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JP2005071817A - 異方導電性フィルム - Google Patents

異方導電性フィルム Download PDF

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JP2005071817A JP2003300393A JP2003300393A JP2005071817A JP 2005071817 A JP2005071817 A JP 2005071817A JP 2003300393 A JP2003300393 A JP 2003300393A JP 2003300393 A JP2003300393 A JP 2003300393A JP 2005071817 A JP2005071817 A JP 2005071817A
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Kouya Matsuura
航也 松浦
Akira Otani
章 大谷
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Asahi Kasei Electronics Co Ltd
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Asahi Kasei Electronics Co Ltd
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Abstract

【課題】接続特性を損なうことなく、高機械的強度かつ高信頼性の異方導電性フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも熱硬化性樹脂、硬化剤、及びフィルム形成用樹脂からなる有機バインダー成分中に、導電性粒子を分散させた異方導電性フィルムにおいて、有機バインダー成分100質量部に対してゲル化した熱可塑性微粒子を1質量部から20質量部配合する。
【選択図】選択図なし

Description

本発明は、信頼性に優れた異方導電性フィルムに関する。
これまで、異方導電性フィルムの接続特性改良、機械的強度改良のため、あるいは、信頼性改良のため、有機バインダー成分の検討がなされている。例えば、導電性粒子と同等の熱膨張係数をもつ絶縁粒子を配合する方法が知られている(特許文献1参照)。
また、信頼性向上のため、無機質充填材を配合する方法が知られている(特許文献2参照)。
さらに、接着力向上のため、ゴム系の弾性材料からなる応力吸収粒子を配合する方法(特許文献3参照)等が公知である。
特開平6−349339号公報 特開平11−61088号公報 特開平11−329069号公報
本発明は、接続特性を損なうことなく、高機械的強度かつ高信頼性の異方導電性フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少なくとも熱硬化性樹脂、硬化剤、及びフィルム形成用樹脂からなる有機バインダー成分中に、導電性粒子を分散させた異方導電性フィルムにおいて、有機バインダー成分100質量部に対してゲル化した熱可塑性微粒子を1質量部から20質量部配合することにより、その目的に適合しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
上記有機バインダー成分中のフィルム形成用樹脂においては、ガラス転移点が80℃以上であるフィルム形成用樹脂100質量部に対して、ガラス転移点が5℃以上60℃以下であり、かつ、引張破断伸度が150%以上であるフィルム形成用樹脂を0.5質量部から20質量部配合することが好ましい。
有機バインダー成分中に分散される導電性粒子としては、(i)ニッケル粒子、(ii)金メッキニッケル粒子、(iii)金メッキ銅粒子、及び(iv)一般式AgxCuy[0.01≦x≦0.4、0.6≦y≦0.99(原子比)]で示され、粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度より高い銅合金粒子、からなる群から選択された導電性粒子であることが好ましい。
ゲル化した熱可塑性微粒子を分散させた異方導電性フィルムの製造方法としては、熱可塑性微粒子を溶剤により膨潤させた状態で有機バインダー成分中に分散させる方法が好ましい。
本発明の異方導電性フィルムは、良好な接続特性を有し、かつ高機械的強度を有し、高信頼性を有する。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に用いられるゲル化した熱可塑性微粒子の平均粒径は、10μm以下が好ましく、3μm以下がさらに好ましい。その平均粒径が10μm以下の場合、異方導電性フィルムの表面平滑性が保たれるため好ましい。
ゲル化した熱可塑性微粒子の最小粒径としては、0.05μmから0.5μmが好ましく、0.1μmから0.3μmがさらに好ましい。
ゲル化した熱可塑性微粒子の配合量は、有機バインダー成分100質量部に対して1質量部から20質量部であるが、3質量部から15質量部がさらに好ましい。その配合量が1質量部以上の場合、良好な機械強度および良好な信頼性が得られ、その配合量が20質量部以下の場合、異方導電性フィルムの表面平滑性が保たれる。
熱可塑性微粒子の材質としては、有機バインダー中でゲル化するものであれば、いかなる種類の熱可塑性樹脂でも構わないが、アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。これらの中でも、特に非架橋性のアクリル樹脂が好ましい。
本発明に用いられるゲル化した熱可塑性粒子を作製する方法としては、熱可塑性微粒子を溶剤により膨潤させる方法が好ましい。
ここで用いる溶剤としては、極性溶剤と非極性溶剤を組み合わせた混合溶剤を用いるのが好ましい。極性溶剤としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エタノール、プロパノ−ル、ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶剤、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジエチルエーテル等のジオール系溶剤等を用いることができる。また、非極性溶剤としては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族系溶剤を用いることができる。
以上述べた極性溶剤と非極性溶剤を、使用する熱可塑性微粒子が膨潤するような比率で混合し、混合溶剤中でゲル化した熱可塑性微粒子を作製し、有機バインダー成分中に分散することが好ましい。
本発明に用いる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を用いることができるが、これらの中でも、エポキシ樹脂が特に好ましい。ここで、エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であり、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、脂環式エポキシ基を有する化合物、分子内の二重結合をエポキシ化した化合物が好ましい。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、あるいは、それらの変性エポキシ樹脂を用いることができる。
本発明に用いる硬化剤としては、100℃以上で熱硬化性樹脂と反応し、硬化できるものが好ましい。これらの中でも、保存性の点から、潜在性硬化剤であることが好ましく、例えば、イミダゾール系硬化剤、カプセル型イミダゾール系硬化剤、カチオン系硬化剤、ラジカル系硬化剤、ルイス酸系硬化剤、アミンイミド系硬化剤、ポリアミン塩系硬化剤、ヒドラジド系硬化剤等を用いることができる。これらの中でも、保存性、低温反応性の点から、カプセル型のイミダゾール系硬化剤が特に好ましい。
本発明に用いるフィルム形成用樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキル化セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等を用いることができ、それらから選ばれる1種または2種以上の樹脂を組み合わせても差し支えない。これらの樹脂の中、水酸基、カルボキシル基等の極性基を有する樹脂は、接着強度の点から好ましい。また、フィルム形成用樹脂としては、ガラス転移点が80℃以上である熱可塑性樹脂を1種以上含むことが好ましい。さらに、ガラス転移点が80℃以上である熱可塑性樹脂100質量部に対して、ガラス転移点が5℃以上60℃以下であり、かつ引張破断伸度が150%以上である熱可塑性樹脂を0.5質量部から20質量部配合することが好ましい。これらの樹脂は、互いに相溶性があることが好ましい。
本発明に用いる導電性粒子としては、金メッキプラスチック粒子、金メッキセラッミック粒子、金属粒子等を用いることができるが、金属粒子が好ましい。このような金属粒子としては、(i)ニッケル粒子、(ii)金メッキニッケル粒子、(iii)金メッキ銅粒子、及び(iv)一般式AgxCuy[0.01≦x≦0.4、0.6≦y≦0.99(原子比)]で示され、粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度より高い銅合金粒子、からなる群から選択された導電性粒子が好ましい。
導電性粒子の平均粒径は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、1μm以上15μm以下であることが特に好ましい。その配合量としては、有機バインダー成分100質量部に対して、1質量部から50質量部であることが好ましく、5質量部から40質量部であることが特に好ましい。
本発明の異方導電性フィルムには、上記構成成分に添加剤を配合することができる。
例えば、異方導電性フィルムの被着物との密着性を向上させるために、カップリング剤を配合することができる。このようなカップリング剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミカップリング剤等を用いることができるが、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。
カップリング剤の配合量は、有機バインダー成分100質量部に対して、0.1質量部から1質量部が好ましい。この量が、0.1質量部以上で密着性向上効果が得られ、1質量部以下で信頼性低下が発生しない。
さらに、吸湿時において、異方導電性フィルム中のイオン性成分による絶縁性低下を防止するために、添加剤としてイオン捕捉剤を配合することができる。このようなイオン捕捉剤としては、有機イオン交換体、無機イオン交換体、無機イオン吸着剤等を用いることができるが、耐熱性に優れる無機イオン交換体が好ましい。無機イオン交換体としては、ジルコニウム系化合物、ジルコニウムビスマス系化合物、アンチモンビスマス系化合物、マグネシウムアルミニウム化合物を用いることができる。交換するイオンのタイプとしては、陽イオンタイプ、陰イオンタイプ、両イオンタイプがあるが、両イオンタイプが好ましい。
イオン捕捉剤の配合量としては、有機バインダ−成分100質量部に対して、0.3質量部から10質量部が好ましい。さらには、この配合量が2質量部から6質量部であることがより好ましい。この配合量が0.3重量部以上の場合、絶縁性低下を抑制する効果が得られ、10質量部以下の場合、接続性の低下が発生しない。
配合するイオン捕捉剤の平均粒径は、0.1μm以上5μm以下であることが好ましく、0.3μm以上2μm以下であることがより好ましい。
本発明の異方導電性フィルムの膜厚は、10μm以上50μm以下であることが好ましく、15μm以上45μm以下であることがより好ましい。
本発明の異方導電性フィルムを使用する配線基板の材質は、有機基板でも無機基板のどちらでも使用できる。
この有機基板としては、ポリイミドフィルム基板、ポリアミドフィルム基板、ポリエーテルスルホンフィルム基板、エポキシ樹脂をガラスクロスに含浸させたリジッド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂をガラスクロスに含浸させたリジッド基板等を用いることができる。また、無機基板としては、ガラス基板、アルミナ基板、窒化アルミ基板等を用いることができる。さらに、配線基板の配線材料は、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物等の無機配線材料、金メッキ銅、クロム−銅、アルミニウム、金等の金属配線材料、アルミニウム、クロム等の金属材料でインジウム錫酸化物等の無機配線材料を覆った複合配線材料等を用いることができる。
本発明の異方導電性フィルムを適応する用途としては、液晶ディスプレイ機器、プラズマディスプレイ機器、エレクトロルミネッセンスディスプレイ機器等の表示機器の配線板接続用途および、それらの機器のLSI等の電子部品実装用途、その他の機器の配線基板接続部分、LSI等の電子部品実装用途が挙げられる。上記表示機器の中でも、信頼性を必要とされるプラズマディスプレイ機器、エレクトロルミネッセンスディスプレイ機器に用いるのが好ましい。
次に、実施例および参考例によって本発明の実施形態の例を説明する。
[実施例1]
平均粒径0.1μmの非架橋性アクリル微粒子10gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤30g(混合比1:1)に添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)37g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)26g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
熱可塑性微粒子分散液40g、金メッキニッケル粒子(平均粒径6μm、金メッキ厚み0.02μm)6gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液1)。その後、分散液1を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、熱可塑性微粒子がフィルム中に分散していることを確認した。また、熱可塑性微粒子の粒径観察を光学顕微鏡により行い、熱可塑性微粒子の粒径分布が溶剤投入前と変化しており、熱可塑性微粒子がゲル化膨潤しているとした。
また同様にして分散液1を上記方法により作製し、マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)37gを配合分散させた。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚35μmの異方導電性フィルムを得た。上記異方導電性フィルムにおいて、熱可塑性微粒子は、有機バインダー成分100質量部に対して、10質量部配合されている。
[実施例2]
平均粒径0.1μmの非架橋性アクリル微粒子6gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤30g(混合比1:1)に添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)34g、変性フェノキシ樹脂(ガラス転移点45℃、引張破断伸度200%、フェノキシ樹脂の水酸基中、30%をポリエステルポリオールで変性したもの)4g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)27g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
特開平9−219112号公報の実施例記載の方法により銅銀合金粒子を作製した。銅、銀の所定量粉末を黒鉛るつぼ中に入れて、高周波誘導加熱装置を用いて1700℃まで加熱溶解した。溶解後、るつぼ先端にとりつけたノズルより不活性ガス雰囲気中(ヘリウムガス)に噴出した。噴出と同時に、ノズル先端の周囲に取り付けたガスノズルより、融液に向かって不活性ガス(ヘリウムガス)を噴出してアトマイズした。作製した銅銀合金粒子の平均組成は、銅0.8、銀0.2であった。また、粉末表面の組成は、銅0.45、銀0.55であった。気流分級機を用いて銅銀合金粒子を分級し、平均粒径6μmの銅銀合金粒子を得た。
ゲル化した熱可塑性微粒子分散液36g、上記銅銀合金粒子7gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液2)。その後、分散液2を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、熱可塑性微粒子がフィルム中に分散していることを確認した。また、熱可塑性微粒子の粒径観察を光学顕微鏡により行い、熱可塑性微粒子の粒径分布が溶剤投入前と変化しており、熱可塑性微粒子がゲル化膨潤しているとした。
また同様にして分散液2を上記方法により作製し、マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)35gを配合分散させた。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚35μmの異方導電性フィルムを得た。上記異方導電性フィルムにおいて、熱可塑性微粒子は、有機バインダー成分100質量部に対して、10質量部配合されている。また、有機バインダー成分中のフィルム形成樹脂において、ガラス転移点が80℃以上であるフィルム形成用樹脂100質量部に対して、ガラス転移点が5℃以上60℃以下であり、かつ、引張破断伸度が150%以上であるフィルム形成用樹脂が11.76質量部配合されている。
[実施例3]
平均粒径0.15μmの非架橋性アクリル微粒子3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤30g(混合比1:1)に添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)33g、変性フェノキシ樹脂(ガラス転移点45℃、引張破断伸度200%、フェノキシ樹脂の水酸基中、30%をポリエステルポリオールで変性したもの)4g、ナフタレン型エポキシ樹脂(ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル、エポキシ当量149)26g、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
ゲル化した熱可塑性微粒子分散液37g、実施例2と同様にして作製した銅合金粒子(平均粒径6μm)9gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液3)。その後、分散液3を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、熱可塑性微粒子がフィルム中に分散していることを確認した。また、熱可塑性微粒子の粒径観察を光学顕微鏡により行い、熱可塑性微粒子の粒径分布が溶剤投入前と変化しており、熱可塑性微粒子がゲル化膨潤しているとした。
また同様にして分散液3を上記方法により作製し、マイクロカプセル型潜在性イミダゾール硬化剤を含有する液状エポキシ樹脂(マイクロカプセルの平均粒径5μm、活性温度125℃)26gを配合分散させた。その後、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚35μmの異方導電性フィルムを得た。上記異方導電性フィルムにおいて、熱可塑性微粒子は、有機バインダー成分100質量部に対して、3.37質量部配合されている。また、有機バインダー成分中のフィルム形成樹脂において、ガラス転移点が80℃以上であるフィルム形成用樹脂100質量部に対して、ガラス転移点が5℃以上60℃以下であり、かつ、引張破断伸度が150%以上であるフィルム形成用樹脂が12.12質量部配合されている。
[比較例1]
平均粒径0.3μmのシリコーン樹脂微粒子10gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤30g(混合比1:1)に添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、微粒子分散液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)37g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)26g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
微粒子分散液40g、金メッキニッケル粒子(平均粒径6μm、金メッキ厚み0.02μm)6gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液4)。その後、分散液4を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、微粒子がフィルム中に分散していることを確認した。また、微粒子の粒径観察を光学顕微鏡により行い、微粒子の粒径分布が溶剤投入前と変化がないことを確認した。
また同様にして分散液4を上記方法により作製し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液にかえて、上記微粒子分散液を配合した以外は実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。上記異方導電性フィルムにおいて、熱可塑性微粒子は、有機バインダー成分100質量部に対して、10質量部配合されている。
[比較例2]
平均粒径0.2μmのベンゾグアナミン樹脂微粒子10gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤30g(混合比1:1)に添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、微粒子分散液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)37g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)26g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
微粒子分散液40g、金メッキニッケル粒子(平均粒径6μm、金メッキ厚み0.02μm)6gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液5)。その後、分散液5を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、微粒子がフィルム中に分散していることを確認した。また、微粒子の粒径観察を光学顕微鏡により行い、微粒子の粒径分布が溶剤投入前と変化がないことを確認した。
また同様にして分散液5を上記方法により作製し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液にかえて、上記微粒子分散液を配合した以外は実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。上記異方導電性フィルムにおいて、熱可塑性微粒子は、有機バインダー成分100質量部に対して、10質量部配合されている。
[比較例3]
実施例1のゲル化した熱可塑性微粒子分散液を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。
[比較例4]
平均粒径0.1μmの非架橋性アクリル微粒子10gをトルエン30gに添加し、25℃で39kHzの超音波混合機で30分間撹拌し、アクリル樹脂溶液を作製した。フェノキシ樹脂(ガラス転移点98℃、数平均分子量14000)37g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量190、25℃粘度、14000mPa・S)26g、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.3gを酢酸エチル−トルエンの混合溶剤(混合比1:1)に溶解し、固形分50%溶液とした。
アクリル樹脂溶液40g、金メッキニッケル粒子(平均粒径6μm、金メッキ厚み0.02μm)6gを前記固形分50%溶液に配合分散させた(分散液6)。その後、分散液6を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、60℃で15分間送風乾燥し、膜厚5μmのフィルムを得た。上記フィルムを光学顕微鏡により観察し、微粒子がフィルム中に溶解し観察されないことを確認した。
また同様にして分散液6を上記方法により作製し、ゲル化した熱可塑性微粒子分散液にかえて、上記アクリル樹脂溶液を配合した以外は実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。上記異方導電性フィルムにおいて、上記アクリル樹脂は、有機バインダー成分100質量部に対して、10質量部配合されている。
(接続抵抗値測定方法)
全面にクロム−銅−クロム(各厚みは0.1μm/0.5μm/0.1μm)の薄膜を形成した厚み0.7mmのガラス基板上に幅2mmの異方導電性フィルムを仮張りし、2.5mm幅の圧着ヘッドを用いて、80℃、0.3MPa、3秒間加圧した後、ポリエチレンテレフタレートのベースフィルムを剥離する。そこへ、配線幅60μm、配線ピッチ120μm、厚み18μmの銅配線に0.3μmの金メッキ施した回路を200本有するフレキシブルプリント配線板(材質ポリイミド樹脂、厚み25μm)を仮接続した後、180℃、10秒間、2MPa加圧圧着する。圧着後、隣接端子間の抵抗値を四端子法の抵抗計で抵抗測定し、接続抵抗値とする。
(絶縁抵抗試験方法)
接続抵抗値測定法で使用したフレキシブルプリント配線板と同様のパターン形成したクロム−銅−クロム配線基板(各厚みは0.1μm/0.5μm/0.1μm、ガラス基板、厚み0.7mm)を用い、前記のフレキシブルプリント配線板と対向する位置になるように、接続抵抗値測定法と同様にして、圧着し、絶縁抵抗試験基板とする。この絶縁抵抗試験基板を60℃、90%相対湿度中に保持しながら、定電圧定電流電源を用いて、隣接する端子間に120Vの直流電圧を印加する。この端子間の絶縁抵抗を5分間毎に測定し、絶縁抵抗値が10MΩ以下になるまでの時間を測定し、その値を絶縁低下時間とする。この絶縁低下時間が100時間未満の場合を×、100時間以上の場合を○とする。
(剥離強度測定方法)
絶縁抵抗試験基板と全く同様にして圧着し、剥離強度測定基板を作製する。この剥離強度測定基板を60℃、90%相対湿度中に1000時間保持した後に取り出し、25℃、50%相対湿度環境中に1時間放置する。この剥離強度測定基板のフレキシブルプリント配線板を幅10mmに切断し、インストロンを用いて90°ピール強度を測定する。引っ張り速度50mm/分で行った。測定値を剥離強度とする。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2005071817
表1から明らかなように、本発明の異方導電性フィルムは、非常に優れた接続抵抗、高信頼性かつ、高機械強度を示す。
本発明は、低接続抵抗、高信頼性、高機械的強度を示し、比較的高電流、あるいは高電圧が用いられるディスプレイ装置中の接続材料として好適である。

Claims (4)

  1. 少なくとも熱硬化性樹脂、硬化剤、及びフィルム形成用樹脂からなる有機バインダー成分中に、導電性粒子を分散させた異方導電性フィルムにおいて、有機バインダー成分100質量部に対してゲル化した熱可塑性微粒子を1質量部から20質量部配合したことを特徴とする異方導電性フィルム。
  2. 有機バインダー成分中のフィルム形成用樹脂において、ガラス転移点が80℃以上であるフィルム形成用樹脂100質量部に対して、ガラス転移点が5℃以上60℃以下であり、かつ、引張破断伸度が150%以上であるフィルム形成用樹脂を0.5質量部から20質量部配合したことを特徴とする請求項1記載の異方導電性フィルム。
  3. 導電性粒子が、(i)ニッケル粒子、(ii)金メッキニッケル粒子、(iii)金メッキ銅粒子、及び(iv)一般式AgxCuy[0.01≦x≦0.4、0.6≦y≦0.99(原子比)]で示され、粒子表面の銀濃度が粒子の平均の銀濃度より高い銅合金粒子、からなる群から選択された導電性粒子であることを特徴とする請求項1記載の異方導電性フィルム。
  4. 熱可塑性微粒子を溶剤により膨潤させた状態で有機バインダー成分中に混合することにより、ゲル化した熱可塑性微粒子を分散させることを特徴とする異方導電性フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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