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JP2005193780A - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP2005193780A JP2004002070A JP2004002070A JP2005193780A JP 2005193780 A JP2005193780 A JP 2005193780A JP 2004002070 A JP2004002070 A JP 2004002070A JP 2004002070 A JP2004002070 A JP 2004002070A JP 2005193780 A JP2005193780 A JP 2005193780A
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Toshio Yajima
敏雄 矢島
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Calsonic Kansei Corp
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Abstract

【課題】車室内の輻射温度による影響を考慮しないか、又は輻射温度を推定して制御を行う車両用空調装置では、乗員の着衣量に応じた適切な温調を行えない。
【解決手段】外気温センサ25と、室温センサ26と、内外気を導入して温調し、車室内に供給する空調ユニット2と、外気温センサの検出値に基づいて目標室温を設定し、室温センサの検出値に基づいて空調ユニットを制御する制御アンプ24と、を備えた車両用空調装置であって、輻射温度センサ27を設け、制御アンプは、外気温センサの検出値に基づいて目標室温及び目標輻射温度を設定し、これら目標値と室温センサ及び輻射温度センサの検出値とに基づいて空調ユニットを制御することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車室内の気温を自動的に調節する車両用空調装置に関する。
この種の車両用空調装置では、マイクロコンコンピュータから成る制御装置が、外気温センサの検出値に基づいて目標室温を設定し、室温センサの検出値に基づいて空調ユニットを制御して車室内を目標室温に近づけるようにしている。
通常、目標室温は、各種の補正が行われない場合には、季節に関係なく25℃前後に設定されるが、車室内の輻射環境(平均壁面温度)が室温と同じく25℃前後ならば、冬にはかえって暑く感じられることがある。
すなわち、ASHREで提唱している衣服の絶縁熱量であるclo値で屋内の服装量を表したとき、夏は0.4〜0.6clo、冬は0.9〜1.2clo前後が快適とされている。ここで、1.0cloは、椅子に腰掛けている白人標準男性被服者が平均皮膚温33℃の快適な状態を維持できるのに必要な被服の熱絶縁量である。
通常、外気温が20℃前後になると、外出時には外気温に合わせて調節用の服を重ね着する。また、無風で車室内温度が25℃に固定されている場合、屋内環境での夏0.4〜冬1.2cloの服装で快適でいられる輻射環境は、夏26℃〜冬15℃前後である。したがって、冬服で輻射温度が25℃なら暑く感じられることになる。つまり、車室内環境の快適性は室温だけでなく輻射温度の影響が大きく、室内のパネル、天井等の温度の変化がフィーリングに影響を与えるのである。
また、現行のオートエアコンでは、室内温度を中心とした制御の他、空調制御と吹き出しモードの変更による空調制御を行うことで、きめ細やかな制御をおこなっている。
この吹き出しモード制御は、暖房では足元、冷房ではベント吹出口を中心とした吹き出しで、その他に上下差温をつけたモードと窓晴らしを中心としたデフロストモード等がある。これらのモードは過去の冷暖房時に必要とされた経験から求められた条件で吹き出しモードの制御を行っている。
例えば冬場の暖房が必要な条件下では、乗り込むときは外出用の調節用の上着やコートを着ているのに対して下半身の防寒は不十分のため、足元が寒い、暖かい空気は上に昇る等の理由から足元吹き出しになっている。
逆に夏場では、体が温まっているため早く涼感を得られるように上半身の冷却が望まれる、冷たい空気は下がりやすい等の理由からベント吹き出しとなっている。
中間温度帯にあっては、上半身と下半身で望まれる吹き出し温度が異なるため、様々なモードがあり、上下差温がつけられるように設定されている。
これは単なる冷暖房からオート制御によるオートエアコン化する時点で実際の温感をベースに快適感を増すために吹き出しモードを増やしてきた結果である。
乗員の快適感を得るため温感をベースに制御することが望まれるが、従来出願されている温感ベースによる制御は、快適度を表す温熱指数を強引に空調制御に適用しているものが多く、温感だけのベースで制御しようとしているため、実際の空調とかけ離れた制御となって難しくなったり、特殊なセンサを必要とするものになっていた。
また、経験値に基づくチューニング学習機能を使ったチューニングを行うことで快適性を増す試みもあるが、従来のセンサ数、吹き出し方法、空調装置構造が変わらない限り、チューニングの限界がある。
このような点に鑑みて、特開平8−25941号公報では、外気温と室温から車室内輻射温度を推定し、外気温に基づいて着衣量を推定し、さらにブロワ電圧に基づいて室内に吹き出す気流速を推定し、これらの推定値から目標室温を算出して設定室温を補正するようにした車両用空調装置が提案されている。
しかしながら、この従来技術の場合、車室内の輻射温度を実際に測定しておらず、輻射温度が安定して快適性が得られるときの輻射温度が推定値として利用され、その時の室温が目標温度となるため、目標室温の補正は一般的なオートエアコンで実施されている外気温による補正と大差ないものとなってしまい、適切な温調を行えないという問題がある。
また、この従来技術の場合、ウォームアップやクールダウンのような空調過渡期における対応は一般的なオートエアコンと同様であり、室内輻射温度の推定による効果が得られないという問題がある。
特開平8−25941号公報
解決しようとする問題点は、車室内の輻射温度による影響を考慮しないか、又は輻射温度を推定して制御を行う車両用空調装置では、乗員の着衣量に応じた適切な温調を行えない点である。
上記課題を解決するために、本発明は、外気温を検出する外気温センサ25と、車室内の気温を検出する室温センサ26と、内外気を導入して温調し、車室内に供給する空調ユニット2と、外気温センサ25の検出値に基づいて目標室温を設定し、室温センサ26の検出値に基づいて空調ユニット2を制御する制御装置24と、を備えた車両用空調装置であって、車室内の輻射温度を検出する輻射温度センサ27を設け、制御装置24は、外気温センサ25の検出値に基づいて目標室温及び目標輻射温度を設定し、これら目標値と室温センサ26及び輻射温度センサ27の検出値とに基づいて空調ユニット2を制御することを特徴としている。
本発明では、外気温に基づいて目標室温だけでなく目標輻射温度を設定し、実際に測定した室温及び輻射温度がそれぞれ目標値に近づくように制御を行うので、乗員の着衣量に応じた快適な室内温度環境を提供することができる。
また、本発明では、輻射温度センサによって車室内の輻射温度を測定しているので、ウォームアップやクールダウンのような空調過渡期において、車両の内装材からの輻射量を考慮した適切な温度制御ができるため、乗員の温感に対して素早く温度調節を行うことができ、過渡期において所望の空調性能に到達する時間を短縮することができる。
さらに、本発明では、輻射温度センサで輻射温度を測定することにより、乗員の乗降が頻繁な場合に、車両の温まり具合、冷え具合を把握することができるため、最適な空調制御量を求めることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である車両用空調装置の空調ユニットの概略構成図、図2は実施形態の冷凍サイクルの概略構成図、図3は実施形態の制御システムの概略構成図、図4は第1実施例の制御手順を示すフローチャート、図5は目標室温の設定手順を示すフローチャート、図6は目標輻射温度の設定手順を示すフローチャートである。
図1に示す車両用空調装置は、内部に空気通路1が形成された空調ユニット2を備えており、この空調ユニット2の上流側には、車室内空気を取り入れるための内気導入口3と、車室外空気を取り入れるための外気導入口4とが設けられている。
空調ユニット2の上流側の内部には、内気導入口3及び外気導入口4を選択的に開閉する内外気切換装置としてのインテークドア5と、内気導入口3及び外気導入口4を介して内外気を導入すると共に下流側に向けて送風する送風装置としてのブロワ6とが設けられている。
ブロワ6の下流側には、空気通路1を通る空気から吸熱して冷却する熱交換器7が設けられ、この熱交換器7の下流側には、空気通路1を通る空気を暖めるヒータコア8と、冷却された空気の一部をヒータコア8に導くと共に残りの空気をヒータコア8をバイパスさせる温調装置としてのミックスドア9とが設けられている。
ミックスドア9の下流にはエアミックスチャンバ10が設けられ、このエアミックスチャンバ10に連通するように、空調風吹出口としてのデフロスタ吹出口11、ベント吹出口12、及びフット吹出口13が設けられている。吹出口11、12、13は、それぞれ配風装置としてのデフロスタドア14、ベントドア15、フットドア16によって開閉されるようになっている。
このような車両用空調装置にあっては、インテークドア5により内気導入口3又は外気導入口4が開口され、ブロワ6が駆動されると内気又は外気が取り込まれる。取り込まれた空気は熱交換器7で冷却された後、ミックスドア9によりヒータコア8を通る流路とヒータコア8を迂回する流路とに適宜の比率で分配される。
そして、ヒータコア8で温められた空気とヒータコア8を迂回した空気とがエアミックスチャンバ10で混合され、空調風として吹出口11〜13から車室内に向けて吹き出す。
熱交換器7は図2に示す冷凍サイクルの一部を構成しており、このサイクルを循環する冷媒を蒸発させることにより空気を冷却する。図2において、19は圧縮機であり、エンジンからの駆動力により駆動されて冷媒を圧縮する。圧縮機19で圧縮された冷媒は車室外に配置された熱交換器20で凝縮し、膨張弁21で膨張した後、熱交換器7で蒸発して圧縮機19に戻る。
図3に示すように、本実施形態の制御システムは、CPU、ROM、RAMを含むマイクロコンピュータにより構成された制御装置としての制御アンプ24を備えている。制御アンプ24には、外気温を検出する外気温センサ25、車室内の気温を検出する室温センサ26、車室内の内装材から発する輻射温度を検出する輻射温度センサ27が接続されている。
輻射温度センサ27は、車室内内装材表面の平均輻射温度と相関が取れる部品の温度を検出するもので、そのような部品としては、例えば、運転席や助手席シートの背側の表面、リア座席バックシート中央部等、外気からの熱伝導が無く、且つ空調風が直接当たらない所であり、さらに日射が直接当たらない所であるのが好ましい。
なお、輻射温度センサ27としては、被測定物に接触して温度を検出する接触式のもの(例えば、サーミスタ、熱電対)や、被測定物に接触せずに温度を検出する非接触式のもの(例えば、焦熱センサ、サーモパイル)等を適宜使用することができる。これらのセンサを用いることにより、製造コストが安価となり、省スペース化を図ることができるという利点がある。
輻射温度はMRT=Σ(表面温度×各部の面積)/各部の面積(℃):周壁平均温度でも表現される。なお、MRT(Mean Radiant Temperature)は、車両内装材表面で人体に投射面積で平均化した温度である。
測定方法は一般的にはグローブ温度計を用い、MRT=グローブ温度+2.4×√V×(グローブ温度−気温)で求めるが、風速が推定できれば定義に従って輻射面の平均温度を使用することが可能である。車室内ではファン速度でほぼ風速が決まるので輻射面からの測定も可能である。
本発明では、このような測定を行わず、輻射温度センサ27の検出値から制御アンプ24が車室内内装材表面の平均輻射温度を推定するようにしている。すなわち、対象車両の空調安定時を基準とした平均輻射温度を、車室温と外気温の関数で、k1×所定部品表面温度(空調安定時)と仮定し、車室温と外気温が決まると車両の熱伝導率から車室内内装材表面温度が決まることを利用する。
k1は比例定数で、輻射温度センサ27が実際に測定した部品表面温度と空調安定時の部品表面温度との差から平均輻射温度を推定する。次式を基に実際の平均輻射温度を推定する。
実際平均輻射温度−平均輻射温度(安定時)=k1×(実測部品表面温度−安定時部品表面温度)。なお、安定時は、車室温と外気温で車両温度が安定した時点から求める。
制御アンプ24は、外気温センサ25の検出値に基づいて目標室温及び目標輻射温度を設定する。その設定方法は、まず、外気温から屋内環境の着衣量を推定し、この着衣量に応じた目標室温と目標輻射温度を設定する。
着衣量は、気温からX=(30−Tamb)/8.8(whisrowの式)もしくは実際にデータを収集し相関を求めた式を用いて推定する。
目標室温は従来のオートエアコンと同様に25℃前後とし、外気温が所定の下限温度より低いとき、もしくは所定の上限温度を超えるときには目標室温を上げたり下げたりして調節し、屋内服装で快適と感じられる車室温、平均輻射温を設定する。
具体的には、外気温が上限温度より高い時には平均輻射温度が十分に下がらないため快適感が得られない状態であり、この時には目標室温を下げる。これにより内装パネル温度が下がり、輻射温度が改善されるので屋内服装での対応範囲が大きくなる。
また、逆に外気温が下限温度より低い時には目標室温を上げる。これにより内装パネル温度が上がり、輻射温度が改善されるので屋内服装での対応範囲が大きくなる。
室温と輻射温度は車両の断熱性能に影響されるので、目標室温と目標輻射温度は、最終的には、車両の断熱性能と空調能力との関係を踏まえて設定されることになる。室温を上げると輻射温度が変わるので、その変化を織り込むために車両の伝導率を用いて計算し、室温と平均輻射温度を決定する。もしくは実際に実験を行って測定した値を用いてもよい。
制御アンプ24は、これらの目標室温及び目標輻射温度と室温センサ26及び輻射温度センサ27の検出値とに基づいて、空調ユニット2のインテークドア5、ブロワ6、デフロスタドア14、ベントドア15、フットドア16等を制御する。
本実施形態の制御システムが従来と異なる点は、輻射温度変化を代表する所定部品の温度を測定するために、輻射温度センサ27を追加した点である。その他は従来と同様であり、外気温センサ25、室温センサ26の他に、図示しないが、日射量センサ、熱交換器7の吸込空気温度センサ及び吹出空気温度センサ、エンジン等の冷却水温センサやヒータコア8の温度センサ、圧縮機19の吐出冷媒圧センサ等を備えている。
また、吹き出し風速による影響を制御内容に盛り込むためにはグリルでの吹き出し風温を把握できるようにする必要が有るため、空調ユニット7のモード設定に従って配風制御する部分もしくは吹き出しグリルでの温度測定用センサを追加する。なお、吹き出し口の温度が分かれば、他の方法でもよい。
次に、第1実施例の制御手順を図4に基づいて説明する。
エアコンスイッチがONされて制御がスタートすると、各種センサや制御アンプ24が初期化された後、ステップS10で制御アンプ24は各種センサの検出値を読み込む。
そして、ステップS20で目標室温Tsetと目標輻射温度Tgを算出し、次いで、ステップS30で、室温センサ26が検出した室温と目標室温Tsetとの偏差であるΔTc、輻射温度センサ27が検出した部品の表面温度から算出した平均輻射温度と目標輻射温度Tgとの偏差であるΔTgを算出する。
そして、ステップS40でΔTc+ΔTgに基づいて空調ユニット2の各種機器の空調制御量を算出し、ステップS50でこの空調制御量に基づいて空調ユニット2を制御する。なお、空調制御量は日射量等の変化に応じて適宜補正される。
目標室温Tsetは図5に示す手順に基づいて設定する。
まず、ステップS110で、外気温Tambが、T1より大きく且つT2より小さいか否かを判定する。なおT1は冬服1.2cloで気温が目標室温Tsetのときに快適と感じる輻射温度であり、T2は夏服0.6cloで気温が目標室温Tsetのときに快適と感じる輻射温度である。
ステップS110でYESの場合にはステップS120に進み、目標室温Tsetを所定値Tstdとする。なお、Tstdは、従来よりオートエアコンの設定室温として用いられている値であり、通常25℃前後である。
ステップS120でNOの場合にはステップS130に進み、外気温TambがT1以下であるか否かを判定する。
ステップS130でYESの場合にはステップS140に進み、目標室温Tsetを通常よりも高く補正する処理、即ちTstd+A1×(Tamb−T1)をTsetとする処理を行う。なお、A1はTambがT1以下のときの比例定数である。
ステップS130でNOの場合(Tamb≧T2)の場合にはステップS150に進み、目標室温Tsetを通常よりも低く補正する処理、即ちTstd−A2×(Tamb−T2)をTsetとする処理を行う。なお、A2はTambがT2以上のときの比例定数である。
このように目標室温Tsetを設定することにより、図7に示すように、目標室温Tsetの温度線はT1、T2で折れ曲がった直線となる。
目標輻射温度Tgは図6に示す手順に基づいて設定する。
まず、ステップS210で、外気温Tambが、T1より大きく且つT2より小さいか否かを判定する。
ステップS210でYESの場合にはステップS220に進み、目標輻射温度Tgを通常のレベルで算出する処理、即ちTstd+B1×(Tamb−T2)をTgとする処理を行う。なお、B1はT1、T2に基づく比例定数である。
ステップS210でNOの場合にはステップS230に進み、外気温TambがT1以下であるか否かを判定する。
ステップS230でYESの場合にはステップS240に進み、目標輻射温度Tgを高く補正する処理、即ちTstd+B1×(T1−T2)−A1×(Tamb−T1)をTgとする処理を行う。
ステップS230でNOの場合(Tamb≧T2)の場合にはステップS250に進み、目標輻射温度Tgを低く補正する処理、即ちTstd+A2×(Tamb−T2)をTgとする処理を行う。
このように目標輻射温度Tgを設定することにより、図7に示すように、目標室温Tgの温度線はT1、T2で折れ曲がった直線となる。
制御アンプ24は、目標室温Tset及び目標輻射温度Tgの温度線の間に位置する帯状の快適温度範囲R内に室温センサ26及び輻射温度センサ27の検出値が入るように空調ユニット2を制御する。なお、一点鎖線は、この快適温度範囲の中心線である。
制御の実際は、外気温から求めた目標室温及び目標輻射温度と実際の温度との差が能力限度以上の場合はMAX運転とし、その差の変化に応じて吹き出し温度、風量等の空調性能(吹き出しモード、温調)を変更して空調する。モード設定は従来と同様のものを適用することができる。
このように、外気温に基づいて目標室温だけでなく目標輻射温度を設定し、実際に測定した室温及び輻射温度がそれぞれ目標値に近づくように制御を行うので、乗員の着衣量に応じた快適な室内温度環境を提供することができる。
また、輻射温度を実際に測定して空調ユニット2を制御することにより、特にウォームアップやクールダウン時のような空調過渡期において、乗員の温感に対して素早く温調を行うことができ、乗員の着衣量に応じた快適な空調を行うことができる。
また、輻射温度センサ27で輻射温度を測定することにより、乗員の乗降が頻繁な場合に、車両の温まり具合、冷え具合を把握することができるため、最適な空調制御量を求めることができる。
従来のように室温だけの制御では、車両の熱容量により左右される輻射温度の変化を考慮していないため、制御プログラムが初期化され、最初からの設定になるため、制御が遅れる場合がある。
図8は本実施例の車両用空調装置と従来の車両用空調装置の空調性能を比較した実験データである。
室温上昇に対して平均輻射温度は熱容量が大きいので温度変化が遅れる。従来の空調装置は室温制御のため、目標温度に近づくと温調が入り、空調性能を落とす。このため輻射温度が低くても温調が入るため、目標温度に到達するのに時間がかかっている。
これに対し、本実施例のものは、従来のものよりも目標温度に早く到達し、所定の空調性能に達するまでの時間がdtだけ短くなっていることが判る。これは、室温が先行して変化し、輻射温度が遅れて変化する形態、つまり輻射温度の偏差により自動補正した室温制御となり、目標室温に対してオーバーするような制御になるため、空調性能を減少させる制御を遅らせる効果があるからである。
次に、第2実施例の制御手順を図9に基づいて説明する。
ステップS310〜ステップS330までの処理は図4のステップS10〜ステップS30と同様であるので説明を省略する。
そして、本実施例では、ステップS340でΔTcとΔTgとを比較し、ΔTc≧ΔTgの場合にはステップS350に進み、ΔTcに基づいてミックスドア等の各種機器の空調制御量を算出し、ステップS360でこの制御量に基づいて空調ユニット2を制御する。
ステップS340でΔTc<ΔTgの場合にはステップS370に進み、ΔTgに基づいてミックスドア等の各種機器の空調制御量を算出し、ステップS360に進んで空調ユニット2の制御を行う。
このように、ΔTcとΔTgのいずれか大きい方に基づいて補正を行うことにより、より早く所定の空調性能に到達するため、快適性が向上する。ただし、この場合、小さい方の偏差の温度が目標値から大きく離れないように、小さい方の偏差について範囲を設定しておき、偏差がこの範囲を超えないように空調ユニット2を制御するとよい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の改変を施すことができる。
本発明の一実施形態である車両用空調装置の空調ユニットの概略構成図。 実施形態の冷凍サイクルの概略構成図。 実施形態の制御システムの概略構成図。 第1実施例の制御手順を示すフローチャート。 目標室温の設定手順を示すフローチャート。 目標輻射温度の設定手順を示すフローチャート。 外気温と目標温度との関係を示すグラフ。 実施例の車両用空調装置と従来の車両用空調装置の空調性能を比較した実験データ。 第2実施例の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
1 空気通路
2 空調ユニット
24 制御アンプ(制御装置)
25 外気温センサ
26 室温センサ
27 輻射温度センサ

Claims (7)

  1. 外気温を検出する外気温センサ(25)と、
    車室内の気温を検出する室温センサ(26)と、
    内外気を導入して温調し、車室内に供給する空調ユニット(2)と、
    外気温センサ(25)の検出値に基づいて目標室温を設定し、室温センサ(26)の検出値に基づいて空調ユニット(2)を制御する制御装置(24)と、
    を備えた車両用空調装置であって、
    車室内の輻射温度を検出する輻射温度センサ(27)を設け、制御装置(24)は、外気温センサ(25)の検出値に基づいて目標室温及び目標輻射温度を設定し、これら目標値と室温センサ(26)及び輻射温度センサ(27)の検出値とに基づいて空調ユニット(2)を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 輻射温度センサ(27)は、車室内の所定の部品の表面温度を検出するものであり、制御装置(24)は、外気温センサ(25)、室温センサ(26)、及び輻射温度センサ(27)の検出値に基づいて平均輻射温度を推定し、これに基づいて目標輻射温度を設定することを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 制御装置(24)は、室温センサ(26)の検出値と目標室温の偏差、及び輻射温度センサ(27)の検出値と目標輻射温度の偏差を算出し、これらの偏差の合計値に基づいて空調ユニット(2)を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  4. 制御装置(24)は、室温センサ(26)の検出値と目標室温の偏差、及び輻射温度センサ(27)の検出値と目標輻射温度の偏差を算出し、これらの偏差のうちの大きい方に基づいて空調ユニット(2)を制御することを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  5. 制御装置(24)は、小さい方の偏差が所定の範囲を超えないように空調ユニット(2)を制御することを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
  6. 輻射温度センサ(27)は、被測定物に接触して温度を検出する接触式のものであることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  7. 輻射温度センサ(27)は、被測定物に接触しないで温度を検出する非接触式のものであることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
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