JP2005238781A - バルブゲート式金型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 バルブケーシングのゲート側と型体との嵌合部分における断熱性を高め、かつ製造管理が容易なバルブゲート式金型装置を提供する。
【解決手段】 バルブケーシング16のゲート11側先端部の外周面に,前記組み込み孔13の内面に嵌合するシールリング36を設ける。このシールリング36は、樹脂製のリング本体37と、このリング本体37の組み込み孔13の内面と接触する面に設けられた金属部材38とを備える。シールリング36は、組み込み孔13の内面と接触する面を金属製とすることにより、強度を確保でき、固定型1に対しバルブケーシング16の芯位置が確実に保持され、さらに、断熱性の高い樹脂製からなるリング本体37により固定型1とバルブケーシング16間に高い断熱作用が得られる。
【選択図】 図1
【解決手段】 バルブケーシング16のゲート11側先端部の外周面に,前記組み込み孔13の内面に嵌合するシールリング36を設ける。このシールリング36は、樹脂製のリング本体37と、このリング本体37の組み込み孔13の内面と接触する面に設けられた金属部材38とを備える。シールリング36は、組み込み孔13の内面と接触する面を金属製とすることにより、強度を確保でき、固定型1に対しバルブケーシング16の芯位置が確実に保持され、さらに、断熱性の高い樹脂製からなるリング本体37により固定型1とバルブケーシング16間に高い断熱作用が得られる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置に関する。
製品キャビティへのゲートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、ゲートをバルブピンにより機械的に開閉するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などにゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
図5は、この種のバルブゲート式金型装置(例えば特許文献1)におけるバルブ装置101の一例を示している。同図において、102は筒状のバルブケーシングで、このバルブケーシング102は、マニホールドに接続されるとともに、固定型の本体部103に形成された組み込み孔104内に挿入されるものである。そして、バルブケーシング102は、そのマニホールド側の端部の径大部105と、反対側のゲート106側の端部の外周面に固定された固定リング107とが前記組み込み孔104に嵌合していることにより本体部103に支持されており、他の部分では、バルブケーシング102と本体部103との間には断熱層をなす隙間が形成されている。また、バルブケーシング102の内部は、前記ゲート106に連通する材料通路108になっている。そして、この材料通路108を貫通して、図示上下方向に移動してゲート106を開閉するバルブピン112が設けられる。また、前記バルブケーシング102の外周面には、材料通路108内の樹脂を加熱するヒーター109が設けられているとともに、このヒーター109を外周側から覆う筒状のヒーターカバー110が固定されている。
前述のように、材料通路108内の樹脂はヒーター109の加熱により常時溶融状態に保たれるが、ゲート106から製品キャビティ111内に充填された樹脂は固化させるために冷却しなければならない。しかも、成形能率を高めるためには、速やかに冷却することが望ましい。したがって、バルブケーシング102とこのバルブケーシング102を内部に組み込んである固定型の本体部103との間の断熱が重要である。この断熱のために、バルブケーシング102やヒーター109を覆うヒーターカバー110の外面と、これらを組み込む組み込み孔104の内面との間には、断熱層をなす隙間を形成しており、バルブケーシング102の外面と組み込み孔104の内面とは小範囲でのみ接触させている。
特開2003−96247号公報の図5
前記バルブゲート式金型装置では、バルブケーシング102と固定型の本体部103に固定リング107を設け、この固定リング107を小範囲で接触させ、バルブケーシング102側からヒーター109による加熱効率を高めるようにしているが、固定リング107の熱伝導による熱の移動は避けられないため、バルブケーシング102において、ヒーター109の中間部よりゲート側の温度が低下し、材料通路108全体を均一に加熱することができなかった。
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、バルブケーシングのゲート側と型体との嵌合部分における断熱性を高め、かつ製造管理が容易なバルブゲート式金型装置を提供することを目的とする。
請求項1のバルブゲート式金型装置は、互いに開閉し型閉時にキャビティを相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうちキャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み孔内に組み込まれるとともに材料通路を内部に形成したバルブケーシングと、このバルブケーシングに設けられたヒーターと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するバルブ体と、前記バルブケーシングのゲート側先端部の外周面に固定され前記組み込み孔の内面に嵌合するシールリングとを有するバルブゲート式金型装置において、前記シールリングは、樹脂製のリング本体と、このリング本体の前記組み込み孔の内面と接触する面に設けられた金属部材とを備え、前記リング本体は前記金属部材より断熱性が高いものである。
また、請求項2のバルブゲート式金型装置は、前記バルブケーシングと型体の本体部との間で、前記シールリングよりもゲート側と反対側に空気断熱層を形成したものである。
また、請求項3のバルブゲート式金型装置は、前記バルブケーシングに前記リング本体を接着したものである。
また、請求項4のバルブゲート式金型装置は、前記リング本体がポリフェニレンサルファイド樹脂からなる。
請求項1の構成によれば、成形時には、複数の型体を型閉してこれら型体間にキャビティを形成するとともに、バルブ体を移動させてゲートを開放し、材料通路からゲートを介して製品キャビティ内に熱可塑性樹脂などの成形材料を流入させる。そして、製品キャビティ内に成形材料が充填された後、バルブ体を移動させてゲートを閉塞する。さらに、製品キャビティ内の成形材料が固化した後、複数の型体を開き、成形された製品を離型させて取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシングの材料通路内の成形材料はヒーターの加熱により常時溶融状態に保たれる。
そして、組み込み孔に組み込むバルブケーシングは、シールリングが組み込み孔に嵌合することにより、型体に支持される。この際、前記シールリングは、前記組み込み孔の内面と接触する面を金属製とすることにより、強度を確保でき、型体に対しバルブケーシングの芯位置が確実に保持され、さらに、前記断熱性の高い樹脂製からなるリング本体により型体とバルブケーシング間に高い断熱作用をなすことができる。
また、請求項2の構成によれば、バルブケーシングの外周面と型体との間に形成された組み込み孔の隙間をシールリングにより区画して樹脂断熱層および空気断熱層を形成して、材料通路内の樹脂を常時溶融状態に保つために加熱されるべきバルブケーシングと、キャビティ内の樹脂を速やかに固化させるために冷却されるべき型体とが断熱される。
また、請求項3の構成によれば、接着を用いることにより、バルブケーシングにシールリングを簡便に取付けることができ、組み込み孔への組込作業も容易となる。
また、請求項4の構成によれば、ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いることによりリング本体が強度と耐熱性を備えたものになる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規なバルブゲート式金型装置を採用することにより、従来にないバルブゲート式金型装置が得られ、そのバルブゲート式金型装置について記述する。
以下、本発明のバルブゲート式金型装置の実施例について図1〜図3を参照しながら説明する。図中1は固定型、2は可動型で、型体であるこれら固定型1および可動型2は、図1における図示上下方向(型開閉方向)に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間に製品形状のキャビティ3を形成するものである。固定型1は、キャビティ3を形成する固定側型板6と、この固定側型板6の裏側(可動型2と反対側)に固定された固定側受け板7と、この固定側受け板7の裏側にスペーサーブロックを介して固定された固定側取り付け板(図示していない)とを備えており、この固定側取り付け板と固定側受け板7との間にはマニホールド8が設けられている。このマニホールド8は、材料通路であるランナー9が内部に形成されており、このランナー9内の成形材料である熱可塑性樹脂は、マニホールド8に設けられた図示していないヒーターの加熱により常時溶融状態に保たれるようになっている。尚、前記固定側型板6及び固定側受け板7が固定型1の本体部である。
そして、前記固定型1には、ゲート11を開閉するバルブ装置12が設けられている。次に、このバルブ装置12の構成について説明する。固定型1の本体部をなす前記固定側型板6および固定側受け板7には、これらを貫通する組み込み孔13が形成されている。この組み込み孔13の先端部は、キャビティ3へ開口する前記ゲート11になっている。組み込み孔13の内面は、可動型2側へ向かって段差状あるいはテーパー状に径が小さくなる形状になっており、マニホールド8側から可動型2側へ並んだ反ゲート側柱面13a と段差面13bと中間柱面13cとテーパー面13dとゲート側柱面13eとを有している。柱面13a,13c,13eは型開閉方向と平行であり、段差面13bは型開閉方向と直交している。
16は金属製のバルブケーシングで、このバルブケーシング16は、型開閉方向を軸方向とするほぼ筒状になっており、内部が材料通路17になっている。この材料通路17におけるマニホールド8側の部分は、このマニホールド8のランナー9に連通する屈曲部18となっている。尚、この屈曲部18は、バルブケーシング16にキャップ19を固定することにより形成されている。そして、バルブケーシング16は、前記組み込み孔13内に組み込まれているが、バルブケーシング16におけるマニホールド8側の端部は、ここに形成されたフランジ部20が組み込み溝13の反ゲート側柱面13aおよび段差面13bに嵌合した状態で、図示していないボルトにより固定側受け板7に固定されている。これとともに、フランジ部20は、マニホールド8に突き当たっている。尚、バルブケーシング16におけるゲート11側の部分の支持については後述する。
また、バルブケーシング16のゲート11側の端部には、このゲート11に対向する貫通孔21が形成されている。この貫通孔21は、軸方向が型開閉方向と一致しているとともに、ゲート11と同軸的に位置している。また、貫通孔21の周囲には、その軸方向に沿って複数の流通溝22が形成されている。そして、バルブケーシング16内には、ゲート11を開閉するバルブであるバルブピン26が設けられている。このバルブピン26のゲート11側の先端部は、前記貫通孔21に常時摺動自在に嵌合している。また、バルブピン26は、バルブケーシング16におけるマニホールド8側の端部で、ここに固定されたガイドブッシュ27を摺動自在に貫通していることによっても支持されており、さらに、マニホールド8をも貫通している。そして、バルブピン26は、固定側取り付け板に設けられた油圧シリンダー装置などの駆動装置により駆動されて型開閉方向へ移動することにより、ゲート11に挿脱自在に嵌合してこのゲート11を開閉するようになっている。
また、バルブケーシング16の外周面には、ヒーターたるバンドヒーター31が設けられているとともに、このバンドヒーター31を覆う筒状のヒーターカバー32が固定されている。尚、このヒーターカバー32におけるマニホールド8側の端部に形成されたフランジ部33が組み込み孔13の中間柱面13cの端部に嵌合している。また、バルブケーシング16の外周面でバンドヒーター31の内側には、このバンドヒーター31の通電を制御するための温度センサー34が設けられている。
さらに、バルブケーシング16におけるゲート11側の先端部の外周面には、短い円筒状のシールリング36が同軸的に嵌合されて固定されている。シールリング36は、樹脂製のリング本体37と、このリング本体37の組み込み孔13の内面と接触する面に設けられたリング状の金属部材37とを一体に備え、前記リング本体37は、耐熱性,機械特性及び断熱性に優れたポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いることが好ましく、前記リング本体37は前記金属部材37より熱伝導率が低い。そして、シールリング36の外周面の金属部材38は、ゲート11側の一部において組み込み孔13のゲート側柱面13eの一部に嵌合している。これにより、バルブケーシング16のゲート11側が固定側型板6に支持されているとともに、組み込み孔13の内面とバルブケーシング16ないしヒーターカバー32との間の空間部が仕切られている。すなわち、ゲート側柱面13eは、固定側型板6に対するバルブケーシング16の芯合わせの位置基準となる。また、前記空間部において、シールリング36よりもゲート11側の部分は、材料通路17に連通しており、樹脂が充填されてなる材料断熱層である樹脂断熱層40となる。一方、前記空間部の反対側の部分は空気断熱層41をなしている。
前記リング本体37の内周面37aがバルブケーシング16の外周面に接着され、リング本体37の反ゲート側面37bがバルブケーシング16の先端側の面16aに接着されている。一方、金属部材38は、ゲート側柱面13eに嵌合する部分が肉厚部38aに形成され、肉厚部38aから反ゲート側に薄肉部38bが延び、肉厚部38aと薄肉部38bとの間には段部38cが設けられているから、ゲート側柱面13eにシールリング36を嵌合する際、金属部材38とリング本体37の接着面に力が加わらない。また、薄肉部38bの端部と前記先端側の面16aとの間には前記リング本体37の一部あるいは空間が設けられ、前記薄肉部38bの端部が前記面16aに接触しないように構成されている。そして、リング本体37と金属部材38とが接着などにより一体化される。
尚、キャビティ3に充填して成形品を成形する樹脂には、ハイインパクトポリスチレン(HI−PS)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが用いられ、前記リング体37の樹脂は、成形材料の樹脂の溶融温度より高い耐熱性を備え、また、前記接着に用いる接着剤も、成形材料の樹脂の溶融温度より高い耐熱性を備えたものを用いる。
図中39は固定型1に設けた冷却水を流通させる冷却通路であり、可動型2においても別の図示しない冷却通路が設けられる。
尚、前記可動型2は、詳しくは図示していないが、キャビティ3を形成する可動側型板46と、この可動側型板46の裏側(固定型1と反対側)に固定された可動側受け板と、この可動側受け板の裏側にスペーサーブロックを介して固定された可動側取り付け板と、成形された製品を突き出す突き出し機構などを備えている。
次に、前記の構成について、その作用を説明する。成形時には、固定型1と可動型2とを型閉した後、バルブピン26を移動させてゲート11を開放する。この状態で、射出成形機のノズルから溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド8のランナー9、バルブケーシング16内の材料通路17、貫通孔21および流通溝22を通って、ゲート11からキャビティ3内に充填される。尚、バルブピン26は貫通孔21に常時嵌合しているが、この貫通孔21の周囲の流通溝22により樹脂の通り道が確保される。そして、保圧工程を経た後、バルブピン26が移動してゲート11に嵌合し、このゲート11が閉じられる。さらに、キャビティ3内の樹脂すなわち製品が十分に冷却して固化した後、固定型1と可動型2とを型開して、成形された製品を取り出す。以上の工程が繰り返されるが、その間、マニホールド8のランナー9などと同様、バルブケーシング16の材料通路17内の樹脂は、バンドヒーター31の加熱により常時溶融状態に保たれる。
前述のような成形に際して、ヒーターカバー32を含むバルブケーシング16の外周面と固定側型板6ないし固定側受け板7との間に形成された樹脂断熱層40および空気断熱層41により、材料通路17内の樹脂を常時溶融状態に保つために加熱されるべきバルブケーシング16と、キャビティ3内の樹脂を速やかに固化させるために冷却されるべき固定側型板6および固定側受け板7とが断熱される。
そして、シールリング36は、バルブケーシング16に接するリング本体37が断熱性の高い樹脂からなるため、バルブケーシング16と組み込み孔13との間において高い断熱作用が得られ、一方、組み込み孔13に嵌合する部分は金属部材38からなるため、嵌合部分における強度が確保され、固定側型板6に対しバルブケーシング16の芯位置を確実に保持され、バルブケーシング16が芯ずれを生じたりしない。
このように本実施例では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時にキャビティ3を相互間に形成する型体たる固定型1及び可動型2と、これら固定型1及び可動型2のうちキャビティ3へ開口するゲート11を有する固定型1に設けられたバルブ装置12とを備え、このバルブ装置12は、前記固定型1の本体部たる固定側型板6に形成された組み込み孔13内に組み込まれるとともに材料通路17を内部に形成したバルブケーシング16と、このバルブケーシング16に設けられたヒーターたるバンドヒーター31と、前記バルブケーシング16の内部に設けられ前記ゲート11を開閉するバルブ体たるバルブピン26と、前記バルブケーシング16のゲート11側先端部の外周面に固定され前記組み込み孔13の内面に嵌合するシールリング36とを有するバルブゲート式金型装置において、シールリング36は、樹脂製のリング本体37と、このリング本体37の組み込み孔13の内面と接触する面に設けられた金属部材38とを備え、リング本体37は金属部材38より断熱性が高いから、成形時には、複数の型体たる固定型1及び可動型2を型閉してこれら固定型1及び可動型2間にキャビティ3を形成するとともに、バルブピン26を移動させてゲート11を開放し、材料通路17からゲート11を介してキャビティ3内に熱可塑性樹脂などの成形材料たる溶融樹脂を流入させる。そして、キャビティ3内に溶融樹脂が充填された後、バルブピン26を移動させてゲート11を閉塞する。さらに、キャビティ3内の溶融樹脂が固化した後、複数の固定型1及び可動型2を開き、成形された製品を離型させて取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、バルブケーシング16の材料通路17内の成形材料はヒーターの加熱により常時溶融状態に保たれる。
そして、組み込み孔13に組み込むバルブケーシング16は、シールリング36が組み込み孔13に嵌合することにより、固定型1に支持される。この際、シールリング36は、組み込み孔13の内面と接触する面を金属製とすることにより、強度を確保でき、固定型1に対しバルブケーシング16の芯位置が確実に保持され、さらに、断熱性の高い樹脂製からなるリング本体37により固定型1とバルブケーシング16間に高い断熱作用をなすことができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、バルブケーシング16と固定型1の本体部たる固定側型板6及び固定側受け板7との間で、シールリング36よりもゲート側と反対側に空気断熱層41を形成したから、バルブケーシング16の外周面と固定型1との間に形成された組み込み孔13の隙間をシールリング36により区画して樹脂断熱層40および空気断熱層41を形成して、材料通路17内の樹脂を常時溶融状態に保つために加熱されるべきバルブケーシング16と、キャビティ3内の樹脂を速やかに固化させるために冷却されるべき固定型1とが断熱される。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、バルブケーシング16にリング本体37を接着したから、接着を用いることにより、バルブケーシング16にシールリング36を簡便に取付けることができ、組み込み孔13への組込作業も容易となる。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、リング本体37がポリフェニレンサルファイド樹脂からなるから、リング本体37が強度と耐熱性を備えたものになる。
また、実施例上の効果として、金属部材38は、ゲート側柱面13eに嵌合する部分に肉厚部38a以外に、反ゲート側に薄肉部38bを一体に設けたから、リング本体37との接着面積を大きく取ることができ、これにより良好な接着強度が得られる。また、薄肉部38bの端部と前記先端側の面16aとの間には前記リング本体37の一部あるいは空間が設けられ、前記薄肉部38bの端部が前記面16aに接触しないように構成されているから、バルブケーシング16の熱が金属部材38から直接ゲート側柱面13eに伝わることがない。
図4は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、シールリング36をビスやボルトなどの締付固定手段51によりバルブケーシング16に固定しており、この例においても、シールリング36は、組み込み孔13の内面と接触する面を金属製とすることにより、強度を確保でき、固定型1に対しバルブケーシング16の芯位置が確実に保持され、さらに、断熱性の高い樹脂製からなるリング本体37により固定型1とバルブケーシング16間に高い断熱作用をなすことができる。
尚、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施形態では、バルブピン56の先端部をバルブケーシング16の先端部に形成された貫通孔21に常時直接嵌合させて支持しているが、バルブケーシング内の先端部に、これとは別部材の先端部材を設けて、これによりバルブピンの先端部を支持するようにしてもよい。また、ヒータのタイプは限定されず、コイルヒーターやバンドヒーター等の各種のものを用いることができる。
1 固定型(型体)
2 可動型(型体)
3 キャビティ
6 固定側型板(本体部)
7 固定側受け板(本体部)
11 ゲート
12 バルブ装置
13 組み込み孔
16 バルブケーシング
17 材料通路
26 バルブピン(バルブ体)
31 バンドヒーター(ヒーター)
36 シールリング
37 リング本体
38 金属部材
2 可動型(型体)
3 キャビティ
6 固定側型板(本体部)
7 固定側受け板(本体部)
11 ゲート
12 バルブ装置
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16 バルブケーシング
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26 バルブピン(バルブ体)
31 バンドヒーター(ヒーター)
36 シールリング
37 リング本体
38 金属部材
Claims (4)
- 互いに開閉し型閉時にキャビティを相互間に形成する複数の型体と、これら型体のうちキャビティへ開口するゲートを有する型体に設けられたバルブ装置とを備え、このバルブ装置は、前記型体に形成された組み込み孔内に組み込まれるとともに材料通路を内部に形成したバルブケーシングと、このバルブケーシングに設けられたヒーターと、前記バルブケーシングの内部に設けられ前記ゲートを開閉するバルブ体と、前記バルブケーシングのゲート側先端部の外周面に固定され前記組み込み孔の内面に嵌合するシールリングとを有するバルブゲート式金型装置において、前記シールリングは、樹脂製のリング本体と、このリング本体の前記組み込み孔の内面と接触する面に設けられた金属部材とを備え、前記リング本体は前記金属部材より断熱性が高いことを特徴とするバルブゲート式金型装置。
- 前記バルブケーシングと型体の本体部との間で、前記シールリングよりもゲート側と反対側に空気断熱層を形成したことを特徴とする請求項1記載のバルブゲート式金型装置。
- 前記バルブケーシングに前記リング本体を接着したことを特徴とする請求項1記載のバルブゲート式金型装置。
- 前記リング本体がポリフェニレンサルファイド樹脂からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバルブゲート式金型装置。
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JP2004055037A JP2005238781A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | バルブゲート式金型装置 |
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ID=35021023
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007020996A1 (ja) | 2005-08-19 | 2007-02-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 無線通信装置および無線通信方法 |
JP4750209B2 (ja) * | 2006-10-20 | 2011-08-17 | ハスキー インジェクション モールディング システムズ リミテッド | 適合しない構成要素を接合するシステム及び方法 |
KR20230103191A (ko) * | 2021-12-31 | 2023-07-07 | 이승훈 | 작동불량 방지 및 단열효과를 갖는 핫 런너 노즐 장치 |
-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004055037A patent/JP2005238781A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR102602713B1 (ko) | 2021-12-31 | 2023-11-14 | 이승훈 | 작동불량 방지 및 단열효과를 갖는 핫 런너 노즐 장치 |
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