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JP2005283773A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバー単心線 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いた光ファイバー単心線 Download PDF

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JP2005283773A
JP2005283773A JP2004095054A JP2004095054A JP2005283773A JP 2005283773 A JP2005283773 A JP 2005283773A JP 2004095054 A JP2004095054 A JP 2004095054A JP 2004095054 A JP2004095054 A JP 2004095054A JP 2005283773 A JP2005283773 A JP 2005283773A
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optical fiber
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acrylate
meth
active energy
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JP2004095054A
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Osamu Saito
治 齋藤
Yoshinobu Kimura
吉延 木村
Satoru Tsuchiida
悟 土井田
Atsushi Oshio
篤 押尾
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

【課題】 3層以上の被覆層を有する単線の光ファイバー心線の最外層に用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、表面滑り性、保存安定性に優れ、且つ引抜性に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。また、これを用いた引抜性に優れる単線の光ファイバー心線を提供する。
【解決手段】 3層以上の被覆層を備え、且つ該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜500μmである光ファイバー単心線の該最外層(Z)を形成するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、ラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有することを特徴とする光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紫外線、電子線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化する硬化型樹脂組成物およびこれを用いた光ファイバー単心線に関する。
光ファイバーケーブルは大容量情報の伝送媒体として実用化され、現在光ファイバーケーブルによる広帯域情報通信網が建設されている。特に最近では家庭やオフィスビル等に直接光ファイバーを配線する必要から、多数の光ファイバーをできるだけコンパクトに実装したり、光ファイバーのケーブルからの取り出しや端末処理の取扱を容易にするための技術が必要となっている。光ファイバー心線とは、導波ガラスに光硬化型樹脂組成物等による単層被覆あるいは、1次被覆層及び2次被覆層を施したものであり、更にこの上に着色インキで着色した着色心線という形態がある。また、導波部がフッ素系プラスチック等のプラスチック光ファイバーや、光ファイバーユニットという複数の光ファイバー心線を同心円状あるいは平面状等に並べて、硬化型樹脂で一体化して束ねた形態もある。
近年、光ファイバー心線を各家庭に配線する必要から、光ファイバーケーブルから容易に単線の光ファイバー素線が取り出せ、かつ活線分岐等により他の光ファイバーに悪影響を与えず、更に、取り出し後の素線としては、その取扱および接続作業が容易である必要がある。このため、外径が250ミクロンを越える3層以上の被覆層を有する光ファイバー単心線が提案されている(特許文献1参照)。
このような3層以上の被覆層を有する取扱、接続作業が容易な光ファイバー単心線およびこれに用いられる被覆層には次のような性能が必要である。
(1)取扱時に破損しない十分な機械特性:機械特性
(2)取扱し易い十分な曲げ剛性:曲げ剛性
(3)取扱により伝送特性が劣化しないこと:伝送特性
(4)単心線同志が接触しても簡単に分離できるように表面タックがなく且つ相互に滑ること:表面滑り性
(5)製造中あるいは製造後の揮散分が少なく、雰囲気を汚染しないこと:非汚染性
(6)接続作業時に外層がその下の内層からストリッパー等の器具で破壊せず長く筒状に容易に除けること:引抜性
等が求められている。
上記課題の中で、(4)及び(5)を改善することを目的として、表面滑り性の良い最外層用樹脂組成物としては、特定の滑り抵抗値を有する変性シリコーンを含有する組成物が開示されている(特許文献2参照)。同技術では、分子量が500〜1000000であり、変性率が0〜40%の変性シリコーン化合物と、分子量が900〜100000であり、変性率が40〜95%の変性シリコーンを含有し、硬化フィルム同士の初期滑り抵抗が800g以下である光ファイバー被覆用樹脂組成物、並びに該組成物の硬化物を最外層に使用した光ファイバー及び光ファイバーユニットが記載されている。しかしながら、当該従来技術では、(6)の引抜性に関しては、全く考慮されておらず、実施例で開示されているのはテープ材としての用途のみである。
また、上記課題の中で、(4)及び(6)を改善することを目的として、光ファイバーテープに用いられる素線と同じ被覆材料および外径を有する光ファイバー素線の外側に、外径0.6mm以上となるように紫外線硬化樹脂を用いて同心円状に隙間無く被覆を施した単心被覆光ファイバーが開示されている(特許文献3参照)。更に、同様な目的で、ウレタン結合とアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサンと、ウレタン結合と非反応性の有機基を有するポリジメチルシロキサンと、ウレタン結合を含まないポリジメチルシロキサンを含有する液状硬化性樹脂組成物が開示されている(特許文献4参照)。
しかしながら、上記の従来技術では、依然として引抜性が不十分であった。特に、最近では、外径が小さい光ファイバー単心線も要求されてきている。光ファイバーの外径が小さくなる程、すなわち最外層の厚みが薄くなる程、引抜性は悪くなる。特に外径900ミクロン未満、さらに外径600ミクロン未満の上記の光ファイバー単心線においてこの傾向が顕著であり、そのため、3層以上の被覆層を有する小さな外径の光ファイバー単心線における上記特性、特に引抜性を満足する樹脂組成物が強く求められていた。
特開平10−010380 特開平09−328632 特開平08−062459 特開平10−287717
したがって、本発明の目的は、3層以上の被覆層を有する単線の光ファイバー心線の最外層に用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として、表面滑り性、保存安定性に優れ、且つ引抜性に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、これを用いた引抜性に優れる単線の光ファイバー心線を提供することにある。
本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭意検討した結果、特定の分子量及び特定の変性率を有するシリコーン化合物を含有する活性エネルギー線樹脂組成物を用いることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、3層以上の被覆層を備え、且つ該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜500μmである光ファイバー単心線の該最外層(Z)を形成するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、ラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有することを特徴とする光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、3層以上の被覆層を備え、且つ該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜270μmであり、外径が350〜800μmである光ファイバー単心線の該最外層(Z)を形成するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、ラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有することを特徴とする光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、3層以上の被覆層を備えた光ファイバー単心線であって、該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜270μmであり、該最外層(Z)がラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜により形成されていることを特徴とする光ファイバー単心線を提供するものである。
本発明の樹脂組成物を、3層以上の被覆層を有する光ファイバー単心線であって、特に比較的外径が小さく、厚い最外層を有する光ファイバー素線の最外層に用いると、優れた引抜性を発揮し、光ファイバーの接続作業時に最外層がその下の内層からストリッパー等の器具で破壊せず長く筒状に容易に除ける。同時に優れた表面滑性と伝送特性が得られる。
以下に本発明について詳しく説明する。なお、本明細書では、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸のことであり、アクリル酸またはメタクリル酸の誘導体についても同様である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物とは、放射線、電子線、紫外線等のエネルギー線の照射により硬化するものであり、通常ビニル基、(メタ)アクリル基、マレイミド基等の活性エネルギー線で反応する官能基を有する有機化合物を含有する組成物である。上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が硬化し光ファイバーの被覆層を形成する。
通常、光ファイバーは、導波ガラスに光硬化型樹脂組成物等による単層被覆あるいは、1次被覆層及び2次被覆層を施したものであり、これを光ファイバー素線と呼ぶ。更に、この上に着色インキで着色した着色心線という形態がある。本発明の3層以上の被覆層を有する光ファイバー単心線とは、例えば、
(1)単層被覆の光ファイバー素線上に紫外線硬化型着色インキ層を設け、更にこの上層に最外層としてオーバーコート層を設けた光ファイバー単心線、
(2)1次被覆層及び2次被覆層を施した光ファイバー素線上に、直接最外層のオーバーコート層を設けた光ファイバー単心線、
(3)1次被覆層及び2次被覆層を施した光ファイバー素線に、紫外線硬化型着色インキ層を設け、更にこの上層に最外層としてオーバーコート層を設けた光ファイバー単心線、(4)(3)の光ファイバーの上層に、更にもう一層のオーバーコート層を設けた光ファイバー単心線、
等が挙げられる。
なお、本発明の3層以上の被覆層を有する光ファイバー単心線とは、好ましくは基本的にすべての被覆層が紫外線硬化型等の活性エネルギー線で硬化する樹脂組成物の硬化皮膜で構成されるものであり、上記の厚さ70〜500μmの層(最外層Z)が、その下の層との界面で容易な引抜性(易引抜性)を有するものである。この良好な引抜性を有する最外層Zの厚さは、上記の厚さが必要であり、70μm以下では適切な曲げ剛性が得られない。特に外径が350〜800μmの場合には70μm以上が必要となる。更に、この最外層Zのヤング率は100〜2000MPa、好ましくは300〜1500MPa、更に好ましくは500〜1200MPaである。この範囲であれば適切な曲げ剛性と良好な引抜性が得られる。また、上記最外層ZのTgは20〜180℃、好ましくは50〜160℃、更に好ましくは80〜150℃の範囲であることが適切な曲げ剛性と良好な引抜性が得られるので好ましい。最外層ZのTgが低いと、下層との密着が強くなり、またTgが高すぎたり低すぎたりすると被覆層の強靭性が失われ、引抜性が低下する。また、本発明の樹脂組成物は識別のための顔料、染料を含むものであってもよい。
本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物で使用するシリコーン化合物(D1)の数平均分子量は10000〜300000であり、変性率は20%以下である。数平均分子量は30000〜300000であることが好ましく、より好ましくは50000〜200000である。この範囲であれば引抜性、表面滑り性、伝送特性が良い。特に、引抜性が良好である。また、変性率は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。中でも、0%であることが特に好ましい。この範囲であれば引抜性が良好となる。
ここで、変性シリコーンの変性率とは、変性シリコーン(D1)中のポリジメチルシロキサン骨格以外の部分の分子量Xの変性シリコーン(D1)全体の分子量Yにたいする割合を示すもので、下式で表され、H−NMR、13C−NMRおよび29Si−NMRによりジメチルシロキサン、末端メチルシランのモル数および変性基のモル数を定量することにより求めることができる。
変性率=X/Y×100(%)
X:変性シリコーン(D1)中のポリジメチルシロキサン骨格以外の部分の分子量
Y:変性シリコーン(D1)全体の分子量
また、変性シリコーンとは、ポリジメチルシロキサン(シリコーン)の末端または側鎖、あるいはその双方にメチル基以外の有機基を導入したもので、導入する有機基としては、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、メルカプト基、フェニル基、アルコキシ基、アルキル基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキシ基、M-OR-(式中、Mは(メタ)アクリロイル基を表し、Rはアルキレン基を表す。)で表される基、R1-(OR2)n-(式中、Rはアルキル基、Rはアルキレン基を表し、nは2以上の整数を表す。)で表される基、R1COOR2-(式中、Rはアルキル基、Rはアルキレン基を表す。)で表される基、或いはアミノ基、水酸基、カルボキシル基、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基又はメルカプト基で置換されたアルキル基、等がある。一般的に、長鎖の上記R1-(OR2)n-で表される基、R1COOR2-で表される基、アルキル基、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキシ基が、ラジカル重合性化合物及びその硬化物等との相溶性がよく、優れた表面滑り性、引抜性が得られるので好ましい。
これらの変性シリコーンは、たとえば珪素−水素結合を所定量含有するポリジメチルシロキサンと末端にアリル基を有する化合物とを公知の方法で反応させる、あるいは末端に水酸基を有するポリジメチルシロキサンとポリイソシアネートおよび水酸基含有化合物を公知の方法で反応させる等の方法によって製造する。
本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物では、変性シリコーン(D1)を単独で用いるよりも、変性率が20%を越えるシリコーン化合物(D2)を併用する方が引抜性、伝送特性、保存安定性が良く好ましい。変性シリコーン(D2)の数平均分子量としては、900〜300000の範囲が好ましい。数平均分子量が900以上であると充分な表面滑り性、引抜性が得られ、分子量300000以下であれば変性シリコーン(D1)、ラジカル重合性化合物及びその硬化物等との相溶性が良好となる。特に、数平均分子量2000〜30000の範囲であると最外層Zと直下の層との界面が安定しマイクロベンドによる光ファイバーの伝送損失増がなく且つ十分な引抜性有する界面を形成させることが出来るので好ましい。また、変性シリコーン(D2)の変性率は、20%以下ではラジカル重合性化合物及びその硬化物等との相溶性に乏しく、95%以上では充分な表面滑り性、引抜性が得られないので、25〜95%が好ましい。中でも、変性率30〜95%がより好ましく、45〜90%の範囲が特に好ましい。
なお、変性シリコーン(D2)は、単独で使用した場合は、十分な引抜性が得られないが、変性シリコーン(D1)及びラジカル重合性化合物の硬化物、双方との相溶性が良好であるため、ラジカル重合性化合物の硬化物等との相溶性が比較的不良である変性シリコーン(D1)が硬化皮膜中に良好に分散するのを補助し、変性シリコーン(D1)が有する引抜性を十分に発現させる機能を有している。
さらに上記変性シリコーン(D1)と変性率20%以下で数平均分子量が10000未満のシリコーン化合物(D3)を併用すると、より引抜性、保存安定性が良くなる。D3の変性率としては、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。中でも、0%であることが特に好ましい。
変性シリコーン(D1)を単独で使用する場合、本発明の樹脂組成物全体に対して、0.01〜2質量%の範囲で使用すると保存安定性が良いので好ましい。また、変性シリコーン(D1)及び変性シリコーン(D2)を併用する場合は、本発明の樹脂組成物全体に対して、両者合計で、0.1〜20質量%含有するのが好ましい。0.1質量%以下では優れた表面滑り性、引抜性が得られず、20質量%以上ではヤング率、硬化性が低下する。更に、変性シリコーン(D1)は変性シリコーン(D2)に対し1〜200質量%の比率で使用するのが好ましい。1質量%以下では十分な引抜性が得られず200質量%を超えると相溶性が悪くなる。10〜100質量%の範囲が更に好ましい。
本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物では上記シリコーン類以外にラジカル重合性化合物を用いる。ラジカル重合性化合物としては、以下のラジカル重合性オリゴマー、及びラジカル重合性モノマーを使用することができる。
ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、末端にビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の重合性不飽和基を有する分子量300から30000の化合物で、通常ウレタンアクリレート又はエポキシアクリレートが用いられる。
ウレタンアクリレートは、従来から一般的に用いられる方法により製造することができる。つまり、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)と末端に重合性不飽和基と水酸基とを有する化合物(a3)から合成する方法、あるいはポリイソシアネート(a2)と末端に重合性不飽和基と水酸基とを含有する化合物(a3)から合成する方法等である。
上記ポリオール(a1)としては、例えば多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン、アルキル置換テトラヒドロフラン等の環状エーテルの重合体またはこれらの2種以上の共重合体であるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
またポリイソシアネート化合物(a2)としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、水添4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン1,4 −ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロペンタジエンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等が挙げられる。
末端に重合性不飽和基と水酸基とを有する化合物(a3)としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、各種エポキシアクリレート等が挙げられる。
本発明で使用することができるラジカル重合性モノマーとしては、例えば、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンサクシネート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンサクシネート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アッシドホスフェート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム等の単官能重合性モノマー等が挙げられる。
また、例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、2,2′−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンのジアクリレート、5−エチル−2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−(ヒドロキシメチル)−1,3ジオキサンのジアクリレート等の2官能重合性モノマーが挙げられる。
更に、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリメリット酸のトリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレート等の多官能重合性モノマーがある。
中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物のテトラ(メタ)アクリレート等の2官能を越える多官能重合性モノマーは、強靱性を高めるので好ましい。また、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、モルホリン(メタ)アクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾール等の窒素を含有する単官能重合性モノマー強靭性を高めるので好ましい。更に、窒素を含有する単官能重合性モノマーと2官能を越える多官能重合性モノマーとを併用することにより、強靭性がより高くなるので特に好ましい。
本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には必要に応じて紫外線あるいは可視光線で硬化させる目的で光重合開始剤を添加してもよい。光重合開始剤としては、例えば4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン及びベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジル誘導体、ベンゾイン及びベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2、6ージメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール等が挙げられる。
これらのなかでは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2、6ージメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾールの群から選ばれる2種類以上の光重合開始剤を混合して用いると高速硬化性が得られ、より好ましい。
特に下記群より選ばれる開始剤を用いると、線引き時および線引き後の揮散成分がすくなく、汚染性に優れる。
(群1)
(1)2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、(2)2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1
(3)ビス(2、6ージメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド
(4)ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド
(5)3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール
(6)2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
更に、上記の成分以外に、ヒドロキノン、メトキノン等の重合禁止剤、ヒンダードフェノール系、イオウ系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系の黄変防止剤、亜燐酸エステル系の脱色剤、顔料等を添加しても構わない。
上記の光重合開始剤は、本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を紫外線で硬化させるために添加するもので、ラジカル重合性オリゴマー、ラジカル重合性シリコーン化合物、光開重合始剤の合計100質量%に対し、通常0.01〜10質量%含有させる。なかでも高速硬化性が大きくなる点で、0.05〜5質量%が特に好ましい。
更に、本発明の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は次の物性を有することが好ましい。
粘度:25℃のB型粘度計での粘度は0.8〜10Pa・Sの範囲が好ましい。粘度が0.8Pa・S未満あるいは10Pa.Sを越えると高速でのユニット成形時に外径変動や樹脂切れが生じ高速加工性が悪い。
動摩擦係数:硬化物の表面同志間の摩擦係数は0.05〜0.15の範囲が表面滑性に優れ好ましい。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、もとより本発明はこれにより何等限定されるものではない。なお、例中の部はすべて質量部を意味する。
(合成例1)
ラジカル重合性オリゴマー(A−1)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらポリプロピレングリコール(数平均分子量2000)2000部(1モル)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、NCO%を測定したところ3.58%であった。ついでHEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート)232部(2モル)を仕込んで、この温度で更に7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(A−1);数平均分子量:2580を得た。
(合成例2)
ラジカル重合性オリゴマー(A−2)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらポリプロピレングリコール1000部(1モル、OH価=112KOH−mg/g)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、NCO%を測定したところ3.57%であった。ついでHEA(2−ヒドロキシエチルアクリレート)232部(2モル)を仕込んで、この温度で更に7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(A−2);数平均分子量:1584を得た。
(合成例3)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−1)の合成)
攪拌翼のついたフラスコに、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(分子量130)260部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらTDI(2,4−トリレンジイソシアネート)174部(1モル)を発熱に注意しながら滴下し70℃まで昇温し、この温度で反応を7時間行い、赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてラジカル重合性オリゴマー(AH−1);数平均分子量:434を得た。
(合成例4)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−2)の合成
攪拌翼のついたフラスコに、TDI(2,4−トリレンジイソシアネート)348部(2モル)を仕込み、攪拌を行いながらトリプロピレングリコール192部(1モル、分子量192)を仕込んで発熱に注意しながら70℃まで昇温した。この温度で反応を7時間行い、ついで2−ヒドロキシプロピルアクリレート260部(2モル)を仕込んで、この温度で更に7時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認し、イソボルニルアクリレートを20重量%加えて希釈して取り出し、ラジカル重合性オリゴマー(A)としてウレタンアクリレート(AH−2);数平均分子量:800を得た。
(合成例5)
ラジカル重合性オリゴマー(AH−3)の合成)
攪拌翼、温度計、還流冷却管のついたフラスコに、イソホロンジイソシアネート222部仕込み、攪拌しながら70℃まで昇温し、ヒドロキシエチルアクリレート116部を約1時間かけて滴下反応させ、中間体−1を得た。次いで攪拌翼、温度計、還流冷却管のついたフラスコにビスフェノールA型のエポキシ樹脂(エポキシ当量188g/eq)376部にアクリル酸144部を添加して100℃で8時間反応させた。これに中間体−1を338部を展開して80℃にて5時間反応し、ラジカル重合性オリゴマー(AH−3)を得た。
(合成例6)
攪拌機を備えた反応容器に、2,4−トリレンジイソシアネート6.2部、水酸基当量2500のα−[3−(2',3'−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル]−ω−トリメチルシリルオキシポリジメチルシロキサン89.6部および2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.02部を仕込んだ。そしてこれらを攪拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷冷した。液温度が10℃以下になったらジブチル錫ジラウレート0.05部を添加し、液温度を20〜30℃、40〜50℃で制御しながら、それぞれ1時間、2時間攪拌した。そしてそこにヒドロキシエチルアクリレート4.2部を加え、液温度50〜60℃で4時間攪拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応終了としS−8を得た。
(合成例7)
攪拌機を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート5.3部、水酸基当量2,000のα−[3−(2'−ヒドロキシエトキシ)プロピル]−ω−トリメチルシリルオキシポリジメチルシロキサン94.7部および重合禁止剤である2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.02部を仕込んだ。そしてこれらを室温下にて攪拌しながらジブチル錫ジラウレート0.08部を添加した。液温度を20〜40℃で制御しながら1時間攪拌した後、液温度50〜60℃にて4時間攪拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1重量%以下になった時を反応終了としてS−9を得た。
(光硬化型樹脂組成物の調製)
上記合成例で合成した化合物と下記の化合物を用いて、表1及び表2に従い樹脂組成物を調製した。ただし、予めシリコーン化合物(S)は十分混合してから用いた。
<ラジカル重合性モノマー>
M−1:イソボルニルアクリレート
M−2:N−ビニル−2−ピロリドン
M−3:N−ビニル−カプロラクタム
M−4:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート
M−5:トリプロピレングリコールジアクリレート
M−6:トリメチロールプロパンエチレンオキシド3モル付加物のトリアクリレート
M−7:ビスフェノールAのエチレンオキシド4モル付加物のジアクリレート
<酸化防止剤>
R−1:3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン
<光安定剤>
L−1:ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート
<光重合開始剤>
I−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキシド
I−2:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
I−3:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
I−4:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン
<シリコーン化合物>
S−1:数平均分子量8万のジメチルポリシロキサン(変性率:0%)
S−2:数平均分子量10万のポリジメチルシロキサン(変性率:0%)
S−3:数平均分子量20万のポリジメチルシロキサン(変性率:0%)
S−4:数平均分子量10万のフェニル変性ポリジメチルシロキサン(変性率:8%)
S−5:数平均分子量10万のフェニル変性ポリジメチルシロキサン(変性率:15%)
S−6:数平均分子量22900のエチレンオキシド、プロピレンオキシド共重合体(50/50モル比)変性のペンダント型変性ポリジメチルシロキサン(変性率:73.8%)
S−7:数平均分子量1484の末端にアクリル基およびアリール基を有するポリエチレングリコールで変性されたポリジメチルシロキサン(変性率:40.2%)
S−8:数平均分子量10033のエチレンオキシド、プロピレンオキシド共重合体(50/50モル比)変性のペンダント型変性ポリジメチルシロキサン(変性率:70.1%)
S−9:数平均分子量3000のフェニル変性ポリジメチルシロキサン(変性率:0%)
S−10:数平均分子量4000のポリジメチルシロキサン(変性率:0%)
S−11:数平均分子量10万のフェニル変性ポリジメチルシロキサン(変性率:25%)
S−12:合成例6 数平均分子量5200(変性率15.2%)
S−13:合成例7 数平均分子量4300(変性率10.2%)
<顔料ベース>
P−1:フタロシアニン青を最大粒径2μmで20質量%含み、ビスフェノールAのエチレンオキシド4モル付加物のジアクリレート中に分散させたもの。
(硬化塗膜の作製)
表1及び表2に従って調製した光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をガラス板に塗布し、メタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で0.5J/cmの紫外線を照射して膜厚150μmの硬化塗膜を得た。
(硬化塗膜の評価)
各硬化塗膜を以下の試験法で評価した。
(硬化塗膜のヤング率の測定法)
(1)硬化塗膜の作成方法;調製した光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をガラス板に塗布し、メタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で0.5J/cmの紫外線を照射して膜厚150μmの硬化塗膜を得る。
(2)試験片形状;JIS K 7113の2号試験片の形状のダンベルカッターを用い硬化塗膜を打ち抜いた。標線の外側の表裏に2cm角厚さ1.2mmの金属片をシアノアクリレート接着剤で固定し試験片とした。
(3)測定機種;島津製作所製引張試験器、オートグラフAGS−100G型
(4)引張速度;1mm/min
(5)測定条件雰囲気;23℃、50%RH
(硬化塗膜の引張破断伸び及び破断強度の測定法)
(1)硬化塗膜の作成方法;調製した光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をガラス板に塗布し、メタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で0.5J/cmの紫外線を照射して膜厚150μmの硬化塗膜を得る。
(2)試験片形状と方法;JIS K 7113の2号試験片の形状のダンベルカッターを用い硬化塗膜を打ち抜き、JIS K 7113の方法に準拠した。
(3)測定機種;島津製作所製引張試験器、オートグラフAGS−100G型
(4)引張速度;50mm/min
(5)測定条件雰囲気;23℃、50%RH
(硬化塗膜のTgガラス転移点の測定)
(1)硬化塗膜の作成方法;調製した光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をガラス板に塗布し、メタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で0.5J/cmの紫外線を照射して膜厚150μmの硬化塗膜を得る。
(2)試験片形状と方法;JIS K 7113の2号試験片の形状のダンベルカッタターを用い硬化塗膜を打ち抜き、JIS K 7113の方法に準拠した。
(3)測定機種;レオメトリックス社製RSA−2
(4)周波数;3.5Hz
(5)測定条件雰囲気;昇温速度3℃/分
(6)tanδの最大値をTgとした。
(摩擦係数)
厚さ1.2mmのガラス板にスピンナーにより表2の樹脂組成物を塗布し、1%酸素、99%窒素の混合ガス中で100mJ/cmの紫外線(波長365nm)を照射して膜厚約100μmの硬化塗膜を得た。この硬化塗膜を15mm幅に切り、直径25mm、重さ68gのマンドレル上に巻き付け、同様に作製した平板な硬化塗膜(12cm×12cm)上に置き、150mm/min速度で水平にスライドさせ、この時の滑り抵抗(g)が安定してからの平均値を引張試験機(島津製作所製、オートグラフAGS−100G)で測定した。4回の測定を行い、滑り抵抗(g)の平均値をマンドレルの重量で割ったものを動摩擦係数とした。ただし測定は23℃、50%RHの雰囲気で行った。
(オーバーコート型単心線の製造および引抜性)
大日本インキ化学工業社製GRANDIC FC 7224をプライマリに、大日本インキ化学工業社製GRANDIC FC 5241(A)またはFC3261(B)をセカンダリにもちいて外径245μmのシングルモード光ファイバーを製造し、更に大日本インキ化学工業社製UVインキGRANDIC BLUE FC8018(A)またはDSM社製 Cablelite 751 BLUE(B)で着色した外径255μmの着色心線に、表1の組成物を表1の寸法で被覆した。できあがったオーバーコート型単心線をホッツトリッパーで最外層を引抜、5〜8cmにわたって筒状に引き抜けたモノを○、8cm以上引き抜けたものを◎それ以外を×とした。
(オーバーコート型単心線の伝送特性)
上記オーバーコート型心線を−40〜85℃のヒートサイクル試験にかけ1.55μm帯での損失増加が0.1dB/km以上のものを×とした。0.05〜0.1dB/kmのものを△とした。
(オーバーコート型単心線の曲げ剛性)
上記オーバーコート型単心線を約20ターン外径15cmの円形の束状にし、円形面に垂直に平滑なアクリル板2枚で束を挟み、12cmにしたときに自重で落下するものを×、アクリル板間に保持されるモノを○とした。
(評価結果)
評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2005283773
Figure 2005283773

Claims (10)

  1. 3層以上の被覆層を備え、且つ該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜500μmである光ファイバー単心線の該最外層(Z)を形成するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、ラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有することを特徴とする光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. 3層以上の被覆層を備え、且つ該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜270μmであり、外径が350〜800μmである光ファイバー単心線の該最外層(Z)を形成するための活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、ラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有することを特徴とする光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記シリコーン化合物(D1)の数平均分子量が30000〜300000である請求項1又は2のいずれかに記載の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 前記シリコーン化合物(D1)の変性率が10%以下である請求項1、2又は3のいずれかに記載の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  5. 更に、変性率が20%を越えるシリコーン化合物(D2)を含有する請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の光ファイバー用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  6. 3層以上の被覆層を備えた光ファイバー単心線であって、該被覆層の中で最も外側の層(最外層Z)の膜厚が70〜500μmであり、該最外層(Z)がラジカル重合性化合物と、数平均分子量が10000〜300000であり、変性率が20%以下であるシリコーン化合物(D1)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜により形成されていることを特徴とする光ファイバー単心線。
  7. 前記光ファイバー単心線の外径が350〜800μmである請求項6記載の光ファイバー単心線。
  8. 前記シリコーン化合物(D1)の数平均分子量が30000〜300000である請求項6又は7のいずれかに記載の光ファイバー単心線。
  9. 前記シリコーン化合物(D1)の変性率が10%以下である請求項6、7又は8のいずれかに記載の光ファイバー単心線。
  10. 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が、更に、変性率が20%を越えるシリコーン化合物(D2)を含有する請求項6、7、8又は9のいずれかに記載の光ファイバー単心線。
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WO2022230257A1 (ja) * 2021-04-26 2022-11-03 サカタインクス株式会社 電子線硬化型印刷インキ組成物及び電子線硬化型印刷インキ組成物を印刷して得られた印刷物

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