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JP2005057124A - 熱電変換モジュール及び熱電変換装置 - Google Patents

熱電変換モジュール及び熱電変換装置 Download PDF

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JP2005057124A JP2003287778A JP2003287778A JP2005057124A JP 2005057124 A JP2005057124 A JP 2005057124A JP 2003287778 A JP2003287778 A JP 2003287778A JP 2003287778 A JP2003287778 A JP 2003287778A JP 2005057124 A JP2005057124 A JP 2005057124A
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metal electrode
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Mineo Tokuda
峰男 徳田
Norio Takahashi
典夫 高橋
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Abstract

【課題】
電極を形状加工せずに熱電変換素子と電極との接合部並びにその周辺部に生じる熱応力を緩和でき、モジュール全体の耐久性向上を図る。
【解決手段】
熱電変換素子11a,11bを交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子11a,11b同士が金属電極12−1,12−2により電気的に接続されるようにこれら金属電極12−1,12−2を熱電変換素子11a,11bに接合して成る熱電変換モジュール10において、金属電極12−1,12−2を剛性の低い導電性金属、とりわけヤング率が70GPa未満の金属で構成する。ヤング率が70GPa未満の金属としては、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)等を用いることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士を金属電極で電気的に接続されるように接合して成る熱電変換モジュールに係わり、詳しくは、金属電極と熱電変換素子に作用する熱応力を緩和して疲労破壊を起こり難くする構造を有する熱電変換モジュール及びこれを用いた熱電変換装置に関する。
例えば、半導体製造ラインで用いる各種処理薬液等の流体を冷却あるいは加熱して一定温度の流体を得るための温度制御装置の中には、ペルチェ効果を利用して冷却、加熱を行う熱電変換装置を採用したものが知られている。
熱電変換装置は、P型とN型の熱電変換素子(ペルチェ素子)を縦及び横方向に交互に複数並べたうえで、隣接する素子同士を下側と上側の金属電極で電気的に直列接続となるよう相互に接合した熱電モジュールを備えている。
この種の熱電モジュールにおいて、電極(金属電極)の材質としては、一般的に電気抵抗が小さく、線膨張係数及び熱伝導率が高い銅(Cu)やアルミニウム(Al)等が使用され、かつ熱電変換素子の材質としては、線膨張率が上記電極よりも小さい材質のものが用いられる構造が一般的である。
かかる構造の熱電モジュールによれば、各熱電変換素子と各電極との間における線膨張係数の差に起因して、温度変化に伴い熱電変換素子と電極との接合部とその接合部の周辺部に熱応力が発生し、特に、その差が大きい場合には、熱電発電装置等のように熱電変換素子と電極との接合部が高温となる状況下で使用すると、より大きな熱応力が発生する。
ここで、熱電変換素子は、一般的に脆性が高いため、大きな熱応力が作用した場合には容易に破損する虞があり、これによって熱電モジュールの耐熱性及び耐久性は低くならざるを得ない。
上記不都合を回避するために、例えば、下記特許文献1には、基板上に複数個の熱電素子が配置され、それらが基板側電極及び自由端側電極により交互に接続されたハーフスケルトンタイプの熱電モジュールにあって、自由端側の電極に蛇行部分を形成した構造が開示されている。
この特許文献1に開示される熱電モジュールでは、自由端側の電極に蛇行部分を形成するため、自由端側電極に熱応力が発生しても、この熱応力が自由端側電極と熱電変換素子との接合部に作用することが防止され、接合部が破壊されることが回避され、その耐久性が向上することになる。
特開平11−68175号公報
しかしながら、上記従来の熱電モジュールでは、熱電変換素子間で電極に蛇行形態を付与することは容易ではなく、また、蛇行部における電流方向に垂直な断面積が小さくなり、或いは電流が蛇行部に集中するため、モジュール全体の電気抵抗が大きくなり、当該モジュールの熱電特性を低下させるばかりでなく、電極自体を焼損させて耐久性の向上を阻むことになるという問題点があった。
本発明は上述の問題点を解消し、電極に形状加工を加えることなく熱電変換素子と電極との接合部並びにその周辺部に生じる熱応力を緩和でき、モジュール全体の耐久性を向上させることができる熱電変換モジュール及び熱電変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士が金属電極により電気的に接続されるように当該金属電極を前記熱電変換素子に接合して成る熱電変換モジュールにおいて、前記金属電極を、前記熱電変換素子よりも剛性の低い導電性金属で構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、前記導電性金属は、ヤング率が70GPa未満の金属から成ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明において、前記金属は、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)のうちのいずれかであることを特徴とする。
上記請求項1記載の発明によれば、金属電極が剛性の低い導電性金属で構成されるため、熱電変換素子と金属電極との接合部に熱応力が生じても、剛性の低い金属電極がたわむ現象を利用して当該熱応力を緩和でき、モジュール全体の耐久性を向上させ得ると共に、使用温度範囲を拡大することができる。
上記請求項2、請求項3記載の発明によれば、金属電極が剛性の低い導電性金属、とりわけヤング率が70GPa未満の金属で構成されるため、当該条件を満足する金属として、例えば、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)等のうちのいずれかを用いることで、上述した熱応力緩和作用を充分に生かしながら、熱電変換効率も実用上、問題の無い範囲に維持できる。
請求項4記載の発明は、熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士が上と下側の金属電極により電気的に接続されるように当該金属電極を前記熱電変換素子に接合すると共に、前記上側または下側の金属電極の少なくともいずれか一方の側に熱交換体を接合して成る熱電変換装置において、少なくとも前記熱交換体に接合されていない側の前記金属電極を、ヤング率が70GPa未満の導電性金属で構成したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、上記請求項4記載の発明において、前記導電性金属は、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)のうちのいずれかであることを特徴とする。
上記請求項4記載の発明によれば、少なくとも熱交換体に接合されていない側の金属電極が剛性の低い導電性金属、とりわけヤング率が70GPa未満の金属で構成されるため、熱電変換素子と金属電極との接合部に熱応力が生じても、剛性の低い金属電極がたわむ現象を利用して当該熱応力を緩和でき、長寿命で使用温度範囲の広い熱電変換装置を提供することができる。
上記請求項5記載の発明によれば、ヤング率が70GPa未満という条件を満たす導電性金属として、例えば、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)等のうちのいずれかを用いることで、上述した熱応力緩和作用を充分に生かしながら、熱電変換装置の熱電変換効率も実用上、問題の無い範囲に維持できる。
本発明によれば、熱電変換素子を電気的に接続する金属電極を剛性の低い導電性金属で構成したため、熱電変換素子と金属電極との接合部並びにその周辺部に生じる熱応力に対して上記導電性金属がたわむ作用を利用して当該熱応力を緩和でき、電極に形状加工を加えることなく、上記熱応力による疲労破壊を起こり難くしてモジュール全体の耐久性を向上させることができる。
また、上記熱応力が緩和され疲労破壊に対する耐性が高まったことにより、使用温度範囲を拡大することも可能になる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる熱電変換モジュール10の構成を示す概念図である。
この熱電変換モジュール10は、P型とN型の熱電変換素子11a,11bを縦及び横方向に交互に複数並べたうえで、隣接する素子同士が下側と上側の接合板(金属電極)12−1,12−2で電気的に直列接続となるように、当該熱電変換素子11a,11bと金毒電極12−1,12−2を相互に接合した構造を有する。
また、この熱電変換モジュール10は、下側の金属電極12−1と上側の金属電極12−2とがそれぞれ放熱側基板13−1,吸熱側基板13−2に接合され、これら基板13−1,13−2を介して熱交換を行うように構成されている。
この熱電変換モジュール10に対して、正極端子と負極端子として利用される一対の金属電極12aと12b間にリード線14−1,14−2を介してN型からP型の方向に直流電流を流すと、上側の金属電極12−2は冷却して周囲から熱を奪い、下側の金属電極12−1は発熱して周囲に熱を放出するように動作する。
これにより、熱電変換モジュール10では、吸熱側基板13−2が冷却対象物に当接するように本モジュール10を配置したうえで、該モジュール10に対して上述した通電制御を行うことによって、この時に冷却される吸熱側基板13−2を介して該基板13−2に当接された冷却対象物を目標温度まで冷却する一方、この冷却により奪われた熱を下側にある放熱側基板13−1を介して放出させる等の運用が可能である。
図2は、図1における熱電変換モジュール10の概念断面構成を示す図である。
図2に示すように、この熱電変換モジュール10は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から成る放熱側基板13−1上に高熱伝導性の接着剤等(図示せず)を介して金属電極(放熱側電極)12−1を接合している。
金属電極12−1から上の構造については、該金属電極12−1上にP型とN型の熱電変換素子11a,11bが例えば半田を用いて接合され、その上には金属電極(吸熱側電極)12−2が例えば半田を用いて接合される。
更に、その上では、アルミニウムまたはアルミニウム合金等から成る吸熱側基板13−2が高熱伝導性の接着剤等(図示せず)を介して金属電極12−2上に接合される構造となっている。
かかる構造において、P型熱電変換素子11a及びN型熱電変換素子11bとしては、例えば、Bi−Te(ビスマス−テルル)系の素子が使われる。
一方、金属電極12−1,12−2(以下、12と略称する)は、それぞれ、上述した熱電変換素子11a,11b(以下、11と略称する)に比べて剛性の低い導電性金属が用いられる。
剛性を表す指標としてはヤング率が用いられるが、本発明に係わる熱電変換モジュール10では、金属電極12が、特に、ヤング率が70GPa未満(<70GPa)の導電性金属により構成されている。
ヤング率<70GPaを満足する導電性金属としては、例えば、銅と酸化銅との混合材(Cu/Cu2O)が挙げられる。
この銅と酸化銅との混合材(Cu/Cu2O)に代表される、ヤング率<70GPaを満たす導電性金属を用いて金属電極12を形成した本発明の熱電変換モジュール10では、当該モジュール10の駆動時、剛性の小さい金属電極12のたわみ現象が熱電変換素子11及び金属電極12と熱電変換素子11の界面に加わる熱応力を緩和する作用を果たす。
図3は、本発明に係わる熱電変換モジュール10の駆動時における熱応力緩和作用を説明するための概念図である。
図3(a)において、図示しない給電端子12a,12bから直流電流の給電(給電方向=N型→P型)が行われ、上側の金属電極12−2が冷却し、下側の金属電極12−1が発熱する駆動状態にあるものとする。
この時、左端の熱電変換素子11bと下側金属電極12−1との接合部(丸印で囲んだ部分)に着目すると、上記駆動制御によって、図3(b)に示すような熱応力が発生する。
すなわち、図3(b)において、駆動中の熱電変換モジュール10では、発熱側に当たる金属電極12−1と該金属電極12−1に接合する熱電変換素子11bがそれぞれ例えば矢印a1,b1方向に膨張しようとする。
その際、熱電変換素子11bと金属電極12−1とは熱膨張率が互いに異なる(熱電変換素子11b<金属電極12−1)ため、これら熱電変換素子11b及び金属電極12-1と熱電変換素子11bの界面には同図(b)に点線で示す如く、熱電変換素子11bと金属電極12−1との熱膨張率の差に応じた熱応力c1が発生する。
この種の従来の熱電変換モジュールでは、金属電極12−1が剛性が高い銅(Cu)で構成されていたため、ある温度サイクルで上述した熱応力c1が金属電極12−1並びに熱電変換素子11bに加わると、熱電変換素子11b及び熱電変換素子11bと金属電極12−1間に疲労破壊が生じる危険性が極めて高かった。
これに対して、本発明の熱電変換モジュール10では、金属電極12−1が熱電変換素子11bよりも剛性が低い(ヤング率<70GPa)導電性金属から構成されている。
このため、図3(b)に示す駆動(発熱側)状態において、当該熱電変換モジュール10には、図3(c)に示す如く、上述した熱応力に対して金属電極12−1がたわむ現象を呈する。
この金属電極12−1のたわみ現象によって、該金属電極12−1の膨張しようとする力a1がa11に低減され、これに伴って熱応力も図3(b)におけるc1からc11まで緩和される。
このように、熱応力がc1からc11間で低減される結果、本発明の熱電変換モジュール10では、疲労破壊に対しての耐性が格段に高まることとなる。
図3では、特定部分にだけ着目して熱応力緩和作用を説明しているが、他の部分(熱電変換素子12と金属電極11の接合部及びその周辺部)においても、同様に、剛性の低い導電性金属たる金属電極12(12−1,12−2)のたわみ現象によって熱電変換素子11及び金属電極12と熱電変換素子11の界面に加わる熱応力を緩和する作用が働く。
従って、本発明の熱電変換モジュール10では、温度サイクルが頻繁に繰り返される場合においても、或いは、使用温度が高い場合であっても、熱電変換素子11と金属電極12間に疲労破壊が生じる危険性を大幅に低減できる。
なお、使用温度が高い場合も、熱電変換素子11と金属電極12間に疲労破壊が生じる危険性が低いということは、言い換えれば、この熱電変換モジュール10は、上記疲労破壊を生じることなく正常に使用できる温度範囲(使用温度範囲)が広いということになる。
本発明の熱電変換モジュール10に適用した構造上のメリット、つまり、金属電極12として剛性の低い導電性金属を用いることによる耐破壊性向上を踏まえて、本件発明者は、ヤング率を初めとした各種特性の検証を通して、各種金属の中から当該金属電極12として利用可能な導電性金属の選定作業を行った。
図4は、本件発明者による選定対象の各種金属と当該各金属のヤング率〔GPa〕、電気低効率〔Ω・m(但し、100℃の時の値であって、かつ10−8(ここで、−8は−8乗の意)を掛けた値)〕、熱伝導率〔W・m−1・K−1(同、−1はそれぞれ−1乗の意)〕及び熱膨張係数〔ppm℃−1(同、−1は−1乗の意)〕の関係を示す表図である。
この表図からも分かるように、この種の熱電変換モジュールの金属電極12として従来一般的に用いられてきた銅(Cu)よりもヤング率の小さい金属としては、まず、Cu/Cu2O40とCu/Cu2O55が挙げられる。
これらは、上述した銅と酸化銅との混合材(Cu/Cu2O)の各バリエーションであり、特に、Cu/Cu2O40は、Cu対Cu2Oの比率が100対40の比率を有するものであり、Cu/Cu2O55は、Cu対Cu2Oの比率が100対55の比率を有するものである。
なお、ここで挙げた(Cu/Cu2O)における銅と酸化銅との比率はあくまでも一例であって、これに限定されるものではない。要は、銅(Cu)よりもヤング率の小さい金属(銅と酸化銅との混合材)であれば良い。
この他、銅(Cu)よりもヤング率が小さい金属としては、マグネシウム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)、Ag(銀)、Au(金)、Al(アルミニウム)、Bi(ビスマス)、Bi2Te3(ビスマス・テルル)がある。
本件発明者は、銅(Cu)よりもヤング率が小さい上記金属を金属電極12として用いた試験用モジュール(構造は、図2のモジュール10に同じ)をそれぞれ構成し、該各試験用モジュールによる熱サイクル試験(例えば、規定の発熱温度と冷却温度との間で発熱と冷却を規定サイクル数だけ繰り返す試験)を行った。
この熱サイクル試験の結果、ヤング率が70GPa以上の金属、すなわち、Ag、An、Alでは、熱電変換素子11と金属電極12との疲労破壊を防ぐ効果に乏しいことを確認した。
上記熱サイクル試験結果及び熱電変換効率を考慮したうえで、本件発明者は、本発明の熱電変換モジュール10の金属電極12に採用して疲労破壊防止効果を果たし、かつ実用上問題の無い熱電変換効率を保てる金属として、ヤング率が70GPa未満の金属であってしかも熱伝導率並びに電気抵抗率が極端に低すぎたり高すぎたりしない金属Cu/Cu2O40、Cu/Cu2O55、Mg、Pb、Sn、Inを選定するに至った。
これら選定された金属Cu/Cu2O40、Cu/Cu2O55、Mg、Pb、Sn、Inを用いて金属電極12を構成した試験用モジュールを用いた熱サイクル試験においては、相当の耐疲労破壊効果が認められ、しかも、熱電変換効率は実用上何等問題を生じないことを確認した。
なお、本発明は、上記し、且つ図面に示す実施形態に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
例えば、上記実施例では、熱電変換モジュール10の上下両側に基板(13−1,13−2)を設けた例を挙げているが、いずれか一方に設けるか、あるいは基板が無い構成であって良い。
また、熱交換基板の変わりに、種々の熱交換体を金属電極12−1,12−2のうちの少なくともいずれか一方の側に直に接合するように配置した構造であっても良い。
図5は、熱交換体として、内部に冷却用の流体を流す流路を持つ水冷板15を下側金属電極12-1に接合した熱電変換装置50の構成例を示している。
この熱電変換装置50において、水冷板15以外の構成は、図2の熱電変換モジュール10から、基板13−1,13−2を取り除いた構造に相当する。
また、少なくとも水冷板15に接合されていない側(上側)の金属電極12−2は、上述した剛性の小さい(ヤング率<70GPa)各種導電性金属で構成される。ここで、水冷板15に接合されている側(下側)の金属電極12−1も、上側金属電極12−2と同様の導電性金属で構成しても良い。
この構成によれば、少なくとも上側の金属電極12-2が、ヤング率<70GPaを満たす剛性の低い導電性金属で構成されているため、該金属電極12-2と熱電変換素子11(11a,11b)との接合部に熱応力が生じても、剛性の低い金属電極12−2がたわむ現象を利用して当該熱応力を緩和でき、長寿命で使用温度の広い熱電変換装置を実現できる。
更に、下側の金属電極12−1も、上側の金属電極12−2と同様のヤング率<70GPaを満たす導電性金属で構成した場合には、該下側の金属電極12-1が水冷板15の表面に直に接合されため、下側の金属電極12−1と熱電変換素子11接合部での熱応力緩和効果に加えて、当該金属電極12-1と水冷板15との間の接合破壊防止効果も期待できる。
本発明は、熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士を金属電極で電気的に接続されるように接合した構造を有する熱電変換モジュール及び熱電変換装置に適用でき、金属電極を剛性の低い導電性金属で構成することにより、熱電変換素子と金属電極との接合部並びにその周辺部に生じる熱応力を緩和し、モジュール全体の耐久性を向上させるのに有用である。
本発明に係わる熱電変換モジュールの構成を示す概念図。 図1における熱電変換モジュールの概念断面構成を示す図。 本発明の熱電変換モジュールの駆動時熱応力緩和作用を説明するための概念図。 各種金属のヤング率と熱伝導率等の各種特性の関係を示す表図。 本発明に係わる熱電変換モジュールを適用した熱電変換装置の構成を示す図。
符号の説明
10 熱電変換モジュール
11a P型熱電変換素子
11b N型熱電変換素子
12-1,12−2 金属電極(接合板)
12a,12b 金属電極(給電端子)
13−1 放熱側基板
13-2 吸熱側基板
15 水冷板
50 熱電変装置

Claims (5)

  1. 熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士が金属電極により電気的に接続されるように当該金属電極を前記熱電変換素子に接合して成る熱電変換モジュールにおいて、
    前記金属電極を、前記熱電変換素子よりも剛性の低い導電性金属で構成した
    ことを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 前記導電性金属は、ヤング率が70GPa未満の金属から成る
    ことを特徴とする請求項1記載の熱電変換モジュール。
  3. 前記金属は、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)のうちのいずれかである
    ことを特徴とする請求項2記載の熱電変換モジュール。
  4. 熱電変換素子を交互に複数並べ、隣接する熱電変換素子同士が上と下側の金属電極により電気的に接続されるように当該金属電極を前記熱電変換素子に接合すると共に、前記上側または下側の金属電極の少なくともいずれか一方の側に熱交換体を接合して成る熱電変換装置において、
    少なくとも前記熱交換体に接合されていない側の前記金属電極を、ヤング率が70GPa未満の導電性金属で構成した
    ことを特徴とする熱電変換装置。
  5. 前記導電性金属は、銅と酸化銅の複合材(Cu/Cu2O)、マグネシューム(Mg)、鉛(Pb)、錫(Sn)、インジウム(In)のうちのいずれかである
    ことを特徴とする請求項4記載の熱電変換装置。
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