は、界面活性剤と導電性ポリマーの全重量の約0.5重量%〜約15重量%である。界面活性剤は、本発明の組成物と関連して記載したように、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルである。界面活性剤の量は、界面活性剤と導電性ポリマーの全重量の約1重量%〜約10重量%が好ましい。
一般に、アノードおよび導電性ポリマー層は、パターン化されることになるだろう。このパターンは、所望に応じて変化させ得ることを理解されたい。例えば、第1の電気接触層材料を塗布する前に、第1の可撓性複合バリヤー構造体上に、パターン付きのマスクまたは光レジストを配置することにより、該層をパターン付きで塗布することができる。あるいは、該層を全体の層として塗布し、その後例えば、光レジストおよび湿式化学エッチングを使用して、パターン化してもよい。また、上記のように、インクジェット式印刷、リソグラフィまたは熱転写パターニングにより、バッファ層をパターン付きで塗布してもよい。当技術分野でよく知られたパターニングのその他方法もまた使用することができる。
発光ダイオードでは、十分なバイアス電圧を電気接触層、すなわちアノードおよびカソードに印加したとき、活性発光層が光を放射する。発光活性の発光層は、任意の有機エレクトロルミネセンスまたはその他有機発光材料を含むことができる。かかる材料は、例えばタング(Tang)の米国特許公報(特許文献5)、ヴァン・スライク(Van Slyke)らの米国特許公報(特許文献6)に記載されているものなどの、低分子材料であってもよく、上記特許の関連部分は引用により本明細書に組み込まれる。低分子(SMO)材料から構成される活性発光層を有するLEDは、一般にSMOLEDsと呼ばれる。あるいは、かかる材料は、フレンド(Friend)らの米国特許公報(特許文献7)、ヒーガー(Heeger)らの米国特許公報(特許文献8)、ナカノ(Nakano)らの米国特許公報(特許文献9)に記載されているものなどの、高分子材料であってもよく、上記特許の関連部分は引用により本明細書に組み込まれる。高分子(P)材料から構成される活性発光層を有するLEDは、一般にPLEDsと呼ばれる。好適なエレクトロルミネセンス材料は、半導体共役ポリマーである。かかるポリマーの一例が、PPVと呼ばれるポリ(p−フェニレンビニレン)である。発光材料は、添加剤を有するか有しないで、他材料のマトリックス中に分散してもよく、しかし、単独で層を形成するのが好ましい。活性有機層は、一般に50〜500nmの範囲の厚さを有する。パターン付きアノードの線路間または画素間の漏話を防ぐためには、デバイスの発光特性を危険にさらさずに、バッファ層の導電率をできるだけ低くすべきである。バッファ層が導電性ポリマーと、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルである界面活性剤とを含む場合、バッファ層が導電性ポリマーを含み、かつ界面活性剤を含まない場合と比べて、発光ダイオードが、より高い光放出効率、同等またはより低いターンオン電圧、同等またはより高い輝度を示すことが判明した。
活性有機物を含む活性発光層を、スピン塗布、キャスティングおよび印刷を含めて、任意の慣用手段により、溶液から塗布することができる。材料の特性に応じて、蒸着方法により、活性有機物を直接塗布してもよい。活性ポリマー前駆体を塗布して、次に通常加熱によりポリマーに転化することもまた可能である。
カソードは、電子または負電荷キャリアを注入するまたは収集するのに特に効率のよい電極である。カソードは、第1の電気接触層(この場合アノード)に比べてより低い仕事関数を有する任意の金属または非金属でよい。第2の電気接触層用の材料は、1族のアルカリ金属(例えばLi、Cs)、2族の(アルカリ土類)金属、12族の金属、ランタニドおよびアクチニドから選択することができる。例えばアルミニウム、インジウム、カルシウム、バリウムおよびマグネシウム、並びにこれらの組合せ材料を使用してもよい。
カソード層は通常、物理的蒸着法により塗布される。一般に、アノード層およびバッファ層に関して上記議論したように、カソード層はパターン化されるだろう。カソード層をパターン化するためには、同様の処理技術が使われる。
カソードと活性発光層との間の任意選択の層は、電子輸送を容易にするためと、更に層インターフェイスでの消光反応を防ぐための閉込め層として働くための両方の機能を果たすことができる。この層が、電子移動度を促進し、かつ消光反応を低減することが好ましい。任意選択層用の電子輸送材料の例には、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq)などの金属キレート化オキシノイド化合物、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA)または4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DPA)などのフェナントロリン系化合物、並びに、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)および3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)などのアゾール化合物が含まれる。
有機電子デバイスの中にその他の層があることは周知である。例えば、バッファ層と活性発光層との間に、正電荷の輸送および/または層のバンドギャップ整合を容易にするための、あるいは、保護層として機能させるための層があってもよい。同様に、活性発光層とカソード層との間に、負電荷の輸送および/または層間のバンドギャップ整合を容易にするための、あるいは、保護層として機能させるための更なる層があってもよい。当技術分野で周知の層を使用することができる。更に、上記した任意の層を、2個以上の層から作成することができる。あるいは、アノード層、バッファ層、活性発光層およびカソード層のいくつかまたは全てを表面処理して、電荷キャリアの輸送効率を増大させてもよい。デバイスに高いデバイス効率を与える目標の釣合いをとることにより、各構成要素層の材料の選択を決定することが好ましい。
好適な基板上に個々の層を順番に堆積させることにより、デバイスを作成することができる。ガラスおよび高分子フィルムなどの基板が使用できる。ほとんどの場合、アノードを基板に塗布し、そこからこれらの層を構築していく。しかし、まずカソードを基板に塗布し、逆の順序でこれらの層を加えることが可能である。一般に、それぞれの層は、次の範囲の厚さを有することになる。アノードは50〜500nm、好ましくは100〜200nm。バッファ層は5〜250nm、好ましくは20〜200nm。発光活性発光層は1〜100nm、好ましくは10〜80nm。任意選択の電子輸送層は5〜100nm、好ましくは20〜80nm。カソードは20−1000nm、好ましくは30−500nm。
次の実施例は、本発明の特定の特徴および利点を例示する。これらは、本発明の例示であることを意図し、限定するものではない。特に明記しない限り、すべてのパーセントは重量による。
本明細書で報告される表面張力のすべての測定を、デジタル・クルス・プロセス・テンショメータ(Digital Kruess Process Tensiometer)K12(クルス社(Kruess GmbH)、ハンブルグ(Hamburg)、ドイツ)で行った。測定は、室温で行った。測定される液体を含む容器は、直径6.65cmおよび高さ10.0cmを有する。測定法は、最小標準偏差が0.02mN/mのクルス11(Kruess 11)(P/SFT)である。
本明細書で報告される、可撓性の発光ダイオード(LED)、すなわち可撓性の基板上の発光ダイオードで実行した発光測定を、次の方法で行った。発光測定用の可撓性LEDサンプルは、可撓性基板、アノードとして働くインジウムスズ酸化物層、バッファ層、活性発光材料層、および、カソードとして働く直径1.0mmのアルミニウム・ドットの配列からなっていた。HP 4155A 半導体パラメータ分析計(ヒューレット・パッカード(Hewlett−Packard)、パロアルト、カリフォルニア州(Palo Alto,CA))のプログラム可能な電圧源を、電極に圧力接触を付与する機械デバイスとともに、アノードおよび1個のアルミニウム・ドットに接続した。フォトダイオードで発光を検出し、それにより発光強度を記録するために電流に変換した。電極に印加される電圧を自動的に増加させながら、デバイス電流とフォトダイオード電流を連続的に記録した。
本明細書で報告される、剛性の発光ダイオード(LED)、すなわち剛性例えばガラス基板上の発光ダイオードで実行した発光測定を、次の方法で行った。発光測定用の剛性LEDサンプルは、基板が剛性(ガラス)基板からなることを除いて、可撓性LEDに対して記載したように作成した。電流対電圧、発光強度(輝度)対電圧、および効率(Cd/A)を、ケースレイ(Keithley)236ソース−計測装置(ケースレイ・インスツルメント社(Keithley Instrument Inc.)、クリーブランド、オハイオ州(Cleveland,OH))、および、較正済みシリコンフォトダイオードを備えたS370オプトメータ(UDTセンサ社(UDT Sensor,Inc.)、ホーソン、カリフォルニア州(Hawthorne,CA))を用いて、測定した。
特に明記しない限り、すべての測定を室温約20℃で行った。
(比較試験A)
この比較試験は、発光ダイオードを作成する試みにおいて、界面活性剤なしの水性ポリアニリン分散液を、インジウムスズ酸化物(ITO)アノードを含む可撓性基板の上にスピン塗布することにより、バッファ層を形成した場合に得られた結果を示す。
この比較試験に使用した可撓性基板は、CPフィルム社(CPFilms Inc.)(キャノガパーク、カリフォルニア州(Canoga Park,CA))から入手した、OC50/ST504 PET 7ミル(180μm)ポリ(エチレンテレフタレート)シートであり、その一側上には、正方形ITOにつき50オームの薄層が堆積していた。6インチ×1インチ(15.2cm×2.5cm)のITO層を備えたPET小板を、1インチ(2.5cm)の正方形にカットした。
次いでこれらの正方形片を次の方法で洗浄し、乾燥した。まずそれらを、希釈した脱イオン水溶液である、アロノックス社(Alonox,Inc.)(ニューヨーク、ニューヨーク州(New York,NY))から市販のリクイノックス(Liqui−Nox)(登録商標)を用いて、超音波処理浴中で1時間洗浄した。この正方形片をラックに置き、次いで脱イオン水で洗浄した。それらを新しい脱イオン水の超音波処理浴中に置き、1時間再超音波処理した。次いで正方形片をラックから取り外し、最初に脱イオン水で、次にイソプロピルアルコールで、個別に洗浄した。次いで正方形片を元のラックに戻し、ラックを真空オーブンの中に、室温約20℃で一晩置いた。
水性ポリアニリン分散液のスピン塗布を、次のように実施した。顕微鏡スライドを、ヘッドウェイ・リサーチ社(Headway Research Inc.)(ガーランド、テキサス州(Garland,TX))から市販の、スピン−コーターの上に備えられたチャックの上に置いた。正方形片をスライドの上に置いたときに所定の位置に維持するために、水の小滴をスライドの中央部に置いた。ITO層を有する正方形片の表面を上に向け、水性ポリアニリン分散液を配置したのは、このITO層の上であった。水性ポリアニリン分散液は、オルメコン・ケミー社(Ormecon Chemie Gmbh&Co,KG)(アーメルスベク(Aammersbek)、ドイツ)から入手した、オルメコン(Ormecon)(登録商標)D1002Wであった。これは、水中で2.6%w/wのポリアニリンを含む。正方形片上のITO層にアニリンをスピン塗布する試みでは、分散液を、正方形片の上へピペットで移してその表面を覆い、その後に、2,500rpmで60秒間チャックをスピンニングさせた。スピニングが停止したとき、正方形片の上に堆積したポリアニリンは皆無であった。これは、界面活性剤を使用しない場合のITO被覆では、可撓性基板上にポリアニリンを堆積させることの難しさを例示する。
(実施例1)
この実施例は、ITOアノードを含む可撓性基板の上に、水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含む発光ダイオードで得られた結果を示し、この分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
水中の2.6%w/wポリアニリンである水性ポリアニリン分散液のオルメコン(登録商標)D1002Wをスピン塗布するために、比較試験Aで洗浄し、かつ乾燥したITO層を有する可撓性PET基板の正方形片を使用した。この分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルの非イオン性界面活性剤である、トリトン(Triton)(登録商標)X−100(製造物#234729、シグマ−アルドリッチ社(Sigma−Aldrich Corp.)、セントルイス、ミズーリ州(St.Louis,MO)、USA)を加えた。トリトン(登録商標)X−100の濃度は、オルメコンD1002W中のトリトン(登録商標)X−100で0.35%w/wであった。界面活性剤を含む水性分散液のスピン塗布を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で行った。その結果は、ITO層上に導電性ポリアニリンと界面活性剤が平滑に被覆されていた。被覆されたITO−PET正方形片を真空オーブンの中に置き、被覆を一晩室温で乾燥し、その後に、パラキシレン中の1.50%w/wポリフルオレンを2,500rpmで60秒間スピン塗布した。緑色発光材料であるポリフルオレンは、GB001(ケンブリッジ・ディスプレイ・テクノロジー(Cambridge Display Technology)、ケンブリッジ(Cambridge)、英国)であり、活性発光層として働く。被覆されたサンプルを真空オーブンの中に室温で一晩置き、その後に、直径1.0mmおよび厚さ約200nmの寸法を有するアルミニウム・ドットの配列であるカソードを、蒸着した。これにより、発光ダイオードの製作が完了した。
この可撓性発光ダイオードについて、上記の通りに発光測定を行った。このデバイスは、デバイス電圧および電流がそれぞれ5.3Vおよび1mAのとき、3.5Vのターンオン電圧および320nAのフォトダイオード電流を有していた。フォトダイオード電流がわずか100nAのとき、発光は、室内灯の下で早くも目にみえて輝いた。この実施例は、バッファ層を形成するために、導電性ポリマーであるポリアニリンに、界面活性剤であるポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルを加えた水性分散液を使用すること、および、可撓性基板上の高分子発光ダイオードの中のそのバッファ層の性能を、例示する。この結果と比較試験Aのそれとを対比すると、界面活性剤が存在することの利点が示される。
(比較試験B)
この比較試験は、発光ダイオードを作成する試みにおいて、界面活性剤なしの水性ポリアニリン分散液を、ITOアノードを含む可撓性基板の上へスピン塗布することにより、バッファ層を形成した場合に得られた結果を示す。
この比較試験に使用した可撓性基板は、サウスウォール・テクノロジー社(Southwall Technologies,Inc.)(パロアルト、カリフォルニア州)から入手した、Alt−O−25−B−G−7(180μm)ポリ(エチレンテレフタレート)PETシートであり、その一側上には、正方形ITOにつき25オームの薄層が堆積していた。シートからカットした1インチ(2.5cm)の正方形ピースを、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、洗浄および乾燥した。水中での2.6%w/wポリアニリンである水性ポリアニリン分散液の、オルメコン(登録商標)D1002Wのスピン塗布を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で行った。該水性分散液は、基板上に大きい接触角を形成し、したがって、ITO表面上に斑点だけの被覆という結果になった。カソードを形成して発光ダイオードを完成させるための、エレクトロルミネセンス・ポリマー溶液を該表面にスピン塗布することは、ポリアニリンの斑点被覆の為に、行わなかった。
(実施例2)
この実施例は、ITOアノードを含む可撓性基板の上に、水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含む発光ダイオードで得られた結果を示し、この分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
水中での2.6%w/wポリアニリンである水性ポリアニリン分散液のオルメコン(登録商標)D1002Wをスピン塗布するために、比較試験Bで洗浄および乾燥したITO層を有する可撓性PET基板の正方形片を使用した。この分散液に、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであるトリトン(登録商標)X−100を加えた。トリトン(登録商標)X−100の濃度は、オルメコン(登録商標)D1002W中のトリトン(登録商標)X−100で0.40%w/wであった。界面活性剤を含む水性分散液のスピン塗布を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で行った。その結果は、ITO層上に導電性ポリアニリンと界面活性剤が平滑に被覆されていた。実施例1の手順に従って、発光ダイオードの製作を完了した。この発光ダイオードについて、実質的に実施例1に記載したように、発光測定を行った。このデバイスは、デバイス電圧および電流がそれぞれ6.6Vおよび1mAのとき、4.0Vのターンオン電圧および241nAのフォトダイオード電流を有していた。フォトダイオード電流が100nAのとき、発光は、室内灯の下で目にみえて輝いた。この実施例は、バッファ層を形成するために、導電性ポリマーであるポリアニリンに、界面活性剤であるポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルを加えた水性分散液を使用すること、および、可撓性基板上の高分子発光ダイオードの中のそのバッファ層の性能を、例示する。この結果と比較試験Bのそれとを対比すると、界面活性剤が存在することの利点が示される。
(実施例3〜5および比較試験C〜D)
実施例3〜5は、ITOアノードを含む可撓性基板の上に、水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含むPLEDsで得られる結果を示し、このポリアニリン分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が様々な量で加えられていた。比較試験Cは、バッファ層を含まない発光ダイオードで得られた結果を示す。比較試験Dは、アノードを含む可撓性基板の上に、界面活性剤なしの水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含む発光ダイオードで得られた結果を示す。
これらの実施例および比較試験で使用した可撓性基板は、ネオバック(NeoVac)(サンタローザ、カリフォルニア州(Santa Rosa,CA))から入手した、NV1−062/ST504 5ミル(130μm)のポリ(エチレンテレフタレート)(PET)シートであり、その一側上には、正方形ITOにつき40オームの薄層が堆積していた。1インチ正方形のシートを、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、洗浄し、乾燥した。これらの実施例および比較試験Dで使用した水性ポリアニリン分散液は、水中での2.6%w/wポリアニリンであるオルメコン(登録商標)D1002Wであった。比較試験Dのバッファ層をスピン塗布するのに使用した分散液は、界面活性剤を含んでいなかった。実施例3、4および5のバッファ層をスピン塗布するのに使用した分散液は、オルメコン(登録商標)D1002W中の、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであるトリトン(登録商標)X−100が、それぞれ、0.05、0.1および0.35%w/wの界面活性剤濃度を有していた。界面活性剤を含む水性分散液のスピン塗布、および、界面活性剤のない水性分散液のスピン塗布を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、行った。実施例1の手順に従って、発光ダイオードの製作を完了した。比較試験Cの正方形片はバッファ層を含まないので、ポリフルオレン層のスピン塗布を、ITO層の上に直接行った。比較例Dでは、界面活性剤のないポリアニリン分散液が、表面に完全に平滑な被覆を与えるほど十分に表面に濡れず、したがって、斑点様の不均質なバッファ層という結果になった。しかし、発光ダイオードの製作を試みて、活性発光層およびアルミニウム・ドット・カソードを堆積した。
上記のようにして発光測定を行った。その結果を表Iに示す。
Figure 2005519440
比較試験Cのバッファ層なしのPLEDは、より高いターンオン電圧および動作電圧を有しており、次が比較試験Dおよび実施例3〜5のそれらであり、これらの全てがバッファ層を有している。比較試験Dの表Iに示されたデータは、カソード・ドットのうちの2個に対する結果である。一方は、デバイス電圧および電流がそれぞれ5.8Vおよび1mAであったとき、1.07μAのフォトダイオード電流を有していた。他方は、デバイス電圧および電流がそれぞれ8.2Vおよび1mAであったとき、0.72μAのフォトダイオード電流を有していた。この変動は、界面活性剤を使用しないときに起こるバッファ層の不均質性の結果である。実施例3〜5のすべてのPLEDsは、比較試験CのPLEDに比べて、より低いターンオン電圧、より大きいフォトダイオード電流およびより低い動作電圧を有しており、比較試験DのPLEDとは対照的に、一つのカソード・ドットから別のそれまでの整合性を示している。実施例3における水性分散液中での0.05%w/w界面活性剤から実施例4における水性分散液中での0.1%w/w界面活性剤まで、界面活性剤の量が増加するにつれて、フォトダイオード電流が増加し、次に、界面活性剤の量が、実施例5における水性分散液中での0.35%w/w界面活性剤まで増加したとき、減少した。ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤を、これらの実施例の水性ポリアニリン分散液に加える場合、バッファ層の性能で最も大きな改良を得るためには、使用する界面活性剤の量を、水性分散液中の少なくとも0.05%w/wの界面活性剤にすべきであり、水性分散液中の0.30%w/w未満の界面活性剤が好ましい。
(実施例6〜8および比較試験E〜G)
これらの実施例および比較試験は、改良された性能に結びつくことになる、可撓性基板上にバッファ層を被覆可能にするのに必要とされる表面張力を付与するために、水性ポリアニリン分散液に加えなければならないポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤の量を例示する。
これらの実施例および比較試験で使用した水性ポリアニリン分散液は、水中で2.6%w/wポリアニリンであるオルメコン(登録商標)D1002Wであった。比較試験E、実施例6〜8並びに比較試験FおよびGの分散液は、オルメコン(登録商標)D1002W中のポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルで、それぞれ、0.0、0.05、0.10、0.16、0.5および1.0%w/wトリトン(登録商標)X−100の界面活性剤濃度を有していた。
上記の通りに表面張力を測定した。比較試験E、実施例6〜8並びに比較試験FおよびGの分散液の表面張力は、それぞれ、41.9、34.1、33.7および33.3、並びに31.9および31.8mN/mであった。実施例8の界面活性剤濃度より大きい、すなわち水性分散液中の0.16w/wより大きい界面活性剤の濃度に対して、表面張力の変化がほとんどなかった。この水性分散液と共に使用すべき該界面活性剤の量は、水性分散液中の界面活性剤の少なくとも約0.05%w/wであり、水性分散液中の界面活性剤の約0.40%w/w未満であり、水性分散液中の界面活性剤の約0.30%w/w未満が好ましい。界面活性剤の濃度がより大きいと、実施例3〜5および比較試験C〜Dにて例示したように、デバイス性能に不都合に影響するだろう。
(実施例9〜11および比較試験H)
これらの実施例および比較試験は、改良された性能に結びつくことになる、可撓性基板上にバッファ層を被覆可能にするのに必要とされる表面張力を付与するために、水性ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)分散液に加えなければならないポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤の量を例示する。
これらの実施例および比較試験で使用した水性PEDOT/PSS分散液は、バイエル社(Bayer AG)(ドイツ)から入手したベイトロン(Baytron)(登録商標)−P(VP AI4083)である。ベイトロン(登録商標)−Pは、1.5〜2.0%w/wの水中でのポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)を含む。比較試験Hおよび実施例9〜11の分散液は、水性PEDOT/PSS分散液中のポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルで、それぞれ、0.0、0.05、0.10および0.15%w/wトリトン(登録商標)X−100の界面活性剤濃度を有していた。
上記の通りに表面張力を測定した。比較試験Hおよび実施例9〜11の分散液の表面張力は、それぞれ、42.6、29.7、30.4および30.8mN/mであった。実施例9の界面活性剤濃度より大きい、すなわち水性分散液中の0.05%w/wより大きい界面活性剤の濃度に対して、表面張力の変化がほとんどなかった。この水性分散液と共に使用すべき界面活性剤の量は、水性分散液中の界面活性剤の少なくとも約0.05%w/wであり、水性分散液中の界面活性剤の約0.40%w/w未満であり、水性分散液中の界面活性剤の約0.30%w/w未満が好ましい。
(実施例12〜16および比較試験I、J)
実施例12〜16並びに比較試験IおよびJは、ITOアノードを含むガラス基板の上に、水性ポリアニリン/ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)(PAni/PAAMPSA)分散液に、ある種の界面活性剤を加えた分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含むPLEDで得られた結果を示す。
ガラス基板は、厚さ100〜150nmで1.5cm×2.0cmのITO層を有し、3cm×3cmであった。ITO層を有するこれらの基板を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、洗浄し、乾燥した。その後、様々な界面活性剤の場合の発光特性と対比する目的で、酸素プラズマで処理して、故意に濡れ性の因子を取り除いた。
バッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液は、ユニアックス社(Uniax Corp.)(サンタバーバラ、カリフォルニア州(Santa Barbara,CA))から入手した、水中で1.0%w/wの導電性ポリアニリン/ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)(PAni/P(AAMPSA))であった。
比較試験Iのバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液には界面活性剤を加えなかった。比較試験Jのバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、イオン性界面活性剤であるドデシル硫酸リチウムであった(Cat#86,190−1、シグマ−アルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州、USA)。ドデシル硫酸リチウムの濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液中のドデシル硫酸リチウムで0.15%w/wであった。実施例12のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであるトリトン(登録商標)X−100であった。トリトン(登録商標)X−100の濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液中のトリトン(登録商標)X−100で0.15%w/wであった。実施例13のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、式RCHCHO(CHCHO)Hで表されるペルフルオロアルキルポリオキシエチレンを含む非イオン性フルオロ界面活性剤である、ゾニル(Zonyl)(登録商標)FS−300であった(本願特許出願人)。式中、Rは、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基である。ゾニル(登録商標)FS−300の濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液中のゾニル(登録商標)FS−300で0.15%w/wであった。実施例14のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、式RCHCHO(CHCHO)Hで表されるペルフルオロアルキルポリオキシエチレンを含む非イオン性フルオロ界面活性剤である、ゾニル(登録商標)FSN−100であった(本願特許出願人)。式中、Rは、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基である。ゾニル(登録商標)FSN−100の濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液のゾニル(登録商標)FSN−100で0.15%w/wであった。実施例15のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、フルオロ脂肪族高分子エステルを含む非イオン性フルオロ界面活性剤である、3M(登録商標)フルオラード(Fluorad)(登録商標)フルオロ界面活性剤FC−430であった(3M、セントポール、ミネソタ州)。FC−430の濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液中のFC−430で0.05%w/wであった。実施例16のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、式RCHCHSCHCHCOLiで表されるペルフルオロアルキルエチレンスルフルエチレンの炭酸リチウムを含むイオン性フルオロ界面活性剤である、ゾニル(登録商標)FSAであった(本願特許出願人)。式中、Rは、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基である。ゾニル(登録商標)FSAの濃度は、水性PAni/P(AAMPSA)分散液中のゾニル(登録商標)FSAで0.10%w/wであった。
界面活性剤の有無にかかわらず、それぞれの水性分散液を、1200rpmのスピンニング速度でITO含有ガラス基板の上にスピン塗布した。バッファ層の厚さは50nm程度であり、それぞれの厚さを表IIに示す。バッファ層を有する、ITO含有ガラス基板を、窒素中90℃で30分間乾燥した。
次に、バッファ層を、実施例1の活性発光層のスピン塗布に対して記載したものと実質的に同じ方法で、それぞれ活性発光層でスピン塗布した。活性発光層は、ポリ(置換フェニレンビニレン)である黄色発光体PDY(登録商標)131(コビオン社(Covion Company)、フランクフルト(Frankfurt)、ドイツ)から構成される。活性発光層の厚さは、約70nmであった。すべての膜厚は、TENCOR500サーフェイスプロフィーラー(TENCOR 500 Surface Profiler)(テンコール社(TENCOR,Inc.)、マウンテンビュー、カリフォルニア州(Mountain View,CA))で測定した。
各PLEDのカソードとして機能させるために、1×10−6トールの真空下で、活性発光層の上に最初にバリウム層を、次にアルミニウム層を蒸気堆積させた。バリウム層の厚さは3nm、アルミニウム層の厚さは300nmであった。
上記の通りにデバイス性能を試験した。結果を表IIに示した。
Figure 2005519440
比較試験Jのバッファ層に使用したドデシル硫酸リチウム界面活性剤は、PLEDの中で電気的短絡という結果になった。このことは、バッファ層を作成する際に、アルキル硫酸エステル界面活性剤を使用すべきでないことを示す。
バッファ層を、水性PAni/P(AAMPSA)分散液に加えたポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤で作成した、実施例12のPLEDは、バッファ層を水性PAni/P(AAMPSA)分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験IのPLEDと比較して、200cd/mでより大きい光放出効率、200cd/mで匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃でより大きい発光輝度を示した。
バッファ層を、水性PAni/P(AAMPSA)分散液に加えたフルオロ界面活性剤で作成した、実施例13〜16のPLEDは、バッファ層を水性PAni/P(AAMPSA)分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験IのPLEDと比較して、200cd/mでより大きい光放出効率、200cd/mでわずかに低いまたは匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃で同等のまたはより大きい発光輝度を示した。
これらの実施例および比較試験は、PLED性能が改良されたことを示し、該改良は、水性ポリアニリン/ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含むPLEDで得られ、この分散液には、フルオロ脂肪族高分子エステルを含むフルオロ界面活性剤、または、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むフルオロ界面活性剤である、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
(実施例17〜20および比較試験K、L)
実施例17〜20並びに比較試験KおよびLは、ITOアノードを含むガラス基板の上に、水性ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含むPLEDで得られた結果を示し、この分散液には、様々な界面活性剤が加えられていた。
バッファ層をスピン塗布するのに使用した水性(PEDOT/PSS)分散液は、水中で1.5〜2.0%w/wのポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)を含むベイトロン−P(登録商標)であり、バイエル社(ドイツ)から入手した。
比較試験Kのバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液には、界面活性剤を加えなかった。比較試験Lのバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、ドデシル硫酸リチウムであった。ドデシル硫酸リチウムの濃度は、水性PEDOT/PSS分散液中のドデシル硫酸リチウムで0.15%w/wであった。実施例17のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、トリトン(登録商標)X−100であり、水性PEDOT/PSS分散液中のトリトン(登録商標)X−100で0.15%w/wの濃度であった。実施例18のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、ゾニル(登録商標)FS−300であり、水性PEDOT/PSS分散液中のゾニル(登録商標)FS−300で0.15%w/wの濃度であった。実施例19のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、3M(登録商標)フルオラード(登録商標)フルオロ界面活性剤FC−430であり、水性PEDOT/PSS分散液中のFC−430で0.05%w/wの濃度であった。実施例20のバッファ層をスピン塗布するのに使用した水性分散液に対して加えた界面活性剤は、ゾニル(登録商標)FSAであり、水性PEDOT/PSS分散液中のゾニル(登録商標)FSAで0.10%w/wの濃度であった。
実施例12〜16に記載したものと同じ基板材料および手順を使用して、発光ダイオードを製作した。実施例12〜16に記載したように、デバイスを試験した。その結果を以下の表IIIに示す。
Figure 2005519440
バッファ層を、水性PEDOT/PSS分散液に加えられたドデシル硫酸リチウム界面活性剤で作成した、比較試験LのPLEDは、バッファ層を水性PEDOT/PSS分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験KのPLEDと比較して、200cd/mでより低い光放出効率、200cd/mで匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃でより低い発光輝度を示した。これは、バッファ層を作成する際に、やはりアルキル硫酸エステル界面活性剤を使用すべきでないことを示す。
バッファ層を、水性PEDOT/PSS分散液に加えられたポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤で作成した、実施例17のPLEDは、バッファ層を水性PEDOT/PSS分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験JのPLEDと比較して、200cd/mでより大きい光放出効率、200cd/mで匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃でより大きい発光輝度を示した。
バッファ層を、水性PEDOT/PSS分散液に加えられた、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むフルオロ界面活性剤で作成した、実施例18および20のPLEDは、バッファ層を水性PEDOT/PSS分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験KのPLEDと比較して、200cd/mでより大きい光放出効率、200cd/mで匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃でより大きいまたは匹敵する発光輝度を示した。バッファ層を、水性PEDOT/PSS分散液に加えられた、フルオロ脂肪族高分子エステルを含むフルオロ界面活性剤で作成した、実施例19のPLEDは、バッファ層を水性PEDOT/PSS分散液に加えられる界面活性剤なしで作成した、比較試験JのPLEDと比較して、200cd/mでより大きい光放出効率、200cd/mで匹敵するターンオン電圧、並びに3.3mA/cmおよび80℃でより大きい発光輝度を示した。
これらの実施例および比較試験は、PLED性能が改良されたことを示し、該改良は、水性ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層を含むPLEDで得られ、この分散液には、フルオロ脂肪族高分子エステルを含むフルオロ界面活性剤、または、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むフルオロ界面活性剤である、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
(比較試験M)
この比較試験は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードを備えた、そして本発明のバッファ層なしの発光ダイオードを作成する試みの際に得られた結果を示す。
この比較試験で使用した可撓性基板は、7ミル(180μm)のポリ(エチレンテレフタレート)(PET)シートである透明導電膜アルティアー(Altair)(登録商標)−M 10である(サウスウェル社(SouthWell Company)、パロアルト、カリフォルニア州)。このシートの一側上には、最初に誘電層が堆積していた。エネルギー分散型X線分光法により金/銀合金であることが示される金属層が、誘電体の上に堆積していた。インジウム酸化物誘電層が、金属層の上に堆積していた。この可撓性基板は、正方形片あたり10オームのシート抵抗を有していた。
二重層アノードを有するPETの12インチ×1インチ(30.5cm×2.5cm)の小板を、1インチ(2.5cm)の正方形にカットした。これらの正方形片を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、洗浄し、かつ乾燥した。
実施例1の手順に従い、基板の誘電体/金属/誘電体の面を上に向けて、8滴のポリフルオレンを90秒間スピンニングさせて、デバイスを製作した。
この発光ダイオードについて、実質的に実施例1に記載したように発光測定を行った。表IVに示したように、このデバイスは、15Vを超えるターンオン電圧を有していた。電圧を15Vを超えて増加させたとき、発光のいかなる形跡もなく、アルミニウム・ドット・カソードが燃えた。この比較試験は、二重層アノードを有し、バッファ層を有さない可撓性基板は、発光ダイオードをもたらさないことを示す。
(比較試験N)
この比較試験は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードと、二重層アノードの上に、界面活性剤なしの水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層とを有する発光ダイオードを作成する試みの際に得られた結果を示す。比較試験Mにおいて洗浄し、かつ乾燥した二重層アノードを有する可撓性PET基板の正方形片は、水中の2.6%w/wポリアニリンである水性ポリアニリン分散液オルメコン(登録商標)D1002Wで濡らすことができず、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、分散液中に界面活性剤が存在しないポリアニリン分散液をスピン塗布することにより、バッファ層を形成することができなかった。
(実施例21)
この実施例は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードと、水性ポリアニリン分散液をアノードの上にスピン塗布することにより形成したバッファ層とを有する発光ダイオードで得られた結果を示し、この分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
比較試験Mの手順に従って、発光ダイオードを製作した。この発光ダイオードについて、実質的に実施例1に記載したように、発光測定を行った。結果を表IVに示す。この結果を比較試験MおよびNのそれと対比すると、本発明のバッファ層により、発光ダイオード内のこの可撓性基板上で二重層アノードを使用することが可能になることがわかる。
(比較試験O)
この比較試験は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードを有し、本発明のバッファ層を有しない発光ダイオードで得られた結果を示す。
この比較試験で使用した可撓性基板は、7ミル(180μm)のポリ(エチレンテレフタレート)(PET)シートである透明導電膜AgHT4 PET(CPフィルム社、キャノガパーク、カリフォルニア州)である。このシートの一側上には、最初に銀の薄層が堆積していた。誘電層が、この銀層の上に堆積していた。このシートは、正方形片あたり4オームのシート抵抗を有する。
二重層アノードを有するPETの6インチ×1インチ(15.2cm×2.5cm)の小板を、1インチ(2.5cm)の正方形にカットした。これらの正方形片を、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、洗浄し、かつ乾燥した。
比較試験Mの手順に従って、発光ダイオードを製作した。
この発光ダイオードについて、実質的に実施例1に記載したように、発光測定を行った。結果を表IVに示す。この比較試験は、二重層アノードを有する可撓性基板が、本発明のバッファ層なしでは発光ダイオードの性能が不十分という結果になることを示す。
(比較試験P)
この比較試験は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードと、二重層アノードの上に界面活性剤なしの水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層とを有する発光ダイオードを作成する試みの際に得られた結果を示す。
比較試験Oにおいて洗浄し、かつ乾燥した二重層アノードを有する可撓性PET基板の正方形片は、水中で2.6%w/wポリアニリンである水性ポリアニリン分散液オルメコン(登録商標)D1002Wで濡らすことができず、比較試験Aで記載したものと実質的に同じ方法で、分散液中に界面活性剤が存在しないポリアニリン分散液をスピン塗布することにより、バッファ層を形成することができなかった。
(実施例22)
この実施例は、可撓性基板上に金属層と誘電層とから構成される二重層アノードと、アノードの上に水性ポリアニリン分散液をスピン塗布することにより形成したバッファ層とを有する発光ダイオードで得られた結果を示し、この分散液には、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテル界面活性剤が加えられていた。
比較試験Oにおいて洗浄し、かつ乾燥した二重層アノードを有する可撓性PET基板の正方形片を使用して、実質的に実施例21に記載したように、発光ダイオードを作成した。ただし、トリトン(登録商標)X−100の濃度は、オルメコン(登録商標)D1002W中のトリトン(登録商標)X−100で0.3%w/w未満だった。この発光ダイオードについて、実質的に実施例1に記載したように、発光測定を行った。結果を表IVに示す。この結果を比較試験OおよびPのそれと対比すると、本発明のバッファ層により、発光ダイオード内のこの可撓性基板上で二重層アノードを使用することが可能になることがわかる。
Figure 2005519440

Claims (46)

  1. 基板上の発光デバイスであって、前記発光デバイスが、
    (a)アノードと、
    (b)カソードと、
    (c)前記アノードと前記カソードとの間に配置される活性発光層と、
    (d)前記アノードと前記活性発光層との間に配置されるバッファ層と、
    を含み、前記バッファ層が、導電性ポリマーおよび界面活性剤から構成され、前記界面活性剤の量が、前記界面活性剤と前記導電性ポリマーの全重量の約0.5重量%〜約15重量%であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とする発光デバイス。
  2. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記非イオン性界面活性剤が、フルオロ界面活性剤であることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記フルオロ界面活性剤が、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むことを特徴とする請求項3に記載のデバイス。
  5. 前記フルオロ界面活性剤が、ペルフルオロアルキルポリオキシエチレンであることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
  6. 前記フルオロ界面活性剤が、フルオロ脂肪族高分子エステルから構成されることを特徴とする請求項3に記載のデバイス。
  7. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
  8. 前記ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであることを特徴とする請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記フルオロ界面活性剤が、イオン性フルオロ界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  10. 前記界面活性剤の量が、前記界面活性剤と前記導電性ポリマーの全重量の約1重量%〜約10重量%であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  12. 前記導電性ポリマーが、ポリ(ジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  13. 前記ポリ(ジオキシチオフェン)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記アノードが、金属層と誘電層とから構成される少なくとも1個の二重層から構成され、少なくとも1個の前記誘電層が、前記バッファ層と隣接していることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  15. 前記バッファ層に隣接して配置される少なくとも1個の前記誘電層が、前記バッファ層の上に直接配置されることを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
  16. 基板上の発光デバイスであって、前記発光デバイスが、
    (a)アノードと、
    (b)カソードと、
    (c)前記アノードと前記カソードとの間に配置される活性発光層と、
    (d)前記アノードと前記活性発光層との間に配置されるバッファ層と、
    を含み、前記バッファ層が、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を使用して形成され、前記分散液が、25〜35mN/mの間の表面張力により特徴づけられ、前記導電性ポリマーの濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の濃度が、前記分散液中の約0.4%w/w未満の前記界面活性剤であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とするデバイス。
  17. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  18. 前記非イオン性界面活性剤が、フルオロ界面活性剤であることを特徴とする請求項17に記載のデバイス。
  19. 前記フルオロ界面活性剤が、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むことを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
  20. 前記フルオロ界面活性剤が、ペルフルオロアルキルポリオキシエチレンであることを特徴とする請求項19に記載のデバイス。
  21. 前記フルオロ界面活性剤が、フルオロ脂肪族高分子エステルから構成されることを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
  22. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とする請求項17に記載のデバイス。
  23. 前記ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであることを特徴とする請求項22に記載のデバイス。
  24. 前記導電性ポリマーの前記濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の前記濃度が、前記分散液中の約0.3%w/w未満の前記界面活性剤であることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  25. 前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  26. 前記導電性ポリマーが、ポリ(ジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  27. 前記ポリ(ジオキシチオフェン)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
  28. 前記アノードが、インジウムスズ酸化物から構成されることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  29. 前記アノードが少なくとも1個の二重層から構成され、少なくとも1個の二重層それぞれが金属層および誘電層を含み、前記誘電層のうちの少なくとも1個が前記バッファ層と隣接していることを特徴とする請求項16に記載のデバイス。
  30. 前記バッファ層に隣接して配置される少なくとも1個の前記誘電層が、前記バッファ層の上に直接配置されることを特徴とする請求項29に記載のデバイス。
  31. 発光デバイスのアノードと活性発光層との間に配置されるバッファ層を形成するのに有用な組成物であって、前記組成物が、界面活性剤が加えられている導電性ポリマーの水性分散液を含み、前記分散液が、25〜35mN/mの間の表面張力により特徴づけられ、前記導電性ポリマーの濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の濃度が、前記分散液中の約0.4%w/w未満の前記界面活性剤であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とする組成物。
  32. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項31の組成物。
  33. 前記非イオン性界面活性剤が、フルオロ界面活性剤であることを特徴とする請求項32に記載の組成物。
  34. 前記フルオロ界面活性剤が、式F(CFCF3−8で表されるペルフルオロアルキル基を含むことを特徴とする請求項33に記載の組成物。
  35. 前記フルオロ界面活性剤が、ペルフルオロアルキルポリオキシエチレンであることを特徴とする請求項34に記載の組成物。
  36. 前記フルオロ界面活性剤が、フルオロ脂肪族高分子エステルから構成されることを特徴とする請求項33に記載の組成物。
  37. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルであることを特徴とする請求項32に記載の組成物。
  38. 前記ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルが、ポリオキシエチレン(10)イソオクチルフェニルエーテルであることを特徴とする請求項37に記載の組成物。
  39. 前記導電性ポリマーの前記濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の前記濃度が、前記分散液中の約0.3%w/w未満の前記界面活性剤であることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
  40. 前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
  41. 前記導電性ポリマーが、ポリ(ジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項31に記載の組成物。
  42. 前記ポリ(ジオキシチオフェン)が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)であることを特徴とする請求項41に記載の組成物。
  43. 前記導電性ポリマーが、ポリアニリンであることを特徴とする請求項39に記載の組成物。
  44. 基板上の発光デバイスであって、前記発光デバイスが、
    (e)アノードと、
    (f)カソードと、
    (g)前記アノードと前記カソードとの間に配置される活性発光層と、
    (h)前記アノードと前記活性発光層との間に配置されるバッファ層と、
    を含み、前記バッファ層が、導電性ポリマーおよび界面活性剤から構成され、前記界面活性剤の量が、前記界面活性剤と前記導電性ポリマーの全重量の約0.5重量%〜約15重量%であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択されることを特徴とするデバイス。
  45. 基板上の発光デバイスであって、前記発光デバイスが、
    (e)アノードと、
    (f)カソードと、
    (g)前記アノードと前記カソードとの間に配置される活性発光層と、
    (h)前記アノードと前記活性発光層との間に配置されるバッファ層と、
    を含み、前記バッファ層が、界面活性剤が加えられた導電性ポリマーの水性分散液を使用して形成され、前記分散液が、25〜35mN/mの間の表面張力により特徴づけられ、前記導電性ポリマーの濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の濃度が、前記分散液中の約0.4%w/w未満の前記界面活性剤であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択されることを特徴とするデバイス。
  46. 発光デバイスのアノードと活性発光層との間に配置されるバッファ層を形成するのに有用な組成物であって、前記組成物が、界面活性剤が加えられた導電性ポリマーの水性分散液を含み、前記分散液が、25〜35mN/mの間の表面張力により特徴づけられ、前記導電性ポリマーの濃度が、前記分散液中の0.1〜5.0%w/wの前記導電性ポリマーであり、前記界面活性剤の濃度が、前記分散液中の約0.4%w/w未満の前記界面活性剤であり、前記界面活性剤が、フルオロ界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルまたはこれらの混合物から選択されることを特徴とする組成物。
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