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JP2005258362A - 共重合体およびそれを用いた感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

共重合体およびそれを用いた感放射線性樹脂組成物 Download PDF

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JP2005258362A
JP2005258362A JP2004088148A JP2004088148A JP2005258362A JP 2005258362 A JP2005258362 A JP 2005258362A JP 2004088148 A JP2004088148 A JP 2004088148A JP 2004088148 A JP2004088148 A JP 2004088148A JP 2005258362 A JP2005258362 A JP 2005258362A
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radiation
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JP2004088148A
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English (en)
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Daisuke Shimizu
大輔 清水
Yuji Yada
勇二 矢田
Tomoki Nagai
智樹 永井
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

【課題】パターン形状、ドライエッチング耐性、耐熱性等のレジストとしての基本物性を損なうことなく、ラインエッジラフネス、焦点深度余裕に優れる。
【解決手段】式(1)〜式(3)で表される繰返し単位を含有し、ポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000である。
Figure 2005258362

式(1)〜(3)において、R1、R1'およびR1''はそれぞれ水素またはメチル基を表し、R2〜R4はそれぞれ1価の有機基を表し、jおよびkは1または2であり、mおよびnはそれぞれ0〜4の整数であり、pは0〜2の整数であり、qは1〜3の整数である。
【選択図】なし

Description

本発明は、共重合体およびそれを用いた感放射線性樹脂組成物に関し、特にKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV等の(極)遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線による微細加工に適した化学増幅型レジストとして使用される感放射線性樹脂組成物、および該組成物の樹脂成分として有用な新規な共重合体に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では約200nm以下のレベルでの微細加工が可能なフォトリソグラフィー技術が必要とされている。
約200nm以下のレベルにおける微細加工を可能とする短波長の放射線の利用が検討されており、このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトルやエキシマレーザー等の遠紫外線、X線、電子線等が挙げられる。これらのうち特に、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF2エキシマレーザー(波長157nm)、EUV(波長13nm等、極紫外線)、電子線等が注目されている。
短波長の放射線に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線照射(以下、「露光」という)により酸を発生する感放射線性酸発生剤との間の化学増幅効果を利用した感放射線性組成物が数多く提案されている。
化学増幅型感放射線性組成物としては、例えば、カルボン酸のt−ブチルエステル基またはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する樹脂と感放射線性酸発生剤とを含有する組成物が提案されている(特許文献1)。この組成物は、露光により発生した酸の作用により、樹脂中に存在するt−ブチルエステル基あるいはt−ブチルカーボナート基が解離して、該樹脂がカルボキシル基やフェノール性水酸基からなる酸性基を形成し、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
ところで、フォトリソグラフィプロセスの微細化が急速に進むにつれ、フォトレジストに求められる特性要求が益々厳しいものとなっている。従来の解像性能の向上、ラインエッジラフネス性の向上とともに、特に焦点深度余裕(プロセスマージン)の向上も求められている。
従来、解像性能の向上を目的に、アクリル酸の1−アルキルシクロアルキルエステル単位のほかに、他のアクリル酸エステル単位やスチレン単位を有する樹脂を用いたレジスト組成物が知られている(特許文献2)。また、解像性能および焦点深度余裕の向上を目的に、1−アルキルシクロヘキシル基を側鎖にもつ三元共重合体が知られている(特許文献3)。
しかしながら、KrF光源波長以下のフォトリソプロセスにおいては、解像性能、ラインエッジラフネス性の向上は勿論、より優れた焦点深度余裕が求められているが、これらの特性を満足する感放射線性樹脂組成物が得られていない。
特公平2−27660号公報 特許第3072316号公報 特開2000−347405号公報
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーあるいはF2エキシマレーザーに代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、パターン形状、ドライエッチング耐性、耐熱性等のレジストとしての基本物性を損なうことなく、ラインエッジラフネス、焦点深度余裕に優れた感放射線性樹脂組成物、および該組成物の樹脂成分として有用な新規な共重合体の提供を目的とする。
本発明の共重合体は、下記式(1)で表される繰返し単位、式(2)で表される繰返し単位および式(3)で表される繰返し単位を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000であることを特徴とする。
Figure 2005258362
上記式(1)、式(2)および式(3)において、R1、R1'およびR1''はそれぞれ水素原子またはメチル基を表し、R2、R3およびR4はそれぞれ1価の有機基を表し、jおよびkはそれぞれ1または2であり、mおよびnはそれぞれ0〜4の整数であり、pは0〜2の整数であり、qは1〜3の整数である。
また、本発明の感放射線性樹脂組成物は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアルカリ易溶性となる上記共重合体を含む酸解離性基含有樹脂と、感放射線性酸発生剤とを含有することを特徴とする。
本発明の共重合体は、式(1)で表される繰返し単位、式(2)で表される繰返し単位および式(3)で表される繰返し単位を含有するので、酸解離性基含有樹脂として使用した場合、レジストとしての基本物性を損なうことなく、ラインエッジラフネスおよび焦点深度余裕に優れる。
ラインエッジラフネスおよび焦点深度余裕に優れる酸解離性基含有樹脂を生成する共重合体について研究したところ、複数の脂環式酸解離性基含有単量体を共重合させること、これら共重合体成分に含まれる酸解離性基の保護基脱離に必要な活性化エネルギーが近似していることが重要であると分かった。本発明はかかる知見に基づくもので、それぞれの繰返し単位間の保護基脱離に必要な活性化エネルギーが略等しい、式(1)で表される繰返し単位と式(2)で表される繰返し単位とを組み合わせた共重合体とすることにより、ラインエッジラフネスおよび焦点深度余裕に優れる感放射線性樹脂組成物が得られる。
式(1)、式(2)および式(3)において、R2、R3およびR4はそれぞれ1価の有機基を表す。
1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素原子数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等の炭素原子数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基などが挙げられる。これらの中で好ましくは、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチルである。
式(1)および式(2)におけるjおよびkは、それぞれ1または2である。また、mおよびnはそれぞれ0〜4の整数、好ましくは0〜2である。
式(3)におけるpは0〜2の整数、好ましくは0〜1であり、qは1〜3の整数、好ましくは1である。
それぞれの数値範囲とすることにより、ラインエッジラフネス性および焦点深度余裕に優れた感放射線性樹脂組成物用の共重合体が得られる。
また、式(1)および式(2)において、R2およびR3、jおよびk、mおよびnはそれぞれ同一であることが好ましい。それぞれ同一の有機基および数値範囲とすることにより、保護基脱離のための活性化エネルギーが略等しくなる。
式(1)および式(2)で表される繰返し単位は、それぞれ対応するアクリル酸誘導体を単量体として用いることにより、式(3)で表される繰返し単位は、対応するヒドロキシスチレン誘導体を単量体として用いることにより、あるいは加水分解することによりヒドロキシスチレン誘導体が得られる化合物を単量体として用いることにより、それぞれ得られる。
式(1)で表される繰返し単位を生成する単量体の中で好ましい単量体を例示すれば、以下の単量体が挙げられる。
Figure 2005258362
ここで、R1は水素原子またはメチル基を表す。
式(2)で表される繰返し単位を生成する単量体の中で好ましい単量体を例示すれば、以下の単量体が挙げられる。
Figure 2005258362
ここで、R1'は水素原子またはメチル基を表す。
式(3)で表される繰返し単位を生成する単量体の中で好ましい単量体を例示すれば、4−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等が挙げられる。
共重合体中における繰返し単位(1)の割合は、通常、1〜50モル%、好ましくは1〜40モル%、さらに好ましくは5〜30モル%である。繰返し単位(1)の割合が1モル%未満であると、得られる組成物のラインエッジラフネス、焦点深度余裕が不十分となることがあり、50モル%をこえると、ドライエッチング耐性が不十分になることがある。
繰返し単位(2)の割合は、通常、1〜50モル%、好ましくは1〜40モル%、さらに好ましくは5〜30モル%である。繰返し単位(1)の割合が1モル%未満であると、得られる組成物のラインエッジラフネス、焦点深度余裕が不十分となることがあり、50モル%をこえると、ドライエッチング耐性が不十分になることがある。
繰返し単位(3)の割合は、通常、20〜90モル%、好ましくは30〜90モル%、さらに好ましくは50〜90モル%である。繰返し単位(3)の割合が20モル%未満であると、基板密着性が不十分になることがあり、90モル%をこえると現像後のレジスト被膜のコントラストが劣ることがある。
本発明の共重合体は、さらに、繰返し単位(1)、(2)、(3)以外の繰り返し単位(他の繰返し単位)を含有することができる。その例としては、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、イソボロニルアクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、テトラシクロドデセニル(メタ)アクリレート、4−t−ブトキシスチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、トリシクロデカニルアクリレートが好ましい。
これら他の繰返し単位の割合は、解像性能とドライエッチング耐性とのバランスを考慮すると、通常、20モル%以下である。
本発明の共重合体の合成方法は、特に限定されないが、例えば、アルキルシクロアルキル(メタ)アクリレート(繰返し単位(1)および繰返し単位(2)を生成する単量体)、アセトキシスチレン、(1−エトキシエトキシ)スチレンなどのヒドロキシスチレン誘導体、および必要に応じて他の繰り返し単位を生成する単量体を用いて、公知のラジカル重合またはアニオン重合により共重合体を得て、この得られた共重合体を有機溶媒中で塩基または酸の存在下でアセトキシ基等の加水分解等を行なうことにより、各繰返し単位を有する共重合体が得られる。
ラジカル重合は、例えば次のようにして実施することができる。窒素雰囲気下、適当な有機溶媒中で、ラジカル重合開始剤の存在下に、単量体および必要により他の単量体を攪拌下に例えば50〜200℃に加熱することにより実施される。ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)2,2'−アゾビスメチルブチロニトリル、2,2'−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、シアノメチルエチルアゾホルムアミド、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルプロピオン酸メチル)、2,2'−アゾビスシアノバレリック酸などのアゾ化合物;過酸化ベンゾイル、ラウロイルペルオキシド、1,1'−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物ならびに過酸化水素が挙げられる。また重合助剤として、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、沃素、メルカプタン、スチレンダイマー等を添加することもできる。
また、アニオン重合は例えば次のようにして実施することができる。窒素雰囲気下、適当な有機溶媒中で、アニオン重合開始剤の存在下に、単量体を攪拌下に例えば−100℃〜50℃の温度に維持することにより実施される。アニオン重合開始剤として、例えばn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エチルリチウム、エチルナトリウム、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム等の有機アルカリ金属が用いられる。
さらに、上記重合体の合成においては、重合開始剤を用いずに、加熱により重合反応を行なうこと、並びに、カチオン重合を行なうことも可能である。
得られた重合体の側鎖を加水分解することでヒドロキシスチレン単位が導入できる。この加水分解の反応に用いられる酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸およびその水和物、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、マロン酸、蓚酸、1,1,1−フルオロ酢酸などの有機酸;硫酸、塩酸、リン酸、臭化水素酸などの無機酸;あるいはピリジニウムp−トルエンスルホネート、アンモニウムp−トルエンスルホネート、4−メチルピリジニウムp−トルエンスルホネートの如き塩が挙げられる。
さらに、塩基としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基;トリエチルアミン、N−メチル−2−ピロリドン、ピペリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機塩基等が挙げられる。
上記重合および加水分解に用いられる適当な有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、等のアルコール類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;クロロホルム、ブロモホルム、塩化メチレン、臭化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化アルキル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、セロソルブ類等のエステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロアミド等の非プロトン性極性溶剤類等が挙げられる。これらのうち、特に好適なものとしては、アセトン、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
上記重合における反応温度は、開始剤種により異なる。上記アニオン重合においてアルキルリチウムを用いる場合は−100〜50℃が好ましく、さらに好ましくは−78〜30℃が好ましい。ラジカル重合においてアゾ系開始剤やパーオキサイド系開始剤を用いる場合は、開始剤の半減期が10分から30時間程度になる温度が好ましく、さらに好ましくは開始剤の半減期が30分から10時間程度になる温度である。
反応時間としては、開始剤種や反応温度により異なるが、開始剤が50%以上消費される反応時間が望ましく、多くの場合、0.5〜24時間程度である。
共重合体の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)は、好ましくは3,000〜100,000、さらに好ましくは5,000〜60,000、特に好ましくは8,000〜40,000であり、Mwと、GPCで測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ともいう)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5である。
本発明の共重合体は上記共重合体単独で、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアルカリ易溶性となる酸解離性基含有樹脂として使用することができる。
また、上記共重合体と他の重合体との混合物とすることができる。
他の重合体としては、上記式(3)で表される繰返し単位を含有する重合体であることが好ましい。この重合体は、式(3)とともに、上記式(1)および式(2)で表される繰返し単位以外の酸解離性基を含有する繰返し単位、および上記非酸解離性化合物に由来する繰り返し単位を含有することが好ましい。
本発明の共重合体と他の重合体とを混合する場合において、他の重合体の配合比率は、本発明の共重合体と他の重合体との合計100重量部に対して、他の重合体が90重量部以下であることが好ましい。他の重合体が90重量部をこえると本発明の効果を十分に得ることができない。
露光により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤」という)としては、(1)スルホンイミド化合物、(2)ジスルホニルメタン化合物、(3)オニウム塩化合物、(4)スルホン化合物、(5)スルホン酸エステル化合物、(6)ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
以下に、これらの酸発生剤の例を示す。
(1)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物としては、例えば、下記式(4)で表される。
Figure 2005258362
上記式(4)において、R6は1価の有機基を表し、R5は2価の有機基を表す。
1価の有機基としては、置換もしくは非置換の直鎖または分岐アルキル基、置換もしくは非置換の環式アルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、パーフルオロアルキル基等が、2価の有機基としては、置換もしくは非置換のアルキレン基、置換もしくは非置換のアルケニレン基、置換もしくは非置換のフェニレン基等が挙げられる。
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(4−トリフルオロメチルベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロオクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロオクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ベンゼンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ベンゼンスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{(5−メチル−5−カルボキシメタンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)スルホニルオキシ}スクシンイミド等が挙げられる。
上記スルホンイミド化合物の中で、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−{(5−メチル−5−カルボキシメタンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)スルホニルオキシ}スクシンイミドが好ましい。
(2)ジスルホニルメタン化合物としては、例えば、下記式(5)で表される。
Figure 2005258362
式中、R7およびR8は相互に独立に直鎖状もしくは分岐状の1価の脂肪族炭化水素基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロ原子を有する1価の他の有機基を表し、XおよびYは相互に独立にアリール基、水素原子、直鎖状もしくは分岐状の1価の脂肪族炭化水素基またはヘテロ原子を有する1価の他の有機基を表し、かつXおよびYの少なくとも一方がアリール基であるか、もしくはXとYが相互に連結して少なくとも1個の不飽和結合を有する単環または多環を形成しているか、もしくはXとYが相互に連結して下記式(5−1)で表される基を形成している。
Figure 2005258362
ただし、X'およびY'は相互に独立に水素原子、ハロゲン原子、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示すか、もしくは同一のもしくは異なる炭素原子に結合したX'とY'が相互に連結して炭素単環構造を形成しており、複数存在するX'およびY'はそれぞれ相互に同一でも異なってもよく、rは2〜10の整数である。
(3)オニウム塩化合物
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロベンゼンスルホネート、4−ヒドロキシフェニル・ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムp−トルエンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムベンゼンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウム10−カンファースルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムノナフルオロメタンスルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、(p−フルオロフェニル)(フェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(p−フルオロフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(p−フルオロフェニル)スルホニウムp−トルエンスルホネート、(p−フルオロフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。
(4)スルホン化合物
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらのα−ジアゾ化合物等が挙げられる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホン等が挙げられる。
(5)スルホン酸エステル化合物
スルホン酸エステル化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等が挙げられる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ピロガロールトリス(ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート)、ピロガロールトリス(メタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインn−オクタンスルホネート、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、α−メチロールベンゾインn−ドデカンスルホネート等が挙げられる。
(6)ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物としては、例えば、下記式(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005258362
式中、R9およびR10は相互に独立にアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基等の1価の基を示す。
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキサンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メタンスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、シクロヘキサンスルホニル−1,1−ジメチルエチルスルホニルジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエタンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ドデカン−8−スルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−7−スルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
上記酸発生剤の中で好ましい酸発生剤を以下に例示する。
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム2−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム4−トリフルオロベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2,4−ジフルオロメチルベンゼンスルホネート、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(10−カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドおよびN−{(5−メチル−5−カルボキシメタンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)スルホニルオキシ}スクシンイミド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロオクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロオクタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ(p−メトキシフェニル)スルホニウム10−カンファースルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムノナフルオロメタンスルホネート、ビス(p−フルオロフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート、(p−フルオロフェニル)(フェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(p−フルオロフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(p−フルオロフェニル)スルホニウムp−トルエンスルホネート、(p−フルオロフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、N−{(5−メチル−5−カルボキシメタンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)スルホニルオキシ}スクシンイミド、N−(ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(p−トルエンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ベンゼンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、ビス(シクロヘキサンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(3,3−ジメチル−1,5−ジオキサスピロ[5.5]ドデカン−8−スルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−7−スルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタンの群から選ばれる少なくとも1種を用いるのが好ましい。
本発明において、酸発生剤の使用量は、樹脂成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜15重量部である。また本発明において酸発生剤は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、アルカリ可溶性樹脂、酸拡散制御剤、その他の添加剤を配合できる。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、部分水素添加ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、ポリ(m−ヒドロキシスチレン)、ポリ(m−ヒドロキシスチレン)、(p−ヒドロキシスチレン)(m−ヒドロキシスチレン)共重合体、(p−ヒドロキシスチレン)(スチレン)共重合体、ノボラック樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、等が挙げられる。これらの樹脂のMwとしては1000〜1000000が好ましく、さらに好ましくは2000〜100000である。これらのアルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
アルカリ可溶性樹脂の配合量は、重合体成分(A)100重量部当たり、好ましくは30重量部以下である。
酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤から生じた酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域での好ましくない化学反応を抑制する作用を有する。このような酸拡散制御剤を使用することにより、組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとして解像度が向上するとともに、PEDの変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れたものとなる。
酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記式(7)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有するジアミノ化合物(以下、「含窒素化合物(II)」という)、窒素原子を3個以上有するジアミノ重合体(以下、「含窒素化合物(III)」という)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 2005258362
式中、R11は、相互に同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキル基(アルキル基、アリール基、アラルキル基等の水素原子が、例えば、ヒドロキシ基など、官能基で置換されている場合を含む。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、1−ナフチルアミン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2,2'−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
また酸拡散制御剤として、酸解離性基を持つ塩基前駆体を用いることもできる。具体的にはN―(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N―(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)2フェニルベンズイミダゾール、N―(t−ブトキシカルボニル)ジオクチルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N―(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン等が挙げられる。
これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物(I)、含窒素複素環化合物等が好ましい。また、含窒素化合物(I)の中では、トリアルキルアミン類が特に好ましく、含窒素複素環化合物の中では、イミダゾール類が特に好ましい。
酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
酸拡散制御剤の配合量は、樹脂100重量部に対して、15重量部以下、好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.005〜5重量部である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が15重量部をこえると、レジストとしての感度や露光部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.001重量部未満では、プロセス条件によっては、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、組成物の塗布性やストリエーション、レジストとしての現像性等を改良する作用を示す界面活性剤を配合することができる。
このような界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等を挙げることができ、また市販品としては、例えば、エフトップEF301、EF303,EF352(トーケムプロダクツ社製)、メガファックス F171、F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75、No.95(共栄社化学(株)製)等が挙げられる。
界面活性剤の配合量は、酸解離性基含有樹脂100重量部に対して、好ましくは2重量部以下である。
また、その他の増感剤を配合することができる。好ましい増感剤の例としては、カルバゾール類、ベンゾフェノン類、ローズベンガル類、アントラセン類等が挙げられる。
増感剤の配合量は、酸解離性基含有樹脂100重量部に対して、好ましくは50重量部以下である。
また、染料および/または顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性をさらに改善することができる。
さらに、他の添加剤として、4−ヒドロキシ−4'−メチルカルコン等のハレーション防止剤、形状改良剤、保存安定剤、消泡剤等を配合することもできる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使用に際して、全固形分の濃度が、例えば0.〜50重量%、好ましくは1〜40重量%になるように、溶剤に均一に溶解したのち、例えば孔径200nm程度のフィルターでろ過することにより、組成物溶液として調製される。
上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸i−プロピル等の乳酸エステル類;ぎ酸n−アミル、ぎ酸i−アミル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクン等のラクトン類が挙げられる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め70℃〜160℃程度の温度で加熱処理(以下、「PB」という)を行なった後、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される放射線として、酸発生剤の種類に応じ、例えば、F2エキシマレーザー(波長157nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)やKrFエキシマレーザー(波長248nm)等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線を適宜選択し使用する。また、露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。本発明においては、KrFエキシマレーザー(波長248nm)等の遠紫外線が好適に用いられる。
本発明においては、高精度の微細パターンを安定して形成するために、露光後に、70〜160℃の温度で30秒以上加熱処理(以下、「PEB」という)を行なうことが好ましい。この場合、露光後ベークの温度が70℃未満では、基板の種類による感度のばらつきが広がるおそれがある。
その後、アルカリ現像液で10〜50℃、10〜200秒、好ましくは15〜30℃、15〜100秒、特に好ましくは20〜25℃、15〜90秒の条件で現像することにより所定のレジストパターンを形成させる。
アルカリ現像液としては、例えば、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類などのアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%、特に好ましくは1〜3重量%の濃度となるよう溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、上記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤を適宜添加することもできる。なお、レジストパターンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
実施例1
p−アセトキシスチレン104g、1−エチルシクロペンチルアクリレート33g、1−メチルシクロペンチルアクリレート16g、アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと略称する)6gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル160gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。
次いで、この共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えたのち、さらにメタノール300g、トリエチルアミン80g、水15gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが16,000、Mw/Mnが2.0であり、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンと1−エチルシクロペンチルアクリレートと1−メチルシクロペンチルアクリレートとの共重合モル比が68:21:11であった。この共重合体を、樹脂(A−1)とする。
重合体(A−1)および以下の参考合成例1〜7で得た各重合体のMwおよびMnの測定は、東ソー(株)社製GPCカラム(G2000HXL2本、G3000HXL1本、G4000HXL1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶剤テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。また、図1に赤外線吸収スペクトルを示した。
参考合成例1
p−アセトキシスチレン100g、アクリル酸t−ブチル25g、スチレン18g、AIBN6gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル230gに溶解し、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。次いで、この精製共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えたのち、さらにメタノール300g、トリエチルアミン80gおよび水15gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが11,500、Mw/Mnが1.6であり、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンとアクリル酸t−ブチルとスチレンとの共重合モル比が、61:19:20であった。この共重合体を、樹脂(A−2)とする。
参考合成例2
p−アセトキシスチレン101g、スチレン5g、p−t−ブトキシスチレン42g、AIBN6gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル160gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。
次いで、この共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えたのち、さらにメタノール300g、トリエチルアミン80g、水15gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた重合体は、Mwが16,000、Mw/Mnが1.7であり、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンとスチレンとp−t−ブトキシスチレンとの共重合モル比が72:5:23であった。この重合体を、樹脂(A−3)とする。
参考合成例3
t−ブトキシスチレン106g、AIBN4gおよびt−ドデシルメルカプタン0.6gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル110gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。得られた共重合体をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。得られた重合体は、Mwが13,000、Mw/Mnが1.8であった。
次いで、このポリ(p−t−ブトキシスチレン)をジオキサン600gに溶解して、希塩酸を加え、70℃で2時間加水分解反応を行なったのち、反応生成物を大量の水中に凝固させて、白色共重合体を得た。その後、この共重合体をアセトンに溶解し、大量の水中に凝固させる操作を繰返したのち、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
次に得られたポリ(p−ヒドロキシスチレン)25gを酢酸n−ブチル100gに溶解し、窒素ガスにより30分問バブリングを行なったのち、エチルビニルエーテル3.4gを加え、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩1gを加えて、室温で12時間反応させた。その後、反応溶液を1重量%アンモニア水溶液中に滴下して、重合体を凝固させて、ろ過したのち、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた重合体は、1H−NMR分析の結果、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)中のフェノール性水酸基の水素原子の20モル%がエトキシキシエチル基で置換された構造を有するものであった。この重合体を、樹脂(A−4)とする。
参考合成例4
モル比90:10のp−ヒドロキシスチレン・p−t−ブトキシスチレン共重合物(日本曹達社製VPT1503S)25gを、酢酸n−ブチル100gに溶解して、窒素ガスにより30分間バブリングを行なったのち、エチルビニルエーテル3.3gを加え、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩1gを添加し、室温で12時間反応させた。その後、反応溶液を1重量%アンモニア水溶液中に滴下し、共重合体を沈殿させて、ろ過したのち、50℃の真空乾燥器内で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが13,000、Mw/Mnが1.01であり、13C−NMR分析の結果、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)中のフェノール性水酸基の水素原子の23モル%がエトキシキシエチル基で、10モル%がt−ブチル基で置換された構造を有するものであった。この共重合体を、樹脂(A−5)とする。
参考合成例5
p−アセトキシスチレン104g、1−エチルシクロペンチルアクリレート57g、AIBN6gおよびt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル160gに溶解したのち、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、反応溶液を大量のn−ヘキサン中に滴下して、生成共重合体を凝固精製した。
次いで、この共重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えたのち、さらにメタノール300g、トリエチルアミン80g、水15gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行なった。反応後、溶剤およびトリエチルアミンを減圧留去し、得られた共重合体をアセトンに溶解したのち、大量の水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、減圧下50℃で一晩乾燥した。
得られた共重合体は、Mwが15,000、Mw/Mnが1.8であり、13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンと1−エチルシクロペンチルアクリレートとの共重合モル比が65:35であった。この共重合体を、樹脂(A−6)とする。
実施例2〜実施例9および比較例1
表1(但し、部は重量に基づく)に示す各成分を表1に示した量で混合して均一溶液としたのち、孔径200nmのメンブランフィルターでろ過して、組成物溶液を調製した。その後、各組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートしたのち、表2に示す条件でPBを行なって、実施例2〜6、8、9および比較例1では膜厚300nmのレジスト被膜を形成し、実施例7では膜厚100nmのレジスト被膜を形成した。
次いで、実施例2〜6、9および比較例1では、(株)ニコン製スキャナーNSR−S203B(開口数0.68)を用い、実施例7では、F2エキシマレーザー露光装置(ULTRATECH 社製XLS、開口数0.60)を用い、また実施例8では、日立製作所(株)製直描用電子線描画装置HL700(加速電圧30KeV)を加速電圧50KeVに改良した装置を用いて露光したのち、表1に示す条件でPEBを行なった。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、23℃で1分間、パドル法により現像したのち、純水で水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成した。各レジストの評価結果を表2に示す。
表1中の酸発生剤(B)、酸拡散制御剤(C)および溶剤(D)は、下記のとおりである。
酸発生剤(B):
B−1:ジフェニルヨードニウム 10−カンファースルホネート
B−2:ジフェニル ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート
B−3:N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
B−4:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
B−5:ビス(t-ブチルスルホニル)ジアゾメタン
B−6:トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート
酸拡散制御剤(C):
C−1:トリ−n−オクチルアミン
C−2:トリエタノールアミン
C−3:2−フェニルピリジン
C−4:2−フェニルベンズイミダゾール
溶剤(D):
D−1:乳酸エチル
D−2:3−エトキシプロピオン酸エチル
D−3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
ここで、各レジストの評価は下記の要領で実施した。
(1)感度:
シリコンウエハー上に形成したレジスト被膜に露光して、直ちにPEBを行ない、その後アルカリ現像し、水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成したとき、実施例2〜6および比較例1では線幅150nm、実施例7および8では線幅130nmのライン・アンド・スペースパターン(1L10S)を1対10の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量により感度を評価した。
(2)焦点深度余裕(プロセスマージン):
実施例2〜6および比較例1では150nmのライン・アンド・スペースパターン(1L10S)を最適露光量で、焦点深度を−1.0μmから+1.0μmまで100nm刻みでそれぞれ露光し、線幅が135nm(−10%)から165nm(+10%)になる範囲(nm)を焦点深度余裕とした。実施例7では130nmのライン・アンド・スペースパターン(1L10S)を最適露光量で、焦点深度を−1.0μmから+1.0μmまで100nm刻みでそれぞれ露光し、線幅が117nm(−10%)から143nm(+10%)になる範囲(nm)を焦点深度余裕とした。
(3)ラインエッジラフネス:
設計線幅150nmのライン・アンド・スペースパターン(1L10S)のラインパターンを走査型電子顕微鏡にて観察した。図2にパターンの模式図を示す(凹凸は実際よりも誇張されており、パターン2、2’間の距離は1500nmである)。図2(a)は平面図を、図2(b)はシリコンウエハー1上に形成されたパターン2の断面図をそれぞれ示す。
各実施例および比較例において観察された形状について、該ラインパターンの横側面2aに沿って生じた凹凸の最も著しい箇所における線幅と設計線幅150nmとの差△CDを測定して、該△CDの3σが5nm未満の場合をラインエッジラフネスが「○」、5nm以上をラインエッジラフネスが「×」と評価した。なお、実施例7および実施例8では該ラインパターンの横側面に沿って生じた凹凸の最も著しい箇所における線幅と設計線幅130nmとの差△CDを測定して、該△CDの3σが5nm未満の場合をラインエッジラフネスが「○」、5nm以上をラインエッジラフネスが「×」とした。
Figure 2005258362
Figure 2005258362
本発明の共重合体は、それぞれの繰返し単位間の保護基脱離に必要な活性化エネルギーが略等しくなるので、この共重合体を樹脂成分とする感放射線性樹脂組成物は、活性放射線、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーあるいはF2エキシマレーザーに代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、アイソラインパターンなどの露光面積の多いパターンにおいてパターン形状、ドライエッチング耐性、耐熱性等のレジストとしての基本物性を損なうことなく、焦点深度余裕、ラインエッジラフネスに優れ、今後ますます微細化が進行するとみられる集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野で極めて好適に使用することができる。
実施例1の赤外線吸収スペクトルである。 ラインパターンの模式図である。
符号の説明
1 シリコンウエハー
2、2’ パターン

Claims (2)

  1. 下記式(1)で表される繰返し単位、式(2)で表される繰返し単位および式(3)で表される繰返し単位を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量が3,000〜100,000である共重合体。
    Figure 2005258362
    (式(1)、式(2)および式(3)において、R1、R1'およびR1''はそれぞれ水素原子またはメチル基を表し、R2、R3およびR4はそれぞれ1価の有機基を表し、jおよびkはそれぞれ1または2であり、mおよびnはそれぞれ0〜4の整数であり、pは0〜2の整数であり、qは1〜3の整数である。)
  2. アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であって酸の作用によりアルカリ易溶性となる酸解離性基含有樹脂と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物であって、前記酸解離性基含有樹脂が請求項1記載の共重合体であることを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
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