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JP2005211111A - カーペット - Google Patents

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JP2005211111A JP2004018093A JP2004018093A JP2005211111A JP 2005211111 A JP2005211111 A JP 2005211111A JP 2004018093 A JP2004018093 A JP 2004018093A JP 2004018093 A JP2004018093 A JP 2004018093A JP 2005211111 A JP2005211111 A JP 2005211111A
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Akira Igarashi
明 五十嵐
Hiromi Yazaki
寛美 矢崎
Fujio Komatsu
富二男 小松
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

【課題】 ポリオレフィン系捲縮加工糸を使用した、ソフトな風合いを有し、かつ有嵩高性が高いカーペットを提供する。
【解決手段】 断面の異形度が2〜5の3葉断面又は4葉断面の単糸からなり、単糸繊度が2〜6dtex、捲縮率が5〜20%のポリオレフィン系捲縮加工糸、好ましくはポリプロピレン捲縮加工糸をパイルとして含み、カーペットの厚さ減少率が35%以下であるカーペット。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系捲縮加工糸からなるソフトで嵩高性のあるカーペットに関する。
従来より、カーペットのパイル用原糸として、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の熱可塑性繊維をホットエアー捲縮加工して得られる捲縮加工糸が広く用いられ、特にポリオレフィン系捲縮加工糸は、車両用マットやオフィス用カーペット等靴を履いたまま使用するカーペット用途が多いため、単糸繊度が15〜30dtex程度の捲縮加工糸が一般的に用いられているが、近年、ホームユース用途としてソフトな風合いをもち、かつ嵩高性が高いカーペットが求められている。
カーペットにソフトな風合いを付与するために、単糸繊度が細い捲縮加工糸を用いることは既に知られている(特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。特許文献1では、単糸繊度が4d以上7d未満であり偏平率が2〜6の偏平断面を有する嵩高捲縮加工糸が提案されているが、偏平断面糸はその断面形状から嵩高性を得るための十分な単繊維間空隙が得られないだけでなく、タフト加工の通過性を安定化させるために捲縮加工後に付与するエアー交絡処理が十分に施せない問題がある。
特許文献2及び特許文献3では、それぞれ、単糸繊度が1.5〜6デニールのS字形状断面繊維、単糸繊度が1.5〜6デニールの8字形状断面繊維が提案されているが、これらの提案には白ボケ現象対策及び単繊維のフィブリル化を抑制するために断面形状を丸味に保つ必要があり、製糸条件の範囲が狭く品質管理を含めた生産の安定化に問題がある。
特開平9−49135号公報 特開平11−117145号公報 特開平11−200189号公報
本発明の目的は、かかる従来の問題を解消し、ポリオレフィン系捲縮加工糸を使用し、ソフトな風合いをもち、嵩高性が高いカーペットを提供することにある。
本発明の要旨は、断面の異形度が2〜5の3葉断面又は4葉断面の単糸からなり、単糸繊度が2〜6dtex、捲縮率が5〜20%のポリオレフィン系捲縮加工糸をパイルとして含み、カーペットの厚さ減少率が35%以下であることを特徴とするカーペット、にある。
本発明のポリオレフィン系捲縮加工糸、特にポリプロピレン捲縮加工糸からなるカーペットは、ホームユースカーペット用として十分なソフト風合と嵩高性を有するものである。また、本発明のカーペットは、その廃棄、焼却時に、有害物質を発生しないというポリオレフィン系繊維特有の利点も有する。
本発明のカーペットにパイルとして含まれるポリオレフィン系捲縮加工糸は、断面の異形度が2〜5の3葉断面又は4葉断面の単糸からなり、単糸繊度が2〜6dtex、捲縮率が5〜20%であることが必要である。
本発明において、断面の異形度とは、図1(a)又は(b)に示すように、単糸横断面における最大長さの葉部と外接し他の葉部先端と接する円の直径Rと葉部を除く幹部の円の直径rの比R/rをもって異形度とする。また、3葉断面とは、図1の(a)に示すように、単糸断面において放射状に突出した3個の葉部を有しているものであり、4葉断面とは、図1の(b)に示すように、単糸断面において放射状に突出した4個の葉部を有しているものである。
断面の異形度が2未満になると、捲縮加工糸としたときに、十分なバルキー性が得られず、カーペットや資材紐にした場合にボリューム感に乏しく好ましくない。また異形度が5を超えると、ボリューム感は良好であるが、各葉部が細くなり耐磨耗性が低下するので好ましくない。さらに、単糸断面の形状が2葉断面(扁平断面)の場合は、前述したようにその断面形状から単糸空隙が得られず、十分な嵩高性を得られないだけでなく、後加工での通過性を安定化させるために捲縮加工後に付与するエアー交絡処理が十分に施せないという問題があり、5葉以上の多葉断面の場合は、先述の異形度の範囲を得ることが難しく好ましくない。
また、3葉断面又は4葉断面の単糸の各葉部は、その形状が同じであることが好ましいが、その異形度が2〜5の範囲であれば、異なっていてもよく、また各葉部が放射状に突き出ていれば、均等に配されていることが好ましいが、必ずしも均等である必要はない。
ポリオレフィン系捲縮加工糸の捲縮率が5%未満の場合は、充分なボリューム感が得られず。また、捲縮率が20%を超える場合は、ボリューム感は得られるものの、その製糸条件の範囲が狭くなり、品質管理、生産性に問題が有る。
さらに、本発明のカーペットにパイルとして含まれるポリオレフィン系捲縮加工糸は、その構成単糸が山と谷のある異形断面で、細繊度であり、かつ捲縮のあることから、高い嵩高性を示すものであって、嵩高度が5.0cm/g以上であり、5.0cm/g未満では、満足すべき嵩高性が得られない。
本発明のカーペットは、厚さ減少率が35%以下であることが必要である。カーペットの厚さ減少率が、35%を超えると、毛倒れがし易く、見栄えがよくないものとなる。
本発明におけるポリオレフィン系捲縮加工糸としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンからなるものであれば特に制限はないが、捲縮加工糸の製造工程及びカーペット製造工程におけるコストダウンや機能性付与のための第三成分添加の容易性から、ポリプロピレン、より好ましくは着色剤を含有させたポリプロピレンからなるものが特に好ましい。ポリマー中の着色剤の含有量は、要求される色相及び単糸繊度により異なるが、色相の均一性及び製糸工程の安定性を考慮すると0.1〜3重量%程度が適当である。さらに付加価値を高めるために、耐候性向上、消臭性能、防ダニ性能、抗菌性能を付加するために着色剤とともに紫外線吸収剤等の安定剤や各種機能剤を添加することもできる。
本発明で用いることができる着色剤の例としては、カーボンブラック、酸化チタン、アントラキノン系着色剤、フタロシアニン系着色剤、アゾ系着色剤及び酸化鉄系着色剤等が挙げられ、要求される色相に応じて適宜使用することができる。
次に、本発明のカーペットにパイルとして特に好ましく用いられるポリプロピレン捲縮加工糸の製造方法について述べる。即ち、本発明におけるポリプロピレン捲縮加工糸は、各スリットの長さ/幅比が2.5〜5の3個又は4個のスリットが放射状に配置されて多葉形吐出孔を形成する紡糸口金を用い、紡糸口金における吐出孔の総面積S(mm)とポリマーの吐出量Q(g/min)の比Q/Sが3<Q/S<15を満たす条件で、ポリプロピレンポリマーを紡糸口金より吐出し、紡糸口金から繊維の走行方向に沿った1〜3mの位置で単糸本数150本以下の単糸群を1ユニットとして油剤付与した後、加熱延伸と熱セットを施し、複数のユニットを集め単糸本数が200〜400本の1つの糸条としてホットエアー捲縮加工を行った後、エアー交絡処理を施して巻取ることによって製造することができる。
さらに、ポリプロピレン捲縮加工糸を製造するに好適な具体的な方法について述べると、捲縮加工糸の原糸となる繊維の製造に使用するポリプロピレンポリマーは、公知の繊維形成性を有するものを使用することができるが、メルトフローレート(MFR)が5〜80g/分程度のものが適当である。なお、MFRはJIS K−7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定された値である。
また、使用するポリプロピレンポリマーとして、捲縮性能の向上を目的にポリプレピレンのホモポリマーとこのホモポリマーとは収縮性能が異なるエチレンプロピレンランダムコポリマー等のコポリマーを使用し、サイドバイサイド型複合紡糸することもできる。
ポリマーに着色剤を含有させる場合は、ポリマー製造段階で添加する方法、紡糸時に着色剤を直接添加する方法、着色剤を高濃度含有するマスターチップを溶融し別途溶融したベースポリマーとブレンドして紡糸する方法(いわゆるメルトブレンド方式)及び高濃度含有するマスターチップとベースチップをブレンドして溶融紡糸する方法、いわゆるチップブレンド方式等公知の添加技術を適用することができる。
ポリオレフィン系捲縮加工糸の原糸となる繊維の製造に際しては、3個又は4個のスリットをそれぞれのスリットの一端を集合させ放射状に配置して形成した多葉形吐出孔を有する紡糸口金を使用する。紡糸口金における吐出孔は、1つの紡糸口金に必要な単糸本数となる孔数を穿設してもよいし、それより少ない孔数とし紡糸後に単糸群を適宜集めて必要な単糸本数としてもよいが、150ヶ以下の孔数の吐出孔を有する紡糸口金を複数連ねることによって必要な単糸本数の200〜400本となる数を確保することが好ましい。
3葉又は4葉断面の単糸の異形度を2〜5とするためには、吐出孔のスリットの長さ/幅比を2.5〜5とする。各スリットは、その形状が同じ組み合わせであることが好ましいが、その長さ/幅比が2.5〜5の範囲内であれば、異なる組み合わせでもよい。またスリットを放射状に配置する場合も均等角度とすることが好ましいが、必ずしも均等角度である必要はない。また、3葉断面又は4葉断面の形状を安定化させるために、各スリットの先端にはスリット幅の2倍を超えない直径での丸孔加工を施すことが好ましい。
捲縮加工糸の原糸となる繊維の製造に際しての油剤付与の方法は、オイリングローラー方式、オイリングガイド方式、スプレー等による噴霧方式など一般的な方式が採用できるが、オイリングガイド方式が油剤付与後の糸条収束が容易で好ましい。また、油剤付着量は0.3〜1.5重量%が好ましい。油剤付与された糸条は、引取ローラーにて巻取り、次いで80〜150℃の加熱ローラーで予熱した後に延伸ローラーにて1.5〜5倍の延伸を行い、80〜150℃で熱セットした後に緩和率10〜30%で100〜200℃のホットエアー捲縮加工して、さらにエアー交絡処理を施し、捲縮加工糸として巻取る。
熱セットは、加熱ローラー方式や熱板方式等が用いられ特に制限はない。捲縮加工の方法は、ギアー方式やエアースタッファー方式等の方法もあるが、直接紡糸延伸捲縮方式の生産速度にはこれらの方法では対応するのが難しく、150〜200℃の加熱流体(加熱空気)を用いた押込みノズルによる捲縮加工、いわゆるホットエアー捲縮加工が好ましい。エアー交絡処理による交絡の程度は、用途により異なるが、10〜40ケ/mとすることが後工程通過性の安定化の点で好ましい。また、得られた捲縮加工糸を用途に応じて熱セットを施すこともできる。熱セットの方法は、スチーム等一般的な方法にて行うことができる。
本発明のカーペットは、前述した特定のポリオレフィン系捲縮加工糸をパイル用原糸として使用する限りにおいて、カーペットの製造方法には特に限定はなく、ポリオレフィン系捲縮加工糸をパイル用原糸として使用し、タフティングマシーンにてループパイルカーペット、カットパイルカーペット等を容易に製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本発明の捲縮加工糸の異形度、捲縮加工糸の製造における着色ポリプロピレンポリマー吐出量、単繊維繊度のバラツキ(CV値%)、カーペットの各種性能評価は、次に示す方法で評価した。
単糸断面の異形度:
捲縮加工糸の断面写真を走査型電子顕微鏡により撮影し、任意の単糸50本について各単糸の断面の異形度を測定した。異形度は50本の平均値で求めた。
着色ポリプロピレンポリマー吐出量Q:
捲縮加工糸の繊度D(dtex)とこの捲縮加工糸の巻取速度Vsp(m/min)により、以下の計算式により算出した。
Q(g/min)=[D/10000]×Vsp
得られたQ値より、Q/Sを算出した。
単糸繊度のバラツキ(CV値%):
捲縮加工糸の単糸繊度をサーチ株式会社製のDENIER COMPUTER(DC−11A)により評価し、CV値%は任意の単糸50本の繊度を測定し、得られた値をデニールからdtexに換算して求めた。
カーペット風合い:
カットパイルカーペットを作成し、触感にて評価した。
嵩高性(ボリューム感):
溝幅1cmの四角溝を有する長さ4cmの断面凹状のサンプル台の溝中に、捲縮加工糸を横長に収納し、サンプル台の両端でそれぞれはみ出た糸をカットする。カットした捲縮加工糸の上に溝幅に合わせた荷重200gを掛け、捲縮加工糸の量(重量)と荷重によって形成された溝内容積とから、溝中の捲縮加工糸1g当たりが占める容積(cm)を算出し、嵩高度(cm/g)で示した。
厚さ減少率(コシ):
短時間・中程度の静的荷重による厚さ減少(JIS L 1022.1992 6)の試験方法に準拠し測定した。(表2の数値は加圧状態で2時間経過後の測定値)
(実施例1)
カーボンブラックを着色剤主成分とする黒色系ポリプロピレンマスターチップとベースチップとしてMFR30g/10分のポリプロピレンホモポリマー(日本ポリケム社製SA03)を重量比1:20でチップブレンドした原料を、3本の押出機に投入し、押出機温度を240℃、紡糸頭温度を230℃に調整された溶融紡糸機から、3ケのスリットをY字形に配置し、かつ各スリット先端部に丸孔加工を施して先端を丸くした1吐出孔面積0.097mmの80ケの吐出孔を有する紡糸口金が3連の紡糸口金を用いて吐出した。
この紡糸口金から吐出された単糸80本からなる糸条に、紡糸口金から繊維の走行方向に沿って1.7m下部に取付けた3連のオイリングガイドにて油剤付与した後、延伸倍率2倍、延伸温度125℃で延伸し、130℃で熱セットした後、3本の糸条を一つにして、緩和率18.0%で170℃のホットエアー捲縮加工を行なった後に、0.3MPaのエアー圧でエアー交絡処理して980m/minの速度で巻取、1370dtex/240フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。
得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性、単糸断面の異形度、単糸繊度及びこの黒色捲縮加工糸を用いて得られたカーペットの風合い評価の結果を表1に示した。黒色捲縮加工糸の生産安定性は、2時間のランニング検討で巻取ローラー、延伸ローラーへの単繊維巻付がなく良好であった。単糸断面の異形度は2.8でシャープな3葉断面形状であり、単糸繊度CV値は13.8%であった。得られた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け800g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、嵩高性があり、かつ風合いにおいても充分ソフトであり、極めて良好なカーペットであった。
(実施例2)
実施例1と同様の条件にて1370dtex/240フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。えられた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け700g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、比較例1、2で得たカーペットと比較したところ、嵩高性については、目付けが12.5%少ないにも関わらず、ほぼ同等のボリューム感が得られ、風合いにおいても充分ソフトであり、極めて良好なカーペットであった。
(比較例1)
紡糸口金として、通常のY字形状で各スリット先端部が丸くない1吐出孔面積1.029mmの80ケの吐出孔を有する紡糸口金を用いた以外は、実施例1と同様の条件にて1370dtex/240フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性、異形度、単繊維繊度及びこの黒色捲縮加工糸を用いて得られたカーペットの風合い評価の結果を表1に示した。黒色捲縮加工糸の生産安定性は、2時間のランニング検討で7度の巻取ローラーへの単糸巻付が発生し、安定性は悪かった。単糸断面の異形度は1.9で、実施例1で得た黒色捲縮加工糸と比較して、3葉形状にシャープさがなかった。単糸繊度CV値は32.6%であり、バラツキが非常に大きかった。得られた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け800g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、ソフトな風合いはあるものの、異形度が低いため、充分なボリューム感を得ることができなかった。
(比較例2)
紡糸口金として、△形状で1吐出孔面積が0.156mmの80ケの吐出孔を有する紡糸口金を用いた以外は、実施例1と同様の条件で1370dtex/240フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性、単糸断面の異形度、単糸繊度及びこの黒色捲縮加工糸を用いて得られたカーペットの風合い評価の結果を表1に示した。黒色捲縮加工糸の生産安定性は、2時間のランニング検討で巻取ローラー、延伸ローラーへの単糸巻付がなく良好であった。単糸断面の異形度は、△断面のため、1.3と小さく、単糸繊度CV値は9.9%でバラツキは小さかった。得られた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け800g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、比較例1におけるものと同様ソフトな風合いはあるものの、異形度が低いため、充分なボリューム感を得ることができなかった。
(比較例3)
フィラメント数を80フィラメントにした以外は、実施例1と同様の条件にて1370dtex/80フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性、単糸断面の異形度、単糸繊度及びこの黒色捲縮加工糸を用いて得られたカーペットの風合い評価の結果を表1に示した。得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性は、2時間のランニング検討では巻取ローラーへの単糸巻付はなく、安定性は良かった。単糸断面の異形度は2.8で、実施例1におけるるものと同様シャープな3葉形状であった。単繊維繊度CV値は12.3%であった。得られた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け800g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、ボリューム感はあるものの、単糸繊度が太いため、ソフトな風合いは得ることができなかった。
(比較例4)
緩和率8.0%で130℃のホットエアー捲縮加工を行なった後に、エアー交絡処理して1100m/minの速度で巻取った以外は、実施例1と同様の条件にて1370dtex/240フィラメントの黒色捲縮加工糸を得た。得られた黒色捲縮加工糸の生産安定性は、2時間のランニング検討では巻取ローラーへの単糸巻付はなく、安定性は良かった。単糸断面の異形度は2.8で、実施例1で得られたものと同様シャープな3葉形状であった。単糸繊度CV値は13.2%であった。得られた黒色捲縮加工糸をパイル原糸として使用し、ゲージ5/32G、パイルハイ15mm、目付け800g/mのカットパイルカーペットを作成した。得られたカーペットは、表2に示したように、前記同様ソフトな風合いは得られるものの、充分なボリューム感を得ることができなかった。
Figure 2005211111
Figure 2005211111
本発明のカーペットは、従来の熱可塑性繊維の捲縮加工糸からは到底得られぬソフトな風合い有し、かつ嵩高性が高いことにより、特にホームユース用途として極めて有用なるものである。
本発明のカーペットにパイルとして含まれるポリプロピレン捲縮加工糸の例の単糸断面図である。
符号の説明
R 単糸断面での最大長さの葉部と外接し他の葉部先端と接する円の直径
r 単糸断面での葉部を除く幹部の円の直径

Claims (3)

  1. 断面の異形度が2〜5の3葉断面又は4葉断面の単糸からなり、単糸繊度が2〜6dtex、捲縮率が5〜20%のポリオレフィン系捲縮加工糸をパイルとして含み、カーペットの厚さ減少率が35%以下であることを特徴とするカーペット。
  2. ポリオレフィン系捲縮加工糸が、ポリプロピレン捲縮加工糸である請求項1記載のカーペット。
  3. 捲縮加工糸の嵩高度が、5.0cm/g以上である請求項1又は請求項2に記載のカーペット。
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