JP2005170980A - 装飾層用トップコート塗料組成物およびトップコート形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特殊な設備を使用したり溶剤で希釈したりしなくても基体表面にスプレー塗装が可能である上に、塗料回収性および外観に優れ、しかも付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性が高いトップコートを形成できる装飾層用トップコート塗料組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、装飾層を設けた基体表面に塗装される装飾層用トップコート塗料組成物であって、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマー1〜50質量部と、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマー1〜30質量部とを含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、装飾層を設けた基体表面に塗装される装飾層用トップコート塗料組成物であって、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマー1〜50質量部と、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマー1〜30質量部とを含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、水圧転写法により設けた装飾層やバインダ層に塗装されるトップコート塗料組成物であって、溶剤を含まず、紫外線などの活性エネルギー線によって硬化が可能なものに関する。さらには、水圧転写法により設けた装飾層上にトップコートを形成する方法に関する。
種々の製品、部品または成形品(以下成形品等という)において、装飾性ないし意匠性を高める目的で、その表面に、模様や柄などが形成された装飾層を設けることがある。
例えば、成形品等表面の装飾方法の一つとして水圧転写法が知られている。水圧転写法は、装飾すべき模様を印刷により水溶性フィルム上に形成する工程と、前記水溶性フィルム上の印刷模様層にプライマー(活性剤)を塗布する工程と、プライマーを塗布したフィルムを水面上に浮かべ、かつそれを水面上に延展させる工程と、延展した流動状態の印刷模様層の上方から成形品等を水中に押し入れ、流動状態の印刷模様層を水圧により該成形品等表面に転写する工程、転写した印刷模様層を乾燥硬化させる工程とを有する。そして、このような工程を経ることで、成形品等表面に印刷模様層(装飾層)を形成する。
例えば、成形品等表面の装飾方法の一つとして水圧転写法が知られている。水圧転写法は、装飾すべき模様を印刷により水溶性フィルム上に形成する工程と、前記水溶性フィルム上の印刷模様層にプライマー(活性剤)を塗布する工程と、プライマーを塗布したフィルムを水面上に浮かべ、かつそれを水面上に延展させる工程と、延展した流動状態の印刷模様層の上方から成形品等を水中に押し入れ、流動状態の印刷模様層を水圧により該成形品等表面に転写する工程、転写した印刷模様層を乾燥硬化させる工程とを有する。そして、このような工程を経ることで、成形品等表面に印刷模様層(装飾層)を形成する。
水圧転写法において、印刷模様層形成のために使用される装飾インクは、上記の工程に対応させるべく特殊な組成となっていることが多い。そのため、装飾層は、物理的ないし化学的特性に劣る傾向があり、例えば、直接日光にさらされると、変退色や塗膜劣化を生じ、また耐傷付き性が低くなるという欠点を有していた。さらには、装飾層のみでは耐溶剤性、光沢感、肉持ち感、耐摩耗性に乏しいという欠点もあった。
これらの欠点を改善するため、水圧転写法により設けられた装飾層上には、通常、透明塗料であるトップコート塗料が上塗りされている。
これらの欠点を改善するため、水圧転写法により設けられた装飾層上には、通常、透明塗料であるトップコート塗料が上塗りされている。
上記水圧転写法におけるトップコート用塗料としては、溶剤が蒸発除去されて塗膜を形成する1液系の塗料や、アクリルポリオールやポリエステルポリオールなどの主剤とイソシアネート化合物などの硬化剤とを含む2液混合系の塗料などが一般的に使用される(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、1液系塗料は耐溶剤性、耐熱性などの塗膜特性に劣るという問題を有し、2液混合系塗料はポットライフに制限があり、塗膜形成に長時間を要するので生産性が低いという問題を有していた。さらに1液系塗料及び2液混合系塗料共に耐傷付き性が低いという問題を有していた。
これら1液系塗料や2液混合系塗料の問題点を解決するために、紫外線硬化型塗料を用いてトップコートを形成する方法が提案されている。
これら1液系塗料や2液混合系塗料の問題点を解決するために、紫外線硬化型塗料を用いてトップコートを形成する方法が提案されている。
従来、紫外線硬化型塗料は、モノマー、オリゴマーおよび光重合開始剤を含有して構成されていた(例えば、特許文献2,3参照)。ここで、モノマーは、反応性希釈剤として用いられる単官能モノマーや架橋成分として用いられる2官能以上の多官能モノマーである。オリゴマーは該塗料の最も主となる要素であり、付着性等の重要な物性を付与するものである。
この紫外線硬化型塗料は、架橋密度が高いことから硬度に優れている反面、リコート性が低かった。また、硬化時の収縮力が強いことから付着性が低い傾向にある上に、トップコートの強靱性が不足することがあった。そこで、付着性、リコート性、強靱性を改善するために、ポリマーを添加していた。
特開2000−7946号公報
特開平6−329738号公報
特開平7−18037号公報
この紫外線硬化型塗料は、架橋密度が高いことから硬度に優れている反面、リコート性が低かった。また、硬化時の収縮力が強いことから付着性が低い傾向にある上に、トップコートの強靱性が不足することがあった。そこで、付着性、リコート性、強靱性を改善するために、ポリマーを添加していた。
ところが、上記紫外線硬化型塗料にポリマーを添加した場合には、粘度が高くなった。高粘度の塗料を、細かく霧化するスプレー塗装で塗装するのは難しいが、作業性の点からはスプレー塗装が望ましい。高粘度の塗料にスプレー塗装適性を持たせるためには、例えば、塗装工程全体を加温して塗料の粘度を低下させるホットスプレーのような特別な塗工設備が必要であった。しかも、ホットスプレー法等の塗装方法では、十分満足な外観を得ることが困難である上に、耐熱温度の低い成形品に設けられた装飾層には塗装できないという欠点があった。
このことから、高粘度の塗料にスプレー塗装適性を持たせるために、溶剤を添加してスプレー塗装可能な程度の粘度に調整するのが一般的であった。しかし、溶剤を添加した場合には、紫外線を照射する前に溶剤除去のためのプレヒート工程が必要となり、トップコートを形成するのに時間を要する上に、大気中に排出される溶剤が環境面で問題になった。さらには、溶剤が成形品の外観を損なわせることがあった。
また、ポリマーやオリゴマーを含む塗料をスプレー塗装する場合には、装飾層に付着しなかった余分な塗料ミストを回収して再利用することが困難であり、塗装に要する塗料コストが高くなった。
このことから、高粘度の塗料にスプレー塗装適性を持たせるために、溶剤を添加してスプレー塗装可能な程度の粘度に調整するのが一般的であった。しかし、溶剤を添加した場合には、紫外線を照射する前に溶剤除去のためのプレヒート工程が必要となり、トップコートを形成するのに時間を要する上に、大気中に排出される溶剤が環境面で問題になった。さらには、溶剤が成形品の外観を損なわせることがあった。
また、ポリマーやオリゴマーを含む塗料をスプレー塗装する場合には、装飾層に付着しなかった余分な塗料ミストを回収して再利用することが困難であり、塗装に要する塗料コストが高くなった。
本発明は、装飾層などに上塗りするトップコート塗料の上記問題点を解決するためになされたものであり、具体的には、特殊な設備を使用したり溶剤で希釈したりしなくても基体表面にスプレー塗装が可能である上に、塗料回収性および外観に優れ、しかも付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性が高いトップコートを形成できる装飾層用トップコート塗料組成物を提供することを目的とする。また、水圧転写法により設けた装飾層上に、付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性に優れたトップコートを簡便にかつ短時間に形成できるトップコート形成方法を提供することを目的とする。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、装飾層を設けた基体表面に塗装される装飾層用トップコート塗料組成物であって、
単官能の環式(メタ)アクリレートモノマー1〜50質量部と、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマー1〜30質量部とを含有することを特徴とする。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、光重合開始剤を1〜30質量部含有することができる。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、軟質成分を0.5〜20質量部含有することができる。
単官能の環式(メタ)アクリレートモノマー1〜50質量部と、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマー1〜30質量部とを含有することを特徴とする。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、光重合開始剤を1〜30質量部含有することができる。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は、軟質成分を0.5〜20質量部含有することができる。
本願請求項4のトップコート形成方法は、水圧転写法により設けた装飾層上に、上記装飾層用トップコート塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射することを特徴とする。
本願請求項5のトップコート形成方法は、水圧転写法により設けた装飾層上にバインダ層を形成し、
該バインダ層上に、上記装飾層用トップコート塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射することを特徴とする。
本願請求項5のトップコート形成方法は、水圧転写法により設けた装飾層上にバインダ層を形成し、
該バインダ層上に、上記装飾層用トップコート塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射することを特徴とする。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物は粘度が低いので、特別な塗工設備を用いなくてもあるいは溶剤で希釈しなくてもスプレー塗装でき、しかも、その塗装によって形成されるトップコートの外観は優れている。また、プレヒート工程を省略でき、トップコート形成時間を短縮できる上に、溶剤の排出を抑制できる。また、基体表面に付着しなかった余分な塗料ミストを回収して再利用しやすいので、塗装に要する塗料コストが安価である。さらに、トップコートの付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性が高い。
本発明のトップコート形成方法によれば、水圧転写法により設けた装飾層上に、付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性に優れたトップコートを簡便にかつ短時間に形成できる。
本発明のトップコート形成方法によれば、水圧転写法により設けた装飾層上に、付着性、リコート性、強靱性、耐傷付き性に優れたトップコートを簡便にかつ短時間に形成できる。
本発明の装飾層用トップコート塗料組成物(以下、塗料組成物と略す)は、装飾層を設けた成形品などの基体の表面に塗装されるものであって、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーと、2官能の(メタ)アクリレートモノマー(以下、2官能の(メタ)アクリレートモノマーと略す)と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーとを含有するものである。
塗料組成物を構成する単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーとしては特に限定されず、複素環構造、脂環構造、芳香族構造等を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。具体的には、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシ化ノニルフェノール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、1,4ジオキソラン(メタ)アクリレート類等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし2種以上混合して用いてもよい。
2官能の(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、1,4ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート、1,3ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし2種以上混合して用いてもよい。
2官能の(メタ)アクリレートモノマーの25℃における粘度は、最終的な塗料組成物をスプレー塗装可能な粘度にできることから、300mPa・s以下である。2官能の(メタ)アクリレートモノマーの25℃における粘度が300mPa・sを超える場合には、塗料組成物をスプレー塗装するのが困難になる。
なお、25℃における粘度は、通常、B型粘度計などを用いて測定することができる。
なお、25℃における粘度は、通常、B型粘度計などを用いて測定することができる。
3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし2種以上混合して用いてもよい。
3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、市販品であるユニディックV−4205(大日本インキ化学工業製)、ユニディックV−4260(大日本インキ化学工業製)、ユニディック15−829(大日本インキ化学工業製)が挙げられる。
塗料組成物における各構成成分の比率は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーが1〜50質量部、2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーまたはオリゴマーが1〜30質量部である。なお、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーと2官能の(メタ)アクリレートモノマーとの合計は100質量部である。
単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーが1質量部未満である(2官能の(メタ)アクリレートモノマーが99質量部を超える)とリコート性が低下し、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーが50質量部を超える(2官能の(メタ)アクリレートモノマーが50質量部未満である)と耐溶剤性が低下する。また、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよびオリゴマーが1質量部未満であるとトップコートの強靭性が低下し、30質量部を超えるとリコート性が低下する。
単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーが1質量部未満である(2官能の(メタ)アクリレートモノマーが99質量部を超える)とリコート性が低下し、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーが50質量部を超える(2官能の(メタ)アクリレートモノマーが50質量部未満である)と耐溶剤性が低下する。また、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよびオリゴマーが1質量部未満であるとトップコートの強靭性が低下し、30質量部を超えるとリコート性が低下する。
上記塗料組成物は、紫外線、電子線、ガンマ線等の活性エネルギー線の照射により重合し、硬化する。
塗料組成物を紫外線で硬化する場合には、塗料組成物に光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、一般に市販されているイルガキュア184(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア149(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア651(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア907(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア754(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア819(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア500(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア1000(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア1800(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア754(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、ルシリンTPO(BASF製)、カヤキュアDETX−S(日本化薬製)、カヤキュアEPA(日本化薬製)、カヤキュアDMBI(日本化薬製)等が挙げられる。本発明においては、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて使用できる。
また、光重合開始剤を含有させる際には、光増感剤や光促進剤をさらに添加すれば硬化性がさらに高くなる。
塗料組成物を紫外線で硬化する場合には、塗料組成物に光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、一般に市販されているイルガキュア184(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア149(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア651(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア907(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア754(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア819(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア500(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア1000(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア1800(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、イルガキュア754(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)、ルシリンTPO(BASF製)、カヤキュアDETX−S(日本化薬製)、カヤキュアEPA(日本化薬製)、カヤキュアDMBI(日本化薬製)等が挙げられる。本発明においては、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて使用できる。
また、光重合開始剤を含有させる際には、光増感剤や光促進剤をさらに添加すれば硬化性がさらに高くなる。
塗料組成物中の光重合開始剤含有量が1質量部未満であると、紫外線照射によって十分な硬度のトップコートを得ることができず、30質量部を超えると硬化性の低下は見られないものの必要以上に用いているから経済的に不利になる。
なお、電子線、ガンマ線等で塗料組成物を硬化させる場合には、上記光重合開始剤や光増感剤または光促進剤等を含有させなくてもよい。
なお、電子線、ガンマ線等で塗料組成物を硬化させる場合には、上記光重合開始剤や光増感剤または光促進剤等を含有させなくてもよい。
上述した塗料組成物は、トップコートの耐衝撃性を向上させる目的で軟質成分を0.5〜20質量部含有させることができる。ここで、軟質成分は、硬化したトップコートを軟らかくする成分であり、例えば、上記塗料組成物の各成分と共重合する成分であるウレタンアクリレートやエポキシアクリレートが挙げられる。また、共重合しないが軟化させる成分であるエポキシ化大豆油やジブチルフタレート(DBP)等の可塑剤が挙げられる。これら軟質成分は単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて使用してもよい。
軟質成分の含有量は0.5質量部未満であると、軟質成分を含有することによる効果が十分に発揮されない傾向にあり、20質量部を超えると、塗料組成物から形成されるトップコートの物性を低下させるおそれがある。
軟質成分の含有量は0.5質量部未満であると、軟質成分を含有することによる効果が十分に発揮されない傾向にあり、20質量部を超えると、塗料組成物から形成されるトップコートの物性を低下させるおそれがある。
塗料組成物は、レベリング性向上のために表面調整剤を含んでもよい。表面調整剤としては、例えば、フッ素系のメガファックF−177(大日本インキ化学工業製)、メガファックF−470(大日本インキ化学工業製)、シリコーン系のグラノール410(共栄社化学製)、グラノール440(共栄社化学製)、BYK−322(ビックケミー製)、BYK−331(ビックケミー製)、BYK−333(ビックケミー製)、KP−301(信越化学工業製)、KP−341(信越化学工業製)、アクリル系のポリフローNo.75(共栄社化学製)、ポリフローNo.90(共栄社化学製)等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上の組合せで用いてもよい。
さらに、塗料組成物には、必要に応じて、艶消し剤、防錆剤、帯電防止剤、抗菌剤など添加ができる。特に、成形品や着色バインダ層に耐候性を付与させる目的で紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光吸収剤、酸化防止剤などの耐候剤を添加させてもよい。
この塗料組成物は、溶剤を含まずに優れた外観を有するトップコートを得ることができるが、塗工設備の都合上、粘度を更に低下させたり、トップコートの表面を更に良化させたりする目的で若干量の溶剤を添加してもよい。溶剤としては該塗料組成物と相溶性を有し、かつ短時間に除去可能なものが添加され、例えば、ケトン系溶剤のアセトン、メチルエチルケトン、エステル系の酢酸エチル、酢酸ブチル、炭化水素系のヘキサン、トルエン、キシレンなどが添加される。
以上説明した塗料組成物は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーと、2官能の(メタ)アクリレートモノマーと、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーとを特定の比率で含有するので、粘度が低く、特別な塗工設備を用いなくてもあるいは溶剤で希釈しなくても、優れた外観になるように基体表面にスプレー塗装できる。また、溶剤で希釈しなくてよいので、溶剤を除去するためのプレヒート工程を省略でき、トップコート形成時間を短縮できる上に、大気中への溶剤の排出を抑制できる。また、ポリマーを含まないから、基体表面に付着しなかった余分な塗料ミストを回収して再利用しやすく、塗装に要する塗料コストが安価である。さらに、ポリマーを含んでいないにもかかわらず、トップコートの付着性、リコート性、強靱性が高い。しかも、2官能の(メタ)アクリレートモノマー、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーによって架橋するから、トップコートの耐傷付き性が高い。
上記塗料組成物は、各種装飾層上あるいは装飾層上のバインダ層に塗装されてトップコートを形成する。ここで、装飾層としては、例えば、水圧転写法により設けた印刷模様層、印刷やインモールド方式によって形成された装飾層などが挙げられる。
この塗料組成物は、刷毛、ローラー、カーテンコート、フローコート、浸漬塗りなど公知の塗装方法で装飾層に塗装するが、作業性の点から、スプレー塗装により塗装して基体表面にトップコートを形成するのが好ましい。スプレー塗装によるトップコートの形成方法としては、基体表面に塗料組成物をスプレー塗装して未硬化塗膜を形成した後、静置し、活性エネルギー線を照射して硬化する方法が挙げられる。
特に、装飾層が水圧転写法により設けた印刷模様層である場合には、まず、塗料組成物を印刷模様層上にスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度が20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射してトップコートを形成する方法を採用する。
このようなトップコート形成方法であれば、物理的および化学的に不安定な印刷模様層上に、優れた外観のトップコートを形成できる。なお、膜厚が5μm未満の場合には、トップコートの機能を十分に発揮せず、100μmを超える場合には、必要以上に塗装しているので経済的に不利である。また、静置時間が0.5分未満であると、トップコートの外観を悪くすることがあり、5分を超えるとトップコート形成時間短縮の効果が薄れる。また、紫外線の強度が20mJ/cm2未満であると硬化性が不足し、5000mJ/cm2を超えると、必要以上の強度の紫外線を照射するので経済的に不利になる。
このようなトップコート形成方法であれば、物理的および化学的に不安定な印刷模様層上に、優れた外観のトップコートを形成できる。なお、膜厚が5μm未満の場合には、トップコートの機能を十分に発揮せず、100μmを超える場合には、必要以上に塗装しているので経済的に不利である。また、静置時間が0.5分未満であると、トップコートの外観を悪くすることがあり、5分を超えるとトップコート形成時間短縮の効果が薄れる。また、紫外線の強度が20mJ/cm2未満であると硬化性が不足し、5000mJ/cm2を超えると、必要以上の強度の紫外線を照射するので経済的に不利になる。
水圧転写法により設けた印刷模様層のバリエーションを広げる目的で、あるいはトップコートの性能をさらに高める目的で、印刷模様層上に、無色透明または着色されたバインダ層を形成する場合がある。バインダ層を形成した際には、バインダ層上に塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度が20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射してトップコートを形成する。バインダ層は、一般的な1液系塗料や2液混合系塗料を塗装することで形成できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
環式アクリレートモノマーとしてアクリロイルモルホリン(商品名ACMO、興人社製)25質量部、2官能アクリレートモノマーとしてネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名カヤラッドNPGDA、日本化薬社製)40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート(商品名IRR−214、ダイセル・ユーシービー社製)35質量部、3官能以上のアクリレートモノマーとしてペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名アロニックスM−450、東亞合成社製)10質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)5質量部を混合後、撹拌して塗料組成物を得た。
次いで、水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品(基体)表面の印刷模様層上に、スプレーガン(アネスト岩田(株)製W−100)を用い、上記塗料組成物を塗工膜厚が15μmになるようにスプレー塗装した。そして、1分間静置し、高圧水銀灯により強度1000mJ/cm2の紫外線を照射し、硬化させてトップコートを形成した。
(実施例1)
環式アクリレートモノマーとしてアクリロイルモルホリン(商品名ACMO、興人社製)25質量部、2官能アクリレートモノマーとしてネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名カヤラッドNPGDA、日本化薬社製)40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート(商品名IRR−214、ダイセル・ユーシービー社製)35質量部、3官能以上のアクリレートモノマーとしてペンタエリスリトールテトラアクリレート(商品名アロニックスM−450、東亞合成社製)10質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(チバスペシャリティ・ケミカルズ製)5質量部を混合後、撹拌して塗料組成物を得た。
次いで、水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品(基体)表面の印刷模様層上に、スプレーガン(アネスト岩田(株)製W−100)を用い、上記塗料組成物を塗工膜厚が15μmになるようにスプレー塗装した。そして、1分間静置し、高圧水銀灯により強度1000mJ/cm2の紫外線を照射し、硬化させてトップコートを形成した。
(比較例1)
ネオペンチルグリコールジアクリレート50質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート50質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
ネオペンチルグリコールジアクリレート50質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート50質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
(比較例2)
環式アクリレートモノマーの代わりに環式構造を有しない2−ヒドロキシプロピルアクリレート(商品名ライトエステルHOP−A、共栄社化学社製)25質量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
環式アクリレートモノマーの代わりに環式構造を有しない2−ヒドロキシプロピルアクリレート(商品名ライトエステルHOP−A、共栄社化学社製)25質量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
(比較例3)
アクリロイルモルホリン25質量部、エピクロルヒドリン(ECH)変性1,6ヘキサンジオールジアクリレート(商品名カヤラッドR−167、日本化薬社製、粘度600mPa・s)40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
アクリロイルモルホリン25質量部、エピクロルヒドリン(ECH)変性1,6ヘキサンジオールジアクリレート(商品名カヤラッドR−167、日本化薬社製、粘度600mPa・s)40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート10質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
(比較例4)
アクリロイルモルホリン25質量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
アクリロイルモルホリン25質量部、ネオペンチルグリコールジアクリレート40質量部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート35質量部、イルガキュア184 5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
(実施例2)
実施例1の塗料組成物にウレタンアクリレート(商品名ユニディックV−4263、大日本インキ化学工業社製)5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
実施例1の塗料組成物にウレタンアクリレート(商品名ユニディックV−4263、大日本インキ化学工業社製)5質量部を混合したこと以外は実施例1と同様にして塗料組成物を調製し、トップコートを形成した。
(実施例3)
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、1液のアクリルラッカー(商品名レクラック72クリヤー、藤倉化成社製)150質量部及びシンナー(商品名レクラック5973、藤倉化成社製)250質量部の混合物を塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を、赤外線乾燥機により80℃で2分間乾燥して印刷模様層上に無色透明のバインダ層を形成した。
次いで、そのABS樹脂製成形品のバインダ層上に、実施例2の塗料組成物を塗工膜厚が15μmになるようにスプレー塗装した後、1分間静置し、高圧水銀灯により強度1000mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてトップコートを形成した。
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、1液のアクリルラッカー(商品名レクラック72クリヤー、藤倉化成社製)150質量部及びシンナー(商品名レクラック5973、藤倉化成社製)250質量部の混合物を塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を、赤外線乾燥機により80℃で2分間乾燥して印刷模様層上に無色透明のバインダ層を形成した。
次いで、そのABS樹脂製成形品のバインダ層上に、実施例2の塗料組成物を塗工膜厚が15μmになるようにスプレー塗装した後、1分間静置し、高圧水銀灯により強度1000mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてトップコートを形成した。
(比較例5)
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、1液のアクリルラッカー(商品名レクラック72クリヤー、藤倉化成社製)150質量部及びシンナーA(商品名レクラック5973、藤倉化成社製)250質量部の混合物をスプレー塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を赤外線乾燥機により80℃で2分間乾燥して、印刷模様層上に無色透明のバインダ層を形成した。その後、バインダ層上にはトップコートを形成しなかった。
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、1液のアクリルラッカー(商品名レクラック72クリヤー、藤倉化成社製)150質量部及びシンナーA(商品名レクラック5973、藤倉化成社製)250質量部の混合物をスプレー塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を赤外線乾燥機により80℃で2分間乾燥して、印刷模様層上に無色透明のバインダ層を形成した。その後、バインダ層上にはトップコートを形成しなかった。
(比較例6)
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、2液のウレタン系塗料主剤(商品名PG9940A−N、藤倉化成社製)30質量部、硬化剤(商品名PG9940B−N2、藤倉化成社製)5質量部及びシンナーB(商品名PG9940C−11、藤倉化成社製)12質量部の混合物をスプレー塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を赤外線乾燥機により80℃で30分間乾燥してトップコートを形成した。
水圧転写法により設けられたABS樹脂製成形品表面の印刷模様層上に、2液のウレタン系塗料主剤(商品名PG9940A−N、藤倉化成社製)30質量部、硬化剤(商品名PG9940B−N2、藤倉化成社製)5質量部及びシンナーB(商品名PG9940C−11、藤倉化成社製)12質量部の混合物をスプレー塗装した。次いで、その混合物の塗装によって形成された塗膜を赤外線乾燥機により80℃で30分間乾燥してトップコートを形成した。
実施例1〜3、比較例1〜6について以下のように評価した。その結果を表1(実施例)、表2(比較例1〜4)、表3(比較例5,6)に示す。ただし、トップコートの外観が良くなかったものは、硬化性、リコート性、耐折り曲げ性、耐衝撃性、耐傷付き性を評価しなかった。
(評価方法)
スプレー作業性:ABS樹脂製成形品にスプレー塗装した際の霧化状態を目視評価した。
○:霧化状態良好。
×:霧化状態不良。
トップコート外観:硬化塗膜を目視評価した。
○:トップコート外観良好。
×:トップコート外観不良。
硬化性:硬化塗膜の指触乾燥性で評価した。
○:完全に硬化した。
△:ややタック有り。
×:未硬化。
−:未評価。
リコート性:塗装し硬化させたトップコート表面に再度塗装・硬化を行い塗膜間の付着性を評価した。
○:粘着テープを用いた碁盤目剥離試験にて剥離せず。
×:粘着テープを用いた碁盤目剥離試験にて剥離した。
−:未評価。
(評価方法)
スプレー作業性:ABS樹脂製成形品にスプレー塗装した際の霧化状態を目視評価した。
○:霧化状態良好。
×:霧化状態不良。
トップコート外観:硬化塗膜を目視評価した。
○:トップコート外観良好。
×:トップコート外観不良。
硬化性:硬化塗膜の指触乾燥性で評価した。
○:完全に硬化した。
△:ややタック有り。
×:未硬化。
−:未評価。
リコート性:塗装し硬化させたトップコート表面に再度塗装・硬化を行い塗膜間の付着性を評価した。
○:粘着テープを用いた碁盤目剥離試験にて剥離せず。
×:粘着テープを用いた碁盤目剥離試験にて剥離した。
−:未評価。
耐折り曲げ性:塗装された基材を90°折り曲げた時のトップコートの表面状態を目視評価した。
○:トップコート面にクラック発生せず。
×:トップコート面にクラック発生した。
−:未評価。
耐衝撃性:デュポン式衝撃試験機を用いてトップコートにおもりを衝突させ、そのトップコート面を目視評価した。
○:500g荷重を50cmの高さより落下させた際にトップコート割れず。
△:300g荷重を200cmの高さより落下させた際にはトップコート異常はないが、500g荷重を50cmの高さより落下させた際にはトップコート割れ発生した(用いる用途により支障のない範囲)。
−:未評価。
傷つき性:トップコート表面を000番のスチールウールを用いて1kg/9cm2の圧力下で5往復擦った。そして、擦った箇所の傷つき性を目視にて判定した。
○:ほとんど傷が目立たない
△:若干傷付き跡が見られる
×:著しい傷付き跡あり
−:未評価
○:トップコート面にクラック発生せず。
×:トップコート面にクラック発生した。
−:未評価。
耐衝撃性:デュポン式衝撃試験機を用いてトップコートにおもりを衝突させ、そのトップコート面を目視評価した。
○:500g荷重を50cmの高さより落下させた際にトップコート割れず。
△:300g荷重を200cmの高さより落下させた際にはトップコート異常はないが、500g荷重を50cmの高さより落下させた際にはトップコート割れ発生した(用いる用途により支障のない範囲)。
−:未評価。
傷つき性:トップコート表面を000番のスチールウールを用いて1kg/9cm2の圧力下で5往復擦った。そして、擦った箇所の傷つき性を目視にて判定した。
○:ほとんど傷が目立たない
△:若干傷付き跡が見られる
×:著しい傷付き跡あり
−:未評価
実施例1〜3の塗料組成物は、本願請求項1に係る発明の範囲を満たしていたので、スプレー塗装の作業性が優れ、得られたトップコートの外観が良好であった。また、トップコートの硬化性、リコート性、折り曲げ性、衝撃性、耐傷付き性に優れていた。しかも、この塗料組成物は、溶剤を含まないから、トップコート形成時間が短く、溶剤排出量を少なくできた。
一方、比較例1の塗料組成物は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーを含有していなかったので、リコート性が低かった。
比較例2の塗料組成物は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーの代わりに環式でない(メタ)アクリレートモノマーを含んでいたので、外観が良くなかった。
比較例3の塗料組成物は、25℃における粘度が300mPa・sを超える2官能の(メタ)アクリレートモノマーを40質量部含み、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマーの含有量が50質量部未満であったので、粘度が高く、吐出が不足して満足にスプレー塗装できなかった。そして、得られたトップコートは不均質であった。
比較例4の塗料組成物は、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーまたは3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーを含んでいなかったので、トップコートの耐折り曲げ性、強靱性、耐傷付き性が低かった。
比較例5の塗料組成物は1液型アクリル塗料であり、比較例6の塗料組成物は2液型ウレタン系塗料であったので、いずれもトップコートの傷付き性が低かった。
一方、比較例1の塗料組成物は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーを含有していなかったので、リコート性が低かった。
比較例2の塗料組成物は、単官能の環式(メタ)アクリレートモノマーの代わりに環式でない(メタ)アクリレートモノマーを含んでいたので、外観が良くなかった。
比較例3の塗料組成物は、25℃における粘度が300mPa・sを超える2官能の(メタ)アクリレートモノマーを40質量部含み、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマーの含有量が50質量部未満であったので、粘度が高く、吐出が不足して満足にスプレー塗装できなかった。そして、得られたトップコートは不均質であった。
比較例4の塗料組成物は、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーまたは3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマーを含んでいなかったので、トップコートの耐折り曲げ性、強靱性、耐傷付き性が低かった。
比較例5の塗料組成物は1液型アクリル塗料であり、比較例6の塗料組成物は2液型ウレタン系塗料であったので、いずれもトップコートの傷付き性が低かった。
本発明の塗料組成物は、スプレー塗装により装飾層上にあるいはバインダ層上にトップコートを形成するのに好適に用いられる。
Claims (5)
- 装飾層を設けた基体表面に塗装される装飾層用トップコート塗料組成物であって、
単官能の環式(メタ)アクリレートモノマー1〜50質量部と、25℃における粘度が300mPa・s以下の2官能の(メタ)アクリレートモノマー50〜99質量部と、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーおよび/または3官能以上の(メタ)アクリレートオリゴマー1〜30質量部とを含有することを特徴とする装飾層用トップコート塗料組成物。 - 光重合開始剤を1〜30質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の装飾層用トップコート塗料組成物。
- 軟質成分を0.5〜20質量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の装飾層用トップコート塗料組成物。
- 水圧転写法により設けた装飾層上に、請求項1〜3のいずれかに記載の装飾層用トップコート塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射することを特徴とするトップコート形成方法。
- 水圧転写法により設けた装飾層上にバインダ層を形成し、
該バインダ層上に、請求項1〜3のいずれかに記載の装飾層用トップコート塗料組成物をスプレー塗装して膜厚3〜100μmの未硬化塗膜を形成した後、0.5〜10分間静置し、強度20〜5000mJ/cm2の紫外線を照射することを特徴とするトップコート形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003408916A JP2005170980A (ja) | 2003-12-08 | 2003-12-08 | 装飾層用トップコート塗料組成物およびトップコート形成方法 |
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ID=34730465
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009078380A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Kansai Paint Co Ltd | 水圧転写体及び水圧転写体の製造方法 |
WO2014156454A1 (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-02 | 太陽インキ製造株式会社 | 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びその硬化物 |
JP2015218244A (ja) * | 2014-05-16 | 2015-12-07 | 三菱レイヨン株式会社 | 床材被覆用活性エネルギー線硬化性組成物及び積層体 |
JP2020189969A (ja) * | 2019-05-17 | 2020-11-26 | 三洋化成工業株式会社 | 硬化性組成物及びその硬化物 |
-
2003
- 2003-12-08 JP JP2003408916A patent/JP2005170980A/ja active Pending
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