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JP2005341522A - カメラモジュール及びそれを用いた車載用カメラ装置並びにそれらの製造方法 - Google Patents

カメラモジュール及びそれを用いた車載用カメラ装置並びにそれらの製造方法 Download PDF

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JP2005341522A JP2004299101A JP2004299101A JP2005341522A JP 2005341522 A JP2005341522 A JP 2005341522A JP 2004299101 A JP2004299101 A JP 2004299101A JP 2004299101 A JP2004299101 A JP 2004299101A JP 2005341522 A JP2005341522 A JP 2005341522A
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勝秀 瀬戸口
Hiroshi Okada
弘 岡田
Hidetoshi Umeda
英敏 梅田
Yasuhisa Jinguji
泰久 神宮司
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Abstract

【課題】環境変化、温度変化に対して優れた信頼性を確保するカメラモジュール及びそれを用いた車載用カメラ装置並びにそれらの製造方法を提供する。
【解決手段】半田23を内包するように樹脂接着剤15でメイン基板4及びサブ基板5の双方を接合するとともに、サブ基板5表面の撮像素子14が収容される領域と対応する実装領域14aに、メイン基板4に接合した複数の実装バンプ24が接合されていることを特徴とするカメラモジュールである。
【選択図】図2

Description

本発明は車両に搭載して車両の前方・側方・後方などの画像を撮像して処理を行うカメラモジュールを搭載した車載用カメラ装置に関し、特に厳しい環境変化に対応したカメラモジュール及びそれを用いた車載用カメラ装置並びにそれらの製造方法に関する。
従来より、車両に搭載されたカメラ装置にて、前方の画像、例えば、道路上の白線を撮像し、安全に車両が白線を逸脱せず走行させるシステムや、後方又は側方の死角をフロントディスプレイに表示し、車両の周囲映像を運転者に知らせるシステムは広く知られている。
その車両に搭載されるカメラ装置としては、光学レンズから入射する光をCCDやCMOSといった光半導体からなる撮像素子に結像させる結像部と、それを電気制御する電気回路部で構成されるカメラモジュールと、カメラモジュールへカメラの露出、シャッタースピード等の制御信号を発するとともに、カメラモジュールから出てくる電気信号を画像信号に変換し、その信号を直接センシングする信号制御装置とで構成され、信号制御装置は自動車の走行の制御を行うECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)と兼ねた構造となっているのが常である。
以下、従来のカメラモジュールの具体的な構造について図1を用いて説明する。
図1に示すように、カメラモジュールは結像部100及び信号処理部200とから構成されている。結像部100は、主に、光学レンズ1aを収容してなるレンズ鏡枠1と、レンズ鏡枠1を固定保持するためのレンズホルダ2とからなる。信号処理部200は、主に、光学レンズ1aから入射する光を結像する撮像素子14が表面に収納されるサブ基板5と、サブ基板5を搭載するとともに撮像素子14に入射する光を制御するための電気回路21aが形成されるメイン基板4とからなり、サブ基板5の撮像素子14とメイン基板4の電気回路21aとが例えば半田により電気的に接続してなる。
撮像素子14に収容されるサブ基板5は、例えば、セラミックからなるパッケージ(筐体)で構成され、そのキャビティ内に撮像素子14が実装され、その開口をガラスのキャップ15で閉鎖してキャビティを封止している。そして、光学レンズ1aにより結合した像は、キャップ15を通り、サブ基板3に収容した撮像素子14に結像される。外部との電気信号の授受には、撮像素子14からの信号がサブ基板13の外部へ取り出され、サブ基板の底面の外周に形成した電極パッド(不図示)を介してメイン基板4の電気回路21aと接続されている。
サブ基板5は、不図示であるが樹脂間に電気配線が内装された基板からなり、その基板上に半田実装により撮像素子14が接続固定される。撮像素子14が実装されたサブ基板5もメイン基板4に実装され、このメイン基板4は、光学レンズ1aが実装されるレンズホルダ2内に位置決め固定される。メイン基板4には信号制御装置との信号の授受を行うジャンパ線6が接続されており、この接続によりカメラモジュールとして機能することが可能となる。
ここで、通常、撮像素子14を収容するサブ基板5においては、前述した樹脂と金属リードフレームで形成された樹脂パッケージと、セラミック基体中に内層の電気配線を形成し、外部電極として金属リードを形成したセラミック多層リード型パッケージがもちいられている(特許文献1)。
特開2001−319939号公報
近年、撮像素子14の高解像化、すなわちピクセル数が増大化され、素子自体の大口径化が進んでおり、必然的に撮像素子14を収容するサブ基板5においても大型化されている。
しかしながら、車両に搭載されるカメラモジュールにおいては、視界の妨げとならないよう小型化が必要不可欠のため、撮像素子14を収容するサブ基板13も小型化する必要がある。また、これまでカメラモジュールを搭載する車両は比較的高級車とよばれる一部の車両に限ってあったが、多くの車両に搭載され、利用されることでより安全な車両走行を可能とするためにも、カメラモジュールを安価に提供する事が必要である。
さらに、車両に搭載されるカメラにおいては、その重要性からも、車両がおかれるいかなる環境下においても確実に機能する必要があり、特に環境変化、特に温度変化や振動に対して優れた信頼性を確保しなければいけないといった課題があった。
特にカメラモジュールにおいては、車室外たとえば、後方監視であれば車両後部バンパー近傍、側方監視であればドアミラー下部、前方であれば車両前方バンパー近傍等の直接外気にさらされる場所であり、厳しい温度下に曝され、しかも振動が激しい場所、また、車室内であってもフロントガラス近傍の直射日光があたり、比較的高温になりやすい場所等、環境・温度変化が著しく過多なところに配置されるのが常であり、温度の面や振動の面等で高い信頼性が必要である。
また、光半導体である撮像素子は、環境変化、温度変化に対して特性劣化を生じやすいデバイスであるため、堅牢なサブ基板5に収容する必要がある。この課題に関しては、撮像素子14をセラミックパッケージに収容することにより、長期信頼性を確保することを可能としたが、従来のセラミック多層型リードパッケージでは、金属リードが底部のみに形成されており、大型で、また、その構造及び作製上非常に高価なものとなってしまう。
また、小型・低価格化を考慮して、リードを取り外した構造のリードレスセラミック多層パッケージからなるサブ基板5も考えられるが、樹脂が積層されたメイン基板4に半田実装固定すると、セラミックからなるサブ基板5と樹脂からなるメイン基板4の熱膨張差により接続部である半田実装部に大きな応力がかかり、特に環境温度変化に対して信頼性が低下し、半田が疲労破壊してしまい、撮像素子14上に正確に光が結像しなくなり、カメラとしての機能を果たさないばかりか、誤作動により、車両を安全に航行することが不可能となり、最悪大事故につながり多くの人命を危機にいたらしめるといった深刻な問題が生じてしまう。
一方、サブ基板5を樹脂性とすると、その特性上、高温高湿環境に耐久性が乏しく、永年にわたり、撮像特性を満足することは困難であり、車両搭載用途としてあまり用いられていない。
本発明は以上の問題に鑑みなされたもので、サブ基板を小型化したとしても、振動、温度変化等の環境変化が生じたとしても撮像素子に正確に結像して、永年にわたり、誤作動を防止することができ、安定して実装をなす信頼性の高いカメラモジュール及びそれを用いた車載用カメラ装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明のカメラモジュールは、光学レンズを収容してなるレンズ鏡枠と、レンズ鏡枠を固定保持するためのレンズホルダと、前記光学レンズからの光を結像する撮像素子が表面に収納されるサブ基板と、該サブ基板を搭載するとともに前記撮像素子を制御するための電気回路が形成されるメイン基板とからなり、前記サブ基板の裏面外周に前記撮像素子と導通した複数の電極パッドを形成するとともに、該電極パッドと前記メイン基板の電気回路とを半田を介して接続してなるカメラモジュールにおいて、前記半田を内包するように樹脂接着剤で前記メイン基板及びサブ基板の双方を接合するとともに、前記サブ基板の裏面に、前記メイン基板に接合した複数の実装バンプが接合されていることを特徴とする。
また、前記サブ基板表面の撮像素子が収容される領域と対応するサブ基板の裏面の領域外周(以下、「実装領域」という)に、前記実装バンプが接合されているものであっても良い。
この場合、前記撮像素子は平面が四角形状の短冊状に形成されたものであり、前記実装領域の4隅部に前記実装バンプが接合されていると良い。また、前記電極パッドを前記サブ基板底面及び該底面と隣接する側面に形成するとともに、前記半田を前記サブ基板の底面及び側面に形成すると良く、さらに、前記樹脂接着剤を前記サブ基板の底面及び該底面の側面に形成してもよい。
また、前記メイン基板のサブ基板と対向する領域の中心付近に、空気を逃がすための貫通孔を複数形成してもよい。このように、上記領域に、空気を逃がすための貫通孔を形成することにより、ボイドを発生させることなく樹脂接着剤を充填することができる。
また、前記サブ基板は底面が四角形状の短冊状に形成されたものであり、前記電極パッドが前記底面の4辺に形成されているものでもよい。さらに、前記サブ基板は底面が四角形状の筐体を用いたものがよい。
この場合、樹脂接着剤は熱膨張係数がメイン基板とサブ基板よりも高いものを用いるのがよい。
また、本発明の車載カメラ装置は、上記カメラモジュールと、該カメラモジュールを制御するとともに、該カメラモジュールからの信号を制御する信号制御装置とを有したことを特徴とする。
また、上記カメラモジュール及びこれを含む車載カメラ装置に係る実装方法は、
撮像素子が表面に収納されたサブ基板と、前記撮像素子を制御するための電気回路が形成されるメイン基板とを実装する方法であって、
前記メイン基板のサブ基板と対向する領域の中心付近に、空気抜き用貫通孔を複数設ける貫通孔穿設工程と、
前記サブ基板と前記メイン基板の間の領域に接着剤を充填する接着剤充填工程とを有することを特徴とする。ここで、前記の空気抜き用貫通孔の孔径を、0.3mm〜3.0mmとすることが好ましい。また、上記貫通孔26の孔径を、0.5mm〜3.0mmとすることがより好ましく、1.0mm〜3.0mmとすることが更に好ましい。
さらに、上記実装方法に加重して、前記貫通孔穿設工程と接着剤充填工程との間に、前記サブ基板の裏面に複数の実装バンプを形成する工程と、前記実装バンプが前記メイン基板の電極パッドと接触するように、前記サブ基板を前記メイン基板に接合する工程とを含んでいてもよい。
本発明によれば、環境変化が生じた場合であっても、メイン基板とサブ基板との接合する半田に集中する応力が、メイン基板及びサブ基板の双方を接合した樹脂接着剤とそれに内包された半田と複数の実装バンプのそれぞれに分散されるために、振動や温度変化による応力集中でクラックが生じることを有効に防止することができるとともに、実装バンプはサブ基板裏面、特に実装領域に接合しているので、撮像素子の接合に際してはスペーサの役割をして安定性が良くなり、振動やサブ基板とメイン基板との熱膨張係数の差で双方が変形したとしても、撮像素子の接合位置が変動することを有効に防止することができる。従って、撮像素子を収容するサブ基板とメイン基板との実装信頼性を向上することが可能となり、永年にわたり安定した実装及び動作を保証することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、従来技術と同じ構成のものは、図及び図番も同じものを用いるものとする。
図1は、本発明の実施の形態を説明するための車載用カメラ装置の分解斜視図、図2は、本発明のカメラモジュールのレンズ鏡枠を除く部分断面図、図3はメイン基板とサブ基板の実装を説明するための模式図、図4はメイン基板にサブ基板を実装した状態を示す断面図である。
以下、本発明のカメラモジュールの具体的な構造について図1を用いて説明する。
図1に示すように、カメラモジュールは、結像部100及び信号処理部200とから構成されている。
結像部100は、光学レンズ1aを収容してなるレンズ鏡枠1と、レンズ鏡枠1を固定保持するためのレンズホルダ2とからなる。
レンズ鏡枠1内の光学レンズ1aはガラスやプラスティックからなり、その光学レンズ1aが焦点距離、明るさ、画角を満足するようにアルミニウムからなる鏡枠内に収容して配置されている。図示はしていないが、光学レンズ1a間には、規定の厚み、口径をもつレンズ環を配置させることにより規定の間隔を保持することができレンズ性能を維持させている。また、光学レンズ1a間に絞りを設置し、用途に合わせて絞り設定を変えることで用途にあわせたレンズ鏡枠1とすることが可能となる。
レンズホルダ2はレンズ鏡枠1を挿入固定するための固定枠2aが形成され、固定枠の側面に後述するネジ12により安定した固定を行う固定部120が形成されたものである。
信号処理部200は、主に、光学レンズ1aから入射する光を結像する撮像素子14が表面に収納されるサブ基板5と、サブ基板5を搭載するとともに撮像素子14に入射する光を制御するための電気回路21aが形成されるメイン基板4とからなる。
メイン基板4はアルミニウムもしくは、SUS合金を主原料としたプレート3に位置決めピン8を介して位置決めされSUS合金からなる固定ネジ9により固定されており、プレート3はレンズホルダ2に固定される。なお、固定ネジ9は、規定のネジトルク、即ち、締結トルクを0.03±0.005N・mとすることで温度変化・環境変化でもネジ緩みのない安定した締結が可能となる。
メイン基板4は、ガラス粒子が含有されたエポキシ樹脂と金属を多層構造としたプリント配線板であり、その表面には、図3に示すようにサブ基板5を実装固定のみ行う複数の実装パッド22とサブ基板21との電気接続を行う複数の電極パッド21及びそれに接続された電気回路21aが形成されている。電極パッド21はサブ基板5の周囲を取り巻くように形成されており、これにより、サブ基板5の撮像素子14とメイン基板4の電気回路21aとが後述する半田により電気的に接続される。また、この全電極パッド21、21・・・に半田が接合されることで、サブ基板5の接合力をアップさせることが可能である。さらに、電極パッド22上には予め複数の半田層が精密に印刷されて積層された実装バンプ24が形成されており、後述する実装パッド20に接合される。
なお、メイン基板4には、信号制御部との信号の授受を行うジャンパ線6が接続されており、この接続によってカメラモジュールとして機能することが可能となる。
電極パッド21、実装パッド24は、電気伝導度に優れ、低温での金属接合による接合耐久性に優れる理由から銅(Cu)、アルミニウム(Al)とし、表面には、金(Au)のメッキを施すことにより、イオンマイグレーションを防止することが可能となりより良い。
特に、実装パッド22は、複数の電極パッド21で取り巻く領域内で、後述するサブ基板5が実装された際の電極パッド22に対面する位置に形成されている。サブ基板5は、例えば、後述のセラミックからなるパッケージ(筐体)で構成され、そのキャビティ内に撮像素子14が実装され、その開口をガラスのキャップ15で閉鎖してキャビティを封止している。
このように、サブ基板5は筐体で構成したものでも良いが、これに限定されず、短冊状に形成されたものでも構わない。この場合には短冊状の表面に撮像素子14が形成され、裏面に実装パッド20が形成されることはいうまでもない。
サブ基板5を構成するセラミックスとしては、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスにより構成すれば良い。これらのセラミックスは破壊靭性が高いために熱応力に対して変形を有効に防止することができる。サブ基板5の材料として好ましくは、破壊靭性、ヤング率とも優れたジルコニアが好ましいが、高価であり、内層電気配線の作製に難があるため、安価でヤング率が高く、破壊靭性も充分対応できる材料としてアルミナセラミックスを用いるのが特に好ましい。この場合、アルミナセラミックスが99.5質量%以上で、見掛密度が3.90×10kg/m以上である高純度アルミナを用いることにより、撮像素子14自体に熱が発生した場合であっても、熱伝導率が高く外部に容易に放熱させることが可能であるため撮像素子14やその他の電子部品に対しても熱膨張係数の差による影響を及ぼすことがなく長期にわたり使用することが可能である。
なお、これらのセラミックスを製作するには、例えば、アルミナセラミックスの場合、主原料のAlに対しSiO、MgO、CaO等のうち1種以上の焼結助剤を添加して筐体状の成形体を作製した後、1600〜1750℃の温度で焼成すれば良く、例えば、ジルコニアセラミックスについては主原料のZrOに対しY、CaO、MgO、CeO等のうち少なくとも1種以上の安定化剤を添加して1100〜1400℃の温度で焼成すれば良い。
サブ基板5の構造としては、図3、図4に示すように、キャビティの段部に形成した電気配線17、それと連通し、内部から側面かけて露出した電極パッド18、それと連通し、側面と隣接する底面の周囲に形成された電極パッド19とから構成された多層配線構造となっている。また、CMOSからなる撮像素子14がサブ基板5のキャビティ内に半田や導電性接着剤(不図示)で接合した後、撮像素子14の底面に形成された不図示の電極と、サブ基板5の内部配線17の一部とでAu又はAlワイヤ16でワイヤボンディングにより電気接続される。なお、電極パッド18、19の材質としては電極パッド21、実装パッド24と同じ材料が用いられる。
また、プレート3とレンズホルダ2との結合において、サブ基板5とレンズホルダ2との間にインシュレータ7を介することで、迷光を防止するとともに防塵が可能となる。なお、インシュレータ7の材質として、圧縮性のあるウレタンゴムやポリウレタン発砲体で構成し、押しつぶし取り付けることにより、温度変化により結像部100と信号処理部200との熱膨張差により隙間ができても防塵効果は保たれてよい。
また、カメラモジュールにおいては、車室内、フロントガラス近傍に搭載されることも配慮すると、サブ基板5のキャップ15の上面に偏光フィルタ13を取り付けることにより、フロンガラスへ移りこむ車室内の明光を抑制することが可能となり、外部からの映像のみを確実に撮像することが可能となる。なお、この偏光フィルタ13の作用については本明細書では説明を省略する。
サブ基板5の開口部を閉鎖するキャップ15は、透明性の高いガラス窓と、外部からの湿度の浸入がないように低融点ガラスや、半田、透湿性の少ないエポキシやアクリルからなる樹脂接着剤で固定され外部から封止されている。
ここで、図4に示すように電極パッド18、19とメイン基板4の電極パッド21と導通した電気回路が半田23を介して電気的に接続されるが、本発明の特徴としては、半田23を内包するように樹脂接着剤15でメイン基板4及びサブ基板5の双方を接合しており、さらに、サブ基板5裏面の撮像素子14が収容されている実装領域14aに、メイン基板4に接合した複数の実装バンプ24がサブ基板5の実装パッド20とメイン基板4の実装パッド22とに接合されているものである。
このような構成により、環境変化が生じた場合であっても、メイン基板4とサブ基板5との接合する半田23に集中する応力が、メイン基板4及びサブ基板5の双方を接合した樹脂接着剤15とそれに内包された半田23と複数の実装バンプ24のそれぞれに分散されるために、振動や温度変化により応力集中でクラック生じるのを有効に防止することができるとともに、実装バンプ24はサブ基板5の裏面の実装領域14aに接合しているので、撮像素子14の接合に際してはスペーサの役割をして安定性が良くなり、振動やサブ基板5とメイン基板4との熱膨張係数の差で双方が変形したとしても、撮像素子14の接合位置が変動することを有効に防止することができる。従って、光学レンズ1aから結像した像が常に一定の撮像素子14の位置に照射可能であり、それを外れて誤作動を起こすことがない。
特に好ましくは、半田23及び樹脂接着剤15が図4に示すように表面とサブ基板5の側面及び底面の双方を接合することで底面のみに接合する半田23に比べて集中する応力を緩和させることが可能である。また、撮像素子14は平面が四角形状の短冊状に形成されたものを用いる場合、実装領域14aの4隅部に実装バンプ24が接合されると更に熱応力による安定性を得ることができる。また、サブ基板4は底面に形成した電極パッドが底面の4辺に形成されて、それらの周囲を半田23で接合することにより、より大きく熱膨張係数を緩和させることが可能となる。
樹脂接着剤15は、ヤング率が5GPa以上15GPa以下であって、熱膨張係数が20ppm以上40ppm以下の範囲となるのが好ましい。これにより個々のカメラモジュールの信頼性についてばらつきの小さいカメラモジュールを提供することが可能となり、車両搭載後も永年にわたり、信頼性を確保することが可能となり、車両を安全に航行させる補助装置としての機能を永年にわたり果たすことが可能となる。
ここで用いられる樹脂接着剤15としては、エポキシ樹脂を主成分として、二酸化珪素を20〜80%が含有されることにより、熱膨張係数を、ガラス粒子が含有されたエポキシ樹脂からなるメイン基板とアルミナからなるサブ基板よりも高くすることができ、これにより、反りを緩和することができる。また、二酸化珪素の含有によりエポキシ樹脂単体よりヤング率を強化することができるので、強化接着剤とすることができ、車載用として利用する場合には信頼性の点で利点がある。
次に本発明の信号処理部200の製造方法について説明する。
まず、サブ基板5を形成する。サブ基板5はセラミック多層配線基板作製プロセスに従い形成する。即ち、グリーンシート表面上に内装する電気配線を印刷形成し、各々貼り合わせ複数の層構造とし、その後、同時焼成して、個片にカッティングして形成する。メイン基板4は、ガラス粒子が含有されたエポキシ樹脂からなる基板の表面に、金属内部配線を多層構造としたプリント配線板を形成して製造される。
次に、本発明のカメラモジュールでは、メイン基板の両面に電子回路を形成する。
まず、メイン基板4のサブ基板3が搭載されない面に、半田を印刷形成する。その後、半田上に電気回路部品を、電気部品実装装置(チップマウンター)により搭載し、半田リフロー炉を通し、半田を溶融し電気回路部品を実装固定する。
次に、サブ基板3が搭載される面に、半田を印刷形成する。その後、同様に、半田上にサブ基板3、電気回路部品をチップマウンターにて搭載し、半田リフロー炉を通すことで、半田を溶融し、サブ基板及び電気回路部品が実装固定される。その際、裏面にあたる予め実装固定された電気回路部品は、リフロー炉で半田は溶融するが、半田の表面張力に支えられ落下することはなく、再度実装固定される。
次に、外部への電気信号の取り出しのために電気端子をメイン基板に、スポットビームによる半田接合により実装固定することで信号処理部200が形成される。
本発明によるカメラモジュールでは、上述したメイン基板5とサブ基板4との熱膨張差で生じる半田23への応力や振動を緩和するための補強手段として、サブ基板4の底面に実装固定するための実装パッド20を形成し、その実装パッド20とメイン基板4上に形成された実装パッド22との間に実装バンプ24を形成しているが、この実装バンプ24はメイン基板4とサブ基板5との間の平行度を高めるように形成するのが好ましい。例えば、クリーム半田を半田マスクにより半田量を均一に供給、管理して印刷形成した後、熱処理で接合して実装バンプ24を形成するのがよい。これにより、メイン基板4とサブ基板5との間隔を大きく、かつ、均一に形成することが可能となり、安定して撮像素子14に像を結像させることができる。
次に本発明のカメラモジュールの組立て方法について説明する。
まず、図1に示すように光学レンズ1a、レンズ鏡枠1、レンズホルダ2、プレート3、サブ基板5、メイン基板4を用意する。
本発明のカメラモジュールの組立てについては、レンズホルダ2に、レンズ1、サブ基板3が実装固定されたメイン基板4を位置あわせ固定することで成る。
その際、レンズ1で投影される像を正確にサブ基板内の撮像素子に結像させることが重要であり、予めメイン基板4を平面度の優れたプレート3に固定装着し、プレート3を水平・垂直方向に位置あわせすることで撮像素子への結像を容易にしている。
位置あわせは、信号処理部に通電し、TV解像チャートをレンズで投影し、撮像素子上に投影し、最適な投影位置(一般に光軸位置とよぶ)が得られる位置にプレート3を水平・垂直方向に位置合わせすることで光軸位置合わせを行い、さらに最適な解像度が得られる位置になるようにレンズ1を撮像素子に対して前後に移動することにより解像度合わせを行う。
最適な光軸位置合わせ、解像度合わせが完了したら、プレート固定ネジ10a〜dとワッシャ11a〜dでプレート3をレンズホルダ2に0.8±0.2N・mの締結トルクで締結することにより光軸位置合わせが、またレンズ鏡枠固定ネジ12を0.05±0.002N・mの締結トルクで締結することにより、温度変化・環境変化においてもネジ緩みしない安定した固定が可能となる。
なお、図示していないがサブ基板4には、電気制御回路として制御クロック発生のためのオシレータや抵抗、コンデンサ、インダクタ等の各種電子部品、また、カメラモジュールの温度を監視するためのサーミスタ等で構成されており、小型化の為、表面実装型のチップ部品で構成され、表・裏面ともに実装配置された構造とすればよい。
図1のカメラモジュールを以下のように製造した。
まず、サブ基板を作製した。まず、本実験によるサブ基板5を、セラミック多層配線基板作製プロセスに従い形成した。
具体的には、3枚のグリーンシートを用意し、1枚目となる最下層下面には、メイン基板に実装するための実装パッド20、電気的接続をとるための電極パッド19を金属電極下地材となるタングステンで印刷形成した。2枚目の中間層上面には、撮像素子(CMOS)14との電気接続を行う電極17がサブ基板側方面へ取り出されるよう同じく金属電極下地材となるタングステンを配線パターンとなるよう印刷形成し、さらに、CMOS14を搭載するキャビティの段構造とするため中央部をカッティングした。3枚目の最上層は、2枚目と同様にキャビティ側壁となる形状にカッティングし、各々3枚のグリーンシートを貼り合わせた。その後、最上面より外周部となり、中間層、最下層にわたり側壁電極18を形成するための貫通ビアホールをピンにて形成した。その貫通ビアホール内側壁には中間層および下層側壁部にわたり電極となるタングステンを塗布充填して焼成した。
焼成温度は、1600〜1750℃の温度範囲で行った。
その後、半田接合の作業性を向上させるため、タングステン上にNi−Auのメッキを施し、外周ビアホール間でカッティングし、個片化しサブ基板を形成した。
上記の作製方法で作製した結果、14mm×14mm×厚み1.65mmのセラミック多層配線基板となり、側壁及び下層面には1辺に0.5mm幅×1mm長さの下層電極パッドをピッチ1mm間隔に12個配置させ、周囲に総計48個の電極パッド19が配置された。各々の電極パッド19は側壁の電極18に連通し、中間層表面の電極17に接続されており、中間層表面にも48個の電極パッドを配置形成した。また、最下層面には、中心より3mm×3mmの位置にφ2.5mmの実装パッド20を4個配置形成した。
なお、150mm角のグリーンシートで100個の個片が作製できた。
CMOS14の実装は、サブ基板5のキャビティ内実装領域14aにAgペースト接着剤により固定実装した。その後、中間層表面電極17とCMOS14上の電極間をφ25μmのAuワイヤにてワイヤボンディングした。さらに、上層側壁最表面に紫外線にて硬化性のあるアクリル樹脂接着剤を周囲隙間なく塗布し、14mm×14mm厚み0.8mmのガラス板を貼り付け、紫外線照射により接着剤を硬化し、CMOS14が実装搭載されたサブ基板5が完成した。
メイン基板4は、ガラス粒子が含有されたエポキシ樹脂と、内部及び上・下面に6層のCuの金属配線がパターン形成された最大外形寸法37mm×26mm×厚み1mmのPCB基板を作製した。上面には、サブ基板4を実装するための実装パッド22を、φ2.6mm、間隔6mmで配置形成し、サブ基板5の外周電極部19と接続するための電極パターン21を形成配置させた。電極パターン21は0.6mm幅×長さ2mmで、1mmピッチで形成した。なお、サブ基板の実装パッド、電極パッド幅をメイン基板より0.1mm大きくしたのは、半田接合形状をメニスカス構造とすることができ、応力緩和となり信頼性が向上するためである。
メイン基板4への電気回路の取り付けは、半田リフロープロセスで行った。半田はメタルマスクを用いるスクリーン印刷法で、メタルマスクをメイン基板5に被せ、開いている部分(開口)に、Sn:60(重量%)、Pb:40(重量%)のクリーム半田を充填塗布し行う。メタルマスクは予め、メイン基板の半田形成部に合致する部分が開口されている。
まず、サブ基板が搭載されない面(便宜上、以下裏面と表現し、サブ基板が搭載する面を表面と表現する)を上面として、半田を印刷する。半田量の管理は、メタルマスクのマスク開口率と厚みで管理を行うことが最良であり、本実験では、メタルマスクの開口率100%、厚み180μmとした。
印刷終了後、電気回路部品をチップマウンターにて搭載配置し、その後、半田リフロー炉に基板を通し、半田を溶融し固着する。リフロー炉の温度条件としては、150度で120秒のプリヒート後、220度60秒で溶融させた。150度でプリヒートを行うのは、アルコール系溶剤を蒸発させるためである。その後冷却し固定実装された。
次に、表面に上記裏面と同様にペースト半田にてメタルマスクにてスクリーン印刷し、サブ基板5と電気回路部品をチップマウンターにて搭載配置し、再びリフロー炉を通し、半田を溶融固着、冷却し、サブ基板5及び電気回路部品が実装固定された。その際、裏面の予め実装固定された電気回路部品は、リフロー炉で半田は溶融するが、半田の表面張力に支えられ落下することはなく実装固定されていた。
次に、サブ基板5とメイン基板の電気接合部である半田を抱合するように、エポキシ樹脂接着剤を充填塗布した。エポキシ樹脂接着剤には、二酸化珪素を55%含有しており、サブ基板5とメイン基板4の熱膨張差を緩和することが可能となる。樹脂塗布後、120度30分の熱処理を行い、エポキシ樹脂を完全硬化した。硬化後の特性としては、曲げ弾性率8GPa、熱膨張係数40ppmのものを選択した。
サブ基板5は、ヤング率は310GPa、熱膨張係数は7.1ppm、メイン基板4は、ヤング率 40GPa、熱膨張係数 9ppmである。
樹脂接着剤のヤング率を、サブ基板5とメイン基板4より小さくすることで、熱変化が生じた場合に、樹脂接着剤がサブ基板5とメイン基板4に応力を与えずに熱膨張係数を大きくしたことにより基板をたわます力が働き、樹脂接着剤が無い場合には、半田のみにかかる熱応力を樹脂接着剤に分散することができ、結果として、半田にかかる応力緩和となる。
本実験では、ここまでの工程において、メイン基板4を8つの基板が1シートとなるように作製しており、サブ基板及び電気回路部品実装工程、リフロー工程、エポキシ樹脂塗布・硬化工程において、すべてシート単位で処理を行い、その後、個々の基板に基板分割装置で分割した。
個々に分割された基板は、外部への電気信号の取り出しのための電気端子6をメイン基板4に、スポットビームによる半田接合により実装固定することで信号処理部200を形成した。スポットビームによる半田接合は、周囲に配置される、サブ基板5や電気回路部品に熱を加えることがなくよい。
次に本実験のカメラモジュールの組立て方法について説明する。
まず、Fナンバー1.8になるように配置された6群6枚の光学レンズが、最大外形φ16mm長さ18mmのレンズ鏡枠1に搭載実装し、外形形状40mm×28mm高さ18mmレンズホルダ2、37mm×24mmのアルミニウムに黒アルマイト処理したプレート3、上記サブ基板5、上記信号処理部200を用意した。
次に、信号処理部200をプレート3へ取り付けた。
プレート3にφ1.8mm長さ4mm位置決めのピン8を圧入プレスし固定した。予め信号処理部200のメイン基板4にはこの位置決めピン8の取り付けの為のφ1.85mmの貫通穴が形成されており、メイン基板4は、この位置決めピン8で位置決めされ、予め形成されたφ2mmの貫通穴をSUS合金のネジ9で固定した。
その後、偏光フィルタ13をサブ基板5のガラスキャップ25上にUV硬化接着剤にて硬化実装した。実験で使用した偏光フィルタ13は、片面に染料系樹脂型が粘着材で張り合わせてあり、染料系樹脂側をサブ基板5のガラスキャップ25上にUV接着剤で固定装着した。染料系樹脂型の偏光フィルタは、湿度に対し耐性が少なく、アクリル系にUV接着剤で上記染料系樹脂部を覆いつくすことで、染料樹脂部への透湿を防ぐことができる。
プレート3に固定された信号処理部200をレンズホルダ2に固定する。
偏光フィルタ上面とレンズホルダ2間には、中央に□10mmの開口のある、□12mm厚み1.8mmのポリウレタン発砲体からなるインシュレータ7を配置した。
レンズ鏡枠1と、プレート3に固定された信号処理部200の位置合わせは、信号処理部200に電気端子より通電を行い、撮像素子(CMOS)14を実際に駆動しながら電気端子より出力される映像信号をTV画面で観察しながら、コントラスト比で規定される解像度で40%以上、中心光軸位置で±1度以内となる位置に、位置合わせし、SUS合金からなるネジ10でプレート3を固定し、同じく、レンズ鏡枠固定ネジ12でレンズ鏡枠を固定した。なお、ネジ10の締結トルクは、0.8N・m、ネジ12の締結トルクは0.05N・mで実施した。
比較例として、サブ基板とメイン基板との間に実装バンプを形成しないカメラモジュールを用意して、本発明と比較例のいずれのカメラモジュールも−30度から85度の繰り返し環境温度を変化させることにより半田接合の寿命について実験を行った。
この場合、比較例の実装バンプを形成しないカメラモジュールのメイン基板とサブ基板との実装間隔は0.025mm程度であった。また、この比較例のカメラモジュールと、本発明の実装バンプの高さを異ならせることでメイン基板とサブ基板との実装間隔が異なった複数のカメラモジュールを−30度から85度の環境下で繰り返し温度変化を行い、実装バンプの有無、実装バンプの高さの違いにより半田接合の寿命がどの様に変化するかについて実験を行った結果を図5に示す。ここで、寿命比とは、実装バンプを持たない従来のカメラモジュールにおいて、撮像素子が安定して作動しなくなる時、具体的には、画像出力が正規のクロック周波数間隔で出力されず正規の画像として表示できない場合、また、画像出力に突発的なノイズの発生、また画像フリーズ等の異常動作が発生した時点の繰り返し温度変化の累積サイクル数をカメラモジュールの寿命1として、累積サイクル数がその2倍になった時点を寿命2になった定義する。上記異常動作のカメラモジュールの原因究明を実施したところ、半田接合部が破断するモードの故障が生じていた。
この実験により、実装バンプを持たない比較例のカメラモジュールに対して、実装バンプにより実装間隔を0.75mmより大きく形成した本発明のカメラモジュールが4倍以上の長寿命化が図れることが理解できる。
次に、サブ基板とメイン基板の双方に樹脂接着剤で接合した本発明に対して、樹脂接着剤を用いない比較例のカメラモジュールを作製した。この場合、双方とも実装バンプによりメイン基板とサブ基板との実装間隔が0.075mmのカメラモジュールで実験をおこなった。本実験においても上述と同様の寿命比による−30度から85度の環境下で繰り返し温度変化を変化させ、樹脂接着剤の有無により半田接合の寿命がどの様に変化するかについて実験を行った。
この実験により、樹脂接着剤を持たない比較例のカメラモジュールに対して、樹脂接着剤を有した本発明のカメラモジュールの寿命が5倍に向上した。
従って、上述の実験からメイン基板及びサブ基板の双方を接合した樹脂接着剤とそれに内包された半田と複数の実装バンプのそれぞれで応力を分散されるために、振動や温度変化による応力集中でクラックが生じなかったものと考えられる。
なお、実装バンプについては、金属材料であるため、長期にわたり安定しており、本発明の樹脂接着剤についても、二酸化珪素を多く含有し、物理的にも安定であるため、長期にわたり安定した実装を行うことができる。
次に、樹脂接着剤の充填方法の最も好ましい実施の形態について説明する。上述の通り、サブ基板とメイン基板の間にバンプを形成しそれらの間に接着剤樹脂を注入すると、実装信頼性を向上することが可能となる。これは、電極パッド間の半田だけでなく、サブ基板とメイン基板との間に充填され硬化された接着剤樹脂にも応力を分散することができるからである。しかし、この場合、空気の逃げ道がないため、ボイドを含まないように接着剤樹脂を充填することは難しい。そこで、好ましい実施の形態において、メイン基板の一部に、空気を逃がすことができる貫通孔を設ける。
すなわち、この好ましい実施の形態に係る充填方法において、図7及び図8に示すような、貫通孔を有するメイン基板を用いる。図7に示されたメイン基板は、サブ基板と対向する領域の中央付近に複数の貫通孔が設けられている。これにより、この貫通孔26が空気の逃げ道となり、接着剤樹脂15が充填されやすくなる。さらにボイドの発生を抑えることができる。従来のようにメイン基板に貫通孔を設けない場合は、接着剤樹脂塗布用ディスポーザのノズルを、メイン基板5のサブ基板4と対向する領域の外周に対して半周程度しか回転させていなかった。これは、上記のように当該領域のメイン基板に貫通孔を設けない場合にノズルを略一周させると、このノズルにより充填された当該接着剤樹脂により空気が包囲され、当該領域の中央部分に空気が溜まってしまうためである。しかし、上記のように当該領域の中央付近に複数の貫通孔を設けることにより、ディスポーザのノズルを当該領域外周に対して略一周回転させたとしても、接着剤樹脂により包囲された空気が上記貫通孔から逃げ、当該領域の中央部分に空気が溜まることがない。また、ディスポーザのノズルを1周させた方が塗布される接着剤樹脂の量が多いので、短時間で接着剤の充填を行うことができる。
さらに、図8に示すように、充填開始地点27より充填終了地点28の方に貫通孔を多く設けることが好ましい。ここで、充填開始地点27とは、メイン基板5のサブ基板4と対向する領域外周付近の、接着剤樹脂15の挿入を開始する地点をいう。また、充填終了地点28とは、その外周付近の、接着剤樹脂15の挿入を終了する地点をいう。
メイン基板4に設ける貫通孔26は、如何なる形状のもの(例えば、円柱の少なくとも一方の端部に、この円柱の半径より大きい半径を有する円錐を備える形状のもの)であってもよい。しかし、好ましくは円柱状である。これは、作製が容易であるためである。貫通孔26の形状が円柱状である場合、この貫通孔26の孔径は、0.3mm〜3.0mmであることが好ましい。より好ましくは、貫通孔26の孔径は、0.5mm〜3.0mmであり、更に好ましくは1.0mm〜3.0mmである。
貫通孔26の内表面及び/又はメイン基板4のサブ基板5と対向する領域の内表面に、接着剤樹脂15の注入を容易にすることができる物質を塗布してもよい。このような物質として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ変性フェノール樹脂、及びシリコン樹脂が挙げられるが、好ましくはエポキシ樹脂である。
孔径の大きさとの関係で、接着剤樹脂の粘度を選択する。粘度は、接着剤樹脂が貫通孔26から少しはみ出してもよいが流れ出ないような粘度に設定することが好ましい。具体的には、接着剤樹脂15の粘度は、1P・s〜20P・sであることが好ましい。貫通孔26の孔径が0.3mm〜3.0mmの場合、最適な粘度は1P・s〜20P・sであり、貫通孔26の孔径が1.0mm〜3.0mmの場合、最適な粘度は6P・s〜12P・sである。
接着剤樹脂15を充填するに際し、メイン基板4に設けた貫通孔15の下方に吸引手段を取付けてもよい。この場合、メイン基板5の下面から、充填した接着剤樹脂15をこの手段により吸引する。これにより、充填時間を短縮することができる。また、ボイドの発生を効果的に防止できる。この貫通孔一つに対して一つの吸引手段を用いても良いし、複数の貫通孔に対して一つの吸引手段を用いてもよい。
上記の実装工程でボイドが発生した場合、付加的にボイドに超音波振動を与えることによりボイドを除去してもよい。また、ボイド内と外気との間に圧力差を与えることによりボイドを除去してもよい。さらに真空脱泡若しくはボイドの加熱によりボイドを除去してもよい。
本発明の車載用カメラ装置の分解斜視図である。 本発明のカメラモジュールのレンズ鏡枠を除く部分断面図である。 メイン基板とサブ基板の実装を説明するための模式図である。 メイン基板にサブ基板を実装した状態を示す断面図である。 メイン基板とサブ基板の実装間隔と半田の寿命比との関係を説明する図である。 接着剤有無での半田の寿命比の関係を示す図である。 サブ基板と対向する領域の中央付近に複数の貫通孔を設けたメイン基板の模式図である。 サブ基板と対向する領域の外周付近の接着剤充填終了地点に複数の貫通孔を設けたメイン基板の模式図である。
符号の説明
1:レンズ鏡枠
2:レンズホルダ
3:プレート
4:メイン基板
5:サブ基板
6:外部配線ジャンパ
7:インシュレータ
13:偏光フィルタ
14:撮像素子
15:樹脂接着剤
20:実装パッド
24:実装バンプ
22:実装パッド
26:貫通孔
27:接着剤充填開始地点
28:接着剤充填終了地点

Claims (13)

  1. 光学レンズを収容してなるレンズ鏡枠と、レンズ鏡枠を固定保持するためのレンズホルダと、前記光学レンズからの光を結像する撮像素子が表面に収納されるサブ基板と、該サブ基板を搭載するとともに前記撮像素子を制御するための電気回路が形成されるメイン基板とからなり、前記サブ基板の裏面外周に前記撮像素子と導通した複数の電極パッドを形成するとともに、該電極パッドと前記メイン基板の電気回路とを半田を介して接続してなるカメラモジュールにおいて、
    前記半田を内包するように樹脂接着剤で前記メイン基板及びサブ基板の双方を接合するとともに、前記サブ基板の裏面に、前記メイン基板に接合した複数の実装バンプが接合されていることを特徴とするカメラモジュール。
  2. 前記サブ基板表面の撮像素子が収容される領域と対応するサブ基板の裏面の領域外周(以下、「実装領域」という)に、前記実装バンプが接合されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラモジュール。
  3. 前記撮像素子は平面が四角形状の短冊状に形成されたものであり、前記実装領域の4隅部に前記実装バンプが接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラモジュール。
  4. 前記電極パッドを前記サブ基板底面及び該底面と隣接する側面に形成するとともに、前記半田が前記サブ基板の底面及び側面に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカメラモジュール。
  5. 前記樹脂接着剤が前記サブ基板の底面及び該底面の側面に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカメラモジュール。
  6. 前記メイン基板のサブ基板と対向する領域の中心付近に、空気を逃がすための貫通孔が複数形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカメラモジュール。
  7. 前記サブ基板は底面が四角形状の短冊状に形成されたものであり、前記電極パッドが前記底面の4辺に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のカメラモジュール。
  8. 前記サブ基板は底面が四角形状の筐体を用いたことを特徴とする請求項7に記載のカメラモジュール。
  9. 前記樹脂接着剤は熱膨張係数がメイン基板とサブ基板よりも高いものを用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のカメラモジュール。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のカメラモジュールと、該カメラモジュールを制御するとともに、該カメラモジュールからの信号を制御する信号制御装置とを有した車載カメラ装置。
  11. 撮像素子が表面に収納されたサブ基板と、前記撮像素子を制御するための電気回路が形成されるメイン基板とを実装する方法であって、
    前記メイン基板のサブ基板と対向する領域の中心付近に、空気抜き用貫通孔を複数設ける貫通孔穿設工程と、
    前記サブ基板と前記メイン基板の間の領域に接着剤を充填する接着剤充填工程とを有する実装方法。
  12. 前記の空気抜き用貫通孔の孔径が、0.3mm〜3.0mmであることを特徴とする請求項11に記載の実装方法。
  13. さらに、前記貫通孔穿設工程と接着剤充填工程との間に、
    前記サブ基板の裏面に複数の実装バンプを形成する工程と、
    前記実装バンプが前記メイン基板の電極パッドと接触するように、前記サブ基板を前記メイン基板に接合する工程とを含むことを特徴とする請求項11又は12に記載の実装方法。
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