[go: up one dir, main page]

JP2005058909A - メタクリル酸合成用触媒の製造方法 - Google Patents

メタクリル酸合成用触媒の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005058909A
JP2005058909A JP2003292381A JP2003292381A JP2005058909A JP 2005058909 A JP2005058909 A JP 2005058909A JP 2003292381 A JP2003292381 A JP 2003292381A JP 2003292381 A JP2003292381 A JP 2003292381A JP 2005058909 A JP2005058909 A JP 2005058909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
parts
catalyst
methacrylic acid
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003292381A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomomasa Tatsumi
奉正 辰巳
Hiroyuki Naito
啓幸 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2003292381A priority Critical patent/JP2005058909A/ja
Publication of JP2005058909A publication Critical patent/JP2005058909A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 メタクロレインを分子状酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を合成する高収率な触媒、触媒の製造方法およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法を提供する。
【解決手段】 式(1)で表される組成物(1)および/またはその前駆体を含む水性スラリーAと、式(2)で表される複合酸化物(2)を含む組成物Bとを混合する工程を含むメタクリル酸合成用触媒の製造方法。
Mo (1)
Mo (2)
【選択図】 なし

Description

本発明は、メタクリル酸合成用触媒の製造方法、メタクリル酸合成用触媒、およびメタクロレインを分子状酸素で気相接触酸化するメタクリル酸の製造方法に関する。
メタクロレインを気相接触酸化してメタクリル酸を合成する触媒について、少なくともモリブデンおよびリンを必須成分として含むヘテロポリ酸触媒が有効であることが広く知られている。しかしながら、従来のヘテロポリ酸触媒は、メタクリル酸の収率が充分ではないという問題がある。
そこで、近年、メタクロレインを気相接触酸化してメタクリル酸を合成する触媒について、モリブデンおよびリンを必須成分とするヘテロポリ酸と複合酸化物を含む触媒についての提案が開示されている。例えば、特許文献1には、固体状のモリブデン、リンおよびヒ素を含むヘテロポリ酸と、固体状のモリブデン酸銅および/またはモリブデン酸銀とからなる複合酸化物を混合する触媒の製造方法が、特許文献2には、モリブデンおよびリンを含むヘテロポリ酸粉末と、モリブデンと鉄、コバルト、ニッケル等より選ばれる少なくとも一種類以上の元素とを含む多元系複合酸化物の粉末を混合する触媒の製造方法が記載されている。
特開昭59−210042号公報 特開平7−267635号公報
しかしながら、従来の方法で製造されたメタクリル酸合成用触媒の収率は必ずしも充分ではなく、工業触媒としては更なる改良が望まれているのが現状である。
本発明は、メタクロレインを分子状酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を合成する高収率な触媒、触媒の製造方法およびこの触媒を用いたメタクリル酸の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、鋭意検討を行った結果、本発明者らは、分子状酸素により気相接触酸化してメタクリル酸を合成する際に使用する触媒について、高い触媒活性およびメタクリル酸選択性を有する触媒の製造方法を見出すに至った。
すなわち本発明は、式(1)で表される組成物(1)および/またはその前駆体を含む水性スラリーAと、式(2)で表される複合酸化物(2)を含む組成物Bとを混合する工程を含むメタクリル酸合成用触媒の製造方法である。
Mo (1)
(式(1)中、Mo、PおよびOはそれぞれモリブデン、リンおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Yは鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、タングステン、マンガン、銀、ホウ素、ケイ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、インジウム、イオウ、セレン、テルル、ランタンおよびセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。ただし、a、b、c、dおよびeは各元素の原子比を表し、a=12のとき、0.1≦b≦3、0.01≦c≦6、0≦d≦3であり、eは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比である。)
Mo (2)
(式(2)中、MoおよびOはそれぞれモリブデンおよび酸素を表し、Dは鉄、コバルト、ニッケル、銅、クロム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、銀、カドミニウム、テルル、レニウム、セリウムおよびランタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Eはカリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、マンガン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、タングステン、アルミニウム、ケイ素、リン、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。ただし、f、g、hおよびiは各元素の原子比を表し、f=1のとき、0.1≦g≦10、0≦h≦5であり、iは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比である。)
本発明において、前記水性スラリーAは、該スラリー中に含まれるモリブデン原子100質量部に対して、0.1〜100質量部のアンモニアおよび/またはアンモニウムイオンを含むことが好ましい。また、前記組成物Bに含まれる前記複合酸化物(2)の量は、前記水性スラリーA中に含まれるモリブデン原子100質量部に対して、1〜100質量部であることが好ましい。
本発明の第2は、上記の本発明の方法で製造されたメタクリル酸合成用触媒、ならびに、前記式(1)で表される組成物(1)および前記式(2)で表される複合酸化物(2)を含むメタクリル酸合成用触媒である。
本発明の第3は、メタクロレインを分子状酸素で気相接触酸化するメタクリル酸の製造方法において、第2発明のメタクリル酸合成用触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方法である。
本発明の方法により得られた触媒は、メタクロレインの気相接触酸化反応において、高い収率でメタクリル酸を生成させるという優れた効果を有する。この触媒によって効率的にメタクリル酸を製造することが可能になり、工業的な価値は極めて高い。
本発明において、水性スラリーAには前記式(1)で表される組成物(1)および/またはその前駆体が含まれる。
式(1)において、Mo、PおよびOはそれぞれモリブデン、リンおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Yは鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、タングステン、マンガン、銀、ホウ素、ケイ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、インジウム、イオウ、セレン、テルル、ランタンおよびセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。
また、式(1)において、a、b、c、dおよびeは各元素の原子比を表し、a=12のとき、0.1≦b≦3、0.01≦c≦6、0≦d≦3であり、eは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比を表す。
水性スラリーAの調製方法は特に限定されないが、例えば、共沈法等により調製できる。また、蒸発乾固法、酸化物混合法等によって得られた固形物を水に分散させて調製してもよい。
水性スラリーAの調製に用いるモリブデン、リン、X、Y等の元素の原料(以下、触媒原料とも言う。)は特に限定されず、各元素の硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、酸化物、ハロゲン化物、酸素酸等を適宜組み合わせて使用することができる。例えば、モリブデンの原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、モリブデン酸、塩化モリブデン等、リンの原料としては、リン酸、五酸化リン、リン酸アンモニウム等が使用できる。
本発明において、水性スラリーAに含まれるアンモニアおよびアンモニウムイオン(以下、これらをまとめてアンモニウム根と言う。)の合計質量は、該スラリー中に含まれるモリブデン原子100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましく、1〜50質量部がより好ましく、5〜30質量部が特に好ましい。水性スラリーA中にアンモニウム根を存在させることによって、組成物Bを混合した後に得られる触媒の性能を向上させることができる。アンモニウム根は、触媒原料由来のものであっても、スラリー調製時に添加することができるアンモニア、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等のアンモニウム根を含有する化合物(以下、アンモニウム根原料とも言う。)由来のものであっても構わない。
組成物(1)は次の式(1')で表される組成のものが好ましい。
MoY'd'Cu (1')
(式中、Mo、P、Cu、VおよびOはそれぞれモリブデン、リン、銅、バナジウムおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、好ましくはカリウム、セシウムである。Y'は鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、クロム、タングステン、マンガン、銀、ホウ素、ケイ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、インジウム、イオウ、セレン、テルル、ランタンおよびセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、好ましくは、鉄、アンチモン、ヒ素、ゲルマニウム、セリウムである。a、b、c、d'、i、jおよびeは各元素の原子比を表し、a=12のとき、bは0.1≦b≦3、好ましくは0.5≦b≦3である。同様にcは0.01≦c≦6、好ましくは0.1≦c≦4である。同様にd'は0≦d'≦2.98、好ましくは0≦d'≦2.5である。同様にiは0.01≦i≦2.99、好ましくは0.01≦i≦2である。同様にjは0.01≦j≦2.99、好ましくは0.01≦j≦2である。eは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比である。ただし、d'+i+jは0.02≦(d'+i+j)≦3である。)
水性スラリーAには、組成物(1)および/またはその前駆体以外に、アンモニウム根原料が含まれていてもよい。また、触媒原料やアンモニウム根原料等に由来する不純物等が少量含まれていても構わない。
水性スラリーAに含まれる組成物(1)および/またはその前駆体の粒子の平均粒子径は、0.1〜100μmの範囲にあることが好ましい。
本発明において、組成物(1)の前駆体とは、組成物(1)の製造過程において、メタクロレインの選択酸化能を示す活性点構造を有する前段階の状態のものであって、例えば、焼成を実施していない乾燥物等がこれにあたる。
本発明において、組成物Bには前記式(2)表される複合酸化物(2)が含まれる。
式(2)において、MoおよびOはそれぞれモリブデンおよび酸素を表す。Dは鉄、コバルト、ニッケル、銅、クロム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、銀、カドミニウム、テルル、レニウム、セリウムおよびランタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、好ましくは、鉄、コバルト、ニッケル、銅である。Eはカリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、マンガン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、タングステン、アルミニウム、ケイ素、リン、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、好ましくは、カリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、バナジウム、ジルコニウム、ニオブである。
また、式(2)において、f、g、hおよびiは各元素の原子比を表し、f=1のとき、0.1≦g≦10、0≦h≦5であり、iは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比を表す。f=1のとき、gは0.1≦g≦5が好ましく、hは0≦h≦3が好ましい。
複合酸化物(2)の調製に用いる原料は特に限定されず、各種元素の硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、酸化物、ハロゲン化物、酸素酸等を適宜組み合わせて使用することができる。例えば、モリブデンの原料としては、パラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、モリブデン酸、塩化モリブデン等が使用できる。
複合酸化物(2)の調製方法は特に限定されない。複合酸化物(2)は、例えば、モリブデン含有化合物とD元素および/またはE元素含有化合物とを、水中に溶解または懸濁させて湿式で混合、または粉末どうしを乾式で混合した後、焼成することによって製造することができる。具体的には、各元素含有化合物を湿式で混合した後に蒸発乾固またはろ過し、焼成を実施する方法、各元素の酸化物を擂潰機等を用い、所定の割合で機械的に混合した後、焼成する方法等が例示できる。なかでも、平均粒子径が小さく、大きな表面積を有する複合酸化物を調製できる理由から、各元素含有化合物を湿式で混合する方法が好ましい。
焼成の条件は、用いる原料、組成、調製条件によって異なるので一概には言えないが、空気等の酸素含有ガス流通下および/または不活性ガス流通下で、300〜800℃、好ましくは350〜600℃で、0.5時間以上、好ましくは1〜40時間実施する方法が望ましい。焼成後の複合酸化物の構造は、粉末X線回折パターンで確認することができる。このような複合酸化物の構造としては、例えば、Fe(MoO(JCPDS番号:31−642)、CoMoO(JCPDS番号:21−868)等が挙げられる。
組成物Bの調製方法は特に限定されないが、例えば、複合酸化物(2)の調製と同様の方法、または複合酸化物(2)をシリカ、アルミナ等の不活性担体に担持させること等により調製できる。
組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の割合は、10〜100質量%が好ましく、製造される触媒の活性および選択性の観点から、50〜100質量%がより好ましい。
組成物Bに含まれる複合酸化物(2)以外のものとしては、例えば、D元素やE元素の単独酸化物および/または複合酸化物、D元素とE元素の複合酸化物、モリブデンの単独酸化物等が挙げられる。また、複合酸化物(2)はシリカ、アルミナ等の不活性担体に担持させて組成物Bとしてもよい。
組成物Bは0.1〜100μmの平均粒子径を有する粉体であることが望ましい。
本発明において、水性スラリーAと組成物Bを混合する方法は特に限定されないが、水性スラリーAに組成物Bを投入する方法が好ましい。その際、できるだけ均一になるように混合するとメタクロレインの転化率が高く、メタクリル酸の収率の高い触媒が得られるので好ましい。このようにすることで性能の高い触媒が得られる理由は明らかではないが、均一に混合することで平均粒子径が小さく、粒子径が均一な混合物が得られ、混合物中にメタクロレイン酸化反応に有効な組成物(1)と複合酸化物(2)の界面が均一により多く形成されるからと推定している。
水性スラリーAと組成物Bは、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100質量部に対して、複合酸化物(2)が好ましくは1〜100質量部、より好ましくは3〜50、特に好ましくは5〜30質量部となるような割合で混合する。
通常、水性スラリーAと組成物Bの混合物は乾燥される。乾燥方法は特に限定されないが、例えば、箱型乾燥機、噴霧乾燥機、スラリードライヤー等を用いて乾燥することができる。
通常、得られた乾燥物は成形する。成形は、後述する焼成を実施した後に行ってもよいが、焼成前に行うことが好ましい。成形方法は特に限定されないが、例えば、打錠成形、押出成形、造粒、担持等の方法が挙げられる。担持成形する場合の担体としては、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、シリコンカーバイド等の不活性担体が挙げられる。
成形に際しては、成形物の比表面積、細孔容積および細孔分布を制御したり、機械的強度を高めたりする目的で、例えば、硫酸バリウム、硝酸アンモニウム等の無機塩類、グラファイト等の滑剤、セルロース類、でんぷん、ポリビニルアルコール、ステアリン酸等の有機物、シリカゾル、アルミナ等の水酸化物ゾル、ウィスカー、ガラス繊維、炭素繊維等の添加剤を適宜添加してもよい。
成形体を焼成する場合、焼成は成形体を反応管に充填する前に行っても、反応管の中で行ってもよい。焼成条件は、用いる触媒の原料、触媒組成、調製条件等によって異なるので一概には言えないが、通常、空気等の酸素含有ガス流通下および/または不活性ガス流通下で300〜500℃、好ましくは300〜450℃で、0.5時間以上、好ましくは1〜40時間行われる。
以上の方法により本発明のメタクリル酸合成用触媒は製造することができる。しかし、本発明の触媒は前述の方法で製造されたものに限定されず、前記式(1)で表される組成物(1)および前記式(2)で表される複合酸化物(2)を含むものであればよい。本発明の触媒において、複合酸化物(2)の量は、組成物(1)に含まれるモリブデン原子100質量部に対して好ましくは1〜100質量部、より好ましくは3〜50、特に好ましくは5〜30質量部である。
次に、本発明のメタクリル酸合成用触媒を用いてメタクロレインを分子状酸素で気相接触酸化させてメタクリル酸を製造する方法について説明する。触媒に接触させる原料ガスには少なくともメタクロレインと分子状酸素が含まれる。
原料ガスのメタクロレイン濃度は広い範囲で変えることができるが、好ましくは1〜20容量%、特に好ましくは3〜10容量%である。原料ガスの調製に用いるメタクロレインには、水、低級飽和アルデヒド等の実質的に反応に影響を与えない不純物が少量含まれている場合があるが、このようなメタクロレイン由来の不純物が原料ガスに含まれていてもよい。
原料ガスの分子状酸素濃度はメタクロレインの0.4〜4倍が好ましく、0.5〜3倍が特に好ましい。原料ガスの分子状酸素源には空気を用いるのが工業的に有利であるが、必要に応じて純酸素で富化した空気も使用できる。
原料ガスは、窒素、炭酸ガス等の不活性ガス、水蒸気等で希釈されていることが好ましい。
気相接触酸化の反応圧力は常圧〜数気圧である。反応温度は、通常200〜450℃、好ましくは250〜400℃である。原料ガスと触媒の接触時間は通常1.5〜15秒、好ましくは2〜7秒である。
以下、本発明を実施例および比較例により説明する。ただし、実施例および比較例中の「部」は質量部を意味する。反応試験分析はガスクロマトグラフィーにより行った。また、原料であるメタクロレインの転化率、生成したメタクリル酸の選択率および収率は以下のように定義される。
メタクロレイン転化率(%)=(B/A)×100
メタクリル酸選択率(%)=(C/B)×100
メタクリル酸単流収率(%)=(C/A)×100
ここで、Aは供給したメタクロレインのモル数、Bは反応したメタクロレインのモル数、Cは生成したメタクリル酸のモル数である。
[実施例1]
(水性スラリーAの調製)
パラモリブデン酸アンモニウム100部を純水200部に溶解し、そこへメタバナジン酸アンモニウム2.8部、85重量%リン酸8.2部を純水30部に溶解した溶液、硝酸銅1.1部を純水30部に溶解した溶液および硝酸鉄3.8部を純水10部に溶解した溶液を順次加え、これを攪拌しながら90℃まで加熱し、液温を90℃に保ちつつ5時間加熱攪拌した後に硝酸セシウム6.4部を純水100部に溶解した溶液をこれに加え、組成物(1)の前駆体を含む水性スラリーAを得た。このようにして調製したスラリーの粒度分布をレーザー回折式粒度分布装置(セイシン企業社製PRO−7000S)を用いて測定したところ平均粒径は24.7μmだった。また、水性スラリーAに含まれるアンモニア量をケールダール法で求めたところ、モリブデン原子100質量部に対して15.8部であった。
(組成物Bの調製)
パラモリブデン酸アンモニウム100部を純水300部に溶解し、硝酸コバルト164.8部を純水200部に溶解した溶液、硝酸セシウム11.0部を純水30部に溶解した溶液を加熱攪拌下で加え、これを攪拌しながら90℃まで加熱し、液温を90℃に保ちつつ2時間攪拌した後に混合液を加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で乾燥させた後に粉砕し、得られた粉体を500℃で3時間焼成した。このようにして得られた組成物Bの酸素原子を除く組成はMoCoCs0.1であった。また、組成物Bは、粉末X線構造解析よりCoMoOで表される複合酸化物構造を有し、残余は主にCsOであることを確認した。また、複合酸化物(2)を88.6質量%含む組成物Bの平均粒径は4.2μmだった。
(混合工程)
上記の方法で製造した複合酸化物(2)88.6質量%を含む組成物B14.1部を、上記の方法で製造した組成物(1)前駆体を含む水性スラリーAに添加した。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して23部であった。
得られた液状物を加熱攪拌しながら蒸発乾固した後、130℃で16時間乾燥し、得られた乾燥物を粉砕した。得られた粉体100部に対してグラファイト3部を添加し、続いて打錠成形機により、外形5mm、内径2mm、長さ5mmのリング状に成形した。
得られた成形物を空気流通下に380℃で5時間焼成して触媒を得た。触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して23部の複合酸化物(2)が含まれていた。
この触媒を固定床管型反応管に充填し、メタクロレイン5%、酸素10%、水蒸気30%、窒素55%(容量%)の混合ガスを反応温度290℃、接触時間3.6秒で通じた。反応結果を表1に示した。
[実施例2]
実施例1において、組成物Bの量を14.1部から28.8部に変更した以外は実施例1と同様に触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して47部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して47部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例3]
実施例1において、組成物Bの量を14.1部から2.5部に変更した以外は実施例1と同様に触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して4部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して4部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例4]
実施例1において、組成物Bの量を14.1部から0.43部に変更した以外は実施例1と同様に触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して0.7部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して0.7部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例5]
(水性スラリーA'の調製)
実施例1において、組成物(1)前駆体スラリー調製時に29質量%アンモニア水97.1部を加えた以外は実施例1と同様に組成物(1')前駆体を含む水性スラリーA'を調製した。水性スラリーA'中にはモリブデン原子100質量部に対して31.1部のアンモニアが含まれていた。また、水性スラリーA'の平均粒径は28.6μmだった。
(混合工程)
実施例1において、水性スラリーAを組成物(1')前駆体を含む水性スラリーA'に変更した以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーA'に含まれるモリブデン原子100部に対して23部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1')の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1')中のモリブデン原子100部に対して23部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例6]
(水性スラリーA''の調製)
実施例1おいて得られた組成物(1)前駆体を含む水性スラリーAを加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で16時間乾燥した後に粉砕し、380℃で5時間焼成して組成物(1'')を得た。このようにして得られた組成物(1'')全量を純水200部に投入し、水性スラリーA''を得た。水性スラリーA''中にはモリブデン100質量部に対して0.04部のアンモニアが含まれていた。水性スラリーA''の平均粒径は22.5μmだった。
(混合工程)
実施例1において、水性スラリーAを組成物(1'')を含む水性スラリーA''に変更した以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物Bに含まれる複合酸化物(2)の量は、水性スラリーA''に含まれるモリブデン原子100部に対して23部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1'')の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1'')中のモリブデン原子100部に対して23部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例7]
(組成物B'の調製)
パラモリブデン酸アンモニウム100部を純水300部に溶解し、硝酸ニッケル164.7部を純水200部に溶解した溶液を加熱攪拌下で加え、これを攪拌しながら90℃まで加熱し、液温を90℃に保ちつつ2時間攪拌した後に混合液を加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で乾燥させた後に粉砕し、得られた粉体を500℃で3時間焼成した。このようにして得られた組成物B'の酸素原子を除く組成はMoNiであった。また、組成物B'は、粉末X線構造解析よりNiMoOで表される複合酸化物構造を有することを確認した。また、複合酸化物(2')を100質量%含む組成物B'の平均粒径は3.7μmだった。
(混合工程)
実施例1において、組成物Bを複合酸化物(2')だけからなる組成物B'に変更した以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物B'に含まれる複合酸化物(2')の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して18部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2')の酸素原子を除く組成はMoNiであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して18部の複合酸化物(2')が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[実施例8]
(組成物B''の調製)
パラモリブデン酸アンモニウム100部を純水300部に溶解し、硝酸鉄228.8部を純水200部に溶解した溶液を加熱攪拌下で加え、これを攪拌しながら90℃まで加熱し、液温を90℃に保ちつつ2時間攪拌した後に混合液を加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で乾燥させた後に粉砕し、得られた粉体を500℃で3時間焼成した。このようにして得られた組成物B''の酸素原子を除く組成はMoFeであった。また、組成物B''は、粉末X線構造解析よりFe(MoOで表される複合酸化物構造を有し、残余は主にFeであることを確認した。また、複合酸化物(2'')を88質量%含む組成物B''の平均粒径は4.5μmだった。
(混合工程)
実施例1において、組成物Bを複合酸化物(2'')88質量%を含む組成物B''に変更した以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物B''に含まれる複合酸化物(2'')の量は、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100部に対して14部であった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Cs、複合酸化物(2'')の酸素原子を除く組成はMoFe0.67であった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して14部の複合酸化物(2'')が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例1において、組成物Bを用いずに水性スラリーAだけを用いた以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Csであり、前記式(2)で表される複合酸化物(2)は含まれていなかった。反応結果を表1に示した。
[比較例2]
実施例1において得られた組成物(1)前駆体を含む水性スラリーAを加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で16時間乾燥した後に粉砕して、組成物(1)前駆体を含む乾燥物を得た。得られた乾燥物中にはモリブデン原子100質量部に対して12.4部のアンモニアが含まれていた。乾燥物を純水に分散した後、粒度分布を測定したところ平均粒径は24.7μmだった。
上記方法で製造した組成物(1)を含む乾燥物全量と、複合酸化物(2)だけからなる組成物B12.5部を、らい潰機を用いて乾式混合した後、実施例1と同様に成形、焼成を行って触媒を製造し、メタクロレイン酸化反応を行った。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Csであり、複合酸化物(2)の酸素原子を除く組成はMoCoであった。この触媒には、組成物(1)中のモリブデン原子100部に対して23部の複合酸化物(2)が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[比較例3]
実施例1における組成物Bの製造工程で、乾燥後に得られた粉末を500℃、3時間の焼成を実施せず、組成物B'''を得た。このようにして得られた組成物B'''12.5部を組成物(1)前駆体を含む水性スラリーAに添加した以外は実施例1と同様に触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。このときの組成物B'''には複合酸化物(2''')は含まれていなかった。得られた触媒中に含まれる組成物(1)の酸素原子を除く組成はMo121.50.5Cu0.1Fe0.2Csであり、前記式(2)で表される複合酸化物(2)は含まれていなかった。反応結果を表1に示した。
[実施例9]
(水性スラリーA'''の調製)
純水400部に三酸化モリブデン100部、85質量%リン酸7.3部、五酸化バナジウム4.7部、酸化銅0.9部、酸化鉄0.2部を加え、還流下で5時間攪拌した。得られた混合液を50℃まで冷却した後、29質量%アンモニア水37.4部を滴下し、15分間攪拌した。次いで、硝酸セシウム9.0部を純水30部に溶解した溶液を滴下し、15分間攪拌し、組成物(1''')前駆体を含む水性スラリーA'''を得た。水性スラリーA'''の平均粒径は12.7μmだった。また、水性スラリーA'''には、スラリー中のモリブデン原子100質量部に対して16.3部のアンモニアが含まれていた。
(組成物B''''の調製)
パラモリブデン酸アンモニウム100部を純水300部に溶解し、硝酸ニッケル164.7部を純水200部に溶解した溶液、三酸化アンチモン2.48部を加熱攪拌下で加え、これを攪拌しながら90℃まで加熱し、液温を90℃に保ちつつ2時間攪拌した後に混合液を加熱攪拌しながら蒸発乾固した。得られた固形物を130℃で乾燥させた後に粉砕し、得られた粉体を500℃で3時間焼成した。このようにして得られた組成物B''''の酸素原子を除く組成はMoNiSb0.03であった。また、組成物B''''は、粉末X線構造解析よりNiMoOで表される複合酸化物構造を有し、残余はSbであることを確認した。また、複合酸化物(2'''')を95.7質量%含む組成物B''''の平均粒径は4.1μmだった。
(混合工程)
実施例1において、水性スラリーAを組成物(1''')前駆体を含む水性スラリーA'''に変更し、組成物B14.1部を組成物B''''12.5部に変更して混合を実施した以外は実施例1と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。得られた触媒中に含まれる組成物(1''')の酸素原子を除く組成はMo121.10.9Cu0.2Fe0.05Cs0.8であり、複合酸化物(2'''')の酸素原子を除く組成はMoNiであった。この触媒には、組成物(1''')中のモリブデン原子100部に対して18部の複合酸化物(2'''')が含まれていた。反応結果を表1に示した。
[比較例4]
実施例9において、組成物B''''を用いずに水性スラリーA'''だけを用いた以外は実施例9と同様にして触媒を製造し、メタクロレインの酸化反応を行った。得られた触媒中に含まれる組成物(1''')の酸素原子を除く組成はMo121.10.9Cu0.2Fe0.05Cs0.8であり、前記式(2)で表される複合酸化物(2)は含まれていなかった。反応結果を表1に示した。
Figure 2005058909

Claims (7)

  1. 式(1)で表される組成物(1)および/またはその前駆体を含む水性スラリーAと、式(2)で表される複合酸化物(2)を含む組成物Bとを混合する工程を含むメタクリル酸合成用触媒の製造方法。
    Mo (1)
    (式(1)中、Mo、PおよびOはそれぞれモリブデン、リンおよび酸素を表し、Xはカリウム、ルビジウム、セシウムおよびタリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Yは鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、クロム、タングステン、マンガン、銀、ホウ素、ケイ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、ニオブ、タンタル、ジルコニウム、インジウム、イオウ、セレン、テルル、ランタンおよびセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。ただし、a、b、c、dおよびeは各元素の原子比を表し、a=12のとき、0.1≦b≦3、0.01≦c≦6、0≦d≦3であり、eは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比である。)
    Mo (2)
    (式(2)中、MoおよびOはそれぞれモリブデンおよび酸素を表し、Dは鉄、コバルト、ニッケル、銅、クロム、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、銀、カドミニウム、テルル、レニウム、セリウムおよびランタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Eはカリウム、ルビジウム、セシウム、タリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、バナジウム、マンガン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、タングステン、アルミニウム、ケイ素、リン、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、アンチモンおよびビスマスからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。ただし、f、g、hおよびiは各元素の原子比を表し、f=1のとき、0.1≦g≦10、0≦h≦5であり、iは前記各成分の原子比を満足するのに必要な酸素の原子比である。)
  2. 前記水性スラリーAに含まれるアンモニアおよびアンモニウムイオンの合計質量が、水性スラリーAに含まれるモリブデン原子100質量部に対して0.1〜100質量部である請求項1記載のメタクリル酸合成用触媒の製造方法。
  3. 前記組成物Bに含まれる前記複合酸化物(2)の質量が、前記水性スラリーA中に含まれるモリブデン原子100質量部に対して1〜100質量部である請求項1または2に記載のメタクリル酸合成用触媒の製造方法。
  4. 請求項1から3いずれかに記載の方法で製造されたことを特徴とするメタクリル酸合成用触媒。
  5. 前記式(1)で表される組成物(1)および前記式(2)で表される複合酸化物(2)を含むメタクリル酸合成用触媒。
  6. 前記組成物(1)に含まれるモリブデン原子100質量部に対して前記式(2)で表される複合酸化物(2)が1〜100質量部である請求項5記載のメタクリル酸合成用触媒。
  7. メタクロレインを分子状酸素で気相接触酸化するメタクリル酸の製造方法において、請求項4から6いずれかに記載のメタクリル酸合成用触媒を用いることを特徴とするメタクリル酸の製造方法。

JP2003292381A 2003-08-12 2003-08-12 メタクリル酸合成用触媒の製造方法 Pending JP2005058909A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003292381A JP2005058909A (ja) 2003-08-12 2003-08-12 メタクリル酸合成用触媒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003292381A JP2005058909A (ja) 2003-08-12 2003-08-12 メタクリル酸合成用触媒の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005058909A true JP2005058909A (ja) 2005-03-10

Family

ID=34369750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003292381A Pending JP2005058909A (ja) 2003-08-12 2003-08-12 メタクリル酸合成用触媒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005058909A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007301470A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 改良触媒
JP2008062231A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Rohm & Haas Co 活性化混合金属酸化物酸化触媒
JP2009190984A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd メタクリル酸の製造方法
JP2011072909A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 複合酸化物触媒の製造方法
US8017547B2 (en) 2005-05-12 2011-09-13 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Method for manufacturing catalyst for use in production of methacrylic acid
US8716523B2 (en) 2005-03-29 2014-05-06 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Catalyst for use in production of methacrylic acid and method for manufacturing the same
JP2016165706A (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 日清紡ホールディングス株式会社 ヘテロポリ酸系触媒及びその製造方法並びにこれを用いた電極及び電池
WO2018181544A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 三菱ケミカル株式会社 不飽和カルボン酸製造用触媒、不飽和カルボン酸の製造方法、および不飽和カルボン酸エステルの製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8716523B2 (en) 2005-03-29 2014-05-06 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Catalyst for use in production of methacrylic acid and method for manufacturing the same
US8017547B2 (en) 2005-05-12 2011-09-13 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Method for manufacturing catalyst for use in production of methacrylic acid
US8148291B2 (en) 2005-05-12 2012-04-03 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha Method for manufacturing catalyst for use in production of methacrylic acid
JP2007301470A (ja) * 2006-05-11 2007-11-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 改良触媒
JP2008062231A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Rohm & Haas Co 活性化混合金属酸化物酸化触媒
JP2011078982A (ja) * 2006-09-07 2011-04-21 Rohm & Haas Co 活性化混合金属酸化物酸化触媒
JP2011101882A (ja) * 2006-09-07 2011-05-26 Rohm & Haas Co 活性化混合金属酸化物酸化触媒
JP2009190984A (ja) * 2008-02-12 2009-08-27 Mitsubishi Rayon Co Ltd メタクリル酸の製造方法
JP2011072909A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Chemical Co Ltd 複合酸化物触媒の製造方法
JP2016165706A (ja) * 2015-03-06 2016-09-15 日清紡ホールディングス株式会社 ヘテロポリ酸系触媒及びその製造方法並びにこれを用いた電極及び電池
WO2018181544A1 (ja) * 2017-03-31 2018-10-04 三菱ケミカル株式会社 不飽和カルボン酸製造用触媒、不飽和カルボン酸の製造方法、および不飽和カルボン酸エステルの製造方法
JPWO2018181544A1 (ja) * 2017-03-31 2020-02-20 三菱ケミカル株式会社 不飽和カルボン酸製造用触媒、不飽和カルボン酸の製造方法、および不飽和カルボン酸エステルの製造方法
JP6999909B2 (ja) 2017-03-31 2022-02-04 三菱ケミカル株式会社 不飽和カルボン酸製造用触媒、不飽和カルボン酸の製造方法、および不飽和カルボン酸エステルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4030740B2 (ja) アンモ酸化用触媒の製造方法
JP4691359B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP4925415B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP2004105951A (ja) アクリロニトリル合成用触媒、およびその製造方法並びにアクリロニトリルの製造方法
JP4022047B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒の製造方法、メタクリル酸合成用触媒およびメタクリル酸の製造方法
JP2005058909A (ja) メタクリル酸合成用触媒の製造方法
JP3690939B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒およびメタクリル酸の製造方法
JP2004008834A (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP3995381B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒およびメタクリル酸の製造方法
JP4372573B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP4811977B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒の製造方法
JP4766610B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP5560596B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP4947753B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒およびメタクリル酸の製造方法
JP4236415B2 (ja) メタクリル酸合成用触媒およびメタクリル酸の製造方法
JP2005066476A (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法、この方法により製造される触媒、およびメタクリル酸の製造方法
JP4863436B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒
JP2004188231A (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法およびメタクリル酸の製造方法
JP4017864B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法、および、メタクリル酸の製造方法
JP4745766B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒及びその製造方法並びにメタクリル酸の製造方法
JP4629886B2 (ja) メタクロレインおよび/またはメタクリル酸製造用触媒、その製造方法、および、メタクロレインおよび/またはメタクリル酸の製造方法
JP4933736B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒、その製造方法及びメタクリル酸の製造方法
JP2003154273A (ja) メタクリル酸製造用触媒の製造方法、メタクリル酸製造用触媒、および、メタクリル酸の製造方法
JP4301484B2 (ja) メタクリル酸の製造方法
JP2008149263A (ja) モリブデン、ビスマス、及び鉄含有酸化物触媒の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060808

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090423

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090619

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090827