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JP2002283410A - バルブゲート式金型装置およびこれを用いた成形方法 - Google Patents

バルブゲート式金型装置およびこれを用いた成形方法

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Publication number
JP2002283410A
JP2002283410A JP2001083025A JP2001083025A JP2002283410A JP 2002283410 A JP2002283410 A JP 2002283410A JP 2001083025 A JP2001083025 A JP 2001083025A JP 2001083025 A JP2001083025 A JP 2001083025A JP 2002283410 A JP2002283410 A JP 2002283410A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate
valve
mold
product cavity
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001083025A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Takeda
与志信 武田
Fujio Murayama
富士男 村山
Yoshinori Higuchi
良則 樋口
Yoshihiro Horikawa
義広 堀川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001083025A priority Critical patent/JP2002283410A/ja
Publication of JP2002283410A publication Critical patent/JP2002283410A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲートを製品キャビティにおける型開閉方向
に対して傾斜した傾斜面に開口させた場合に、バルブピ
ンないしゲートに磨耗が生じることを抑制する。 【解決手段】 バルブピン61は、直線的に移動すること
によりゲート42に挿脱自在に嵌合してこのゲート42を開
閉する。バルブピン61の移動方向Cを製品キャビティ33
におけるゲート42が開口した傾斜面33aに対してほぼ直
交させる。これにより、製品キャビティ33内に充填され
る成形材料の圧力はバルブピン61に対してその軸方向C
に作用し、径方向には作用しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置および
これを用いた成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】製品キャビティへのゲ
ートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して
常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、
ゲートをバルブ体であるバルブピンにより機械的に開閉
するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホ
ットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的
としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などに
ゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。
【0003】ここで、図3に示すような製品(成形品)
1を成形することを考えてみる。この製品1は、円筒形
状の本体部2を有しているとともに、この本体部2の一
端部にテーパー部3を有している。
【0004】図4は、前記製品1の成形用として考えら
れるバルブゲート式金型装置の一例を示している。この
バルブゲート式金型装置は、図示上下方向(型開閉方向
A)に互いに移動して開閉する一対の型体である固定型
11および可動型12を備えており、これら固定型11および
可動型12は、型閉時に相互間に製品1の形状をした製品
キャビティ13を形成するものである。この製品キャビテ
ィ13は、特に製品1の離型の都合上、製品1の軸方向を
型開閉方向Aと一致させ、かつ、テーパー部3のある側
を固定型11側にしてある。これは、一般的な設定であ
る。そして、前記固定型11は、製品キャビティ13におけ
る製品1の外面に相当する面を固定側型板14により形成
し、前記可動型12は、製品キャビティ13における製品1
の内面に相当する面をコア15により形成するものであ
る。
【0005】また、前記固定型11には、製品キャビティ
13への樹脂の入口部である孔状のゲート16が固定側型板
14に形成されているとともに、このゲート16を開閉する
バルブ装置17が組み込まれている。このバルブ装置17
は、前記固定側型板14に形成され前記ゲート16を先端部
に有する組み込み孔18内に組み込まれたほぼ筒状のバル
ブケーシング19を有している。このバルブケーシング19
には、前記ゲート16を介して製品キャビティ13に連通す
る材料通路21が内部に形成されているとともに、この材
料通路21を加熱するヒーター22が外周部に設けられてい
る。前記ゲート16および材料通路21は、ともに前記型開
閉方向Aを軸方向としており、互いに対向している。さ
らに、前記バルブケーシング19内には、やはり前記型開
閉方向Aを軸方向とするバルブ体としてのほぼ円柱状の
バルブピン23が設けられている。このバルブピン23は、
図示していない油圧シリンダー装置などの駆動により軸
方向に直線的に移動して前記ゲート16を開閉するもの
で、このゲート16に挿脱自在に嵌合するゲート閉塞部24
を先端部に有している。なお、図4に示すものに限ら
ず、従来のバルブゲート式金型装置では、バルブピンの
軸方向を型開閉方向と一致させている。
【0006】そして、成形時には、固定型11と可動型12
とを型閉して、これら固定型11および可動型12間に製品
キャビティ13を形成した後、バルブピン23を可動型12か
ら離れる方向へ移動させてゲート16を開放する。そし
て、射出成形機から固定型11内に熱可塑性の成形材料で
ある溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、材
料通路21を通ってゲート16から製品キャビティ13内に流
入する。このようにして製品キャビティ13内に樹脂が充
填された後、保圧を経て、バルブピン23が可動型12の方
へ移動し、バルブピン23のゲート閉塞部24がゲート16に
嵌合してこのゲート16を閉じる。そして、製品キャビテ
ィ13内の樹脂が冷却して固化した後、固定型11と可動型
12とを型開して、製品キャビティ13内の樹脂すなわち成
形された製品1を取り出す。その後、再び型閉して以上
の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じ
て、材料通路21内の樹脂は、ヒーター22の加熱により常
時溶融状態に保たれる。
【0007】図3に示す形状の製品1の場合、バルブピ
ン23の軸方向を型開閉方向Aと一致させるならば、製品
キャビティ13に対してゲート16を開口させることが可能
な位置は、テーパー部3に相当する位置のみであるが、
この場合、製品キャビティ13におけるゲート16の開口し
た面は、型開閉方向Aに対して傾斜した傾斜面13aとな
る。
【0008】ところが、このようにゲート16を製品キャ
ビティ13において傾斜面13aに開口させると、バルブピ
ン23の軸方向が型開閉方向Aと一致しているから、製品
キャビティ13を形成するバルブピン23のゲート閉塞部24
の先端面24aをバルブピン23の軸方向に対して傾斜させ
なければならない。したがって、ゲート16に対してバル
ブピン23をその円周方向(回転方向)において正確に位
置決めしなければならず、バルブピン23の位置決めが面
倒になる。
【0009】また、製品キャビティ13内に充填される樹
脂の圧力は、製品キャビティ13を形成するバルブピン23
の先端面24aと直交する方向Bに作用するが、この方向
Bはバルブピン23の軸方向Aと一致してないため、バル
ブピン23にはその径方向へも力が加わる。前記方向A,
Bの差の角度が±5°程度の範囲内ならば、バルブピン
23の径方向へ加わる力は小さく、さほど問題にはならな
いが、図示の製品1の場合、前記方向A,Bの差の角度
α(型開閉方向Aと直交する平面に対するテーパー部3
の表面すなわち傾斜面13aの傾斜角度に等しい)はかな
り大きいので、バルブピン23の径方向へ加わる力もかな
り大きくなる。その結果、テーパー部3のより外周側の
面25において、バルブピン23のゲート閉塞部24の側面が
ゲート16の側面に押し付けられ、これらバルブピン23の
ゲート閉塞部24ないしゲート16の側面が磨耗を生じやす
くなる。そして、バルブピン23のゲート閉塞部24ないし
ゲート16の側面が磨耗すると、製品1におけるゲート跡
にバリが生じやすくなる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、ゲートを製品キャビティにおける型開閉
方向に対して傾斜した傾斜面に開口させた場合に、バル
ブ体ないしゲートに磨耗が生じることを抑制できるバル
ブゲート式金型装置およびこれを用いた成形方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のバルブ
ゲート式金型装置は、前記目的を達成するために、互い
に開閉し型閉時に製品キャビティを相互間に形成する一
対の型体と、この型体に設けられた材料通路を前記製品
キャビティに連通させるゲートを開閉するバルブ装置と
を備え、前記ゲートは、前記製品キャビティにおける前
記両型体の開閉方向に対して傾斜した傾斜面に開口し、
前記バルブ装置は、バルブ体が直線的に移動することに
より前記ゲートに挿脱自在に嵌合してこのゲートを開閉
するバルブゲート式金型装置において、前記バルブ体の
移動方向を前記製品キャビティにおけるゲートが開口し
た傾斜面に対してほぼ直交させたものである。
【0012】成形時には、一対の型体を型閉してこれら
型体間に製品キャビティを形成するとともにバルブ体を
ゲートから抜いてこのゲートを開き、材料通路からゲー
トを介して製品キャビティ内に成形材料を充填する。つ
いで、バルブ装置のバルブ体をゲートに嵌合させてこの
ゲートを閉じ、さらに、製品キャビティ内の成形材料が
固化した後、型開して製品キャビティ内の成形材料すな
わち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して
以上の成形サイクルを繰り返す。ゲートは、製品キャビ
ティにおける両型体の開閉方向に対して傾斜した傾斜面
に開口しているが、直線的に移動することによりゲート
に挿脱自在に嵌合してこのゲートを開閉するバルブ体の
移動方向が前記傾斜面に対してほぼ直交しているため
に、製品キャビティ内に充填される成形材料の圧力はバ
ルブ体に対してその移動方向に作用し、他の方向には作
用しない。すなわち、製品キャビティ内の成形材料の圧
力がバルブ体およびゲートの側面間の摩擦を大きくする
方向に作用しない。その結果、バルブ体およびゲートの
磨耗が抑制される。これとともに、バルブ体がゲートに
対してその周方向に回転したとしても、製品キャビティ
におけるバルブ体により形成される面には凹凸の変動が
生じない。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明のバル
ブゲート式金型装置において、前記製品キャビティの傾
斜面の一部を形成するバルブ体の先端面をこのバルブ体
の移動方向に対してほぼ直交させたものである。
【0014】前述のようにバルブ体の移動方向を製品キ
ャビティの傾斜面に対してほぼ直交させることにより、
バルブ体の先端面もこのバルブ体の移動方向に対してほ
ぼ直交させることができ、製品キャビティ内の成形材料
の圧力がバルブ体に対してその移動方向にのみ作用する
ようにすることが可能になる。
【0015】請求項3の発明のバルブゲート式金型装置
を用いた成形方法は、前記目的を達成するために、互い
に開閉する一対の型体を型閉してこれら型体間に製品キ
ャビティを形成し、前記型体に設けられた材料通路か
ら、前記製品キャビティにおける前記両型体の開閉方向
に対して傾斜した傾斜面に開口したゲートを介して前記
製品キャビティ内に成形材料を充填し、前記製品キャビ
ティ内に成形材料を充填するとき以外に前記ゲートをバ
ルブ装置のバルブ体により閉じる成形方法において、直
線的に移動することにより前記ゲートに挿脱自在に嵌合
してこのゲートを開閉する前記バルブ体を前記製品キャ
ビティにおけるゲートが開口した傾斜面に対してほぼ直
交する方向に移動させるものである。
【0016】ゲートは、製品キャビティにおける両型体
の開閉方向に対して傾斜した傾斜面に開口しているが、
直線的に移動することによりゲートに挿脱自在に嵌合し
てこのゲートを開閉するバルブ体の移動方向が前記傾斜
面に対してほぼ直交していることにより、製品キャビテ
ィ内に充填される成形材料の圧力はバルブ体に対してそ
の移動方向に作用し、他の方向には作用しない。すなわ
ち、製品キャビティ内の成形材料の圧力がバルブ体およ
びゲートの側面間の摩擦を大きくする方向に作用しな
い。その結果、バルブ体およびゲートの磨耗が抑制され
る。これとともに、バルブ体がゲートに対してその周方
向に回転したとしても、製品キャビティにおけるバルブ
体により形成される面には凹凸の変動が生じない。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明のバルブゲート式金型
装置およびこれを用いた成形方法の一実施例について、
図1および図2を参照しながら説明する。なお、成形さ
れる製品1は、先に説明した図3に示すものである。ま
ずバルブゲート式金型装置の構成を説明する。
【0018】31は固定型、32は可動型で、型体であるこ
れら固定型31および可動型32は、図示上下方向(型開閉
方向A)に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間に製
品1の形状をした複数の製品キャビティ33を形成するも
のである。この製品キャビティ33は、製品1の軸方向を
型開閉方向Aと一致させてあり、かつ、テーパー部3の
ある側を固定型31側にしてある。
【0019】前記固定型31は、第1の固定側型板36と、
この第1の固定側型板36における可動型32と反対側の面
に固定された第2の固定側型板37とを備えている。これ
ら固定側型板36,37は、製品キャビティ33における製品
1の外面に相当する面を形成するものである。また、第
2の固定側型板37における可動型32と反対側の面には、
スペーサー(図示していない)を介在させてマニホール
ド38が固定されている。さらに、図示していないが、こ
のマニホールド38における可動型32と反対側の面には、
射出成形機の固定側プラテンに取り付けられる固定側取
り付け板が固定されている。前記マニホールド38には、
複数の製品キャビティ33への分岐用の材料通路であるラ
ンナー39が内部に形成されているとともに、このランナ
ー39を加熱するヒーター(図示していない)が設けられ
ている。
【0020】また、前記第2の固定側型板37にはバルブ
装置組み込み孔41が形成されている。このバルブ装置組
み込み孔41の先端部は、前記製品キャビティ33における
製品1のテーパー部3に相当する位置に開口する孔状の
ゲート42になっている。したがって、製品キャビティ33
におけるゲート42の開口した面は、型開閉方向Aに対し
て傾斜した傾斜面33aになっている。また、ゲート42を
含めてバルブ装置組み込み孔41はほぼ回転体形状になっ
ているが、その軸方向Cは、前記傾斜面33aと直交する
方向である。したがって、バルブ装置組み込み孔41およ
びゲート42の軸方向Cは、型開閉方向Aに対して、この
型開閉方向Aと直交する平面に対する傾斜面33aの傾斜
角度αと等しい角度α傾斜している。
【0021】そして、前記バルブ装置組み込み孔41内に
は、前記ゲート42を開閉するバルブ装置43のバルブケー
シング44が組み込まれている。つぎに、このバルブ装置
43の構成について説明する。前記バルブケーシング44
は、前記方向Cを軸方向とするほぼ筒状になっており、
フランジ部45を一端部に有している。このフランジ部45
は、前記バルブ装置組み込み孔41の一端部に嵌合されて
固定されているが、型開閉方向Aと直交する平坦面46が
図示上部に形成されている。そして、この平坦面46が前
記マニホールド38に接合されている。
【0022】前記バルブケーシング44内には、前記ゲー
ト42を介してマニホールド38のランナー39を製品キャビ
ティ33に連通させる材料通路51が形成されている。この
材料通路51の大部分はバルブケーシング44の軸方向Cに
延びていてゲート42に同軸的に対向しているが、材料通
路51の一端部は、屈曲部52になっていて前記フランジ部
45の平坦面46に開口している。そして、この屈曲部52が
前記ランナー39に通じている。また、バルブケーシング
44の外周面には、材料通路51を加熱するヒーター53が設
けられているとともに、このヒーター53を外周側から覆
う筒状のヒーターカバー54が設けられている。さらに、
前記バルブケーシング44には、前記ヒーター53の内側に
添わせて温度センサー55が設けられている。なお、バル
ブケーシング44のゲート42側の先端部は、一部がバルブ
装置組み込み孔44内に形成された嵌合面56に嵌合してい
ることにより支持されている。他の部分では、断熱のた
めに、バルブケーシング44ないしヒーターカバー54と第
2の固定側型板37との間には隙間が形成されている。た
だし、バルブケーシング44の軸方向C中央部の温度が過
度に高くなることを防止するために、ヒーターカバー54
の外周面の軸方向中央部に形成された放熱用凸部57が第
2の固定側型板37に接触させてある。
【0023】また、前記バルブケーシング44の材料通路
51内を同軸的に貫通して、前記ゲート42を開閉するバル
ブ体としてのほぼ円柱状のバルブピン61が設けられてい
る。このバルブピン61は、前記ゲート42やバルブケーシ
ング44と同様に製品キャビティ33におけるゲート42が開
口した傾斜面33aに対して直交する方向を軸方向Cとし
ているとともにこの軸方向Cに直線的に移動するもので
あり、前記ゲート42に挿脱自在に嵌合するゲート閉塞部
62を先端部に有している。このゲート閉塞部62の先端面
62aは、製品キャビティ33の傾斜面33aの一部を形成する
ものであるが、前述のようにバルブピン61の軸方向Cが
傾斜面33aに対して直交していることにより、ゲート閉
塞部62の先端面62aもバルブピン61の軸方向Cに対して
直交している。さらに、バルブピン61は、バルブケーシ
ング44のフランジ部45内にボルト63により固定されたガ
イドブッシュ64を摺動自在に貫通しているとともに、ゲ
ート42側の先端部が前記材料通路51の周面に形成された
複数の支持羽根65の内側に常時摺動自在に嵌合してい
る。これにより、バルブケーシング44に対してバルブピ
ン61が支持されている。なお、支持羽根65があるのに対
して成形材料である樹脂の流れを整流するために、材料
通路51のゲート42側の先端部は、バルブピン61よりも若
干径が大きい円柱形状部66になっている。さらに、バル
ブピン61は、前記マニホールド38を貫通して、前記固定
側取り付け板などに設けられた油圧シリンダー装置など
の流体圧シリンダー装置67に接続されており、この流体
圧シリンダー装置67により駆動されるようになってい
る。
【0024】なお、前述のように、バルブピン61の軸方
向Cすなわち移動方向Cは、製品キャビティ33における
ゲート42が開口した傾斜面33aに対して直交している
が、バルブピン61の軸方向Cすなわち移動方向Cが傾斜
面33aに対してなす角度βは、90°±5°程度の範囲内
ならば、ほぼ直交しているものとして許容される。バル
ブピン61の軸方向Cとゲート閉塞部62の先端面62aとが
なす角度についても同様である。
【0025】前記可動型32は、前記第1の固定側型板36
に突き当たる可動側型板71を備えており、この可動側型
板71には、前記製品キャビティ33における製品1の内面
に相当する面を形成するコア72が固定されている。ま
た、図示していないが、可動側型板71における固定型31
と反対側の面には可動側受け板が固定されており、この
可動側受け板における固定型31と反対側の面には、射出
成形機の可動側プラテンに取り付けられる可動側取り付
け板がスペーサブロックを介して固定されている。さら
に、可動型32には、成形された製品1を可動型32から突
き出す突き出し機構も設けられている。
【0026】つぎに、前記バルブゲート式金型装置を用
いた射出成形方法について説明する。成形時には、まず
固定型31と可動型32とを型閉して、これら固定型31およ
び可動型32間に製品キャビティ33を形成した後、図1お
よび図2に鎖線で示すように、流体圧シリンダー装置67
の駆動によりバルブピン61を製品キャビティ33から離れ
る方向へ後退させてバルブピン61のゲート閉塞部62をゲ
ート42から抜くことにより、このゲート42を開放する。
そして、射出成形機から固定型31内に熱可塑性の成形材
料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂
は、マニホールド38のランナー39などを通り、さらにバ
ルブケーシング44内の材料通路51、バルブピン61が嵌合
している支持羽根65間および円柱形状部66を通ってゲー
ト42から製品キャビティ33内に流入する。このようにし
て製品キャビティ33内に樹脂が充填された後、保圧を経
て、図1および図2に実線で示すように、流体圧シリン
ダー装置67の駆動によりバルブピン61が製品キャビティ
33に近付く方向へ前進し、そのゲート閉塞部62がゲート
42に嵌合してこのゲート42を閉じる。そして、製品キャ
ビティ33内の樹脂が冷却して固化した後、固定型31と可
動型32とを型開し、製品キャビティ33内の樹脂すなわち
成形された製品1を取り出す。その後、再び型閉して以
上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じ
て、マニホールド38のランナー39内の樹脂と同様に、バ
ルブケーシング44の材料通路51内の樹脂は、ヒーター53
の加熱により常時溶融状態に保たれる。
【0027】前記実施例の構成によれば、ゲート42が製
品キャビティ33における型開閉方向Aに対して傾斜した
傾斜面33aに開口しているのに対して、直線的に移動す
ることによりゲート42に挿脱自在に嵌合してこのゲート
42を開閉するバルブピン61の移動方向Cが前記傾斜面33
aに対して直交しているので、製品キャビティ33内に充
填される樹脂の圧力はバルブピン61に対してその軸方向
Cすなわち移動方向Cに作用し、他の方向すなわち径方
向には作用しない。より詳しく説明すると、製品キャビ
ティ33内の樹脂の圧力は、製品キャビティ33の傾斜面33
aの一部を形成するバルブピン61のゲート閉塞部62の先
端面62aに作用し、バルブピン61に前記先端面62aと直交
する方向へ力を加えることになるが、この先端面62aが
バルブピン61の軸方向Cに対して直交しているので、製
品キャビティ33内の樹脂がバルブピン61に加える力の方
向Bがバルブピン61の軸方向Cと一致することになる。
したがって、製品キャビティ33内の樹脂の圧力がバルブ
ピン61およびゲート42の側面間の摩擦を大きくする方向
に作用しないので、バルブピン61およびゲート42の磨耗
を抑制できる。これにより、製品1のゲート跡にバリが
生じにくくなる。
【0028】また、前述のように製品キャビティ33の一
部を形成するバルブピン61の先端面62aがバルブピン61
の軸方向Cと直交していることにより、バルブピン61が
ゲート42に対してその円周方向に回転したとしても、製
品キャビティ33におけるバルブピン61により形成される
面には凹凸の変動が生じない。したがって、バルブピン
61の円周方向(回転方向)の位置決めも容易になる。
【0029】なお、バルブピン61の軸方向Cが製品キャ
ビティ33の傾斜面33aと完全には直交していなくとも、
これらバルブピン61の軸方向Cと傾斜面33aとがなす角
度βが90°±5°程度の範囲内にあれば、以上の作用効
果は得られる。バルブピン61の軸方向Cとゲート閉塞部
62の先端面62aとがなす角度についても同様である。
【0030】また、バルブピン61、このバルブピン61と
同軸的に位置するバルブケーシング44および流体圧シリ
ンダー装置67などからなるバルブ装置43は、その軸方向
Cにおいて長くなるものであるが、バルブ装置43の軸方
向Cも型開閉方向Aに対して傾斜しているので、従来の
ようにバルブ装置17の軸方向が型開閉方向Aと一致して
いる場合に比べ、バルブ装置43の型開閉方向Aの寸法を
小さくできる。これにより、バルブゲート式金型装置全
体の型開閉方向Aの寸法も小さくできる。これは、射出
成形機に取り付けて使用する際に固定型51および可動型
52をより大きく開くことを可能とする。
【0031】また、図示していないが、図3に示す製品
1において、さらにテーパー部3の中央部に筒部が突出
形成されているような製品の場合、バルブ装置43の軸方
向Cをテーパー部3に相当する製品キャビティ33の傾斜
面33aと直交する方向へ傾斜させることにより、図4に
示すようにバルブ装置17の軸方向が型開閉方向Aと一致
している場合に比べ、バルブ装置43を前記筒部からより
離すことができ、これら筒部およびバルブ装置43(バル
ブ装置組み付け孔41)間の余裕のスペースをより大きく
できる。例えば、前記筒部にねじを形成するような場
合、そのための部材を固定側型板37に組み込まなければ
ならないが、図4に示す金型装置では、前記部材を組み
込むためのスペースを確保できないとしても、本実施例
の金型装置では、前記部材の組み込みが可能になる。
【0032】さらに、ゲート42が製品キャビティ33にお
いて製品1のテーパー部3のある方の端部に開口してい
るので、テーパー部3を含めて製品キャビティ33全体に
良好に樹脂を充填することができる。
【0033】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、バルブピン61のゲート閉塞部62の先端
面62aが第2の固定側型板37により形成される製品キャ
ビティ33の傾斜面33aとほぼ面一に位置するようにした
が、バルブピン61のゲート閉塞部62の先端部が製品キャ
ビティ33内に若干突出するようにしてもよい。この場合
でも、製品キャビティ33内へ突出したゲート閉塞部62の
周面に対して、製品キャビティ33内の樹脂の圧力が全周
に渡って均一に作用するので、製品キャビティ33内の樹
脂の圧力はバルブピン61に対してその軸方向Cに作用す
ることになる。
【0034】また、成形される製品1の形状は、図3に
示すものには限らず、本発明は、製品キャビティにおけ
る型開閉方向に対して傾斜した面にゲートを開口させな
ければならない場合一般に効果的である。
【0035】
【発明の効果】請求項1の発明のバルブゲート式金型装
置によれば、ゲートが製品キャビティにおける型体の開
閉方向に対して傾斜した傾斜面に開口しているのに対し
て、直線的に移動することによりゲートに挿脱自在に嵌
合してこのゲートを開閉するバルブ体の移動方向を前記
傾斜面に対してほぼ直交させたので、製品キャビティ内
の成形材料の圧力がバルブ体に対してその移動方向に作
用することにより、バルブ体およびゲートの磨耗を抑制
できる。これとともに、バルブ体の周方向の位置決めも
容易になる。
【0036】前述のようにバルブ体の移動方向を製品キ
ャビティの傾斜面に対してほぼ直交させることにより、
請求項2の発明のバルブゲート式金型装置のように、前
記傾斜面の一部を形成するバルブ体の先端面もこのバル
ブ体の移動方向に対してほぼ直交させることができ、製
品キャビティ内の成形材料の圧力がバルブ体に対してそ
の移動方向にのみ作用するようにすることが可能にな
る。
【0037】請求項3の発明のバルブゲート式金型装置
を用いた成形方法によれば、ゲートが製品キャビティに
おける型体の開閉方向に対して傾斜した傾斜面に開口し
ているのに対して、直線的に移動することによりゲート
に挿脱自在に嵌合してこのゲートを開閉するバルブ体を
前記傾斜面に対してほぼ直交する方向に移動させるの
で、製品キャビティ内の成形材料の圧力がバルブ体に対
してその移動方向に作用することにより、バルブ体およ
びゲートの磨耗を抑制できる。これとともに、バルブ体
の周方向の位置決めも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の一実施例を
示す断面図である。
【図2】同上図1のゲート付近の拡大断面図である。
【図3】成形される製品の断面図である。
【図4】従来のバルブゲート式金型装置の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
31 固定型(型体) 32 可動型(型体) 33 製品キャビティ 33a 傾斜面 39 ランナー(材料通路) 42 ゲート 43 バルブ装置 51 材料通路 61 バルブピン(バルブ体) 62a 先端面 A 型開閉方向(型体の開閉方向) C バルブ体の移動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 良則 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 堀川 義広 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル株式会社新潟製作所内 Fターム(参考) 4F202 CA11 CB01 CK06 CK07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に製品キャビティを
    相互間に形成する一対の型体と、この型体に設けられた
    材料通路を前記製品キャビティに連通させるゲートを開
    閉するバルブ装置とを備え、前記ゲートは、前記製品キ
    ャビティにおける前記両型体の開閉方向に対して傾斜し
    た傾斜面に開口し、前記バルブ装置は、バルブ体が直線
    的に移動することにより前記ゲートに挿脱自在に嵌合し
    てこのゲートを開閉するバルブゲート式金型装置におい
    て、前記バルブ体の移動方向を前記製品キャビティにお
    けるゲートが開口した傾斜面に対してほぼ直交させたこ
    とを特徴とするバルブゲート式金型装置。
  2. 【請求項2】 前記製品キャビティの傾斜面の一部を形
    成するバルブ体の先端面をこのバルブ体の移動方向に対
    してほぼ直交させたことを特徴とする請求項1記載のバ
    ルブゲート式金型装置。
  3. 【請求項3】 互いに開閉する一対の型体を型閉してこ
    れら型体間に製品キャビティを形成し、前記型体に設け
    られた材料通路から、前記製品キャビティにおける前記
    両型体の開閉方向に対して傾斜した傾斜面に開口したゲ
    ートを介して前記製品キャビティ内に成形材料を充填
    し、前記製品キャビティ内に成形材料を充填するとき以
    外に前記ゲートをバルブ装置のバルブ体により閉じる成
    形方法において、直線的に移動することにより前記ゲー
    トに挿脱自在に嵌合してこのゲートを開閉する前記バル
    ブ体を前記製品キャビティにおけるゲートが開口した傾
    斜面に対してほぼ直交する方向に移動させることを特徴
    とするバルブゲート式金型装置を用いた成形方法。
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